「性的マイノリティの人権」を「分野別人権課題」に格上げした「人権施策推進指針」改定版のパブリックコメントがスタートしました/ぜひご意見をお寄せ下さい!

「性的マイノリティ」を明文化し正しい記述にする為に12年にわたる闘いを続けてきました

9年前(2009年)、横須賀市が初めて作った『横須賀市人権施策推進指針』

2009年2月策定「横須賀市人権施策推進指針」

2009年2月策定「横須賀市人権施策推進指針」


フジノはその2年前(2007年)の『横須賀市人権都市宣言』の策定作業の段階から、『性的マイノリティの人権』を盛り込む為にずっと取り組んできました。

『人権都市宣言』を作った11年前、『人権施策推進指針』を初めて作った9年前、フジノは政治家としての力も弱く、セクシュアリティに関する勉強も足りていませんでした。

その為に、当時の『指針』の内容にはたくさんの不満が残りました。

「横須賀市人権施策推進指針」中の「性的マイノリティの人権」の記述

「横須賀市人権施策推進指針」中の「性的マイノリティの人権」の記述


上の文章を読むと、おかしなところがたくさんありますよね?

さらに、その扱いは様々な『分野別課題』の最後に付け加えられた『その他の人権課題』の4番目という弱い扱いでした。

現行の『横須賀市人権施策推進指針』が策定されたのは2009年2月なので、まもなく10年の節目が近づいています。

行政にとって『10年』のような区切りは、改定をする大きな機会です。

9年前の『指針』にはいくつもの問題があることから、フジノは昨年2017年9月議会で一般質問を行ない、それを受けて上地市長は2018年度中の改定を行なうと答弁しました。

2017年9月28日・本会議・フジノの一般質問への答弁

上地市長の答弁

『人権施策推進指針』については平成30年度から改定作業を行なう予定です。

『指針』の改定の際には、性的マイノリティなど近年顕在化してきた課題の位置づけの変更を検討しています。

その上で、施策の検討にあたっては『行政計画』として対象期間・数値目標の設定・進捗管理などについて今後の在り方をぜひ検討して見直していきたい、というふうに考えます。

人権に対して同じ想いを持つ上地市長が昨年に新市長に就任しました。

なんと9年もかかりましたが、フジノは待ち望んだ『指針』の改定を実現することができることになりました。

我ながら、『指針』に『性的マイノリティの人権』を書き込む闘いを11年も続けてきたことに驚きます。

決して諦めないことは、本当に大切です。

11年前には誰も見向きもしてくれなかったことが、ようやく動き始めたのです。



「性的マイノリティの人権」は「その他の人権課題」から「分野別人権課題」に格上げされました

今日から、2019年改定版の『横須賀市人権施策推進指針』案のパブリックコメント手続きがスタートしました。

パブリックコメント手続きとは、市民のみなさまから『案』に対してご意見を頂いて、それをもとに修正をして、最終的な成案とする為の大切な手続きです。

市民のみなさまの声が取り入れられる『唯一のチャンス』だとフジノはパブリックコメントを受け止めています。

だから、すさまじく大切な手続きとしてフジノは重視しています。

「横須賀市人権施策推進指針」パブリックコメント案

「横須賀市人権施策推進指針」パブリックコメント案


2019年改定版の『横須賀市人権施策推進指針』案が、現行の『指針』とどう異なるか。

それは、これまで『その他の人権課題④』にわずか9行しか記されていなかった『性的マイノリティの人権』の扱いが大きく変わったことです。

『分野別課題』という独立した項目となりました。

新たに3つの重点項目を加えました

新たに3つの重点項目を加えました


そして、記述が2ページ半に増えました。

改定版「横須賀市人権施策推進指針」中の「性的マイノリティの人権」の記述1
改定版「横須賀市人権施策推進指針」中の「性的マイノリティの人権」の記述2
改定版「横須賀市人権施策推進指針」中の「性的マイノリティの人権」の記述3

以下に、全文を掲載します。

分野別課題9 性的マイノリティ(新)

