政治家人生ラスト(?)のインタビュー取材を受けました/性的な多様性の保障について2時間語りました

「性的な多様性の保障」の取り組みについて取材を受けました

横須賀市パートナーシップ制度がスタートして、約2週間が経ちました。

これまでの経過や今後の展望をはじめ、『性的な多様性の保障』についての取り組み全般について、インタビュー依頼を受けました。

ふつうの立候補予定者ならば選挙の前日にインタビューなんて受けないと思います。

でも今回「絶対に落選する」「今回はムリだ」といろんな人々から言われているフジノです。

このインタビューの機会を逃したら、もうメディアに向けて『性的な多様性の保障』について語るチャンスは無いだろうと思いました。



フジノが描いている未来はとても現実的ですが、希望に満ちています

某社を訪れました。

某社を訪れました(ってバレバレですけど)

某社を訪れました(ってバレバレですけど)


15:30から17:20まで約2時間にわたって、語りまくりました。

  • 今の横須賀市のパートナーシップ制度について
  • 県内他都市のパートナーシップ制度について
  • フジノがすでに一般質問で提案している県内全域での連携について
  • フジノがすでに一般質問で提案している全国の制度を持つ自治体とのネットワークの立ち上げについて
  • パートナーシップ制度以外のあらゆる取り組みについてフジノが描いている未来の姿について

フジノはものすごくリアリストです。

実現できない空想ならば語るべきではないと固く信じています。

それでも『性的な多様性の保障』についてフジノがこれから取り組もうとしていることは、必ず明るい未来をもたらします。確信しています。



フジノが消えても社会を変える人々がもっと現れてほしい

このインタビューが実際に記事になるのか分かりませんし、記事になってもフジノの名前はもちろん載らないでしょう。

それにもかかわらず、2時間も語りきったのは

「僕が居なくなる可能性がある以上、記者の方に想いを託したい」

という願いが率直にありました。

このテーマはずっとメディアも一緒になって前へ前へと進めてくれた『戦友』だとフジノは捉えているからです。

1週間後には、もうフジノは政治家でなくなるかもしれません。

2度と本会議にも委員会にも出られなくなるかもしれません。

「人は誰もが自分らしく生きられる社会でなければならない」

とフジノはいつも思っています。

性的指向や性自認は人の数だけ様々なのが当たり前であって、そんなこと(あえてそんなことと書きます)で権利が奪われる社会は絶対に変えねばなりません。

今の日本では、社会保障・税などの権利をはじめ、差別があります。権利が奪われています。

正しい情報に基づいた教育もなされていません。

テレビをつければいまだに笑いのネタにされていて不愉快でたまりません。

こうした現実のせいで、こどもたちをはじめ、多くの人々が偏見・差別によって自己肯定感が低下していますし、メンタルヘルスも良くない状況に追い込まれている人がいます。命の危機にさらされている方々もたくさんいます。

こんな現実はもう絶対に終わらせなければなりません。

もちろんフジノ自身が先頭に立ってこんな現実を変えていく闘いに再び向かっていきたいと強く願っています。

そして、フジノがいなくなっても取り組みが進むように『第5次男女共同参画プラン』にも性的な多様性の保障を入れ込みました。

また、『男女共同参画推進条例』を改正して、『男女共同参画と多様な性を尊重する社会を推進する条例』へバージョンアップさせました。

すでにパートナーシップ制度もスタートさせることができました。

まだまだやるべきことはたくさんあります。

けれども決めるのは有権者のみなさまであって、フジノ自身にはどうすることもできません。

しかし、新聞記者の方々は(偉くなってしまい現場を離れてしまっても)大切なテーマをライフワークとしてペンを執りつづけることができます。

その想いを託したくて、ひたすら語ってきました。

メディアだけではありません。

社会を変えようとする人々がもっともっと現れてほしいです。

すでにフジノ以上に熱心な取り組みをしておられる市民団体の方々はたくさんいらっしゃいます。

けれど、もっともっと本気で現実を変えていく想いを実行に移せる人が現れてほしいです。

4年前も今回も、いわゆる当事者の方を説得してぜひ立候補してほしいとお願いをしたのですが、叶いませんでした。

フジノもこのまちとこの国を変える為に全力を尽くします。

でも、あなたにも立ち上がってほしいと願っています。



記者クラブの立候補予定者調査票の「性別欄」に抗議して空白で提出し、今後の改善を求めました/神奈川新聞と読売新聞は丁寧に説明を聴いてくれました

記者クラブによる立候補予定者調査票

選挙への立候補予定者になると、必ず記者クラブから調査票への記入が求められます。

記者クラブからの立候補予定者調査票への記入のお願い

記者クラブからの立候補予定者調査票への記入のお願い


写真の撮影も行なわれます。

これは、選挙初日の新聞にどかーんと顔写真と経歴が載る、あの紙面の為のアンケートです。



意識の高いメディアが「性別欄」を求めることに強い違和感

戸籍名、生年月日、住所、職歴などを書く欄に加えて『性別欄』がありました。

これまで必死にフジノたちが行政・教育などあらゆる分野において性別欄の廃止を進めてきたのに、何故この欄があるのか理解できませんでした。

もちろん今の世論の流れとして「『女性議員』を増やさねばならない」という動きがあるのは理解しています。

でも、安易な男女二元論では絶対にダメです。

「これまでメディアのみなさんとともに無意味な性別欄の廃止を一生懸命に進めてきたのに」

という強い違和感しかありませんでした。

横須賀市ではすでに沢田市長の時代から積極的に取り組みを進めてきました。

2003年、市役所の扱う申請書など総数1800件のうち、性別記載欄があった約200件を精査しました。

2004年から約100件の性別記載欄が削除されました。

さらにフジノはこの数年間男女二元論にもとづいた『男女共同参画推進条例』の改正を求めてきたのです。

前市長との質疑を繰り返しゼロ回答、上地市長に交代して改正に前向きな答弁が出て、市長が男女共同参画審議会に諮問、1年間の議論を経て、ついに3月の予算議会に改正案が提出されました。

そして新たに名前も変わり『男女共同参画と多様な性を尊重する社会を推進する条例』が成立したのです。

こうした取り組みを進めてきたフジノにとって、今回の調査票は『自分が在りたい性別(性自認)』を書く為の性別欄とは感じられませんでした。

単に『生まれた時に割り当てられた性別』を書く為の性別欄としか受け止められませんでした。

それは間違っています。

問いそのものが間違っている以上、回答すればフジノは自分自身が取り組んできたことへの裏切りになります。



回答を拒否して今後は「性別欄の削除」を求めました

そこで、調査票の性別欄の回答を拒否するとともに、下の文章を記しました。

性別欄への回答を拒否して削除を求める文章を記しました

性別欄への回答を拒否して削除を求める文章を記しました

*地方議員への女性参画を進めたいメディアのお立場は理解いたしますが、性的な多様性の保障に関する取り組みを続けてきた立場から、本調査票に性別欄の必要性が感じらず、回答はいたしません。市政記者クラブにおかれましては今後はどうか本欄の削除をご検討下さいますようぜひお願い致します。

これを提出しました。



神奈川新聞と読売新聞は丁寧に説明を聞いてくれました

提出後、すぐに神奈川新聞が反応してくれました。

結論からいうと、担当の記者の方は日頃から『性的な多様性の保障』に関する記事を多数書いて下さっており、真意をすぐに理解して下さいました。

政治・行政だけでなく、メディアも変わってほしいという願いも共有させていただいたと思います。

続いて、読売新聞が反応してくれました。

まず、横須賀支局。続いて横浜支局。

ともにお話を聞いて下さった上で、

「住民票に記載されている性別をデータとしては入力せざるをえませんが、ご意見はとてもよく分かりました」

とおっしゃっていただきました。

他社の方々は、反応するまでもなく、問題意識を共有して下さったのでしょうか?

それとも、またフジノが細かいことで吠えているなあとお感じになってのでしょうか?

あるいは、市民のみなさまが投票する基準は性別だとお考えなのでしょうか?

どうかこの調査票から性別欄が無くなることを願っています。

政治・行政・教育をはじめ、医療の世界でも可能な限り、性別欄を廃止していく動きを一生懸命に進めてきました。

繰り返しますが、それはメディアのみなさまのご協力が無ければ前進させられなかったことです。

1つ1つ細かいことを変えていかなかったら、社会なんて変わる訳がありません。だからフジノは細かくてもこだわり続けます。

どうかメディアのみなさまも改めてこの点についてお考えいただきたいです。



2018年12月議会・一般質問

藤野英明です。よろしくお願いします。

一般質問に立つ藤野英明

1.障がいのある方々を対象とした本市職員採用試験および「障害者ワークステーションよこすか」採用試験における受験資格を改善する必要性について

障がいのある方々を対象とした本市職員採用試験の受験資格に差別的な項目や欠格条項があることから、改善を求めて僕は歴代市長と質疑を行なってきました。

いくつかは改善されましたが、今も問題が残っています。

一般事務職の採用試験は『身体障がいのある方』だけを対象にしています。

2018年に実施した市職員採用試験でも身体障がいだけを対象にしています

2018年に実施した市職員採用試験でも身体障がいだけを対象にしています


本来、障がいの種類で対象を限定するのは差別なので、僕は2004年から歴代全ての市長に改善を訴えてきました。

上地市長が就任し、新たに知的障がい・精神障がいのある方々を雇用する『障害者ワークステーションよこすか』の導入が今年9月に発表されました。

横須賀市プレスリリース(2018年9月10日)「障害者ワークステーションよこすかの導入について」

横須賀市プレスリリース(2018年9月10日)「障害者ワークステーションよこすかの導入について」


来年度からは知的障がい・精神障がいのある方々も市役所で働くことになります。

常勤職ではないものの、まずは一歩前進と評価したいです。

そして改善されないままの受験資格として「自力での通勤が可能でなければダメ」「介助者なしに職務が遂行できなければダメ」との募集条件があります。

これらは障害者権利条約の求める合理的配慮の観点からも明らかに問題です。

今年に入り、全国的な障害者雇用率の水増し問題がきっかけとなって、ようやくメディアもこの問題を報じるようになりました。

2018年10月26日・東京新聞

2018年10月26日・東京新聞


本市と同じく、中央官庁をはじめ、多くの自治体が「自力通勤可能」「介助者なしに職務遂行可能」の募集条件を課してきたことが厳しく批判されました。

2018年10月26日・神奈川新聞

2018年10月26日・神奈川新聞


厚生労働省も人事院も不適切との見解を示し、厚生労働大臣も不当な差別的扱いを採用条件に付してはならないと明言しました。

適切なサービスを受けながら誰もが自立できることを目指してきたのが我が国の障がい福祉の歴史であるはずです。

そこで伺います。

【質問1】
本市は職員採用試験の受験資格から「自力通勤可能」「介助者なしに職務遂行可能」を削除すべきではないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


新設される『障害者ワークステーションよこすか』についても、僕は9月議会の教育福祉常任委員会で「自力通勤可能」「介助者なしに職務遂行可能」を受験資格に入れてはならないと質問しました。

しかし、課長からは否定的な答弁が返ってきました。これは大いに問題です。

そこで、伺います。

【質問2】
『障害者ワークステーションよこすか』採用試験の受験資格に「自力通勤可能」「介助者なしに職務遂行可能」の条件を設けてはならないと考えますが、いかがでしょうか。


(→市長の答弁へ)


一般質問に立つ藤野英明


もう1つ取り上げてきたのが欠格条項についてです。

これまで職員採用試験では、成年被後見人と被保佐人を試験から排除してきました。

市はその理由として、両者は地方公務員法第16条に定める欠格条項に該当するからと答弁してきました。

しかし、9月議会でも申し上げましたが、本来、成年後見制度は財産管理能力の評価に特化したもので、権利擁護、ノーマライゼーションや社会的包摂を目指したものであり、成年被後見人や被補佐人であることを理由に権利を制限することは社会的排除に当たります。

ようやく、さきの国会において『成年被後見人の権利の制限に係る措置の適正化等を図るための関係法律の整備に関する法律』が提出されました。

新法の概要(内閣府の資料より)

新法の概要(内閣府の資料より)


この新法が成立した場合は、成年被後見人と被保佐人は地方公務員法の欠格条項から削除されることになります。

そこで伺います。

【質問3】
新法成立後はすみやかに職員採用試験および『障害者ワークステーションよこすか』の受験資格における欠格条項から成年被後見人と被保佐人を削除すべきですが、いかがでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)

2.横須賀市パートナーシップ制度の実施について

新聞・テレビ・インターネットなど多数の報道によって、本市のパートナーシップ制度導入の決定が規定事実として全国に伝えられていますが、改めて市議会の場で公式に市長のお考えを伺います。

一般質問に立つ藤野英明


【質問4】
人権施策推進会議から答申を受けて、市長はパートナーシップ制度導入を正式に決断したのでしょうか。


(→市長の答弁へ)


【質問5】
そうであれば、その決断に至った市長の想いをぜひお聞かせ下さい。


(→市長の答弁へ)


一部報道では、「パートナーシップ制度を要綱で作る理由は議会との対立を避けて市長単独でスピード感をもって実施できるから」との表現がありますが、これは市議会と市民のみなさまに誤解を与えるもので、本市には全くあてはまりません。

正確に事実を述べれば、昨年9月議会でパートナーシップ制度導入を求めた僕の一般質問に対して市長は前向きな答弁を行なってから、1年3ヶ月をかけて今回の決断に至っています。

単にスピード感だけを重視すれば答弁の直後に市長決裁で要綱を作ってすぐに制度をスタートできたにもかかわらず、慎重かつ丁寧なプロセスを取りました。

まずは行政内部での検討に始まり、複数の性的マイノリティ当事者団体との意見交換を重ね、さらに大学教授・弁護士・人権擁護委員・民生委員児童委員・当事者団体代表などの専門家と公募市民らで構成される『人権施策推進会議』に対して正式に諮問を行ないました。

同会議も当事者の方々をお招きして意見聴取と質疑を行ない、熱心な議論の末に答申が提出されました。

つまり、先行して導入した他都市からすれば「遅すぎる」と言われるくらいに丁寧なプロセスを経て、市長は決断したのです。

【質問6】
こうしたプロセスを経たことはとても重く、市長の決断には高い正当性があると僕は受け止めていますが、市長ご自身はどのようにお考えでしょうか。


(→市長の答弁へ)


一般質問に立つ藤野英明


多くの報道を通じて、市議会も市民のみなさまも本市のパートナーシップ制度について漠然とは知りつつあると思います。しかし、より正確に具体的なイメージを持てるように、現在想定している内容をぜひご説明下さい。
 
【質問7】
本市がパートナーシップ制度を導入する目的は何でしょうか。差別や偏見の解消や暮らしやすさの保障や、市民の理解につながるのでしょうか。


(→市長の答弁へ)


【質問8】
パートナーシップ制度を利用できる方はどのような条件をお考えでしょうか。


(→市長の答弁へ)


【質問9】
パートナーシップ制度の具体的な流れはどのようなものでしょうか。手続きの場所、必要な書類や費用、要する日数などもご説明下さい。


(→市長の答弁へ)


【質問10】
LGBTs関連施策実施自治体全国トップである本市は、全国から横須賀らしい制度の実現を期待されています。本市独自の取り組みがあればぜひ挙げて下さい。


(→市長の答弁へ)


【質問11】
制度の具体的な内容を記したものが要綱ですが、要綱はいつ頃に発表する予定でしょうか。制度そのものはいつから開始する予定でしょうか。


(→市長の答弁へ)


兵庫県宝塚市ではパートナーシップ制度開始から2年2ヶ月にわたって申請ゼロが続きました。

2018年6月13日・神戸新聞NEXTより

2018年6月13日・神戸新聞NEXTより


これまで当事者の方々が受けてきた差別や偏見の大きさなどを考えれば、申請によってアウティング(暴露)の被害に遭う恐怖感などから誰も申請できない事態は本市でも起こりうることです。

しかし、申請ゼロが続いたとしても制度の存在価値は全く揺らがない、制度が存在することで当事者の存在が否定されず、安心感につながるという大きな意義を持つ、というのが多くの当事者や有識者の評価です。

【質問12】
本市においてもパートナーシップ制度開始後に申請ゼロが続く可能性と、それでも本制度が存在し続けることの意義を、市長はどのようにお考えでしょうか。


(→市長の答弁へ)


要綱案は『人権施策推進会議』ですでに公表されている為、ここからはその要綱案に基づいて質問します。

要綱案第3条では対象を定めており、4つの要件を挙げています。

要綱案第3条「宣誓の対象者の要件」

要綱案第3条「宣誓の対象者の要件」


(1)成年であること、(2)横須賀市民であること、または本市へ転入予定であること、(3)現在結婚していないこと、宣誓者以外の方とパートナーシップ関係が無いこと、(4)民法第734条第1項に規定される近親者でないこと、です。

この4要件を満たせば、誰もが利用できる手続きとしたことを僕は高く評価しています。

一般質問に立つ藤野英明


例えば、対象を同性カップルだけに限定してしまえば、戸籍の変更をしていないトランスジェンダーの方が利用できなくなり、せっかくの制度が新たな排除を生み出してしまうからです。

この要件ならば、バイセクシュアル、クエスチョニング、Xジェンダー、アセクシュアルなどの方々をはじめ、全ての方々が利用可能となります。

さらに、4要件を満たせば誰もが対象となるということは、事実婚状態にある異性カップルや、我が国の戸籍制度への違和感や夫婦別姓を望むなど様々な理由から法的な婚姻をあえて選択しない方々、また様々な事情で選択できない方々も本市の制度を利用できるのです。

これによって、現実に存在している様々な形の家族が包含される制度となりました。

まさに『誰もひとりにさせないまち、横須賀』にふさわしい素晴らしい制度として、『人権施策推進会議』でも、当事者団体からも、さらに全国からも高い評価を受けています。

【質問13】
対象は4要件を満たせば、いわゆる性的マイノリティとされる方々だけでなく、異性カップルや事実婚の関係にある方々など広く全ての方々が利用できる手続とした意義を、市長はどのようにお考えでしょうか。


(→市長の答弁へ)


同性婚が認められていない我が国では、同性カップル等のパートナー関係にあるいわゆる性的マイノリティとされる方々には法的な保護が全くありません。

そこでパートナーを守る為の一手段として、養子縁組が以前から広く活用されてきました。

本来の意に反して法的な親子関係にはなりますが、同一の戸籍に入ることで法的な保護や遺産相続など経済的な利益が守られるからです。

一方、要綱案では「近親者でないこと」を要件としています。これは婚姻制度との類似性からも理解はできます。

しかし、パートナーを守る為に養子縁組を結んできたカップルが多数おられる歴史的経緯を考えると、この要件によって新たな排除が生まれてしまいます。

【質問14】
4要件のうち「近親者でないこと」については、パートナーを守る為に養子縁組を結んだカップルを排除しないように申請者の方々の個別の背景を勘案して運用すべきではないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


要綱案第6条によれば、手続きを終えた方々に『パートナーシップ宣誓受領証』を交付するとしています。

要綱案第6条「受領証の交付」

要綱案第6条「受領証の交付」


この『宣誓受領証』という名称では、本市の同性カップルをはじめとする当事者の方々がその関係を周囲に証明できる公的な書類が無いことで苦しんでいる現状にはそぐわないと言わざるを得ません。

【質問15】
2人のパートナー関係が宣誓されたことを本市が公的に証明するものであることから、交付する書類の名称は『パートナーシップ宣誓証明書』など『証明書』の言葉を含むものとすべきではないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


要綱案第8条では証明書の返還義務を定めており、(1)当事者の意思によりパートナーシップが解消された場合、(2)一方が死亡した場合、(3)一方又は双方が本市域外に転出した場合に証明書を返還しなければならないとしています。

要綱案第8条「受領証の返還」

要綱案第8条「受領証の返還」


けれども、死亡と市外への転出は削除すべきです。

「パートナーが亡くなった時こそ他の遺族との関係や葬儀など様々な実務において証明書が必要になることが多いのに」

と当事者の方々は不安の声を挙げています。

証明書は、生前の2人の関係性を公的機関が証明した唯一の存在です。

行政が想像する以上に故人との心理的なつながりを示す象徴的な存在です。そんな証明書を奪わないでほしいのです。どうかご理解下さい。

市外への転出を削除すべき理由も同じです。

【質問16】
パートナーの死亡と市外への転出については証明書の返還義務から削除すべきではないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


次に、証明書に伴う本市独自の効力について伺います。

一般的にパートナーシップ制度に法的効果は無いものとされていますが、先行自治体の中には独自の取り組みで証明書に効力を与えているまちもあります。

【質問17】
証明書を持つ方々に提供できる新たな取り組みを本市は検討すべきではないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


福祉の世界では『ハウジングファースト』と住まいの重要性を表現していますが、住まいこそ生活の基本です。

そこで本市では、いわゆる性的マイノリティとされる方々の住まい探しに関して、すでに民間の不動産事業者に積極的にご協力を頂いてきました。

次は、本市が新たに市営住宅への入居を可能とすべきです。

この提案は前市長と過去4回も議論を重ねてきましたが、できない理由として納得できる答弁は1度もありませんでした。

前市長には4回も一般質問しました

前市長には4回も一般質問しました


例えば平成28年第1回定例会で僕は、市営住宅条例の上位法である国の公営住宅法第23条第1項で定められていた「法律上の親族でなければ入居資格は無い」、つまり同性パートナーは親族でない為に入居資格が無いという条件はすでに平成24年4月に廃止されていることから、パートナーシップ制度が無くとも、市営住宅条例第6条第1項第2号を削除すればすぐに実現できることを指摘しました。

市営住宅条例


前市長は渋谷区を例に挙げて、条例改正をしなくとも対応できると述べつつも、本市にはパートナーシップ制度の仕組みが無い為に、同条文中の「事実上婚姻関係と同様の事情にある者」に同性パートナーを当てはめることはできないと答弁しました。

しかしこの答弁に基づけば、今回本市がパートナーシップ制度を開始することでその条件が満たされることになります。

実際、三重県伊賀市では市営住宅条例の改正をせずにパートナーシップ制度の開始にあわせて、証明書を持つ方々の市営住宅の応募を認めています。

「伊賀市パートナーシップ宣誓制度Q&A」より

「伊賀市パートナーシップ宣誓制度Q&A」より


【質問18】
本市は、証明書を持つ方々を市営住宅へ入居可能とすべきではないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


市内には市営住宅だけでなく県営住宅も存在します。

現在、パートナーシップ制度導入予定の県内自治体は2つしかありませんが、必ずこの動きは県全域へと広がっていきます。

県営住宅への入居に関しても必ず神奈川県は検討せざるを得なくなります。

そこでぜひ本市が口火を切るべきです。

【質問19】
証明書を持つ方々が市内の県営住宅への入居が可能となるよう運用見直しの検討を本市は神奈川県に要請すべきではないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


どれだけ本市を愛していても、転勤をはじめ様々な理由から人は転居を避けることができません。

市内でしか効力を持たず転出により失効してしまう証明書では、利用者に永続的な安心感を与えられません。

そこで、この状況を改善する為に、せめてパートナーシップ制度を先行実施している自治体間だけでも連携して、取り扱いに関する協議を行ない、利用者の不利益を取り除くべきです。

制度を単独の自治体が作るだけのステージから、自治体間連携の新たなステージへと進んでいくべきです。

【質問20】
本市は、類似のパートナーシップ制度を持つ自治体に連携を呼びかけて、自治体間での証明書の取扱いについて協議を行なうべきではないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


「パートナーシップ制度は新たなステージへ進むべき」

「パートナーシップ制度は新たなステージへ進むべき」




続いて、本市職員が証明書を取得した際の福利厚生や人事制度の在り方について伺います。

パートナーシップ証明書を持つ社員に対して、配偶者がいる社員と同様の福利厚生や人事制度の対象とする企業が増えています。

当然、市役所にも同性パートナーは存在していますので、パートナー関係にある職員の福利厚生や人事制度の在り方を法的な婚姻関係にある職員に近づけるよう前市長に一般質問しました。

残念ながら3年前当時はゼロ回答でした。

しかし、今回の制度導入をきっかけに、パートナーシップ証明書を取得した本市職員の福利厚生や人事制度の在り方を市役所が見直すことは、民間企業にも波及していく大きな効果が期待できます。そこで伺います。

【質問21】
証明書を持つ職員は、法的婚姻関係にある方々が受けられる各種休暇、例えば結婚、育児、介護、忌引を取得できるようにすべきではないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


【質問22】
家族の扶養手当は事実婚であっても法律では支給が認められており、本市パートナーシップ制度を利用した職員に対しては扶養手当を支給できるように検討すべきではないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


【質問23】
市役所とは別組織ですが、職員の互助組織である職員厚生会は職員が結婚すると結婚祝い金を支給しています。

本市パートナーシップ制度を利用した職員に対してこの結婚祝い金を支給できるように、職員厚生会に提案していただけないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


【質問24】
配偶者がいる職員に適用される制度に関してその他にも本市パートナーシップ制度を利用した職員に適用できるものが無いか、ぜひ検討していただけないでしょうか。


(→市長の答弁へ)

3.市民が一読して正確に理解できるように、改正男女共同参画推進条例案における定義と条文を改善する必要性について

いわゆる性的マイノリティとされる方々への差別や偏見の解消に向けた取り組みを進めていく為に、男女共同参画推進条例を改正して、新たに「多様な性を尊重する社会を実現すること」を明記する作業が進められています。

新たな条例名は『男女共同参画及び多様な性を尊重する社会実現のための条例』です。

現在パブリックコメント手続きの意見募集を終え、具体的な条文も固まりつつあります。

しかし、この条例案を市民の方々に読んでいただきましたが、「多様な性の尊重」が全く伝わらないという危機的な事態に陥っています。

一般質問に立つ藤野英明

原因は、文言の定義を定めた第2条(1)です。

具体的には、「全ての人が、性別、性的指向、性自認等にかかわらず個人として尊重され、家庭・地域・学校・職業生活など社会のあらゆる分野における活動において、対等に参画し、その個性及び能力を発揮することをいう」という状態を「男女共同参画」と定義しています。

本来この説明を適切に要約すれば『男女共同参画及び多様な性を尊重する社会の実現』とすべきです。

しかし『多様な性を尊重する社会の実現』という言葉を定義からカットしてしまったせいで、条例案全体から「多様な性の尊重」という言葉が消えてしまいました。

行政法務的には意味は変わらないのですが、「多様な性を尊重する社会を実現する」という本市の姿勢は全く伝わらなくなりました。

伝わらなさを示す具体例を1つ紹介します。

「市の責務」を定めた条例案第4条第1項は、

「市は、基本理念に基づき、男女共同参画の推進を市の主要な施策として、総合的に実施する責務を有する」

となっています。

どこにも「多様な性の尊重」が記されていない為、これを読んだ市民の方は「本市に多様な性の尊重を実現する責務がある」とは分かりませんでした。

そこで僕が示した定義の代替案を用いて同じ条文を読み直します。

「市は基本理念に基づき、男女共同参画と多様な性を尊重する社会の実現の推進を市の主要な施策として、総合的に実施する責務を有する」

全く別の内容に変わりました。

こちらこそ改正理由に沿った条文です。

一般質問に立つ藤野英明

そこで伺います。

【質問25】
改正男女共同参画推進条例案中の「男女共同参画」という文言は全て「男女共同参画及び多様な性を尊重する社会の実現」に置き換えるべきではないでしょうか。


(→市長の答弁へ)



上地市長の答弁

【答弁1】
まず、本市は職員採用試験の受験資格から、「自力通勤可能」「介助者なしに職務遂行可能」を削除すべきではないか、についでです。

藤野議員ご指摘の受験資格につきましては、今後、削除します。

このことについては、以前から藤野議員が指摘をされていましたが、障がい者雇用に関する一連の問題が明るみになる中で、この受験資格についても国が不適切と判断したところです。

まさに藤野議員の慧眼に敬意を表して、不適切な状態が続いてきたことには反省をしています。


【答弁2】
次に、『障害者ワークステーションよこすか』採用試験の受験資格に、「自力通勤可能」「介助者なしに職務遂行可能」の条件を設けてはならないことについてです。

来年度新設する『障害者ワークステーションよこすか』についても、「自力通勤可能」「介助者なしに職務遂行可能」の条件は、当然、設けないことにします。


【答弁3】
次に、新法成立後は、すみやかに職員採用試験および『障害者ワークステーションよこすか』の受験資格における欠格条項から、成年被後見人と被保佐人を削除すべきかについてです。

こちらについても藤野議員が以前から指摘をされておりましたが、新法が今国会で審議されているところからも、議員に先見の明があったと言わざるを得ないと思っています。

しかしながら、新法の施行期日が交付の日から6か月となっていますので、本市の受験資格についての削除については、手法や時期も含めて適切に対応をしていくつもりであります。


【答弁4・5】
次に、人権施策推進会議から答申を受けてパートナーシップ制度の導入を正式に決断したのか。その決断に至った想いについて併せて回答いたします。

あらゆる差別を無くしたいということは、私の政治信条だった為に、パートナーシップ制度の導入は、多様性を認め合う社会の実現、さらに当事者の方の暮らしやすさの保障のほか、多くの市民に対して、性の多様性に対する理解を広める効果もあって、今回、人権施策推進会議からの答申を受け、改めて正式に導入を決めました。


【答弁6】
次に、決断したプロセスに対する考え方についてです。

様々な意見や考えがあるなかで、できるだけ丁寧なプロセスを経て決断をしたいと思っていました。

第三者機関である人権施策推進会議において、性的マイノリティ当事者の方からは意見を聴取するとともに、活発な審議をしていただきました。

人権施策推進会議や、当事者の方々の意見を踏まえた答申は、非常に意義があって重いものと感じています。


【答弁7】
次に、本市がパートナーシップ制度を導入する目的についてです。

性的マイノリティの方は一般的に人口の約3%から5%と言われていますが、その多くは深刻な困難を感じている実態が明らかになっています。

困難の背景には、「性別は男女のみであり、恋愛対象は異性のみ」という人々の意識があって、性的マイノリティに対する理解が進んでいないと考えられます。

本市では性の多様性を尊重する様々な施策を進めてきましたが、さらにパートナーシップ宣誓制度を導入することにより、性の多様性に対する社会的な意識の変化が進み、日常生活において、深刻な困難を抱えている性的マイノリティの方の生きづらさを少しでも少なくしていきたいというふうに考えます。


【答弁8】
次に、パートナーシップ制度を利用できる方の条件についてです。

人権施策推進会議に制度概要案として宣誓をできる方をお示ししましたが、答申を受け現在検討中であります。

当事者の方々からの御意見を踏まえ、より良い内容にしたいと考えています。


【答弁9】
次に、パートナーシップ制度の具体的な流れについてです。

宣誓の具体的な流れについては、当事者の方がパートナーシップ宣誓書を市に提出して、証明書の交付を受けることになります。

宣誓場所は、プライバシー保護の為に、市役所会議室またはデュオよこすかを想定しており、年末年始を除く、土日祝日を含む、毎日9時から17時までの間の受付とします。

必要書類は、住民票の写し、戸籍抄本など独身がわかる書類、本人確認できるものなどをお持ちいただきます。

費用は無料で、即日交付を考えています。

なお、場所等の確保の為に、事前予約制にする予定です。


【答弁10】
次に、パートナーシップ制度における本市独自の取組みについてです。

当然のことながら、当事者の方々からのご意見を踏まえ、制度設計をして、より良い内容にしたいと考えています。

性的マイノリティとされる方々のみならず、事実婚の方々や法的な婚姻は望まないがパートナーシップを公的に証明して欲しい、という方も申請できる制度にはしたいと考えています。


【答弁11】
次に、要綱の発表時期と制度の開始時期についてです。

先進自治体の事例の研究を進めており、また、当事者のみなさまの意見を伺いながら制度設計を行ない、平成31年3月議会に要綱案と制度概要をお示ししたいと考えています。

その上で、平成31年4月の制度導入をぜひめざしたいと考えます。


【答弁12】
次に、申請ゼロが続く可能性と、それでも本制度が存在し続けることの意義についてです。

パートナーシップ宣誓制度は、当事者本人の自由な意見、意思で宣誓するものであるので、申請がゼロということもありえるのではないかと考えます。

それでもこの制度が横須賀市にあるということは、多様性が認められて、様々な方たちが生きづらさを解消できる可能性があることを示すことにつながり、大きな意義があると思っています。


【答弁13】
次に、異性カップルや事実婚の関係にある方々など、広く全ての方々が利用できる手続きとした意義についてです。

全ての差別や偏見を無くして、誰もひとりにさせないまちにするということは、私の究極な目標であります。これは政治家としてでもあるのですが。

その為にも、多様性を認め、全ての市民の方々がこのまちで暮らして良かったと思えることが重要であって、広く全ての方々が利用できるパートナーシップ制度は大変意義深いものではないかと考えます。


【答弁14】
次に、パートナーを守る為に養子縁組を組んだカップルを排除しないよう、申請者の方々の個別の背景を勘案して運用すべきではないか、ということについてです。

藤野議員ご指摘のとおり、申請者の方々の個別の背景を勘案して運用できるようにしたいと考えます。


【答弁15】
次に、交付する書類の名称は証明書の言葉を含むものとすべきではないか、についてです。

その方向で検討したいというふうに思います。


【答弁16】
次に、パートナーの死亡と市外への転出については、証明書の返還義務から削除すべきではないかについてです。

パートナーが亡くなられた場合の取り扱いについては、藤野議員がご指摘のような事例があることは当然、想定されますので、返還を要しない方向で検討していきます。

市外に転出する場合は、あくまで横須賀市の制度なので、他の自治体の市民に対して運用することは難しいのではないかと考えます。


【答弁17】
次に、証明書を持つ方々に提供できる新たな取り組みを本市は検討すべきではないか、についてです。

制度導入を全庁的に周知するとともに、制度の要綱や制度概要が固まる段階で、本市のパートナーシップ宣誓制度を活用できる行政サービスについて、全庁的に検討する予定です。


【答弁18】
次に、証明書を持つ方々を市営住宅に入居可能とすべきではないかです。

本市でパートナーシップ関係にあると認められた方々が、市営住宅に入居を希望した場合、特に条例の改正を行わなくても入居は可能であると考えています。


【答弁19】
次に、証明書を持つ方々が県営住宅への入居が可能となるよう、神奈川県に運用見直しの検討を要請する必要についてです。

本市のパートナーシップ制度の取り組みについて広く理解を求めていくことは、非常に大切なことではないかと考えます。

神奈川県にも、本市の取り組みについて機会を捉えて説明、紹介、理解を求めていきたいと考えます。


【答弁20】
次に、自治体間での証明書の取り扱いについての協議についてです。

パートナーシップ制度についてはまだ、全国で9自治体だけが導入している制度です。

まずは横須賀市のパートナーシップ制度が順調に運用され、当事者の皆さまにとって、よりよい制度になることを目指していきたいと考えています。


【答弁21】
次に、証明書を持つ職員が、法的婚姻関係にある方々が受けられる各種休暇を取得できるようにすべきではないかについてです。

証明書を持った職員が、婚姻関係にある職員が受けている各種休暇の取得を可能とする提案につきましては、パートナーシップを形成した職員の共同生活を支援する観点から必要ではないかと考えます。

パートナーシップ制度を利用した職員への適用範囲につきましては、各種休暇の趣旨を踏まえ、制度検討を進めてまいりたいと思います。


【答弁22】
次に、本市パートナーシップ制度を利用した職員に対して、扶養手当を支給できるように検討すべきではないかについてです。

事実婚の場合の扶養手当については、事実婚が客観的な事実として確認できれば、その他の認定の為の条件は法律婚と同様として、支給対象としています。

パートナーシップ制度を利用した職員に対して、扶養手当を支給することについては、事実婚と同様に支給できるのか、今、検討していきたいというふうに考えています。


【答弁23】
次に、パートナーシップ制度を利用した職員に対して結婚祝い金を支給できるように職員厚生会に提案することについてです。

藤野議員がおっしゃるとおり、職員厚生会は市役所とは別組織ですので、私から厚生会に提案をしていきたいと考えます。


【答弁24】
次に、配偶者がいる職員に適用される制度に関して、その他にも本市パートナーシップ制度を利用した職員に適用できるものがないか検討することについてです。

配偶者がいる職員に適用される制度で、本市パートナーシップ制度を利用した職員に適用できるものがないかについては、今後、他都市の事例も参考にしてぜひ検討していきたいと考えます。


