横須賀市ではSOGIを問わず誰もが大切な人の介護認定の申請をすることができます。市HPにも明記させました/多くの自治体は申請者を本人と家族に限定しています

性的マイノリティ当事者のみなさまの老後の不安を減らしたいです

9月7日の生活環境常任委員会でフジノは、いわゆる性的マイノリティ当事者のみなさまの

「老後の不安を少しでも減らしたい」

という想いから複数の質問をしました。

2020年9月7日・生活環境常任委員会で質問するフジノ

2020年9月7日・生活環境常任委員会で質問するフジノ


その結果、いくつかの改善がなされました。

まずこの記事では『介護保険の認定』についてご報告します。



介護サービスを受けるには「認定」を受ける為の「申請」が必要です

もしあなたがまだ若ければ老後のことは考えたことが無いかもしれません。

でも、若年性認知症になったり、高齢になると、誰もがかつてのように心身が思うように機能しなくなって生活に不自由を感じるようになっていきます。

その時に必要になるのが『介護保険』です。

自宅にホームヘルパーさんが介護に来てくれたり、訪問看護師さんが医療的なケアに来てくれたり、特別養護老人ホームに入所したり、これらは全て介護保険のサービスなのです。

では介護保険のサービスを受けられるようにするにはどうしたら良いか、その流れを横須賀市の冊子『あんしん介護保険』から紹介します。

横須賀市の冊子「あんしん介護保険」より

介護保険のサービスを受けられるようになる為には、まずあなたはお住まいの自治体(市区町村)に介護保険を使う為に『介護認定の申請』をします。

申請を受けると、自治体は職員などをあなたの自宅や入院先に派遣します。あなたの心身の状態をチェックする為です。

これを『認定調査』と呼びます。

横須賀市の冊子「あんしん介護保険」より

そしてチェックした結果、判定が出ます。

あなたの心身の状態を、非該当、要支援1・2、要介護1~5というように区分をします。

この区分を『要介護度』というのですが、今後受けられるサービスの量が決まります。

つまり、介護保険の全てのはじまりは『認定の申請』を行なうことなのですね。



多くの自治体や介護サービス事業所が「申請は本人または家族」と明記しています

この介護サービスを受ける全てのスタートが『申請』なのですが、多くの自治体では

申請はご本人またはご家族が行なうことができます」

と書いています。

Google検索に「介護保険」「認定」「申請」と入力して検索をかけたら、最初に出てきた自治体HPにはこう書いてありました。

認定申請は原則「本人」「家族」と明記している自治体HP

認定申請は原則「本人」「家族」と明記している自治体HP


次に出てきたのは民間のある介護サービス事業所HPでした。

Google検索で最初に出てきた介護サービス事業所の記述

Google検索で最初に出てきた介護サービス事業所の記述


2つだけ紹介しましたが、ほとんどの自治体では

介護保険の認定申請をできるのは本人または家族

と明記しています。

介護が必要な方に配布している横須賀市の冊子「あんしん介護保険」

介護が必要な方に配布している横須賀市の冊子「あんしん介護保険」


横須賀市が介護の必要な方にお配りしている冊子『あんしん介護保険』でも同じです。



横須賀市は現場レベルでは誰からの申請でも受理しています

でも、フジノは知っていました。

横須賀市の現場レベルでは申請を本人または家族に限定なんてしていません。

フジノは個人としては自分の両親・親戚、市議としてもいろいろな方々の認定申請のお手伝いをしてきたからです。

ひとり暮らしで全く身寄りがない方もたくさんいらっしゃいます。そうした時、横須賀市ではご友人からの認定申請であっても正式に受理してきたのです。

法的にも全く問題ありません。

この事実がちゃんと知らされていない為に、多くの方々が

「本人か家族か地域包括支援センターでなければ申請できないんでしょ?」

と誤解しています。

「家族じゃなければ申請できない」

とあらゆる自治体HPや介護サービス事業所HPに記されてしまっているので、いわゆる性的マイノリティ当事者の方々は

「法的な家族じゃない自分たちは、大切な人に介護サービスが必要になった時にどうすれば良いのか・・・」

と不安を感じておられます。

そこでフジノは、このような質疑をしました。

フジノの質問

市民部人権・男女共同参画課に数点伺います。よろしくお願いします。

まず『介護保険の申請』についてです。

一般的に多くの市区町村では、介護保険の認定を受ける申請は「サービスの利用を希望するご本人」(ご高齢の方、または若年性認知症の方などですね)また「ご家族」が行なうものと記されています。

その為、いわゆる性的マイノリティされる方々(以下、性的マイノリティ当事者と略させていただきます)は

「自分たちは法的な家族ではないから申請ができない」

と受け止めておられます。これは全国的にも明らかです。

けれども本市の介護保険では申請者を本人と家族だけに限定はしていません。

例えば、ひとり暮らしの方であればご友人が申請をすることもしばしばあります。

そして、もちろん受理をしております。

つまり、当然ながら性的マイノリティ当事者もパートナーに介護が必要となった場合にはもちろん申請することができます。

けれども、どこにも明文化されておらず、周知もされていないので、本市のこの事実は全く知られていません。

そこで、この事実をしっかりと周知して、性的マイノリティ当事者から介護に対する不要な心配を取り除く必要があると僕は考えています。

そこで質問します。

人権・本番男女共同参画課は介護保険課と協議して、本市ホームページや広報よこすかや冊子『あんしん安心介護保険』などの記述のあり方や周知の方法を改善すべきではないでしょうか。

お答えください。

人権・男女共同参画課長の答弁

今、委員からご意見のありました、性的マイノリティの当事者の方もパートナーに介護が必要になった場合に申請ができることについてですが

人権男女共同参画課のホームページに、性的マイノリティの方も活用できる制度などとコーナーを設けておりますので、多くの方に知って頂けるようにそちらのホームページにまず掲載をしたいと思っております。

そして広報よこすかと『あんしん介護保険』の記載については福祉部介護保険課の方に当課から伝えたいと思います。

人権・男女共同参画課は100点の答弁をしてくれました。

もちろん、事前に福祉部介護保険課とは丁寧にやりとりをした上で質問に臨みました。

高齢化率の高い横須賀市ですから、現実に即した対応をしてきた介護保険課はフジノが質問をすることを快く受け止めてくれました。



横須賀市HPの「性的マイノリティの方も活用できる制度」のコーナーが改善されました

9月7日の答弁から10日が経った今日9月18日、さっそく横須賀市HPが答弁のとおりに改善されました。

「性的マイノリティの方も活用できる制度など」に「介護保険の認定申請」が加わりました

「性的マイノリティの方も活用できる制度など」に「介護保険の認定申請」が加わりました


どうかみなさま、知っていて下さい。

パートナーシップ宣誓証明書も不要です!

あなたや大切な方のSOGIが何であろうと全くカンケーありません。大切な方に介護が必要になった時は、最もそばに居るあなたが申請をして下さい。

横須賀市の福祉部介護保険課はあなたから申請を受理しても、関係性を尋ねるようなことはありません。

カミングアウトの強要などはありません。

アウティングも条例で禁止しています。

今後は、最も市民に身近な広報紙である『広報よこすか』と、実際に介護が必要な方にお配りしている冊子『あんしん介護保険』の表現を改善していかねばなりません。

もう少し待っていて下さいね。



横須賀市は国勢調査で同性パートナーの方が選んだ「配偶者」を「他の親族」と修正することはありえず、調査員にも「ありのままに記入して下さい」と研修しています/あなたの信じるままに記入してぜひ提出なさって下さい

国勢調査で同性パートナーは総務省によって存在しないものに修正されている現実

5年に1度行なわれる国勢調査。

横須賀市でも9月14日から調査員が全ての世帯を訪問して調査票の配布をスタートしました。

横須賀市HP・国勢調査のコーナーより

横須賀市HP・国勢調査のコーナーより


実はこの国勢調査、自分の意思で選んだ選択肢を本人の同意もなく国が勝手に修正している事実が2010年の国会審議で明らかになっています。

同性パートナーのおふたりが『世帯主』『配偶者』と選んだ場合、『配偶者』という選択肢を『誤記』と判断して、勝手に『他の親族』(いとこやおじやおばを意味する選択肢)に修正してしまっているのです。

ありのままに同性パートナーが「世帯主」「配偶者」を選択すると・・・

ありのままに同性パートナーが「世帯主」「配偶者」を選択すると・・・


本人の許可なく勝手に「他の親族」へ修正されてしまう!

本人の許可なく勝手に「他の親族」へ修正されてしまう!


