意見書案の提案理由が説明されました。質疑と委員会への付託は省略され、賛成討論だけが行われました/三浦市議会・臨時議会へ(その3)

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本会議スタート。提案理由の説明がなされました

続々と議員のみなさんが本会議場に入ってこられました。

お隣のまちですから、フジノの信頼する議員の方々も複数いらっしゃいます。

わざわざ傍聴席のフジノを見つけて挨拶をして下さる方もおられ、とても感激しました。

そしてついに10時になりました。

三浦市議会の本会議場前にて

三浦市議会の本会議場前にて


開会のブザーが鳴り、議長が開会を宣言しました。

(三浦市議会はユーストリームによって生中継から30日間だけ録画中継がご覧いただけます)

まず意見書案の提案者として、小林直樹議員が意見書案を読み上げるとともに提案理由の説明を行ないました。

三浦市議会のインターネット中継(ユーストリーム)より

三浦市議会のインターネット中継(ユーストリーム)より


もう1度、意見書案をこちらに掲載いたします。

安全保障法制の慎重審議を求める意見書(案)

現在、国会では、政府が提出した安全保障関連法案が審議されている。

本法案は、集団的自衛権の行使を容認する内容を含んでおり、戦後70年間、我が国が平和憲法のもとに貫いてきた海外で武力行使を行わないという原則を大きく転換しようとするものである。

本法案を審議する国会のみならず、安全保障問題について多くの議論と意見の交換がなされているが、世論調査においては国民の多くが政府の説明が不十分であるとしている。

また、去る6月4日に開催された衆議院憲法審査会では、参考人の憲法学者全員から集団的自衛権の行使を容認する解釈及びこれらの法案について憲法違反との指摘がなされるなど、法案自体の評価もさまざまとなっている。

そして、参議院での審議が始まったが、衆議院の審議の中で安倍首相も国民の理解が得られていないと認めている。

よって、政府におかれては、安全保障関連法案に関して国民の疑問や不安を真撃に受け止め、国民への丁寧な説明によって十分な理解と納得を得るとともによ日本国民の将来にとって最善の選択が導かれるよう、国会において慎重かつ十分な審議を尽くすことを求めるものである。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

小林議員は提案理由の説明の中で、三浦市の歴史に触れました。

戦時中は横須賀と同様に、東京湾防衛の要としていくつもの砲台が設置されました。

また、海からの特攻をする為の基地も三浦には置かれました。

さらに戦後になっても、アメリカが行なった水爆の実験によってビキニ環礁で多くのマグロ漁に出た漁船が被曝した事実を挙げました。

横須賀にアメリカ海軍基地があり原子力軍艦(空母・潜水艦)が入出港を繰り返しており、隣同士のまちですから目の前を常に米海軍の原子力軍艦が行き来をしています。

こうした事実からも、三浦市民にとって戦争は決して遠い過去の出来事ではなく、今回の政府による安全保障関連法案は慎重に審議がなされねばならないと願うことは当然のことだと訴えられました。

とても素晴らしい提案説明だとフジノは感じました。



質疑は無く、委員会への付託は省略。「賛成討論」だけが行われました

続いて、議長から

「説明は終わりました。おはかりいたします。本案については、質疑及び委員会への付託は省略しますが、ただちに討論に入りたいと思いますが、これにご異議はありませんか?」

と呼びかけがあり、議場からは「異議なし」の声があがりました。

つまり、『質疑』は無し。『委員会での議論』も無し。

国会に対して慎重な審議を求める意見書に対して、三浦市議会では慎重な審議が行われませんでした。

これには驚きました。

続いて、『討論』に移りました。

意見書案に賛成の立場から、他の議員たちを説得する討論を行なった下田議員

意見書案に賛成の立場から、他の議員たちを説得する討論を行なった下田議員


下田剛議員が賛成討論を行ないました。

以下が賛成討論の全文です。

下田剛議員の賛成討論

私は、三浦市の現役市議会議員の中で、年齢だけは一番若い議員です。

また、両親ともに戦後に産まれ戦争を体験していません。

同居していた祖父母だけが戦争を体験しましたが、祖母は身内を戦争で亡くしています。

よって私は、本当の戦争の恐ろしさを体験していない世代の子供の世代です。そんな私が、討論させて頂きます。

今回の『安全保障関連法案』では、様々な意見が世間を賑わしているのは周知の事実です。

『解釈改憲』という言葉も耳にします。

改憲を訴えるのであれば、堂々と憲法を変える提案を国民に示し、結論を得ることが政治の常道ではありませんか。

憲法とは、政権が変われば解釈も変わるというものではあってはならないのです。

集団的自衛権・憲法の解釈、その他様々賛否両論が出ている今この時期に白か黒かハッキリさせなければならないものなのでしょうか。

解釈だけで平和憲法の抜け穴をくぐるようなことをしてしまって良いわけではありません。

私は、恐れていることがあります。

このまま安保法案が国会を通過してしまい、何年後かにこの中身で、解釈を変えて、例えば自衛隊の海外での殉職数が増えたりした時に、いったい誰がどういった責任を負うのでしょうか。

ここにお集まりの皆様は、自分の子供をそして孫をその 現場に喜んで送り出すことが出来るのでしょうか。

あの時に・・・とならない為に。

以上の理由により、安全保障法制の慎重審議を求める意見書に賛成致します。

すなおな言葉で語られた、好感のもてる討論でした。




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なんと三浦市議会は「戦争法案の慎重審議を求める意見書案」の審議の為だけに「臨時議会」を開きました!/三浦市議会・臨時議会へ(その2)

前の記事から続いています)

なんと三浦市議会が「臨時議会」を開きました!

