不妊ピアカウンセラーおふたりを講師に迎えて妊活セミナーを開催、当事者体験談と参加者を交えた「おしゃべり会」を行ないました/フジノの提案、実現しました

リニューアルされた「妊活セミナー」が開催されました

今日は、横須賀市主催の妊活セミナー『妊活・不妊とどう向き合う?』に参加しました。

「妊活・不妊とどう向き合う?」会場にて

「妊活・不妊とどう向き合う?」会場にて


今回の目玉は3つあります。

第1に『講師』です。

不妊治療を実際に体験してこられた当事者の方をお招きしました。

第2に『体験談の発表』です。

先輩当事者の方おふたりに体験談をお話していただきました。

第3に『参加者を交えた「おしゃべり会」』です。

→講師のおふたりを交えて、会場の参加者の方々とテーブルを囲んで『おしゃべり会』を行ないました。

実はこの3つともフジノの提案が実現したものなのです。

たくさんの当事者の方々の声を伺ってきたフジノが強い願いをこめて、昨年2018年6月議会で上地市長に一般質問で提案した事柄なのです。

一般質問の該当部分はこの記事の最後に載せておきますね)

「妊活・不妊とどう向き合う?」チラシより

「妊活・不妊とどう向き合う?」チラシより


今回の場は参加した方々のみのクローズの場なので、詳しい内容はご報告できません。

でも、ニュアンスだけはお伝えできたらと思います。

そして次回のあなたのご参加につながるといいなと心から願っています。



Fine公認・不妊ピアカウンセラーのおふたりを講師に迎えました

講師のおふたりは、ともにNPO法人Fineの認定する『不妊ピアカウンセラー』の有資格者です。

NPO法人Fineは、不妊症に関わる当事者団体として我が国の代表的な存在です。

その活動は高く評価されていて、政府や東京都などNPO法人Fineによる提言をいくつも取り入れて実現しています。独自の調査報告(『不妊白書2018』など)も大きくメディアに報じられてきました。

NPO法人Fineが毎年開催している『Fine祭り』は年々規模も大きくなっています。

そんなNPO法人Fineと横須賀市はこれまで友好関係を築いてきました。

2019年10月6日開催の「Fine祭り」にて松本亜樹子理事長とフジノ

2019年10月6日開催の「Fine祭り」にて松本亜樹子理事長とフジノ


例えば2016年度に開催した講演会では、NPO法人Fineの松本亜樹子理事長に講師としてお越しいただきました。

こうして、今回2名のピアカウンセラーを講師としてお招きすることができました。

渡邉雅代先生のお話

渡邉雅代先生のお話


横須賀市在住の渡邉雅代先生。

岡田麻衣子先生のお話

岡田麻衣子先生のお話


埼玉県からわざわざお越しいただいた、岡田麻衣子先生。

先輩当事者としてのおふたりの体験談は、とても胸を打ちました。

今まさに治療にとりくんでおられるであろう会場の参加者の方々は、おふたりのお話に涙をこぼしておられました。

日本では不妊症・不妊治療についてまだまだ正しい情報や理解が広がっておらず、治療中の方は孤立することがとても多いです。

治療機関は世界で最も数が多いものの、病院やクリニックの治療成績などを客観的な基準による指標で評価もなされていない為、そもそも病院探しも難しい現実があります。

インターネットやSNSにあふれている情報は多すぎるくらいなのですが、どれが正確なものでどれが不正確なものなのかを見極めることも難しく、情報に振り回されてしまっています。

