横須賀市ではSOGIを問わず誰もが大切な人の介護認定の申請をすることができます。市HPにも明記させました/多くの自治体は申請者を本人と家族に限定しています

性的マイノリティ当事者のみなさまの老後の不安を減らしたいです

9月7日の生活環境常任委員会でフジノは、いわゆる性的マイノリティ当事者のみなさまの

「老後の不安を少しでも減らしたい」

という想いから複数の質問をしました。

2020年9月7日・生活環境常任委員会で質問するフジノ

2020年9月7日・生活環境常任委員会で質問するフジノ


その結果、いくつかの改善がなされました。

まずこの記事では『介護保険の認定』についてご報告します。



介護サービスを受けるには「認定」を受ける為の「申請」が必要です

もしあなたがまだ若ければ老後のことは考えたことが無いかもしれません。

でも、若年性認知症になったり、高齢になると、誰もがかつてのように心身が思うように機能しなくなって生活に不自由を感じるようになっていきます。

その時に必要になるのが『介護保険』です。

自宅にホームヘルパーさんが介護に来てくれたり、訪問看護師さんが医療的なケアに来てくれたり、特別養護老人ホームに入所したり、これらは全て介護保険のサービスなのです。

では介護保険のサービスを受けられるようにするにはどうしたら良いか、その流れを横須賀市の冊子『あんしん介護保険』から紹介します。

横須賀市の冊子「あんしん介護保険」より

介護保険のサービスを受けられるようになる為には、まずあなたはお住まいの自治体(市区町村)に介護保険を使う為に『介護認定の申請』をします。

申請を受けると、自治体は職員などをあなたの自宅や入院先に派遣します。あなたの心身の状態をチェックする為です。

これを『認定調査』と呼びます。

横須賀市の冊子「あんしん介護保険」より

そしてチェックした結果、判定が出ます。

あなたの心身の状態を、非該当、要支援1・2、要介護1~5というように区分をします。

この区分を『要介護度』というのですが、今後受けられるサービスの量が決まります。

つまり、介護保険の全てのはじまりは『認定の申請』を行なうことなのですね。



多くの自治体や介護サービス事業所が「申請は本人または家族」と明記しています

この介護サービスを受ける全てのスタートが『申請』なのですが、多くの自治体では

申請はご本人またはご家族が行なうことができます」

と書いています。

Google検索に「介護保険」「認定」「申請」と入力して検索をかけたら、最初に出てきた自治体HPにはこう書いてありました。

認定申請は原則「本人」「家族」と明記している自治体HP

認定申請は原則「本人」「家族」と明記している自治体HP


次に出てきたのは民間のある介護サービス事業所HPでした。

Google検索で最初に出てきた介護サービス事業所の記述

Google検索で最初に出てきた介護サービス事業所の記述


2つだけ紹介しましたが、ほとんどの自治体では

介護保険の認定申請をできるのは本人または家族

と明記しています。

介護が必要な方に配布している横須賀市の冊子「あんしん介護保険」

介護が必要な方に配布している横須賀市の冊子「あんしん介護保険」


横須賀市が介護の必要な方にお配りしている冊子『あんしん介護保険』でも同じです。



横須賀市は現場レベルでは誰からの申請でも受理しています

でも、フジノは知っていました。

横須賀市の現場レベルでは申請を本人または家族に限定なんてしていません。

フジノは個人としては自分の両親・親戚、市議としてもいろいろな方々の認定申請のお手伝いをしてきたからです。

ひとり暮らしで全く身寄りがない方もたくさんいらっしゃいます。そうした時、横須賀市ではご友人からの認定申請であっても正式に受理してきたのです。

法的にも全く問題ありません。

この事実がちゃんと知らされていない為に、多くの方々が

「本人か家族か地域包括支援センターでなければ申請できないんでしょ?」

と誤解しています。

「家族じゃなければ申請できない」

とあらゆる自治体HPや介護サービス事業所HPに記されてしまっているので、いわゆる性的マイノリティ当事者の方々は

「法的な家族じゃない自分たちは、大切な人に介護サービスが必要になった時にどうすれば良いのか・・・」

と不安を感じておられます。

そこでフジノは、このような質疑をしました。

フジノの質問

市民部人権・男女共同参画課に数点伺います。よろしくお願いします。

まず『介護保険の申請』についてです。

一般的に多くの市区町村では、介護保険の認定を受ける申請は「サービスの利用を希望するご本人」(ご高齢の方、または若年性認知症の方などですね)また「ご家族」が行なうものと記されています。

その為、いわゆる性的マイノリティされる方々(以下、性的マイノリティ当事者と略させていただきます)は

「自分たちは法的な家族ではないから申請ができない」

と受け止めておられます。これは全国的にも明らかです。

けれども本市の介護保険では申請者を本人と家族だけに限定はしていません。

例えば、ひとり暮らしの方であればご友人が申請をすることもしばしばあります。

そして、もちろん受理をしております。

つまり、当然ながら性的マイノリティ当事者もパートナーに介護が必要となった場合にはもちろん申請することができます。

けれども、どこにも明文化されておらず、周知もされていないので、本市のこの事実は全く知られていません。

そこで、この事実をしっかりと周知して、性的マイノリティ当事者から介護に対する不要な心配を取り除く必要があると僕は考えています。

そこで質問します。

人権・本番男女共同参画課は介護保険課と協議して、本市ホームページや広報よこすかや冊子『あんしん安心介護保険』などの記述のあり方や周知の方法を改善すべきではないでしょうか。

お答えください。

人権・男女共同参画課長の答弁

今、委員からご意見のありました、性的マイノリティの当事者の方もパートナーに介護が必要になった場合に申請ができることについてですが

人権男女共同参画課のホームページに、性的マイノリティの方も活用できる制度などとコーナーを設けておりますので、多くの方に知って頂けるようにそちらのホームページにまず掲載をしたいと思っております。

そして広報よこすかと『あんしん介護保険』の記載については福祉部介護保険課の方に当課から伝えたいと思います。

人権・男女共同参画課は100点の答弁をしてくれました。

もちろん、事前に福祉部介護保険課とは丁寧にやりとりをした上で質問に臨みました。

高齢化率の高い横須賀市ですから、現実に即した対応をしてきた介護保険課はフジノが質問をすることを快く受け止めてくれました。



横須賀市HPの「性的マイノリティの方も活用できる制度」のコーナーが改善されました

9月7日の答弁から10日が経った今日9月18日、さっそく横須賀市HPが答弁のとおりに改善されました。

「性的マイノリティの方も活用できる制度など」に「介護保険の認定申請」が加わりました

「性的マイノリティの方も活用できる制度など」に「介護保険の認定申請」が加わりました


どうかみなさま、知っていて下さい。

パートナーシップ宣誓証明書も不要です!

あなたや大切な方のSOGIが何であろうと全くカンケーありません。大切な方に介護が必要になった時は、最もそばに居るあなたが申請をして下さい。

横須賀市の福祉部介護保険課はあなたから申請を受理しても、関係性を尋ねるようなことはありません。

カミングアウトの強要などはありません。

アウティングも条例で禁止しています。

今後は、最も市民に身近な広報紙である『広報よこすか』と、実際に介護が必要な方にお配りしている冊子『あんしん介護保険』の表現を改善していかねばなりません。

もう少し待っていて下さいね。



横須賀市は国勢調査で同性パートナーの方が選んだ「配偶者」を「他の親族」と修正することはありえず、調査員にも「ありのままに記入して下さい」と研修しています/あなたの信じるままに記入してぜひ提出なさって下さい

国勢調査で同性パートナーは総務省によって存在しないものに修正されている現実

5年に1度行なわれる国勢調査。

横須賀市でも9月14日から調査員が全ての世帯を訪問して調査票の配布をスタートしました。

横須賀市HP・国勢調査のコーナーより

横須賀市HP・国勢調査のコーナーより


実はこの国勢調査、自分の意思で選んだ選択肢を本人の同意もなく国が勝手に修正している事実が2010年の国会審議で明らかになっています。

同性パートナーのおふたりが『世帯主』『配偶者』と選んだ場合、『配偶者』という選択肢を『誤記』と判断して、勝手に『他の親族』(いとこやおじやおばを意味する選択肢)に修正してしまっているのです。

ありのままに同性パートナーが「世帯主」「配偶者」を選択すると・・・

ありのままに同性パートナーが「世帯主」「配偶者」を選択すると・・・


本人の許可なく勝手に「他の親族」へ修正されてしまう!

本人の許可なく勝手に「他の親族」へ修正されてしまう!


