ひとり親家庭を支援する為に当事者の実感に沿った支援策に改善する必要性について/一般質問の発言通告書を紹介します(その2)

前の記事から続いています)

本日提出した発言通告書の内容を3回に分けてご紹介しています。

質問2.ひとり親家庭を支援する為に当事者の実感に沿った支援策に改善する必要性について

2問目では、ひとり親家庭の支援の在り方を見直すように提案します。

かねてから「頑張れば頑張るほど生活が苦しくなる」とのお話をずっと伺っており、制度の在り方に問題意識を持っていました。

『よこすかひとり親サポーターズひまわり』で田浦梅の里にハイキングに行った5月5日、多くの当事者の方々から具体的に細かな金額まで詳しくお話を伺うことができました。

さらに他都市の支援策を調べていく中で川崎市の好事例に出会えて、市内当事者の方々に一緒に見ていただきました。

担当部との意見交換も重ねて、今回の一般質問に至りました。

2.ひとり親家庭を支援する為に当事者の実感に沿った支援策に改善する必要性について

そもそもひとり親家庭の貧困はとても厳しい現状があるが、さらに、国が強く進めてきた「経済的な自立」への取り組みによって、かえって生活が厳しくなる矛盾が起こっている。
 
ひとり親家庭は児童扶養手当をメインに、ひとり親家庭等医療費助成水道料金下水道使用料基本料金の減免、病児・病後児保育料の減免、国民年金・国民健康保険の減免などのセーフティーネットの存在でぎりぎりの生活を送っている。

横須賀市子育てガイド「ひとり親家庭」より
横須賀市子育てガイド「ひとり親家庭」より

しかし、「経済的な自立」の取り組みにしたがって正社員になったり、所得が増えることによって児童扶養手当の基準額を1円でも超えてしまうと、児童扶養手当が廃止されるだけでなく、連動して全てのセーフティーネットも連動して打ち切りとなってしまう。

その為、収入を増やすべくがんばったひとり親家庭ほど逆に生活困窮に追い込まれる事態が起こっている。

明らかに誤った政策が原因だ。
 
安定的な自立につながる現実に対応した支援策の構築が不可欠である。
 
こうした状況を改善する上で、川崎市が昨年11月に発表した「ひとり親家庭支援施策の再構築」は良きお手本だ。

川崎市報道発表資料「ひとり親家庭支援策の再構築を行います」

川崎市報道発表資料「ひとり親家庭支援策の再構築を行います」


特に、ひとり親家庭から最も要望の多い「ひとり親家庭等医療費助成の所得制限の緩和」は優れており、児童扶養手当の廃止に連動せずに収入の増加に伴って緩やかに負担増となっていく仕組みは本市の当事者の方々も高く評価している。

川崎市の「ひとり親家庭等医療費助成の所得制限の緩和」

川崎市の「ひとり親家庭等医療費助成の所得制限の緩和」


そこで市長に伺う。

【質問11】
ひとり親家庭の方々が特に強く求めている「ひとり親家庭等医療費助成の所得制限の緩和」の導入を、本市も可能な限り早く検討すべきではないか。

【質問12】
ニーズが高いのに必要な支援策がない現実がある。

そこで、当事者の実感に沿った支援策に改善するために、ひとり親家庭の支援策全体の再構築を行なうべきではないか。



以上が2問目で、市長に答弁を求めます。

3問目は次の記事に続きます。



【市長への質疑3】ひとり親家庭への上下水道基本料金の減免を原則5年で外すとの新方針について

(前回の記事から続いています)



質問の背景を説明します/横須賀市はひとり親世帯の上下水道基本料金を免除してきました

これまで横須賀市では、低所得の世帯が多い『ひとり親家庭』に対して、上下水道の基本料金1,805円を減免してきました。

児童扶養手当受給世帯の「水道の基本料金」「下水道の基本使用料」減免

  1. 横須賀市水道事業給水条例
    第36条(料金等の減免)
  2. 横須賀市下水道条例
    第26条(使用料等の減免)
  3. 福祉関係水道料金及び下水道使用料減免要綱
    第2条(減免対象及び減免額)

