「人生を変える賞」=「リリー賞」。全国から92件ものご応募ありがとうございました!/第14回リリー賞の選考作業が進んでいます

「リリー賞」14回目を迎えました

今年度も『精神障害者自立支援活動賞(リリー賞)』の募集が行なわれました。

第14回リリー賞募集のおしらせ

第14回リリー賞募集のおしらせ


『リリー賞』は、精神保健福祉の世界に関わりのある方々にはとてもなじみ深い歴史のある賞です。

フジノは『人生を変える賞』と呼んでいます。

第6回からフジノは選考委員に就任しました。

まさか将来自分が選考委員メンバーに加わることになるとは、かつてのフジノは夢にも思いませんでした。

ご存知ないみなさまにもぜひ知っていただきたいのですが、このような趣旨で設立されたものです。

設立主旨

  • 困難な状況を克服して社会参加を果たされた精神障がいの方々の中から、特に優れた活動をなさっている方を表彰し支援します。また支援者部門では、支援者の方、グループ・団体も表彰します。
  • この賞をとおして、精神保健福祉に貢献されている方々の姿を社会に広く紹介することで医療と社会の環境整備や充実に寄与し、精神障がい(特に統合失調症)に関する理解を深める一助となることを目的にしています。

応募の資格などは以下の通りです。

応募資格

  • 当事者部門
    精神障がい者の社会参加や自立を進める活動を、1年以上にわたって行なっている方、グループ・団体。
  • 支援者部門
    精神障がい者の社会参加、自立を支援する活動を、1年以上にわたって行なっている方、グループ、団体。


選考基準

選考基準
選考基準

応募期間

2017年9月1日〜12月31日

表 彰

  • 各部門2組の個人またはグループ
  • 表彰状・副賞授与
    ・当事者部門 100万円
    ・支援者部門 50万円
  • 表彰式
    ・3月23日13時〜 東京国際フォーラム


主催

認定非営利活動法人地域精神保健福祉機構

共催

日本イーライリリー株式会社

後援

日本精神保健福祉連盟、全国精神保健福祉連絡協議会、全国精神保健福祉相談員会、日本精神科看護協会、日本精神保健福祉士協会、精神科作業療法協会、日本うつ病センター、全国精神障害者社会福祉事業者ネットワーク、日本精神神経科診療所協会、全国精神障害者地域生活支援協議会、全国精神障害者就労支援事業所連合会、全国精神保健福祉会連合会、全国精神障害者団体連合会、日本精神保健福祉事業連合




一次選考を終えた20候補が選考委員メンバーに届きました

昨年末に締め切られたのですが、応募は92件もありました。

たくさんのご応募をありがとうございます!

さて、事務局では年末年始を返上して、92件の一次選考を行ないました。

そして、当事者部門・支援者部門それぞれに10候補ずつ、合計20候補をまず選びました。

1月19日、フジノのもとに、この20候補の資料が送られてきました。

ついに一次選考をくぐりぬけた20候補の資料が送られてきました

ついに一次選考をくぐりぬけた20候補の資料が送られてきました


応募して下さったみなさまの想い、確かに受け止めました。

ずっしりと重い資料が届くたびに、毎年とても身が引き締まります。

フジノは、人生そのものだと受け止めて毎回読み込んでいます。

一次選考の結果、20候補が選ばれました

一次選考の結果、20候補が選ばれました


フジノたち選考委員メンバーは1週間かけて採点を行ないます。今まさにじっくり読み込んで、何度も何度も読み返して、採点をしているところです。

ただ、この採点はあくまでも基準をもとにして点数化しただけです。

最終的には、1月28日に行なわれる『選考会』の場で選考委員メンバーで議論して決定します。



昨年の受賞者のみなさんをご紹介します

ちなみに、昨年(第13回)に受賞したみなさんは、こちらです。

●当事者部門 副賞100万円

  • 北海道 NPO法人 精神障害者回復者クラブすみれ会
    精神障がいの当事者のみで運営する日本初の共同作業所を30年間運営。ピアスタッフの草分け
    (詳しくはこちら

  • 大阪府 一般社団法人 UnBalance (アンバランス)
    発達障がいの当事者によるピアサポートグループとしてユニークで多面的な活動を展開
    (詳しくはこちら



●支援者部門 副賞50万円

  • 福島県 会津若松市立川南小学校
    精神障がい者の福祉事業所と18年間にわたり交流、子どもたちの啓発と当事者の地域参加を応援
    (詳しくはこちら

  • 大阪府 高槻精神障害者スポーツクラブ (愛称: WEARE ウィアー)
    精神障がいの当事者によるフットサル、バレーボールチームを結成、スポーツを通じた社会参加を支援
    (詳しくはこちら

何度も何度も読み返して採点をして、選考会で議論を重ねた上での決定でした。

どの受賞者の方々のことも、とても印象に残っています。

さて、今回はどなたが受賞するのでしょうか。

決定は、1月28日。

発表(プレスリリース)は、2月23日。

豪華なプレゼンターをお招きしての表彰式は、3月23日です。

どうかお楽しみに!



