5月22日に「抗原検査」で「陽性」と診断・発表されたうわまち病院勤務の看護師が翌23日に「PCR検査」で「陰性」と診断された背景を説明します/横須賀市の新型コロナウイルス感染症対策

(今日のブログ記事は横須賀市の公式見解でもうわまち病院の公式見解でもありません。藤野英明個人の責任で記しています)

5月22日にうわまち病院勤務の看護師が「抗原検査」で「陽性」と診断・発表されました

5月22日付けで、横須賀市立うわまち病院に勤務する看護師が『抗原検査』の結果、『陽性』と診断されました。

うわまち病院は5月22日に陽性と発表しました

うわまち病院は5月22日に陽性と発表しました


うわまち病院は公式サイトで発表しました。

横須賀市が5月22日に陽性と発表しました

横須賀市が5月22日に陽性と発表しました


発生届を受けた横須賀市も『陽性』と発表しました。

繰り返しになりますが、この方は微熱があったことを受けて『抗原検査』を受けて『陽性』と診断されました。



しかし翌23日うわまち病院から「PCR検査」の結果「陰性」だったと発表されました

しかし事態は急転します。

翌23日、うわまち病院から公式に以下の発表がなされました。

うわまち病院のプレスリリースより

うわまち病院のプレスリリースより


『PCR検査』を行なった結果、当該看護師の方をはじめ、濃厚接触者として検査を受けた17名全員が『陰性』と診断されたのです。

昨日と全く逆の結果が出てしまいました。

これを受けて、多くの市民の方(特にうわまち病院に通院・入院している方とそのご家族)からたくさんのお叱りを頂きました。

みなさま、院内感染のリスクを恐れたのです。

通院しておられる方も入院しておられる方もみなさまとても不安だったと思います。

また、いったん『陽性』と診断されて公表までされた看護師の方のお気持ちを想って「横須賀市は謝罪して名誉回復をせよ」という厳しいお言葉もフジノは頂きました。

そこで、何故このような事態が起こったのかをフジノなりにご説明したいと思います。



簡単でスピーディーに結果が出る「抗原検査」ですがデメリットもあります

市民のみなさまは『PCR検査』の結果が出るまでに数時間かかることをご存知だと思います。

他のまちで検査件数が増えない理由に高度なPCR検査に充てられる人材が足りないということが挙げられます。

その一方で、『抗原検査』には特別な検査機器が必要ありません。

さらに約30分と短時間で結果が出ることから「早く利用を認めてほしい」という声が出ていました。

抗原検査キット「エスプライン SARS-CoV-2」(富士レビオ)

抗原検査キット「エスプライン SARS-CoV-2」(富士レビオ)


そこでアメリカでは5月10日から新型コロナウイルス感染症に対して『抗原検査』を導入しました。

日本も、厚生労働省が5月13日に『ガイドライン』を公表し、同日から『抗原検査』を導入しました。

ところで、市民のみなさまの多くが『抗原検査』を受けたことがあるはずなのです。

実は、インフルエンザの陽性・陰性を検査するのに使われているのが『抗原検査』なのです。

ただ、インフルエンザウイルスの検査はかなりの確率で『偽陰性』や『偽陽性』が出てしまいます。

つまり、感染していないのに『陽性』と結果が出たり、感染しているのに『陰性』と結果が出てしまうのです。

その為、導入前から「新型コロナウイルス感染症でも『抗原検査』は『PCR検査』と比べて正確性はかなり劣るはずだ」との指摘がありました。

そもそも検査の種類ごとにそれぞれにメリットとデメリットがあるのです。

『PCR検査』が優れていて『抗原検査』が劣っている、ということではそもそもありません。



厚生労働省「ガイドライン」に基づき、発生届の受理と発表がなされました

5月13日付けで厚生労働省が正式発表した『SARS-CoV-2抗原検出用キットの活用に関するガイドライン』です。

実物を画像で貼り付けます。

SARS-CoV-2抗原検出用キットの活用に関するガイドライン
SARS-Cov-2抗原検出用キットの活用に関するガイドライン
SARS-CoV-2抗原検出用キットの活用に関するガイドライン

フジノが黄色の蛍光ペンを引いた通りで、厚生労働省は

「(抗原検査の)本キットで陽性となった場合は確定診断とすることができる」

「新型コロナウイルス感染症は、感染症法において『指定感染症』として定められており、本キットにより新型コロナウイルス感染症患者と診断した医師は直ちに最寄りの保健所に届ける必要がある」

と明記しています。

うわまち病院では患者さんの対応にあたっている看護師の方が微熱などの症状を示していたことから『抗原検査』を行ないました。

『抗原検査』が『陽性』と結果を示した為、厚生労働省『ガイドライン』に従って『確定診断』と判断し、感染症法に基づいて保健所に届出をしました。

法定の手続きに基づいて保健所は届出を受理しました。

そして、公表するに至ったという訳です。

これが5月22日までの経緯です。



「ガイドライン」でも「抗原検査」と「PCR検査」の併用を強調しています

厚生労働省の『ガイドライン』においても『抗原検査』の限界を指摘しています。

上に記した通り、『PCR検査』よりも正確性は劣る為、『PCR検査』を補う検査という位置付けになります。

その為、「当面は、『PCR検査』と『抗原検査』を併用して使用」と明記しています。

うわまち病院もこの『ガイドライン』に沿って『PCR検査』を同時に実施したと思われます。

ただ、『PCR検査』の結果が出るには数時間を要します(検査した時間帯によっては結果は翌日になります)。

そして5月23日、『PCR検査』の結果が判明した為に『陰性』と発表した、というのが経緯となります。

これが全ての経緯になります。



この問題を今後起こさない為にはどうすべきなのか

現在、うわまち病院と横須賀市保健所の間で協議が行なわれており、明日5月25日には対応が決まり発表されることになると思います。

改めて、国の『ガイドライン』に対してもとても重大な問題提起がなされたと受け止めています。

『抗原検査』が『PCR検査』の補助的な位置づけならば、『抗原検査』の結果だけで『確定診断』とせよ、という『ガイドライン』には矛盾があります。

市民の方からご指摘いただいたように、陽性だと言われて公表までされた看護師の方の心身のダメージは計り知れないものがあると思います。

今後ご本人に寄り添ってそのダメージの回復の為に横須賀市もうわまち病院も心を砕かねばならないと思います。

また、院内感染のご不安を抱かれた、うわまち病院に通院・入院しておられるご本人・ご家族に丁寧にご説明していく必要があります。

とはいうものの、法的には横須賀市保健所にもうわまち病院にも対応の間違いは何もありません。

フジノとしては、改めて『ガイドライン』の記述(確定診断とする)を変更すべきではないかと思います。

市民のみなさまにおかれましては、何故、診断が昨日と今日で変わったのかについての背景をぜひ知っていただきたいと願っております。



後日追記:5月25日に横須賀市が以下の発表を行ないました

翌25日に、横須賀市HPにて公式に以下の発表が行なわれました。

正式に「陰性」がアナウンスされました

正式に「陰性」がアナウンスされました


正式に『陰性』がアナウンスされました。

そっけない文章に「あんまりじゃないか」とお感じになれる方もいらっしゃるかもしれません。

けれども、法的には横須賀市保健所にもうわまち病院にも問題はありませんので、現時点では事実をご報告するのみにとどまりました。

これからどのような対応を取っていくべきかについては、保健所内でも議論が続けられています。



神奈川県内で国内初の新型コロナウイルス陽性の患者が確認されました

国内初の新型コロナウイルス陽性が神奈川県内で確認されました

新しい感染症の情報が入りましたので、報告します。

国内初の新型コロナウイルス陽性が判明し、厚生労働省から昨日1月16日に発表されました。

その患者さんは神奈川県内の方とのことです。

それ以上の具体的な情報は何もありませんので、どうか横須賀市民のみなさまも手洗いやうがいなどの予防をぜひ行なって下さい。

また、中国の湖北省武漢市から帰国して発熱などの症状がある方は、医療機関を受診する前にあらかじめお電話でそのことをお伝えして下さい。

よろしくお願いします。

下が厚生労働省が昨日発表した内容です。

新型コロナウイルスに関連した肺炎の患者の発生について(1例目)

