2025年の市立2病院は「慢性期ゼロ床」で本当に大丈夫か。徹底的に議論しました。うわまち病院移転建て替え後の新病院と市民病院の「新たなベッド数」と「機能」が健康部から報告されました(その4)/2018年12月議会

前の記事から続いています)

健康部による2025年の市立2病院の姿にフジノはたくさん質問しました

2025年の市立2病院のベット数と機能について健康部が行なった報告を、3回に分けて紹介してきました(その1その2その3)。

フジノにとって市立2病院の改革は長年の大切な政策で、取り組んできた具体的なテーマは本当にたくさんあります。

市民のみなさまが受けられる医療をより良いものに改善すべく、たくさんの質疑を重ねてきました。

今回こうして具体的な発表がなされたので、これまでの提案がどのように活かされたのか(あるいは活かされなかったのか)改めて質問しました。

そこで、フジノが行なった質問を記したいと思います。



「慢性期ゼロ」で本当に大丈夫か?

フジノにとって、父が12年間にわたって植物状態(遷延性意識障害)となって慢性期の療養病床に入院を続けた日々が様々な政策の原点にあります。

慢性期の方々とご家族を支える為のフジノの主な提案

  1. 介護職の方々が医療的ケアを実施できるようにすること
    →実現しました
  2. 在宅で療養できる方々が増えるように地域包括ケアシステムを構築すること
    →現在も実現中です
  3. 慢性期の療養病床を市立2病院に確保すること
    →今日「2025年の市立2病院は慢性期ゼロ床」と発表されました

この3つは、特に徹底して質疑を行なってきましたので、歴代の健康部・福祉部の方々は耳にタコができているのではないかと思います。

上に記したとおり、2つ目までは実現(実現中)しました。

しかし、最後のテーマである『慢性期の療養病床を市立2病院に確保すること』については、真逆の発表(慢性期病床を廃止してゼロにする)がなされてしまいました。

新病院(旧・うわまち病院)の2025年のベッド数

新病院(旧・うわまち病院)の2025年のベッド数


市民病院の2025年のベッド数

市民病院の2025年のベッド数


在宅医療の取り組みが進んだことをはじめ、医療制度の変更によって慢性期の概念も変化するなど、フジノが問題提起をした当時とは大きな状況の変化がありました。

けれども、改めてそうした状況の変化も含めて市民のみなさまにぜひ知っていただきたいと思い、「本当に慢性期ゼロで大丈夫か」と質問しました。

下に、今日の質疑応答を紹介します。超長文ですが、お付き合いください。

教育福祉常任委員会での質問

フジノの質問

市立2病院の病床数及び機能について伺います。

慢性期病床について、新病院の慢性期はゼロ床とするとしたことについて伺います。

まず福祉部介護保険課に伺います。

本市には『介護医療院』が存在しておりません。

そんな中で慢性期ゼロ床ということが発表されたことに対して、慢性期の療養が必要な方々に対応できると介護保険課はお考えになったのか。

事前に協議があったと思うんですけれども「ゼロで行けるよ」とお返事をなさったのか。

お聞かせ下さい。

介護保険課長の答弁

市民病院の病床の計画の時に、福祉部の方にもまさに『介護医療院』のことで協議がございました。

その時、介護保険課だけでなく関係する課と協議をしたんですけども、市民病院の休床しているところに『介護医療院』を設置するということについては福祉部としては「希望しない」という回答をさせていただきました。

理由としては、横須賀市はこれまでも市立の介護施設を持たずにこれまで介護環境を整えてまいりました。

市立の『介護医療院』を開設することが、現状、横須賀市の介護産業の中では適当でないと考えました。

それと『介護医療院』はこの4月に開設されたばかりで11月末時点において県内には1つも開設されていません。

その為、運営方法やどのような方の利用が適当であるかなどについては今後の推移を見守るべきだと考えております 。

フジノの質問

僕が提案した「『介護医療院』を市民病院内にぜひ設置してほしい」ということについて協議をしていただいたと。

また、その回答として『介護医療院』は設置しないと答えたと。

今回、市立2病院が慢性期病棟病床を一切持たなくなるということに対して介護保険課としては「一切不安は無い」という風にお答えになったんでしょうか。

お聞かせ下さい。

市立病院担当課長の答弁

今、介護保険課長がお話しさせていただいた通り、「市立病院として療養病床を持たない」ということについての相談はしてきました。

まず病院側の方から見た時には、医療政策というか診療報酬上の誘導になるんですが、

『病院としての療養病床』はどんどん縮小の方向にあるという中で、病院だけを見た時の慢性期というのはまずこの先大きく伸びていくことは無いであろう、と。

ただ『慢性期』という状態を少し広くとらえて、病院に入る療養の患者さんだけではなくて、例えば『介護医療院』というお話もございましたが、それ以外も含めた介護施設の利用者の方々。

また横須賀市でも同じく進めている在宅療養の推進。

こういった『広い意味での慢性期』ということを考えると、この部分のニーズは今後ますます出てくるという意識をまず共有しています。

その中で、介護保険課としてできること、市立病院担当課としてできること、また在宅の関係で言えば地域医療推進課としてできること。

お互いどんなことができるのかという話は、この市立病院の病床をどうするのかという話をしたことをきっかけに、具体的にまだ何が解決策だと見いだせてはいないんですが、話を持つように今し始めたところです。

『広い意味での慢性期の方々』に対する対応というのはやはり考えなければいけないんですが、それをどういう風に対応していこうかというところはまだ現在具体的にどういう方法が望ましいのかというところはまさに考えている最中という状況でございます。

フジノの質問

続いては、同じ質問を健康部の地域医療推進課にぜひ伺いたいです。

本市の在宅療養・地域包括ケアの実現のための取り組みは全国的にも高く評価をされております。

しかし一方で、在宅療養ができない方々も存在しており、慢性期の療養病床と在宅との間を行き来できることというのが非常に大事なこと、現実的な対応だというふうに考えています。

今、市立病院担当課長から答弁があり、3課で打ち合わせ等をしているし今後もしていくというお話だったんですけれども、これからどうこうするというよりやはり市立2病院がバックベッドとして療養病床を持ってくれているということは大変大きいと思っているんです。

けれども、地域医療推進課は「在宅療養の取り組みで対応できるから新病院及び市民病院は慢性期をゼロで構わない」という風にお返事をしたのかどうかお聞かせ下さい。

地域医療推進課長の答弁

大変難しいご質問をいただきました。

「市立2病院が慢性期病床を持つか持たないかで在宅医療のバックベッドとしての役割が果たしてできるのか」

というお話かと思いますけれども、私どもとしては病院は市立病院だけを対象に考えてはおりません。

大きな範囲で、やはり『病床』というのは2次医療圏で見ていくものでございます。

ただ、医療政策を担当しているとはいえ、私ども(横須賀市)は2次医療圏全体を統括できる立場にありませんので、どこの病院の病床をどうすべきという意見は私どもとしては個別には持っておりません。

けれども、広い意味では市内全体の病院の在り方をバックベッドとしてお願いをしているところです。

実際に私の方で拠点方式でセンター連携拠点として横須賀市医師会に委託をしております。

この横須賀市医師会では在宅患者をあらかじめ万が一の時に治療が必要な時にバックベッドとして事前に登録するという仕組みも、私どもと一緒に取り組んできた中で生まれてきております。

市立病院にも地域包括ケア病棟というのがございますので、そちらもバックベッドとして大いに活用させて頂いてるところでございます。

また、市内全域と致しましては慢性期病床が確かに市立病院からは無くなるということでございますが、こちらの資料にもございますとおり、他の病院でもパシフィックホスピタル、湘南病院、聖ヨゼフ病院では慢性期病床を用意してございます。

これから先も2次医療圏の患者動向はある程度推計はされておりますけれども、実際に2025年を超えた先がどうなっていくかということも考えますと、今の段階ではこの今市立病院担当課の方からご報告させた内容でもトータルでは対応できるのかなと考えております。

具体的に在宅療養もこれから進めていくというところではさらなる取り組みを進めていきたいと思っております 。

フジノの質問

市立病院担当課長からも地域医療推進課長からも、市立病院だけが慢性期病床を持つ必要は無い現状を、民間病院が慢性期を356床を持っているから大丈夫だというお話がありました。

一方で、僕はかねてから『民間病院に任せてしまうことのリスク』についても質問をしてまいりました。

例えば、経営判断から病床の削減や病院経営そのものからの撤退という判断を民間病院はすることが考えうる、ということを申し上げてきました。

そのような状況の中で、慢性期が今356床あるからといってそれで本当に安心していかれるのかどうか、市民の方にご説明していかねばならないと思うんですね。

特にVREの問題があったとはいえ、うわまち病院において慢性期の病床が50床あったということは大きな安心につながっていた訳です。

民間病院の撤退リスク。

そういったことをどうやって市民の方々に説明をしていくのかお聞かせいただきたいと思います。

市立病院担当課長の答弁

まず、病院としての療養病床を市立病院として持たないという考え方のところで、資料の方にも4ページ目の所に、市内3病院で療養病床はおおよそ対応できるであろうと。

このうち藤野委員の方からのおっしゃられました通り、民間病院ですので経営難で撤退するだとかそういうような可能性が十分あるというのは承知しております。

その中で、この注のところに記載してある3つの病院の内、湘南病院と聖ヨゼフ病院はいわゆる在宅療養の方々などを支えるためのバックベッドとしての役割を持つ機能、いわゆる『回復期』であったり、『急性期』でも少し『回復期』寄りの診療ですね、そういったところを担っていますので、将来的に変わる可能性はあり得るのかなと思います。

これに対してパシフィック・ホスピタルについては横須賀市内の医療機関で唯一療養を中心に運営している医療機関ですので、やはりこの医療機関の動向というのは考慮する必要があるのかなと思っております。

そうした考えのもと、実は私と健康部長とパシフィック・ホスピタルを実際に訪問いたしまして、理事長さんなどとお会いして今の経営方針をどういうふうに考えていらっしゃるのかであったり、後は患者の状況などを伺ってまいりました。

伺ってきたところ、現在ベッド数は259床ありますが、入院患者は大体200人から210人程度で今推移していて、これをもう少し病床稼働率を上げていきたいというお話をされていました。

実際に患者はどの病院から入ってきてますかというお話を聞かせて頂いたところ、やはり急性期病院の3つ、市民病院とうわまち病院、横須賀共済病院。

こちらから入ってくるのが入院患者のおよそ9割ぐらいを占めたと。

そういう状況で、その3病院をはじめ他の医療機関からの転院依頼があった時には、現在はよっぽどタイミングが悪いという事を除けば、ほぼをお断りすることなく今は入院対応できている、と。

今後この3病院を中心にしたところからの患者の入院が大きく増えることが望まれるかどうかということについては、多分現状の状況がしばらく推移していくのではないのか。大きく増えることはおそらく無いのではないか。