【答弁25】
次に、改正男女共同参画推進条例案中の、「男女共同参画」という文言を全て「男女共同参画及び多様な性を尊重する社会の実現」に置き換えることについてです。

現在の条例改正案は、男女共同参画審議会が作成した案となります。

今回頂いた御意見につきましては、パブリックコメントにおいて頂いた意見と併せて、男女共同参画審議会において答申をまとめる中で再度、審議をさせていただければと考えています。

私からは以上です。




※再質問(市長との一問一答方式でのやりとり)は後日文字起こしをしてから掲載いたします



多様な性の尊重を実現する社会をめざす為に改正する男女共同参画推進条例案を市民が一読して正確に理解できるように改善すべき/市長に行なう質問の発言通告書を紹介します(その6)

前の記事から続いています)

フジノの一般質問の発言通告書を紹介します(その6)

一般質問をする為にはあらかじめ質問の趣旨を記した『発言通告書』を提出します。

発言通告書の表紙

発言通告書の表紙


最後の質問は、横須賀市が今改正に取り組んでいる『男女共同参画推進条例』についてです。

3.市民が一読して正確に理解できるように、改正男女共同参画推進条例案における定義と条文を改善する必要性について

行政法務的には問題がなくとも、市民目線で読んで、正確に理解されない定義と条文は修正すべきだ。

【質問25】
改正男女共同参画推進条例案中の「男女共同参画」という文言は全て「男女共同参画及び多様な性を尊重する社会の実現」に置きかえるべきではないか。

これだけを読んでもさっぱり意味は通じないと思います。

もう少し説明しますね。



男女共同参画推進条例が生まれ変わります

『パートナーシップ制度』導入の実現の影にすっかり隠れてしまいましたが、フジノはもう1つの提案を実現しつつあります。

それは男女二元論に基づいた『男女共同参画推進条例』の改正です。

この世界は、生まれた時に指定された男と女という2つの性別だけであらゆる物事が決められてきました(男女二元論とフジノは呼んでいます)。

しかし、男女二元論はファンタジーです。フィクションです。嘘なのです。

現実の世界はもっと多様性に満ちています。

そこでフジノは、長年にわたって男女共同参画推進条例の改正を求めてきました。

このテーマでも前市長とは3回も一般質問で議論しましたが、のらりくらりと逃げ続けました(2012年12月議会での質疑2013年12月議会での質疑2015年12月議会での質疑をご覧下さい)。

しかし昨年当選した直後の上地市長に一般質問をしたところ、改正すると答弁してくださいました。

長年の悲願がついに叶う訳です。

やっと条例が現実の姿に近づく改正がなされるのです。

条例の名称も大きく変わって

男女共同参画推進条例→男女共同参画及び多様な性を尊重する社会実現のための条例

となります。



定義がおかしいせいで本文を呼んでも「多様な性を尊重する社会の実現」が全然読み取れない・・・

実際に男女共同参画審議会で作られている改正案を全文ご紹介します。

パブリックコメント手続きの意見募集も終わり、条文もほぼ固まりつつあります。

長いですが、どうかご覧下さい。

横須賀市男女共同参画及び多様な性を尊重する社会実現のための条例

(前文)
性別、性的指向、性自認等にかかわらず、すべての人が生きる喜びと責任を分かち合い、家庭、地域、学校、職場その他のあらゆる場で共に活躍することができる社会、及び子育てや介護等が人びとの多様な価値観と生き方の中で享受、分担され、それを支える制度的な環境が整えられている平和な社会の実現は、成熟した豊かな21世紀の社会を創るための最重要課題といえます。

本市では、横須賀市基本計画の中に男女共同参画の形成を位置づけ、性別格差の解消や対等な参画機会の確保に向け多くの取組みを続けてきました。

しかし、いまなお性別によって役割を分ける慣行や意識、それを助長する制度は残存し続け、実質的な男女の平等を阻んでいる現実があります。

さらに、近年では、「性的指向や性自認等を理由とする差別や偏見の解消」に向けた取組みを求める声が強まっています。

それは性別を男女軸だけで考えることを当然視してきた社会に対する、生き難さを抱えてきた当事者たちからの切実な要求です。

横須賀市を構成する、市、市民、教育関係者及び事業者等は、このことの意味と課題の重要性を深く認識し、協働して、あらゆる手立てを講じ、その解決・実現に向けた努力をしていくことが問われています。

横須賀市は、上記の男女共同参画推進に託された現代的課題の重要性に鑑み、「性別等による偏りのない社会」「誰もが活躍できる社会」「誰も孤立させない社会」の実現を目指すことを決意し、ここに、この条例を制定するものです。

(目的)
第1条 この条例は、男女共同参画の推進に関し基本理念、責務、市が実施する施策の基本的な事項等を定め、市、市民、教育関係者及び事業者等が協働し、男女共同参画の着実な推進を図り、もって、全ての人が性別、性的指向、性自認等にかかわらず個人として尊重され、家庭・地域・学校・職業生活など社会のあらゆる分野における活動において、主体的に行動できる社会を形成することに寄与することを目的とする。

(定義)
第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1)男女共同参画 全ての人が、性別、性的指向、性自認等にかかわらず個人として尊重され、家庭・地域・学校・職業生活など社会のあらゆる分野における活動において、対等に参画し、その個性及び能力を発揮することをいう。

(2)性別 生物学的な性別(雄雌の区分・セックス)及びそれに対する「社会的文化的に形成された性別(ジェンダー)」を示す概念をいう。

(3)性的指向 異性を対象とする異性愛、同性を対象とする同性愛、男女両方を対象とする両性愛、いずれも対象としない無性愛等の、人の恋愛や性愛がどのような性を対象とするかを示す概念をいう。

(4)性自認 自分が女性または男性であるか、その中間であるか、そのどちらでもないか、流動的であるか等の自らの性に対する自己認識をいう。

(5)性別等 性別、性的指向、性自認等をいう。

(6)教育関係者 市内において学校教育、社会教育、その他あらゆる教育に携わる個人及び法人その他の団体をいう。

(7)事業者等 営利・非営利にかかわらず本市の区域内に事務所又は事業所を有する個人又は法人その他団体をいう。

(8)協働 市、市民、教育関係者及び事業者等が、共通の目標を達成するために、継続的で対等な協力関係を形成し、それぞれが単独で行うよりもよい効果をあげるように、能力、情報等を提供し合うことをいう。

(9)暴力 性別等に基づく暴力行為のことで、身体に対する直接的な暴力、及び身体的、精神的、経済的、性的虐待やネグレクト等心身に有害な影響を及ぼす行為のことをいう。

性別等に基づく暴力行為の現れとして、ドメスティック・バイオレンス、セクシュアル・ハラスメント、ストーカー行為等が挙げられる。

ドメスティック・バイオレンスとは、配偶者、交際相手等の親密な関係にある者又はあった者の間で起こる暴力及びこれに準ずる心身に有害な影響を及ぼす行為のことをいう。

セクシュアル・ハラスメントとは、相手が望まない性的な言動により、相手に不利益を与え、又は相手の生活環境を害することをいう。

(基本理念)
第3条 市、市民、教育関係者及び事業者等は、次の各号に揚げる事項を実現するために、協働して男女共同参画を推進するものとする。

(1)全ての人が、性別等にかかわらず個人として尊重され、いかなる場合においても暴力及び不利益な扱いを受けることなく、自由に生き方が選択できること。

(2)全ての人が、性別等にかかわらず社会の構成員として、市の施策及び社会のあらゆる分野における方針の立案及び決定に参画する機会が確保されること。

(3)全ての人が、性別による固定的な役割分担を助長するような制度及び慣行をなくすように努力すること。

(4)全ての人が、互いに協力し、社会の支援のもとに、家庭・地域・学校・職業生活など社会のあらゆる分野における活動において、調和のとれた生活を営むことができること。

(5)性的指向、性自認等に関する公表の自由が個人の権利として保障されること。

(6)全ての人が、妊娠、出産等の性と生殖に関する健康と権利を認め合い、生涯にわたって健康な生活を営むことができること。

(市の責務)
第4条 市は、基本理念に基づき、男女共同参画の推進を市の主要な施策として、総合的に実施する責務を有する。

2 市は、男女共同参画を推進するための情報を積極的に提供しなければならない。

この場合において、個人に関する情報の取扱いに関しては、横須賀市個人情報保護条例(平成5年横須賀市条例第4号)に基づき、必要な措置を講じなければならない。

3 市は、男女共同参画の推進に関する施策を実施するに当たり、市民、教育関係者及び事業者等と協働するとともに、国及び他の地方公共団体と連携するよう努めなければならない。

4 市は、自らが率先し、男女共同参画の実態把握と検証に努め、男女共同参画を推進しなければならない。

(市民の責務)
第5条 市民は、自ら男女共同参画について学び、生活の中で意識及び行動を見直すよう努めなければならない。

2 市民は、男女共同参画の推進に関する施策に係る市の意思決定過程に参画し、その推進の担い手として、市、教育関係者及び事業者等と協働するよう努めなければならない。

(教育関係者の責務)
第6条 教育関係者は、男女共同参画の推進に果たす教育の重要性を認識し、教育を行うよう努めるものとする。

2 教育関係者は、市が実施する男女共同参画の推進に関する施策に協力するよう努めるものとする。

(事業者等の責務)
第7条 事業者等は、就労者(就労希望者を含む)に対し、戸籍上の性別にとらわれない評価・採用を含む性別等による差別的な取扱いをすることなく、全ての人が能力を発揮するための機会を確保し、その成果に対し適正な処遇を与えるよう努めなければならない。

2 事業者等は、就労者が個々の能力を十分発揮できるよう、子育て、介護等の家庭生活及び地域生活並びに仕事を両立できる環境整備に努めなければならない。

3 事業者等は、基本理念を踏まえ、就労者に対する教育に努めるとともに、その事業活動及び事業運営において、男女共同参画の推進に向けた必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

4 事業者等は、男女共同参画推進の取組状況について、市の求めに応じ、報告するものとする。

(性別等による人権侵害の禁止)
第8条 全ての人は、いかなる場合においても、性別等による差別的な取扱い及び暴力による人権侵害を行ってはならない。

(基本的施策)
第9条 市は、男女共同参画を推進するため、次の各号に掲げる基本的施策を行うものとする。

(1)全ての人が相互に協力し、家庭・地域・学校・職業生活など社会のあらゆる分野において、活動の調和がとれるよう必要な支援に努めること。

(2)暴力による被害者を救済し、その自立を支援するため、相談を受け、情報提供を行い、関係機関との連携に努めるとともに、暴力を防止するため福祉関係者、医療関係者等の体制づくりに寄与すること。

(3)学校教育、社会教育等のあらゆる分野の教育の場において、男女共同参画の推進が図られるよう努めること。

(4)横須賀市市民協働推進条例(平成13年横須賀市条例第3号)に基づき、男女共同参画を推進する活動を行う市民公益活動団体を支援し、及び育成すること。

(5)市民、教育関係者及び事業者等に対し、男女共同参画の推進を阻害する、性別による固定的な役割分担を助長し、及び暴力を容認する表現を用いないよう理解及び協力を求めていくこと。

(6)社会のあらゆる分野に参画する機会及び能力の発揮を促す学習機会の提供等を通じ、男女間の格差をなくすよう努めること。

(7)市は、自ら率先して男女共同参画を推進し、及びその取組経過を公表することで、事業者等のモデルとなるよう努めること。

(8)市は、性別による固定的な役割分担の意識があると認める場合は又は性別等を起因とする理由により参画する機会が妨げられていると認める場合にあっては、積極的改善措置を講ずるよう努めること。

(基本計画の策定)
第10条 市は、男女共同参画の推進に関する施策を総合的かつ計画的に推進するため、基本的な計画(以下「基本計画」という。)を策定するものとする。

2 市長は、基本計画を策定し、又は変更しようとするときは、第24条第1項に規定する横須賀市男女共同参画・多様な性に関する審議会に諮問しなければならない。

3 市長は、基本計画を策定し、又は変更したときは、速やかにこれを公表するものとする。

4 市長は、策定し、又は変更した基本計画の進ちょく状況を管理するとともに、進ちょく状況の内容を分析し、それらの結果を毎年1回以上公表するものとする。

(男女共同参画・多様な性に関する専門委員)
第11条 男女共同参画の推進に当たり公正かつ中立的な立場で迅速な問題解決に資するため、本市に、男女共同参画・多様な性に関する専門委員(以下「委員」という。)を置き、定数を3人とする。

2 次に掲げる者は、委員に対し、書面により苦情、相談等を申し出ることができる。

(1)市が実施する男女共同参画に関する施策又は男女共同参画社会の形成に影響を及ぼすと認められる施策について不服がある者

(2)市内で男女共同参画の推進を阻害する要因により人権が侵害された者又は侵害されるおそれのある者

3 委員の任期は、2年とする。

4 市長は、優れた識見を有する者のうちから委員を選任する。

(委員の職務等)
第12条 委員は、関係者の同意を得て、前条第2項の苦情、相談等に基づき、必要に応じその内容を調査し、是正等の措置を講ずるよう関係者に要請し、又は関係機関へ引き継ぐことができる。

2 市長は、必要と認めるときは、委員の職務の遂行を補助する者を置くことができる。

3 市、市民及び事業者等は、委員の職務遂行について積極的に協力するよう努めなければならない。

(委員の報告等)
第13条 委員は、第11条第2項の申出の処理状況等に関し報告書を作成し、市長に提出するものとする。

2 市長は、毎年1回以上前項の報告に関する概要を公表するものとする。

(委員の責務)
第14条 委員は、職務上知り得た個人に関する情報の取扱いに関しては、横須賀市個人情報保護条例に基づき、必要な措置を講じなければならない。

2 委員は、公平かつ誠実に職務を遂行し、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も同様とする。

(推進拠点の設置)
第15条 市は、男女共同参画及び多様な性の尊重に関する施策の推進並びに市、市民、教育関係者及び事業者等の協働の拠点となる施設(以下「推進施設」とう。)を設置する。

(推進施設の位置及び名称)
第16条 推進施設の位置及び名称は、次のとおりとする。
位置 横須賀市本町2丁目1番地
名称 デュオよこすか

(館長等)
第17条 推進施設に次の職員を置く。
(1)館長
(2)その他必要な職員

(休館日)
第18条 推進施設の休館日は、12月29日から翌年の1月3日までとする。

2 市長は、特に必要があると認めるときは、前項の規定にかかわらず、臨時に休館日を変更し、又は設けることができる。この場合において、その都度推進施設前にその旨を掲示するものとする。

(使用時間)
第19条 推進施設の使用時間は、午前9時から午後6時までとする。

2 市長は、必要があると認めるときは、前項の使用時間を変更することができる。

(使用許可)
第20条 推進施設を使用しようとする者は、市長の許可を受けなければならない。ただし、その使用が次の各号のいずれかに該当する場合は、使用を許可しない。

(1)公の秩序を乱し、又は善良な風俗を害するおそれがあると認められるとき。

(2)推進施設の建物又は附属設備をき損するおそれがあると認められるとき。

(3)管理上支障があると認められるとき。

(4)その他市長が適当でないと認めるとき。

2 市長は、管理上必要があると認めるときは、前項の使用許可について条件を付することができる。

(使用許可の取消し等)
第21条 市長は、推進施設の使用の許可を受けた者(以下「使用者」という。)が次の各号のいずれかに該当する場合は、使用の許可を取り消し、使用を制限し、又は使用の停止を命じなければならない。

(1)使用許可の条件に違反したとき。

(2)この条例又はこの条例に基づく規則に違反したとき。

(3)前条第1項ただし書に規定する理由が発生したとき。

(原状回復の義務)
第22条 使用者は、推進施設の使用を終了したときは、直ちに原状に復さなければならない。ただし、市長において原状に復さないことを承認したときは、この限りでない。

(行為の禁止)
第23条 推進施設においては、特別の設備、装飾、物品の販売、寄付金の募集その他これらに類する行為をしてはならない。ただし、市長の許可を受けたときは、この限りでない。

(男女共同参画・多様な性に関する審議会)
第24条 次に掲げる事項を担任するため、本市に地方自治法(昭和22年法律第67号)第138条の4第3項の規定による附属機関として、横須賀市男女共同参画・多様な性に関する審議会(以下「審議会」という。)を設置する。

(1)男女共同参画の推進及び進ちょくに関することについて、市長等の執行機関の諮問に応じ、審議し、及び答申すること。

(2)男女共同参画の推進に関する重要事項について調査及び審議を行い、市長等の執行機関に意見を述べること。

2 審議会は、公募市民、事業者及び学識経験者を含む15人以内をもって組織する。ただし、委員の構成については、性別等に偏りがないように配慮しなければならない。

3 委員の任期は、2年とする。ただし、補欠委員の任期は、前任者の残任期間とする。

4 前3項に定めるもののほか、審議会の運営について必要な事項は、規則で定める。

(その他の事項)
第25条 この条例の施行について必要な事項は、市長が定める。

附則
この条例は、平成31年4月1日から施行する。ただし、第19条の規定は、平成31年7月1日から施行する。

よく読んで下さいました。おつかれさまです。

この条例を最初から最後まで読んでみて、改正理由である「多様な性を尊重する社会を実現する」ということが伝わったでしょうか?

フジノには伝わりませんでした。

複数の市民の方々にも読んでいただきました。やはり伝わらないとお答えになりました。

その理由は、ハッキリしています。

(定義)
第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1)男女共同参画 全ての人が、性別、性的指向、性自認等にかかわらず個人として尊重され、家庭・地域・学校・職業生活など社会のあらゆる分野における活動において、対等に参画し、その個性及び能力を発揮することをいう。

この定義がおかしいせいです。

本来は、『(1)男女共同参画及び多様な性を尊重する社会の実現』としなければならないのに、『多様な性を~』の文言をカットしてしまったのです。

タイトルまで改正しておいて、この定義はありえません!

例えば、『市の責務』を定めたこの条文を読んでみて下さい。

(市の責務)
第4条 市は、基本理念に基づき、男女共同参画の推進を市の主要な施策として、総合的に実施する責務を有する。

この条文のどこに『多様な性の尊重』が感じられますか?

実は、行政法務的にはこの条文にも『多様な性の尊重』が含まれているのですけれど、ふつうに読んだら全く通じません!

おかしいです!

そこで、フジノが提案している定義『男女共同参画及び多様な性を尊重する社会の実現』を同じ条文にあてはめてみますね。

(市の責務)
第4条 市は、基本理念に基づき、男女共同参画及び多様な性を尊重する社会の実現の推進を市の主要な施策として、総合的に実施する責務を有する。

全く違う内容になりましたよね?

第2条(1)の定義がおかしいせいで、条例案全体から多様な性を尊重するという理念が見えなくなってしまっています。

細かいところだとあなたは思うかもしれません。

行政法務に通じた人は「市議のくせにそんなところに難癖をつけるのか」と思うかもしれません。

いや、フジノは市民のみなさまが一読して伝わらないような条例案を作る為に2012年からずっと闘ってきたのではありません!

フジノにとって6年越しの提案を実現する為に、今が最後のステージなのです。

ここまで来て、この1つの誤った定義のせいで台無しにはさせません。

最後の最後まで、たったひとことでさえもこだわります。

今まで無い存在とされてきた方々を、政治・行政は真摯に反省して、全力を挙げてその存在を肯定していかねばならないのですから。

この長い長いブログ記事を最後まで読んで下さってありがとうございます。

以上がフジノの2018年12月議会での一般質問です。



後日追記:フジノは11月29日に質問します

一般質問の日付が決まりました。

フジノは11月29日の朝2番目に質問します。がんばります!



「男女二元論」だった男女共同参画推進条例が「性的な多様性の保障」を盛り込んで大きく変わり始めました!/男女共同参画審議会(第3回)その1

2018年度の「性的な多様性の保障」の3つの大きな取り組みの1つが「男女共同参画推進条例の改正」です

2017年度の全国調査の結果、横須賀市の『性的な多様性の保障』に関する取り組みが全国トップとなりました。

5月に発表されて以来、いろいろな機会に当事者の方々や自治体関係者やメディアの方から

「横須賀市は次に何に取り組むのですか?」

と尋ねられます。

そのたびにフジノは

「細かな取り組みも新たに始まりますが、2018年度の大きな取り組みは3つです。

  1. 『パートナーシップ制度』を導入する

  2. 『男女二元論』で作られた『男女共同参画推進条例』を『性的な多様性の保障』の観点から全面的に見直す

  3. 市役所職員の全ての行動の根本である『人権施策推進指針』を初めて改定する

前市長時代にはいくら提案しても実現しなかった条例や制度を、しっかりと変えていきます」

とお話してきました。

3つとも昨年2017年9月議会で上地市長が前向きな答弁をして下さったのですが、今年度に入って一気に実現に向けて動き出しています。

フジノはこれを勝手に『2018年3大改革』と呼んでいます。



「男女共同参画推進条例」改正の議論が進んでいます

『2018年3大改革』の第1弾は、『男女共同参画推進条例』を『性的な多様性の保障』の観点から全面的に見直す作業です。

それなのに・・・

条例改正を議論する『男女共同参画審議会』の第1回に示された『事務局案』を読んだ瞬間、フジノはショックで固まってしまいました。

提案された『事務局案』は、あまりにも消極的すぎて信じられない内容でした。

「これならば改正する意味は無い。こんな小手先の文字いじりでは誰も幸せになれない」

と強く憤りを感じました。

その為、フジノはこのブログでも強く批判をしました(こちらこちら)。

さらにフジノは、事務局である担当課へ積極的に働きかけて、要請書を提出したり、長時間の意見交換を行ないました。

かなり孤独で苦しい作業でした。

(『パートナーシップ制度』は当事者団体のみなさまがサポートして下さいましたが、条例はまさに『ひとりきりの闘い』という感じでした)

そんなフジノにとって強い援軍が現れました。

審議会の委員を務めておられる、金井淑子先生です!

前回(第2回)の議論では、当事者のみなさまやフジノの想いを代弁するかのように事務局案をバッサリと改めて下さいました。

力強く審議会の場で発言を繰り返して下さったのでした。

そして、今日開催の第3回の男女共同参画審議会では、金井先生を中心として作られた新たな『審議会案』が発表されることになっていました。

今日が来るのをフジノはドキドキしながら待っていました。



新たな「審議会案」が発表されました!

けさ10時スタートの審議会に、もちろんフジノは傍聴に向かいました。

2018年度第3回男女共同参画審議会

2018年度第3回男女共同参画審議会


昨晩は1時間半しか寝ていなくてフラフラでしたが、コーヒーやエナジードリンクをがぶ飲みしてカフェインを脳みそに送り込みました。

とにかく一刻も早く新たな『審議会案』を読みたくてたまりませんでした。

2018年度第3回・男女共同参画審議会のプログラム

2018年度第3回・男女共同参画審議会のプログラム


審議会で示された『審議会案』をさっそくご紹介しますね!

左側が事務局案、右側が今日示された審議会案です。

赤い太文字に蛍光ペンを引いたのが、具体的に改正する文言にあたります。

事務局案審議会案
名称名称
男女共同参画推進条例男女共同参画及び多様な性を尊重する社会実現のための条例
前文前文
性別などにかかわらず共に喜びと責任を分かち合い、生き生きと暮らせる平和な社会を実現することはすべての人々の願いであり、職場、学校、地域その他のあらゆる場で共に活躍することができること及び子育て、介護については家族が互いに協力し、社会全体として担うことが、成熟した豊かな21世紀の社会を創るための最重要課題といえます。

本市では、横須賀市基本計画の中に男女共同参画の形成を位置づけ、性別格差の解消や対等な参画機会の確保に向け多くの取組みを続けてきました。

しかし、いまなお性別によって役割を分ける慣行や、それを助長する制度の存在は、実質的な男女の平等を大きく妨げております。また、性的指向や性自認等を理由とする差別や偏見等の課題もあり、横須賀市を構成する、市、市民及び事業者は、これを早急に改善すべき問題として認識し、協働して、あらゆる手立てを講じていく必要があります。

一方、地方分権が進む中、市は必要なことは自らの条例で定め、市民と共に真の住民自治を実現していくことが求められています。

こうした状況を踏まえ、本市では、全ての人が、性別等にかかわらず個人として尊重され、あらゆる分野における活動に男女が協力し、互いに個性と能力を発揮し、その利益を享受できる社会を実現するために、この条例を制定するものです。

生物学的な性別、性的指向、性自認等にかかわらず、すべての人が生きる喜びと責任を分かち合い、職場、学校、地域その他のあらゆる場で共に活躍することができる社会、及び子育てや介護が人びとの多様な価値観と生き方の中で享受、分担され、それを支える制度的な環境が整えられている社会の実現は、成熟した豊かな21世紀の社会を創るための最重要課題といえます。

本市では、横須市基本計画の中に男女共同参画の形成を位置づけ、性別格差の解消や対等な参画機会の確保に向け多くの取組みを続けてきました。

しかし、いまなお「性別」によって役割を分ける慣行や意識、それを助長する制度は残存し続け、実質的な男女の平等を阻んでいる現実があります。さらに、近年では、「性的指向や性自認等を理由とする差別や偏見の解消」に向けた取組みを求める声が強まっています。それは「性別」を男女軸だけで考えることを当然視してきた社会に対する、生き難さを抱えてきた当事者たちからの切実な要求です。

横須賀市を構成する、市、市民、教育関係者で及び事業者等は、このことの意味と課題の重要性を深く認識し、協働して、あらゆる手立てを講じ、その解決・実現に向けた努力をしていくことが問われています。

横須賀市は、上記の男女共同参画推進に託された現代的課題の重要性に鑑み、「性別等による偏りのない社会」「誰もが活躍できる社会」「誰も孤立させない社会」の実現を目指すことを決意し、ここに、この条例を制定するものです。

目的目的
第1条
この条例は、男女共同参画の推進に関し基本理念、責務、市が実施する施策の基本的な事項等を定め、市、市民及び事業者が協働し、男女共同参画の着実な推進を図り、もって、全ての人が性別等にかかわらず個人として尊重され、家庭生活及び地域生活並びに職業生活において、主体的に行動できる社会を形成することに寄与することを目的とする。
第1条
この条例は、男女共同参画の推進に関し基本理念、責務、市が実施する施策の基本的な事項等を定め、市、市民、教育関係者及び事業者等が協働し、男女共同参画の着実な推進を図り、もって、全ての人が生物学的な性別、性的指向、性自認等にかかわらず個人として尊重され、家庭生活及び地域生活並びに職業生活において、主体的に行動できる社会を形成することに寄与することを目的とする。
定義定義
第2条
 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 男女共同参画 全ての人が性別等にかかわらず個人として尊重され、家庭生活及び地域生活並びに職業生活において対等に参画し、並びに個性及び能力を発揮し、それらの利益を享受し、かつ、共に責任を負うことをいう。

(2) 性別等  生物学的な性別及び性自認(自己の性別についての認識をいう。以下同じ。) 並びに性的指向(どの性別を恋愛の対象にするかを表すものをいう。以下同じ。)をいう。

(3) 事業者 本市の区域内に事務所又は事業所を有する個人又は法人その他団体をいう。

(4) 協働 市、市民及び事業者が、共通の目標を達成するために、継続的で対等な協力関係を形成し、それぞれが単独で行うよりもよい効果をあげるように、能力、情報等を提供し合うことをいう。

(5) 暴力 ドメスティック・バイオレンス(夫婦、恋人等の親密な関係並びに離婚をし、又は婚姻が取り消された後の関係及び婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にあった者が、事実上離婚したと同様の事情に入った後の関係において行われる身体的、精神的、経済的等の強制)、セクシュアル・ハラスメント(相手が望まない性的な言動により、不利益を与え、又は生活環境を害すること)、強かん、ストーカー行為、放置、無視等の心身に有害な影響を及ぼす行為をいう。

第2条
この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1)男女共同参画 全ての人が、生物学的な性別、性的指向、性自認等にかかわらず個人として尊重され、家庭生活及び地域生活並びに職業生活など社会のあらゆる分野における活動において対等に参画し、その個性及び能力を発揮することをいう。

(2)性別等 生物学的な性別及び性的指向並びに性自認等をいう。

(3)性的指向 異性を対象とする異性愛、同性を対象とする同性愛、男女両方を対象とする両性愛、いずれも対象としない無性愛等の、人の恋愛や性愛がどのような性を対象とするかを示す概念をいう。

(4)性自認 自分が女性または男性であるか、その中間であるか、そのどちらでもないか、流動的であるか等の自らの性に対する自己認識をいう。

(5)事業者等 営利・非営利にかかわらず、本市の区域内に事務所又は事業所を有する個人又は法人その他団体をいう。

(6)協働 市、市民、教育関係者及び事業者等が、共通の目標を達成するために、継続的で対等な協力関係を形成し、それぞれが単独で行うよりもよい効果をあげるように、能力、情報等を提供し合うことをいう。

(7)暴力 ドメスティック・バイオレンス(夫婦、恋人等の親密な関係並びに離婚をし、又は婚姻が取り消された後の関係及び婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にあった者が、事実上離婚したと同様の事情に入った後の関係において行われる身体的、精神的、経済的等の強制)、セクシュアル・ハラスメント(相手が望まない性的な言動により、不利益を与え、又は生活環境を害すること)、強制性交等、ストーカー行為、放置、無視等の心身に有害な影響を及ぼす行為をいう。

(8)教育関係者 市内において学校教育、社会教育、その他あらゆる教育に携わる個人及び法人その他の団体をいう。

条例は25条まであるので、第3条以降は次の記事に記します。

でも、はじめの第2条まででも十分に『事務局案』とは根本的に変わったのが分かりますよね?

フジノは傍聴席でひそかにガッツポーズをとりました。

もちろん細かい点で納得いかないことはたくさんあります。

けれども『事務局案』のままだったらと考えるとゾッとしてしまいます。

フジノが考えた案とは異なりますが、そもそも条例の名前が変わって本当に良かったです。

横須賀市男女共同参画及び多様な性を尊重する社会実現のための条例

名は体を表す訳ですから本当に良かったです。

(次の記事に続きます)



こんな審議日程と改正内容で納得できますか?/「男女二元論」の男女共同参画推進条例に「性的な多様性」を明確に位置づける為に男女共同参画審議会がついにスタート(その2)

前の記事から続いています)

事務局が示した改正案にフジノは落ち込みました

続いて、事務局による『横須賀市男女共同参画推進条例の改正案』が示されました。

左側が現在の条例、右側が事務局による改正案です。

赤い太文字に蛍光ペンを引いたのが、具体的に改正する文言にあたります。

男女共同参画推進条例

現行の条例事務局が示した改正案
前文前文
 男女が共に喜びと責任を分かち合い、生き生きと暮らせる平和な社会を実現することはすべての人々の願いであり、職場、学校、地域その他のあらゆる場で共に活躍することができること及び子育て、介護については家族を構成する男女が互いに協力し、社会全体として担うことが、成熟した豊かな21世紀の社会を創るための最重要課題といえます。

 本市では、横須賀市基本計画の中に男女共同参画の形成を位置づけ、性別格差の解消や対等な参画機会の確保に向け多くの取組みを続けてきました。

 しかし、いまなお性別によって役割を分ける慣行や、それを助長する制度の存在は、実質的な男女の平等を大きく妨げております。横須賀市を構成する、市、市民及び事業者は、これを早急に改善すべき問題として認識し、協働して、あらゆる手立てを講じていく必要があります。


 一方、地方分権が進む中、市は必要なことは自らの条例で定め、市民と共に真の住民自治を実現していくことが求められています。

 こうした状況を踏まえ、本市では、だれもが性別にかかわらず個人として尊重され、あらゆる分野における活動に男女が協力し、互いに個性と能力を発揮し、その利益を享受できる社会を実現するために、この条例を制定するものです。

 性別などにかかわらず共に喜びと責任を分かち合い、生き生きと暮らせる平和な社会を実現することはすべての人々の願いであり、職場、学校、地域その他のあらゆる場で共に活躍することができること及び子育て、介護については家族が互いに協力し、社会全体として担うことが、成熟した豊かな21世紀の社会を創るための最重要課題といえます。

 本市では、横須賀市基本計画の中に男女共同参画の形成を位置づけ、性別格差の解消や対等な参画機会の確保に向け多くの取組みを続けてきました。

 しかし、いまなお性別によって役割を分ける慣行や、それを助長する制度の存在は、実質的な男女の平等を大きく妨げております。また、性的指向や性自認等を理由とする差別や偏見等の課題もあり、横須賀市を構成する、市、市民及び事業者は、これを早急に改善すべき問題として認識し、協働して、あらゆる手立てを講じていく必要があります。

 一方、地方分権が進む中、市は必要なことは自らの条例で定め、市民と共に真の住民自治を実現していくことが求められています。

 こうした状況を踏まえ、本市では、全ての人が、性別等にかかわらず個人として尊重され、あらゆる分野における活動に男女が協力し、互いに個性と能力を発揮し、その利益を享受できる社会を実現するために、この条例を制定するものです。

目的目的
第1条
 この条例は、男女共同参画の推進に関し基本理念、責務、市が実施する施策の基本的な事項等を定め、市、市民及び事業者が協働し、男女共同参画の着実な推進を図り、もって、だれもが性別にかかわらず個人として尊重され、家庭生活及び地域生活並びに職業生活において、主体的に行動できる社会を形成することに寄与することを目的とする。
第1条
 この条例は、男女共同参画の推進に関し基本理念、責務、市が実施する施策の基本的な事項等を定め、市、市民及び事業者が協働し、男女共同参画の着実な推進を図り、もって、全ての人が性別等にかかわらず個人として尊重され、家庭生活及び地域生活並びに職業生活において、主体的に行動できる社会を形成することに寄与することを目的とする。
定義定義
第2条
 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 男女共同参画 男女が性別にかかわらず個人として尊重され、家庭生活及び地域生活並びに職業生活において対等に参画し、並びに個性及び能力を発揮し、それらの利益を享受し、かつ、共に責任を負うことをいう。






(2) 事業者 本市の区域内に事務所又は事業所を有する個人又は法人その他団体をいう。

(3) 協働 市、市民及び事業者が、共通の目標を達成するために、継続的で対等な協力関係を形成し、それぞれが単独で行うよりもよい効果をあげるように、能力、情報等を提供し合うことをいう。

(4) 暴力 ドメスティック・バイオレンス(夫婦、恋人等の親密な関係並びに離婚をし、又は婚姻が取り消された後の関係及び婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にあった者が、事実上離婚したと同様の事情に入った後の関係において行われる身体的、精神的、経済的等の強制)、セクシュアル・ハラスメント(相手が望まない性的な言動により、不利益を与え、又は生活環境を害すること)、強かん、ストーカー行為、放置、無視等の心身に有害な影響を及ぼす行為をいう。

第2条
 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 男女共同参画 全ての人が性別等にかかわらず個人として尊重され、家庭生活及び地域生活並びに職業生活において対等に参画し、並びに個性及び能力を発揮し、それらの利益を享受し、かつ、共に責任を負うことをいう。

(2) 性別等  生物学的な性別及び性自認(自己の性別についての認識をいう。以下同じ。) 並びに性的指向(どの性別を恋愛の対象にするかを表すものをいう。以下同じ。)をいう。

(3) 事業者 本市の区域内に事務所又は事業所を有する個人又は法人その他団体をいう。

(4) 協働 市、市民及び事業者が、共通の目標を達成するために、継続的で対等な協力関係を形成し、それぞれが単独で行うよりもよい効果をあげるように、能力、情報等を提供し合うことをいう。

