「医療機関向け性的マイノリティ講座」を開催しました/市立病院での同性パートナーの手術同意指針の明文化に続いて、市内の全医療関係者への啓発をさらに進めていきます

横須賀市立2病院・横須賀の救急隊は「多様な性」を保障しています

これまでフジノの質疑を通して、横須賀市の救急隊・横須賀市立2病院は『多様な性』を保障する姿勢をはっきりと打ち出してきました。

2015年3月2日の本会議、2015年6月11日の本会議での質疑を行なった結果、2015年9月には、横須賀市立2病院は、同性パートナーの意識不明時の手術同意書に『法的な家族』と同じく同性パートナーが署名できることを『指針』に明確に記しました。

横須賀市立2病院が新たに整備した「手術同意の取り扱い」

横須賀市立2病院が新たに整備した「手術同意の取り扱い」


『指針』の正式な文書名は、横須賀市立市民病院・うわまち病院の『患者本人及びその家族等に説明と同意を行なう際の同意書署名等に関する指針』です。

横須賀市立2病院では『説明と同意を行なう際の同意書』にサインできるのは

  • 意識がある場合は、患者本人

  • 意識がない場合は、家族等(等には『同性パートナー』も当然含まれています)

さらに2016年3月1日・本会議での質疑によって、「同性パートナーが事故や急病で救急搬送された時に、救急隊・市立2病院ともに同性パートナーからの情報照会にお答えする」との答弁を得ました。

『同性パートナー』への医療における緊急時の情報照会に対する対応

  • 横須賀市の消防局救急隊は、同性パートナーの救急搬送や入院時に容体や安否についての『情報照会』に対して、お答えをしています。

  • 横須賀市の市立2病院も同じく、同性パートナーの救急搬送や入院時に容体や安否についての『情報照会』に対して、お答えをしています。

*電話による個人情報の照会は、同性パートナーであろうと無かろうと全ての場合において個人情報保護法からお答えをしておりません。

こうしたニュースは全国をかけめぐり、多くの人々に希望をもたらしました。

その後、横須賀市立病院の『指針』をもとに、明文化するところも少しずつ増えてきました(例えば、毎日新聞2017年4月22日記事をご参照下さい)。

横須賀市の取り組みが全国のお手本となって広まりつつあるのです。



市立2病院だけでなく、市内全ての医療関係者が「研修」を受けて知識と理解を深める必要があります

一方、2016年8月に某紙によって誤った報道がなされました。

この記事をきっかけに、Yahooニュースにも取り上げられたり、同性パートナーに関する問題の専門家である永井至文さんの連載『ヨミドクター』で問題提起までなされてしまうという事件に発展してしまいました。

しかし、ピンチはチャンスです。

こうした報道は、横須賀市の性的な多様性を保障する取り組みをさらに知っていただく為の良い機会だとフジノは受け止めました。

そしてフジノは2016年9月議会で以下の質疑を行ない、事実関係をただすとともに、改めて『指針』が実際に活かされる為に市立2病院をはじめ市内の医療関係者にSOGIに関する正しい情報と知識の啓発を行なってほしいと提案しました。

2016年9月7日・教育福祉常任委員会での質疑

フジノの質問

健康部市立病院担当課に質問します。

同性パートナーの意識不明時の手術同意書への署名などを明確化した市立2病院による『指針』について、現場におられる全ての医療従事者の皆さんに浸透させていく必要性について伺います。

(中略)

『指針』が浸透していなければ、現場での実際の運用とは異なる事態が起こってしまうことが懸念されます。

『指針』と運用が異なることは、絶対にあってはならないと思います。
 
そこで、伺います。
 
指定管理者である地域医療振興協会が新たにつくった指針が現場レベルまで確実に浸透しているとお感じでしょうか、お答えください。

市立病院担当課長の答弁

 
『指針』作成後は、まずは各所属長に対して、その『指針』を周知をし、所属長からその下にある医師であり、看護師であり、事務員でありというところに対して周知をしております。