一方、全体としての患者が増えるのは、『回復期』や『急性期』でもちょっと下の方辺り、この辺りが増えるんではないのか。

そういうようなご意見を伺っています。

そうすると現時点では、あえて市立病院として療養病床を持つ必要性は無いのかなと考えて、こういう形に致しました。

その上で、万が一、他の医療機関で療養病床が運営がなされなくなる時の考え方としましては、説明資料の6ページ目になりますが、表の療養病棟の新病院の所の説明の但し書き以降ですね、

「将来の医療制度改正柔軟に対応できるよう新病院の建設時には回復期リハビリテーション病棟は現在の療養病棟の施設基準を満たすように整備することを検討します」

要するに、運用としては回復期として病院としては運用していきますがハード整備は将来的に療養病棟にも移ることを考慮して考えていきたいと。

こういうことで藤野委員のおっしゃられますリスク回避というところは考えていきたいと考えております。

フジノの質問

課長、大変丁寧にありがとうございます

その答弁に対して2点伺いたいと思います。

まず1点目は、前段でお話があった在宅療養を支える意味合いとしての湘南病院と聖ヨゼフ病院なのですけれども、僕は将来的にこちら(慢性期病棟)は無くなってもおかしくないなという気持ちを正直持っています。

例えば、聖ヨゼフ病院だったら2020年に新病棟を建て替えると聞いているんですけれども、その時に具体的に現在の慢性期47床を確保してくれるのかどうか。

その辺は正直議員としてはまだ分からない況なんですね。

もしお話を聞いておられれば、増減があるのか把握しておられたら、ぜひお聞かせいただきたいと思います。

市立病院担当課長の答弁

湘南病院や聖ヨゼフ病院の動向ですが、直接私どもの方で確認したということではございませんが、年に1回『病床機能報告』というもので各医療機関が将来的にどういう医療機能を持つのかということを病床機能別で報告をしております。

神奈川県のホームページでも公表されておりますが、これまでの報告状況の数字を見ますと、聖ヨゼフ病院も湘南病院も慢性期については現在の病床数と、聖ヨゼフ病院は現在建て替えを進めているので数字が少し動いておりますが、基本的には慢性期としての機能を引き続き持っていくという報告をしていますので、当分の間は撤退したりするようなことは無いのではないのかなというふうに考えております。

フジノの質問

それから、後段のパシフィック・ホスピタルについて伺いたいと思います。

部長・課長、実際に打ち合わせというかヒヤリングをしに行って頂いて本当にありがとうございます。

他の2病院と違ってこちらは大変療養病棟として優れていますし、入院したい方も多くおられるのを自分自身が患者家族だった時に強く感じています。

一方で、経営という観点から、こちらは例えば特別室があったり個室が20ベッドあったり、差額ベッド代が無い部屋からまず埋まっていってその部屋の待機はすごく多くてもし差額を月例えば10万円払えれば入れるという部屋があって

生計が苦しくてもなんとか家族を入院させたいと思いから差額代を払ってとりあえず入院をして、差額が無い部屋に空きが出るのを待って、そしてなんとか部屋を移ることができるというようないわゆる利用者側にとってハードルが高い側面もあった、というのが正直なところですです。

ですから今お話を部課長が聞いてきて下さって今200から210人で推移していてさらに稼働率を上げたいっていう言葉をお聞きして下さったことは本当にありがたいなと思っています。

稼働率を上げるにはやはり差額ベッド代の部屋を少し減らしていき、より入院しやすくすることしか無いんじゃないかなっていうふうに僕は聞いて受け止めていました。

こういうように改革をされる可能性があるとしても、現状では差額ベッド代が無い部屋から埋まっていって、そうではない部屋、高い部屋には入りたいけれども入れない。ベッドは空いている。つもり稼働率が100%に近づかない理由というのは差額ベッド代のところが大きいんじゃないかなと僕は感じています。

うわまち病院が療養病床を持っていた時にはそういった事は一部を除いてはなかったわけです。

このように、民間病院は差額ベッドの設置に関してもかなり柔軟にできる。

それに対して公立病院はやはり利用しやすさというのがあったという風に感じているんですけれども、この差については埋まっていくという風にお感じでしょうか。

パシフィック・ホスピタルもより利用しやすく「入りたい」と言う方が入りやすくなっていくという風に受け止めてよろしいんでしょうか。

民間病院のことなので市が答えるのはおかしな話だとは思うんですが、安心の為にぜひお聞かせいただきたいと思います。

市立病院担当課長の答弁

今、差額ベッドの取り扱いのお話をいただきました。

うわまち病院の療養病床は、当時、病棟として全部で50床のうち10床が個室でした。

ですから個室の割合としてはパーセントだと20%になります。

そういう状況の中で、実はうわまち病院も医療制度の改正によって、ちょうどこの薬剤耐性菌の院内感染対策を取る少しぐらい前から入院患者が落ち始めていたという事実があります。

ただ実際の決算の数字などではこの薬剤耐性菌の影響の方が大きく出てしまったので、はっきりとは見えないんですが、これまで大体50ベットに対してうわまち病院は個室も含めてですけれども大体46人から48人ぐらいで推移していました。

これがちょうど平成28年ぐらいから45人を割り込んで40人から43人ぐらいで推移する日が多くなってきました。

これは何故だろうと思っていたところ、やはり傾向として、入院された患者の在院日数が短くなってきました。

実はパシフィック・ホスピタルの方に訪問してお話を伺った時にも、パシフィック・ホスピタルの方でも同じようなお話をされていました。

3年ぐらい前までは患者ご家族の感覚からすると、だいたい入院日数が平均300日ぐらいだったものがこの3年間で今平均100日程度まで短くなっています。

そうすると、患者の入れ替わりが多くなってきますので、ベッド数は同じであっても実際に入院したいという方がいらっしゃった時に、結局ベッドが開いていくスピードも早いのでほぼあのお断りなく受け入れられる。

それと差額ベッドのお話もございましたが、仮に差額ベッドしか今は空いてないというようなことでまず差額ベッドの部屋に入ったとしても、他の部屋の開くスピードも速くなっているので、差額ベッド代をやむなく支払わなければならない期間というのも、3年ぐらい前の感覚からすると相当短くなってるのではないのかなと思っております。

それで全て解決できるかとはちょっと申し上げられないんですが、少なくとも相当、いわゆる病院の療養病床に病棟に入院する環境としてはここ1〜2年で大きく変わってきているということはあるのかなというふうに思っております。

フジノの質問

ありがとうございます。

今までのご説明をいただいて、これまでずっと療養病床を絶対残してほしいというふうに申し上げてきたことへの想いというのはひとまず納得はすることができました。

1点強く要望したい事としては、先ほど課長が答弁でも述べて下さった説明資料にも記述してある

「将来の医療制度改正柔軟に対応できるよう新病院の建設時には回復期リハビリテーション病棟は現在の療養病棟の施設基準を満たすように整備することを検討します」

これはぜひ検討をした後、この通りにぜひ進めていっていただきたいと思います。

今後何が起こるかというのは分からない訳です。

特に国の制度改正というのは頻繁に行なわれる状況があります。

誰もが安心して暮らしていかれるように万が一にもぜひ備えていただきたいというふうに思いますがいかがでしょうか。

健康部長の答弁

今、藤野委員から言われた点につきましては、これは市長からも同様に言われてることでございます。

慢性期の方の受け入れというのはやはりどこかが必ずしなければいけないということはあります。

ただ先ほども課長が申し上げたように、現在民間の病院の方でも満杯で入れないという状況では無いので、まずは民間にお任せできるものはお任せをして、これから先もしそういう状況の変化があれば対応できるようにということでここに表記してございます。

そのような形で考えていきたいと思っております。

よろしくお願いいたします。

以上です。




(次の記事に続きます)



うわまち病院移転建て替え後の新病院と市民病院の「新たなベッド数」と「機能」が健康部から報告されました(その3)/2018年12月議会

前の記事から続いています)

2025年の市民病院の「機能」

続いて、健康部内で決定した2025年の市民病院の『機能』について紹介していきます。

下の表は、上側が2018年現在の市民病院の持っている『機能』で、下側が2025年の市民病院が持つ『機能』です。



1.救急医療

2018年現在の市民病院
現在、市民病院は

です。

(説明)
現在、市立2病院と横須賀共済病院の3病院を中心とした『救急受け入れ態勢』が整備されています。

市民病院はその輪番病院として『横須賀・三浦構想区域』の救急患者の受け入れに尽力しています。

市立2病院が2つあることで、市の東側をうわまち病院が、西側を市民病院がカバーしています。

このおかげで患者の搬送に要する時間はおおむね30分圏内におさまっています(『神奈川県地域医療構想』より)。

しかし、脳卒中で救急搬送された場合には60分圏内となっており、改善すべき課題です。


2025年の市民病院
2025年の市民病院は、

第1に、引き続き、二次救急輪番病院としての役割を担っていきます。

第2に、脳卒中患者の受け入れを拡充していきます。

(説明)
脳卒中は、発症から治療の開始までの時間が短いほど後遺症を小さくできる可能性があります。

しかし2018年現在は、三浦半島西側での脳卒中患者の救急搬送に「60分圏内」と時間を要しています。

脳梗塞の場合

脳梗塞の場合


脳出血の場合

脳出血の場合


くも膜下出血の場合

くも膜下出血の場合


この状況を改善する必要があります。

これまで2017年10月から週2日の救急当直体制を開始、2018年4月から週4日に拡充しました。

さらに2025年に向けて脳卒中患者の受け入れ拡充を図ります。




2.災害時医療

2018年現在の市民病院
現在、市民病院は

  • 災害拠点病院

です。

(説明)
市民病院は、横須賀共済病院とともに、災害発生時に地域における医療救護活動の拠点となる災害拠点病院として指定を受けています。


2025年の市民病院
2025年の市民病院は、

引き続き、災害拠点病院としての役割を担っていきます。




3.周産期・ 小児医療

2018年現在の市民病院
現在、市民病院は

  • 通常分娩対応
  • 小児科外来診療

です。

(説明)
市民病院では、これまでの院内助産に加えて、産婦人科医による分娩を2017年9月から再開しました。

重篤な症状などで治療が必要な方については、うわまち病院と横須賀共済病院が『地域周産期母子医療センター』に指定を受けている為、両病院で対応が可能となっています。

新生児期以降の小児医療については、市民病院では外来のみ対応しています。

入院などより重い症状の小児医療については、うわまち病院に機能を集約して小児救急体制も含めて担っており、十分な対応が可能となっています。


2025年の市民病院
2025年の市民病院は、

引き続き、現状の体制を維持していきます。




4.感染症病棟

2018年現在の市民病院
現在、市民病院は

  • 感染症病棟(6床)

