日本に子どものワンストップセンター実現を!/NPO神奈川子ども支援センターつなっぐ設立記念公開講座「子どものSOSを支援につなげる〜私たちに何ができるのか〜」へ

日本に子どものための「ワンストップセンター」を実現する為に「つなっぐ」が立ち上がりました

『NPO法人神奈川子ども支援センターつなっぐ』設立記念の市民公開講座へ参加しました。

会場の関内ホールにて

会場の関内ホールにて


講座の報告の前に、まず『つなっぐ』とは何か・何をめざしているのかを簡単に説明したいと思います。

*ここから先はあくまでもフジノの理解で記したもので『つなっぐ』の正式な文章ではありません。誤解があるかもしれません。

2016年、神奈川県立こども医療センターの田上幸治先生を中心に、児童虐待に関わるドクター・弁護士・警察官・検察官らが虐待の勉強会をスタートさせました。

それから3年後の2019年4月2日、NPO法人として登記されました。

その目的は、虐待・性虐待・いじめ等の暴力被害に遭った方々に対して、医療・法的支援・教育など様々な機関の連携による取り組みを行なって、被害を受けたこどもたちの権利を守り、被害からの回復に寄与することです。

下の図をご覧下さい。

左側が現状です。

被害に遭った子ども自身が(あるいは親とともに)児童相談所を通して、あらゆる関係機関に出向かねばならない現状があります。

くりかえし同じ質問をされることでフラッシュバックが起こったりPTSDになってしまうなどネガティブな心理的影響が大きいです。

さらに、各機関がバラバラに当事者につながることでバラバラな支援が行なわれてしまったり、必要な機関にたどりつけないこともあります。

つなっぐの目指す姿と現状

つなっぐの目指す姿と現状


右側が『つなっぐ』がめざす姿です。

ワンストップセンター『つなっぐ』を訪れさえすれば、あらゆる関係機関との連携をしている『つなっぐ』が全ての機関につなげてくれます。

心理的なダメージを可能な限り減らし、回復への支援を行なっていきます。

具体的には、下のようになります。

つなっぐが行なう事業

つなっぐが行なう事業


犯罪被害者支援に取り組んできたフジノにとっても、実は今日初めて耳にした単語がいくつもありました。

だからあなたがこれを読んで今すぐ理解できなくても何も問題はありません。

憶えていていただきたいのは、子どもたちが何らかの被害に遭った時(特に深刻なダメージを受けている時)に『つなっぐ』が全力で守ってくれる、ということです。

”つなっぐ”が大切にしている 5つの”つなぐ”
1.フォレンジックインタビュー(司法面接)とつなぐ
  • 被害にあった子どもが、子どもに優しい環境で、フォレンジックインタビュー(司法面接)の手段を使った子どもに負担の少ない方法で話しを聞いてもらえるようにする
  • 性虐待から、身体的虐待やDVなどを含めた被害も対象とする
2.医療とつなぐ
  • フォレンジックインタビュー(司法面接)と同時に系統的全身診察をおこなうことにより負担を軽減
  • ・必要な場合は心のケアをおこなう
3.訴えたい気持ちを外につなぐ
  • 出廷した際の負担を減らすために、コートハウスドック制度の導入等をめざす
  • 証拠の信用性や収集方法について、実務と研究に裏打ちした検討をおこなう
4.研究・啓発、研修とつなぐ
  • フォレンジックインタビュー(司法面接)の面接官の育成
  • 研究者、弁護士、捜査機関、児童相談所との連携
  • 子どもへの負担の研究
  • 証拠収集についてのルール化
  • フォレンジックインタビュー(司法面接)や多機関連携の啓発
5.様々なサポートとつなぐ
  • 裁判所への出廷 → コートハウスドッグ
  • 子ども自身や非虐待親→ 弁護士
  • 行き場のない子どもたち→ 児童相談所、シェルターなど
  • 高年齢の被害者→ 自立支援のNPO、DV被害者のセミナー主催団体等