また、あと院内で電子データでマニュアル集等ございますので、その中にも『指針』を掲示しておりますので、いつでも誰でも見れるということになっておりますから、とりあえずは一度御認識はいただいているのかなというふうには思っておりますけれども、ただ今両病院とも、今後さらに周知をすべく、研修等を開いていきたいというふうに考えているところでございます。

フジノの質問

ぜひ『指針』が運用と全く変わらないレベルまで研修を進めていただきたいと思います。
 
続いての質問なのですが、この『指針』に限らずに、医療に対していわゆる性的マイノリティーとされる方々は、非常にハードルが高いという思いを抱いておられます。実際に研究によっては、受診行動が低いというデータもあります。

そこで、市立病院に勤務する医師・看護師を初めとするあらゆる職種の皆さんに、僕は性的マイノリティーと呼びたくはないので、SOGIに関する正確な知識と、それから接遇のあり方について学んでほしいと考えますが、いかがでしょうか。

市立病院担当課長の答弁

 
今の『指針』を周知し浸透させるという意味では、まずその本来の部分が分かっていないと何にもなりませんので、その辺もあわせて指定管理者の方にはお話をしたいと思います。

2016年8月に誤報を流した某新聞社も、この「『指針』どおりに運用される為に研修を重ねていく」との答弁を引き出したこの質疑を改めて正しい形で報じてくれました。

横須賀市は「市立2病院の医療関係者を対象にした研修を開催する」との約束をしてくれましたが、その答弁どおり、市立2病院は『指針』を浸透させる為の研修を実施してくれました。

さらにフジノは

「市立2病院だけでなく市内医療機関全体のSOGIに関する体制を調査してほしい」「市立2病院と同じ対応を取るように市内医療機関全体にも働きかけてほしい」

と提案し、前向きな答弁を受けました。

まさに、ピンチはチャンスになったのでした。



そして今日「研修」が開かれました

それから1年が経った今日。

ついに、市内の医療関係者向けの研修が開かれました。

医療機関向け性的マイノリティ講座の会場前にて

医療機関向け性的マイノリティ講座の会場前にて


市内の医療機関で働く人ならば誰でも参加できる、という、まさにフジノが求めた市立2病院だけでなく全ての医療機関向けの研修が開催されたのです。

市民部長
健康部長

医療機関向け性的マイノリティ講座の開催について

性的マイノリティ(性同一性障害などの性的少数者)に関する基礎知識を学び、性的マイノリティの方々への差別や偏見をなくすなどの理解を深めるため、「医療機関向け性的 マイノリティ講座」を開催しますので、お知らせいたします。

  1. 日時等
    2017年10月18日(水)午後6時〜7時
    横須賀市立うわまち病院南館5階 リハビリテーションセンター
  2. 対象
    市内医療機関従事者(約60人)
  3. 講師
    『ダイビーノン』代表 飯田 亮瑠(いいだ あきる)氏
  4. 内容
    性同一性障がいの当事者としての体験談を交えて、性的マイノリティに関する基礎知識等の講演をされます。



今夜の講師は、2年前にも横須賀で講師を務めて下さったセクシュアルヘルスアドバイザーの飯田亮瑠さん(ダイビーノン代表)です。

講師として横須賀を再び訪れて下さった飯田亮瑠さん

講師として横須賀を再び訪れて下さった飯田亮瑠さん


前回は教育委員会主催の講座だったのですが、今夜は健康部と市民部による共催の講座となります。飯田さん、今回もありがとうございます!