です。

(説明)
それぞれの2次医療圏ごとに1ヶ所の『第二種感染症指定医療機関』を指定することとされています。

『横須賀・三浦2次保健医療圏』では市民病院が『第二種感染症指定医療機関』の指定を神奈川県から受けています。

2類感染症(急性灰白髄炎(ポリオ)、結核、ジフテリア、重症急性呼吸器症候群(SARS)、中東呼吸器症候群(MERS)、鳥インフルエンザ(H5N1)、鳥インフルエンザ(H7N9)の計7病の患者の入院治療に対応します。


2025年の市民病院
2025年の市民病院は、

引き続き、第二種感染症指定医療機関としての役割を担っていきます。





以上が、健康部から示された『健康部決定事項』です。



正式な決定は、来年2月開催の「県」の「三浦半島地域保健医療福祉推進会議」の場です

ここまで記してきた病床数と機能はあくまでも『健康部決定事項』です。

まず今日の教育福祉常任委員会での審査の内容を検討します。

さらに、今月中に開催される市役所内部の意思決定をする『企画調整会議』を開催して、正式に『横須賀市としての決定事項』とします。

しかし、手続きはこれでは終わりません。

昨日も記したとおりなのですが、たとえ市立の病院であっても、病院のことはひとつの市だけで決定できることではありません。

『横須賀・三浦構想区域』全体に影響を与える事柄なので、神奈川県が設置している会議の場で報告・議論されてから、正式決定となります。

三浦半島地域保健医療福祉推進会議

三浦半島地域保健医療福祉推進会議


来年2019年2月に開催予定の『三浦半島地域保健医療福祉推進会議』の場で、ようやく正式な決定事項となります。




(次の記事に続きます)



うわまち病院移転建て替え後の新病院と市民病院の「新たなベッド数」と「機能」が健康部から報告されました(その2)/2018年12月議会

前の記事から続いています)

2018年現在の市立2病院の「機能」を2025年にどのようにしていくかも報告されました

『医療機能』という専門用語があります。

具体的には「その病院が地域でどのような役割を果たしていくのか」という意味で使われています。

今日の教育福祉常任委員会では

「2025年に向けて市立2病院がどのような『機能』を持つことにするか」

についても、健康部内で決定された事柄が報告されました。

今回の記事では、健康部の報告資料をもとにフジノが説明(*)を加えてご紹介します。

(*)この説明はフジノが大学院での医療政策の聴講などを通じて学んだことや過去の議会での質疑応答をもとに記しました。その為、健康部の説明したい意図とのズレや専門家からみて表現がおかしい部分があるかもしれません。そうした点はぜひご指摘頂けるとありがたいです。


2025年の(うわまち病院移転建て替え後の)新病院の「機能」

健康部内で決定した2025年の市立2病院の『機能』について紹介していきます。

まずは、うわまち病院を移転建て替えしてスタートする新病院についてです。

下の表は、左側が2018年現在のうわまち病院の持っている『機能』で、右側が2025年にスタートする新病院の持つ『機能』です。



1.救急医療

現状(うわまち病院)新病院
現在、うわまち病院は

です。

(説明)
現在、市立2病院と横須賀共済病院の3病院を中心とした『救急受け入れ態勢』が整備されています。

うわまち病院は『救命救急センター』の指定を受けています。

また「断らない救急」をモットーにし、年々受け入れ台数が増加し、昨年度は初めて年間7000台を超える救急車を受け入れるなど、重要な役割を果たしています。

このような『救急受け入れ態勢』によって、救急車で搬送された方々の『市内での受入率』は91.5%となっています(つまり、市外への搬送は8.5%)。

新病院は救命救急センターとしてふさわしい施設を整備します。

ベッド数は未定です。




2.災害時医療

現状(うわまち病院)新病院
現在、うわまち病院は

  • 神奈川県が独自に指定している『災害協力病院』

です。

(説明)
災害発生時、地域の医療救護活動の拠点となるのが『災害拠点病院』です。

この『災害拠点病院』は、厚生労働省の基準では2次保健医療圏ごとに『原則として1ヶ所』となっています。

ここ横須賀・三浦2次保健医療圏ではすでに市民病院と横須賀共済病院の2ヶ所が指定を受けている為、改めてうわまち病院が厚生労働省の指定は受けていません。

しかし、指定こそ受けていませんが、実質的な施設基準は整備されています。

また、神奈川県が独自に指定している『災害拠点病院』を支援する『災害協力病院』として指定を受けています。

災害発生時に医療拠点として活動できることが重要である為、新病院は『災害拠点病院』の施設基準を満たす施設を整備します。

(『現状』で記した理由から厚生労働省の指定は受けませんが、実際の施設基準は『災害拠点病院』と同等の整備をします)




3.周産期・ 小児医療

現状(うわまち病院)新病院
現在、うわまち病院は

です。

(説明)
周産期医療とは、妊娠22週〜出生後7日未満までの医療を指しています。

合併症の発症や分娩時の急変など、母子ともに身体・生命にかかわる事態が発生する可能性が高くなる期間です。

その為、緊急時の医療体制の確保が特に必要です。

現在は、うわまち病院と横須賀共済病院が『地域周産期母子医療センター』として認定されています。

また、小児医療(新生児期以降)については、市民病院の入院を廃止してうわまち病院に機能を集約しました。

この集約のメリットもあり、うわまち病院の小児科は全国的も高いレベルを維持しています。

また、全国的に小児救急の担い手が足りず問題化している中で、うわまち病院では小児救急体制も担っています。

うわまち病院に機能集約しているメリットを生かし、新病院は新生児期以降の小児重症患者へのより充実した対応を図ります。

NICUなどのベッド数は未定です。




4.療養病棟

現状(うわまち病院)新病院
現在、うわまち病院には

  • 療養病棟はありません

(説明)
積極的な治療は必要としませんが、人工呼吸器や中心静脈栄養等の医療処置が必要な為に、在宅等での療養が難しい患者を受け入れるのが療養病棟です。

うわまち病院は、2006年に療養病棟を開設しました。

しかし、2016年12月、療養病棟において薬剤耐性菌(VRE)の院内感染が起こりました。

その対策として、療養病棟を廃止して、昨年2017年10月に回復期リハビリテーション病棟へ転換しました。

その為、現在のうわまち病院には療養病棟がありません。

新病院は、療養病棟を持たないこととします。

その理由は大きく2つあります。

第1に、『神奈川県地域医療構想』の入院患者推計では慢性期の医療ニーズが記されてはいますが、その全員が療養病棟へ入院しなければならない訳ではなく、在宅医療等で対応可能な患者も含まれています。

全国的にも横須賀市は在宅療養を先進的に進めてきた為、今後さらに『療養病棟への入院』ではなく『自宅での在宅療養』へのシフトが進んでいくと見込まれます。

第2に、療養病棟へのニーズには、すでに市内の他の医療機関の病床で応えられています。

現在、市内には合計3病院356床の療養病床があります(パシフィック・ホスピタル259床、湘南病院50床、聖ヨゼフ病院47床)。

これらのベッドでおおむね今後の医療ニーズには応えられるの考えから、今後は市立2病院では療養病棟を持たないこととします。

ただし、将来の医療制度改正には柔軟に対応できるようにします。

新病院を建設するにあたっては、回復期リハビリテーション病棟を現在の療養病棟の施設基準も満たすように整備することを検討します。




市民病院の2025年の「機能」は次の記事で記します

ブログ記事が長くなりすぎてしまったので、市民病院については次の記事で報告いたします。



うわまち病院移転建て替え後の新病院と市民病院の「新たなベッド数」と「機能」が健康部から報告されました(その1)/2018年12月議会

教育福祉常任委員会(2日目)が開かれました

昨日に続いて、教育福祉常任委員会が開かれました。

教育福祉常任委員会が開催されました

教育福祉常任委員会が開催されました


今日は『報告事項』からスタートしました。

教育福祉常任委員会の議事次第より

教育福祉常任委員会の議事次第より


たくさんの『報告事項』の中から、今日のブログでは『市立2病院の病床数及び機能について』を紹介したいと思います。

健康部の報告「市立2病院の病床数及び機能について」

健康部の報告「市立2病院の病床数及び機能について」


うわまち病院を建て替えて新たに作る病院(以下、『新病院』と省略しますね)と市民病院の2つについて、ベッド数(病床数)と機能が健康部内で決定されました。



新病院と市民病院の「新たなベッド数」を報告します

2025年度の『新たなベッド数』です。

まず、うわまち病院の現在のベッド数と、2025年スタートの新病院のベッド数です。

病床機能2018年現在
(うわまち病院)
2025年度
(新病院)
増減
高度急性期118床142床+24床
急性期169床199床+30床
回復期100床109床+9床
慢性期0床0床
感染症なしなし
合計387床450床+63床

*上は実際に稼働しているベッド数です。設置が許可されているベッド数とは異なります。

『新病院』では、現在のうわまち病院よりも63ベッド増えることになります。

特に、『高度急性期』『急性期』のベッドを大幅に増やすのは、より症状の重い、命の危険にある方々に、より適切なタイミングでしっかり対応できる体制になることを意味しています(*)

2025年にかけて入院が必要な方のニーズがぐっと増加してピークとなり、2040年頃までその高止まりは続きます。

フジノが建て替えを提案した理由の1つである『2025年〜2040年の医療ニーズの圧倒的な増加』について、これによって対応できることになります。

(*)医療関係者のみなさまからすると違和感のある表現なのは承知しております。あくまでも広く市民のみなさまにご説明する上での表現なのだとご理解下さい。

次に、市民病院の現在のベッド数と、2025年スタートのベッド数です。

病床機能2018年現在2025年度増減
高度急性期66床69床+3床
急性期222床247床+25床
回復期68床68床
慢性期0床0床
感染症6床6床
合計362床390床+28床

*上は実際に稼働しているベッド数です。設置が許可されているベッド数とは異なります。

市民病院は2025年度までに28ベッド増えることになります。

こちらも『高度急性期』『急性期』が28ベッド増える訳ですが、理由は『新病院』と同じく、『2025年〜2040年の医療ニーズの圧倒的な増加』に対応できるようにする為です。

一方、これまでうわまち病院には慢性期(50ベッド)が『新病院』ではゼロになっています。

後ほど改めてご説明したいのですが、この点は『慢性期ゼロ』についてはフジノもかなり質疑を行ないました。

健康部としては、

  • 横須賀市が力を入れてきた在宅療養(病院中心ではなくてご自宅で療養する方向性)の流れはさらに進んでいくこと
  • 横須賀市内の民間3病院(パシフィック・ホスピタル、湘南病院、聖ヨゼフ病院)に慢性期のベッドが合計356ベッドあること

から、十分対応できる、市立2病院には慢性期を(現時点では)設ける必要は無い、との考えを取っています。




次の記事に続きます)



