2017年9月議会・所信表明への個人質問

藤野英明です。よろしくお願いします。

所信表明への質問をする藤野英明

1.横須賀復活の為に行政、議会、市民の皆様が一丸となって全員野球で取り組む必要がある、と訴える上地市長に、任期の始まりに明確に伝えて頂きたいことについて

「横須賀復活」の取り組みを進めていく為に、所信表明のタイミングを捉えてぜひ全ての市民のみなさまと議会に対して、上地市長から明確に伝えて頂きたいことがあります。

まず、市民のみなさまに対して伝えて頂きたいことです。

市長選挙において、上地候補は複数の政党の推薦を受けました。

そのことを、対立する陣営は、

「上地候補が当選すれば政党の言いなりになる」

と批判してきました。こうした批判は選挙での常とう手段に過ぎないのですが、この機会にあえて伺います。

【質問1】
上地市長は推薦を受けた政党の為に働く市長なのでしょうか。

それとも40万人の横須賀市民の為に働く市長なのでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)


さて、過去数年にわたり、前市長を大音量で糾弾する街宣車が市役所周辺をはじめ市内各地で活動してきました。

市長選挙の際、一部の人々はこの街宣車による活動とその団体を意図的に上地候補と結びつけて語り、攻撃材料にしてきました。

このデマを真に受けてしまった市民も残念ながら実際におられます。

【質問2】
もとより当該団体や街宣車による活動と上地市長は全く無関係であること、関係づけは事実無根の誹謗中傷であることを、この際、市民のみなさまに明言して下さい。


(→市長の答弁へ)


所信表明への質問をする藤野英明


さて、今回の市長選挙では3人が立候補し、市民の方々はそれぞれの信念に基づいて市長にしたいと考える候補をそれぞれに全力で応援しました。

選挙から2カ月半が経った今でも、当然ながら感情的にわだかまりのある方々もおられます。

けれどもこれからは、選挙によって分断された異なる立場の市民の方々にも、今までのあらゆる感情をのりこえて全員野球に参加して頂かねばなりません。

【質問3】
他の2候補を応援した市民の方々の想いを、上地市長はどう受け止めておられるのでしょうか。

お聞かせ下さい。


(→市長の答弁へ)


【質問4】 
また、他候補を応援した市民の方々に対して、ぜひ『融和』を呼びかけて頂きたいのですが、いかがでしょうか。


(→市長の答弁へ)


今回の市長選挙の投票率は46.1%にとどまりました。

投票に足を運ばなかった有権者は、残念ですが、過半数にのぼります。

【質問5】
上地市長はこの現実をどう受け止めておられるのでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)


『横須賀復活』の為には、棄権した過半数を超える有権者を含む全ての市民のみなさまに、このまちの主役であるとの当事者意識を持っていただき、これからの取り組みにぜひ参画していただく必要があります。

【質問6】
そこで上地市長は、今回棄権した多くの方々にどのように呼びかけていくのでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)


続いて、市議会に対して伝えて頂きたいことです。

前市長と市議会との信頼関係は、最終的に完全に崩壊していました。

その理由は数多くありましたが、1つには議会との議論を軽視する姿勢がありました。

ディベート技術を用いて質問内容に真正面から答えず、本会議や委員会の貴重な質問時間が空疎な答弁で消えていくことが僕は本当に残念でなりませんでした。

上地市長には議会との信頼関係をぜひ取り戻して頂きたいので、あえて以下の3点を伺います。
 
【質問7】
第1に、上地市長は、議会での質問には真正面から答弁し、常に建設的な議論を行なう姿勢を貫いていただけるでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)


前市長は、質問をする会派や個人によってあまりにも短く答弁したり、露骨に態度を変えることがありました。

【質問8】
そこで第2に、上地市長は、質問者によって答弁や態度を変えるようなことはしない、と宣言していただけますか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)


前市長は、質問や提案に対して前向きなニュアンスに聴こえる答弁をしながらも、実際は各部局へ何の指示も出していないことも多かったです。

その為、後日部局を訪れて、ひとつひとつの答弁への実際の対応を全て検証していかねばならず、「市長答弁とは何なのか」「ただのその場しのぎなのか」と、結果的に議会での市長答弁そのものを全く信頼できなくなりました。

【質問9】
そこで第3に、上地市長は、議会での自らの答弁に責任をもって、必ず各部局に対して答弁に沿った指示を出していただけますか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)

2.市長就任から2か月、市議時代には知ることができなかった本市の克服すべき課題の多さと大きさについて

就任から2か月、市民、関係団体、県、国との意見交換を重ね、庁内各部局とのヒアリングを行なった結果、克服すべき課題の多さと大きさを認識した、と上地市長は述べました。

市議時代の上地市長は、常にこのまちの現状に危機感を持って問題提起をしてこられたものの、市議の立場では行政内部の全ての情報にはアクセスできないのも事実です。

そこで伺います。

【質問10】
市長職に就任して、初めて知った克服すべき課題の多さと大きさとは具体的にはどのようなことでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)

3.基本姿勢として忠恕を市職員に求めるのであれば、借金減らしの為に行なわれてきた過度な退職者不補充と新卒採用の減少をやめ、市民に必要な行政サービスを提供できる十分な職員数の確保を行なう必要性について

かつて本市役所には個人にも組織にも良き風土がありました。

政策立案能力の高さから『スーパー公務員』として全国に知られたり、国の新制度の創設の際には地方自治体の代表として招聘されたり、先進的な政策の文献を出版する職員も多くいらっしゃいました。

また、組織風土の良き例を挙げれば、旧・長寿社会課には、

「顔の見える関係を築くべく、全ての施設やサービス事業所を訪れて自分の名刺を置いてこい」

と現場回りの重要性を先輩は後輩に伝えてきました。公務員らしかぬ、民間企業の営業職のような良き伝統です。

しかし、借金返済を最優先にした前市長のもとで、退職者不補充と新卒採用の絞り込みが徹底され続けました。

人件費カットは借金を減らす上で最も簡単な方法ですが、大きな弊害をもたらします。

その結果、市の借金だけは減りましたが、職員は目の前の大量の仕事をこなすだけで精一杯になり、『スーパー公務員』と呼ばれるような存在は消えました。

良き風土の例として挙げた旧・長寿社会課の教えですが、現在の介護保険課や高齢福祉課に尋ねると、今も覚えている係長クラスはいるのですが、

「業務量の多さから部下に伝えても実行は不可能だ」

と述べました。

市民ニーズの複雑多様化の現実を前に、福祉部をはじめ多くの部局で業務量の増加に比して、職員数が足りず、本市役所の良き風土も失われつつあります。

そんな中、上地市長は機会があるごとに、各部局に対して市民からの相談には思いやりをもって親身にお聴きするよう指示をしておられるとのことです。

けれども、もともと多くの職員は思いやりをもって市民と向き合ってきましたし、今もそうしています。

この状況でさらに「忠恕」の心を「今以上に持て」となれば、むしろ多くの真面目な職員が潰れてしまうのではないかと僕は危惧しています。

【質問11】 
そこで、まずは、増大する一方の業務量に応じた適切な職員数を確保する方針へ切り替えて頂きたいのです。

それは同時に、本市役所に存在していた良き伝統と風土を取り戻すことにもなると僕は考えています。

上地市長はいかがお考えか、お聞かせ下さい。


(→市長の答弁へ)


所信表明への質問をする藤野英明

4.所信表明で述べられた横須賀復活の為の3つの構想及び4つの復活計画と、市議時代及び選挙中に訴えていた政策との関係について

所信表明で本市の方針として正式に語られた3つの構想や4つの計画は、市議時代から上地市長が一貫して訴えてきた事柄がほとんどです。

これらが市議時代の考えと同じなのか否か、いまだ明確では無い為、数点、伺います。

まず、横須賀復活の為の3つの構想についてです。

『音楽・スポーツ・エンターテイメント都市構想』ですが、選挙中から現在に至るまでハコモノ作りと誤解しておられる市民の方がいらっしゃいます。

3月28日に出馬表明の記者会見を行ないましたが、それを報じた新聞各紙に『アミューズメントパーク建設』と掲載されたこと、それを選挙中に対立陣営が

「新たなハコモノ作りだ」

と批判し続けました。

その為、選挙中には「ハコモノ作りなのか」と僕たちに尋ねる市民がいらっしいました。

そのたびに僕は音楽を例に挙げて、こんなお話をしてきました。

これはハコモノ政策ではありません。

音楽だけでなく、そもそも人間には誰もが、絵を描いたり、小説やブログを書いたり、『表現したいという欲求』があります。

その欲求をかなえられることは『自己肯定感』を高める効果があるのです。

まちなかにいつも音楽が流れている。

聴く方も演奏する方もともに楽しさを感じられる、そんなまちに変えていきたいのです。

高校時代には僕もバンドをやっていてギターで路上ライブをしていた時期もありますが、かつて横須賀は、プロ・アマチュアを問わずミュージシャンの方々から『日本一、路上ライブがやりやすいまち』だと言われてきました。

東京都ではわざわざ路上パフォーマンスできる場所を決めて許可制で提供したりしていますが、横須賀は違います。

警察もわざわざ注意しませんし、通行人のみなさんも、基本的に音楽やパフォーマンスに対して寛容な街でした。

その為、僕の知人に、世界的に評価されている和太鼓奏者が居るのですが、世界ツアーの合間に日本で暮らす場所としてどこが良いかと考えて、拠点である新潟からあえて横須賀に引っ越してきました。

そして、駅前や商店街などで演奏を聴いてもらっています。

ただ、ご存じない方も多いのですが、音楽に関わっている立場からすると、実は、残念ながら今の横須賀は以前のようにはライブができにくいまちになってしまったんです。

例えば、若手バンドマンたちがうみかぜ公園を借りて大規模な無料野外フェス『横須賀HOBOフェスティバル』を毎年開催していて10回以上、続いていました。

けれども会場を貸してもらえなくなってしまい、途絶えてしまいました。

また上地候補ご自身が、関東全域からすさまじい来客数があり、今では伝説となっている野外フェス『横須賀音開き』を14年前の夏にプロデュースしました。

しかしその後は誰も、同じようなイベントを開催できていません。

この数年間の横須賀は、閉塞感で窮屈な重い空気を感じます。

こうした空気を変える為にも、『演奏したい人たち』の為には自己表現をしたいという率直な想いを叶えたい、また、『市民のみなさまや市外の方々』には横須賀のまちに出ればいつでも路上ライブや野外フェスを楽しめる、そんな想いを叶えられる自由なまちに政治・行政で変えていくのが上地候補の構想です。

今すぐ税収が増えるような効果がある政策ではありません。

しかし長期的には、人々の自己肯定感を高める効果がありますし、『音楽のまち』として再び全国に知られることで、自由な文化の明るい空気に包まれた横須賀には必ずたくさんの人が集まるようになっていくと僕は考えています。

このように申し上げてきました。

ただこれはあくまでも選挙中に僕の立場で申し上げてきたことに過ぎません。

【質問12】 
そこで、市長就任後の上地市長ご自身のお言葉で『音楽・スポーツ・エンターテイメント都市構想』とは具体的にどのような施策が為されることなのかを、改めて市民のみなさまにご説明いただけないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


【質問13】
また、本構想には何らかの新たな施設建設が含まれるのか、ぜひ明確にお答え下さい。


(→市長の答弁へ)


本会議で質問をする藤野英明


次に『谷戸再生構想』についてです。

『谷戸再生』と言えば『谷戸公社の設立』が市議時代の上地市長の持論として、多くの議員に記憶されています。

本市が新たに『谷戸公社』を立ち上げ、計画を作り、土地・家屋の寄附を受けたり買い取った上で、整備開拓を行なっていく手法を提唱しておられました。

そこで伺います。

【質問14】
「谷戸再生構想」は市議時代と同じ手法をお考えでしょうか。

あるいは、市長就任後の現在は新たに別の手法をお考えなのでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)


次に、横須賀復活の4つの計画のうち、その3『子どもの教育の復活』について伺います。

上地市長は所信表明において、このように述べました。

「全国平均を下回っている本市小中学生の学力向上を重要課題と認識し更なる取り組みを進める」と。

僕は前市長と全く変わらない表現だった為、率直にショックを受けました。

何故ならば、市議時代の上地市長と僕は、

「前市長による学力向上の様々な取り組みはそもそもこどもに向き合う前提が間違っている」

と意見交換を重ねてきたからです。

つまり、

「こどもたちにはまず衣食住が満たされて安全で安心できる環境が提供されなければ、そもそも学習意欲を持てないのが当たり前だ」

と語り合ってきました。

ひとり親家庭やこどもの貧困問題に強い関心を持ってこられた上地市長ですから、本市には様々な事情で生活習慣の確立も難しいこどもも多い現実を共有してきました。

だからこそ、

「こどもたちに心身の健康と安全で安心して生活できる環境を政治と行政が確保することこそが優先課題なのだ。それから初めて学力や体力の向上がありうる」

そう、2人でいくども話してきました。

選挙中に前市長の取り組みとの違いを尋ねられた際にも、僕はこうしたお考えをお伝えしてきました。

けれども、所信表明ではその部分がすっぽりと抜け落ちてしまっています。

この表現だけでは、「前市長と同様にこどもたちに単に詰め込み教育を続けていくのか」と市民に誤解を生みかねません。

そこで、伺います。

【質問15】
『こどもの教育の復活』の為にも、「まずこどもたちには衣食住と安全で安心できる生活環境の確保がなされるべきで、そのベースの上に学力向上の取り組みが効果を持つ」というお考えに変わりは無いでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)


市長の所信表明に対して質問をする藤野英明

5.所信表明中の「基地について」では語られなかった、平和を希求する上地市長の強い想いについて

選挙前から、報道各社や市民団体からのアンケートや公開討論会で日米安保体制や日米同盟、そして基地について問われると、上地候補は『容認』の立場だと回答してきました。

選挙中、それを対立陣営はネガティブキャンペーンに使い、上地候補はまるで『米国従属の好戦的なタカ派』であるかのように攻撃しました。

選挙後、僕はある平和団体の方と意見交換をしたのですが、ネガティブキャンペーンを真に受けて、上地市長を誤ったイメージで見ている事を知り、残念でなりませんでした。

市長の所信表明への質問をする藤野英明


そもそも僕自身は、原子力空母にも米軍基地の存在にも反対です。

それでも上地候補を強く応援したのは、わずか14年間のお付き合いではありますがその日々を通して、一人の人間・上地克明が根本的にいかに平和主義者であるか、その想いの強さを知っていたからです。

先の大戦でニューギニアの最前線に送られたお父さまが戦友を亡くし、飢えに苦しみ、戦後もPTSDに長く苦しみ続けてきた姿を通して、戦争による様々な不幸と悲劇を、幼い頃から上地さんは直視してきた。

そして戦争を憎み、誰もが自由で平等に暮らせる平和な社会を創りたいと強く願った。

だから、政治家を志した。

生身の上地さんとつきあいがある人は知っている、上地さんの原点です。

だから、『容認』という単語を使っていても、心の奥にどれほどの葛藤や想いがあったか僕は推し量らずにいられません。

市民のみなさまがそうした生の姿を知らないまま、ネガティブキャンペーンで作られた誤ったイメージで自分のまちの市長を見てしまうことは、市民のみなさまにとっても
大きな損失を生みかねないことだと僕は考えています。
 