さらに、今夜は開会のあいさつを永妻和子・副市長が行なって下さいました。

過去、横須賀の行政パーソンではじめに当事者のみなさんとお会いしてくれた永妻副市長

過去、横須賀の行政パーソンではじめに当事者のみなさんとお会いしてくれた永妻副市長


永妻副市長は、フジノが横須賀市議会でSOGIに関する提案を始めた約10年前、教育長として市役所内の誰よりも早く当事者の方々にお会いして頂いた方です。

当事者の生の声に耳を傾けてほしい、というフジノの提案に対して、積極的に対応して下さいました。

それ以来、SOGIに関わる課題に最も理解が深く、教育長として横須賀の取り組みを前進させてくれたキーパーソンです。

その永妻さんが今では副市長として、全ての医療機関従事者向けの研修で開会のあいさつをしておられるのはフジノにとって感動でした。

飯田亮瑠さんによる講演が始まります

飯田亮瑠さんによる講演が始まります


今夜の参加者数は60人の定員を上回って62名でした。

職種も様々で、うわまち病院の管理者である沼田裕一院長先生をはじめ、看護師長、看護師、理学療法士、実際に救急車を運転して下さる方々、事務職など多岐にわたりました。



これからも継続して回数を重ねて受講者を増やして実践的な内容にしていくことが必要です

こうして、第1回の今夜の研修は成功に終わりました。

しかし、本来は2時間かけて行なう研修内容を(忙しい医療関係者のみなさまのご都合に配慮して)1時間の短縮バージョンで行なわざるをえませんでした。

内容的には『概論』にとどまらざるをえませんでした。

医療現場で実際に困っている生の声を、レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダー・アセクシュアルなど様々な立場からお伝えする実践的な研修が必要です。

また、単に講師が教えるような一方通行の講義形式では無くて、医療従事者のみなさまに実際の場面をロールプレイングしていただくような形も必要です。

何よりも市内の医療従事者の総数に対して62名では少なすぎます。

今夜の成功に満足は全くしておりません。

これからも継続して回数を重ねていくことで受講者を増やしていくこと、さらに内容を実践的なものにしていくことが不可欠です。

横須賀の医療は『性的な多様性』を保障していると、当事者のみなさまに実感していただけるように、これからも取り組みをさらに進めていきます。

どうか当事者のみなさまからのご意見をお待ちしております。

講師を引き受けて下さった飯田亮瑠さん、ありがとうございました。

会場を提供して下さった沼田祐一院長先生、ありがとうございました。

本日の開催を実現して下さった市民部人権・男女共同参画課と健康部市立病院担当のみなさん、ありがとうございました。

そして、ご参加下さった医療関係者のみなさま、ありがとうございました。

これからもどうかお力をお貸し下さいますよう、よろしくお願いいたします。



横須賀の小児医療を崩壊させない・守る為にやるべきこと/市民病院小児科の入院診療廃止に対するフジノの質疑(その8)

この記事の内容は、こちらの記事から続いています。

TVK「News930」より

TVK「News930」より


横須賀市立市民病院小児科の入院診療廃止問題について、教育福祉常任委員会協議会が開催されました。

横須賀の小児科医療を崩壊させない・守る為にやるべきこと

フジノが行なった質疑をシリーズで報告しています。

前回に続いて『横須賀の小児医療を崩壊させない・守る為にやるべきこと』についてです。

「かかりつけ医」を持ってもらうこと
question(フジノ)
集約を実施した後のさらにうわまち病院の小児科が崩壊してしまったら、本当に横須賀市の小児科というのは壊滅してしまう。