けさ、フジノはバイクに乗って三浦市へ向かいました。

目的地は、『三浦市議会』です。

三浦半島

三浦半島


三浦市役所の4階に、三浦市議会はあります。

三浦市役所前にて(この4階に市議会はあります)

三浦市役所前にて(この4階に市議会はあります)


バイクに乗っている時の雨はつらく、小雨が降ったり強くなったりしましたが、フジノの心はとても高ぶっていました。



なんと三浦市議会が「臨時議会」を開きました!

何故フジノが三浦市議会を訪れたのか?

それは三浦市議会が臨時議会を開くからです。

2015年8月18日・臨時議会

2015年8月18日・臨時議会


しかもその内容は『戦争法案(安全保障関連法案)』の慎重審議を国会に求める意見書案を審議する為です。

戦争法案の慎重審議を求める意見書を議論する為だけに、三浦市議会の有志の方々が臨時議会の開催を請求して認められたのです。

2015年8月5日・神奈川新聞

2015年8月5日・神奈川新聞


この事実を報じた8月5日の神奈川新聞の報道を読んで、フジノはドキドキしました。

「なんて三浦市議会は『民主主義』が進んでいるんだ」

と感じました。

もともと地方自治法において、4分の1以上の議員たちの求めがあれば、議長は議会を開催(招集)しなければなりません。

地方自治法

第101条  普通地方公共団体の議会は、普通地方公共団体の長がこれを招集する。
(略)
3 議員の定数の4の1以上の者は、当該普通地方公共団体の長に対し、会議に付議すべき事件を示して臨時会の招集を請求することができる

しかし、この第101条の実際に用いて、有志の議員が臨時議会を開いたという実体験がフジノにはありません。

実際に存在している法に認められたルールであるにもかかわらず、決まったシーズンに定例会を開く以外に、あえて『臨時議会を開く』ということはとても重みがあります。

素晴らしい、と感じました。

それからフジノは毎日のように三浦市議会事務局に電話をかけて

「何日に臨時議会が開催されるか決まりましたか?」

と、たびたび尋ねてしまいました。

そしてついに決定したのが、今日8月18日です。

10時から本会議が開かれて、議員有志のみなさんの求めによって臨時議会が開かれて、意見書案が審議されるのです。



傍聴希望者もたくさんいらっしゃいました

三浦市議会に到着し、傍聴の手続きを終えました。

市議会の配置図

市議会の配置図


かなり早めに着いたのですが、傍聴者の待合室はたくさんの方々でいっぱいでした。

戦争法案に対する不安や怒りを感じる三浦市民の方々がこんなにたくさんおられることに、フジノは改めて「実際に来て良かった」と感じました。

三浦市議会本会議はインターネット生中継で審議そのものを観ることができますが、傍聴に来た方々の様子や議場の生の空気は中継では伝わりません。

さらにラッキーなことに、傍聴にいらした方々の中にフジノのことをご存知の方も居て下さったので、いろいろな意見交換をすることができました。



意見書案の全文

三浦市議会では傍聴者に対して資料の配布がありません(これはダメ、改善して下さい)。

けれども、傍聴者の方がフジノに意見書案の文章を見せて下さいました。

これが全文です。

安全保障法制の慎重審議を求める意見書(案)

現在、国会では、政府が提出した安全保障関連法案が審議されている。

本法案は、集団的自衛権の行使を容認する内容を含んでおり、戦後70年間、我が国が平和憲法のもとに貫いてきた海外で武力行使を行わないという原則を大きく転換しようとするものである。

本法案を審議する国会のみならず、安全保障問題について多くの議論と意見の交換がなされているが、世論調査においては国民の多くが政府の説明が不十分であるとしている。

また、去る6月4日に開催された衆議院憲法審査会では、参考人の憲法学者全員から集団的自衛権の行使を容認する解釈及びこれらの法案について憲法違反との指摘がなされるなど、法案自体の評価もさまざまとなっている。

そして、参議院での審議が始まったが、衆議院の審議の中で安倍首相も国民の理解が得られていないと認めている。

よって、政府におかれては、安全保障関連法案に関して国民の疑問や不安を真撃に受け止め、国民への丁寧な説明によって十分な理解と納得を得るとともによ日本国民の将来にとって最善の選択が導かれるよう、国会において慎重かつ十分な審議を尽くすことを求めるものである。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

直接の廃案を求めるものではなくて、あくまでも慎重に審議をしろと政府に求める内容になっています。

とても良く練られた意見書案で、政治家としてフジノは

「これに反対する理由がどの議員にも存在し得ない」

と感じました。

フジノは政治家としてどのような条例案や予算案であっても常に『慎重に審議』してきました。

政治家ならば誰もが当たり前のこととして行なっていることです。

これに反対する政治家が存在するとすれば、慎重に審議なんてしないということを自ら表明することです。

つまり、『政治家失格』です。

まもなく10時から、本会議がスタートします。

フジノは高い期待をもって三浦市議会・本会議の議論に臨みました。

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