「2020年に協議の場の設置が目標では遅すぎる」と訴えてきた「精神障害にも対応した地域包括ケアシステム構築推進事業」を補正予算で今年度中に前倒し実施します!

教育福祉常任委員会で補正予算案を審査しました

今日は、教育福祉常任委員会でした。

教育福祉常任委員会が開かれました

教育福祉常任委員会が開かれました


上地市長から提出された補正予算案などを審査しました。



2020年度末までに実施する予定だった事業を、補正予算で前倒しして今年度中に実施することになりました!

補正予算案というのは議案としては1本なのですが、実際にはたくさんの事業がまとめて記されています

今日のブログでは、そのたくさんある事業の中でも、フジノが特に注目している取り組みをご紹介します。

議案第79号 平成30年度横須賀市一般会計補正予算(第1号)

精神障害にも対応した地域包括ケアシステム構築推進事業について

【1.主な事業内容】

  1. 保健・医療・福祉関係者による『協議の場』の設置
    精神障害者が地域で暮らしていくための課題や問題点を共有し、ネットワークを構築する為の基礎作りを行ないます。

  2. 精神障害者の支援
    関係機関と連携して、退院後の精神障害者訪問をするなどの支援を行ないます。

  3. 関係職員に対する研修
    • 研修目的
      精神障害者の地域移行に関する保健・医療・福祉関係者の相互理解の促進
    • 研修対象者
      精神科病院、障害サービス事業所、介護保険サービス事業所等の職員

【2.補正額54万5000円(精神保健対策事業費)】
支出の内訳

  • 報償金(講師謝礼、協議会出席謝礼等)49万4000円
  • 旅費2万7000円
  • 事務費2万4000円

※横須賀市地域福祉計画(策定中)が目指す地域共生社会の実現に向けた取り組みと連携しながら推進します。

横須賀市の予算規模からすると、本当にごくわずかにあたる54万5000円の増額補正です。

けれども、フジノとしては大きな喜びを感じています!

何故この補正予算が素晴らしいかというと、

2020年度末までに実施する予定だったのを、今年度中に前倒し実施する補正予算だから

なのです。

実は、今年2月に策定された『第5期横須賀市障害福祉計画』では、この『精神障害にも対応した地域包括ケアシステム構築推進事業』を2020年度末までに実施することを目標としていました。なんと3年先に実施予定だったのです。

しかも今回の補正予算案では3つの事業を挙げていますが、『計画』ではその中の1番目である『協議の場』の設置だけが目標とされていたのです。

目標年次が3年も先、実施する内容も協議の場づくりだけ。

そんな超スローだった取り組みが、この補正予算案で一気に前倒し実施されることになりました!

超スローな取り組みに怒りまくりだったフジノは、この補正予算案にとても喜んでいます。



精神障がいのある方々にこそ、「地域包括ケアシステム」構築が必要!

ところで、そもそもこの取り組みはどんなことなのかを少しご説明させて下さいね。

『精神障害にも対応した地域包括ケアシステム』という考えがあります。

精神障害にも対応した地域包括ケアシステムのイメージ

精神障害にも対応した地域包括ケアシステムのイメージ

『精神障害にも対応した地域包括ケアシステム』とは?

精神障害者が、地域の一員として、安心して自分らしい暮らしができるよう、医療、障害福祉・介護、社会参加、住まい、地域の助け合い、教育が包括的に確保されたケアの仕組み

はじめは高齢者保健医療福祉からスタートした概念ですが、今では『地域まるごとケア』といって、こども・障がい・高齢など分野を超えて安心して地域生活を送れるケアシステムづくりが進められています。