長時間の白熱した議論の末に、ついに受賞者を決定しました!/第11回リリー賞選考委員会

華やかな「表彰式」の前に、地味で苦しい「選考作業」があります

先月お知らせしたとおり、今年も3月に『リリー賞』が開催されます。

第11回リリー賞表彰式のおしらせ

第11回リリー賞表彰式のおしらせ


『表彰式』には芸能人のプレゼンテーターやたくさんのマスメディアも訪れて、とても華やかで盛大に行われるのですが、その前に、地味で地道な作業が待っています。

そう、『選考』です!

フジノは2010年から6回連続で選考委員会のメンバーに就任しています。

しかし、フジノにとって、この選考作業ほどつらいものはありません。

委員を経験して何年経ってもそのつらさは全く変わりません。

『選考委員の責任の重さ』は繰り返し書いてきたとおりですが、まさにリリー賞は『受賞した人のその後の人生』を変えてしまうのです。

受賞とともにたくさんのメディアの取材が殺到します。しかも、直後だけでなく、その後も何年にもわたって取材が来ます。

賞金100万円が出るのですが、それを元手にして過去の受賞者のみなさんは大学院に進学したり、資格を取ったり、新しい会社を起こしたり、大きく人生が変わります。

だから、全員を選びたい。

でも、20候補の中からわずか4組だけしか選べないのです。

フジノは他の賞でも選考委員になったことがあるのですが、リリー賞は他の賞とは全く異なるのです。

事務局から選考の為の資料が送られてくると、正直なところ、吐き気がしてきます。

それでも何十回も書類を読みこんで、インターネットも嫌というほど検索しまくります。

そして、自分なりに20候補それぞれに採点をします。

その後、『選考委員会』のみんなで集まって、議論をして決定をするのです。



今回は92件もの応募がありました

今回は、全国から92件(当事者部門53件、支援者部門39件)もの応募がありました。

これを事務局(NPO法人地域精神保健福祉機構コンボ)が第1次審査を行なって、それぞれの部門ごとに10候補に絞ってくれました。

当事者部門と支援者部門、合計20候補の書類は100ページを超えます

当事者部門と支援者部門、合計20候補の書類は100ページを超えます


この20候補について、フジノたち選考委員は事前に大量の書類を読み込んで、採点をします。

申請資料だけではなくて、さらに活動を深く知る為にインターネットで検索したり、事務局と意見交換をしたりしながら、全候補に採点を行ないます。

そして、採点の集計結果だけではなく、実際に委員メンバーみんなが集まって『選考委員会』を開いて議論をします。

こうして、最終的に受賞者を決めるのです。



今年も「リリー賞選考委員会」が開かれました

今日、ついに『選考委員会』が開かれました。

「選考委員会の開催のおしらせ」より

「選考委員会の開催のおしらせ」より


会場は、日本イーライリリー株式会社(港区赤坂)です。

後ろのビルの11階にイーライリリーが入っています

後ろのビルの11階にイーライリリーが入っています


会場に到着。

事務局であるコンボのみなさんと、イーライリリーの広報担当のみなさんも含めて20人くらい集まります。

11階の会議室からの眺め

11階の会議室からの眺め


選考委員メンバーは、以下の8名です。



今回もフジノは、精神保健医療福祉の先達の中で、最年少…(涙)

