「障がいのあるこどもたちへの教育」のナショナルセンター・国立特別支援教育総合研究所(特総研)の一般公開へ(その1)

野比に、日本で唯一の「特別支援教育のナショナルセンター」があります

今日は、朝いちで野比へ向かいました。

野比5丁目から観た海

野比5丁目から観た海


野比5丁目に『独立行政法人国立特別支援教育総合研究所(NISE)』という施設があります。

市民の多くの方々には、なじみが無いかもしれません。

国立特別支援総合研究所の入口にて

国立特別支援総合研究所の入口にて


でも、フジノたち障がい福祉の業界ではとてもよく知られている施設です。

略して『特総研(とくそうけん)』と呼んでいます。

建物全景

建物全景


ここは、日本で唯一の『特別支援教育』のナショナルセンターです。

障がいのあるこどもたちの教育の為に、

  1. 政策的な課題を研究したり(研究活動)
  2. 地方自治体や教育現場と連携したり(研修事業・教育相談支援)
  3. 広く社会に情報発信を行なったり(情報普及事業)

といった事業をしています。

一般公開デーに初めて参加しました

今日はその『特総研』の一般公開デーでした。

昨年もおととしも都合があいませんでした

昨年もおととしも都合があいませんでした


日頃、研究員や先生の方々との接点はあるのですが、建物の中にフジノが入ったのは初めてでした。

建物の中に入ったのは初めてでした

建物の中に入ったのは初めてでした


8つもの棟に分かれていることも初めて知りました。

研究所マップ

研究所マップ


敷地もゆったりと広めで、環境としては抜群だと感じました。

体育館

体育館


かつては『特殊教育』と呼ばれていたものが、今では『特別支援教育』と呼ばれるようになりました。

その対象が、かつては知的や身体にに障がいのあるこどもたちだけだったのが、現在は『発達障がい(発達症)』も含め、支援の必要な全てのこどもたちのニーズにあった教育を目指しています。

敷地もゆったりとしていて、抜群の環境でした

敷地もゆったりとしていて、抜群の環境でした


『特総研』の必要性や役割はますます高くなっています。

一般公開に向けた理事長メッセージ

参加者に配布された資料の1枚目に、宍戸和成理事長のごあいさつがありました。

一般公開に向けた、宍戸和成理事長のご挨拶より

一般公開に向けた、宍戸和成理事長のご挨拶より


『特総研』に求められている役割や現在の活動なども分かりやすく説明されているので、全文を引用しますね。

研究所公開にお越しのみなさまヘ

2014年1月、我が国は『障害者の権利に関する条約』を批准し、特別支援教育は新たな局面を迎えることになりました。

同条約の中で提起された『インクルーシブ教育システムの構築』と『合理的配慮の提供』は、今後、特別支援教育を推進していく上での重要な事柄です。

そこで、国立特別支援教育総合研究所(NISE)では、文部科学省のモデル事業と連携して、昨年度から『インクルーシブ教育システム構築支援データベース(インクルDB)公開事業』に取り組んでおり、合理的配慮の実践事例をはじめ、インクルーシブ教育システム構築に関連する様々な情報を、広く社会に発信しています。

また、今年度は、新たに、支援機器等教材普及促進事業に取り組んでいます。

特別支援教育が、 一人一人の子どちの教育的ニーズに即した適切な指導と必要な支援を行なう営みであるとするならば、今、求められていることは、それぞれの子どものもっている司能性を最大限に伸ばす為の具体的な教育実践であろうと思います。

そうした特別支援教育の確立に向けて、 NISEの職員一同、力を合わせて、研究活動や研修事業、教育相談支援、情報普及等に努めています。

さて、本日は、NISEの施設を一般公開し、最新の研究成果や活動内容等をわかりやすく紹介します。

また、様々な障がいの疑似体験、障がいのある子どちのための教育支援機器の実演、障害のある子どもに対する皐近な配慮や工夫の紹介等を行います。

本日の研究所公開を通じて、NISEと特別支援教育に対するご理解を一層深めていただけますと幸いです。

改めて、皆様のご協力とご支援を賜りますようお願い申し上げます。

(NISE理事長・宍戸和成さんのご挨拶より)