現状と課題

  1. 現状
    多くの人は、性別は男女のどちらかで、生まれもった性別に違和感を覚えず生き、恋愛の対象は異性であるのが「普通」と感じているかもしれません。

    このような多数派にあてはまらない、少数派(マイノリティ)にあたる性の在り方を自認・指向する人を「性的マイノリティ」といいます。

    多数だから「普通」、マイノリティだから「おかしい」「特別な」存在というわけではありません。

    しかし、実際には性的マイノリティに対する根強い偏見や差別が存在し、日常生活での困難、ストレスや孤独感を抱いている人々がいます。

    性的マイノリティの人口比率は3~5%(20人に1人程度)と推定されますが、偏見や差別を恐れて打ち明けられない人も大勢います。

    そのため、身近にいないと思われたり、差別用語や噸笑が横行したりする現状があります。

    性別や恋愛の多様性、マイノリティだからといって排除されない社会システムが求められています。


  2. これまでの施策
    横須賀市では、平成24年度(2012年度)に人権施策推進会議から「性的マイノリティの人権」について答申を受け、性的マイノリティに関する施策と施策体系をまとめました。

    その中で、相談体制の充実、正しい知識の周知、関係機関との連携を重点三項目として取り組みを進めてきました。

    国においては、平成27年(2015年)に文部科学省から「性同一性障害に係る児童生徒に対するきめ細かな対応の実施等について」の通知が出され、画一的な対応ではなく個別の事例において学校や家庭の状況等に応じた取り組みの必要性があるとしています。


  3. 課題
    性的マイノリティの当事者は、少数派であるため周囲の人の無理解や偏見から、さまざまな困難を抱えることがあります。

    特にゲイ・バイセクシュアティ男性の自殺未遂率は、非常に高い水準にあるという統計があります。

    さらに、レズピアン、ゲイ、パイセクシュアルのように婚姻を前提とした社会環境での生きづらさを感じたり、トランスジェンダーのように男女二分論を前提とした社会環境での生きづらさを感じたり、それぞれ異なる困難や悩みを抱えています。

    また、思春期における性的マイノリティの子どもたちが、学校において、こころない噺笑の視線や言葉による暴力などのいじめを受け、孤立し精神的な抑圧を受け、不登校や自殺に追い込まれるケースが少なくないことも専門の研究機関などのアンケート調査結果から推し量ることができます。

    このような状況から、さまざまな「ちがい」を「個性」と考え、互いに認めあい、性的マイノリティの当事者とその家族にとって孤立を防ぐ取り組みが必要です。


  4. 市の方向性
    人が100人集まれば、100通りの個性があるように、一人ひとりの性の在り方も異なります。

    横須賀市は、相談窓口の設置、啓発活動、情報交換の場の設置など多様性のあるまちづくりを進めていきます。

施策の方向性(主な取り組み)

