今年8月までの横須賀の自殺による犠牲者数は50名でした/これ以上の犠牲を止める即応性のある対策が必要だ!

全国の自殺による犠牲者数は、前年同月比マイナス1,849人でした

9月18日、内閣府自殺対策推進室が2014年8月の自殺による犠牲者数のデータを発表しました。

月別の地域における自殺の基礎資料(平成26年8月)

月別の地域における自殺の基礎資料(平成26年8月)


現状と過去の比較を行ない、内閣府は以下のように概要を記しました。

  • 2014年8月の自殺者数2,172人は、対前年同月比25人減少▲約1.1%
  • 2014年1〜8月の累計自殺者数1万6,979人は、対前年比1,849人減少(▲約9.8%

一見すると「減って良かった」という感想になりがちです。

しかし、「全国的にすさまじい勢いで人口減少が進んでいる中で、自殺による犠牲者数は、放っておいても減っていく」という研究者の指摘があります。

自殺予防対策の成果によって犠牲者が減ったのか、きちんと細かく分析していく必要があります。



このデータは「暫定値」で、いわゆる「速報値」です

何度か記してきたことですが、内閣府が毎月発表する警察庁データに基づいた『月別の地域における自殺の基礎資料』は、『暫定値』です。

つまり、『速報値』にあたります。

翌年になって数ヶ月間かけて最終的な補正をかけた後に、正式なデータが出されます。



全国の関係者のみなさま、「速報値」をもっと対策に活かして下さいませんか

こうして『速報値』が警察庁から提供されるようになったのは、全国の仲間達とともに2006年に自殺対策基本法を成立させることができたからです。

(調査研究の推進等)

第11条 国及び地方公共団体は、自殺の防止等に関し、調査研究を推進し、並びに情報の収集、整理、分析及び提供を行うものとする。

2 国は、前項の施策の効果的かつ効率的な実施に資するための体制の整備を行うものとする。

この条文を根拠に、それまでは全くといって良いほど公開されなかったデータが、警察庁から少しずつ提供されるようになりました。

そのデータを、地域で活用してもらう為に内閣府が再集計した上で発表しているのが、この『月別の地域における自殺の基礎資料』です。

I.本資料の概要及び目的

地域における自殺の実態に基づいた対策が講じられるよう、内閣府自殺対策推進室において、警察庁から提供を受けた自殺データ(平成26年8月分)に基づいて、平成26年8月の全国・都道府県別・市区町村別自殺者数について再集計した。

フジノたち地方自治体で自殺対策に関わる者は、みなこのデータをもとに、様々な分析を行ない、対応を取っていく必要があると考えています。

現状で、フジノは2つの問題を感じています。

  1. 地方自治体の自殺対策関係者のみなさまが、速報値を活用した「即応性ある対策」をとっている事例をフジノは聴いたことがありません。

    『自殺対策基本法』の成果としてやっと手に入れたデータなのに、自殺対策関係者のみなさまは、こうしたデータを日頃どれだけ分析して対策へ反映するなどの活用をしておられますか?

    せっかく苦労の末に入手できるようになったデータです。

    どうかお願いですからもっともっと活用して下さい。

  2. 現状では、残念ながら警察庁が提供しているデータの中身が大雑把すぎて、対策に役立てるには大きな『限界』があります。

    分析をしようにも、現在与えられているデータでは、あまりにも個人情報保護に重きがかけられています。心理学的剖検などしようにもデータが足りません。

    今後もさらなるデータの開示をどうか全国のみなさまも一緒に求め続けて下さいませんか。もっともっと地方からデータに基づいた自殺対策の必要性を訴える声が大きくなるように、フジノは働きかけていきます。

欠点もあるデータですが、地域ごとに自殺の傾向を把握して対策に反映していくことはできるはずです。

どうか自殺対策関係者のみなさまは、こうした取り組みにもう1度、力を入れて下さいませんか。お願いします。



横須賀の現状は、今年8ヶ月間の犠牲者数は50名でした

横須賀の現状を報告します。

過去5年間のデータをもとに、下のとおりグラフを作成しました。

1〜8月までの自殺による犠牲者数(過去5年間)

1〜8月までの自殺による犠牲者数(過去5年間)

フジノなりの、今月の犠牲者の傾向は以下のとおりです。

  • 2014年8月の自殺による犠牲者数は「10名」だった。
  • 2014年を通して、1ヶ月ごとの犠牲者数は「8月」が最も多かった
  • 過去5年間の8月の犠牲者数を比べても「2014年8月」が最も犠牲者数が多かった

総合的に見て、この8月は犠牲者が多かったと言えます。

「もっと強い対策を打つ必要があるのだと、このデータは示している」とフジノは受け止めました。

9月には世界自殺予防デーや自殺予防週間がありました。

こうしたキャンペーンに加えて、様々な研修会も今後続いて開催されていきます。

しかし、これらはみな支援者側の養成研修であったり、講演会など関心のある方々に会場まで足を運んで頂く形式のものばかりです。

もっと、困難を抱えている方々のもとへ支援者側が訪れる、アウトリーチする、そんな取り組みが必要ではないでしょうか。

この9月議会での市長への一般質問でも、フジノは市長に「自殺対策は市の責任で必ず継続させる」旨の答弁を受けました。

けれども、もっと即応性ある対策を引き続き打ち出していくべきです。

9月議会の後半戦の決算審査を通して、問題提起をなんとかできないかと考えています。



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