10年前にも5年前にもフジノは取り上げましたが、国の最重要統計と位置づけられており正確さが何よりも求められているにもかかわらず、この総務省統計局による改ざんは深刻な問題です。

長年にわたって様々な団体や学識経験者が改善を求めて活動を続けてきてくれました。

今回も『レインボー国勢調査プロジェクト』として9つの団体が声をあげてくれています。

レインボー国勢調査プロジェクト共同発起団体

  • 特定非営利活動法人 EMA日本
  • 自治体にパートナーシップ制度を求める会
  • NPO法人 東京レインボープライド
  • 同性パートナーシップ・ネット
  • 認定NPO法人 虹色ダイバーシティ
  • 一般社団法人 fair
  • 認定NPO法人 ぷれいす東京
  • セクシュアルマイノリティのためのコミュニティスペース LOUD(ラウド)
  • 一般社団法人 Marriage For All Japan – 結婚の自由をすべての人に




決して諦めずにありのままに書いて提出してほしいのです

8月25日には稲田朋美総務大臣が今回の国勢調査でも修正を続けることを明言しました。

しかし、当事者のみなさまには諦めないでほしいのです。

実は、超党派の国会議員で設立されている『LGBT議員連盟』の総会が9月8日に開かれたのですが、新たな動きがありました。

国勢調査の集計結果には反映されないことは変わらないとしても、同性パートナーが配偶者と選んだ数は追うことができると初めて総務省統計局の担当者によって示唆されたのです。

フジノの知人友人の多くがこうした情報を知らないまま、

「どうせ提出しても勝手に修正されてしまうのでは回答しても意味が無い」

「そもそも提出しない」

とおっしゃる方が大半です。

そこで、本会議の場で改めて横須賀市の基本姿勢を上地市長から明言していただきました。

2020年9月16日・本会議での質疑より

10月に実施される国勢調査において本市は決して調査票を修正することはありえないこと、同性パートナーの方々にありのままに回答してほしいことを市長が明言する必要性について

今年は5年に1度の国勢調査の年ですが、その目的は日本に住む全ての人と世帯に関する正確な情報を収集して、今後の政策立案につなげることです。
 
しかし、国の最も重要な統計調査と位置づけられて正確な情報が求められているのに、総務省統計局は同性パートナーの方々の関係性を勝手に修正している問題が2010年の国会質疑で明らかになりました。
 
調査票には、世帯全員の氏名と性別、世帯主との続き柄、例えば『世帯主または代表者』『世帯主の配偶者』『子』などを選んで記入します。

国勢調査表の見本より

国勢調査表の見本より


同性パートナーの方々は、おひとりが『世帯主』を選んで、もう一方の方が『配偶者』と記入することになります。
 
それを総務省は本人の承諾もなく『誤記』(あやまり)として扱い、『配偶者』を選んだものを『他の親族』へと変更しているのです。

ありのままに同性パートナーが「世帯主」「配偶者」を選択すると・・・

ありのままに同性パートナーが「世帯主」「配偶者」を選択すると・・・


本人の許可なく勝手に「他の親族」へ修正されてしまう!

本人の許可なく勝手に「他の親族」へ修正されてしまう!


『他の親族』とはおじやおばやいとこを指す続き柄ですから、修正によって事実を反映しない誤った統計となります。

続き柄を勝手に修正してきた理由を総務省は、我が国では同性婚が認められていないからだと述べています。

しかし、異性同士であれば事実婚であっても、1920年から『配偶者』として集計し公表してきました。

調査票の『配偶者の有無』の欄には

「(婚姻の)届け出の有無に関係なく記入して下さい」

と記されており、異性パートナーは事実婚の場合でも法律婚と同じ扱いをされています。

異性パートナーの場合は法的に婚姻していなくとも「配偶者」として集計される

異性パートナーの場合は法的に婚姻していなくとも「配偶者」として集計される


婚姻届を出していない・法律上の結婚ではないという点で同性パートナーと同じであり、総務省の説明は矛盾しています。
 
長年、当事者団体や有識者は是正を求める活動を続けてきましたが、8月末に総務大臣が今回の調査でも方針は変えないと明言しました。

6月末現在で本市を含む51自治体がパートナーシップ制度を導入し、利用したカップルが1052組にものぼる中で、当事者を国勢調査の上で見えない存在にするのは調査の目的にも反しています。

統計法では回答義務を定めていますが、正確に回答しても国が結果を捻じ曲げてしまうことから全国の当事者の方々はそもそも調査には回答しない、と述べています。

ところで、調査の実務を担当するのは市町村なので、改めて本市の担当課と意見交換をして確認をしたことがあります。

市職員と募集で選ばれた市民の方が研修を受けた後に調査員となります。

本市ではその研修の際に、全ての市民の方々に「ありのままに書いて下さい」とお願いするよう研修しているとのことです。

つまり、同性パートナーのみなさんに対しても「ご本人たちの認識のまま記入して下さい」とお願いするよう研修をしているとのことです。

また、調査員や本市がご本人の許可なく勝手に続き柄を修正することは法令上もありえないこと、この件についてはコールセンターに問い合わせが来ることが予想されるがその際にも「ありのままで書いてほしい」とお答えする旨の見解を頂きました。
 
国のかたくなな姿勢ばかりがメディアで報じられてしまうので、残念ながら本市の調査への基本的な姿勢は当事者のみなさまには全く知られていません。

すでに本市の国勢調査の取り組みはスタートしています。

9月20日まで調査員が各世帯を訪問して調査票を配布します。

回答期間は10月7日までと調査票への回答が目の前に迫っている今、ぜひ上地市長に同性パートナーのみなさまに向けて改めて本市の基本姿勢をお伝えしていただきたいのです。

【質問1】
国とは異なり、本市では同性パートナーの方々が「世帯主」「配偶者」と記入した場合に市の担当課も調査員も「配偶者」を「他の親族」に修正することは決してありえない、と明言していただけないでしょうか。


【質問2】
そして同性パートナーの方々に対して、本市の国勢調査の調査票にはご本人の認識のままにぜひ回答していただきたい、と明言していただけないでしょうか。

上地市長の答弁

国勢調査の同性パートナーの取り扱いについて併せてお答えをいたします。

まず、提出いただいた調査票の記載内容について、市と担当課・調査員が修正することは、全くありません。

また、お話しのように、お伝えしなければならないということの意味で、記入にあたっては世帯のままの状況を認識のまま回答してください、ということをお伝えしたいと思います。

フジノの再質問

本市の基本姿勢、上地市長、強く明らかにしていただきました。

これはもともと同性パートナーの方に限らず、全ての方にありのままに書いてほしいというのが本市の基本姿勢である、と。

国がどうあろうと、本市はそう望んでいるということをぜひ広く市民のみなさまに知っていただきたいと思います。

これは追加の情報なんですが、1つ注目すべき動きがありました。

これは同性パートナーのみなさんにぜひ知っていただきたいということです。

9月8日に超党派の国会議員からなる『LGBT議員連盟』が総会を開きました。

そこでこの問題について議連のメンバーと総務省統計局の担当者との意見交換が行なわれました。

その際、担当者が新たな発言をされました。

元データをそのまま集計して発表することは、大臣の発表の通り、ありません。

ただ、配偶者と同性パートナーが選択した記入状況については検討の余地がある、とお答えになりました。

つまり、事務処理上、同性パートナーで配偶者と記入した人がどれくらい居るかという状況を追うことが、史上初めて示唆された訳です。

このような動きもあることから、当事者のみなさまには、決して諦めずに調査票をありのままに書いていただきたい。

特に本市は上地市長が、明言していただいている。

絶対にありのままに書いていただきたいし、絶対に本市は改ざんをしない。

そして、新たな動きもあることから、あるいは将来、過去の調査票をもとに集計し直される可能性もあるから、ぜひ出していただきたい、と。

改めて市長、「ぜひ出していただきたい」と皆さんに訴えていただけないでしょうか。

上地市長の答弁

ぜひありのままに書いていただきたい。修正することは、ありません。

アナーキーでニヒリストの私が言うんですから、間違いなく全てをありのままに書いていただければ、というふうに思います。

上地市長が明言したとおりで、横須賀市は研修においても「ありのままにご回答ください」と調査員がお伝えするようにしています。

また、そもそも法令上も横須賀市の担当課も調査員も現場レベルで修正するようなことはありえません。

このことをどうか知っていていただきたいのです。

横須賀市は、パートナーシップ宣誓証明書制度をもつ自治体として、様々な家族の形が当たり前だと考えています。

そして様々な家族の形が当たり前の現在であるにもかかわらず、総務省による現在の集計・結果の発表のあり方は時代遅れで実態を正確に反映したものとなっていません。

けれども、長年の当事者・団体・有識者の方々の活動によって、集計方法が改善される可能性が必ずあります。

だから、どうか今諦めずに「自らの信じるままに回答し提出してほしい」とフジノは願っています。

必ずこの現実は変わっていきます。

ぜひ回答をして、ぜひ提出をなさって下さいm(_ _)m

一般質問の全文はこちらから)



コロナ感染者情報の公表が性的指向・性自認のアウティングにならないように今後横須賀市は「本人の意向」に沿って性別を公表します/フジノの提案、実現します

自治体による感染者情報の公表がアウティングになっている現状があります

毎日、新型コロナウイルス感染症の感染者情報について自治体があらゆる情報を公表しています。

厚生労働省は2月に「2019年に作成した基準に基づいて公表せよ」という通知を出しました。

2020年2月27日・厚生労働省による事務連絡

2020年2月27日・厚生労働省による事務連絡


しかしこれは単なる参考でしかないので、全国の自治体はそれぞれに判断して、自治体ごとにバラバラな項目を公表しています。

ちなみに横須賀市では10項目(性別、年齢、職業、同居人、症状・経過、渡航歴、感染経路、行動歴、居所、その他)を公表しています。

横須賀市HPで公表している10項目

横須賀市HPで公表している10項目


すでに過去のブログに記したとおり、性別を公表することがアウティングになることから『LGBT法連合会』をはじめ多くの方々やメディアが個人情報の公表のあり方を疑問視しています。



上地市長から「今後は本人の意向に沿って発表する」と答弁がありました!

