乳児院・児童養護施設の職員を対象に「児童養護施設向け性的マイノリティ出前講座」を開催しました!/フジノの提案、実現しました

乳児院・児童養護施設の職員を対象に「性的な多様性」の研修を開催しました

けさは、長瀬にある児童養護施設『しらかば子どもの家』にお邪魔しました。

しらかば子どもの家・しらかばベビーホーム前にて(強風でした!)

しらかば子どもの家・しらかばベビーホーム前にて(強風でした!)


こちらを会場に、『性的マイノリティ出前講座』を開催したのです。

児童養護施設向け性的マイノリティ出前講座を開催しました

児童養護施設向け性的マイノリティ出前講座を開催しました


横須賀市では『性的な多様性』の理解を広めて深める為に、『出前講座』を開いてきました(前回はうわまち病院で医療関係者向けに開催しました)。

今回は、乳児院・児童養護施設の職員のみなさまを対象とした研修です。

内容は、下のプレスリリースのとおりです。

平成29年(2017年)12月5日
市民部長
こども育成部長

児童養護施設向け性的マイノリティ出前講座の開催について

性的マイノリティ(性同一性障害などの性的少数者)に関する基礎知識を学び、性的マイノリティの方々への差別や偏見を無くすなどの理解を深めるため、『児童養護施設向け性的マイノリティ出前講座』を開催しますので、お知らせいたします。

  1. 日時
    平成29年12月12日(火)午前9時から11時
  2. 会場
    しらかば子どもの家(横須賀市長瀬3-3-1)
  3. 対象
    児童養護施設職員等
  4. 講師
    特定非営利活動法人SHIP 代表 星野 慎二 氏
  5. 内容
    性的マイノリティに関する基礎知識等について

市民部とこども育成部が共催なのは、性的な多様性に関する普及啓発を担当しているのが市民部の人権・男女共同参画課で、児童養護施設などの社会的養護を担当しているのがこども育成部の児童相談所だからです。



たくさんの職員さんが勤務をやりくりして参加してくれました

フジノは自分自身が研修を提案しておきながら

「乳児院と児童養護施設の忙しさの中で、どれだけの職員さんが参加できるだろうか」

と心配していました。

しかし、永島施設長をはじめ、なんと21名もの職員の方々が参加して下さいました!

講師の星野慎二さんとナオさん

講師の星野慎二さんとナオさん


こどもたちを学校に送り出した後、また、多忙な業務の中でやりくりしながら、多くの職員さんが積極的に研修に参加して下さいました。

職員のみなさまには心から感謝しております。本当にありがとうございます!

多様性を認めあい自分らしく生きられる社会づくりについて語られました

多様性を認めあい自分らしく生きられる社会づくりについて語られました


講師の星野慎二さんの語り口はとても分かりやすく、かつ、時に笑いを引き出し、時に聴衆のみなさんが深く考えさせられる姿を観るにつけても、いつもながら感心させられました。

そして、職員のみなさんが身を乗り出すように熱心にお話を聴いてくださるのがとても印象的でした。

やはりふだんからこどもたちの為に働いてくれている訳で、多様な性の在り方についても積極的に吸収してこれからの関わりに活かしていくのだという想いが伝わってきました。

職員のみなさんは熱心に聴いておられました

職員のみなさんは熱心に聴いておられました


児童養護施設だけでなく、幼稚園・保育園、小中学校、学童保育、高校、養護学校、こどもの数だけ『性の在り方』は様々です。

本来は、レズビアンとかゲイとかバイセクシュアルとかトランスジェンダーとか、単語でかんたんに区切ることなんかできません。グラデーションのように、人の数だけ異なります。

もともとこどもたちひとりひとりが生まれながらにしてみんなひとりひとり違う訳ですが、『性的な多様性』も本当は当たり前のことです。

けれども、残念ながらまだまだ知られていないのですね。

だからこそ、こうして出前講座などによって、どんどん知っていただこうという機会を横須賀市は作っています。

それに対して、『しらかばベビーホーム』『しらかば子どもの家』の職員のみなさまは、熱意をもって応えてくださいました。

永島施設長をはじめ、職員のみなさま、本当にありがとうございました。

フジノはラストまでは立ち会えず、健康部との打ちあわせ、予算決算常任委員会全体会への出席があり、中座しました。

残念ながら聴けなかったのですが、星野さんの講義の後に、ナオさんによるご自身のライフヒストリーが語られたとのことです。

当事者である方ご本人から生の声をお聴きすることは本当に大切ですし、理解が深まります。

講師である星野慎二さん、ナオさん、お二人とも本当にありがとうございました!