10年前にも5年前にもフジノは取り上げましたが、国の最重要統計と位置づけられており正確さが何よりも求められているにもかかわらず、この総務省統計局による改ざんは深刻な問題です。

長年にわたって様々な団体や学識経験者が改善を求めて活動を続けてきてくれました。

今回も『レインボー国勢調査プロジェクト』として9つの団体が声をあげてくれています。

レインボー国勢調査プロジェクト共同発起団体

  • 特定非営利活動法人 EMA日本
  • 自治体にパートナーシップ制度を求める会
  • NPO法人 東京レインボープライド
  • 同性パートナーシップ・ネット
  • 認定NPO法人 虹色ダイバーシティ
  • 一般社団法人 fair
  • 認定NPO法人 ぷれいす東京
  • セクシュアルマイノリティのためのコミュニティスペース LOUD(ラウド)
  • 一般社団法人 Marriage For All Japan – 結婚の自由をすべての人に




決して諦めずにありのままに書いて提出してほしいのです

8月25日には稲田朋美総務大臣が今回の国勢調査でも修正を続けることを明言しました。

しかし、当事者のみなさまには諦めないでほしいのです。

実は、超党派の国会議員で設立されている『LGBT議員連盟』の総会が9月8日に開かれたのですが、新たな動きがありました。

国勢調査の集計結果には反映されないことは変わらないとしても、同性パートナーが配偶者と選んだ数は追うことができると初めて総務省統計局の担当者によって示唆されたのです。

フジノの知人友人の多くがこうした情報を知らないまま、

「どうせ提出しても勝手に修正されてしまうのでは回答しても意味が無い」

「そもそも提出しない」

とおっしゃる方が大半です。

そこで、本会議の場で改めて横須賀市の基本姿勢を上地市長から明言していただきました。

2020年9月16日・本会議での質疑より

10月に実施される国勢調査において本市は決して調査票を修正することはありえないこと、同性パートナーの方々にありのままに回答してほしいことを市長が明言する必要性について

今年は5年に1度の国勢調査の年ですが、その目的は日本に住む全ての人と世帯に関する正確な情報を収集して、今後の政策立案につなげることです。
 
しかし、国の最も重要な統計調査と位置づけられて正確な情報が求められているのに、総務省統計局は同性パートナーの方々の関係性を勝手に修正している問題が2010年の国会質疑で明らかになりました。
 
調査票には、世帯全員の氏名と性別、世帯主との続き柄、例えば『世帯主または代表者』『世帯主の配偶者』『子』などを選んで記入します。

国勢調査表の見本より

国勢調査表の見本より


同性パートナーの方々は、おひとりが『世帯主』を選んで、もう一方の方が『配偶者』と記入することになります。
 
それを総務省は本人の承諾もなく『誤記』(あやまり)として扱い、『配偶者』を選んだものを『他の親族』へと変更しているのです。

ありのままに同性パートナーが「世帯主」「配偶者」を選択すると・・・

ありのままに同性パートナーが「世帯主」「配偶者」を選択すると・・・


本人の許可なく勝手に「他の親族」へ修正されてしまう!

本人の許可なく勝手に「他の親族」へ修正されてしまう!


『他の親族』とはおじやおばやいとこを指す続き柄ですから、修正によって事実を反映しない誤った統計となります。

続き柄を勝手に修正してきた理由を総務省は、我が国では同性婚が認められていないからだと述べています。

しかし、異性同士であれば事実婚であっても、1920年から『配偶者』として集計し公表してきました。

調査票の『配偶者の有無』の欄には

「(婚姻の)届け出の有無に関係なく記入して下さい」

と記されており、異性パートナーは事実婚の場合でも法律婚と同じ扱いをされています。

異性パートナーの場合は法的に婚姻していなくとも「配偶者」として集計される

異性パートナーの場合は法的に婚姻していなくとも「配偶者」として集計される


婚姻届を出していない・法律上の結婚ではないという点で同性パートナーと同じであり、総務省の説明は矛盾しています。
 
長年、当事者団体や有識者は是正を求める活動を続けてきましたが、8月末に総務大臣が今回の調査でも方針は変えないと明言しました。

6月末現在で本市を含む51自治体がパートナーシップ制度を導入し、利用したカップルが1052組にものぼる中で、当事者を国勢調査の上で見えない存在にするのは調査の目的にも反しています。

統計法では回答義務を定めていますが、正確に回答しても国が結果を捻じ曲げてしまうことから全国の当事者の方々はそもそも調査には回答しない、と述べています。

ところで、調査の実務を担当するのは市町村なので、改めて本市の担当課と意見交換をして確認をしたことがあります。

市職員と募集で選ばれた市民の方が研修を受けた後に調査員となります。

本市ではその研修の際に、全ての市民の方々に「ありのままに書いて下さい」とお願いするよう研修しているとのことです。

つまり、同性パートナーのみなさんに対しても「ご本人たちの認識のまま記入して下さい」とお願いするよう研修をしているとのことです。

また、調査員や本市がご本人の許可なく勝手に続き柄を修正することは法令上もありえないこと、この件についてはコールセンターに問い合わせが来ることが予想されるがその際にも「ありのままで書いてほしい」とお答えする旨の見解を頂きました。
 
国のかたくなな姿勢ばかりがメディアで報じられてしまうので、残念ながら本市の調査への基本的な姿勢は当事者のみなさまには全く知られていません。

すでに本市の国勢調査の取り組みはスタートしています。

9月20日まで調査員が各世帯を訪問して調査票を配布します。

回答期間は10月7日までと調査票への回答が目の前に迫っている今、ぜひ上地市長に同性パートナーのみなさまに向けて改めて本市の基本姿勢をお伝えしていただきたいのです。

【質問1】
国とは異なり、本市では同性パートナーの方々が「世帯主」「配偶者」と記入した場合に市の担当課も調査員も「配偶者」を「他の親族」に修正することは決してありえない、と明言していただけないでしょうか。


【質問2】
そして同性パートナーの方々に対して、本市の国勢調査の調査票にはご本人の認識のままにぜひ回答していただきたい、と明言していただけないでしょうか。

上地市長の答弁

国勢調査の同性パートナーの取り扱いについて併せてお答えをいたします。

まず、提出いただいた調査票の記載内容について、市と担当課・調査員が修正することは、全くありません。

また、お話しのように、お伝えしなければならないということの意味で、記入にあたっては世帯のままの状況を認識のまま回答してください、ということをお伝えしたいと思います。

フジノの再質問

本市の基本姿勢、上地市長、強く明らかにしていただきました。

これはもともと同性パートナーの方に限らず、全ての方にありのままに書いてほしいというのが本市の基本姿勢である、と。

国がどうあろうと、本市はそう望んでいるということをぜひ広く市民のみなさまに知っていただきたいと思います。

これは追加の情報なんですが、1つ注目すべき動きがありました。

これは同性パートナーのみなさんにぜひ知っていただきたいということです。

9月8日に超党派の国会議員からなる『LGBT議員連盟』が総会を開きました。

そこでこの問題について議連のメンバーと総務省統計局の担当者との意見交換が行なわれました。

その際、担当者が新たな発言をされました。

元データをそのまま集計して発表することは、大臣の発表の通り、ありません。

ただ、配偶者と同性パートナーが選択した記入状況については検討の余地がある、とお答えになりました。

つまり、事務処理上、同性パートナーで配偶者と記入した人がどれくらい居るかという状況を追うことが、史上初めて示唆された訳です。

このような動きもあることから、当事者のみなさまには、決して諦めずに調査票をありのままに書いていただきたい。

特に本市は上地市長が、明言していただいている。

絶対にありのままに書いていただきたいし、絶対に本市は改ざんをしない。

そして、新たな動きもあることから、あるいは将来、過去の調査票をもとに集計し直される可能性もあるから、ぜひ出していただきたい、と。

改めて市長、「ぜひ出していただきたい」と皆さんに訴えていただけないでしょうか。

上地市長の答弁

ぜひありのままに書いていただきたい。修正することは、ありません。

アナーキーでニヒリストの私が言うんですから、間違いなく全てをありのままに書いていただければ、というふうに思います。

上地市長が明言したとおりで、横須賀市は研修においても「ありのままにご回答ください」と調査員がお伝えするようにしています。

また、そもそも法令上も横須賀市の担当課も調査員も現場レベルで修正するようなことはありえません。

このことをどうか知っていていただきたいのです。

横須賀市は、パートナーシップ宣誓証明書制度をもつ自治体として、様々な家族の形が当たり前だと考えています。

そして様々な家族の形が当たり前の現在であるにもかかわらず、総務省による現在の集計・結果の発表のあり方は時代遅れで実態を正確に反映したものとなっていません。

けれども、長年の当事者・団体・有識者の方々の活動によって、集計方法が改善される可能性が必ずあります。

だから、どうか今諦めずに「自らの信じるままに回答し提出してほしい」とフジノは願っています。

必ずこの現実は変わっていきます。

ぜひ回答をして、ぜひ提出をなさって下さいm(_ _)m

一般質問の全文はこちらから)