そこで今日の本会議でフジノは上地市長に改めて改善を求めました。

一般質問に立つ藤野英明

質問は2つです(全文をご覧になりたい方はこちらをご覧ください)。

  • 性別の公表が感染予防に資するとは考えがたいにもかかわらず、何故、横須賀市は感染者情報として性別を公表することにしたのか?
  • 今後は性別の公表をとりやめるべき。公表するならば本人同意に基づいた内容で公表すべきではないか?

これに対して、上地市長は次のように答弁しました。

上地市長の答弁

【質問1への答弁】
次に、新型コロナウイルス感染症情報として、性別の公表を決めた理由についてです。

議員のおっしゃるとおり、感染者情報の公表により性自認や性的指向がアウティングされてしまうことは決してあってはならないと思います。

本市としても、いわゆる性的マイノリティとされる方々に限らず、新型コロナウイルス感染症にかかられた全ての方の個人情報について個人が特定されないよう議論した上で、市民への注意喚起など、感染症の拡大防止の観点から、国の方針に基づき、性別の公表を決めました。




【質問2への答弁】
次に、性別の公表のあり方についてです。

現状では、ご本人の同意を得た上で性別などの公表を行なっております。

今後については、先ほどの理由から性別の公表はやむを得ないと考えていますが、議員がおっしゃるとおり、ご本人の思いに添った内容で公表したいと考えます。

動きました!

「現状も本人同意に基づいて公表をしている」との答弁を受けましたが、実際は毎日必ず横須賀市は性別を公表してきました。

担当課への事前のヒアリングでは、かつておひとりの方だけ非公表としたのみで、その方以外は200数十件全ての方の性別が公表としてきました。

けれども、横須賀市には

『横須賀市男女共同参画及び多様な性を尊重する社会実現のための条例』があり、

その第3条第6項では

「性的指向、性自認等に関する公表の自由が個人の権利として保障されること」

とアウティングの禁止を明文化しています。

感染症法でもそもそも感染予防に資する情報の公開の義務付けと同時に、個人情報保護に留意することを明記しています。

こうした指摘を受けて、上地市長は今後の公表のあり方はあくまでも本人の意向に沿う形で公表することと答弁してくれました。

横須賀市が新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止に全国的に見ても積極的に取り組んできたことはまちがいありません。

横須賀PCRセンターの開設や、市内15医療機関でのPCR検査を可能としたことなど、いくつもの先進的な取り組みを挙げることができます。

さらに、感染者・家族・医療従事者に対する偏見・差別・誹謗中傷などに対して、横須賀市は早期から繰り返し市民のみなさまに強く人権に配慮していただきたいと訴えてきました。

今回の性別公表は本人の意向に沿うという改善も、そうした取り組みの延長線上にある判断だと高く評価したいです。

どうか当事者のみなさまのご不安が少しでも減りますように、心から祈っています。



自治体によるコロナ感染者情報の公表が性的マイノリティ当事者の性的指向・性自認のアウティングとなっている現状を改善する必要性について/発言通告書を提出しました(その3)

前の記事から続いています)

新型コロナウイルス感染症の感染者情報の自治体による公表がアウティングになっている

市長へ行なう一般質問の3問目は、感染症パンデミック下においても『人権』が軽んじられてはならないというテーマを取り上げます。

感染症法では、感染予防に役立つ個人情報は積極的に公開しなければならないと義務付けています。

一方で、個人情報の保護に留意しなければならないとも明記しています。

つまり、行き過ぎた個人情報の公開によって人権侵害が起こることを想定して、感染症法は条文が作られているのです。

しかし現在のコロナ禍では、厚生労働省が示した公表基準(2019年に作成した基準を参考にするよう自治体に通知しています)はあくまでも目安に過ぎません。

2020年2月27日・厚生労働省による事務連絡

2020年2月27日・厚生労働省による事務連絡


その為、現状では自治体ごとにバラバラな項目が公表されています。

ちなみに横須賀市では10項目が公表されています。

そんな状況の中で、いわゆる性的マイノリティとされる当事者の方々は、自治体によってアウティングされる危機に追い込まれています。

例えば、戸籍を変更しないで生活しているトランスジェンダーの方はたくさん居られます。

学校や職場では、女性として生きているトランスジェンダーの女性が新型コロナウイルス感染症に感染してしまった場合、自治体の感染者情報では男性と公表されてしまいます。

カミングアウトできず(せず)に暮らしてきた方々はコロナのダメージだけでなく、性自認をアウティングされてしまい、元の生活に戻ることはとても難しくなってしまいます。

こうした現実を受けて、5月の段階で『LGBT法連合会』が個人情報の公表については極めて慎重であるようにと全国の自治体に要請しました。

けれども、多くの自治体が性別を公表しています。

横須賀市でも性別を公表しています。

そもそも性別を公表することで、感染予防に効果はありますか?本当に必要な情報ですか?

フジノは違うと考えています。

(実際、静岡県は本人同意が無い限り、性別は非公表としています)

そこで以下の質問を行なうことにしました。

3.新型コロナウイルス感染症の感染者情報の公表の在り方が、性的マイノリティーとされる方々の性的指向・性自認のアウティングとなるため、当事者に強い不安感を与え、受診行動にも悪影響を与えている現状に早急に対応する必要性について

(1)本市はこれまで感染者情報として性別の公表を続けてきたが、性別の公表がアウティングにつながることをきちんと議論した上で、公表を続けてきたのか。もしそうならば、性別を公表することと決めた理由は何か。

(2)個人情報の保護に留意することを定めた感染症法からも、アウティングを禁止した横須賀市男女共同参画及び多様な性を尊重する社会実現のための条例からも、今後の感染者情報における性別の公表はあくまでも本人同意に基づくものとすべきではないか。また、やむを得ず公表する場合でも、市ホームページやSNS、報道発表においては、あくまでも本人の思いに添った内容で公表すべきではないか。

新型コロナウイルス感染症の診断をしたドクターは、都道府県知事・保健所設置市の市長らに発生届を提出しなければなりません。

新型コロナウイルス感染症発生届

新型コロナウイルス感染症発生届


この発生届をもとに、どの項目を公表するかという基準を改めて作り直す為に政府は9月1日に新たなワーキングチームを設置しました。

新型コロナウイルス感染症対策分科会・偏見・差別とプライバシーに関するワーキンググループ

新型コロナウイルス感染症対策分科会・偏見・差別とプライバシーに関するワーキンググループ


11月をめどに中間とりまとめを公表する予定です。

けれども11月を待たずに、横須賀市としてすぐ取り組むべきです。

本来であれば、性的マイノリティ当事者の方々についてだけでなく、個人情報の公表のあり方については広く取り上げるべきテーマです。

ただ、一般質問がわずか20分間という制限があり、今回はやむなく性的マイノリティ当事者の方々について取り上げました。

コロナ禍での感染者・家族・医療従事者への差別・偏見・誹謗中傷はひどいものがあります。

この状況は人々の不安感の高まりから起こっている可能性が高く、政治はもっとしっかりとリスクコミュニケーションを行なうべきだとフジノは考えています。



全国2例目となる「パートナーシップ制度の自治体間相互利用」についてフジノの質問を神奈川新聞が広域欄で報じてくれました/横須賀市パートナーシップ制度は成長していきます

フジノの一般質問を神奈川新聞が報じてくれました

昨日の本会議で市長に対して行なったフジノの一般質問。

2019年11月30日・神奈川新聞・広域欄より

2019年11月30日・神奈川新聞・広域欄より


大きく4つの質問をしたのですが、その中の『パートナーシップ証明書の自治体間での相互利用』について神奈川新聞が報じてくれました。

地域が限定された横須賀欄ではなくて、なんと広域欄でした!

