介護保険料の値下げ(市民税非課税世帯約3万5000人)を決定しました/消費税アップが実行されなくとも横須賀市は値下げを続けます

増税にともなうダメージを減らす為に介護保険料を値下げします

今日の招集議会では人事案件だけでなく、議案の審査も行なわれました。

その中から最も市民のみなさまに影響がある議案をご紹介します。

10月に予定されている消費税アップに備えて、横須賀市では介護保険料を市民税非課税世帯の方々(約3万5000人)を対象に値下げをすることを決定しました。

しかも10月から値下げではなく、4月にさかのぼって適用されます。

2019〜2020年度、介護保険料を値下げします

2019〜2020年度、介護保険料を値下げします


今回の値下げの対象は、市民税非課税世帯の方々(約3万5000人)に限定されています。

他の方々も増税のダメージを受ける訳で誠に申し訳ございませんが、より厳しい環境にある方々への負担軽減という趣旨をどうかご理解下さい。

さらに、もしも消費税増税が延期されることがあっても、横須賀市はこの値下げを2年間は取りやめません。



横須賀市なりの想いが強くこめられています

ところで今回の値下げは、横須賀市だけの独自の取り組みではありません。

全国の市町村で行なわれます。

『地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律』という法律があって、その中で低所得者への負担軽減をすることが決定されているからです。

けれども単なる横並びの値下げではありません。

国が定めている値下げのパーセンテージ(料率)には『幅』があります。例えば、「市町村は0.5%〜1.5%のあいだで任意に値下げできる」のように。

横須賀市は市民の方々の負担額が最も少なくなるようにあえてこの下げ幅を最大に設定しました。

もちろん値下げには財源が必要です。

値下げに必要な費用は、国が2分の1を負担し、県が4分の1を負担し、市が4分の1を負担します。

その為、横須賀市は新たに5900万円を介護保険に投入します。

これには

「増税にともなうダメージを少しでもやわらげたい」

そんな横須賀市の想いがこの議案には込められています。

もちろん消費税増税はのダメージは大きいので、この介護保険料の負担軽減だけでは全て吸収することはできません。

それでも、この値下げは絶対に必要です。

時々、市民の方々から

「上地市長に交代してから高齢者福祉に対して厳しい」

という声をいただきます。

福祉政策を専門に取り組んでいるフジノからすると、それは残念な誤解です。

今回の介護保険料の値下げも、上地市長の高齢者福祉に対する想いがあってこそ。

どうか正確な情報が伝わってほしいとフジノは願っています。



介護保険料のしくみをおさらいします

そもそも3年ごとに介護保険料の保険料(金額)は変更されます。

3年間の「介護保険事業計画」を作って、保険料も3年ごとに改定します

3年間の「介護保険事業計画」を作って、保険料も3年ごとに改定します


ものすごく単純化します。

3年間にどれだけ介護保険サービスが使われるかを推計します。

2019〜2021年度は、合計1104億6857万円にのぼると推計しました。

(推計の内訳)

  • 施設サービス:337億7282万円
  • 居宅サービス:506億8829万円
  • 地域密着型サービス:153億6749万円
  • その他保険給付:67億3296万円
  • 地域支援事業:39億702万円

この1104億6857万円のうち24.5%を、横須賀市の介護保険の第1号被保険者38万人で負担します。

単純に割り算をすると、1人あたり年額7万1530円、月額5961円となります。

けれども横須賀市としては「なんとか保険料を月額5500円に下げたい」という考えから、基金(貯金にあたります)を21億円取り崩して充当しました。

その結果、この3年間の介護保険料は年額6万6000円・月額5500円への引き下げを実現しました。

もう少し詳しく保険料のしくみをお伝えさせて下さい。

「所得ごとに介護保険料をいくらにするか?」

という『段階』ごとの『保険料』はそれぞれのまちが決定することができます。

そこで、所得が低い方から高い方まで、横須賀市では17段階に『段階』を分けています。

このように細かく『段階』を分けて保険料を設定していくことはとても大切で、フジノも3年ごとの料金改定のたびにずっと提案を続けてきました。

つまり、所得の低い方は保険料を低くし、所得の高い方には高い保険料を負担していただく。いわゆる累進課税の考え方と同じです(所得が再分配されるイメージです)。

先ほど記したとおりで、この3年間の介護保険料は年額6万6000円です。

けれども17段階に分かれていますので、所得の低い方の保険料は低く、所得の高い方の保険料は高く設定して、その合計金額を平均すると年額6万6000円になります。

民間の保険では発病や傷病のリスクの高い方ほど保険料が高く設定されるのがふつうです。

けれどもフジノは「公的な介護保険は強く再分配機能を意識すべきだ」と考えています。

保険料の段階については、フジノは17段階をさらに広げていくべきだと考えています。

介護は、社会全体で担っていくべきものです(『介護の社会化』と呼びます)。

今も実際には家族介護が続く実態がありますが、もはやかつてのように介護を家族が担って潰れていくようなことはあってはなりません。

その為にも「介護保険という保険制度は絶対に続けていきたい・維持していきたい」とフジノは願っています。

安定した保険運営の為にも、より多く負担が可能な高い所得の方からは保険料を多く、より生活が厳しい方々からは保険料をなるべく安く、という形で保険料設定をこれからもお願いさせていただきたいと思います。

