横須賀市のコロナ陽性率は約2.7%。PCR検査総数は2110人、帰国者・接触者相談センターへの相談件数は7461件(6月2日現在)/横須賀市の新型コロナウイルス感染症対策

データの公表方法を変更、新たにPCR検査の累計件数が発表されました

かねてから市民のみなさまから要望がとても多かった、横須賀市のPCR検査総数がようやく公表されました。

横須賀市のPCR検査総数(2020年6月2日現在)

横須賀市のPCR検査総数(2020年6月2日現在)

横須賀市のPCR検査総数:累計検査人数2,110人(2020年6月2日時点)

これまでは横須賀市ホームページのトップページに画像で貼り付けられていました。総数も公表されていませんでした。

今後は、感染が判明した方についてお知らせしているコーナーの最下段に、このグラフと総数が更新されていきます。



横須賀市の新型コロナウイルス感染症の「陽性率」は?

市民の多くの方々がPCR検査総数の公表を求めていた理由の1つが『陽性率』を知りたかったからです。

(あとは「検査数を意図的に減らしていないか」といったご意見もありました)

本来、陽性率の算出方法は厳密でなければなりません。

フジノは担当部長・担当課長とも4月末から議論してきましたが、残念ながらそもそも国に統一した見解がありません。

この点は繰り返しツイッターなどではお伝えしてまいりました。

こちらの『アピタル』の記事がとても分かりやすく説明してくれているのでぜひご参照下さい。

『アピタル』2020年5月24日より引用)

陽性率は、全国的に統一された計算法が存在しない。

感染の有無を調べるPCR検査を受けた人に占める陽性者の割合だが、地域によって民間による検査件数を含めなかったり、同じ人が複数回検査した際の扱いが違ったりしている。

政府の専門家会議も問題視。統一を求める声があがっている。

陽性率は感染状況を把握する上での重要な指標と位置付けられているが、計算法に違いがある。主に①民間病院などによる検査を集計に含むかどうか②退院時の陰性確認検査などを含むかどうか――の2点だ。

(以下省略)

それでもあえて概算するならば

  • 陽性率=感染者数÷PCR検査数×100

となります。

横須賀市の感染者数(2020年6月2日現在)

横須賀市の感染者数(2020年6月2日現在)

横須賀市の感染が判明した方の総数56人(2020年6月2日現在)

56人÷2110人×100=2.7%

つまり、横須賀市の陽性率は2.7%となります。

ただし、あくまでも「およそ」であることにご注意下さい。

横須賀市の陽性率は全国と比べるとどうなのか?

厚生労働省「新型コロナウイルス陽性者数(チャーター便帰国者を除く)とPCR検査(2020年5月5日現在)」

厚生労働省「新型コロナウイルス陽性者数(チャーター便帰国者を除く)とPCR検査(2020年5月5日現在)」


古いデータでごめんなさい。

それでも全国の中で横須賀市が突出している訳では無いことがお分かりいただけるかと思います。



帰国者・接触者相談センターへの相談件数も公表されました

全国で大きな問題となっていた2つの問題があります。

  • 電話をしても電話をしても帰国者・接触者相談センター(保健所)につながらない

  • 帰国者・接触者相談センターに電話してもPCR検査をしてもらえない

けれども横須賀市の場合は、どちらの問題とも無縁でした。

たくさんの幸運とたくさんの方々のご尽力のおかげです。

まず横須賀市は保健所を自前で持っていたこと、そして保健師魂を持つ部局を超えた保健師のみなさんが総力を挙げて帰国者・接触者相談センターを担当してくれたことです。

つながりにくい時もあったという報告もいくつかは受けましたが、保健師のみなさんが全力を尽くして電話を取り続けてくれました。

そして、センターが検査のバリアになるようなことはなく、感染が疑われる時は積極的に帰国者・接触者外来へ紹介を行なってきました。

横須賀市の帰国者・接触者相談センターへの相談件数(2020年6月2日現在)

横須賀市の帰国者・接触者相談センターへの相談件数(2020年6月2日現在)

横須賀市の帰国者・接触者相談センターへの相談件数:累計7461件(2020年6月2日現在)

もう1つの幸運は、横須賀市が『健康安全科学センター』(地方衛生研究所)を自前で持っていたことです。

そして、PCR検査を1日最大60件行なうことができる人材と機器があったことです。

PCR検査は難易度が高く、単に機器が揃っていても専門的な人材が居なければ実現できません。

さらに、全国に大きく報じられたように、横須賀市医師会のご協力を得て『横須賀PCRセンター』を設置することで検査数の増加とスピードアップが加速しました。

『帰国者・接触者外来』を受診した方の総数も分かれば、センターからの『紹介率』も算出できたのですが、残念です。

早くPCR検査の総数を公表してほしいというお声をずっと頂いていました。

フジノも担当部課長も早い時期からその必要性を強く理解していたのですが、やはり公表方法で迷ったのは国の統一基準が無かったことでした。

そのおかげで市民の方々に「秘密にするのは何故か」「公表できないのは検査を少なくしていることがバレるからじゃないのか」と不要なご心配をおかけしてしまいました。

大変遅くなりましたが、公表に至りました。

本当にお待たせしてしまい、申し訳ございませんでした。



5月22日に「抗原検査」で「陽性」と診断・発表されたうわまち病院勤務の看護師が翌23日に「PCR検査」で「陰性」と診断された背景を説明します/横須賀市の新型コロナウイルス感染症対策

(今日のブログ記事は横須賀市の公式見解でもうわまち病院の公式見解でもありません。藤野英明個人の責任で記しています)

5月22日にうわまち病院勤務の看護師が「抗原検査」で「陽性」と診断・発表されました

5月22日付けで、横須賀市立うわまち病院に勤務する看護師が『抗原検査』の結果、『陽性』と診断されました。

うわまち病院は5月22日に陽性と発表しました

うわまち病院は5月22日に陽性と発表しました


うわまち病院は公式サイトで発表しました。

横須賀市が5月22日に陽性と発表しました

横須賀市が5月22日に陽性と発表しました


発生届を受けた横須賀市も『陽性』と発表しました。

繰り返しになりますが、この方は微熱があったことを受けて『抗原検査』を受けて『陽性』と診断されました。



しかし翌23日うわまち病院から「PCR検査」の結果「陰性」だったと発表されました

しかし事態は急転します。

翌23日、うわまち病院から公式に以下の発表がなされました。

うわまち病院のプレスリリースより

うわまち病院のプレスリリースより


『PCR検査』を行なった結果、当該看護師の方をはじめ、濃厚接触者として検査を受けた17名全員が『陰性』と診断されたのです。

昨日と全く逆の結果が出てしまいました。

これを受けて、多くの市民の方(特にうわまち病院に通院・入院している方とそのご家族)からたくさんのお叱りを頂きました。

みなさま、院内感染のリスクを恐れたのです。

通院しておられる方も入院しておられる方もみなさまとても不安だったと思います。

また、いったん『陽性』と診断されて公表までされた看護師の方のお気持ちを想って「横須賀市は謝罪して名誉回復をせよ」という厳しいお言葉もフジノは頂きました。

そこで、何故このような事態が起こったのかをフジノなりにご説明したいと思います。



簡単でスピーディーに結果が出る「抗原検査」ですがデメリットもあります

市民のみなさまは『PCR検査』の結果が出るまでに数時間かかることをご存知だと思います。

他のまちで検査件数が増えない理由に高度なPCR検査に充てられる人材が足りないということが挙げられます。

その一方で、『抗原検査』には特別な検査機器が必要ありません。

さらに約30分と短時間で結果が出ることから「早く利用を認めてほしい」という声が出ていました。

抗原検査キット「エスプライン SARS-CoV-2」(富士レビオ)

抗原検査キット「エスプライン SARS-CoV-2」(富士レビオ)


そこでアメリカでは5月10日から新型コロナウイルス感染症に対して『抗原検査』を導入しました。

日本も、厚生労働省が5月13日に『ガイドライン』を公表し、同日から『抗原検査』を導入しました。

ところで、市民のみなさまの多くが『抗原検査』を受けたことがあるはずなのです。

実は、インフルエンザの陽性・陰性を検査するのに使われているのが『抗原検査』なのです。

ただ、インフルエンザウイルスの検査はかなりの確率で『偽陰性』や『偽陽性』が出てしまいます。

つまり、感染していないのに『陽性』と結果が出たり、感染しているのに『陰性』と結果が出てしまうのです。

その為、導入前から「新型コロナウイルス感染症でも『抗原検査』は『PCR検査』と比べて正確性はかなり劣るはずだ」との指摘がありました。

そもそも検査の種類ごとにそれぞれにメリットとデメリットがあるのです。

『PCR検査』が優れていて『抗原検査』が劣っている、ということではそもそもありません。



厚生労働省「ガイドライン」に基づき、発生届の受理と発表がなされました

5月13日付けで厚生労働省が正式発表した『SARS-CoV-2抗原検出用キットの活用に関するガイドライン』です。

実物を画像で貼り付けます。

SARS-CoV-2抗原検出用キットの活用に関するガイドライン
SARS-Cov-2抗原検出用キットの活用に関するガイドライン
SARS-CoV-2抗原検出用キットの活用に関するガイドライン

フジノが黄色の蛍光ペンを引いた通りで、厚生労働省は

「(抗原検査の)本キットで陽性となった場合は確定診断とすることができる」

「新型コロナウイルス感染症は、感染症法において『指定感染症』として定められており、本キットにより新型コロナウイルス感染症患者と診断した医師は直ちに最寄りの保健所に届ける必要がある」

と明記しています。

うわまち病院では患者さんの対応にあたっている看護師の方が微熱などの症状を示していたことから『抗原検査』を行ないました。

『抗原検査』が『陽性』と結果を示した為、厚生労働省『ガイドライン』に従って『確定診断』と判断し、感染症法に基づいて保健所に届出をしました。

法定の手続きに基づいて保健所は届出を受理しました。

そして、公表するに至ったという訳です。

これが5月22日までの経緯です。



「ガイドライン」でも「抗原検査」と「PCR検査」の併用を強調しています

厚生労働省の『ガイドライン』においても『抗原検査』の限界を指摘しています。

上に記した通り、『PCR検査』よりも正確性は劣る為、『PCR検査』を補う検査という位置付けになります。

その為、「当面は、『PCR検査』と『抗原検査』を併用して使用」と明記しています。

うわまち病院もこの『ガイドライン』に沿って『PCR検査』を同時に実施したと思われます。

ただ、『PCR検査』の結果が出るには数時間を要します(検査した時間帯によっては結果は翌日になります)。

そして5月23日、『PCR検査』の結果が判明した為に『陰性』と発表した、というのが経緯となります。

これが全ての経緯になります。



この問題を今後起こさない為にはどうすべきなのか

現在、うわまち病院と横須賀市保健所の間で協議が行なわれており、明日5月25日には対応が決まり発表されることになると思います。

改めて、国の『ガイドライン』に対してもとても重大な問題提起がなされたと受け止めています。

『抗原検査』が『PCR検査』の補助的な位置づけならば、『抗原検査』の結果だけで『確定診断』とせよ、という『ガイドライン』には矛盾があります。

市民の方からご指摘いただいたように、陽性だと言われて公表までされた看護師の方の心身のダメージは計り知れないものがあると思います。

今後ご本人に寄り添ってそのダメージの回復の為に横須賀市もうわまち病院も心を砕かねばならないと思います。

また、院内感染のご不安を抱かれた、うわまち病院に通院・入院しておられるご本人・ご家族に丁寧にご説明していく必要があります。

とはいうものの、法的には横須賀市保健所にもうわまち病院にも対応の間違いは何もありません。

フジノとしては、改めて『ガイドライン』の記述(確定診断とする)を変更すべきではないかと思います。

市民のみなさまにおかれましては、何故、診断が昨日と今日で変わったのかについての背景をぜひ知っていただきたいと願っております。



後日追記:5月25日に横須賀市が以下の発表を行ないました

翌25日に、横須賀市HPにて公式に以下の発表が行なわれました。

正式に「陰性」がアナウンスされました

正式に「陰性」がアナウンスされました


正式に『陰性』がアナウンスされました。

そっけない文章に「あんまりじゃないか」とお感じになれる方もいらっしゃるかもしれません。

けれども、法的には横須賀市保健所にもうわまち病院にも問題はありませんので、現時点では事実をご報告するのみにとどまりました。

これからどのような対応を取っていくべきかについては、保健所内でも議論が続けられています。



新型コロナウイルス感染症対策として「帰国者・接触者相談センター」を設置し、新たに横須賀市内2ヶ所に「帰国者・接触者外来」を開設します/6年ぶりに「感染症対策委員会」を開催して対策を議論しました

6年ぶりに「横須賀市感染症対策委員会」が招集されました

今夜は『横須賀市感染症対策委員会』が招集されました。

横須賀市感染症対策委員会へ

横須賀市感染症対策委員会へ


『横須賀市感染症対策委員会』は、市長の諮問に応じて外部の有識者(ほぼ医療関係者です・*1)に横須賀市の予防対策をはじめ感染症に関する事柄について議論していただく組織です。

「年~回開催する」と定められた常設の会議ではなくて、新型インフルエンザやデング熱のように、新たな感染症が日本を襲った場合に招集されて開かれます。

フジノは過去の委員会に立ち会ってきましたが、最後の開催は6年前でした。

こうして6年ぶりに招集されたことに、フジノは「さらに緊張感をもって新型コロナウイルス感染症対策に臨まねば」という気持ちが強くなりました。

(*1)委員9名のリスト
横須賀市医師会4名(会長・副会長・理事)、横須賀泌尿器科医会(会長)、横須賀共済病院呼吸器内科部長、横須賀市立市民病院診療部長、横須賀市立うわまち病院副病院長、横須賀市教育委員会事務局学校教育部長



日本でも新型コロナウイルス感染症への強い警戒が必要です

市民のみなさまにとって、今回の新型コロナウイルス感染症は『おととい横浜港に到着したダイヤモンド・プリンセス号での集団感染のお話』として受け止められているかもしれません。

けれども、残念ながら決して『ダイヤモンド・プリンセス号だけのお話』ではとどまらないだろう、とフジノは予想しています。

ダイヤモンド・プリンセス号とは関係なく、すでに今年1月に日本人で最初の感染が確認されているからです。

昨年2019年末に中国の湖北省で最初に発生が報告された新型コロナウイルス感染症に対して、WHO(世界保健機関)は、すでに今年1月31日に「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)である」と宣言しました。

世界のいくつもの国々で感染症の患者さんが増え続けています。感染者数は12万人、死者数は4600人にのぼっています。

現代社会では世界中を誰もが自由に移動することができます。その為、ある国で新しい感染症が発生したら、確実に世界中に数週間のうちに蔓延していきます。

その為、ある国だけが免れられるということはありえないのです。

『パンデミック』(世界的大流行)という言葉がありますが、新型コロナウイルス感染症もいつ『パンデミック』と宣言されても全くおかしくないとフジノは考えています。

日本も、もちろん横須賀市も、『パンデミック』に備えて対策を取っていかねばなりません。



「帰国者・接触者相談センター」の設置

今夜の『感染症対策委員会』でのメインテーマは、横須賀市による新たな取り組みについてです。

横須賀市感染症対策委員会・プログラム

横須賀市感染症対策委員会・プログラム


特に、『帰国者・接触者外来』と『帰国者・接触者相談センター』の設置についてです。

これらの名前は市民のみなさまにはなじみがないかと思いますが、新型インフルエンザ等の感染症が流行した場合に必ず設置されます。

設置目的は大きく2つあります。

第1の目的は、地域の医療崩壊を防ぐ為です。

感染の可能性が高い方がふつうに市内の内科や耳鼻咽喉科などの診療所やクリニックを受診してしまうと、その診療所やクリニックの医師・看護師・関係者が感染してしまう恐れがあります。