全文を引用してご紹介します。

パートナーシップ制度
横須賀市、近隣2市と証明書の相互利用検討

横須賀市の上地克明市長は29日、性的少数者(LGBTなど〉のカップルをパートナーとして公的に認める市の「パートナーシップ宣誓証明制度」について、宣誓証明書を証明書を近隣の鎌倉、逗子両市と相互に利用できるよう検討していることを明らかにした。

同日の市議会12月定例会で藤野英明氏(無会派)の一般質問に答えた。

通常は自治体ごとに宣誓手続きが必要で、一方または双方が市外へ転出した場合は宣誓証明書を返還する必要があった。

しかし、相互利用を認めることで、当事者が両市間で転居した場合にも証明書が使えるようになり、あらためて宣誓する精神的、物理的負担が軽減できるメリットがある。

相互利用の実現を求められた市長は

「すでに両市と打ち合わせを始めている。どのような方法がいいか引き続き検討していく。なるべく早期に開始を目指したい」

と答弁した。

横須賀市は今年4月に制度を導入し、市営在宅の入居資格や災害見舞金の対象に宣誓証明書を所持するカップルを加えている。

一方、鎌倉市は12月、逗子市は来年4月に設ける予定。

制度が横浜市など県内の他の自治体にも広がっていることから、上地市長は

「まずは県内自治体で相互利用の連携を呼びかけたい」

とも答えた。

相互利用は福岡市と熊本市が10月から実施している。

(鈴木昌紹)

鈴木記者、報じて下さってありがとうございます。

最近では地元紙である神奈川新聞にもなかなか議会での質問が報じられない中で、9月議会に続いて取り上げていただけたのはありがたいです。

もはや17年目ですから自分の知名度うんぬんはどうでも良いのです。

新聞が報じて下さりインターネットで広まることで、横須賀市の取り組みを当事者のみなさまに知ってほしいのです。

その為には本会議場でいくら声をはりあげても世間全体には届きません。やはりメディアの力が必要です。



「パートナーシップ証明書の自治体間相互利用」の質疑応答全文を紹介します

せっかくですので、昨日の本会議の場で上地市長とフジノが行なった質疑応答をご覧下さい。

フジノの質問

1.パートナーシップ宣誓証明制度の自治体間相互利用の実現に取り組む必要性について

本市は今年4月、市民一人一人をかけがえのない個人として尊重するとともに様々な差別や偏見をなくし、人権が侵害されることのないまちをめざして『パートナーシップ宣誓証明制度』を導入しました。

これまで9組が利用していますが、利用者が受けられる行政サービスも少しずつ増え、火災や自然災害等によって被害を受けた方への災害見舞金の支給、市営住宅の入居申し込みに加えて、今月11月からは県営住宅にも申し込めるようになりました。

生命保険の受取人や自動車の任意保険の家族特約などに本市の証明書を利用できる民間企業も現れました。

「誰もひとりにさせないまち」を実現させる為にも、本制度のメリットを増やし、デメリットを可能な限り減らしていく取り組みが必要です。

そこで今回はパートナーシップ制度を自治体間で相互利用できるよう改めて提案します。

一般質問に立つ藤野英明

昨年12月定例議会の一般質問において僕は市長にこう質問しました。

どれだけ本市を愛していても、転勤をはじめ様々な理由から人は転居を避けることができません。市内でしか効力を持たず転出により失効してしまう証明書では、利用者に永続的な安心感を与えられません。

そこで、この状況を改善する為に、制度を先行実施している自治体間で連携して相互利用できるようにし、利用者の不利益を取り除くべきです、と。

しかし市長の答弁は、当時全国でも9自治体しか導入しておらず、県内での導入予定も本市と小田原市の2市のみだったことから、まずは本市のパートナーシップ制度を当事者のみなさまにとってより良いものとなるよう目指す、との控えめな答弁にとどまりました。

けれども1年が経ち、本制度は全国27自治体へ広がりました。

多くの自治体が本市に視察に訪れ、県内では12月から横浜市、年度内に鎌倉市、来年度には相模原市・逗子市・葉山町が制度を開始する予定です。

さらに今年10月30日、福岡市と熊本市は

「新たにパートナーシップ制度の相互利用をスタートした」

と発表しました。

本市を含む、制度を持つほとんどのまちでは、引っ越しの際には証明書を返却しなければなりません。

引越し先にパートナーシップ制度があっても、改めてゼロから手続きをして新たな証明書を受け取らねばなりません。

引っ越してまだ馴染みのない自治体においてアウティングの不安を感じながら行政職員に対してカミングアウトをしなければならない精神的な負担や不安感を政治・行政は決して無視してはなりません。

福岡市と熊本市はこうしたデメリットを無くす為に、引っ越し先で継続使用申請書などを提出すれば発行済みの証明書を継続使用できることにしました。福岡市はこの取り組みを九州全体に広げたいとしています。

まさに1年前の提案を先んじて実施された訳ですが、利用者のデメリットを減らす有効な取り組みです。そこで改めて伺います。

【質問】
本市は、パートナーシップ宣誓証明制度を導入済および導入予定の県内外の自治体に広く連携を呼びかけて、自治体間でのパートナーシップ証明書の相互利用を実現すべきではないでしょうか。

お答え下さい。

上地市長の答弁

まず、パートナーシップ宣誓証明制度の相互利用についてです。

パートナーシップ制度の相互利用についてはすでに近隣自治体との、鎌倉市・逗子市との打ち合わせを始めています。

相互協定を結ぶ結ぶことによって、宣誓者が協定自治体に転出しても改めて宣誓しないで済むなど、当事者の精神的な安定につながることが想定されます。

宣誓をした方々の利便性や具体的な事務を進める課題なども踏まえて、どのような方法が良いか引き続き検討する予定です。

各自治体の状況もありますが、来年度早期の開始を目指したいと考えています。

また、今後まずは県内自治体相互利用の連携を呼びかけたいと考えています。

フジノの再質問

市長、ご答弁ありがとうございました。

再質問に立つ藤野英明


まず、パートナーシップ宣誓証明制度、他都市によっては名前が違いますが、この制度の自治体間相互利用を進めていくべきという質問に対しては、すでに県内、特に三浦半島の自治体については協議を進めていただいているということで大変にありがとうございます。

なかなか表には結果しか報じられないんですが、県営住宅がすでにパートナーシップ制度を持っている小田原市と本市だけですけれどもオッケーになった、神奈川知事がOKにしたのは本当に上地市長に動いていただいたということが大きいと思います。ありがとうございます。

今回の自治体間相互利用の実現についてもすでに来年早期には進めていきたい、まずは県内、という言葉からは今後は広域もお考えいただけてるのかなという風に推察しました。

一点確認したいのは県内の自治体として12月2日、もう数日後です。横浜市がパートナーシップ制度をスタートいたします。

横浜市との協議というのは難しいんでしょうか。お聞かせ下さい。

市長の答弁

これから検討していく課題だというふうには思っています。

フジノの再質問

ありがとうございます。

そして他都市と協議する際には、本市の制度が一番優れていると自分では思っているんですが、それでも他都市から学ぶことはあると思うのです。

それをぜひ吸収していただきたい。

例えば横浜市であれば、外国語に対応した証明書を発行している。

実は先日わが街でも外国の方と本市の日本人の方がパートナーシップ宣誓証明を取られたという事例がありました。

その方にもお聞きしたんですが、「日本語でない証明書は必要でしょうか」というのをお聞きした際に、やはりパートナーのご友人達に証明書を見せる時にせめて英語だけはあったほうがいいんじゃないかという声を聞きました。

横浜は最初から英語やバングルなどに対応するようなんですが、そういったまず外国語表記についてもご検討いただきたいこと、それから他都市の良い実例を吸収していっていただきたいということを是非ご検討いただきたいと思いますがいかがでしょうか。

市長の答弁

検討します。

以上です。



安心して利用できる制度に改善するとともに啓発を徹底します

横須賀市パートナーシップ制度は、作って終わりではありません。

どんどん改善していきます。

まだまだフジノのもとには、

「利用したいけれど安心できない」

「宣誓するメリットが無い」

「アウティングが不安だ」

といった声が届いています。

だから、制度を成長させていくとともに、必ず世間の差別・偏見・スティグマを無くす為の取り組みを進めていきます。

先週11月23日からは毎年恒例で6年目となる、パネル・図書展示『多様な性、知っていますか?』の市内巡回がスタートしました。

パネル・図書展示「多様な性、知っていますか?」について

性的マイノリティの人たちの多くは、性に対する偏見などから、苦しんだり悩んだりした経験があります。

そのことが、自殺の問題にも深く関係があると言われています。

お互いの性のあり方を認め合い、差別のない社会を目指すため、人権週間にあわせて下記のとおりパネル展示および図書展示を行ないます。

パネル・図書展示「多様な性、知っていますか?」

過去の様子はこんなふうでした)

市民のみなさま、12月16日のモアーズシティでの最終日まで、どうかお近くの会場にぜひ足をお運び下さいね。



10年ぶりに「人権施策推進指針」が改訂されて「性的マイノリティの人権」が「その他の人権課題」から単独の課題に格上げされました/フジノの提案、実現しました

10年ぶりに「横須賀市人権施策推進指針」が改訂されました

本日、市民部長から全議員宛に『横須賀市人権施策推進指針(改訂版)』が配布されました。

横須賀市人権施策推進指針(改訂版)

横須賀市人権施策推進指針(改訂版)