どうかご理解ください。



【市長への質疑1】「生活保護基準の引き下げ」への本市の対応について

発言通告書を提出しました

本会議で市長への質疑を行なうために、あらかじめ提出しなければならないのが『発言通告書』です。

今回もなんとか締切に間に合いました。

フジノの発言通告書

フジノの発言通告書


いつもながら質問したい項目が多すぎて20分の発言時間では到底足りないので、どれをカットするかを悩んでいるうちにどんどん締切が近づいてくる…というパターンでした。

「今ここに暮らす人々を守ること」こそ

今回の質問は、大きく2つのテーマに分かれています。

  1. 市外の誰かに「選ばれるまち」を目指す前に、今ここに暮らしている市民を守る為のセーフティネットを守るべき
  2.  

  3. いのちを守る取り組みにさらに力を注ぐべき

フジノがこうした質問をする決心をした理由は、市長が発表した2013年度当初予算案を読み、施政方針演説を聴いたからです。

当初予算案では、『経済対策』に最も強い重点が置かれていました。

新聞報道でもそうした側面が大きく報じられました。

2013年2月15日付・毎日新聞より

2013年2月15日付・毎日新聞より

この1年間の横須賀市の方針を示す施政方針演説においても、吉田市長は「選ばれるまち」に変えることが「自らの最大の使命」だと述べました。

「誰」から「選ばれるまち」に変えるかと吉田市長が触れたのは、「企業」「観光客」「若い世代」でした。

こうした吉田市長の姿勢に対して、フジノはむしろこのまちは「今ここに暮らしている人々」に「選ばれるまち」に変わらなければならないと考えています。

そして、経済対策に重点を置くことよりも、社会保障の充実を通して「いのち」を守るべきだと真正面からぶつかっていきたいと考えています。

これが今回のフジノの質問の趣旨です。

さて、それでは『発言通告書』の本文を紹介していきます。

1(1)生活保護基準の引き下げに対する横須賀市の対応について

1.市外の誰かに「選ばれるまち」を目指す前に、今ここに暮らしている市民を守る為のセーフティネットを守るべき

(1)政府による「生活保護基準の引き下げ」に対する本市の対応について

政府は、生活保護制度の根幹である生活扶助を今年8月から引き下げる方針を決定し、3年間で生活保護基準額を6.5%引き下げるとしている。

これによって全国の生活保護受給世帯の9割超で支給額が下がると見込まれている。

また、低所得者への負担軽減策として、この「保護基準を参照して対象者を設定する制度」や「保護基準を参考に給付金額を改定する制度」が多数にわたり存在していることから、生活保護を受給していない低所得層にも大きな影響を及ぼすことが懸念される。

(質問)
ア.政府の生活保護基準引き下げの方針によって、支給額が下がる本市の生活保護受給世帯は何世帯と見込まれるか。

(質問)
イ.現在の支給金額がいくらへ引き下げられる見込みなのか、いくつかの世帯パターン別に具体的に示していただきたい。

この生活保護基準の引き下げは、本市が行なっている様々な低所得者対策にも連動して大きな影響を与える可能性がある。

例えば、就学援助、住民税の非課税世帯、介護保険料の負担軽減、障害福祉サービスの負担軽減、保育料の負担軽減、国民年金保険料の申請減免、医療保険制度の高額療養費などの所得区分、児童保護費等負担金など、中国残留邦人への給付、などが挙げられる。

(質問)
ウ.生活保護基準の引き下げによって、影響の及ぶ可能性がある本市の制度や事業は具体的に何か。また、その対象人数は何人の見込みか。

今回の政府方針は子育て世帯に大きな影響を与えるものであり、「若い世代に選ばれるまちに変えていくことこそが私に課せられた最大の使命」だと施政方針で述べた吉田市長であれば、本市においては悪影響が最小限にとどまるよう取り組むべきである。

(質問)
エ.低所得者対策としての各種の負担軽減策への影響に対して、本市はどのように対応するのか。国の基準引き下げに連動して引き下げないように財政措置を含めた対応を取るべきではないか。

これらの制度の中には前年度の合計所得金額に基いて算出される為に今年度すぐには影響が出ない制度もあるものの、影響を回避する為には現時点で政府に対応を求める必要がある。

(質問)
オ.本市は政府に対してどのような対応を取るのか。特に今年度は、中核市市長会において副会長市という立場となるが、中核市市長会を通してはどのような対応を取るのか。


次回に続きます。