6月議会での提案がさっそく実現しました

本日は、『しらかば子どもの家』を会場にさせていただいたこともあり、参加していただいたのは『しらかばベビーホーム』『しらかば子どもの家』の職員さんでした。

市内にもう1つある児童養護施設『春光学園』には、来年度ご協力をいただく予定です。

また、12月中には市内の『里親』『ボランティアファミリー』『ファミリーホーム職員』を対象に研修を行ないます。

さらに来年1月中には、児童相談所の職員を対象にした研修を行ないます。

いずれも今年6月議会の教育福祉常任委員会で、フジノが児童相談所長と行なった質疑が実現したものです。

そのやりとりをご紹介します。

2017年6月定例議会 教育福祉常任委員会(2017年6月5日)での質疑

フジノの質問

こども育成部に伺います。
 
子ども家庭福祉にかかわるさまざまな施設においてSOGIにかかわる諸課題がありますが、先日、新聞報道もされたので、皆さん御承知と思いますが、児童養護施設における調査を一般社団法人レインボーフォスターケアと金沢大学の岩本准教授らが行ないました。

全約600施設に問い合わせた結果、220施設が回答してくれた訳ですが、児童養護施設の45%にいわゆる性的マイノリティとされる子どもがいたとの結果が報告されました。

職員会議や子どもの相談に乗るなどの対応をできたのは66施設。

ただ、それ以外の多くでは、「個室がなくてプライバシーの配慮が難しい」「生活の場が体の性別で分かれており、性別違和、トランスジェンダーに配慮した対応ができていない」など、生活環境関連の問題についての言及も多くあったり、職員の意識の低さや、一緒に暮らす子どもへの教育の必要性を指摘する声もあったなどと報じられました。
 
そこで、伺います。

本市にも2つの児童養護施設がありますが、まずこのアンケート調査への協力は行なったとお聞きでしょうか。

お答え下さい。

児童相談所長の答弁

 
藤野委員からお話がありました新聞記事を私も見ております。

これを受けまして、市内2施設に確認したところ、このアンケートにはお答えされていないということでお聞きしています。

フジノの質問

それでは、具体的に伺いたいのですが、本市の児童養護施設2カ所では、いわゆるSOGIにかかわる諸課題への具体的な対応として、職員への教育は行なっているのでしょうか?

お答え下さい。

児童相談所長の答弁

 
施設職員に対してのSOGIに特化した研修等は行なっていない、という報告を受けております。

フジノの質問

そこで、本市こども育成部にぜひ要請したいのですが、児童養護施設に対しても情報提供を的確に行なっていただきたいと思います。

すでに学校現場に対しては、文部科学省が通知を出していて、「教育委員会は学校現場に対して情報提供を適切に行ないなさい」という通知が出ています。

同じように、子どもが集団で暮らす場において適切に職員に研修が行なわれていないということはよろしくないことだと受けとめています。

横須賀市としては、ぜひ児童養護施設に対しても『必要な情報提供』及び『研修の機会』を提供していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

児童相談所長の答弁

 
年間を通しまして、児童相談所が市内の2施設の職員に対して研修をするというカリキュラムがございます。

この年度当初、SOGIに関する研修テーマは設定しておりませんでしたが、こういった記事も受けまして、年内にこのテーマで施設職員を対象に研修が開けないかどうか、検討に入ったところでございます。

さらに、横須賀市2施設だけでよろしいのかというとそうではなくて、横須賀市の子どもは横須賀市外の施設にも入っております。

そういった意味では、横須賀市のみならず、オール神奈川として『施設長会』もございますし、職員の研究会もございますので、例えば私が県内の『所長会』でテーマを提供して、共同で研修を組めないかといったような提案もしてまいりたいと思っております。

フジノの質問

大変貴重な御答弁をいただいたと思います。

もう1点確認したいのですが、児童養護施設ではなくて、児童相談所における一時保護所は滞在期間が大変長くなっているという質疑も過去にありましたが、一時保護所での対応というのはできているとお考えでしょうか?