この制度が昭和53年にスタートした頃にはひとり親世帯は少なかったのですが、ここ数年間はシングルマザー・シングルファーザーともに増える一方です。

平成17〜21年度の減免世帯数と金額

平成17〜21年度の減免世帯数と金額


金額にすれば、わずか1,805円。

けれども、ライフラインである水道が止められてしまうと、生活そのものが送れなくなってしまいます。

ひとり親家庭にとっては、大切なサポートでした。



しかし横須賀市は「打ち切り」を発表したのです

しかし、今月発表された新たな方針では「児童扶養手当受給スタートから5年経過した世帯を原則外す」としたのです。

実は、2010年に「上下水道基本料金の減免は廃止する」という方向が噂され、フジノは強く反対しました。

2010年12月議会の委員会質疑においてフジノはこの問題を取り上げて、見直しは慎重に行なうよう提案してきました。

新たな方針では「即廃止」ではなく、「児童扶養手当の受給開始から原則5年で外す」「自立支援策の拡充をはかる」というものではあります。

けれども、2013年度には下水道使用料の値上げがほぼ決まっています。さらに、そのすぐ後には水道料金の値上げも待っています。

基本料金の減免も無くなった上に値上げが続くようでは、ひとり親家庭の家計は大きく悪化してしまいかねません。フジノはこんな対応には反対です。

そこで市長に対して下の質問を行ないます。



ひとり親家庭への上下水道基本料金の減免を原則5年で外す新方針に対して

(3)「ひとり親家庭への水道料金・下水道使用料の基本料金の減免を児童扶養手当受給開始から5年で対象から原則外す」という新しい方針について


現在はひとり親家庭に対して「水道料金・下水道使用料の基本料金」を減免している。

平成22年10月の事業仕分けで、実情を十分に理解していない仕分け人によって「こども手当ての支給スタートを機に廃止すべきだ」と判定されて以来、この減免の行く末を多くのひとり親家庭の方々が不安に感じてこられた。

そんな中、先日発表された『平成25年度横須賀市行政改革プラン改定状況』の『第1章 財政の健全化』において『社会福祉施設水道料金等繰出金の見直し』が示された。

横須賀市行政改革プラン改定状況

横須賀市行政改革プラン改定状況

  • 今年度以降、児童扶養手当受給開始から5年を経過した世帯をこの減免の対象から原則外す。
  • これに合わせて就労支援セミナーへの参加機会の拡大や自立支援プログラム策定業務の開始などの自立支援策の拡充を図る

という新しい方針が示された。

児童扶養手当受給開始から原則5年で減免を外す、新方針が打ち出された

児童扶養手当受給開始から原則5年で減免を外す、新方針が打ち出された

【質問】
ア.現在減免の対象になっている世帯のうち、児童扶養手当受給開始から5年を経過している世帯の数は何世帯か。

【質問】
イ.その方々は、いつから減免を受けられなくなるのか。何らかの移行措置は設けられるのか。

【質問】
ウ.「原則として外すこととした」とあるが、その「原則」とは具体的にどのような場合を指すのか。

【質問】
エ.自立支援策の拡充によって、どのような取り組みを行なうのか。また、現在のこども育成部の人員体制でひとり親に寄り添った十分な自立支援策に取り組むことはできるのか。

【質問】
オ.ひとり親になるプロセスにおいて心身のダメージがう大きく自立支援型のサポートが有効ではない方もおられる為、決して5年という期限だけで区切ることなく、個別の事情を十分に斟酌することを「原則」とすべきではないか。

【質問】
カ.上下水道局による上下水道料金使用料の値上げも予定されている中で、ひとり親家庭の負担増が過大にならないように十分な配慮をすべきではないか。

次回へ続きます。



横須賀市が「ひとり親家庭への上下水道料金の減免」を廃止へ!

