日本に子どものワンストップセンター実現を!/NPO神奈川子ども支援センターつなっぐ設立記念公開講座「子どものSOSを支援につなげる〜私たちに何ができるのか〜」へ

日本に子どものための「ワンストップセンター」を実現する為に「つなっぐ」が立ち上がりました

『NPO法人神奈川子ども支援センターつなっぐ』設立記念の市民公開講座へ参加しました。

会場の関内ホールにて

会場の関内ホールにて


講座の報告の前に、まず『つなっぐ』とは何か・何をめざしているのかを簡単に説明したいと思います。

*ここから先はあくまでもフジノの理解で記したもので『つなっぐ』の正式な文章ではありません。誤解があるかもしれません。

2016年、神奈川県立こども医療センターの田上幸治先生を中心に、児童虐待に関わるドクター・弁護士・警察官・検察官らが虐待の勉強会をスタートさせました。

それから3年後の2019年4月2日、NPO法人として登記されました。

その目的は、虐待・性虐待・いじめ等の暴力被害に遭った方々に対して、医療・法的支援・教育など様々な機関の連携による取り組みを行なって、被害を受けたこどもたちの権利を守り、被害からの回復に寄与することです。

下の図をご覧下さい。

左側が現状です。

被害に遭った子ども自身が(あるいは親とともに)児童相談所を通して、あらゆる関係機関に出向かねばならない現状があります。

くりかえし同じ質問をされることでフラッシュバックが起こったりPTSDになってしまうなどネガティブな心理的影響が大きいです。

さらに、各機関がバラバラに当事者につながることでバラバラな支援が行なわれてしまったり、必要な機関にたどりつけないこともあります。

つなっぐの目指す姿と現状

つなっぐの目指す姿と現状


右側が『つなっぐ』がめざす姿です。

ワンストップセンター『つなっぐ』を訪れさえすれば、あらゆる関係機関との連携をしている『つなっぐ』が全ての機関につなげてくれます。

心理的なダメージを可能な限り減らし、回復への支援を行なっていきます。

具体的には、下のようになります。

つなっぐが行なう事業

つなっぐが行なう事業


犯罪被害者支援に取り組んできたフジノにとっても、実は今日初めて耳にした単語がいくつもありました。

だからあなたがこれを読んで今すぐ理解できなくても何も問題はありません。

憶えていていただきたいのは、子どもたちが何らかの被害に遭った時(特に深刻なダメージを受けている時)に『つなっぐ』が全力で守ってくれる、ということです。

”つなっぐ”が大切にしている 5つの”つなぐ”
1.フォレンジックインタビュー(司法面接)とつなぐ
  • 被害にあった子どもが、子どもに優しい環境で、フォレンジックインタビュー(司法面接)の手段を使った子どもに負担の少ない方法で話しを聞いてもらえるようにする
  • 性虐待から、身体的虐待やDVなどを含めた被害も対象とする
2.医療とつなぐ
  • フォレンジックインタビュー(司法面接)と同時に系統的全身診察をおこなうことにより負担を軽減
  • ・必要な場合は心のケアをおこなう
3.訴えたい気持ちを外につなぐ
  • 出廷した際の負担を減らすために、コートハウスドック制度の導入等をめざす
  • 証拠の信用性や収集方法について、実務と研究に裏打ちした検討をおこなう
4.研究・啓発、研修とつなぐ
  • フォレンジックインタビュー(司法面接)の面接官の育成
  • 研究者、弁護士、捜査機関、児童相談所との連携
  • 子どもへの負担の研究
  • 証拠収集についてのルール化
  • フォレンジックインタビュー(司法面接)や多機関連携の啓発
5.様々なサポートとつなぐ
  • 裁判所への出廷 → コートハウスドッグ
  • 子ども自身や非虐待親→ 弁護士
  • 行き場のない子どもたち→ 児童相談所、シェルターなど
  • 高年齢の被害者→ 自立支援のNPO、DV被害者のセミナー主催団体等

分かりやすさの観点から、フジノは「こどもたち」ということを前面に記しました。

実際の『つなっぐ』の活動は高年齢の被害者も対象にしています。



「司法面接」研究の日本の第一人者・仲真紀子先生の講演

さて、この『つなっぐ』が4月にNPOとして認証されて1ヶ月が経ちました。

広く世間に活動を知ってもらう為に、市民公開講座が今日開かれました。100名以上の方々が参加し、フジノはとても心強く感じました。

児童相談所設置市の議員としてフジノは強い意気込みで参加したのですが、冒頭、来賓として紹介されてしまいました。

『つなっぐ』のみなさん、勉強不足なのに、ごめんなさい。

子どものSOSを支援につなげる〜私たちに何ができるのか〜

子どものSOSを支援につなげる〜私たちに何ができるのか〜


まずは基調講演『子どものSOSを支援につなげる〜私たちに何ができるのか〜』です。

基調講演「子どもからどう話を聞くか〜司法面接の取り組み〜」

基調講演「子どもからどう話を聞くか〜司法面接の取り組み〜」


被害を受けたこどもから負担を可能な限り減らして聞き取りを行なう面接手法として『司法面接』があります。

これは『フォレンジックインタビュー』を日本語に翻訳したものですが、産経新聞のこちらの記事がとてもわかりやすく報じていますのでぜひご覧くださいね。

我が国における『司法面接』の研究の第一人者、仲真紀子先生(立命館大学教授・北海道大学名誉教授)が講師です。

事情聴取のくりかえしがいかに被害者を傷つけるかは、犯罪被害者支援の取り組みでも痛感してきたことでした。

フジノが支援した方々(こどもたちもいます)についても警察は最大限の配慮をなさって下さいましたが、それでもやはり心理的なダメージは大きいものがあります。

フジノの場合は、幼児の時に被害に遭い、その子が成人した今も保護者の方とともにやはり心配な気持ちで見守っています。

『司法面接』ではフラッシュバックが起こったりPTSDが起こるようなことの無いように、導入から質問の方法など様々な観点から今までの事情聴取とは異なっています。

実際に、研究調査では環境的要因が改善されると(例えば『司法面接』の方法が用いられると)、5倍以上、話をしてくれるとの結果が明らかになっています。

まさに未来につながる支援を多機関で連携して実現できることを願ってやみません。

フジノとしては『つなっぐ』の実践を横須賀市児童相談所と連携していかれないかと考えています。



パネルディスカッション「行政・司法・医療などこどもを取り巻くすべてがつながるために」

続いてパネルディスカッションが行なわれました。

パネルディスカッション「行政、司法、医療など子どもを取り巻くすべてがつながるために」

パネルディスカッション「行政、司法、医療など子どもを取り巻くすべてがつながるために」


こどもたちを守る為に『つなっぐ』設立に向けてご尽力された方々がパネラーとして登壇されました。

検察・弁護士・元警察幹部・児童相談所のドクター・こども医療センターのドクター・ソーシャルワーカーなど、まさに現場の最前線の方々が語り合って下さいました。

『つなっぐ』が実現していく多機関の連携の姿が、ステージ上ではすでに実現していることを感じました。

大切なことは、これからどのまちでもこうした取り組みを実現できるか、普及させていかれるか、です。

『つなっぐ』メンバーだけで完結することはありえませんので、各機関の面接官の育成をはじめ、広く社会へ理解を求める啓発活動も進めていかねばなりません。

この数年来ずっと深刻な児童虐待、時にこどもが殺された事件も大きく報じられました。

選挙の際、フジノは

「横須賀市が児童相談所の設立準備室を立ち上げた時には児童福祉司は7名だけだった。増員を毎年提案して2019年には17名を実現した」

と述べました。これは確かに成果の1つではあります。

しかし、いくら児童福祉司を増やしても、そして児童相談所の人数を増やしたとしても、それだけでは全てを解決することはそもそも不可能です。

もはや児童相談所だけでこどもたちを守ることは難しい時代になったのです。

フジノは『つなっぐ』の活動に強く期待しています。

期待というよりも、一刻も早く児童相談所との連携をスタートさせていただきたいという想いでいます。

『つなっぐ』のみなさま、どうか今後ともご協力をよろしくお願いします。

そしてみなさま、『つなっぐ』ではこどもたちをサポートするボランティアも募集しております(ボランティア養成講座の受講が必要です)。

どうか様々な形でみなさまにもご協力をお願いしたいです。よろしくお願いいたします。



犯罪被害者支援について語った街頭演説の動画を公開しました/横須賀市議会選挙2019・5日目

フジノの大切なテーマである犯罪被害者支援について語りました

フジノにとって『犯罪被害者支援』は長年取り組んできた重要テーマです。

大切な選挙チラシにも1つの項目として掲載しました。

そこで今日の街頭演説でも繰り返し各所でこのテーマについて語りました。

午後、野比駅から井戸店まで歩いては演説し歩いては演説してまわりました

午後、野比駅から井戸店まで歩いては演説し歩いては演説してまわりました


誰もが犯罪に遭うその日までは

「自分だけは絶対に犯罪被害に遭わない」

と信じています。

けれども、残念ながらある日突然に犯罪に遭ってしまい、取り返しのつかない心身の傷を負ってしまう。

だから、政治・行政は全力を尽くして被害者の方々を支援しなければならないのです。

NPO神奈川被害者支援センターのご協力をいただきながらフジノは全力を挙げて被害者の方々の支援に取り組んできました。

実現した取り組みもたくさんあります

初期には『犯罪被害者支援の相談窓口』の立ち上げがあります。

最近では市立2病院が性暴力・性犯罪の被害に遭った方々を支援する「協力病院」に登録しました。

今後はさらに自治体ができる全ての支援を包括的に実施する為に『被害者等支援条例』の制定を目指していきます。

ぜひ動画をご覧くださいね。



仁藤さん、このまちでもJKビジネスや風俗に追い込まれたり性暴力に遭っている人が居ることをフジノもよく知っているし変えたいと本気で考えています/仁藤夢乃さん講演会へ