児童相談所長の答弁

 
 まさに自分のお膝元の一時保護所について、正直申し上げて、きちんとしたSOGIに対応するマニュアル等はございません。

ケースがあれば相談できる職員体制はとっておるつもりですが、具体的にはその報告を受けていないというところがではあります。

今後はそのあたりも職員に意識させて、処遇支援をしていきたいと考えております。

提案からわずか半年での全面的な実施に対して、児童相談所長の迅速な対応に心から感謝しています。

これからもフジノはどんどん取り組みを進めていきます。

「誰も一人にさせないまち」を最終目標に掲げる上地市長に、今年9月議会の一般質問でフジノは『性的な多様性』の理解を広めることと当事者のみなさまの支援を進めることに全面的な賛同の答弁をいただきました。

現在パブリックコメントにかけている次期『男女共同参画プラン』案にも、性的な多様性の保障が新たに項目として加わりました。

来年度は、男女共同参画条例の見直しの議論や、性的マイノリティに関する行政計画も作成されることになっています。

前市長のもとでは全く進まなかったことが、上地市長とのタッグで今とても前進していっています。

これまでSOGIに関する取り組みをフジノは10年間続けてきましたが、今こそ横須賀の人権施策を進める大切な機会だと感じています。

ぜひみなさまも声をあげてください。生の声をさらにフジノに届けて下さい。

よろしくお願いします!



「子どもセンターてんぽシンポジウム」が横須賀で開かれました/飛び立つために羽を休めてⅨ「非行と福祉」

「子どもセンターてんぽ」の毎年恒例のシンポジウムへ

今日は、『子どもセンターてんぽシンポジウム〜飛び立つために、羽を休めてⅨ〜』に参加しました。

シンポジウムのおしらせ

シンポジウムのおしらせ


『NPO法人子どもセンターてんぽ』の設立をお祝いする周年行事です。

ついに8周年!

率直にフジノの感想は、「本当によくぞ続いてくれた」という想いです。

「子どもセンターてんぽシンポジウム」会場にて

「子どもセンターてんぽシンポジウム」会場にて


余談ですが…

シンポジウムはいつも相模原市や横浜市で開かれています。

パニック障がいもちのフジノとしては「また今年も遠くに行かねばならないんだろうなあ」と思っていたら、なんと今年は横須賀での開催!

近場での開催はとてもありがたく感じました。

すごく大切にしているシンポジウムなのに遠くて参加できないととても悲しいので、ホッとしました。



1.てんぽとみずきの活動報告

まずはじめに、『子どもセンターてんぽ』と『みずきの家』の活動報告が行われました。

会場は超満員でした

会場は超満員でした





2.基調講演:自立援助ホームの23年間をふりかえって

続いて、基調講演が行われました。

講師は、遠藤浩さん(児童養護施設城山学園施設長)です。

遠藤浩さんのご講演

遠藤浩さんのご講演


乳幼児期〜児童期の愛着形成がいかに大切か、具体的なお子さんたちをもとに詳しくお話をして下さいました。

また、児童自立支援施設が全国に約115ヶ所と増えたことは大変に良いことである一方で、『慈善事業』から『福祉事業』となり、税金が投入されることによって、自由度が減り、質も低いところも増えている、というご指摘もありました。

実はこの点について、昨日フジノは他の社会的養護の関係者の方とお話をしたばかりだったので、「ああ、やはり」と改めて感じてしまいました。

行政が支援をすることによって、「お金も出すがクチも出す」「他の民間事業者もおカネ目当てにノウハウが無いのに参入してくる」という他の福祉分野でも起こっている現象です。

政治家として、このデメリットをいかに無くしていくかをいつも考えているのですが、問題意識をさらに強く持つことになりました。

もう1つ、とても重要な概念を学びました。

『反抗挑戦性障害(ODD)』についてです。

ウィキペディアより
怒りにもとづいた不服従、反抗、挑戦的行動の持続的様式と表現される児童期の精神障害である。これらの行動は通常の児童の行動の範囲を越えたもので、権威的人物に向けられる。

遠藤先生が講演の中で具体的な状況をお話して下さって、初めて知りました。

休憩時間には遠藤先生にさらにお話を伺いに行き、さらに会場におられた元・県児童相談所長、元・市児童相談所長、市こども育成部の課長らにもさらに詳しく質問しまくってしまいました。