1月28日追記:訂正とお詫びを申し上げます

ひとり親御家庭の方々をはじめ、市の担当部署、財政課、市議会のみなさまにお詫びを申し上げます。

この1月26日付けのブログで記した下の文章で

「上下水道料金の減免が来年度から廃止される」

とまるで『決定事項』のようにフジノは書きましたが、その後のヒアリングの結果、これは、事実ではありませんでした。

正確に記せば、現時点では来年度予算案について何も決定しておりません。
 
したがいまして、公式な決定事項ではありません。

『信頼できる情報筋からの情報』ということで、事実関係を未確認のままにうのみにしてフライングで書いてしまった完全なフジノのミスです。

関係する立場のみなさま、特にひとり親家庭のこどもたちに、大きな不安を与えてしまったことに対して、こころから申し訳なく感じています。

本当にごめんなさい。

担当部署であるこども育成部のみなさま、予算査定に今まさに奔走している財政部のみなさま、大変ご迷惑をおかけしました。

本来であれば、『来年度からの廃止』は事実誤認ですので、この日の文章を全文を削除すべきものとは思います。

くりかえしになりますが『来年度の廃止が決定』という部分は、現時点では、完全な事実誤認の内容です。

2月15日に『予算説明会』が行なわれるまでは来年度予算案については全く公表されていませんし、もちろん市議会の議決が終わるまでは、何も決定されたことではありません。

方向性としてはっきりしているのは、昨年12月議会での民生常任委員会の担当課長答弁のとおりで

「時間をかけて方向性を制度全体の中で見直していく」

ということのみ、です。

ただ、来年度はこの答弁のとおりで『減免の見直しが議論される方針』とのことです。

その議論の中で、『廃止』という意見が再び出ることが容易に予想されます。

そこで、あえて下の文章は削除せずに残すことに決めました。

事実誤認を認めてお詫びをした上で、まるで開き直っているかのようにフジノのことを受け止めて、不快に感じる方々もおられるのは承知しています。

けれども、来年度といっても1年間先の話ではありません。

すぐ4月からもう来年度は始まってしまいます。

来年度に『見直し』の議論が始まる訳ですし、フジノの任期がこの4月末をもって終わるということを考えれば

「廃止したくない」

というフジノの想いを、世間の誰かに知っていていただかねばならないと感じます。

誰かがこの想いを受け継いで
 
「廃止させない/本当に意味のある支援へと振り返る」

を実現してほしいと願うのです。

以上のことから、あえて文章そのもののは残すことにしました。

どうか市民のみなさまには真意を御理解いただけますよう、よろしくお願いいたします。

(ここから先は、1月26日に記した原文です)



「ひとり親への上下水道料金の減免」を廃止へ

対象が少なすぎて話題にならず、マスメディアが取り上げてくれない、でも、とても大切な問題について引き続き記していきますね。

『ひとり親家庭への上下水道料金の減免』廃止についてです。

横須賀市は来年度からひとり親のご家庭への補助をカットしようとしています。

横須賀市・上下水道局HPより、現在行なわれている福祉減免リストより

横須賀市・上下水道局HPより、現在行なわれている福祉減免リストより


横須賀市の財政危機はすさまじいです。

先日20日に開催された『行政改革推進委員会』に提出された財政部データ(未発表)がいずれ正式に発表されれば

「ここまで市の財政はひどいことになっているのか!」

と誰もが納得してくれるはずです。

財政再建は、吉田市長のマニフェストですし、フジノだけでなく横須賀市議会全体が共有している目指すべき方向です。

その為にまずやるべきことは『ハコモノ行政』の見直しです。

しかし、2年前に吉田市長へ政権交代をしたのに今も変わらないハコモノ行政が続いています。

昨年12月議会では吉田市長の提案によって新しくサッカー場を作る為に4億6253万4632円の税金を使って土地を買いました。

横須賀市議会もこれを可決しました。
 
(この議案に反対したのは、フジノだけでした...)

こういうハコモノ行政をやめるのが吉田市長が今やるべきことなのに!