現物はこちらです(PDFファイルで58ページあります)。

ぜひご覧下さいね。



10年ぶりの改訂に至るまでの長すぎた道のり

2007年2月、横須賀市は市政100周年を契機に『横須賀市人権都市宣言』を行ないました。

横須賀市人権都市宣言

横須賀市人権都市宣言


ついで2009年1月、この理念を具体化する為の市役所の取り組みのもととなる『横須賀市人権施策推進指針』を策定しました。

横須賀市人権施策推進指針(2009年度版)

横須賀市人権施策推進指針(2009年度版)


フジノは『人権都市宣言』と『人権施策推進指針』の両方の策定に関わりました。

策定を実際に行なった審議会の委員のみなさまはとても意欲的だったのですが(気合いが入っていた方ばかりでした)

「『宣言』も『指針』も横須賀市が全てが初めて行なうゼロからのことだから」

と、いろいろな点でグッと堪えねばならないことがたくさんありました。

フジノ自身、策定の作業中から

「この本文の記述には問題がある」

「人権課題は全て重要なのに優先順位を想起させるナンバリングをしてはならない」

といった不快感を強く感じてきました(例えばこちらのブログ記事など)。

その為、フジノは早くから改訂を求めてきました。

しかし前市長時代には全く動きがありませんでした。

ようやく10年が経って、今日ついに2019年度に改訂版が印刷製本されて発表されました。

これも流れは『横須賀市パートナーシップ制度の誕生』と全く同じです。

2017年の市長選挙の結果、人権意識がとても高い上地市長が誕生してくれたおかげです。

そして就任直後の一般質問でにフジノが改訂を提案し、上地市長が改訂を約束する力強い答弁をして下さった、という経緯です。

長年の提案が実現したフジノとしては

「嬉しいけれど、10年もかかってしまった。あまりにも時間がかかりすぎてしまった・・・」

というのが本音です。



「その他」に押し込められていた「性的マイノリティ」は単独の項目に格上げとなりました

先程も記したとおりで、2009年策定の『横須賀市人権施策推進指針』には問題がいくつもありました。けれども

「横須賀市が初めて作る『指針』だから」

ということで委員のみなさまもフジノもグッとこらえてのみこんだ問題点がいくつもありました。

残念ながら今回の『改訂版』でも改善しきれなかった問題点はまだまだあります。

それでもいくつもの前進がありました。

特にフジノが強く関わってきた『性的な多様性の保障』に関しては、改善がありました。

2009年度版ではこんな扱いでした。

2009年度版「人権施策推進指針」の目次より

2009年度版「人権施策推進指針」の目次より


最後のおまけである『その他の課題』に押し込められていたのです。

けれども2019年度改訂版では、単独の課題に格上げすることができました。

2019年度改訂版「人権施策推進指針」の目次より

2019年度改訂版「人権施策推進指針」の目次より


フジノのメインテーマである自殺対策についても独立した課題とすることができました。



わずか9行の記述から4ページへ増やすことができました

本文中の記述もわずかにこれだけでした。

「性的マイノリティの人権」についての記述全文

「性的マイノリティの人権」についての記述全文


2009年度版ではわずか9行しか無かった記述。

2019年度改訂版では4ページへ増やすことができました。

2019年度版人権施策推進指針の性的マイノリティに関する記述(その1)
2019年度版人権施策推進指針の性的マイノリティに関する記述(その2)
2019年度版人権施策推進指針の性的マイノリティに関する記述(その3)
2019年度版人権施策推進指針の性的マイノリティに関する記述(その4)


フジノは、2006年度に行なわれた『人権都市宣言』策定作業から2019年現在に至るまでの全てのプロセスをみてきました。

(市職員は定年退職や異動がありますのでこの全てを知っているのはフジノくらいしか居なくなってしまいました)

2006年当時に比べれば、大きく状況を変えることができたと感じています。

まさに13年間あきらめずに取り組み続けた政治家フジノの成果だと自負しています。



次期改訂に向けてご意見をぜひください

けれども「これで安心した」「満足した」なんて気持ちはフジノには全くありません。

あなたはこの改訂版『人権施策推進指針』の文章をどう思いますか?

横須賀市がめざすゴールはこんなもので良いと思いますか?

あなたはどうお考えですか?

そこで再びあなたのご意見を求めたいと思うのです。

『人権施策推進指針』は定期的に必ず改訂すべきです。次期改訂に向けて、ぜひあなたのご意見をいただきたいです。

あて先は、こちらです。

Eメール:fujinohideaki@gmail.com

どうぞよろしくお願いします!



性暴力・性犯罪・LGBTs差別・女性差別・セクハラを許さない!ジェンダー平等の実現をあさか由香が訴えました/参議院選挙2019

「ジェンダー平等の実現をめざすアクション」に参加しました

横浜駅西口で開かれた『ジェンダー平等の実現をめざすアクション』に参加しました。

「そもそも『ジェンダー』って言われても何のことだか分からないよ」

という方がほとんどだと思います。

2分で分かりますので、どうかまずは下の動画をご覧下さいね。




今までも恐ろしいほどたくさんあったのに無かったことにされてきた、性暴力・性犯罪・セクシュアルハラスメントなどの問題。

これまでも被害に遭った当事者が声を挙げると、世間やメディアにセカンドレイプされて叩き潰されてきました。

フジノはずっとこのテーマに取り組んできたので、涙がでるような安堵感でいっぱいです。

横須賀市議会でも一生懸命取り組んできました(例えば、2014年に感じた怒り3年かけて変えさせたりしてきました)。

これまでは味方がほぼ存在しませんでした。

例えば、性暴力・性犯罪について言えば、信頼できるのはNPOの方々と、県警と県のほんの一部の方々だけでした。

それがもついに国政選挙のテーマになる時代がやってきたのです!

例えば、日本共産党は今回の参院選で重要政策としてジェンダー平等を掲げています。

こちらが政策集です。

政策集より

政策集より


こちらはわかりやすいリーフレットですね。

リーフレットの本文より

リーフレットの本文より


暴力・ハラスメントだけでなく、女性と男性の間の公私にわたる社会的な差別(慣習も制度も)、そして多様な性の在り方を否定する社会とも闘ってきました。

そうした姿勢を評価していただいたのか、政治家・藤野英明として共産党から公式にお招きいただきました。

とてもありがたい機会なので喜んで参加させていただきました。

(※今日はあさか由香さんを応援する勝手連としての参加ではないのであさかコスは着てません)



たくさんのメディアを前にスピーチのリレーが行なわれました

参議院選挙のまっただなかなのでどうしても最終的には選挙カラーが出てしまいますし、フジノもそれを自覚して訪れました。

けれども逆にそうでも無ければこのテーマでこんなにたくさんのマスメディアが集まってはくれなかったと思うのです。

テレビカメラ・新聞記者・ネットメディアなど多数取材に来ていました

テレビカメラ・新聞記者・ネットメディアなど多数取材に来ていました


新聞、テレビ、インターネットなど本当にたくさんのメディアが取材に来てくれていました。ありがたかったです。

ジェンダー平等社会の実現をめざす多くの方々がスピーチに立ちました

ジェンダー平等社会の実現をめざす多くの方々がスピーチに立ちました


伊藤詩織さんの告発をはじめ、多くの方々が苦しみながら声を挙げてくださるようになりました。

そして、海外とも連動した#MeToo運動のように、少しずつ広がりをみせはじめました。

この動きを絶対に止めてはならないとフジノは願っています。



あさか由香さんのスピーチはとても内省的で胸を打たれました

やがて順番がまわってきて、あさか由香さんがマイクを握りました。

あさか由香さんのスピーチ

あさか由香さんのスピーチ


フジノは、語られた内容がとても内省的でとても胸を打たれました。

動画を撮影しましたので、どうかご覧下さい。




フジノなりに短くまとめてみました。

医学部入試における女子受験生の差別が明らかになった時、怒りの声を表現する場をつくろうと『#怒りの女デモ』が開催された。

私はいち市民の立場で参加したが、こんなお話をさせていただいた。

私が会社に務めていた時に、同僚が職場を去っていった時に声を挙げられなかった。社会が「そんなの当たり前」という雰囲気の中で声をあげるのが怖かった。

伊藤詩織さんが性犯罪の被害を告発をした時に連帯の声をすぐには挙げられなかった。セクハラは山のようにある日本で、セクハラの被害を受け流すことで生き抜いてきた事実がある。