(5) 暴力 ドメスティック・バイオレンス(夫婦、恋人等の親密な関係並びに離婚をし、又は婚姻が取り消された後の関係及び婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にあった者が、事実上離婚したと同様の事情に入った後の関係において行われる身体的、精神的、経済的等の強制)、セクシュアル・ハラスメント(相手が望まない性的な言動により、不利益を与え、又は生活環境を害すること)、強かん、ストーカー行為、放置、無視等の心身に有害な影響を及ぼす行為をいう。

基本理念基本理念
第3条 
 市、市民及び事業者は、次の各号に掲げる事項を実現するために、協働して男女共同参画を推進するものとする。

(1) 何人も、性別にかかわらず個人として尊重され、いかなる場合においても暴力及び不利益な扱いを受けることなく、自由に生き方が選択できること。

(2) 何人も、性別にかかわらず社会の構成員として、市の施策及び社会のあらゆる分野における方針の立案及び決定に参画する機会が確保されること。

(3) 何人も、性別による固定的な役割分担を助長するような制度及び慣行をなくすように努力すること。


(4) 家族を構成する男女が互いに協力し、社会の支援のもとに、子育て、介護その他の家庭生活における責任及び役割を対等に果たすことができること。

第3条 
 市、市民及び事業者は、次の各号に掲げる事項を実現するために、協働して男女共同参画を推進するものとする。

(1) 全ての人が、性別等にかかわらず個人として尊重され、いかなる場合においても暴力及び不利益な扱いを受けることなく、自由に生き方が選択できること。

(2) 全ての人が、性別等にかかわらず社会の構成員として、市の施策及び社会のあらゆる分野における方針の立案及び決定に参画する機会が確保されること。

(3) 全ての人が、性別による固定的な役割分担を助長するような制度及び慣行をなくすように努力すること。

(4) 家族を構成する全ての人がが互いに協力し、社会の支援のもとに、子育て、介護その他の家庭生活における責任及び役割を対等に果たすことができること。

市の責務市の責務
第4条
 市は、基本理念に基づき、男女共同参画の推進を市の主要な施策として、総合的に実施する責務を有する。

2 市は、男女共同参画を推進するための情報を積極的に提供しなければならない。この場合において、個人に関する情報の取扱いに関しては、横須賀市個人情報保護条例(平成5年横須賀市条例第4号)に基づき、必要な措置を講じなければならない。

3 市は、男女共同参画の推進に関する施策を実施するに当たり、市民及び事業者と協働するとともに、国及び他の地方公共団体と連携するよう努めなければならない。

4 市は、自らが率先し、男女共同参画の実態把握と検証に努め、男女共同参画を推進しなければならない。

第4条
 市は、基本理念に基づき、男女共同参画の推進を市の主要な施策として、総合的に実施する責務を有する。

2 市は、男女共同参画を推進するための情報を積極的に提供しなければならない。この場合において、個人に関する情報の取扱いに関しては、横須賀市個人情報保護条例(平成5年横須賀市条例第4号)に基づき、必要な措置を講じなければならない。

3 市は、男女共同参画の推進に関する施策を実施するに当たり、市民及び事業者と協働するとともに、国及び他の地方公共団体と連携するよう努めなければならない。

4 市は、自らが率先し、男女共同参画の実態把握と検証に努め、男女共同参画を推進しなければならない。

市民の責務市民の責務
第5条
 市民は、自ら男女共同参画について学び、生活の中で意識及び行動を見直すよう努めなければならない。

2 市民は、男女共同参画の推進に関する施策に係る市の意思決定過程に参画し、その推進の担い手として、市及び事業者と協働するよう努めなければならない。

第5条
 市民は、自ら男女共同参画について学び、生活の中で意識及び行動を見直すよう努めなければならない。

2 市民は、男女共同参画の推進に関する施策に係る市の意思決定過程に参画し、その推進の担い手として、市及び事業者と協働するよう努めなければならない。

事業者の責務事業者の責務
第6条
 事業者は、就労者に男女の差別的な取扱いをすることなく能力を発揮するための機会を確保し、事実上の不利益な取扱いをせず、その成果に対し適正な処遇を与えるよう努めなければならない。

2 事業者は、就労者が個々の能力を十分発揮できるよう、子育て、介護等の家庭生活及び地域生活並びに仕事を両立できる環境整備に努めなければならない。

3 事業者は、男女共同参画推進の取組状況について、市の求めに応じ、報告するものとする。

第6条
 事業者は、就労者に性別等によるの差別的な取扱いをすることなく能力を発揮するための機会を確保し、事実上の不利益な取扱いをせず、その成果に対し適正な処遇を与えるよう努めなければならない。

2 事業者は、就労者が個々の能力を十分発揮できるよう、子育て、介護等の家庭生活及び地域生活並びに仕事を両立できる環境整備に努めなければならない。

3 事業者は、男女共同参画推進の取組状況について、市の求めに応じ、報告するものとする。

性別による人権侵害の禁止性別による人権侵害の禁止
第7条
 何人も、いかなる場合においても、男女の差別的な取扱い及び暴力による人権侵害を行ってはならない。
第7条
 全ての人は、いかなる場合においても、性別等によるの差別的な取扱い及び暴力による人権侵害を行ってはならない。
基本的施策基本的施策
第8条
 市は、男女共同参画を推進するため、次の各号に掲げる基本的施策を行うものとする。

(1) 男女が相互に協力し、子育て、介護等の家庭生活及び地域生活並びに職業生活の両立ができるよう必要な支援に努めること。

(2) 暴力による被害者を救済し、その自立を支援するため、相談を受け、情報提供を行い、関係機関との連携に努めるとともに、暴力を防止するため福祉関係者、医療関係者等の体制づくりに寄与すること。

(3) 学校教育、社会教育等のあらゆる分野の教育の場において、男女共同参画の推進が図られるよう努めること。

(4) 横須賀市市民協働推進条例(平成13年横須賀市条例第3号)に基づき、男女共同参画を推進する活動を行う市民公益活動団体を支援し、及び育成すること。

(5) 市民及び事業者に対し、男女共同参画の推進を阻害する、性別による固定的な役割分担を助長し、及び暴力を容認する表現を用いないよう理解及び協力を求めていくこと。

(6) 社会のあらゆる分野に参画する機会及び能力の発揮を促す学習機会の提供等を通じ、男女間の格差をなくすよう努めること。

(7) 市は、自ら率先して男女共同参画を推進し、及びその取組経過を公表することで、事業者のモデルとなるよう努めること。

第8条
 市は、男女共同参画を推進するため、次の各号に掲げる基本的施策を行うものとする。

(1) 全ての人が相互に協力し、子育て、介護等の家庭生活及び地域生活並びに職業生活の両立ができるよう必要な支援に努めること。

(2) 暴力による被害者を救済し、その自立を支援するため、相談を受け、情報提供を行い、関係機関との連携に努めるとともに、暴力を防止するため福祉関係者、医療関係者等の体制づくりに寄与すること。

(3) 学校教育、社会教育等のあらゆる分野の教育の場において、男女共同参画の推進が図られるよう努めること。

(4) 横須賀市市民協働推進条例(平成13年横須賀市条例第3号)に基づき、男女共同参画を推進する活動を行う市民公益活動団体を支援し、及び育成すること。

(5) 市民及び事業者に対し、男女共同参画の推進を阻害する、性別による固定的な役割分担を助長し、及び暴力を容認する表現を用いないよう理解及び協力を求めていくこと。

(6) 社会のあらゆる分野に参画する機会及び能力の発揮を促す学習機会の提供等を通じ、男女間の格差をなくすよう努めること。

(7) 市は、自ら率先して男女共同参画を推進し、及びその取組経過を公表することで、事業者のモデルとなるよう努めること

基本計画の策定基本計画の策定
第9条
 市は、男女共同参画の推進に関する施策を総合的かつ計画的に推進するため、基本的な計画(以下「基本計画」という。)を策定するものとする。

2 市長は、基本計画を策定し、又は変更しようとするときは、第23条第1項に規定する横須賀市男女共同参画審議会に諮問しなければならない。

3 市長は、基本計画を策定し、又は変更したときは、速やかにこれを公表するものとする。

4 市長は、策定し、又は変更した基本計画の進ちょく状況を管理するとともに、進ちょく状況の内容を分析し、それらの結果を毎年1回以上公表するものとする。

第9条
 市は、男女共同参画の推進に関する施策を総合的かつ計画的に推進するため、基本的な計画(以下「基本計画」という。)を策定するものとする。

2 市長は、基本計画を策定し、又は変更しようとするときは、第23条第1項に規定する横須賀市男女共同参画審議会に諮問しなければならない。

3 市長は、基本計画を策定し、又は変更したときは、速やかにこれを公表するものとする。

4 市長は、策定し、又は変更した基本計画の進ちょく状況を管理するとともに、進ちょく状況の内容を分析し、それらの結果を毎年1回以上公表するものとする。

男女平等専門委員男女平等専門委員
第10条
 男女共同参画の推進に当たり公正かつ中立的な立場で迅速な問題解決に資するため、本市に、男女平等専門委員(以下「委員」という。)を置き、定数を3人とする。

2 次に掲げる者は、委員に対し、書面により苦情、相談等を申し出ることができる。

(1) 市が実施する男女共同参画に関する施策又は男女共同参画社会の形成に影響を及ぼすと認められる施策について不服がある者

(2) 市内で男女共同参画の推進を阻害する要因により人権が侵害された者又は侵害されるおそれのある者

3 委員の任期は、2年とする。

4 市長は、優れた識見を有する者のうちから委員を選任する。

第10条
 男女共同参画の推進に当たり公正かつ中立的な立場で迅速な問題解決に資するため、本市に、男女平等専門委員(以下「委員」という。)を置き、定数を3人とする。

2 次に掲げる者は、委員に対し、書面により苦情、相談等を申し出ることができる。

(1) 市が実施する男女共同参画に関する施策又は男女共同参画社会の形成に影響を及ぼすと認められる施策について不服がある者

(2) 市内で男女共同参画の推進を阻害する要因により人権が侵害された者又は侵害されるおそれのある者

3 委員の任期は、2年とする。

4 市長は、優れた識見を有する者のうちから委員を選任する。

委員の職務等委員の職務等
第11条
 委員は、関係者の同意を得て、前条第2項の苦情、相談等に基づき、必要に応じその内容を調査し、是正等の措置を講ずるよう関係者に要請し、又は関係機関へ引き継ぐことができる。

2 市長は、必要と認めるときは、委員の職務の遂行を補助する者を置くことができる。

3 市、市民及び事業者は、委員の職務遂行について積極的に協力するよう努めなければならない。

第11条
 委員は、関係者の同意を得て、前条第2項の苦情、相談等に基づき、必要に応じその内容を調査し、是正等の措置を講ずるよう関係者に要請し、又は関係機関へ引き継ぐことができる。

2 市長は、必要と認めるときは、委員の職務の遂行を補助する者を置くことができる。

3 市、市民及び事業者は、委員の職務遂行について積極的に協力するよう努めなければならない。

委員の報告等委員の報告等
第12条
 委員は、第10条第2項の申出の処理状況等に関し報告書を作成し、市長に提出するものとする。

2 市長は、毎年1回以上前項の報告に関する概要を公表するものとする。

第12条
 委員は、第10条第2項の申出の処理状況等に関し報告書を作成し、市長に提出するものとする。

2 市長は、毎年1回以上前項の報告に関する概要を公表するものとする。

委員の責務委員の責務
第13条
 委員は、職務上知り得た個人に関する情報の取扱いに関しては、横須賀市個人情報保護条例に基づき、必要な措置を講じなければならない。

2 委員は、公平かつ誠実に職務を遂行し、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も同様とする。

第13条
 委員は、職務上知り得た個人に関する情報の取扱いに関しては、横須賀市個人情報保護条例に基づき、必要な措置を講じなければならない。

2 委員は、公平かつ誠実に職務を遂行し、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も同様とする。

男女共同参画推進拠点の設置男女共同参画推進拠点の設置
第14条
 市は、男女共同参画に関する施策の推進並びに市、市民及び事業者の協働の拠点となる施設(以下「推進施設」という。)を設置する。
第14条
 市は、男女共同参画に関する施策の推進並びに市、市民及び事業者の協働の拠点となる施設(以下「推進施設」という。)を設置する。
推進施設の位置及び名称推進施設の位置及び名称
第15条
 推進施設の位置及び名称は、次のとおりとする。

位置 横須賀市本町2丁目1番地

名称 デュオよこすか

第15条
 推進施設の位置及び名称は、次のとおりとする。

位置 横須賀市本町2丁目1番地

名称 デュオよこすか

館長等館長等
第16条
 推進施設に次の職員を置く。

(1) 館長

(2) その他必要な職員

第16条
 推進施設に次の職員を置く。

(1) 館長

(2) その他必要な職員

休館日休館日
第17条
 推進施設の休館日は、12月29日から翌年の1月3日までとする。

2 市長は、特に必要があると認めるときは、前項の規定にかかわらず、臨時に休館日を変更し、又は設けることができる。この場合において、その都度推進施設前にその旨を掲示するものとする。

第17条
 推進施設の休館日は、12月29日から翌年の1月3日までとする。

2 市長は、特に必要があると認めるときは、前項の規定にかかわらず、臨時に休館日を変更し、又は設けることができる。この場合において、その都度推進施設前にその旨を掲示するものとする。

使用時間使用時間
第18条
 推進施設の使用時間は、午前9時から午後8時までとする。ただし、日曜日の使用時間は、午前10時から午後5時までとする。

2 市長は、必要があると認めるときは、前項の使用時間を変更することができる。

第18条
 推進施設の使用時間は、午前9時から午後6時までとする。


2 市長は、必要があると認めるときは、前項の使用時間を変更することができる。
使用許可使用許可
第19条
 推進施設を使用しようとする者は、市長の許可を受けなければならない。ただし、その使用が次の各号のいずれかに該当する場合は、使用を許可しない。

(1) 公の秩序を乱し、又は善良な風俗を害するおそれがあると認められるとき。

(2) 推進施設の建物又は附属設備をき損するおそれがあると認められるとき。

(3) 管理上支障があると認められるとき。

(4) その他市長が適当でないと認めるとき。

2 市長は、管理上必要があると認めるときは、前項の使用許可について条件を付することができる。

第19条
 推進施設を使用しようとする者は、市長の許可を受けなければならない。ただし、その使用が次の各号のいずれかに該当する場合は、使用を許可しない。

(1) 公の秩序を乱し、又は善良な風俗を害するおそれがあると認められるとき。

(2) 推進施設の建物又は附属設備をき損するおそれがあると認められるとき。

(3) 管理上支障があると認められるとき。

(4) その他市長が適当でないと認めるとき。

2 市長は、管理上必要があると認めるときは、前項の使用許可について条件を付することができる。

使用許可の取消し等使用許可の取消し等
第20条
 市長は、推進施設の使用の許可を受けた者(以下「使用者」という。)が次の各号のいずれかに該当する場合は、使用の許可を取り消し、使用を制限し、又は使用の停止を命じなければならない。

(1) 使用許可の条件に違反したとき。

(2) この条例又はこの条例に基づく規則に違反したとき。

(3) 前条第1項ただし書に規定する理由が発生したとき。

第20条
 市長は、推進施設の使用の許可を受けた者(以下「使用者」という。)が次の各号のいずれかに該当する場合は、使用の許可を取り消し、使用を制限し、又は使用の停止を命じなければならない。

(1) 使用許可の条件に違反したとき。

(2) この条例又はこの条例に基づく規則に違反したとき。

(3) 前条第1項ただし書に規定する理由が発生したとき。

原状回復の義務原状回復の義務
第21条
 使用者は、推進施設の使用を終了したときは、直ちに原状に復さなければならない。ただし、市長において原状に復さないことを承認したときは、この限りでない。
第21条
 使用者は、推進施設の使用を終了したときは、直ちに原状に復さなければならない。ただし、市長において原状に復さないことを承認したときは、この限りでない。
行為の禁止行為の禁止
第22条
 推進施設においては、特別の設備、装飾、物品の販売、寄付金の募集その他これらに類する行為をしてはならない。ただし、市長の許可を受けたときは、この限りでない。
第22条
 推進施設においては、特別の設備、装飾、物品の販売、寄付金の募集その他これらに類する行為をしてはならない。ただし、市長の許可を受けたときは、この限りでない。
男女共同参画審議会男女共同参画審議会
第23条
 次に掲げる事項を担任するため、本市に地方自治法(昭和22年法律第67号)第138条の4第3項の規定による附属機関として、横須賀市男女共同参画審議会(以下「審議会」という。)を設置する。

(1) 男女共同参画の推進及び進ちょくに関することについて、市長等の執行機関の諮問に応じ、審議し、及び答申すること。

(2) 男女共同参画の推進に関する重要事項について調査及び審議を行い、市長等の執行機関に意見を述べること。

2 審議会は、公募市民、事業者及び学識経験者を含む15人以内をもって組織する。ただし、男女いずれか一方の委員の数は、委員総数の10分の4未満であってはならない。

3 委員の任期は、2年とする。ただし、補欠委員の任期は、前任者の残任期間とする。

4 前3項に定めるもののほか、審議会の運営について必要な事項は、規則で定める。

第23条
 次に掲げる事項を担任するため、本市に地方自治法(昭和22年法律第67号)第138条の4第3項の規定による附属機関として、横須賀市男女共同参画審議会(以下「審議会」という。)を設置する。

(1) 男女共同参画の推進及び進ちょくに関することについて、市長等の執行機関の諮問に応じ、審議し、及び答申すること。

(2) 男女共同参画の推進に関する重要事項について調査及び審議を行い、市長等の執行機関に意見を述べること。

2 審議会は、公募市民、事業者及び学識経験者を含む15人以内をもって組織する。委員の男女構成については、男女それぞれに偏りがないように配慮しなければならない。

3 委員の任期は、2年とする。ただし、補欠委員の任期は、前任者の残任期間とする。

4 前3項に定めるもののほか、審議会の運営について必要な事項は、規則で定める。

その他の事項その他の事項
第24条
 この条例の施行について必要な事項は、市長が定める。
第24条
 この条例の施行について必要な事項は、市長が定める。
附則附則
 この条例は、平成31年4月1日から施行する。ただし、第18条の規定は、平成31年7月1日から施行する。



ものすごく長い文章を読んで下さってありがとうございます。

フジノはこの事務局による改正案を読んだ時、率直にとても落ち込んでしまいました。



フジノが落ち込んだ理由について

全国の自治体のほとんどが『男女共同参画条例』という名前を使っています。そして、性的指向や性自認について一切触れていない条例が96.7%にのぼります(谷口洋幸先生による2016年調査)。

今回、横須賀市は全国でわずか3%しか存在しない『性的指向・性自認を明記する条例』へ改正することになります。

それなのに『条例の名前』が改正されません。

世の中には男女しか存在しないという『男女二元論』にもとづいたタイトルのままになっています。

しかし、全国には『男女二元論』を超えたタイトルの条例を策定している想いの強い自治体があります。

フジノが調べた「男女二元論では無い名前の条例」

  • 岐阜県可児市
    可児市だれもが輝く男女共同参画社会づくり条例(2007年)

  • 鳥取県倉吉市
    倉吉市部落差別撤廃とあらゆる差別をなくする条例(2010年)

  • 宮城県登米市
    だれもが活き生きと暮らせる登米市男女共同参画推進条例(2011年)

  • 栃木県下野市
    下野市だれもが輝く男女共同参画社会づくり条例(2016年)

  • 東京都渋谷区
    渋谷区男女平等及び多様性を尊重する社会を推進する条例(2017年)

  • 東京都世田谷区
    世田谷区多様性を認め合い男女共同参画と多文化共生を推進する条例(2018年)

フジノは、上位法である国の『男女共同参画社会基本法』の名前にちなみながらも、渋谷区・世田谷区のように明確に多様性を打ち出すべきだと考えています。



「はっきり書かなければ当事者には一切伝わらない」と本会議で訴えたのに

せっかく条例改正をして性的な多様性を明確に打ち出すことにしたのに、条文がとても消極的に感じられてなりません。

第2条(定義)において、

(2) 性別等
生物学的な性別及び性自認(自己の性別についての認識をいう。以下同じ。) 並びに性的指向(どの性別を恋愛の対象にするかを表すものをいう。以下同じ。)をいう。

という項目を新たに作りました。

そして、それ以降のあらゆる条文において

「全ての人が、性別等にかかわらず」

という文章を用いて様々な規定を作っています。

しかし、これでは全く当事者の方々には伝わりません。

「など」の中に表現されているから、わざわざ毎回『性的指向』『性自認』とは記さない形を取っています。

「など」で隠してしまうのは、本当に『行政の悪いクセ』だと思います。

そうではなくて、たとえ法務的に冗長に感じられるとしても、もっと明確にすべきなのです。



「など」に含まれるから、という言葉は当事者のみなさまには伝わりません

条例改正の直接の引き金となった2017年9月議会での上地市長とフジノの一般質問の中から、この『行政の悪いクセ』についてすでに言及しています。

2017年9月27日・本会議・一般質問の再質問(一問一答式)より引用

上地市長の答弁

あらゆる差別を無くしたいというのが私の政治の根幹です。
 
同和問題もあり、様々な問題があるのだけれども、人権について新しい概念が生まれた時に遡及もせずに「ここに入っているではないか」と行政側は決めつける。おかしいのです。

新しい事実が出てきた時にそれは持ち上げて社会を改革していかなければいけない。これは当たり前の話です。

この立場になって、この体質に対して私は非常に憤慨しています。
 
だから、人権という概念の中に『男女共同参画社会』があって、『性的マイノリティ』というのは、また同和の問題と同じ概念という整理の仕方をしてしまう。

こういう言い方はおかしいかもしれないけれども、「それは違うだろう」と。

時代が変わって、新しい差別が行われた時には、行政はもう1回持ち出して、社会の啓発運動に先導的な役割を果たさなければいけない。

これは当たり前の理屈だと思っています。
 
6%のマイノリティではなくて、差別が存在する以上そこに光を当てなければいけない、というのは政治では当たり前の話で、その意味ではどんどん前に行って、そこも進めていきたい。

それは私の政治のテーマなので、ぜひその話はさせていただきたいと思っています。よろしくお願いします。

フジノの再質問

(一部略)

今まさに御答弁していただいたことと同じ問題意識で、新たな人権課題が出れば、それをきちんと位置づける。

上地市長がおっしゃったように、「誰もが平等に扱われる」というような文言があると、行政は「それで中に含まれる」と整理してしまうけれども、本当は違うのです。

フジノの質問と上地市長の答弁で語られているのは、『人権』という大きなくくりの中には『性的マイノリティ』も含まれているのだから行政としては条例も改正しない、というような誤った姿勢は終わりにしなければならないということです。

この質疑の結果、男女共同参画推進条例を改正することに決まりました。

けれども今回の事務局による改正案も、同じ『行政の悪いクセ』をおかしています。

『性別等』という条文を読んで(たとえ第2条の定義に「等」が何を指すか書いてあったとしても)、誰が『生物学的な性』『性的指向』『性自認』のことだと分かりますか。

分かるはずがないんです。

どの条文においてもきちんと「性的指向、性自認にかかわらず」と毎回はっきりと書かねばならないのです。

「等」なんかを使って、隠してはいけないのです。

それでは条例を読んでも当事者のみなさまには全く伝わりません。

上地市長とフジノが昨年9月議会で指摘したことが事務局案では活かされておらず、とても残念でなりません。

例えば、渋谷区の条例をご紹介します。

(定義)
第2条
(6)性的指向
 人の恋愛や性愛がどういう対象に向かうかを示す指向(異性に向かう異性愛、同性に向かう同性愛及び男女両方に向かう両性愛並びにいかなる他者
も恋愛や性愛の対象としない無性愛)をいう。

(7)性的少数者
 同性愛者、両性愛者及び無性愛者である者並びに性同一性障害を含め性別違和がある者をいう。

(性的少数者の人権の尊重)
第4条 区は、次に掲げる事項が実現し、かつ、維持されるように、性的少数者の人権を尊重する社会を推進する。
(1)性的少数者に対する社会的な偏見及び差別をなくし、性的少数者が、個人として尊重されること。
(2)性的少数者が、社会的偏見及び差別意識にとらわれることなく、その個性と能力を十分に発揮し、自らの意思と責任により多様な生き方を選択できること。
(3)学校教育、生涯学習その他の教育の場において、性的少数者に対する理解を深め、当事者に対する具体的な対応を行うなどの取組がされること。
(4)国際社会及び国内における性的少数者に対する理解を深めるための取組を積極的に理解し、推進すること。

渋谷区では第2条と第4条の条文を使って、明確に性的マイノリティを定義し、かつ人権の尊重について語っています。

さらに、事業者の責務でも性的マイノリティであることを理由に差別をしてはならないことを明確に記しています。

(事業者の責務)
第7条3
 事業者は、男女の別による、又は性的少数者であることによる一切の差別を行ってはならない。

法務的に冗長だろうが構わないのです。

市民のみなさまの為に明確に分かりやすく、当事者のみなさまが自分たちの為の条例だと感じてもらえるようにしっかり書くべきなのです。



男女平等専門委員、デュオよこすか、男女共同参画審議会は「性的な多様性」を扱うようになると分かった方はいらっしゃいますか?

条例を丁寧に読めば、事務局案でも今後は『男女平等専門委員』『デュオよこすか』『男女共同参画審議会』において、性的な多様性もテーマとして扱っていく存在に生まれ変わることが分かります。

例えば、これからは『男女平等専門委員』は

  1. 市が実施する施策で『性的な多様性』に関して不服がある方
  2.  『性的な多様性』の推進を阻害する要因により人権が侵害された人や侵害されるおそれのある人

の苦情や相談等を受けねばならないことになります。

そして必要に応じその内容を調査して、是正等の措置を講ずるよう関係者に要請し、関係機関へ引き継ぐという仕事をすることになります。

また、『デュオよこすか』は今までのような女性応援の為の拠点としてではなく、『性的な多様性』に関する施策を推進し、市と市民と事業者の協働の拠点となる施設に生まれ変わることになります。

そして、『男女共同参画審議会』は新たに

  1. 『性的な多様性』の推進及び進ちょくに関して、市長等の諮問に応じて審議し答申すること。
  2. 『性的な多様性』の推進に関する重要事項について調査・審議を行ない、市長等の執行機関に意見を述べること。

が取り組みになります。

でも、事務局案を読んだ、法律や条例に詳しくないふつうの市民のみなさまには、伝わるのでしょうか?

かたや渋谷区の条例では、このように明記しています。

附則
(渋谷女性センター・アイリス条例の一部改正)
3 渋谷女性センター・アイリス条例(平成3年渋谷区条例第28号)の一部を次のように改正する。
 題名を次のように改める。

渋谷男女平等・ダイバーシティセンター条例
第1条中「女性問題」を「男女又は性的少数者に関わる問題」に、「女性の地位向上及び男女共同参画推進」を「男女平等と多様性を尊重する社会(性別等にとらわれず、多様な個人が尊重される社会をいう。)の推進」に、「渋谷女性センター・アイリス」を「渋谷男女平等・ダイバーシティセンター」に改め、同条に次の1項を加える。

これまで『渋谷女性センター』だった組織を『渋谷男女平等・ダイバーシティセンター』へと改名しています。

このように、誰が読んでも1回ではっきりと分かることが大切です。

特に、繰り返しになりますが、性的マイノリティとされる当事者のみなさまが

「自分たちの人権が守られる為の条例なのだ」

「相談できる委員が居てくれる」

「性的な多様性を保証する為の拠点ができる」

「審議会がセクシュアリティについて議論してくれるようになる」

とハッキリと分かる条文で無ければならないとフジノは考えています。



この審議会の委員には性的マイノリティ当事者が居ません

あくまでも事務局案は、たたき台に過ぎません。

大切なのはこれから『男女共同参画審議会』の委員のみなさまの議論によって、このたたき台がどんどん進化していくことです。

けれども、この『審議会』には性的マイノリティ当事者の方がひとりも居ません。

Nothing about us without us

障がい福祉の世界では、「私たち抜きに私たちのことを決めるな」が世界的な共通認識となっています。

だからフジノは当然この『審議会』の現状も問題視して、当事者不在はおかしいと訴えました。

2017年9月27日・本会議・一般質問より

フジノの質問

(略)
当事者の方々の参加が不可欠ですが、現在の『男女共同参画審議会』は当事者不在でおかしいと思います。

この現状をどのようにお考えか、お聞かせください。

上地市長の答弁

次に、男女共同参画審議会における性的マイノリティ当事者の不在についてです。
 
『横須賀市男女共同参画審議会』は、学識経験者、弁護士に加え、労働、教育、福祉など多岐にわたる分野の委員14名で構成されています。

『審議会』では、専門的な学識経験者からの知見やさまざまな分野からの指摘もあり、現状の中で議論を尽くしていきたいということは御理解いただきたいというふうに思います。

上地市長としては、あくまでも現在の委員メンバーの良識を信じてほしい、という答弁をしておられます。

確かに金井淑子先生(女性学研究者)をはじめ、素晴らしい委員の方がおられます。

ならば、第2回以降(といっても前回のブログで記したとおりスケジュール的には実質的な議論はわずか2回しかできませんが)審議会のみなさんがこの事務局案をどれだけ良いものに進化させていかれるのか注視していきます。

どうか市民のみなさま、全国の性的マイノリティ当事者のみなさま、横須賀の動きを厳しく見守っていて下さい。

どうか条例改正が良いものとなるように、厳しく見守っていて下さい!



こんな審議日程と改正内容で納得できますか?/「男女二元論」の男女共同参画推進条例に「性的な多様性」を明確に位置づける為に男女共同参画審議会がついにスタート(その1)

2018年度は「性的な多様性の保障」を実現する為にあらゆる条例・制度が変わります

2018年度は性的な多様性を保障する為の条例・制度が大きく変わります。

昨年2017年9月議会の一般質問がターニングポイントとなりました。

人権施策に強い問題意識を持つ上地市長が就任し、前市長とは異なる画期的な答弁がなされて、一気に物事が動き始めました。

(2018年6月29日・男女共同参画審議会・資料9より)

横須賀市における性的マイノリティに関する取り組みについて(今後について)

(1)『横須賀市人権施策推進指針』の分野別課題への掲載

  • 今年度、外部委員による『横須賀市人権施策推進会議』で、『横須賀市人権施策推進指針』の改定について意見をいただく。
  • 分野別課題に、新たに『性的マイノリティの人権』の掲載を検討している。



(2)同性パートナーシップ宣誓書の検討

  • 多様な性を尊重する取り組みとして、同性パートナーシップ宣誓書の導入を『横須賀市人権施策推進会議』で検討をしていただく。



(3)横須賀市男女共同参画推進条例の改正

  • 横須賀市男女共同参画推進条例のなかに、性的な多様性について明記する予定である。


2018年度は、

  1. 条例の改正
  2. 行政計画(*)の改正
  3. パートナーシップ制度の新設

この3つが一気に行なわれる変革の年になります。

(*名前こそ『指針』ですが、『人権施策推進指針』は『行政計画』に位置づけられています)

今日のブログでは、この3つのうち、男女共同参画推進条例の改正について記します。

これまで『男女二元論』で作られてきた本条例に、きちんと『性的な多様性』を明記することで現実を正確に反映した条例に改正するのです。



改革へ大きく膨らんだ期待に反して、衝撃的な人事異動が行なわれました

昨年9月議会の市長答弁からずっとフジノの期待は大きくふくらんでいました。

それこそ、毎日ワクワクしながら改革がスタートするのを待っていました。

2017年10月〜2018年1月は、新年度予算案を策定する時期です。

予算要求、財政部の査定、副市長・市長の査定、そして予算案のまとめと多忙な時期です。

2月、新年度予算案が市長から提出されました。

期待通り、行政計画の改正とパートナーシップ制度新設の為に『人権施策推進会議』の委員を増員した内容になっていました。

「2018年度当初予算案説明資料・市民部」より

「2018年度当初予算案説明資料・市民部」より


3月、市議会が新年度予算案を可決。

ここまでは順調に進んできました。

しかし、4月に入って大事件が起こりました。

なんと人事異動によって、これまでの経緯をよく承知している『市民部長』も『人権・男女共同参画課長』も『担当職員』もいなくなってしまったのです。

これから大事な改革を行なう新年度に何故キーパーソンを異動させたのか。

理解に苦しみましたし、率直に怒りも覚えました。

もちろん新たに異動してきたみなさんは、頑張って引き継ぎをしてくれたのだとは思います。

しかし、やはりというか何というか、5月、6月には全く動きがありませんでした・・・。

改革は一体どうなってしまうのだろうか。

そんな大きな不安を感じながら、上地市長の答弁が実現されることを願い続けました。



ついに第1回の男女共同参画審議会が今日開かれました

こうして、ようやく今日6月29日。

男女共同参画推進条例を改正する為の議論を行なう『男女共同参画審議会』(平成30年度第1回)が開かれました。

「男女共同参画審議会(第1回)議事次第」

「男女共同参画審議会(第1回)議事次第」


いつもなら絶対に傍聴するフジノですが、今日は無念の欠席。

残念ながら、傍聴はゼロでした。

その為、ここから先に記すことはあくまでも頂いた資料と課長へのヒアリングに基づいて、フジノが率直に感じたことを記します。

フジノ自身がその場には立ち会っていないので、審議会委員の方々や事務局を務めた人権・男女共同参画課は「事実と違う」と感じる部分があるかもしれません。

その点はご指摘いただければ謹んですぐに訂正をいたします。



こんなスケジュールで十分な議論を尽くせるのだろうか不安です

まず資料を読んでショックだったのが、スケジュールです。

「配布資料4・平成30年度男女共同参画審議会・審議内容」文字や枠はフジノが追記したもの

「配布資料4・平成30年度男女共同参画審議会・審議内容」文字や枠はフジノが追記したもの


課長によると、今日は報告事項が多かった為に『男女共同参画推進条例の改正について』は説明のみにとどまった、とのことでした。

スケジュール表を見てみると、委員メンバーが顔をあわせて議論できる機会は、わずか3回しかありません。

このうち、肝心のパブリックコメント前の議論は2回しかありません。

市役所や市議会の関係者はよくご存知かと思いますが、パブリックコメント手続きを行なう前にほぼ素案が固まります。

パブリックコメントを行なった後に条例案が大きく修正されることはなく、あくまでも微修正のみとなることがほとんどです。

あと1回は会合を開かずに、委員それぞれが書面で事務局に意見を送るだけです。

いくら6月末スタートのタイトなスケジュールとはいえ、もっと会議の回数を増やすなど方法はあったはずです。

フジノがこれまで関わってきた障害福祉計画や介護保険事業計画の策定などでは、議論の進行具合で柔軟に会議の開催回数を増やして議論を深めてきました。

一方、この条例改正については、パブリックコメント前に2回の会合プラス1回の文書提出しか機会が無く、これで十分な議論ができるのでしょうか。




次の記事に続きます)



2017年9月議会・一般質問

藤野英明です。よろしくお願いします。

一般質問に立つ藤野英明

1.SOGIに関する様々な課題を積極的に解決する為に計画的かつ総合的な取り組みを行なう必要性について

メディアでは性的指向・性自認の多様な在り方や当事者を、『性的マイノリティ』や『LGBT』という単語で表現していますが、人口の6%も存在しておられる方々を僕は『マイノリティ』だと思いませんし、『LGBT』という表現にも様々な問題があることから、どちらの単語も適切ではないと考えています。

しかし国際的な表現であるSOGIが残念ながら浸透していない為、今回の質問で僕は『いわゆる性的マイノリティとされる方々』との表現を用います。

一般質問に立つ藤野英明


それでは質問に入ります。



(1)明確な立法事実の存在に対する市長の認識について

これまで僕は、歴代の市長教育長部課長らにいわゆる性的マイノリティとされる当事者の方々と実際に会っていただき、その生きづらさを生の声でお聴きしていただきました。

同時に、議会質疑を10年近く続けることで、当事者の方々が社会で日々直面している生きづらさや困難等をお伝えし、改善を求めてきました。
 
一方、市民のみなさまがこの問題をいかに受け止めているかに関する客観的なデータが無いことから市民への調査を提案してきました。

そして本市は2016年度の『男女共同参画に関する市民アンケート調査』において、市民・市職員・高校生らにいわゆる性的マイノリティに関する意識調査を実施しました。

2016年度「男女共同参画に関するアンケート調査」報告より

2016年度「男女共同参画に関するアンケート調査」報告より

 
その結果、「性的マイノリティの方々にとって偏見や差別などにより生活しづらい社会だと思うか」との設問に対して、「思う」「どちらかと言えばそう思う」との回答は、市民77.5%、市職員85.6%にものぼりました。