分かりやすさの観点から、フジノは「こどもたち」ということを前面に記しました。

実際の『つなっぐ』の活動は高年齢の被害者も対象にしています。



「司法面接」研究の日本の第一人者・仲真紀子先生の講演

さて、この『つなっぐ』が4月にNPOとして認証されて1ヶ月が経ちました。

広く世間に活動を知ってもらう為に、市民公開講座が今日開かれました。100名以上の方々が参加し、フジノはとても心強く感じました。

児童相談所設置市の議員としてフジノは強い意気込みで参加したのですが、冒頭、来賓として紹介されてしまいました。

『つなっぐ』のみなさん、勉強不足なのに、ごめんなさい。

子どものSOSを支援につなげる〜私たちに何ができるのか〜

子どものSOSを支援につなげる〜私たちに何ができるのか〜


まずは基調講演『子どものSOSを支援につなげる〜私たちに何ができるのか〜』です。

基調講演「子どもからどう話を聞くか〜司法面接の取り組み〜」

基調講演「子どもからどう話を聞くか〜司法面接の取り組み〜」


被害を受けたこどもから負担を可能な限り減らして聞き取りを行なう面接手法として『司法面接』があります。

これは『フォレンジックインタビュー』を日本語に翻訳したものですが、産経新聞のこちらの記事がとてもわかりやすく報じていますのでぜひご覧くださいね。

我が国における『司法面接』の研究の第一人者、仲真紀子先生(立命館大学教授・北海道大学名誉教授)が講師です。

事情聴取のくりかえしがいかに被害者を傷つけるかは、犯罪被害者支援の取り組みでも痛感してきたことでした。

フジノが支援した方々(こどもたちもいます)についても警察は最大限の配慮をなさって下さいましたが、それでもやはり心理的なダメージは大きいものがあります。

フジノの場合は、幼児の時に被害に遭い、その子が成人した今も保護者の方とともにやはり心配な気持ちで見守っています。

『司法面接』ではフラッシュバックが起こったりPTSDが起こるようなことの無いように、導入から質問の方法など様々な観点から今までの事情聴取とは異なっています。

実際に、研究調査では環境的要因が改善されると(例えば『司法面接』の方法が用いられると)、5倍以上、話をしてくれるとの結果が明らかになっています。

まさに未来につながる支援を多機関で連携して実現できることを願ってやみません。

フジノとしては『つなっぐ』の実践を横須賀市児童相談所と連携していかれないかと考えています。



パネルディスカッション「行政・司法・医療などこどもを取り巻くすべてがつながるために」

続いてパネルディスカッションが行なわれました。

パネルディスカッション「行政、司法、医療など子どもを取り巻くすべてがつながるために」

パネルディスカッション「行政、司法、医療など子どもを取り巻くすべてがつながるために」


こどもたちを守る為に『つなっぐ』設立に向けてご尽力された方々がパネラーとして登壇されました。

検察・弁護士・元警察幹部・児童相談所のドクター・こども医療センターのドクター・ソーシャルワーカーなど、まさに現場の最前線の方々が語り合って下さいました。

『つなっぐ』が実現していく多機関の連携の姿が、ステージ上ではすでに実現していることを感じました。

大切なことは、これからどのまちでもこうした取り組みを実現できるか、普及させていかれるか、です。

『つなっぐ』メンバーだけで完結することはありえませんので、各機関の面接官の育成をはじめ、広く社会へ理解を求める啓発活動も進めていかねばなりません。

この数年来ずっと深刻な児童虐待、時にこどもが殺された事件も大きく報じられました。

選挙の際、フジノは

「横須賀市が児童相談所の設立準備室を立ち上げた時には児童福祉司は7名だけだった。増員を毎年提案して2019年には17名を実現した」

と述べました。これは確かに成果の1つではあります。

しかし、いくら児童福祉司を増やしても、そして児童相談所の人数を増やしたとしても、それだけでは全てを解決することはそもそも不可能です。

もはや児童相談所だけでこどもたちを守ることは難しい時代になったのです。

フジノは『つなっぐ』の活動に強く期待しています。

期待というよりも、一刻も早く児童相談所との連携をスタートさせていただきたいという想いでいます。

『つなっぐ』のみなさま、どうか今後ともご協力をよろしくお願いします。

そしてみなさま、『つなっぐ』ではこどもたちをサポートするボランティアも募集しております(ボランティア養成講座の受講が必要です)。

どうか様々な形でみなさまにもご協力をお願いしたいです。よろしくお願いいたします。



横須賀のLGBT施策全国1位を受けてさらに「多様な性にYESの日街頭キャンペーン」主催と「東京レインボープライド」へのブース出展の実施を/市長に行なう質問の発言通告書を紹介します(その3)