選考委員のみなさん

選考委員のみなさん


選考委員のみなさんにご挨拶をしてまわりながら、改めて「みんなすごい先輩方ばかりだけれど、それでも絶対に気後れしてはいけない」と思い直して、気合いを入れました。



佐藤光源先生の世界精神医学会JeanDelay賞受賞をお祝いしました

ところで、選考に入る前に、今年3月、佐藤光源先生が世界精神医学会から大変栄誉ある『Jean Delay賞』を贈られたことを、みんなでお祝いしました。

日本精神神経学会のウェブサイトより

日本精神神経学会のウェブサイトより


かつて精神分裂病と呼ばれていた疾患を統合失調症という名前に変えることができたのは、佐藤先生の大きな功績です。

インターネット上には現役の精神科医が「名称変更は大した効果が無かった」と批判的な人がいます。佐藤先生の受賞にも文句を言っている人がいるのも知っています。

実際、今でも『統合失調症』に対する大きな差別・偏見・スティグマが存在していることは、フジノ自身、痛いほど理解しています。

しかし、それでもこの名称変更によってどれほど多くの人々が救われたかも、同時にフジノは知っています。

佐藤先生の功績は、単に名前を変えたことではありません。

差別・偏見・スティグマを無くす為に人生を捧げて来られたことそのものを、世界精神医学会は評価したのだとフジノは考えています。

佐藤先生、『WPA JeanDelay賞』の受賞、本当におめでとうございます。



白熱した議論がスタートしました

さて、選考委員長である大島巌さん(日本社会事業大学・学長)のご挨拶から、委員会がスタートしました。

大島巌先生(日本社会事業大学・学長)のご挨拶

大島巌先生(日本社会事業大学・学長)のご挨拶


みなさん、本当に穏やかな優しい人ばかりなのです。

それでも精神保健医療福祉とリカバリーを深く愛している方々ばかりなので、それぞれの候補に対する思い入れもハンパではありません。

モニターに採点結果を映し出して参考にしつつも、それぞれの候補への思い入れをみなさん語り合っていきます

モニターに採点結果を映し出して参考にしつつも、それぞれの候補への思い入れをみなさん語り合っていきます


穏やかながらもとても白熱した意見交換と議論が続きました。

フジノが尊敬してやまない宇田川さん。切れ味の鋭い意見がびしばし飛び出します。

フジノが尊敬してやまない宇田川さん。切れ味の鋭い意見がびしばし飛び出します。


まずは『当事者部門』の審査です。

ひとりずつ、推薦する候補への想いを語っていきます。

長い意見交換の末に、やがて、ある候補へみんなの意見が一致していきそうな流れができてきました。

高橋先生のユーモアあふれる語り口に、笑ってしまった中村先生

高橋先生のユーモアあふれる語り口に、笑ってしまった中村先生


しかし、それをくつがえして別の候補を推薦する熱心な意見が述べられると、場の空気が一変しました。

左から、事務局の桶谷さん、佐藤先生、執行さん

左から、事務局の桶谷さん、佐藤先生、執行さん


こうして、どなたを受賞者として選ぶかの議論は本当に白熱して行われました。

今年からリリー賞の担当者になられた新しい広報課長さんが

「ここまで熱心に議論がなされていることを、社内にいながら私自身、知りませんでした。来年からはぜひ社内の人間を傍聴させていただけませんか。リリー賞がどれほどの重みのある賞でどれほどの想いがこめられているものなのか、社員自身がもっと知るべきだと思います」

と、閉会後におっしゃったほどです。

途中にある委員の方から

「受賞者ひとりあたり賞金100万円、4名の受賞者で400万円の予算だけれど、今年は受賞者を増やしてひとりあたりの賞金を減らしてはどうか」

というご意見が出ました(それくらいに多くの候補が良かったのです)。

フジノも今回はかなり積極的に発言しまくりました

フジノも今回はかなり積極的に発言しまくりました


それでもフジノからは

「先生のおっしゃることは痛いほど分かるのですが、それでも『リリー賞』の賞金100万円という重みを変えることはおかしいと思います」

と反論しました。

こんなやりとりがたびたび続く中、タイムリミットがやってきました。

『当事者部門』の受賞者は、やはり募集要綱どおり、2組のままとしました。

そして、最終的には選考委員会のみんなで合意した2組の受賞者を決定したのでした。



こうして受賞者4組が決定しました

ここまでですでにクタクタなのですが、続いて『支援者部門』の議論がスタートしました。

そして再び、穏やかながらも熱い議論が繰り広げられたのです。

こうして、当初の予定時間を大幅に上回ってしまったものの、みんなが全ての意見を言い尽くし、語りつくし、最後には納得しあって『支援者部門』の受賞者を決定しました。

この後、横須賀にとんぼ返りして防衛大学校まで行かねばならないフジノなのですが、ヘトヘトにはなってしまったのですが、充実感でいっぱいでした。

疲労は大きいものの充実感も大きかったフジノでした

疲労は大きいものの充実感も大きかったフジノでした


さあ、次は、3月20日の『表彰式』です。

ぜひたくさんの方々にお越しいただきたいです。

こころからお待ちしております!



ぜひいらして下さい!「第11回リリー賞表彰式」のおしらせ/2015年3月20日(金)13:00〜16:30@ベルサール八重洲

第11回リリー賞表彰式のおしらせ

今年も『リリー賞』の表彰式を開催します。

『リリー賞』とは、『精神障害者自立支援活動賞』の通称です。とても伝統のある、栄誉ある賞です。

フジノは2010年から選考委員会委員を務めています。

第11回リリー賞表彰式のおしらせ

第11回リリー賞表彰式のおしらせ


ぜひみなさまいらして下さいね!