つまり、市民の約8割もの方々も性的な多様性が保障されておらず、偏見・差別があり、当事者が生活しづらい現状を認識しておられることがデータでも明らかになりました。

この結果から、いわゆる性的マイノリティとされる方々への差別的扱いや人権侵害、暴力等の様々な困難を政治・行政が解決すべきとの『立法事実』が存在することが改めて明確になったと僕は受け止めました。

そこで伺います。

【質問1】
市長は、対応が必要な『立法事実』が存在すると認識しておられるでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)

(2)本市の基本構想・基本計画・条例・計画に性的な多様性の存在と諸課題への対応を明記する必要性について

はじめに、『基本構想』『基本計画』の見直しについて伺います。
 
『基本構想』とは、地方自治体が目指す将来像や在るべき姿を定めたもので、行政が取り組みを進める上で最も重要な存在とされています。

本市の現『基本構想』は対象期間を2025年度までとしており、高齢者や障がいのある方々との「共生」は謳われていますが、性的な多様性に関する記述は一切ありません。

この『基本構想』に基づいて作成される『基本計画』は行政の各分野で作られる個別の計画を束ねる最重要計画です。

横須賀市基本計画(2011-2021)

横須賀市基本計画(2011-2021)


本市の現『基本計画』は2021年度までが対象期間ですが、旧来の男女二元論に基づいた「性別」に関する記述はありますが、性的指向・性自認や性的な多様性の保障に関する記述は一切ありません。

自治体にとって最上位の存在である『基本構想』『基本計画』において、実際は多数存在しているいわゆる性的マイノリティとされる方々について一切記述をしないということは、本市が公的に存在していないことにしているのと同じです。

それは、差別や偏見をはじめとする日々の生きづらさの固定化につながっており、これは明らかな『行政の不作為』だと僕は考えています。

一般質問に立つ藤野英明


かねてから性的な多様性と共生の地域社会の実現を両者に明記する必要性を感じてきましたが、新たに上地市長が就任して、先日の所信表明の中では任期中に『基本計画』の見直し作業に着手する、その際は『基本構想』も併せて見直し作業を行なう、と述べて下さいました。

そこで、市長に伺います。

【質問2】
『基本構想』と『基本計画』の見直し作業においては、性的指向・性自認にかかわらず多様性を認め合い、誰もが自分らしく暮らせる共生の地域社会の実現を目指すことも新たに記すよう検討を指示していただけないでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)


次に、本市の『男女共同参画推進条例』の改正について伺います。
 
当事者の声に加えて、市民アンケートからも立法事実が存在することを指摘しました。

アンケートではその解決策として最も回答が多かったのが「法律等に性的マイノリティの方々への偏見や差別解消の取り組みを明記する」でした。

立法化、条例化が市民から求められています。

一般質問に立つ藤野英明


現在、本市には『男女共同参画推進条例』(以下、現行条例と呼びます)がありますが、旧来の男女二元論に終始していて、性的な多様性の存在そのものが一切記述されていません。

2002年4月の施行から15年が経ち、人権尊重の為に作ったはずの現行条例が、時代の要請にも市民の求めにも対応できていない上に、社会的排除の現状を固定化することにつながっていると言わざるをえません。

そこで僕は前市長に対して、2013年第4回定例会2015年第4回定例会と2度にわたって、現行条例の改正を提案してきました。

しかし前市長の答弁は消極的で、現行条例でも性的マイノリティとされる方々の存在も読み取れる、改正は必要無い、との答弁を繰り返すばかりでした。
 
こうした本市の遅れた姿勢をよそに、すでに全国では『小金井市男女平等基本条例』『多摩市女と男の平等参画を推進する条例』『文京区男女平等参画推進条例』等をはじめ、条例の中に性的指向・性自認等について明記して、人権への配慮、差別の禁止、DVやセクシュアルハラスメント、暴力行為の禁止等を明文化しています。

現行条例は5年以内の見直しを明記していますが、最新の改正をした2013年4月の施行からもすでに5年が経っており、必ず見直しを行なうべきです。

見直し規定を定めた附則

見直し規定を定めた附則

 
そこで市長に伺います。

【質問3】
いわゆる性的マイノリティとされる方々への差別や偏見、人権侵害や暴力の禁止等を明文化する方向で現行条例の改正を始めるべきではないでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)


次に、現在策定作業中の『第5次男女共同参画プラン』について伺います。

前市長のもとで策定がスタートした『第5次男女共同参画プラン』の概要が8月の男女共同参画審議会で示されました。

そこには、新規事業に「多様な性に対する理解の促進」が1つ加えられただけで、基本理念や施策方針にいわゆる性的マイノリティとされる方々に関する記述は無く、数値目標も設定されていません。

前市長の方針のままに『プラン』が完成してしまえば、基本構想・基本計画・現行条例と同じく『行政の不作為』が繰り返されていくでしょう。

一般質問に立つ藤野英明

 
本来、プラン策定の目的は、性に起因する差別や偏見を無くしていくことにあります。

様々な性的指向・性自認を持つ方々は、まさに典型的な男女のありようにあてはまらないという理由で差別を受け続けてきた方々であり、『プラン』がその存在を無視するのは、本来の目的に反しています。

一方、他都市ではすでに計画にも性的な多様性の存在の明記とともに、総合的な課題解決に向けた体系的な取り組みを明記しています。

審議会の作業中でありその議論は尊重されるべきとはいえ、前市長の方針に沿った事務局原案を大幅に変更すべきです。

そこで市長に伺います。

【質問4】
本市の『プラン』においても、そもそも基本理念や取り組みの方向性に性的な多様性の存在と共生の実現を目指すことを明記した上で、総合的な課題解決の取り組みを
体系的に位置づけるべきではないでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)


【質問5】
また、プラン策定には当事者の方々の参加が不可欠ですが、現在の審議会は当事者不在でおかしいと思います。この現状をどのようにお考えか、お聞かせ下さい。


(→市長の答弁へ)


次に、2013年に策定された『性的マイノリティに関する施策』について伺います。

性的な多様性を保障する為に本市ではすでに様々な取り組みを進めてきました。

中には、市立病院での同性パートナーを含む手術同意指針等、他都市から問い合わせがくる先進的な取り組みもあります。

しかし、残念ながら障がい・こども・高齢の分野のように行政計画を策定し総合的な取り組みを計画的に実施してきた訳ではありません。

課題に出会うたびに僕やNPOが提案して、熱意ある市職員とともに、一つずつ手探りで実現してきたのが実情です。

一般質問に立つ藤野英明


本市が発表している唯一の公的文書として、2013年に策定されたA4用紙2枚の『性的マイノリティに関する施策』があります。

横須賀市「性的マイノリティに関する施策」

横須賀市「性的マイノリティに関する施策」


この位置づけは策定時から不明確でした。

また、対象期間も数値目標も無く、PDCAサイクルで進行管理もできません。取り組み内容も、2017年現在、求められている内容には全く足りていません。

そこで市長に伺います。

【質問6】 
そもそもこの『性的マイノリティに関する施策』とはどういう位置づけの書類なのでしょうか。お答え下さい。


(→市長の答弁へ)


【質問7】
内容的にも不備が多く改定が必要ですが、この際『性的マイノリティに関する施策』を発展させて、明確に行政計画に格上げすべきではないでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)


【質問8】
また、行政計画に位置付けるか否かにかかわらず、対象期間の設定、数値目標の設定、総合的な課題解決に向けた取り組みの充実、進捗管理などを明記する必要があり、全面的な改定が必要ではないでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)

(3)同性カップル等の存在を公的に認め、その権利を守る取り組みの必要性について

はじめに、同性カップル等のパートナーシップ宣誓の仕組みを本市が実施する必要性について伺います。

マスメディアの報道の誤りによって多くの国民が同性パートナーシップを同性婚と誤解していますが、実際には全く異なります。

実際のパートナーシップ宣誓とはどのようなものか、ぜひみなさまに知っていただきたいと願っています。

一般質問に立つ藤野英明


同性婚は法的に結婚を認め、様々な権利と義務が付与されるもので国において議論すべき性質のものですが、全国の自治体が取り組みを始めている同性カップル等のパートナーシップには法的な効果は何もありません。

あくまでも自治体が公的に同性カップル等の『存在』を認めただけのものです。

また、僕がしつこく同性カップル『等』とあえて『等』を加えて述べているのにも理由があります。

パートナーシップの対象を同性カップルだけ、つまりゲイ・レズビアンの方々だけに限定すれば、トランスジェンダーの方々は誰もが戸籍の変更を行なえる訳ではありませんので、パートナー両方がトランスジェンダーの当事者である場合には宣誓ができなくなってしまうのです。

制度が新たな排除を生むのは問題なので、僕はパートナーシップの対象を同性カップル『等』とすべきだと考えています。

ちなみに札幌市ではこの考えを採用しています。

さて、2015年11月に全国で初めて渋谷区と世田谷区でスタートし、その後、三重県伊賀市、兵庫県宝塚市、沖縄県那覇市、北海道札幌市などの自治体が同性カップル等のパートナーシップを公的に示す書類の交付を開始しました。

渋谷区の取り組みは証明書の発行費用が高額にのぼることなどハードルが高く、現在では、要綱で証明書発行を可能にした「世田谷方式」が主流となっています。

パートナーシップ宣誓の手順は次の通りです。

事前に役所に連絡をした上で必要書類を提出し、申請書に署名をして、パートナーであることを宣誓します。そして役所は受領証を発行します。

当事者は20歳以上、他に配偶者やパートナーがいてはならない等いくつかの条件があります。

導入をした6自治体に共通しているのは、人権を尊重し、多様性を認め合い、誰もが自分らしく暮らせる社会にしたいという理念です。

具体的な法的効果は無いのに何故あえて実施するのか。

それは、同性カップル等が日本にも存在しているということを可視化する為の取り組みなのです。つまり、人々の意識を変えてもらうことが最大の目的なのです。

もちろん、当事者の方々にとっても結婚式での誓約や婚姻の届出に近いものを提供しその存在を祝福し、不平等や差別からの全人的な回復を目指すことも目的です。

さらに、当初予想していなかった民間企業の動きも広がっています。

公的な承認を重んじた企業が動き始めました。

例えば不動産会社と金融機関が同性カップル等の住宅ローンを認めるようになり、生命保険会社は保険金の受け取り人にパートナーを認め、携帯電話会社も家族と同じ扱いの割引を始めました。

このように、企業の理解と動きを促すことにも成功しています。 

一般質問に立つ藤野英明


ところで今回の質問では、あえて申し上げたいことがあります。

全国初の導入自治体となった世田谷区ですが、そのきっかけは2014年9月の世田谷区議会上川あや議員が同性パートナーシップの公的承認を提案したことでした。

上川議員が質疑の前に行政側に示した参考資料には、実は、2013年3月に横須賀市議会で行なった僕の質疑・提案が記されていました。

つまり、世田谷は横須賀を参考にしたのです。

世田谷区より1年半も前に僕が提案をしていたのに、無理解な前市長の提案拒否によってわがまちは全国初のパートナーシップ導入の栄誉を逃してしまいました。

その後の世田谷区の躍進は全国に知られている通りですが、人口も増加を続けています。

一方、本市では今も同性カップル等の願いは置き去りにされたままです。

だから本市は選ばれないまちであり、世田谷区のような取り組みを進める自治体へみな引っ越していくのです。本当に情けないことだと思います。

一般質問に立つ藤野英明


しかし、上地市長が誕生しました。

多様性を前提とした共生社会の実現を目指す「誰も一人にさせないまち」を最終目標とするのが上地市長です。

前市長とは異なり、上地市長ならば、この公的承認の持つ重要な意義を理解して下さり、現に存在するたくさんの人々が愛する人との関係性さえ公的に認められない理不尽さを変えて下さると信じています。

そこで伺います。

【質問9】
今こそ本市も同性カップル等のパートナーシップ宣誓書を受領し、受領書を発行する公的承認の取り組みを実施していくべきではないでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)


【質問10】
また、検討にあたっては要綱制定による世田谷方式での迅速な実行を強く推奨しますが、あわせてお答え下さい。


(→市長の答弁へ)


次に、同性カップル等の里親認定について伺います。

2017年4月5日の毎日新聞は、全国で初めて大阪市が男性カップルを里親認定しこどもを委託したことを大きく報道しました。

続けて、後日、全国の児童相談所設置69自治体に対して里親認定の基準を問う調査報道がなされました。

本市の回答は

「同性であることを児童相談所がどう評価するか分からない」

というあいまいなものでした。

しかし、現状では大阪市以外のまちではゼロである訳ですから、本市と児童相談所は実質的に同性カップル等を里親制度から排除していると指摘せざるをえません。

海外では同性カップルが里親になっている事例は多く同性カップルに育てられたこどもに関する研究もありますが、異性愛カップルに育てられたこどもと何ら変わりはありません。

したがって、本市と児童相談所の姿勢は明らかにおかしいです。

里親の登録条件は各自治体によって異なります。

本市には東京都のように差別的な性的指向・性自認を理由とした除外基準こそ設けていませんが、乳児院・児童養護施設で暮らすこどもの数の多さに比べて圧倒的に少ない里親の貴重な成り手を現実的に排除している実態があるならば、運用も含めて改善すべきです。そこで市長に伺います。

【質問11】
性的指向・性自認にかかわらず、他の里親希望者と同様の里親認定のプロセスを受けられるようにすべきではないでしょうか。

お答え下さい。

(→市長の答弁へ)



次に、不動産業者に協力していただく新たな仕組みづくりについて伺います。

いわゆる性的マイノリティとされる方々の住宅物件探しに対して、本市では民間の不動産業者は大変協力的です。

行政との関係も良好で、これまで本市は『商工会議所・不動産部会』へ情報提供をしたり、事業者は本市主催の講演会に参加して下さっています。
 
一般質問に立つ藤野英明


ただ、当事者にはこうした事実がいまだ知られていません。依然、物件探しは心理的なハードルが高い状態が続いています。

そこで、市長に提案します。

【質問12】
当事者のみなさんに心理的ハードルを下げて頂く手段として、すでに協力的な姿勢で同性カップル等に賃貸や売却を行なっていただいている不動産業者に対して、本市からレインボーフラッグやシール等を提供して、店頭に掲出するよう依頼していただけないでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)

2.昨年末に市職員を対象として試行した「フードドライブ」を本格的に実施し、外部にも周知する必要性について

2016年3月議会での僕の提案を受けて、昨年2016年末に福祉部自立支援担当が中心となり、市職員から食料の提供を募る『フードドライブ』を試行しました。

部局を超えてたくさんの職員が協力し、職員フードドライブにはとても多くの食料が集まりました。

この集められた食料を、福祉部やこども育成部等の窓口にいらした年末をのりこえることが難しい困窮世帯の方々に対して、提供することができ、取り組みは成功でした。

一般質問に立つ藤野英明


今年もあと3カ月で年末を迎える為、今このタイミングでどうしても市長に伺いたいと思います。

【質問13】
昨年の試行の成功を受けて、今年も『フードドライブ』を必ず実施すべきではないでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)


ところで昨年は『フードドライブ』の実施を公表しませんでした。

あくまでも相談の為に窓口に訪れた方々に対して内々に提供した為、集められた食料が年が明けてもかなり残ってしまいました。もちろん捨てた訳ではありません。賞味期限が長いものは今でも配布しています。

ただ、必要とする方々全員に渡せなかったこと、善意の食料を余らせるもったいなさが残念でなりませんでした。

年末年始にかけて食料が必要な方々は多くいらっしゃるので、もしも外部に対して広報をしていたならば、もっとたくさんの方々が食料を受け取れていたはずです。

一般質問に立つ藤野英明


そこで市長に伺います。

【質問14】
『フードドライブ』の実施にあたっては市民に対してもきちんと広報することで、可能な限り多くの方々に食料を提供できるようにすべきではないでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)



市長の答弁

藤野議員らしい質問で、いろいろ考えさせられました。

(今日の答弁は)現状での答えだというふうに理解していただいて。

私も人権主義者。あらゆる差別は大嫌いだから、その辺も気持ちは一緒ですので。

ただ、現状立ち止まって考えた時にできうることというのを前向きに考えたい、ということでの答えとなります。これはまずはご理解いただきたいというふうに思います。


【答弁1】
まず、性的マイノリティとされる方々への取組みにかかる『立法事実』の存在に関する認識についてです。

『立法事実』とは、法律を制定する場合の基礎を形成し、その合理性を支える社会的な事実とされています。

アンケート結果は『立法事実』のひとつの要素であると思いますが、『立法事実』という為には社会的な事実の精査という要素も必要になると思います。

性的マイノリティとされる方々は、日常の何気ない言葉に傷つき自らセクシャリティを周囲の人に話せず悩んだりすることは、理解しています。承知しています。

そのような市民を支援する為に具体的に何をすべきかということは、絶対に考えなくてはならないというふうに私も考えています。

性的マイノリティに関する取り組みは今後も継続していきますが、アンケート結果に加え、悩んでいる方々に寄り添い、実態を踏まえた検討を行なっていくことが必要であるというふうに認識はしています。




【答弁2】
次に、本市の『基本構想』および『基本計画』に、性的な多様性の存在と諸課題への対応を明記する必要性についてです。

横須賀市は『基本構想』に「健康でやさしい心のふれあうまち」を掲げ、全ての人々が互いの存在を認め合い、差別を受けることなく生活できる環境づくりに取り組むことを定めています。

性的な多様性を認め合い、誰もが自分らしく暮らせる共生社会の実現を目指すことは、『基本構想』が掲げる内容と合致するところでは当然あると思っています。

『基本構想』および『基本計画』の見直しの際、共生社会を実現するという文脈の中で、性的多様性等の言葉をどのように使えるかと、今後の施策の展開を踏まえ、ぜひ前向きに検討してきたいというふうに考えています。




【答弁3】
次に、性的多様性などの視点を『男女共同参画推進条例』に明記することについてです。

『男女共同参画推進条例』に性的多様性などに関する文言を明記するという課題については、他の自治体の条例などを研究し見直しを行なってまいります。

条例改正の際には、『男女共同参画審議会』の意見を聴き、適切に対処していきたいというふうに私は考えています。




【答弁4】
次に、『第5次男女共同参画プラン』に性的な多様性の存在と共生の実現を明記し、総合的な課題解決の取組みを体系的に位置づけることについてです。

『第5次プラン』の策定については、本年5月に『男女共同参画審議会』に諮問を行なったところでありまして、今年度中に答申をいただくことになっています。

同プランは、家庭や社会における男女の在り方が中心的なテーマとなりますけれども、加えて性的な多様性に関わる課題について、総合的な体系の中で施策の1つとして位置付ける方向で審議会に諮り、ぜひ検討していきたいというふうに考えます。




【答弁5】
次に、『男女共同参画審議会』における性的マイノリティ当事者の不在についてです。

『横須賀市男女共同参画審議会』は、学識経験者、弁護士に加え、労働・教育・福祉など多岐にわたる分野の委員14名で構成されています。

審議会では、専門的な学識経験者からの知見や様々な分野からの指摘もあり、現状の中でこれは尽くしていきたいということはこれはご理解をいただきたいというふうに思います。




【答弁6】
次に、『性的マイノリティに関する施策』という文章の位置づけについてです。

本市は平成19年に『人権都市宣言』を行ない、この『宣言』に込められた人権尊重の理念をより確実に進める為めの道しるべとして『人権施策推進指針』を策定しました。

『性的マイノリティに関する施策』は、この『指針』をよりどころにして『施策』を策定したものであって、『指針』と一体のものとして位置付けられるというふうに認識はしています。




【答弁7・8】
次に、性的マイノリティに関する施策を行政計画に格上げするべきではないか。またその是非に関わらず目標設定などを明記したものに全面的に改定する必要についてです。

『人権施策推進指針』については平成30年度から改定作業を行なう予定です。

『指針』の改定の際には、性的マイノリティなど近年顕在化してきた課題の位置づけの変更を検討しています。

その上で、施策の検討にあたっては『行政計画』として対象期間・数値目標の設定・進捗管理などについて今後の在り方をぜひ検討して見直していきたい、というふうに考えます。




【答弁9】
次に、同性カップル等のパートナーシップを本市が公的に認める取組みを始めることおよびその為の要綱制定についてです。

同性パートナーシップを公的に認める取組みについては、他都市の事例において携帯電話の契約など、効果がみられたことは承知しています。

さきほど藤野議員がおっしゃったようなことはよく理解しているつもりです。

この制度を本市も導入するかについては、やはり当事者の意向を伺いながら、『人権施策推進会議』において議論をしながら、前向きには進めていきたいというふうには考えています。




【答弁10】
なお、『要綱』による制度の内容については世田谷区など関係自治体からの運用状況などを聞きながら、研究をしてまいりたいというふうに考えます。




【答弁11-1】
次に、本市児童相談所は同性カップルを里親認定のプロセスから排除するのをやめて、他の里親希望者同様の扱いをすべきではないかについてです。

マスコミの取材に対して本市が、「同性であることを児童相談所がどう評価するかわからない」と明確な回答をしなかったとのご指摘ですが、実はそうではなくて、電話取材の中、里親の認定基準は国の基準に従っているだけであって、本市独自の基準は設けていません。

その為、「このような相談があった場合、その都度評価していくことになります」という趣旨で回答したということを確認しました。

(答弁漏れがあり、この答弁の続きがこちらです)




【答弁12】
次に、同性カップル等に賃貸や売却を積極的に行なう店舗に、市からレインボーフラッグやシール等を提供し、掲出を依頼することについてです。

性的マイノリティについての理解がある店舗であることを示す為の啓発物品の提供については、物品の種類、効果的な配り方などをぜひ考えていきたい、というふうに思います。




【答弁13】
次に、昨年末に市職員を対象に試行実施したフードドライブを、今年も年末に実施することについてです。

昨年末、実施した職員フードドライブでは多くの市の職員から、家庭で不要となった食品を持ち寄っていただいたほか、フードドライブの設立を計画する団体や、緊急備蓄食料を提供したいとする団体からも食品の提供を受けて、生活困窮相談の窓口などでお困りの方々に配ることができました。

この取組みは大変良いことだと思いますので、今年の年末にもぜひ行ないたいというふうに考えます。




【答弁14】
次に、フードドライブの実施を困窮しかねない方々に提供することについてです。

現在のフードドライブでは福祉部の生活困窮担当を中心に、こども育成部の給付窓口でも必要性を判断して食料を提供しています。

今後は高齢・障がい・ひきこもり・子育て世代など様々な要因で生活にお困りの方々を地域で支えるそれぞれの拠点にも広くお知らせし、情報網を広げ、ニーズに応えたいというふうに考えています。




【答弁10-2】
先ほどの、「他の里親同様の扱いをすべきではないか」の質問の中で、ちょっと抜けてました。趣旨が明確でなかったので。

ご相談があった場合、その都度評価していくことになりますという趣旨で回答したことを確認しました、という。ですから、このあとに抜けていました。

ですから排除しているということでは無くて、これまで同性カップルからの相談実績はありませんが、ご相談いただければ普通のプロセスを踏んだ上で可否を判断していくことになっています。これが抜けていました。

以上です。



フジノの再質問

市長、ご答弁ありがとうございました。

議員時代に、「(市長の)答弁に対して『前向きなご答弁をありがとうございました』と言うのはおかしいよ」と。「(市長と議会は)対等な立場でまちづくりを進めていくんだから、感謝じゃなくて一緒に議論していく、作っていく仲間だからお礼を言うのはおかしい」というのを、『旧ニューウイング横須賀』におられた一柳議員・上地議員から教わりました。

ただ今日は率直に「ありがとうございます」と申し上げたい気持ちでいっぱいです。

この10年間、蒲谷市長時代から本当に長い間、当事者の方々にご苦労をおかけして、そして議会質疑も繰り返し繰り返し行なってきました。

それが今日、ほぼ解決された。

解決されていく方向性が、上地市長によって打ち出された。

本当に感動しかありません。

「ありがとうございます」と心からお伝えをしたい。

そしてインターネットでみておられる、いわゆる性的マイノリティとされる方々も同じふうに思っていると思うんです。

この横須賀が復活に向けて動いている。

『誰も一人にさせないまち、横須賀』を最終目標として動いている上地市長の姿勢が、明確に表れた答弁だったと強く評価したいと思います。ありがとうございます。

その上で、もう少し細かくお聞かせいただきたいと思います。

実はもっとひどい答弁が返ってくると思っていたので、全然違う再質問を考えてしまっておりました(議場、爆笑)。




まずいちばん最初に伺いたいことは、やはりこの問題も所信表明の時にお聞きしたことと同じで、市民の方や全国の方の間に誤解が広まっているんです。

前市長が、僕の提案を受けて作ったいろんな施策を、前市長が選挙に敗れたことによって、上地市長によって止められてしまうんじゃないか、と。遠く九州の方から質問を受けたことがあります。

でも、それは違う、と。

僕が応援している上地さんは、横須賀のイメージを外から聞くと灰色だという回答がある。それを『レインボー』にしたい。

『レインボー』にしたいとおっしゃっている。その意味をぜひご理解いただきたい。

「『レインボー』というのは性的な多様性の象徴を表す『レインボー』ですから、その言葉の意味をぜひご理解いただきたい」

というふうに申し上げてきた。

ただ、なんか心配をしておられる方がやたら多かったことが印象に残っています。

そして、副市長が選ばれました。

僕はその時にまた市民の方に、横須賀でいちばん最初に性的マイノリティとされる当事者の方に会ってくださったのが、元教育長である永妻副市長。

この布陣である今、横須賀市役所が変わらないはずがない。

上地市長によって後退させられることなんか絶対に無い、というふうにお伝えをしてきました。

ただ、まだ懐疑的な方が居た。

でもこの答弁を聞いて、変わったと思うんですね。

【再質問1】
ただ、やはり歴代の市長らにお願いをしてきたことを上地市長にもお願いしたいと思います。

ぜひ当事者の方々にお会いしていただけないか。

きっと上地市長のことですから、上地市長のまわりにたくさんの人が集まっていて、性的マイノリティとされる方々もおられると思うんですが、改めて、こどもからご高齢の方々まで本当に多様な性的マイノリティとされる方々がいらっしゃるので、ぜひ機会を設けますのでその時にはじかにお会いしていただけないでしょうか。

お答えください。



上地市長の答弁

ぜひお会いしたいし、こちらからもお願いをしたいと思っています。

あらゆる人権・差別に、私は、うちの親父は前にも話したようにいろいろな差別を受けてきた人間で、非常に過敏です、私にとっては。

あらゆる差別を無くしたい、というのが私の政治の根幹です。

おもしろいことにね、この立場(=市長)になって、行政が『人権』っていう概念を出した時に、同和問題もあり、様々な問題もあるんだけれど、新しい概念が生まれた時に、ここに訴求もしないのに「ここ(=条例の文章)に入ってるじゃないか」って役人って決めつけるの。

おかしいんだよね。

だから、新しい事実が出てきた時に、それを持ちあげて社会を改革していかなくちゃいけない。これは当たり前の話で。

非常にこの体質に対して、私、憤慨している。この立場になって。

だから、『人権』っていう概念の中に男女共同参画社会があって同和の問題もあって、性的マイノリティっていうのはまた「これも同じ概念」っていうのを整理の仕方をしちゃうのね。

まあこういう言い方はいけない、おかしいかもしれないけれど。

そりゃ違うだろう?と。

時代が変わった時に、新しい差別が行なわれた時には、それはもう1回持ち出して、社会の啓発運動に先導的な役割を行政も政治も行なわなければいけない。

これは当たり前の理屈だと思ってます。

だからその意味で、6%はマイノリティではなくて、差別が存在する以上そこに光を当てなきゃいけないというのは政治では当たり前の話です。

その意味ではどんどん前にしてそこを進めていって変えていきたい。

それは私の政治のテーマなんで。ぜひ話をさせていただきたいと思ってます。

よろしく!



フジノの再質問

嬉しくて本当に涙が出そうになってまいります。

「ああ、やっぱり上地市長に交代して良かったな」

っていうのをつくづく感じざるをえません。

『基本構想』『基本計画』の見直し作業についてのご答弁も素晴らしいのひと言に尽きます。

世田谷区などはすでに基本構想に盛り込んでいるんですが、今まさにご答弁していただいた同じ問題意識で、新たな人権課題が出れば、きちんとそれを位置付ける。

上地市長がおっしゃったように「誰もが平等に扱われる」というような文言があると行政はその(文言の)中に含まれると整理してしまうというのは、本当は違うんです。

その想いは上地市長とまさに同じで、本当にありがたいなというふうに、感謝の言葉ばかりが出てきてしまいます。

そして質問に入りますが、『現行条例』の改正について、これも見直しを行なっていただくというご答弁をいただきました。

これはもう本当に極めて画期的なことで、(記者席を振り返りながら)神奈川新聞がもしも取材に来ていたら、「明日トップで取り上げてくれよ」というくらいに大きな出来事です。

ただ、もう少し詳しくお聞かせ下さい。

今、この短い答弁調整の期間で、見直しを決めた。ただ、やっぱり僕はもっとお聞きしたい。

【再質問2】
今の時点でわかっていることで結構ですので、どのようなスケジュール感で見直しをおこなっていくのをお考えか、お聞かせ下さい。



上地市長の答弁

条例改正は、『第5次男女共同参画プラン』の初年度となるので、平成30年度にこれまでの課題を踏まえて、『男女共同参画審議会』において『男女共同参画推進条例』の見直しを検討していきたい。

平成30年にはやっていきたい。

つまり来年にはぜひそれを進めてみたいというふうに思っています。



フジノの再質問

ありがとうございます。

現在、全国で27の自治体が条例にきちんと明記しているんですが、横須賀市は全国で28番目にこれでなるのとだと思います。

そして、神奈川県内では初めて明記する先進的な自治体に横須賀市は生まれ変わるんだなというふうに、今感動しているところです。




続いて『第5次男女共同参画プラン』について伺います。

これもご答弁としては大変ありがたい内容の答弁だったなというふうに思っています。

実は本市の状況というのは立ち遅れています。

国のレベルにおいても、2010年12月17日に閣議決定された国の『第5次男女共同参画基本計画』にも施策の基本方向という大枠の部分に、すでに取り組みではなくて施策の基本的方向性、そしてその下位の具体的な施策においても記載があります。

そして、『計画』に明記している自治体は、県内でいえば横浜・相模原。

つい先日、高岡法科大学という大学の谷口洋幸教授が調査を全国の自治体に悉皆調査をして下さったんですが、『計画』に明記しているという自治体が23.2%。

あくまでも回答した中で23.2%だったんですが、もう2割以上がきちんと明記しているんですね。

【再質問3】
ですから、今回、施策の1つとして位置付けるというご答弁ではあったんですが、全国的にみても国の状況からみても遅れている状況を思うと、施策の1つとしてではなくて、基本的な想いの部分にも明記をしていただけないかという想いが強くあります。

その点について上地市長のお考えをお聞かせ下さい。



上地市長の答弁

『格上げ』という意味では、そこには明記したいというふうには思っています。

ただ、藤野議員ね。

「横須賀が何番目」だとか何とかでは無くて、そこに困っている人・人間がいれば何かするということなので、それで横須賀が誇らしげだとかっていうことは私はあまり感じている訳では無くて、ただその想いが伝わって困っている人がいればそういう人にはできるだけ早く表に出して、改革するのが政治・行政の役割だということだけは理解して下さい。

ですから、『格上げ』したことが実効性あるものであるならばどんどんやりたいし、その辺はちょっと検討させてもらえればというふうに思います。



フジノの再質問

ありがとうございます。

言い訳みたいなものなのですが、決して僕も栄誉が欲しくて質問しているつもりは決してございません。

それから続いての質問なんですが、『プラン』の策定は『男女共同参画審議会』が行なっていて、現行のメンバーの中には有識者もおられて、当事者はいないけれども十分に対応できるというお話がありました。

ただ、やはり僕の心の中では、これまでずっと障がい福祉に関わってきて、決まり文句というかキャッチフレーズがあるんです。

「わたしたちのことを抜きに、わたしたちのことを決めないで」

という言葉があります。

【再質問4】
現行の任期中については、「(委員を)差し替えろ」とか「新たに加えろ」ということは僕もさすがに申し上げませんが、任期が切れて審議会のメンバーの改選がなされる時には、ぜひ当事者の方も参加していただけるような検討をしていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。



上地市長の答弁

みなさんと諮りながらその辺で検討していければと思います。

ただそれにはそういう空気が醸成できなければいけないし、皆さんにお話を諮らなければいけないし、私は前向きにそういうふうには検討していきたいというふうに考えます。



フジノの再質問

ありがとうございます。

続いて、『性的マイノリティに関する施策』の位置づけに関連して伺います。

『人権施策推進指針』を拠り所として作った一体的なものであるという答弁は承知いたしました。

【再質問5】
ただちょっと聞き逃してしまったことがあるので再度ご答弁をお願いしたいんですが、この『性的マイノリティに関する施策』を『行政計画』に格上げすべきではないか、という点について、申し訳ありません、聞き逃してしまったので再度、ご答弁をいただけたらと思います。

上地市長の答弁

『行政計画』に格上げするという質問ですね。

『指針』については平成30年から改定作業を行なう予定であることは事実です。

それから『指針』の改定の際には、性的マイノリティなど顕在化した課題の位置づけの変更を検討したいと思います。

その上で、施策の検討にあたっては『行政計画』として、対象期間・数値目標の設定・進捗管理などについて、今後の在り方を検討し見直していきたいというふうに考えます。

元々これは『指針』であっても一般論でいう『行政計画』と言われているものなんです。

たぶん概念が違って、『基本構想』があって『基本計画』があって、っていう中の『行政計画』だっていうふうにたぶん認識されてたと思うんだけど、行政の今の現状はね、『指針』でもこれ『行政計画と呼ばれるものだということを話し合った。

でもそれは藤野議員が言う『行政計画』ではないので、藤野議員の思う『行政計画』に格上げしたい、という話を私はさせてもらいました。

以上です。



フジノの再質問

ありがとうございます。確認ができました。




続いての質問に移りたいと思います。

同性カップルなどのパートナーシップ宣誓による公的承認の取り組みを本市も実施していくべきではないか、ということについてです。

ご答弁は、最初に上地市長が「現状でできること」ということでご答弁をいただいた通りで、まずはその空気感の醸成、あるいは条例改正が行なわれて法的な体系も整ったところで市民の方々の、当事者の方々のアクションも求めていく、というふうな意味に受け止めたんですが、その確認をしたいと思います。

というのも、障がい福祉がここまで進んできたのは、当事者の方々がお顔を出して、例えば精神障がいのある方もお顔を出して行政に交渉をしたりいろんなアクションを行なってきた。

けれども、いわゆる性的マイノリティ当事者とされる方々は、なかなか本当に差別を恐れて、横須賀市が毎年公募をして課長たちと意見交換会をする時でさえ、やっぱり怖いから応募できないっていうふうにおっしゃるんですよね。

でも一方で、『同性パートナーシップ』を導入した世田谷区は本当に20組くらいの同性カップルが住民票を持って区長に面会に行って、その要望を実際にお伝えしているんですね。

それが横須賀市にあるかと言えば、みなさん心の中では同性パートナーシップをやってほしいと思っているし、僕には言うけれども、じゃあ行政交渉の場に来てくれるかっていうと、まだ来れる勇気が無いんですね。