そしてそのことに傷ついてきた自分に向き合うことも怖かった。セクハラを受け流すことで生き抜いてきた自分に向き合うことに時間がかかった。

様々なことが起きていることに向き合ってほしい。

声を挙げなかった時、最も犠牲にしたのは、自分自身の尊厳・良心・誇りだった。

このままでは自分自身の尊厳・良心・誇りが失われるところだった。

今日は、政治家の立場でもお話をしたい。

セクハラや差別を無くす時に一番必要なことは、自分自身の壁としっかり向き合って、自分自身の想いと誠実に向き合って、温かい社会を作っていくことが大切。

世界のジェンダーギャップ指数で日本は149カ国中110位という低さにある。

女性の賃金は男性の半分しかない。

同一価値労働同一賃金を法律に明記しなければならない。

最低賃金を1500円に上げる。そして女性の所得を引き上げる必要がある。

セクハラ被害に遭っても泣き寝入りする方が6割を超えている。

ILOはハラスメント禁止条約を採択したが、日本経団連は棄権をした。

セクハラの禁止規定が無いのは、OECDでは日本を含めてたった3か国しかない。

性暴力の被害者の6割が誰にも相談できずにひとりで苦しんでいる。

性暴力・性犯罪ワンストップ支援センターを拡充する。

『強制性交罪』から『暴行脅迫要件』を撤廃すること、『同意要件』を新設することが必要だ。

選択的夫婦別姓を認めないのは日本だけ。あまりにも時代遅れ。

同性婚も法律で認めるべき。

憲法13条では、ひとりひとりの個人の尊厳、命と幸福を追求する権利が明記されている。

自分が自分らしく生きたい権利を政治は何よりも尊重し無くてはならない。

全ての人に優しい社会、ありのままの自分として生きられる社会を創らなければならない。

ジェンダー平等社会の実現をあさか由香さんが訴えました

ジェンダー平等社会の実現をあさか由香さんが訴えました


スピーチを終えてステージを降りると、市民の方々があさかさんのもとに歩み寄りました。

市民の方々と語りあうあさか由香さん

市民の方々と語りあうあさか由香さん


おひとりおひとりとあさかさんは語っておられました。

市民の方々と語りあうあさか由香さん

市民の方々と語りあうあさか由香さん


選挙は単に当選を求めてアピールする場ではありません。

こうして大切な問題を丁寧に市民のみなさまと語りあって、想いを共有して、問題意識を社会全体で高めていく貴重な機会だとフジノは信じています。

だから、あさかさんが市民の方々と語りあう姿を見つめながら、フジノはありがたい気持ちでいっぱいになりました。



フジノからは「性的な多様性の保障」についてスピーチをしました

フジノは勝手連としてあさか由香さんを応援しているのであって、共産党という政党を応援している訳ではありません。

けれども、ジェンダー平等だけをあえて訴えているリーフレットを作ってくれていることには感謝しかありません。

ジョイナス前でリーフレットを配りました

ジョイナス前でリーフレットを配りました


喜んで配らせていただきました。

このリーフレットを受け取ってくれた方の中には、実際に被害に遭っておられる方々もたくさんいらっしゃると思います。

どうかあなたはひとりでは無いということを知ってほしいです。

個人としても、政治家としても、絶対にあなたをひとりにさせないといつも思っています。

最後に、フジノもスピーチをしました。

『性的な多様性の保障』の為に12年の活動を続けてきて、LGBTs関連施策実施自治体全国1位に横須賀市を導いたことが評価されて招かれたのだと思いますので、改めて横須賀の取り組みについて語りました。

続いて、あさか由香さんがこのアクションを締めくくるスピーチをして下さいました。

(あさかさんは10分40秒から)





こんな現実を変える為にどうかあなたの力を貸してください!

性暴力・性犯罪は、世間のイメージとは真逆で赤の他人から襲われることは少ないです。

加害者はとても身近な存在で、職場の上司であったり、学校の教師であったり、親であったり、被害者よりも優位な立場を悪用して抵抗できないようにします。

最低かつ最悪な行為で、『魂の殺人』です。

フジノは、幼い頃に被害に遭った方をNPOや弁護士の方につないで裁判にも同行しました。

すでに10年以上経ちますがPTSDが起こることもあり、少なくとも成人になるまではずっと見守り続けていくつもりでいます。

こうした被害者の方々がたくさんおられるのです。

それなのに、支援をする側の人があまりにも少ないのです。

絶対に許してはならない加害者ですが、加害者をそもそもうまない為の取り組みも必要です。

4月の市議会議員選挙でフジノが配った政策チラシでも、このように記しました。

政策チラシ「実績編」より

政策チラシ「実績編」より


政策チラシ「公約編」より

政策チラシ「公約編」より


被害に遭った方々を継続的に支援を徹底すること、相談しやすい体制を作ること、そして加害者をうまない仕組みをつくらねばなりません。

地方自治体だけではできないことがたくさんあります。

だからこそフジノには、国会議員に同じ想いを持つ存在が必要なのです。

あさか由香さんとフジノ

あさか由香さんとフジノ


あさか由香さんが国会議員になれば必ずこの現実を変える大きな力になってくれるはずだとフジノは信じています。

だからどうかあなたに力を貸してほしいのです。

ジェンダー平等、世界では当たり前なのに日本はビリから数えた方が早い。こんな現実を変えたいのです。

性暴力・性犯罪・ハラスメントの被害に遭った方々がみんな泣き寝入りをしている。そして社会復帰もできずに苦しみ続けている。そんな異常な社会を変えたいのです。

同性婚も、先進国で実現していないのは日本だけです。もっと良い国に日本を変えたいのです。

どうかあなたの力を貸して下さい。

どうか投票に足を運んで下さい。お願いします!



