4年越しで「出生前検査と妊娠葛藤」について市長に質問します。ベイビーロスアウェアネスウィークの続編、不妊・不育専門相談センターの拡充なども取り上げます/発言通告書を提出しました

12月議会で市長に行なう一般質問の発言通告書を提出しました

11月27日から『12月定例議会』がスタートします。

初日・2日目は本会議が開かれて、市長への一般質問が行われます。もちろんフジノも市長に質問します。

けさは発言通告書(一般質問をする者は必ず提出しなければならない書類です)の締め切りでした。

提出した発言通告書に自筆で署名をします
提出した発言通告書に自筆で署名をします

今回もやりたい質問が多くて泣く泣くカットして、今最も市長にお聞きしたいことをまとめました。

発言通告書の内容を紹介します

提出した発言通告書の内容をそのままご紹介します。

【件名及び発言の要旨】

1 不妊症治療の助成拡充と保険適用化や不育症プロジェクトチームの設置などスピード感ある政府の取組により高まる市民ニーズに対応するために、本市の不妊・不育専門相談センターの体制と取組を充実させる必要性について

(1) ニーズの増加に適切に対応できるようにセンターの人員を充実させるべきではないでしょうか。

(2) 不妊症・不育症治療に新たに取り組む方々の増加に対応すべく、不妊・不育専門相談センターの存在と取組を広く周知することを筆頭に、ニーズ増加に対応すべく相談電話の回線数や講演会・相談会・交流会の開催回数を増やすなど、同センターの事業の在り方を検討し、拡充していくべきではないでしょうか。

2 パンデミックが続いていくという前提に立って、人数を減らす代わりに開催回数を増やすなど工夫し、万全な感染対策を取った会場でリアルでの交流会を開催するとともに、時間や場所にとらわれないオンラインでの開催も検討し、コロナ禍で不妊症・不育症治療に臨む当事者の皆さんが安心して交流できる機会を早急に実施すべきではないでしょうか。

3 今後さらに増えていく不妊症・不育症治療を希望する方々のニーズに対して、使い勝手の悪かった部分に修正を求めるなど改善をしつつ、妊活LINEサポート事業は来年度以降も継続していくべきではないでしょうか。

 出生前検査を受けるか否かで悩む段階から妊婦と家族を支え、胎児に病気や障がいが見つかったときの意思決定を支援し、どんな選択も支えられる体制をつくるために、本市は専門的知見を持つNPOと連携していくべきではないでしょうか。

5 全国から高い評価を受けた「ベイビーロスアウェアネスウィーク~亡くなった赤ちゃんと御家族に想いを寄せる1週間~」の初日に本市が発信したメッセージが起こした影響について

(1) 実施前には、啓発の仕方によってはフラッシュバックが起こり、かえって不調を訴える方々もいらっしゃるのではないかと懸念する答弁をしておられましたが、今回、実際にそのような御意見は本市に寄せられたのでしょうか。

(2) 実際にメッセージを発信した結果、全国から寄せられた「いいね」や好意的なコメントの数々などを受けて、本市が発信したメッセージが全国に与えた影響や取組の必要性についてどのように自己評価していらっしゃいますか。

6 亡くなった赤ちゃんと御家族について、その存在、支援の必要性、社会にある偏見の解消について、本市が日常的にあらゆる啓発の取組を行う必要性について

(1) 来年度は、本市のあらゆる公式SNS、ホームページ、広報よこすかを通じて、流産・死産・中絶・新生児死亡などによって亡くなった赤ちゃんとその御家族について、その存在と支援の必要性と社会にある偏見の解消について市民に語りかけるべきではないでしょうか。

(2)  啓発冊子やチラシを作成して、公共施設や協力していただける民間施設に配架すべきではないでしょうか。

(3) 赤ちゃんを亡くした天使ママ・天使パパ・天使きょうだいなど御家族の立場の方々をスピーカーとしてお招きし、市民向けに理解と支援と啓発のための講演会を開催すべきではないでしょうか。

7 本市の姿勢をより強く打ち出すためにも「ベイビーロスアウェアネスウィーク~亡くなった赤ちゃんと御家族に想いを寄せる1週間~」を来年度は公的な啓発週間とし、様々な取組を行う必要性について

(1) 来年度はベイビーロスアウェアネスウィークを本市の公的な取組として、積極的に取り組んでいくべきではないでしょうか。

(2) 来年度もベイビーロスアウェアネスウィークに併せて、本市の公式SNSアカウントによるメッセージを発信すべきではないでしょうか。

(3) ベイビーロスアウェアネスウィーク期間中にこの取組への参加表明と社会への啓発のため、来年は本市も市役所の庁舎などをピンクとブルーにライトアップする取組を行なってはいかがでしょうか。

(4) ベイビーロスアウェアネスウィークの最終日に世界中で「Wave of Light」が実施されていますが、本市も市役所前公園などでキャンドルを灯す取組を行なってはいかがでしょうか。