コロナ感染者情報の公表が性的指向・性自認のアウティングにならないように今後横須賀市は「本人の意向」に沿って性別を公表します/フジノの提案、実現します

自治体による感染者情報の公表がアウティングになっている現状があります

毎日、新型コロナウイルス感染症の感染者情報について自治体があらゆる情報を公表しています。

厚生労働省は2月に「2019年に作成した基準に基づいて公表せよ」という通知を出しました。

2020年2月27日・厚生労働省による事務連絡

2020年2月27日・厚生労働省による事務連絡


しかしこれは単なる参考でしかないので、全国の自治体はそれぞれに判断して、自治体ごとにバラバラな項目を公表しています。

ちなみに横須賀市では10項目(性別、年齢、職業、同居人、症状・経過、渡航歴、感染経路、行動歴、居所、その他)を公表しています。

横須賀市HPで公表している10項目

横須賀市HPで公表している10項目


すでに過去のブログに記したとおり、性別を公表することがアウティングになることから『LGBT法連合会』をはじめ多くの方々やメディアが個人情報の公表のあり方を疑問視しています。



上地市長から「今後は本人の意向に沿って発表する」と答弁がありました!

そこで今日の本会議でフジノは上地市長に改めて改善を求めました。

一般質問に立つ藤野英明

質問は2つです(全文をご覧になりたい方はこちらをご覧ください)。

  • 性別の公表が感染予防に資するとは考えがたいにもかかわらず、何故、横須賀市は感染者情報として性別を公表することにしたのか?
  • 今後は性別の公表をとりやめるべき。公表するならば本人同意に基づいた内容で公表すべきではないか?

これに対して、上地市長は次のように答弁しました。

上地市長の答弁

【質問1への答弁】
次に、新型コロナウイルス感染症情報として、性別の公表を決めた理由についてです。

議員のおっしゃるとおり、感染者情報の公表により性自認や性的指向がアウティングされてしまうことは決してあってはならないと思います。

本市としても、いわゆる性的マイノリティとされる方々に限らず、新型コロナウイルス感染症にかかられた全ての方の個人情報について個人が特定されないよう議論した上で、市民への注意喚起など、感染症の拡大防止の観点から、国の方針に基づき、性別の公表を決めました。




【質問2への答弁】
次に、性別の公表のあり方についてです。

現状では、ご本人の同意を得た上で性別などの公表を行なっております。

今後については、先ほどの理由から性別の公表はやむを得ないと考えていますが、議員がおっしゃるとおり、ご本人の思いに添った内容で公表したいと考えます。

動きました!

「現状も本人同意に基づいて公表をしている」との答弁を受けましたが、実際は毎日必ず横須賀市は性別を公表してきました。

担当課への事前のヒアリングでは、かつておひとりの方だけ非公表としたのみで、その方以外は200数十件全ての方の性別が公表としてきました。

けれども、横須賀市には

『横須賀市男女共同参画及び多様な性を尊重する社会実現のための条例』があり、

その第3条第6項では

「性的指向、性自認等に関する公表の自由が個人の権利として保障されること」

とアウティングの禁止を明文化しています。

感染症法でもそもそも感染予防に資する情報の公開の義務付けと同時に、個人情報保護に留意することを明記しています。

こうした指摘を受けて、上地市長は今後の公表のあり方はあくまでも本人の意向に沿う形で公表することと答弁してくれました。

横須賀市が新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止に全国的に見ても積極的に取り組んできたことはまちがいありません。

横須賀PCRセンターの開設や、市内15医療機関でのPCR検査を可能としたことなど、いくつもの先進的な取り組みを挙げることができます。

さらに、感染者・家族・医療従事者に対する偏見・差別・誹謗中傷などに対して、横須賀市は早期から繰り返し市民のみなさまに強く人権に配慮していただきたいと訴えてきました。

今回の性別公表は本人の意向に沿うという改善も、そうした取り組みの延長線上にある判断だと高く評価したいです。

どうか当事者のみなさまのご不安が少しでも減りますように、心から祈っています。



自治体によるコロナ感染者情報の公表が性的マイノリティ当事者の性的指向・性自認のアウティングとなっている現状を改善する必要性について/発言通告書を提出しました(その3)

前の記事から続いています)

新型コロナウイルス感染症の感染者情報の自治体による公表がアウティングになっている

市長へ行なう一般質問の3問目は、感染症パンデミック下においても『人権』が軽んじられてはならないというテーマを取り上げます。

感染症法では、感染予防に役立つ個人情報は積極的に公開しなければならないと義務付けています。

一方で、個人情報の保護に留意しなければならないとも明記しています。

つまり、行き過ぎた個人情報の公開によって人権侵害が起こることを想定して、感染症法は条文が作られているのです。

しかし現在のコロナ禍では、厚生労働省が示した公表基準(2019年に作成した基準を参考にするよう自治体に通知しています)はあくまでも目安に過ぎません。

2020年2月27日・厚生労働省による事務連絡

2020年2月27日・厚生労働省による事務連絡


その為、現状では自治体ごとにバラバラな項目が公表されています。

ちなみに横須賀市では10項目が公表されています。

そんな状況の中で、いわゆる性的マイノリティとされる当事者の方々は、自治体によってアウティングされる危機に追い込まれています。

例えば、戸籍を変更しないで生活しているトランスジェンダーの方はたくさん居られます。

学校や職場では、女性として生きているトランスジェンダーの女性が新型コロナウイルス感染症に感染してしまった場合、自治体の感染者情報では男性と公表されてしまいます。

カミングアウトできず(せず)に暮らしてきた方々はコロナのダメージだけでなく、性自認をアウティングされてしまい、元の生活に戻ることはとても難しくなってしまいます。

こうした現実を受けて、5月の段階で『LGBT法連合会』が個人情報の公表については極めて慎重であるようにと全国の自治体に要請しました。

けれども、多くの自治体が性別を公表しています。

横須賀市でも性別を公表しています。

そもそも性別を公表することで、感染予防に効果はありますか?本当に必要な情報ですか?

フジノは違うと考えています。

(実際、静岡県は本人同意が無い限り、性別は非公表としています)

そこで以下の質問を行なうことにしました。

3.新型コロナウイルス感染症の感染者情報の公表の在り方が、性的マイノリティーとされる方々の性的指向・性自認のアウティングとなるため、当事者に強い不安感を与え、受診行動にも悪影響を与えている現状に早急に対応する必要性について

(1)本市はこれまで感染者情報として性別の公表を続けてきたが、性別の公表がアウティングにつながることをきちんと議論した上で、公表を続けてきたのか。もしそうならば、性別を公表することと決めた理由は何か。

(2)個人情報の保護に留意することを定めた感染症法からも、アウティングを禁止した横須賀市男女共同参画及び多様な性を尊重する社会実現のための条例からも、今後の感染者情報における性別の公表はあくまでも本人同意に基づくものとすべきではないか。また、やむを得ず公表する場合でも、市ホームページやSNS、報道発表においては、あくまでも本人の思いに添った内容で公表すべきではないか。