  1. 性的マイノリティ当事者の人権を守る取り組み
    市内で10代、20代の当事者同士が交流できる場を設定し、孤立を防ぐ取り組みを推進します。

    相談窓口を設け、性的マイノリティに関する専門の相談を受けられる体制づくりに努めます。

    行政文書等の不要な性別欄の削除を進めていきます。

    また、性的マイノリティに理解のある事業者等向けに、性的マイノリティに理解のあることを表すレインボーカラーのステッカーを作成し配布します。

    性の多様性を尊重する取り組みとして、同性等多様なカップルが自由な意思によるパートナーシップ宣誓を行い、市が受領書を発行する制度を導入し進めていきます。


  2. 相談体制の整備
    性的マイノリティに関する研修会を開催し、身近な相談者となる教員、市職員等の知識の習得を行います。

    また、NPO法人等主催の会議等へ出席し、情報収集に努めます。

  3. 正しい知識の周知
    広報よこすかや市ホームページ等で、性的マイノリティの正しい知識を伝えるとともに、市民向け啓発リーフレット等を随時配布します。

    性的マイノリティの正しい知識や理解を深めるため、生徒向けの講座の開催や、啓発パネル展示を、学校や市施設のほか商業施設で展示します。

    また、性的マイノリティの正しい知識や理解を深めるための、市民向け人権セミナーを開催します。


  4. 関係機関等との連携
    性的マイノリティの当事者等の意見を聞くため、市課長との意見交換会を開催します。

    また、NPO法人等との連携や、啓発イベントに協力をして支援の協力体制をつくります。

※ 性的マイノリティ
性の在り方において、少数派とされる人々のこと。

例えば、恋愛対象として同性を好きになったり(レズピアン=女性同性愛者、ゲイ=男性同性愛者)、男性も女性も恋愛対象となったり(バイセクシュアル=両性愛者)、生まれ持った性別に違和感を感じていたり(トランスジェンダー=体の性別と性自認が異なる人)、恋愛の方向性や性自認がはっきりしなかったり悩んでいる状況にあったり(クエスチョニング)する人がいます。

それぞれの英語の頭文字を並べて「LGBT」「LGBTQ」「LGBTs」などと表現されることもあります。

ただし、性別や恋愛はもっと多様で、あることが知られています。

コラム

レインボーカラー
現代の日本では虹は7色ですが、6色のレインボーカラーは、性的マイノリティの活動のシンボルとされています。

SOGI (ソジまたはソギ)
Sexual Orientation & Gender Identityの頭文字のことで、「性的指向と性自認、」のことを表します。

性的指向や性自認は、すべての人に関わることからLGBTよりも広い概念になります。

多様性
恋愛の多様性は、LGBなど恋愛対象の多様性のみを示すものではなく、生涯を共にするパートナーシップの多様性、家族の多様性(例えば向性カップルと子どもの家族)にもつながっており、QOL (Quality of Life) に大きく関わります。

恋愛、パートナーシップ、家族の在り方において、多様な在り方が尊重され、どのようなかたちであっても安心して幸せに生活できる社会が求められています。


あなたのご意見をパブリックコメントとしてぜひご提出ください

みなさまにお願いがあります。

どうかこの2019年改定版『横須賀市人権施策推進指針』案に対して、あなたのご意見をパブリックコメント手続きの形で正式にご提出していただけないでしょうか。

あなたのご意見の提出の方法について

提出方法

  • 直接持ち込み
    :市民部人権・男女共同参画課(市役所本館2号館2階)、市政情報コーナー(市役所本館1階34番窓口)、デュオよこすか(総合福祉会館5階)、各行政センター
  • 郵送:〒238-8550 横須賀市小川町11番地 横須賀市市民部人権・男女共同参画課
  • ファクシミリ:046-822-4500
  • 電子メール:we-pc@city.yokosuka.kanagawa.jp

書式等について

書式は特に定めていませんが、次の項目を明記のうえ、提出をお願いします。

  1. 件名:横須賀市人権施策推進指針の改定について
  2. 住所・氏名
  3. 【市外在住の方のみ】

    (1)(市内在勤の場合)勤務先名・所在地

    (2)(市内在学の場合)学校名・所在地

    (3)(本市に納税義務のある場合)納税義務があることを証する事項

    (4)(本パブリック・コメント案件に利害関係を有する場合)利害関係があることを証する事項

フジノとしてはいつものことながら、『住所・氏名』を書くことにみなさまは抵抗があるのではないかと心配しています。アウティングを心配する方も多いと思います。

ただ、残念ながらパブリックコメント手続き制度が市役所全体の仕組みなので、担当課である人権・男女共同参画課だけで変更することができません。

そのかわり、人権・男女共同参画推進課と毎回しつこく確認をしているのですが、ご提出いただいた住所や氏名がパブリックコメント手続き以外に漏れることは絶対にありません。

どうか人権・男女共同参画課を信頼していただいて、そしてご安心いただいて、生の声を届けていただけたらと願っています。

フジノは、改定するのに9年間もかかってしまいました。

これでは次の改定はまた5年や10年も先になるのではないかと危惧しています。

だからこそ、どうかあなたにパブリックコメント手続きでご意見を提出していただきたいのです。

確実に現行の『指針』よりはまともになりましたが、この改定案が完璧だなんてフジノは考えていません。ぜひあなたの声を横須賀市にぶつけてほしいのです。

しめきりは10月26日(金)です。

どうかよろしくお願い致します!