そこで僕自身も改めてやっぱり当事者の皆さんにも頑張ってエンパワーメントして、そしてこの場に来ていただいて、市長とお話しをしていただいて、あるいは部局とも交渉をしていただく必要があるのかな、なんてことを思いました。

【再質問6】
市長がおっしゃって下さった『人権施策推進会議』の意見を聞いていくというのも、たいへんありがたいことではあるんですが、市長の側から当時者のみなさんに呼びかけたいこと。もっとなんとか生の声を行政にも伝えて欲しい、といったような要望がもしあればお答えいただけないでしょうか。

どうしたら空気感が醸成されていくのかという、上地市長のお考えをお聞かせ下さい。



上地市長の答弁

社会の偏見と闘ってきた自分からすると、もっともっと前に出てきてもらいたいし、何も怖がることは無いし。

「誰も一人にさせないまち」だから、何も自分がどんな状態であろうが、受け入れる為に行政・政治はあるんだから、ぜひぜひそういうことを思わずに、考えないで出てきて欲しいと、率直に語って欲しい、と。

まあ、そういう場を私のほうからぜひ聞くチャンスを、さっき言ったように聞きますから。

それで一緒になってまた考えてもらえればと思うんで、はい。



フジノの再質問

ありがとうございます。

いろんな活動家の方々と、いわゆる性的マイノリティ当事者の活動家の方々とお話をしていると、やっぱり自分たちがしっかりと前に出て我々のような代弁者に頼るのではなく、実際の交渉をしていかねばならない、という声もすごく出ているんですね。

その中で横須賀はまだまだ当事者のパワーというか当事者性を発揮して行政と交渉をするというようなところがちょっと弱いのかなと思います。

その理由というのは、差別・偏見が強くて恐ろしいというお気持ちや実態があったからなんだと思っていますが、今いただいたご答弁をぜひ当事者の方々にも聞いていただいて、交渉や市長と意見交換をする場ではぜひ生の声を伝えていただきたいと僕の方からもお伝えをしたいと思っております。




続いて、里親に関する認定のプロセスについては、答弁で状況はよく理解いたしました。

決して本市は排除をしていないと。

通常のプロセスの中で、当たり前のことですが、ふさわしくない方であれば同性カップルであろうが異性カップルであろうが関係なくお断りをする。認定をしない。

そして、適格であれば適格だというふうに判断をして、こどもを委託していくということで理解をいたしました。




SOGIに関する質問では最後の質問になるんですが、協力的な不動産事業者に本市がレインボーフラッグやシールを提供し店頭に掲示していただくよう依頼すべきではないかという点について、再質問をいたします。

この質問、もともとは山本けんじゅ議員がご提案をして下さった。

もう1年くらい前でしょうか。かなり長い間、不動産業者、山本けんじゅ議員の知り合いや応援をしておられる事業者の方々とかなり綿密に意見交換もしていただいて、もう空気感というのはできているんですね。

ただやっぱり統一のフォーマットがあってほしい。

その方が分かりやすいし、当事者の方々にも訴求性がある。

ということから、本市が何らかの統一の、例えばレインボーフラッグであったりシールであったり、シールでしたら「協力店」などと明記されているととても分かりやすいので、その意味であえて今回、質問に入れました。

【再質問7】
業者側の姿勢というのはもうかなり前向きになっていますので、今申し上げたような、本市としての統一フォーマット。フラッグなのかシールなのか、そういったことをぜひご検討いただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。



上地市長の答弁

検討していきたいというふうに考えています。



フジノの再質問

ありがとうございました。

最後に『フードドライブ』の実施について伺います。

市長のご答弁とは裏腹に、担当課長・福祉部次長といろんな意見交換をするとなかなか難しい現実問題もあると。

例えば、生活保護世帯に『フードドライブ』の食料を提供してしまうと、所得認定されてしまう。

困っているから食料を市が提供したのに、それさえ所得として認定されてしまって保護費が減額されてしまう。

厳しい現実があります。

じゃあ生活困窮者の方に提供をするといっても、どこからどこまでのラインが生活困窮者かっていうのは、はっきり分からないんですね。

そこで現行、福祉部としては、高知県がやっている『高知方式』を踏襲して、(市が)分かっている人にだけ、つまり窓口に来た人にだけ提供するっていう方式を昨年度は、現在も提供しているので継続している訳ですが、やっている。

ただ、これはある意味で『性悪説』ともいえると僕は思っています。

確かに生活に困窮していない人も数名は来るでしょう。

けれども、わざわざ食料を取りに市役所に来て、福祉部の障害福祉課、高齢福祉課、介護保険課、そしてこども育成部、こども青少年支援課やこども青少年給付課に来て、「自分が困窮している」と嘘をついてまで食料を受け取りに来る。

そんな手間をかける、本当は生活に困窮していない人が来るとは、僕は思えないんです。

僕は『性善説』に立ちたいと思っているんです。

ですから、市長がご答弁いただいた通りにぜひ進めていただきたいんですが、現場ではいろんな課題も感じておられるようです。

けれどもそこまでガチガチにして身構えなくても大丈夫だよ、と。

実際に、ひとり親のご家庭の集まりである『横須賀ひとり親サポーターズひまわり』などに行くと、そこは生活困窮をまさにしておられる方々がほとんどなんですけれども、

「ああ、そんなのやっていたんだったら、相談に行けばよかった」

とおっしゃる。

相談に来た人にだけ提供しているので、やっていること自体、知られていなかったんですね。

で、その人たちは年末年始、お休みがある期間は給食が無い訳ですから、食費がその分かさむ訳です。

そこに食料の提供ができたら本当に良かったのになという想いが強くあります。

【再質問8】
ぜひそうしたことを念頭においていただいて、できれば実施を広報していただいて、どういう形がよいのかわかりませんが、また『広報よこすか』の締切時期にもうなっていますが、12月、年末に向けてより多くの方が食料を受け取れる体制をご検討いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。



上地市長の答弁

私も『性善説』ですから、様々な支援の場所を設けて、その生活支援ってネットワークを作ることが大切なんで、その線で進めていきたいっていうふうに、前向きに取り組んでいきたいという風に考えます。

以上です。



フジノの再質問

質問は以上になるんですが、全ての質問を通じて感じたことを最後にひと言だけ述べさせて下さい。

新生横須賀。新家族主義。

上地市長が市議時代から掲げてきたことが、今、実現に向かっているんだなというのを強く感じた、すごい答弁の連続でした。

そして代表質問でお聞きしたとおり、前市長は答弁をきちんと部局に伝えていなかったなんてことがあって、答弁は前向きでも実際は動いてないなんてことがよくあったんですね。

けれども上地市長になってそれはきっと無いと信じていますので、これから部局にしっかり足を運んで、より良いものを作る為に上地市長が大きな方針を示して下さった。「誰も一人にさせないまち」という道のりを示して下さったので、より良い横須賀になるように、これからも、僕もしっかりと努力をしてまいりたいと思いますので、ぜひ行政としてもご協力をお願いします。

以上で質問を終わります。

ありがとうございました。



2015年12月議会・一般質問

藤野英明です。よろしくお願いします。

壇上で一例するフジノ

1.「性的な多様性」の存在を前提とした観点から男女共同参画推進条例」の見直しと「第5次男女共同参画プラン」策定の作業等を行なう必要性について

本市では『男女共同参画推進条例』の見直しと『男女共同参画プラン』の改定を定期的に行うことで、時代の流れに沿った理念と施策を盛り込んできました。

横須賀市男女共同参画推進条例

横須賀市男女共同参画推進条例

第4次横須賀市男女共同参画推進プラン

第4次横須賀市男女共同参画推進プラン


ただ、これまでは世の中には男性と女性の2つしか性別が存在しないという「男女二元論」の前提で『条例』も『プラン』も策定されてきました。

けれどもこれまでも数年間にわたって市長と質疑を通して明らかにしてきたとおりで

そもそも性とは男女の2つだけではなく、多様性に富むものであることが現在では自明の理となっています。

現在の本市の『条例』と『プラン』では、現実に存在している性的マイノリティとされる方々の存在が全く触れられていません。

したがって今後の改定作業ではこの観点の導入が不可欠だと僕は考えています。

そこで、市長のお考えを伺います。

平成25年第4回定例会において僕は一般質問で『男女共同参画推進条例』改正の必要性を訴えて市長の見解を伺いました。

その際、吉田市長は

「制定時には想定されていなかったとはいえ、性的マイノリティに関する理念は包含していると考えていますので、御意見として受けとめさせていただきます。」

と答弁しました。

しかし、僕はこの答弁は全くのこじつけで大変残念な答弁だったと感じています。

一般質問に立つフジノ

答弁を受けた当時も、そして今回の一般質問にあたっても複数の市民の方に現在の条例をまず読んでいただき、その上で市長答弁のように「性的マイノリティに関する理念は含まれていると思うか」を尋ねてみました。

その結果、全員が

「現在の条文のどこをどう読めば、性的マイノリティに関する理念に該当するのか理解できなかった」

とお答えになりました。

もちろん当事者であるいわゆる性的マイノリティとされる方々にも実際に条例を読んでいただき市長答弁を伝えたのですが、失望の声ばかりでした。

「自分は法学部の出身だけど、条文を無理に読み込んでまでセクマイがこの条例に入っているというのは無理がある」

「今まで横須賀市はいろんな取り組みをしてくれたこともあって、私たちの側に立って理解しようとしてくれているのかと思っていたけれど、法律である市の条例には書きたくないと感じさせる答弁は、結局、本音では私たちを無視したいのかと悲しくなった」

などの感想をもらいました。

そもそも条例の附則においてあえて「条例の定期的な見直し」を定めているその目的は、まさに条例の制定時には想定されていなかった事柄であっても、変化していく現実の社会に即して新たな条文を盛り込んでいくことで、現実をより良く変えていく為です。

附則「見直し規定」

附則「見直し規定」


今回の場合で言えば、「男女二元論」ではない「性的な多様性」の観点を、明確に誰もが分かる形で条文に書き込むことです。

そこで市長に伺います。

【質問1】
いわゆる性的マイノリティとされる方々の存在を当然の前提とした「性的な多様性」の観点に基づいて、全面的な「条例」の見直しを行うべきではないでしょうか。

お答え下さい。

(→市長の答弁へ)




次期の『第5次男女共同参画プラン』(平成30年度施行)策定は来年度(平成28年度)から作業を開始します。

『条例』では理念的な事柄が中心に記されるのと対照的に、『プラン』では詳しく年次と数値目標を明らかにした上で今後行なっていく取り組みを記す、重要な工程表です。

その取り組みはPDCAサイクルに基づいて計画通り実施しているか進捗状況を毎年評価し、さらに目的とした成果が得られたかどうかを検証します。

第4次男女共同参画推進プランの進捗管理・評価

第4次男女共同参画推進プランの進捗管理・評価


こうした「計画行政」のもとで進められる今の日本において、『プラン』に記されるか否かはまた「条例」とは別に実効性の担保において大きな意味があるのです。

そこで市長に伺います。




【質問2】
この『第5次プラン』策定に当たっては、従来の「男女二元論」を前提とせずに

いわゆる性的マイノリティとされる方々の存在を当然の前提とした「性的な多様性」の観点に基づいて、全面的な見直しを行うべきではないでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)



世田谷区と杉並区では性的マイノリティに関する認知の有無、人権侵害の有無など市民の意識を調査する為のアンケートを実施しました。

世田谷区が実施した区民意識調査

世田谷区が実施した区民意識調査


性的マイノリティに関する設問

性的マイノリティに関する設問


アンケート結果を分析したページ

アンケート結果を分析したページ


この結果報告書をじっくりと読んでみたのですが、区民の方々の意識の現状、さらに今後の課題が明らかになり、これから取り組みを進めていく上で両区にとって大変有効な調査だったのではないか、と僕は高く評価しています。

本市では『男女共同参画プラン』の策定に当たっては、毎回、あらかじめ「市民意識調査」を実施してきました。

この結果分析を『プラン』策定に反映させていることからも、大変に重要な調査だと受け止めてきました。

そこで、市長に伺います。

【質問3】
来年度実施予定の『市民意識調査』では、従来の「男女共同参画」に関する設問だけではなく、「多様な性が存在する現実を反映したプラン」とする為にも「性的な多様性」に関する情報提供と意識調査を行なうべきではないでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)




現在、市役所の所管課の名称は『人権・男女共同参画課』です。

そして『条例』や『プラン』に関して、諮問に基づいて議論や答申を行なっている機関は『男女共同参画審議会』です。

「性的な多様性」が自明の理である現在において、これらの名称や目的も、現実に沿ったものではありません。

そこで市長に伺います。

【質問4】
「性的な多様性」を前提とする現実に合ったものに変えていくべきではないでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)

2.過労死・過労自殺等の防止の為に、国・県だけでなく、本市が積極的に取り組みを行なう必要性について

今では「karoushi」という単語は、海外においてもそのまま通用するそうです。

諸外国には存在しない異常な労働慣行が日本には存在します。

働かされすぎによってたくさんの人々が自殺や突然死に追い込まれたり、仮に生き残ることができたとしても、重い障がいや病気を抱えていかざるをえない現実があります。

一般質問を行なうフジノ


長年、僕は自殺対策に取り組んできたのですが、その中でこの異常な現実に気づき、絶対に放置してはならないと痛感してきました。

警察庁の統計では、遺書が残っていた方々の統計もあり、自殺の原因・動機を分析しているのですが、「勤務上の問題」によって毎年2,000人以上の方々が自殺へ追い込まれていました。

勤務問題を原因・動機の1つとする自殺者数(警察庁・内閣府)

勤務問題を原因・動機の1つとする自殺者数(警察庁・内閣府)


しかし、その一方で「労働災害」として認定された自殺は毎年わずか30件から90件ほどしかありません。

労災認定状況

労災認定状況


このように、異常な過剰労働を強いる企業とそうした企業を十分に取り締まらず、労災認定のハードルを高くして犠牲者と遺族を苦しめてきたこの国の政府の怠慢によってたくさんの犠牲が現在も増え続けています。

そしてどうしても忘れてはならないのが平成20年に本市久里浜の飲食店に勤務する20代女性が過労死させられた事件です。

そのブラック企業の対応のひどさも許せませんが、同じまちに暮らすひとりの人間として、そして自殺対策に取り組んできた政治家として本当にショックな事件でした。

当事者・家族・弁護士・研究者をはじめ関係者のみなさまが長年にわたって法整備を国会に働きかけてきたのですが、この事件の報道をきっかけに、僕自身も微力ながらそうした取り組みに参加するようになりました。

関係者のみなさまの本当に長年のご苦労とご尽力によって、昨年11月、ついに『過労死等防止対策推進法』が施行されました。

今年7月には『過労死等の防止のための対策に関する大綱~過労死をゼロにし、健康で充実して
働き続けることのできる社会へ』が閣議決定されました。

法律の中身も、『大綱』の中身も、関係者のみなさまにとっては納得がいく内容ではありませんでした。

それでも「小さく生んで大きく育てていこう」と励ましあい、今年から政府による具体的取り組みが本格的にスタートすることを見守ってきました。

しかし、現在までの国の取り組みは非常に弱く、怒りをおぼえるほどです。

現在11月は『過労死等防止啓発月間』です。

過労死等防止啓発月間を伝える厚生労働省のポスター

過労死等防止啓発月間を伝える厚生労働省のポスター


でも今この議場におられる、あるいはインターネット中継を観ておられるどれだけの方が今まさに『過労死等防止啓発月間』であることをご存知でしょうか。

ご存知ないと思います。

市長との一問一答を行なうフジノ

市長との一問一答を行なうフジノ


厚生労働省は11月1日から全国29会場で『過労死等防止対策推進シンポジウム』を開催しています。

過労死等防止対策推進シンポジウム神奈川会場

過労死等防止対策推進シンポジウム神奈川会場


全国で最初の会場となった11月1日の神奈川会場に僕も参加しましたが、そこにおられたのはかねてから面識のある方々、法整備の為にがんばってきたご遺族らばかりでした。

2015年11月1日に開催された神奈川でのシンポジウム

2015年11月1日に開催された神奈川でのシンポジウム


つまり、『法』によって国民のみなさまや経営者に啓発すると定めたのに十分な周知の取り組みも行なわれてはいないのです。

本市においても『広報よこすか』などでの広報も特にありませんでした。

そこで各部局へヒアリングをしましたが、国・県などから「何の協力依頼も来ていない」とのことでした。

確かに、国・県などから具体的な通知や政省令が出なければ、本市単独でいきなり何かを進めることは難しいかもしれません。

しかし、『過労死等防止対策推進法』の第3条(基本理念)及び第4条(国等の責務)において、地方公共団体は過労死等の防止の為の対策を国との協力・連携のもとに行なうことと定められています。

また、過労死等防止の事業と銘打っていなくとも、本市は『市民相談』の中で過重労働に苦しむ方々の相談にのってきた取り組みも僕は承知しています。

さらに、外郭団体である『横須賀市産業振興財団』でも産業カウンセラーによる相談窓口を毎週開催してきました。

かつては労働行政イコール国・県というしばりがありましたが、その状況下でも本市は働く市民の味方であろうとしてきた。

そして今では過労死等を防止する法律ができて、市にも対策をとる責務が定められたのです。

もっと本市には命を守る為にできることがあるはずです。

だからこそ、たとえ国の動きが不十分であっても、市民のみなさまの心身の健康を守る為に本市ができることをさらに率先して、積極的に行なっていくべきだと僕は信じています。

そこで、市長のお考えを伺います。

【質問5】
法において地方公共団体の責務も定められていますが、本市における過労死等防止の施策はどこが所管するのでしょうか。

【質問6】
法第5条では、『過労死等防止啓発月間』の趣旨にふさわしい事業が実施されるよう努めねばならないと地方公共団体に求めています。

今年度、本市が特に動けなかったのは承知していますが、今後、本市はどのような取り組みを行なっていくのでしょうか。

【質問7】
法第9条から第11条では、啓発活動・相談体制の整備・民間団体の活動に対する支援を地方公共団体に対して求めています。

今年度、本市は過労死・過労自殺等の防止に資する取り組みを行なってきたのでしょうか。

【質問8】
仕事と生活を調和させ、健康で充実して働き続けることのできる社会の実現に寄与する為に、本市は新たな取り組みの実施を検討すべきではないでしょうか。

以上4点についてお答え下さい。


市長の答弁を聴くフジノ

市長の答弁を聴くフジノ



3.「都市計画マスタープラン(案)」における本市から東京湾をまたいで千葉県へつながる道路(東京湾口道路)の位置づけに対する市長の考えについて

横須賀市歌の歌詞にもありますが、馬堀から東京湾をまたいで千葉県へとつなぐ橋、あるいは地下トンネル『東京湾口道路』が、かつて本市では真剣に計画されていました。

対岸の千葉県富津市HPでは今も明確に掲載されています

対岸の千葉県富津市HPでは今も明確に掲載されています


その後、国においては経済社会状況の変化と行政改革の流れによって、計画は凍結されました。

本市においても吉田市長の巨大公共事業に反対する観点から新たな『横須賀市基本計画』を策定する際に、計画の中の図から『東京湾口道路』の名称を削除しました。
 

横須賀市基本計画

横須賀市基本計画


けれども、削除したのはあくまで名前だけです。

全く理解できないことなのですが、図から名前だけを無くしたのです。

実質的には『東京湾口道路』を意味している『馬堀から東京湾へ伸びる矢印』」が『基本計画』の中のあらゆる図にはハッキリ描かれたままになっています。

名前は載っていないが「東京湾口道路」を意味する矢印が明記されている

名前は載っていないが「東京湾口道路」を意味する矢印が明記されている


全く理解できないこのような対応を取った理由として、『基本計画の策定に関する特別委員会』で当時の政策推進部長が

「姿勢として横須賀市が明るい未来に向かってということであるならば、国に対してそういった基本的な姿勢は手をおろさずに続けていく」

と答弁しました。

つまり、名前は削除したが道路をつくる意志は全く変わらない、との答弁がなされたのです。

「名前だけ無くして巨大公共事業を廃止したように見せかけたが矢印を図に残すことで、実際はこの道路を作りたい」という本市の姿勢を許すことはできません。

僕は市議会議員に転職する前のいち市民の時からずっと『東京湾口道路』はあらゆる観点から不要だと考えてきました。

そこで「実際は『東京湾口道路』を作りたい」という市側の意図が込められた『基本計画』を議会で可決するか否かの採決にあたっては、反対票を僕は投じました。

現在策定中でパブリックコメントにかけられている『都市計画マスタープラン案(目標年次2035年度)』においても、『名前は書いてないが実質的には東京湾口道路である矢印』が、プラン案中のほぼ全ての図に明記されています。

パブリックコメントにかけられている「都市計画マスタープラン(案)」

パブリックコメントにかけられている「都市計画マスタープラン(案)」


この矢印が記されたたくさんの図を見るたびに僕は強い怒りを覚えます。

将来都市構想図より

将来都市構想図より

土地利用方針図より

土地利用方針図より


そこで、市長のお考えを伺います。

【質問9】
川崎から木更津へトンネルで作られた『東京湾アクアライン』は総工費1兆4400億円に上りましたが、それに匹敵するこの巨大公共事業を、吉田市長はそもそもどのように評価しておられるのでしょうか。

【質問10】
『名前は削除したが、実質的には東京湾口道路を意味する矢印』を掲載し続けているという市民には理解しがたい現状を、吉田市長は市民に問われたら一体どのように説明するのでしょうか。

【質問11】
国は昭和30年代から東京湾口道路の為に約70億円と言われる税金を使って調査を進めてきましたが、実現せずに、平成20年になって、国土交通省が凍結を表明したと聞いています。

その後、現在に至るまで国における何らかの取り組みを把握しているのでしょうか。

【質問12】
仮に、国から建設に向けて働きかけがあった場合、吉田市長はそれに応じたいと考えているのでしょうか。

以上4点についてお答え下さい。








市長の答弁

ご質問ありがとうございました。

【答弁1】
『性的な多様性』の観点に基づき、『男女共同参画推進条例』を全面的に見直すべきではないか、というご質問を頂きました。

『男女共同参画推進条例』で目指している、誰もが性別にかかわらず個人として尊重され主体的に行動し、あらゆる分野において個性と能力が発揮できる社会は性的マイノリティとされる方々への理解・配慮もなされた社会であると思います。

性的な多様性に関する観点は重要なものと認識しているところですが、現行の条例において取り組んでいくことができると考えています。




【答弁2】
次に、『性的な多様性』の観点に基づき、『男女共同参画プラン』の策定を全面的に見直すべきではないかというご質問を頂きました。

第5次の『男女共同参画プラン』の策定にあたっては、様々な性の在り方を意識して進めていく必要性があると認識をしております。

今後『プラン』の策定に際し、市民アンケートや『男女共同参画審議会』等の意見を踏まえて、性的な多様性に関する課題を検討していきたいと考えています。




【答弁3】
次に、『男女共同参画プラン』の策定にあたっての『市民意識調査』において、性的な多様性に関する情報提供と意識調査を行なうべきではないかとのご質問を頂きました。

『性的な多様性』が認められつつある中、行政の取り組みも今後様々な性の在り方を意識して進めていく必要があると認識しています。

『性的な多様性』に関する情報提供についてはすでに取り組みを始めているところです。

今後『男女共同参画における市民意識調査』においても、『性的な多様性』に関する設問を加えることについて『審議会』の意見等を踏まえ、検討してきたいと考えています。




【答弁4】
次に、『人権・男女共同参画課』および『男女共同参画審議会』の名称や目的を性的な多様性を前提としたものに変更すべきではないかというご質問を頂きました。

所管課名や審議会の名称はその目的とともに、市民の方に分かりやすいことが大切であると考えています。

『人権・男女共同参画課』および『男女共同参画審議会』の名称や目的の変更については『第5次男女共同参画プラン』や事業の方向性などを踏まえ、考えていきたいと思います。




【答弁5】
次に、人権・男女共同参画課及び男女共同参画審議会の名称や目的を性的な多様性を前提としたものに変更すべきではないかという御質問をいただきました。
 
所管課名や審議会の名称は、その目的とともに市民の方にわかりやすいことが大切であると考えています。

『人権・男女共同参画課』及び『男女共同参画審議会』の名称や目的の変更については、第5次男女共同参画プランや事業の方向性などを踏まえ、考えていきたいと思います。




【答弁6】
次に、『過労死等防止対策推進法』において、地方公共団体の責務が定められているが、本市はどこの部局が所管するのかという御質問をいただきました。
 
本市における過労死等防止の施策のうち、自殺防止の相談啓発は健康部、国が行う事業所等への過重労働の防止・啓発の協力は経済部で行います。

また、職員を任用する立場では、総務部が産業医、精神科医、臨床心理士などを配置して、職員の心の相談に応じているところです。




【答弁7】
次に、過労死等防止対策推進法第5条で、地方公共団体に求められている『過労死等防止啓発月間』の趣旨にふさわしい事業について御質問をいただきました。

国と協力して過労死等の防止のための対策を推進することは、市としても重要なことだと考えていますので、引き続き広報紙やホームページを活用し、相談窓口の紹介や事業所等への啓発活動を行なっていきます。

また、11月20日に国から保健所に過労死等防止に関するリーフレット等が届きましたので、健康づくり課の窓口に配架をしています。
 
今後も、国の所管庁である労働基準監督署との連携を強化していきたいと考えています。




【答弁8】
次に、過労死等防止対策推進法第9条から第11条で、地方公共団体に求められている啓発活動、相談体制の整備、民間団体の活動に対する支援について御質問いただきました。

本市では、保健所健康づくり課で精神保健福祉相談を、市民相談室では社会保険労務士による無料の労働相談を行なっています。

さらに、横須賀市産業振興財団でも、産業カウンセラーによる予約制無料相談を実施しています。
 
また、私が横須賀地区災防団体等連絡協議会主催の全国労働安全衛生週間、横須賀地区推進大会に来賓として呼んでいただいたときに、その挨拶の中で、常にメンタルヘルスの必要性について話をさせていただき、周知・啓発に努めているところです。




【答弁9】
次に、仕事と生活を調和させ、健康で充実して働き続けることのできる社会の実現に寄与するために、新たな取り組みの実施を検討すべきではないかという御質問をいただきました。

仕事と生活を調和させる、いわゆるワークライフバランスの推進は、大変重要なことだと考えています。
 
今後は、事業者との連携を強化し、仕事と生活の調和に関する啓発活動を行ってまいります。




【答弁10】
次に、『都市計画マスタープラン(案)』における『東京湾口道路』の位置づけに関連して、東京湾アクアラインに匹敵する巨大公共工事の評価について御質問いただきました。
 
『東京湾口道路』は、東京湾アクアラインに匹敵する巨大な公共事業であり、道路ができれば、アクアラインと同様にレジャー活動のみならず、物流など経済活動についても効果があると考えています。

しかし、そこに投入する公費として、費用対効果は考えなければならないと思っています。
 
市として、本当に必要な道路については、これまでも『三浦半島地域広域幹線道路整備促進期成同盟』において積極的に要望活動を行なってきましたが、その活動の経過において、『東京湾口道路』は要望から外してきたところです。




【答弁11】
次に、『東京湾口道路』の矢印を掲載し続けている現状を市民に対してどのように説明をするのかという御質問をいただきました。

『東京湾口道路』については、平成27年8月14日に閣議決定された国土づくりの方針を示す国土形成計画における位置づけが存続していることから、継続して位置づけを行なっています。

『東京湾口道路』に関して、国が位置づけを持ち続けるのであれば、このように計画の中に名称は落としたものの矢印としては位置づけを行っているところです。




【答弁12】
次に、平成20年以降、国の何らかの取り組みを把握しているのかという御質問をいただきました。
 
平成20年以降の新たな取り組みの把握としては、平成20年7月4日に閣議決定された前の国土形成計画において、『東京湾口道路』の構想を進めるとしていた表現から、湾口部、海峡部等を連絡するプロジェクトについては、長期的視点から取り組むと今までのスタンスから位置づけがトーンダウンしています。

これ以外の話は、特段把握をしていません。




【答弁13】
次に、仮に国から建設に向けて働きかけがあった場合、それにどのように応じるのかについて御質問をいただきました。
 
現時点で、国からの働きかけは特段ありませんので、市としても当面整備に向けた要望を行なうつもりはありません。






フジノの再質問

市長、ご答弁ありがとうございました。では、再質問を行います。

まず『男女共同参画推進条例』の見直しを、いわゆる性的マイノリティの方々の存在も当然のものとして含めた『性的な多様性』の観点を取り入れて見直しをしてほしい、というふうに申し上げましたが、

社会は大きく『性的な多様性』を寛容に認めていく方向に変わっているにも関わらず、市長は前回(平成25年)と同様、「現状のままでいきたい」というふうにご答弁いただきました。

そこでぜひお聞きしたいんですが、この『横須賀市男女共同参画推進条例』のどの条文、前文なのか、何条をもって、具体的にその性的マイノリティの方々の存在が読み込めるのか?

僕がこれまで市民の方や、当事者の方からお聞きしても、

「どこを指して言っているのか。どこにも自分の事がはっきりと書かれていない。『男女』としか書かれていない」

というふうにみなさんおっしゃるんです。

市長、答弁調整の時、それから平成25年の時も答弁調整の時も、こういうことを話し合ったと思うんですが、どの条文で具体的にその答弁につながるのか、教えて下さい。



市長の答弁

『セクマイ』と呼ばれる方々を直接的には表現はしていませんけれども、

前文の中にある「誰もが性別に関わらず、個人として尊重される」

あるいは第1条の目的にある「誰もが性別に関わらず個人として尊重され・・・」

中略をしますが「主体的に行動できる社会」というのは、こうしたセクマイの方々への理解や配慮もされた社会でなければいけない。

そういう認識で申し上げました。



フジノの質問

先ほど市長は、僕が「『人権・男女共同参画課』と『男女共同参画審議会』の名称を変えよ」と質問した時に、「(名称は)わかりやすいことが大切だ」というふうにご答弁いただきました。

これは組織論の話でおっしゃったんだと思うんですけど、当然『条例』も分かりやすい観点から書かれなければならないと思うんです。

前文も第1条も読みましたが、これは文脈の中にたまたま「誰もが性別に関わらず」と書いてありますが、そもそも『条例』のタイトルからも、それから、その他の部分を文脈として読んでいけば、これ、『男性と女性しか指していないこと』は明白です。

「明記されないことが人の気持ちを傷つけていることになる」

ということを、たくさんこれまでも質疑で申し上げてきました。

横須賀市は相談窓口を持っていますが、「性的マイノリティに関する相談も受け付けていますよ、と明記してほしい」と言って、実際に書いていただきました。

それによって初めて「相談を受けて良いんだなというふうにわかったよ」というふうに言ってくれる。

『条例』ってすごく重いものだと、みなさん、市民の方も当事者の方も把握しておられるんです。

その中で、「自分たちは入れてもらえないのか。ひとこと、『多様な性の存在を前提とするこの社会の中で』とか、一言入っていれば全く違うのに」と。

それでも「全く見直す必要性がない」というふうにお考えなんでしょうか。



市長の答弁

この『条例』の制定の目的自体は、おっしゃるようにセクマイとされる方々への光を当てることや、その存在について想定した上で書かれたものではない、というふうに認識しております。

ですので、その見直しの必要性が全くないとは私も申し上げません。

ただ、現段階においては、それよりも市民のみなさんの理解をさらに進める為の啓発活動であるとか、市として取り組むべき事業を位置付ける『プラン』の策定事業の中でまずは取り組んでいくことが、順番としては正しいのではないかな、と思っています。



フジノの質問

初めて『性的な多様性』についての質問をしてからもう8年くらいになりますか、市長。

かなり長い間、市長と議論してきて、横須賀市は本当に先進的なまちだと理解しています。これは僕と市長の信頼関係の中でできたことなのかもしれません。

ただ、どうして対外に向けて、つまり『男女共同参画推進条例』とか、あるいは『宣言』とか、外に向けたことになると急にトーンダウンしてしまうのか。本当に理解ができません。

今年度予算で作っていただいた『性的マイノリティに関するリーフレット』の中でも、横須賀市は本当に先進的なことがたくさん書いてあって、

世の中ではよく『LGBT』と言いますが、横須賀市は『LGBTQ』と『Questioning』の方の存在も漏らしていないし、

それから、僕の前回の議会で質疑した『SOGI』(=Sexual Orientation and Gender Identity)についてもあえて書いてくれている。

これくらい進んだことを多くやっている。

でもこれ、配られるのは当事者の方、ご家族、学校。

なぜ、市の法規として大変重要な重みを持っている『条例』には書いていただけないのか。

『プラン』については前向きなご発言をいただいているのに、どうして法律の中には明記していただけないのか。

その違いは何故なんでしょうか。教えて下さい。



市長の答弁

この『男女共同参画推進条例』については、『条例』を設置した際の社会的な背景もやはり少し異なる、ということで、この条例に位置付けることが適当なのかどうかという議論も一方でしなければいけないと考えています。



フジノの質問

前回の質問をした時は、この『条例』の最後の『見直し』が行われた平成25年4月1日施行からわずか数か月の頃だったので、当時は社会状況もまだまだでしたし、改定をした直後でしたので、「時期尚早なのかもしれない」というふうに思いました。

けれども『附則』において必ず5年以内に見直しを行う事になっていますよね。

そして、これまでの横須賀市、そして横須賀市教育委員会の取り組みの中で、意識醸成や、それから実際にお困りの方の支援と、だいぶ進んできたと思うんです。

それで5年間経ちます。

まもなくこの改定に向かう時期がやってきます。

そこでぜひ取り組んでほしいと思うんです、『見直し』に。

市長おひとりがもちろん決めることではないのは承知しています。

ですから、条例改定の必要があるのかどうかも含めて、『男女共同参画審議会』に『条例の見直し』について諮問をしていただけないでしょうか。

そもそも『見直し』が必要かどうか自体を諮問していただけないでしょうか。

お答え下さい。



市長の答弁

現在この『審議会』へは『プラン』の方をしっかりと検討していただきたい、とそのように思っています。

まず来年度は議員ご提案の『アンケート』も実施をしたいと思っていますし、その『プラン』の中間評価も行なっていただく必要がある、と、そう思っています。

そういう意味では、今この段階で条例の見直しの必要性について諮問をする、というのは、この今の作業スケジュールの中では少し難しいかな、というふうに思います。



フジノの質問

市長、申し訳ないんですが、例えば「多様な性を前提とする」というひとことを入れる事だけに、そんなに作業時間というのは必要なものなんでしょうか。



市長の答弁

議員は「ひとこと入れるだけ」とおっしゃいましたが、『条例』ですし、そうすると『条例』の名称であるとか、あるいは『条例』のそもそもの策定目的であるとか、そういったものも一緒に勘案しなければいけないと思いますので、決して簡単な作業ではない、というふうに思っています。

いずれにしましても、平成28年度は市民の皆さんの意識の調査等を通じながらですね、こうした検討を進めていきたいと思っています。



フジノの質問

市長、「今の条例の中にも理念は含まれている」とおっしゃっているじゃないですか。

理念は含まれているなら文章に戻すだけの話で、条例の背景が変わるとか、そんなこと詭弁じゃないですか。

今、理念に含まれているなら、それをわかりやすい言葉に直すだけで、それがどうして市長の中では結びつかないのか分かりません。

どうしてこれだけ取り組みを進めているのに条例には書きたくないのか。

それは何故なんですか。



市長の答弁

決して「書きたくない」と申し上げている訳では、まずありません。

ただ、社会的な課題の1つとして、やはりまだまだ女性の社会進出・社会参画、そういった課題が一方で目に見える形で大きくある。

そういった課題の解決するためにつくられたこの『条例』と、その、多様な性を認めていく世の中を作っていくという理念的なものとを一緒にしてしまっていいのか、という議論というのは当然生じなければいけないと私は思っています。

往々にして女性の社会参画、そういった取り組みと、いわゆる性的な多様性を認めていく取り組みといういのは、一概に同じ手段を伴うとは限らないと思っていますので、理念のレベルで共有できていても、やはり『条例』の中で位置付けるとなれば、発生する作業というのは多いのではないかと思っています。



フジノの質問

まだ、「女性の社会進出が解決できていないからこのまま続けたい」ということなんですけれど、では性的マイノリティの方々が就職活動に大変苦しんでおられたり、企業の中で自分の本当の気持ちを話せないまますごく苦しい思いをしている。そういう人たちのことは関係ないと、この条例の中では関係ないんだと、そういうふうなお考えだということですか。



市長の答弁

この条例に位置付けることが適当かどうかというのはやはり議論はしなければいけないと思います。



フジノの質問

そうすると「別の条例を単独でつくる」ということでよろしいですか。



市長の答弁

そういった議論も含めて、『単にひとこと追加する』というでは済まない議論がこれから必要になるだろうというふうに思っています。

ただ、「『審議会』への諮問を」というふうにおっしゃいましたけれど、来年度の中でやるべき作業というのは、ある程度現在想定をしている中では、『条例』に関する審議まではなかなかボリュームとしても難しいのではないかと思っています。



フジノの質問

来年度できない、ということなんですけれど、将来については含みを残している、再来年度やるかもしれない。そう受け止めてよろしいですか。



市長の答弁

そう受け止めていただいて結構です。



フジノの質問

では続いて、『市民意識調査』について1点伺います。

『杉並区政モニターアンケート』および世田谷区が実施した『男女共同参画に関する区民意識実態調査の報告書』は読んでいただけたでしょうか?