今回の所信表明で、上地市長は基地について、世界の中の横須賀の位置づけを、地政学的に冷静かつリアリスティックに見つめた上で、日米安保体制、日米同盟、米軍基地について語りました。

歴代市長との違いは

「防衛施設が横須賀に立地していることによる本市の逸失利益を積極的に国に対して強く求めていく」

という市議時代からの持論が語られたことです。
 
ただ、限られた時間の中で語られたこの表現だけでは、平和を求めてやまない上地市長の本来の強い想いが、残念ながら、全く伝わらなかったことも事実です。

【質問16】
そこで、ぜひ市民のみなさまに対して、『戦争』と『平和』に対する上地市長の基本的なお考えを語って頂きたいのです。

平和を希求してやまない上地市長らしいお言葉で語って頂きたいのですが、いかがでしょうか。


(→市長の答弁へ)


所信表明への質問をする藤野英明

6.「誰も一人にさせないまち」を実現する為に必要な「地域福祉計画」の策定について

「誰も一人にさせない」

これは、上地市長の生きざまそのものも表している、人々への想いを一言に集約したものです。

この実現こそ『横須賀復活』の先にある最終目標なのだ、と述べた所信表明に僕は強く賛同しています。
 
所信表明への質問をする藤野英明


さて、現在、国では『我が事・丸ごと』地域共生社会の実現に向けて、平成28年から閣議決定をはじめ、『我が事・丸ごと』地域共生社会実現本部の設置や法改正など様々な体制整備をすすめています。

全国の市町村は包括的な支援体制づくりを進めていかねばなりません。

こうした国の動きと、上地市長の『誰も一人にさせないまち』とは、まさに同じ方向を目指すものだと僕は受け止めています。
 
国は社会福祉法を改正しましたが、包括的な支援体制づくりを計画的に推進していく為に『市町村地域福祉計画』の位置づけを、3点見直しました。

障がい福祉、こども家庭福祉、高齢福祉などの分野別の計画がありますが、まず『地域福祉計画』はこうした計画の上位に位置づけられました。

次に、障がい・こども・高齢など従来の対象だけでなく、複合・多問題に苦しむ人々や制度の狭間でSOSを発信できない人々などが加わりました。

そして、計画の策定が努力義務化されたのです。

当然、本市もすぐに策定に動くべきでした。

しかし、これまで前市長は『地域福祉計画』を策定せずに、策定を求める議会質疑に対しても「今後研究する」と答弁をしただけで、消極的でした。

その結果、最新の厚生労働省・平成28年度調査によれば、全国で計画を策定していないのは中核市では2市のみとなり、本市は大変遅れた、情けない状況に置かれています。

『誰も一人にさせないまち』を創るという上地市長の想い、『我が事・丸ごと』地域共生社会の実現という国の方向性、この両者を実現する手段のひとつとして、『地域福祉計画』の策定は不可欠です。

市民のみなさまの為にも、上地市長にはぜひ策定を決意して頂きたいです。

ただ、本計画は、多様な主体が参画し、合意形成を図って策定するプロセスそのものが重要であることから、単に早く作れば良いものではなく、一定の期間をかけて作成すべき性質があります。

【質問17】
そこで、伺います。

『誰も一人にさせないまち』の実現の為にも、上地市長の1期目の任期中に「地域福祉計画」の策定を始める、と約束していただけないでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)


以上で1問目を終わります。



上地市長の答弁

想いのこもった質問に感情を揺り動かされそうになっているんですが、いちおう首長なので、淡々とその想いを受けてお答えをさせていただきたいと思います。

まず、『横須賀復活』の為に全員野球で取り組む必要があると訴えた、私の想いについてです。

【答弁1】
今回の選挙では複数の政党をはじめ、多くの市民や関係団体のみなさまのご支援ご支持を受けました。

市長の仕事というのは当然のことながら、特定の方だけでは無く、多くの方々の声に耳を傾け、市民の為に何がベストであるかを念頭において市政運営をすることが務めである、というふうに思っています。


【答弁2】
次に、街宣車で前市長を糾弾した団体と私との関係性についてです。

私は当該団体とは縁もなく、関係もありません。


【答弁3・4】
次に、市長選挙において他の2候補を応援した市民の方々の想いをどう受け止めているか。またそのような方々に対して『融和』を呼びかけることについてです。

私も含め、候補者は三者三様の主張を持ち、目指すまちづくりの方向性や、力点を置く政策にはそれぞれ違いがあります。

ですが、横須賀を愛する気持ちはどの候補者も同じであったと思います。

そしてそれは、支持する市民の方々も同じ気持ちを持っていると思います。

私は、今の横須賀にとって一番大切なことは『協調と連帯』だと所信表明の中でも訴えさせていただきました。

『横須賀復活』の実現は、議会、関係団体、市民のみなさま一丸となって取り組むことが必要不可欠だからです。

横須賀を良くしていきたいという想いただ一点で、私を支持していただけなかった方々も含め、多くのみなさまと同じ方向を向いて共にまちづくりを進めていただけることを、心から念願をしています。


【答弁5】
次に、今回の市長選挙で投票に足を運ばなかった有権者が過半数にのぼる現実をどう受け止めているか、についてです。

これは一義的には、私の不徳の致すところです。

しかしこの現実をしっかり捉えて、民主主義の根幹である投票参加に結びつくように市民ニーズを把握しなければならない、というふうに感じています。


【答弁6】
次に、今回棄権した多くの方々に対してどのように市政への参画を呼びかけていくのか、についてです。

投票率は、自分の住むまちの関心の程度を表す物差しのひとつだと思っています。

棄権者が多いということは、自分の住むまちに対する関心の低さの現れ、とも捉えることができて、これまで議員として市政に関わってきた者としても大変残念に思うし、内心忸怩たる思いでいっぱいです。

今回棄権された方々をはじめ、多くの市民に当事者意識を持って市政に参画していただく為には、横須賀の将来に希望と期待感を持ってもらえるようなまちづくりを確実に進めていくこと。

それが、何よりのメッセージだというふうに考えます。


【答弁7】
次に、議会での質問には真正面から答弁し、常に建設的な議論を行なう姿勢を貫くことについて、です。

これは当然のことだというふうに考えます。

今回の代表質問の冒頭で申し上げました通り、議会からの質問に対しては誠実に答えることが私の責務だと思います。

改めて、真正面から答弁し、率直に建設的な議論を行う姿勢、正直になること、これをお約束をさせていただきます。

本会議の場においては、細かな数字のやりとりではなくて、本質的・政策的な議論をしてまいりたいと思いますので、ぜひこれにはご協力をお願い申し上げたいと思います。


【答弁8】
次に、質問者によって答弁や態度を変えることはしないと宣言することについてです。

これも当然のことだというふうに思います。

質問者によって答弁や態度を変えるようなことはまさしくあってはならないことですので、この場を借りて改めてそのようなことはしないということを宣言させていただきます。


【答弁9】
次に、自らの答弁に責任を持ち、必ず各部局に対して答弁に沿った指示を出すことについてです。

議会との信頼関係が無くなってしまっては、横須賀市の復活はおろか、前に進めることすらできなくなってしまいます。

本会議場では各部局長が同席していますので、私の答弁をしっかり聞いて対応してくれるものと信じています。

しかし、本会議で前向きな答弁をしたことについては各部局に改めてしっかり指示していきたい、というふうに思います。


【答弁10】
次に、本市の克服すべき課題の多さと大きさについて、です。

まず大きな課題として強く感じたのは、国や県とのしっかりとした関係性が構築できていなかった、ということです。

また新たな取組みを進めようとした場合、予想もしていなかったようなところからの反響や、思いもよらぬ影響があるということであります。

そういうことがわかりました。

具体的な内容については言及できませんが、行政を行なっていくうえでは様々な考えや、様々な立場の方々とも向き合っていかなければならない、ということを実感しています。


【答弁11】
次に、市職員に『忠恕』を求めるのであれば、市民に必要な行政サービス提供のために十分な職員数を確保することの必要性について、です。

業務量に応じた適切な職員数を確保することは、私も当然必要であると考えます。

しかし、業務量が増えればその分の人員を増やすという従来方式のやり方では、組織の肥大化を招き、行政経営は成り立たないと考えます。

市役所内部の仕事のやり方や既存の政策を徹底的に見直し、まずはそこで捻出した人員を新たな政策や人員が不足している業務にシフトする不断の努力とマネジメントが必要であることは当然であります。

幹部職員には、そうした私の考えを浸透させるために、私自身も適切な職員数についてはしっかりとしたマネジメントをしていく考えです。

それでもなお人員の不足が見込まれる業務については、適切な職員配置は当然として検討していかなければならないと思います。


【答弁12】
次に、『音楽・スポーツ・エンターテイメント都市構想』の具体的な施策についてです。

先ほど藤野議員がおっしゃってくれた通り、よく代弁していただいた。その通りでありますが、いちおうお伝えしなければいけないと思っています。

私は横須賀の魅力をさらに高め、人を惹きつけていく為に、音楽やスポーツを中心としたエンターテイメントの力を活用していきたいというふうに思っています。

これは毎度申し上げているとおりです。

例えば、ウインドサーフィンワールドカップに音楽やダンスを融合させたり、カレーフェスティバルなど大規模イベントに、街中で行われている様々なイベントに、エンターテイメント性の高い音楽を加えることによって相乗効果となって、より楽しい催しへと発展すると思います。

そうした取組みを横須賀の様々な場所で進めていきたいというふうにまずは考えています。

また、ハード整備という点において、こうした構想を進めていく中で、例えばベイスターズ公式戦の観戦者数の増加に伴い、トイレの改修やバックシートの設置など、横須賀スタジアムの魅力を高めて、集客を促進することでまちの活発化に資するとも考えられるハード設備についても、戦略的に取り組んでいく必要性はあると思います。


【答弁13】
また、新たな施設建設については今のところ何かを予定している訳ではありませんが、ソフト・ハードに限らず、市民にとって費用対効果が高い事業に対して、様々な財源を活用しながら投資を行なっていくことは当然あり得ると考えています。


【答弁14】
次に、『谷戸再生構想』と『谷戸公社』の設立についてです。

『谷戸再生構想』は地域での支え合いとしての活動の成果が実感できる現状のコミュニティの再生を図る手法と、公共事業のように面的な整備を行なう、ハード的な手法を考えています。

これは以前も申し上げましたが、私が以前提案した『谷戸公社』の事業資本については、この前お答えしたとおり、試算した結果『公社』という単独手法では莫大な費用がかかる。

財政的負担が大きいことから、民間活力を活用した手法などを研究し、将来的な実現可能性を模索していきたいというふうに考えます。


【答弁15】
次に、『こどもの教育の復活』についてです。

横須賀のこどもたちの学力は、かつてから課題があると考えていました。

選挙活動の際、様々な政策を掲げましたが、学力向上については藤野議員がおっしゃるとおり、少し言葉足らずでありました。

学力向上は単に学習状況調査の結果を向上させることに走るのではなく、個々のこどもの能力を伸ばすことが重要であることは言うまでもありません。

一方で、こどもの学力向上には生活環境が少なからず影響しており、勉学に向き合う環境をいかに整えるかが重要な施策と考えています。

したがって、こどもの貧困問題など実態を精査し、支援が必要な家庭にかかわる問題の解決に取り組んでいくことは、以前から一緒に話をしていたように、市長としての私は使命であると考えています。


【答弁16】
次に、平和を希求する思いについてです。

藤野議員がさきほどおっしゃってくれたので、思わず感涙にむせびそうになってしまったんですが、まさにそのとおりで、私が政治家になろうと決心したのは、太平洋戦争の激戦を体験した父が、戦争で受けた心の傷に苦しむ姿をみて育ったということは、本当にそうであります。

先人たちの尊い犠牲によって築かれた平和を大切に守る。

それが、私が政治家を目指すきっかけになりました。

私の基本的な考え方であり、平和を愛するのは、私は誰よりも強い想いがあると思っています。

今後も市民が平和を享受し、安全・安心な日常を送ることができるよう、全力で市政を担ってまいります。


【答弁17】
次に、『誰も一人にさせないまち』の実現の為に必要な『地域福祉計画』の策定についてです。

私も、『誰も一人にさせないまち』という想いを実現する為に、地域福祉計画の策定は不可欠であると考えています。

これまで我が国では、家庭の絆や地域社会の助け合いによって人々の暮らしが支えられてきました。

しかし、昨今の核家族や少子高齢化の進展、人々の意識の変化に伴い、地域における人と人のつながりの希薄化や社会的孤立の増加など、地域力が脆弱化しつつあります。

そのような中で、議員もおっしゃるとおり、老老介護や子育てと介護のダブルケア、障がいがある方の高齢化など、福祉ニーズも複合化・多様化してきています。

このような社会情勢の変化の中、他人事になりがちな地域の課題を『我が事』のように捉えられるような地域づくり。さらには、縦割りの福祉サービスではなく、身近な地域で『丸ごと』支えるための地域力と行政の支援体制の協働による、『誰も一人にさせないまち』の実現が求められていると思います。

私は、議員時代の平成25年に『横須賀地域で支える条例』を提案いたしました。

この条例は地域住民が支え合い、安心して快適に暮らせる社会を目指すものです。

この条例の理念を具体化・具現化するためにもぜひ、地域福祉計画を策定してまいりたいと思います。
以上です。



フジノの再質問

上地市長、ご答弁ありがとうございました。

市議会議員の同期として14年間お付き合いをさせていただき、公私ともに様々なことを学ばせていただきました。

そのことに対する恩返しは、市議会議員と市長という立場ですので、与党面をして生ぬるい質問をするようなことではなく、市議会の一員として、二元代表制の一翼として、『横須賀復活』の為に時に激しい議論をし、建設的なまちづくりについての提案を、常に是々非々で行なっていくことだと思っています。

そんな形でこれまでのご恩返しをぜひさせていただきたいというふうに考えております。よろしくお願いいたします。

再質問に立つ藤野英明


まず最初に、任期のはじめにぜひ全ての市民のみなさまに一丸となって全員野球をしていただく為に、市民のみなさま・市議会のみなさまに語りかけていただきたい、とお願いをいたしました。

そして、まずは市民のみなさまに対して、特に『応援した我々』ではなくて、我々をはじめとする市民の方ではなくて、『他の候補を応援した方々』について、ぜひ『融和』を語りかけていただきたい、と申し上げました。