地域精神保健福祉の実践の多くが地域包括ケアの取り組みと合致していることから、

「精神障がい分野こそ地域包括ケアシステムの実現が必要だ」

とかなり早い時期から提唱されてきました。

精神疾患による入院患者の在院期間は、1年以上が約17万人、うち5年以上が約9万人である。

精神疾患による入院患者の在院期間は、1年以上が約17万人、うち5年以上が約9万人である。


精神病床からの退院者の約4割が1年以内に再入院していおり、多くが必要な地域サービスを十分利用できていない。

精神病床からの退院者の約4割が1年以内に再入院していおり、多くが必要な地域サービスを十分利用できていない。


精神科病院における1年半以上の長期入院患者(認知症を除く)の退院可能性、退院困難理由

精神科病院における1年半以上の長期入院患者(認知症を除く)の退院可能性、退院困難理由


精神療養病棟に入院する患者の約1/2が、在宅サービスの支援体制が整えば退院可能とされている。

精神療養病棟に入院する患者の約1/2が、在宅サービスの支援体制が整えば退院可能とされている。


その為、フジノにとっては決して目新しい概念ではありません。

すでに全国には独自の取り組みを進めている自治体もいくつも存在しています。

政府もそうした動きに呼応して、正式に国の新たな方針に位置づけました(昨年の厚生労働白書にも大きく掲載されていますね)。

昨年2017年からは国が制度化して予算も投入することで、全国の自治体へ取り組みの普及を促しています。



2月に策定した「横須賀市障害福祉計画」では「2020年度末まで」に「協議の場」の設置だけが目標でした・・・

しかし、残念ながら横須賀市での動きはとてもにぶくて、フジノは怒っていました(昨年のブログに記したとおりです)。

2018年2月に完成した第5期の『障害福祉計画』には、5分野の数値目標が立てられました。

「第5期横須賀市障害福祉計画(第1期横須賀市障害児福祉計画を含む)」

「第5期横須賀市障害福祉計画(第1期横須賀市障害児福祉計画を含む)」


その2つ目が、精神障がいにも対応した地域包括ケアシステムを構築する為に『保健・医療・福祉関係者による協議の場』を2020年度末までに設置することでした。

「第5期横須賀市障害福祉計画」の5つの数値目標の2つ目でした

「第5期横須賀市障害福祉計画」の5つの数値目標の2つ目でした


フジノは正直なところ、すごく落胆しました。

3年も先に、『協議の場』を設置することだけが目標だなんて・・・。

『協議の場』というのは、地域包括ケアシステムを実現する為の第1ステップの中のひとつの取り組みに過ぎません。

あまりの消極さとスピード感の無さに、本当に落胆しました。

そこでフジノは、「2020年末までに『協議の場』を設置するのが目標では遅すぎる」と訴え続けてきました。



日本の精神保健医療福祉を今すぐ変えねばなりません。取り組みは待ったなしです

日本の精神保健医療福祉はあまりにも遅れています。

そして、横須賀・三浦の精神保健医療福祉も同じです。

ごく一部の意欲のある方々を除けば、決して十分な保健医療福祉体制にはありません。

今回の『精神障害にも対応した地域包括ケアシステム構築推進事業』は、そんな横須賀・三浦の現状を少しでも改善する為に不可欠の取り組みです。

一刻も早く実現しなければならないものです。

昨年9月19日のブログにフジノはこのように記しました。

フジノとしては、事務局に強く働きかけていきたいと考えています。


『協議の場』の設置は、今すぐにやるべきレベルの内容
です。

補正予算案を組んで、2017年度中に実現すべきレベルの取り組みです。

2020年度末までなんて、引き延ばす取り組みではありません。

2020年度末までに実現するのは、地域包括ケアシステムそのものの構築であるべきです。

「今すぐやるべきだから補正予算を組むべきだ」とフジノは怒っていました。

結局フジノの訴えた2017年度中の補正予算案は組まれなかったものの、9ヶ月後の今、2018年度の補正予算案が組まれることになりました。

『第5期障害福祉計画』のままでは2020年度末まで実現しないところでした。

早期実現を訴えたフジノの願いが叶う形になって、とてもホッとしています。

この国の精神保健医療福祉はあまりにも立ち遅れています。

手をこまねいている時間的な余裕はありません。今すぐ取り組みを進めるべきです。

今日のブログでは、補正予算案の中からとても良い取り組みをご紹介しました。

もちろん事業についての質疑もしっかり行ないましたので、また改めて報告したいと思います。



後日追記・「横須賀市精神保健福祉連絡協議会」が2018年12月に開催されました

このブログで記した補正予算による前倒し対応について、2018年12月6日に初の『協議の場』が開かれました。

名前は『横須賀市精神保健福祉連絡協議会』です。

詳しくはこちらのブログをご覧下さい。



「地域まるごとケア」の実現をめざして/2015年度地域包括及び子育て世代包括ケア先進自治体調査報告会「家族まるごと、地域のみんなで支えよう」

地域に暮らしているのは高齢者だけじゃない、赤ちゃんもこどもたちも子育て中の人も障がいのある人も

今日は、『にっぽん子育て応援団』主催の『地域まるごとケア・プロジェクトからの提案 家族まるごと、地域のみんなで支えよう~子ども・子育ての課題も、地域みんなの課題です~』に参加しました。