市長の答弁

全部は読んでいませんが、ある程度の質問内容は押さえています。



フジノの質問

市長からすでに「次回の『市民意識調査』の設問については検討していきたい」と前向きなご答弁を頂いていますが、これら両方の調査をみると、かなりいろんな事が見えてきたと思うんです。

横須賀市においてもこれを僕が絶対にやるべきだというふうに考えるのは、横須賀市が横須賀市なりに出来る範囲で一生懸命やってきたこれまでの約8年近くのいわゆる性的マイノリティとされる方々への支援がどの程度市民のみなさまに浸透しているか、客観的に知る良いチャンスだと思うんですね。

言うならば、「初めての『性的マイノリティに関する施策の行政評価』が『市民アンケート』で初めて成される」という位置付けにもなるのかな、というふうに思っていますので、ぜひこれは必ず加えていく方向で進めていただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。



市長の答弁

言葉に対する認知度や、理解の進み具合というのが把握できるような設問は用意したいと思います。



フジノの質問

続きまして、組織の名称についてです。

「分かりやすいことが大切だ」というふうに市長はご答弁の中でおっしゃいました。

人権・男女共同参画課。

『人権』というと過去、横須賀市の中には社会行政としていわゆる同和問題を扱ってきたり、それから我が国にいろいろな形で強制連行されてきた方々、外国人の方々の問題などを扱ってきた。

『人権』ってそういう事柄や障がいのある方々への差別の問題などがイメージができると思います。

そして『男女共同参画』というと、やはり『男性』『女性』という『男女二元論』の中で、女性の社会進出、そして女性も男性と同等以上に頑張れる、すごい存在なのだということを当たり前のものとしていこう、というその意図は、はっきり伝わってくるんです。

でも実際、『人権・男女共同参画課』がこれまで本当に頑張ってくれて、性的な多様性に関する取り組みは他のまちに絶対に引けを取っていないと思うんです。

そこに、もっと分かりやすい名称として、今やっていることを加えていくというのは何か問題があるんでしょうか。



市長の答弁

やはり、分かりやすさと、名称があまり長くなりすぎるというのは避けなければいけないとは思いますが、課の名称ではそういった考えです。



フジノの質問

では続いて、『過労死等防止』について質問いたします。

まず、所管課についてのご答弁、ありがとうございました。

基本は『経済企画課』が主管課になって、状況に応じて相談業務として『保健所健康づくり課』や『総務部人事課』が対応していくのかな、と思いました。

ただ1点ちょっと残念だな思ったのが、やはり地方公共団体の責務の1つとして、『教育活動を通じた啓発』というものも含まれております。

今回、発言通告に教育長に対する質問を入れていないので、市長から間接的にお伺いする形になるんですが、若い頃から労働関係法令について理解を深めることも重要であって中学校・高等学校を通じて啓発を行っていくことが必要だ、ということも『大綱』には明確に書き込まれているんです。

ですから必要に応じて『学校での指導・教育』というのが、教育委員会を通じてかもしれないんですが、来ると思います。

そういう意味では、やはり所管課は教育委員会が含まれるんではないか。

それからもちろん今までも市民相談に乗っていただいている市民部も含まれるのではないかと思うんですが、この認識は共有していただけるでしょうか。



市長の答弁

基本的にそういう認識は共有しますが、現在のところ『過労死防止』という観点での啓発が何か進んでいるとは、私も認識としてはあまり持ててはいません。



フジノの質問

続いて、認識の共有を図りたいという意味で何点か伺いたいんですが、市長は久里浜での『和民』における過労自殺の件は憶えておいででしょうか?



市長の答弁

憶えています。



フジノの質問

この時、このニュースを聞いた時の率直なお気持ちをお聞かせいただけますか?



市長の答弁

その時の気持ち、となかなか言えるかわかりませんが、やはり会社側の対応も良く無かった所ありますし、やはり研修も無ければ、本当に慣れない仕事をさせられて、長時間働かされた、と。

そういった労働をやはり認めてはいけないものだ、というふうに認識しています。



フジノの質問

「過労死・過労自殺、あるいは過労による疾病・疾患・障がいが引き起こされるような労働状況はあってはならない」と市長もお考えになって下さいますか。



市長の答弁

あってはならないと思います。



フジノの質問

バックグラウンドが同じ想いだという事で、共有していただけたと思います。

本当に20代後半の若い女性がこんなことで命を奪われるなんて絶対にあってはならない事だという怒りと悲しみと悔しさが、今もはっきり残っています。

そんな中で、国の対策の状況というのは本当にひどいものがありまして、先ほど国の全般の警察署の統計の中で『勤務問題』が2000人から居るのに、『労災認定』されているのが100人に満たない、というお話しをしました。

横須賀市も調べてみたんですけど、毎年、横須賀市では・・・ごめんなさい。人数をまるめるのは嫌なんですけど、おひとりおひとりのバックグラウンドがありますので・・・

けれどもだいたい約80名から100名の方が毎年亡くなっているとして、その中で遺書を残しておられた方で『勤務問題』がメインの理由だという方はやはり5名から10名は毎年いらっしゃる。

けれど多分、県の労働局へ経済部は問い合わせていただいたと思うんですが、平成20年の過労自殺事件以来、横須賀市内では過労自殺・過労死は起こっていない、『労災認定』されていないっていうふうになっているはずなんです。

こういう現状と国の基準、ハードルの高さなどを市長はどんなふうにお感じでしょうか。



市長の答弁

私も『労災』の統計の区分についてはあまり詳しくなくて、あまり行政的な答弁というのはしづらいところですけれども、実際、当事者の方のご遺志や置かれた状況というのはその前段でもよく拾い上げてはいただきたい、というふうには思います。



フジノの質問

やはり国・県は今までも労働行政、取り組んできたんだけれども、それでもこんなにも乖離がある、という現実をひとつ知っていただきたい。

感想まで求めてしまったのは申し訳なかったと思いますが、やっぱりこの現実というのは放置してはいけないと思います。

今回、法律で『地方公共団体』の責務が謳われました。

『地方公共団体』とは書かれてはいても、その中では県がメインになることが多くあるかもしれません。

それでもやっぱり横須賀市にもこういう実態があって、全国と同じ状況がある。勤務問題で苦しんで過重労働で苦しんで、そして自殺に追い込まれる人がいる。

そんな中でも横須賀市ができることがたくさんあると思っています。

先ほど市長が例にあげて下さった事、それから僕自身が例としてとりあげた事、いろいろあると思います。

最後に質問として、僕は「新しい取り組みを始めていただけないか」ということを申し上げました。

それは何かというと、今まで横須賀市がやってきたことっていうのは、基本的に相談中心なんです。

過重労働に苦しめられて「本当に限界だ」って言った時に、相談として受け止めてくれるのが市だった。

でもそれはやっぱりそれ、相談を受けてその場では楽になっても、企業に戻って働かされたら、また苦しみはかえってくる。

結局、相談をしてもその後の状況が変わらなければ、苦しみからは逃れられない。

だから僕、これから『過労死等防止対策推進法』がある今は、市に相談が来たりしたら、県や国の監督機関と意見交換をするタイミングを持ったり、定期的に持ってくれとは申し上げませんが、「こういうケースがあるんだ。実際にもっと支援してくれ」というふうに、市民の方の背中を押してあげる、支えてあげる。そんな取り組みをしていただけないか、というふうに思うんですが、いかがでしょうか。



市長の答弁

直接的に1番身近な組織としては『労働基準監督署』になろうというふうに思いますので、ぜひどんな連携ができるかというのは考えていきたいと思います。



フジノの質問

『労基署』には、『自殺対策連絡会』にもメンバーとして入っていただいていますし、接点はいろいろあると思うんです。

そんな中で横須賀市がもしも「助けてほしい」というサインを、声をあげてくれた方、市民相談に実際に来ていますし、その時にはやはり行政からサポートしてあげてほしい。

市には企業への監督権限なんていうのは存在しませんし、あくまでも啓発ぐらいしかできない。

でも啓発しかできないんでは、やはり実質的なサポートには弱いと思うんです。

そして、今の国・県の取り組みの弱さをみるにつけても、勤務問題で亡くなっている方がこれだけ、千倍くらい『労災認定』より多いのに放置されている状況をみるにつけても、実質的な企業への取り組みを、市も後押しをしてほしいというふうに要望したいと思います。

最後に、『東京湾口道路』に関する『都市計画マスタープラン』における位置づけについて質問をします。

僕は市長と市議時代からいろんなお話しをさせていただきましたが、『東京湾口道路』について、市長、熱意を持って市議から市長になった後も、まだ一時期仲が良かった頃、この話をした事をよく憶えています。

費用対効果の面からも考えなければならない、そういう抑えたニュアンスでは無くて、当時ははっきりと「必要は無いんだ」「防災に資するというものでも無いんだ」とはっきりおっしゃっていただいていたな、というふうに思います。

そんな中、『基本計画』に位置付けなければならないのも本当に残念な、玉虫色っぽい、いわゆる日本ぽい決着にはなりましたが、名前を落としたことをもって市長は「実質的にこれはもう廃止したんだ」と僕は受け止めて『基本計画』の時には質疑を交わしませんでした。

ただ『都市計画マスタープラン』、それから先ほどの政策推進部長の答弁を聞くと、ちょっと今、市長のおっしゃったことと齟齬があるような感じがしました。

そこで確認させてください。

『東京湾口道路』を造ることについて、政策推進部長は「明るい未来に向かう事」というような趣旨のご答弁をしておられます。

「『東京湾口道路』を造る事は横須賀にとって明るい未来につながることだ」と、市長はお考えでしょうか?



市長の答弁

あまりそうは思いません。



フジノの質問

ありがとうございます。僕も全くその通りだと思います。

そして、『横須賀が明るい未来に向かう事』と『巨大公共事業の借金を背負わされたりする事』は、全く相反する事だと思います。

また『東京湾フェリー』との関係もあると思いますし、取り組まねばならない課題はたくさん他にあると思います。

だからこそあえて今回この質問をしたいんですが、市長。『都市計画マスタープラン(案)』から、『矢印』も削除することはどうしてもできないんですか。

この地域主権の時代の中で、国の計画の中に入っているから仕方がない、ただ唯々諾々と受け入れて『矢印』を書き続けるんですか、これからも。

これはカット出来ないんですか、市長の判断で。



市長の答弁

国の『国土形成計画』、そしてこれに基づいて県もいわゆる都市計画区域の整開保と呼ばれる『整備開発保全の方針』、そして『神奈川交通計画』、こういったところでも同様の位置づけを行っていますので、なかなかこの位置づけを消し去る、という事は、そういったところとの合意形成が必要になるんではないかと思っています。



フジノの質問

最後の質問になります。

『名称』を外すだけでもどれほどご苦労なさったか、当時、市長からお聞きしたことをよく憶えています。

その『基本計画』の着地点というのは1期目の本当に厳しい中でよく頑張った、というふうによく憶えています。

が、いまや市長は2期目に入り、国や県のいろんな機関とも市長はお話しをするようになり、意見交換をする機会というのも大変増えたと思います。

本当に必要な道路はたくさんありますからそちらの取り組みを進めつつも、実際には『凍結』をされていて、そしてもう見込みはない道路。これを横須賀市民に向けた、このまちの将来の設計図、しかも都市マスタープランは2035年が目標年度ですから、あとほんの20年。

20年の後にこんな道路つくるのか。

ありえない。絶対にありえないと思うんです。

仮に計画が上がってきたらまた、その時は相談しながら載せていけばいいかもしれないけれども、今は絶対にできない。

それにも関わらず載せつづける事ってやっぱり僕はおかしいと思うんです、地域主権の時代に。

ですから、他の必要な道路についての要望活動・要請活動などがメインになるのは重々承知していますが、「こういった公共事業を横須賀はもうやらないんだ」、そうはっきりとメッセージを打ち出して、国の『計画』に逆に横須賀の声を取り入れさせるような、神奈川県の『計画』などにも横須賀市の声を反映させるような、そういう取り組みを市長にはぜひしていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

ご答弁をいただいて質問を終わります。



市長の答弁

考え方が相違するわけではないと思いますが、私としてはできればその作業にかける労力は、必要な道路への要望活動の労力に充てていきたいというのが正直なところです。

ですので、国や県の計画に位置付けられている以上ですね、この表記は変えずにこの表記を落とす作業を頑張るよりも、必要とされている道路の要望活動を頑張りたいというところです。



2013年12月議会・一般質問

藤野英明です。よろしくお願いします。

20131126fujino03

1.予算編成における「部局内でのペイ・アズ・ユー・ゴー原則」の有無と各部局へのその周知について

複数の部局と意見交換をする中で、

「新たな施策を行なう時は、自らの部局の今ある事業を廃止して財源を生み出さねばならない」

という声をしばしば耳にします。

いわゆる『ペイ・アズ・ユー・ゴー原則』の考え方です。

【質問1】
(1)こうした「部局内でのペイ・アズ・ユー・ゴー原則」は、予算編成のルールとして明確に設定されているのでしょうか。

【質問2】
(2)もしルールとして設けているならば、これはやめるべきではないでしょうか。

「実施計画」「財政基本計画」で想定した事態の他に国の制度改正や市民ニーズの新たな課題も当然起こります。

そうした課題に対して、あるひとつの部局の中だけで必要な財源を捻出することには限界があります。

そもそも新旧問わず各事業への財源配分は市長が市政全般の優先順位を俯瞰的視点から判断すべきことではないでしょうか。

【質問3】
(3)もしルールとして設けていないならば、それを再度周知すべきではないでしょうか。

『ペイ・アズ・ユー・ゴー原則』が設けられていると誤解して各部局が行動しているのであれば、「財政難」という現実を前に萎縮してしまい自らの為すべき取り組みに枷をはめている実態があるのだと思います。

ルールでは無いならば、それを改めて周知すべきではないでしょうか。

以上3点について、お答え下さい。



2.横浜横須賀道路の料金値下げ実現に向けた今後の活動と値下げ実施がもたらす効果の訴求方法について

去る10月28日、『三浦半島地域広域幹線道路整備促進期成同盟(三交同)』の会長として、吉田市長は小泉進次郎・古屋範子両代議士とともに国土交通大臣を訪れて要望活動を行ないました。

その様子は、翌朝の神奈川新聞1面トップで

「政府・与党、横横道路値下げ検討、割高路線料金見直し」

と報じられました。

2013年10月29日・神奈川新聞より

2013年10月29日・神奈川新聞より


全国の自治体がどれほど望んでも要望活動では国土交通省の局長クラスまでしか面会が叶わない現状があります。

そんな中で、大臣とお会いし、さらには「国全体の見直しの中で横横道路の通行料値下げについても検討していきたい」との言質を引き出せたことは、取り組みの第一弾として大成功だった、と高く評価したいです。

さきの9月議会において僕は、吉田市長と小泉・古屋両代議士との連携を求めて市長の答弁を厳しく批判しましたが、それはまさにこうした活動の実現を望んでのことでした。

実際には行動で結果を出して頂いた市長にはその批判へのお詫びを申し上げるとともに、今回の要望活動に対して感謝を申し上げます。

(1)値下げの実現に向けて、今後どのような二の矢、三の矢を放っていくのか。

今回の要望活動はまさにタイミングを捉えた「政治主導」によるダイナミックな取り組みでした。

けれどもこうした「政治主導」はあくまでも飛び道具であってたびたび行なうべきものではありません。

今後は、各界の協力を得ながらの地道で実務的な取り組みを継続していかねばなりません。県内外の他都市との連携も特に重要です。

【質問4】
第二弾、第三弾の取り組みとして、具体的にどのような対策を行なっていくのか、『三広同』会長として、横須賀市長としての考えをお聞かせ下さい。


20131126fujino04


(2)横横道路の通行料金値下げが「首都圏全体にもたらす様々なメリット」や「首都圏全体のビジョンにおける位置づけ」をどのように訴えていくのか。

市長選挙も含めてこれまでは、もっぱら「周辺の有料道路の通行料金と比べて横横道路は著しく割高だ」との主張が値下げを求める理由のメインだった印象があります。

料金体系

料金体系


これは確かに市民のみなさまの生活実感としても最もわかりやすいです。

しかし、政府では今、来年4月に向けて高速道路料金の割引制度の見直しが行なわれています。

例えば、全国ほとんどの区間で実施している平日昼間の通行料金3割引ですが、東日本・中日本・西日本の高速道路3社と国土交通省は、これを廃止する検討を行なっています。

アクアラインも今年度いっぱいで社会実験が終わる?

アクアラインも今年度いっぱいで社会実験が終わる?


さらに、社会実験としてこれまで大幅な割引料金だった「東京湾アクアライン」や「本州四国連絡高速道路」などは、今季限りで値上げに転じる見込みです。

今後はオリンピック開催に向けて、首都圏広域幹線圏内ではさらに厳しい綱引きが予想されます。

つまり、今回の『三交同』の要望活動の結果は良好でしたが、国全体の見直しの中で引き続き予断を許さない状況にあります。

そこで、「割高だから下げろ」という主張では決して無く、本市や三浦半島の地域エゴでは無いことを強く打ち出さねばなりません。

今後の首都圏全体のニーズ・交通アクセス・防災・経済・観光などの様々な面において長期的に大きな利益と活力をもたらすことを前面に押し出して強く訴えていく必要があります。

そこで市長に伺います。

【質問5】
首都圏全体の発展のビジョンにおいて、横横道路の通行料金値下げがもたらす様々なメリットを今後どのように訴えていくのでしょうか。

お答え下さい。


20131126fujino05



3.「市民が主役のまちづくり」を実現する為の、各種会議の情報公開・資料提供の在り方を改善する必要性について

(1)本市の各種会議の情報公開が遅くアクセスしづらい現状を、一刻も早く改善すべきではないか

本市が開催している各種会議(委員会・審議会・協議会・懇話会など)は、本市のホームページで開催予定は告知されていますが、実際の開催結果がどうだったかは全く公表されていません。

横須賀市HP「よこすかカレンダー」より

横須賀市HP「よこすかカレンダー」より


したがって、市民のみなさまは市役所の市政情報コーナーを、市役所が開いている時間帯に訪れて、紙ベースでの閲覧やコピーを行わねばなりません。

市政情報コーナーについて

市政情報コーナーについて


一方、国や県の各種会議では、当日から数日のうちに配布資料、議事概要、議事録などがホームページ上に掲載され、審議結果を誰もがいつでもインターネット上で閲覧し、資料も入手することができます。

さらにインターネットによる動画配信が生中継され、録画中継でいつでも観ることが可能な会議もあります。

【質問6】
市長が2期目の選挙でも掲げた「市民が主役のまちづくり」を実現するには、こうした現状を改善すべきではないでしょうか。お答え下さい。




(2)各種会議の配布資料は原則全て傍聴者に提供すべきではないか

同じく、本市の各種会議の問題の1つとして、会議終了後、わざわざ傍聴者の方々から配布した資料を回収していることが挙げられます。

これは傍聴者の利便性を損なっているだけで、納得できる合理的な理由は全くありません。

もしも回収している理由が我々市議会への配慮であるならば、それは過剰な配慮に過ぎません。

【質問7】
各種会議で委員らに配布した資料は傍聴者の方々にそのまま全て提供すべきです。

市長の考えをお聞かせ下さい。


20131126fujino02



4.いわゆる「性的マイノリティ」とされる方々の支援に関する本市の現在の姿勢を、対世間・対当事者の方々に対してより強く打ち出す為の「宣言」や「条例改正」の必要性について

(1)性的な多様性を保障する本市の姿勢を「宣言」として強く打ち出すべきではないか

今年3月、大阪市淀川区の榊区長は、パトリック・リネハン大阪・神戸アメリカ合衆国総領事と会談しました。

リネハン総領事と榊区長

淀川区facebookよりリネハン総領事と榊区長


リネハン総領事はゲイであることや同性婚を公表しLGBT支援の活動を積極的に行なっていることで有名です。

淀川区ではこの会談をきっかけに、6月には大阪初の行政主導でLGBT関連のイベントを開催し、9月1日には『淀川区役所LGBT支援宣言』を打ち出しました。

淀川区LGBT支援宣言

淀川区LGBT支援宣言


『宣言』は、職員の人権研修実施・正しい情報発信・活動に対する支援・声を聴く、このわずか4項目だけであるにもかかわらず、マスメディアによって好意的かつ多数の報道がなされて、当事者の方々にも大変高く評価されました。

けれども実は、性的な多様性を保障する為の「実質的な取り組み」は明らかに本市の方が進んでいます。

しかし、淀川区の『宣言』は、対世間・対当事者の方々向けに強い訴求力を持つアピールの手法の1つとして極めて有効でした。

僕たちはここから学ばなければなりません。

つまり、本市がどれだけ先進的な取り組みを実施していても、当事者の方々にそれを知って頂き、実際に利用して頂くことができなければ対策を実施していないことと変わらないのです。

そこであえて提案します。

【質問8】
本市の姿勢を強く打ち出す為に、同様の『宣言』をあえて行なうべきではないでしょうか。

お答え下さい。




(2)性的な多様性を保障する為に、「条例」に明確な位置づけを行うべきではないか

今年9月、東京都文京区では「男女平等参画推進条例」、多摩市では「女と男の平等参画を推進する条例」、それぞれの改正案が可決されました。

どちらの条例も「性的指向」と「性自認」による差別禁止を都内で初めて打ち出した、として高く評価されています。

本市では「男女共同参画推進条例」の第7条において「性別による人権侵害の禁止」を謳ってはいますが、「性的指向」や「性自認」による人権侵害や差別の禁止までは読み取ることはできません。

また、本市の場合は「性的マイノリティ」に関する課題は『横須賀市人権施策推進指針』に明記されており、条例が無くとも「実務的」には取り組みの根拠が担保されています。

当時、本市が「指針」を策定したことは「実務的」には画期的な出来事でしたが、僕とごく一部の関係者が評価しただけで、世間には届きませんでした。

一方、先ほどの「宣言」と同様に、文京区と多摩市は「条例改正」により明確に法的な位置づけをしたことで、世間と当事者のみなさまにとても強くアピールし、圧倒的に支持されました。

この2つのまちの条例改正のポジティブな影響の大きさからやはり僕たちは学ばねばなりません。

そこで市長にあえて伺います。

【質問9】
本市も「男女共同参画推進条例」の改正を行なうなど、性的な多様性の保障を条例に明記すべきではないでしょうか。

お答え下さい。


20131126fujino01

5.自殺対策をもう1度見直し、実効性を高める取り組みとする必要性について

(1)自殺対策に強く取り組むべき9月において、前月比2倍の犠牲者が出てしまったことをどのように捉えているか。

内閣府自殺対策推進室では、全国の市区町村別自殺者数を毎月、公表しています。

これによると2013年9月、本市の自殺による犠牲者数は8名でした。8月が4名であったことから、2倍へと増加しています。

2007年からわが国では、9月10日の「世界自殺予防デー」とそれからの1週間を「自殺予防週間」と定めて、国・地方公共団体をあげて自殺対策を全国で強力に推進することとしています。

本市でも毎年9月は街頭キャンペーンの実施など啓発活動に力を入れてきたのですが、まさにその9月において前月比2倍の犠牲者が出てしまいました。

われわれ自殺対策に取り組む人間はこの現実を直視し、謙虚に対策を見直さねばなりません。

【質問10】
市長はどのようにお考えか伺います。




(2)保健師・精神保健福祉士など精神保健福祉相談員を、業務量の増加に見合うように増員すべきではないか。

本市は他都市に先駆けて自殺未遂者支援に取り組み始めたものの、当初見込んだような課題解決に最後まで寄り添うような体制は実現できていません。

さらには圧倒的な業務量の増加の為に、ゲートキーパー機能として最重要である精神保健福祉相談への対応件数もここ数年で著しく減少してしまっています。

原因は、何よりも人員不足にあります。

こころの健康係をはじめとする、最前線で働いている精神保健福祉相談員(特に保健師・精神保健福祉士)を増員すべきです。

自殺対策基本法では、地方公共団体の責務として、第13条では「自殺の防止等に関する人材の確保」が、第17条では「自殺未遂者に対する支援」が謳われています。

【質問11】
法に明記された責務を果たし、そして市民のいのちを守る為の体制を再構築する必要があるのではないでしょうか。

お答え下さい。


(3)自殺へと追い込まれてしまった犠牲者の方々の背景を知り、分析し、本市の自殺総合対策に反映させていく上で、現在国や県から提供されている情報で十分だと考えているか。

『自殺総合対策大綱』では

「地方公共団体が自殺の実態・地域の実情に応じた対策を企画・立案・実施できるよう国は必要な情報の提供を推進する」

と明記されています。

しかし現在提供されている情報では、本市で亡くなられた方々がどのようなことに苦しめられて追い詰められてしまったのかを分析し、対策を取ることは極めて困難だと僕は感じています。

【質問12】
市長は、現在の情報提供の在り方で十分だとお考えでしょうか。それとも、より詳細なデータと分析の提供を国に求めていくべきだとお考えでしょうか。お答え下さい。


(4)「自殺総合対策大綱」の中で指摘されながらも国や自殺予防総合対策センターの取り組みが全く進んでいない「心理学的剖検」を、本市は独自に行なっていくべきではないか。

現在の自殺個票データだけでは知ることができない、自殺で亡くなられた方々のご遺族等からの詳細な聞き取り調査を行なうことで、個別の背景を分析し、地域診断が可能になり、実効性のある対策につなげることができます。これを『心理学的剖検』と呼びます。

ご遺族の方々に自ら保健所まで出向いて頂く現在の『自死遺族の分かち合いの会』とは異なり、ご遺族のもとへこちらから訪れるアウトリーチ活動としての効果も期待できます。

遅々として進まない不十分な国の取り組みをいつまでも待っているのでは救われるべき命が失われてしまいます。

【質問13】
本市ができることから進める形で『心理学的剖検』を実施していくべきではないでしょうか。

市長の考えをお聞かせ下さい。


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(5)複数の鉄道事業者が県内において視覚障がいのある方の転落防止と自殺対策の為に「線路転落防止柵の設置実験」をスタートさせている。本市内の駅においてもこうした取り組みを早期に実施するよう鉄道事業者へ要請すべきではないか。

この10月から、東急電鉄、相模鉄道がメーカーと共同で新型の昇降式ホームドアの実証実験をスタートさせました。

2013年3月15日・毎日新聞より

2013年3月15日・毎日新聞より


かねて市長と質疑を交わしてきたとおり、従来のホームドアでは設置コストが高く重量も重いという短所がありました。

しかし新型では数メートルおきに立てた柱にワイヤーロープや樹脂製のバーを通して電車の到着によってロープが上昇する方式でコストも低く軽量です。

これならば相互乗り入れによって車両のドア位置が異なったりドアの数が違う車両が混在している京浜急行の各駅においても導入が可能です。

【質問14】
視覚障がいのある方々の転落防止、自殺対策の観点に加えて、酒に酔った人々の転落事故が多くある実態を踏まえれば、本市各駅においてもこうした即効性のある取り組みを早期に実施するよう鉄道事業者へ要請すべきではないでしょうか。

市長の考えをお聞かせ下さい。

以上で僕の1問目を終わります。



市長の答弁

御質問ありがとうございました。

【答弁1】
まず、部局内での『ペイ・アズ・ユー・ゴー原則』は予算編成のルールとして明確に設定されているのかという御質問をいただきました。
 
平成26年度の予算編成に当たって各部に示した予算編成要領では、『財政基本計画』で個別に推計した以外の事業は、前年度の一般財源と同額の範囲内で工夫するよう指示をしています。

(フジノ注:前年度と同じ金額で対応しろというこの市長の答弁は、つまり「『ペイ・アズ・ユー・ゴー原則』がある」という意味です)




【答弁2・3】
次に、『ペイ・アズ・ユー・ゴー原則』をルールとして設けているのであればやめるべきではないか、設けていないならばそれを周知すべきではないか、という御指摘をいただきました。
 
先ほど申し上げましたような指示はしていますが、あくまでこれは工夫を促すための指示ですし、喫緊の課題に対応するために必要な事業については、優先順位を判断して予算計上しています。

したがいまして、「現在のルールを変更する必要は無い」と考えていますし、「今以上の周知も必要ない」と考えています。




【答弁4】
次に、横浜横須賀道路の料金値下げの実現に向けて、今後どのような要望活動を行うのかという御質問をいただきました。
 
今回の要望活動は、古屋範子代議士、小泉進次郎代議士の御尽力により、太田国土交通大臣にお会いできましたが、これは極めてまれなことであると考えています。このチャンスを生かすためにも、4市1町によります三浦半島サミットを通じて連携を強め、『三浦半島地域広域幹線道路整備促進期成同盟』、いわゆる三広同における要望活動を強化し、県とも足並みをそろえて、あらゆる場面を通じて、引き続き、具体化に向けた要望活動を行ってまいります。




【答弁5】
次に、首都圏全体のビジョンにおける位置づけをどのように訴えていくのかという御質問をいただきました。

現在、首都圏では、3つの環状道路が整備されています。内側から首都高速中央環状線、東京外かく環状道路、いわゆる外環道、そして首都圏中央連絡自動車道、いわゆる圏央道の3つです。

特に、横浜横須賀道路が圏央道と接続された際には、横須賀市と東京中心部の外側の各都市とが新たなルートで結ばれ、物流面、観光面で大きく生まれ変わることになります。また、自動車交通の分散が図られることで、都心部へのアクセスも時間短縮が期待されるところです。




【答弁6】
次に、各種会議の情報公開が遅く、アクセスしづらい現状について御質問をいただきました。

公開している審議会等の議事録及び会議資料は、原則として市民に提供するため、市政情報コーナーにおいて閲覧に供しています。

審議会等の設置及び運営に関する要綱により、議事録等につきましては、横須賀市のホームページに掲載することが努力義務となっていますため、ホームページに議事録等を掲載していない審議会があるのも事実です。

今後は、公開している審議会等の議事録等については、積極的にホームページに掲載するよう検討してまいります。




【答弁7】
次に、各種会議の配付資料は原則全て傍聴者に提供すべきではないかという御質問をいただきました。

公開で行われた会議の配付資料については、部数に限りのある資料や会議開催の都度使用する資料、及び審議・検討過程である情報が記載されている資料を除きまして、今後、傍聴者に提供してまいりたいと考えています。




【答弁8・9】
次に、性的マイノリティとされる方々の支援に関する姿勢をより強く打ち出すための『宣言』や条例改正の必要性について御質問いただきましたので、あわせて回答いたします。

『宣言』については、本市には『横須賀市人権都市宣言』があり、「性別や国籍を問わず、市民一人一人をかけがえのない個人として尊重します」と宣言しています。条例改正についても、制定時には想定されていなかったとはいえ、性的マイノリティに関する理念は包含していると考えていますので、御意見として受けとめさせていただきます。

また、『横須賀市人権施策推進指針』において、人権課題として性的マイノリティの人権を掲げ、本市の施策を評価していただく『人権施策推進会議』の平成24年度のテーマといたしました。その意見を受けて、これからも取り組みを進めていきたいと考えています。




【答弁10】
次に、自殺対策に強く取り組むべき9月において、前月比2倍の自殺犠牲者が出てしまっていることについて御質問をいただきました。
 
自殺予防週間のある9月に自殺者が多くなったということは大変残念なことですが、昨年9月の平成24年度12件であったのが今年度は8件になった、そして累計に関しましても66件であったところ、本年は49件であったという減少傾向が見られますので、今後の推移を見守りたいと思っています。




【答弁11】
次に、保健師、精神保健福祉士など精神保健福祉相談員を業務量の増加に見合うよう増員すべきではないかという御質問をいただきました。

御指摘のように、自殺対策を初め、業務量の増もあり、精神保健福祉相談の対応件数は減少しています。

従来からの業務を含め、見直しを行い、相談業務にきめ細やかに対応できるよう、体制を立て直したいと思います。




【答弁12】
次に、自殺対策に反映していく上で、国や県から提供されている情報で十分だと考えているのかという御質問をいただきました。

国や県から提供されている情報は十分であるとは考えていませんので、『自殺未遂者対策』を通じて自殺未遂者と直接かかわり、さまざまなケースの背景も含め、把握するようにしています。

これは横須賀市独自で得られる情報であり、詳細なデータや分析を国に求めても、同様の情報を得ることができないと考えています。




【答弁13】
次に、『心理学的剖検』を本市は独自に行っていくべきではないのかという御質問をいただきました。

『心理学的剖検』を独自に行なうことは、御遺族に接触することを初め、大変困難なことであり、これからの課題であると考えています。

先ほども申し上げましたが、自殺未遂者とのかかわりの中で得られる独自の情報がありますので、まずはそこから見えてくる対策に優先的に取り組みたいと考えています。




【答弁14】
次に、線路転落防止柵の設置実験のような取り組みを鉄道事業者へ要請すべきではないのかという御質問をいただきました。

いろいろなドアの位置に対応できる線路転落防止柵、ホームドアが考案され、幾つかの駅で設置実験が行われています。今後とも、新たな方法が考案されていくことが予想されますので、安全の確保、転落防止のため、鉄道事業者に対し、前向きに取り組んでいただけるよう要望していきたいと考えています。



フジノの質問

市長、御答弁ありがとうございました。

では、御回答いただいた順番に再質問してまいります。

まず、『ペイ・アズ・ユー・ゴー原則』。

これは僕が通称で呼んでいるものですけれども、「部局内での『ペイ・アズ・ユー・ゴー原則』があるのではないか?」ということをまず質問いたしました。
 
平成26年度予算策定の要領においては、基本的には、シーリングではないですけれども、同額で工夫するように求めてはいる。ただ、それが『ペイ・アズ・ユー・ゴー原則』というものでは無い、というふうに受けとめました。

(*フジノ注:これは市長の答弁に対する皮肉です)

以上のことから、この要領が原則であって、何らかの『ペイ・アズ・ユー・ゴー原則』がある無いということについては、「そもそも存在していないので、特に周知なども行わない」というふうに受けとめています。
 
ここで改めて確認しておきたいのですが、

僕が意見交換をする中では、実際の予算編成過程でいえば、現在の年の予算の範囲内を超えないように、新規の行政課題があったとしても、とにかくほかの課題を廃止するか減らすかして、でなければ提案ができないというふうに、やや萎縮してしまっているような方々がいるのも事実なのです。

そのような時に、「いや、そうは言っても、財政基本計画や実施計画で見込んだこととは異なる新しい行政課題が起こる。そういう時はきちんと提案しなさい」と、市長としては言ってきていると思うのです。