実際に今もお話聞いたところによると、小児科医の数は全体で11名、うわまち病院は10人ということでした。

これでは『集約』というよりも、なんとか『現状維持』をしていくのがやっとだ、という状況も分かりました。

そこで、同時にうわまち病院の小児科を崩壊させないことも『市の方向性』として打ち出して頂きたい、と思うんです。

具体的にはまず『かかりつけ医を持っていただくこと』です。

先ほど西地区には小児科の診療所は1つしか無いというお話でした。

しかし、小児科を標榜していなくとも実質的に小児科をできる診療所は複数あるはずです。

『かかりつけ医』を持ってもらうということをきちんと誘導していく、お伝えしていくという取り組みも必要ではないかと思うのですがいかがでしょうか。

answer(地域医療推進課長)
うわまち病院は『地域医療支援病院』ということで『かかりつけ医』を持つような推薦を病院としてもやっています。

市の方で、もし「不足している」ということがあれば、引き続き周知・ご案内もしていきたいと思います。

フジノ自身は幼い頃、ふだんは『〜こどもクリニック』とか『〜医院(小児科)』というように、小児科をメインにする診療所・クリニックには行きませんでした。

ご近所にある、ふつうに誰もが通っている『〜医院』にかかっていました。

これを『かかりつけ医』と呼んでいます。

いわゆる開業医(診療所・クリニックのドクター)は、誰もが総合病院や大学病院で勤務医として働いたのちに、地域で開業をしています。どの科が専門かを問わず、基本的にあらゆる疾患を広く診療することができます。

ですから、一般的な病気では『かかりつけ医』に診ていただくことが合理的です。

その『かかりつけ医』での診察の結果、より専門的な治療が必要だと判断された場合に『病院の小児科』で診察を受けるのです。

つまり、一般的な疾患には、地域の『かかりつけ医』に診ていただく。

そして、重い病気やケガのこどもたちは、より専門的な治療ができる『病院の小児科』で診ていただく。

医師不足の現状があっても、このように疾患の重さによってかかる診療所・病院を住み分けすることで、誰もが安心して治療が受けられるようになるのです。

2次救急を疲弊・崩壊させない対策
question(フジノ)
『2次救急』を引き受けていただくうわまち病院に必要以上に患者さんが集中しないように、やはり小児救急電話相談をさらに周知したり、軽症の場合には休日・平日深夜の受診はできるだけ控えていただく。

こうした広報をさらに強めていく必要もあると思うのですが、いかがでしょうか。

answer(地域医療推進課長)
特に『1次救急』の比較的軽症の患者さんが病院にかかることで医師の負担が多いということは、全国的に言われております。

ただ横須賀市の場合は、三春町の『救急医療センター』で『1次救急』の患者さんについては夜間も対応できている、というように理解をしております。

『救急医療センター』が新港町に移転をしますが、新しく小児科のブースも増えますので、その中で対応していきたいと考えております。

日本は、世界一の医療の質を誇る国です。

そして、誰でもいつでも診療所・病院にかかることができる(フリーアクセス)、世界で最も優れたシステムを持つ国です。

けれども、政治・行政は医療のすごさに甘えてきました。

市民のみなさまに大切なことをきちんとお伝えしてこなかったのです。

医療は、ドクターや看護師をはじめとする『人』によって支えられています。わが国は『人』を守る仕組みを全く取ってきませんでした。

その結果、医療は完全に疲弊しています。

医師も看護師も、強い倫理観をもって医療の世界に入ったものの、疲れ果てて現場を去っていきます。

この現実を変えなければなりません。

当たり前だけど大切なこと

  • 『診療所』と『病院』は、役割が違います。
  • 『1次救急』と『2次救急』は、目的が違います。

まず、この基本的なルールを市民のみなさまに知っていただくことが大切です。

そして、実際におこさんが発病やケガをした時も、焦らずに小児救急相談電話などを活用していただきながら、診療所(かかりつけ医)と病院を使い分けていただかねばなりません。

これだけで本当に多くの医師・看護師を疲弊から守ることができるのです。

(フジノの質問その9に続きます)

「ライフゆう」を知って下さい!看護師の皆さま、一緒に働いて下さいませんか?/重症心身障がい児者入所施設がスタートします

長年待ち望まれてきた「ライフゆう」、来春オープン

フジノが本当にこころから大切に感じてやまない存在に、医療的ケアが必要な重症心身障がいのある方々がいらっしゃいます。

そして、みんなが地域で共に暮らしていかれるようにと活動を続けてきた『社会福祉法人みなと舎』という法人があります。

『みなと舎』が、新たに『ライフゆう』という施設を来年スタートさせます。

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この施設は、たくさんの市民の方々の根気強い活動によって、横須賀市議会の歴代の議員みんなが会派を超えて共通認識を持って、ずっと開設を望んできたものです。

フジノも9年前にご相談を受けたことがきっかけで、他の議員のみんなと同じく強い想いをもって取り組んできました。

蒲谷前市長が『よこすか障害者福祉計画』に明確に位置づけて、吉田市長が推進しました。

ようやく来春スタートします。

ぜひ小冊子をご覧下さい

市民のみなさま、ぜひ『ライフゆう』について知って下さい。

そして、看護師の(あるいは元看護師で復職を迷っておられる)みなさま、ぜひ『ライフゆう』で働いて下さいませんか?