仁藤夢乃さんの講演会に参加しました

今日は、逗子市役所へ向かいました。

仁藤夢乃さん講演会の会場である逗子市役所にて

仁藤夢乃さん講演会の会場である逗子市役所にて


『女子高校生サポートセンター一般社団法人Colabo』の代表である仁藤夢乃さんの講演会に参加しました。

仁藤夢乃さん講演会チラシ

仁藤夢乃さん講演会チラシ


仁藤さんは、思春期の女子を守り自らの意思で生きていかれるように支援する活動に全力で取り組んでこられた方です。

例えば、『Colabo』の2016年度の活動実績は下のとおりです。

  1. 相談事業
    相談者数135名
    面談400回
    同行支援151回
    他機関連携119件

  2. 食事・物品提供
    食事568食
    物品336件
    書籍『難民高校生』87冊

  3. 一時シェルター
    稼働日数111日
    利用者27名
    利用件数218件
    宿泊者14名
    宿泊数40泊

  4. サポートグループ「Tsubomi」活動
    参加者36名
    活動日数94回

  5. 啓発事業
    講演会57回、9005名参加
    街歩き研修35回、284名参加

素晴らしいですね。

フジノが改めてご紹介するまでもなく、テレビの報道特集などでその活動をご存知の方も多いのではないでしょうか。

(ご存じない方はぜひこのブログ記事の最後に掲載した動画や本をぜひご覧下さいね)



このまちにもたくさんの被害者や支援の必要な人達がいます

初めて仁藤さんからフジノが連絡をもらったのは、2014年8月のことでした。

雨宮処凛さん(作家、フジノの半生を本にして下さった方です)が仁藤夢乃さんについて書いたブログを紹介するツイートをしたところ、仁藤さんから下のようなツイートを頂きました。

2014年8月21日に仁藤夢乃さんから頂いたツイート

2014年8月21日に仁藤夢乃さんから頂いたツイート

「地元には行き場がないといい、JK産業で働く横須賀の女子高校生にも会っています」

これを読んでフジノは、表現が適切ではないのですが、少しホッとしました。

横須賀の性暴力・性被害に向き合ってくれる仲間が現れた、と感じたのです。

高校時代、部活の中で先輩から後輩たちが連続で強姦被害に遭っていると相談されてから、フジノは性暴力の問題にずっと向き合ってきました。

心理学専攻だった大学時代も、たくさんの相談を受けてきました。

市議会議員に転職してからも、犯罪被害者支援の為に議会の内外で全力で取り組んできました。

犯罪被害者支援の窓口の設置を求め、実現させました。

犯罪被害者支援条例の制定を訴え、市の条例に被害者支援の条文を加えることを実現しました。

ふだんから性犯罪の被害に遭った方に同行支援したり、警察の聴取や裁判に挫けそうになるご本人やご家族をサポートしてきました。

幼い頃に被害に遭った方の場合は、その成長を見守ってきました(今もです)。

警察に訴えられない被害の苦しみも多く、その声を受け止めてきました。

フジノのメインテーマである自殺対策・精神保健福祉と、性暴力・性被害はとてもつながっています。

また、性犯罪に遭った当事者の方に講師となっていただき、市職員向けの研修と市民向けの講演を開催することができました。

けれども、まだまだ取り組みは足りません。

厳しい経済社会状況が続く中でセーフティネットが無くなり、そのかわりにJKビジネスや風俗が性を商品化するかわりに衣食住を提供する偽物のセーフティネットが張り巡らされました。

フジノは、ここと闘う為に必死でもがいています。

しかし闘うべき相手はあまりにも大きくかつ闇は深くて、「これは一生涯をかけても変えられないかもしれない」と絶望的に感じることもあります。

そのような心情に襲われる時もあるので、仁藤さんからのツイートを拝見して、仲間が現れたような気持ちになって思わずホッとしたのです。

そして、フジノだけではできないたくさんのことをして下さっていることをとてもありがたいと感じました。

フジノは政治家としてソーシャルアクションを行ない、制度や法律を変えていきます。

仁藤さんたちは、今この瞬間に握りしめる手が必要な相手の手を離さずに、シェルターやアウトリーチをして下さっています。

役割分担と連携。

現場を持つことと法整備や制度を変えること、どちらも欠けてはならない取り組みです。

そんな仁藤夢乃さんですが、今日ようやく実物にお会いすることができました。

仁藤夢乃さんの著作

仁藤夢乃さんの著作

「可能性を信じて」

「可能性を信じて」

「すべての人に衣食住と関係性を」

「すべての人に衣食住と関係性を」





僕はこれからも僕なりに全力で取り組んでいくのだと改めて決意しました

講演の内容は、彼女の著作を読んでいただいたり、動画を観ていただければ、だいたいイメージしていただけると思いますので、ブログではご紹介しません。

フジノが最前列でど真ん中に座っていたからという訳ではありませんが、今日の講演の中でもやはり仁藤さんから

「横須賀中央ではアンダー(未成年)がたくさん働いていて、お店もそれを分かっていて働かせているし、お客もそれを目当てで来ている」

「今も横須賀の子がColaboに来ている」

というお話が出ました。

「あなたたち大人がしっかりしてないから」

と怒られたような気がしました。

ずっと横須賀で貧困や性暴力の問題に取り組んできたフジノは、その言葉を聴いて、率直に、悔しいし残念だしフジノの力不足であることを痛切に感じさせられました。もっと取り組まねばとさらに決意しました。

でも、仁藤さん。

現場だけでは改善できないこともあるんです。

フジノもソーシャルワーカーのはしくれだから、じかに現場で対応をできることはとても大切だし、支援する側もされる側も今この瞬間に必要なアクションがなされることによって充足感が高いこともよく理解しています。

けれども、この経済社会状況はもっと悪化していくし、人々の意識(特に男性中高年)はカンタンには変えることができないのも事実です。

性暴力を受けたり、水商売や風俗業の偽物のセーフティネットにからみとられていく人も増えていく一方の状況は続くと思います。

だから、あえてフジノは政治家という立場に居て、これからもソーシャルアクションに取り組んでいく覚悟です。

制度や法律を変えるにはとても時間がかかります。遅すぎるという批判もそのとおりだとフジノ自身、理解しています。

そして、「Colaboに横須賀の子が来てますよ」という言葉を聞かされるたびに自らの力不足を感じ、心が痛みつつも、現場だけでは変えられない側面をフジノが引き受けて、それでも必ず現実を変えていきます。

必要なのは特別な支援ではなく「当たり前の日常」

必要なのは特別な支援ではなく「当たり前の日常」


フジノは、この15年ずっと市内の水商売や風俗業で働く方々からたくさんの相談を受け続けてきました。

キャストの女性だけでなく、黒服やスカウトの男性からも相談を受けています。そこには10代もたくさん居ました。

だから、市内の水商売や風俗業の実態がどのようなものか(その一部は)把握しているつもりです。

偽物のセーフティネットと書きましたが、その偽物のセーフティネットが必要な人にとっては本当のセーフティネットになっている現実も理解しています。

自傷行為をしまくっている子がメイドの格好ができるメイドカフェで居場所を見つけたと本気で感じているのも事実です。

メイドの格好で接客をするだけではなくて、交渉という名の口車に乗せられて、店の外で会ったり性行為をさせられていることも知っています。

精神障がいや知的障がいのある方が、「フルタイムで働くことはできない自分にとって自由な時間に出勤できて日払いでお金が得られるのはありがたいから」と風俗で働いていることも知っています。

善悪で言えばまちがっていても、それによって助けられている人たちが居ることもまた事実であることも知っています。良識のある人々からすれば、水商売や風俗によって自己肯定感を得ることはまちがいなのだと断罪されるのでしょう。