今年で7回目となる「性的マイノリティ当事者との意見交換会」が開催されました/公募メンバー全員が横須賀市民となりました

7年目も開催、性的マイノリティ当事者と市職員との意見交換会

今日は『性的マイノリティ当事者との意見交換会』が開催されました。

今年で7回目の開催となりました。

第7回となった意見交換会

第7回となった意見交換会


参加者は、横須賀市側は『性的マイノリティ関係課長会議』の7名の課長、そして当事者のみなさんは公募の7名の方々です。

今回初めて公募メンバーが全員横須賀市民になりました

2013年の初開催から昨年まで、当事者側の参加メンバーは市外の方も複数いらっしゃいました。

公募で「どなたでも参加を」と呼びかけるので市外の方も応募できるからなのですが、一方で、横須賀市民の方の応募が定員に満たなかったという事実があります。

フジノがリアルに知っている、いわゆる性的マイノリティとされる横須賀市民の方は、定員をはるかに超えてたくさん居ます。

それでもこれまでは数名の定員を超えるまでには応募していただけなかったのでした。

その理由はいろいろ考えられると思いますが、あえて一言で記すと『横須賀市への信頼感が十分でなかったから』だと思います。

それが今年ついに公募メンバーが全員横須賀市民となったのは、少し横須賀市への信頼を得られたのかなと嬉しく感じています。

プログラム

プログラム


意見交換会でのやりとりは非公開なので、フジノからは画像だけ。

横須賀市ホームページに当日の様子が掲載されました。

性的マイノリティ当事者と市職員との意見交換会

性的マイノリティ当事者と市職員との意見交換会



朝日新聞が横須賀市パートナーシップ宣誓証明書交付第1号のおふたりを大きく報じてくれました/感動のエピソード「人間扱いしてくれた。素直にうれしかったです」

パートナーシップ宣誓証明書交付第1号のおふたりが朝日新聞に報じられました

けさの朝日新聞の湘南欄に、横須賀市パートナーシップ宣誓証明書の交付第1号のおふたりが大きく報じられました(本当に大きく報じられました)。

残念ながら『asahi.com』のサイトには掲載されていないようなので、こちらのブログで全文をご紹介します。

2019年6月13日・朝日新聞・湘南欄より

2019年6月13日・朝日新聞・湘南欄より

横須賀・パートナーシップ宣誓第1号のふたり
職員の拍手 勇気と自信に
「感動した」「もう隠さなくていい」

4月なかばのことだ。

横須賀市の小松永大さん(34)と奈良あゆむさん(29)はふたりで、市浦賀行政センターの窓口を訪れた。

一緒に暮らして3年半。

別々だった国民健康保険を、同一世帯にする手続きのためだった。

応対した職員に来意を告げた。

「恋人関係?」

「パートナーです。ぼくたち1番なんですよ」

4月9日に市役所で受け取ったばかりのカードを取り出して、職員に見せた。

「パートナーシップ宣誓証明書」

同性カップルや事実婚のカップルを、パートナーとして公的に証明するカードだ。

市が4月に始めた制度で、ふたりは宣誓第1号のカップルだった。

「おめでとうございます」。

その場に居合わせた数人の職員が、そろって拍手を送った。

「感動しました。何の疑問も無く普通の扱いをしてもらえた。そんなこと俺、なかなかなかったから」

小松さんはそう振り返る。

嫌な思いをたくさんしてきた。

戸籍上は女性。でも見た目は男性のようだ。

「本当にご本人ですか?」。

そんなふうに聞かれて、何度も傷ついた。

「人間扱いしてくれた。素直にうれしかったです」

小松さんは横浜市出身。

幼い頃から、スカートをはくとまるで女装をしているような違和感があった。

赤いランドセルが嫌で、4年生になるとリュックサックを背負って学校に行った。

高校を卒業するころ、性同一性障害という言葉を知った。

「これだ」と思った。

20歳になると、定期的に男性ホルモンの注射を始めた。

生理が止まり、筋肉の付き方や声が変わった。ひげが生えてきた。

乳房をとる手術をして、気持ちが楽になった。

奈良さんは横須賀市出身。

小学生の頃からスカートをはくのが嫌だった。

高校の頃になると、男女別にわかれる場面で、女子に含まれることに強い違和感を抱くようになった。

17歳からバンドでボーカルを務めた。

男性ホルモンを注射すると声がかわってしまう。

バンドを引退する時を待ち、24歳からホルモン注射を始めた。

ふたりは2015年に出会い、交際を始めた。

半年後に横須賀市で同居を開始。

小松さんは、いずれ子宮や卵巣を摘出する手術を受けて、戸籍上の性別を男性に変え、結婚することも考えていた。

横須賀市が、同性カップルをパートナーとして証明する制度の導入を検討していることを知り、内容を調べた。

「これなら結婚と変わらないじゃん」。ふたりはそう思った。

特に盛り上がったのは小松さんだという。

証明書に発行番号が記されることを知り、

「どうしても1番がいい!」

と思った。

申し込み初日の4月1日はそろって仕事を休み、受げ付け開始の20分前に市役所に行った。

発行の初日となる4月9日、晴れて宣誓をして、「第1号」のカードを受け取った。

小松さんはこれまで、戸籍上の性別が女性であることを隠してきた。

職場で知っているのは社長だけ。

同僚たちは、小松さんが男だと思っていた。

「もう隠さなくてもいいや」。

カードを受け取り、気持ちが変わった。

職場で同僚たちにこう切り出した。

「俺、女なんだよね。もともとは」

信じられないという表情の同僚にカードを見せる。

「ほらこれ。1番」

性的少数者を差別しないという、横須賀市の姿勢は大きな支えだ。

それに加えて、窓口の職員が自然に祝福してくれたあの出来事が、勇気と自信をもたらした。

小松さんと奈良さんはいずれも、生まれた時の性別とは異なる性別で生きる「トランスジェンダー」だ。

女性として生まれ、男性として生きる点では、「FtM」と呼ばれる。

さらに、小松さんは男性を恋愛対象とする「ゲイ」。

奈良さんは男女ともに恋愛対象とする「バイセクシュアル」だ。

性のあり方が、LGBTという言葉で表しきれないほどに多様であることが、もっと知られてほしいという。

そうすれば、人知れず悩んだり苦しんだりしている当事者が、楽になるかもしれないと思う。

性的少数者の権利を訴える運動では、虹色の旗(レインボーフラッグ)がシンボルになってきた。

奈良さんは言う。

「虹って色がはっきりしていますよね。でもLGBTはグラデーションなんです。色と色のあいだに、めちゃめちゃいろんな色があるんです」

たくさんの色が輝く世界であってほしい。

ふたりのいまの願いだ。

(太田泉生)

素晴らしい記事ですよね!

感動的な記事ですが、太田記者はさすがだと感じました。

実はおふたりの依頼でフジノは取材に立ち会いました。

初めて取材を受けるというのはものすごくハードルが高いものだからです。

けれども太田記者の取材は本当に丁寧で、ひとつひとつの質問にお答えしていく中でおふたりの緊張がだんだんほぐれていくのを感じました。

おふたりの言葉にじっくりと耳を傾ける太田記者のおかげで、フジノも知らなかったおふたりのライフヒストリーが語られていきました。

記事の為の写真を撮影する場所を決める際にも

太田記者が

「おふたりにとって思い入れのある場所にしましょう」

と提案をして下さいました。

それならば海によく行くよね、とおふたりが応えて、記事の写真の場所(ヴェルニー公園です!)で撮影することに決まりました。

数時間にわたる取材の後には、そもそもフジノの立ち会いなんていらなかったんじゃないかというくらいの信頼感が3人には結ばれていたと思います。

太田記者とおふたり。みんな笑顔です

太田記者とおふたり。みんな笑顔です


横須賀支局にいらっしゃる前から存じ上げているのですが、改めて太田記者はすごい方だと感じました。



おふたりの決意をフジノは全力で応援したいです

ところで、もともとはおふたりとも世間にカミングアウトするつもりは無かったそうです。

それにもかかわらずこうして取材に応じたのは、

「横須賀市パートナーシップ宣誓証明書交付第1号となったことをきっかけに『第1号なのだから社会的責任がある』と感じたから。

これからは世間に語りかけていきたいと決意したんです」

とのことでした。

フジノとしては本当にありがたいです。

現在まで横須賀市パートナーシップ制度を利用されたのは5組です。

実際にはもっと多くの方々が『利用したいけれど利用していない』という事実をフジノは聴いて知っています。

  • 本当に個人情報が漏れないのか。
  • 本当に横須賀市は本気で取り組みを続けていくのか。

いろいろな想いで、この制度の行方を見極めようとしておられることもお聴きしています。

だから、おふたりが『新聞』という世間全体に強く訴えかける媒体を通じて、その率直なお気持ちを語って下さったことはとても大きな意味があります。

いくらフジノが

「大丈夫ですよ、安心して制度を利用して下さいね」

と何千回叫ぶよりも、おふたりの言葉こそ説得力があります。

利用したい多くの方々に

「大丈夫、横須賀市を信頼しても大丈夫なんですよ」

というメッセージを送っていただきました。

そもそもセクシュアリティに限らず、人は誰もが『家庭環境』や『経済状態』や『持病』など、他者に知られたくない・話したくない事がたくさんあるものです。

フジノは持病をオープンにしていますが、だからといって他人がわざわざオープンにする必要性を一切感じていません。

当事者の持つパワーは無限大です。

だからといって当事者が必ず語らねばならないとはフジノは全く思いません。

けれどもおふたりは宣誓証明書の交付を受けるプロセスを通じて、ご自身の中に「社会へ伝えたい」というお気持ちが生まれたのですね。

とてもありがたいことだと思います。

そんなおふたりをフジノは心の底から守りたいと思います。その活動を全力で応援していきたいです。

今回の記事は単なる美談なのではありません。

記事の向こう側にはリアルな生活があって、過去も現在もこれからも生活が続いています。

どうかそのイメージを共有して頂けたら嬉しいです。

市民のみなさま、どうかおふたりの勇気の強さも知っていてほしいなと願っています。



市役所・行政センターなどはもともと温かい場所だったのです

浦賀行政センターの職員さんについても、たくさんの方々からお褒めのお言葉を頂きました。ありがとうございます。

市民のみなさまから高く評価していただけたことをフジノとしてはとても感謝しています。

フジノがお聴きしてすごく感動したおふたりの言葉があります。

「今まで家を借りる時に不動産屋などですごく嫌な想いをしてきた。

イメージでは、市役所って一番無機質な場所だと思ってた。

けれども市役所が一番親切だった。

初めて人間として扱ってくれた」

そもそも市役所という存在はこういう温かな心の交流がある場所であったはず、とフジノは思っています。

今のように、単にスピーディーな事務処理だけが求められる無機的な場所ではきっと無かったはずです。

市職員のみなさんは、もともとみんな他人の為になりたいという熱い想いをもって公務員試験を受けて横須賀市役所に入庁して下さっています。

浦賀行政センターのみなさんだけが特別に素晴らしい訳ではなくて、フジノが出会ってきた職員さんのほとんどがこうした素晴らしい方々です。

今回おふたりにエンパワーされたのか、市職員さんの本来の姿が現れたのだと思います。

どうか市民のみなさまが横須賀市役所のことをもっともっと信頼していただけたらありがたいなとフジノは願っています。

太田記者のおかげで、みんなが温かい気持ちになれました。本当にありがとうございました。

この記事だけの美談として終わらせないように、つまりこれが誰にとっても当たり前となるように、これからもフジノはどんどん取り組みを前進させていきます!



海外で同性婚をした配偶者の一方が外国人である為に2人で横須賀市に永住したくとも在留資格が認められずに苦しんでいる本市市民を救済する為に国へ働きかける必要性について/一般質問の発言通告書を紹介します(その3)

前の記事から続いています)

本日提出した発言通告書の内容を3回に分けてご紹介しています。

質問3.海外で同性婚をした配偶者の一方が外国人である為に2人で横須賀市に永住したくとも在留資格が認められずに苦しんでいる本市市民を救済する為に、国へ働きかける必要性について

海外で同性婚をされた横須賀市民の方が横須賀に配偶者(フランス人)と永住しようとしたら、日本の制度のせいで引き離されてしまい、とても苦しんでいるというご相談を6月1日に受けました。

お話を伺えば伺うほどに国の制度が理不尽で納得ができず、たとえ管轄が国であろうとフジノは質問しなければならないと決意しました。

今回すでに質問しようと決めて書いていた原稿は9月議会に先送りすることにして、ゼロから質問を作りました。

真正面から上地市長が受け止めて下さることを信じて、以下の質問を行ないます。

3.海外で同性婚をした配偶者の一方が外国人である為に2人で横須賀市に永住したくとも在留資格が認められずに苦しんでいる本市市民を救済する為に、国へ働きかける必要性について