医療関係者が感染してしまった時(または感染の恐れがあると判断される時)には、他の患者さんにも感染が拡がる恐れがあることから、その診療所やクリニックを閉じねばならなくなってしまいます。

すると、他の患者さんの診察ができなくなってしまいます。

もともと医療資源(人材も病院もベッドも)が豊富な訳ではない日本では、地域の医療崩壊が起こる可能性があります。

そこで、感染の疑いのある方にはいきなり地域の医療機関を受診するのではなくて、必ず『帰国者・接触者相談センター』にお電話をしていただくのです。

第2の目的は、新型感染症の治療に専念できるようにする為です。

まず『帰国者・接触者相談センター』が全てのご相談を受けることで、(この後に記しますが)『帰国者・接触者外来』での受診可能な時間帯を一元的に管理します。

新型コロナウイルス感染疑い患者に関する対応について(案)

新型コロナウイルス感染疑い患者に関する対応について(案)


これによって、受診をする方は待ち時間なく外来での診察を受けられるようになります。感染症の苦しみの中で外来で長時間待たねばならない事態を避けることができます。

同時に、診察にあたる医療関係者の方々も感染防護の体制をしっかりと整えることができるようになります。

新型の感染症の場合には、他の診療科を受診する患者さんと接触しないように入り口も別に設置します。建物を分けることもあります。

医師や看護師や検査技師の方々は、感染を避ける為に防護服や密閉性の高いマスクを着用して診察などを行なう必要があります。

こうした装備を市内の一般の診療所やクリニックが準備するのは難しいので、特別に『帰国者・接触者外来』を新たに設けることで新型感染症の治療に専念することができるようになるのです。

実は、すでに市民の方から地域の病院に

「自分は昨年末から中国湖北省に仕事で出張していた。熱が続いているので新型感染症かもしれないので診てほしい」

といった方々が訪れていると医療関係者から報告がありました。

今回のセンター設置を受けて、これから市民のみなさまにはまず必ず『帰国者・接触者相談センター』にご相談いただくことになります。

これから横須賀市と横須賀市医師会の様々な広報によって、この流れを市民のみなさまにお願いすることになります。どうかご協力をお願いいたします。



「帰国者・接触者外来」2ヶ所の新設

新型感染症に感染した可能性のある方は、これからは専門の外来である『帰国者・接触者外来』を受診していただくことになります。

厚生労働省から2次医療圏ごとに1ヶ所設置することとされているのですが、横須賀市は市内2ヶ所に設置する準備を進めていることを発表しました。

これは他都市と比べてかなり手厚い体制になるといえるでしょう。

設置は地域の医師会のご協力が無ければ不可能ですが、横須賀市医師会のご協力のおかげです。市議としてフジノは大変ありがたく感謝しています。

ちなみに、三浦半島全体は『横須賀・三浦2次保健医療圏』という圏域に属しているのですが、『帰国者・接触者外来』を合計3ヶ所設置する予定で、もう1ヶ所は鎌倉市内の予定です。

今回の新型コロナウイルス感染症に限らず、『帰国者・接触者外来』を新設する医療機関名は公表しないことになっています。

これは、過去の経緯からも、感染の疑いのある方だけでなく、センターの相談も事前の予約も無いまま感染の可能性の低い方まで一斉に『帰国者・接触者外来』に殺到してしまうと、感染が拡大してしまうからです。

感染の可能性の低い方まで殺到してしまうと、本当にハイリスクな方々の診察・治療まで後回しになってしまいます。

いつかは受診した方々がSNSなどで発信してしまうでしょうから、どこの医療機関なのかはいずれ知られてしまうのは避けられないとは思います。

けれどもフジノからは絶対に医療機関名は申し上げられません。

どうかご理解いただけますようお願いいたします。



検査体制・救急搬送体制

今夜の委員会には、健康安全科学センターと消防局救急課も参加し、改めて横須賀市の体制について報告がありました。

歴史的な経緯から、横須賀市には保健所が設置されています。

横須賀市に暮らすみなさまにとっては当たり前に感じられると思うのですが、実は全てのまちに保健所がある訳ではありません。

新型感染症の対策を積極的に進める上で、保健所を自前で持っていることは本当にありがたいです。

さらに横須賀市には『健康安全科学センター』健康安全科学センターも設置されています。

横須賀市は独自の名前をつけていますが、全国に約80ヶ所しか設置されていない、いわゆる『地方衛生研究所』にあたります。

『健康安全科学センター』では、高病原性鳥インフルエンザなどの新型感染症に対応すべく、微生物安全実験室、高精度の検査を行なうクリーンルーム、電子顕微鏡、誘導結合プラズマ質量分析計などの最新機器を導入しています。

新型感染症の場合にはPCR法という検査方法が用いられることが多いのですが、1日に48件を検査できる体制が整っています。

今後検査が必要な場合には、『帰国者・接触者外来』で検体を採取して、その検体は『健康安全科学センター』に運ばれて検査を行ない、陽性か陰性かの判定が行なわれることになります。

消防局からも報告がありました。

新型感染症の疑いのある方を搬送することになる救急隊員のみなさんが、搬送の際に感染してしまうことがあると、救急医療体制が崩壊してしまいます。

救急医療体制が崩壊してしまえば、同時に災害などが発生してもケガも急病も助けられなくなってしまいます。

そこで改めて搬送の際の装備についての報告があり、N95などの特別なマスクやPPEといった防護服の配備がなされており、感染の疑いのある方を搬送しても救急隊員が感染しないように対策を取っているとの説明がありました。



今後の動向にどうかご注意ください

『感染症対策委員会』には、地元の記者クラブからは誰も取材に来ませんでした。

唯一、フリーライターの方1名が来てくれました(フジノが事前に「委員会が開催されますので関心があればぜひいらして下さい」とお声がけをしました)。

フジノとしては記者席だけでなく傍聴席も満席になると思っていたのですが、このゼロという状況が今の世間の関心度なのかもしれません。

けれども、どうか今後の動向にはご注意いただきたいのです。

前回の新型インフルエンザはたまたま短期間で終息に至りました。

でもこれはたまたまラッキーが重なった結果に過ぎません。

新たな感染症はどれほどの死亡率なのかも分かりません。

100年前に流行したスペインインフルエンザ(スペイン風邪という名前で知られています)は、乳幼児・高齢者ではなく、全世代で健康で体力のある若者が最もたくさん亡くなる感染症でした。

何が起こるか、今は誰にも分かりません。専門家にも分かりません。

今回もたまたまラッキーが重なれば、横須賀市民には感染する方が誰も出ないかもしれません。

けれども市民の半数が感染するような事態が起こっても決しておかしくはありません。

何故なら「それが新型の感染症だから」です。

誰の体にも免疫がなくて、世界のどこにもワクチンも治療薬も存在していないからです。

脅かしているのではなくて、不安を煽っているのでもなくて、どうか今後の動きにご注意いただきたいのです。

フジノも全力で情報発信をしていきますので、どうぞよろしくお願いいたします。



2019年9月議会・一般質問

藤野英明です。よろしくお願いいたします。

一般質問に立つ藤野英明

1.小動物火葬施設の歴史的な経緯と現状及び廃止せざるを得ない理由を広く市民に理解を得る取り組みの必要性と、条例スケジュールの見直し及び経過措置の検討について

公郷の小動物火葬施設を廃止する方針の撤回を求めて、NPO法人横須賀動物愛護協会を先頭に、ペットを愛する多くの方によって署名活動が行なわれています。

新聞が報じてインターネットにも記事が配信されたことから大きな注目を浴びており、全国で誰でも署名できるインターネット署名サイトでは9月17日現在で約2万3,000人の署名が集まっています。

動物愛護協会が作成したインターネット署名サイトのコーナー

動物愛護協会が作成したインターネット署名サイトのコーナー

 
僕は45年間の人生のうち40年をペットとともに生きてきましたので、小動物火葬施設には歴代のペットたちの火葬をお願いしてきました。個人としての僕は、反対される方々のお気持ちには強く共感します。
 
署名活動をしている方々からじかにお話を伺いましたし、署名サイトに記されたコメントも全て読ませていただきました。

多くの方々がとても心を痛めておられることには議員として心からおわびを申し上げます。

一般質問に立つ藤野英明
 
それでも

「歴史的な経緯などを考えれば小動物火葬施設の廃止はもはややむを得ない」

と考えています。

好きで廃止するのではありません。やむを得ないのです。
 
僕は動物愛護・動物福祉にも取り組んできました。そして現在17年目の議員ですから、これまで議会内外で行われてきた小動物火葬施設についての議論をリアルタイムで見てきました。
 
チラシにはこう書かれています。

「横須賀市は突然公郷町の動物火葬場の廃止を議会に提案しました」「亡くなった動物は長坂に新たに稼働するごみ焼却場で一般ごみとして焼却されます」
 
しかし、実際は施設の廃止は突然に決められたことではありません。

まず市民の皆様に知っていただきたいのは、2014年には、つまりもう5年以上前に公郷の小動物火葬施設は2021年には廃止する方向性がすでに議会で語られていました。

何故2014年かというと、その年にはペットのお骨の返し方や料金の変更があったので、委員会で質疑がなされたからです。

この時、2021年には炉が使えなくなる旨の答弁を私は受けています。
 
動物愛護協会が市長宛てに出した要請文にも、署名活動のチラシにも、新聞記事にも、こうした経緯が何も記されていません。

そこで僕は「自分が知っていることを全て市民のみなさまに知っていただきたい」という想いを持って、9月6日の生活環境常任委員会で質疑を行ないました。
 
そこで分かったことは、担当部局はこうした議論を市民のみなさまにこれまでお知らせしてこなかったということです。

これは行政だけに責任があるのではなく、議会側の僕自身も同じで深く反省しています。
 
そこで本日は市長への一般質問を通じて、これまでの経緯と現状を御説明させていただき、廃止せざるを得ない理由をインターネット中継の向こうにおられる市民のみなさまにもどうか御理解をいただけたらと心から願っています。
 
1.法律的な位置づけ。
 
そもそも法律上の位置づけをぜひ知ってください。
 
飼い主がいるペットは『愛玩動物』とされ、そもそも『ごみ』ではありません。

一方、飼い主がわからないペットが交通事故で亡くなったりした場合や亡くなった野生動物たちは『へい死獣』と呼ばれて、廃棄物処理法では『一般廃棄物』に該当するとされています。

市民のみなさまが

「『へい死獣』をごみ扱いしないでほしい」

とおっしゃっても、国の法律が変わらない限り、横須賀市だけでは変更することはできません。
 
2.そもそもほかのまちでは、ペットは民間業者が火葬するのが多数派でした。
 
横須賀市内で生まれてずっと暮らしておられる方々は、他都市の状況を御存じありません。

つまり、小動物の火葬は市の業務だと思い込んでおられます。僕も議員になる前はそうでした。
 
けれども、かねてから県内19市中12市はそもそも行政が小動物の火葬を行なっていません。そもそもほとんどのまちでは、ペットは全て民間事業者で火葬するものでした。民間事業者にお願いできない方は、ごみ焼却場で火葬をしてきました。
 
残り7市のうち2市も、お骨の返却を希望する場合には民間事業者に火葬を依頼するしかありませんでした。民間事業者にお願いできない方々はごみ焼却場で火葬をしてきました。
 
動物用の火葬炉を持ち、かつお骨を返却してきたのは県内でもわずか5市だけです。

法的に火葬炉を持たねばならない規定もありません。つまり、市外から見れば、横須賀市の取り組みは少数派だったのです。
 
どうかまず市民のみなさまには「生まれた時から市がやっていたから将来もずっと市がやるのが当たり前だ」という先入観は捨てていただきたいのです。
 
3.どうして小動物死体処理事業が始まったか。
 
それは決して動物福祉の観点などからではありません。

戦後、市内にはごみ焼却場が公郷、浦賀、浦郷など複数の場所にありました。ペットもごみ焼却場で燃やされていました。

経済成長の時代でしたから、ごみの量は年を追うごとにすさまじい勢いでふえていきました。
 
正式な文書が残っていないのですが、最終的に小動物火葬施設の場所として公郷ごみ焼却場の隣が選ばれた理由は、旧・動物愛護センター(動物管理所)が隣にあったからと思われます。

追浜に移転新築される前の旧動物愛護センターは、僕も何度も足を運びましたが、今のように譲渡される子たちは少なく、みな殺処分をされて、隣の小動物火葬施設で火葬する。

つまり、処分する場所と焼く場所が近くにあるほうが良い。それが公郷の小動物火葬施設の生まれた理由だったと考えられるのです。
 
4.周辺地域の住民の方々からの要請と本市の回答。
 
建設当初は周囲に住宅はあまりなかったのですが、徐々に増えていき、小動物火葬施設から出る黒い煙や動物特有のにおいが強く、洗濯物にすすや灰がついたりするといったことから、周辺の住民からしばしば市に苦情が寄せられました。
 
横須賀市が2006年に火葬炉を新しくするにあたって、その前年の2005年に本公郷、森崎、衣笠団地、小矢部の4つの町内会・自治会に説明会を開きました。

さらに、2009年に話し合いが行われた際には、周辺4自治会・町内会から「今後は焼却炉の更新をしないでほしい」と要望が出されました。
 
本市は2009年11月に回答書を出して、「現在稼働中の小動物焼却炉につきましては、更新時に建設場所を含めて検討してまいりたい」とお答えしました。

ぼかしている表現ですが、この場所での焼却炉の更新はしないという意味です。
 
つまり、道義的に横須賀市は、地元町内会・自治会への回答に反して現在の場所で焼却炉を更新して継続していくことはできないのです。
 
5.エコミルへ移転新設する方針が却下された経緯について。
 
回答書を出した2009年、資源循環部内ではさまざまな検討が行なわれました。

長坂に建設予定の新しいごみ処理施設(現在では『エコミル』と呼ばれています)の敷地内に新しい小動物専用炉をつくることや、公郷の慰霊碑を諏訪公園に移設して合祀できないか、などが検討されました。
 
この検討は「部長まで了承されたものの、前市長が小動物専用の火葬炉には国の補助金が出ないことから反対して白紙に返ってしまった」と、元関係者からお聞きしています。

エコミルへの移転新設がなくなり、抜本的な解決は先延ばしされてしまいました。
 
6.現在の火葬施設のハード面の問題点。
 
2006年度に炉を更新した際、耐用年数を15年と見込んで2021年ごろまでは焼却炉が維持できると見込んでいましたが、昨年は電気系統が故障し、今年9月にはセンサーが故障してしまいました。

原因は炉の老朽化です。
 
今は応急対応して焼却を継続していますが、現実的にはいつまた炉が動かなくなってもおかしくない状態です。
 
7.現在の火葬施設のソフト面の問題点。
 
現在、火葬を民間委託している事業者には4名の職員がおられますが、最高齢の方は82歳、最年少でも60代であり、健康不安があり、今後は安定した運営ができない可能性があります。

これは資源循環部の意見だけではなく、現場を訪れて複数の職員の方からお話を伺い、僕自身もそう感じました。
 
小動物の火葬には熟練した技術が必要です。

しかし、後継者が確保できていません。

時給1,100円で雇用されており、「火葬だけでは食べられない」とかけ持ちで仕事をしておられる職員の方もいらっしゃいました。

これは私見ですが、若い人が食べていかれる給与体系とは思えず、ハローワークで求人をしているそうですが、後継者は期待できないと感じました。
 
委託先は毎回入札で応募していますが、これまで現在の事業者(*門蔵商店さんです)しか応募がありません。

同じ条件を続けるならば、今後は入札をしてもゼロになる可能性が高いです。不調です。

現在、施設の維持管理には毎年約4,700万円の税金が使われていますが、民間事業者並みに予算を増やさなければ、あえて新たな事業者が入札に参加する可能性は無いと思います。
 