でもその一方で、今年度予算の範疇を超えて提案することはできないと誤解をして、提案を萎縮してしまってできなくなっているとしたら、それは問題だと思うのです。
 
僕は、「ペイ・アズ・ユー・ゴー原則が『無い』なら『無い』ということを周知せよ」というふうに申し上げたのは、『ペイ・アズ・ユー・ゴー原則』のみにこだわっているのではなくて、そういう新しい課題も起こり得ると。それは時には枠の中を超えることもあり得ると。

「そして。その判断は最後に市長がしてくださるのですから、提案そのもの自体を萎縮せずにしなさい」と。

「そういう視点を持っていて下さい」と。僕はそういうことを職員の方々に望みたいというふうに思っているのです。

市長はこの点について、同じように考えていただけるでしょうか。



市長の答弁

提案自体を萎縮することがないように、私も職員に期待をしています。



フジノの質問

ありがとうございます。
 
続いては、横浜横須賀道路の値下げについての質問に移りたいと思います。
 
本来、『三広同』の要望活動というのは、横浜横須賀道路の値下げの話だけではないのですが、今回の質問ではそのことだけに絞らさせていただいております。
 
今後の対策として、あらゆる場面を通じて求めていくという御答弁をいただきました。ぜひもう少し具体的におっしゃっていただければと思います。特に他都市との連携というのが非常に重要になってくると思うのですが、そういった点についても言及していただければと思います。



市長の答弁

まず、道路の要望団体というものは県内には幾つもありまして、『三広同』のような地域による要望団体のほかにも数多くあります。

その中の1つの『都市計画街路整備促進期成協議会』というような、正式名称、後で土木部から申し上げますが、こういった会での会長職も私務めています。こちらについては、当然、他の自治体も所属した協議会ですので、この協議会等を通じての要望活動なども考えることができますし、答弁の中で申し上げた『三浦半島サミット』なども、連携を強化する1つの舞台になるのではないかというふうに思っています。

土木部から正式名称だけ答弁させます。



土木部長の答弁

それでは、正式な名称について、私のほうからお答えをさせていただきます。

『神奈川県都市計画街路事業促進協議会』でございます。



フジノの質問

それがいわゆる13団体と呼ばれるものでよろしいのでしょうか。



市長の答弁

13団体の中には、今申し上げたような協議会と、あるいは自治体だけでつくる団体と、幾つか分かれています。そのうちの1つです。



フジノの質問

ありがとうございます。

来年4月の国の有料道路全体の見直しの中で、早ければこの中に横浜横須賀道路の見直しも出てくる可能性もあると。そうすると、残された期間というのは、もう本当に数カ月しかない。ですから、今ここで畳みかけていくことが必要だと思うのです。
 
そこで、12月、1月、2月というのは、要望活動を関東圏内一丸となって、もちろん横浜横須賀道路の要望だけではないわけですが、そこに必ず盛り込んでいくというような取り組みが必要となると思うのです。

その、ここから数カ月間の畳みかけていくような具体的な対策というのをぜひ市長の口から、語れる範囲で結構ですので、語っていただけるのかというふうにきょうは思っていたのですが、やや一般的な御答弁なのかという印象を受けました。

今回、大臣にお会いしていただくというようなことはやはり華々しく、非常に派手ではあるけれども、ここから先はもう実務的な交渉が続いていくと思うのです。そこに加えて、そういったいろいろな団体との関係を良好なものにして連携調整をしていくという根回しも必要だと思います。ぜひそれは力を入れて取り組んでいっていただきたいと思います。




また次の質問に移りますが、首都圏全体のビジョンにおける横浜横須賀道路通行料金の値下げがもたらすポジティブなメリットについてももっと語っていただきたい。これは重ねて申し上げたいというふうに思います。
 
市長が先ほどおっしゃった、大きく生まれ変わるという姿、それは横須賀・三浦の地域エゴではなくて、これからオリンピックもあって、そのときに横浜横須賀道路がより利用しやすくなる。

今でもかなり利用されていますが、例えば料金が平日深夜、それから土日のみが割引になっている現状で、僕の同世代の友人は、平日に移動したくても、わざと土日や深夜に移動して、料金の安いときに移動するというようなことをしています。

そのために、深夜や土日の混雑というのは尋常ではない通行状況になっています。

これが、平日も料金が値下げになれば平準化もされるし、それによって首都圏全体の交通も緩和していく。それは防災にも資する。そういったビジョンをぜひ大きな絵の中で描いていっていただきたいと思うのです。

それは先ほど申し上げた、来年4月に向けた全体の見直しの中で、いかにこれを実施することが国全体にとってもメリットになるのかというのを市長から、『三広同』の会長でもありますし、他の要望団体の会長も務めておられる市長の口から、国に対しても、それから関東圏内にお住まいのいろいろな地域の方々にもお伝えしてアピールしていっていただきたいというふうに思うのです。

この点についてはどのようにお考えでしょうか。



市長の答弁

横浜横須賀道路の料金が高いことによって、まず三浦半島の発展という意味では、物流面、あるいは観光面で、大変な阻害要因の1つになっているというふうに思っています。

また、その上でさらに申し上げれば、例えば横須賀新港や久里浜港、あるいは三崎の港、こういったものが東京湾の速度規制を受けずに首都圏にアクセスできる港であると。横須賀新港は少し規制を受けますけれども。

そういった港の強みというものも、物流面の話と関係しますけれども、横浜横須賀道路の値下げということが大変高い効果が上がるようになるのではないかというふうに思っています。

そして、それはひいては首都圏の一大消費地に向けての物流面でのコスト減というのは物価の減というものにもつながり得る話ですし、また、東京オリンピック開催の際に、例えば宿泊地や、あるいはスポーツ観戦に来られた方々が同じ足で観光されるという際に、三浦半島を選んでいただける大きな理由にもなってくるのではないかというふうに思っています。

そういったことも含めて、国に対しては今後も要望していきたいというふうに思います。



フジノの質問

ありがとうございます。

来年4月の見直しの中に値下げが盛り込まれるように、我々も協力をしてまいりますし、ぜひ全市一丸となって取り組んでいかれるように、市長にはリーダーシップをとっていただきたいと思います。




続いて、『各種会議の情報公開』について伺います。
 
まず、各種会議の『インターネット上での情報の公開』についてです。

今後は積極的に掲載をしていただけるという御答弁をいただきました。これはぜひそうしていただきたいと思います。
 
先ほど、一部留保があったように伺いました。

それは次の質問にもかかわるのかもしれませんが、「すでに現時点で公開しているものについては積極的に掲載する」というような御答弁だったと思います。

僕としては、原則全て、議事概要程度は公開をする。それから、資料についても公開をする。議事録については、委員の皆さんの確認もございますので、しばらくおくれるということはあると思うのですが、速報としての議事概要や配付資料は、可能な限り全ての会議で公表すべきだというふうに考えています。

この点について、市長のお考えはいかがでしょうか。



市長の答弁

時間的なスピード感というのは多少、審議会ごとに異なるところあるかもしれませんけれども、基本的には、公開しているものについては積極的にホームページでも公開していくと。そういう姿勢です。



フジノの質問

続いて、実際に傍聴に訪れて下さった方々への配付資料の回収はしないでいただきたいという点について、再度質問いたします。
 
先ほど申し上げかけたのですが、たしかいくつかの条件があって、それは例えばプロセス、まだ決定前の過程であるといった条件を除いては公開していくという御答弁だったと思います。

このいくつかの条件、もう1度おっしゃっていただけないでしょうか。



市長の答弁

まず、部数に限りのある資料。そして、会議開催の都度、使用する資料。もう1つは、審議・検討過程である情報が記載されている資料。そういったものを想定しています。



フジノの質問

1番と2番については承知いたしました。

3番については疑義があります。

つまり、委員の方々というのは、各種会議に市民の皆様の代表として、例えば特に公募市民の方は出ておられる。そういった方々に資料が提供されているということは、つまり市民の皆様に、そのプロセスも含めて提供して、そして議論をしていただく、あるいは傍聴を通じて、その意思形成にかかわっていただくということだと思うのです。

3番の点についても、可能な限り公開をしていただきたいというふうに思うのですが、いかがでしょうか。



市長の答弁

審議・検討過程にある情報の中で、それがひとり歩きすることによって、審議会での審議というものが例えば中立性が損なわれたり、別のバイアスが加わってしまったりということにならないようには配慮していきたいというふうに思っていますが、基本的に、ただ単に素案として出して公表もしてあるようなものについては、傍聴者の皆さんに提供するという姿勢は持っていきたいと思っています。



フジノの質問

意思決定過程の最中にあって、途中経過を議論している資料が表に出てひとり歩きするのが、言うならば「怖い」ということかと受けとめました。

ただ、実際には横須賀市は情報公開進んでいますから、ほとんど全ての会議は公開をしていて、特殊な状況でなければ非公開にはしません。公開している各種会議については、当然、傍聴者の方々にメモも許可をしております。実際には、その資料を一生懸命、皆さん書き写しているわけです。

その資料がひとり歩きしてしまうのが怖いのであれば、傍聴者の方々のメモも禁止するべきだと思うのですが、そのようなことというのは、絶対この横須賀市ではできないと思うのです。
 
そう考えると、メモを禁止していない以上、実際には情報が外には出ていますし、メモというような形で間違った数字が出るよりは、横須賀市のその経過であるということを明記した上で、これは決定したものではないということを明記した上で、その資料そのものを傍聴者の方々に提供するほうが横須賀市にとってもメリットがあるし、傍聴者の方々にとってもメリットがあるのではないかというふうに考えますが、市長、いかがでしょうか。



市長の答弁

基本的には、基づいている考え方は同じだと思っています。

ただ、例えば調査・研究に関して、その資料が外に出てしまうことによって、その調査・研究の事務が能率的に遂行されなくなるおそれがあったりとか、そういったものなどは持ち帰っていただくと少し困るというようなこともあろうかと思いますので、念のため、そういった資料についても想定はしているということです。



フジノの質問

これからの時代、特に『国民健康保険運営協議会』などに(傍聴で)出ていても、その給付が増えていく中で、保険料の見直しもしなければならない、そういったセンシティブな議題を扱うことが審議会も多くなっています。

「保険料を値上げしていくのではないか」というような思いを持ちながら市民の方々は傍聴に来られる訳です。

そこで一生懸命、情報を、配付資料をメモしていく。繰り返しになるのですけれども、誤解を与えかねないようなデータ、情報であればあるほど、市のクオリファイされた資料であるということ、しかも途中経過であるということを出して、それをしっかりとわかっていただくことのほうがよりメリットが高いのではないかというふうに思っています。
 
また、市長がおっしゃった事務方の事務が滞ってしまう、あるいは議論そのものが妨げになるような資料という想定が今、僕にはできないのです。

どういった時にそういった資料になるのかというのが少しイメージできないので、市長もイメージできておられるのかわからないのですが、そういったものを除いて、可能な限り公開していくということをお約束していただいたということでよろしいのでしょうか。



市長の答弁

可能な限り公開していきたいと思っています。



フジノの質問

それでは、質問を移りまして、『性的な多様性』を保障する為の本市の現在の姿勢を強く打ち出すことについて伺いました。

「御意見としては受けとめます」ということでした。

今回、僕は、市長に繰り返し「あえて」という言葉を申し上げました。

実際には、横須賀市の取り組みは全国に誇るべき状況にあると思います。

ただ、『見せ方』という点では、僕もそうですし、『実務』が進むことがまず大事だというふうに考えてきました。条例をあえて改正するとか、宣言を打ち出すとか、そういったことはやってきませんでした。

それは『性的な多様性』の話だけでなくて、自殺対策についても、他のまちで少しずつ『自殺対策基本条例』をつくるのがブームになってきていても、「横須賀市は条例をつくらなくても、実際の活動のほうが進んでいるから、わざわざ後追いで条例をつくるまでもない」というのが本当のところだったというふうに思っています。
 
性的な多様性の保障についても同様の考えでやってまいりました。

ただ、大阪市淀川区、それから文京区、多摩市が宣言を出したり、条例改正をして、それが大量に好意的に報道され、また、マスメディアだけでなく、インターネットメディアなどでも高い評価を得ている。さも、ものすごくすてきなことがそのまちでは行われているような、そしてセクシャルマイノリティ支援が進んでいるかのような印象を打ち出すことに成功して、こういったインパクトを率直にどのように受けとめられたか、市長はどのようにお考えでしょうか。



市長の答弁

文京区や多摩市については、「性的自認等の文言が入っているということは、少し時代も進んできているのだ」というふうに認識をしました。



フジノの質問

今、市長には条例やその宣言についての御感想をいただいたのですが、もう一度、言い直させてください。

そういった宣言や条例が出されたことをマスメディア、それからいわゆるマイクロメディアがものすごく多く報じたのです。

例えばこれは東京新聞ですが、これだけ大きく取り上げる。

文京区、多摩市の条例についてなのですけれども、確かに「時代が変わった」と思います。

そしてセクシャルマイノリティについて、報道機関がこれだけ大きく取り上げるというのは、横須賀市が施策を始めたころには考えられなかったことです。

言い方は悪いのですが、こういうふうにうまく宣伝されたこと。

横須賀市はこれ以上のことをとても多くやっているにもかかわらず、そこまでいかずに、条例の文章が変わっただけ、あるいは宣言が出されただけのところのほうが大きく受けとめられていて、「当事者フレンドリーなまちだ」というふうに受けとめられている。

こういうことについてどういうふうにお考えになるかというのを伺いたいのです。

横須賀市は実際にはやっている。けれども、そこまでは知られていなくて、実際にはそこまでやっていないまちがものすごく全国的に高い関心を引きつけている。このことについてどうお考えか、教えてください。



市長の答弁

都市イメージの話と具体の政策の話というのは、まずは切り離して考えるべきものだというふうに思っています。

その上で、横須賀市として戦略的に高めていこうと考えている都市イメージの分野の事業であれば、そちらはそちらでやっていかなければいけないと。ただ単にやっていることがいいことだから取り上げられるということが指し示すべき道ではないというふうに思っています。

そういう意味では、LGBTの皆さんに対する支援という取り組みは、市として実務優先でやってきていますので、市としての都市イメージの発信材料というのではなくて、実際の市民の皆さんでそうした人権が侵害されるような局面がないように、市としてこれからも取り組みを進めていきたいと思っています。



フジノの質問

市長の議論は全くそのとおりだと思います。都市イメージの戦略、それから具体的政策、これは切り離すべきだというふうに考えています。そこで今回、あえてというふうに文言を何回も入れさせていただきました。
 
その具体的政策というのはかなり進んでいると思います。

ただ、それが実際に行われていることが知られたならば、都市イメージも明らかに向上することがわかっている訳です。横須賀市は、多様な性のあり方をもともと市民性として日常的に受け入れているまちだというふうに思いますし、それが行政の取り組みでも出ていることが広く知られていくことで都市イメージが向上するというふうに思います。

前々回の質問でも申し上げましたが、今では『ゲイマーケティング』なんていう言葉もあって、購買力の高い方が多い。都市イメージの向上や観光集客の形で性的な多様性を保障する動きというのもある訳です。

僕は、この2つはこれまで切り離してきたのですが、前々回の質問ぐらいから、やや「一体化させて取り組んでいくべきなのではないか」というふうにも考えております。ぜひこれは今後の研究材料にしていただきたいというふうに考えています。

続いて、条例について伺います。

先ほど僕は、「現在の横須賀市の『男女共同参画推進条例』では、性自認や性的指向に基づく差別や偏見などの禁止というのは読み取れないのではないか」というふうに申し上げました。

市長は、人権課題として当然このことも含まれる『人権都市宣言』も出しているし、条例で読み取れるのだというふうにおっしゃいましたが、個別のテーマをそこに記述していくということでより条例が豊かになっていく。

そして当事者の方々は、自分たちもそこに含まれたのだということで、安心感を得られるということも望めると思います。

その意味で「条例改正は必要ではないか」というふうに思うのですが、改めてこの点についてお考えをお聞かせください。



市長の答弁

まず、このLGBT支援の取り組みを『集客施策』として私はやるつもりはなくて、あくまで『人権施策』として取り組んでいきたいと思っています。

その上で条例というところですが、条例の中で、男女の性差による差別というものはやはりしていってはいけないという理念が書かれています。そういった意味では、性的マイノリティの皆さんに対する偏見や差別というものもあってはいけないと。

そういう理念は既に入っていると私は思っています。



フジノの質問

理念は確かに入っていると思います。

ただ、先ほど申し上げた『個別性』をそこに記すことで、その当事者の方々がみずからが行政からも認知される、そういうような効果があることも重ねて申し上げておきたいというふうに思います。




最後に、自殺対策について確認をしてまいりたいと思います。
 
9月に前月比2倍になったということは、象徴的な意味合いで申し上げました。

過去の8月から9月の統計を全て見ていまして、今年のように2倍であった年もあれば、実は3倍以上になっている年もあります。

今回申し上げたかったのは、いくつか見直しをすべきではないかということです。

例えば今年、今までと違うのは、9月の街頭キャンペーンを1回だけに減らしてみました。これは初めてだと思います。そしてその1回というのも、雨の影響もあって、もしかしたら行なえなかったかもしれない。もしかしたら街頭キャンペーンが実際に啓発活動として有効で、その月の自殺犠牲者数に連動しているかもしれない。

こういった観点での施策の取り組み方は、今まではできていなかったのではないかというふうに思うのです。市長、この点はいかがでしょうか。



市長の答弁

街頭でのキャンペーンの回数と自殺で亡くなられる方の人数がどこまで関連しているかというのは、正直、今回1回にしたことだけをもって判断することは難しいのではないかと思います。



フジノの質問

おっしゃるとおりですが、これは象徴的な話で、街頭キャンペーン、それから今後、『よこすか心のホットライン』の戸別配布、さらには『自殺未遂者支援』など、さまざまな取り組みを横須賀市は行なってきました。

それらが効果が出たかどうかというのは、例えば10年間隔で見ていくのだというような気持ちで僕は今まで取り組んできましたけれども、本来は、その月その月の自殺者数の増減なども細かく見ていって、今すぐできる対策は今すぐ行うべき必要があるのではないか、対策を見直すべきなのではないかと思うのです。

いわゆるPDCAサイクルを自殺対策連絡会や保健所こころの健康係などでも行なっていくべきなのではないかというふうに思っているのですが、いかがでしょうか。



市長の答弁

施策の取り組みとして、PDCAサイクルを念頭に置いて考える、あるいは予算の事業を提案していくということはあろうかというふうに思います。

ただ、事自殺というのは、御承知のとおり、さまざま要因がありますし、市としてのそういったパンフレットの配布そのものがブレーキになるかといったら、そうではなくて、そのパンフレットの中にある相談機関にしっかりとつながって初めてブレーキにもなっていくのではないかと思っています。

ですので、そういったパンフレットの配布それ自体が意味がないとは申し上げませんが、配布の回数を減らしたから人数がふえたとか、そういうふうなことは今の段階では余り想定していません。

特に9月、今年は8件だったのが、昨年は12件でした。昨年は(街頭キャンペーンを)6回ほど行っています。

ですので、その回数がそもそも連動するとは考えにくいのではないかなと思います。



フジノの質問

最後の質問になりますが、今、市長と僕は同じことを話していると思うのです。

どのような対策をとれば、どれだけ犠牲を減らせるかというのが、因果関係はっきりわからないのです。

けれども、これからそこも目指していかなければならないと。その意味で『心理学的剖検』にぜひ取り組んでいただきたい。

研究ではなくて、できるところから取り組んでいただきたい。

御遺族にアクセスするのが大変なのは百も承知です。けれども、実際には、NPOも心理学的剖検を行なって『自殺実態白書』という報告書も出しています。横須賀市の精神保健福祉相談員の方々にやってできないことは絶対にないというふうに思っています。

体制の見直しなども申し上げましたが、ぜひ1人でも多くの犠牲者の方々をこの4年間でさらに減らしていかれるように、一緒に取り組んでまいりたいと思いますので、ぜひ前向きに御検討していただければと思います。

最後に御所見をいただいて、質問を終わりたいと思います。



市長の答弁

『心理学的剖検』について御提案いただきましたが、遺族の方々へのアプローチというのは大変困難だというふうに私は現段階では思っていますので、今後の課題とさせていただきたいと思います。
 
当面は、自殺未遂者の皆さんとのかかわりの中から見えてくる情報等をしっかりと踏まえて、自殺対策を推進していきたいというふうに思っています。



2012年12月議会・一般質問

藤野英明です。よろしくお願いします。

1. 学校敷地内に仮処分として埋設されている除染土を学校敷地の外へ早期に移設する為の、9月議会以降の本市の対応について

昨年の福島第一原発の事故を受けて、本市内の学校においても、除染の基準値を超えた土砂が発生しました。

約7トンの除染土を校庭など学校の敷地内に今も埋設しています。

これを一刻も早く学校の敷地外へ移設するように、僕は市長らと繰り返し議論を重ねてきました。

本市には、児童生徒と保護者の不安を拭い、安心を守る責任があるからです。

そこで、9月議会以降の本市の対応をうかがいます。

(1)市外の産業廃棄物処理事業者への処理の依頼について

教育委員会がわずか7トンの土砂への対応に苦慮している一方で、上下水道局では有馬浄水場の天日乾燥床で発生した放射性物質を含む汚泥1,500トンを、市外の民間企業に委託して、搬出処理させます。

上下水道局資料より

上下水道局資料より


そこで、9月議会の一般質問において僕は「教育委員会も上下水道局と同じように処理すべきではないか」と提案しました。

答弁において市長は、「この業務委託する事業者が決まり次第、除染土の受け入れが可能かを問い合わせる」と約束しました。

すでに10月10日に入札も終わり、業者は決まっています。

そこで、市長にうかがいます。

【質問1】
①委託業者の決定後、本市は除染土の処理を事業者に依頼したのでしょうか。

【質問2】
②そしてどのような回答を受けたのでしょうか。

【質問3】
③その回答を受けて、本市は今後どのように対応していくのでしょうか。

お答え下さい。



(2)下町浄化センターのコンテナへの移設について

上下水道局の下町浄化センターでは、放射性物質が検出された汚泥焼却灰をコンテナで保管しています。

かねてから除染土をここに移設すべきだとの提案が議会からも出され、教育委員会も上下水道局に打診したのですが、拒否されました。

拒否の理由を聴いても、児童生徒と保護者の安心と比較して合理的な判断だとは僕には考えられませんでした。

そこで、上下水道局長・教育長にうかがいます。

【質問4】
①9月議会以降、上下水道局は下町浄化センターのコンテナへの除染土の移設について改めて検討したのでしょうか。

【質問5】
②教育委員会と上下水道局はこの件について再度協議したのでしょうか。

お答え下さい。



(3)東京電力への対応について

8月30日、教育委員会は除染土の処理を東京電力に対して申し入れました。

そして、引き続き協議していきたいとの説明がありました。

また、常任委員会では「市長が東京電力に対応すべきだ」との指摘もありました。

そこでうかがいます。

【質問6】
①市長は東京電力に対して対応を求めたのでしょうか。

【質問7】
②教育委員会は東京電力への申し入れを継続しているのでしょうか。

お答え下さい。



2.中途退職した市幹部職員らの退職理由への吉田市長の不適切な発言について

吉田市長が就任した後、7名の市幹部職員が定年を前に中途退職しました。

市長の交代で幹部職員が大量に辞職した例は過去に無く、この事態は市議会でも問題視されました。

平成22年9月議会では上地議員が、今年2月議会では田辺議員が一般質問を行ない、その原因と市長の任命責任について質しました。

吉田市長は、慰留はしたけれど、残念ながら本人たちの健康や家庭の問題などを理由とする退職意思が極めて強かった為に引き止められなかった、と答弁しました。

つまり、マネジメントの問題や前市長に任命された幹部職員との軋轢が原因ではない、あくまでも個人的な事情によるものだとしました。

しかし一方で市長は、議会答弁と異なる発言を行なっています。

7月8日に開催されたグロービス経営大学院主催の「あすか会議2012」の分科会にパネリストとして出演した吉田市長は、

「退職した部長たちは変革について来ることができていなかった」

と発言しました。

この発言は、今も主催者のホームページに掲載されています。

(1)不適切な発言を行なったことを謝罪し撤回すべきではないか



まず、市長が議会内外で発言を使い分けたことは虚偽の答弁をしたことであり、大きな問題です。

しかし、それ以上に問題なことは今回の吉田市長の発言は、退職した市幹部職員を貶める不適切な発言だからです。

吉田市長流のやり方に賛同できなければイコール変革について来ることができなかったことになるとは大変に失礼で、極めて不適切な発言です。

【質問8】
吉田市長は退職した職員の方々に率直に謝罪すると共にこの発言を撤回すべきではないでしょうか。

お答え下さい。



(2)このような発言は市長として固く慎むべきではない



人間には本音と建前があるのは当然ですが、市長として正式に議会で答弁した以上、公職にある限りはその言葉をどこまでも貫くべきです。

軽々しく外部の講演やイベントで議会答弁と異なる発言をすることは論外で、固く慎むべきです。

【質問9】
市長はこの指摘をどう受け止めているのでしょうか。

お答え下さい。



3.横須賀芸術劇場の指定管理者の選考結果と今後の改革について

多額の借金をして建設し、赤字を垂れ流している「芸術劇場」「美術館」「ソレイユの丘」、いわゆる「ハコモノ3兄弟」の改革について歴代の市長と僕は議論を重ねてきました。

「勝手連」として吉田市政の誕生を応援したのもハコモノ行政を徹底的に改革して欲しいと願ったからでした。

平成21年9月議会で吉田市長は、芸術劇場改革の具体策として管理運営を行なう指定管理者をこれまでの「指名」から「公募」に切り替えると明言しました。

公募によって競争性を確保し、さらなる経費の削減とサービスの向上を目指すとしたのです。

その方針に基づいて条例改正が行なわれ、「芸術劇場等指定管理者選考委員会」が設置されました。

7月には応募要項の配布と説明会が開催されて、公募に手を挙げた3事業者による公開プレゼンテーションも行なわれて、11月12日、3度目の選考委員会の場で候補者が決定しました。

その結果、他の事業者に大差をつけて選ばれたのは、現行のままの市の外郭団体でした。

(1)選考結果を市長はどう受け止めているか



公募に応じた2つの民間事業者は、「JTB」と「キョードー東京」を筆頭とする共同事業体でした。どちらも知名度も実績もあり、スケールメリットも期待できました。

公開プレゼンテーションを実際に僕は聞きましたが、高い収益性と経費削減の効果と共に、地に足がついた文化振興が見込める提案でした。

にも関わらず、従来の提案の域を出なかった市の外郭団体が選ばれてしまいました。

この結果は極めて残念で、吉田市長の芸術劇場改革は失敗に終わったと僕は感じました。

【質問10】
市長はこの選考結果をどのように受け止めているのでしょうか。

お聞かせ下さい。



(2)評価採点の結果、民間事業者が市の外郭団体よりも200点・400点も下回った理由は何故か



民間事業者の提案は、地に足がついていながらも未来に希望を持たせるものでした。

しかし、採点結果は、2700点満点のところ、市の外郭団体が2013点、キョードー東京共同事業体が1888点、JTBC・ハリマ・シグマ共同事業体が1671点と大きな点差がつきました。

この結果に、僕は、率直に強い疑問を感じています。

採点結果によれば、選考基準4(財務内容・人員確保・人的措置・管理経費の設定・収支計画・管理実績)と選考基準5(普及・育成事業計画・事業実績報告書・サービス提供・舞台運営)の2項目で民間事業者はかなり低い評価を付けられました。

また、選考基準3(管理経費の削減)では、最も低い指定管理料を提案したにも関わらず、市の外郭団体をわずかに5点上回っただけでした。

配布された資料と公開プレゼンを見れば市民のみなさまも僕と同じ感想を持つはずです。

「はじめから外郭団体が選ばれる前提だったのではないか」と。

そこで伺います。

【質問11】
これほど大きな点差がついた具体的な理由はどこにあるのでしょうか。可能な限り、詳細にご説明ください。



(3)駐車場管理(ベイスクエア・パーキング)の記述の必要性が十分に理解されなかった理由は何か

公開プレゼンの場で、民間2事業者ともに申請書類に駐車場管理についての記述が無かったことを内部委員である市の課長が指摘しました。

強い違和感を覚えながら僕は「ここで点差を付けるつもりだな」と感じました。

2事業者とも、駐車場管理のノウハウを持つ企業と共同事業体を組んでおり、選考委員からの口頭での質疑にはしっかりと回答していました。1社ならばともかく2社とも同じ記述ミスをするでしょうか。

駐車場管理を記述する必要性が、何故、市の外郭団体にしか理解されなかったのでしょうか。

そこで伺います。

【質問12】
募集要項や説明会での本市の説明に不備があったのではないでしょうか。

お答え下さい。



(4)今回候補者に選ばれた市の外郭団体が削減できる指定管理料はいくらになる見込みか

平成22年第1回定例会での僕の質問に対して、市長は「公募による指定管理料の削減額は年間約3,600万円」という試算を示しました。

そこで伺います。

【質問13】
今回提出された収支計画書・事業計画書では、候補者に選ばれた市の外郭団体は年間いくら指定管理料を削減できるのでしょうか。



(5)吉田市長による芸術劇場の改革は「指定管理者の公募」以外にあるのか

結局は、市の外郭団体が開館から合計26年間にわたって横須賀芸術劇場の運営管理にあたることになります。

これではサービス向上やさらなる経費削減が実現するとは極めて考え難く、さらなる改革が必要だと僕は考えています。

そこで伺います。

【質問14】
吉田市長による芸術劇場の改革は、指定管理者の公募以外にあるのでしょうか。お答え下さい。



4.市長部局による性的マイノリティ支援の取り組みを強化する必要性について

今年度の「人権施策推進会議」の議題には『性的マイノリティの人権について』が加えられ、現場で支援に取り組んできたNPOの代表が新たに委員に委嘱されました。


しかし、実際に開催された人権施策推進会議では、事務局である人権・男女共同参画課は消極的な姿勢に終始しました。

法的根拠が無い、担当する主管課が無い、などの発言をしたり、事務局による独自資料の提供も無く、「推進会議」の議論も低調に終わりました。

(1)性的マイノリティ支援の根拠は「横須賀市人権施策推進指針」ではないのか

本市は平成19年に「横須賀市人権都市宣言」を行ない平成21年には宣言に基づいて「横須賀市人権施策推進指針」を策定しました。

その中で「性的マイノリティの人権」が人権課題であること、問題への認識を深め、的確な施策を検討し展開していくことをすでに明記しています。

そこで、うかがいます。

【質問15】
この「指針」こそ、本市が性的マイノリティ支援に取り組まねばならない明確な根拠ではないのでしょうか。

(2)市長は、性的マイノリティ支援の根拠を明確化すべきではないか

僕は『人権施策推進指針』こそすでに明確な根拠だと考えています。

しかし、根拠法が無い為に十分に取り組めないと事務局が言うのであれば、吉田市長はその根拠となる新たな位置づけをすべきです。

そこでうかがいます。

【質問16】
①性的マイノリティ支援の「担当部局」はどこなのか市長が明確に指定すべきではないでしょうか

【質問17】
②性的マイノリティ支援を本市の取り組みとして位置づける為に「条例化」を検討すべきではないでしょうか

【質問18】
③「(仮称)第4次横須賀市男女共同参画プラン」に性的マイノリティ支援を盛り込むべきではないでしょうか。

国では『第3次男女共同参画基本計画』において性的マイノリティへの対応を盛り込んでいます。

本市が現在改訂作業を行なっている『(仮称)第4次横須賀市男女共同参画プラン』にも性的マイノリティ支援を盛り込むべきではないでしょうか。



(3)市長部局の性的マイノリティ支援の取り組みの現状を市長はどう考えているのか

これまで本市は自他共に認める性的マイノリティ支援に熱心なまちだと僕は受け止めてきました。

それが何故こんな事態になってしまったのか、改めて振り返ってみました。

すると、これまで数年間にわたって様々な取り組みを行なってきたのは、市長部局ではないことに気が付きました。

あくまでも「教育委員会」と、市長部局ではありますが「保健所健康づくり課感染症対策係」が熱心に取り組んできたのです。

同じ市役所という組織であるにも関わらず、問題意識や取り組みの成果や課題などが市長部局に共有されておらず、何故ここまで乖離しているのかと強い疑問を感じました。

そこで伺います。

【質問19】
市長部局の性的マイノリティ支援の取り組みの現状を市長はどのように考えているのでしょうか。




(4)市長は、性的マイノリティの当事者の方々とお会いする意思はあるか

教育長を筆頭に、歴代の部長・課長を初めとする教育委員会が熱心に性的マイノリティ支援に取り組んできて下さった理由も改めて考てみました。

すると1つのことに思い当たりました。

平成20年9月議会、僕は教育長に対して「性的マイノリティの当事者である若者たちと実際に会っていただきたい」と提案しました。

教育長は提案を快諾して下さり、その後すぐに教育長・部長・課長らが当事者の方々と意見交換をしてくれました。

また、この分野の研究者で日本のリーダー的存在の方も、たびたび教育委員会を訪れて意見交換を継続しています。

こうした当事者の生の声に誠実に耳を傾ける姿勢が、教育委員会の熱心な取り組みに結実しているのではないかと思うに至りました。

そこで市長に提案します。

【質問20】
市長は、性的マイノリティの当事者の方々とお会いして、生の声に耳を傾ける意思はあるでしょうか。

お答え下さい。



5.相次ぐ米兵犯罪への、より実効性のある具体的対策を米軍に提案する必要性と本市独自の取り組みの必要性について

沖縄県での米兵による集団強姦致傷事件を受けて、米軍は夜間外出禁止令を発したものの、米兵による事件が相次いでいます。

さらに11月23日には、米海軍横須賀基地に所属する米兵が公然わいせつ罪によって逮捕されました。

国内外で広く取り入れられている犯罪学の『割れ窓理論』に基づけば、こうした軽微な秩序違反行為をしっかり取り締まらなければ、いずれは凶悪犯罪が起こりうるとしています。

本市ではかつて複数の強盗殺人が起きています。

そうした被害者の犠牲を絶対にムダにしない為にも、凶悪犯罪を再発させてはなりません。

3日前には、米海軍横須賀基地に所属する全ての兵士の飲酒を禁じる夜間禁酒令が出されました。

しかしこんな禁止令はまず実現不可能で、逆に、状況を悪化させるのでは無いでしょうか。

むしろ、ささやかなことであっても実現可能な対策を1つずつ実施していくことこそ必要だと僕は考えています。

(1)米海軍横須賀基地のゲート等で入退出を把握できるシステムは設置されているか

11月19日、沖縄県の抗議を受けた在沖縄米海兵隊の政務外交部長が「全ての兵士の外出チェックは困難だ」との考えを示したと報道されました。

パスモのようなIDカードを使っての入退出の履歴管理は民間企業ではもはや当たり前に行なっています。

けれども米軍では、こうした初歩的な対応さえ成されていないとすれば問題です。

そこで市長に伺います。

【質問21】
①現在、米海軍横須賀基地では、入退出は把握できていないのでしょうか。

【質問22】
②もし把握できていないのであれば、入退出履歴管理システムの導入などを米海軍に提案すべきではないでしょうか。



(2)本市もできる取り組みを行なうべきではないか

まもなく年末で、これから飲酒量が増える時期です。

米軍自身による綱紀粛正の徹底は当然ですが、市民の安心安全を守るという観点から本市が自らできることに取り組むべきです。

例えば、『基地周辺地区安全対策協議会』を再開して、具体的な対策を考えていくことなどが必要だと僕は考えます。

そこで市長に伺います。

【質問23】
本市が決断すれば実施できる取り組みを積極的に行なっていくべきではないでしょうか。

お答え下さい。

以上で僕の1問目を終わります。



市長の答弁

御質問ありがとうございました。

まず、学校敷地内に仮処分として埋設されている除染土を学校敷地外へ早期に移設させる為、9月議会以降の本市の対応について御質問をいただきました。

また、市外の産業廃棄物処理事業者への処理の依頼、その回答、今後の対応についてはまとめさせていただき、回答いたします。

上下水道局の入札後、落札した業者に学校除染土の引き取りについて依頼しました。

その結果、

「受け入れた土砂は、中間処理をして、主にセメント会社へ引き渡している。自社で放射性物質が含まれている土砂を扱っていることを騒がれると、セメント会社から受け入れを拒否されかねないという風評被害を受けるおそれがあることから、引き取りできない」