 
1月14日、神奈川県内の医療機関から管轄の保健所に対して、中華人民共和国湖北省武漢市の滞在歴がある肺炎の患者が報告されました

この方については、1月6日にご本人が医療機関を受診した際に、武漢市の滞在歴の申告があり、その後、原因が明らかでない肺炎等の患者に係る、国立感染症研究所での検査制度(疑似症サーベイランス)に基づき報告されたものです。

当該患者の検体を国立感染症研究所(村山庁舎)で検査したところ、昨日(1月15日)20時45分頃に新型コロナウイルス陽性の結果が得られました。

新型コロナウイルスに関連した肺炎の患者の発生が国内で確認されたのは初めてです。
 
本件について、積極的疫学調査を行うとともに、世界保健機関(WHO)等の関係機関と協力し、リスク評価を進めてまいります。

概要
(1)年代: 30代
(2)性別: 男性
(3)居住都道府県: 神奈川県
(4)症状: 1月3日から発熱あり。
1月6日に中華人民共和国湖北省武漢市から帰国。同日、医療機関を受診。
1月10日から入院。
1月15日に症状が軽快し、退院。
(5)滞在国: 中華人民共和国(湖北省武漢市)
(6)滞在国での行動歴: 本人からの報告によれば、武漢市の海鮮市場(華南海鮮城)には立ち寄っていない。
中国において、詳細不明の肺炎患者と濃厚接触の可能性がある。

◆国民の皆様へのメッセージ
 
新型コロナウイルス関連肺炎に関するWHOや国立感染症研究所のリスク評価によると、現時点では本疾患は、家族間などの限定的なヒトからヒトへの感染の可能性が否定できない事例が報告されているものの、持続的なヒトからヒトへの感染の明らかな証拠はありません。

風邪やインフルエンザが多い時期であることを踏まえて、咳エチケットや手洗い等、通常の感染対策を行うことが重要です。

武漢市から帰国・入国される方におかれましては、咳や発熱等の症状がある場合には、マスクを着用するなどし、速やかに医療機関を受診していただきますよう、御協力をお願いします。

なお、受診に当たっては、武漢市の滞在歴があることを申告してください。

(その他)
今後とも、迅速で正確な情報提供に努めますので、国民の皆様への正確な情報提供に御協力をお願いします。

(参考)コロナウイルスとは
人や動物の間で広く感染症を引き起こすウイルスです。

人に感染症を引き起こすものはこれまで6種類が知られていますが、深刻な呼吸器疾患を引き起こすことがあるSARS-CoV(重症急性呼吸器症候群コロナウイルス)とMERS-CoV(中東呼吸器症候群コロナウイルス)以外は、感染しても通常の風邪などの重度でない症状にとどまります。

詳細は、国立感染症研究所の情報ページをご参照ください。

国立感染症研究所 人に感染するコロナウイルス
https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ka/corona-virus/2019-ncov/9310-2019-ncov-1.html

ついに自殺対策のエンジン役が「自殺対策推進協議会」として生まれ変わりました!/前市長の過ちがまた1つ正されました

本日、新たに生まれ変わった『自殺対策推進協議会』がスタート

フジノがニコニコしているのには大きな理由があります。

記念すべき第1回の「自殺対策推進協議会」にて

記念すべき第1回の「自殺対策推進協議会」にて


それは、横須賀市の自殺対策のネットワーク組織が6年ぶりに正常化したからです。

この日をずっと待ち望んでいました。



2006年に全国に先駆けてスタートしたネットワーク組織が、2013年度から前市長によって格下げされていました

自殺対策を推進するには何よりもあらゆる関係機関のネットワーク組織が必要で、取り組みを前に進めていくエンジン役となることが最重要です。

その為、初当選したフジノは2003年12月議会の一般質問で横須賀市に自殺対策のネットワーク組織を設置するよう提案しました。

粘り強く提案を続けて、2006年に横須賀市は市単独で『自殺対策連絡協議会』を設置しました。

2006年7月21日・神奈川新聞1面!

2006年7月21日・神奈川新聞1面!


県内初の設置であることだけでなく、全国の動きが鈍い中で横須賀市独自の取り組みは大きく評価されました。

2006年3月に国は都道府県と政令指定都市は『自殺対策連絡協議会』を2年以内に設置するよう通知を出しました。

厚生労働省・通知「自殺予防に向けての総合的な対策の推進について」より抜粋

厚生労働省・通知「自殺予防に向けての総合的な対策の推進について」より抜粋


つまり設置義務があるにもかかわらず、当時(2006年5月末現在)は、62の都道府県・政令指定都市のうちわずか13道県しか設置していなかったのです。

このような状況の中で、全国に先駆けてスタートした横須賀市の自殺対策に対してメディアも高く評価と期待をして下さいました。

2006年7月27日神奈川新聞・社説

2006年7月27日神奈川新聞・社説


しかし、前市長は...。

2013年度からこの組織を単なる『連絡会』へと格下げしてしまいました。

フジノは怒りでいっぱいになりました。

みなさまがご存知のとおりですが・・・初めての市長選挙ではフジノは前市長を全力で応援しました。

しかし、当選2ヶ月後頃から様々な政策的な裏切りがあって、2010年1月に袂を分かつことになる決定的な事件がありました。

その後も次々と失望させられることばかりで、完全に別の道を歩むことになりました。

それでもフジノと同席せざるをえない公の場(例えば『横須賀こころの電話』の記念式典など)で発言する時にはいつも前市長は、ずっとこんなふうに発言してきました。

「フジノ議員とは考え方は違いますが、自殺対策だけは同じ想いで取り組んでいます」

自殺対策だけはフジノと同じ気持ちのままがんばっているかのように前市長は世間に対してアピールを繰り返してきたのです。

しかし、実際には全く違います。

最も重要な組織を、単なるメンバー同士の連絡の場におとしめてしまったのです。

イメージ戦略がうまい前市長は市民人気が高かった訳ですが、実際にやってきたことは市民のみなさまには知らされていません。

専門家で無ければわからないようなことをいくつも行なってきたのです(彼のこういうやり方をフジノは政策的な裏切りと呼んでいます)。

それでもフジノは今日に至るまで、ネットワーク組織の名前が行政的にどうなろうと、必死になってこのネットワーク組織が機能するように全力でがんばってきました。

自殺対策連絡会の運営やメンバーについての質問(提案)は本会議でも委員会でも本当に何度も何度も行なってきました。

それでも前市長が交代するまでは、単なる『連絡会』のままで在り続けました。

しかし、2019年度から(今日から!)ついに組織のメンバーも大きく増えて、名称も自殺対策を推進する協議の場である『自殺対策推進協議会』へと格上げされたのです。

年度組織の名称(当時の市長)
2006〜2012年度自殺対策連絡協議会(蒲谷市長時代に設置)
2013〜2018年度自殺対策連絡会(吉田市長によって格下げ)
2019年度〜  自殺対策推進協議会(上地市長によって格上げ)

このまちの自殺対策を1つずつ作ってきたフジノですが、それを壊そうとする動きや横やりは16年間いつも存在しました。

だから、いつも必死に闘ってきました。

さらに、フジノが落選や辞職でいなくなっても自殺対策が無くならないように、行政計画である『自殺対策計画』の策定には徹底的に関わりました。

横須賀市初の自殺に関する市民意識調査(アンケート)もフジノの提案で実現しました。

このネットワーク組織を『連絡会』ではなく本当のエンジン役にするべく条例を新たに作ろうという提案も議会内で行ないました。

2017年の政策検討会議に提案した自殺対策条例案

2017年の政策検討会議に提案した自殺対策条例案


2年前には上地市長の誕生という幸運に恵まれました。

こうして、流れが大きく変わりました。

自殺対策計画がこの2019年4月からスタートするのにあわせて、新たに生まれ変わったネットワーク組織『自殺対策推進協議会』が誕生したのです。

まさに、感無量です。




(次の記事に続きます)