アルコール依存症によって母子分離させられてしまったひとり親の方が、再びこどもと一緒に暮らせる為には安定した生活が必要だからと言われて、手っ取り早くお金を得る為に(お金を得ることが生活の安定では無いのですが)水商売で毎晩お酒を飲んでいることも知っています。

世間からすればまちがっていると判断されることでも、他に生きる術を知らない人たちがたくさんいることも知っています。

けれども、フジノはそんなカンタンに物事を善悪に二分割して考えることはできません。

人は生きていかねばなりません。

そして、誰もが健康で金銭的に安定した屋根のある温かい部屋で暮らしていかれる訳ではありません。

そんな時に、仕事を選んでいられないのもまた事実です。

全ての人々の生活の質を高めるべきなのは当然ですが、まず僕はできる限り多くの人々を『生』の側に何とかして留めるのが最優先の仕事だと思っています。

仁藤さんたちの取り組みはとても正しいし、正義だと思います。まっすぐで健やかに見えます。

一方、フジノは真っ黒でなければグレーでも良いと考えますし、マイナスよりはゼロに近いくらいならば良いと考えます。まがりくねっていて、病んでいるかもしれません。

それでも理想を追求しつつも、目の前の現実をのみこみながら、前に進んでいくという立場です。

きっと、こうしたフジノの姿勢は、勧善懲悪の観点からいけばとても物足りない姿勢に映ることだと思います。

全員は救えないし、加害する奴らをゼロにはできない。そんな権力はフジノには無い。

清濁あわせのんで、理想と現実をぜんぶ受け止めて、そして、それでも前に進んでいくことが必要なことだとフジノは考えています。

長くなりましたが、これが今日フジノが仁藤夢乃さん講演会に参加してみて、改めて感じたことでした。

人々に読まれるべき文章では無いのかもしれませんが、心の中にしまっておくのではなくて、あえて本音を自分の為にブログに書いておくべきだと感じたので、ここに記すことにしました。



こちらの動画をぜひご覧ください

仁藤夢乃さんと『Colabo』の活動は限られた文字数ではお伝えできません。

その活動を紹介した報道特集などがたくさんYouTubeにアップされています。その一部を掲載しますので、ぜひご覧下さい。





仁藤さんが書いた本もぜひ読んでみてください



犯罪の被害にあった方々をサポートしたい!

1.相談窓口をご紹介します

犯罪の被害にあうなんて、あなたは想像さえしなかったと思います。

しかし、残念ながらこの世界に犯罪はあふれており、被害者なのに、犯罪そのものの苦しみ以外にもいろいろな苦しみに追い込まれているのが現実なのです。

でも、被害にあった方々が泣き寝入りさせられるなんて絶対に許せないです!
   
どうか負けないで...。フジノも全力でサポートします!
   
(最終更新日:2014年11月4日)



あなたのサポートをお手伝いする連絡先

横須賀市 市民安全部 市民安全部地域安全課 防犯係
「犯罪被害にあわれた方々へ」
『犯罪被害者支援窓口』

046(822)9707

横須賀市では、犯罪のない安全で安心なまちづくりを目指しておりますが、残念なことに2013年中の市内での刑法犯認知件数は3,154件にのぼります。また、同年中の交通事故での死傷者数も2,056人になります。

犯罪や交通事故による被害は、決して他人事ではありません。
 
横須賀市では、市民安全部地域安全課内に2007年から『犯罪被害者相談窓口』を設けております。

認定NPO法人神奈川被害者支援センター
『かながわ犯罪被害者サポートステーション』

045(311)4727

月~土、午前9時~午後5時(祝日・年末年始を除く)
メールによる相談はこちら

相談・支援は無料です。
秘密は厳守します。
殺人、傷害、強盗、性犯罪など、様々な犯罪被害を受けられた方やその家族の方々からの相談をお受けしています。

様々な支援をしております。法律相談・カウンセリング・検察庁・裁判所等への付添い・生活資金の貸付・緊急避難のためのホテル等への宿泊・県営住宅の一時使用・民間賃貸住宅に関する情報提供・性犯罪被害者への支援における連携・協力など。

詳しくはこちらをご覧下さい。

リーフレットはこちら

被害者支援自助グループ『ピア・神奈川』

045(312)1121 内線3503

(第2・4水曜日、11~16時半)

犯罪や事故などで、突然命を奪われてしまった被害者遺族の為の支援活動グループです。
被害者遺族が集まり、悲嘆の共有、分かち合いなどを行います。

心のケアの電話相談、面接相談、直接支援、情報伝達、 情報交換などの支援活動を行います。
まず、お電話して下さい。

リーフレットはこちら

神奈川県・安全防災局 安全防災部 くらし安全交通課 犯罪被害者支援グループ
『かながわ性犯罪・性暴力ホットライン』

045(210)7379

(24時間365日)

あなたは悪くありません。悪いのは加害者です。ひとりで悩まずにご相談ください。
24時間365日、女性の専門相談員がお話を伺います。
秘密は厳守します。匿名でも相談できます。安心してご相談ください。
あなたとこれからのことを一緒に考えます。
あなたのニーズに応じた情報提供や支援機関の紹介を行います。
必要に応じて、心身を回復するためのカウンセリングを行います。

「神奈川県における犯罪被害者の方々への支援」

神奈川県警察本部 警務部警務課被害者支援室
被害相談窓口リスト

ひとりでお悩みではありませんか。
警察は各種の被害相談窓口を設け、被害者の方から寄せられる様々な相談に応じています。

被害者ご本人からだけでなく、ご家族や友人からのご相談も受け付けています。
また、警察だけでは対応できないことについては、専門の機関をご紹介いたしますので、どこに相談したらよいか分からない場合にも警察の相談窓口をご利用下さい。

神奈川弁護士会
犯罪被害者支援センター
045(211)7724(毎週、火・金13~16時)
*弁護士が直接対応する無料電話相談です
*匿名で大丈夫です
リーフレットはこちら

2008年の被害者参加制度や損害賠償命令制度の制定により、犯罪の被害に遭われた方が刑事手続きに関与し被害回復を図る手段が増えて、積極的に活用されています。

弁護士が、犯罪被害者に遭われた方の被害回復等のために全力でサポートします。プライバシーは守られますので、お気軽にご相談ください。

法務省「犯罪被害者の方々へ」
横浜検察庁『被害者ホットライン』
電話・FAX 045(211)7648
(月~金の9時30分~16時まで)

犯罪の被害に遭われた方やそのご遺族等の方々は,その被害について,刑事手続がどのように行われるのか,被害者やご遺族等の方々には何ができるのか,どのような支援を受けられるのかなど,様々な不安をお持ちになられていることと思います。

犯罪が発生すると,通常,警察が捜査を行い,全ての事件は検察官に送致されます。そして,検察官は,犯人や参考人の事情聴取など必要な捜査を行い,集めた証拠を検討した上で,起訴するか不起訴にするかを決定します。また,事件を裁判所に起訴したときは,裁判に立ち会って,証人尋問をしたり,論告・求刑を行ったりして,適正な刑罰が科されるように努めています。

捜査や裁判を行うためには,被害者の方に,検察庁で事情聴取に応じていただいたり,裁判で証人として証言していただくなどの協力を得ることが必要となります。被害者の方の協力によって,事件の真相が明らかとなり,犯人に対し,犯した罪の重さにふさわしい刑罰を科すことが可能となるのです。

一方,犯罪によって様々な困難に直面した被害者の方に対しては,適切なサポートが必要な場合が少なくありません。検察庁では,被害者の方からの相談に応じたり,事件の処分結果をお知らせするなど,被害者の方の保護と支援に努力しています。

このパンフレットでは,犯罪による被害者やご遺族等の方々に対して検察庁で行っている保護や支援の制度について,捜査や裁判などの各段階に応じて記載しています。ぜひご覧下さい。

内閣府(共生社会政策)
犯罪被害者等施策「こんな時は」
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内閣府は、犯罪によって被害を受けた方やそのご家族が、被害を回復・軽減し、再び平穏な生活を営めるようにする為の取組や刑事手続に適切に関与できるようにする為の取組を進めています。

犯罪被害者等施策に関する企画・立案や総合調整を担う官庁として、施策全体の基本的な計画を定め、この計画に基づき関係省庁が様々な施策を実施しています。




2.横須賀市の取り組みなどをご紹介します

こちらのページをご覧下さい。



3.犯罪被害者支援の為にフジノが行なった議会での質疑

こちらのページをご覧下さい。



犯罪被害者等総合相談窓口の相談件数実績を「決算説明資料」「事務概要」に明記すべきではないか

2014年9月25日・予算決算常任委員会生活環境部会(市民安全部に対する決算質疑)