「第11回リリー賞表彰式」と「こころの元気+セミナー」のお知らせ


  • 日時:2015年3月20日(金)13:00〜16:30
  • 会場:ベルサール八重洲



当日のプログラムは下の通りです。

時間リリー賞表彰式&受賞者の活動紹介
13:00

14:00
プレゼンテーター:松本ハウスさん

「タモリのボキャブラ天国」「進め!電波少年」などの人気番組に出演していながらもハウス加賀谷の統合失調症悪化により 1999 年に活動を休止。その後加賀谷は入院生活を経て、相方・松本キックとともに10年ぶりにコンビ復活。コンビ復活までの軌跡が綴られた「統合失調症がやってきた」を2013年8月に刊行。全国各地で公演活動を継続中。

時間こころの元気+セミナー
14:00

16:30
『職場のメンタルヘルス対策と精神障がい者雇用の行方〜ストレスチェック義務化で、精神科医療・福祉はどう変わる?』

メンタルヘルス対策の充実・強化等を目的として、従業員のストレスチェックを義務付ける「労働安全衛生法の一部を改正する法案」が平成26年6月19日に国会で可決・成立しました。従業員50人以上の職場すべてに、医師・保健師などによるストレスチェックの実施を義務付けるもので、平成27年12月から施行される予定です。

事業者は、ストレスチェックを受けた従業員の希望に応じて、医師による面接指導を実施しなければなりません。さらに、医師の意見を聴いた上で、必要な場合には、作業の転換・労働時間の短縮など、適切な就業上の措置を講じなければならないことになります(面接指導の申し出をしたことを理由に従業員に不利益な取り扱いをすることは禁じられています)。

今回の法改正により、多くの職場でメンタルヘルス対策を実施しなければならなくなるといわれています。平成30年には、精神障がい者の雇用義務化も予定されており、今後数年間で精神科医療や福祉のあり方が大きく変わる可能性があります。どのようにかわるのか、それぞれの分野に精通した皆さんからお話を伺います。

●ストレスチェックを職場と社会を変える機会に
泉陽子(厚生労働省安全衛生部労働衛生課長)

●職場のメンタルヘルス対策の充実・強化は精神科医療をどう変えるか
 中村純(産業医科大学精神医学教室)

●精神障害者雇用で、誰もが働きやすい職場づくりを 定着支援と復職支援の共通項
金塚たかし(NPO 法人大阪精神障害者就労支援ネットワーク JSN)

司会:島田豊彰(NPO法人地域精神保健福祉機構・理事)



第11回リリー賞表彰式にあわせて『こころの元気+セミナー』を開催します。

毎年こちらも大変好評ですので、ぜひいらして下さいね。



今回のプレゼンテーターは「松本ハウス」さん!

リリー賞選考委員であるフジノにとって、「表彰式のプレゼンターを毎年どなたが務めるか」も大きな関心事です。

昨年は、桂米團治師匠(落語家)でした。

第10回リリー賞表彰式のチラシより

第10回リリー賞表彰式のチラシより


表彰式の後、米團治師匠の落語をご披露いただきましたが、場内大爆笑。本当に楽しかったです。

そして今年のプレゼンテーターが、ついに発表されました。

『松本ハウス』のお2人です!

統合失調症を公表して、さらに大活躍しておられるハウス加賀屋さんと松本キックさんのお2人をお招きします。

もはやご紹介するまでも無いくらいのご活躍ですが、全国各地でトークショーを開催するほか、NHK Eテレのバリバラ特集ドラマ「悪夢」にも出演されました。ボキャブラでの大人気から再ブレイクしたお2人。

昨年2014年1月に、フジノも再ブレイクした『松本ハウス』のトークをお聴きしたのですが、素晴らしかった!

表彰式の後には、お2人の爆笑トークが聴けるはずです。フジノも超楽しみです。



こころの元気+セミナー「職場のメンタルヘルスと障がい者雇用の行方」もご注目を!

表彰式に引き続き、毎回恒例のセミナーを開催します。

今回のテーマは、

「職場のメンタルヘルス対策と障害者雇用の行方」

です。

平成26年12月から50人以上の職場で、従業員に対するストレスチェックを実施することが義務づけられました。

すでに多くの大企業ではメンタルヘルス対策に乗り出していますが、さらに中小企業においてもメンタルヘルス対策を実施しなければならなくなります。

平成30年には、精神障がいのある方々の雇用義務化も予定されています。

その為、今後数年間で精神科医療や精神保健福祉のあり方も大きく変わる可能性があります。

こうした論点を、出演者のみなさまに語っていただきます。

これだけ盛りだくさんで参加は無料です。

絶対に来て下さい!

