「子どもセンターてんぽシンポジウム」が横須賀で開かれました/飛び立つために羽を休めてⅨ「非行と福祉」

「子どもセンターてんぽ」の毎年恒例のシンポジウムへ

今日は、『子どもセンターてんぽシンポジウム〜飛び立つために、羽を休めてⅨ〜』に参加しました。

シンポジウムのおしらせ

シンポジウムのおしらせ


『NPO法人子どもセンターてんぽ』の設立をお祝いする周年行事です。

ついに8周年!

率直にフジノの感想は、「本当によくぞ続いてくれた」という想いです。

「子どもセンターてんぽシンポジウム」会場にて

「子どもセンターてんぽシンポジウム」会場にて


余談ですが…

シンポジウムはいつも相模原市や横浜市で開かれています。

パニック障がいもちのフジノとしては「また今年も遠くに行かねばならないんだろうなあ」と思っていたら、なんと今年は横須賀での開催!

近場での開催はとてもありがたく感じました。

すごく大切にしているシンポジウムなのに遠くて参加できないととても悲しいので、ホッとしました。



1.てんぽとみずきの活動報告

まずはじめに、『子どもセンターてんぽ』と『みずきの家』の活動報告が行われました。

会場は超満員でした

会場は超満員でした





2.基調講演:自立援助ホームの23年間をふりかえって

続いて、基調講演が行われました。

講師は、遠藤浩さん(児童養護施設城山学園施設長)です。

遠藤浩さんのご講演

遠藤浩さんのご講演


乳幼児期〜児童期の愛着形成がいかに大切か、具体的なお子さんたちをもとに詳しくお話をして下さいました。

また、児童自立支援施設が全国に約115ヶ所と増えたことは大変に良いことである一方で、『慈善事業』から『福祉事業』となり、税金が投入されることによって、自由度が減り、質も低いところも増えている、というご指摘もありました。

実はこの点について、昨日フジノは他の社会的養護の関係者の方とお話をしたばかりだったので、「ああ、やはり」と改めて感じてしまいました。

行政が支援をすることによって、「お金も出すがクチも出す」「他の民間事業者もおカネ目当てにノウハウが無いのに参入してくる」という他の福祉分野でも起こっている現象です。

政治家として、このデメリットをいかに無くしていくかをいつも考えているのですが、問題意識をさらに強く持つことになりました。

もう1つ、とても重要な概念を学びました。

『反抗挑戦性障害(ODD)』についてです。

ウィキペディアより
怒りにもとづいた不服従、反抗、挑戦的行動の持続的様式と表現される児童期の精神障害である。これらの行動は通常の児童の行動の範囲を越えたもので、権威的人物に向けられる。

遠藤先生が講演の中で具体的な状況をお話して下さって、初めて知りました。

休憩時間には遠藤先生にさらにお話を伺いに行き、さらに会場におられた元・県児童相談所長、元・市児童相談所長、市こども育成部の課長らにもさらに詳しく質問しまくってしまいました。

そして、『DBDマーチ』という概念についても新たに学びました。

フジノ作成「DBDマーチ」イメージ図

フジノ作成「DBDマーチ」イメージ図


フジノの知人友人の多くが児童養護施設に勤めています。

しかし、児童養護施設では今、mal-treatment(あってはならない体罰などの行動)を職員が取ることが問題になっています。

何故、強い想いを持って社会的養護の世界に入ってきた職員のみなさんがmal-treatmentをしてしまうのか。

その1つの答えとして、遠藤先生は「職員がよくよくこどもたちの『反抗挑戦性障害』を理解していないと、やりかえしてしまうようなことがある」とおっしゃっていました。

大変に勉強になりました。



子どもセンターてんぽの設立6周年記念イベントへ/1人で生きるには早すぎるこどもがたくさん法律と制度のはざまに落ちてしまっています

「子どもセンターてんぽ」の6周年記念をお祝いしました

今日は、相模原市へ向かいました。

会場の相模原市立あじさい会館へ

会場の相模原市立あじさい会館へ


『NPO法人・子どもセンターてんぽ』の設立6周年記念イベントに参加しました。

「こどもの自立に寄り添って」のタイトルで活動報告・DVD上映・パネルディスカッションが行なわれました

「こどもの自立に寄り添って」のタイトルで活動報告・DVD上映・パネルディスカッションが行なわれました


この国では、たくさんのこどもたちが苦しんでいます。

OECDの貧困率のデータによる日本の子どもたちの貧困(2008年)

OECDの貧困率のデータによる日本の子どもたちの貧困(2008年)


児童虐待、貧困、こころや体の疾患など様々な問題によって帰る家を失なった10代後半のこどもたちがたくさんいます。

児童相談所一時保護所の1日あたり保護人員、平均在所日数より推計

児童相談所一時保護所の1日あたり保護人員、平均在所日数より推計





支援が必要なのに「18才」になったら退所させられる現在の法律

幼い時には『乳児院』『児童養護施設』で暮らすことができます。

(例えば横須賀市には『しらかばベビーホーム』『しらかば子どもの家』『春光学園』があります)

でも、今の日本の法律では、18才になったら退所しなければなりません。

家族を頼ることができないこどもたちがたくさんいて、生きていく為の社会的なスキルも無いままに社会に飛び込まなければなりません。

1人で生きるには早すぎるのに、法律と制度のはざまに落ちてしまっています。

行き場所が無い理由

行き場所が無い理由


そんなこどもたちに寄り添って自立をサポートしていく為に、児童福祉に関心のある有志たちの力で、一時的な避難場所(シェルター)が全国で少しずつ作られてきました。



全国で3番目の「子どもセンター」、その役割の大きさ

神奈川県の『子どもセンターてんぽ』は2007年4月、全国で3番目に作られました。

その取り組みは、大きく3つに分かれています。

  1. 10代後半の若者のシェルター

  2. 居場所のないこどもの電話相談

  3. 自立援助ホームみずき

『子どもセンターてんぽ』のイベントには毎年参加しているのですが、少しずつ全国に『子どもセンター』が増えてきて、とてもうれしく感じます。

ただ、どこも有志によって運営されています。

関係機関の方々が手弁当(ボランティア)で協力して下さって、なんとか運営されています。

シェルターのこどもに直接関わる費用の合計額をのべ利用日数で割った金額(2010年度)

シェルターのこどもに直接関わる費用の合計額をのべ利用日数で割った金額(2010年度)


本来ならば、まず国の責任のもとで法整備が必要です。

けれども法整備が進まない今この瞬間にもたくさんのこどもたちに必要とされている『子どもセンター』の運営を続ける為には、有志の方々による活動をとにかくサポートしていくしか無いとフジノは考えています。

ぜひ1人でも多くの方々にその活動を知ってほしいです。

あなたにもぜひ力を貸してほしいと願っています。

寄附をしていただける、ボランティアをしていただける、もしもお願いできるのであれば、ぜひあなたにもご協力をお願いしたいです。

パネルディスカッション

パネルディスカッション


世界のどの国であろうとも、人は生まれてくる親や家庭を選べません。

そして、どこで誰のもとで生まれたとしても、こどもたちはみんな安心して暮らせるように支援をするのが『社会の責任』だとフジノは信じています。

その当たり前の責任が果たされていない現実を、なんとかして変えていきたいです。