ここで、4年前、僕は前市長に対して行なった質問と同じ質問を、あえて上地市長に行なわせていただきます。

僕は前市長に対して、つまり勝った側に対して、

「負けた側の候補もとても有能な人物であった。だから必要な時には教えを乞うてほしい」

と申し上げました。

それを前市長は一言で、絶対にそんなことはしない、というふうに申し上げたんです。

勝った側が負けた側に、思いやりの心、この言葉はもう上から目線で違いますね、

「同じまちを愛する者として一丸となってくれませんか?」

と述べることが、一丸となってやっていく為には必要なのに、前市長はそれができませんでした。

僕は今回、上地市長に同じことをお願いしたいと思っています。

前市長とも機会を捉えて対話をしていただきたい、と思っているんです。

例えば、前市長は東日本大震災を現役の市長として体験しておられる、我がまちにとっては唯一の存在です。

必ず来る関東直下型地震の際には、必ず彼の経験が活きることもあると思います。

そんなことも含めて、二人の融和の姿こそが、多くの市民の方に

「横須賀は全員野球でこれから取り組んでいくんだ」

という強い印象を与えると思うんです。

そこで伺います。

前市長とも機会を捉えて対話をしていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。



上地市長の再答弁

『勝ち負け』という言い方が、私は選挙・政治に関わってきた人間としてひとこと言わなければいけないのは、いつも言うんですが、

主義主張を持って市民に訴えて、より多くの人たちによって当選させていただいただけであって、『勝ち負け』というのは便宜的なものでしかないんです。民主主義の世界の中で。

答弁に立つ上地市長


これは若い頃から言っていることなんですが、キザに聞こえるかもしれない。

たった一回の人生で、この時代に、この場所で巡りあって、『市民の為に働かせてもらえる』という幸せを感じるならば、分かり合えないはずが無い訳で

当面の手法・課題の中で考え方が違っただけに過ぎない、という俯瞰的なものを観なければ政治家では無い、というふうに私は若い頃から田川さんにも教わったし、『政治家の条件』という本、私が大好きな本なのだけど、政治家になるというのはそういうことであると。

再質問への答弁に立つ上地克明市長
同時に、平和の為に、普遍的な価値の為に、偏見・差別の無い社会をつくっていくという大きな目標の中で、自分はそのひとコマに置かれている。

さらに自分が政治家を志していくには、それは天命だと考える。

私を捨てる。

それが政治家の原点である、ということを私は23才の時からずっと田川さんのもとに育って勉強してきました。

その信念は揺るが無い。

その意味では、矮小化された中での『勝ち負け』などというのは、たいへん私を応援してくれた方の中で熱くなっている方には申し訳ないけれども、それは『単なるひとコマ』に過ぎないので、ある時代の流れの中のひとつに過ぎず、次につなげていく為の我々は犠牲になればいい、次の時代の為に。

常にそう思ってますので、対話はいつでもします。

またこういう話をさせていただく藤野議員に感謝しなきゃいけないんですが、常にその姿勢でやりたいと思ってます。

ですから不毛な争い、不毛な議論はもうやめにした方が良い、と思ってます。

以上です。



フジノの再質問

上地市長、ありがとうございます。

「僕自身は前市長に許されることは無い存在なんだろうな」と思いながらも、ただ上地市長は大学も高校も前市長にとっては先輩でありますし、ぜひ今お話しいただいたことを実現していただきたいなと思います。

ふたりの握手するツーショットを望んでいる市民の方って多いと思うんですね。

それは本当に横須賀が一丸となっていく姿を市民の方に示すことだというふうに固く信じております。

再質問を一問一答方式で行なう藤野英明


ぜひよろしくお願いいたします。




それから議会に対して伝えていただきたいことを3つ伺いましたが、当然なことだというお答えに大変心強く感じました。ありがとうございます。

ぜひその今おっしゃっていただいたことを続けていただきたいと思います。




また、感想にとどめて述べさせていただきたいんですが、市議時代には知ることができず市長に就任してはじめて知ったこと、様々な事柄がある、ということ。

この場では答えられないこともあると言いつつも、代表質問を2日間お聞きしていて、なんとなくその想いが伝わってきました。

非常に多くの利害関係者がいて、その調整には上地さんの前向きな一直線なところではなかなか難しい部分もあるのかなというのを、お聞きしながら思いました。

これは議会でもしも共有できることがあれば、我々は必ずその事柄・課題に一丸となって取り組んでいきますので、ぜひお話しできることがあれば、我々にもお伝えしていただければ、議会はみんな上地市長を支えていきますので、ぜひお伝えしていただければと思います。


再質問に立つ藤野英明


では続いて質問に移ります。

『職員数の確保』についてです。

頂いたお答えでほとんど僕も想いは同じなんですが、改めてひと言ふた言、エピソードも交えて述べさせてください。

僕は

「横須賀市役所はこんなもんじゃない」

という想いを持っております。

本当にいろんな市の職員さんたち、14年前に市議会議員になった時には

「ああ、こんな人たちがいるんだ」

と感動したことを覚えています。

例えば、今ではこんなことはできないんですけども、離婚届を持ってきたご夫婦につっかえして、「もう一度夫婦で話し合ってみなよ」と親身にその場で相談を聴いて、そしてふたりは離婚をやめて帰っていった。

そんな信じられないすごい職員さんもいたという時代があったと聞いています。

それから、元副市長であった広川さとみさんは月刊誌に連載もしておりましたし、国の審議会にも呼ばれて行きました。

国が介護保険を創設する際には、わがまちの市職員が地方代表として国の審議会に呼ばれていって意見を求められたりしてきた。

素晴らしい方々がたくさんいらっしゃった。

新倉教育長も、僕はそのおひとりだと、スーパー公務員のおひとりだというふうに受け止めているんですけれど、なかなかそういう人が育ちづらい環境ができてきてしまった。

それはやっぱり僕は、必要以上の人減らしをした、そういう環境があった。

前市長だけではなくて、残念ながら沢田市長の最後の頃、蒲谷市長の頃、そして前市長の頃から、とにかく人件費を削るんだと。それがトレンドに残念ながらなってしまった。

上地市長がおっしゃって下さったのは、適切な配置を検討していくものであって、肥大化はさせない。まったくそれについては同感です。

ただその適切な配置ということを、改めて考えていただきたいというエピソードをふたつ、ご紹介させてください。

わがまちには『こんにちは赤ちゃん事業』という事業がありまして、出産をした妊婦さんのところへほぼ100%、全国でも誇るべき取り組みなんですけれども、保健師さんが派遣されている。

けれども実際に、死産や流産をされた、まさに産後うつ・自殺の危機がある方々のところへ全員アプローチができているかと保健師さんにお尋ねをすると、

「やりたいけれどできません」

というふうにおっしゃるんです。

「何故できないんですか?少子化で人数が減っていて、それでもなんでできないんですか?」

と言うと

「おひとりおひとりのご家庭が、無事出産できたご家庭であっても、あまりにも問題が複雑多様化していて、死産をされた・流産をされた方のところに行きたくても行けません」

「もしご相談をいただいたら行きますが、保健師魂としては行きたいけれども、現実的にアプローチはできていません」

というふうにお答えをされる。

また、極低出生体重児、昔の言葉でいうと超未熟児、NICUで39週より前に生まれた、例えば28週とか、も生まれているわけですから『こんにちは赤ちゃん事業』としてNICUに赤ちゃんが入院をしていても、お母さんのもとに訪れるべきなんです。

「やっていますか?」

とお聞きしたところ、やっぱりできていないんです。

熊本市民病院、同じ公立の市民病院ですが、NICUに入院中からお母さんのもとに地区担当保健師が訪れて『こんにちは赤ちゃん事業』をやっている。

こうやって「やりたい。本当はやりたいんだ」と思っている公務員のみなさんの想いが、人数がいないからできない。

ただ客観的に見ると、少子化が進んでいてこどもの人数も、出産する赤ちゃんの数も減っている。

この保健師さんの人数だからやれるだろう、とまわりは見てしまうけれども、ひとつひとつの案件が複雑多様化しているので、本来はやりたいことをやれずにいるんです。

こういうエピソードって実はゴロゴロしていて、お聞きをすると「本当はやりたいんだ」と。

さきほど最初に例に挙げました、旧・長寿社会課時代の、今日忌引でお休みをされておられる三守福祉部長が主査だった頃には、必ず全事業所を回って名刺を置いてこられたんです。

本当に公務員らしくない、なんてすごい職員さんがいるもんだ、というふうに思ったんです。

今、若手の係長クラスの方に

「その教え、今もやっておられますか?」

と聞くと

「やりたいけれど、やったら潰れます」

というふうにおっしゃるんです。

こういう状況を改めて知っていただきたいんです。

部長クラスのみなさんは、みなさんそういうエピソードを聞いておられると思うんですよね。

けれども、今まではものすごく「人件費を圧縮しなさい」という強い強いプレッシャーがあったと思うんです。

でも、そういう声も財政部にぶつける。市長にも聞いていただく。

そういう形で予算要求をして、人員を配置するように要求をしていただきたいというふうに思います。

僕は今、部長にも語りかけましたが、予算要求の時に最後はやっぱり市長がそれを決定・決裁される立場だと思いますので、今、僕が申し上げたようなことがあることも、ぜひ知っていただいて人員の配置に関してはお考えいただきたいと思いますが、改めてご答弁をお願いいたします。



上地市長の再答弁

そちら側(議会側)に居た時の風景とこちら側(行政側)に来た風景が、かなり違ってまして、

「本当に本市職員は良くやっている」

というふうに思います。

自分が出した『復活計画』に基づいていろんなことを様々な施策を考えてくれる。

スピード感もあるし、一生懸命やっている姿はこちらに来て、本当によく分かりました。

再答弁に立つ上地克明市長


ただ私は細々したことはよく分からないんで、これからいろいろ部課長からヒアリングを受けて、できるだけ大切なところには人員を配置するように心がけてはいきたいと思います。

一方でもちろん行政改革はやらなきゃいけませんが、適材適所。足りない部分には今言ったような、多様化するニーズの中には即応できるような人数を揃えていかなければいけないというふうに、ここでお約束をさせていただきます。



フジノの再質問

上地市長、ありがとうございます。

続いて、3構想4計画について確認をさせて下さい。

まず『音楽・スポーツ・エンターテイメント都市構想』について、残念ながら選挙中に「ハコモノ計画だ」と誤解をされてしまったというエピソードをお話ししました。

市長の真意はさきほどベイスターズの例で挙げていただいたとおり、

「本当に必要になった時は、投資は惜しまないよ」

という、それだけの話なんです。

それを誤解しておられる方々がおられるので、改めて断言をしていただきたいと思います。

『アミューズメントパーク建設』というのはありませんよね。



上地市長の再答弁

私の言葉足らずで。。。

『アミューズメントパーク』って建物じゃなくて、エリア。

人々が楽しんで、アミューズメントに楽しむようなパーク。

それを『アミューズメントパーク』ということで、夢のような地域・エリアがあるということを『アミューズメントパーク』と言っただけで、建物を建てるという意味では全然ありません。

誤解されているということも知らなかったんで(笑)

そういうことです。



フジノの再質問

ありがとうございます。

上地市長の構想の巨大さは、言葉を尽くさないとなかなか伝わらないところが正直あるのかなというふうに思いました。

所信表明を「ものたりない」というご意見が結構あって、正直、僕も同じことを感じました。

実際にA4で16ページしかない。

とは言っても、演説するのにやっぱり45分くらいかかっている。

あの限られた時間の中で全てを語りつくすことはやはり難しいんだな、と。

そして、記者会見の中でも誤解されてしまったのかなというふうに思っています。

ですから、このインターネット中継を観ておられる、そして議事録を読んでおられる市民の方にはぜひ

「この構想はハコモノでは無いんですよ」

と改めて知っていただきたいなというふうに思います。

それから『谷戸再生構想』についてお伺いいたします。

これは他の会派の質疑でも出ていたんですが、『コンパクトシティ』まちなかに住んでいただくということと、『谷戸再生構想』谷戸を盛りあげていくということを、どういうふうにバランスを取っていくのかを考えねばならない、というお話がありました。

僕も「もっともだな」と思いながら、選挙中ずっと過ごしてきました。

これについて、やはりご確認させていただきたいことがあります。

まず一点、僕はある程度の年齢で『コンパクトシティ』とそれから『谷戸再生構想』を分けるべきかなというふうに考えています。

ご高齢の方々には、僕はずっと『早めの住み替え』を勧めてきました。

谷戸に住んでおられるご高齢の方々についてです。

というのも、高齢になって要介護度が高くなったり転倒した時に初めて、自分の意思とは無関係に入院をしたり、入所をしたり、有料老人ホームに移されたりしてしまうと、『リロケーションダメージ』引っ越しによるダメージによって認知症が早く進んでしまったり、要介護度が早く進んでしまうんですね。

谷戸に愛着を持って住まれているのは承知しているんですが、なるべくお元気で若いうちに、『自分の意思』で、山の上ではなくて駅近のまちなかに移っていただくというのが大切、肝要かなというふうに思っています。

一方で、実際に僕の友人なんかもそうなんですが、谷戸の上のほうの良質な一戸建てが空き家になっている。

それを買ってリフォームをして、そこでカフェみたいなものをやりながら、毎晩音楽をやる仲間たちが集まって、そしてそこに新たな集まりが、コミュニティができている。

この世代に対しては、谷戸っていうのは魅力的な場所だと思うんです。

このふたつの『谷戸再生構想』と『コンパクトシティ』。

コンパクトシティ化を横須賀はずっと進めてきましたから、両立させるには、ある程度年齢や体力などで線引きをしていくべきなのかなというふうに考えています。

このバランスについて、市長はどんなふうにお考えかをお聞かせいただきたいと思います。



上地市長の再答弁

おっしゃるとおりで、行政内部にもそういう声はあって、ご高齢になれば『コンパクトシティ』つまりまちなかに降りてきていただくってことになっている。

ですが、実は私の夢は、三世代が山の奥に住んで、これ理想なんですが、もちろん看取りにもこれは通じることなんですが、そういう世帯があってもいいんではないか。

私は谷戸で育ってきましたから、それが人間の生きていくところっていうのは、あっても良いのではないかという夢のようなものを持ってまして。

おっしゃる意味、年齢別に区分けしなければいけないとよく分かるんですが、できればそういう夢を持って三世代の人たちが山の奥というのかな、谷戸の奥に住んで、平和で牧歌的で幸せに暮らしていく。そこで息を引き取っていくっていう場所があっても構わないのではないか。

そこには音楽があっても構わないのではないか。

実験とまでは言わないんですが、そういう社会があってもいいのではないかと。

単にお年寄りだから、まちなかに来て利便性があるところ、じゃ無いのではないかと。

実はそういう一面も一部にはあるということだけはご理解いただきたい。

答弁に立つ上地克明市長


基本的にはおっしゃるとおりだと思っています。



フジノの再質問

その点については大変良く理解いたしますし、同感する部分もあります。

本当は自分の住み慣れた地域で最期まで生きたいですよね。

自分が訴えている『早めの住み替え』というのも、現状を打開する、具体的にはだいたい独り暮らしのご高齢の方や老老介護をさせている方をイメージして『早めの住み替え』をお勧めしてきた訳です。

けれども、本来は在宅療養支援診療所がもっと増えて、どんなに山の上に住んでいても、実際に今、本当に在宅療養支援診療所のドクターや看護師さんやヘルパーさんたちは足を運んで、そこで住んでいかれるようにして下さっていますから。