財政再建の為に弱い立場の人々をさらに苦しめるようなことは絶対に許せません。

けれども吉田市長は、この間違ったことを進めています。

いのちとくらしを守ってきた福祉サービスをカットしようとしています。

『弱い立場の人・反論をできない人』たちへの福祉サービスばかりを狙い撃ちにしたコストカットを行なおうとしています。

『ヤングテレホン横須賀』廃止問題も、サービスの対象は匿名のこどもたちですから、誰も廃止に反論ができません。

こどもたちは誰も議会に対して『請願』『陳情』の手続きを取る人はいません。

声があがらないことを良いことに、福祉をつぶしているのです。

そして今回とりあげる『ひとり親家庭への上下水道料金の減免』廃止も同じ仕組みです。

昼も夜も働きづくめで子育てに追われているシングルマザー/シングルファーザーを狙い撃ちにしています。

DVや精神的な疾患によって追い込まれたひとり親の方々は、反論どころか、この情報を知ることさえできません

誰も声をあげることができない。
 
それを良いことに、狙い撃ちです。

卑怯で、情けない。許せない。

だから、フジノは反論します。



昨年12月議会でフジノは反対の立場から質疑を行ないました

フジノは昨年12月7日の民生常任委員会で反対の質疑を行ないました。

フジノの質問

こども青少年支援課こども給付担当に確認をしたいのですが、『社会福祉施設水道料金等繰出金』(ひとり親家庭への上下水道料金の減免)のことで

「子ども手当の支給を機に、こういった減免は廃止すべきではないか」

という事業仕分け人の意見がありました。

それを実際に傍聴しておられたひとり親の御家庭の方々から、かなり不安の声を聴いています。

子ども手当の支給とこの減免というのは「結び付かない」と僕は考えているのですが

事業仕分けの議論を受けて、これはどんな方向を今、検討されておられるのか、お聞かせいただきたいと思います。



こども給付担当課長の答弁

『子ども手当』については目的が違いますので、私はそのようにあの場でも発言はさせていただいたと思っております。

それから事業仕分け人の指摘の中で

「他の自立支援策へ向けるべきだ」

というお話は頂いておりまして

これは、ひとり親の自立支援全体の中で『給付型』から『自立支援型』の方に移行するというのは必要だと考えておりますので

時間をかけてそちらの方に移行するような形は、検討してまいりたいと思っております。



フジノの再質問

最後に意見を1つお伝えして質問を終わりたいと思うのですが

母子に限らず父子も、離婚のダメージとか追い込まれた末に長時間かけて何とか離婚をできたという方々も、たくさんおられる。

精神的に追い込まれている方もたくさんおられる。

そうすると、『自立支援型』のサポートというのが現時点では全く有効では無い方もたくさんおられるのを(行政側も)承知しておられると思うのです。

そういう時にこういう水道料金の減免などが働けない時に非常に助けられると思うのです。

ですから、先ほど「時間をかけて検討して」いかれるということだったのですが、ぜひ現実に即して、どういうサービスが本当に必要なのかをご検討いただきたいと思います。



こども給付担当課長の答弁

今の御意見も参考にさせていただいて、制度全般の中で考えていきたいと思います。



この委員会での議論をした昨年12月の段階では

「時間をかけて検討していく」
「ひとり親支援の制度全般の中で考えていく」

という答弁でした。

それなのに、現在進められている来年度予算案の査定の中で、今はっきりと『廃止』へ動きだしたのです。

これは絶対に止めねばいけない。



弱い立場の人々を狙い撃ちした財政再建なんて誰が望むのか

横須賀のひとり親家庭の6割が年収250万円以下でなんとか生活をしています。

昼間はフルタイムで働いて、夜や土日に別の仕事をダブル・トリプルで働いて、ようやく、この収入なのです。

こういう現実の中で、「毎月1,805円の減免のおかげで生活がとても助けられている」と語るひとり親世帯の方々をフジノはたくさん知っています。

彼女ら/彼らのほとんどが必死に働いています。

それでも収入は上がらないのです。

こどもたちを育てることは、2人の親がそろっていても苦しい。

ましてや、ひとり親として仕事と子育てを両立させるのは本当に大変です。

『保育園』や『学童保育』を利用しなければ、働けない。
 
でも利用すればすさまじい費用がかかる。

この悪循環の中で、他人からすればわずか月1,805円の減免でも本当に大きな『助け』なのです。

吉田市長は4億6,000万円をかけてサッカー場の土地を買うのに、『ひとり親』への月1,805円をカットするのだから、情けなくなります。



こんなひどい行政の現実を知って下さい

市民のみなさま。マスメディアのみなさま。

フジノが委員会の中で反対の声をあげるだけでは、全くちからが及びません。どうか力を貸して下さい。

こんなことが許されるまちは、やがて滅びるでしょう。

『ひとり親家庭』という状況を、こどもたちは望んで選んだのではありません。

こどもたちの貧困を防ぐ為に、フジノは政治家として必死に活動をしてきました。

貧困の『世代間連鎖』も何とか阻止したい。

それなのに、こういう貧困の連鎖をさらに拡大するような横須賀市の取り組みには、本当に失望させられます。

市民のみなさま、どうか力を貸して下さい。

この現実を知って下さい。

こどもたちを守る為に、政治と行政はあるはずなのに。