こちらに2冊の小冊子をアップします。

ぜひご覧くださいませんか?

横須賀市立看護専門学校の戴帽式(第10回)へ

看護学生の大切な節目としての「戴帽式」へ

今年も横須賀市立看護専門学校『戴帽式』に参加しました。

「戴帽式とは何か」という説明はこちらをご覧下さいね。

会場にて

戴帽式の会場にて


2004年の開校から、早くも10回目の『戴帽式』を迎えました。

この『戴帽式』を終えた40名の生徒のみなさんは、本格的に『臨地実習』へ進んでいくことになります。

今ではナースキャップそのものは大半の医療機関で廃止されましたが、象徴的な意味合いがあります

今ではナースキャップそのものは大半の医療機関で廃止されましたが、象徴的な意味合いがあります



戴帽式に列席するたびに保健医療福祉への想いを新たにします

フジノは毎年参加させていただいているのですが、列席するたびに自分自身の中にも『新たな決意』が沸き起こるのを感じます。

ナースキャップを授けられます

ナースキャップを授けられます


特に今回は、『上級生の言葉』を聴いて深く感動しました。

聖火伝達

聖火伝達


上級生の方が自らが『臨地実習』で感じたことを話してくれました。

産婦人科の実習では、お産に立ち会わせてもらったそうです。生まれてきたばかりの赤ちゃんが一生懸命生きていこうとする姿を目の当たりにしたそうです。

産婦人科の実習では出産の現場に立ち会ったそうです

産婦人科の実習では出産の現場に立ち会ったそうです


さらに、終末期ケアの実習では、看取りの現場も訪れたそうです。お産の現場とは全く違う空気感に包まれながらの実習だったことと思います。

終末期ケアの実習も。

終末期ケアの実習も。


『上級生の言葉』を通して、看護の仕事の領域はとても広くて、新しい命が生まれる瞬間から人生の最期のその瞬間まであらゆる場面において関わりがあるということをフジノは再認識しました。

人が生まれてから死ぬまでの全てに関わる仕事という意味ではフジノたち政治家も同じですが、政策・制度面での人生に対する関わりと、臨床現場での関わりとではその密度の濃さは大きく異なります。

40名の生徒たちが想いの火を受け継ぎました

40名の生徒たちが想いの火を受け継ぎました


看護師という職種の責任の重さを改めて痛感させられると共に、看護人材の不足という現実や待遇面での厳しさや労働環境の劣悪さをフジノたち政治家が一刻も早く改善しなければならないと再度決意を新たにしました。



10期生のみなさん、おめでとうございます

10期生のみなさん、今日は戴帽式おめでとうございました。

花束贈呈

花束贈呈

これからみなさんが看護職としての誇りをもって働いていかれるように、政治・行政の立場からできる限りの制度改正や環境改善を行なっていくことをフジノは約束します。

もちろん一朝一夕には社会保障を取り巻く状況は改善されませんし、今現在議論が行なわれている診療報酬改定も決して多くの立場の方々の理解を得られるような状況にはありません。

それでも、いのちを守り、人々の尊厳ある生を守り、献身的に働いていく看護職のみなさんをしっかりとサポートしていくことが、市民のみなさまの健康と暮らしを守ることなのだとしっかりと認識して、覚悟を持って保健医療福祉を守っていきます。

そして、10期生の保護者のみなさん、市立看護専門学校の先生方、臨地実習先の病院・施設のみなさま、どうか学生たちのことを暖かく厳しく見守っていって下さいね。

どうかよろしくお願いします!