申し込みはこちらからお願いします。

それでは当日お会いしましょうね。



当事者部門の受賞者2名をご紹介します/記念すべき「第10回リリー賞」の表彰式でした(その2)

(この記事は『その1』から続いています)

表彰式、スタート

表彰式には150名の方々が来場し、会場は満員となりました。テレビ局も取材に来てくれました。

マスメディアも取材に来てくれました。

マスメディアも取材に来てくれました。


まず、受賞者の名前が発表されて、取り組みを紹介するビデオが流されました。

次に、選考委員が講評のコメントをし、最後に受賞者ご本人がステージに登壇してスピーチをしました。

表彰式に出席したフジノ

表彰式に出席したフジノ


選考委員としてフジノも講評をさせていただきました。大変、光栄です。

それでは、受賞者をご紹介していきますね。

*紹介の文章は、表彰式で配布されたパンフレットから引用しました。



おかよしこさん(よっちゃん)

まず、大阪府のおかよしこさんです!

統合失調症や様々な体験を、音楽・絵画を用いたひとり芝居や文章など多様な創作表現で発表。

精神障がいのある方々に対する差別や偏見、固定観念を打ち破り、一人間として、全ての人が生きていることに価値があることを 伝えたいと創作表現活動を行なっている。

活動のユニークさやインパクトのある表現、また「芝居・音楽・絵画など を通じて自分自身をパワフルに表現しているところに『一人間』としての輝きがある」として高く評価された。

『表現者』としての取り組みが高く評価されての受賞となりました。

統合失調症やさまざまな体験などを総合芸術で発表

1995年、留学先の米国で不調を感じ、スクールカウンセラーに相談。精神科を受診するようすすめられたが、どうしたらいいか分からず、そのまま帰国。病気の知識がなく、「『心を覗かれている』イコール『病気の症状』だとわからなかった。」とおかさん(よっちゃん)。

自分で抱え込んだまま放置し、1998年、窓から飛び降りようとしているところを家族に見つかりそのまま入院。これまでに4回入院。

2012年、「納得した生き方をしたい」と、総合芸術を発表するという昔からの夢の実現に向けて、国際障害者交流センターの「夢カナエルプロジェクト」に応募、優秀作品に選ばれた。また、2013年 には「第39回部落解放文学賞」に入選した(はたよしみ著)。



「精神障害者である前に『一人間』なんよ」

精神障がい者としてひとくくりにされることが多いが、精神障がい者である前にひとりの人間であり、「統合失調症をもっている人に、こんな人間もいるよ」とさりげなく伝えている。

ひとり芝居語り部『闇の中、輝く命〜統合失調Show♪♪♪〜』では、精神科病院の体験、信頼できる医師との出会い、仲間との交流など自身の体験を絵画や歌を用いた芝居で表現している。創作は試行錯誤の連続だった。

公開稽古などを行ない、「分からない表現があったら教えてください。」と当事者だけでなく、病気の知識がない友人の意見も聞きながら、必死にあがいて創り上げていった。



『疲れ』『ストレス』『頑張りすぎ度』を測る体温計がほしい

「多くの人との出会いに恵まれたのは宝」と話し、退院後、ヘルパーとして働いていた経験や、2001年より継続している支え合い電話(旧称:ビア・カウンセリング)の活動などから、「自分だけがしんどい思いをしているんじゃないんやな」と気づかされたという。

体調コントロールはまだまだ苦手で、「『疲れ体温計』『ストレス測定体温計』『頑張りすぎ度体温計』が欲しい。『体みなはれ』というサインが目で見てわかったらいいのに」と話す。

今後は、SOSを出して人の助けを借りたり、人と支え合いながら、経済的な基盤と住まいを確保し、自立して一人暮らしができるようになることを目標にしている。



おかさんの受賞スピーチは、会場を沸かせていました。「さすが役者だなぁ」と感じさせられるユーモアあふれる内容でした。

いつかフジノもおかさんの舞台を拝見したいです。



執行泉さん

続いて、福岡県の執行泉さんです!

執行泉さんと桂米團治さん

執行泉さんと桂米團治さん


『経営者』としての取り組みが高く評価されての受賞となりました。

発達障がいと診断されたのは2010年、45歳の時。

長年、自身の障がいに気づかぬまま2003年、経営する餃子専門店で障害者雇用実習の受け入れを開始。

発達障がいと診断された後は、自らの障がいを特性として活かした経営戦略をとり、2011年より障害者雇用のノウハウを他企業に伝授する『ノウハウ移転事業』を始動。

独自の発想で障害者雇用を一事業として成立させている点にインパクトがあり、地域の人気店として社会的評価を得ている点や、その取り組みを他地域にも広げようとしている発展性が高く評価された。

『餃子専門店黒兵衛』を経営する執行さんの取り組みには、フジノは感嘆しまくりでした。

22歳の決意「障がい者雇用」

自閉症の入所施設に勤めていた22歳のとき、入所者が社会で働く場を確保しようと考え、大企業への飛び込み訪問を敢行。

そこで「障がい者が社会で働けるわけがない」と言われたことに反論できず、障がい者も社会で働けることをいつか自分で実証しようと決意する。

縁あって開店した餃子専門店で、2003年より障がい者雇用実習の受け入れを開始。障がい者就労支援センターなど周囲の協力や工夫により課題をひとつずつ克服し、統合失調症、発達障がい、知的障がいのある人々の雇用を実現。