けれどもペットを飼っておられない市民の方々もたくさんおられる中で、公平性を考えると予算の増額は現実的ではありません。
 
8.新しい小動物火葬施設をどこか別の場所につくるべきとの御意見について。
 
新たな場所での建設はさらに困難です。

ペットを『家族』と考える方々がおられる一方で、火葬施設を『迷惑施設』と受けとめられる方々もたくさんおられます。

地域住民のみなさまのご理解を得られる新たな建設地を見つけるのに何年かかるのか、見通しが全く立ちません。
 
9.現在では民間事業者が増えて火葬に対応できることについて。
 
2014年の段階では民間事業者がわずか3社しかおらず、市内で亡くなるペット全てを火葬できる対応力には不安がありました。
 
しかし、2019年現在では少なくとも10社以上が営業しており、市内で年間に亡くなるペット約3,000頭への対応は十分に可能となっています。


 
とても長い説明となりましたが、建設から現在に至るまでこのような経緯がありました。

つまり、今のまま継続するのは、ハード面でもソフト面でも、地域住民の方々の要請に応えねばならない点からも極めて困難です。

移転して新設することもとても難しい。

民間事業者がこれだけ増えた今、市が実施する必然性にも乏しいです。

加えて現在の炉の状態の悪さからも、2021年の廃止ではなく、前倒しもやむを得ません。
 
こうした経緯を僕は1つ1つリアルタイムで見てきました。

当時の市職員も当然記憶しております。

もちろん歴代の動物愛護協会の方々にも御説明をしており、「その時々の説明を御承知していただいているはずだ」と僕は理解してきました。
 
それにもかかわらず、一切の経緯を無視したかのような反対運動を動物愛護協会が始めたのを知った時、僕は率直に裏切られた気持ちになりました。

「何故一方的な情報だけ流すのだろう?」とも感じました。
 
しかし、その理由もわかりました。
 
9月6日の委員会質疑を終えた直後、傍聴席におられた動物愛護協会の方が近づいて来られて、厳しい批判のお言葉をいただきました。

その際に

「私は10年前から(動物愛護協会の)役員をしているが、小動物火葬施設の歴史的な経緯を初め、愛護協会の内部で話題になったことは1度も無い」

とおっしゃったのです。
 
それで分かりました。

動物愛護協会は、重要事項に関する引き継ぎがなされていないのかもしれません。

それならば、現在の理事会のみなさまが「横須賀市が突然に廃止を言い出した」と反対してもおかしくはありません。

動物愛護協会でさえ経緯を把握しておられないのですから、市民のみなさまはもっと知らないはずです。
 
歴代の市長が小動物火葬施設をその場しのぎで延命してきたことが今このように大きく問題化している原因です。

上地市長とは、うわまち病院の建てかえでも歴代市長による問題の先送りに決着をつけてきました。

今回の小動物火葬施設もまさに同じ構図です。

ぜひ上地市長、今こそ市民のみなさまの合意を得て、前に進めるべきです。
 
委員会の場であらゆる提案を行ないましたが、改めて最高責任者である市長の決断をお伺いします。
 
現在のように一方的な情報が広まったままで小動物火葬施設を廃止すれば、率直な気持ちからペットを家族と感じておられる市民のみなさまの反対感情から、将来に禍根を残すことは間違いありません。

【質問1】 
この際、歴史的な経緯と現状及び廃止せざるを得ない理由を市民のみなさまに御説明すべく、広く市民に向けた市民説明会を開催すべきではないでしょうか。

質疑応答や意見交換など、率直かつ十分に腹を割って市民の皆様と語り合える機会を設けるべきではないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


【質問2】 
現在の理事の方から小動物火葬施設に関する歴史的経緯をこれまでNPO内では聞いたことがないと言われてしまった以上、動物愛護協会では幹部の代がわりに引き継ぎが十分になされてこなかった可能性もあります。
 
そこで、本市の複数の動物愛護事業をともに進めてきたパートナーである動物愛護協会との関係修復のためにも、改めて小動物火葬施設の歴史的経緯を御説明し、廃止せざるを得ない理由を御理解いただけるように取り組むべきではないでしょうか。


(→市長の答弁へ)

 
【質問3】 
現在の資源循環部の説明資料では、今年12月議会に火葬、返骨の廃止を決定する条例改正案を提出し、来年3月31日には火葬を終了するとのスケジュールが決定されています。

けれども、市民のみなさまと動物愛護協会から一定の理解を得られたと判断できるまで、来年3月定例議会あるいは今年度末までに提出することに変更すべきではないでしょうか。

いずれにしても、炉の状況を考えれば来年度に火葬を継続することは難しく、また通年議会を採用している本市議会ですから、条例改正案の審議は必要に応じていつでも行なうことができます。

まずは反対されている市民のみなさまと動物愛護協会に御理解をいただく努力を最優先にしていただけないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


全国的に超少子超高齢社会となり、市内でも御高齢の方々が家族としてペットと過ごしています。
 
小動物火葬施設廃止とともに、民間事業者に火葬を依頼するか、エコミルで火葬するかの2つの選択肢しかなくなりますが、死生観は人によって異なります。

どうしてもエコミルで家族であるペットを火葬したくないけれども、経済的に民間事業者に火葬料金を支払う余裕が全くない方々も実際におられます。

【質問4】 
こうした方々へ民間事業者での火葬料金の負担軽減の補助を、この先数年間は経過措置として実施するなどの配慮もどうか検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。


(→市長の答弁へ)


市長、お答え下さい。

2.事実上、お金がない人は治療を受けられない仕組みとなっている現在の特定不妊治療・不育症治療費助成事業を改善する必要性及び勤労者生活資金融資制度の広報を改善する必要性について

以前から不妊症・不育症について質問を重ねてきましたが、今回は本市の助成事業を改善する必要性について伺います。
 
そもそも不妊・不育の当事者はマイノリティー扱いをされていますが、我が国では6組に1組が不妊カップルです。

また、2017年に生まれた子どもの17人に1人が生殖補助医療のおかげで生まれました。
 
もはや国全体のテーマなのですが、専門的な相談支援も極めて不足しています。そこで、本市は今年4月から『横須賀市不妊・不育専門相談センター』を設置しました。

現在、毎月平均30件の御相談をいただいており、相談ニーズの高さが証明されました。
 
相談の次にやるべきことは『治療を受けたい方々への本気の支援』です。
 
治療費があまりにも高額な為に治療を受けられない方々がたくさんおられることから、すでに本市では特定不妊治療費助成事業と不育症治療費助成事業を設けて治療費を助成してきました。
 
けれども、毎年指摘してきたのですが、この利用件数が伸びていません。
 
何故なら制度設計に明確な欠点があり、お金を持っている方々しか治療に行かれないようになっているからです。
 
例えば、不妊治療では体外受精・顕微授精などを受ければ、費用負担は1周期当たり40万円から60万円もかかります。
 
本市の事業はどちらもまず自腹で、自費で、治療費を病院やクリニックに支払った後に市に申請をすると、後日助成金がもらえるという仕組みです。

つまり、あらかじめ高額な治療費を用意できなければそもそも治療を受けることができないのです。
 
さらに全額助成ではありません。助成金額は初回だけが30万円で、2回目以降は15万円までとなっており、実際の治療費には全く足りておりません。
 
着床前診断を認めていない日本では不妊治療をしても流産してしまう割合も高いので、治療は何年にも及ぶ傾向があります。

しかし、助成を受けられる回数は39歳までの方は6回、40歳以上の方は3回までと限定されており、やはり実際の治療費には全く足りておりません。
 
もう1つ、横須賀市と中央労金が提携して融資を行なっている『横須賀市勤労者生活資金融資制度』という事業があります。

融資のメニューに新たに2017年4月から特定不妊治療・不育症治療費も加わりました。

本市の助成事業とあわせて使えるので、助成金で足りない部分はこの融資を頼ることになります。
 
しかし、2年半の融資実績はゼロです。
 
この理由も明らかです。
 
一見有利な借り入れに見えるのですが、利用条件を読むとがっかりさせられます。

金利は平成31年度は1.9%、融資上限額は500万円、返済期間は最大10年とありますが、実際には中央労働金庫所定の保証協会の保証を受けられる方に限定されています。さらに、金利も保証料として上乗せされ、実際の利率は2.6%から3.1%です。
 
さらに、安定継続した年収(前年税込み年収)が150万円以上あることを条件にしています。

つまり、年収150万円以下の方は門前払いしているのです。
 
結局どちらの制度もお金のない人は補助も受けられないし、借り入れも受けられません。

「お金が無い人は治療をするな」というとてもネガティブなメッセージを発しているのです。
 
そこで市長に伺います。

【質問5】  
治療を希望する市民の方にあらかじめ指定医療機関のみで使えるバウチャーやクーポン券をお渡しすることで、事前に多額の現金を用意しなくとも受診できるように改善すべきではないでしょうか。
 
もともと治療のほとんどが保険適用外であるため、本市から医療機関への清算が迅速に実施されれば何の問題もないはずです。治療を希望する市民の方が多額の現金を工面しなくとも済む体制をつくることができないかと思うのですが、いかがでしょうか。


(→市長の答弁へ)


【質問6】 
助成額の低さや助成回数の制限は、治療を受けたくとも受けられない方々を生み出しています。ただでさえ社会の理解がない中で苦しんでおられる方々に対して、お金の心配だけはさせないでほしいのです。
 
本市にとって子どもがたくさん生まれることは数十万円の支出増加とは比べられない長期的なメリットを得ることになります。子どもを産みたい人が可能な限り治療を受けられるように、治療費は全額助成すべきではないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


【質問7】 
また、実績ゼロが続いている勤労者生活資金融資制度は、8月にようやく横須賀市ホームページに掲載されたものの、4月からスタートした『不妊・不育専門相談センター』のリーフレットにも掲載されていません。

リーフレットに印刷するのはもちろん、もっとこの情報を必要としている方々をターゲットとした情報発信方法に改善していただきたいのですが、いかがでしょうか。お答え下さい。


(→市長の答弁へ)


以上で1問目を終わります。
 
再質問は一問一答で行います。

上地市長の答弁

まずは、火葬場のことについて、しっかりとした経緯の説明をしていただきまして、本当にありがとうございます。
 
行政というのは説明をする機会があまりなくて、その手段もあまり無いので、誤解された部分が非常に多いということと、寄り添うという、そういうことに関して寄り添うという多分文化があまりにも無さ過ぎたのではないかというふうに、そこでボタンがかけ違ったというところが私もまず感じています。

その上で今みたいに御説明していただいて、本当に感謝を申し上げます。

その意味で、御質問ありがとうございます。

【質問1への答弁】
まず、小動物火葬施設廃止についての市民説明会の開催についてです。
 
タウンニュースに取り上げられてから多数の御意見をいただいております。

それに対して、1つずつこれからはぜひ丁寧に説明してまいります。
 
また、小動物の火葬施設周辺の地元に対して、再度御説明してまいります。
 
あわせて、市のホームページにも廃止に至る経緯や今後の対応について掲載をしていきたいと考えます。

【質問2への答弁】 
次に、動物愛護協会に対し、御理解いただけるよう取り組むべきではないかについてですが、再度動物愛護協会に対し、廃止に至る経緯や今後の対応について丁寧に説明してまいりたいと思います。

【質問3への答弁】 
次に、一定の理解を得られたと判断するまで、時期を変更すべきではないかについてです。
 
今後、市民の方々からの御意見や動物愛護協会との話し合いの中で、御理解を得られるよう努め、対応していきたいと考えます。

【質問4への答弁】  
また、民間事業者での火葬料料金補助の検討についてですが、火葬料金の補助というのはやはり考えにくいのではないかと思います。
 
ペットを飼うということは、手間もお金もかかるものであって、餌代、ワクチン、予防注射、病院代など、ペットが生きていく間だけではなく、亡くなった後にもお金がかかることなどを市民のみなさんにお伝えしていく必要があるのではないかと考えます。



 
【質問5への答弁】  
次に、特定不妊・不育症助成制度へのバウチャーについてです。
 
議員御提案のバウチャーとは、市が助成する公費負担分を引きかえ券やクーポンとしてあらかじめお渡しし、病院の窓口で医療費を支払う際に、この引きかえ券などを提示することで公費負担分を差し引いた額のみを支払うことができ、治療を受ける方の負担を軽減するものと理解をしています。
 
議員の御提案は大変有効なものと思いますが、特定不妊治療費助成は国庫補助の対象になっており、要綱で治療終了後の申請となっているために、治療途中でバウチャーなどの利用は今のところ難しい状況なのではないかと考えます。
 
また、不育症への助成について医療機関に伺ったところ、自治体により制度が異なるため、事務が煩雑になっており、現段階ではバウチャーなどへの対応は難しいとの御意見をいただきました。


【質問6への答弁】  
次に、治療費の全額補助についてです。
 
不妊症や不育症の治療は御夫婦の生活全てにおいて大きな負担がかかることは認識していますが、現段階で医療費の全額補助は困難ではないかと考えます。
 
議員がおっしゃるとおり、今や赤ちゃんの17人に1人は体外受精で誕生している時代ですから、この問題は我が国全体の少子化対策への取り組みの観点からも、ナショナルミニマムとして国が対応していくべきものではないかと考えます。
 
今後も国の動向を注視するとともに、市としては悩みを抱えている御夫婦に寄り添い、少しでもお力になれるように相談支援体制を強化してまいります。


【質問7への答弁】  
次に、勤労者生活資金貸付制度の発信方法についてです。
 
現状においても御相談をいただいたときなどに制度の御案内を行っておりますが、議員御指摘のとおり、十分とは言えない状況です。
 
今後は、御提案のリーフレットへの掲載とあわせ、チラシを医療機関に配架していただくなど、必要な方に情報がしっかりと届くように周知してまいりたいと思います。

フジノの再質問

市長、御答弁ありがとうございました。
 
再質問は順番を変えて、不妊症・不育症治療費助成について行いたいと思います。
 
あらかじめ多額の資金を用意しなくとも治療が受けられるようにしていただきたい。そうすることで、所得が厳しい方の状況、治療を受けられない状況を改善できる、そういう御提案をさせていただきました。
 
そこで、市長にはまずどれくらい我が国の国民の生活が厳しいかをぜひ知っていただきたいと思い、データを読み上げさせていただきます。
 
2人以上世帯の年代別の貯蓄額の中央値、平均値というのは高いお金をもらっている人が入ってしまうと一気に平均が上がってしまうので、人数が一番多い中央値を申し上げます。

世帯の年代別の貯蓄額の中央値と、貯蓄がない人の割合について申し上げます。

20代、貯蓄中央額111万円、貯蓄なし32.2%。
30代、貯蓄中央値382万円、貯蓄なし17.5%、
40代、貯蓄中央値550万円、貯蓄なし22.6%、

不妊症も不育症も年齢は関係ありませんから、20代でも40代でも起こります。

一方で、貯蓄なしの世帯が20代は32%、30代は18%、40代では23%にものぼります。

これは全国単位で見たデータですから、本市の市民の所得の厳しさを考えると、この割合はさらに高まると推測されます。

貯蓄ゼロの世帯では、例えば子どもができない不妊症、あるいは妊娠しても流産を繰り返してしまう不育症の治療を受ける、そもそもの現金が用意できないのです。

これに対してはどのように対応するべきだというふうに市長はお考えでしょうか、お聞かせ下さい。

上地市長の答弁

そうおっしゃられても、不妊症の方だけに今お金がないから何かをするということの意味は、おっしゃる意味は、気持ちはわかるのですが、とするならば、違うような状況に置かれている人たちに対して、今お金がないから何かしなければならない。

これは病気と同じだと思う。すごくお金がかかるという意味で。

そこに前もってお金を渡すということと多分それは同じことなのではないかというふうに思うのです。
 
ですから、おっしゃる意味がよくわかるのですが、そこまで踏み込むということが、果たして財政上の問題で私たちはいいのか。

これは恐らくナショナルミニマムではないかというふうに少なくとも私は感じています。

そこに踏み込むと、どこまで同じような状況の中で、あるいは不妊症ではない中で、どこまで踏み込んでいったらいいのかという問題に、大きくそういう問題を惹起していく可能性がある。
 