うわまち病院の移転建て替えに再考を求める請願を教育福祉常任委員会では「部分採択」としました/フジノの質疑を掲載します

教育福祉常任委員会(1日目)が開かれました

12月議会は2日間の本会議を終えて、今日から委員会での審議へと移りました。

けさはフジノの所属する教育福祉常任委員会が開かれました。

教育福祉常任委員会が開催されました

教育福祉常任委員会が開催されました


市長から提出されたいろいろな議案がありますが、それらについては別の機会に報告します。

委員会の議事次第

委員会の議事次第


今日のブログでは、『うわまち病院の移転建て替えに再考を求める請願』について報告します。



請願審査の様子を報告します

横須賀市議会では、請願を提出して下さった方々が実際に委員会の場に出席して、意見を述べることができます(=『陳述』と呼んでいます)。

請願の審査の前に、まず15分間の陳述がまず行なわれました。

陳述人による15分間の陳述

陳述人による15分間の陳述


陳述人の方は想いがあふれてしまったのか、陳述が15分を超えてしまい、委員長に促される形で途中で終わる形となってしまいました。

続いて、所管部局である健康部から所見(部としての見解)が述べられました。

部長による所見

請願第11号『市立うわまち病院移転計画の再考及び上町地区の包括的地域振興対策の検討・策定について』、健康部の所見を申し上げます。

はじめに、移転方針を発表してから、上町地域の町内会などで説明会を行なってきましたが、説明会に出席された方々から頂いた、うわまち病院に対する思いをいくつか申し上げます。

建て替えが必要なのは分かるが、現在地での建て替えを諦めずに、もっとこだわって考えてほしい。

地元へ何の相談も無く決定したことには納得いかない。

もう1度はじめからやりなおしてほしい。

進入路の拡幅について地権者は協力すると言っているので、市が言う10年よりもっと早くできるはずだ。

など、 もう1度、現地での建て替えを考えてほしい、というご意見を最も多くいただきました。

また、うわまち病院の歴史的なことについても、上町は、旧国立横須賀病院の城下町として栄えてきたこと。

昭和60年以降には、国立横須賀病院の存続運動を多くの関係者が一緒になり行なってきたこと。

国立横須賀病院が、国から市へ移譲された際の病院名の公募に、地元も参加し、うわまち病院となったことなど。

こうした病院の歴史を大切にしてほしい、というご意見も頂きました。

まちづくりの点では、お祭りやイベントなどで、地域の人々のつながりをより強くしながら、地域、さらには商店街の活性化に向けてがんばっている中で、大きな事業所でもあるうわまち病院が移転してしまうことへの不安の声も頂きました。

このように、地域の皆様の思いが詰まったうわまち病院であり、また病院は、単に医療を提供するというだけでなく、地域の皆様の生活の場と共にあることを、改めて受け止めさせていただきました。

それでは、請願内容について、健康部の所見を申し上げます。

まず、請願項目(1) についてです。

うわまち病院の移転計画については、9月定例議会の一般質問で市長が申し上げましたが、うわまち病院の現地での建替えを断念するということは、本当に苦渋の決断でした。

教育福祉常任委員会での質疑でもお答えしましたように、老朽化が進み、手狭な療養環境を早急に改善しなければなりません。

老朽化したうわまち病院を、1日でも早く、市民のニーズに応えられ、医療の技術革新にも沿える病院とする為には、移転して新病院を建設する必要があると考えています。

次に、請願項目(2)についてです。

うわまち病院の移転方針については、9月8日の上町連合町内会役員会での説明に始まり、10月にかけて、地元町内会主催の説明会や、健康部主催の説明会で、延べ11回、300人以上の皆様にお越しいただきました。

今後も、地域の皆様の求めに応じて説明に伺うのはもちろんのこと、新病院建設の検討状況については、丁寧な説明をしてまいります。

なお、上町連合町内会長からの要請により、12月7日に、再度、地元説明会を開催いたします。

次に、請願項目(3)についてです。

うわまち病院の跡地利用については、市長が、9月定例議会で、うわまち病院の跡地活用は、地域の皆様とともに、明るい将来を語り合いながら進めていきたいと答弁しています。

これは、市が責任をもって取り組むべきことであり、地域の皆様のご意見をいただきながら検討してまいります。

また、上町連合町内会長をはじめ、説明会に出席された方々から、税務署や裁判所の跡地利用について、国に働きかけてほしいという要望があり、上町地区の活性化 のために、市から国に対して働きかけてまいります。

以上をもちまして、請願第11号に対する健康部の所見とさせていただきます。

続いて、

  • 田辺昭人議員
  • 大村洋子議員
  • 板橋衛議員
  • 角井基議員
  • 杉田惺議員
  • 加藤ゆうすけ議員
  • フジノ

が健康部に対して質問を行ないました。

次に、討論が行なわれて、加藤ゆうすけ議員から請願項目全てに反対する旨が述べられました。

その後、採決が行なわれました。

内容議員
請願項目全てに賛成大村洋子議員
請願項目2・3に賛成田辺昭人議員
田中洋次郎議員
板橋衛議員
角井基議員
伊東雅之議員
杉田惺議員
フジノ
請願項目全てに反対加藤ゆうすけ議員



上のように、3つの立場に委員の結論が分かれましたので、やむなく多数決となりました。

多数決の結果、請願項目2・3の『部分採択』とすることが決まりました。

教育福祉常任委員会の結論は『部分採択』と決まりました。この後は、本会議に送られます。

最終日の12月14日に、最終的に横須賀市議会としての請願に対する結論が決まります。



請願審査でフジノが行なった質疑応答を紹介します

このブログの最後に、今日の教育福祉常任委員会でフジノが健康部に対して行なった質問を紹介します。

実際には質問という形を取りながら、2つの想いがありました。

1つには、請願をされた方々に対して、うわまち病院を建て替えて新病院を作ることは横須賀・三浦のみなさまにとって不可欠なことだとご理解いただきたいという想い。

2つには、現在の横須賀市の情報発信の在り方を改善して、うわまち病院周辺地域の方々だけでなく広く市民のみなさまに正確な情報をご理解いただきたいという想い。

特に2つ目は具体的な提案を盛り込みましたので、必ず実施してほしいと思います。

フジノの質問

それでは請願第11号・市立うわまち病院移転計画の再考及び上町地区の包括的地域振興対策の検討・策定について、数点質問をさせていただきます。

まずは、『うわまち病院移転について考える会』の安倍代表はじめ、陳述をして下さった高梨会長、署名をして下さった5000名を超える方々に感謝を申し上げたいです。

ある病院の院長先生からは

「移転に反対されるほど地域に愛される病院というのは極めて珍しいことで感謝すべきことなのだよ」

とご指摘を頂きました。

市立うわまち病院をここまで愛して下さったことに感謝を申し上げたいと思います。

質問に入ります。

まず全ての大前提となる、『うわまち病院の建て替えがどうしても必要な理由』を再確認したいと思います。

医療政策は大切なテーマなので、9年程前から僕は市内の医療関係者の方が誰と意見交換をしてきました。

その中にうわまち病院の医療関係者の方もおられて、本来はもっと良い医療が提供できるはずなのに建物の老朽化とその狭さによって実現できないこと、駐車場を拡大したけれどやはり雨が降った日などは県道まで車の列が連なっていることなどをお聞きして、それ以来ずっと問題視をしてきました。

僕の中で建て替えの必然性が高まったのは、7年前の東日本大震災でした。

自家発電がうまく機能しなかったり、病院の機能を維持する為に本当に多くの努力が払われねばならなかったことです。

元々の建物の著しい老朽化に加えて、東日本大震災のダメージが加わりました。

そこで6年前、吉田市長に初めてうわまち病院の建て替えの提案をした訳です。

建て替えの提案者であることから、うわまち病院周辺地域のみなさまにご説明に伺うたびに、僕は「諸悪の根源である」というに厳しいお言葉をよくいただくんですが、それでも「これは正しい提案だった」と信じています。

なかなか市民の皆様にはご理解いただけていないのですが、医療政策というのは1つの病院で考える訳でもなく、また1つの市だけで考えるわけでもありません。

具体的には『地域医療構想』というものがありまして、この横須賀・三浦地域を『横須賀・三浦構想区域』と呼ぶんですが、団塊世代の皆様が75歳となる2025年、もうすぐですが、必要な病床、ベッド数のことですが、2016年度の実績と比べると2025年の推計では600ベッドも足りていないという推計が分かりました。

横須賀・三浦の医療政策の中心は最も大きな街である以上で、やはりこの区域の医療ニーズは横須賀市が担うしかない。

具体的には我々は市立病院を持っていますから、「市立2病院で医療ニーズに備えるしかない」というふうに考えてまいりました。

そこで伺います。

『地域医療構想』における『横須賀・三浦構想区域』の望ましい姿を実現していく上で、横須賀市の市立2病院の果たす役割はとても大きいのだという僕の認識を健康部はどのようにお感じになりますか。

お聞かせ下さい。

市立病院担当課長の答弁

はい。横須賀市立の病院がこの三浦半島地域で果たす役割ということでございますけれども、この点につきましては藤野委員と同じ想いでございます。

やはり地域でとても大切な病院として、また基幹として担っていくべき医療機関だというふうに考えております。

フジノの質問

続いての質問です。

人口減少は続いていきます。

これは全国的に続きますし、この『横須賀・三浦構想区域』でも続いていきます。

けれども、逆に医療が必要な方々のニーズは増え続けて、2030年にピークになって高止まりして2040年頃まで続いて参ります。

データから見る将来の医療ニーズ(ここでは入院のみ)

データから見る将来の医療ニーズ(ここでは入院のみ)


具体的な数字を申し上げますと、実績ベースで2013年は約4200人の方が入院が必要でしたが、2025年には5000人を超えて、2030年には5200人、2035年も同じく5200人とピークが続いて、2040年にようやく4900人台へと少しだけ減っていきます。

そこで伺います。

「こうした推計はまず外れることが無く一刻も早くうわまち病院を建て替えて、遅くとも2025年までにはスタートさせる必要がある」と僕は考えてきました。

この考えについて健康部がどのようにお考えか、お聞かせ下さい。

市立病院担当課長の答弁

この点についても藤野委員と同じ想いでございまして、健康部としても一刻も早くうわまち病院の建て替えを実現したいというふうに考えております。

フジノの質問

ありがとうございます。

市立2病院のうち、うわまち病院の方が明らかに老朽化が著しいものですから、うわまち病院の建て替えを6年前にこうして吉田市長に提案したのでした。

現在請願をして下さったみなさまが考えておられる理由と同じ理由で、僕は当初は現在地で建て替えるべきだと訴えてまいりました。

こした事柄を、市議会議員時代の上地市長と議員控室で何度も意見交換をしてまいりました。

ですから今も上地市長と僕は基本的には同じ考えだと思います。

しかし今回様々な状況が明らかになった8月、上地市長が行なった記者会見を聞きました。

初めは僕自身もショックでしたが、やはり現地での建て替えについて様々なシミュレーションを行なった結果を伺うにつけて、残念ながら移転をしてもはや新しい場所で新病院によって医療提供を行なうしかないという立場に上地市長が決断をされた。