市長の構想を進めていく為にも、実はさらなる在宅療養支援診療所の数を増やしていくとか、そういった取組みも。

『谷戸再生構想』というと福祉とはちょっと違うと思われたりするんですけれども、医療的な面・福祉的な面の人材を確保していくことで、理想的な谷戸が復活していく、再生していくのかなというふうに今お聞きして思いました。

それから『こどもの教育の復活』に関しては、ご答弁いただいて考えに変わりはないということで、大変安心をいたしました。

再質問に立つ藤野英明


もう一問、質問をさせていただいて、質問を終わりたいと思います。

所信表明中の『基地について』では語られなかった、平和を希求する上地市長の強い想いについてです。

このエピソードをお聞きすると僕はもう毎回泣けてしまうのでなかなか冷静に話せないんですが

市長という『職責』が言わねばならない安全保障についての想いと、平和を求めてやまない上地市長個人の、上地克明という一人の個人の想いがぶつかった時、その全てを所信表明で述べることは不可能である、というふうに思います。

そこで今回、自分がエピソードを語って、さらに上地市長にも想いを語ってほしいというふうに申し上げました。

改めてもう少しお話ししていただきたいことがあります。

横須賀は『平和市長会議』にも前市長時代に研政のみなさんの強い要望で横須賀市・市長が新たに『平和市長会議』に参加することになりました。

上地市長の平和を求めてやまない側面というのが活きる場面がこれから多々あると思います。

様々な機会に平和を求めて行動することや、何かを述べることができると思うんです。

まだなかなかイメージしづらいところがあるかもしれませんが、ぜひそういったこともお伝えしていただけないかと思うんですが、いかがでしょうか。



上地市長の再答弁

できる限り、その機会を設けていきたいと思っています。

あくまで今の防衛力というのは過程であって、平和を実現するための過程でしか無い。

連続している流れの中で、人生も含めて連続性でしかなくて、今その一断面であり、平和を求める為に今、防衛力は存在するという中で私は生きているというふうにいつも思ってるんです。

ですから、もちろん平和を希求するのは当たり前です。

かつて議長と一緒に原子力空母を見にいった時に『ステニス』の艦上で防火訓練をやっている兵士たちが本当に真剣に平和を希求するという想いを持って防火訓練に当たってたということを観て、そこで大演説を打たせてもらった。

本当にみなさんのやっていることは尊いと。一生懸命にやっていると。

ただ、わたしも強くみなさんと同じように平和を希求しますっていうことを最後に付け加えさせていただきました。

その想いは一ミリも揺らぐことはありません。

上地克明市長の熱い答弁


今は過程です。その為には防衛力は必要です。

以上です。



フジノの再質問

本日は17問にわたって、上地市長の所信表明について質問をさせていただきました。

これからは一般質問の機会や委員会での質疑を通して、新しく『横須賀復活』に向けて進んでいく市役所。いろいろな形で質疑や提案をさせていただきたいというふうに思っています。

再質問に立つ藤野英明


すでにこの2か月、いや立候補を決めた3月からですからもう半年以上、ほぼ休みを取らずに上地市長が毎日全力で、全身全霊で働いておられるのを見るにつけても、我々もさらに本気を出して、今までも本気でしたが、さらに本気を出して市議会の立場で、『横須賀復活』を進めていかなければならないなというふうに思っています。

是々非々でこれからも全力でやってまいりますので、上地市長におかれましてもこれから4年間『横須賀復活』を一刻も早く実現する為に、そして『誰も一人にさせないまち』を実現する為にご尽力いただけますよう、よろしくお願いいたします。

質問を終える藤野英明
これで質問を終わります。

ありがとうございました。



特別養護老人ホームの待機者を減らす為には、特別養護老人ホームを新たに増やすべきではない/教育福祉常任委員会・2016年9月議会

本日は「福祉部」の決算審査を行ないました

9月議会の前半戦(補正予算の審査)が終わり、後半戦(決算審査)に入りました。

決算審査を前に

決算審査を前に


前回の健康部に続いて、本日の決算審査は福祉部でした。



「待機者数を減らす為には、新たに特別養護老人ホームを建設してはいけない」との持論を改めて主張しました

福祉部から、『特別養護老人ホーム』の待機者数が1,762名(内要介護度3以上1,054名)であるという説明がありました。

待機者数の問題に対して、多くの委員が質問で取り上げました。

論調としては「新たな特別養護老人ホームを建設すべきではないか」という声が多かったです。

しかし、フジノはかねてからの主張である「待機者を減らす為には特別養護老人ホームを新たに作ってはならない」=「もっと他にやるべきことがある」を改めて訴えました。

2016年9月29日・教育福祉常任委員会での質疑

フジノの質問

『都市部』と『福祉部』に高齢者の住まいのあり方について、定期的に意見交換をしていただいています。

平成27年度も意見交換を続けていただいたと思うのですが、その成果というのは、どうだったのでしょうか。
 
『地域包括ケア』の実現の為には『高齢者の住まいと住まいのあり方』について、『都市部』と『福祉部』が定期的に意見交換していくべきではないかという提案をさせていただいて、実際に意見交換をしていただいているというふうに聞いています。

その1年間の意見交換の成果というのは、あるのでしょうか。

福祉総務課長の答弁

 
『高齢者保健福祉計画』を策定する時に必要がありまして、集中的に『都市部』と意見交換を持ちました。

その後、課題もお互いに確認し、「また継続してこういった会合を持ちましょう」ということで、一区切りをしておりますけれども、平成27年度につきましては、具体的に意見交換などの場を設けることはありませんでした。

フジノの質問

特に具体的にお聞きしたいのは、『特定施設入居者生活介護』の一つに当たる、本市における『サービスつき高齢者向け住宅』の数の少なさについてです。

先ほど来、『特別養護老人ホーム』の待機者数のお話が出ています。

でも、僕は介護が必要になってから住みかえをする『リロケーションダメージ』、今まで住み慣れた所から施設に移されることによって、さらに認知症が進んだり、要介護度が上がったりということで、あまり良いことではないと考えています。
 
早目の住みかえの方が必要であって、自分の意思で住みかえを早目に行なうことが必要だと思います。
 
そんな中で、国土交通省と厚生労働省がつくったのが『サービスつき高齢者向け住宅』ですが、本市の場合、直近まで入れても『はなことば衣笠』『住まいるclass久里浜』『ミモザ久里浜はまゆう苑』『住まいるClass池上』『ローズハイツ』、合計で189戸。

大体1戸、お一人かお二人なので、約200人と受けとめているのですが、これは大変少ないと思うのです。
 
この現状をどのようにお考えか、お聞かせください。

介護保険課長の答弁

 
介護つきの『サービスつき高齢者住宅』ということで、現在有料老人ホームも介護つきも、同じ一くくり、有料老人ホームという扱いで考えておりますけれども、ベッド数で言いますと、介護つきが1,335ベッド、それから『サービスつき高齢者住宅』のベッド数が33ベッドございます。

ですので、7年前はほとんど700しかございませんでしたので、かなり増えているので、全体からいえば、ある程度は満たされてきているのかなというふうに思っております。

フジノの質問

『サービスつき高齢者向け住宅』の中には、有料老人ホームとの大きな違いがあって、敷金、礼金の事前の支払いが無い。

それから、「可能な限り低廉な価格で入れるように設定をしなさい」ということで、国民年金世帯であっても、『サービスつき高齢者向け住宅』であれば入れる可能性があると。

一方で、高いところもありますけれども、そうした事業所を積極的に誘致する取り組みというのが必要ではないかと思います。
 
先ほどから、『特別養護老人ホーム』の待機数に対して、議会側としては『特別養護老人ホーム』を新たに検討すべきではないかというお話も出ているのですが、本市は実際にはつくらない、特別養護老人ホームは新設はしないのだと、もしやるとしても増床か、移転増床しかないのだというふうに、お決めになったはずです。
 
そこで、対応できるのは有料老人ホームか、『サービスつき高齢者向け住宅』しか無いというふうに思うのですが、有料老人ホームの価格が高い現状がある中で、『サービスつき高齢者向け住宅』をもっと積極的に誘致していく必要があるのではないかと思うのです。

700戸だった7年前に比べて、1,370になったということで増えたということなのですけれども、待機者を吸収するには、全く至ってはいないと思うのですね。
 
それから、早目の住みかえの必要性も考えると、もっと積極的な取り組みが必要だと思うのですが、いかがでしょうか。

介護保険課長の答弁

 
『サービスつき高齢者住宅』、また有料老人ホーム、価格の差がかなりあるというお話ですが、近ごろはいろいろあり、有料老人ホームも敷金もなく、かなり低廉な価格のところもふえております。

そういう意味で言えば、有料老人ホームがふえること、それから『サービスつき高齢者住宅』が共に増えることが一番だと思います。

『サービスつき高齢者住宅』を施策として増やすということの御質問だと思うのですけれども、『サービスつき高齢者住宅』については、国の補助もかなり手厚くございますので、相談を受けた時にはそういう制度を御案内しながら、また土地等の相談を受けた時は、その辺の案内もしながら、進めていきたいと思っております。

フジノの質問

繰り返しになってしまうのですが、横須賀市の老朽化した住宅に住んでおられる多くの高齢者の方々、山の奥のほうに住んでおられる高齢者の方々に、早目に平地に降りてきていただく。
 
当然、その受け皿になるのは、見守りがある『サービスつき高齢者向け住宅』であるべきだというふうに受けとめています。

相談を受けたら、補助のあり方などを御案内するというのではなくて、『サービスつき高齢者向け住宅』を積極的に誘致するような取り組みも検討すべきではないかというふうに思うのです。

『健康部』と意見交換をしていても、『健康部』は地域包括ケアの取り組み、在宅医療の取り組みで、全国に知られるようなってきたけれども、住まいと住まいのあり方についてだけは「空白になっています」と正直におっしゃるわけです。

どちらかというと、かねてその部分は都市部と福祉部で協議もしていただきましたし、福祉部が積極的に取り組むことではないかというふうに思うのですが、そのあたりの問題意識というのは、共有できるものでしょうか。

福祉部長の答弁

この問題は、かねてからの藤野委員の御指摘があったところと思うのです。

7期の『高齢者保健福祉計画』『介護保険事業計画』については、来年度(2017年度)本格的に議論していくところだと思います。

高齢者にかかわる住まいの問題というのは、当然ながら非常に重要な課題となってくると思いますので、来年議論を進めていく中で、ポイントとなるような部分であると思いますので、その辺認識しながら、都市部とも連携を密にしながら、取り組んでいきたいと思います。

前・介護保険課長と、現在の介護保険課長、そして福祉部長から答弁を受けました。

来年2017年度から作りはじめる『第7期介護保険事業計画』『高齢者保健福祉計画』を、フジノはしっかり注目していかねばならないと改めて感じました。

待機者がいるから施設を作れば良い、というのは、もう終わりにすべきです。

特別養護老人ホームを新たに作ってはならない。

その費用をもっと他の取り組みに充てるべきだとフジノは訴えてきました。



フジノが提案する3つの待機者を減らす方法

特別養護老人ホームの待機者数を減らす為には、逆説的ですが、もう特別養護老人ホームを新たに建設してはならない、とフジノはかねてから訴えています。

これから2025年までの間に早急に行なうべきだとフジノが考えていることは、次の3つです。

  1. 『地域包括ケア』を実現し、住み慣れた自宅に医師・看護師・理学療法士・薬剤師・ホームヘルパーらが訪問する体制の構築
    ようやく『地域包括ケア』について世間でも少しずつ知られてきました。

    住み慣れた自宅でいつまでも暮らしていかれるように、政治・行政は一刻も早く、医師・看護師・薬剤師・歯科医師・理学療法士などの医療関係者とホームヘルパーなどの介護関係者がどんどん訪問によって対応する体制づくりをする必要があります。


  2. 『自らの意思』による『早めの住み替え』
    横須賀特有の車が入れない数百段の階段の上にある住宅(谷戸)などにお住まいの方は、なるべく若いうちに、自らの意思と選択によって、生活がしやすい平地へ早めの住み替えをすることが大切だとフジノは考えています。

    若い頃はどれだけ階段があってもへっちゃらだった方も、加齢とともに買い物をするのも医者にかかるのも本当に大変になってしまいます。

    そして、山の上の住まいの資産価値は目減りしていく一方です。

    できるだけ早い時期に自らの意思で住み替えをする。そういう社会風土になるように、行政としても取り組んでいくべきだと考えています。


  3. 早めの住み替え先として、民間活力による高齢者向けの住まいを積極的な誘致
    これが今日の質疑で取り上げた、『サービス付き高齢者向け住宅』です。

    低廉な家賃で、24時間の見守りサービスがついた高齢者向けの住まいを民間企業によって積極的に本市に建設していただくことが大切です。

もちろん他にもやるべきことはたくさんあります。

そもそもフジノが行なっている健康政策(保健)は、要介護にならない・生活習慣病にならない為の取り組みです。待機者になる前の、予防の取り組みです。

目の前の課題に対して、対症療法的な対応ではもうムリなのです。

できるだけデータに基いて、可能な限り早い段階からあらゆる取り組みを進めていく必要があります。

これからもそうした抜本的な対策を提案し続けていきます。



「Share金沢」はじめ「社会福祉法人佛子園」の取り組みは単に「日本版CCRC」の枠組みにおさまらない素晴らしい地域づくりでした/地域包括ケアの事業マネジメントを考える

ぎっくり腰発症後、初めて大学院の聴講へ

今夜は、ぎっくり腰を患って以来、初めての大学院での聴講でした。

案の定、帰宅ラッシュでぎゅうぎゅう詰めの東京メトロ銀座線(朝には火災騒ぎがありました)に苦しめられました。

「パニック発作が出るんじゃないか」という予期不安に加えて、「横須賀から遠く離れたこんな場所でぎっくり腰が起こって動けなくなったらどうしよう」という恐怖にさいなまれて、とても苦しかったです。

国際医療福祉大学院にて

国際医療福祉大学院にて


2回ほど途中下車して、なんとかたどりつくことができました。

これを見越して1時間半以上早く出発していたので、講義開始にはなんとか間に合うことができました。



後期は「地域包括ケアの事業マネジメントを考える」を受講しています

さて、2015年度後期に受講したのは、中村秀一先生堀田聰子教授による

『地域包括ケアの事業マネジメントを考える』

です。

地域包括ケアの事業マネジメントを考える

国際医療福祉総合研究所 所長 中村 秀一
医療福祉学分野 教授 堀田 聰子

地域包括ケアシステムを構築していくために求められることは何か。

地域包括ケアシステムの5つの構成要素(住まい、生活支援・福祉、保健・予防、介護・リハビリテーション、医療・看護)を踏まえ、安心して暮らし続けられる地域を支える事業展開とそのマネジメントのあり方について、事業経営責任者をお招きして考えます。

