デフ・パペットシアター・ひとみへ/ろう者と聴者による日本で唯一のプロ人形劇団

デフ・パペットシアター・ひとみへ

手話サークルで活動をしている方々にお招きいただいて

汐入のベイサイドポケットで開かれた『デフ・パペットシアター・ひとみ』の公演を観てきました

一言で『デフ・パペットシアター・ひとみ』を紹介するとすれば

ろう者(耳が聞こえない人)と聴者(聞こえる人)が協力して公演活動を行っている日本で唯一のプロ人形劇団

という感じでしょうか。

手話という言語の持つ音楽性や芸術性の高さについては、これまでもフジノは深く感じさせられることがありました。

でも、今日は手話でもありません。
 
セリフは全く無いとのことでした。

一体どんな演劇になるのでしょうか?

頂いたチラシには、

聴覚に障がいのある方々も無い方々もともに楽しむことができる今までに全くない新しい人形劇

という、うたい文句が書かれていました。

不安と期待が入り混じった気持ちで会場に向かいました。

会場にて

会場にて


今日の作品のタイトルは『はこ/BOXES じいちゃんのオルゴール♪』です。

ストーリーは、時代の流れの中での家族についてです。
 
昭和初期の頃からスタートして、現代までが舞台です。

電化製品が全くなかった頃は、いろいろなことに労力と手間がかかりました。

それが技術の進化と共に便利なものが増えていきました。

洗濯機、白黒テレビ、冷蔵庫の3つの電化製品が『三種の神器』と呼ばれた1950年代、

それらを持っていることが幸福の象徴でもありました。

けれども、現代では技術の進化は人々のあいだに『孤立』を生みだしています。

同じ部屋に家族が過ごしていても、もはや全く別々の事に関心を持ってお互いに孤立しています。

そんな家族をつなぐものが、タイトルにあるおじいちゃんのオルゴール、というシンプルなストーリーです。

ある意味、ありがちなストーリーです。

これをセリフがひとこともない人形劇でお客さんを退屈させずに、2時間で表現できるのでしょうか?

20110116deafpuppettheater

と思ったら、それは完全に杞憂に終わりました。

素晴らしい。その一言に尽きました。

会場には小さなお子さん連れの家族がたくさんいましたが、場内は何度も何度も笑いが巻き起こりました。

そして、フジノは何度か涙が出ました。

笑いと、涙。

セリフが無かったことなんて全く気になりませんでした。
 
これは本当にすごい演劇です。

感動しました。

フジノが転職する前の仕事は映画・演劇の会社でしたから演劇もたくさん観てきました。

月1回は帝国劇場でミュージカルを観るような演劇好きな方々にはうらやましがられる恵まれた仕事でした。

(でも、仕事で観ると苦痛だったりするのです)

そんな風にたくさん観てきた中でもこの作品は全く引けを取らない名作だと感じました。

これ以上、説明をするのは控えたいと思います。
 
何故なら『あなたにも実際に観てほしいから』です。

フジノが受けた衝撃をあなたにも体感してほしいのです。

ユニバーサル社会にふさわしい素晴らしい演劇でした。

手話を使えないフジノ自身が最大のバリアだった

公演終了後、この感激を直接にお伝えすることができました。

『デフ・パペットシアター・ひとみ』代表の善岡修さんにお会いすることができました。

吉岡さんとフジノ

吉岡さんとフジノ


そこで、フジノは自らが最大のバリアになってしまいました。
 
手話で話すことができなかったのです。

手話が話せる方にあいだに入っていただいて、フジノの想いをお伝えしました。

ああ、手話を学ぶことはもう8年前からの課題なのですが、いまだに実現していません..。

そうか、聴覚に障がいのある方々はカフェトークにも参加できないのですよね。

僕自身が学ぶだけでなくて、ユニバーサル社会では当たり前の情報保障を実現しなくては...。

次回の公演は4月8日(金)~10日(日)に代々木の全労災会館スペースゼロで

『森と夜と世界の果てへの旅』

30周年記念作品です。

登場人物の1人の人形と一緒におじぎをするフジノ&善岡さん

登場人物の1人の人形と一緒におじぎをするフジノ&善岡さん


『デフ・パペットシアター・ひとみ』、本当におすすめです。

ぜひご覧くださいね!

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