僕自身も代替案を調べたけれども、現地では実現できないということが分かった。

そこで8月31日の一般質問の場で自らの立場を表明させていただきました。

この点においては請願者のみなさまと僕は立場がこの請願項目の1番については異なることを大変申し訳なく感じています。

ただ、どうしてもこの『横須賀・三浦区域』の医療を守る為には建て替えをしなければならない事をみなさまにご理解いただきたいと思います。

同時に、うわまち病院周辺地域の発展と振興を願う立場は全く同じです。

これはどんなことをしても徹底的に進めていかねばならないと考えています。

そこで、健康部に伺います。

それは『今後のコミュニケーションの在り方』についてです。

これまでの間、健康部が町内会・商店会にお招きいただいて説明をするという在り方で説明が10回行われ、そして2回の広くどなたでも参加できる説明会が開かれてきました。

しかし、この間ずっともどかしさを常に感じてまいりました。

例えば、地域住民の方から頂いたご提案やご質問に対して、陳述人の方がおっしゃったように、その次の説明会に反映されているのかと言えば、その事自体、一般の我々は知ることができないというな状況があり、質問をいただくたびに僕は議員としては上町に入りお一人お一人にお答えをして回ってきました。

この状況を別の案件と比べてみると「ちょっとやっぱ違うな」と思うことが分かります。

例えば先日『エコミル』という愛称が決まった『新ごみ処理施設』と比べてみて頂きたいんです。

こちらの『新ごみ処理施設』については、市民の皆様へとにかく情報提供を徹底しようということで横須賀市のホームページでもその為だけのコーナーを作り、『広報よこすか』でも定期的にお知らせをし、さらにインターネットや『広報よこすか』では届かない方の為にも、本計画について進捗状況などの情報をお伝えするために紙ベースで『横須賀ごみ処理施設建設ニュース』というものを創刊して年4回発行して進捗状況などをお知らせしてきました。

「新ごみ処理施設建設ニュース」

「新ごみ処理施設建設ニュース」


本来ならばもう8月に発表をしてすぐにしっかりと横須賀市の公式ホームページに『うわまち病院建て替えのコーナーQ&A』などを作って、皆様にご質問を頂けばそこできちんと市の公式な見解を示しできるようにすべきであったですし、また広報よこすかでも今後は定期的に触れていく必要があると思いますし『横須賀ごみ処理建設ニュース』のように紙媒体でも発信していく必要があると思います。

こうした提案に対して健康がどのようにお感じでしょうかお聞かせください。

健康部長の答弁

今、藤野委員から言われた通りだと思います。

これまでの流れからいきますと、8月21日にまずは広く市民にお伝えするということでの市長の記者会見という形を取った後、「地元の事をまず考えなければいけない」ということは当然市長の頭の中にもありましたので、「まず地元に対して健康部が行ってしっかりと説明をしてくるように」との指示のもと9月8日を皮切りにまず地元を中心に、地元を大切に説明をしましょうしてきましょう、ということで進めてまいりました。

そういう中で、健康部主催で、今藤野委員からもおっしゃって頂いたように、2回ほど説明会を開催を致しましたが、その時のスケジュールの取り方がまず地元の町内会の説明会が終わった後でなければ広く市民に説明会を開催するのは好ましくないだろうという判断のもとで行なった結果、その日取りが『広報よこすか』でお知らせしてからですと2ヶ月後ぐらいになってしまうという問題がありました。

そこで報道機関を通じてお知らせをする、市のホームページでもお知らせはしたんですが、というな形で2回ほど開催をさせていただいたんですが、やはり周知が徹底されず、集まっていただいた方が少なかったというようなこともございます。

それから、今、移転候補地の選定を進めている中で、情報提供の場が非常に少なくなっております。

今後、新たな展開を迎えてきますので、そういう中では今藤野委員からご提案いただいたような形で広く情報をご提供していくという風なことは考えております。

フジノの質問

ありがとうございます。

今、お約束していただけたという風に受け止めているんですが、ぜひ提供していただきたい内容について3つ挙げさせて下さい。そして答弁を頂きたいと思います。

まず、うわまち病院の建て替えについてのQ&A。

これは本当に何度も何度も市民の方、うわまち病院周辺地域の方に、様々なご提案。代替案を頂いて、それに関して部局に戻って、地域へ回答をお伝えする。これを繰り返す訳ですが、残念ながら伝言ゲームになってしまって正しい情報が広く伝わらないというような状況がある。

ですからまずうわまち病院の建て替えについて正式な市の意見はどういうものであるのか。頂いたご質問に対してはどうお答えするのかというQ&Aのコーナーは絶対に作っていただきたいというふうに思います。

また、現在移転をするという方向で、うわまち病院周辺地域の方々にご説明を続けてはいますが、一方で移転という現実にも目を向けねばなりません。

ですから移転先に関しての情報提供のコーナーも作るべきです。

先ほど陳述人の形が述べていただいたように、移転先に関する情報。それから現地で立て替えというのはちょっと難しいので予算立てとか考えづらいんですが、比較するとどうなるのかいうようなこともきちんと報告していただきたいと思っています。

例えば、今日この後の教育福祉常任委員会の場で『一般報告』において『市立2病院の病床や機能分担』なども説明されることになっていますが、一般の市民の方々はそんなこと全然ご存知ないわけです。

ですからやはり新しい病院のあり方についてあるいは移転先などについての情報提供も是非していただきたい。

そして最後に、跡地再開発についての情報提供コーナーは絶対に作っていただきたい。

これはもう企画調整会議も開催されている訳ですが、まずそこで何が議論されたのかということ。

それ以外に開催されたこと自体も知られていない状況があります。

ですから繰り返しになりますが、うわまち病院のQ&A、新しい病院のあり方や移転先について、それから跡地再開発については、必ず情報提供をしていていただきたいという風に思いますがいかがでしょうか。

健康部長の答弁

はい。ありがとうございます。

藤野委員のご意見をしっかり受け止めてそのように対応していきたいと思います。

フジノの質疑は以上です。





うわまち病院移転建て替えの後の『新病院』の在り方について、今日の委員会で報告がありました。

ぜひこちらもご覧くださいね。



市長へ一般質問を行ないました。フジノは16年間で74回目の本会議での質問でした/2018年12月議会

12月議会がスタートしました

本日から12月議会がスタートしました。

2018年12月議会をおしらせするポスター

2018年12月議会をおしらせするポスター


今日と明日の2日間にわたって、本会議で市長らへの一般質問が行なわれます。

フジノは、けさ2番目に質問に立ちました。

一般質問に立つフジノ

一般質問に立つフジノ


質問の全文はこちらをご覧下さい。



フジノの唯一の長所は「絶対に諦めないこと」だと思います

質問を読むとご理解いただけると思うのですが、今回とりあげた3つのテーマはフジノがずっと訴えてきたものばかりです。

これまでの議員生活16年を通じて訴えてきた政策の、一部集大成のような質問となりました。

例えば、ある質問は歴代4人の全ての市長と議論を交わしました(上地市長が改善すると約束をしてくれてついに決着がつきました)。

ある質問は、前市長と4回にわたって一般質問を行ないました(これも上地市長は実現すると約束してくれました)。

政治家フジノの最大の能力は、『絶対に諦めないこと』です。

市長との一問一答に立つフジノ

市長との一問一答に立つフジノ


フジノの問題意識に社会や時代が追いついてくれなくても、社会に働きかけて、時代が変わるまで絶対に諦めません。

こうして、過去からずっと闘ってきた問題の多くが今日の上地市長の答弁によって、決着がつきました。



傍聴をして下さった方々が上地市長の答弁に涙・・・

上地市長という歴代市長の中で最も人権意識の高い市長に出会えて、フジノは本当に救われました。

フジノは、1つ目のテーマの答弁を上地市長が語るのを聴いて、思わず目頭が熱くなってしまいました。

議場で泣く訳にはいきませんが、危ういところでした。

さらに、2つ目のテーマとしてパートナーシップ制度実現に向けた質問も行ないました。

傍聴に来て下さった方々からも

「あまりにも感極まり涙が出そうでした」

「上地市長のスピーディーな回答にじーんとしました・・・嬉しかったです」

とメッセージをいただきました。

フジノだけでなく、傍聴席の方々も、これまで長い間苦しめられてきた現実が変わっていくことへの安堵感と未来への希望から、思わず涙が出そうになったのでした。

ひたすら上地市長は「自分は自分の仕事をしているだけ。差別は許せない」とポーカーフェイスを貫いておられます。

けれども、あらゆるパワーレスな状態へ追い込まれている方々にとってエンパワーメントの機会を与えてくれる上地さんは「最高な市長だ!」とフジノは心から感謝しています。

明日も一般質問は続きます。

本会議が終われば、来週からは委員会がスタートします。

毎日全力でがんばります!



フジノは11月29日の朝2番目に市長へ質問します!一般質問の順番が決まりました/2018年12月議会

議会運営委員会が開かれ、質問順が決まりました

けさ『議会運営委員会』が開かれました。

議会運営委員会・審査事項より

議会運営委員会・審査事項より


明日から12月議会がスタートします。

議会期間は16日間で、明日11月29日から12月14日の予定です。

12月議会のスケジュール

12月議会のスケジュール


まず明日とあさっての2日間、本会議が開かれます。

市長らへの一般質問は11名で、初日に6名、2日目に5名が行ないます。

質問の順番が正式に決まりましたので、お知らせします。

11月29日 本会議
  1. 小室 卓重
  2. 藤野 秀明
  3. 西郷 宗範
  4. 大村 洋子
  5. 嘉山 淳平
  6. ねぎし かずこ
11月30日 本会議
  1. 田中 洋次郎
  2. 加藤 ゆうすけ
  3. 井坂 直
  4. 小林 伸行
  5. 渡辺 光一

となります。

フジノの質問は、明日11月29日(水)の朝2番目です!