だからこそ、ピア(=同じ体験をしてきた当事者)である先輩のお話をお聴きする機会は本当に大きな意味があります。



ついに実現、「おしゃべり会」

後半は、講師のおふたりと会場の参加者のみなさまで1つのテーブルを囲んで『おしゃべり会』を行ないました。

ふだん、不妊症・不妊治療について家族や友人や職場では全くと言ってよいほどに語りあうことができない現実があります。

それに対して『おしゃべり会』は、自由に想いを語りあうことができる場です。

お互いの体験を否定したり、治療法をどれが正しいとか良くないとか価値判断しない、安心して語りあうことができるのです。

フジノは様々な分野において、ピアの持つ力を信じて、当事者会・ピアグループの立ち上げや応援をしてきました。

1時間を超える『おしゃべり会』は、本当に充実していました。妊活・不妊の分野でもやはりとても有効だと感じました。

実現して良かった、と心から嬉しく感じました。



無理解な社会の側が変わらねばなりません

2時間半のセミナーが終わりました。

岡田麻衣子先生・渡邉雅代先生・フジノ

岡田麻衣子先生・渡邉雅代先生・フジノ


外から見れば「たった1回のセミナー」に過ぎないかもしれません。

けれどもフジノにとっては

「『Fine祭り』のミニバージョンを横須賀市で開催できたような充実したものだった」

と自負しています。

参加者の数は定員を大きく下回りました。

それでも、参加者おひとりおひとりにとって大きな意味を持つ場になったのではないかと確信しています。

大成功だったと思います。

こうした機会を今後も定期的に横須賀市として開催していくことで、日常では孤立しがちな当事者の方々がエンパワメントされていくことを目指したいです。

さらに、当事者側をエンパワメントしていくことだけでなく、無理解な社会の側をしっかりと啓発していかねばならないと改めて思いました。

この2019年9月議会の一般質問でも訴えたばかりですが、

そもそも不妊・不育の当事者はマイノリティー扱いをされていますが、我が国では6組に1組が不妊カップルなのです。

また、2017年に生まれた子どもの17人に1人が生殖補助医療のおかげで生まれました。
 
もはや国全体のテーマであり、社会全体が意識を変えていかねばならないのです。

しっかりと取り組みを進めていきたいです。

本日は、渡邉雅代先生・岡田麻衣子先生、ありがとうございました!

担当してくれたこども健康課のみなさん、ありがとうございました!

参加して下さった市民のみなさま、ありがとうございました!



次回は12月1日にセミナーを開催します!

妊活・不妊に関する市民のみなさま向けのセミナーを12月1日に開催します!

次回は12月1日に「不妊症講演会・相談会・交流会」を開催します!

次回は12月1日に「不妊症講演会・相談会・交流会」を開催します!


次回の講師は、専門家である村瀬真理子先生(横浜市立大学附属市民総合医療センター担当部長)をお招きします。

第1部は講演をしていただき、第2部は村瀬先生による相談会(ごめんなさい、すでに応募の定員となってしまいました。キャンセル待ちは受け付けています)という豪華なプログラムです。

第2部は同時に『おしゃべり会』も開催します。

ぜひご参加くださいね(お申し込みはこちらから)。

昨年の様子はこちらの記事をご覧下さい)



今回のセミナーに関わるフジノの一般質問をご紹介します

2018年6月議会でフジノが行なった一般質問のうち、今日の妊活セミナーに関わる部分の質問と市長の答弁をご紹介します。

フジノの質問

正しい情報の普及啓発の拡充と当事者の声の必要性について。

不妊・不育専門相談センターに求められる2つ目の機能は、専門家による不妊・不育の正しい情報やARTの実情などを周知する為に、定期的に講演会などを開催することですが、これまで本市は年1回は実施してきました。

センターの開設にあたっては参加しやすさを向上させる為に、さらに回数を増やすなどの取り組みが必要ではないでしょうか。

市長の答弁

センターの開設に際して講演会などへの参加しやすさを向上させる為に、開催回数を増やすなどの取り組みについてです。
 
現在、不妊・不育をテーマとした講演会以外にも、妊娠をテーマとしたセミナー等を実施しています。

これらのさまざまな講演会やセミナーを活用して、不妊・不育の情報の普及啓発を幅広く行なえるよう検討していきたいと思います。

フジノの質問

専門家に加えて当事者のみなさまが必要としているのは、先輩当事者の声です。

実際に治療を受けてこられた当事者の方々に御自身の体験をお話ししていただく機会も設けるべきではないでしょうか。

市長の答弁

専門家の講演だけではなく、実際に治療を受けてこられた当事者の方々に自らの体験をお話ししていただく機会も設けることについてです。
 
不妊症治療は、正しい情報に基づいて選択した治療を安心して受けられることが大切ですので、専門医だけではなく当事者の方のお話を聞くことは、大変有効なのではないかと認識しています。