【お知らせ】潜在看護師支援セミナーが開かれます

神奈川県では、看護師が不足しています。

人口10万人対看護職員数(都道府県別)。平成22年業務従事者届けより

人口10万人対看護職員数(都道府県別)。平成22年業務従事者届けより

人口10万人当たりの就業看護職員数も全国で最も少ないです。

2012年6月15日に発表された『神奈川県における看護教育のあり方第一次報告』においても、その深刻な状況について記されています。

平成21年度に策定した「第七次看護職員需給見通し(平成23年度~27年度)」では、本県の看護職員数は、平成23年は1万4050人不足、離職率や再就業者率の改善などを見込んでも平成27年は1778人不足と、当面不足状態が続くと見込んでいる。

また、本県の病院に勤務する看護職員の離職率は14.0%で、全国平均の11.2%より高い状況である。離職する理由は、新人看護職員は、養成校で学んだことと臨床現場とのギャップによるリアリティショックが主なものであり、経験を積んだ看護職員は、勤務環境の厳しさや子育て等が主なものである。

このように、本県においては、看護職員数の不足と高い離職率が課題である。

フジノは『看護師不足』を解消することはとても重要な政策課題だと考えており、これまでいくつもの提案を行なってきました。

その中でも、『もともと看護師として働いてこられた方々のうち、いろいろな理由から退職された元看護師のみなさまの存在』に大きな期待をしています。

離職した方々が現場に戻る上で、日々進歩していく医療看護の最新の知識に追いついていかれるか、現場を離れていた間に失われた感覚などを取り戻せるかといった不安から、二の足を踏んでおられる方も多いと思います。

今回、とても良い支援セミナーを市立うわまち病院看護部が開催します。

下の画像は、お知らせのポスターです。

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ぜひ参加してみて下さいね。

地域医療推進課からメッセージ

看護師不足に取り組んできた、横須賀市の地域医療推進課からもこの取り組みにぜひ参加してほしいとのメッセージがあります。

市立うわまち病院看護部が神奈川県の委託を受けて「潜在看護師支援セミナー」を開催します。

「看護師免許をお持ちの方」が対象です。

看護師として復帰したい。再就職、ちょっと不安だなぁ。昔の感覚を取り戻すきっかけが欲しい。ちょっと今の病院をのぞいてみたい...。復帰するには様々な不安もあるかもしれません。

でも、このセミナーは、必ず再就職しなければいけない訳でもなく、再就職するにしても、うわまち病院に就職しなければいけない訳でもありません。

そんな縛りはないので、気軽にご参加いただけます。

開催日は3月14、15、22日の3日間(連続講座)です。どうぞよろしくお願いいたします。

事業についてのお問い合わせは、市立うわまち病院看護部046-823-2630へお願いします。

看護師資格をお持ちの方で復職をお考えの方はぜひこの機会にセミナーにご参加下さいね。

よろしくお願いします!

横須賀市立看護専門学校の戴帽式(第9回)へ

戴帽式へ

今日は、横須賀市立看護専門学校『戴帽式』に参加しました。

「『戴帽式』って何だろう?」という方はぜひこちらをご覧ください。

ひとことで言うならば、看護学生のみなさんが初めてナースキャップを授かる儀式です。この日を境に実習も本格化していく、大きな節目となる日です。

看護専門学校の戴帽式

文化会館で開かれた戴帽式に参加しました


市立看護専門学校が2004年に開校してから、今年で9回目となった『戴帽式』。

毎年参加していてもこの場に立ち会うと、感動します。そして同時に、僕自身の気持ちがとても引き締まるのを感じます。

開式直前の様子


クラシック音楽が静かに流れる中を、名前を呼ばれた戴帽生たちが1人ずつステージへと上がっていきます。そして、ナースキャップを授かります。

ナースキャップを授かります


頭に載せてもらったナースキャップを固定する為に、後ろから先生にピンで留めてもらいます。それが終わると、「留め終わったよ」という合図の意味で、先生が戴帽生の両肩をポンと叩いてあげます。戴帽生はステージを降りる為に一歩前に進みます。