新型コロナウイルス感染症の診断をしたドクターは、都道府県知事・保健所設置市の市長らに発生届を提出しなければなりません。

新型コロナウイルス感染症発生届

新型コロナウイルス感染症発生届


この発生届をもとに、どの項目を公表するかという基準を改めて作り直す為に政府は9月1日に新たなワーキングチームを設置しました。

新型コロナウイルス感染症対策分科会・偏見・差別とプライバシーに関するワーキンググループ

新型コロナウイルス感染症対策分科会・偏見・差別とプライバシーに関するワーキンググループ


11月をめどに中間とりまとめを公表する予定です。

けれども11月を待たずに、横須賀市としてすぐ取り組むべきです。

本来であれば、性的マイノリティ当事者の方々についてだけでなく、個人情報の公表のあり方については広く取り上げるべきテーマです。

ただ、一般質問がわずか20分間という制限があり、今回はやむなく性的マイノリティ当事者の方々について取り上げました。

コロナ禍での感染者・家族・医療従事者への差別・偏見・誹謗中傷はひどいものがあります。

この状況は人々の不安感の高まりから起こっている可能性が高く、政治はもっとしっかりとリスクコミュニケーションを行なうべきだとフジノは考えています。



【参加者を募集しています】今年で8年目となる「性的マイノリティ当事者の方々との意見交換会」を開きます

参加者を募集しています

今年で8年目となります、性的マイノリティ 当事者の方々との意見交換会。

今回も参加者を公募しておりますので、ぜひご応募ください。

横須賀市のレインボースカリン

横須賀市のレインボースカリン

横須賀市側から出席するのは『横須賀市性的マイノリティ関係課長会議』のメンバー+αです。

性的マイノリティ当事者の方々と市職員との意見交換会の参加者を募集します

横須賀市では、8月21日(金曜日)に性的マイノリティとされる方々や関係者の皆さんとの意見交換会を、開催します。

この意見交換会は、2013年から毎年行っており、今年で8回目の意見交換会となります。

意見交換会では、当事者の方が日ごろ感じていることや、市の取り組みへのご要望などをうかがいます。

今年度は、特に災害時の対応や新病院建設についてお聞きしたいと考えております。

ご参加いただける方は、以下の申込み方法、注意事項をお読みいただき、メールでお申込み下さい。

報道機関等の取材はありません。個人のプライバシーは配慮します。

  • コーディネーター:認定NPO法人SHIP

  • 日時
    2020年8月21日(金)18:30~19:30分

  • 場所
    京浜急行線汐入駅周辺(ご参加いただく方のみ、8月18日までにメールでお知らせします)

  • 対象者
    同性が好きな人、性別に違和感のある方やそのご家族・支援者の方

  • 募集人数
    5名(応募者が多数の場合は抽選となります)

  • 参加費
    無料

  • 申込み方法
    市民部人権・男女共同参画課へメールでお申し込みください。

    メールのタイトルは「当事者の方との意見交換会」としていただき、必要事項の記載をお願いします。


  • 必要事項
    ・氏名(ニックネーム可)
    ・連絡先(メールアドレス)
    ・さしつかえない範囲で、セクシュアリティまたは当事者との関係性
    ・居住地(市町村まで)
    ・何を見て応募したか
  • 申込み受付期間
    締切:8月15日(土)

抽選結果と会場は、8月18日までにメールでお知らせします。

迷惑メール対策などでドメイン指定受信/拒否の設定をされている方は以下のドメインからのメールを受信できるように設定してください。

横須賀市メールアドレスのドメイン:@city.yokosuka.kanagawa.jp

申込みにあたっての注意事項
・ご参加の際には、マスクの着用をお願いします。
・体調不良の場合は、参加をご遠慮ください。
・新型コロナウイルス感染症の感染状況によっては、急遽、中止となる可能性もあります。
参加者の中から新型コロナウイルス感染症が発生した場合には、濃厚接触者を把握するため、必要に応じて氏名とメールアドレスを保健所等の公的機関へ提供します。その際、未成年者の場合には保護者の連絡先をお聞きします。1か月程度はメールでの連絡が取れるように対応をお願いします。
・意見交換会の内容は非公開です。録画・録音や写真撮影、SNS上に内容をアップロードすることは禁止します。

横須賀市ホームページに掲載されている過去の開催の様子
第7回(2019年7月4日開催)の様子
第6回(2018年6月26日開催)の様子
第5回(2017年6月22日開催)の様子
第4回(2016年5月19日開催)の様子
第3回(2015年5月28日開催)の様子



10年ぶりに「人権施策推進指針」が改訂されて「性的マイノリティの人権」が「その他の人権課題」から単独の課題に格上げされました/フジノの提案、実現しました

10年ぶりに「横須賀市人権施策推進指針」が改訂されました

本日、市民部長から全議員宛に『横須賀市人権施策推進指針(改訂版)』が配布されました。

横須賀市人権施策推進指針(改訂版)

横須賀市人権施策推進指針(改訂版)


現物はこちらです(PDFファイルで58ページあります)。

ぜひご覧下さいね。



10年ぶりの改訂に至るまでの長すぎた道のり

2007年2月、横須賀市は市政100周年を契機に『横須賀市人権都市宣言』を行ないました。

横須賀市人権都市宣言

横須賀市人権都市宣言


ついで2009年1月、この理念を具体化する為の市役所の取り組みのもととなる『横須賀市人権施策推進指針』を策定しました。

横須賀市人権施策推進指針(2009年度版)

横須賀市人権施策推進指針(2009年度版)


フジノは『人権都市宣言』と『人権施策推進指針』の両方の策定に関わりました。

策定を実際に行なった審議会の委員のみなさまはとても意欲的だったのですが(気合いが入っていた方ばかりでした)

「『宣言』も『指針』も横須賀市が全てが初めて行なうゼロからのことだから」

と、いろいろな点でグッと堪えねばならないことがたくさんありました。

フジノ自身、策定の作業中から

「この本文の記述には問題がある」

「人権課題は全て重要なのに優先順位を想起させるナンバリングをしてはならない」

といった不快感を強く感じてきました(例えばこちらのブログ記事など)。

その為、フジノは早くから改訂を求めてきました。

しかし前市長時代には全く動きがありませんでした。

ようやく10年が経って、今日ついに2019年度に改訂版が印刷製本されて発表されました。

これも流れは『横須賀市パートナーシップ制度の誕生』と全く同じです。

2017年の市長選挙の結果、人権意識がとても高い上地市長が誕生してくれたおかげです。

そして就任直後の一般質問でにフジノが改訂を提案し、上地市長が改訂を約束する力強い答弁をして下さった、という経緯です。

長年の提案が実現したフジノとしては

「嬉しいけれど、10年もかかってしまった。あまりにも時間がかかりすぎてしまった・・・」

というのが本音です。



「その他」に押し込められていた「性的マイノリティ」は単独の項目に格上げとなりました

先程も記したとおりで、2009年策定の『横須賀市人権施策推進指針』には問題がいくつもありました。けれども

「横須賀市が初めて作る『指針』だから」

ということで委員のみなさまもフジノもグッとこらえてのみこんだ問題点がいくつもありました。

残念ながら今回の『改訂版』でも改善しきれなかった問題点はまだまだあります。

それでもいくつもの前進がありました。

特にフジノが強く関わってきた『性的な多様性の保障』に関しては、改善がありました。

2009年度版ではこんな扱いでした。

2009年度版「人権施策推進指針」の目次より

2009年度版「人権施策推進指針」の目次より


最後のおまけである『その他の課題』に押し込められていたのです。

けれども2019年度改訂版では、単独の課題に格上げすることができました。

2019年度改訂版「人権施策推進指針」の目次より

2019年度改訂版「人権施策推進指針」の目次より


フジノのメインテーマである自殺対策についても独立した課題とすることができました。



わずか9行の記述から4ページへ増やすことができました

本文中の記述もわずかにこれだけでした。

「性的マイノリティの人権」についての記述全文

「性的マイノリティの人権」についての記述全文


2009年度版ではわずか9行しか無かった記述。

2019年度改訂版では4ページへ増やすことができました。

2019年度版人権施策推進指針の性的マイノリティに関する記述(その1)
2019年度版人権施策推進指針の性的マイノリティに関する記述(その2)
2019年度版人権施策推進指針の性的マイノリティに関する記述(その3)
2019年度版人権施策推進指針の性的マイノリティに関する記述(その4)


フジノは、2006年度に行なわれた『人権都市宣言』策定作業から2019年現在に至るまでの全てのプロセスをみてきました。

(市職員は定年退職や異動がありますのでこの全てを知っているのはフジノくらいしか居なくなってしまいました)

2006年当時に比べれば、大きく状況を変えることができたと感じています。

まさに13年間あきらめずに取り組み続けた政治家フジノの成果だと自負しています。



次期改訂に向けてご意見をぜひください

けれども「これで安心した」「満足した」なんて気持ちはフジノには全くありません。

あなたはこの改訂版『人権施策推進指針』の文章をどう思いますか?

横須賀市がめざすゴールはこんなもので良いと思いますか?

あなたはどうお考えですか?

そこで再びあなたのご意見を求めたいと思うのです。

『人権施策推進指針』は定期的に必ず改訂すべきです。次期改訂に向けて、ぜひあなたのご意見をいただきたいです。

あて先は、こちらです。

Eメール:fujinohideaki@gmail.com

どうぞよろしくお願いします!