横須賀市初の「里親向け性的マイノリティ講座」を開催しました。里親・ファミリーホーム・ボランティアファミリーの方々が参加してくれました/フジノの提案、実現しました

横須賀市初の「里親向け性的マイノリティ講座」を開催しました

今日は、横須賀市児童相談所の主催で、横須賀市初の『里親向け性的マイノリティ講座』を開催しました。

「里親向け性的マイノリティ講座」会場前にて

「里親向け性的マイノリティ講座」会場前にて


横須賀市では『性的な多様性』の理解を広めて深める為に、官民を問わず、あらゆる方々を対象に研修や出前講座を開いてきました(前回は『しらかばこどもの家』で乳児院・児童養護施設の職員のみなさま向けに開催しました)。

今回は『家庭養護』に関わるみなさまを対象とした研修です。

研修の様子

研修の様子


内容は、下のプレスリリースのとおりです。

平成30年(2018年)1月16日
市民部長
こども育成部長

里親向け性的マイノリティ講座の開催について

性的マイノリティ(性同一性障害などの性的少数者)に関する基礎知識を学び、性的マイノリティの方々への差別や偏見をなくすなどの理解を深めるため、「里親向け性的マイノリティ出前講座」を開催しますので、お知らせいたします。

  1. 日時
    平成30年(2018年)1月22日(月曜日)10時~12時

  2. 対象
    市内里親等(約15人)

  3. 会場
    はぐくみかん5階 会議室4(横須賀市小川町11番地)

  4. 講師
    特定非営利活動法人SHIP代表 星野慎二さん

  5. 内容
    性的マイノリティについての基礎知識等について

市民部とこども育成部が共催なのは、『性的な多様性』に関する普及啓発を担当しているのが市民部の人権・男女共同参画課で、里親などの家庭養護を担当しているのがこども育成部の児童相談所だからです。



里親・ファミリーホーム・ボランティアファミリーの方々が参加して下さいました

今回はタイトルに『里親向け』と銘打っていますが、実際の対象は里親の方々に限定していません。

福祉業界の専門用語で『家庭養護』と呼ばれる関係者のみなさまが対象です。

本日の研修の参加対象=家庭養護に関わるみなさま

  • 里親
  • ファミリーホーム
  • ボランティアファミリー

まず、『里親』の方々です。

里親はもっと人数が増えてほしい、とても必要な重要な存在です。

けれども、まだまだ日本では普及していません。横須賀市内でもとても数が少なく貴重な存在で、現在、27組が里親として認定されています。

本日は、横須賀市里親会会長も自ら参加して下さり、フジノはとても感激しました。心から御礼申し上げます。ありがとうございました。

講師は星野慎二さん(NPO法人SHIP代表)

講師は星野慎二さん(NPO法人SHIP代表)

そして、他の2つの制度については里親以上に全く知られていないので、少しだけご説明しますね。

『ファミリーホーム』という制度があります。これは、里親や児童養護施設職員などのこどもを養育した経験の豊かな方々が、こどもをご自宅に迎え入れて養育するのです。

現在、市内には2ヶ所の『ファミリーホーム』があります。

赤ちゃんも参加して和やかな雰囲気で研修は進みました

赤ちゃんも参加して和やかな雰囲気で研修は進みました


『ボランティアファミリー』は、児童相談所の所長が独自に認定できる仕組みです。週末や夏休みなどに児童養護施設のこどもたちをご自宅に迎えていただき、家族とふれあうことで『家庭生活』を体験させていただく制度です。

現在、市内で認定を受けておられるのは12組のご家族です(2017年3月31日現在)。

赤ちゃんづれで参加してくださった方もいらして(大歓迎です)、和やかな雰囲気で研修は進みました。

配布された資料など

配布された資料など


これらの方々に加えて、神奈川新聞社らメディア2社が来て下さいました。

合計15名のご参加を頂きました。

午後からは雪の予報が出ている寒い雨天の中、足を運んで下さって、本当にありがとうございました。



全国で研修が広まってほしいです

この研修が実現したきっかけは、以前にも記したとおり2017年6月議会でのフジノの提案です。

しかし実はもう1つ、大きな動きがありました。

2017年8月、厚生労働省からも『事務連絡』(通知の一種です)が出されたことです。

『児童養護施設等におけるいわゆる「性的マイノリティ」の子どもに対するきめ細かな対応の実施等について』

2017年8月に厚生労働省が出した事務連絡

2017年8月に厚生労働省が出した事務連絡

(抜粋して引用します)

性同一性障害等のいわゆる「性的マイノリティ」とされる子どもに対しても、同様の丁寧な対応が必要と考えられることから、別添の文部科学省における取組(文部科学省作成のリーフレット「性同一性障害や性的指向・性自認に係る、児童生徒に対するきめ細かな対応等の実施について」(教職員向け))も参考に、児童養護施設等における性的マイノリティの子どもに対するきめ細かな対応の実施等について、管内児童福祉施設や里親等に対して、周知をお願いいたします。

『事務連絡』は言葉のとおりで、事務の連絡に過ぎません。法的拘束力はありません。

けれども、『国の方針を地方自治体に伝える』という意味はあります。この文書が存在するのとしないのとでは全く状況が異なります。

フジノにとって、この『事務連絡』の存在は大きな追い風になりました。

こうして児童相談所は、まず2017年12月12日に乳児院・児童養護施設の職員向けに研修を開催しました。

そして、今回の里親・ボランティアファミリー・ファミリーホームを対象とした研修が実施されたのです。

横須賀には市議としてフジノが存在していて、常に国よりも半歩先・一歩先を歩き続ける努力をしてきました。

そのフジノの提案にしっかりと応えてくれる優秀な市職員のみなさんが存在してくれています。

そしてこうした取り組みが実現できています。

他の児童相談所において、こうした研修が開催されたというニュースはまだ聴いたことがありません(既に開催している児童相談所があったらぜひフジノに教えて下さい。謹んで訂正します)。

国が『事務連絡』を出しても動かない児童相談所。そのまちで暮らすこどもたち。考えると切なくなります。

どうか全国でこうした取り組みが広まってほしいと心から願っています。



後日談:神奈川新聞が報じてくれました

翌日の神奈川新聞が報じてくれました。

ウェブサイト『カナロコ』で記事がご覧いただけますので、ぜひこちらをご覧下さいね。



今年も横須賀市立3図書館が「自殺予防週間」に「特設コーナー」を開設しました/本日9月10日は「世界自殺予防デー」です(2017)

今日9月10日は「世界自殺予防デー」です

今日9月10日はWHOが定めた『世界自殺予防デー』です。

世界自殺予防デーのバナー

世界自殺予防デーのバナー


政治家になる前から相談電話の形で自殺対策に取り組んできたので、かれこれ約20年くらい自殺対策に関わってきました。

そんなフジノからすると(まだまだ足りないという実感もありつつも)、ようやくわが国の自殺対策は定着してきたことをしみじみと感じます。

ツイッターなどをチェックしても『世界自殺予防デー』に触れているツイートが数多くあり、受け入れられているか否かは抜きにして認知度は高まったことを感じます。

その一方で、行政にとって毎年の『ルーティーン』になってしまい、本来の意味合いが薄れてしまうことを強く心配しています。

わが国では今日から1週間を『自殺予防週間』と定めています。

自殺予防週間とは

自殺対策を推進するためには、自殺について、誤解や偏見をなくし、正しい知識を普及啓発することが重要です。

この為、平成19年6月に閣議決定された「自殺総合対策大綱」において、「9月10日の世界自殺予防デーに因んで、毎年、9月10日からの一週間を自殺予防週間として設定し、国、地方公共団体が連携して、幅広い国民の参加による啓発活動を強力に推進」することとされました。

自殺予防週間は、当該期間中における集中的な啓発事業等の実施を通じて、国民に自殺や精神疾患についての正しい知識を普及啓発し、これらに対する偏見をなくしていくとともに、命の大切さや自殺の危険を示すサイン、また危険に気づいたときの対応方法等について国民の理解の促進を図ることを目的とするものです。

