障がい福祉の現状と課題/厚生労働省障害保健福祉部企画課長の井上誠一さんの講義でした

厚生労働省障害保健福祉部企画課の井上課長の講義

今夜は、大学院での聴講です。東京・青山一丁目へ向かいました。

大学院にて

大学院にて


中村秀一先生『社会保障の政策形成の最前線』の第14回目にあたります。早いもので、今期も次回で最終回となりました。

講義の様子

講義の様子


今回の講師は、厚生労働省障害保健福祉部企画課長の井上誠一さんです。

第4期障害福祉計画に係る国の基本指針の見直し

第4期障害福祉計画に係る国の基本指針の見直し

7月9日に開催された検討会での報告書のポイントを解説して頂きました

7月9日に開催された検討会での報告書のポイントを解説して頂きました

井上企画課長と中村先生

井上企画課長と中村先生

質疑応答の時間

質疑応答の時間

難病・発達障がいなど「三障がい」を超えて誰もが暮らしやすい社会の実現の為に/障害者施策検討連絡会の意見交換会へ

障がい福祉の意見交換会へ

今日は、総合福祉会館へ向かいました。

『障がい者福祉の意見交換会』に参加しました。

意見交換会のプログラム

プログラム


横須賀市内の障がい福祉に関わりのある団体によって、『障がい者施策検討連絡会』というネットワーク組織が作られています。

この組織が主催して、『意見交換会』は毎年開催しています。

午前と夜の2回、それぞれ2時間にわたって行なわれるのですが、フジノは午前の部に来ました。

昨年の意見交換会で出た意見

昨年の意見交換会で出た意見


市内の障がい者福祉に関わりのある方々(当事者・ご家族・事業所・ボランティアなど)がどなたでも参加して、意見を述べることができます。

市役所からも障がい福祉に関わりのある部署(健康部・福祉部・こども育成部・教育委員会)から課長クラスが出席して、頂いたご質問にその場でお答えしたり、生の声を聴かせて頂いています。

ここでの意見をもとに市の取り組みが改善した事柄もありますし、市にとっても大切な場です。

意見交換会の会場の様子

意見交換会の会場の様子





かつて参加者は知的障がいのある方々ばかりでした

フジノが初めて参加した頃は、参加者のほとんどが知的障がいのある方々でした。

それがここ数年間は変化しつつあります。

つまり、『障がい』の種別(精神障がい・知的障がい・身体障がい・発達障がい・難病など)を超えて多くの方々が参加して下さっています。

さらに、生まれながらの『障がい』や人生の早い時期の『障がい』だけではなく、高齢化が進むにつれて、人は誰もが『障がい』を持つようになります。

今までは『介護』の文脈だけで語られてきた高齢化に伴う『障がい』が、ようやく『障がい福祉』の文脈でも語られるようになってきました。

そうした当事者の方々も『意見交換会』に参加して下さるようになってきています。

とても良い傾向だと感じます。

会場の様子

会場の様子


障がい福祉の歴史において、『障がい』の種別によっていろいろな制度の差がありました(現在もあります)。

本来は制度の不備が問題なのですが、『障がい』は、その種別によって利害がぶつかってしまうこともたくさんありました。

他の『障がい』よりもある『障がい』の方が予算が少ない、グループホームの数も少ない、なんてことがたくさんあります。

だから、現実の場面では、他の『障がい』に対する恨みごとだって口を突いて出てきます。

例えば、フジノのように精神障がいにメインで関わってきたみなさんの中には

「知的障がい・身体障がいに比べて、精神障がいへの支援はあまりにも遅れている!」

という言葉をしばしばつぶやいたことがある人も多いはずです。

障がいの扱いが少しずつ法律上で整いつつあります

障がいの扱いが少しずつ法律上で整いつつあります



「3障がいは1つ」を超えて、さらに「全ての障がいは1つ」へ向かいましょう!

けれども、2005年の障害者自立支援法の成立を受けて、ようやく「3障がいは1つである」ということになりました。

2012年の障害者総合支援法の成立を受けて、さらに『障がい』の範囲に難病も含まれるようになりました。

お互いに他の障がいを理解しあうことを通して、生活機能構造をより良い方向に変えていく為に政治・行政が何を改善していくべきなのかが必ず見えてくるはずです。

また、年齢が上がるにつれて、誰もが必ず『障がい』を持つようになります。

きれいごとではなく、「障がいの無い人は存在しない」とフジノは考えています。

超高齢社会をこえた未踏高齢社会では、「誰もが障がいのある存在である」ということを誰もが実感するようになるはずです。

共生社会を実現する為には、お互いに理解しあえるように語りあうことこそが最も大切だとフジノは考えています。

この『意見交換会』が、さらに来年以降もっともっと多くの方々に参加していただけるようになることを、フジノはこころから願っています。



「障害者自立支援協議会」が「障害とくらしの支援協議会」として、新たなスタート!