フジノは次の仕事があったので参加できなかったのですが、14時からは新しいモニュメントの記念セレモニーも開催される予定とのことでした。

モニュメントの記念セレモニーも開催

モニュメントの記念セレモニーも開催


これは、『子どもとともに』というタイトルのモニュメントだそうです。

発達障がいのミニ講義

今日は、建物内部の見学ができるだけではなくて、プログラムがもりだくさんで体験モノも数多くありました。

まず、渥美義賢・発達障害教育情報センター長による、発達障がいについての分かりやすい基本的なレクチャーがありました。

渥美義賢・発達障害教育情報センター長のミニ講義

渥美義賢・発達障害教育情報センター長のミニ講義


「発達障がいについて、もっともっと市民のみなさにも知ってほしい」とフジノはいつも願っています。

発達障がいについてのミニ講義

発達障がいについてのミニ講義


これだけずっと学んできたフジノでも、日々進歩している研究によって新しく分かった成果をどんどん吸収していかないと知識が陳腐化してしまいます。ミニ講義も新たな学びがありました。

言語障がい教育の体験コーナー

言語障害教育の体験

言語障がい教育の体験


今日は、社会福祉を学んでいる学生の方々がたくさんいらしていました(県立保健福祉大学かな?)。

言語障がいの支援

言語障がいの支援


みなさん、体験型のプログラムにも積極的に参加しておられて、そうした姿を観るにつけてもフジノはとても心強く感じました。

たくさんのパネル・刊行物の展示コーナー

パネル展示と刊行物展示コーナー

パネル展示と刊行物展示コーナー


研究の成果は、ふだんから『特総研』のホームページで読むことができます。

パネル展示によって、初心者の方々にも分かりやすく解説しておられました

パネル展示によって、初心者の方々にも分かりやすく解説しておられました


今日は、そうした研究の数々を分かりやすくパネル展示によって紹介してありました。

パネル「知的障がい教育について」

パネル「知的障がい教育について」


『インクルーシブ教育』の実現は、フジノにとって長年の願いです。最重要政策として、議会内外での提案を繰り返し行なってきました。

今年1月、日本政府は『障害者権利条約』を批准しました。これによって『インクルーシブ教育の実現』は、国としての義務にもなりました。

パネル「インクルーシブ教育システムの構築について」

パネル「インクルーシブ教育システムの構築について」


『特総研』では、具体的にインクルーシブ教育を実現していくにあたっての課題を解決していく為の様々な研究もして下さっているようです。ぜひ積極的に進めていただきたいです。

フジノが大切な取り組みとして導入を求めてきた「触ることのできる美術作品」

フジノが大切な取り組みとして導入を求めてきた「触ることのできる美術作品」


フジノとしては、幼稚園・保育園・小中学校・高校、さらには大学・大学院など、全ての学びの場において一刻も早く『インクルーシブ教育』が実現できるように、これからも努力していきます!

国内最大の、特別支援教育の書籍を集めた図書館

図書室公開

図書室公開


特別支援教育の関連図書を集めた図書館としては、国内最大にあたるそうです。

図書館では、学生さんらしき見学者が熱心に説明を聴いていました

図書館では、学生さんらしき見学者が熱心に説明を聴いていました


横須賀市には『点字図書館』があります。

そこと同じように、拡大教科書や点字教科書(点字で訳しなおされた教科書)などが所蔵されていました。

拡大教科書のコーナーも

拡大教科書のコーナーも


拡大教科書は、大きな文字に教科書を作りなおしたものです。ふつうの1冊の教科書を、大きな文字に置き直すと5冊くらいの量になります。

その場で読める道具も

その場で読める道具も


拡大教科書を作るのには日数を要するので、そのままの新聞や本をその場で拡大して読めるようにする機器もたくさんあります。

「広報よこすか」の点字版も置いて下さってました

「広報よこすか」の点字版も置いて下さってました


『広報よこすか』の点字版も置いて下さってました。ありがたいです。

学会誌も多数です

学会誌も多数です


学会が発行している学会誌も多数とりそろえられています。

移動式書庫にも基調な本がたくさんあります

移動式書庫にも基調な本がたくさんあります


フジノも自殺対策や精神保健福祉に関する学会誌は購読しているのですが、基本的に価格が高いのが難点です。

その点、この図書館ではあらゆる学会誌がすぐに入手できて、研究がはかどりそうです。個人的に、とてもうらやましい学びの場だと感じました。

その2へ続きます)