全国でこの1週間は行政・NPOなどが一斉に様々な啓発活動や24時間相談などを行ないます。

2017年度自殺予防週間ポスター

2017年度自殺予防週間ポスター


2017年度の全国の取り組みをご紹介する厚生労働省HPはこちらです。



今年も横須賀市立3図書館は「自殺予防週間」に「特設コーナー」を設置しました

2009年の『自殺予防週間』から、横須賀市立の図書館では特設コーナーを設けてきました。

もちろん、今年も実施しました。

中央図書館へ

中央図書館へ


今年の取り組みを紹介する市のプレスリリースはこちらです。

自殺予防週間に合わせ関連図書の企画展示を行います

9月10日は、世界保健機構(WHO)が定めた「世界自殺予防デー」です。

日本では、この日から1週間を「自殺予防週間」と定めています。

この週間に合わせて、市図書館では、働く人の心の問題にスポットを当てた企画展を実施します。

一日の大半を過ごす職場で、私たちは仕事の量や質、人間関係などに悩みながら働いています。残念なことに、こうした悩みが疲れに変わり、蓄積されたのちに、自ら命を絶ってしまうという痛 ましいニュースが後を絶ちません。

こうした状況を前にし、図書館ができることは限られているかもしれません。

ですが、企画展を3館同時に行うことで、今悩んでいる方やそれを支える方々はもちろんのこと、今までこの問題に関心の無かった方々にも身近に感じていただき、それぞれの立場で「働く人の心の問題」について考えるヒントになればと思います。

この取り組みが市民のみなさまに浸透することで、誰もが活き活きと働けるまちになることを、願ってやみません。

<図書館自殺予防週間企画展>

  1. 日程:9月5日(火)~9月16日(土)(図書館休館日は除く)
  2. 場所:中央図書館 北図書館 南図書館
  3. 展示内容:テーマに沿った自殺予防関連資料の展示貸出 展示テーマ「働くことがしんどい時に」

自殺予防週間特設コーナー

自殺予防週間特設コーナー


3年前から中央図書館の玄関真正面にコーナーが設置されるようになりました。今年も真正面に設置されました。

図書館からのメッセージ

図書館からのメッセージ


『特設コーナー』に滞在していたのは10分ほどでしたが、フジノの他にもコーナーの前に立って、本を手に取る人や自席に持っていく人がおられました。

やっぱり、2階の見えづらい所にひっそりと設置しなくて良いのだ、と改めて感じました。

「こころのホットライン」も配布しています

「こころのホットライン」も配布しています


本当に自殺へと追い込まれている方はそもそも図書館には来ません。

そして、その一歩手前にある方々は、特設コーナーがあったとしても視界に入るような精神状態にはありません。

図書館に来ることができて、特設コーナーの本を手にとることができる人は、まだ何とか命の側につながっていられる方々だとフジノは考えています。

ならば、堂々と正面玄関真正面の最も目立つ位置に設置して、そうした方々の視界に何とかして目に入ることが大切だというのがフジノの考えなのです。

中央図書館司書のみなさん、今年もこの場所に設置して下さってありがとうございました。

今年の本棚その1

今年の本棚その1

今年の本棚その2

今年の本棚その2


残念ながら図書館のみなさんが忙しいタイミングに足を運んでしまい、今年の選書のねらいなどをお聴きする時間は取れませんでした。

けれども今年もオーソドックスな本たちに加えて、新たな視点で選ばれた本たちを見つけて感心しながら『特設コーナー』で立ち読みをしました。

今年の本棚その3

今年の本棚その3

今年の本棚その4

今年の本棚その4

今年の本棚その5

今年の本棚その5

今年の本棚その6

今年の本棚その6

ナイス選書(その2)

ナイス選書(その2)

ナイス選書(その1)

ナイス選書(その1)


「毎年9月10日の夜8時から、窓辺にろうそくを灯して、失われた大切な人に想いをはせてほしい」という呼びかけを国際自殺予防学会が行なっています。




全国の自死遺族の仲間のみなさま、どうか今夜は大切な人に想いをはせる夜にして下さいね。

国際自殺予防学会のよびかけ

国際自殺予防学会のよびかけ


フジノにとっても、全世界の自死遺族のみなさまにとっても、どれだけ自殺対策が進んで毎年の自殺による犠牲者数が減っても、失われた大切な人は帰ってくることはありません。

それでも、同じ想いをこれ以上他の人たちには体験させない為に、今できることは全てやろうと考えています。

その気持ちはこれからもずっと変わりません。



改正自殺対策基本法で法定化された「市町村自殺対策計画」の策定について/市長への一般質問の発言通告書(その1)

まもなく9月議会の後半戦スタート

まもなく9月21日から、9月議会の後半戦がスタートします。

9月議会のスケジュールが記されたポスターが市内の掲示板に貼りだされていますね。その日程の左側が前半戦(補正予算を中心とした審査)、右側が後半戦(決算の審査)です。

2016年9月議会日程

2016年9月議会日程


気持ちを切り替えて、決算審査に入っていきます。



市長への質問の発言通告書を提出しました

昨日は、9月議会の後半戦で市長へ一般質問を行なう議員たちにとって『発言通告書』の提出締切日でした。

フジノも『発言通告書』を提出しました。

その内容を数回に分けてご紹介したいと思います。

1.改正自殺対策基本法における「市町村自殺対策計画」の策定義務化を受けた本市の取り組みの必要性について



改正自殺対策基本法が本年4月1日に施行され、法第13条第2項により市町村は『市町村自殺対策計画』の策定が義務化された。

2016年3月22日・毎日新聞より

2016年3月22日・毎日新聞より


6月8日に厚生労働省自殺対策推進室が開催した『全国自殺対策主管課長会議』でも改めて法定計画であると言及され、第14条に定められた通り、策定した計画に基づいた事業や取り組みに交付金を交付するとしている。

改正自殺対策基本法

改正自殺対策基本法


これまでも国の脆弱な財政措置によって自治体の自殺対策は左右されてきた。交付金確保の努力は、今後も本市の事業実施の上で不可欠だ。

したがって、本市も計画策定を始めるべきだ。そこで市長に伺う。

(1) 本市は、どのようなスケジュール、どのような体制で計画策定に臨むのか。
 



本市の対策は、司令塔である『自殺対策連絡会』の構成メンバーに示されるとおり、専門家や支援する側がメインであり、広く市民全体の声を聞いたり、その声を事業に反映する機会はほぼなかった。
 

『街頭キャンペーン』をはじめ、自殺に対する正しい知識(例えば、法の基本理念に明記されている、自殺は追い込まれた末の死であり身勝手な死ではないことや自殺は個人の問題ではなく広く社会的な要因があり社会的な取り組みが必要であることなど)を普及啓発した結果、実際にその知識がどれだけ市民に広く浸透しているか、その効果を測定したこともない。

『よこすか心のホットライン』の配布やゲートキーパー養成研修によって、本市にはいざという時に頼れるたくさんの相談窓口があることを周知しているが、そうした社会資源の存在がどれだけ市民全体に浸透しているのか、アンケート調査をしたこともない。
 

そして、支援者側の視点ではなく市民の視点で、困った時に相談しやすく頼りやすい相談のあり方や求める取り組みなども本市は調査をしていない。

そこで市長に伺う。

(2) 策定にあたっては、基礎資料の収集とより実効性の高い計画とするために、自殺に関する知識の理解度を初め、本市の取り組みや相談窓口の市民への浸透度や、市民の求める相談支援のあり方などについて、市民への意識調査を実施すべきではないか。



残りの2問は、次の記事に掲載しますね。



「横須賀市立病院が同性パートナーの救急搬送や意識不明時の入院・手術同意を可能にした新たな指針を作成」を報じた神奈川新聞の記事にフジノは怒っています!