決算を審査する予算決算常任委員会・生活環境部会。

その場で、改めて『犯罪被害者等総合相談窓口』の周知の為に、各種文書に明記するように提案しました。



フジノの質問

地域安全安心活動推進事業の中の『犯罪被害者等総合相談窓口』の運営について伺います。
 
これはさきの委員会でも質問させていただきました。その後いろいろ情報提供いただきまして、ありがとうございます。

「平成25年度歳入歳出決算説明資料・市民安全部」より

「平成25年度歳入歳出決算説明資料・市民安全部」より


これについてまず1点伺いたいのは、やはりこれも相談件数等の記載が『事務概要』にもこちらにも無いのですね。

市民相談などが、あるいは窓口での相談や福祉、障がい、高齢、相談があれば、やはり相談件数を書きますし、その何らかの記載はすべきだと思うのですね。
 
ゼロ件だったというのは承知しているのですが、これは記載はぜひしていただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。



地域安全課長の答弁

 
大変申しわけございません。

委員おっしゃるとおり、件数等を記載してございませんので、次年度以降、『事務概要』を作成する際に、そういったものも踏まえて、先ほどのスーパー防犯灯の件などを含めまして、記載するように改善していきたいと思います。



フジノの質問

記載の目的は、決して数が問題というよりは、あらゆる場所に書いてあることで「1カ所でも多く市民の方の目に触れてほしいな」という思いがあります。

それが質問の意図です。
 
その質問の同じ意図から、この相談窓口の周知という点で、例えば地域防犯リーダーの方々やさまざまな協議会の場があると思うのですが、そういった場で「総合相談窓口があるのだ」ということは、お伝えいただいているのでしょうか。



地域安全課長の答弁

 
それはお知らせしてございます。
 
それとは別に、『防犯講演会』ですとか『防犯研修会』等も募集して行ってございます。

そういった時に、神奈川県のほうから講師を招いたりとか、そういった形での取り組みも行ってございますので、逐次今後そういう機会を捉えて、そういったことをまたお知らせしていきたいと思ってございます。




(質疑は以上です)



相談実績が極めて低い現状が続く「犯罪被害者相談窓口」の在り方や広報を改善すべきではないか

2014年9月8日・生活環境常任委員会(市民安全部に対する質疑)

フジノが提案して実現した犯罪被害者支援の相談窓口

しかしスタートから8年が経ち、相談0件が3年連続で続いています。

そこで、改善策を提案しました。



フジノの質問

続いて、市民安全部の地域安全課に伺います。『犯罪被害者支援』についてです。

実は、つい先日、県立保健福祉大学で、『みんなで考えよう「性暴力」のこと-地域で安全を守る-』という大変重要なシンポジウムが開かれました。
 
それで、横須賀市からは、市民部人権男女共同参画課長に御出席いただきました。(市民部に対して一礼して)ありがとうございます。

そのことを通じて改めて感じたことが、

「横須賀市も2008年4月1日に『犯罪のない安全で安心なまちづくり条例』を施行して、地域安全課の中に犯罪被害者支援の相談窓口があるが、なかなかシンポジウムの中で話題に取り上げられることもなく、実際に確かに実績も低いという事実もあるな」

ということを思いながら、

「もう1回、この位置づけも考えなければいけないのだろうな」ということを、僕は感じました。

そんな観点からの質問です。
 
まず、この6年間の相談窓口の実績というのは、いかがだったでしょうか。



地域安全課長の答弁

 
相談窓口の件数は、平成19年度6件、平成20年度が7件です。

あと平成21年度4件、平成22年度1件、平成23年度が2件。

平成24年、平成25年、それと平成26年、今までなのですが相談を受けてございません。ゼロ件ということになってございます。



フジノの質問

『事件として認知されている件数』、それから『事件として届け出が出ていない件数』を考えると、莫大な犯罪被害に遭っておられる方が多いと思うのです。

そんな中で、これだけ相談者が少ない現状があることを受けて、何らかの改善が必要ではないかと思うのですが、いかがでしょうか。



地域安全課長の答弁

確かに、委員おっしゃるとおりかと思います。

現状、私どもの方でも、専門の相談を受ける職員がいなかったりといった関係等もございまして、神奈川県の『犯罪被害者サポートステーション』との連携等を密にさせて頂いています。

もしご相談等があった場合には、神奈川県警はもちろんのこと、『サポートステーション』と連携をとりながら、事の解決に向けて、被害者の方を御案内したりとか、そういったような形で進めているのが現状でございます。



フジノの質問

確認しておきたいのですが、『常勤で専門職』ではなくて、たしか『兼務』であったかと思うのですが、その点の確認と、あと女性の相談を受ける方はいらっしゃるのか、女性が相談員であるということはあるのでしょうか。



地域安全課長の答弁

 
現行、『非常勤職員』が女性で1名おりまして、その方が受けたり、女性の場合はそういった形でとってございます。
 
それとあと、『警察のOBの非常勤職員』もおりますので、あわせてそういった専門的見地から、また話を聞いていただいています。

また、神奈川県警より今1名、派遣で職員も来てくれておりますので、そういった方々を中心で、現状、相談があった場合には事に当たるというようなことで執り行ってございます。



フジノの質問

先ほど、県警の中にも相談機関があって、そしてNPOにも犯罪被害者支援の窓口があって、連携しておられるということだったのですが、そうすると、「では横須賀市にある意味は何なのだろう」と思ってしまうのです。
 
でも、僕は「一番身近な自治体にある意味というのは、ものすごく大きい」と思っています。

県警に相談しても、NPOに相談しても、存在している場所というのは横浜ですし、地元で相談したい、あるいはいざというときには、駆け込めるという、横須賀市には児童相談所もあれば、人権男女共同参画課もあれば、DVに関してだけでなく、高齢者の虐待、さまざまな、障がいのある方への虐待についても、あらゆる資源がある、そのいろんな社会資源を有効に利用できれば、ワンストップの相談窓口になれるのが横須賀市の犯罪被害者支援の相談窓口だと、むしろ積極的に受けとめているのです。
 
そうすると、オープンした時は『広報よこすか』にも掲載されましたが、改めて存在を周知していく必要があるのではないかと思うのです。

ただ、その会合で開かれた、9月に発行されたばかりの『性暴力被害のサバイバーと支援者のためのリファーラルガイドブック』、県内の社会資源があらゆるものが出ているのですが、横須賀市の相談窓口については掲載さえされていなくて、「本当につらいな、とても大切な窓口なのにな」と思いました。
 
この認知度の低さ、横とのつながりをつくっていくことの必要性、そういった取り組みをどうしていったらいいのか。

また「そもそも『市民安全部』にあること自体がいいのか」とシンポジウムでは、部署名の話もありました。

例えば、県にあるのは交通安全と同じような部署にある、それは確かに名前と仕事は違うので、関係はないのだが、市民安全部という部の中にあるのがふさわしいのか、被害者支援ということを一番に考えた時に様々な工夫が必要だと思うのですが、そういったことをどんなふうにお考えか。

特に平成24年から平成26年までは相談件数ゼロ件ということもあるので、そういった改善策をどんなふうにお考えか。

もし今、お考えでなければ、検討していく余地はあるのか、ぜひ部長にお考えをお聞きしたいと思います。



市民安全部長の答弁

 
今、犯罪被害者の相談窓口ということでお話をいただいておりますが、最近、平成24年度、平成25年度、平成26年度と、相談件数ゼロということになっております。

最近の傾向といたしまして、例えばDVですとか、性犯罪の被害者の方というのは、まず警察に行かれることが多いようです。

そこで、警察から私どものほうに相談がある場合もありますし、こういった方が今いらっしゃるのだが、対応できないかということもございますので、そういった場合については、警察のほうと、その被害者の方のためにいろいろ動いているところでございます。

実際の相談件数はゼロということでも、活動自体はさせていただいていると思っております。
 
今、『ワンストップ』というようなお話もございましたが、電話相談というか、犯罪被害者がどこに相談に行くかというと、なかなかやはりわからないというのは、わかります。

市民安全部と聞くと、どうしても防犯関係という形で、暴力だとか、振り込め詐欺、そういったお電話はかかってくるわけですが、なかなか性犯罪となると、直接かかってくることは少なくなっております。
 
どこが、その担当の窓口として、一本化したほうがいいのか。いろんな窓口に置いておいて、それぞれ連携したほうがいいのか。

いろんなケースが考えられると思いますので、例えば、人権・男女共同参画課のほうと、よくこれからも連絡をとり合って、どういった方法が適切なのか、私どものほうは今説明させていただいたように、専門の相談員がおりません。特に、性犯罪となりますと、心のケアの問題とか、いろいろ出てくるので、生半可な知識で対応してしまいますと、それこそ大変なことになってしまいますので、そういった面については、やはりサポートセンターのほうを御紹介させていただいているような状況でございますが、横須賀市の窓口としては、どのような方法をとるのが一番いいのか、内部でまた相談させていただきたいと思います。