その意味で、現段階では、本市の財政から考えたら、そこに踏み込むべきではないというふうに、踏み込むべきではないというか、踏み込むことはできないというふうに考えています。

フジノの再質問

市長の御意見、共感するところもあります。

本来はナショナルミニマムとして国がまず取り組むべきこと、けれども、国が不妊症治療のほうは国庫補助が出ていますし、取り組みがあるのですけれども、市として独自にやってきた部分も多くある。

それから、さらに市が支出増になるのはなかなか難しい、ほかの病気との公平性を考えると難しいという御意見でした。
 
けれども、今、本市が人口の減少に悩み、そして人口の減少は避けられない中であっても、子どもを産みたい、そう思う方々がおられる。

そして、子どもを産んでいただくということは、大変本市にとってもありがたいことで、国全体にとってもありがたいことで、他の病気と比べることは一切できないのですけれども、ぜひこの点は本市、そして我が国全体にとってもプラスになる取り組みであるということから、ぜひ再検討していただきたいというふうに思っています。
 
特に、先ほど国の動向を見ていくという御発言があったのですけれども、動向を見るだけではなくて、『全額補助』についても『前払い方式』についても、中核市長会や市長会に対して積極的に物を申していっていただきたいというふうにも考えるのですが、市長はどのようにお考えか、お聞かせ下さい。

上地市長の答弁

そこはまた手法の問題なのだけれども、中核市長会とか全国市長会で言うべき問題ではないと私は思っています、個人的に。

少子化という問題、この間もちらっとお話をしたのですが、お金がない、今言ったように、所得が若い人で貧富の差がふえてきたというだけでは、何度も言うようにないと思っているのです。

以前も申したように、沖縄、あんなに貧しい地域でもどんどん子どもができている。

それは地域社会全体で、ごめんなさい、そういう方たちを見放すという意味ではないのです。

ただ、少子化対策が金銭的な合理性だけで果たして語るべきものなのかということに対して、大きな疑問を持っている私としては、この問題はナショナルミニマム、今みたいに、国が制度、そして地域の社会は地域で解決していく、今みたいな助け合いの社会だとか、地域のきずなをつくって子ども全体を育てるという役割分担のすみ分けが私はあると思っている。

そういうことをあるべきだということを中核市や国に対して申し上げることはできますが、制度として何かするということは、私は市長としてはなじまないというふうに感じています。

これは、それを検討しないという訳ではないのですが、これから先どのような時代になっていくかによって考え方は変化していくと思いますが、現状ではそういうふうに考えています。

フジノの再質問

この点については市長と意見が一致することができず、大変残念に感じます。
 
不育症の治療費助成事業のクーポン券の医療機関に問い合わせをしていただいた御答弁について、改めて伺います。
 
不育症の治療費助成事業については、不妊症の国が定めている要綱による取り組みと違って、本市の場合、指定医療機関というと新横浜に1カ所ある有名なドクターがおられるあの医療機関しか無い訳ですが、横須賀市がバウチャーやクーポン券を、つまり金券に当たるものをお渡しすることで、そして本市が使用後可能な限り早くその治療費を振り込む、あるいは支払うということであれば、事務的な負担増というのはそこまで考えられないというふうに思うのです。

この問題、かつて委員会でも取り上げさせていただき、改めて本会議で市長が交代したこともあり質問させていただいたのですが、ぜひ事務負担が具体的にどのようにふえるのか、もう少し詳しく聞いていただいて、そしてクーポンあるいはバウチャーが使えないのかというのをぜひ相談していただけないかと重ねてお願いしたいのですが、いかがでしょうか。

上地市長の答弁

もう一度調査をしてみたいと思います。

大切なのは全体から見て公平であるのか、公正であるのかということが、一番私は大切だと思っていますので、その観点からもう一度検討してみたいというふうに思います。

フジノの再質問

ありがとうございます。ぜひ御検討をお願いしたいと思います。
 
それから、この不育症治療費助成事業、不妊症治療費助成事業の対象の拡大についても強く要望したいというふうに思うのです。

現在の助成制度では、対象を戸籍上の御夫婦で、いずれかが横須賀市内に住所を有することと、法的な婚姻関係に限定しています。

けれども、本市は多様な家族のあり方を尊重する立場から4月1日から横須賀市パートナーシップ制度をスタートさせました。

いわゆる事実婚の状態にある方々も本市はパートナー関係であることを公的に認めています。
 
そこで、ぜひ本市の特定不妊治療費助成事業と不育症治療費助成事業の対象として、パートナーシップ宣誓証明書の交付を受けた方々も加えるべきではないかと思うのですが、いかがでしょうか。

上地市長の答弁

それは私も全くそのとおりだと思っています。

あらゆる偏見、差別があってはならない。

パートナーシップ制度を市はとりましたので、ぜひおっしゃるとおり、検討していきたいというふうに思っています。

フジノの再質問

労金と横須賀市が行っている勤労者生活資金融資制度についてもお伺いしたいと思います。
 
先ほど申し上げたとおりに、年収が150万円以上なければならない。

そうなると、例えば障害年金で暮らしておられる方、生活保護世帯の方々、そもそも不妊症治療・不育症治療なんて絶対にアクセスできない訳です。

そうすると、排除が生まれるというふうに私は思っています。

かねてから市長は公平性というふうにおっしゃっておられます。

けれども、不妊症治療費助成事業、不育症治療費助成事業というものができた時点で、他の疾患とは一旦切り離されて特別扱いされているのはもう事実です。

その新しい制度をつくったときに、これ今お金が用意できないから、あるいは年収が無いからということで補助も助成も受けられない。融資も受けられないという、新たな排除が生まれてしまっている現状はおかしいと思うのです。
 
そこで、ぜひ労金とこの制度、融資制度そのものの改善についても検討していただけないかと思うのですが、いかがでしょうか。

上地市長の答弁

ぜひそれは検討して、発信が十分だとは思えなかったので、そもそも勤労者生活資金貸付制度とは、みんな勤労者なのにこの制度そのものがよくわからないのだけれども、我々だってみんな勤労者な訳だから、この制度そのものがどういうことでできたのかよくわからないけれども、多分そのことを皆さん御存じないと思うので、ぜひその意味では発信をしていきたいというふうに思っています。

フジノの再質問

ありがとうございます。
 
続いて、小動物火葬施設について再質問をさせていただきたいと思います。
 
この問題の本質は、実は火葬施設の廃止そのものではなくて、超少子超高齢社会における地域福祉、高齢者福祉の問題ではないかと僕は受けとめています。

家族がいない、身寄りがいない、独居である、老々世帯である。そんな中で家族としてペットを飼う。

そこには低所得の方も、あるいは年金生活で厳しい中でやりくりしておられる方々もたくさんおられる。

そこに、動物愛護協会に所属しておられる獣医師会のみなさんや動物愛護協会の方々が、ドクターがたくさんおられますから、すごく熱心な気持ちで動物が亡くなった後、ペットが亡くなった後、ドクターが自己負担して、つまりその御高齢の方々が払うのではなくて、本市の低廉な火葬料金を立てかえることで埋葬してきてあげたという長い長い歴史があります。

僕自身も自分が高校時代に交通事故で死にかけていた猫を拾った時、お金が無くて獣医さんに連れて行った時、「アルバイトして後日返しなさい」と言っていただいた。

そういう優しいドクターがたくさんおられる。

だから、今回動物愛護協会のみなさんは怒っておられるのだと思うのです。

ならばこそ、本来やるべきことは、コミュニティーの再興である。けれども、それにはとても時間がかかるのです。市長も御存じだと思います。このことはずっとやってこられた市長ですから。
 
だから、僕が提案をさせていただいたのは、短期的には廃止をせざるを得ないとするならば、短期的には今獣医のみなさんが、あるいは猫助けをしてくださっているみなさんや動物愛護にかかわるNPO、市民活動の皆さんが負担してくれている高齢者世帯のお金が払えない世帯のペットが亡くなった時の火葬料金を、今後は民間事業者で火葬するしかないとなったならば、3,000円なり5,000円なり、せめて補助をつくっていただけないかと、そんなふうな気持ちで申し上げた訳です。
 
これが公平か不公平かと言われたら、ペットを飼っていない人から見れば不公平に当たるのは十分承知しています。

けれども、1962年からずっと続いてきたこの小動物死体処理事業の歴史の重みを考えると、そして現状の超高齢社会を考えると、地域のつながりの希薄さを考えると、一旦はもしも廃止をするとなったならば補助事業を創設していただきたい。

負担軽減を、当然所得制限もかける必要があると思いますが、考えていただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。

上地市長の答弁

これは何度も申し上げたように、そこに補助金を与えるというのは非常に難しいのではないかというふうに考えます。

公平性という観点から。

ただ、さまざまな、少しこれから誰よりも動物愛護というのはよくわかっていて、生命という意味で、起源で、倫理であり、愛でありということもよくわかっているつもりなので、多分説明の仕方がまずかったのだろうなというふうには思っていますので、これからもすぐどうのこうのというわけではありませんが、さまざまな機会を通じて丁寧に動物愛護協会の皆さんともお話をさせていただき、どのような形で帰結させたいかということは、これからも試行錯誤の中で説明をしながら考えていきたいというふうに思っています。

フジノの再質問

市民説明会の開催について確認をさせて下さい。
 
その対象がどうも私がお伝えした、特に反対しておられる市民の方にこそ向き合っていただきたいという部分がどうも欠けているのではないかというふうに思います。

つまり、インターネットで送られてきているメールやお電話には1件ずつ対応していくというお話でした。

けれども、署名活動をしていただいている、インターネットではなくてリアルで集まっている署名は3,000筆を目標にしておられるというふうにおっしゃっていましたから、市民の方の多くはとても関心があると思います。

一方、じかにメールを送ったり、電話をした方というのは、その一部に過ぎないというふうに思っているのです。

ですから、小動物火葬施設の周辺の地域住民の方々に説明会をするだけではなくて、反対を積極的にしておられる方にもむしろ語りかけていただきたいと思うのです。
 
僕自身の政治家としての出自を考えた時、美術館建設反対運動からスタートいたしました。

そのとき、沢田市長は決して逃げることなく、市内あらゆる箇所を回って、美術館建設がいかに必要なのかというのを説明会を開いて下さいました。

とても勇気のある行為だったと思います。

何故ならば、そこに来るのは反対している人しかいないから。反対する人しか来ないからです。

けれども、私らはあえて沢田市長がかつてやったように、反対する人だけが来るであろう説明会を開いて、そこで歴史的な経緯を御説明して、そして御理解をいただくということが必要かと思います。

どなたでも参加できる説明会をぜひ開催していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

上地市長の答弁

どなたでもというよりも、動物愛護協会、元会長が私の同志、佐久間さんで、私、面食らっている。その後もいろいろな形で、私、いろいろな支援をさせてもらったので、余りにも唐突感で驚いているので、この協会に関しては3,000筆も集めているというお話を聞いているので、しっかりとした説明をしていきたいというふうに思います。

また、不特定多数になると、またいろいろな方がいらっしゃる。

いろいろな議論になると、これもまた不毛な議論になってしまうので、まずは動物愛護協会のみなさんに対して、今言ったような懇切丁寧なしっかりとした説明をしていただいて着地点を見つけていきたいというふうに考えます。

フジノの再質問

これは残念ながら平行線なので、私からはやはり不特定多数の方にあえて御説明をしていただく機会を設けていただきたいと要望をしたいと思います。
 
それから、次の質問は手数料条例などの改正案の提出時期についてです。
 
御理解を得られるように努めるという御答弁だったので、延期をされるのかどうなのかという点については明言はしていただけなかったと受けとめております。

はっきりとわかるように、ぜひ改めて御答弁をいただきたい。

つまり、条例改正案の提出を12月とお尻を決めてしまうのではなくて、一定の理解を得られるまでは先延ばしをする。この点についてはいかがでしょうか。

お答えください。

上地市長の答弁

これから動物愛護協会のみなさんと会わなければいけないというふうに思っていまして、みなさんの考え方、あるいは私たちにとって事実に対してもう1回精査しなければいけないことはあるのではないかと考えていますので、明言は避けさせていただきますが、その上で判断をさせていただきたいというふうに思っています。

フジノの再質問

ここはやはりしつこく食い下がりたいところなのですが、12月定例議会というと、もう本当に目の前なのです。

やはりもう来年度に炉は回らない、火は入れられないというのはわかっているとしても、やはり12月議会で廃止の条例案が出るというのではなかなか御理解を得づらいのではないか。

生活環境常任委員会では、公明党は12月議会に条例案が出たら賛成はできないと明言されました。そのお気持ち自体はよくわかります。

やはり説明をして御理解をいただくというのは、お尻を設けない、理解をしていただくまでは重ねて説明するということが必要だと思っています。

ですから、ここでは12月議会には出しませんと、ぜひ明言していただきたいと思うのですが、お答えいただけますか。

上地市長の答弁

明言はしませんが、そういう理解をしていただいて結構だと思います。

フジノの再質問

ありがとうございます。
 
行政側になると本当に答弁の言葉は難しくなりますね。そのように理解させていただきました。
 
続いての質問は、やはり小動物火葬施設がなくなるということは、小動物火葬施設がなくなることだけではない問題があるということを、ぜひ市長と共通の認識を分かち合いたいと思います。
 
タウンニュース8月23日号に掲載された横須賀動物愛護協会の方、佐久間先輩ですが、お答えされたインタビューではこう述べています。

「家族の一員とも言える動物たちを見送り、弔うという別れについて、もっと深く考えてほしい。動物と暮らす高齢者もふえており、ペットを失った人の心のケアも大切。」

ここで語られていることは小動物火葬施設とは全く別の次元のお話です。

けれども、とても大切な観点なので、本市としてどう考えているかをぜひ伺いたいと思います。
 
まず、第1に、超高齢社会になった我が国では高齢者だけの世帯やひとり暮らし高齢者世帯にとって家族としてペットと暮らしておられる方がとてもふえているという現状についてです。

アニマルセラピー、コンパニオンアニマルという言葉があるように、高齢者福祉の観点からも身近にペットが常にいてくれることは寂しさを減らします。

喜びをもたらしてくれます。大きな意味を人生に与えてくれます。

けれども、だからこそペットと暮らすという権利だけでなく、ペットの飼い主としての責任を果たすという義務も常に意識していただかねばならないと私は考えています。
 
実際に市民感覚としても横須賀市が2005年に行った猫に関するアンケート調査報告書でも、「飼い猫は飼い主が、野良猫は世話をする人が責任を持って解決すべき」が57.4%と第1位となっています。

一方で、国の金融審議会の報告書では夫婦そろって65歳から30年間生きると老後の資金は年金だけで総額2,000万円不足するとされたことが、この6月に大きな反響がありました。

つまり、老後の暮らしはこれからも生活資金に余裕がなく、あるいは全く余裕がないままの世帯がふえていくと考えられています。
 
けれども、経済的に厳しい世帯であっても、人生のパートナーまたは家族としてのペットを迎え入れるあたっては、ペットの食費、糞尿の処理、病気になったときの医療費の備え、みとりに対しての備えなどもペットの飼い主としての責任を持って暮らしていくことが必要だと僕は考えていますが、市長はどのようにお感じでしょうか、お聞かせください。

上地市長の答弁

どのように答えたらいいかわからないのだけれども、かつての同志、佐久間さんとその辺は全く一致していまして、人間の幸せとは人を愛すること、それから自分が必要とされること、それから自分を認められる、自己承認。

それができないからみんな不幸せになっていくと思っていまして、それが対象が動物だといったら自分を愛してくれて、自分が面倒を見るということに対してかけがえがないのは人間であり動物、全く同じ価値観に私は実は持っていて、それはもうかつての同志の佐久間さんといろいろ話をして、この小動物の問題に関して、ここの問題に関して言えば全くおっしゃるとおりで、人を愛すると同じように動物を愛するのは、これは当たり前の話で、それをどうやって見送るかという問題と行政がどこまでかかわるかという問題は、これはまた全然別の問題だと思う。
 