神奈川新聞の記事が全国に波紋を呼んでいます

8月10日に神奈川新聞が報じた記事が、フジノのまわりだけでなく、全国から大きな波紋を呼んでいます。

そこに記されたことが事実ならば、『絶対に許してはならない事態』が起こっているからです。

まず、その記事をご覧下さい。

性的少数者を支援 手術同意 同性パートナーも可
横須賀市立病院、独自に指針

横須賀市が市立病院で性的少数者を支援する取り組みを進めている。

昨年末に改定した市立病院の指針に、意識不明などで判断能力のない患者の手術同意書の署名者として、同性パートナーも認めることを盛り込んだ。

夫婦や親族と同じように同性パートナーを扱うことが明文化されるのは県内でも珍しいという。 

対象は市立市民病院(同市長坂)と市立うわまち病院(同市上町)の2施設。

手術同意書の署名には「3年ほど一緒に過ごし、周囲からパートナーとして認められていること」が条件となる。

関係性は患者の家族に電話などで確認を取る。

市立病院での取り組みは市条例の規定に基づくのではなく、病院独自の試みとして始めた。

東京都渋谷区が昨年、同性カップルを結婚に相当する「パートナーシップ」と認める証明書を交付するなど、性的少数者を支援する社会的な動きを受けて実施することにした。

市救急医療センター、市消防局救急隊でも救急搬送された患者に対して、来院した同性パートナーから依頼があれば、関係者であることを確認した上で、病状の説明などの情報提供をする。

実際に活用された事例はないが、病院は

「同性カップルで一緒に外来に来る患者もいる。核家族化や個人主義が進み、近くに親族がいない場合、これから必要になっていく」

と強調。

「異性、同性に関係なく、患者の生活の質を良くして、幸せにするのが私たちの願い」

と話している。

性的少数者を支援する市立病院での取り組みは、市のホームページに掲載されている。



とても大切なことがらなので、全文を引用させていただきました。

記事中の文章を一部『赤太文字』にしたのはフジノです。そこがまさに問題の箇所です。

カナロコ

カナロコ


神奈川新聞のインターネットサイト『カナロコ』に掲載された記事のいくつかは、@niftyニュースにもYahoo!ニュースにも同じ内容が掲載されます。

@niftyニュース

@niftyニュース


これによって、神奈川新聞の記事が全国に拡散されています。

YAHOO!ニュース

YAHOO!ニュース





この記事の、2つの問題

この記事には、2つの問題があります。

  1. 指針を明文化したきっかけは渋谷区等の動きを受けた、と書かれていること
  2. 同意書にサインできるには「3年同居」の条件や「患者家族に確認を取る」と書かれていること



1点目は、単に『取材不足からの軽微なミス』です。

ただ、政策提案者としてフジノは納得できませんので反論します。

それよりも全国に波紋を呼んでいるのが、2点目です。

これは絶対に許せません!

こんな条件を横須賀市は設けていないので、事実関係を詳細に調べます。こんな条件は絶対あってはならないし、こんな条件を現場サイドが勝手に作ったのならば、そもそも『指針』を廃止すべきです。

フジノはめちゃくちゃ怒っていますし、原因究明をして必ず改善させます。

以下に、問題は具体的にどういうことなのかを説明したいと思います。



問題1.横須賀市の取り組みは長年の積み重ねであり「LGBTブーム」とは無関係です

このブログをずっと読んで下さっているあなたはきっと、2015年予算議会でフジノが提案して1年以上かけて実現させた『指針』についてだと分かりますよね。

横須賀では、フジノが2007年からこれまでずっと『性的な多様性』を保障する為の政策提案を何十回と繰り返してきました。

同時に、数多くの当事者の方々(こどもから大人まで本当にたくさんの方々)に市長・教育長に何度も会ってもらったり、日高庸晴先生(宝塚大学看護学部教授)や星野慎二さん(NPO法人SHIP代表)に何度も横須賀に足を運んで頂きました。

これに対して行政側も、前教育長の永妻さんを筆頭に教育委員会事務局のみなさん、歴代の人権・男女共同参画課長をはじめ、人権施策推進会議のみなさんも積極的に力を貸して下さいました。

つまり、フジノが進めてきた横須賀市におけるSOGIに関する施策(いわゆる性的マイノリティに関する取り組み)は、ここ1〜2年の『LGBTブーム』とは無関係です。

むしろ、僕たちが『LGBTブーム』を引っ張ってきた。それくらいの自負心があります。

(実際にはフジノは『LGBTブーム』をネガティブなものとして強く否定しています。地道な意識改革と制度変革が伴わなければ無意味だからです)

そんな長年の努力の積み重ねを、神奈川新聞が書いたように

東京都渋谷区が昨年、同性カップルを結婚に相当する「パートナーシップ」と認める証明書を交付するなど、性的少数者を支援する社会的な動きを受けて実施することにした。



と表現されるのは、極めて心外です。

実際に今回の提案もフジノが市長に予算議会で質疑をしてから動きました。

神奈川新聞の記述は完全に間違っています。記者の方にはもっとしっかりと取材をしていただきたいです。

しかし、こんなことはささやかでどうでも良いことです。

本当に問題なのは、第2のことがらです。



問題2.こんな条件は「市による強制アウティング」だ。自殺を生みかねない。許されない!

神奈川新聞の記事によれば、このようなことが記されています。

  1. 手術同意書の署名には「3年ほど一緒に過ごし、周囲からパートナーとして認められていること」が条件となる。

  2. 関係性は患者の家族に電話などで確認を取る。



こんなことは絶対にあってはならないことです!

一橋大学ロースクールで起こった、ゲイであることを周囲に言いふらされた(これを『アウティング』と言います)末に学生が自殺に追い込まれた事件を思い出して下さい。

自らが望んで自らのセクシャリティを他人に伝える『カミングアウト』と違い、本人が望んでいないのに周囲が勝手にセクシャリティをバラしたり言いふらすことを『アウティング』と言います。

『アウティング』は人の尊厳を奪いますし、時には自殺へと人を追い込みます。

絶対あってはならないことです。

『人権都市宣言』を発した横須賀市が、『市による強制アウティング』を実行しようとしているとは全く信じられません。

今回、神奈川新聞の記事に書かれているような2つの条件(3年の同居・家族に電話で確認を取る)は、当事者のみなさまにとってまさに『市による強制アウティング』そのものです。

大切な人が事故や病気で意識不明で救急搬送されて駆けつけた同性パートナーの方が、そんな人生の一番つらく苦しい時に、何故、一方的に『病院から強制アウティング』されねばならないのでしょうか。

だからフジノのまわりだけでなく、全国から今、横須賀の取り組みが問題視されているのです。



「パートナー」であることは自己申告で十分。何の条件も不要です!