10時に本会議がスタートするので、フジノは午前10:40~11:00くらいの間にスタートでしょうか(質問が何時になるかばかりは当日になってみないと分かりません)。

フジノの質問内容を記した発言通告書は、先日のブログに掲載してあります。

そして、全ての質問者の発言通告書もPDFファイルにしてアップしました。

11人分の発言通告書はこちら。

ぜひご覧下さいね。



傍聴もインターネットで観ることもできます

本会議の傍聴はどなたでもできます。詳しくはこちらの市議会HPをご覧下さいね。

また、インターネット生中継も行なっております。

こちらをクリックして、『ライブ中継』というコーナーからご覧下さいね。

フジノにとって74回目の本会議での質問となります。

横須賀市議会の場合、『本会議での一般質問・代表質問』は1年間に4回しかありません(いざという時には緊急質問の機会などもあります)。

議員の『任期』は4年間です。

つまり、質問可能回数を計算すると、

1年間に4回×任期4年間=合計16回

となります。

4年間の任期をフル活用してもわずか16回しか質問ができません。

フジノは16年間たった1度も休むこと無くコツコツと質問を続けてきました。

その結果、今では全議員の中で最も質問回数の多いのがフジノなのです。

16年間の議員生活も残り5ヶ月。

本会議での質問も今回を入れてラスト2回のみ。

いつもどおり明日も全力でがんばります!



多様な性の尊重を実現する社会をめざす為に改正する男女共同参画推進条例案を市民が一読して正確に理解できるように改善すべき/市長に行なう質問の発言通告書を紹介します(その6)

前の記事から続いています)

フジノの一般質問の発言通告書を紹介します(その6)

一般質問をする為にはあらかじめ質問の趣旨を記した『発言通告書』を提出します。

発言通告書の表紙

発言通告書の表紙


最後の質問は、横須賀市が今改正に取り組んでいる『男女共同参画推進条例』についてです。

3.市民が一読して正確に理解できるように、改正男女共同参画推進条例案における定義と条文を改善する必要性について

行政法務的には問題がなくとも、市民目線で読んで、正確に理解されない定義と条文は修正すべきだ。

【質問25】
改正男女共同参画推進条例案中の「男女共同参画」という文言は全て「男女共同参画及び多様な性を尊重する社会の実現」に置きかえるべきではないか。

これだけを読んでもさっぱり意味は通じないと思います。

もう少し説明しますね。



男女共同参画推進条例が生まれ変わります

『パートナーシップ制度』導入の実現の影にすっかり隠れてしまいましたが、フジノはもう1つの提案を実現しつつあります。

それは男女二元論に基づいた『男女共同参画推進条例』の改正です。

この世界は、生まれた時に指定された男と女という2つの性別だけであらゆる物事が決められてきました(男女二元論とフジノは呼んでいます)。

しかし、男女二元論はファンタジーです。フィクションです。嘘なのです。

現実の世界はもっと多様性に満ちています。

そこでフジノは、長年にわたって男女共同参画推進条例の改正を求めてきました。

このテーマでも前市長とは3回も一般質問で議論しましたが、のらりくらりと逃げ続けました(2012年12月議会での質疑2013年12月議会での質疑2015年12月議会での質疑をご覧下さい)。

しかし昨年当選した直後の上地市長に一般質問をしたところ、改正すると答弁してくださいました。

長年の悲願がついに叶う訳です。

やっと条例が現実の姿に近づく改正がなされるのです。

条例の名称も大きく変わって

男女共同参画推進条例→男女共同参画及び多様な性を尊重する社会実現のための条例

となります。



定義がおかしいせいで本文を呼んでも「多様な性を尊重する社会の実現」が全然読み取れない・・・

実際に男女共同参画審議会で作られている改正案を全文ご紹介します。

パブリックコメント手続きの意見募集も終わり、条文もほぼ固まりつつあります。

長いですが、どうかご覧下さい。

横須賀市男女共同参画及び多様な性を尊重する社会実現のための条例

(前文)
性別、性的指向、性自認等にかかわらず、すべての人が生きる喜びと責任を分かち合い、家庭、地域、学校、職場その他のあらゆる場で共に活躍することができる社会、及び子育てや介護等が人びとの多様な価値観と生き方の中で享受、分担され、それを支える制度的な環境が整えられている平和な社会の実現は、成熟した豊かな21世紀の社会を創るための最重要課題といえます。

本市では、横須賀市基本計画の中に男女共同参画の形成を位置づけ、性別格差の解消や対等な参画機会の確保に向け多くの取組みを続けてきました。

しかし、いまなお性別によって役割を分ける慣行や意識、それを助長する制度は残存し続け、実質的な男女の平等を阻んでいる現実があります。

さらに、近年では、「性的指向や性自認等を理由とする差別や偏見の解消」に向けた取組みを求める声が強まっています。

それは性別を男女軸だけで考えることを当然視してきた社会に対する、生き難さを抱えてきた当事者たちからの切実な要求です。

横須賀市を構成する、市、市民、教育関係者及び事業者等は、このことの意味と課題の重要性を深く認識し、協働して、あらゆる手立てを講じ、その解決・実現に向けた努力をしていくことが問われています。

横須賀市は、上記の男女共同参画推進に託された現代的課題の重要性に鑑み、「性別等による偏りのない社会」「誰もが活躍できる社会」「誰も孤立させない社会」の実現を目指すことを決意し、ここに、この条例を制定するものです。

(目的)
第1条 この条例は、男女共同参画の推進に関し基本理念、責務、市が実施する施策の基本的な事項等を定め、市、市民、教育関係者及び事業者等が協働し、男女共同参画の着実な推進を図り、もって、全ての人が性別、性的指向、性自認等にかかわらず個人として尊重され、家庭・地域・学校・職業生活など社会のあらゆる分野における活動において、主体的に行動できる社会を形成することに寄与することを目的とする。

(定義)
第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1)男女共同参画 全ての人が、性別、性的指向、性自認等にかかわらず個人として尊重され、家庭・地域・学校・職業生活など社会のあらゆる分野における活動において、対等に参画し、その個性及び能力を発揮することをいう。

(2)性別 生物学的な性別(雄雌の区分・セックス)及びそれに対する「社会的文化的に形成された性別(ジェンダー)」を示す概念をいう。

(3)性的指向 異性を対象とする異性愛、同性を対象とする同性愛、男女両方を対象とする両性愛、いずれも対象としない無性愛等の、人の恋愛や性愛がどのような性を対象とするかを示す概念をいう。

(4)性自認 自分が女性または男性であるか、その中間であるか、そのどちらでもないか、流動的であるか等の自らの性に対する自己認識をいう。

(5)性別等 性別、性的指向、性自認等をいう。

(6)教育関係者 市内において学校教育、社会教育、その他あらゆる教育に携わる個人及び法人その他の団体をいう。

(7)事業者等 営利・非営利にかかわらず本市の区域内に事務所又は事業所を有する個人又は法人その他団体をいう。

(8)協働 市、市民、教育関係者及び事業者等が、共通の目標を達成するために、継続的で対等な協力関係を形成し、それぞれが単独で行うよりもよい効果をあげるように、能力、情報等を提供し合うことをいう。

(9)暴力 性別等に基づく暴力行為のことで、身体に対する直接的な暴力、及び身体的、精神的、経済的、性的虐待やネグレクト等心身に有害な影響を及ぼす行為のことをいう。

性別等に基づく暴力行為の現れとして、ドメスティック・バイオレンス、セクシュアル・ハラスメント、ストーカー行為等が挙げられる。

ドメスティック・バイオレンスとは、配偶者、交際相手等の親密な関係にある者又はあった者の間で起こる暴力及びこれに準ずる心身に有害な影響を及ぼす行為のことをいう。

セクシュアル・ハラスメントとは、相手が望まない性的な言動により、相手に不利益を与え、又は相手の生活環境を害することをいう。

(基本理念)
第3条 市、市民、教育関係者及び事業者等は、次の各号に揚げる事項を実現するために、協働して男女共同参画を推進するものとする。

(1)全ての人が、性別等にかかわらず個人として尊重され、いかなる場合においても暴力及び不利益な扱いを受けることなく、自由に生き方が選択できること。

(2)全ての人が、性別等にかかわらず社会の構成員として、市の施策及び社会のあらゆる分野における方針の立案及び決定に参画する機会が確保されること。

(3)全ての人が、性別による固定的な役割分担を助長するような制度及び慣行をなくすように努力すること。

(4)全ての人が、互いに協力し、社会の支援のもとに、家庭・地域・学校・職業生活など社会のあらゆる分野における活動において、調和のとれた生活を営むことができること。

(5)性的指向、性自認等に関する公表の自由が個人の権利として保障されること。

(6)全ての人が、妊娠、出産等の性と生殖に関する健康と権利を認め合い、生涯にわたって健康な生活を営むことができること。

(市の責務)
第4条 市は、基本理念に基づき、男女共同参画の推進を市の主要な施策として、総合的に実施する責務を有する。

2 市は、男女共同参画を推進するための情報を積極的に提供しなければならない。

この場合において、個人に関する情報の取扱いに関しては、横須賀市個人情報保護条例(平成5年横須賀市条例第4号)に基づき、必要な措置を講じなければならない。

3 市は、男女共同参画の推進に関する施策を実施するに当たり、市民、教育関係者及び事業者等と協働するとともに、国及び他の地方公共団体と連携するよう努めなければならない。

4 市は、自らが率先し、男女共同参画の実態把握と検証に努め、男女共同参画を推進しなければならない。

(市民の責務)
第5条 市民は、自ら男女共同参画について学び、生活の中で意識及び行動を見直すよう努めなければならない。

2 市民は、男女共同参画の推進に関する施策に係る市の意思決定過程に参画し、その推進の担い手として、市、教育関係者及び事業者等と協働するよう努めなければならない。

(教育関係者の責務)
第6条 教育関係者は、男女共同参画の推進に果たす教育の重要性を認識し、教育を行うよう努めるものとする。

2 教育関係者は、市が実施する男女共同参画の推進に関する施策に協力するよう努めるものとする。

(事業者等の責務)
第7条 事業者等は、就労者(就労希望者を含む)に対し、戸籍上の性別にとらわれない評価・採用を含む性別等による差別的な取扱いをすることなく、全ての人が能力を発揮するための機会を確保し、その成果に対し適正な処遇を与えるよう努めなければならない。

2 事業者等は、就労者が個々の能力を十分発揮できるよう、子育て、介護等の家庭生活及び地域生活並びに仕事を両立できる環境整備に努めなければならない。

3 事業者等は、基本理念を踏まえ、就労者に対する教育に努めるとともに、その事業活動及び事業運営において、男女共同参画の推進に向けた必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

4 事業者等は、男女共同参画推進の取組状況について、市の求めに応じ、報告するものとする。

(性別等による人権侵害の禁止)
第8条 全ての人は、いかなる場合においても、性別等による差別的な取扱い及び暴力による人権侵害を行ってはならない。

(基本的施策)
第9条 市は、男女共同参画を推進するため、次の各号に掲げる基本的施策を行うものとする。

(1)全ての人が相互に協力し、家庭・地域・学校・職業生活など社会のあらゆる分野において、活動の調和がとれるよう必要な支援に努めること。

(2)暴力による被害者を救済し、その自立を支援するため、相談を受け、情報提供を行い、関係機関との連携に努めるとともに、暴力を防止するため福祉関係者、医療関係者等の体制づくりに寄与すること。