それは同時に、新しい道へと歩みだした看護師の卵である戴帽生たちを、看護師の先輩である先生方が背中を押してあげている姿にフジノには見えました。

「ようこそ、看護の世界へ。これから一緒にがんばっていきましょうね」と。




続いて、『聖火伝達の儀』です。

ナイチンゲール像から、聖火を受け継ぎます。


1人ずつろうそく台を持って前へ進み、ナイチンゲール像から聖火を灯します。やがて全員が整列して、『誓詞』を唱和するのですね。

 

この『誓いの言葉』が戴帽生一同によって述べられました。

『誓詞』

私達9期生は、豊かな感性と思いやりの心で、信頼される看護を行います。

出会うすべての人との関わりを大切にし、共に歩み行く仲間と成長します。

看護の道を志す者として、初心を忘れず 誠心誠意学び続けます。

そして、大いなる誇りと使命感を胸に、生命の尊さを感じ、笑顔を絶やさないことをこの灯に誓います。

9期生一同

 

40名の戴帽生たちが看護の道をさらに歩みだした瞬間でした。

 

自席に戻る為に戴帽生たちがろうそくを持って、暗いホールの中を静かに歩いていきます。

その姿を観ながら、ふと思いました。

「きっと、ナイチンゲールが従事したクリミア戦争もこんなだったのではないだろうか」「こうしてろうそくを灯しながら負傷した兵士たちを看病してまわったのではないか」と。

 

ウィキペディアを見たところ、実際にナイチンゲールはクリミア戦争での看護活動の間、夜回りを欠かさなかったことから『ランプの貴婦人』とも呼ばれたそうです。

時代は変わって、医療も大きく進化して、看護師に求められる役割も大きく変わりました。

けれども、看護師を志す人々の尊い想いは、ナイチンゲールの時代から今に至るまで決して変わることは無いのだろうなと僕は思います。

傷ついたり、病んでいる時に、看護師の方々の献身的な姿に強く励まされた方はとても多いはず。その姿に力をもらって、人々はリカバリーをしていくのだと思います。

看護師という仕事は、有難い、尊い仕事だと思います。

戴帽生のみなさんへ。

あまりにもすさまじい勢いで進む超高齢社会において、医師不足・看護師不足はとても深刻です。

社会からこれほど求められている職業であるにも関わらず、労働条件は大変に厳しく、疲弊して辞めていく方もとても多いのが現実です。

これから歩んでいく道がそんな険しいものであることを知りながらも、それでもみなさんが看護の道を志して下さったことに、こころから敬意を表します。

みなさんの尊い想いを支えるべく、政治・行政の立場からもしっかり取り組んでいきたいです。

本日は、本当におめでとうございます。



定期巡回・随時対応型訪問介護看護、認知症対応型通所介護、小規模多機能型居宅介護、複合型サービスの事業所を募集しています!/「地域密着型サービスの開設希望者募集説明会」を開きました

「地域密着型サービス」に新たに取り組む事業者を募集する為に説明会を開きました

去る2012年7月13日、横須賀市は『地域密着型サービスの開設希望者への募集説明会』を開きました。

今年から新たにスタートした第5期の『介護保険事業計画』(2012~2014年度)に基いて、横須賀市は『地域密着型サービス』の整備を行なっていきます。

今回の募集は、下の4つについてです。

  1. 定期巡回・随時対応型 訪問介護 看護 事業所

  2. 認知症対応型 通所介護 事業所
    →本庁圏域と西圏域はすでに開設済みの為、今回は除外。

  3. 小規模 多機能型 居宅介護 事業所

  4. 複合型サービス 事業所

第5期の計画では(1)は1事業所、(2)は3事業所、(3)は2事業所、(4)は1事業所を見込んでいます。



地域密着型サービスとは?

