ついに9月議会から「ペーパーレス会議」が試行スタートです
印刷された膨大な資料をPDFファイル化して、紙のかわりにタブレット端末などで会議を進めていく為に、議論と検討を進めてきたことをこれまで報告してきました。
2017年度はついに『実施段階』へ進みました。
まもなく始まる9月議会からは、これまで同様に紙の資料を併用しながらも、新たにタブレット端末を使った『ペーパーレス会議システム』を試行スタートします。
これまで市議会控室で全議員に貸与されていた古いノートパソコン(電源を入れてから立ち上がるまで10分くらいかかっていました)のリース期間が終了しました。
かわりに、先月中旬から新たに『2in1タブレット』が導入されました。

新たに導入された「2in1タブレット」
モニターとキーボードがセットになっていて、そのまま使えばノートパソコン、モニターを取り外せばタブレット端末になるので『2in1』と言います。

モニターを外せばタッチパネル式のタブレット端末になります
(フジノ自身はMacユーザーなのでiPadが良かったのですが、残念ながら議論の結果、『2in1タブレット』となってしまいました。シクシク・・・)
この『タブレット端末』に加えて、富士ソフトの『moreNOTE』というペーパーレス会議システムを導入しました。

富士ソフト「moreNOTE」ホームページより寒川町議会の導入事例
すでに寒川町議会では2015年から導入している実績があります。
わが横須賀市議会では2017年末までは紙の資料も併用しながら本会議・委員会を行ないますが(試行期間)、来年からは一部の例外を除いて基本的にはタブレット端末で全て行なっていくことになります。
民間企業では何年も前から導入している当たり前の取り組みかもしれません。
けれども、国会では全くペーパーレス会議は議論が進んでいません。
まず地方議会から導入が始まり、2017年1月現在、全国で約60の市区町村議会で導入実績が増えてきました。
横須賀市議会でも数年前から議論を尽くし、ついに今夏から導入実現となりました。
本日は新システムの研修でした
8月中に、全議員が1人2回(基礎編と応用編)の研修を受けることになっています。
今日は基礎編の初回(2グループに分けて2回開きます)でした。
正直なところフジノ自身、Windowsをふだん使わないのでものすごく不便でやりづらかったです。
スタイラスペン(画面にペンで書き込むことができます)もふだんは全く使わないので、面倒でたまりません。
研修を受けてゲンナリしたのも事実です。
それでも他議会の事例を見ていると、使いこなしていけば今よりもっと早く的確に必要な情報にアクセスできるようになり、正確なデータに基づいた深い議論ができるようになるようです。
その成果を横須賀市議会でも得られるはずだとフジノは信じています。とにかくたくさん触って慣れて、手段に振り回されないようにしたいです。
目的と手段を見失うことはありません
かねてから申し上げてきたとおりで、本当に大切なことは紙資料を無くすことなんかじゃありません。
- 議員の政策立案能力を高めること。
- 議論をさらに充実させること。
- 市役所・市議会の紙資料印刷製本の労力を減らすこと。
これらが本当の目的です。
素晴らしい経験と知識を持つ先輩議員の方々が、たかがタブレット端末を扱うのがニガテなせいで、大切な議論が止まってしまうならば、フジノはタブレット端末なんて導入しなくて良いと考えています。
道具の操作に縛られて、経験や知恵が阻害されるくらいならば、ICT化の必要はありません。
タブレット端末やPCに詳しい同僚議員のみなさまが会派を超えて教え合ったりしながら、手段に振り回されないように今、がんばっています。
大切なのは、市民のみなさまの想いが市議会の場でより良い形で議論できるようになることです。
このゴールを忘れること無く、試行錯誤しながらより良い手段を模索しつつ、横須賀市議会は議会ICT化を進めていきます。