対面販売を通じて、10年にわたり障がい者雇用を地域の人々に説明しながら、障がいへの理解を着実に広げている。



45歳でわかった自らの「発達障がい」

幼少時よりひとりでいることを好み、中学進学後は体調不良が頻発して不登校に。12歳の時、病院で検査を受けるも不調の原因がわからず。

45歳の時、広汎性発達障害(アスペルガー症候群)とADHD(注意欠如・多動性障がい)を併せ持ち、気分障がいもあると診断されるまで、人間関係のトラブルや不注意によるけがなどで、長年生きにくさを感じていた。

自らの障がいがわかり「ある意味安堵した」と語る執行さん。

一方で、当事者の自分が障がい者雇用を今後も継続できるのかと悩む。「従業員が障がいを理解しようとしてくれたことが、次に進む大きな力になった。発達障がいを研究する恩師から『当事者のあなたにしかできない障害者雇用があるのでは』との言葉をいただいたことで、復活できた」という。



障がいの特性を活かす〜障がい者の個性と仕事のマッチング

「『感覚過敏』は障害でも『五感の鋭さ』は餃子店には強み」と語る通り、障がいを特性として仕事に活かすことが障がい者雇用の基本だという。

「ノウハウ移転事業」は、障がいの為に複数の店舗展開が困難な執行さんが、「誰かに代わりに経営してもらえばいい」との逆転の発想で生み出したものだ。



障がいとうまく付き合いながら

月2回の通院と服薬を守り、臨床心理士への相談や五感を休める工夫などで障がいをコントロールしながら、地域に根差した障がい者雇用が全国に広がることを目指している。





(その3に続きます)



記念すべき「第10回リリー賞」の表彰式でした(その1)

70件の応募がありました

『精神障害者自立支援活動賞』、通称『リリー賞』。ついに第10回目となりました。

リリー賞募集のチラシより

リリー賞募集のチラシより


フジノは2010年から5年連続で選考委員を勤めています。

栄えある『リリー賞』の歴史の半分に立ち会ってこれたのだと思うと、とても誇らしく感じます。

『リリー賞』とは?

精神障がいのある方々の社会参加や自立に向け尽力し、地域社会において意欲的に活動に取り組む方々の独自的で優れた活動を社会へ広く紹介することにより、統合失調症をはじめとした誤解や偏見が根強い精神疾患への正しい理解を得る機会となることを目的に、2004年に設立した支援制度です。

『当事者部門』『支援者部門』の2つの部門を設け、精神障がいの当事者だけでなく、分野・立場は問わず、精神障がいのある方々の社会参加・自立を支援している個人・団体を募集しました。
(プレスリリースより)

さらに詳しくは、ぜひ過去のブログ記事をご覧下さい.

2013年9月1日から12月31日まで募集してきた結果2部門合計で70件の応募を頂きました。

2014年に入って、みなさまが送ってくださった応募書類を読ませていただきました。

そのどれもが大切な活動ばかりで、採点には今回もとても悩みました。

今日、表彰式が開催されました

そして今日、表彰式が都内で開催されました。

表彰式のお知らせより

表彰式のお知らせより


選考委員メンバーは午前中に集合して、受賞者のみなさんと顔合わせをかねてお昼ごはんを食べます。

選考の為に読み込んできた応募書類から、受賞者のみなさんのいろいろな事柄は『情報』として頭に入っています。

でも、受賞者のみなさんからじかにお話を伺っていくうちに、その『情報』がさらに活き活きとした『リアリティ』を持っていきます。

「すごい楽しそうだなぁ!」とか「ああ、こんなにご苦労されてきたんだなぁ」とか、お話を聴くほどにワクワクしてきます。

開場前の会場

開場前の会場


選考委員の寺谷隆子先生(フジノの師匠のひとりです)は、受賞者の阪井ひとみさんと意気投合していました。

フジノも、受賞者の執行泉さんのお話を伺っていくうちに、そのお仕事(福岡市にある『餃子専門店黒兵衛』)にとても惹かれていきました。

餃子専門店黒兵衛

餃子専門店黒兵衛


『黒兵衛』はインターネットでの注文も受けているので、さっそく注文してしまいました!

4種類の餃子がネット注文できます

4種類の餃子がネット注文できます


土曜日くらいにはおいしい餃子が届くはずです。楽しみ!

その2へ続きます)

第9回リリー賞の選考会に向けて

全国から95件もの応募!

今年もまもなく『リリー賞表彰式』がやってきます!