「障害とくらしの支援協議会」が新たにスタート

今日は、市役所へ向かいました。

『第1回横須賀市障害とくらしの支援協議会・全体会』を傍聴しました。

「横須賀市障害とくらしの支援協議会」の会場にて

「横須賀市障害とくらしの支援協議会」の会場にて


これは、今まで『障害者自立支援協議会』という名前で運営されてきたものです。

旧・自立支援協議会の法的位置づけ(障害者自立支援法施行規則第65条10)

旧・自立支援協議会の法的位置づけ(障害者自立支援法施行規則第65条10)


2005年に成立した障害者自立支援法では、3障がい(知的・身体・精神)を一元化すると共に、実施主体を、地域で暮らす市民のみなさまにとって最も身近な『市町村』に一元化しました。

そして、障がいのある方々が地域で暮らしていく上で、この『自立支援協議会』に中核的な役割を担わせることになりました。

自立支援協議会の6つの機能

自立支援協議会の6つの機能


けれども、昨年(2012年)12月までは

「法律上の根拠はないけど大切な仕組みです」

という、あいまいな位置づけでした。

そんなこともあってフジノは、2008年のスタート前から、その設置の在り方について質疑を行なってきました。

それが、今年(2013年)4月1日に施行された障害者総合支援法によって、法的に明確に位置づけられました。

『障害者総合支援法』そのものについては賛否両論あります。

けれども、この『障害者自立支援協議会』については一部前進しました。

自立支援協議会の見直し

  1. 名称の変更
    『自立支援協議会』の名称を地方公共団体が地域の実情に応じて変更できるよう、『協議会』に改めるものとすること。
  2. 構成員
    協議会を構成する者に障害者等及びその家族が含まれる旨を明記すること。
  3. 協議会の設置
    協議会の設置をさらに進めるため、地方公共団体は協議会を設置するよう努めなければならないものとすること。

まず、名前を変えられるようになりました。

フジノをはじめとする『障害者自立支援法』そのものに反対してきた立場からすると、『障害者自立支援協議会』という名前そのものに強い違和感がありました。

こうして、横須賀市では名前を変えました。

障害とくらしの支援協議会

障害とくらしの支援協議会


それが『障害とくらしの支援協議会』です。

次に、メンバーには障がいのある本人・ご家族を必ず含まねばならないことになりました。

こうして大幅に組織も改めました。

旧自立支援協議会と新協議会のイメージ図

旧自立支援協議会と新協議会のイメージ図


全体会の下にいくつかの組織があるのですが、総勢120名近い大所帯です。

市は障害福祉計画の改定に対して『協議会』の意見を聴かねばならない

こうして新たなスタートを切った『協議会』の第1回目。

議題としては、下の通りでした。

(1)会長、副会長の選出

(2)平成25年度の障害とくらしの支援協議会の取り組みについて

(3)くらしを支える連絡会・ネットワーク連絡会。しごと支援会議。こども支援会議 の活動状況について

(4)障害者相談サポートセンターの活動報告について

(5)サービス等利用計画(計画相談支援)等の利用者の拡大等について

ところで、『協議会』には重要な役割があります。

協議会を設置した都道府県及び市町村は、『障害福祉計画』を定め、又は変更しようとする場合、あらかじめ、協議会の意見を聴くよう努めなければならない。

行政は、計画に基いてあらゆる取り組みを進めていきます。

『障害福祉計画』とは、その名の通り、障がい福祉の取り組みを進める為の根拠となる計画です。

ここに『数値目標』『見込量』として記されることによって、横須賀市がこれから障がい福祉の取り組みを進めていく根拠となるのです。

例えば、現在の横須賀市の障害福祉計画の数値目標は、これらです。

  1. 施設に入所している方々が地域生活に移行する人数
  2. 福祉施設で働いている方々が一般就労へ移行する人数
  3. 就労移行支援事業を利用する方々の人数
  4. 就労継続支援(A型)を利用する方々の数
  5. 障がい児支援施設などの数値目標
  6. バリアフリー関連の施策の数値目標

ここに目標が明確に記されることで、取り組みが積極的に進めていくことができるようになります。

今後、横須賀市は計画の改定(3年ごと)にあたって、必ず『協議会』から意見を聴かねばならないことになりました。

これまでも、障がいのある当事者・ご家族が市に対して意見を言う機会はありました。

計画を改定する審議会の委員として計画づくりに参画する、計画が作られた後のパブリックコメントに意見を出す、市議会への陳情・請願、行政へ意見書・要望書、など、いろいろありました。

こうした機会に加えて、新たに『協議会』から行政が意見を聴かねばならないことになったのは、さらに前進です。

このチャンスをしっかりと活かしていきたいですね。

より良い障がい福祉の実現を目指して、みんなで『協議会』を実効性のある場にしていきましょうね!