フジノの質問

相談窓口がまだ横須賀市になかったころは、自分に相談があると、やはり横浜のNPOのところに御相談しに行きました。

性暴力でしたので、女性の弁護士さんを、当時はまだ法テラスもなかったので、紹介してもらったりしながら、裁判を終えて、そしてそれから何年たっても、やはりまだPTSDがあったりして、本当に支援は長く続くのだなと思ったのです。

そのシンポジウムで大変印象に残ったのは、初期支援にとにかく力をかければ、PTSDというのはそうそう起こらないものだというお話もあって、「そこに一番身近な自治体である市町村が、もう少しかかわれないかな」というのを思いました。
 
率直に御検討もいただけるということでしたので、ぜひお考えいただければと思います。

『犯罪のない安全で安心なまちづくり条例の中』に、「横須賀市が犯罪被害者支援を入れた」というのは、本当に当時画期的なことだったですし、大切なことだったと思うのです。それを、空条文にしないためにも、ぜひ御検討をお願いしたいと思います。




(質疑は以上です)



みんなで考えよう「性暴力」のこと〜地域における包括的な性暴力被害者支援体制の構築に向けて/性暴力に関するシンポジウムがようやく横須賀で開かれました。横須賀はもっと取り組みが必要です

性暴力の被害に遭った方々を支援する為のシンポジウムが開かれました

今日は、県立保健福祉大学へ向かいました。

会場にて

会場にて


横須賀市にとって、画期的なシンポジウムが開かれました。

『みんなで考えよう「性暴力」のこと〜地域における包括的な性暴力被害者支援体制の構築に向けて』

です。

おしらせより

おしらせより


長年、『性暴力』について取り組んできたフジノにとっては、ようやく横須賀でこうしたシンポジウムが開かれたことを心から歓迎します。

市議会議員に転職する前から、ずっと性暴力の問題に取り組んできました。

性暴力の被害は、被害に遭った方々の心身はズタズタに引き裂かれたような苦しみに襲われます。

被害に遭った方々は自分自身を責めてしまったり、誰にも被害のことを言えずに、妊娠や感染症の不安に襲われるなど、自尊心や自己肯定感が損なわれてしまうことが多々あります。

警察に被害届が出されている数倍から数十倍の被害が実際には起こっていると推測されます。

公的な調査(内閣府調査)でも「誰にも言えなかった」というこれだけの数字が出ています

公的な調査(内閣府調査)でも「誰にも言えなかった」というこれだけの数字が出ています


絶対に許してはならない犯罪です。

これまでフジノは、神奈川県のNPOに力をお借りしながら、様々な相談への対応をしてきました。

そして、最も市民に身近な存在である地方自治体=横須賀市がもっと取り組みを行なうべきだと強く訴えてきました。

それにもかかわらず、なかなか動きが鈍い中で、今日こうしたシンポジウムが開かれたのです。

関係者のみなさまには心から感謝しております。



佐賀県のワンストップの取り組みを紹介する講演、多職種連携を目指すシンポジウム

内容は下のとおりです。

【プログラム】

  1. 開会あいさつ

  2. 基調講演「性暴力被害者支援における連携・協働システムの構築~佐賀県の取り組み~」
    座長:棟居徳子(金沢大学人間社会研究域法学系 准教授)
    講師:原 健一(佐賀県DV総合対策センター 所長)

  3. シンポジウム「横須賀市における性暴力被害者支援と他職種連携のあり方を考える」
    座長:村上明美(神奈川県立保健福祉大学 教授)
    シンポジスト:白石美奈子(横浜弁護士会犯罪被害者支援委員会 委員長)
    畠山由佳(横須賀市市民部人権・男女共同参画課 課長)
    堀尾美穂(横須賀市立うわまち病院 師長)

まずは、『佐賀県DV総合対策センター』所長である原健一さんのお話がありました。

「性暴力被害者支援における連携・ 協働システムの構築~佐賀県の取り組み~」

「性暴力被害者支援における連携・ 協働システムの構築~佐賀県の取り組み~」


お話をもとに、佐賀県の動きをフジノがむりやり要約するとこんな感じです。

佐賀県が性暴力被害者の支援の為にワンストップ支援を立ち上げた。

始まりは、2009年に佐賀で起こった強姦事件の被害者を診察した医師が、県のDV総合センターに「性暴力専用の支援はないのか,専門の支援員はいないのか」と問い合わせたこと。

被害に遭った方の保護者は、警察に被害届を出すことができなかった為に、被害者支援の公費負担制度も利用できなかった。

そこで、性犯罪被害者のように警察に被害届を出せなくとも支援を受ける仕組みが必要だと検討がスタートした。

佐賀県は、2010年に議論をする為の『性暴力被害者急性期対応及び回復期・養生期支援体制整備専門部会』を設置した。

2012年7月からモデル事業として県立病院内に『性暴力救援センター・さが』(さがmirai)を設置した。

2014年度からは本格実施した。

佐賀で行なっている被害者に対する支援内容

佐賀で行なっている被害者に対する支援内容


神奈川県の場合はどうかというと、佐賀県よりも早く、2009年4月に『神奈川県犯罪被害者等支援条例』を施行し、6月から『かながわ犯罪被害者サポートステーション』をオープンしました。

条例施行のかなり前からNPOが取り組みを進めて下さっており、条例と県との連携でバックアップするような形で、被害者支援が充実してきました。

横須賀市はどうかというと、2007年度から犯罪被害者支援の相談窓口をオープンさせました。

被害者支援の窓口の設置を強く求めてきたフジノにとっては一歩前進でしたが、性暴力被害を受けた方がこの窓口の存在を知っているとは感じられません。まだまだ周知不足で残念な状況です。

また、ワンストップでもありません。もっと取り組みが必要だと強く訴えています。

さらに2008年4月1日に犯罪被害者支援を盛り込んだ『犯罪のない安全で安心なまちづくり条例』が施行されました。条例によって被害者支援が明文化されたことそのものは大きかったです。

全国的には、大阪における『性暴力救援センター・大阪』(SACHICO)の取り組みはお手本になる取り組みだと思います。

次に、3人のシンポジストに1人20分ずつお話していただき、最後にパネルディスカッションが行なわれました。

弁護士会と、横須賀市の人権・男女共同参画課と、うわまち病院看護師長の3人です。

20分間ですから、どなたも基本的な活動をご紹介するにとどまりました。

シンポジストとして弁護士会犯罪被害者支援委員会の方と横須賀市の人権・男女共同参画課長がお話したのは当然ですが、今日は何よりも嬉しかったのが、うわまち病院から看護師長さんが出演してくださったことです。

うわまち病院から看護師長がシンポジストとして参加して下さいました

うわまち病院から看護師長がシンポジストとして参加して下さいました

うわまち病院の現状報告

うわまち病院の現状報告


うわまち病院の現状報告

うわまち病院の現状報告


市内医療機関の支援の薄さに、この数年間フジノはずっと怒りを感じてきました。

それが、堀尾看護師長が参加して下さったおかげで、ようやく光が差した気がしました。

うわまち病院の現状を報告していただき、問題意識も強く持って下さっていることを知り、とても救われた気持ちになりました。

これから絶対に横須賀市は、市立病院であるうわまち病院にもっと積極的に働きかけて被害者支援に乗り出してもらうべきです。

県の被害者支援の連携の輪にも入っていただくべきです。

ネットワークを作る為には、市が号令をかけていくべきです。

横須賀市、もっともっとがんばれ!



シンポジウムを終えて、焦りといらだちが増してしまったフジノでした

全体的な内容そのものは、フジノにとっては知っている事柄ばかりで特に新しい気づきはありませんでした(上から目線の発言でごめんなさい)。

けれどもシンポジウムのタイトルどおり、今日の目標はまず「みんなで考えること」にあります。

今日をスタートラインとして、市内のあらゆる相談支援機関がつながっていくことを願ってやみません。

特に、横須賀は産婦人科の医療機関がもっと性暴力被害への支援に積極的に乗り出すべきです。

これまでもフジノが緊急の相談を受けても、ほぼ全ての産婦人科に支援を断られました。

「うちは妊娠・出産の対応しかしていません」

と。

確かに産婦人科医の人材がギリギリの横須賀では、目の前の妊婦さんとお腹の赤ちゃんを守ることが最も大切な役割です。

けれども、それだけが本当に『仕事の全て』ですか?

目の前で強姦被害に遭った女性がいて妊娠の恐怖に怯えているのに、緊急避妊薬の存在を知らないと平気でいってのける市内では有名な産婦人科医の方も居ました。

これまでの対応を、フジノはかなり頭にきています。

市内ではらちがあかないことが分かったからこそ、フジノは県のNPO(横浜にあります)と連携するようになりました。

性暴力被害に遭った方々への支援は、警察だけでは絶対に不可能です。

もっと市内の医療機関には力をお貸しいただきたいです。

その為にも、横須賀市はもっともっと働きかけを行なうべきなのです。

ごめんなさい、本来ならば活動報告としてもっと丁寧にシンポジウムの内容をご紹介すべきなのですが・・・

本当にまだ横須賀ではネットワークすら立ち上がっていない超初期の段階なので、フジノはイライラすることがたくさんあったシンポジウムでした。

もっと早く!