講師の人選に当たっては、地域性、法人主体、事業種、事業規模の観点からのバランスを配慮したので、多様なアプローチを学ぶことができます。

中村先生は「後期の講義は、堀田聰子教授に人選をメインにしていただいた」とおっしゃっていました。

実際、すさまじいメンバーが講師として勢揃いしました。

この聴講料(15回の講義で3万4000円)でこれだけのすごい方々に出会い講義を受けられるのですから、「破格」と言っていいと感じています。

講義名講師
地域を面で経年的に支える仕組みづくり〜小規模事業所でもできる地域リハビリテーションの実践と可能性一般社団法人りぷらす
代表理事 橋本 大吾
生きづらさを支える 地域での生活・居住支援~ふるさとの会の実践報告特定非営利活動法人自立支援センター ふるさとの会
代表理事 佐久間 裕章
在宅医療・在宅介護・生活支援の統合ケアマネジメント~社内資源の水平統合とリーダーシップ株式会社やさしい手代表取締役社長 香取 幹
ソーシャルキャピタルシェアモデル~まちづくりとしての地域包括ケアささえるグループ
代表 村上 智彦
福祉で描く地方創生社会福祉法人佛子園
理事長 雄谷 良成
「富山型デイサービス」の日々特定非営利活動法人このゆびと~まれ
理事長 惣万 佳代子
過疎地における安心して暮らし続けられる地域共生型事業の展開社会福祉法人ゆうゆう
理事長 大原 裕介
「地域密着型サービスが高齢者だけ見ているならサギ!」~「藤沢型」事業と地域マネジメント株式会社あおいけあ
代表取締役社長 加藤 忠相
介護拠点の地域展開と地域包括ケア地域密着型総合ケアセンターきたおおじ
「リガーレ暮らしの架け橋」代表 山田 尋志
地域に根づいた社会福祉法人天竜厚生会の取り組み~地域包括ケアシステムの構築に向けての実践事例社会福祉法人天竜厚生会
理事長 山本 たつ子
地域包括ケアに貢献する医療介護事業 ~尊厳の保障と自立支援へ向けて医療法人博愛会・医療法人和香会 理事長 江澤 和彦
地方都市でCCRCを中心に農業・教育を通じた街づくりに挑む公益財団法人星総合病院
理事長 星 北斗
「地域とともに生きる」を支援特定非営利活動法人たんがく
理事長 樋口 千惠子
目指すべき地域像 助け合いの仕組みをどう定着させるか~新総合事業と生活支援体制整備事業の視点から公益財団法人さわやか福祉財団 理事長 清水 肇子
こうほうえんにおける地域包括ケアの取組み社会福祉法人こうほうえん
理事長 廣江 研

すでに9月29日に開講しています。

けれどもフジノは9月議会とぎっくり腰の発症で4コマも続けて欠席してしまいました(もったいない!)。

欠席した学生向けにはWEBで『録画中継』を観ることができますので、もちろん全ての講義は観ています。

でも、やはり『その場で実際に質疑を交わせる』ことはとても大きいです。時間の許す限り、必ず出席するようにしています。



社会福祉法人佛子園理事長・雄谷良成さんは本当にすごい実践家でした

今夜の講師は、『社会福祉法人佛子園』理事長の雄谷良成さんです。

『佛子園』の取り組みが評価されてきたのは今に始まったことではありません。

しかし昨年から今年にかけては、もはや『圧倒的』としか表現できないくらい、全国からすさまじく注目されています。

雄谷良成さん

雄谷良成さん


『まち・ひと・しごと創生本部』の会議の1つである『日本版CCRC構想有識者会議』においても、日本におけるCCRCの代表的な動きの筆頭に挙げられました。

「日本版CCRC構想有識者会議(第1回)」配布資料2・日本版CCRC構想を巡る状況より

「日本版CCRC構想有識者会議(第1回)」配布資料2・日本版CCRC構想を巡る状況より


特に、『Share金沢』を視察・見学に訪れる人々の数はすさまじく昨年は年間20万人、今年はこのままのペースでいくと40万人にのぼるとのこと。

同資料より

同資料より


政治家では、地方創生担当である平将明副大臣(2015年8月22日)はもちろんのこと、安倍総理(2015年4月11日)までもが視察に訪れました(民主党の岡田克也代表も8月23日に視察に訪れています)。

今夜の講義の内容も、フジノがあえて記すまでもありません。

インターネットを検索すれば、社会福祉法人佛子園のあらゆる取り組みを紹介するすさまじい数の記事が掲載されています。

例えば、内閣府の制作した政府インターネットTVでも大きく取り上げられていますので、ぜひご覧下さい。

参考に、いくつかリンクを紹介します。

こちらこちらをご覧下さい。

フジノはパニック障がいがあるので現地を訪れることはできません。

けれどもすでにここまで情報発信があらゆる媒体でなされていて、さらには今夜の講義で生の雄谷理事長のお話もお聴きすることができました。

佛子園の素晴らしい実践をしっかりと吸収して、横須賀の為に活かせるようにしたいです。



後日追記(12月9日)

横須賀市はここ数年間の人口流出が激しく、全国ワースト1〜2位の多さとなっています。

その横須賀市から『Share金沢』に移住された方のことが、毎日新聞2015年12月9日の記事で報じられていました。

以下に、一部を引用させていただきます。

くらしをひらく 高齢者、地方移住
金沢の民間施設、73歳「理想通り」 仕事・交流・趣味の畑

政府が進めようとしている『日本版CCRC』は、既に民間での取り組みが始まっている。

約2年前に社会福祉法人がオープンさせた『シェア金沢』(金沢市若松町)は成功例の一つとされ、全国の市町村や民間事業者の視察が相次いでいる。

シェア金沢の主な施設

「シェア金沢」の主な施設


『シェア金沢』の『移住生活』を見て、課題を探った。

共同売店で働く鈴木さんは「予定が空いているときは手伝っています」と話す=金沢市で

共同売店で働く鈴木さんは「予定が空いているときは手伝っています」と話す=金沢市で


「いらっしゃい。今日はカップめんは買って行かないのかい」

11月下旬、『シェア金沢』の共同売店で鈴木総七郎さん(73)は客の男性に声をかけた。慣れた手つきで日用雑貨を売っている。

鈴木さんは『シェア金沢』の住人、買い物に来た男性も敷地内の障害者施設で働いている。男性は「ここらへんで鈴木さんのことを知らない人はいないよ」と話す。

約3.5ヘクタールの敷地内には約30の建物が並ぶ。

移住高齢者が住むのは、見守りサービスの付いた『サービス付き高齢者向け住宅』(サ高住)。1〜2階建てで6棟(計32戸)あり、60〜90歳代の約40人が入居し、半数が首都圏や近畿圏などからの県外出身者だ。

それぞれの棟に担当職員がおり、毎日朝夕の2回、安否確認を行う。残り1戸には6世帯の申し込みがある。

敷地内には学生や障害児らが暮らす住宅もある。

鈴木さんら住人が共同出資した売店のほか、入浴施設やレストラン、グラウンドも併設され、多世代が暮らす一つの「街」だ。

日常的に顔を合わせるだけでなく、地元住民が経営する店舗や、時には学生のライブなどで自然に交流が生まれる。

『シェア金沢』の施設長は「移住高齢者だけで閉ざされていないことが移住者、地域双方にとって満足度を高めているのではないか」と話す。

神奈川県横須賀市出身の鈴木さんが入居したのは今年4月。

60歳で定年を迎えた後、市内で暮らしていたが昨年春に妻に先立たれた。

子どもに負担をかけたくないが、まだ健康だったため、介護施設ではなくサ高住を探した。

「厚生年金でやりくりできる」「都市部が近い」「地域住民との交流がある」などの条件で探し、『シェア金沢』に決めた。金沢は旅行で訪れたことがあるだけだった。

鈴木さんは月額12万円の約42平方メートルの1LDKに住む。朝7時に起床し、夜10時に就寝。週に1〜2日は共同売店で働く。障害のある子どもたちと交流するうちに介護にも関心を持ち、週に4日ほどは敷地内で介護士としても働く。

空いた時間は敷地内の畑でタマネギやサツマイモなどを育てる。鈴木さんは「自分の思い通りの生活をしているのが介護予防にもつながっている。自由にやりたいことがある人には向いている」と満足げだ。

入居者のうち7人が要介護・支援の認定を受けているが、敷地内には訪問介護ステーションがあり、介護サービスを受けられる。高齢者デイサービスでは血圧や脈の測定といった健康管理のほか、体操や陶芸、料理教室などの日替わり講座なども用意されている。

介護士の中村雅美さん(40)は「新たに介護が必要になった人も、以前から顔を合わせる機会が多いので親しみやすい」と話す。

(以下、省略)

【阿部亮介】



一読して

「ああ、鈴木さんは暮らしづらい横須賀市にムリに住み続けるよりも、『Share金沢』に早めの住み替えをして大正解でしたね!」

と感じました。

社会保障・社会福祉をメインの政策とする政治家として、「『早めの住みかえ』は良いことだ」とフジノは考えています(市議会でもその必要性を訴えてきました)

横須賀市も横須賀市議会も人口流出を問題視していますが、フジノの立場は違います。

この横須賀市という『行政区分』に、人をムリに引き止めることは不可能です。

人には生存本能がありますし幸福追求権がありますから、住みづらいまちにムリに住み続けさせようなんていう政治・行政の発想自体がおこがましいし、おかしいです。

政治家としてフジノは、市民のみなさまがお元気で長生きして下さるならば、暮らしやすく自己実現ができる他の地域や『Share金沢』のようなエリアに引っ越すことには大賛成です。

横須賀を離れた鈴木さんがいつまでも健康でお元気に暮らしていかれることを願ってやみません。

大切なことは、『ご自分の意思』で決めた『早めの住み替え』です。

例えば、80代後半になって要介護度があがってから特別養護老人ホームに入所させられる、なんていうのは『早めの住み替え』とは対極のものです。

そして、政府が進めている東京一極集中を解消する手段としての『高齢者の地方移住』も違います。

それでは『単なる引っ越し』です。

あくまでも『Share金沢』のように、赤ちゃん・こども・青少年・大人・高齢の方まで気軽に集まっているコミュニティで毎日つながりを感じて暮らせる、そういうところならば『早めの住み替え』が良い形で機能します。



「看取り難民」を生まない居場所づくりは「第6期介護保険事業計画」で実現できるか。また、アフォーダビリティ対策が不十分ではないか/9月議会のフジノの一般質問(その6)

9月議会でフジノが行なう一般質問の要旨を紹介します

前の記事から続いています)

9月議会でフジノが市長・教育長に対して行なう一般質問の要旨を、少しずつ紹介していきます。

6問目は「『看取り難民』を生まない居場所づくりは『第6期介護保険事業計画』で実現できるか。また、アフォーダビリティへの対策が不十分ではないか」という提案です。

高齢になると、今まで暮らしてきた一軒家やアパートでの暮らしがバリアフルで暮らしづらくなってしまうことが多くあります。特に横須賀の場合は、山と谷の地域がとても多いので、外出しなくなり、ひきこもりになってしまうことがしばしばあります。

要介護度が高くなると、『特別養護老人ホーム』『グループホーム』への入居ができますが、まだまだ待機者が多数いらっしゃいます。

けれども、これ以上の新たな建設は介護保険料の値上げに直結しますので、横須賀市は新たな建設は今後しません。既存の『特別養護老人ホーム』の増床という形で対応するに留まります。

それ以外には、『有料老人ホーム』や『サービス付き高齢者向け住宅』といった『高齢者向けの住まい』があります。

しかし、市内には『サービス付き高齢者向け住宅』は1ヶ所しかありません。

『有料老人ホーム』は、近頃は安い物件も増えてきたものの、いまだに入居費用が高くて、国民年金しかもらっていない高齢者の方々が入居するのはほとんど無理な金額のところが多くあります。

つまり、『住宅のアフォーダビリティ(収入にみあった家賃の住まいに暮らすこと)』は、高齢になるとかなり難しくなります。

介護度が高くなくて『自立』の方であっても、不動産屋は、高齢者へ物件を貸し渋ります。

特に、保証人がいない方の場合、転居はかなり困難です。

そこで横須賀市は、『高齢者向けの住まい探し相談会』を宅建協会の協力を得て開催しています。

ただ、こうした相談会だけでは高齢者向けの住まいを提供することには限界があります。

フジノは、『早めの住み替え』の大切さを訴えてきました。

また、アフォーダビリティへの対策としては、今では国民年金だけの世帯でも入れるところが多く建設されている『サービス付き高齢者向け住宅』を横須賀に積極的に誘致すべきだと訴えてきました。

しかし、過去に一般質問を市長と行なってきた中では、フジノの考え方・提案に、市長は反対しています。

あれから2年が経ちました。

高齢化率はさらに高くなりました。

問題がより顕著になってきた今、市長はどう対策を考えているのか、改めてフジノはただします。

それがこの質問です。



「第6期介護保険事業計画(高齢者保健福祉計画)」の実施によって、「看取り難民」を生まない居場所づくりは実現するのか。また、アフォーダビリティ(適正な規模の住宅に適切な負担で住むこと)の問題への対策が不十分ではないか

6.「第6期介護保険事業計画(高齢者保健福祉計画)」の実施によって、「看取り難民」を生まない居場所づくりは実現するのか。また、アフォーダビリティ(適正な規模の住宅に適切な負担で住むこと)の問題への対策が不十分ではないか

2025年から2030年に向けて、『看取り難民』が増加すると私は指摘してきた。

亡くなる時に、病院・施設・在宅のどこにも居場所がない、死に場所さえない、という事態が起こり得るのではないか、特に低所得の方においてその事態が起こる可能性が高いのではないかと懸念している。

平成24年第2回定例会での一般質問において、高齢者のアフォーダビリティの問題を取り上げたが、市長は、市営住宅の活用や様々な福祉施策で対応すると答弁した。

しかし、今回の事務局案の第7章では公営住宅について、「構造上バリアフリー化が難しい建物も存在し」「高齢者世帯の入居が増加する中で、建物の上層階から下層階への住み替え希望に対応しきれない状況も発生しています」と記し、公営住宅の限界を指摘している。

【質問】
(1)第6期計画を実現すれば、『看取り難民』を発生させずに2025年~2030年を迎えられると市長はお考えか。

事務局案によれば、平成29年度末までに、『特別養護老人ホーム』などの介護保険3施設は90床の増床、『グループホーム』は54床の新規整備、『特定施設』については『第5期計画』の整備目標数のままとした。

これに加えて、全国の先進事例として知られる本市の進める『在宅療養』の取り組みによって、自宅で暮らし続ける高齢者をふやしていく。
   
これら全てを駆使して『第6期計画』を実現すれば、『看取り難民』を発生させずに2025年~2030年を迎えられると市長はお考えか。

【質問】
(2)低所得世帯におけるアフォーダビリティの問題に対して、市長ご自身はどのような対策をお考えか。

低所得世帯におけるアフォーダビリティの問題については、「低所得高齢者のための住まいについて研究していきます」の記述がなされているだけで、具体的な施策はほぼ記されていない。

市長がかつて答弁した市営住宅での対応では既に限界があると考えている。

また、私はこれまでアフォーダビリティの問題への対策として、低廉な価格で入居できる『サービスつき高齢者向け住宅』の誘致などを訴えてきた。市長ご自身はどのような対策をお考えか。

(ラスト7問目は次の記事に続きます)



社会福祉の先達の叙勲等受賞をお祝いしました/現場のみなさんと意見交換

横須賀市内の社会福祉の関係者が勢揃いしました

今日は朝から『横須賀市社会福祉協議会・新年賀詞交歓会』へ行きました。

平成25年新年賀詞交歓会


フジノは、政治家として招かれた忘年会・新年会への参加は全て辞退しています。

ただ唯一、この市社会福祉協議会の賀詞交歓会にだけ参加している理由は、昨年も書いたとおりで、社会福祉に貢献してこられた先輩方の受勲や表彰をお祝いすることがメインだからです。



受賞者のみなさま、おめでとうございます

今年は3名の受賞者の方々が紹介されて、記念品が贈呈されました。

宮内祥明さん(元・逸見地区民生委員児童委員協議会会長)は、瑞宝単光章を受勲されました。

受勲


鈴木立也さん(横須賀市民生委員児童委員協議会・会長、大津地区民生委員児童委員協議会・会長)は、厚生労働大臣表彰を受けました。

市全体の民生委員児童委員協議会・会長である鈴木さんは、個人的にもフジノはとても尊敬しています。だから、鈴木さんの厚生労働大臣表彰は本当にうれしかったです。

厚生労働大臣表彰


加藤又久さん(上町第一地区民生委員児童委員協議会・前会長、横須賀市民生委員児童委員協議会・監事)も厚生労働大臣表彰を受けました。

宮内さん、鈴木さん、加藤さん、本当におめでとうございます。

そして表彰者だけでなく、福祉の為に長年にわたって貢献し続けて下さった全ての先輩方に、深く感謝しています。

先輩方が切り拓き、守り続けてくれた福祉を次の世代へバトンタッチする為に、フジノたちも責任をもってしっかり取り組んでいきます!