今年で7回目となる「性的マイノリティ当事者との意見交換会」が開催されました/公募メンバー全員が横須賀市民となりました

7年目も開催、性的マイノリティ当事者と市職員との意見交換会

今日は『性的マイノリティ当事者との意見交換会』が開催されました。

今年で7回目の開催となりました。

第7回となった意見交換会

第7回となった意見交換会


参加者は、横須賀市側は『性的マイノリティ関係課長会議』の7名の課長、そして当事者のみなさんは公募の7名の方々です。

今回初めて公募メンバーが全員横須賀市民になりました

2013年の初開催から昨年まで、当事者側の参加メンバーは市外の方も複数いらっしゃいました。

公募で「どなたでも参加を」と呼びかけるので市外の方も応募できるからなのですが、一方で、横須賀市民の方の応募が定員に満たなかったという事実があります。

フジノがリアルに知っている、いわゆる性的マイノリティとされる横須賀市民の方は、定員をはるかに超えてたくさん居ます。

それでもこれまでは数名の定員を超えるまでには応募していただけなかったのでした。

その理由はいろいろ考えられると思いますが、あえて一言で記すと『横須賀市への信頼感が十分でなかったから』だと思います。

それが今年ついに公募メンバーが全員横須賀市民となったのは、少し横須賀市への信頼を得られたのかなと嬉しく感じています。

プログラム

プログラム


意見交換会でのやりとりは非公開なので、フジノからは画像だけ。

横須賀市ホームページに当日の様子が掲載されました。

性的マイノリティ当事者と市職員との意見交換会

性的マイノリティ当事者と市職員との意見交換会



朝日新聞が横須賀市パートナーシップ宣誓証明書交付第1号のおふたりを大きく報じてくれました/感動のエピソード「人間扱いしてくれた。素直にうれしかったです」

パートナーシップ宣誓証明書交付第1号のおふたりが朝日新聞に報じられました

けさの朝日新聞の湘南欄に、横須賀市パートナーシップ宣誓証明書の交付第1号のおふたりが大きく報じられました(本当に大きく報じられました)。

残念ながら『asahi.com』のサイトには掲載されていないようなので、こちらのブログで全文をご紹介します。

2019年6月13日・朝日新聞・湘南欄より

2019年6月13日・朝日新聞・湘南欄より

横須賀・パートナーシップ宣誓第1号のふたり
職員の拍手 勇気と自信に
「感動した」「もう隠さなくていい」

4月なかばのことだ。

横須賀市の小松永大さん(34)と奈良あゆむさん(29)はふたりで、市浦賀行政センターの窓口を訪れた。

一緒に暮らして3年半。

別々だった国民健康保険を、同一世帯にする手続きのためだった。

応対した職員に来意を告げた。

「恋人関係?」

「パートナーです。ぼくたち1番なんですよ」

4月9日に市役所で受け取ったばかりのカードを取り出して、職員に見せた。

「パートナーシップ宣誓証明書」

同性カップルや事実婚のカップルを、パートナーとして公的に証明するカードだ。

市が4月に始めた制度で、ふたりは宣誓第1号のカップルだった。

「おめでとうございます」。

その場に居合わせた数人の職員が、そろって拍手を送った。

「感動しました。何の疑問も無く普通の扱いをしてもらえた。そんなこと俺、なかなかなかったから」

小松さんはそう振り返る。

嫌な思いをたくさんしてきた。

戸籍上は女性。でも見た目は男性のようだ。

「本当にご本人ですか?」。

そんなふうに聞かれて、何度も傷ついた。

「人間扱いしてくれた。素直にうれしかったです」

小松さんは横浜市出身。

幼い頃から、スカートをはくとまるで女装をしているような違和感があった。

赤いランドセルが嫌で、4年生になるとリュックサックを背負って学校に行った。

高校を卒業するころ、性同一性障害という言葉を知った。

「これだ」と思った。

20歳になると、定期的に男性ホルモンの注射を始めた。

生理が止まり、筋肉の付き方や声が変わった。ひげが生えてきた。

乳房をとる手術をして、気持ちが楽になった。

奈良さんは横須賀市出身。

小学生の頃からスカートをはくのが嫌だった。

高校の頃になると、男女別にわかれる場面で、女子に含まれることに強い違和感を抱くようになった。

17歳からバンドでボーカルを務めた。

男性ホルモンを注射すると声がかわってしまう。

バンドを引退する時を待ち、24歳からホルモン注射を始めた。

ふたりは2015年に出会い、交際を始めた。

半年後に横須賀市で同居を開始。

小松さんは、いずれ子宮や卵巣を摘出する手術を受けて、戸籍上の性別を男性に変え、結婚することも考えていた。

横須賀市が、同性カップルをパートナーとして証明する制度の導入を検討していることを知り、内容を調べた。

「これなら結婚と変わらないじゃん」。ふたりはそう思った。

特に盛り上がったのは小松さんだという。

証明書に発行番号が記されることを知り、

「どうしても1番がいい!」

と思った。

申し込み初日の4月1日はそろって仕事を休み、受げ付け開始の20分前に市役所に行った。

発行の初日となる4月9日、晴れて宣誓をして、「第1号」のカードを受け取った。

小松さんはこれまで、戸籍上の性別が女性であることを隠してきた。

職場で知っているのは社長だけ。

同僚たちは、小松さんが男だと思っていた。

「もう隠さなくてもいいや」。

カードを受け取り、気持ちが変わった。

職場で同僚たちにこう切り出した。

「俺、女なんだよね。もともとは」

信じられないという表情の同僚にカードを見せる。

「ほらこれ。1番」

性的少数者を差別しないという、横須賀市の姿勢は大きな支えだ。

それに加えて、窓口の職員が自然に祝福してくれたあの出来事が、勇気と自信をもたらした。

小松さんと奈良さんはいずれも、生まれた時の性別とは異なる性別で生きる「トランスジェンダー」だ。

女性として生まれ、男性として生きる点では、「FtM」と呼ばれる。

さらに、小松さんは男性を恋愛対象とする「ゲイ」。

奈良さんは男女ともに恋愛対象とする「バイセクシュアル」だ。

性のあり方が、LGBTという言葉で表しきれないほどに多様であることが、もっと知られてほしいという。

そうすれば、人知れず悩んだり苦しんだりしている当事者が、楽になるかもしれないと思う。

性的少数者の権利を訴える運動では、虹色の旗(レインボーフラッグ)がシンボルになってきた。

奈良さんは言う。

「虹って色がはっきりしていますよね。でもLGBTはグラデーションなんです。色と色のあいだに、めちゃめちゃいろんな色があるんです」

たくさんの色が輝く世界であってほしい。

ふたりのいまの願いだ。

(太田泉生)

素晴らしい記事ですよね!