もっと危機感を持って!

そんな気持ちになることが多かったのが本音です。

でも、もちろん、参加して下さったみなさまには感謝の気持ちしかありません。

全く支援がスタートしていないこの分野に、新たにこうして仲間になってくれる方々がたくさん居て下さることを知れて、うれしかったです。

どうかこうした取り組みがまた開催されますように、強く願っています。

今この瞬間も苦しんでいる人がたくさんいます。

その人たちを守る為に、やらねばならないことがたくさんあります。

そして、被害者を生み出さない為の新たな未然防止の取り組みも必要不可欠です。

どうか市民のみなさま、知っていて下さい。

誰にも言えずに苦しんでいる人がたくさんいることを。

そして、支援の取り組みがもっと必要であることを。



「犯罪被害者等支援窓口」の利用実績の低さと、広報による周知の必要性について

2010年9月21日・決算特別委員会(市民安全部に対する質疑)

そもそも犯罪被害者支援に取り組んできた立場から、犯罪被害者支援条例の制定を訴えてきたのがフジノです。

市長に対しても繰り返し提案をしてきました。

その結果、犯罪被害者支援そのものだけの条例(単独の条例)にはならなかったものの、「市民の安心・安全を守ろう」という全般的な条例の中に条文として被害者支援が盛り込まれました。

その結果、『犯罪被害者等支援窓口』が設立されました。

つまりフジノは『生みの親』のひとりなのです。

しかし残念ながら、利用実績が低迷していると聴きました。そこで、改めて相談件数などの実績と、広報による周知の必要性を質疑しました。


以下に質疑応答を引用します。



フジノの質問

 
地域安全課による地域安全安心活動推進事業費について何点か伺います。
 
まず、『犯罪被害者等支援窓口』の運営について伺います。

この相談窓口の利用実績はどの程度でしょうか。



地域安全課長の答弁

 
平成21年度は相談件数4件でございます。

内訳は、窓口に来た方が1件、電話相談が3件でございます。



フジノの質問

 
実感として、これは非常に少ないと思うのです。

しかも、潜在的にこの『相談窓口』の支援を必要としている方はもっと多いと思うのです。

例えば僕自身の経験で言えば、『性暴力』の被害を受けた方は、年に1人ぐらい御連絡いただいて、県の『NPO犯罪被害者支援センター』に御紹介しているのですが、本来であれば「一番近い自治体の窓口であるこの市の『被害者支援の窓口』に来ていただいたり、電話で相談していただくべきだ」と思うのです。

現在の『広報』や『周知』のあり方についてどのようにお考えでしょうか。



地域安全課長の答弁

 
確かに、委員おっしゃるとおり、「市役所が一番身近な窓口」ということは十分認識しております。
 
神奈川県に『かながわ犯罪被害者サポートステーション』ができました。

ここに県警と県と、カウンセリングを担当しています『NPO神奈川被害者支援センター』が入っていますので、ここと警察署内にあります住民相談係と連携して総合的にPRできればと考えております。



フジノの質問

 
まさにその県の『かながわ犯罪被害者サポートステーション』に御案内している訳ですが、その存在自体を知っていただきたい。

例えば、僕につながってくださる方は、たまたま僕という存在を知っていた。

でも、横須賀市の『相談窓口』を知っていただければ、選択肢が2つに広がる。

さらに、県を知っていただければ3つに広がっていっただろう。
 
先ほど『性的な暴力』という話をしましたが、泣き寝入りしている方が本当に多いと思うのです。つい最近も御相談いただいたばかりです。

これは非常に重要なことだと思いますし、条例でも規定されている『相談窓口』ですから、広報をさらに進めていただきたいと思います。



市民安全部長の答弁

 
藤野委員言われますように、「広報が不十分だ」ということは相談件数の実績から十分感じているところでございます。

昨年8月1日に、子どもたちの笑顔を守るということで、見開きで広報よこすか特集号を書かせていただきました。

その中にも、『安全・安心ステーション』なども含めていろいろな広報をしていかなければいけない。

年に1回は何らかの形で特集号を組んでおりますので、今言われるように、市民の皆様に「市役所にも犯罪の被害に遭ったときに相談する窓口があるのだ」ということは広報していかなければならないと思います。



フジノの質問

 
ぜひ学校などにもこういう存在を伝えていただきたいと思います。



犯罪被害者支援の為に、もっとやるべきことがある/「それぞれの立場からはじめる犯罪被害者支援~神奈川県犯罪被害者支援県民大会」へ(その3)

前の記事から続いています)

いま「犯罪被害者支援条例」を神奈川県が作っています

現在、神奈川県は松沢知事の選挙時のマニフェストにそって『神奈川県犯罪被害者等支援条例(仮称)』づくりをすすめています。

すでに今、パブリックコメントにかかっている状態ですので、どうか市民のみなさま、こちらの『基本的な考え方』を読んで下さい。

パブリックコメント

パブリックコメント


そして、たくさんのご意見を県に寄こしてくださいね。
 
しめきりは8月15日までです。よろしくお願いします。

さて、話を大会に戻しますと、2番目のプログラムは、神奈川県の安全防災局犯罪被害者支援担当課長による、この『神奈川県犯罪被害者等支援条例(仮称)の基本的な考え方』の説明でした。

犯罪被害者支援の為に、みんながたちあがるべき

最後に、パネルディスカッションが行なわれました。

『それぞれの立場から始める犯罪被害者支援』

パネルディスカッションの様子

パネルディスカッションの様子


それぞれの立場とは、警察・マスコミ・政治・行政だけでなく、1人1人の市民として何ができるか、ということも当然含まれています。

僕たちが何気なく発する言葉が被害にあった方やご家族を苦しめているとしたら、それは今すぐ変えなければいけません。

では、具体的にどんなことが無意識に苦しめているのか、どんなことが逆に力になったと感じていただけたのか、

そうしたお話をうかがいました。

被害を受けた方々やご家族が利用できる社会資源は少しずつ増えてきました

非常に重要なプログラムが行なわれた集まりでした。

神奈川県では、安全防災局の安全安心まちづくり推進課の中に『犯罪被害者等支援総合相談窓口』を設置しています(リーフレットはこちら)。

本当に苦しい時に、それでも被害者やご家族は様々な煩雑な事務手続きをしなければなりません。

そんな時に必ず力になってくれるのがこの『総合相談窓口』です。どうかご利用なさって下さい。 

リーフレット「神奈川県による犯罪被害者等支援」

リーフレット「神奈川県による犯罪被害者等支援」


さらに神奈川県では、上のような冊子を作っています。

これは本当に分かりやすいもので、被害者やご家族が利用できる社会資源がたくさん載っています。

一般の方々にも被害者支援の必要性を理解していただく為に、県はリーフレットも作ってます。

また、フジノが受けている市民相談の中で、実際に犯罪被害にあった方をご紹介させて頂いたのが、『認定NPO法人神奈川被害者支援センター』です。本当に親切な対応でとても感謝しています(リーフレットはこちら)。

自助グループも活動しています。『ピア・神奈川』です(リーフレットはこちらです)。

弁護士会も活動をしています。『横浜弁護士会犯罪被害者支援センター』です(リーフレットはこちら)。

犯罪被害者支援の為に、みんながたちあがるべき

いろいろな利用できる社会資源が増えましたが、それでもフジノが願ってやまないことは

犯罪の被害にあった方々をもっと市民のみなさま1人1人が偏見・差別を持つのを無くしてほしいということです。

テレビや新聞が被害者のもとをどんどん訪れてはプライバシーもおかまいなしで、マイクやカメラを向けるのは「観たがっている視聴者がいるから」です。
 
これは事実です。

誰かが殺された時、ヤジウマとしておもしろおかしく事件を眺めているあなたはいませんか?