何でも、先ほど南議員が言ったように、私、お上に頼るというのが大嫌いな人間なので、でもお上側に来てしまっているから、非常に難しいなと思うのだけれども、そこをどこまで行政がやるのかなというところで、実は悩んでいまして、その意味で動物を愛するということは人間を愛するということと同じだからという意味では、これは佐久間さんとよく話をして、だから動物愛護協会によく何回も伺っていろいろ話をしていたことなので、その辺の思いというのは多分一緒だというふうに思っています。

フジノの再質問

本市では猫に関するトラブルが増加し、苦情が増加したことから2003年に様々な問題を協議するために、横須賀市連合町内会、横須賀三浦獣医師会、横須賀市動物愛護協会、神奈川捨猫防止会、地域猫対策フォーラム、保健所が構成メンバーの『横須賀市猫対策連絡会』というのを立ち上げた歴史があります。

そして、2005年には猫に関する市民アンケート調査を実施しました。先ほどの調査です。

そして、2009年3月には横須賀市の猫の飼育ガイドラインを作成しました。

ここでは猫の世話をする人のルールが記されているのですが、あくまでも当時の課題のメインであったのは不妊手術や去勢手術によって、野良猫を増やさないことでした。

そして猫の寿命については10年以上であること、飼い主として生涯にわたって飼育することだけが記されていますが、猫が亡くなった後のことについては何も記されていません。

当時の状況としてはそうだったのだと思います。今とは違ったのだと思います。

ここでは、猫のケースだけ取り上げましたが、犬もほかの動物たち全てについても同じで、10年前のガイドラインではもう対応し切れていないというふうに感じています。
 
先ほど市長はどこまで本市がかかわるべきかというふうにおっしゃいましたけれども、横須賀市は積極的にかかわってきた歴史があります。

飼い主の方はぜひこのガイドラインを最低限守って下さいということで、僕は10年前に作成したガイドラインを改定すべきではないかと思っています。

現在の大きな課題であるペットたちの寿命も延びて、がんになったり介護が必要になったりすること、ペットの介護も人間同様に身体的にも経済的にもとても大変であること、また動物のみとりに関する心構えや、火葬やお骨を埋葬するための資金の蓄積などは一切記されていません。
 
そこで改めて、これはガイドラインと書いてあるのですけれども、僕はマナーブックとかルールブックでもいいのかなと思うのですが、新たに改定して、現状の問題についても明記したものにするべきではないかと思うのですが、いかがでしょうか。お聞かせください。

上地市長の答弁

ぜひ検討していきたいと思います。

フジノの再質問

それから、先ほど動物愛護協会の方が取材に語ったことの中で、もう1つ、小動物火葬施設とは全く別の次元の事柄だけれども、大切なこと。

それは、ペットを失った人の心のケアも大切と述べられていたことです。

つまり、ペットロスです。

ペットは家族という認識が一般化するに従って、重いペットロスになる方々が増えています。

人間の家族を喪った時に生じる感情と同じですが、ペットロスはまだ世間一般に理解されている訳ではないことから、周囲の無理解によって、時には重症化、長期化して精神科の医療の介入が必要なケースも増えています。

一部の心ある民間の獣医さんや動物火葬業者がペットロスに取り組んでいるものの、その数は少なく、横須賀市議会での会議録を検索してもペットロスについて発言していたのは唯一僕自身の発言でした。

しかもペットロスを真正面から捉えた発言ではなくて、グリーフケアの必要性の一環で触れていただけでした。
 
現在、ペットロスの問題は大変に深刻であり、市民生活におけるとても大切な観点です。

もちろん保健所の精神保健福祉相談を使っていただければ、心理面の御相談を伺うことはできますが、それらに加えて先ほど提案した新たなガイドラインにペットロスが起こり得ることや、相談が必要な重い状態になることや、相談窓口などを新たに書き加えることも必要だと、そのほかにも本市ができることはないか、ぜひ検討していただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。

上地市長の答弁

検討していきたいというふうに思います。

フジノの再質問

今回、この問題で多くの市民の方々が心を痛めたことと思います。

けれども、今回、上地市長になって出された小動物火葬施設の廃止の方針の説明資料というのは、実は歴代の市長とは全く違う内容になっている。

ここで述べられないことも実はたくさんあります。

議員だけが知っていること、いろいろあります。

僕は、小動物火葬施設を廃止して、お金に余裕がある方は民間事業者にお願いをするほうが動物の尊厳は守られると思います。

このことから、ぜひ市民のみなさまにもこの施設を守ることだけが動物の尊厳を守ることなのか、何でこんな質問を僕がしているのかをどうか御理解していただければ、というふうに思いながら、質問を終えたいと思います。
 
ありがとうございました。



産科でも精神科でもケアが不十分な精神疾患のある妊婦さんを守る為に、横須賀市では新たに「精神疾患を持つ妊婦さんが相談できる窓口」をホームページで広報しています

精神疾患・精神障がいがあっても安心してこどもを持てる社会に変えたいと願っています

30年前から変わらないこの現状を変えたくて、フジノはたびたび議会で提案を行なってきました。

  • 精神疾患のある方々がこどもをもちたいけれど妊娠について悩んでいるのに十分な相談体制が無いこと

  • 精神疾患のある妊婦さんが産科からも精神科からも十分なケアが受けられず、妊娠継続が難しい現状があること

2017年6月議会での質問を受けて、横須賀市はチラシを作成して配布するようになりました。

市内の産科・精神科で配布されているたチラシ

市内の産科・精神科で配布されているたチラシ


さらに今年2018年予算議会での質問の結果、横須賀市と医師会(産科医会・精神科医会)が共同で勉強会を立ち上げたことが分かりました。

とても強い想いのある行政の担当課の方々、新たな命を守る為に日々献身しておられる産科の方々、メンタルヘルスの観点から母子ともに支援するのだという熱意ある精神科の方々。

この三者に、政治家としてフジノの想いが加わって、とても良い化学反応が起こりつつあると感じています。

精神疾患・精神障がいがあろうと無かろうと安心してこどもを産み育て暮らしていかれるまち、横須賀。

そんなまちへ変わる為の動きが、今、横須賀市では起こりつつあります。



精神疾患のある妊婦さんを守る為に横須賀市はHPに新コーナーを作成しました

さらに昨日、こども育成部から新たな取組について報告を受けました。

横須賀市ホームページの中に、新たなコーナーを作ってくれたのです。

このように表示されます。

横須賀市HP「精神疾患をもつ妊婦さんのための相談窓口」

横須賀市HP「精神疾患をもつ妊婦さんのための相談窓口」


報告を受けて、フジノは涙が出そうなくらい嬉しかったです。

妊娠をしたいけれど精神科の薬や精神疾患の症状のことで悩んでいる、でも誰にも話せない、というあなた。

精神疾患・精神障がいがある妊婦のみなさま。

どうか、ぜひ相談窓口をご利用下さい。

わが横須賀市の保健師はとても頼りがいがありますから。

そして、妊娠を継続できるサポートをさせて下さい。どうか困った時にはぜひご相談下さい。

よろしくお願いいたします。



今年で6回目となる「性的マイノリティ当事者との意見交換会」を開催しました/性的マイノリティ関係課長会議メンバーに加えてハローワーク所長が初参加してくれました

性的マイノリティ当事者との意見交換会(第6回)が開催されました

本日、『性的マイノリティ当事者との意見交換会』が開かれました。

「性的マイノリティに関する意見交換会」会場前にて

「性的マイノリティに関する意見交換会」会場前にて


この『意見交換会』は2012年度の『横須賀市人権施策推進会議』の場で提案されて設置が実現し、2013年5月に第1回が開催されました。

初開催された時には「全国で他に例が無い」と高く評価された取り組みです。

年1回ではありますが定期的に開催を続けて、早くも6回目となりました。

*毎年のことですが、内容は非公開となっている為、差し支えのない情報と大まかなイメージだけ、報告させていただきます。



ハローワーク所長が初めて参加してくれました

市役所側の参加者は、市民部長を筆頭に、『性的マイノリティ関係課長会議』のメンバーがメインです。

『性的マイノリティ関係課長会議』も2013年1月に全国で初めて設置された組織です。

横須賀市役所からの参加メンバー

  • 市民部長
  • 市民部 人権・男女共同参画課長
  • 健康部 保健所健康づくり課長
  • こども育成部 こども青少年支援課長
  • こども育成部 児童相談所長
  • 教育委員会 生涯学習課長
  • 教育委員会 教育指導課長
  • 教育委員会 支援教育課長
  • (新)横須賀公共職業安定所長(横須賀市ではなく国の機関です)

一昨年開催されたこの意見交換会で、就職についてが大きなテーマになりました。

昨年からは、横須賀市では県内唯一の性的マイノリティ当事者向けの就活活相談会を開催するようになりました。

そして今年は、初めて公共職業安定所(ハローワーク)所長にも参加していただきました!

所長からは

「性的マイノリティに関する企業側の取り組みについての情報収集はすでにスタートしています。今日はぜひみなさまから仕事をする上でのお困りごとをお聞かせ下さい」

とのご挨拶をいただきました。



第1部は横須賀市のこれまでとこれからの取り組みについてご意見をいただきました

ここ数年間、意見交換会は2部構成になっています。

性的マイノリティに関する意見交換会のプログラム

性的マイノリティに関する意見交換会のプログラム

第1部・横須賀市の取り組みについて

  • 平成29年度の主な取り組み
  • 平成30年度の主な取り組み
  • 同性パートナーシップ制度について
  • 理解のある不動産事業者向けステッカーのデザイン及び効果的な配布について
  • 賃貸住宅で困ったこと、など

まず第1部は、横須賀市のこれまでの取り組みとこれからの取り組みについてご紹介して、参加者のみなさまからご意見をいただきます。



パートナーシップ制度導入は早期実施を求める声ばかりでした

これまでフジノは何年にもわたってパートナーシップ制度の導入を訴えてきましたが、前市長は否定的でした。

しかし昨年7月に上地市長が就任し、フジノが2017年9月議会で改めて提案したところ、大きく方針転換がなされました。

今年2018年度、横須賀市はパートナーシップ制度導入に向けて『人権施策推進会議』で議論がスタートします(まもなく第1回が開かれます)。

パートナーシップ制度を選考して導入した自治体

パートナーシップ制度を選考して導入した自治体


導入した場合の想定されるメリット・デメリットについてや、どういう形での導入がより好ましいのかについて、人権・男女共同参画課長から問いかけがありました。

参加者のみなさまからは、基本的にはメリットしか無い、むしろ無ければ困るというご意見をたくさん頂きました。

デメリットは、全国でパートナーシップ制度を持っている自治体と持っていない自治体があるので、ある自治体でパートナーとして公的に認められても他都市では認められないことが挙げられました。

フジノも、一刻も早く国全体として動く必要があると思います。

また他の方からは、『同性パートナーシップ』という言葉が広まっているが、『同性』という言葉はいらない、『パートナーシップ制度』で良い、というご意見がありました。

これはフジノも過去に議会でとりあげましたが、全く同感です。

せっかくパートナーシップ制度を作っても、戸籍を変えない方を排除するような仕組みは完全に間違っています。新たな排除や差別を生むような仕組みにしては絶対にいけません。



不動産業者向けのステッカーの掲示について

昨年フジノが9月議会で提案して、今年新たに予算化された取り組みがあります。

2018年度の新たな取り組み「性的な多様性に理解ある不動産店にレインボーシールを貼りだしていただく」

2018年度の新たな取り組み「性的な多様性に理解ある不動産店にレインボーシールを貼りだしていただく」


同性カップル等パートナーに理解のある不動産事業者向けにレインボーステッカーを横須賀市が提供して、掲示するというものです。

人権・男女共同参画課長から、このステッカーの図案として4種類が示されました。

ステッカーデザイン案

ステッカーデザイン案


ステッカーデザイン案

ステッカーデザイン案


ステッカーデザイン案

ステッカーデザイン案


ステッカーデザイン案

ステッカーデザイン案


どの図案が良いかという問いかけと同時に、この取り組みへの率直なご意見を求めました。

頂いたご意見としては、

  • トランスジェンダーの方や性別移行中の方が戸籍上の書類と外見が異なっていることで、奇異な目で見られるようなことが無いようにしてほしい。
  • (フジノの質疑を通じて市内の不動産事業者に理解があることは承知しているが)ステッカーを掲示できる不動産事業者はみな、正確な理解が同じレベルとなるように、市が研修をするなど一定の質を担保してほしい。
  • ステッカーは掲示してあっても、実際に入居できる物件が無くては意味が無い。物件のリストがあってほしい。
  • 現在では不動産物件を探すのにリアルの店舗を訪れる前に、まずスマホやパソコンで物件を探すことがほとんどだ。そこで、理解ある不動産事業者のサイトにはステッカーと同じように横須賀市公認のロゴマークを掲出してほしい。

さらに

  • 不動産事業者以外にも、ちゃんと性的マイノリティについて理解して配慮ができる病院や診療所に対してもこうしたステッカーを掲示してほしい。

というご意見をいただきました。

(これはとても素晴らしいご意見でしたので、フジノは後日お会いする予定の医師会の方々に提案させていただくことにしました)



第2部は、2グループに分かれて車座で意見交換をしました

第2部は、2つのグループに分かれて自由な意見交換をしました。

ここ数年間、ここで頂いたご意見をフジノは一般質問として提案し、横須賀市も施策の参考にさせていただいてきました。とても大切な意見交換です。

フジノが参加したグループでは、横須賀市が導入するパートナーシップ制度に対して意見が集中しました。

  • とにかく導入はファーストステップに過ぎない。早く始めてほしい。
  • 私達は特別扱いをしてほしいのではない。男女間の結婚と同じ権利を回復してほしいだけ。
  • 男女間ならば遺産相続ができるが今はできないから贈与するしか無い。それでは税金もより多くかかる。異性婚と同じようにしたい。
  • 宝塚市はパートナーシップの利用者がゼロだけれど、「じゃあ、いらないか」と思ってほしくない。
  • 申請できない事情がある。行政に自分の個人情報をさらすことになる恐怖感もある。実績がゼロだから制度がいらないのでは無いことを理解してほしい。
  • すでに民間企業は進んでいて、生命保険会社の営業の人から「横須賀市にはパートナーシップ制度は無いのですか?」と尋ねられた。制度が無いと利用できない保険もある。早く実現してほしい。
  • パートナーシップ制度を使うこと=カミングアウトになってはいけないと考えている。申請することでアウティングにならないように気をつけてもらえたら。

性的マイノリティ関係課長会議メンバー側からも

  • 横須賀市役所には4000人もの職員が居るので、たまたま当たった職員に理解が無い者がいるかもしれない。けれども我々は全力で啓発に力を入れてきた。横須賀市役所は常に意識を高める努力をしている。
  • パートナーシップ制度があれば社会の目が変わるということを私も強く感じている。今は社会が成熟していない。だからこそパートナーシップ制度を確立していくということが大切だと思う。これはゴールではなくて1つのステップ。
  • 不動産屋さんもさることながら、病院のお話は特に切実だと思った。どうにかしなければいけない問題だと強い危機感を持った。
  • 今、私はセクシュアリティに関する会議に出ているような気がしない。人間の有り様という意味で、ここで議論されていることは全ての人々に関わっている。
  • 横須賀では教職員に対して、新任者研修の中にセクシュアリティに関する研修を導入した。年次研修にも入れているので、教職員の年齢が高くても必ず学ぶようになっている。ただ、どこまでやっても完成というのは無い。全員が理解するには時間がかかる。
  • 古い風習は残っているが、けれども必ず時代は変わっていく。