感動的な記事ですが、太田記者はさすがだと感じました。

実はおふたりの依頼でフジノは取材に立ち会いました。

初めて取材を受けるというのはものすごくハードルが高いものだからです。

けれども太田記者の取材は本当に丁寧で、ひとつひとつの質問にお答えしていく中でおふたりの緊張がだんだんほぐれていくのを感じました。

おふたりの言葉にじっくりと耳を傾ける太田記者のおかげで、フジノも知らなかったおふたりのライフヒストリーが語られていきました。

記事の為の写真を撮影する場所を決める際にも

太田記者が

「おふたりにとって思い入れのある場所にしましょう」

と提案をして下さいました。

それならば海によく行くよね、とおふたりが応えて、記事の写真の場所(ヴェルニー公園です!)で撮影することに決まりました。

数時間にわたる取材の後には、そもそもフジノの立ち会いなんていらなかったんじゃないかというくらいの信頼感が3人には結ばれていたと思います。

太田記者とおふたり。みんな笑顔です

太田記者とおふたり。みんな笑顔です


横須賀支局にいらっしゃる前から存じ上げているのですが、改めて太田記者はすごい方だと感じました。



おふたりの決意をフジノは全力で応援したいです

ところで、もともとはおふたりとも世間にカミングアウトするつもりは無かったそうです。

それにもかかわらずこうして取材に応じたのは、

「横須賀市パートナーシップ宣誓証明書交付第1号となったことをきっかけに『第1号なのだから社会的責任がある』と感じたから。

これからは世間に語りかけていきたいと決意したんです」

とのことでした。

フジノとしては本当にありがたいです。

現在まで横須賀市パートナーシップ制度を利用されたのは5組です。

実際にはもっと多くの方々が『利用したいけれど利用していない』という事実をフジノは聴いて知っています。

  • 本当に個人情報が漏れないのか。
  • 本当に横須賀市は本気で取り組みを続けていくのか。

いろいろな想いで、この制度の行方を見極めようとしておられることもお聴きしています。

だから、おふたりが『新聞』という世間全体に強く訴えかける媒体を通じて、その率直なお気持ちを語って下さったことはとても大きな意味があります。

いくらフジノが

「大丈夫ですよ、安心して制度を利用して下さいね」

と何千回叫ぶよりも、おふたりの言葉こそ説得力があります。

利用したい多くの方々に

「大丈夫、横須賀市を信頼しても大丈夫なんですよ」

というメッセージを送っていただきました。

そもそもセクシュアリティに限らず、人は誰もが『家庭環境』や『経済状態』や『持病』など、他者に知られたくない・話したくない事がたくさんあるものです。

フジノは持病をオープンにしていますが、だからといって他人がわざわざオープンにする必要性を一切感じていません。

当事者の持つパワーは無限大です。

だからといって当事者が必ず語らねばならないとはフジノは全く思いません。

けれどもおふたりは宣誓証明書の交付を受けるプロセスを通じて、ご自身の中に「社会へ伝えたい」というお気持ちが生まれたのですね。

とてもありがたいことだと思います。

そんなおふたりをフジノは心の底から守りたいと思います。その活動を全力で応援していきたいです。

今回の記事は単なる美談なのではありません。

記事の向こう側にはリアルな生活があって、過去も現在もこれからも生活が続いています。

どうかそのイメージを共有して頂けたら嬉しいです。

市民のみなさま、どうかおふたりの勇気の強さも知っていてほしいなと願っています。



市役所・行政センターなどはもともと温かい場所だったのです

浦賀行政センターの職員さんについても、たくさんの方々からお褒めのお言葉を頂きました。ありがとうございます。

市民のみなさまから高く評価していただけたことをフジノとしてはとても感謝しています。

フジノがお聴きしてすごく感動したおふたりの言葉があります。

「今まで家を借りる時に不動産屋などですごく嫌な想いをしてきた。

イメージでは、市役所って一番無機質な場所だと思ってた。

けれども市役所が一番親切だった。

初めて人間として扱ってくれた」

そもそも市役所という存在はこういう温かな心の交流がある場所であったはず、とフジノは思っています。

今のように、単にスピーディーな事務処理だけが求められる無機的な場所ではきっと無かったはずです。

市職員のみなさんは、もともとみんな他人の為になりたいという熱い想いをもって公務員試験を受けて横須賀市役所に入庁して下さっています。

浦賀行政センターのみなさんだけが特別に素晴らしい訳ではなくて、フジノが出会ってきた職員さんのほとんどがこうした素晴らしい方々です。

今回おふたりにエンパワーされたのか、市職員さんの本来の姿が現れたのだと思います。

どうか市民のみなさまが横須賀市役所のことをもっともっと信頼していただけたらありがたいなとフジノは願っています。

太田記者のおかげで、みんなが温かい気持ちになれました。本当にありがとうございました。

この記事だけの美談として終わらせないように、つまりこれが誰にとっても当たり前となるように、これからもフジノはどんどん取り組みを前進させていきます!



5月17日は「多様な性にYESの日」です/横須賀では19日に街頭キャンペーンを開催しますのでぜひご参加下さい!

今年も横須賀で「多様な性にYESの日」街頭キャンペーンを開催します!

本日5月17日は『多様な性にYESの日』です。




日本では『多様な性にYESの日』の名称で記念日として認定されているのですが、国際的には『IDAHO(アイダホ)』あるいは『IDAHOT』として広く知られています。

『International Day Against Homophobia, Transphobia and Biphobia』の頭文字をとって『IDAHO』です。

直訳すると『国際反ホモフォビアデー』、分かりやすく言い換えると『LGBT嫌悪に反対する国際デー』ですね。

2019年度も様々な取り組みが行なわれますが、4月18日の兵庫県尼崎市の展示を皮切りに東北から福岡まで全国各地で、さらには世界各地で様々な取り組みが開催されています。

2019年度の横須賀アクションは、5月19日(日)に街頭キャンペーンを開催します!

多様な性にYESの日横須賀アクション


過去4回は記念日を大切にして5月17日当日に開催をしてきました。

過去の横須賀アクション(2014年スタート)

けれども取り組みが定着してきた今回5回目は、あえて17日をずらします。

そして『人通りの多い日曜日』に開催してより多くの方々に訴えかけることをめざすことにしました。

多様な性にYESの日・横須賀アクションのおしらせ

  • 日時:2019年5月19日(日)13〜18時
  • 場所:京急横須賀中央駅・東口のYデッキ上
  • 内容:メッセージの朗読、スピーチ、チラシ配布
  • 参加費:無料
  • 対象:多様な性への理解ある優しいまちづくりを望む方はどなたでもOKです(市外からの参加も毎年いらっしゃいます)
  • 予約:不要です。参加を希望する方は直接お越しください
  • 後援:横須賀市、横須賀市教育委員会



ぜひあなたのご参加をお待ちしております!



2019年度も横須賀市は「多様な性にYESの日」をさらに応援しています

そもそも東京でスタートしたこの取り組みにフジノは参加し続けてきて、横須賀で開催することが長年の願いでした。

そこで2014年に、フジノが横須賀アクションをスタートさせました。

2014年の横須賀初開催の様子

2014年の横須賀初開催の様子


いち政治家としてではなくて、あくまでも市民活動として開催してきました。

昨年8月には市民団体『多様な性にYESの日横須賀』が立ち上がり、今年度の開催に向けた準備をすすめてきてくれました。

フジノはいちおう『アドバイザー』という位置づけになっていますが、あくまでもいち参加者としてアクションに参加します。

これに対して、行政としての横須賀市は初回からずっと協力関係を続けてきてくれました。

後援名義をいただいたり、横須賀市が作成したリーフレットも提供していただいてアイダホのチラシと一緒に配ってきました。

毎年、担当課の職員さんが来訪して参加者を激励する言葉をかけてくれました。さらにレインボースカリンバッジを参加者にプレゼントしてくれた年もありました。

こうした5年間にわたる信頼関係から、フジノは「この取り組みを横須賀市の公式行事とすべきではないか」と2018年6月議会で一般質問をしました。

フジノの質問

(2)市内の当事者のみなさまに本市の取り組みを周知する必要性について

これまで僕に協力をしてきて下さった当事者の方々は本市の先進的な取り組みを知っていたので、(LGBTs関連施策実施自治体の中で横須賀市が)全国トップとの報道にも全く驚きませんでした。

しかし、報道を通じて初めて僕に連絡をくれた当事者の方々は

「横須賀がこんなにがんばっていたとは知らなかった」

と驚き、

「どんな取り組みをしているのか教えてほしい」

と尋ねられました。

確かに今まで本市はまず着実に取り組みを進めることを最優先して「取り組みを広く知ってもらう」という視点はとても弱かったと気づかされました。

素晴らしい取り組みをしていても、当事者のみなさまに知られていなければ実施していないのと同じです。

そこで『街頭キャンペーンの実施』を提案します。

1990年5月17日にWHOが精神疾患のリストから同性愛を外したことを記念して、毎年5月17日は『LGBT嫌悪に反対する国際デー』、日本では『多様な性にYESの日』として全国で街頭キャンペーンなどが行なわれています。

【質問】
本市でも有志によって今年で4回目の街頭キャンペーンを行なったところですが、これを本市の主催として、広く市民を対象に、性的な多様性への理解を広げ、本市の取り組みを周知すべきではないでしょうか。