そして、『DBDマーチ』という概念についても新たに学びました。

フジノ作成「DBDマーチ」イメージ図

フジノ作成「DBDマーチ」イメージ図


フジノの知人友人の多くが児童養護施設に勤めています。

しかし、児童養護施設では今、mal-treatment(あってはならない体罰などの行動)を職員が取ることが問題になっています。

何故、強い想いを持って社会的養護の世界に入ってきた職員のみなさんがmal-treatmentをしてしまうのか。

その1つの答えとして、遠藤先生は「職員がよくよくこどもたちの『反抗挑戦性障害』を理解していないと、やりかえしてしまうようなことがある」とおっしゃっていました。

大変に勉強になりました。



子どもセンターてんぽの設立6周年記念イベントへ/1人で生きるには早すぎるこどもがたくさん法律と制度のはざまに落ちてしまっています

「子どもセンターてんぽ」の6周年記念をお祝いしました

今日は、相模原市へ向かいました。

会場の相模原市立あじさい会館へ

会場の相模原市立あじさい会館へ


『NPO法人・子どもセンターてんぽ』の設立6周年記念イベントに参加しました。

「こどもの自立に寄り添って」のタイトルで活動報告・DVD上映・パネルディスカッションが行なわれました

「こどもの自立に寄り添って」のタイトルで活動報告・DVD上映・パネルディスカッションが行なわれました


この国では、たくさんのこどもたちが苦しんでいます。

OECDの貧困率のデータによる日本の子どもたちの貧困(2008年)

OECDの貧困率のデータによる日本の子どもたちの貧困(2008年)


児童虐待、貧困、こころや体の疾患など様々な問題によって帰る家を失なった10代後半のこどもたちがたくさんいます。

児童相談所一時保護所の1日あたり保護人員、平均在所日数より推計

児童相談所一時保護所の1日あたり保護人員、平均在所日数より推計





支援が必要なのに「18才」になったら退所させられる現在の法律

幼い時には『乳児院』『児童養護施設』で暮らすことができます。

(例えば横須賀市には『しらかばベビーホーム』『しらかば子どもの家』『春光学園』があります)

でも、今の日本の法律では、18才になったら退所しなければなりません。

家族を頼ることができないこどもたちがたくさんいて、生きていく為の社会的なスキルも無いままに社会に飛び込まなければなりません。

1人で生きるには早すぎるのに、法律と制度のはざまに落ちてしまっています。

行き場所が無い理由

行き場所が無い理由


そんなこどもたちに寄り添って自立をサポートしていく為に、児童福祉に関心のある有志たちの力で、一時的な避難場所(シェルター)が全国で少しずつ作られてきました。



全国で3番目の「子どもセンター」、その役割の大きさ

神奈川県の『子どもセンターてんぽ』は2007年4月、全国で3番目に作られました。

その取り組みは、大きく3つに分かれています。

  1. 10代後半の若者のシェルター

  2. 居場所のないこどもの電話相談

  3. 自立援助ホームみずき

『子どもセンターてんぽ』のイベントには毎年参加しているのですが、少しずつ全国に『子どもセンター』が増えてきて、とてもうれしく感じます。

ただ、どこも有志によって運営されています。

関係機関の方々が手弁当(ボランティア)で協力して下さって、なんとか運営されています。

シェルターのこどもに直接関わる費用の合計額をのべ利用日数で割った金額(2010年度)

シェルターのこどもに直接関わる費用の合計額をのべ利用日数で割った金額(2010年度)


本来ならば、まず国の責任のもとで法整備が必要です。

けれども法整備が進まない今この瞬間にもたくさんのこどもたちに必要とされている『子どもセンター』の運営を続ける為には、有志の方々による活動をとにかくサポートしていくしか無いとフジノは考えています。

