【横須賀市】2007年から求めてきた「多様な性の尊重」。男女共同参画プランの名称変更が実現へ

2026年10月30日(金)、横須賀市の『男女共同参画及び多様な性の尊重に関する審議会』が開催されました。

男女共同参画及び多様な性の尊重に関する審議会を傍聴する藤野英明

今回、フジノが長年求めてきたことについて、大切な前進がありました。

それは、男女共同参画プランの名称に「多様な性の尊重」が加わる見通しとなったことです。

これまでの名称は、

『第6次横須賀市男女共同参画プラン』

でした。

次の計画では、

「第7次横須賀市男女共同参画及び多様な性の尊重に関するプラン」

という新しい名称案が了承されました。

まだ最終決定ではありませんが、フジノにとって、とても感慨深い出来事です。

なぜ名称変更が大切なのか?

『男女共同参画プラン』は、性別にかかわらず、誰もが自分らしく暮らせる社会をつくるための横須賀市の計画です。

仕事と家庭生活の両立、暴力や差別の防止など、市が取り組む施策を定めています。

しかし、性のあり方は男性と女性の2つだけではありません。

性的指向(どのような性別の人を好きになるか)や性自認(自分の性別をどう認識しているか)など、性のあり方は多様です。

その現実を市の計画にも明確に反映させる必要があります。

今回、名称に「多様な性の尊重」が加わることは、誰もが尊重される横須賀をめざすという市の姿勢を示すものだと受け止めています。

2007年から求めてきた「多様な性の尊重」

フジノは、2007年から、性的マイノリティとされる方々の人権を横須賀市の行政施策に明確に位置づけるよう求めてきました。

2007年から本会議でも委員会でも何度も何度も性的マイノリティへの理解と支援について市長や部課長に対して質問を行なってきました。

そして2009年2月、初めて策定された『横須賀市人権施策推進指針』に、性的マイノリティが人権課題として位置づけられました。

ただし、当時は『その他の人権課題』の1つという扱いで、不十分でした。

そこで、さらに明確な位置づけを求め続けました。

2012年12月議会:第4次プランへの明記を提案

2012年12月議会では、吉田雄人市長に対して、次の3つを求めました。

  1. 性的マイノリティ支援を担当する市役所の部署を明確にすること。
  2. 支援を市の取り組みとして位置づけるため、条例化を検討すること。
  3. 策定中の『第4次横須賀市男女共同参画プラン』に性的マイノリティ支援を盛り込むこと。