(3)学校教育、社会教育等のあらゆる分野の教育の場において、男女共同参画の推進が図られるよう努めること。

(4)横須賀市市民協働推進条例(平成13年横須賀市条例第3号)に基づき、男女共同参画を推進する活動を行う市民公益活動団体を支援し、及び育成すること。

(5)市民、教育関係者及び事業者等に対し、男女共同参画の推進を阻害する、性別による固定的な役割分担を助長し、及び暴力を容認する表現を用いないよう理解及び協力を求めていくこと。

(6)社会のあらゆる分野に参画する機会及び能力の発揮を促す学習機会の提供等を通じ、男女間の格差をなくすよう努めること。

(7)市は、自ら率先して男女共同参画を推進し、及びその取組経過を公表することで、事業者等のモデルとなるよう努めること。

(8)市は、性別による固定的な役割分担の意識があると認める場合は又は性別等を起因とする理由により参画する機会が妨げられていると認める場合にあっては、積極的改善措置を講ずるよう努めること。

(基本計画の策定)
第10条 市は、男女共同参画の推進に関する施策を総合的かつ計画的に推進するため、基本的な計画(以下「基本計画」という。)を策定するものとする。

2 市長は、基本計画を策定し、又は変更しようとするときは、第24条第1項に規定する横須賀市男女共同参画・多様な性に関する審議会に諮問しなければならない。

3 市長は、基本計画を策定し、又は変更したときは、速やかにこれを公表するものとする。

4 市長は、策定し、又は変更した基本計画の進ちょく状況を管理するとともに、進ちょく状況の内容を分析し、それらの結果を毎年1回以上公表するものとする。

(男女共同参画・多様な性に関する専門委員)
第11条 男女共同参画の推進に当たり公正かつ中立的な立場で迅速な問題解決に資するため、本市に、男女共同参画・多様な性に関する専門委員(以下「委員」という。)を置き、定数を3人とする。

2 次に掲げる者は、委員に対し、書面により苦情、相談等を申し出ることができる。

(1)市が実施する男女共同参画に関する施策又は男女共同参画社会の形成に影響を及ぼすと認められる施策について不服がある者

(2)市内で男女共同参画の推進を阻害する要因により人権が侵害された者又は侵害されるおそれのある者

3 委員の任期は、2年とする。

4 市長は、優れた識見を有する者のうちから委員を選任する。

(委員の職務等)
第12条 委員は、関係者の同意を得て、前条第2項の苦情、相談等に基づき、必要に応じその内容を調査し、是正等の措置を講ずるよう関係者に要請し、又は関係機関へ引き継ぐことができる。

2 市長は、必要と認めるときは、委員の職務の遂行を補助する者を置くことができる。

3 市、市民及び事業者等は、委員の職務遂行について積極的に協力するよう努めなければならない。

(委員の報告等)
第13条 委員は、第11条第2項の申出の処理状況等に関し報告書を作成し、市長に提出するものとする。

2 市長は、毎年1回以上前項の報告に関する概要を公表するものとする。

(委員の責務)
第14条 委員は、職務上知り得た個人に関する情報の取扱いに関しては、横須賀市個人情報保護条例に基づき、必要な措置を講じなければならない。

2 委員は、公平かつ誠実に職務を遂行し、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も同様とする。

(推進拠点の設置)
第15条 市は、男女共同参画及び多様な性の尊重に関する施策の推進並びに市、市民、教育関係者及び事業者等の協働の拠点となる施設(以下「推進施設」とう。)を設置する。

(推進施設の位置及び名称)
第16条 推進施設の位置及び名称は、次のとおりとする。
位置 横須賀市本町2丁目1番地
名称 デュオよこすか

(館長等)
第17条 推進施設に次の職員を置く。
(1)館長
(2)その他必要な職員

(休館日)
第18条 推進施設の休館日は、12月29日から翌年の1月3日までとする。

2 市長は、特に必要があると認めるときは、前項の規定にかかわらず、臨時に休館日を変更し、又は設けることができる。この場合において、その都度推進施設前にその旨を掲示するものとする。

(使用時間)
第19条 推進施設の使用時間は、午前9時から午後6時までとする。

2 市長は、必要があると認めるときは、前項の使用時間を変更することができる。

(使用許可)
第20条 推進施設を使用しようとする者は、市長の許可を受けなければならない。ただし、その使用が次の各号のいずれかに該当する場合は、使用を許可しない。

(1)公の秩序を乱し、又は善良な風俗を害するおそれがあると認められるとき。

(2)推進施設の建物又は附属設備をき損するおそれがあると認められるとき。

(3)管理上支障があると認められるとき。

(4)その他市長が適当でないと認めるとき。

2 市長は、管理上必要があると認めるときは、前項の使用許可について条件を付することができる。

(使用許可の取消し等)
第21条 市長は、推進施設の使用の許可を受けた者(以下「使用者」という。)が次の各号のいずれかに該当する場合は、使用の許可を取り消し、使用を制限し、又は使用の停止を命じなければならない。

(1)使用許可の条件に違反したとき。

(2)この条例又はこの条例に基づく規則に違反したとき。

(3)前条第1項ただし書に規定する理由が発生したとき。

(原状回復の義務)
第22条 使用者は、推進施設の使用を終了したときは、直ちに原状に復さなければならない。ただし、市長において原状に復さないことを承認したときは、この限りでない。

(行為の禁止)
第23条 推進施設においては、特別の設備、装飾、物品の販売、寄付金の募集その他これらに類する行為をしてはならない。ただし、市長の許可を受けたときは、この限りでない。

(男女共同参画・多様な性に関する審議会)
第24条 次に掲げる事項を担任するため、本市に地方自治法(昭和22年法律第67号)第138条の4第3項の規定による附属機関として、横須賀市男女共同参画・多様な性に関する審議会(以下「審議会」という。)を設置する。

(1)男女共同参画の推進及び進ちょくに関することについて、市長等の執行機関の諮問に応じ、審議し、及び答申すること。

(2)男女共同参画の推進に関する重要事項について調査及び審議を行い、市長等の執行機関に意見を述べること。

2 審議会は、公募市民、事業者及び学識経験者を含む15人以内をもって組織する。ただし、委員の構成については、性別等に偏りがないように配慮しなければならない。

3 委員の任期は、2年とする。ただし、補欠委員の任期は、前任者の残任期間とする。

4 前3項に定めるもののほか、審議会の運営について必要な事項は、規則で定める。

(その他の事項)
第25条 この条例の施行について必要な事項は、市長が定める。

附則
この条例は、平成31年4月1日から施行する。ただし、第19条の規定は、平成31年7月1日から施行する。

よく読んで下さいました。おつかれさまです。

この条例を最初から最後まで読んでみて、改正理由である「多様な性を尊重する社会を実現する」ということが伝わったでしょうか?

フジノには伝わりませんでした。

複数の市民の方々にも読んでいただきました。やはり伝わらないとお答えになりました。

その理由は、ハッキリしています。

(定義)
第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1)男女共同参画 全ての人が、性別、性的指向、性自認等にかかわらず個人として尊重され、家庭・地域・学校・職業生活など社会のあらゆる分野における活動において、対等に参画し、その個性及び能力を発揮することをいう。

この定義がおかしいせいです。

本来は、『(1)男女共同参画及び多様な性を尊重する社会の実現』としなければならないのに、『多様な性を~』の文言をカットしてしまったのです。

タイトルまで改正しておいて、この定義はありえません!

例えば、『市の責務』を定めたこの条文を読んでみて下さい。

(市の責務)
第4条 市は、基本理念に基づき、男女共同参画の推進を市の主要な施策として、総合的に実施する責務を有する。

この条文のどこに『多様な性の尊重』が感じられますか?

実は、行政法務的にはこの条文にも『多様な性の尊重』が含まれているのですけれど、ふつうに読んだら全く通じません!

おかしいです!

そこで、フジノが提案している定義『男女共同参画及び多様な性を尊重する社会の実現』を同じ条文にあてはめてみますね。

(市の責務)
第4条 市は、基本理念に基づき、男女共同参画及び多様な性を尊重する社会の実現の推進を市の主要な施策として、総合的に実施する責務を有する。

全く違う内容になりましたよね?

第2条(1)の定義がおかしいせいで、条例案全体から多様な性を尊重するという理念が見えなくなってしまっています。

細かいところだとあなたは思うかもしれません。

行政法務に通じた人は「市議のくせにそんなところに難癖をつけるのか」と思うかもしれません。

いや、フジノは市民のみなさまが一読して伝わらないような条例案を作る為に2012年からずっと闘ってきたのではありません!

フジノにとって6年越しの提案を実現する為に、今が最後のステージなのです。

ここまで来て、この1つの誤った定義のせいで台無しにはさせません。

最後の最後まで、たったひとことでさえもこだわります。

今まで無い存在とされてきた方々を、政治・行政は真摯に反省して、全力を挙げてその存在を肯定していかねばならないのですから。

この長い長いブログ記事を最後まで読んで下さってありがとうございます。

以上がフジノの2018年12月議会での一般質問です。



後日追記:フジノは11月29日に質問します

一般質問の日付が決まりました。

フジノは11月29日の朝2番目に質問します。がんばります!