昨年2012年8月24日にプレスリリースが出された『第9回・精神障がい者自立支援活動賞(通称リリー賞)』

日本イーライ・リリー社のプレルリリース(2012年8月24日)

日本イーライ・リリー社のプレスリリース(2012年8月24日)


リリー賞とは何か、をプレスリリースから引用します。

本賞は、精神障害者の社会参加支援や地域社会での自立を促す活動を行っている当事者・当事者団体を表彰し支援する為、2004年に設立されました。

この表彰を通じて、精神障害者の社会参加・自立のための独自的で優れた活動を社会へ広く紹介することにより、精神疾患への一般の正しい理解を得る機会となることを目的としています。

また、支援への理解をさらに広げていくため、今年から「支援者部門」を設立しました。

医療、福祉だけでなく、地域コミュニティ、教育など、分野・立場は問わず、精神障害者の社会参加・自立を支援している個人・団体を対象としています。

さて今回は、2012年9月3日から12月31日まで応募期間でした。

その結果、全国各地から95件もの応募がありました。

『当事者部門』が51件でした。そして、新たに設けられた『支援者部門』も、初回ながら44件もご応募いただきました。

どの応募も素晴らしい活動ばかりです。応募して下さったみなさま、ありがとうございます。



選考委員の重大な責任

フジノは2010年から4年連続で選考委員を勤めさせて頂いています。

最年少の選考委員なので、精神保健医療福祉の大ベテランの先輩方と議論をしなければならないのは、とても緊張します。

さらに毎年書いていることですが、選考委員メンバーに選んで頂いたことはとても光栄なのですが、それと同時に、ものすごく責任重大です。

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リリー賞は単なる賞ではありません。

伝統と栄誉在る賞であることはもちろん。それ以上に重大なことは、歴代の受賞者の方々は、受賞をきっかけにたくさんのメディアにとりあげられるようになったり、その後の活動が飛躍的に進展するなど、大きく生活が変わるからです。

とても大きな影響力がある賞なのです。

ですから、リリー賞を受賞した方々の『その後の生活への影響力の大きさ』を自覚して、選考委員は選考しなければならないのです。

フジノは初めて選考委員メンバーに就任する時に、その影響力の大きさの前にかなりたじろぎました。

その緊張感は、4回目の選考を行なう今も全く変わりません。



全力の事前審査

95件の応募から事務局が1次審査をして下さったのをもとに、どっさりと書類がフジノたち選考委員メンバーのもとへ送られてきます。

そこで頂いた応募書類を読み込んで、事前に審査をします。

こうした膨大な応募書類を読み込みます

こうした膨大な応募書類を読み込みます


何度も何度も読み返して、今日は半日かけて『支援者部門』を読み終えました。

そして、いくつかの視点ごとに得点を付けました。

夜、改めてもう1度読みなおして、時間を置いて別の視点から改めて考えて、再度得点を付け直しました。

こうして事前の審査を各選考委員メンバーがあらかじめ行ないます。その結果を事務局に送付します。

この点数で自動的に決まるのではなくて、さらに『選考委員会』が正式に開かれます。

2011年選考会の様子

2011年選考会の様子


選考委員メンバーが全員揃って、議論を行なって、みんなの総意としてリリー賞の受賞者を決めるのです(2011年選考会の様子はこちらをご覧下さい)。

かなり議論が行なわれるので、終わる頃にはグッタリしてしまいます。

でも、とても大切な賞ですから選考委員メンバーはみな真剣そのものです。

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選考会は4日後です。

それまでギリギリまで悩んで、考えては得点を直して、選考会までには自分の中だけでも決着を付けておきたいです。



表彰式のお知らせ

リリー賞の表彰式は、事前申込み制で参加券をゲットすれば、誰でも参加することができます。

表彰式には毎年、芸能人の方がゲストとしていらしてくださいます。

今年は、萩原流行さん・まゆ美さんご夫妻です!これはとても嬉しいです。

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実は、お2人は『Wうつ』という本を出版されています。

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そこでフジノは3年前に萩原流行さんが来て下さった時に「次回はぜひ奥様のまゆ美さんも一緒に来て下さい!」とお願いしたのです。それが、今回ついに実現する訳です。



表彰式のお知らせ

【日時】
2012年3月8日(金)13:00~17:00

【会場】
ベルサール八重洲 2階A・B・C会議室
(東京都中央区八重洲1-3-7八重洲ファーストフィナンシャルビル2F)

【参加費】
無料

【申込方法】
メール・FAX・ハガキで、コンボまでお申し込みください(締切2月26日)。申し込み先はこちらをご覧下さい。

申込書には、①氏名、②郵便番号・住所、③メールアドレス、④電話番号、⑤ご一緒に参加される方のお名前(複数名で参加される場合)を、必ずご記入ください。先着順で参加券をお送りします。当日ご持参ください(希望者多数の場合はお断りをする場合があります)。