阿部志郎先生のスピーチと、たくさんの福祉に関するご意見をお聴きする大切な機会

さて、表彰が終わると、乾杯・歓談に移ります。

毎年、乾杯に際しては、阿部志郎先生(神奈川県立保健福祉大学名誉教授)からショートスピーチを頂きます。

わが国の福祉のリビングレジェンドである阿部先生のお話を伺うことができる貴重な機会です。

阿部四郎先生


そして、1時間の歓談へ。ここからがフジノにとっては本番です。

会場にいらしているのは、様々な福祉分野であらゆる課題に取り組んでおられる現場のみなさんです。そんな現場のみなさまと一同に介して意見交換できる、貴重なチャンスなのです!

参加者のみなさん


たくさんの方々と意見交換をさせていただきました。

印象に残った意見をいくつも頂きました。

例えば、『地域包括ケア』実現は、フジノにとって大切なテーマですが

「ソフト面だけでなく、ハード面にも目を向けてほしい。

山や丘の上に点在するたくさんの独りぐらし高齢者のお宅に向かう為の、階段や道路の舗装がひどいのを直すこともフジノさんには考えてほしい。

セメントもアスファルトもはがれてボロボロで、夜中にそんな道を歩いてお年寄りの家に向かうのは危ないです」

というご意見を頂き、軽いショックを受けました。

おっしゃるとおりで、フジノは階段や道路の舗装には全く関心を持ってきませんでした。

むしろ、2012年6月議会の一般質問でも訴えたように、山や丘の上に暮らす方々には『早めの住み替え』を訴えていくべきだとの立場です。

けれども、たとえ住み慣れた地域の中での『住み替え』であっても、大切な想いのつまった自宅を出るのは、やはりとてもつらいことです。どんなに山や丘の上であっても、道が悪くても、住み続けたいという想いは当然の気持ちだとフジノも思います。

一方で、これまでの政治・行政は『居住の自由』を守ることだけに力点を置いて、費用対効果の視点から逃げてきたのも事実です。

批判を頂くのは承知の上ですが、

「わずか数軒の家の為に、上下水道・ガス・電気などのインフラの老朽化の修理や保健医療福祉をはじめとする市民サービスをどこまでコストをかけて続けていくのか」

という視点も持つべきだ、とフジノは考えています。

ただ、ご意見(「もっと山の上まで上がって、道がどんなになってしまっているのかを実際に見て下さい」)は全くそのとおりですので、もっと実際に市内を歩いて回って現実の姿を見ていきます。



たくさんの専門家がおられるのでフジノも相談してしまいました

フジノ自身がいつも迷い悩む問題についても、専門家の方と意見交換をさせていただきました。

街頭演説をしていると、しばしば通りがかった方から相談を受けます。

そうした相談の中には、特に、年末年始の市役所など公的相談機関が閉まっている期間中には「今、お金が無くて生活ができないので、当面の生活費を貸してほしい」というお金の相談を受けることがしばしばあります。

また、相手からそう頼まれなくても、明らかに今日の生活費も無い/泊まる場所も無いことが分かる相手には、せめてマンガ喫茶に泊まれるだけのお金を渡してあげたいのが『人情』というもの...。

いつも、悩みます。

でも、お金を貸してもそれが根本的な解決には全くならないことは明らかです。継続的な生活支援を受けられるようにセーフティネットにつなげることこそ、大切です。

そう分かっていながらも、割り切れない気持ちに襲われることは政治家10年のフジノでも多々あります。

例えば、昨年暮れの『ひとり自殺対策街頭キャンペーン』でもそうでした(*)

友人の家に泊まらせてもらって生活をしている20代前半の女性。千葉県の自宅を1ヶ月前に出てから、東京、川崎、横浜の友人宅を転々として、横須賀へ来たとのこと。

渡り歩く生活ですっかり疲れきっているのに

「男友達が無免許運転でクルマで事故を起こして、示談をするのにお金が無いから助けて欲しいと頼まれている。20万円を貸してあげないといけない」

と自分の生活費も無いのに、男友達の心配をしていました。

フジノは、

「1月4日になれば市役所の交通事故相談の窓口が開くから、絶対に相談して下さい。20万円出せば示談で済ませてやるなんて話は、絶対におかしいです」

とゆっくりと説得したのですが、気乗りしない表情でした。

相談窓口のメモだけは渡したものの、年明けまで雨露をしのげる場所も不確実な彼女に、せめて1月4日に市役所が開くまでマンガ喫茶に泊まれるお金(1万円あれば十分です)を貸してしまいたい気持ちにフジノは襲われました。

でも、それはあらゆる意味で間違っていることは明らかです。結局、フジノは言い出しませんでした。

(*実際の方が特定できないように根本的な内容は変えないまま、地名や年齢などは変えています)

そんなフジノの迷いや悩みを、同じように迷い悩んでいる専門家の方と意見交換させていただきました。

本当に貴重な機会で、1時間の歓談では今年も時間は全く足りませんでした。閉会後も最後の最後まで居残って意見交換をさせていただきました。

意見交換をして下さったみなさま、本当にありがとうございました。

今年もこのまちの福祉の為に、これからも力を合わせてがんばっていきましょうね。



余談:今年は少し食べることができました

昨年の活動日記にフジノはこう書きました。

毎年のことなのですが、たくさんの方にお声をかけていただけるのは本当にありがたいのですが、その一方で、会費3000円を払っていながら、出された食事を食べれたことがありません。

せめて会費の半額分くらいは、食べるチャンスをください...。

来年こそは元を取るぞ!

そんな訳で「今年こそは食べるぞ!」と固く決意していました。

その成果がこちらです。

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初めてこんなに食べました。しかも、特にパイ包みにソースがかかったもの(?)はめちゃくちゃおいしかったです。

教育福祉常任委員会に所属していないとこの賀詞交換会には招かれないので、フジノはたぶん来年は参加できないと思います。でも、これで思い残すことはありません(笑)。

ごちそうさまでした!



2012年6月議会・一般質問

1.2025年に向けたエイジング・イン・プレイスの実現を目指して

  1. 急増する後期高齢者の人口
  2. 都市型高齢化
  3. 単身世帯と高齢者世帯の急増

この3つが一気に迫っている我が国は世界のどの国も体験したことが無い『未踏高齢化社会』に突入したと言われています。

2015年には団塊の世代が65歳以上になり、2025年には75歳以上になります。

さらに2050年には団塊ジュニア世代が後期高齢者になり、日本は今とは完全に違う姿になります。

例えば、昨年2月に国土交通省が発表した『国土の長期展望』によれば、これまで家族の世帯類型で最も多かった「夫婦と子から成る世帯」はマイノリティになります。

世帯別累計の推移(国土交通省「国土の長期展望」より)

世帯別累計の推移(国土交通省「国土の長期展望」より)


代わって「単独世帯」が約4割と最も多くなります。

その中の5割はなんと「高齢者単独世帯」で2050年まで増加し続けていきます。

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さらに、2007年6月に厚生労働省老健局が公表した推計によると、介護施設を現在の2倍に増やして自宅での看取りが1.5倍増えたとしても、亡くなる時に、病院にも介護施設にも入れず、自宅にもいられない『看取り難民』が2030年には約47万人にのぼるとしています。

厚生労働省老健局による推計

厚生労働省老健局による推計


現状のままでは「死に場所」さえ無い社会になります。

まず1度目の巨大な波がやってくるのは2025年です。今すぐ、準備が必要です。

その1つの解決策が『地域包括ケア』の実現です。

今回の質疑では、その実現に向けて『住宅政策』の側面から提案を行ないます。

高齢になったら不便を抱えてしまう現在の自宅でもない、かといって、病院でも介護施設でも無い、『新たな高齢者向けの住まい』を爆発的に増やさなければいけません。

同時に、「住み慣れた地域にとどまりたい」という高齢者の根源的な願いに応え、心身の虚弱化にもかかわらず、尊厳をもって自立して暮らしていかれるものでなければなりません。

住み慣れた地域でその人らしく最期まで暮らして亡くなっていくことを『エイジング・イン・プレイス』と言います。

『エイジング・イン・プレイス』の実現こそが高齢者の幸福感に最も強い影響を与える、とする調査結果も出ています。

2025年の到来を前に、本市も『エイジング・イン・プレイス』の実現を目指した取り組みが必要です。



(1)本市の高齢者向けの住まいの現状について

今後の在るべき姿を考えていく為には、まず現状把握が不可欠です。



ア.本市の、現在の高齢者住宅の供給量と高齢者人口に対する割合はどのようなものか

我が国の高齢者人口に対する高齢者向けの住まいの割合が2005年で0.9%と極めて低いことを受けて、2010年5月の『国土交通省成長戦略』では10年間で3~5%へ増やすことを目標としました。

そこで伺います。

【質問】
①本市が把握している直近の「高齢者向けの住まいの供給量」と、②その「高齢者人口に対する割合」は、どのようなものでしょうか。③また、供給量については「類型ごとの内訳」もお示し下さい。




続いて「現在の対策による見込み」を確認します。



イ.本市の2014年の高齢者住宅の供給見込みはどのようなものか

都市政策研究所の推計によれば、2020年の本市の高齢者人口は12万1,115人です。

これを『国土交通省成長戦略』の目標に当てはめると、本市は高齢者向けの住まいを2020年までに3,633戸~6,055戸へと引き上げていくことが目標と言えます。

本市の高齢者向けの住まいに関する最も新しい計画は『第5期介護保険事業計画』ですので、この最終年度の結果が本市が現在講じている対策による供給見込みにあたります。

そこで伺います。

【質問】
①本計画の最終年度である2014年の高齢者向けの住まいの「供給量の見込み」と、②高齢者人口に対する「割合の見込み」は、どのようなものでしょうか。③また、供給量の見込みについては「類型ごとの内訳」をお示し下さい。



ウ.地域包括ケア実現のカギである「サービス付き高齢者向け住宅」の整備が本市で進まない理由は何か

昨年4月、『高齢者の居住の安定確保に関する法律(通称・高齢者住まい法)』が改正されました。

従来の「高齢者円滑入居賃貸住宅」「高齢者専用賃貸住宅」「高齢者向け優良賃貸住宅」の既存3施設では高齢者向けの住まいとして不十分だ、として全て廃止されました。

そして、これらを1本化した新たな制度である『サービス付き高齢者向け住宅』制度がスタートしました。



これは「サ付き」あるいは「サ高住」の略称で呼ばれますが、地域包括ケア実現の切り札とされています。

政府は「サ付き」を強く推し進めるために予算面・税制面・融資面で優遇し、高齢者等居住安定化事業として325億円もの予算をつけました。

しかし、本市では「サ付き」への転換が全く進んでいません。

本市には「旧・高円賃」が125戸、「旧・高専賃」が60戸、「旧・高優賃」が30戸ありましたが、2012年6月現在、「サ付き」へ移行したのはわずか1カ所15戸のみです。

残りは「登録外の賃貸住宅」になりました。

こうした状況を放置すれば良質な住まいの供給が成されず、地域包括ケアの実現に大きなブレーキとなります。

そこで市長にうかがいます。

【質問】
①この現状をどのようにとらえているのでしょうか。②本市で「サービス付き高齢者向け住宅」の整備が進まない理由はどこにあると分析しているのでしょうか。

お答え下さい。



(2)地域包括ケアの「住まい」の要素を強化推進する為に本市がとるべき対応策について

ア.本市は「高齢者居住安定確保計画」 を定めるべきではないか。

2025年に向けて、高齢者向けの住まいをいつまでに、どれくらい整備する、という計画的な取り組みが不可欠です。

『高齢者の居住の安定の確保に関する基本的な方針(2009年8月19日厚生労働省・国土交通省告示第1号)』において、

「高齢者の居住の安定確保を図るため、市町村においても(略)計画を定めることが望ましい」

とされています。

すでに神奈川県では『高齢者居住安定化計画』を策定していますが、本市では策定していません。

地域包括ケアの実現には『日常生活圏域』などの地域の実情に応じた取り組みが必要です。

本市では『各行政センターが所管する地域』を『日常生活圏域』としていますが、県の「計画」では決して地域の実情を細やかに汲み上げたものにはなっていません。



在るべき姿は、日常生活圏域ごとの高齢者向けの住まいや保健・医療・福祉サービスの需要と供給の現況や将来の見通しなどを細やかに捉えた計画です。

本市の『都市計画マスタープラン』や『介護保険事業計画』などともしっかりと整合性を持つ、具体的な整備目標などを考慮した本市独自の計画づくりが必要です。

そこで市長に伺います。

【質問】
本市は「高齢者居住安定確保計画」を策定すべきではないでしょうか。

お答え下さい。



イ.「早めの住みかえ」を促す取り組みが必要ではないか。

「住み替え」には2種類があります。

1つ目は、「後期高齢者になってからの住みかえ」、あるいは特別養護老人ホームへの入所などの「介護が必要になってからの住み替え」です。

これには心身への負担が大きく、リロケーションダメージが起こることも多くあります。

2つ目は、「早めの住み替え」です。

良質な高齢者向けの住宅への引っ越しのタイミングが早いほど幸福感が高いとの研究結果もあり、高齢期に向けての新しい生活を自分の決断で、自力で引っ越しできるうちにスタートすることで、『エイジング・イン・プレイス』の実現に大きく寄与すると言われています。