パートナーシップ制度を利用した市役所職員の福利厚生を改善するべき。市役所が率先して見直せば民間企業にも波及効果が期待できる/市長に行なう質問の発言通告書を紹介します(その5)

前の記事から続いています)

フジノの一般質問の発言通告書を紹介します(その5)

一般質問をする為にはあらかじめ質問の趣旨を記した『発言通告書』を提出します。

発言通告書の表紙

発言通告書の表紙


横須賀市が新たに来年4月スタートを目指している『パートナーシップ制度』についての質問の続きです。

ここからは、横須賀市役所の職員がパートナーシップ制度を利用した場合の福利厚生の在り方についての提案です。

実はこの質問もすでに前市長と行なっています(当時はゼロ回答でした)。
当たり前のことなので今さら記すまでもありませんが、横須賀市役所にも様々なセクシュアリティの方々がいます。

法的な婚姻関係を結んでいたり、異性愛で事実婚の関係にある方々が受けられる福利厚生については、フジノはセクシュアリティを問わず誰もが受けられる権利だと考えています。

(13) 本市職員が証明書を取得した際の福利厚生のあり方について

パートナーシップ証明書を持つ社員に対して、配偶者がいる社員と同様の福利厚生や人事制度の対象とする民間企業が増えている。

本市役所においても証明書を取得した職員の福利厚生や人事制度を見直すことで、さらに民間企業にも波及していく効果が期待できる。

【質問21】
ア 証明書を持つ職員は、法的婚姻関係にある方々が取得できる各種休暇、例えば結婚、育児、介護、忌引休暇を取得できるようにすべきではないか。

【質問22】
イ 家族の扶養手当は事実婚であっても法律では支給が認められており、本市パートナーシップ制度を利用した職員に対しては扶養手当を支給できるように検討すべきではないか。

【質問23】
ウ 市役所とは別組織だが職員の互助組織である職員厚生会は職員が結婚すると結婚祝金を支給している。パートナーシップ制度を利用した職員に対してこの結婚祝金を支給できるように、職員厚生会に提案していただけないか。

【質問24】
エ 配偶者がいる職員に適用される制度に関してその他にも本市パートナーシップ制度を利用した職員に適用できるものがないか、ぜひ検討していただけないか。

12月議会での一般質問の紹介は次の記事が最後となります。

ぜひ最後までお付き合いくださいね。



パートナーシップ制度を先行実施している自治体間で新たに「連携」すべきだ。市営住宅への入居は当然可能にすべき!/市長に行なう質問の発言通告書を紹介します(その4)

記事から続いています)

フジノの一般質問の発言通告書を紹介します(その4)

一般質問をする為にはあらかじめ質問の趣旨を記した『発言通告書』を提出します。

発言通告書の表紙

発言通告書の表紙


横須賀市が新たに来年4月スタートを目指している『パートナーシップ制度』についての質問の続きです。

『ハウジングファースト』という福祉の世界で最初に習う基本的な概念があります。

住まいが無ければ人の生活は成り立たない、というものです。

そこでフジノは『命を守る』という観点から住まいの問題をあらゆる方々について取り上げてきました。

もちろん、セクシュアリティを問わずに事実上のパートナー関係にある方々は市営住宅に入居可能とすべきだという訴えもずっと行なってきました。

なんと前市長とこのテーマでは4回(!)も一般質問をしました。

しかし前市長はやらない理屈をこねくりまわすばかりで、本当に残念でした。

ようやく前市長が引退した今だからこそ書けることなのですが・・・実は、歴代の市営住宅の担当者とはかなり前向きなやりとりを繰り返してきました。

つまり、ゴーサインを出さなかったのは前市長なのです。

やっと彼が居なくなった今、上地市長は冷静な判断をして下さると信じています。

以下、質問の続きです。

(9) 証明書を持つ方々に提供できる本市の取り組みを検討すべきではないか

先行自治体の中には独自の取り組みで証明書に効力を与えているまちがある。

【質問17】
ア 証明書を持つ方々に提供できる新たな取り組みを本市は検討すべきではないか。



(10) 証明書を持つ方々を市営住宅に入居可能とすべきではないか

事実婚関係にある異性パートナーが市営住宅に入居可能であることから、同性パートナーも市営住宅に入居可能とすべきだと前市長と議論を重ねてきた。
 
本市にはパートナーシップ制度が無い為に要件を満たさないとの答弁を受けてきたが、今回、制度が実施されればこの要件は満たされることになる。

【質問18】
ア 本市は、証明書を持つ方々を市営住宅へ入居可能とすべきではないか。



(11) 証明書を持つ方々が県営住宅への入居が可能となるよう神奈川県に運用の見直しの検討を要請する必要性について

やがて県内全域にパートナーシップ制度は広がり、県営住宅への入居に関しても必ず神奈川県は検討せざるを得なくなる。

【質問19】
ア 証明書を持つ方々が市内の県営住宅への入居が可能となるように運用の見直しの検討を、本市は神奈川県に要請すべきではないか。



(12) 類似のパートナーシップ制度を持つ自治体間で連携していく必要性について

市内でしか効力を持たず転出により失効する証明書では、利用者の永続的な安心感は得られない。この状況を改善するためにも、今後はパートナーシップ制度を持つ自治体間が連携する新たなステージへ進む必要がある。

【質問20】
ア 本市は、類似のパートナーシップ制度を持つ自治体に連携を呼びかけて、自治体間での証明書の取り扱いについて協議を行うべきではないか。

(12)もフジノがこの数年間ずっと構想してきた事柄です。

今は、パートナーシップ制度をどこかの自治体がつくる、ということだけで、全国のみなさまが一喜一憂しておられます。

自分の自治体がつくると「良かった」。

他の自治体がつくると「うらやましい」。

フジノはこういう現状が悔しくてたまりませんでした。

国の政策が遅れているならば(先進国で同性婚が存在しないのは日本ぐらい)、地方自治体が取り組みを進めていけば良いのです。

いつもフジノはそう信じて地方議員として全国に通用する政策を横須賀市議会から発信してきました。

もう、単独の自治体がパートナーシップ制度を導入するステージから、新たにパートナーシップ制度を持つ自治体同士が連携する新たなステージへ進むべきです。

来年4月になれば、ようやく実施自治体が10自治体を超えて、二桁になります。

連携を組んで、せめて先行実施自治体の間だけでも共通の仕組みを作るべきです。

これ以上、パートナーシップ制度を必要としている方々に「転居したら証明書を返還しなければいけない」なんて心配をさせてはいけないのです。

地方自治体は、国よりも常に先進的であるべきです。

国がやれないことは地方自治体が取り組みを進めて、国を動かすのです。

だから、横須賀がその連携の口火を切る役割を担いたい、フジノはそう願っています。

まだ制度スタートもしていない段階で、「あいかわらずフジノはビッグマウスだな」と思われてしまうのでしょうけれど(笑)

でも、フジノが提案したことは必ず10年以内に実現させてきました。

先行実施している自治体間での連携も、今回の質問でたとえ無理だとしても、必ず実現させます。

次の記事に続きます)



性的マイノリティ当事者だけでなく事実婚の方々も横須賀市パートナーシップ制度を利用できる意義は何か?養子縁組を結んでいるパートナーを排除しない制度を!/市長に行なう質問の発言通告書を紹介します(その3)

前の記事から続いています)

フジノの一般質問の発言通告書を紹介します(その3)

一般質問をする為にはあらかじめ質問の趣旨を記した『発言通告書』を提出します。

発言通告書の表紙

発言通告書の表紙


横須賀市が新たに来年4月スタートを目指している『パートナーシップ制度』についての質問の続きです。

ここからは、具体的な要綱案に対して質問をしていきます。

すでに『人権施策推進会議』には、制度の具体的な中身を記した要綱案が示されて意見交換がスタートしています。

横須賀市パートナーシップの宣誓の取扱いに関する要綱(案)
横須賀市パートナーシップの宣誓の取扱いに関する要綱(案)

横須賀市はすでに当事者団体の方々とも要綱案について意見交換を行なっています。

ここから先はもっぱらフジノの長年望んできた『実現すべきこと』についてを主に質問として取り上げています。

(5) 対象を同性カップルに限定せず、4要件を満たせば全ての方が利用できる手続とした意義について

要綱案第3条では、(1)成年であること、(2)横須賀市民であること、または本市へ転入予定であること、(3)現在結婚していないこと、宣誓者以外とパートナーシップ関係がないこと、(4)民法第734条第1項に規定される近親者でないこと、の4要件を全て満たした方は誰もが申請可能と定めている。

【質問13】
ア 4要件を満たせば、いわゆる性的マイノリティーとされる方々だけでなく、異性カップルや事実婚の関係にある方々など広く全ての方々が利用できる手続とした意義を、市長はどのようにお考えか。



(6) 4要件のうち「民法第734条第1項に規定される近親者でないこと」の規定は、パートナーを守るために養子縁組を結んだカップルを排除しない運用とする必要性について

同性婚がない我が国では同性カップル等への法的な保護が全く無い。

その為、あえて養子縁組を結ぶことでパートナーを相互に守る手段がとられてきた歴史的経緯がある。

養子縁組を結んだ方々は戸籍上は親子関係にあり近親者の扱いとなるが、本市のパートナーシップ制度から決して排除してはならない。

【質問14】
ア 4要件のうち「近親者でないこと」については、パートナーを守るために養子縁組を結んだカップルを排除しないように申請者の個別の背景を勘案して運用すべきではないか。



(7) 手続を受けた方々に本市が交付する書類の名称について

要綱案第6条では手続終了後に『パートナーシップ宣誓受領証』を交付するとしているが、この名称では当事者の願いに沿っていない。

【質問15】
ア 2人のパートナー関係が宣誓されたことを本市が公的に証明するものであることから、手続を受けた方々に交付する書類の名称は『パートナーシップ宣誓証明書』など『証明書』の言葉を含むものとすべきではないか。



(8) 証明書の返還義務について

要綱案第8条では証明書の返還義務を定めており、(1)当事者の意思によりパートナーシップが解消された場合、(2)一方が死亡した場合、(3)一方又は双方が本市域外に転出した場合、としている。

しかしパートナー死亡時こそ証明書は必要であり、たとえ本市を転出しても証明書を所有することによる心理的な安心感を奪うべきではない。

【質問16】
ア パートナーの死亡と市外への転出については証明書の返還義務から削除すべきではないか。

質問はまだ続きますので、次の記事に続きます。



フジノの長年の想いをぶつけます

制度の実現が来年4月と近づいてきた今、より良い制度にしたいと強く願っています。

フジノがパートナーシップ制度を正式に提案したのは2013年ですが、その前からずっと考えてきたことがたくさんあります。

例えば、市民のみなさまはイメージできないかと思いますが、同性カップル等の方々に全く法的な保護が無い現実があり、少しでもパートナーを守る為にあえて『養子縁組』を結んでいる方々がたくさんいらっしゃいます。

あえて『親子』になることで、法的な保護が少しだけ得られるようになるからです。

本当は『配偶者』になりたいのに同性婚が認められていない我が国では『養子縁組』を選んだ方々がたくさんいらっしゃるんです。胸が痛みます。

そして、全国にこれだけ多くの方々がパートナーを守る為に養子縁組を結んでいる現実があるのに、パートナーシップ制度を実施している9自治体の多くが民法第734条第1項に準じて近親者のパートナーシップ制度の利用を禁じています。

フジノは反対です。

渋谷区は養子縁組を解消すればパートナーシップ制度を利用できるとしています。

パートナーシップ制度には何の法的な効果も保護も無いのに、あえて『養子縁組』を解消する方がいるでしょうか?

フジノは、『養子縁組』を結んでいる方々がそのままパートナーシップ制度を利用できるようにすべきだとずっと願ってきました。

2つは全く別のもので法的に問題は全くありません。

果たして横須賀市は養子縁組を結んでいる『近親者』の扱いをどうするか。

その他にも、何故、証明書の返還義務としてパートナーの死亡時を入れねばならないのか。

何故、市外に転出したら証明書を返還せねばならないのか。

質問時間が20分しか無いので、今回は質問項目に入れられなかった想いもたくさんあります。

絶対により良いパートナーシップ制度を実現したいです。

次の記事に続きます)