【プログラム】
12:30 受付開始
13:00 講演「夫婦でうつ~萩原流行・まゆ美夫妻からのメッセージ~」

人気俳優として多忙な日々を送っていた流行に、ある日おきた妻の異変。妻の病気を受け入れられずに家庭から逃避する流行に、さらに追い討ちをかけるような奥様の自殺未遂。やっと家庭に目を向け始めた矢先、今度は自身がうつ病に…。

2009年「Wうつ~うつが、ふたりを本当の夫婦にした~」を二人の共著で出版。今年1月10日から讀賣新聞夕刊「一病息災」欄に、二人の闘病記「夫婦でうつ」が連載される。

13:30 表彰式&受賞者の活動紹介 支援者2組・当事者2組
15:00 「こころの元気+」セミナー

「こころのバリアフリートーク~家族から地域へ、社会へ~」司会:土屋徹(オフィス夢風舎・フリーランスナース&ソーシャルワーカー)
16:30 終了

ぜひみなさまいらしてくださいね!

まずはフジノはしっかりとのこりの『当事者部門』も審査して、選考会でも熱く議論を交わします。

それでは3月8日の表彰式でお会いしましょうね!!



なんと「リリー賞」の選考委員にフジノが就任することになりました!/名誉と伝統のある「精神障害者自立支援活動賞」を「選ぶ側」に。

「リリー賞」の選考委員に選ばれました!

今日はとてもうれしいお知らせを頂きましたので、みなさまにご報告します!

「リリー賞」の選考委員にフジノが選ばれました!

2004年からスタートした『精神障害者自立支援活動賞(リリー賞)』という賞があります。

長年にわたって、精神保健福祉に関して医療・福祉に従事して地道な活動を続けてこられた方々や、困難な状況と向き合いながらリカバリーを果たしている精神障がいのある方々の中から、特にすぐれた活動をされている方を支援する取り組みです。

この賞を通して、精神保健福祉に貢献されている方々の姿を広く世間に紹介していくことで、精神障がい(特に統合失調症)について市民のみなさまの理解を深めていくことを目的にしています。

『精神障がいのある方の部門』と、『医療・福祉活動をしている方』の部門の2つがあります。

『リリー賞』の記念すべき第1回目の受賞は、かつてこのHPでも紹介した『ホットハウスやすらぎ』(会津若松)でした(『ホットハウスやすらぎ』については、市議会の一般質問でもとりあげたことがあります)。

この『リリー賞』の選考委員会に、なんとフジノが就任することになりました!

第6回リリー賞募集のおしらせ

第6回リリー賞募集のおしらせ


第5回までの『リリー賞』は『精神障害へのアンチスティグマ研究会』が審査をして下さっていました。

第6回目から選考委員会のメンバーが新たに総入れ替わりするのですね。

歴史と伝統と夢のある『リリー賞』をフジノは毎年素晴らしい取り組みだと見つめてきました。

それをまさか自分が『選ぶ側』にまわるとは、信じられません。

とてもうれしいです。

これまでの『リリー賞』の伝統を汚すことないように、けれどもフジノらしさも加えていかれるように、全力を尽くします。



「選ばれる側」より「選ぶ側」になって応援をしたかった!

かつてマニフェスト大賞授賞式の時にも

「来年からは『審査する側』にまわってほしい」

と言われて率直にすごくうれしかったのを憶えています。

フジノは自分が前に出て賞をもらうことは好きではありません。

むしろ、長年がんばっていらっしゃる方々を激励したり、新たな取り組みに燃えている若手の方々を応援することこそ「すごくやりたい」と感じるのです。

(政治家としてはもう7年も働いている古株ですし、 精神保健福祉にはかれこれ約17~18年も関わっています。
  
実年齢と比べて、フジノは『若手』というような存在では無いのです・・・)

とても大きなやりがいを感じます。



偏見・差別・スティグマを無くすことはフジノの「ライフワーク」です

『リリー賞』という伝統ある賞に関わることができるのは、とても『名誉』なことです。

けれども『名誉』を超えて、フジノにとって『ライフワーク』を実践できるありがたい機会を頂きました。

フジノにとって、精神障がい(特に統合失調症)に対する偏見を無くす為の活動は、高校時代に統合失調症という存在に出会ってからの『人生を通じたライフワーク』です。

大学では臨床心理学を専攻しましたが、卒業論文のテーマも精神障がいに対する差別・偏見・スティグマを無くす学校教育についてでした。

生きていく上での『人生で成すべきことを果たす為の1つの活動』として、大きな役割を頂いたことに感謝しています。

がんばります。



ぜひご応募ください!

『リリー賞』は、12月31日まで応募を受け付けています(詳しくはこちら)。

精神保健医療福祉の世界で活動に従事しているみなさま、

統合失調症をはじめとする精神疾患のある方々でいろいろな活動にがんばっているみなさま、

どうぞ応募してくださいませ!