という回答でした。

今後も、引き続き処理を受け入れていただける事業者を探していきたいと考えています。

次に、下町浄化センターのコンテナへの移設についてのうち、9月議会以降、上下水道局は下町浄化センターのコンテナへの除染土の移設について、改めて検討したのかについては、上下水道局長から、教育委員会と上下水道局は、この件について再度協議したかということについては、教育長から、それぞれ答弁いたします。

次に、「東京電力に対して対応を求めたのか」という御質問をいただきました。

第3回定例会本会議一般質問でも答弁しましたが、その時点と状況は変わらず、国あるいは東京電力の責任で行うべきことなのか、方向性が見えていない段階なので、直接、東京電力に対して申し入れは行っていません。

次に、教育委員会は、東京電力への申し入れを継続して行っているのかについては、教育長から答弁いたします。

次に、市長就任後に中途退職をした幹部職員の退職理由についての議会外での不適切な発言について謝罪し、「撤回すべきではないか」という御指摘について、また、「このような発言は市長としてかたく慎むべきではないか」という指摘について、あわせて回答いたします。

7名の幹部職員の退職理由につきましては、これまで議会で答弁したとおり、本人の事情であり、家庭の問題や自身の健康問題等です。

パネリストとしての私の発言は「退職の決断に当たっては、変化、変革への対応ということも影響したのではないか」という感想を述べたもので、これまでの退職理由との使い分けを行ったわけではありません。

今後については、誤解を与えることがないよう、発言にはこれまで以上に留意していきたいと考えています。

次に、「芸術劇場の次期指定管理者の選考結果についてどう受けとめているのか」という御質問をいただきました。

『選考委員会』は、一部を除き、公開の場で実施され、公正に行われました。

したがいまして、委員会の評価は妥当なものであり、尊重すべきものであると考えています。

次に、評価採点の結果、民間事業者が市の外郭団体よりも大きな差がついた具体的な理由について御質問をいただきました。

選考基準ごとの評価については、総合的な評価によるものであって、管理経費の削減についても、単に提案額が低いということで評価されるものではなく、その実現性や正当性なども勘案されての評価であると認識しています。

詳細な評価の内容については、選考委員会の選考結果報告書の提出を受けた後、平成25年第1回市議会定例会に指定議案を上程した際に説明させていただきます。

次に、駐車場管理の記述の必要性が十分に理解されなかった理由及び今回、候補者に選ばれた市の外郭団体が提出した収支計画書、事業計画書での削減できる指定管理料の見込みについては、政策推進部長から答弁いたします。

次に、「芸術劇場の改革は『指定管理者の公募』以外にあるのか」という御質問をいただきました。

芸術劇場の公募については、今回、初めての実施であり、民間事業者から意欲あふれる提案をいただきました。

現在の指定管理者である横須賀芸術文化財団にとっても、民間事業者と競争するという初めての経験のもと、一層の経営努力や魅力的な事業展開を提案していただきました。

市としては、この提案内容が着実に実施されるよう取り組んでまいります。

次に、性的マイノリティ支援について「その根拠は『横須賀市人権施策推進指針』ではないのか」という御質問をいただきました。

『横須賀市人権施策推進指針』では、人権施策の推進の基本的な方向として8つの分野を定めていて、性的マイノリティについては、新しく顕在化してきた『その他の人権課題』の1つとして位置づけています。この認識に基づいて、『人権施策推進会議』で取り上げていただいたところです。

次に、性的マイノリティ支援の担当部局の明確化について御質問をいただきました。

性的マイノリティの支援については、さまざまな視点から取り組まなければならない課題と認識しています。

今後、それぞれの視点に応じた分野の担当部局をさらに連携させるべく、人権・男女共同参画課を中心として定期的に会議を持つなどして、性的マイノリティ支援に取り組んでまいります。

次に、性的マイノリティ支援を本市の取り組みとして位置づけるための条例化の検討について御質問をいただきました。

現在のところ、性的マイノリティの支援について、条例化に向けた検討はしていません。

今後、『人権施策推進会議』で出された課題等を検討するとともに、先進的に取り組んでいる自治体の支援状況を調査したいと考えています。その中で、支援策の枠組みについても議論してまいります。

次に、『(仮称)第4次横須賀市男女共同参画プラン』に性的マイノリティ支援を盛り込むことについて御質問をいただきました。

『(仮称)第4次横須賀市男女共同参画プラン案』は、横須賀市男女共同参画推進条例に基づいて審議会の意見をいただきながら策定作業を進めています。

現在、パブリック・コメントを実施している段階ですので、策定中のプランへの位置づけは考えていません。

次に、市長部局の性的マイノリティ支援の取り組みの現状をどのように考えているのか、御質問をいただきました。

性的マイノリティの支援に関する事業の推進については、教育委員会、保健所、児童相談所、人権・男女共同参画課などが連携、協働して取り組んでいるところです。

次に、性的マイノリティの当事者の方々とお会いする意思の有無について御質問をいただきました。

性的マイノリティ支援の取り組みを進める上で、当事者団体の協力を仰ぐ必要があります。施策推進のため、性的マイノリティの当事者の方々とお会いし、意見をお聞きしたいと考えています。

次に、米海軍横須賀基地は、米軍関係者の入退室を把握できているのか。把握できていないのであれば、入退室履歴管理システムの導入を米海軍に提案すべきではないかという御質問をいただきましたので、あわせて回答いたします。

「横須賀基地へ入門の際はIDカードにより把握しているが、退室については把握できていない」と米海軍からは聞いています。

入退室履歴管理システムの導入との御提案ですが、民間企業におけるICカードと横須賀基地における入退出を同等に論じるべきではないと考えていますので、そのような提案をする考えはありません。

次に、「米軍関係者の事件を再発させない為、本市もでき得る取り組みを行うべきではないか」と御提案をいただきました。

議員御提案のとおり、米軍関係者の事件を再発させない為に、本市としても取り組むことは必要であると思います。毎月1回、金曜日の夜に、地元町内会の方が中心となり実施されている夜間パトロールには、本市としても積極的に協力しています。

また、事件の再発防止については、機会あるごとに米側に申し入れているところですが、今後におきましても、再発防止に向け、米側としっかりと話し合っていきたいと考えています。

私からは以上です。

政策推進部長の答弁

私からは、2点につきまして御回答させていただきます。

まず、ベイスクエア・パーキングの記述の必要性が十分理解されていなかった理由について御質問をいただきました。

公募に際しましては、劇場とベイスクエア・パーキングにつきまして、それぞれ募集要項や仕様書で明記をいたしまして、説明会においても、ベイスクエア・パーキングに対する意欲あふれる提案をされるよう説明をいたしましたので、不備があったとは考えておりません。

次に、候補者に選ばれた市の外郭団体の収支計画書、事業計画書での削減できる指定管理料の見込みについて御質問をいただきました。

今回、選考委員会が選考いたしました横須賀芸術文化財団の単年度の指定管理料提案額は3億8,800万円であります。現行の指定管理料からは約3,200万円の削減ができる見込みでございます。

上下水道局長の答弁

私からは、学校敷地内の除染土についてお答えいたします。

9月議会以降、下町浄化センターのコンテナへの除染土の移設について、改めて検討したのかという御質問をいただきました。

除染土の移設につきましては、局内で、改めて、今後の汚泥焼却灰の保管の見通しを踏まえ、検討を行いました。

第3回定例会本会議の一般質問においても答弁いたしましたが、下水道から発生する汚泥焼却灰を下町浄化センターに保管しておりますが、焼却灰の処分に関して先行きが見えない中で、日々、保管量が増加している状況にあります。

除染土の受け入れについては、現時点では困難であると考えております。

また、汚泥焼却灰及び除染土の処分方法等につきましては、国や東京電力が責任を持って対応すべきものと考えております。

教育長の答弁

私からも、学校敷地内に埋設されている除染土に係る御質問にお答え申し上げます。

教育委員会と上下水道局は、この件について再度協議したのかとの御質問をいただきました。

上下水道局とは継続して協議を行っていますが、ただいまの上下水道局長の答弁のとおり、保管する焼却灰が増え続けている状況では受け入れは困難であるとの回答です。

現在、除染土砂を埋設している場所の安全性は確保されておりますが、教育委員会としては、保護者の方々に安心していただくために、今後も空間線量の測定を定期的に行うとともに、引き続き、受け入れ可能な事業者を探していきたいと考えています。

次に、教育委員会は、東京電力への申し入れを継続して行なっているのかとの御質問をいただきました。

8月30日以降、状況に変わりはありません。

東京電力に対して、土砂処分の申し入れは行っていませんが、他都市の処分状況などの情報収集を依頼しています。

フジノの質問

市長、政策推進部長、上下水道局長、教育長、御答弁ありがとうございました。

それでは、一問一答の形で再質問を行います。

順番は異なりますが、まず、米兵犯罪への防止策から再質問を行います。

市長は、今、入場についてはIDカードを掲示することで管理ができているけれども、退出についてはチェックできていないということでした。これは、具体的には、どのような形で行っているのでしょうか。

市長の答弁

入場については、米兵あるいは米軍属の方がお持ちのIDカードでチェックをしていると、そのようにお聞きしております。

フジノの質問

たしか、IDカードは掲示するだけだったと思うのです。その点を確認させてください。非接触IDなどでチェックをしているのでしょうか。

市長の答弁

正確なシステムについて承知はしていませんが、たしか、赤外線のバーコード等で読み取りをしているというふうに認識しています。

フジノの質問

退出について管理していない理由はなぜかをお聞きしていますか。

市長の答弁

特に聞いていません。

フジノの質問

なぜ民間企業による入退出履歴管理と同等に論じるべきではないと市長が答えたのか、なぜ同等ではいけないのかということが理解できないのですけれども、その点、なぜそのような発言をしたのか、その意図をお示しください。

市長の答弁

純粋に、民間企業等の建物の入退出管理と米海軍基地という大きな敷地、家族も居住するような敷地と同等に扱うべきではないだろうと思って答弁しました。

フジノの質問

まず1点、戻るのですけれども、なぜ入場時はチェックするけれども、退場時はチェックしないのか。その理由は、ぜひ確認していただきたいと思いますが、いかがですか。

市長の答弁

確認はしてみたいと思います。

フジノの質問

(本会議場で「嫌々だろ」というヤジが飛ぶ)

「嫌々だ」という声が飛びましたけれども、本当にそうですね。僕も嫌々そうに聞こえました。

市民の安心安全を守るために、市長は、市ができることをやるというふうにおっしゃいました。

僕は、一番簡単な方法を提案しています。

『夜間禁酒令』をやっても、人間としてのいろいろな欲求などがありますから、年末でお祝いの時期になれば、クリスマスや年末年始にお酒を飲みたいでしょう。

それから、夜間に外出を禁止するといっても、なかなか本市の経済にとっても厳しい。

ならば、一番簡単なところからチェックをする。入退出を確認する。

そして、何か事件が起こったときにも、リアルタイムで誰がいるいないというのを米海軍が把握している。

これで誰がいないかというのはすぐ分かりますし、それをやれというのは、民間企業以上に規律が厳しく問われる軍隊としての最低限の取り組みだと思うのです。

にもかかわらず、市長は、入退場のうち、退場をチェックしていない理由も嫌々お聞きすると。市民の安心・安全を本当に守る気はあるのでしょうか。

市長の答弁

入退場の管理をすることでどうして犯罪が抑制されるのかよくわからなかったために、「確認はします」というふうに申し述べました。

フジノの質問

入退場の管理をすることが、なぜ犯罪抑止につながるのかわからないということでした。

民間企業で入退出の履歴管理を行っている理由、あるいは横須賀市役所はやっていませんが、皆さんがネームプレートをつけて、そして、それをICカードとして会社に入るときに提示したりするのは、何のためにやっていると市長はお考えですか。

市長の答弁

会社内のセキュリティーを守る為だと、そのように認識しています。

フジノの質問

ならば、米軍がそのように入退出の管理をすることは、米軍内にとってもセキュリティーを守ることにつながるのではないでしょうか。

市長の答弁

会社の情報を盗まれたりしないために、会社の建物の入退出の管理をするのだろうというふうに思っています。

そういう意味で、限られた範囲の中での入退出管理の効果があるのだろうと。

米海軍基地の入退出管理をすることで、横須賀市内あるいは全国の米兵犯罪がおさまるという理由にはつながらないと思います。

フジノの質問

要は「犯罪が起こってもいい」ということなのですね。

そもそも、米軍が入場を管理している理由というのは何でだと思いますか。

市長の答弁

特に厳しくなったと言われている9.11のテロ以降、やはり、そういった不審者の入場をしっかりと管理する為だろうというふうに思っています。

フジノの質問

繰り返しますが、ならば、退場も当然、確認するのが当たり前だと思います。

しかも、米海軍基地から日本国内に入ってこられる方々は、物理的にはゲートをくぐって数メートルしか違わない米軍基地というアメリカの領土から、そして、日本国内、横須賀へ入ってくる訳ですから、特別にパスポートを持っていないわけです。

ならば、入退出の履歴を管理するぐらいのどこが問題なのでしょうか。

市長が先ほどから「民間企業と同等に論じてはならない」と言っている理由も全く理解できません。

その一方で、「安全を守る気はある」というふうにおっしゃる。

けれども、実際に先日も、脱走米兵が1人いるということが新たにわかりました。

やはり、入退出履歴の管理をしっかりと行っていくこと、しかも、このようなシステムというのは30万円もあればつけられる訳です。

今の米海軍基地の規模であれば、それぞれのゲートにつけたとしても200万円程度と思われます。

こうしたことをきちんとリアルタイムで管理していれば、例えば、夜間に禁酒するというような個人の意思の自由にまで踏み込むような無理な対策をとらなくても(いい)。

本来は禁止している時間なのに外出している。それがリアルタイムでわかる。

そういうようなシステムを今、持っていないなら、やったらいかがでしょうかと、市長が米軍上層部と意見交換をしているときに提案したらいいではないですか。

どうして、市長はそれをおかしく受けとめてしまうのか理解できません。

もう一度、御回答ください。

市長の答弁

基地外に居住している米軍属の方もたくさんいらっしゃいますし、入退出の管理が米兵犯罪の抑制につながるというロジックが、いまいち私には見えません。

フジノの質問

今、基地外に住んでいる方々のお話をしているのではなくて、夜間外出禁止令が米軍基地から出されていて、それを違反して禁止している時間帯に外出して、そして、飲酒をしたりして、さまざまな軽微な犯罪を犯している。

ですから、まず一番大事なことは、軍というのは規律を守るのが最重要の組織ですから、『夜間外出禁止令』も守れていない状況に対応するために、入退出管理を提案したらいかがかというふうに申し上げているのです。

市長の答弁

『夜間外出禁止令』は、当然、米軍基地外に居住している軍人にも適用されている内容です。

フジノの質問

適用されているとしても、禁止されている時間に外に出ているかどうかの確認というのは行うのが当たり前ではないですか。

例えば、このようなことはあってはなりませんが、何らかの事態に、市長が「横須賀市民の皆さんに外出しないでください」というような状況にならなければならなかった時、効果を持って対策をとるとしたら、どんな形でもいいから、個人の意思の自由を阻害しない形で入退出の管理というのはやると思うのです。

一番ソフトなやり方を提案しているのですが、このようなソフトのやり方でもできないのであれば、どうやって市民の安心・安全というのを守っていくのでしょうか。

僕は『割れ窓理論』のことを例に挙げましたが、必ず、小さなことは積もっていって、凶悪犯罪は起こり得ます。

もし、市長の任期中に殺人や強姦が横須賀で起きたら、僕は「今日こうやって議会で一番簡単なソフトな提案をしたのに、市長はそんなのさえやる気がないと言ったから、だから、事件が起こったのは吉田市長に大きな責任がある」と追及します。

このような簡単な対策もとらないのですか。

市長の答弁

『割れ窓理論』ということについては、私も同意します。

ですから、軽微な犯罪も、できるだけ起こさないように努めていただきたいと思っています。

その上で、入退出管理については、やはり、お話をお聞きしても、それが米兵犯罪の抑制につながるというふうには、私は思いませんし、今回の外出禁止令も、米軍が自主的に行っていることですので、私として、入退出管理を提案するというところは、特に、今のところ、するつもりはありません。

フジノの質問

要は、やる気がないということがよくわかりました。

特に米軍に対しては物を言う気がないということがわかりました。

一方、市独自の施策について再度伺います。

質問の中でも申し上げましたが、『基地周辺地区対策協議会』を再開する予定はありませんか。

市長の答弁

基地対策周辺協議会、正式名称は基地周辺地区安全対策協議会、こちらは平成20年に開催されて最後ということもありますので、こちらについては必要に応じて開催していきたいと考えています。

フジノの質問

「必要に応じて」というのは、どういう時でしょうか。

僕は「今すでに必要だ」と思っているのですが、いかがですか。

市長の答弁

米軍で、今回、また新たな再発防止策がとられたわけですけれども、そういったものの説明を受け、意見交換をする場として開催するというのも選択肢の1つだろうというふうに認識しています。

フジノの質問

ここは同意します。

以前、開催されていた時期には、『協議会』で具体的な対策プログラムが副市長に報告されて、我々もどういう対策が行われているのかというのが非常に理解しやすかった。

そういう場を市長は日常的な対話の場を持っていると思うのですが、対市民、それから商工会ですとか、多くのメンバーが入っていた『協議会』の場で情報交換ができるような、そういう意味でも、早期に対策協議会をぜひ開催していただきたいというふうに思います。

続きまして、別の質問に移ります。

学校敷地内の除染土に関しての問題です。

これは、本当に残念ながら、予想していた回答でした。

前回の議会で、僕が市長に問題だとして申し上げたことを、市長はなかなか理解していただけませんでしたが、前回は、1つの課題が目の前にあって、教育委員会が困っている。その解決策になりそうなことを上下水道局もやっているのに、両者で情報共有がなされていなかった。その両者を上から見ることができる市長は、特に、その点について指示を出したということがなかったというのを前回は問題視しました。

今回、もう1つ、問題視していることがあります。

実は、前回、前々回の議会で、まずは6月議会において、僕は教育委員会に3つの提案をしました。

そうしたところ、9月議会では、教育委員会は3つの提案を実行してくれた。

けれども、それに対して、前回の9月議会ではまだ足りないということで、上下水道局と協議をするようにというふうに申し上げた。

9月議会の一般質問において、「上下水道局が有馬浄水場天日乾燥床の汚泥を業務委託する。その業者が決まったら問い合わせてください」というふうに申し上げた。

そうしたら、市長は、今回「問い合わせました」と。

この一連のやりとりを通してわかることは、問題が目の前にあって、教育委員会はとても事態の問題の大きさを理解している。

そして、新上下水道局長も問題意識は共有しているけれども、上下水道局的に拒否せざるを得ない事情がある。

この時、市長も同じ問題意識を共有しているはずですから、解決するためのあらゆる手段を考えて、僕に提案されたらそれを後追いでやるのではなくて、その応用編を考えていくべきだと思うのです。

そして、実際にやっていくべきだと思うのです。

僕は、教育委員会に「市内の事業者で処理してくれるところはいないかと聞いてほしい」と申し上げました。

それを次の委員会では聞いてきてくれたというふうに発表しました。

「市内がだめならば、市外にも聞いてみてください」というふうに僕は申し上げました。

そうしたら、市外を調べてきた。

これでは、だめなのです。1つのAと聞いたことにAとしか答えなくて、AダッシュやBという選択肢も一緒にやれば、すぐにできるにもかかわらず、そこまで思いが至らない。

例えば、今回であれば、有馬浄水場天日乾燥床汚泥の搬出処理を業務委託する業者が決まった。

そして、市長は「受け入れてくれるかどうかを確認する」と言った。

でも、あの時、入札に名乗りを上げていたのは2社あったのです。

ですから、落札した平塚市の相信産業だけではなくて、相手の会社にも「どうでしょう」と聞いてみるのが当然のことだと思うのです。

こういうふうに、聞かれたことの周辺に具体的な答えがあるかもしれないのに、何故そこにまで目が向かないのか、それは、本当にこれを解決したいという思いを持っているのかさえ疑問に感じてしまいます。

まず、この点についてどういう認識でおられるか、市長のお考えをお聞かせください。

市長の答弁

保護者の方の心配というのを考えると、解決したいという思いは私にもあります。

その上で、今、お話にあった10月10日、有馬浄水場の汚泥について、処理の入札をかけたときにおっしゃったように相信産業ともう1社、入札をしてきました。

その業者にも、当然、確認をして、実際、同じ理由で断られたというところです。

フジノの質問

わかりました。その点については、率直におわびを申し上げたいと思います。

当たり前のことですが、確認していただいてありがたいです。

さて、ここについて確認をしたいのですが、2事業者とも、先ほど、市長がおっしゃった、実際にやっていることであるにもかかわらず、処分をしているにもかかわらず、「騒がれるというのは困る」ということだったと思うのですが、議案書として、前回の業務委託の内容についても電子入札で全国に見られていますし、それで実際に搬出処理をする。

しかも、それを生業としているにもかかわらず、しかも、1,500トンを処理できるような業者であるにもかかわらず、教育委員会が学校敷地内に保管している7トンについて「引き受けると騒がれてしまう」というのは、どういうことなのでしょうか。

もう少し説明してください。

市長の答弁

相信産業は、基本的には搬出するだけの会社とまず認識していただければと思います。

その上で、搬出土砂をリサイクルするためにセメント会社に持っていく訳です。

ですから、セメント会社が受け入れていただかなければ、相信産業も商売が上がってしまうと。

受け入れのセメント会社が風評被害を恐れて受け入れ拒否をされたら困るので、申しわけないが、校庭の汚染土砂については引き受けることができないと、そういう理由でした。

フジノの質問

有馬浄水場の天日乾燥床の汚泥のベクレル数というのは、学校敷地内の汚染土よりも極めて高い訳です。

放射性物質の量も高い上に、量も1,500トンと莫大な量なのです。

それにもかかわらず、それよりもかなり低い放射性物質の量であり、量も少ない土を受け入れると、セメント会社は風評被害に陥ってしまうというふうに考えているということですか。

市長の答弁

セメント会社から受け入れを拒否されるおそれがあるというふうに考えているということなので、どちらかというと、相信産業自体がそのリスクを感じている。

ただ私も、汚泥という形で濃縮されるものと、校庭の土砂の中に埋まっているものとのベクレル数、あるいは空間の放射線量、そういうのを比べたら、安全なのはどちらかといったら、それは目に見えて明らかであるというふうに私も感じています。

フジノの質問

今回、9月議会の市長への対応としてやっていただきたいことは、相信産業の先にあるセメント会社にも、ぜひ意向を確認していただきたいと思います。

委託業者がセメント会社をおもんぱかってこういうことを言っているのだと思うのですけれども、市長も、僕も、どちらがより安全から遠いかといったら明白なわけです。

むしろ、学校の除染土を引き受けていただくほうが簡単に対応できるはずなのです。

ただ、実際に、意向をセメント会社に聞いた上で、そういうふうにお答えされているのかどうか、その辺がわかりませんので、どんなことをしてでも解決するという思いを持っておられるのであれば、僕がセメント会社に聞いてもいいのですけれども、セメント会社にきちんと聞いて、そして、もし、セメント会社はそのようなことを考えていないという話になれば、民間事業者と一緒に協力して搬出処理をしていただきたいというふうに考えていますが、確認はしていただけるでしょうか。

市長の答弁

そこは、なかなか難しいと思います。

何故ならば、セメント会社が受け入れてくれなければ、相信産業の商売は上がってしまうと申し上げました。

当然、セメント会社と相信産業は、どういった信頼関係のもとに商契約を結んでいるか、私どもには承知しかねます。

行政が確認することによって、その信頼関係にもしもひびを入れるようなことになったら、我々は、そういった賠償まではできませんので、なかなかそれは難しいと思います。

フジノの質問

よく理解できないのですが、今、実際に、業務委託を受けるものよりも量も少なく、放射性物質の量も少ないにもかかわらず、それについて、相手先のさらに先にあるセメント会社に問い合わせたら信頼関係にひびが入るというのであれば、それは、市長がおっしゃっているのは、今回の天日乾燥床の中身を伝えないままセメント会社に出しているとか、そういうことになるのですか。

市長の答弁

私が申し上げたいのは、セメント会社と相信産業がどういった信頼関係に基づいて商契約を結んでいるか、私にはわからないと申し上げました。

私から、例えば、相信産業に、今、お話があったように、汚泥のベクレル数と全く値が違うものなのだという形で、再度、確認をするようにと言われれば、それはいたしますが、セメント会社にまで、その間に中間処理の過程も入っていますし、相信産業を飛ばして、行政から何か確認が入ったということになれば、逆に、セメント会社が相信産業に対して、何をしているんだろうかという疑心暗鬼に陥る可能性もあります。

そういった信頼関係がどのように結ばれているかわからない中で、行政が一方的に確認するというのは、なかなか難しいと述べた。一般的な商習慣の中で述べたところです。

フジノの質問

それでは、考え得る限りの対応は、ぜひ、今回も行なってほしいと改めて申し上げます。

6月の請願、9月の請願、そして、12月議会に至っても、具体的な解決策が見えない。

一刻も早く、とれる対策を行ってほしいと、改めて、その点について市長の考えを伺います。

フジノの質問

今回、相信産業、そして、もう1社、入札していた会社それぞれに打診をしたわけですが、ほかの事業者で、こういった汚染土の処理をしている会社がないか、あれば受け入れていただけないか、そういったことについては、今後も、情報収集を含め、取り組んでいきたいと思っています。

フジノの質問

続いて、性的マイノリティの支援の必要性についての再質問に移ります。

市長、『横須賀市人権施策推進指針』は、今、『人権施策推進会議』が行われている根拠でもあり、そして、横須賀市が性的マイノリティ支援に取り組む根拠であるというふうに御答弁していただいたと受けとめてよろしいですか。

市長の答弁

そのように受けとめていただいて結構です。

フジノの質問

それでは、安心しました。横須賀市は取り組まねばならないと。

そして、主管課について伺いたいと思います。

主管課というか、どこが中心になって、この課題に取り組んでいくか、それはどこだと市長はお考えですか。

市長の答弁

それは、市民部の人権・男女共同参画課です。

フジノの質問

それから、条例化などについては、先進都市の事例を調べてみたいというお話をいただいたと思います。

ただ、全国で見て、横須賀市こそ先進事例であります。

ですから、周りを見てどうこうというのではなく、本市が必要に応じて取り組むべきと。

僕は、条例化の必要性というのは、事務局の発言を受けて、あえて行ったもので、『人権施策推進指針』が明らかにその行動の根拠であるというのを伺いましたので、条例にこだわるものでは決してありません。

それから、1点、理解できなかったので伺いたいのですが、『第4次横須賀市男女共同参画プラン』は、現在、策定中だから、ここにセクシャルマイノリィ支援を盛り込むことについては考えていないというふうに答弁なさったというふうに認識しています。

策定中だから盛り込まないということですか。

市長の答弁

これについては、策定も大詰めを迎えているという段階なので、今の段階から性的マイノリティを盛り込むのは、ほぼ不可能だというふうに答弁しました。

フジノの質問

市長部局の取り組みの現状について、市長のお考えを伺いたいと思います。

先ほど、取り組みの現状の説明に終わったと思います。

今、行われていることに対して、取り組んでいる状況はどうだというふうに評価をしておられるか、市長のお考えをお聞かせください。

市長の答弁

まず、中心となっている人権・男女共同参画課では、人権あるいは差別、そういった観点から取り組みを行っています。

また、当然、感染症、そういったことも考えなければいけませんが、そういうことは、保健所が中心となって取り組んでおります。

他にも、差別、あるいはいじめという観点も考えなければいけませんし、思春期の精神保健福祉、そういったことも保健所が中心となって考えなければいけません。

そういったさまざまな観点から取り組まなければいけない課題の中で、それぞれ担当部局は相談窓口等が分かれますので、市長部局でやれることは市長部局、教育委員会でやれることは教育委員会、そういう形で進めていると。

ただ、中心となるのは、人権・男女共同参画課であるという意味で申し上げました。

フジノの質問

それは、十分にできているというふうにお考えでしょうか。

市長の答弁

性的マイノリティの支援というものが、まだ本当に始まったばかりの中で、どこまで行ったら十分と言えるのか、正直、まだわからないような状況です。

ですので、「十分であるか」と言われると、まだ、その判断すらつかないよう状況である。

ただ一方で、研修会を相談者向けにも実施したりとか、あるいは、そういったリーフレットの配布を各学校に行うとか、そういうできるところから始めていくというようなスタンスで現状はいるというところです。

フジノの質問

つまり、まだまだ足りないということでよろしいですか。

市長の答弁

我々としても、何をもって十分というところからわかっていない中で、足りている、足りていないという判断もできない。

ですので、やれるところからやっているという状況です。

フジノの質問

それから、当事者の皆さんとぜひお会いしていただきたいということについては、お会いする意思はあるというふうに伺いましたので、これは、改めて確約していただきたいと思います。

お会いしていただけるのですね。

市長の答弁

お会いします。

フジノの質問

続いて、芸術劇場の指定管理者の選考結果について伺います。

市長は、手を挙げてくれた3つの事業者の収支計画書、事業計画書、または公開プレゼンテーションのときに配付された資料を実際にごらんになりましたか。

市長の答弁

私が見たのは、プレゼンの際、配付された資料だけです。

フジノの質問

その3社のプレゼン時に配付された資料をごらんになって、市長は、どのような感想をお持ちになりましたか。

市長の答弁

まず、選考された芸術文化財団については、やはり、実績に基づく信頼性の高い提案だったというふうに思っています。

ただ一方で、斬新な企画、アイデア、そういったものが少なかったと思っています。

次に、JTBC・ハリマ・シグマ共同事業体ですけれども、こちらは全国的な広告宣伝の実績もありますし、プロデュース能力も大変高いと、そのように感じました。

ただ一方で、これは報告を受けた話でもあるのですが、収支計画との整合性というのがなかなかとれていなかったのではないかという課題もあったとお聞きしました。

キョードー東京共同事業体についてですけれども、集客や話題性のあるいろいろな話題性を見込める提案事業等をたくさん御提案いただいたというふうに思っていますが、一方で、その中での集客に当たってのポリシーというか、そういうのがどこにあるのかというような課題というか、感じは持ちました。

フジノの質問

3つのプレゼン資料を比較してみると、民間の2事業者のメリットはかなり大きいと思うのです。

例えば、JTBC、JTBの関係会社によれば、つまり、JTBの旅行の雑誌も使える。それから、旅行のパックも使える。プランとして組み込んでもらうことができる。非常に収益性が見込まれる。回遊性なども考えられる。市長が今、進めている集客、それから教育施設の利用という意味でも、非常にここは優秀だったと思います。

それから、キョードー東京であれば、まさに、こうした劇場興行のノウハウを持っているところですから、400万部にもわたる広報誌を発行して、そこに横須賀芸術劇場のイベントを載せていただけたり、それから、すべてのコンビニでチケットが発券できるなど、お客様にとっても非常にメリットが高かったと思うのです。

こうした民間企業で得られるメリットというのを考えたらば、無難に収支する財団、外郭団体の提案よりもすぐれているところが多々あったと思うのです。

収支計画のところなどのマイナス面の報告を受けているというふうに市長はおっしゃいましたが、率直に、市長がプレゼン資料を見て、改めて3社の感想をお聞かせいただきたいと思います。

特に「民間活力を導入できれば一番いい」というのが僕の思いでした。

公募したというのも、競争性を維持するという意味で、まさに、そういう提案をしてもらうことにあったと思うのです。

そこで、市長のご覧になった上での率直な感想を、もう一度、伺わせてください。



市長の答弁

この前の答弁が率直な感想のつもりではあったのですが、やはり、芸術文化財団は、これまでの実績、特に育成事業とか、長い目で横須賀の文化というのを考えた提案があったというふうに素直に受けとめました。

おっしゃるように、JTBやキョードー東京、こういったところが中心となった共同事業体については、新しいニーズが掘り起こせる、そのような期待もできましたし、広い宣伝効果というのも期待できるというふうには受けとめました。



フジノの質問

今回、市の外郭団体が候補者になりましたが、削減見込み額が市長が試算していたものよりも低いと思うのですけれども、この点については、どうお考えですか。



市長の答弁

削減の効果についてですが、たしか、答弁の時にした3,600万円というのは、あくまで、それまで直営だった施設を指定管理者施設に移行したときに、大体、割合として何%ぐらい管理費が落ちましたと。

その何%を芸術劇場に当てはめると3,600万円になりますという形で、本当に粗々の概算で藤野議員に答弁したのを記憶しています。

そういう意味では、今回、そもそも予定価格、最低制限価格として4億円を切る形で事業者に提案させたというところが、まず1つ、大きなポイントであったと。

その上で、3,200万円を下回る金額で提案した事業者が選ばれたというのは、私としては歓迎したいというふうに思っています。

フジノの質問

それでは、この削減額、年額3,200万円というのは、市長にとっては満足のいくものということでよろしいですか。

市長の答弁

満足のいくものと考えています。

フジノの質問

実際には、3つの提案の中には、もっと削減できるところもあったわけです。それでも点数は5点しか上回らない。そういう採点のあり方については、どうお考えですか。

市長の答弁

管理経費の削減を点数にしたというのは、何も芸術劇場に限ってのことではありません。

指定管理者制度の導入時期に、いろいろな議論がありましたが、私が市長に就任してから、指定管理者の選考に当たっての大枠というものを定めました。

その中で、こういった管理経費についても、しっかりとウエートの高い点数で見るべきだと。ただ、管理経費だけをもって、その指定管理者を選ぶことは、やはり、おかしいだろうということで、定めた大枠の中に基づいて、今回の芸術劇場の指定管理者の選考が行われたと、そのように私は考えています。

フジノの質問

市長は、今回の指定管理者の公募の結果にも、選考のプロセスにも満足しておられるということで、僕は、全く真逆の意見を持っています。

選考のプロセスにも納得していませんし、結果にも全く納得していません。

削減額も、市長が試算したものよりも低い。

僕は「もともと市長が試算した金額でも、まだまだ下げていかねばならない」というふうに考えていた。

これで、市長の『ハコモノ改革』は終わりなのですか。

これからチェックを実際にしていくことが市長の取り組みだという話だったのですが、開館以来このまま26年間、外郭団体が持つのは決まっているわけです。

これで改革は終わりなのですか。

市長の答弁

今回、芸術文化財団も、初めて民間の事業者と競い合いながら提案するという経験をしました。

他の2事業者の提案内容を見れば、やはり、新しいニーズが掘り起こせるような、そのような期待を寄せるような提案もありました。

ですので、次の8年間は、財団と横須賀市ももちろん連携をしながら、例えば、余りにも空席が目立つようなコンサートばかりやらないとか、しっかりと市民の皆さんに喜んでもらえるような施設の運営を行うといったようなことを8年間かけて、じっくりと行っていきたいと、そのように考えています。

フジノの質問

最後になりますが、市長の不適切な発言と僕が指摘した発言がありますが、市長は「感想だ」というふうに述べられました。

もう1回、詳しく説明してください。

市長の答弁

あくまで、本人の退職理由に対して述べたものではなくて、私自身が受けとめた感想を述べただけです。

フジノの質問

指摘した発言部分だけでなく、会場の参加者とのやりとりでも、やはり、うまくできなければ職員はやめていくというような発言をしているのです。

それは、『感想』というよりは、やはり、市長の『上から目線の発言』で、これは「辞めていく方々に非常に失礼だな」というふうに思います。

市長は、これからも『感想』と言い続けるでしょうが、やはり、「こういった発言はかたく慎んでいただきたい」というふうに改めて指摘をして、質問を終わりたいと思います。

ありがとうございました。