8 特定の駅で人身事故が多発している現状を受けて、本市は鉄道事業者に再発防止の早期対応を要請すべきではないでしょうか。

以上です。

「出生前検査と妊娠葛藤」はフジノの重要テーマです

今回、4問目に記した

出生前検査を受けるか否かで悩む段階から妊婦と家族を支え、胎児に病気や障がいが見つかったときの意思決定を支援し、どんな選択も支えられる体制をつくるために、本市は専門的知見を持つNPOと連携していくべきではないでしょうか。

はフジノにとって、超重要テーマなのです。

4年前、前市長に質問を行なった時には全くその重要性が理解されたとは感じられず、実際にゼロ回答の答弁でした。

当時、2つの問題提起をしました。

  1. 遺伝カウンセリング体制も無いまま、市議会への報告も無いまま、うわまち病院が羊水検査をずっと継続してきた問題について
  2. 関連学会のガイドラインが守られずに新型出生前診断(NIPT)が無許可の医療機関によって無秩序に実施されていることで妊婦と家族が苦しんでいる問題に対応する必要性について

答弁はゼロ回答だったのですが、フジノの質問によってうわまち病院は羊水検査の実施をやめました。

しかしもう1つの問題は、質問から4年が経ちますがむしろ状況はどんどん深刻化しています。

この4年間いつもフジノはこの問題と向き合ってきました。

率直に記せばフジノのライフワークである自殺対策以上に、最重要テーマとしてずっと関わってきました。

出生前検査によっておなかの中の赤ちゃんの病気や障がいがかつて無いほど早期に分かるようになりましたが、妊婦と家族は孤立と孤独の中に放り出されています。

この現実を変えたいのです。

妊娠は明るい側面ばかりではなく、孤立と孤独の中で追い込まれている妊婦と家族の存在を守りたいのです

NIPTが良いとか悪いとか倫理の問題は関連学会で議論していただくとして、フジノは目の前で苦しんでいる方々の孤立と孤独と苦しみの現実をとにかく変えたいのです。

4年前は、横須賀市独自でその対応をする為の提案をしました。

けれども2年前にフジノは、全く同じ問題意識をもって活動をしている『NPO法人親子の未来を支える会』と出会いました。

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今回の質問では、このNPOと横須賀市が連携することを提案します。

横須賀市の限られた職員だけで対応することは現実的に不可能です。

一方、国内でこのNPO以上に出生前検査と妊娠葛藤に取り組んでいる団体はありません。

だから、横須賀市とこのNPOが連携できれば、必ず妊婦と家族の苦しみを少しでも減らすことができるとフジノは信じています。

もしも今回の質問への回答がゼロ回答であっても、フジノはこれからもずっとこのテーマに関わり続けていきます。

今、不妊治療の保険適用が菅政権の目玉政策となって、不妊症・不育症への注目が過去に無いほど集まっています。

それはとても良いことなのですが、社会はポジティブな側面しかいつも語らない為に置き去りになっている方々がたくさんいるのです。

前回『ベイビーロスアウェアネスウィーク』を取り上げて、亡くなった赤ちゃんとご家族に想いを寄せる必要性を訴えましたが、妊娠・出産には常に死がそばにあることが社会では語られていません。

今回『出生前検査と妊娠葛藤』について取り上げますが、エコーなど一般的な妊婦健診でもおなかの中の赤ちゃんの病気や障がいがすぐに分かるようになって、それなのに十分な情報提供や妊娠を続けるか諦めるかを悩んだ人生の先輩のお話を伺う機会などは全く存在しないのです。

出生前診断(NIPT)という妊娠10週から受けられる検査がありますが、関連学会が定めたガイドラインなんて全く守られないままに無秩序にどこでも誰でもお金さえ払えば受けられるようになっています。そして、その結果の丁寧な説明も無ければ、おなかの赤ちゃんの病気や障がいが分かった時に誰にも相談できないまま放置されています。

そして、中絶へと追い込まれています。

フジノは人工妊娠中絶を全く否定しません。リプロダクティブ・ヘルス、リプロダクティブ・ライツとして受け止めています。

けれども日本社会では、リプロダクティブ・ヘルス、リプロダクティブ・ライツなんて確立されていなくて、中絶の大半が『主体的な選択』ではなくて『追い込まれた末にそうせざるをえなかった結果』だとフジノは考えています。

この状況を変えねばならないのです。

今回の質問は4年越しですが、それでも『第一歩』だと考えています。

そして状況が変わるまで何度でも何度でも取り組んでいきます。

妊娠と赤ちゃんのことばかり取り上げます

フジノは『子育てパパ』ではありませんが、18年の議員生活を通じてこども家庭福祉の政策に徹底して取り組んできました。

不妊症・不育症の治療への支援、亡くなった赤ちゃんとご家族へのグリーフケア、社会の偏見を解消して理解を高めること、などにもずっと取り組んできました。

今回の一般質問は自殺対策に触れた1問以外は全て妊娠と赤ちゃんのことばかりを取り上げます。

『ベイビーロスアウェアネスウィーク』の後日談というか続編の質問も行ないます。

本会議は11月27日と30日の2日間開かれて、まだフジノがどちらの日に質問するのかは分かりません。

今回も全身全霊で質問に臨みます。

発言通告書の提出

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