前の記事から続いています)

一般質問3つ目は「LGBT施策全国自治体1位を取った横須賀」「取り組みを市民に周知すべく街頭キャンペーン実施の必要性」「取り組みを全国に周知すべく東京レインボープライドへのブース出展の必要性」です

前2つのブログ記事に続いて、フジノが6月議会で市長に対して行なう一般質問について紹介します。

発言通告書に記した3問目は、5月7日に公表された調査結果でLGBT関連施策を実施している全国の自治体で横須賀市がトップを取ったことを受けて行ないます。

3.LGBT関連施策数ランキングで全国自治体トップに本市が選ばれた結果を受けて

(1)市長の感想と今後の意気込みについて

LGBTなどいわゆる性的マイノリティに関する施策が全国で最も多い自治体は横須賀市だとの調査結果が発表されて、メディアで大きく報じられた。

2018年5月8日・朝日新聞デジタルより

2018年5月8日・朝日新聞デジタルより


2018年5月8日・神奈川新聞より

2018年5月8日・神奈川新聞より


ア.この結果を受けて市長はどうお感じになったか。

イ.性的な多様性の保障に関する市長の今後の意気込みはいかがか。




(2)市内の当事者の皆様に本市の取り組みを周知する必要性について

今回の報道で初めて本市の取り組みを知った当事者の方々はとても多い。

素晴らしい取り組みをしていても、当事者に知られていなければ実施していないのと同じだ。

今までは着実に取り組みを進めることを最優先し、取り組みを広く周知する視点は弱かった。

ア.毎年5月17日の「多様な性にYESの日」に行われている街頭キャンペーンを本市の主催として、広く市民を対象に、性的な多様性への理解を広げ、本市の取り組みを周知すべきではないか。

2018年の街頭キャンペーンで配布したチラシ

2018年の街頭キャンペーンで配布したチラシ




(3)全国の当事者の皆様に本市の取り組みを周知する必要性について

今回の報道を受けて、全国の当事者の方々や自治体関係者が 本市に注目しており、広く全国に、本市をもっと知ってもらうべきだ。

毎年5月に国内最大のプライドフェスティバル『東京レインボープライド』が開催されており、今年は15万人が来場した。

東京レインボープライドのステージの様子

東京レインボープライドのステージの様子


『東京レインボープライド』には毎年200近いブースが出展しており、当事者団体、NPO、企業、大使館に加えて、国内の自治体も出展している。

全国から訪れる15万人もの方々に取り組みを知ってもらえる重要な機会だ。

ア.本市も『東京レインボープライド』にブースを出展し、本市の取り組みや魅力を全国に対して知ってもらうよい機会とすべきではないか。

以上です。

昨年9月議会での上地市長とフジノの質疑をご覧いただければご理解いただけると思うのですが、歴代市長の中で最も人権意識が高く、多様性ある社会の実現への想いが最も強いのは、上地市長だとフジノは感じています。

今後もさらに横須賀市の性的な多様性を保障する取り組みは前進し続けていくと確信しています。

今回の質問で行なう(2)(3)は、フジノが長年温め続けてきた質問です。

前市長に対しては、どうせ質問してもゼロ回答しか返ってこないのが分かっていたので、質問をしませんでした。

上地市長がどのような答弁をされるのか、とても関心があります。

街頭キャンペーン、行政もまちかどに立つべきです。

フジノは『多様な性にYESの日』の街頭キャンペーンは、新宿での開催にも参加してきましたし、横須賀での4回の開催には全て参加してきました。

通行人のみなさまは好意的な人の方が多いですが、ひどい言葉を投げつけてきたり、つばを吐いたり、チラシを受け取って眼の前で投げ捨てたり、明らかな差別的な行動を取る人々がいます。

高校生たちが下卑た笑いを投げつけていくこともありました。

こうした実態を、行政のみなさまにも体感してほしいと思います。

東京レインボープライドへのブース出展も、フジノは長年望んできました。

今回の調査結果が出て全国1位だと分かる前から、ずっとフジノは「パートナーシップ制度が無いだけで横須賀の取り組みはがんばっています」と訴え続けてきました。

横須賀が取り組んできた性的な多様性を保障する取り組みは『パートナーシップ制度』だけではなく、全てのセクシュアリティに対するものです。

調査結果が出て全国の自治体から問い合わせが来ている訳で、『東京レインボープライド』だけでなく、どんどん積極的にその取り組みを全国に発信する機会を増やしていくべきだと考えています。