今後、関係団体などと連携して、実現に向けぜひ検討していきたいと思います。

フジノの質問

当事者会、交流会への支援機能の必要性について。

センターに求められる3つ目の機能は、当事者会や交流会への支援です。

県内のセンターでは、当事者会などの開催は行なっておらず、専門医療機関から派生した民間団体などの紹介にとどまっています。

本市には専門医療機関も民間団体もありません。

そこで、センター開設にあたっては、当事者会の開催や治療経験者との交流の場も設けるべきではないでしょうか。

市長の答弁

本市には専門医療機関も民間団体も存在しない為、センター開設に際して当事者会の開催や治療経験者との交流の場も設けることについてです。
 
不妊症や不育症治療は、身体・精神的にも、また経済的にも負担が大きい為に、サポートの一環として、当事者の方や治療経験者の方たちが交流できる場を持つことは大切であると理解をしています。

今後、当事者の方のニーズや関係団体での実施状況なども確認しながら、実施について検討していきたいと考えます。

以上です。

これからも意義のある提案をどんどんしていきます!



「不妊治療と仕事の両立セミナー」に参加しました/東京都とNPO法人Fineがタッグを組んで不妊治療と仕事の両立支援をスタート!

NPO法人Fineの提案を受けて東京都が新たな事業をスタートさせました

今日は、新宿の都民ホール(都議会議事堂1階)へ。

東京都庁舎前にて

東京都庁舎前にて


東京都が6月1日に、画期的な新規事業『働く人のチャイルドプランサポート事業』を発表しました。

しかもこの事業は、NPO法人Fineが『都民による事業提案制度』へ提案して、採択されたものなのです。

これまでのNPO法人Fineの取り組みも素晴らしいですが、この事業を採択した東京都もさすがです。

本日はこの新たな事業をスタートするにあたって、広く都民に発信する為にキックオフイベントとしてセミナーを開催しました。

『不妊治療と仕事の両立セミナー』

です。

「不妊治療と仕事の両立セミナー」会場の都民ホール前にて

「不妊治療と仕事の両立セミナー」会場の都民ホール前にて


不妊症と不妊治療にまつわる様々な課題の解決を目指しているフジノは、東京都の取り組みを学ぶ為にセミナーに参加してきました。

「不妊治療と仕事の両立セミナー」プログラム

「不妊治療と仕事の両立セミナー」プログラム


小池都知事メッセージ、NPO法人Fine松本理事長の講演、そして不妊治療に取り組む社員への充実した福利厚生をすでに提供している企業からのお話は、とても心強かったです。



不妊治療はマイノリティではありません。もはや「よくあること」なのです

6月議会の一般質問でもお伝えしたとおりですが

不妊治療の基礎知識

  • 不妊カップルの割合は5.5組に1組です。
  • 体外受精で産まれたこどもの数は、5万1001人(2015年)になります。
  • つまり、20人に1人が体外受精で産まれているのです。

つまり、不妊治療はものすごく広く浸透しています。

それにもかかわらず、あなたのまわりで不妊治療が話題にならないとすれば、それは社会の偏見がいまだ根強いので誰も話すことができないからなのです。



不妊治療にはとにかく時間がかかる為、仕事を辞めざるをえない方がたくさんいます

2016年、NPO法人Fineが全国初のアンケート調査を行ないました。

不妊治療を経験した方の9割が「仕事と治療の両立が困難」と回答をしました。

実際、多くの方が仕事を辞めているという結果がデータで明確になりました。



厚生労働省調査によれば「半数」が仕事を辞めています・・・

こうした事態を受けて、厚生労働省は『不妊治療と仕事の両立にかかる諸問題についての総合的調査研究会』を立ち上げました(NPO法人Fineからも委員に選出されました)。