上地市長の答弁

街頭キャンペーンは当事者の方が主体的に行なうことがより共感を得られると考えます。

多様な性については多くの人に理解をしていただくことは大変重要なことではないかと考えます。

市としても毎年度市内各所で行なっている性的マイノリティ啓発のパネル展示を来年の5月17日に合わせて開催するなど協力をしたいと考えております。



残念ながら、横須賀市の公式行事にするという提案は実現しなかったのですが、さらなる協力を約束する答弁が返ってきました。

実際に上地市長の答弁どおりに、今年はすでにいろいろな形で横須賀市の協力が進められています。

例えば、すでに4月から横須賀市ホームページでは正式に『多様な性にYESの日』を掲載しています。

横須賀市ホームページで「多様な性にYESの日」の取り組みが広報されています

横須賀市ホームページで「多様な性にYESの日」の取り組みが広報されています


さらに、横須賀市の公式ツイッターでもアナウンスしてくれています。

横須賀市公式ツイッターアカウントからも「多様な性にYESの日」横須賀アクションを周知してくれました

横須賀市公式ツイッターアカウントからも「多様な性にYESの日」横須賀アクションを周知してくれました


上地市長の答弁どおりに、パネル展示も5月13日からスタートしました。

横須賀市役所北口ホールでのパネル展示の様子

横須賀市役所北口ホールでのパネル展示の様子


さらに、全議員宛にパネル展示のおしらせがなされて、市政記者クラブへのプレスリリースも行なわれました。

パネル展示での側面支援はとてもありがたいです

パネル展示での側面支援はとてもありがたいです


パネル展示とあわせて様々な啓発リーフレットも置いています。

パネル展示では様々な啓発リーフレットも置いています

パネル展示では様々な啓発リーフレットも置いています


そこに『多様な性にYESの日』のリーフレットとステッカーも一緒に置かせていただいています。

上の左がリーフレット、右がステッカーです

上の左がリーフレット、右がステッカーです


5月19日当日には、市役所から有志の職員の方も街頭キャンペーンに参加して下さる予定です。

このように、横須賀市も全面的に応援してくれている『アイダホ』=『多様な性にYESの日』の横須賀アクションです。

ぜひあなたもご参加ください。

市外からのご参加も大歓迎です。

全国からお寄せいただいたメッセージの朗読、あなたの想いをワイデッキでマイクを通してスピーチ、ときどきツイキャスで全国にインターネット生中継、そしてリーフレット配りを行ないます。

当日は長丁場なので、途中参加・途中退出でも大丈夫です。

ぜひご参加下さいね!



日高庸晴教授が上地市長・副市長・教育長と面会しました/上地市長は全面的な協力を約束してくれました

5年ぶりに日高庸晴教授が横須賀市役所を訪れました

5年ぶりに日高庸晴先生(宝塚大学教授)が横須賀市役所を訪れました。

上地市長・永妻副市長・新倉教育長との面会に、フジノも同席させていただきました。

日高庸晴教授が市長・副市長・教育長と面会しました

日高庸晴教授が市長・副市長・教育長と面会しました


日高庸晴先生は、いわゆる性的マイノリティとされるこどもたちに自殺・自殺未遂・自傷行為が多いことを調査研究によってデータとして明らかにした日本の第一人者です。

自殺を無くす為に政治家になったフジノは、この調査研究の存在を知ってすぐに日高先生と接点をもたせていただきました。

それ以来、2010年に横須賀で講演をしていただいたことをはじめ、日高先生と横須賀市との関わりは深く、厚生労働省の会議でも横須賀市の取り組みを好事例としてご紹介いただくなど、横須賀の取り組みを応援していただいてきました。

5年前の来訪読売新聞神奈川新聞が大きく報じて下さいました。

けれども今回の面会だけは、実現するまでフジノはどなたにもお知らせしませんでした。

とてもセンシティブで大切な面会だったからです。



日高先生と上地市長のタッグが全国に与える影響力の大きさにワクワクします

そもそもかねてからフジノは、議員として誰かを市長とひきあわせることをあえて避けてきました。

特にこの2年間の上地市長の激務をおもうと、歴代のどの市長よりもフジノは遠慮して、どなたから面会依頼があっても全てお断りしてきました。

けれども、今回ばかりはマイルールを破りました。

何故なら、日高先生と横須賀市がタッグを組むことの影響力は大きく、そのメリットは広範囲に及び、多くの人々が救われる可能性があるからです。

今回の訪問の具体的な目的は、まだ記すことはできません。

ただ、上地市長は全面的な協力を約束してくれました。

いつの日にか明らかになることですが、日高庸晴教授と上地市長のタッグは横須賀市の為だけでなく、必ず全国の為になるとフジノは確信しています。

日高先生と、市長・副市長・教育長

日高先生と、市長・副市長・教育長


今回の面会は、フジノの長期休職中に日高先生から依頼を受けました。

当時のフジノは絶不調の中で他人と話すのも厳しく、アポイントメントも取ることはできず、今日こうして実現するとはとても考えられない状況でした。

でも、心の中では

「絶対に上地市長と日高先生のおふたりはケミストリーが合うはず」

と感じて、ワクワクしました。

実際におふたりがお会いするのを目の前で体感して、改めてその予想はまちがっていなかったことを感じました。

日高庸晴教授のお話に真剣に耳を傾ける上地市長

日高庸晴教授のお話に真剣に耳を傾ける上地市長


必ず良い方向へ物事が進んでいくはずです。

左から教育長・副市長・市長・日高先生・フジノ

左から教育長・副市長・市長・日高先生・フジノ


もっと詳しくご報告ができる日が早く来るといいなと思います。



「東京レインボープライド2019」2日目へ/「ハレの日」の安心感や喜びを「日常」にする為に全力を尽くします

東京レインボープライド2日目に参加しました

今年も『東京レインボープライド』に参加しました。

代々木公園を会場にした「東京レインボープライド2019」

代々木公園を会場にした「東京レインボープライド2019」

毎年のことながら書きたいことが多すぎてまとまりません。

今年も写真のアップだけに留めてひとことふたことだけ文章を添えるだけにします。

絵日記レベルでごめんなさい。

ステージイベントの大トリをつとめた「星屑スキャット」のみなさん

ステージイベントの大トリをつとめた「星屑スキャット」のみなさん


「ゴールデンウィークをレインボーウィークにしよう」

のかけ声で、レインボーウィークの様々な取り組みが今年もスタートしました。

4月27日から様々なイベントや勉強会が始まって、昨日28日からは最大のイベントである『東京レインボープライド2019』がスタートしました。

ステージには初めて大きなビジョンが設置されました

ステージには初めて大きなビジョンが設置されました


昨日は恒例のパレードが大々的に行なわれて、昨日の夕方のニュースやけさの新聞各紙に大きく報じられていました(ネットメディアでももちろん大々的に取り上げられています。例えばこちら)。

有名なアーティストの参加も複数ありましたが、この人手の多さは有名人の参加だけが理由ではありません

有名なアーティストの参加も複数ありましたが、この人手の多さは有名人の参加だけが理由ではありません


メイン会場の代々木公園では野外ステージとその周辺を会場に、ステージイベント、たくさんのブースが出展されています。

プライドメッセージ

プライドメッセージ


HIVへの知識をアップデートしてもらおうというブース

HIVへの知識をアップデートしてもらおうというブース


上野の老舗の飴屋さんが作っている「レインボー飴」

上野の老舗の飴屋さんが作っている「レインボー飴」


フジノも強く応援している翻訳出版のクラウドファンディングのブース

フジノも強く応援している翻訳出版のクラウドファンディングのブース


まさに日本最大のセクシュアリティのお祭りです。

今年の参加者の多さはもはや当事者や活動団体だけの集まりではないことを示していると感じました。



さらに昨年を上回る過去最多の「東京レインボープライド」の参加者となりました

まだ公式な発表はお聴きしていないのですが、2日間で20万人を超えるのではないかと感じています。

20万人規模のイベントに成長しました

20万人規模のイベントに成長しました


とにかく体感ですでに去年の15万人規模を上回っています。

過去最大となりました。

これが「単なるお祭りだから」なのか「この社会をおかしいと感じているから」の参加なのか(もちろん両方かもしれません)は、数年後にならないと分からないかもしれません。



全国で活動するたくさんの同志と再会を果たしました

この参加者数の多さはバブルのはじける直前の絶頂なのかもしれません。

あるいはさらに拡大していくのかもしれません。

そのどちらであろうとも、フジノは活動を続けていくだけです。

自殺対策の時もそうでした。

2006年の自殺対策基本法成立をピークにそれまでは毎日のように報じていたメディアによる報道が一気にしぼんでいきましたが、僕たちの活動は何も変わりませんでした。

全国で地道な活動を続けてこられた先輩方・仲間たちの想いは(分野にかかわらず)全く変わらないと思います。

お祭り騒ぎやブームが来ようが去ろうが、ひたすら厳しい状況の中で闘ってきた仲間たちは変わらずに活動を続けていくのだと信じています。

この『東京レインボープライド』はフジノにとってそんな全国の仲間達と年1度の再会を果たせる場でもあります。

「虫めがねの会」の鈴木茂義さんとフジノ

「虫めがねの会」の鈴木茂義さんとフジノ


『虫めがねの会』の鈴木茂義さんとは一昨日の上映会でお会いしたばかりでしたが、嬉しい再会でした。

11年前そもそもフジノはこどもたちの命を守りたくて『性的な多様性の保障』についての活動をスタートしたので、教職員の方々の集まりである『虫めがねの会』の活動には強く励まされます。