などの意見が出ました。

意見交換会は、盛況に終わりました。

まだまだ横須賀市の取り組みは不十分です。

けれども当事者のみなさまの声をお聞きすることだけは絶対に続けていきます。



来年以降も必ず開催していきますので、あなたもぜひご参加下さいね

このブログに記したのは、今日の意見交換会で実際に出た意見のほんの一部に過ぎません。

ただ、どの意見にも共通していたように感じたのは

今はまだ出発点に過ぎない。

というものでした。

フジノも全く同感です。

この数年間、異常なほどの『LGBTブーム』が起こっています。

NHKでは『ハートネットTV』などでセクシュアリティについて毎週のように何かしら放送されて、新聞も大きく取り上げます。

毎年開催されている東京レインボープライドは、参加人数がどんどん増えています。昨年は13万人、今年は15万人でした。どこまで増えるでしょうか。

まるでバブルです。そう、バブルは必ずはじけていきます。

過去にフジノはこれと全く同じ体験をしたことがあります。

それは2006年の自殺対策基本法成立前から沸き起こった『自殺対策ブーム』です。

ブームは、やがて消えます。

フジノはこのメディアと企業が中心となって進めている『LGBTブーム』は、2020年の東京オリンピック・パラリンピックが終われば消えると考えています。

けれどもフジノには、ブームなんか全くカンケーありません。

この10年間、横須賀でひとりきりで『性的な多様性の保障』について議会で取り上げてきました。

フジノが進めてきた取り組みが全国トップに横須賀を押し上げたと今年5月、突然に発表されました。

けれどもフジノは世間のブームとは一切カンケーなく、コツコツと取り組みを進めてきました。

命を守りたい。

ただその一心で取り組みを進めてきました。

ブームだろうが、ブームが終わろうが、そんなのどうでもいいんです。

この10年間ずっと地味に地道に続けてきた取り組みを、昨日までと同じように今日も明日もひたすら続けていくだけです。

横須賀のLGBTs施策が全国トップになったのだって、まわりが勝手に評価しているだけのことです。

自殺対策もそうやって16年ずっと進めてきた結果、2016年には過去20年で犠牲者数が最少となりました。

メディアが騒ごうがブームが消えようが、企業がダイバーシティを進めようが尻つぼみになろうが、フジノは続けるだけです。

だから横須賀市は必ず来年もこの意見交換会を開催します。

そして、あらゆる取り組みを前へ進めていきます。

どうかあなたも来年は意見交換会に参加してみて下さいね。

あなたの声が、取り組みを必ず前に進めていきますから。



「2020年に協議の場の設置が目標では遅すぎる」と訴えてきた「精神障害にも対応した地域包括ケアシステム構築推進事業」を補正予算で今年度中に前倒し実施します!

教育福祉常任委員会で補正予算案を審査しました

今日は、教育福祉常任委員会でした。

教育福祉常任委員会が開かれました

教育福祉常任委員会が開かれました


上地市長から提出された補正予算案などを審査しました。



2020年度末までに実施する予定だった事業を、補正予算で前倒しして今年度中に実施することになりました!

補正予算案というのは議案としては1本なのですが、実際にはたくさんの事業がまとめて記されています

今日のブログでは、そのたくさんある事業の中でも、フジノが特に注目している取り組みをご紹介します。

議案第79号 平成30年度横須賀市一般会計補正予算(第1号)

精神障害にも対応した地域包括ケアシステム構築推進事業について

【1.主な事業内容】

  1. 保健・医療・福祉関係者による『協議の場』の設置
    精神障害者が地域で暮らしていくための課題や問題点を共有し、ネットワークを構築する為の基礎作りを行ないます。

  2. 精神障害者の支援
    関係機関と連携して、退院後の精神障害者訪問をするなどの支援を行ないます。

  3. 関係職員に対する研修
    • 研修目的
      精神障害者の地域移行に関する保健・医療・福祉関係者の相互理解の促進
    • 研修対象者
      精神科病院、障害サービス事業所、介護保険サービス事業所等の職員

【2.補正額54万5000円(精神保健対策事業費)】
支出の内訳

  • 報償金(講師謝礼、協議会出席謝礼等)49万4000円
  • 旅費2万7000円
  • 事務費2万4000円

※横須賀市地域福祉計画(策定中)が目指す地域共生社会の実現に向けた取り組みと連携しながら推進します。

横須賀市の予算規模からすると、本当にごくわずかにあたる54万5000円の増額補正です。

けれども、フジノとしては大きな喜びを感じています!

何故この補正予算が素晴らしいかというと、

2020年度末までに実施する予定だったのを、今年度中に前倒し実施する補正予算だから

なのです。

実は、今年2月に策定された『第5期横須賀市障害福祉計画』では、この『精神障害にも対応した地域包括ケアシステム構築推進事業』を2020年度末までに実施することを目標としていました。なんと3年先に実施予定だったのです。

しかも今回の補正予算案では3つの事業を挙げていますが、『計画』ではその中の1番目である『協議の場』の設置だけが目標とされていたのです。

目標年次が3年も先、実施する内容も協議の場づくりだけ。

そんな超スローだった取り組みが、この補正予算案で一気に前倒し実施されることになりました!

超スローな取り組みに怒りまくりだったフジノは、この補正予算案にとても喜んでいます。



精神障がいのある方々にこそ、「地域包括ケアシステム」構築が必要!

ところで、そもそもこの取り組みはどんなことなのかを少しご説明させて下さいね。

『精神障害にも対応した地域包括ケアシステム』という考えがあります。

精神障害にも対応した地域包括ケアシステムのイメージ

精神障害にも対応した地域包括ケアシステムのイメージ

『精神障害にも対応した地域包括ケアシステム』とは?

精神障害者が、地域の一員として、安心して自分らしい暮らしができるよう、医療、障害福祉・介護、社会参加、住まい、地域の助け合い、教育が包括的に確保されたケアの仕組み

はじめは高齢者保健医療福祉からスタートした概念ですが、今では『地域まるごとケア』といって、こども・障がい・高齢など分野を超えて安心して地域生活を送れるケアシステムづくりが進められています。

地域精神保健福祉の実践の多くが地域包括ケアの取り組みと合致していることから、

「精神障がい分野こそ地域包括ケアシステムの実現が必要だ」

とかなり早い時期から提唱されてきました。

精神疾患による入院患者の在院期間は、1年以上が約17万人、うち5年以上が約9万人である。

精神疾患による入院患者の在院期間は、1年以上が約17万人、うち5年以上が約9万人である。


精神病床からの退院者の約4割が1年以内に再入院していおり、多くが必要な地域サービスを十分利用できていない。

精神病床からの退院者の約4割が1年以内に再入院していおり、多くが必要な地域サービスを十分利用できていない。


精神科病院における1年半以上の長期入院患者(認知症を除く)の退院可能性、退院困難理由

精神科病院における1年半以上の長期入院患者(認知症を除く)の退院可能性、退院困難理由


精神療養病棟に入院する患者の約1/2が、在宅サービスの支援体制が整えば退院可能とされている。

精神療養病棟に入院する患者の約1/2が、在宅サービスの支援体制が整えば退院可能とされている。


その為、フジノにとっては決して目新しい概念ではありません。

すでに全国には独自の取り組みを進めている自治体もいくつも存在しています。

政府もそうした動きに呼応して、正式に国の新たな方針に位置づけました(昨年の厚生労働白書にも大きく掲載されていますね)。

昨年2017年からは国が制度化して予算も投入することで、全国の自治体へ取り組みの普及を促しています。



2月に策定した「横須賀市障害福祉計画」では「2020年度末まで」に「協議の場」の設置だけが目標でした・・・

しかし、残念ながら横須賀市での動きはとてもにぶくて、フジノは怒っていました(昨年のブログに記したとおりです)。

2018年2月に完成した第5期の『障害福祉計画』には、5分野の数値目標が立てられました。

「第5期横須賀市障害福祉計画(第1期横須賀市障害児福祉計画を含む)」

「第5期横須賀市障害福祉計画(第1期横須賀市障害児福祉計画を含む)」


その2つ目が、精神障がいにも対応した地域包括ケアシステムを構築する為に『保健・医療・福祉関係者による協議の場』を2020年度末までに設置することでした。

「第5期横須賀市障害福祉計画」の5つの数値目標の2つ目でした

「第5期横須賀市障害福祉計画」の5つの数値目標の2つ目でした


フジノは正直なところ、すごく落胆しました。

3年も先に、『協議の場』を設置することだけが目標だなんて・・・。

『協議の場』というのは、地域包括ケアシステムを実現する為の第1ステップの中のひとつの取り組みに過ぎません。

あまりの消極さとスピード感の無さに、本当に落胆しました。

そこでフジノは、「2020年末までに『協議の場』を設置するのが目標では遅すぎる」と訴え続けてきました。



日本の精神保健医療福祉を今すぐ変えねばなりません。取り組みは待ったなしです

日本の精神保健医療福祉はあまりにも遅れています。

そして、横須賀・三浦の精神保健医療福祉も同じです。

ごく一部の意欲のある方々を除けば、決して十分な保健医療福祉体制にはありません。

今回の『精神障害にも対応した地域包括ケアシステム構築推進事業』は、そんな横須賀・三浦の現状を少しでも改善する為に不可欠の取り組みです。

一刻も早く実現しなければならないものです。

昨年9月19日のブログにフジノはこのように記しました。

フジノとしては、事務局に強く働きかけていきたいと考えています。


『協議の場』の設置は、今すぐにやるべきレベルの内容
です。

補正予算案を組んで、2017年度中に実現すべきレベルの取り組みです。

2020年度末までなんて、引き延ばす取り組みではありません。

2020年度末までに実現するのは、地域包括ケアシステムそのものの構築であるべきです。

「今すぐやるべきだから補正予算を組むべきだ」とフジノは怒っていました。

結局フジノの訴えた2017年度中の補正予算案は組まれなかったものの、9ヶ月後の今、2018年度の補正予算案が組まれることになりました。

『第5期障害福祉計画』のままでは2020年度末まで実現しないところでした。

早期実現を訴えたフジノの願いが叶う形になって、とてもホッとしています。

この国の精神保健医療福祉はあまりにも立ち遅れています。

手をこまねいている時間的な余裕はありません。今すぐ取り組みを進めるべきです。

今日のブログでは、補正予算案の中からとても良い取り組みをご紹介しました。

もちろん事業についての質疑もしっかり行ないましたので、また改めて報告したいと思います。



後日追記・「横須賀市精神保健福祉連絡協議会」が2018年12月に開催されました

このブログで記した補正予算による前倒し対応について、2018年12月6日に初の『協議の場』が開かれました。

名前は『横須賀市精神保健福祉連絡協議会』です。

詳しくはこちらのブログをご覧下さい。



横須賀市がん克服条例案づくり、全条文の議論1周目を終えました!/がん対策検討協議会(第6回)

ついに全条文の議論が1周目終わりました

本日、第6回がん対策検討協議会を開催しました。

がん対策検討協議会の開催を前に

がん対策検討協議会の開催を前に


前回、意見が分かれてしまった第7条についても、改めて賛成して進めていきたいとの意見表明がなされて全会派の合意が得られました。

フジノとしては「第7条が無ければこの条例を作る必然性は無い」とまで断言していましたので、全会派の合意が得られたことは本当に嬉しかったです。

今日は参考人をお招きすることも無く、スタートからラストまでひたすら条文と逐条解説の議論に集中しました。

  • 第8条 がんの早期発見の推進
  • 第9条 がん医療に関する情報の収集及び提供
  • 第10条 がん医療の水準の向上
  • 第11条 緩和ケアの推進
  • 第12条 在宅医療の充実
  • 第13条 患者等の支援
  • 第14条 がん教育の推進
  • 第15条 市民運動
  • 附則

さらに、井口議員から条文を追加したいとの提案があり、新たに第5条として加わることになりました。

  • 第5条 事業者の責務

(*という訳で、新たに第5条が追加されたので、旧5条以降全て1条ずつ繰り下がります)

議事次第

議事次第


ついに、第8条から最後の附則まで1周目の議論を終えることができました(次回は積み残しの部分と、2周目の議論に入ります)。



食べたいものを食べたい気持ちを尊重する条例です

今日の議論で特に達成感があったのは、第12条の逐条解説に新たな一文を加えることができたことです。

それは

特に、在宅で医療を受けるがん患者の心のよりどころは、いつも自宅で食べているものを食べたいという気持ちであり、その気持ちを尊重することも重要と考える。

という一文です。

前回(第5回)の協議会で、在宅医療・緩和ケアの観点から千場純先生を参考人としてお招きしました。

その際、がんの発症や治療によって食欲がわかなくなってしまうこと、がん患者さんへの食の支援が必要であること、(絶対数の少ない調査とは言え)いつもながらの食事を望む方がほぼ全てであることなどに言及がありました。

第5回協議会での千場先生のパワーポイント資料より

第5回協議会での千場先生のパワーポイント資料より


その場で千場先生にも質疑を重ねましたが、栄養(食)の重要性、特に自宅へ戻った後の食べたいという気持ちを何とか条例に盛り込みたいと考えました。

条例案そのものの提案者である青木哲正議員と、協議会の休憩時間も、終了後もそのことについて意見交換をさせていただきました。

こうして、今回を迎えました。

フジノとしてはこの12条の議論がスタートした時に、この想いを改めてお伝えしました。

そこに重ねて青木哲正議員から「具体的にこの文章を逐条解説に盛り込んではどうだろうか」とご提案をいただきました。

それが今回決定した上の一文です。

田辺委員長はじめ他の委員のみなさまもこの点についてはとても共感して下さいました。

どうしても条例の文章そのものは、抽象的で固くなりがちです。

そこを逐条解説の解釈の文面でより具体的にその条文が何を示しているのかを表していくのです。

今回この一文が入ったことで、この条例案に対するフジノの思い入れはより強くなりました。

国も法律を作っていて、県も条例を作っていて、それでもあえて横須賀市議会が『がん克服条例』を作る必然性は何なのか。

その答えは、こうした一文が入っていることにあると信じています。

つまり、横須賀市議会が作っているこの条例は、食べたいものを食べたいという気持ちを大切にしていくことを市として応援していくものなのです。

がんとともに生きていかねばならないとしても


自宅で暮らそう。


食べたいものを食べよう。

そういう想いも詰まった条例になっています。



緩和ケア=末期、ホスピス=死にゆく場所、ではありません

そして、もう1つこだわったのが第11条の緩和ケアの推進です。

緩和ケアには残念ながら誤ったイメージがついてしまっています。

誤ったイメージ

  • 末期がんの方へ行なうのが緩和ケア
  • 末期がんの方が過ごすのがホスピス
  • これは、かつてWHOが「治癒を目指した治療が有効でなくなった患者に対するケア」という定義をしていたのが原因です。

    WHOはこの定義を2002年に改めました。

    けれども今でも古い定義のイメージが残ってしまっているのです。

    現在の緩和ケアは、早期から治療と併行して行なわれます。

    緩和ケアは、心と体と魂の苦痛を取り除いたり、社会的な不安を取り除く為に必要な時にはいつでも行なわれるものです。

    生きていく上での生活の質を守る為のケアの1つです。

    早期から緩和ケアを実施することで生存期間そのものも長くなるという研究結果もあるくらいなのです。

    そして、ホスピスについても誤解があります。

    ホスピスは『死にゆく場所』では無くて、『生きる場所』なのです。

    (これは、2月11日に参加した『全国こどもホスピスサミット』に行った時にも同じことを書きましたね)