ぜひ1人でも多くの方々にその活動を知ってほしいです。

あなたにもぜひ力を貸してほしいと願っています。

寄附をしていただける、ボランティアをしていただける、もしもお願いできるのであれば、ぜひあなたにもご協力をお願いしたいです。

パネルディスカッション

パネルディスカッション


世界のどの国であろうとも、人は生まれてくる親や家庭を選べません。

そして、どこで誰のもとで生まれたとしても、こどもたちはみんな安心して暮らせるように支援をするのが『社会の責任』だとフジノは信じています。

その当たり前の責任が果たされていない現実を、なんとかして変えていきたいです。



市内唯一の母子生活支援施設の「廃止」の経緯について/2014年3月末で廃止が決定となってしまいました

市民の方から「以前にフジノさんが取り上げていた母子生活支援施設の『建て替え』問題は、今どうなったのか?」とご質問を頂きました。

その後の状況も含めて、改めてここで報告したいと思います。



ひとり親家庭の住居の確保

フジノは『ひとり親家庭の支援』を大切な政策の1つとして取り組んできました。

いくつもの課題がありますが、とりわけ『住居』の確保は大切な課題の1つです。

ひとり親の住まいの1つとして、わが国には大正時代頃から『母子寮』と呼ばれてきた施設があります。

1998年に名前が変わり、現在では『母子生活支援施設』と呼びます。

シングルマザーの方がこどもと一緒に暮らし、こころと体と生活を安定する為の相談や援助を受けながら、自立に向けて生活していく場です。

神奈川県内には合計12ヶ所あって、横須賀市内には1ヶ所あります。



市内の母子生活支援施設

この施設について、フジノは2003年の初当選からずっと追いかけて来ました。

1971年に建てられた為、大変に老朽化が進んでいます。

しかも部屋はとても狭く、お風呂やトイレはいまだに共同です。

フジノの同級生が、施設職員としてそこで働いていました。

また、こども時代をそこで実際に暮らしていた方のお話も聴いたことがあります。

もちろん、フジノ自身も視察に伺いましたので、よく知っています。

いまだ耐震化も行なわれていない為、フジノは「『建て替え』すべきだ」と横須賀市に対して提案してきました。

2010年9月議会・決算特別委員会での質疑

フジノの質問

市内の『母子生活支援施設』の老朽化への対応を改めて御確認させていただきたいのです。

かなり老朽化が進んでいると思うのですが、民設民営とはいえ横須賀市としてはどんな対応を考えておられるのでしょうか。

こども青少年支援課長の答弁

『母子生活支援施設』が老朽化しているということは存じ上げております。

ただ今の時点で、運営者(=社会福祉法人)の方から建てかえの要望が出されていないということ。

あくまでも民設民営の施設であるということから、市として市が動くということは考えておりません。

フジノの質問

耐震化は済んでおりますか。

教育福祉常任委員長から

分かりますか、その辺の情報は。

こども青少年支援課長の答弁

耐震の工事については今把握しておりません。

申し訳ありません。

フジノの質問

大きな工事が行われた様子は特に無いので、耐震化もなされていないと思うのですね。

民設民営とはいえ、社会福祉法人と市でぜひ話し合いをしていただきたい。

課長も経緯は御存じと思いますが、かつて『ひとり親家庭等自立支援のあり方に関する検討会』の中で、横浜市の『母子生活支援施設』を視察に行っていただいて、その機能の違いに愕然とさせられたということもあったと思います。

全ての施設が新しい施設になる必要は無いとは思いつつも、あまりにも老朽化しているのでは生活の質としていかがかと思います。

1世帯当たりの面積も非常に少ないというのは承知しておられると思います。

「要望が上がってきていない」というのは法人から上がってきていないだけで、現場を実際に訪れてみると、かなり厳しい状況です。

そういった老朽化の対応も含めて、改めてぜひ現地で確認をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

こども育成部長の答弁

この施設につきましては、民設民営であるということで、事業者の御事情も伺わなければいけませんが、ただいま委員がおっしゃいました耐震化の点につきましては、恐らく書類を確認すれば確認が取れると思いますので、きちんと確認をいたしまして御報告をさせていただきます。

今後の施設の問題につきましては、事業者の声を聞きながら、できるだけそこに暮らしている方の安全のために、必要な手だてをとっていきたいと思います。




2014年3月で「廃止」へ

それから1年半が過ぎた昨年2012年3月の予算議会のことです。

教育福祉常任委員会において、こども育成部から「2014年3月をもって『廃止』すると社会福祉法人が決定した」との報告を受けました。

教育福祉常任委員会・一般報告事項・こども育成部の配布資料より

教育福祉常任委員会・一般報告事項・こども育成部の配布資料より


そこで、フジノは下のような質疑を委員会で行ないました。

2012年3月予算議会・教育福祉常任委員会での質疑

フジノの質問

こども育成部に、『母子生活支援施設』の廃止等について伺います。

今回の『母子生活支援施設』の廃止の理由というのは、社会福祉法人からどのように伺っているのでしょうか。

こども青少年支援課長の答弁

法人からの報告によりますと、まず、現在の施設が昭和46年に建てられた建物で、耐震診断の結果、耐震補強が必要であり、今の建物では補強だけでは済まないで、建てかえが必要だということがあるということ。