僕が提案して新たに作成された『指針』にはこんな条件は一切書かれていませんでした。

しかも、この問題の所管課である健康部の市立病院担当課長はとても熱心で信頼できる方です。

その課長から、市長もフジノも同じ書類(下の画像です)を示されて、「これでいきます」と説明を受けています。

横須賀市立2病院が新たに整備した「手術同意の取り扱い」

横須賀市立2病院が新たに整備した「手術同意の取り扱い」


新しく作成された指針の正式名称は

横須賀市立市民病院・うわまち病院の『患者本人及びその家族等に説明と同意を行なう際の同意書署名等に関する指針』

と言います。

繰り返しますが、この『指針』には、一切の条件は記されていません。

神奈川新聞の記者の方は、この『指針』をちゃんとお読みになってから記事を書いたのでしょうか。

一方、記者の方が突然に嘘を書くとも想定できません。嘘を書くメリットも何もありません。

それにもかかわらず、2つの条件が記された理由を推測するならば。。。

市長や市議会(フジノ)への報告の後に、新たに条件が作られてしまったのでしょうか。

現在、横須賀の市立2病院は直営ではなくて、民間の地域医療振興協会に指定管理(実際の運営をしてもらう)に出しています。つまり『公設民営』の病院です。

実際に運営するのは『地域医療振興協会』だとしても、あらゆる決定権を持っているのは横須賀市です。

横須賀市に秘密で、地域医療振興協会が勝手に新たな条件を『指針』に加えたのでしょうか。

いずれにしても、事実を究明して、即刻、もとの無条件だった『指針』に直させます。

一橋大学ロースクールでの事件があったにもかかわらず、あまりにも配慮にかける信じられない内容になってしまった『指針』。

しかも、市議会・市長への説明の後に、我々に一切の報告なしに勝手な運用ルールを後から作ったのだとしたら、それも絶対に許しません。

繰り返しますが、このような条件をつけた『指針』ならば不要です。廃止すべきです。

こんな最低な対応が事実だとすれば、これまで8年間積み重ねてきた横須賀市の性的な多様性を保障する取り組みはゼロになってしまいます。

パートナーの入院・手術などの重大時において苦しんでいる方に、さらに追い打ちをかける『市による強制アウティング』。

僕は自殺を減らしたくて政治家になりました。

そして、自殺を減らす為に性的な多様性の保障をすすめてきました。

しかし、こんな『指針』は新たに自殺を増やしてしまいます。

市の市立病院担当課をはじめ、市立2病院を運営している地域医療振興協会、記事を書いた神奈川新聞社にも、詳しく事情を伺います。

誰が指針をねじまげたのか。信じられない対応にフジノは怒りを隠せません。

絶対に、許しません。



利用者が85名も亡くなった抗精神病薬ゼプリオンに関して厚生労働省へ要望書を提出しました/認定NPO法人地域精神保健福祉機構(コンボ)

本日「コンボ」が厚生労働省へ要望書を提出しました

フジノが理事を務めている『認定NPO法人地域精神保健福祉機構(通称コンボ)』は、長年にわたって、抗精神病薬と突然死の問題に取り組んできました。

そして今日6月21日、厚生労働省に対して要望書を提出しました。

それは、

抗精神病薬ゼプリオンの利用者がなんと85人も亡くなっている問題について

です。

コンボが厚生労働省に出した要望書

コンボが厚生労働省に出した要望書


記者会見も行ないました。

記者会見にたくさんのメディアが集まってくれました

記者会見にたくさんのメディアが集まってくれました



ゼプリオンとはどのようなクスリか

ゼプリオンは、『飲み薬』ではなくて『注射』です。

ゼンプリオンは肩かお尻に注射するタイプの薬です

ゼンプリオンは肩かお尻に注射するタイプの薬です


精神科医療だけではなく、あらゆる慢性疾患の世界では、毎日服み続けなければならないクスリのわずらわしさや服み忘れによる危険性を避ける為に、効果が長く続く注射をするタイプのクスリが開発されてきました。

4週間に1回注射をする、という治療スケジュールです。

4週間に1回の注射で治療を続けていきます

4週間に1回の注射で治療を続けていきます


ゼプリオンは、2013年11月にヤンセンファーマ社から発売されました。

「1回注射をうつと、約1か月間その効果が持続する」という抗精神病薬です。



「コンボ」は常にクスリのチェックを行なっています

『コンボ』は、いろいろなクスリについて常にチェックを行なっています。

例えば、『医薬品医療機器総合機構(通称PMDA)』のホームページを使えば、公開されている副作用の報告書を読むことができます。

PMDAのサイトより

PMDAのサイトより


リカバリーを目指す『コンボ』の大切な取り組みの1つです。



ゼプリオン発売から4ヶ月半で死亡17名、厚生労働省も「ブルーレター」発出を指示しました

さて、このゼプリオンについてです。

発売からわずか4か月半の2014年4月時点で、なんと死亡者数が17人になっていることが分かりました。

その為、2014年4月17日、厚生労働省はヤンセンファーマ社に対して『安全性速報』(ブルーレター)を出すよう指示しました。

厚生労働省が出した指示のプレスリリース

厚生労働省が出した指示のプレスリリース


下が実際に出された『ブルーレター』です。

実際に出されたブルーレター

実際に出されたブルーレター


そして、亡くなられた14名の方々についての情報も公開されました。

ゼプリオンとの因果関係は不明だが市販直後調査中に報告された死亡症例

ゼプリオンとの因果関係は不明だが市販直後調査中に報告された死亡症例


つまり、監督官庁である厚生労働省・発売元であるヤンセンファーマ社をはじめ、ゼプリオンを使用する精神科医はみな特に注意して使用しなければならないクスリだと注意喚起がなされたのです。



「ブルーレター」が出されてから2年、死亡者は6倍に増えていました!

『コンボ』は、ゼプリオンについても定期的なチェックを続けてきました。

その結果、昨年2016年5月31日時点で、死亡者数がなんと83人へ増加し続けていることが分かりました。

6月中旬頃には、死亡者数は85人になったことも分かりました。

『ブルーレター』が出されたにもかかわらず、2年間で6倍もの死亡者が出てしまったことになります。

『コンボ』として、これ以上、亡くなってしまう方が増えないように本日、要望書を提出することにいたしました。



厚生労働省への要望項目は5つです

要望項目は下のとおりです。

  1. ゼプリオンは他の抗精神病薬に比べて、死亡者数が突出して多いのは何故なのか明らかにしてください。
  2. ゼプリオンの使用全例の調査をして下さい。
  3. 類似の成分であるインヴェガとコンスタ及び、ゼプリオンと同じ抗精神病薬の持続性の注射剤と比較してこのような差が出るのは何故なのか明らかにして下さい。
  4. 安全性速報(ブルーレター)が出されているにもかかわらず、現在に至るまで改善が見られないのは何故なのか明らかにして下さい。
  5. これ以上、死亡者が他剤と比較して著しく増えないように、日本精神神経学会等の専門家と共に使用している当事者や利害関係のない第三者を含めた外部委員会の設置、使用状況を把握するための使用者全員の調査等、当該企業に対して少しでも死亡者数を減らせるような対策を講じるよう指導して頂き、且つ適切な行政としての対策を取って下さい。

この要望書の根拠はいくつもあります。

例えば、似ているクスリと比べたデータがあります。

死亡者数を4つのクスリで比較したデータ

死亡者数を4つのクスリで比較したデータ


ゼプリオンの死亡者数は飛び抜けています。

また、『薬剤別月別死亡者数』『4剤の発売日から同期間の死亡者数比較』もご覧下さい。

ゼプリオンと死亡者数の多さの問題については、読売新聞医療部記者の佐藤光展記者も報じてくれています。こちらもぜひご覧下さい。

厚生労働省がしっかりとした対応を取ることを強く要望します。



今の医療体制では10年後対応できないから改革を議論しているのに他市町議員の傍聴はゼロ。あなたのまちの医療はそれで大丈夫なのですか?/三浦半島地区地域医療構想調整専門部会(第4回)その1

「三浦半島地区地域医療構想調整専門部会」へ

お昼にスタートした『予算決算常任委員会』は夕方にようやく終わりました。

その後、『議会IT化運営協議会』が開かれたのですが、夜になってもフジノの仕事はまだ終わりません。

横須賀市保健所へ向かいました。

地域医療構想調整専門部会の会場にて

地域医療構想調整専門部会の会場にて


神奈川県が主催する『三浦半島地区地域医療構想調整専門部会』を傍聴する為です。

昨年8月にスタートして、今回で4回目となります。



今回も傍聴はたった3名、市議はフジノだけ。なぜ他市町の議員は傍聴にこないのか?