どうしようもないメディアの取材が無意味になる為には「そんなワイドショーなんかいらないんだ」という1人1人の市民の方々の行動も必要です。

そして、何よりも身近で誰かが被害に遭った時に、あなたにできることはたくさんは無いかもしれません。

けれども、少なくとも傷つけないことはできるのです。

ムリに励まそうとして傷つけかねない言葉を述べるのではなく、自分自身が同じ被害に遭ったとしたら、どれだけ苦しくつらいだろうかと、想像してみてほしいのです。

それだけでも、自分が何をすべきかは分かるはずです。それが人間に与えられた想像力という素晴らしい能力なのです。

この世界から全ての犯罪を無くすことはできない、と残念ながらフジノは考えています。

だから、被害に遭う方々は今後も増え続けるでしょう。

それでも、だからこそそれでも、無用な2次被害・3次被害を防ぐことはできます。

どうかみなさま、ご協力をお願いします。

何故なら、犯罪被害に遭うことは誰の身にも起こるからです。
 
それは、このHPを観終わった後のあなたにも起こりうることなのです。

僕は『政治家』としてできること、制度の改善、体制の改革をします。

だからみなさんは『隣人』としてできること、それを一緒に行なって下さい。

お願いします。

犯罪被害者支援の為に、もっとやるべきことがある/「それぞれの立場からはじめる犯罪被害者支援~神奈川県犯罪被害者支援県民大会」へ(その2)

前の記事から続いています)

ご遺族による基調講演「犯罪被害者となって」

次に、相模原市での殺人事件の被害者のご遺族である松原真佐江さんから『犯罪被害者となって』とのテーマでお話がありました。

松原真佐江さんの講演

松原真佐江さんの講演


(同じくここから先は、フジノのメモを基に記したもので、聞き間違いや誤解や重要な情報が欠けている可能性があります。正確なものではなく、あくまでもフジノのメモとお考え下さい)

相模原市に独り暮らしをしていた22才の長女(加代子さん)が強盗目的の加害者によって殺害されてしまいました。

無職の男が遊ぶ金ほしさに娘の部屋に忍び込んで、侵入に気づいた娘を殺害したのです。

さらに卑劣なことに娘を殺した後も、まるで娘が元気でいるかのようにメールを私たちに送り続けたのです。

心配で娘にメールを送るとメールは返ってくるのに、娘の家に電話をかけても出ないんです。

そこで娘の会社に電話をすると、

「もう2日間、娘さんは無断で欠席しています」

とのことでした。

私は長野県に住んでいたので体調的に厳しいので、息子と息子の友人が相模原市の長女の家を一緒に観に行ってくれることになりました。

相模原へは高速を使っても3時間かかります。

「ああ、どうしよう、どうしちゃったの?」

と私は苦しみ、悩みました。

メールをしてもちゃんと返事は返ってこないし、電話をかけても電話には出てくれない。

長女の性格を考えると絶対にそんなことはしないので、ある瞬間から、親の、直感で気がつきました。

携帯を持っているのは加代子じゃない、
 
そう気づくと私は部屋の中を歩き回っていました。

娘のアパートには誰もいませんでした。
 
息子は、すぐに警察に捜索願を出しました。

所轄である相模原署では、すぐに捜査にあたってくれました。

始まってまもなくです。

「最悪の状態になりました」

と伝えられました。

アパートの中から遺体が見つかったのでした。

殺人事件、という自分からとても遠いはずの出来事が自分のとても大切な娘に起こるなんて。

私は、立っていられなかったです。

まるで奈落の底に突き落とされたようで、どうしたらいいか分かりません。

息子は昨日アパートを自分が必死に見たのに(遺体がアパートから警察の捜索で見つかったことから)娘を見つけられなかった自分を責め、ショックで大声で叫んでいました。

夫は、状況を少しでも把握する為に必死に落ちつこうとして、すごく怖い顔で警察の人と話をしていました。

娘のなきがらは、警察が紹介したセレモニーセンターで預かってもらう手続きがとられました。

私たちは相模原署への協力の為、犯人が持っているであろう携帯へメールを送り続けました。

相模原のアパートへ娘の様子を見に行ってくれただけなのに、当初、息子は殺人への関与を疑われながら、暑い中、警察の実況見分に立ち会っていました。

それでも、捜査に関わった多くのみなさまにも感謝していました。

担当者が変わるたびにつらい気持ちを必死に抑えて、何回でも同じことを話しました。

私たちは長野から相模原に滞在しつづけたのですが、全く知らない土地で困っている私たちの為に弟が来てくれました。

泊まるホテルの予約、食事、いろいろな用意を引き受けてくれました。

そんな私たちに警察の方が

「絶対捕まえるから!」

と言ってくれました。

私たちもよけいな情報が外にもれて逮捕が遅くなるのを恐れて、警察に何も尋ねませんでした。

3日目、下の娘も事情聴取を受けることになり、名古屋から親戚のクルマで相模原市までやってきました。

犯人は見つからず5日目になりました。

一切の荷物を持ってきていないので一度自宅に帰りたい、と警察の方にお願いして、長野県へ帰宅することにしました。

そこに

「犯人を逮捕しました」

と連絡を受けました。

私たちは急いで相模原に引き返しました。
 
警察の方々に深く感謝しました。

しかし、娘のなきがらを連れて帰る許可がおりず、相模原において帰ることになりました。

加代子、一緒に帰ろうね。ごめん、独りぼっちにして、つらかったね。くるしかったね。

私たちが長野に帰ってから3日後のことでした。

娘を安置しているセレモニーセンターより火葬をすすめられましたが、地元でたくさんの親戚や昔からの友達に最後のお別れができるように長野県で火葬をしたいとお願いをしましたが

「それはできません」

と断られました。

娘のなきがらは、誰も知っている人のいないセレモニーセンターで、火葬にされました。

そんな時に、セレモニーセンターから、今日の火葬代金と共に今までなきがらを安置していた代金を突然請求されて、お金を払いクルマで帰りました。

姉の変わり果てた姿に、言葉も無い妹がぽとぽとと涙をこぼしました。

葬儀には驚くほどたくさんの方々が来てくれました。

みなさまがたには今もお礼状も出せずに大変心苦しく思っています。

中にはぐさっとこころに刺さる言葉もありました。

「だから早く相模原から長野に戻せばよかったのに」

と言われたり

「こども3人産んでおいてよかったね」

と言われました。

でも、加代子はたった1人のこどもなのです。
 
たとえ息子がいても、下の娘がいても、加代子の代わりではありません。

たとえ、きょうだいが3人いたとしても、大切な子を喪った悲しみが減るなんてことはないのです。

「あら、元気そうでよかった」

とも言われました。

それは違います。歯を食いしばって何とか立っているんです。気丈に振るまっていないと、立っていられないんです。

相手の人が無意識にかけているであろう言葉の中に、傷つけられる言葉がたくさんありました。

葬儀の2日後、私の実家の父が亡くなりました。

実家では長女としての仕事が待っていました。

被害者の遺族である、ということだけでなく、長女としての仕事をしっかりと果たさなければなりませんでした。

でも、親戚も加代子のことを知っていて、無言で肩を優しく叩くおじに、とても慰められました。

こんな中、横浜で裁判が始まりました。
 
私たちは裁判の為に長野県から横浜へ向かいました。

何もかも不安な私たちの為に、相模原署の方々や被害者対策室の方や『被害者支援センター』の方々がついてくださいました。

公判は全部で3回でした。

犯人を刺激しないようにと、前から2列目の傍聴席が用意されていました。

傍聴をしていくうちに耐え難い現実が明らかになり、怒りがこみあげ涙がとまらず、娘の遺影を持つ手に力が入り、爪がくいこみました。

慣れない土地で1人で一生懸命がんばっていた家族思いの加代子がどうしてこんな目にあうの?

犯人は何を考えているのか、反省しているのか全く分からない様子でした。

そんな犯人の姿に加害者側の弁護士でさえ怒りを覚えたようで、閉廷後、目が合った私たちに深くおじぎをしてくれました。

民事裁判は、不条理にも

「裁判に勝っても何もとれませんよ」

と弁護士さんに言われてあきらめました。

刑事裁判の判決は、無期懲役。

けれども弁護側は上告しました。

私は、彼には死刑になって、あの世で加代子にこころから謝罪してほしかったです。

彼は死刑になるどころか、刑務所の中で生きつづけることを保障された命であり、20数年後には社会に出てくることを知りました。

すごく虚しく悲しく、不安で恐ろしい感じがしました。

その後、執行猶予中だった犯人の身元引受人が、ただ事実を知りたいだけの私たちにひどい言葉を投げかけてきたこともありました。

娘のアパートのまわりの人たちが事件の日に、女性のうめき声を聴いていたことも知りました。

ああ、その時に110番をしていてくれたらば加代子は生きていたのかしら、と思いました。

マスコミが注目していたのを避けるために、関係者の方々の細かい気配りをしていただいて助けられました。

それでもマスコミの取材に苦しめられました。

犯人は逮捕された時から守られますが、遺族は違います。

マスコミにはお願い文を出してからは静かになりましたが、精神的にまいっていたのでよけいに疲れました。

現実を受け入れられない自分が日々が過ぎてもいます。

こころと体がすごく不安定になっています。

ふつうに暮らせることがどんなに奇跡であるか、どんなに幸せであるか、加代子に教えられました。

今日の講演のお話をいただいた時、すごく迷いました。

被害者の中には社会的活動にとりくむ方もいらっしゃるようですが、今の私にはムリです。

しかし主催関係者の方から「ありのままのきもちを知っていただくことが大事なんですよ」と言われて引き受けることに決めました。

被害者対策室の方々や被害者支援センターの方々から細かい気配りと共に、心温まるお手紙をいただきました。

これがありのままの私の気持ちです。

加代子に、「母さんもがんばったよ」と前を向いて生きていけたらと思っています。


 
お2人のお話は、どちらも涙なしには聴けないものでした。

フジノはそれを堪えてメモをキーボードに打ちまくって

「冷静に。この悲痛の叫びから政策としてできることを見つけ出せ!」

と、必死に考えていたのですが、
 
場内は本当にすすり泣きに満ちていて、悲しみでいっぱいでした。

本当に、つらく悲しいお話でした。

そして、被害者のご家族の気持ちを無視してすすめられていくあらゆること

(例えば、火葬も身近な地域で行なえない、無念ながら火葬をしたその日に安置代など90万円を即日請求されたことなど。何故、後日ではいけないのか?何故、被害者が支払うのか?)