それで、東日本大震災を受けまして、そこには保育園児等も通っておりますので、早急の耐震化、要するに建てかえが必要であるという判断をしたということ。

保育園がありますので、近隣における建てかえをということで検討しましたが、近隣に適地がなかったということで、現在地に建てかえるという方針になりました。

現在地に建てかえる場合ですが、母子生活支援施設は基準が大幅にあがり、バス・トイレつきの1居室30平方メートルという基準を設けますと、現在の4階建てではなくて、5階、6階建ての高層の建物になってしまうと。

その場合に、日影権の問題だとか道路の問題で、その場で5階、6階の高層の建物が建てられないということで、今回、横須賀グリーンハイムは廃止して、保育園の建てかえという結論に至ったと聞いております。

フジノの質問

今回お答えいただいた理由は、数年前から十分予想されていたことだと思うのです。

『ひとり親家庭等自立の在り方に関する検討会』でも、横浜市の新しい『母子生活支援施設』を実際に視察に行っていただいたりして、あり方というのは検討してこられたと思うのです。

今回、震災があって、より切迫した状況に追い込まれた法人から、建てかえはできないということでお話があったと思うのですが、これまでも議会で何度も、土地代の減免ですとか、耐震化のサポートをしてほしいということを僕は申し上げてきたのですが、そういった支援というのは、市としては行なってこなかったのでしょうか。

廃止に陥らなくてもいいように、本市としてサポートができたはずではないかという思いがあるのですが、その点についてはどのようにお考えでしょうか。

こども青少年支援課長の答弁

あくまでも民設民営の建物ということで、「近隣での土地を」ということで協会のほうから打診があったこともあります。

そういった時に私どもも探してはみましたが、近隣で適切な土地が無かったという経過もございます。

今回については、前々から耐震化の問題は言われておりましたが、今回、急なことになってしまって、こういう結論になってしまったことは大変残念なことだと思っております。

フジノの質問

本当に残念なことだという思いは同じ気持ちです。

これは資金的な問題もあって、法人に「意思決定を変えてくれ」ということはなかなか難しいと思いますので、どうか現在残っておられる8世帯、お母さんと子どもたちの支援をしっかり行っていただいて、何とか在宅で暮らしていかれるように支援をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

こども青少年支援課長の答弁

藤野委員がおっしゃられましたように、私どもも最初に申し上げましたように、今いる8世帯について最優先に、自立して地域に戻れるように支援をしていきたいと考えております。

その後についても、必要な家庭においては支援を継続していきたいと考えております。

こうして、2014年3月末をもって、市内唯一の母子生活支援施設が廃止されることが決定となりました。



フジノの考えについて

2003年の初当選直後には『建て替え』しか選択肢が無かったフジノですが、いろいろなことを学ぶ中で、2005年頃には考えが変化してきました。

そして、

  • 市内に圧倒的多数ある『空き家』を母子生活支援施設として転用できないか
  • ひとり親家庭を『市営住宅に優先的に入居させること』ができないか

など、他の提案も並行して行なってきました。

こちらにまとめておりますのでご覧下さい)

つまり

『母子生活支援施設』だけが唯一の選択肢だ」

とは考えなくなりました。

けれども「市内に1つも無くて良い」とは全く考えていません。

『母子生活支援施設』の持つ重要性は今も変わらない、とフジノは考えています。

例えば、『母子生活支援施設』に入所する理由です。

現在は『ドメスティック・バイオレンス』が最大の理由です。

「平成20年度全国母子生活支援施設実態調査」より

「平成20年度全国母子生活支援施設実態調査」より


DV被害から立ち直るには、専門的な支援が不可欠です。

同じ状況にあるひとり親の方々がピア(=当事者)として共に暮らしながらリカバリーしていくことは、とても大切なことだとフジノは考えています。

今回、横須賀市内唯一の『母子生活支援施設』は廃止となってしまうことが決まりました。

けれども、何らかの形で新たに作り出すことができないか、と考えています。その想いを形にする為に、少しずつ取り組んでいこうと考えています。

市議会議員ですから市議会で訴えていくことは当然ですが、それだけではなく、別の在り方も考えて実践していくことができないか、と考えています。

近日中にまたご報告させていただきますので、しばらくお待ち下さいね。