市民の方々にお話を伺うと将来に漠然と不安を感じておられて

「庭付き一戸建ては高齢になると草むしりをするのが大変だ。買い物も不便になり、掃除も面倒で2階が物置みたいになってくる。こどもの厄介にもなれないし、施設に入るべきなのではないか」

と話して下さいます。

ただ、実際には住宅改修にも費用がかかり、不便を感じながらも何もできずに自宅で暮らし続ける方々が大半ではないでしょうか。

こうした生活の末に、やがて、自分で車を運転できなくなり、病院、商店、郵便局へ行くのも大変になってきて、生活が不便になるだけでなく、自宅へのひきこもりを誘発して、自分がしたいこともできなくなってしまい、結果的に「施設への入所」という「介護が必要になってからの住み替え」へと至ってしまう方々が多いのが現実かもしれません。

何故なら、これまでは高齢期にふさわしい住宅への「早めの住み替え」によってこうしたことが回避できる、という情報の提供や正確なアナウンスがなされてこなかったからです。

金銭的に余裕のある、一部の自覚的な方を除けば『エイジング・イン・プレイス』などの概念も知られていません。

つまり、適切な高齢者向けの住まいの供給とともに正確な情報のアナウンスが必要です。




そこで市長にうかがいます。

【質問】
「元気なうちの住みかえ」「早めの住みかえ」を促す取り組みが必要ではないでしょうか。

お答え下さい。

続いて、市役所の体制にも改善が必要です。



ウ.「住まい」の観点を強化するために「介護保険運営協議会」に「住まい」の関係者を加えるべきではないか

『サ付き』は国土交通省と厚生労働省が共管していることに象徴されるように「住まい」の観点をより強化していく為には、部門を超えた福祉政策と住宅政策の一体化した取り組みが必要です。

福祉政策に住宅政策の観点を取り入れ、住宅政策に福祉政策の観点を取り入れねばなりません。

この意味において、本来であれば、本市が『介護保険事業計画』を改定する時にも「住まい」の観点を持った委員が必要でしたが、それは叶いませんでした。

そこで、今後の日常的な運営において「住まい」の観点を強化していく必要があります。

本市において介護保険の運営と地域包括ケアについて協議しているのは『介護保険運営協議会』です。

本市ではこの会が『地域包括支援センター運営協議会』も兼ねています。

「住まい」の専門家、例えば、市役所の都市部の都市計画課や市営住宅課、住宅・不動産に関わる民間企業や団体、UR都市機構、都市政策の学識経験者などは、メンバーに加わっていません。

『エイジング・イン・プレイス』を実現することはまちづくりそのものでもあります。

本市の都市計画マスタープランでは「高齢者などが車に頼ることなく歩いて暮らせる生活圏の形成を図る」とした「集約型のまちづくり」を目指していますが、その観点からも、日常的な福祉政策へと落とし込んで行かなければ実現できません。

そこで市長に伺います。

【質問】
『介護保険運営協議会』に市役所内外の「住まい」の関係者を加えるべきではないでしょうか。

お答え下さい。




続いて、「サ付き」を一刻も早く整備していく為に市として可能な取り組みを提案します。

エ.「サービス付き高齢者向け住宅」は公営住宅の目的外使用の対象となる為、市営住宅を活用すべきではないか。

「高齢者住まい法」第21条では

「公営住宅の事業主体は(略)当該公営住宅を登録事業者に使用させることができる」

との規定を設けています。

昨年4月に策定された『横須賀市市営住宅総合ストック活用計画』に基づいて維持・修繕を今後行なっていくわけですが、本市の市営住宅に暮らす方々の高齢化率が上がっている中で「住環境の向上」と「高齢化対策」を実現していく上で、「高齢者住まい法」第21条を適用していくことが、本市の財政的にも都市政策の観点からも非常に有効です。




そこで市長に伺います。

【質問】
本市は市営住宅を『サーピス付き高齢者向け住宅』の整備に活用すべきではないでしょうか。

お答え下さい。




続いて、『サ付き』以外の良質な高齢者向けの住まいの供給の為に市が主体となって取り組めることを提案します。

オ.市営住宅に『シルバーハウジング』を併設する取り組みを拡大すべきではないか

『サ付き』は民間にしかできませんが『シルバーハウジング』は地方自治体等にしかできない取り組みです。

内閣府「障がい者白書」より

内閣府「障がい者白書」より


これは、公営住宅において高齢者の方が自立して安全に過ごすことができるようにライフサポートアドバイザーを配置する仕組みですが、本市では現在、市営鴨居ハイム1ヶ所の15戸しかありません。

全国のリストはこちらをご覧下さい)

この取り組みを拡大していくことは「市営住宅ストック総合活用計画」で謳っている

「ソフト面からの改善により既存ストック住宅の有効活用を目指していく」

という点にも合致しています。

そこで市長に伺います。

【質問】
良質な高齢者向けの住宅の整備のためにシルバーハウジングを拡大していくべきではないでしょうか。

お答え下さい。




ついで、まちづくりそのものにエイジング・イン・プレイスをビルトインさせる提案です。

カ.今後の再開発事業には岐阜シティタワー方式等を参考に高齢者向け住宅の整備の誘導を市が行うべきではないか

2007年に作られたJR岐阜駅直結の43階建て高層ビル『岐阜シティ・タワー43』があります。




これは、1~2階がショッピングゾーン、3階が医療福祉ゾーン、4~14階は108戸の高優賃、15~42階は分譲マンションとなっていて、商業、福祉と医療の複合施設、高齢者向けの住まい、都市型住宅をあわせた機能の集積によって相乗効果が得られた再開発の成功例として全国的に有名です。

こうした成功例を倣って、再開発には高齢者向け住宅の整備を市の都市政策として位置づけることはできないでしょうか。

本市では、大滝町2丁目再開発事業、さいか屋跡地の開発事業、追浜駅前再開発事業など複数の事業が進められています。

【質問】
こうした事業に対して高齢者向け住宅の併設を市として誘導すべきではないでしょうか。

市長の考えをお聞かせ下さい。




ついで、この問題では最後になりますが、すでに起こりつつある重要な問題について対策を伺います。

キ.アフォーダピリティ(家賃を払えない層への配慮等)をどのように取り組んでいくのか

他都市の動向によれば、『サ付き』や『高齢者向け賃貸マンション』などの費用は毎月平均15~20数万円となっています。

これだけの金額を負担できるのはいわゆる厚生年金層に限られ、国民年金では満額受給者でも払えません。

高齢者向けの住まいの整備を民間だけに委ねてしまえば、こうしたアフォーダピリティの欠落が生まれてしまいます。

そこで市長に伺います。

【質問】
こうした高齢者向けの住まいに入居できない方々に、本市としてはどのような取り組みを行っていくのでしょうか。

お答え下さい。



2.『横須賀こころの電話』への市長の視察に関して

本市の自殺対策に大きな貢献をしている『横須賀こころの電話』ですが、さらにその効果を高めるべく僕はいくつもの提案をしてきましたがこれまで一切反映されてきませんでした。




相談機能の強化は『市長マニフェスト』であるにもかかわらず『事業仕分け』の対象にまでされ、これまでの市長の対応に僕はひどく失望しています。

吉田市長のマニフェストより

吉田市長のマニフェストより


そんな中、市長は4月に『横須賀こころの電話』の現場を視察しました。

【質問】
(1)今回、突然の視察を行なった理由は何故でしょうか。

【質問】
(2)市長が実際に現場を視察した上で『横須賀こころの電話』の運用を改善すべき点があるとしたら、どのようなことだとお考えでしょうか。

お答え下さい。



3.脱原発に向けて市長が姿勢を示す必要性について

震災がれきの広域処理問題や、放射性物質が検出された食材の学校給食での使用問題など、福島第一原発事故に由来するあらゆる問題で今も多くの市民が苦しんでいます。

そんな市民のみなさまの想いに寄り添うのであれば、市長は脱原発に向けた姿勢をはっきりと示すことが必要です。




【質問】
その1つとして、4月27日に設立された全国の市区村長による『脱原発を目指す首長会議』に横須賀市長にもぜひ参加していただきたいと思います。

「脱原発をめざす首町会議」HPより

「脱原発をめざす首町会議」HPより


市長の考えをお聞かせ下さい。

これで壇上からの質問を終わります。



市長の答弁

御質問ありがとうございました。

まず、2025年に向けた『エイジング・イン・プレイス』の実現を目指してのうち、本市の現在の高齢者住宅の供給量と高齢者人口に対する割合及び本市の2014年の高齢者住宅の供給見込みについては、都市部長から答弁いたします。

私からは、本市で『サービス付き高齢者向け住宅』の整備が進まない状況とその理由について御質問をいただきましたので、答弁をさせていただきます。

まず、『サービス付き高齢者向け住宅』の整備が進んでいない状況であっても、支援を必要とする高齢者の対応ができていないというわけではありません。

一方で、有料老人ホームの建設は増加していまして、有料老人ホームを建設するか、高齢者住まい法に基づくサービス付き高齢者住宅を建設するかは、それぞれのメリットを考慮して事業者が選択をしていると考えています。




次に、具体的な整備目標などを考慮した『横須賀市高齢者居住安定確保計画』を定めるべきという御指摘をいただきました。

具体的な整備目標については、既に『横須賀高齢者保健福祉計画』において、介護付き有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅の供給目標を定めていますので、その必要性は余りないと考えています。




次に、元気なうちの住みかえ、早目の住みかえを促す取り組みが必要ではないかという御指摘をいただきました。

元気なうちの住みかえ、早目の住みかえについては、居住者の意思が大きく影響するものであり、これを尊重していかなければいけないと思っています。

また、住宅を所有されている方については、その売却等の処分も大きなハードルであると言えます。

なお、現時点においては、『高齢者等住宅相談』により、住宅を探している高齢者等のサポートを実施しているところです。




次に、住まいの観点を強化するために、『介護保険運営協議会』に住まいの関係者を加えるべきではないかという御提案をいただきました。

『介護保険運営協議会』は、学識経験者や保健福祉関係者、市民委員などから広く意見を聞く場ですが、現在の介護保険運営協議会のメンバーには、確かに、住まいの関係者が加わっていません。

高齢者の福祉施策と住宅施策の連携も課題の1つであると認識していますので、案件に応じて、専門知識を有する方の参加を求めていきたいと考えています。




次に、『サービス付き高齢者向け住宅』は、市営住宅を活用すべきではないかという御質問をいただきました。

本来、目的である入居希望者の応募倍率が依然として高い本市の市営住宅の状況から、目的外の使用は現状では難しいものと考えています。




次に、市営住宅にシルバーハウジングを併設する取り組みを拡大すべきではないかという御質問をいただきました。

シルバーハウジングは、その住宅の規格として、段差の解消やエレベーターの設置、広い廊下、緊急通報システムの設置など、高齢者や障害者に配慮した高規格な設備を備えた仕様とする必要があります。このため、既存の市営住宅の建築敷地や住宅の仕様では、通常の改修で高規格な仕様にすることは非常に困難であると考えています。




次に、今後の再開発事業には、高齢者向け住宅の併設を市として誘導すべきではないかという御質問をいただきました。

大滝町二丁目における再開発事業に関する市の基本的な方針としては、民間の活力により都市機能の更新に向けた商業・業務・医療施設のみならず、バリアフリーに配慮した都市型住宅などの整備集約の推進を目指しているところです。




次に、持ち家のない高齢者、低所得の高齢者など入居できない方々に、本市としてはどのような取り組みを行っていくのかという御質問をいただきました。

持ち家のない高齢者や低所得の高齢者の住宅対応は、市営住宅の活用やさまざまな福祉施策により取り組んでまいります。




次に、4月に『横須賀こころの電話』の現場を視察した理由について御質問をいただきました。

横須賀こころの電話については、NPO法人に運営していただいていますが、夜間の電話対応業務は大変な御苦労が想像でき、一度、感謝と激励の気持ちを伝えたいという思いがあり、先日、現場を訪問いたしました。




次に、自殺対策や心の健康のために、横須賀こころの電話の運用について、改善すべき点は何かという御質問をいただきました。

横須賀こころの電話は、現在、平日は17時から24時まで、土曜、日曜、祝日については、朝9時から24時まで開設していますが、一番の改善すべきこととして、24時以降の深夜、早朝の対応が課題と考えています。




次に、脱原発に向けて姿勢を示す必要性について御質問をいただきました。

原発のあり方については、立地地域の経済や雇用にも大きな影響を及ぼすものであり、専門的な知見も踏まえ、国が判断すべき国家的な取り組みであると認識しています。

市としては、これらの国の動向を常に注視する立場にあり、よって、全国の市町村長による脱原発を目指す首長会議に参加する考えはありません。

私からは以上です。



都市部長の答弁

それではまず、本市が把握している直近の①高齢者向けの住まいの供給量、②高齢者人口に対する割合、③供給量については類型ごとの内訳について御質問をいただきました。
 
法律による高齢者向け住宅の現在までの供給量は、140戸となります。直近の65歳以上の高齢者人口が10万9,099名であることから、高齢者人口に対する割合は0.13%となります。
 
高齢者向け住宅の類型の内訳ですが、旧高齢者円滑入居賃貸住宅が125戸、旧高齢者専用賃貸住宅が60戸、旧高齢者向け優良賃貸住宅が30戸、サービス付き高齢者住宅が15戸、市営住宅シルバーハウジングが15戸、合計230戸となりますが、この中で重複しているものがありますので、実数としては140戸となります。
 
次に、本市の『第5期介護保険事業計画』の最終年度である2014年度の①高齢者向けの住まいの供給量の見込み、②高齢者人口に対する割合の見込みと、③供給量の類型ごとの内訳の見込みはどのようなものかと御質問をいただきました。
 
『よこすか高齢者保健福祉計画』では、2014年度の介護付き有料老人ホームとサービス付き高齢者向け住宅の計画数は、合わせて1,605床としています。

介護付き有料老人ホームとサービス付き高齢者向け住宅との内訳については定めておりませんので、高齢者人口に対する割合と類型ごとの内訳の見込みはお示しできません。
 
なお、2014年、65歳以上の高齢者の将来推計人口は11万7,257人です。
 
以上です。



フジノの再質問

2014年のパーセンテージをお聞きしていないと思うのですが。



都市部長の答弁

『サービス付き高齢者向け住宅』と『介護付き有料老人ホーム』、両方合わせて1,605床という計画がありまして、どちらが幾つというのは決まっておりません。

ですので、サービス付き高齢者向け住宅のパーセントというのは、推計人口は、先ほど言ったように11万7,257名ですけれども、何戸かというのは表現でませんので、申し訳ございませんけれども、お示しできないということで御答弁をさせていただきました。