とても怒りを強く感じました。

犯罪の被害者やご家族は、犯罪そのものだけでなく、マスコミや決められたルールのせいで2重にも3重にも苦しめられている現実があります。

これを変えるのが政治の仕事だ、と改めて感じました。

次の記事に続きます)

犯罪被害者支援の為に、もっとやるべきことがある/「それぞれの立場からはじめる犯罪被害者支援~神奈川県犯罪被害者支援県民大会」へ(その1)

犯罪被害者支援の為に、もっとやるべきことがある

中学生たちの演劇発表会場を飛び出ると、大急ぎで昼ごはんを食べて、横浜・桜木町に向かいました。

ランドマークタワーの真正面にある『はまぎんホールヴィアマーレ』が会場です。

ランドマークタワー

ランドマークタワー


午後から、

に参加しました。

『それぞれの立場からはじめる犯罪被害者支援~神奈川県犯罪被害者支援県民大会~』プログラム

『それぞれの立場からはじめる犯罪被害者支援~神奈川県犯罪被害者支援県民大会~』プログラム


被害者支援に対して強い想いを持つ県のある職員さんから熱心にお誘いいただいてこともあって、喜んで参加させていただきました。

「犯罪被害にあった方々の支援はフジノの政策課題だ」と受け止めて、横須賀市議会でいろいろな提案をしてきました。

アメリカ軍の兵士が起こす犯罪の防止(加害の予防)だけでなく、全ての犯罪による被害にあった方々へのサポート(被害への支援)も、とても重要です。

ご遺族による基調講演「犯罪被害者等が望む支援」

まず、2人の方から基調講演が行なわれました。

最初に、練馬区での殺人事件の被害者のご遺族である糸賀美穂さんから『犯罪被害者等が望む支援』のテーマでお話がありました。

糸賀美穂さんの講演

糸賀美穂さんの講演


(ここから先は、フジノのメモを基に記したもので、聞き間違いや誤解や重要な情報が欠けている可能性があります。正確なものではなく、あくまでもフジノのメモとお考え下さい)

被害者は、私の息子で25才でした。

息子は、同い年の恋人に殺されてしまいました。

加害者は、極めて一方的な理由によって、息子を永遠に奪い去ってしまったのです。

もともと情緒不安定の女性でした。

息子が彼氏になった後も、平気で他の男性と浮気をしたり、というようなこともありました。

また、彼女は、自分の両親との関係が一方的に悪いと受け止めていました。

実際には彼女の両親は彼女が家出をするたびに毎回、一生懸命に彼女の行方を探してあげたりしていました。

後で供述を読んでしったのですが、彼女は、

「彼氏(息子さん)を殺してあげなければならない」

と自分勝手な思い込みで考えていました。

息子が殺されたことをテレビなどのニュースで観た友人から様々な電話やメールなど連絡がありましたが、事件当日も、お通夜もお葬式も、どのように終わったのか今も記憶がありません。

彼女は、計画性も殺意も容疑も全て認めた為か、刑事裁判は事件からわずか2ヵ月後に始まりました。

けれども2ヵ月後の頃は、まだ私は自分を責め続けていました。

骨壷を抱きながら、毎日謝り続けていました。

私たち被害者の家族の味方と信じていた検察とは話す機会も無いままに、裁判になりました。

「遺族は裁判のはじめに冒頭陳述ができるだけ」

と言われました。

彼女は、何故息子を殺したのか、真実を語ることも無く、息子に対しても私たちに対しても謝罪の言葉も無く、反省の言葉もありませんでした。

2回目の公判では、彼女の親(加害者の親)が陳述することになっていたのですが、当日になって拒否しました。

そこで、私も夫も、彼女の親が自分たちの娘がしたことをどのように考えているのか、謝罪の気持ちがあるのかどうかも、何も知ることができなくなってしまいました。

その日は、私の夫のみが意見陳述をしました。
 
涙でぐしゃぐしゃになりながらの陳述でした。

夫が陳述を終えた後に、

「加害者、何かありますか?」

と裁判長が彼女に問いました。

けれども、

「何もありません」

と彼女は言いました。

彼女の側の弁護士は、加害者の両親に対して、

「20才を超えた加害者に対して、保護者の責任は無いから接触すべきではない」

と指示を出していたようです。

法廷で会っても、お辞儀ひとつ無かったです。

これまで息子が生きている時には彼女のことで何度も相談にのったり、いずれ結婚するだろうと考えていたので、何度も一緒にお話した間柄だったのにあんまりだ、と感じ、とても悲しくなりました。

検察側は懲役13年を求刑しました。

しかし、自首であること、前科前歴が無いこと、25才という若年であること、反省していること(しかしこれは自分の両親への謝罪の言葉)、で減刑されてしまいました。

加害者には保護や人権が守られているにも関わらず、被害者には何の保護も無いことが分かりました。

被害にあった人は国や司法から守られているものと思っていました。

しかし現実には、自分の私利私欲の為に人の命を奪った犯罪者に対しても「心神喪失や責任能力が無い」などの理由によって、量刑が軽くなってしまうだけでした。

被害者の遺族は、なおさら傷つけられてきました。

また、これは同時に、加害者の為にも良いものなのでしょうか。

矯正教育が今、どのように行なわれているのかは分かりませんが、被害者のことを忘れることなく、罪を真正面から見つめることが必要だと思います。

加害者はもし生きて刑務所を出てきたならば、出所の日からが本当の罪滅ぼしの日々です。

2度と取り返すことのできない現実に苦しみながら生きていかなければならないからです。

1年ほどたって民事裁判を行いました。

けれども、相談にのってもらった弁護士さんから

「どうせ何も取れないのだから、請求額は5000万円にしてはいかがですか?」

と言われました。

「これは一体何の話をしているのだろうか」

と私は思いました。

民事裁判の準備を進めていくにつれて争点が無い裁判は刑務所の加害者に書類を送り、署名をして送り返すだけのものだと初めて知りました。

加害者の署名と言い分として

「私にはお金が無いので、出所したら少しずつ払う」

とだけ書いてありました。

加害者の親は、事件の後も、同じ住所でふつうに暮らしながらえていることに、怒りを覚えました。

相手の母親からは謝罪の言葉は無かった上に、お話をしたいと伝えた途端に、むしろ逆切れされてしまいました。

「あんたね、私たちだって大変なんだよ!」

「あなたの息子がつきあわなければ良かったんでしょ!」

と言われました。

殺された上に、なおもけなされる息子が不憫で不憫で、私はその夜、自殺未遂をしてしまいました。

「死にたい」

という気持ちよりも、

「死んだら息子のところに行くことができる。早く息子に会いたい」

という気持ちになりました。

ようやく今、私はそういう命を救わねばならないと思いました。

『被害者支援センター』からお手紙を何度かいただき、友人らの前では語ることができない想いを毎月1回話せるようになりました。

自助グループに参加するまでは

「こんなことに参加して、一体何の役に立つものか」

と疑問に思っていました。

けれども、センターのサポートや同じ苦しみを持つ方々と体験を話すことで、こころの傷が少しずつ小さくなりました。

その後、2006年犯罪被害者基本法、DV法、更生保護法、少年法の改正、刑事訴訟法も今年12月から刑事裁判の中で遺族も意見を言うことができるようになります。

けれども、これらの法改正も、法律に携わる人々の意識が変わらない限り、ただの飾りになってしまうおそれがあります。

警察や司法、地域の支援ネットの理解が必要です。

自殺予防や犯罪を防ぐ為にも被害者の家族は、なるべく早い段階から支援を受けられるように、自治体やカウンセリングとの連携の必要性=協力が本当に必要だと考えています。

県が条例を作ろうとしていることや取り組みを行なってくれていますが、取り組みの単位は県のように大きなものではなく、それぞれの市町村単位にしてほしいと望んでおります。

みなさまにはぜひ他人事とお考えにならないでいただけたらと思います。

次の記事に続きます)