ぜひ横須賀とも関わりをもっていただけたらとフジノは願っています。

パープルハンズの永易至文さんとフジノ

パープルハンズの永易至文さんとフジノ


『NPO法人パープル・ハンズ』事務局長の永易至文さん。

永易さんはライターとして積極的にたくさんの文章を世に問うて下さっています。横須賀のことも何度もとりあげていただきました(もちろん好意的なことだけでなく厳しくしっかり書いていただいています)。

また、昨年2018年に横須賀市の公証役場で初めて同性パートナーによる公正証書の作成にあたり、パートナーの支援をして下さったのも永易さんです(行政書士もしておられます)。

フジノにとっても横須賀の性的な多様性の保障を実現する活動にとっても永易さんは不可欠な存在なのですが、日頃はお忙しくてまずお会いできないので今日のこの機会は本当に貴重でした。

「MrGayJapan2018」のSHOGOさんとフジノ

「MrGayJapan2018」のSHOGOさんとフジノ


『MrGayJapan2018』(初代のMrGAYJAPANです!)に選出されて様々な活動に取り組んでおられるSHOGOさんとフジノ。

日本で初めて『MrGayJapan』を選出するというスタートから、実際に選出されるまでを時系列で追っていたフジノは、選ばれたSHOGOさんとその後の様々な活動を追いかけてきました。

現役の先生として働きながら日本代表としてのたくさんの啓発活動に身を投じる姿はとても心を動かされ、個人的にずっと励まされてきました。

こちらは一方的にネット情報やツイッター・インスタグラムで応援していた訳ですが、リアルでお会いできたのは初めてでお話しすることができてとても光栄でした。ありがとうございます!

Palette編集長の合田文さんとフジノ

Palette編集長の合田文さんとフジノ


『Palette』の編集長である合田文さんとフジノ。

『Palette』がフジノを報じて下さった2018年8月の記事は、横須賀市パートナーシップ制度の導入にあたって大きな後押しになりました。

フジノが戸籍制度や婚姻制度についてどのように考えているかを公に語る機会が無かったので、初めて全国に対してその考えをお伝えすることができた思い入れの深い記事でもあります。

合田編集長、伊藤副編集長、ありがとうございます。

畑野とまとさんとフジノ

畑野とまとさんとフジノ


畑野とまとさん(ライター)とフジノ。

フジノがまだ11年前全くセクシュアリティに関して無知で突っ走っていた頃から、すでに長年にわたって活動を続けてこられた先輩としてとても面倒をみていただいています(ありがとうございます)。

特に、2016年に横須賀で大きなトラブルがあった時には大変ご心配いただいてその収束に力を貸していただきました。

あらゆる取り組みは歴史的な流れの1つとしてあることを常に思い返させてくださる、フジノにとって取り組みの理論的な根拠になるヒントをいつも頂いている存在です。とまとさん、いつもありがとうございます。

早稲田大学GSセンター&LGBT稲門会

早稲田大学GSセンター&LGBT稲門会


フジノは早稲田大学で臨床心理学を修めましたが、在学中も卒業後もマッチョでホモ・ソーシャルな学風が大嫌いで『母校』だと感じたことが全くありませんでした。

むしろ母校であると思いたくなくて、出身大学を尋ねられても答えずに、中退をした上智大学院のことを名乗るようにしていました。

けれども2017年4月にGSセンターが設立されてその活動が広く知られるようになってからは、ようやく早稲田大学のことを母校と感じられるようになりました。今ではGSセンターの活動にも時々参加することもあって、母校を誇りに感じられるようにもなってきました。

それくらいフジノにとっては入学以来のわだかまりを解いてくれた存在がGSセンターです。

このブース出展もそうですし、良いイベントや活動をたくさん続けてくれています。フジノもこれからもGSセンターの取組みを積極的に応援していきたいですし、学ばせていただきたいです。

Polarisのお二人とフジノ

Polarisのお二人とフジノ


今年のレインボープライドは『Polaris』のブースに来たくて訪れたといっても大げさでは無いのです。。。

実はフジノが長年スーツの胸につけていたレインボーのバッジは『Polaris』さんで購入したとてもめずらしい横長のピンバッジなのですが、今回の選挙中に紛失してしまいました。

本当に大切にしていたのでとても悲しくて、日頃は通販メインの『Polaris』さんとじかにお会いできるのをとても楽しみにしていました。

残念ながら全く同じピンバッジの出品はありませんでした。でも同一作品が無いのがアーティストによる作品の物販のウリですよね。

でもそこまでフジノが大切にしていたことをお二人はとても喜んで下さいました。

Polarisの作品たち

Polarisの作品たち


『Polaris』さんはレインボーをモチーフにしたワンコグッズを販売しているとても珍しいハンドメイドのショップなので、ぜひサイトを覗いて見てみて下さいね。とてもオススメです。

砂川秀樹さんとフジノ

砂川秀樹さんとフジノ


砂川秀樹さんとフジノ。

ピンクドット沖縄の顧問であり文化人類学者でもある砂川さんの著作は必ず読んでいます。やはりフジノが理論的な根拠に立ち返りたい時に頼る存在で、フジノはとても尊敬しています。

那覇市のパートナーシップ制度実現にも欠かすことができなかったのが砂川さんだとフジノは認識しています。

というか、砂川さんと話しているフジノのまわりを通り過ぎているたくさんの会場に今日来ている人々はそもそも砂川さんのことを知っているのかなあ?と感じてしまいました。

この東京レインボープライドの前身的存在である、『東京レズビアン&ゲイ・パレード2000』の実行委員長こそ、砂川さんなのです。みんな、知ってるのかなあ。

静岡から来てくださっているみなさんとフジノ

静岡から来てくださっているみなさんとフジノ


東京レインボープライドに静岡から合同でブースを出してくださったみなさんとフジノ。

犬飼このり議員(伊東市議会議員)とフジノはともにLGBT自治体議員連盟で活動する仲間で、昨年しりあって意気投合しました。

フジノの不勉強からまだあまり静岡県内での活動を詳しく知らないのですが、今日いろいろな団体の活動を聞かせていただきました。神奈川とはお隣同士ですし、いろいろな取組を連携していけたらとお話させていただきました。ありがとうございます!

今話題沸騰の「どん浴」スタッフのさとこさんとフジノ

今話題沸騰の「どん浴」スタッフのさとこさんとフジノ


そして、写真の最後は新宿2丁目に新しくオープンして僕たち横須賀組のあいだではとても話題になっている足湯&カフェ『どん浴』

選挙が終わったら絶対に行くと決めていたのですが、一足先にブース出展でお会いすることができました。

セクシュアリティを問わずに入店できておいしいごはんと足湯が待っています。絶対に5月中には訪れます!

たくさんの同志との再会にエンパワーされて、またこれからもがんばっていこうと力強く感じたのでした。



「日常」をこの会場と同じくらい安心できる場に変えていきます

お祭りは、終わりました。

ライブが終わりに近づいてきました

ライブが終わりに近づいてきました


そして日常生活がやってきます。

そして全てのステージイベントが終わりました

そして全てのステージイベントが終わりました


祝祭はあくまでも一過性のものに過ぎません。

フジノは毎年繰り返し書いていますが

年に1度の『祭りの日』に休養し羽目をはずし仲間と旧交を温めたりしてエネルギーを養い、そして『日常生活』へと戻っていくのです。

地元に戻ればまた無理解や偏見にうんざりさせられる日々に疲れ、心も体も壊れてしまうこともあるでしょう。

でも、絶対的に僕たちが生きていかざるをえないのは『日常生活』です。

果てしなく続いていく、終わりの無い『日常生活』こそがどんなに避けたくても逃げられない僕たちの主戦場です。

だからこそ僕の仕事は、『祭りの日々』だけが喜びであり幸せであるような社会ではなく、人々が毎日の暮らしの場で生きていかれるような社会にすることです。

『東京レインボープライド』であなたが感じた、平和で、ありのままの自分で居ることができて、安心できる空間と時間を、『日常生活』の場にもたらすのが僕の仕事です。

その為に、全力を尽くし続けます。

これまで16年間そうだったように、今日と同じく、明日もあさっても、ずっと全力を尽くしていきます。

来年もまたみなさまとレインボーウィークをより良い形で迎えられるように、全身全霊をかけて働いていきます。

ぜひまた来年、お会いしましょうね。