    こうした想いを直接的には記すことはできませんでした。

    ただ、『第11条 緩和ケアの推進』という条文の存在そのものによって、お示ししたつもりです。

    『がんと診断された時からの緩和ケアの推進』を明記しています。

    『緩和ケア病棟』『緩和ケア病床』の積極的な情報提供に加えて、『自宅で緩和ケアを受けられる体制の整備』を明記しています。

    こうした条文には、緩和ケアへの誤解を解いて、より良く生きる為の支援を勧めたいという想いを込めているつもりです。

    本音を言うと、一般質問の発言通告書の締め切りに追われながらほぼ隔週で開催される『がん対策検討協議会』はとても大変です。

    心身の負担感はとても大きいです。正直つらいです。

    けれども、命をじかに対象としたとても重い条例に関わることができて、こんなに大切な機会は2度と無いのではないかという強い責任を感じながら毎回出席をしています。

    ようやく1周目の全条文の議論が終わったばかりで、まだまだ作業は続きます。

    がんに関りのある全ての方々の想いを意識しながら、これからの議論にも全力で臨みたいと思います。



    横須賀市がん克服条例づくり、地域がん診療連携拠点病院である横須賀共済病院の豊田茂雄診療部長をお招きしました/がん対策検討協議会(第3回)

    第3回「がん対策検討協議会」が開かれました

    本日は『がん対策検討協議会』(第3回)が開かれました。

    がん対策検討協議会に出席しました

    がん対策検討協議会に出席しました


    『横須賀市がん克服条例』を作る上で、医療関係者のみなさんのご協力は不可欠です。

    そこで『がん対策検討協議会』では条例案に専門的な観点からご意見をいただく為に、医療関係者の方々をお招きして出席していただくことができます。

    今回は、『地域がん診療連携拠点病院』である横須賀共済病院から、豊田茂雄診療部長をお招きしました。

    こうして専門家の観点からご意見をいただけるのが嬉しくて、フジノは今日の機会をとても楽しみにしていました。

    豊田先生は、フジノにとってかねてから在宅療養・在宅看取りの為に横須賀市の取り組みにずっと関わっていただいてきた、とても親しみを感じている方。

    大病院の医師でありながら、地域との連携にとても熱心なありがたい存在です。

    市のシンポジウムや研修に何度もご出演いただいてきました(例えばこちら)。

    右端が豊田茂雄先生です(2015年のシンポジウムより)

    右端が豊田茂雄先生です(2015年のシンポジウムより)


    さらに、ご専門が血液内科ということもあり、フジノが特に強い関心をもって取り組んできた『HTLV-1対策』についてもきっと理解が深い方のはず。

    そのような訳でいつも以上に気合を入れて『協議会』に臨みました。



    豊田茂雄診療部長のミニ講義と条例案へのご意見

    今日はまず豊田先生からミニ講義を受けました。

    ミニ講義といっても、なんと豊田先生はパワーポイントを69枚も事前にご準備して下さいました(ありがとうございます!)。

    69ページに及ぶ豊田茂雄先生のパワーポイント

    69ページに及ぶ豊田茂雄先生のパワーポイント


    『地域がん診療連携拠点病院』とは何か、から始まって

    地域がん診療連携拠点病院とは何か

    地域がん診療連携拠点病院とは何か


    横須賀共済病院がどれだけがん対策に貢献して下さっているかをデータで示していただき

    「横須賀・三浦2次保健医療圏」のがん対策で横須賀共済病院は圧倒的な存在感があります

    「横須賀・三浦2次保健医療圏」のがん対策で横須賀共済病院は圧倒的な存在感があります


    さらに、条例案に対して様々なご意見を頂きました。

    条例案文に対してもたくさんのご意見をいただきました

    条例案文に対してもたくさんのご意見をいただきました


    フジノは本当にありがたかったです。とてもリアルなお話をたくさん伺うことができたからです。

    『がん対策検討協議会』メンバーの中にも、身内にがんを体験している家族・親族・友人等がいるかいないかで、必然的に実感が異なってしまいます。

    大切なご家族を4人もがんで亡くしておられる方や、がんサバイバーのご家族がおられる方や、逆に人生を通じて全くがんと無縁の方もいらっしゃる訳です。

    これは当然のことなのですけれども、やっぱりどこかで意識をひとつにしたいという想いがありました。

    正副委員長のはからいで、こうして豊田先生をお招きしていただき、かなり委員メンバーの意識統一ができたと思います。



    HTLV-1対策の有効性も評価していただきました

    質疑応答の時間では、フジノもすぐ挙手しました。

    かねてからHTLV-1対策に取り組んできたフジノは、豊田先生にその有効性について伺いました。

    豊田先生からは

    「共済病院には毎年2名はATL(HTLV-1というウイルスが原因で発症する白血病です)の患者さんがいらっしゃる。横須賀は全国的にみて、ATLの患者さんが多い地域だと思う」

    また

    「母子感染対策はとても有効なので、横須賀のこれまでの取り組みは有効だと思う」

    とのご意見をいただきました。

    横須賀市らしいがん対策の条例の取り組みとして、フジノは地域性がとても大切だと考えています。

    そんな中、豊田先生からこうしたご意見をいただき、やはり条例の中にHTLV-1対策を書き込みたいとの想いを強くしました。

    協議会終了後に正副委員長やメンバーのみなさんと意見交換をした際にも

    「フジノくんなりの条文を考えてペーパーにして提出してごらん」

    と言っていただきました。

    ぜひがんばろうと思います。



    第1条から第4条までの議論を行ないました

    豊田先生からのご意見を頂いた後は、メンバー間で条文の協議をしました。

    今日は、第1条から第4条までを議論しました。

    第4条で、文言の並びの変更をフジノから提案させていただきましたが、みなさまに賛成していただき、一部修正しました。

    第1条から第3条までは議論の末に原案通りとすることとなりました。

    第1条「目的」

    この条例は、がんを克服することを目指し、がん対策基本法の趣旨を踏まえ、市、がんの予防及び早期発見の推進又はがんに係る医療に従事する者及び市民の責務を明らかにし、がんの予防及び早期発見の推進を定めることにより、すべての市民が科学的知見に基づく適切ながん医療をうけられるようにするための総合的ながん対策を市民とともに推進することを目的とする。

    第2条「市の責務」

    市は、がん対策に関し、国、県、医療関係団体、医療機関並びにがん患者及びその家族等で構成される民間団体その他の関係団体との連携を図りつつ、本市の地域の特性に応じたがん対策を策定し、及び実施する責務を有する。

    2 市は、がんに関する正しい理解及び関心を深めるための普及啓発その他必要な施策を講ずるものとする。

    第3条「保健医療関係者の責務」

    保健医療関係者は、市が講ずるがん対策に協力するよう努めなければならない。

    第4条「市民の責務」

    市民は、喫煙、食生活、運動その他の生活習慣、身体に悪影響を及ぼす危険のある生活環境等がんの罹患の直接的または間接的な要因の排除のための正しい知識を持ち、がんの予防に注意を払うとともに、がん検診を受けるよう努めるほか、がん患者に関する理解を深めるよう努めなければならない。

    ただ、まだ本決定ではありません。

    ひととおり全ての条文の審査を終えた後、もう1周ぐるりと全ての条文の審査を行なう予定です。

    次回は4月27日と早いペースで議論を進めていきます。

    横須賀市医師会の水野靖大先生をお招きして、ミニ講義と条文へのご意見を頂く予定です。

    水野先生は、横須賀市の胃がんリスク検診の立役者です。

    みなさまは横須賀市では胃がんで亡くなる方がどんどん減っているということをご存知でしたか?

    横須賀市の胃がんの発見率は、国や県と比べて3倍以上という素晴らしい成果をあげています。

    こうした成果は横須賀市医師会独自の取り組みのおかげなのです。

    横須賀市から胃がんを撲滅したい。

    本気で横須賀市議会はそのように考えています。

    条例づくり、がんばっていきます!



    流産・死産へのグリーフケア・ビリーブメントケアの必要性を訴えました/教育福祉常任委員会(2017年決算議会)

    絶対に避けてはならない「流産」「死産」への取り組み

    これまでフジノは不妊症支援と不育症支援に取り組んできました。

    県内でも先駆けて、2012年度から横須賀市が『不育症治療費への助成』をがスタートしたのも、フジノの問題提起がきっかけでした。

    保険適用されない高額の治療費の存在は受診への大きな壁になっていましたから、市から助成が出るようになったのは大きな前進です。

    けれども・・・

    長年にわたって不育症の支援に関われば関わるほど、いつもフジノは別の問題に直面しなければなりませんでした。

    それは、

    『流産』と『死産』

    です。

    妊娠の初期であれ、生まれた直後の死であれ、流産と死産の悲しみに立ち会うことほど悲しくてつらくてやりきれないことはありません。

    フジノは政治家ですから『第三者』としてその場に立ち会っている訳ですが、それでも胸がはりさけそうな、泣き叫びたい気持ちになります。

    当事者である妊婦さん、パートナーの方の悲しみは計り知れません。

    さらに、おじいさんやおばあさんになるはずだった方々やご家族も、心理的なダメージの大きさを見過ごしてはならないと感じます。

    たくさんの天使たちと出会うたびに、フジノは強く感じるようになりました。

    天使ママ・天使パパへのサポートが全く存在していない現状がある。

    横須賀にも民間団体『天使ママの会よこすか』が存在していて、当事者の方々が活動して下さっています。

    けれどもわずか年4回の集まりがあるに過ぎません。

    (当事者のみなさんが活動を毎日することは現実的に不可能です)

    『悲嘆』という専門用語があります。

    とても大切な存在を失った悲しみをきちんと悲しむということ(『喪の作業』とも呼びます)は、実はとても難しいことです。

    とても大切な存在を失った悲しみをきちんと悲しむことができる、その為のサポートをすることを『グリーフケア』または『ビリーブメントケア』と呼びます。

    たくさんの天使たちに出会い続けてきた結果、フジノは『流産』『死産』に対する『グリーフケア』『ビリーブメントケア』を行政が行なうべきだと考えるに至りました。

    民間団体や当事者のみなさんに任せきりではいけない。

    他都市では、一部の産婦人科の診療所やNICUを持つ医療機関において積極的に取り組んでいるところもあります。

    けれども、わがまちでは『流産』『死産』に対する取り組みがすっぽりと抜け落ちています。

    だからこそ、フジノは政治・行政が取り組むべきだとの結論に至りました。

    今後このテーマについて、ずっと取り組んでいく決心がつきました。

    そして、この決算議会から質疑や提案をスタートさせることにしました。



    まず、本会議で市長に対して訴えました

    先月9月11日の本会議において、市長への一般質問で下のように述べました。

    本会議での質問(2017年9月11日)

    フジノの質問

    我がまちには『こんにちは赤ちゃん事業』というものがありまして、全国でも誇るべき取り組みなのですが、出産をした妊婦のところへほぼ100%、保健師が派遣されている。

    けれども、実際に死産や流産をされた、まさに産後うつ・自殺の危機がある方々の所へ全員アプローチできているかと保健師にお尋ねすると、

    「訪問したいができません」

    とおっしゃるのです。

    何故できないのですか、少子化で人数が減っていて、それでも何でできないのですかと言うと、

    「お一人お一人のご家庭が、無事出産できたご家庭であっても、あまりにも問題が複雑多様化していて、死産をされた・流産をされた方の所に行きたくても行けません。

    もし御相談いただいたら行きますが、保健師魂としては行きたいが、現実的にアプローチはできていません」

    とお答えされる。
     
    また、NICUで39週より前に生まれた極低出生体重児、昔の言葉で言うと超未熟児は、例えば28週などでも生まれている訳ですが、NICUに赤ちゃんが入院していても、『こんにちは赤ちゃん事業』としてお母さんのもとに訪れるべきなのです。

    「行っていますか?」

    とお聞きしたところ、やはりできていないのです。

    熊本市民病院は同じ公立の市民病院ですが、NICUに入院中からお母さんのもとに地区担当保健師が訪れて『こんにちは赤ちゃん事業』を行なっている。
     
    このように「本当は実施したいのだ」と思っている公務員の皆さんの思いが、人数がいないからできない。

    客観的に見ると、少子化が進んでいて、子どもの人数も出産する赤ちゃんの数も減っている。

    この保健師の人数だからできるだろう、と周りは見てしまうが、一つ一つの案件が複雑多様化しているので、本来は行ないたいことができずにいるのです。

    ここでは、保健師や助産師の人材不足を訴える文脈で述べました。

    特に市長に答弁を求めない形での意見に過ぎない形でした。



    所属する委員会では3つの部に対して具体的な提案を始めました

    そこで、改めてその後の教育福祉常任委員会では具体的な提案にしっかりと答弁を求める形で質問しました。

    所管する4つの部局のうち3つ(『健康部』『福祉部』『こども育成部』)に対して、様々な提案を行ないました。

    本日開催された教育福祉常任委員会では、こども育成部に対して質疑を行ないました。

    教育福祉常任委員会(こども育成部の決算審査)が行なわれました

    教育福祉常任委員会(こども育成部の決算審査)が行なわれました


    その質疑を報告します。

    教育福祉常任委員会での質疑(2017年10月4日)

    フジノの質問

    流産・死産への対応について伺います。
     
    いろいろな状況で死産または流産してしまう方というのは一定程度必ずいらっしゃる。

    それに対して本市ではアプローチができているのか。

    例えば、少し過去の数字になってしまうのですが、2014年の国の人口動態統計では、12週以降の死産を発生時間で表現すると、22分21秒に1胎は亡くなっている。

    こう考えると、本当に多くの方が死産を体験している訳です。

    そうすると『グリーフケア』というのはとても大切になるのですが、僕が見ている限りでは、市内の産科診療所、産科を持つ病院は『グリーフケア』に十分な形では乗り出せていない、と思うのです。

    そうすると、民間の診療所や病院ができていないところには保健所あるいは健康福祉センターがアプローチすべきだと思っているのですが、現在、本市はアプローチができているのでしょうか。

    こども健康課長の答弁

     
    『衛生年報』で見ますと、死産をなされた方は、平成27年で33件いらっしゃいました。

    ケアを十分にしているかというと「十分です」とは言い切れないところもあります。

    と申しますのは、平成28年、平成29年度現在の段階では、母子手帳を交付した後に死産をしたのだが、母子手帳を返そうかというような御相談があったときに、保健師のほうで体調のことですとかお気持ちのことをよくお伺いして、必要があればメンタルヘルス相談等におつなげすることもできるのですが、

    特にそのような御連絡をいただかない場合は、こちらから御連絡しがたいという状況があります。
     
    ただ、この6月から『産婦健診』が始まっています。

    『産婦健診』は死産の方もお受けになることになりますので、その結果を丁寧に見て、どのようなサポートしていくか検討していきたいと思います。

    フジノの質問

    死産の場合、そもそも妊娠した事実を誰にも話せていないまま、亡くなったことも葬儀や埋葬したことも誰にも知られないまま、お母さんとお父さん、またはお母さんだけで悲しみを抱え込んでいる状況があると受けとめています。

    そうすると、自分から保健所に相談するというのもなかなか難しいのではないかと感じています。

    そこに保健所や中央健康福祉センターからアプローチしていただきたいというのが率直な想いです。

    これは「デリケートだ」とおっしゃるのですが、デリケートだからこそ、専門家である保健師の方・助産師の方がアプローチしてほしいという思いです。

    ぜひ研究していただきたいと思います。
     
    今回は健康部・福祉部にも、流産・死産に対してアプローチを新たにしてほしいということで依頼しております。

    例えば健康部には、火葬場が所管ですから、火葬場には必ず死産の方、それからまだ若い児童が亡くなって、だびに付すために連れてこられる。

    そこに相談窓口のチラシを健康づくり課と相談してつくって配架してほしいというお願いをしました。

    研究していただけるということでした。
     
    先ほど福祉部とも質疑をしたのですが、『出産育児一時金』の給付が死産の場合でも行なわれるが、死産の場合、『出産育児一時金』という名称が果たしてふさわしいのか。

    これも改善をお願いしたところ、「研究したい」ということで前向きに検討していただけることになった。

    また、その相談チラシができた場合には『出産育児一時金』の給付の為の申請の封筒に封入していただけるということも検討していただけた。

    今回こども育成部にぜひ提案したいのは、死産になった場合は、児童手当の申請取り下げの書類を必ず申請しなければいけない訳です。

    その際に、その書類が届いたら、『グリーフケア』に取り組むための何らかの取り組みをお考えいただきたい。

    電話を1本かける、あるいはお手紙を1回出す。

    それは先ほどこども育成部だけではなくて、健康部・福祉部で相談して作ってほしいといったチラシを送ることかもしれない。

    いずれにせよ、何らかの取り組みで、今は相談を受けたら行くという形になっているのを、こちらからアプローチ、相談窓口があるということを周知してほしいと考えるのですが、こども育成部としてはいかがお考えでしょうか。