今回も傍聴は3名のみ。

内2人はフジノと健康部地域医療推進課市立病院担当課長なので、純粋な傍聴者は1名だけ。

この会議で話題となるのは、横須賀市・鎌倉市・逗子市・三浦市・葉山町の医療です。

これら三浦半島の全てのまちの保健・医療・福祉(特に医療)の在り方を決める会議なのに、他市町の議員の傍聴がゼロなのは本当に悲しいです。それで良いのでしょうか。

今回だけではありません。おおもとの会議である『神奈川県保健医療対策推進会議』にも、他市町の議員は傍聴に誰も来ません。

そんなに無関心であなたがたのまちの医療体制(=地域包括ケアの実現も)は大丈夫なのですか。いつも強く疑問を抱いています。

横須賀市議会の場合、フジノは他の議員のみなさまにも関心をもって議論を進めていただく為に『横須賀・三浦2次保健医療圏』や『地域医療構想』に関することを、市の健康部から『教育福祉常任委員会』の場で必ず定例会のたびに資料配布・報告してもらっています。

その結果、多くの議員が活発な質疑を交わしています。

『地域医療構想』は横須賀市だけでは実現できません。

『横須賀・三浦2次保健医療圏』の全ての保健・医療・福祉・行政・政治・そして住民のみなさまの協力なしには実現できません。

だからこそ、せめて住民の代表である議員のみなさまには、今まさに進行形の議論の場に立ち会ってほしいです。

もちろん議員だけでなく、三浦半島の住民のみなさまにもぜひいらしていただきたい、本当に大切な会議です。



もう現状のままの「医療」の提供体制では変化した社会に対応できない

全体的な印象ですが、出席しておられる委員の方々の『地域医療構想』そのものへの反発が強かったです。

ここ数年間かけて進めてきた議論を巻き戻すようなご発言もありました。

議事次第

議事次第


フジノは厚生労働省の味方をする訳ではありませんが、そうした後ろ向きなご意見には賛成できません。

2050年を見据えて在るべき地域の保健医療福祉の姿を考える為に、この数年間ずっと国の審議会・県の審議会の傍聴を続けてきました。

また、国の議論をリードする方々が多くおられる大学院での聴講も続けてきました。

2025年、2050年と大きく縮小していく人口/変化していく人口構成に対して、現在の保健医療福祉のままで対応できるはずがありません。

この現実を早くから直視した人々は、官僚・研究者を問わず、ずっと前から警鐘を鳴らしてきました。

ようやくここ数年、何とか現在進行形の変化に急いで対応できる姿を模索してきたのが、国や県の審議会です。

そして、地域での『医療』を市民のみなさまにどのように提供していくのかを『医療計画』や『地域医療構想』『診療報酬の改訂』で進めていこう、というのがここまでの結論です。

厚生労働省のやり方に納得はできないかもしれません。

でも、それ以外に具体的にどのようなやり方ならば、2025年、2050年に対応していかれるのでしょうか。

『現状のやり方で進めていく』ということは『現状維持』ではなくて『現状よりマイナスへ向かうこと』だとフジノは受け止めています。

もう『地域医療構想』をやる・やめる、という議論はすべき段階は終わっていると思います。

厚生労働省資料「医療・介護制度見直しの今後3年のスケジュール」より

厚生労働省資料「医療・介護制度見直しの今後3年のスケジュール」より


ですから、この会議で議論すべきことは

「『地域医療構想』を作らねばならない中で、最も現場に近い市町の医療関係者が、国や県の机上の空論の部分をいかに現実に即した内容へ改善していくか」

であるべきだとフジノは考えています。

上に示されたスケジュールのもと、机上で作られた制度に魂を吹き込むのがこの専門部会のみなさまの役割だとフジノは信じています。




次の記事に続きます)



同性パートナーが事故や急病で搬送された時、意識の有無を問わず、横須賀市では救急隊も市立病院も「情報照会」にお答えしています!市長に質疑を行ない「歴史的な答弁を引き出せた!」と感じました/2016年予算議会

市長への質疑に立ちました

今日の本会議は、代表質問・個人質問の4日目(最終日)でした。

本会議(代表質問・個人質問4日目)

本会議(代表質問・個人質問4日目)


フジノは全質問者の最後、ラストバッターとして登壇しました。

初当選以来13年連続、1度も休むことなく本会議で質問を続けてきて、今回で61回目の質問となりました。

けれども何度登壇しても、毎回質問を作るのはとても苦しい作業で逃げ出したくなります。

そして質問の前には、数日前から緊張で体調が崩れてしまいます。

今日も何度トイレに行ってもまたすぐにトイレに行きたくなってしまい、まいりました。

それでも絶対にあきらめないで質問を作り続け、壇上で緊張に足を震えさせながらも発言を続けるのは、質問をすれば必ず現実が動くからです。



歴史的な答弁を引き出すことができました

今回の質疑でも、まさに歴史的な答弁を引き出せました。

2005年9月の大阪府議会の尾辻かな子議員の質疑以来、たぶん日本で2例目の「『同性パートナー』への医療における緊急時の情報照会に対する行政の対応」が明確に答弁されました。

  • 横須賀市の消防局救急隊は、同性パートナーの救急搬送や入院時に容体や安否についての情報照会に対して、お答えをしています。

  • 横須賀市の市立2病院も同じく、同性パートナーの救急搬送や入院時に容体や安否についての情報照会に対して、お答えをしています。


  • (*電話による個人情報の照会は、同性パートナーであろうと無かろうと全ての場合において個人情報保護法からお答えをしておりません)

先日みなさまにお伝えしたとおり、横須賀市立2病院は、同性パートナーの意識が無い時の『手術同意書』に同性パートナーが署名できることを改めて明文化いたしました。

横須賀市立2病院が新たに整備した「手術同意の取り扱い」

横須賀市立2病院が新たに整備した「手術同意の取り扱い」


こうした対応をフジノは市内全医療機関に広げたいと考えて、質疑を行ないました。

その結果、

  • 市立病院と同じ対応を、市内の他の診療所・病院などの医療機関全体が行なっているかを調査をする

  • 『実施されていない医療機関』については、市立病院と同じ対応をしていただくよう依頼をする



との答弁を得ました。




同性カップル・同性パートナーのみなさま、知っていましたか?

同性パートナーであろうと異性愛の人々であろうと、横須賀市の医療は区別をしません。

横須賀では事故・災害などや急病などの『医療』の際に、不安を感じる必要はありません。

『意識がある時』には誰に個人情報を提供して良いか、救急隊や病院にお伝え下さい。

また、『自分の意識が無い時』に備えて「誰に個人情報を提供して良いか」を、救急隊や病院が分かるようにメモしてお財布の中や分かりやすいところに意思表示をしておいて下さい。

救急隊も、市立病院も、必ず容体や安否の情報を提供します。

全国のSOGI(いわゆる性的マイノリティ・LGBTQとされる方々)に関する支援に取り組んでいる議員のみなさまは、ぜひ同じ質問をあなたのまちでぶつけて下さい!

現実を動かして下さい!



