家族の介護をしていて、よく眠れていない。
自分の体調が悪くても、受診する時間が取れない。
仕事を続けたいけれど、辞めるしかない...。
そんな時、介護をしているあなた自身も、どうか支援を受けてほしいのです。
介護を受ける方の暮らしを支えることと、介護を担う家族(=ケアラー)の暮らしを支えること。その両方が大切です。
高齢や病気、障がいなどで支えを必要とする方を、無償で介護・看護している家族などを『ケアラー』と呼びます。
フジノはこの9月定例議会で、ケアラーへの支援について、様々な角度から徹底的に質問していきます。
その皮切りとして、9月1日の民生常任委員会では横須賀市健康福祉財団が行なっているケアラー支援を取り上げました。
身近な支援の中にある、ケアラーを支える取り組み
三春町にある『公益財団法人横須賀市健康福祉財団』は、介護や看護を必要とする方が、住み慣れた地域で暮らし続けられるように支えています。

高齢者やご家族の相談を受ける地域包括支援センターの運営をはじめ、ケアマネジャーによる支援、訪問看護、訪問介護などを行なっています。
他の民間事業所がお断りした方であっても同財団はまず断らない、いわゆる『最後の砦』的な役割を果たしてくれている大切な存在です。
同財団は横須賀市の外郭団体なので、毎年その経営状況は市議会に報告されます。

そこでフジノは、毎年、積極的に新たな取り組みを提案するなど、質疑を重ねてきました。
今年は、介護を受ける方だけでなく、介護をしている家族(ケアラー)をどう支えているのかを質問しました。
相談者382人、相談件数637件。その先にある家族の暮らし
注目したのは、『高齢者看護相談事業』の実績です。

ご自宅で高齢者を介護・看護しているご家族など(=ケアラー)を対象に、看護や介護の不安について無料で電話相談や訪問での相談を行なう取り組みです。
2025年度の1年間で、相談者数382人、相談件数637件でした。
また、電話や窓口で相談を待っているだけではありません。訪問看護や訪問介護などを通じて、職員のみなさんは日常的にご家庭を訪れています。
そこで目にするのは、介護を受ける方の様子だけではありません。一緒に暮らし、介護を担う家族など(ケアラー)の様子も見えてきます。
「最近、眠れていないようだ」
「介護のために、仕事を辞めようとしている」
「誰にも相談できず、孤立しているのではないか」
窓口に相談が届くよりも早くこうした変化に気づける可能性があります。
そこで、同財団がケアラー自身の負担や生活状況に目を向け、必要な相談や支援につなぐ取り組みをどう行なっているのか、福祉こども部へ質問しました。
今年度から「介護する家族が想いを話せる場」を実施
地域福祉課長の答弁から、同財団が運営する地域包括支援センターの独自事業として、今年度から、介護する家族が集まり、想いを話せる『介護者カフェ』を設けていることが分かりました。

ご家族の状況を確認するために訪問した際に、職員から直接、
「こういったものを開催するので、よければ来てほしい」
とお声がけをしているとのことでした。
これはとても重要な取り組みだと受け止めました。
介護のつらさや悩みは、身近な人にも話しにくいことがあります。
「家族なのだから、自分が頑張らなくては」
「こんな気持ちを話したら、責められるのではないか」
そう考えて、言葉をのみ込んでいる方もいるかもしれません。
だからこそ、自分の想いを話せる場があること。そして、日頃から接している職員が直接声をかけてくれることに大きな意味があると考えています。
(ご相談や介護者カフェの取り組みについてお問い合わせはこちらへ)
「相談に来てください」だけでは届かない
続いて、横須賀市に対して、同財団がケアラーの負担に気づき、早い段階で支援につなぐ役割をより明確に位置づけてもらう考えがあるかを質問しました。
介護をしている方が、自分自身も支援を必要としていると気づき、相談窓口を訪れるとは限らないからです。
訪問看護師、ホームヘルパー、ケアマネジャーなど、ご家庭に入る専門職が、介護する方の疲れや暮らしの変化にも気づくことが大切です。
これに対して地域福祉課長は、同財団に委託している地域包括支援センターの運営には、高齢者本人への支援だけでなく、介護を担う方への支援も含まれていると答弁しました。
つまり、これから新しくお願いする役割ではなく、すでに委託事業の中で実施してもらっている、という答弁でした。
介護する家族への支援も同財団の役割に含まれるという市の認識と、実際に行なわれている取り組みを、議会の場で確認することができました。
次の質問の機会では
- ケアラーの相談内容の分析と、その声にどう対応したのか
- 介護者カフェの参加人数や、その効果はどうだったか
- 市内の他の地域包括支援センターにもこの取り組みを拡げていくのか
などをしっかり確認していきたいと思います。
ケアラー自身の暮らしを守るために、質問を続けます
介護を受ける方に必要なサービスが届いていても、介護する家族等(=ケアラー)が、眠る時間や働く機会、人とのつながりを失っていることがたくさんあります。
ケアラー自身の健康や暮らしも、守られなければなりません。
今回取り上げた同財団の活動は、高齢者を介護するご家族への支援です。
ケアラーとは本当に様々な方々が対象となりますので、『高齢者を介護するご家族への支援』はケアラー支援全体の中では、その一部分にあたります。
それでも、身近な支援の現場で、すでに始まっている取り組みを確かめることは大切です。
その取り組みが、支援を必要としている方に届いているか。
声を上げられない方にも、こちらから気づき、手を差し伸べられているか。
ケアラーもひとりの個人として夢や希望を持てる横須賀へ
ケアラー支援について、フジノは議会の内外で取り組みを重ねてきました。
6月議会では、ケアラー支援に関する条例の必要性について質問し、上地市長から前向きな答弁を得ています。
また、ケアラー支援とは何かをお伝えする短編動画シリーズを公開してきました。
この3ヶ月間に、ケアラー当事者や元ケアラーの方々から、約300件ものご意見・ご相談をいただきました。
寄せていただいた声を、市の支援につなげていきたい。その思いで、今回の質問を皮切りに、9月議会ではケアラー支援について集中的に質問を重ねていきます。
介護をしている方が、自分のつらさを後回しにしなくてすむように。
ケアラーもひとりの個人として夢や希望を持ち続けられる。そして様々な支援につながることができる。そんな横須賀の実現をめざして、取り組んでいきます。
そのために今、ケアラー支援条例づくりに全力を傾けています。どうかより良い条例を実現する為に、あなたの声をフジノに届けて下さい。よろしくお願い致します。