ところで、介護保険のサービスの名前は、漢字が多すぎてひと目では何がなんだか分からないですよね...。

あえて一言で説明するとこんなイメージです。

  1. 24時間、自宅まで来てくれるのホームヘルパー&看護師。困ったことがあればオペレーターに電話すれば、対応してくれる。

  2. 認知症の方も対応できるデイサービス(通い)

  3. デイサービス(通い)を中心とした、ショートスティ(泊り)やホームヘルプ(訪問)などのセットメニュー

  4. 自宅まで来てくれる看護プラス上の3のサービス




24時間対応してくれる訪問サービス

この4つのうち、特に(1)の「24時間365日対応できる訪問介護・訪問看護」を実現することは、フジノにとって『悲願』です。

「絶対に実現しなければならない」と執念を持っています。

定期巡回・随時対応型訪問介護看護サービスのイメージ図

定期巡回・随時対応型訪問介護看護サービスのイメージ図


自宅で24時間365日のサービスを受けられる画期的な取り組みです。

「定期巡回」というのは、1日の中で複数回にわたって決まった時間帯に「定期的」にホームヘルパー・看護師等が自宅を訪問してくれるサービスです。

「随時対応」というのは、決まった時間帯に定期的に来てくれるのとは別に、いざという時のサービスです。体調が悪くなったり不安が押し寄せてきた時に、手元のケアコール端末で「SOS」を出すことができます。

事業所には24時間オペレーターがいて「SOS」をすぐにキャッチしてくれます。

加齢や障がいによって介護を受けなければならなくなっても、それがどんなに重度であっても、医療的なケアが必要であっても、ずっと暮らしてきたこのまちで最期の看取りの瞬間まで暮らしていかれるようにしたい。

その為には、このサービスが普及していくことが不可欠です。

政治家としても個人としてもフジノにとって、絶対に実現しなければならない義務があります。



このまちには「夜間対応型訪問介護」が存在しない

実は、フジノには大きな挫折が1つあります。

数年前に先行して創設されたサービスとして『夜間対応型訪問介護』があります。夜の時間帯にもホームヘルパーが対応してくれる、という当時としては画期的なサービスでした(今回の新サービスではこれに加えて看護師=医療も対応)。

けれども、横須賀市では導入することができませんでした。

フジノは絶対に横須賀で実現させたいと考え、取り組みました。

このサービスを横須賀に実現する為に「夜間対応型訪問介護のニーズはある。絶対に導入を!」とずっと訴えてきたのです。マスメディアもその訴えを報じ続けてくれました。

...しかし、手を挙げてくれる事業所はありませんでした。

そして横須賀市では現在に至るまで、このサービスを導入できていません。

第26回横須賀市社会福祉審議会・資料3−2


上の実績を見てもお分かりいただけますが、計画では年間の利用件数として1200~3600件も想定していたのに、実績は3年間を通してゼロでした。

サービスを行える事業所が、横須賀にはゼロだったからです。



絶対に24時間対応型の訪問サービスを実現しなければいけない!

今度こそ、絶対に実現しなければなりません。『地域包括ケア』を実現する第一歩なのです。

そこで、まず7月に開催されたこの募集説明会にどれだけの事業者が参加して下さるか、とても関心がありました。その結果ですが、20事業所から41人が参加してくれました!

募集の詳しい内容などはこちらの説明会資料をご覧下さい。今回は『補助金を活用して整備を行なう事業』で10月31日が応募しめきりです。

どれだけ事業者が手を挙げてくれるか。そして、質の高いサービスを提供できる事業者が居てくれるか。とても強く期待しています。

全国を見てみると、24時間対応の『定期巡回・随時対応サービス』の事業所数は、新たにサービスがスタートしたばかりの4月末ではわずかに34事業所でしたが、6月末現在では47事業所へと増えています(厚生労働省老健局振興課の調べ)。これから来年にかけてさらに増えていく見込みです。

横須賀市でも絶対に実現したいです!

誰もがどんな障がいを持とうとも高齢になろうとも、住み慣れた地域で暮らし続けられるまちにするのです。