「発達障害者支援法」の成立を喜びつつ、勉強してます/みなさんも一緒に「発達障がい」への理解を深めて下さいね

「発達障害者支援法」の成立を喜びつつ、勉強してます

2004年12月3日、『発達障害者支援法』が成立しました。

発達障害者支援法

発達障害者支援法


フジノが政治家に転職する前から親しくして下さっている複数のご家族に、いわゆる『発達障がい』と呼ばれる症状を持つお子さんがいらっしゃいます。

ものすごく多くのお子さんが『発達障がい』を持ちながら暮らしています。

僕の実感としては、ものすごくたくさんいらっしゃいます。

でも、あなたは『発達障がい』って一体どんなことか、知っていますか?

悔しいけれど、知らない人の方が多いと思います。

何故なら、症状としては既にずっと前から存在していたのですが、法律としてはやっと12月3日に定義が成されたのですから。

ご家族のことを想うと、本当に

「やっと成立した...」

という気持ちになります。

発達障がいに対する世間の理解が広まる為のこの国の第一歩がやっと踏み出されたと感じます。

議員立法でつくられた発達障害者支援法、マスコミの後押しも大きかったです

『発達障害者支援法』という法律は12月3日の参議院でやっと成立しました。

このHPでも紹介させていただいた、民主党の山井和則議員公明党の福島豊議員をはじめとする、超党派の福祉に力を入れている国会議員の方々が議員立法で成立させました。

これこそ、政治の持つ権力の正しい使い方だと強く評価されるべきです。

政治家を選ぶ時にはこういう法案を作るにあたって率先して働いたかどうか、また、法案に賛成したか反対したかどうかをみなさまには知っていただきたいと強く願います。

インターネット時代ですから、情報は求めれば手に入れられますからね。

政治の力に加えてもう1つ、この法律の成立にあたって毎日新聞の連載記事が果たした役割は、本当に大きかったと思います。
 
これこそが『マスコミの底力』だと改めて感じました。

「発達障がい」の定義がようやく法律で定められました

自閉症、アスペルガー症候群、学習障がい、注意欠陥多動性障がい、その他の広汎性発達障がい、その他これに類する脳機能の障がい。

これらが『発達障がい者支援法』で定義された『発達障がい』です。

この定義が明確にされたことはとても大きいです。

最初に書いたとおり、『症状』あるいは『状態』として存在しているのに、『法律』で定義されていなければ『法的には存在していない』のですから。

法治国家(法律で動くしくみの国)にとっては『定義がされていない』というのは恐ろしいことなのです。

いろいろな福祉の法律がありますが、定義が成されていないものは制度から完全に抜け落ちてしまうのです。

だから、長い間に渡って自閉症やADHDのある方々は支援が成されてきませんでした。

けれども、これからは違います。

国も県も市も役割が定められました!

国も都道府県も市町村も役割がきちんと定められました。

県には『発達障がい者支援センター』が設置されることになります。

市にも、たくさんの責任が定められました。

例えば、早期発見・早期の発達支援・保育と教育の体制整備、就労支援、地域での生活支援、家族への支援、専門的な人材の育成、などなど。

今、必死で勉強しています。
 
でも、こういう勉強は本当にうれしい。

市がやらなければならないことはたくさんあります。

けれども、これで多くの人たちが当たり前の支援を受けられるようになると思うと僕はそれがうれしくてたまりません。

国民の責務もありますから、どうかみなさんも発達障がいについての理解を深めて下さい。

そして、力を貸して下さい。お願いします。