最後の質問は、次の記事で紹介しますね。



学校裏サイト・ケータイ・プロフ、ネットの負の側面と戦う/「インターネット等有害情報緊急対策会議」を開催

学校裏サイト・ケータイ・プロフ、ネットの負の側面と戦う(その1)

今日は午後から教育委員会事務局が主催した『インターネット等有害情報緊急対策会議』を傍聴しました。

インターネット等有害情報対策会議

インターネット等有害情報対策会議


インターネットの『ネガティブな側面』が引き起こしている、あまりにもたくさんの問題があります。

小中学生・高校生たちがケータイやPSPなどで『学校裏サイト』『プロフ』などに毎日アクセスしている中で

いじめや自殺につながっているだけでなく、あらゆる犯罪に巻き込まれています。

被害者になるだけでなく、加害者にもなっています。

問題の深刻さは横須賀市でも同じです。

「リアルに大人は深刻な危機感を持つべきだ」と、フジノは市民のみなさまに強く訴えたいです。

こうした問題に対応すべく、学校、PTA、警察、NPOなどの関係者が集まりました。

現場の実態についての情報共有・現在行なっている対策の情報共有・意見交換・今後の対策など、かなり有意義な話し合いがなされました。

参加者みんなが高いモチベーションで問題解決を望んで参加していました!

まず最初に、どうしてもフジノが特筆しておきたいのは、

この問題の実態や事件など内容はどこまでも重たく厳しいのに、会議が終わった後に、フジノがこれほどまでにさわやかな気分になるとは思いませんでした。

理由は、この会議の運営の方法をはじめとして、参加しているメンバーのモチベーションの高さです。

いい会議でした。

この半年間くらいに参加してきた全ての会議の中で、最も良かった会議でした。

だから、内容の深刻さとは裏腹に終わった後に、『希望』を感じたのです。

問題に立ち向かう大人たちの姿は、こどもたちに『希望』を与えます。

大人たちが本気で戦う気合や姿勢を見せたら、

「きっと現実は変えられる」
「問題は解決できる」

と、周りの人々は『希望』を持つことができるのです。

フジノが会議の終わった後に感じたさわやかな気持ちは、確かに『希望』を感じたからこそ、そんな気分になったのだと考えます。

 よりも、参加したメンバーのモチベーションがみんな高い!

1時間半の会議でしたが、傍聴していたフジノだけでなくも参加メンバーも終了後に

「時間が足りない!」
「もっと議論したい!」
「第2回をやるべきだ!」

と、口々におっしゃってました。

メンバーみんなが高い問題意識を持っていて、なんとかして「問題を解決する為に自分たちができることは何なのか」を必死に考えている。

これですよ、『意味のある会議』というのは。

先日、市の検討会・審議会に激しい怒りを覚えたと書きましたが、その怒りの対極にあるとても良い会議でした。

いち自治体にできることは限られています。全ての大人が立ち上がって下さい!

2年前にいじめ・いじめ自殺に関わった時にインターネットの負の側面を中学生たちにヒアリングしてそのひどさを知りましたが

あれから2年が経って、さらにネット機器は進化していて、サービスは多様化していて、こどもたちはさらに餌食になっています。

この危機感や問題意識を共有できる大人たちが、こんなにも居てくれたことをうれしく感じました。

市民のみなさま、いち地方自治体だけで解決できる問題ではありませんが、少なくとも横須賀市はこの問題と本気で戦いはじめていますから。

だから大人のみなさん、リアルな危機感を僕たちと共有してください。

こどもたちの裸の写真がネットに掲載されたりとか、それで脅されたりとか、起こってますよ、このまちでも。

学校にできることは限られています。

全ての大人が立ち上がらなければ、解決できないですよ!

絶対に2回目を開催してくださいね

教育長、今日は本当に素晴らしい会議でしたよ。
 
運営に関わった担当者のみなさんをどうか高く評価して下さいね。

そして、第2回を必ず開催して下さいね。

(会議の具体的な中身は次回書きます)