2017年には厚生労働省として初めての調査を行ない、今年2018年3月には報告書を発表しました。

厚生労働省の調査によれば、不妊治療を経験した方の半数が仕事を辞めていました。

「仕事と不妊治療の両立が難しい理由」厚生労働省の調査より

「仕事と不妊治療の両立が難しい理由」厚生労働省の調査より


同調査によれば、その理由は「治療日数が多い」「治療と仕事の日程調整が難しい」が大半を占めていました。

そこで厚生労働省もリーフレットを作って、企業向けに不妊治療への理解と支援を求める活動を進めています。

厚生労働省リーフレット「仕事と不妊治療の両立支援のために~働きながら不妊治療を受ける従業員へのご理解をお願いします~」

厚生労働省リーフレット「仕事と不妊治療の両立支援のために~働きながら不妊治療を受ける従業員へのご理解をお願いします~」


しかし正直なところ、国の動きはとても鈍いです。

何故ならば、かけ声だけでは企業は動かないからです。



東京都とNPO法人Fineと取り組みが全国に広がることを願っています

この6月議会でも市長へ一般質問をしたばかりですが、不妊症にかかわる課題は本当にたくさんあります。

そんな中、『不妊治療と仕事との両立を支援する』という観点で、企業にとってもメリットがある(つまり実効性のある)取り組みを始めた東京都の取り組みは素晴らしいです。

もちろん、その提案をしたNPO法人Fineも本当に素晴らしいです。

今、この課題に全力で取り組んでいるフジノにとって、東京都の取り組みは素晴らしいお手本だと感じました。

東京都は企業向けの研修を始めます。

東京都の取り組み「不妊治療と仕事の両立に関する研修 企業向け」

東京都の取り組み「不妊治療と仕事の両立に関する研修 企業向け」


そして、より効果があると思われるのが、不妊治療に取り組む方々を支援する仕組みを作った企業への補助金です。

東京都の取り組み「不妊治療と仕事の両立支援奨励金 企業向け最大40万円」

東京都の取り組み「不妊治療と仕事の両立支援奨励金 企業向け最大40万円」


最大でも40万円と決して高額ではありません。

けれども、インセンティブが全くゼロでは企業は動きません。とにかく今求められていることは、実効性のある取り組みです。

東京都の新規事業について報じた動画がありました。

こちらをご覧いただければ、とても分かりやすいと思います。




ちなみに、今年と2年前にNPO法人Fineは大規模な調査を行なってくれています。

2年前の結果を報じた動画もありました。




この課題は現在の方がさらに深刻化しています。

そこへ東京都が新たな取り組みをスタートして、広く企業へ不妊治療に対する理解と具体的なアクションを取るように働きかけたのです。



横須賀も、いや国も県も取り組みを今すぐ始めなければいけない!

横須賀も絶対にこうした取り組みを行なっていかねばならないと感じます。

フジノが6月議会で提案した『不妊専門相談センター』の取り組みは、名前のとおりで相談機能がメインです。

しっかりとした一般不妊治療、高度な不妊治療ができる医療機関が存在しない横須賀にとって、まずは相談機能を充実させることが喫緊の課題です。

けれども同時に、社会の在り方を変えていかねばなりません。

女性が働くことを通して自己実現をしていくことが当たり前の社会に変化しました。けれども社会には不妊治療への偏見が根強くあり、企業は治療に取り組む方々に対応できていません。

さらに、共働きをしなければ生計が維持できない状況の中で、不妊治療にかかる莫大な治療費を出すことはとても難しい現実があります。

こうした状況を変えていかねばなりません。

国も、都道府県も、市区町村も、一斉に動くべきです。

少子化が問題だと大騒ぎするならば、今目の前でこどもを持ちたいと願う人たちの想いを叶えることが最優先です。