政治と行政が全力を尽くせば必ず現実は変えられる

他にもたくさんの質疑(合計20問)を行ないましたが、全文はこちらに掲載しました。お時間の許す時によろしければご覧くださいね。

市長の答弁やその後の一問一答形式での再質問は、改めて後日に掲載いたします。

質問に立つフジノ


...それにしても、本当に質問を作るのは苦しくてたまらない、かつ孤独な作業です。

それでもいつも逃げたくない諦めたくないと感じて登壇し続けているのは、生の声を聴いてしまっているからです。

苦しい、とか、つらい、助けて、という『生の声』を聴いてしまった人間は、それに応えるべき義務があります。

僕は、逃げられないし、逃げたくもありません。

身振り手振りを交えて質疑するフジノ


どんなに小さな一歩でも、前に歩みを進めたい。

だから、もしもあなたが今この瞬間に苦しみを感じていたりつらくて助けてほしいと感じていたら、どうか、もう少しだけ、なんとか諦めないで下さいね。

そんな風に言葉を発していながらも実際はいつもなんだかんだと忙しくて、僕自身がサポートできる訳ではありません(ごめんなさい)。

ただ、僕の特技は「何年たっても絶対にあきらめないこと」です。

2016年度、つまり新年度予算案にはフジノがずっと訴え続けてきたことが予算化されたり事業化されたりしたことがたくさんあります。

時間はとてもすごくかかってしまうことがありますが、政治が全力を尽くせば、必ず現実は変えることができます。

僕は初当選から13年も過ぎた今でもそれを一瞬も疑ったことはありません。

必ず現実は変えることができるし、明日は今日よりも良くすることができるはずだと信じています。

これからも、がんばります。



同性パートナーが意識不明の時、横須賀の市立2病院では「法的な家族」と同じく「同性パートナー」も「説明」を受けて「同意書」にサインできます

同性パートナーシップ条例が無くても実現できることを1つずつ増やしてきました

横須賀市では、吉田市長が『同性パートナーシップ条例』は作らない旨をたびたび明言しています。

これは彼の『支持母体』『支援者』の絡みがあってのことですから、別に構いません。

吉田市長が交代するまで条例化がムリでも、当事者のみなさまにはそれを待っている時間はありません。

だからフジノは別の選択肢を選ぶことにしました。

第1に、国の法律そのものが新たに制定されるのを目指す取り組みに参画することです。

国そのものが法を変ればいい訳です。

現在、各政党にプロジェクトチームが立ち上がり超党派での動きも見えてきました。ただ、もう少し時間がかかりそうです。

そこで第2に、条例が無くても、目の前に存在する『人権侵害』を1つでも減らし、『現実的な利益』を同性パートナーにもたらせる提案を実現することに取り組んできました。



「医療現場から同性パートナーが締め出されている問題」を解決する為に

例えば、『医療現場での同性パートナーの締め出し問題』についてです。

「『医療の現場』では同性パートナーが締め出されているのではないか」という不安の声をたくさんの方から聞いてきました。

「ふたりで安心して最期まで暮らす本」より「性的マイノリティが病気する時」

「ふたりで安心して最期まで暮らす本」より「性的マイノリティが病気する時」


そのように記してある本もたくさん出版されています。

「にじ色ライフプランニング入門」より

「にじ色ライフプランニング入門」より


厚生労働省の『ガイドライン』や個人情報保護に関するいろいろな文書を調べていく中で、同性パートナーシップ条例が無くても実現できることがたくさん見つかりました。

何よりも、かつて『自殺対策議連』で一緒に活動をしていただいた尾辻かな子さんが大阪府議会議員として行なった素晴らしい質疑がたくさんあり、大変に参考になりました。

フジノは議会での質疑を通して、それらを1つずつ横須賀市の行政に認めさせてきました。

これまでの質疑を2つだけご紹介します。

2015年予算議会(3月2日)本会議での質疑

フジノの質問

市立病院(市民病院・うわまち病院)を持っている横須賀市ですから、実質的な『同性パートナー』が病院に入院している。

『手術の同意』を求められた。

そういう時に、「『家族』でないからあなたはダメだ」というようなことは、どうか病院の責任にはならない形で、市として「それは正式なパートナーだ」というふうに認めるという『通知』を出すようなことはできないのでしょうか?

この問題もかつて指摘させていただいたことがあるのですが、いかがでしょうか?

市長の答弁

基本的な管理運営は(指定管理者である)『地域医療振興協会』にお願いをしているところですので、その法的なリスク等も含めて、よく相談をしてみたいというふうに思います。

フジノの質問

ぜひ『市立病院管理運営協議会』の場で議論していただきたいと思います。

実際に病院を管理運営している指定管理者に「相談をする」という市長の答弁を得ました。

そこで閉会中も、市や病院側の動きをヒアリングしつつ(現場の医師の方々の感触はとても良いものでした)、次の本会議でも重ねて質問をぶつけました。

2015年第2回定例会(6月11日)本会議での質疑

フジノの質問

市立2病院(市民病院・うわまち病院)を持つ本市は、『同性パートナー』の『手術の同意』を求められるような場面で正式なパートナーだと認められるように、指定管理者に提案して協議を行なうべきではないか、と2005年第1回定例会で私は質問しました。

この問題へのその後の進捗状況をお答え下さい。

法的リスクなど、具体的に指定管理者と相談したのでしょうか。

相談したのであれば、具体的に、いつ、どのような内容を相談し、その結果はどのようなものだったのでしょうか。

健康部長の答弁

市立2病院における同性パートナーの手術の同意について、指定管理者との協議の状況をお答えします。
 
4月28日に市立2病院の管理者に、第1回定例会の御質問の内容を伝えました。

両管理者からはこれまで想定していなかった為、両病院で協議の上、対応が決まり次第連絡をいただくことになっています。
 
なお、現在、両病院で検討していると聞いています。

この直後に、健康部から

「市議会ではまだ答弁できなかったのですが、病院側はほぼ正式な文書にすべく動いてくれています。ガイドラインや指針のような正式な文書にした後も、医師だけでなく、改めて医療職みんなに周知する時間が必要なので、もう少しだけお時間をください」

と連絡をもらいました。

そして、正式な文書にすべく市立2病院の指定管理者は正式な院内委員会で議論を続けて下さった結果、2015年9月頃には正式な『指針』が決定されていました。

『指針』作りによって病院トップや幹部の意思統一はできました。

次は、実際の患者さんに毎日の現場で接する全ての医療職に『指針』が浸透しなければなりません。

そんなこともあって、これまでフジノはこの件について口外せずにきました。

けれども一定程度の進展が見られたので、ここに記します。

横須賀市立2病院が新たに整備した「手術同意の取り扱い」

横須賀市立2病院が新たに整備した「手術同意の取り扱い」


横須賀市では、市立2病院は『説明と同意を行なう際の同意書』にサインできるのは。。。

  • 意識がある場合は、患者本人
  • 意識がない場合は、家族等(等には『同性パートナー』も当然含まれています)

です!

正式な文書名は、横須賀市立市民病院・うわまち病院の

『患者本人及びその家族等に説明と同意を行なう際の同意書署名等に関する指針』

です。

こちらに明記されています。

フジノの質疑から2年、現実は前に進みました!



「急病時の立会い」「看取り」は今までも同性パートナーを拒否してきませんでした

ところで、いろいろな本に出ている

「急病時の面会謝絶の病室に家族では無いからと入れてもらえなかった」

「事故で救急搬送された同性パートナーの病室に家族では無いからと入れてもらえなかった」

という点について、お伝えしたいことがあります。

横須賀市立2病院は同性パートナーを排除することはありません。

これは何度も何度も横須賀市側が確認をしています。

これまでもずっと家族として扱っており、病室に入れないとか病室から追い出すようなことはしていないと明確に返答を受けています。

ですから、フジノはこの点についてはあえて本会議や委員会でわざわざ質問しませんでした。

けれども僕だけ知っていても無意味です。改めて全ての市民のみなさまに知ってほしいです。

横須賀市立の2病院(市民病院・うわまち病院)は、これまでも同性パートナーを家族として扱ってきました。

看取りの時や急病の時にも排除したりしません。

もしもそうした実例が市立2病院で存在したという方はすぐにフジノに電話して下さい。

一刻も争う事態ならば、フジノがじかに指定管理者側に掛け合いますから。

大切な人の急病やケガや意識不明の時に、同性パートナーだからという理由だけで排除なんて絶対にさせませんから。



この予算議会で質疑することはさらに「市内の他の病院・診療所や救急隊の対応」です

このように2年間はかかりましたが、大きく現実は前進しています。

『条例が無くても実現できること』はたくさんあります。

今回の予算議会でのフジノの質疑では、同性パートナーにとって長年の課題である『住まい』(公営住宅・民間の住宅)と、さらに『医療の現場での課題』について深く質していきます。

医療の現場での課題は、多くの同性パートナーの方々のお話や著作において「個人情報保護法によっていざという時の情報照会ができない」という件について取り上げます。

救急隊と市立2病院の対応を、個人情報保護法の例外規定と厚生労働省のガイドラインに基づいて、質問します。

また、『手術の同意』に関して市立2病院と同じ対応を市内の他の病院・診療所にも広げていくよう医師会などに要請できないかを市長に質問します。

質問の結果は、またご報告いたしますね。

同性パートナーシップ条例ができたまちだけが注目されています。

確かに社会的な認知アップは実現したと思います。

けれどもフジノの周りでは「あの条例は実効性がない...」という声も聴こえてきます。

それならばフジノは、条例が無くても実現できることを1つずつ増やしていきます。

「人の数だけ性には多様性があるのが当たり前」なのです。

それなのに人権が損なわれていたり不利益を被っている現実があるのは、間違っています。

必ず変えていきます。