海外で同性婚をし、横須賀で永住するために帰国した本市市民の方が、国の政策によって配偶者と引き離されて苦しめられており救済を求めている。

国際結婚をした日本人の配偶者は「日本人の配偶者等」という在留資格で外国人であっても日本で暮らす資格が認められている。

しかし同性婚の場合には、外国人の配偶者が日本で暮らしていくビザが発行されないというダブルスタンダードが放置されてきた。
 
すでに昨年11月の参議院外交防衛委員会で公明党の高瀬弘美議員がこのダブルスタンダードを問題視して即刻改めるように質問をした。

参議院外交防衛委員会で質問に立つ高瀬弘美議員

参議院外交防衛委員会で質問に立つ高瀬弘美議員


河野太郎外務大臣も明らかに問題であると認めて外務省から法務省へ改善を求めたことを明らかにし、政府内でも是正すべく前向きに検討していると答弁した。

参議院外交防衛委員会で答弁に立つ河野太郎外務大臣

参議院外交防衛委員会で答弁に立つ河野太郎外務大臣


しかしそれから半年が経ったが動きはなく、本市の市民が配偶者と離れ離れに暮らさざるを得ない状況で精神的にも追い込まれている。
 
人権の観点からも極めておかしく、国の管轄であっても助けを求める市民の声に本市はしっかりと応える必要がある。

これを放置すれば今後も同様の苦しみを本市市民が受ける可能性が高い。

歴代市長の中でも最も人権意識が高く「誰もひとりにさせないまち」を掲げ、国に対しても直言できる市長だからこそ、本市市民の救済のために強く政府に働きかけてほしい。

そこで市長に伺う。

【質問13】
法務大臣に面会していただき、本市の市民が苦しんでいる現状を早急に改善する為に、法務省に指示を出すよう要請していただけないか。

【質問14】
外務大臣にも面会していただき、本市の市民が苦しんでいる現状を早急に改善する為に、参議院外交防衛委員会での答弁が実現されるよう改めて外務省から働きかけるよう要請していただけないか。



以上が3問目です。

どれだけ無謀だと言われても、フジノは真正面からぶつかっていきたいと思っています。



5月17日は「多様な性にYESの日」です/横須賀では19日に街頭キャンペーンを開催しますのでぜひご参加下さい!

今年も横須賀で「多様な性にYESの日」街頭キャンペーンを開催します!

本日5月17日は『多様な性にYESの日』です。




日本では『多様な性にYESの日』の名称で記念日として認定されているのですが、国際的には『IDAHO(アイダホ)』あるいは『IDAHOT』として広く知られています。

『International Day Against Homophobia, Transphobia and Biphobia』の頭文字をとって『IDAHO』です。

直訳すると『国際反ホモフォビアデー』、分かりやすく言い換えると『LGBT嫌悪に反対する国際デー』ですね。

2019年度も様々な取り組みが行なわれますが、4月18日の兵庫県尼崎市の展示を皮切りに東北から福岡まで全国各地で、さらには世界各地で様々な取り組みが開催されています。

2019年度の横須賀アクションは、5月19日(日)に街頭キャンペーンを開催します!

多様な性にYESの日横須賀アクション


過去4回は記念日を大切にして5月17日当日に開催をしてきました。

過去の横須賀アクション(2014年スタート)

けれども取り組みが定着してきた今回5回目は、あえて17日をずらします。

そして『人通りの多い日曜日』に開催してより多くの方々に訴えかけることをめざすことにしました。

多様な性にYESの日・横須賀アクションのおしらせ

  • 日時:2019年5月19日(日)13〜18時
  • 場所:京急横須賀中央駅・東口のYデッキ上
  • 内容:メッセージの朗読、スピーチ、チラシ配布
  • 参加費:無料
  • 対象:多様な性への理解ある優しいまちづくりを望む方はどなたでもOKです(市外からの参加も毎年いらっしゃいます)
  • 予約:不要です。参加を希望する方は直接お越しください
  • 後援:横須賀市、横須賀市教育委員会



ぜひあなたのご参加をお待ちしております!



2019年度も横須賀市は「多様な性にYESの日」をさらに応援しています

そもそも東京でスタートしたこの取り組みにフジノは参加し続けてきて、横須賀で開催することが長年の願いでした。

そこで2014年に、フジノが横須賀アクションをスタートさせました。

2014年の横須賀初開催の様子

2014年の横須賀初開催の様子


いち政治家としてではなくて、あくまでも市民活動として開催してきました。

昨年8月には市民団体『多様な性にYESの日横須賀』が立ち上がり、今年度の開催に向けた準備をすすめてきてくれました。

フジノはいちおう『アドバイザー』という位置づけになっていますが、あくまでもいち参加者としてアクションに参加します。

これに対して、行政としての横須賀市は初回からずっと協力関係を続けてきてくれました。

後援名義をいただいたり、横須賀市が作成したリーフレットも提供していただいてアイダホのチラシと一緒に配ってきました。

毎年、担当課の職員さんが来訪して参加者を激励する言葉をかけてくれました。さらにレインボースカリンバッジを参加者にプレゼントしてくれた年もありました。

こうした5年間にわたる信頼関係から、フジノは「この取り組みを横須賀市の公式行事とすべきではないか」と2018年6月議会で一般質問をしました。

フジノの質問

(2)市内の当事者のみなさまに本市の取り組みを周知する必要性について

これまで僕に協力をしてきて下さった当事者の方々は本市の先進的な取り組みを知っていたので、(LGBTs関連施策実施自治体の中で横須賀市が)全国トップとの報道にも全く驚きませんでした。

しかし、報道を通じて初めて僕に連絡をくれた当事者の方々は

「横須賀がこんなにがんばっていたとは知らなかった」

と驚き、

「どんな取り組みをしているのか教えてほしい」

と尋ねられました。

確かに今まで本市はまず着実に取り組みを進めることを最優先して「取り組みを広く知ってもらう」という視点はとても弱かったと気づかされました。

素晴らしい取り組みをしていても、当事者のみなさまに知られていなければ実施していないのと同じです。

そこで『街頭キャンペーンの実施』を提案します。

1990年5月17日にWHOが精神疾患のリストから同性愛を外したことを記念して、毎年5月17日は『LGBT嫌悪に反対する国際デー』、日本では『多様な性にYESの日』として全国で街頭キャンペーンなどが行なわれています。

【質問】
本市でも有志によって今年で4回目の街頭キャンペーンを行なったところですが、これを本市の主催として、広く市民を対象に、性的な多様性への理解を広げ、本市の取り組みを周知すべきではないでしょうか。

上地市長の答弁

街頭キャンペーンは当事者の方が主体的に行なうことがより共感を得られると考えます。

多様な性については多くの人に理解をしていただくことは大変重要なことではないかと考えます。

市としても毎年度市内各所で行なっている性的マイノリティ啓発のパネル展示を来年の5月17日に合わせて開催するなど協力をしたいと考えております。



残念ながら、横須賀市の公式行事にするという提案は実現しなかったのですが、さらなる協力を約束する答弁が返ってきました。

実際に上地市長の答弁どおりに、今年はすでにいろいろな形で横須賀市の協力が進められています。

例えば、すでに4月から横須賀市ホームページでは正式に『多様な性にYESの日』を掲載しています。

横須賀市ホームページで「多様な性にYESの日」の取り組みが広報されています

横須賀市ホームページで「多様な性にYESの日」の取り組みが広報されています


さらに、横須賀市の公式ツイッターでもアナウンスしてくれています。

横須賀市公式ツイッターアカウントからも「多様な性にYESの日」横須賀アクションを周知してくれました

横須賀市公式ツイッターアカウントからも「多様な性にYESの日」横須賀アクションを周知してくれました


上地市長の答弁どおりに、パネル展示も5月13日からスタートしました。

横須賀市役所北口ホールでのパネル展示の様子

横須賀市役所北口ホールでのパネル展示の様子


さらに、全議員宛にパネル展示のおしらせがなされて、市政記者クラブへのプレスリリースも行なわれました。

パネル展示での側面支援はとてもありがたいです

パネル展示での側面支援はとてもありがたいです


パネル展示とあわせて様々な啓発リーフレットも置いています。

パネル展示では様々な啓発リーフレットも置いています

パネル展示では様々な啓発リーフレットも置いています


そこに『多様な性にYESの日』のリーフレットとステッカーも一緒に置かせていただいています。

上の左がリーフレット、右がステッカーです

上の左がリーフレット、右がステッカーです


5月19日当日には、市役所から有志の職員の方も街頭キャンペーンに参加して下さる予定です。

このように、横須賀市も全面的に応援してくれている『アイダホ』=『多様な性にYESの日』の横須賀アクションです。

ぜひあなたもご参加ください。

市外からのご参加も大歓迎です。

全国からお寄せいただいたメッセージの朗読、あなたの想いをワイデッキでマイクを通してスピーチ、ときどきツイキャスで全国にインターネット生中継、そしてリーフレット配りを行ないます。

当日は長丁場なので、途中参加・途中退出でも大丈夫です。

ぜひご参加下さいね!