しかし、吉田市長は、第4次プランの策定が最終段階にあることを理由に、盛り込む考えはないと答弁しました。

再質問でも、吉田市長は次のように述べています。

策定も大詰めを迎えているという段階なので、今の段階から性的マイノリティを盛り込むのは、ほぼ不可能だ

ひどい理由です・・・

残念ながら、この時点では実現しませんでした。

2015年12月議会:第5次プランの全面的な見直しを提案

2015年12月議会では、さらに踏み込んだ提案をしました。

男性と女性の2つの性別だけを前提とする『男女二元論』を見直し、性的な多様性を当然の前提として、第5次男女共同参画プランを策定するよう求めたのです。

あわせて、男女共同参画推進条例そのものの見直しや、担当課と審議会の名称・目的の見直しも提案しました。

これに対して吉田市長は、

第5次の男女共同参画プランの策定に当たっては、様々な性のあり方を意識して進めていく必要性があると認識をしています。

と答弁しました。

さらに、市民アンケートや審議会の意見などを踏まえて、性的な多様性に関する課題を検討していく考えを示しました。

2012年には実現しなかった計画への明記について、市の姿勢がやっと変わり始めたのです。

そして、2018年度から始まった第5次プランには、性的指向や性自認などに関する課題が初めて明記されました。

2019年:条例と審議会の名称が改正されました

2019年4月1日、改正された条例が施行されました。

その名称は、

『横須賀市男女共同参画及び多様な性を尊重する社会実現のための条例』

です。

審議会の名称も『横須賀市男女共同参画及び多様な性の尊重に関する審議会』へと変わりました。

条例にも審議会にも「多様な性の尊重」が明記されました。

しかし、男女共同参画プランの名称は、以前のままでした。

2020年12月議会:プランの名称変更を明確に提案

そこで、2020年12月の生活環境常任委員会で、フジノは改めて問題提起しました。

条例の名称が変わり、審議会の名称も変わったのに、何故プランの名称は以前のままなのか。

改正された条例の第10条には、多様な性を尊重する社会の実現に向けて計画を策定することが定められています。

それなのに、従来の男女二元論をいまだ前提としている名称を使い続けるのは適切ではないと訴えました。

これに対して、人権・男女共同参画課長は次のように答弁しました。

プランの名称については、条例改正に込めた思いを踏まえて議論していただけるように、検討課題の一つとして、私どもから審議会に提案したいと思います。

フジノは、名称について「名は体を表す」と述べ、条例の理念を反映した名称を審議会で検討するよう重ねて求めました。

しかし、その後に策定された第6次プランでも、名称は『男女共同参画プラン』のままでした。

2022年:担当課の名称も変更されました

2022年4月には、フジノが長年求め続けてきた市役所の組織改正が実現しました。

「人権・男女共同参画課」が、

「人権・ダイバーシティ推進課」

へと変わりました。

さらに担当課を、市民部から市長室へと移しました。

2015年に求めた担当課の名称見直しも、こうして実現しました。

そして2026年10月30日、新しい名称案が了承されました

こうした経緯を経て、今回の審議会では、第7次プランの名称に「多様な性の尊重」を加える案が了承されました。

2007年に性的マイノリティの人権を市の施策に位置づけるよう求めてから、約19年。

2012年に男女共同参画プランへの明記を提案してから、約14年。

2020年にプランの名称変更を求めてから、約6年。

長い時間がかかりました。

しかし、これこそ『諦めない政治家=フジノの仕事』だと自負しています。

もちろん、これはフジノひとりの取り組みで実現したものではありません。

性的マイノリティの当事者のみなさま、審議会の委員、市の担当職員など、多くの方々が取り組みを積み重ねてきた結果です。

フジノも議会の立場から、繰り返し提案してきました。

ようやく計画の名称にも多様な性の尊重が反映される見通しとなったことを、うれしく感じています。

11月25日から市民のみなさまのご意見を募集します

今回の第7次プランは、2027年度から2031年度までの5年間を対象とする予定です。

市民のみなさまからご意見を募集するパブリック・コメント手続きは、次の日程で予定されています。

2026年11月25日(水)〜12月15日(火)

その後、2027年1月と2月の審議会などでの検討を経て、2027年3月に計画を完成させる予定です。

募集方法などは、正式な発表がありましたらSNSなどにてお伝え致します。

この計画は、性的マイノリティ支援だけを扱うものではありません。

仕事と家庭生活の両立、暴力の防止、さまざまな困難を抱える方への支援など、市民のみなさまの暮らしに関わる幅広い取り組みを定めるものです。

ぜひ、ご意見をお寄せいただければと思います。

名前を変えるだけで終わらせません

フジノが求めてきたのは、計画の名前を変えること自体ではありません。

性的指向や性自認などにかかわらず、誰もが尊重され、安心して暮らせる横須賀をつくることです。

相談できる場所があること。

困った時に必要な支援につながれること。

学校でも、職場でも、地域でも、一人ひとりが大切にされること。

計画の名称が変わるだけでなく、市民のみなさまの暮らしが実際に良くなることが何より大切です。

今回の名称変更案は、ゴールではなく、新たな一歩です。

フジノはこれからも、計画の完成と、その後の取り組みをしっかり確認し、必要な改善を求めていきます。

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