    こども健康課長の答弁

     
    こういったケアは、藤野委員がおっしゃったように、なかなか声が出せないところに大変な不安やつらさがあると思います。

    1つの担当課だけで対応しても到底できることではありませんので、関係部局とよく相談して研究していきたいと思います。

    フジノの質問

    声を出せないところに悲しさが募っていくというのは、自殺対策をしていた時に全く同じことを感じました。

    それで保健所では、自殺の犠牲になった方の御遺族だけが話し合える『分かち合いの会』を作っていただいたのです。

    流産・死産の問題というのも、皆さん誰にも話せないで悩み苦しんでおられるのではないかというのが問題意識としてあります。

    ぜひ他部局と連携しながら、こちらからアプローチしていくという姿勢を作っていただけたらと思います。

    3部とも積極的な答弁が得られました。

    今後の動きを注視して、新たな動きがスタートしたらみなさまにご報告していきたいと思います。

    さらなる取り組みの提案も続けていきます。

    新たな命の誕生は、奇跡そのものです。

    そして、奇跡が起こらない場合も本当にたくさんあるのです。

    妊娠することも奇跡ですし、出産が無事になされるのも、すさまじい数の奇跡の連なりによって初めて実現しているのです。

    世間や社会はこの奇跡の連なりを知らないままに、妊娠・出産を当たり前のことだと受け止めていることがほとんどです。

    けれども、フジノはその奇跡の向こう側で流されているたくさんの涙を知っています。

    涙を流すことさえできない悲しみもたくさん見てきました。

    たぶん、このまちの政治家の中では誰よりも多くその悲しみに向き合ってきたのがフジノなのだと感じています。

    だから、このテーマに取り組みのはフジノの責任であり使命なのだと自覚しています。

    今後もずっと取り組みを続けていきます。

    天使ママ・天使パパをはじめ、ご意見をいただける方がおられたら、どうぞいつでもフジノにお寄せ下さい。



    産科でも精神科でもケアが不十分な精神疾患のある妊婦さんを守る為に、横須賀市は新たに相談先を記したチラシを作成しました/フジノの提案、実現しました

    精神疾患のある妊婦さんを守る為に横須賀市は新たにチラシを作成しました

    あまりにも嬉しかったので、ブログで報告する前に、お昼ごろにツイッターで先に報告してしまいました。

    チラシ完成をお知らせした2017年9月のツイートより

    チラシ完成をお知らせした2017年9月のツイートより


    精神疾患のある妊婦さんに対して、産科でも精神科でもいまだケアが不十分な現状があります。

    (*一部の産科・精神科のドクターは積極的に妊娠継続を支援してくれています。しかし、いまだ全市的な取り組みとは言えません)

    そこで、フジノは

    「医療機関が動かないならば横須賀市が積極的に支援すべきだ」

    「横須賀市が積極的に医師会に働きかけてほしい」

    今年2017年6月議会で提案しました。

    その提案を受けて、すぐに3つの担当課(『こども健康課』『こども青少年支援課』『保健所健康づくり課』)が集まって検討した結果、チラシを作成することになりました。

    完成したチラシ

    完成したチラシ


    横須賀市では作成したチラシをこのように活用していきます。

    • 母子手帳交付の時にお渡しします
    • 横須賀市ホームページに掲載します
    • 医療機関に配布します

    作成してくれた担当課のみなさん、ありがとうございます!



    改善の余地はありますが、まずは一歩前進です!

    報告したツイッターには「いいね」を190も頂きました。

    フジノとしては、まだ改善の余地があると考えています。

    表現を穏やかにしてしまった為に、精神科に通院しておられた妊婦さんがこのチラシを読んでも

    「良かった、これで相談できる先が見つかった」

    と感じてもらえるか、やや疑問です。

    もっとハッキリと明文化して

    「精神科に通院中で断薬などで苦しさを感じておられる方ぜひご相談下さい」

    と書くべきだったのではないかと感じています。

    けれども今まで何も支援についての周知・啓発が無かったのですから、大きな前進です。

    精神障がいの当事者であるフジノのまわりには、そして政治家として受ける市民相談の中には、妊娠をしたい精神疾患のある方・精神疾患のある妊婦さんがたくさんいます。

    妊娠したいけれど、精神疾患・精神障がいの為に服薬しているせいで赤ちゃんに悪い影響が出ないか怖くて妊娠できない。

    妊娠したけれど、精神科クリニックからは断薬するよう言われた。それ以外の手段を何も教えてくれないのでつらくてしかたがない。

    (*一部のまともなクリニックでは緩やかな薬に変更したり、妊娠に悪影響の無い漢方薬をすすめてくれることもあります)

    大半のメンタルクリニックや精神科病院では何もしてくれません。

    一方、産婦人科では「精神的な問題はメンタルクリニックに相談してほしい」「精神科のクスリは赤ちゃんに悪影響だからすぐやめてほしい」と言われることがほとんどです。

    誰も相談にのってくれない。苦しくて仕方がない。

    そんな妊娠と精神疾患のダブルの苦しさに耐えかねて中絶をしてしまった方もいます。

    流産・死産をしてしまった、という方もいらっしゃいます。

    こんな悲しい現実を変えたいのです。

    その為にも、行政の精神保健福祉部門と妊娠・出産・子育てに関わる部門とが連携をして、支援の必要な方に積極的にアプローチすべきだと考えています。

    フジノにとって、精神疾患・精神障がいのある方々が妊娠・出産・子育てをできるのが当たり前の社会にすることは、30年前から変わらない願いです。

    これからもこのテーマをずっと追い続けていきます。

    市民のみなさま、どうかご意見をぜひいただけるとありがたいです。よろしくお願いします。



    フジノが6月議会で提案した質問を紹介します

    このチラシの実現につながった、フジノの6月議会での質問を改めて掲載しますね。

    お時間の許す方はぜひご覧下さい。

    フジノの質問

    『精神疾患、精神障がいのある方々で妊娠をされた・出産をするという方々に対する相談窓口が欠けている』という問題に対して、保健所とこども育成部で協力して対応を行なうべきではないか、という観点から質問をします。
     
    今お伝えしたとおりですが、精神疾患・精神障がいのある方々が妊娠をした際に、精神科のクリニックや精神科の病院からは、ただ即日、断薬、薬を止めることです。

    断薬を求められて、おしまい。

    産婦人科からは、「精神科のことはよく分からないから精神科に相談して下さい」と言われてしまう。

    精神科クリニックや精神科病院に行って、そのこと(妊娠)をお伝えしても、実際みなさん御承知のとおりの3分治療の中では、妊娠のこと、断薬のこと、つらさのことに寄り添っていただけることはまずありません。

    精神疾患そのもので御苦労されている方、そして本来であれば喜ぶべき妊娠を喜ぶことがなかなかできずに、断薬の苦しさや妊娠への不安から本当に多くの方々がお困りになっている。

    例えばインターネットを調べると、そういう情報を当事者同士で、全然まちも違えば、制度も違う中で情報のやりとりをしているというのが散見されますが、組織的な支援あるいはネットワークを民間が行なっているといったことは聞いたことがありません。
     
    そこで、こども育成部と健康部に伺います。
     
    精神疾患、精神障がいのある方々の不安に寄り添い、妊娠継続につなげられるような相談支援に何らかの形で取り組んでいくべきではないかと思うのですが、いかがでしょうか。



    こども健康課長の答弁

     
    各健康福祉センターまたは『はぐくみかん』内にありますこども健康課窓口におきまして、妊娠されると母子手帳の交付を行ないます。

    その時に、保健師が面接などを行ないまして、既往歴ですとか、今の体調ですとか、妊娠をしてうれしかったとかとまどったとか、そういったことをひととおりお聞きします。

    その中で、病気等がありまして支援が必要な場合は、地区担当の保健師が継続して支援をさせていただいています。



    フジノの質問

    地区担当の保健師・助産師のお話は承知をしております。
     
    例えば急な不安に襲われた時に、電話をかけたならば、開庁している時は担当して下さっている保健師・助産師が必ずお話を聞いて下さると思うのですが、そうでは無い時間帯に何らかの支援というのはあるものなのでしょうか。



    こども青少年支援課長の答弁

     
    こども青少年支援課のほうで24時間行なっております『子育てホットライン』がございます。

    横須賀市子育てホットライン


    この中で、直接その場ですぐお答えするということはなかなか難しい部分もございますが、いわゆる傾聴の部分、それから具体的な翌日以降の相談窓口の御紹介と医療機関の御紹介とか、そういったものは24時間の『ホットライン』の中で対応させてもらっております。



    フジノの質問

    すみません。医療機関にはすでにかかっておられるので、産科とはつながっていて、そして精神科ともつながっているから断薬を求められているということで御不安になる。

    そして、妊娠継続に対して恐怖感があるということで、医療の御紹介をしていただく必要は無い訳です。

    これは決して揚げ足をとった訳ではなくて、その時その時の不安に寄り添っていただく組織的な体制を取っていただきたい、ということを申し上げております。

    市役所が開いている時間帯に関しては、地区担当の保健師・助産師が担当して下さる。

    5時以降は『子育てホットライン』が、ある程度までは聞いて下さる。

    そういうことでよろしいでしょうか。



    こども青少年支援課長の答弁

     
    『ホットライン』の対応の中で、御相談内容によりまして、具体に地区担当の保健師なり『健康福祉センター』につなげた方が良いという判断があれば、翌朝なりにそういったところにつなぐということもしておりますので、できる範囲でもって対応はさせてもらっております。



    フジノの質問

    その瞬間の不安に寄り添っていただけるのか、ということをお聞きしております。

    繰り返しますが、揚げ足をとっているのではありません。

    翌朝つなげるという話ではなくて、その場で今つらいという時にお話を聞いていただけるのか。

    そもそも本来は民間の精神科クリニック、そして産婦人科にもっと産科医・助産師が居て下されば問題ないのですが、本市は助産師支援ももうやめましたし、産科医への補助金もやめてしまった。

    市長は「充足されている」という発想のようなのですが僕は全然そう思っていなくて、現場はやはり忙しくて、精神疾患のある妊婦さんのことなどは相手をしてやれないというのが現状だということが僕は分かりました。
     
    そんな中で、「民間ができないことは行政がやるべきだ」というのが僕の発想なのです。

    ですから、開いている時間帯は地区担当が担当して下さって、お話を聞いて下さる。

    5時以降は、その不安に『子育てホットライン』で寄り添っていただけるということでよろしいのですね?、とお聞きしました。きっとそういうことなのでしょう。

    ならば、もう1点お願いをしたいのは、ぜひこのことを周知していただきたいということです。

    どの御相談をお聞きしても、どこに相談していいかなどというのは分からない訳です。
     
    新年度から横須賀市は、出産をした妊婦さんに対しては産後うつのケアのために、出産後も『産婦健診』を2回無料にしてケアを行ないます。

    産婦健康診査

    産婦健康診査


    でも、そこの部分ではなくて、妊娠中から不安を感じておられる方、精神疾患が無くても不安を感じておられる方はたくさんいらっしゃると思うのです。

    そこにアプローチする為に

    「精神的な疾患や障がいのある方々の御不安もぜひお聞きします」とアナウンスをしていただきたいと思うのです。

    いかがでしょうか。



    こども青少年支援課長の答弁

     
    答弁が不的確ですみません。
     
    夜間の時間帯のいわゆる傾聴、相手の方の不安を和らげるという部分でのお話を伺うということは、当然のことでありますが、させてもらっております。

    かなり長い時間お話が続くと。それで、結果的に気持ちが和らいだという内容の報告も上がっておりますので、そういったことは『ホットライン』の時間の中でさせてもらっております。



    フジノの質問

    傾聴はしていただいている、それから長い時間じっくり話も聞いているということだったのですが、精神疾患がある方、精神障がいのある方、例えばパニック障がいを持ちながら妊娠をしたという方はめちゃくちゃたくさんいる訳です。

    でも、薬がのめなくなった、産婦人科に行くバスにも乗れなくなってしまった、タクシーで行くのも本当につらい、などという相談を含め、めちゃくちゃいっぱいある訳です。

    でも、薬をのむことはできない。

    また、うつ病の人も本当に多いですし、統合失調症で妊娠される方もたくさんいる。

    赤ちゃんを守りたい。それは当然の思いだと思うのです。
     
    民間のクリニックが全く対応できていない中で、横須賀市は地区担当の保健師・助産師がいる。そして、『子育てホットライン』がある。

    これを「精神疾患・精神障がいのある妊婦さんの話も聞きますよ」とアナウンスをしてくれないか、と提案を申し上げているのですが、いかがでしょうか。



    こども健康課長の答弁

     
    おっしゃるとおり、実際に個別の支援をしていたにしても、その周知がしっかりしていなければ、相談に乗れるのだよ、話を聞けますよ、ということが伝わらないと、実際に精神障がいをお持ちの妊婦さんはとても不安なお気持ちになると思います。

    私たちも、母子手帳交付のときには全ての方の既往歴等、それから病歴等を見て、精神疾患のパニック障がい等々がある方については、症状の重さ軽さに関係なく、一度は必ず連絡をとらせていただいて、「困っていることは無いですか」とか、「病院のほうとの関係はどうですか」といったことは確認させていただくようにしています。

    その中で、やはり不安感が抜けない場合には継続的な支援もさせていただいています。
     
    ただ、そうは申しましても、話を聞いた時々で、そういう情報が頭に残る場合もあれば、すっと消えてしまう場合もあると思います。

    その辺はどんな形でお知らせをしたらいいのか、まだぱっとイメージで湧きませんが、例えば『すかりぶ』ですとかホームページですとか、またはチラシといったものでしょうか、何かその方のお手元や頭の中に残るようなお知らせを考えたいと思います。



    フジノの質問

    今は、本市が行なっていただきたいという取り組みについて申し上げました。
     
    加えて、医師会などにこういった話があったということをお伝えしていただけないでしょうか。

    精神科医会も産婦人科部会も忙しいのは十分承知していますが、精神障がいがあろうと発達障がいがあろうと、そこにいらっしゃるのは1人の人間で、妊婦さんであることに変わりは無いと思うのです。

    そうした方々が健康な妊婦さん、経産婦さんの中に埋もれて、ないがしろにされるということはあってはならないと思うのです。ぜひきちんと、まずは病院でしっかりお声を聞いていただけるようにしていただけないか。
     
    保健所やこども健康課ができることは、やはり傾聴しかないと思うのです。

    本来は、病院がまずしっかり対応するべきだと思うのですが、そういった声を医師会などにお伝えしていただけないかと思うのです。

    いかがでしょうか。



    こども健康課長の答弁

     
    実は、私どものほうでは年に1度『周産期連絡会』というものを行なっておりまして、横須賀市の妊婦さんたちが主に出産する市内の医療機関ですとか、近隣の産婦人科または『こども医療センター』などと、その年々のお産の現状ですとか、それから病院に来られる方の課題ですとか、地域との連携といったようなことを話し合う機会を設けています。

    その中でやはり話題に出るのは、精神疾患を持った方のケアはとても難しいということをお聞きしますし、地域のほうでもすぐに対応するのでぜひ御連絡をくださいということもお伝えはしています。

    ただ、なかなかそれがうまくいっていない方もいらっしゃるということもお聞きしましたので、また改めてお伝えをし、連携をお願いしていきたいと思います。