にっぽん子育て応援団チラシより

にっぽん子育て応援団チラシより


わが国では今、国の方針として『地域包括ケア』が進められています。その対象はご高齢の方々です。

けれども、『地域包括ケア』は高齢者福祉の為だけでなく、『地域で暮らす全ての人々』を対象とすべきではないかという取り組みが進められてきています。

それが『地域まるごとケア』です。

『地域まるごとケア』はフジノにはなじみの深い単語なのですが(永源寺の花戸先生らの提唱された言葉です)、まだまだわが国では『地域包括ケア』でさえほとんど浸透していない状況なので、説明には少し言葉を多く費やす必要を感じています。

あえて一言でいえば、『超少子・超高齢社会における地域福祉の目指すべき在り方』だとフジノは定義しています。

2015年度、『にっぽん子育て応援団』の『地域まるごとケア・プロジェクト』のみなさんは、『こども・子育て支援施策』と『介護予防・生活支援』を一体的に取り組んでいる先進的な全国8自治体へヒアリング調査を行ないました。

この調査報告が今日のプログラムです。

会場にて

会場にて


けれども今日の報告文章はのちほど改めて、可能な限り丁寧に分かりやすくご説明したいと思います。

取り急ぎ、写真だけ掲載します。

『にっぽん子育て応援団』では、『公益財団法人さわやか福祉財団』の委託により、家族まるごとを地域ぐるみで支える体制づくりに向けて、3年がかりで調査および全国規模の勉強会開催を行うことになりました。

初年度は、北海道北見市、岩手県大船渡市、東京都世田谷区、三重県名張市、滋賀県東近江市、島根県雲南市、香川県高松市、大分県臼杵市、全国8カ所の先進自治体にヒアリング調査を行いました。先進的に取り組む自治体には、いくつかの共通した特徴がありました。いずれも地域の課題を、地域の人々で解決するべく、知恵と工夫に富んだ取り組みを実践しています。その一方で、いまだ子ども・子育ての現実に対する理解が進んでいないという課題も見えてきました。

初年度の調査報告は、加速する少子高齢社会に向けた問題提起を行います。

プログラム

  • 開会挨拶
    公益財団法人さわやか福祉財団
  • 基調講演「地域まるごとみんなで支えあう コミュニティ構想(仮)」
    にっぽん子育て応援団団長 樋口恵子
  • 報告と提言
    にっぽん子育て応援団事務局
  • パネルディスカッション「子ども・子育ての課題も、地域の課題です」
    パネリスト 雲南市海潮地区振興会会長 加本恂二さん
          名張市健康支援室保健師 上田紀子さん
          NPO法人北見NPOサポートセンター理事長 谷井貞夫さん
    コメンテーター 厚生労働省老人保健局介護計画課長 竹林悟史さん
    コーディネーター にっぽん子育て応援団企画委員 奥山千鶴子
  • 閉会挨拶
    にっぽん子育て応援団
にっぽん子育て応援団団長・樋口恵子さん

にっぽん子育て応援団団長・樋口恵子さん

樋口恵子さんの新著「2050年超高齢社会のコミュニティ構想」

樋口恵子さんの新著「2050年超高齢社会のコミュニティ構想」

樋口恵子さんがサインを入れて下さいました

樋口恵子さんがサインを入れて下さいました

「赤ちゃんからばあば、じいじまで、家族まるごと、地域で支えあおう」

「赤ちゃんからばあば、じいじまで、家族まるごと、地域で支えあおう」

「地域まるごとケア・プロジェクト」の目標とその取り組みについて

「地域まるごとケア・プロジェクト」の目標とその取り組みについて

子ども・子育ての現実を知って下さい

子ども・子育ての現実を知って下さい

地域の課題は分野を超えて起きている

地域の課題は分野を超えて起きている

雲南市での取り組み

雲南市での取り組み

名張市の取り組み

名張市の取り組み


北見市の共生施設の取り組みの特徴

北見市の共生施設の取り組みの特徴

昨年までともに活動していた竹林さんが介護保険課長へ異動

昨年までともに活動していた竹林さんが介護保険課長へ異動

厚生労働省の竹林悟史課長

厚生労働省の竹林悟史課長

パネルディスカッションの様子

パネルディスカッションの様子