フジノの再質問

市長、都市部長、御答弁ありがとうございました。
 
それでは、1問目の順序とは異なりますが、まず、2問目の横須賀こころの電話への市長の視察に関連して再質問を行います。
 
今回、市長が訪れた理由は、感謝と激励の気持ちがあり、以前から現場を訪れたかったということかと思うのですが、1点、確認したいことがあります。
 
昨年、非常に相談員のボランティアの募集がうまくいかなかった。

それは、震災のことがあっとはいえ、やはり、私は、事業仕分けの対象になったりしたことも影響したのではないかというふうに、かつて御質問させていただきました。

事業仕分けの対象に図らずもなってしまったことについて、市長から現場でボランティアをしてくださっている皆さんに対して、一言おわびというのは行ったのでしょうか。

市長の答弁

特にそういう話題にはなりませんでした。



フジノの再質問

現場を訪れたならば、ぜひ一言おっしゃっていただきたかったと思います。

市から委託をして、さらに、夜遅くまで無給で頑張っていただいている。委託されているNPO法人に予算はついているとはいうものの、相談員の皆さんはボランティアです。

そういった方々が事業仕分けの対象になったときに大きく傷つけられたということを、どうか心にとめておいていただきたいと思います。

続いて、市長に改善点を伺いました。

市長と私の認識は一致しています。

24時以降の深夜、そして早朝が勝負だというところが全く同じ考えです。

ただ、かつての蒲谷市長時代から、なかなか24時間化が実現しない。そこで、私は、今回、前進というか、ささやかな時間延長であるかもしれないけれども、有効であるという意味で、2時間の延長を提案したいというふうに思います。
 
最新の『消防年報』が消防局から提出されました。

その報告を見ますと、自殺未遂で救急搬送された方も、自殺の既遂によって亡くなってしまって不搬送になった方々も、時間帯別のデータが出ています。その中で、横須賀こころの電話が対応している夕方5時から夜中の0時以外で未遂や既遂が多いのは、0時から2時までです。

まずは、この2時間を横須賀こころの電話を延長してはどうかと思います。この点について、検討していただけないでしょうか。



市長の答弁

実際、24時以降がまさに課題であるというのが、私も同じ思いではあるのですが、ただ、そのためには、ボランティアの方の確保というのが一方で必要になるというふうに認識しています。
 
NPO法人としても、通常の今の17時から24時という電話相談をしていく上でも、ボランティアが足りないという現状がありますので、そういったボランティア確保に、まず私も努めて、その上で、時間の延長が可能かどうかというのは、委託をしているNPO法人と協議をしていきたいと思います。



フジノの再質問

ボランティアが先か、時間の拡大が先か、これはそれぞれの考え方があると思います。

僕自身としては、まず2時まで行うということで募集をかけるほうが、むしろ動きやすい方もおられるのではないかという考えに立ちます。

続いて、もう一つ、この件に関連して、データに基づいて提案をしたいと思います。
 
『消防年報』を見ますと、もう一つ、既遂の場合は不搬送になりますが、未遂と既遂が非常に多いのは、実は昼間の時間帯です。

この時間帯は、横須賀こころの電話では対応しておらず、保健所健康づくり課こころの健康係が対応しております。

この時に、横須賀こころの電話の周知というのは大変よく行われていて、保健所の電話相談は知らないけれども、横須賀こころの電話は知っているという方が非常に多い。そして、市内への掲示やチラシ、それから、カードなどの横須賀こころの電話の宣伝は非常に進んでいる。
 
そこで、こころの電話の宣伝にあわせて、保健所のこころの健康係でも精神保健福祉相談を受けているということを改めて周知してはいかがかと思います。

特に今年度からは、精神保健福祉士の資格を有する方を『生きる支援相談員』として新たに配置しました。

こうした専門的な方もいらっしゃる。改めて、保健所のこころの健康係による相談も横須賀こころの電話とあわせて周知をしてはいかがかと思いますが、いかがでしょうか。



市長の答弁

これまでも、保健所健康づくり課の相談窓口は、いろいろな機会をとらえて周知をしてきているつもりではいます。各種の連絡先を記載したパンフレットの駅等での配布などにおいても、やはり、健康づくり課の窓口というのは電話番号として載せさせていただいています。
 
ただ、もちろん、多くの方がこれについてよく知っていただくというのは、決して、悪いことではありませんので、どういう形で行うのが一番効果的かは考えさせていただきたいと思いますが、あわせての周知ということは取り組んでいきたいと思います。



フジノの再質問

もう一言、指摘させていただきたいのですが、横須賀こころの電話と保健所の相談というのは、自然に色分けができてしまっている。

例えば、保健所であれば、既にメンタルクリニックなどにつながっていて、保健所のデイケアに通っている、そういった保健師たちと顔見知りになっている方々がリピーターというか、調子が悪いときに電話をするというような色分けがなぜか自然にできてしまっている。

けれども、保健所も横須賀こころの電話と同じで、市民ではないかもしれませんが、不特定多数が電話をかけることができる。こういうことも、ぜひ、横須賀こころの電話と同じように昼間もかけるところがあるということをぜひ周知していただきたいと思います。
 
続いて、『エイジング・イン・プレイス』の実現について、改めて質問をしてまいりたいと思います。
 
この問題は、億自身が初めて住宅政策についての質問を市長と行なう。まだまだ不勉強なところがあります。

ただ、ここで、ぜひ、あらゆる立場を超えて認識を同じくしたいと思うのですが、市長と僕は、団塊ジュニア世代の最後のほう、僕たちが2050年に後期高齢者になる。

その後は、日本の人口は一気に減少していく。

そのときまでに介護保険や高齢者福祉、社会保障をキープしていく。

たとえ給付が少なくなっても、キープしていく。これが僕たちの世代に課せられた最大の責任だと思っています。

まず、この点を市長と認識を共有したいと思います。どのようにお考えでしょうか。



市長の答弁

2050年を待つまでもなく、既に、介護保険や国民健康保険に対して、市の持ち出しというのも随分出てきている。

そういう中で、介護保険の制度だけではなく、横須賀市全体の財政制度という観点からも、高齢者の給付の財政負担というのはどんどんふえてきて、財政そのものが持続できなくなるおそれというのもあるというふうに考えています。
 
そういう意味では、2050年を待つまでもなく、横須賀市を持続可能な横須賀にしていくために、さまざまな取り組みを行っていく必要があると、私も認識しています。



フジノの再質問

全く同感です。

そこで、今回のタイトルは、2025年というふうにあえてつけました。

僕たちが後期高齢者になるのは2050年ですが、その波というのは第2回目の波でして、まず最初の波は2025年から30年にやってくる。

今、部長でおられる皆さんが後期高齢者にちょうどなる時代、団塊世代がまさに後期高齢者に突入する。ここが最大の1番目の大きな波としてやってまいります。

そして、市長がおっしゃったとおりで、2050年を待つまでもなく、この現在から対策が必要だということも全く同じ認識です。
 
さて、それでは、都市部長にも答弁いただいた点について、改めて市長に伺ってまいります。
 
まず最初に、現状分析が必要だというふうに申し上げました。

現在、横須賀市は、高齢化率が約25%、4人に1人が高齢者、そのうち75歳以上の後期高齢者の方は、4人に1人ではない、済みません、今、数字を忘れてしまったので大変恐縮なのですが、その人数に対して高齢者向け住宅が0.13%だと。

これは、多分、前期高齢者からの数字を10万9,000人というふうにされたのだと思います。

けれども、今、すでに後期高齢者になりつつある方々に向けて、良質な高齢者向けの住まいを供給することが非常に重要になってきます。

その中で、現状、0.13%しか供給できていないという状況を市長はどのように分析されますか。



市長の答弁

高齢者の方々の住まいという本当に法の枠組みとか全く抜きにして考えた場合、議員もおっしゃったように、地域で住みなれた家に暮らし続けるということが一番いいことだと、私は思っています。

そういう意味では、高齢者向けの専用の住宅を提供できている割合というのが0.13%ということ、それだけをもって危機的な状況であるとは考えてはいません。
 
ただ一方で、『高齢者福祉計画』の中で一定の目標値を定めて行政運営を行っている中では、この0.13%というのは低い数字であると認識しています。



フジノの再質問

今回の質問の一番の目的は、市長と危機感を共有したいというのが根底にある思いです。
 
確かに、『サ付き』と僕が申し上げている『サービス付き高齢者向け住宅』、あるいはその他の高齢者向け住宅を供給することだけが全てではありません。
 
ただ、2007年ぐらいから厚生労働省と国土交通省が一緒になって活動してきている。縦割り行政がメインの日本において、こういう共管で事業を行うというのは非常に珍しい。

それは何故かといえば、危機感から来ているわけです。

その危機感は何かというと、戦後、今まさに団塊に世代になっておられる先輩の皆さんが頑張って一戸建てのマイホーム持ちたいと思って、そして、どんどん郊外型住宅団地を広げていって、そこに住まいの場を広げていったわけです。

しかし、このままこの住宅に住み続けることが、実は、これからはリスクになってくる。
 
一方で、介護保険サービスの中で、24時間の訪問型サービスがこの4月から介護保険改正で導入されました。

こういったさまざまな地域包括ケアの仕組みを導入することで、何とか地域で暮らし続けていかれるようにしようという取り組みが進んでいます。

けれども、高齢化率の圧倒的な急増、そして、後期高齢者人口の増加、横須賀も含めた神奈川県など都市部の増加、そのときに、先ほど申し上げたとおり、現在、住みなれている家そのものがリスクになり得る。

2階建ての家は、子どもがいるときは広くてよかった。けれども、今では夫婦だけで暮らしている。あるいは、1人先立たれてしまった。家が余りに広い。そして、朽ち果てていっても、それをとめられない。

そのような思いから、今回、市議会が空き家の対策の条例を議員提案されますけれども、まさに、そういった問題が実際に起こっている。

それへの対抗策というのが厚生労働省と国土交通省が提案している『サービス付き高齢者向け住宅』だと思うのです。

これをあえて既存の3事業、高円賃、高優賃、高専賃を廃止してまでも一本化したというのは、非常に重い意味があると思うのです。危機感のあらわれだと思うのです。
 
市長は、数字としては低いと思ったけれども、この提供がされていないことをもって危機だとは思わないというお考えでしたが、改めて、本当に危機感を持たなくていいのか。もう一度、市長のお考えをお聞かせください。



市長の答弁

高齢化が進んで、特にひとり暮らしの高齢者世帯がふえてくる中で、そういった高度成長時代に開発された既存宅地に住み続けることがリスクにつながるおそれがある。これは共有いたします。
 
ただ、『サービス付き高齢者向け住宅』の提供が進んでいないこと、それをもって危機というふうに言うのには当たらないというふうに思っています。



フジノの再質問

その危機と思わない理由、先ほど、少し答弁されていたと思うのですが、改めてお答えください。



市長の答弁

市内には、既存の住宅ストック、言ってみれば、空き家あるいは空き家に準ずるような住宅というのがたくさんあります。
 
そういう意味では、住みなれた地域で暮らしていく。あるいは、もう一つ生活をダウンサイズするような必要があれば、また別の住居を見つけることができる。
 
この『サービス付き高齢者住宅』というのは、3事業を一本化した、すごく大きなことのようにとらえられるかもしれませんが、一方で、今までの高齢者円滑入居賃貸住宅あるいは高齢者専用賃貸住宅というのが、具体的にどれだけ不動産事業者あるいは住まれる方々にとってメリットがあることなのか、正直、余りはっきりしないところがあったというふうに私は感じています。

そういう意味では、『サービス付き高齢者住宅』の提供が進んでいないこと、それだけをもって危機ではないというふうに申し上げました。



フジノの再質問

その2つの点について、それぞれ反論させてください。
 
まず、住宅ストックが非常に豊富にあるから平気なのだという市長の根拠の説明でした。

しかし、住宅ストックが高齢者の方々が暮らしていくのに向いている良質な住まいなのでしょうか。改修をしなければ、バリアフリーでもない、また、坂の上にある、買い物も大変で、地域でみんなで助け合わなければ自立して生活ができないような、そういう場所なのではないですか。

住宅ストックは、確かに『数』はあっても、その『質』はいかがですか。



市長の答弁

『質』については、正直、千差万別のところがあると思います。

ただ、バリアフリーであれば、介護保険の中で改修することもできますし、谷戸の奥のほうにあって、車は入れない、自転車ももちろん入れない、そういったところに空き家があったところで、こうした高齢者向けに良質な住宅と言えるかと言われたら、決しては、そうではないというふうに思っています。
 
ただ、一方で、マンションを建設しても、新築のマンションでも入居者がなかなか入らない。そういうようなマンションも一方であります。そういったところについては、基本的にはバリアフリー仕様にもなっていると聞いています。
 
そういった意味で、千差万別という中で良好な住宅については活用していく必要があるだろうというふうに思っています。



フジノの再質問

続いて、他の質問ともかかわりますが、市長が現状のままで大丈夫だとおっしゃった2番目の根拠であるサ付きだけがいいわけではないのだと。既存3事業でさえも、決して、メリットが高齢者の方々にとってよかったわけではないのだというお話でした。
 
ただ、サ付きの整備が本市で進まない理由、この分析ともあわせて伺いたいと思うのですが、これまでの高優賃の提供や高円賃、高専賃の提供が本当にそれが必要な方に情報がきちんと届けられていたものだったのかというところが、まずあると思います。
 
議員になるまで、高優賃、高円賃、高専賃の違いも正直わかりませんでした。

私だけかもしれませんが、『フォレースよこすか』の前を通って、こういうものがあるのだなという認識しかなかった。

こういうのではだめだということで、一定の25平方メートル以上であるとか、それから、独立してセルフ・コンテインドという概念ですが、台所があって、そして、トイレもあって、お風呂もあってというさまざまな良質な高齢者向けの住宅の要件を守らなければ登録できないという『サービス付き高齢者向け住宅と』いう新しい事業をあえて打ち出したのは、これは、地域包括ケア実現の住まいの観点から、切り札だと私は考えているのです。

市長は、『サ付き』だけがいいわけではないというふうな認識でおられたようですが、そこは本当にそうなのでしょうか。

改めてお答えください。



市長の答弁

既存の住宅をまず活用すべきだという話を申し上げましたが、一方で、『サービス付き高齢者住宅』というものを考える上で、もう一つ対比すべきものは、『有料老人ホーム』であろうと考えています。

『サービス付き高齢者向け住宅』に関しては、おっしゃるような要件を満たせば、国からも建築費の補助が出たり、固定資産税の減免があったり、そういうメリットもあります。
 
一方で、『有料老人ホーム』に対して、国からのそういった補助があるかといったら、ほとんどないといっても構わないと思います。
 
けれども、実際に事業者の立場に立ってみると、『有料老人ホーム』が選ばれている。

その上で申し上げれば、高齢者の方々もそちらを選択されているということを考えれば、『サービス付き高齢者向け住宅』というのが切り札とまでは申し上げることはできないと私は考えています。



フジノの再質問

有料老人ホームを対比として市長は述べられました。有料老人ホームの有効性については、僕も認識しています。
 
それでは、少し角度を変えて、整備が進まない理由を、市長は、それぞれの民間事業者がそれぞれに判断して登録をしない。現状のまま行って、そして無登録ではあるけれども、賃貸住宅として事業を続けているというふうにおっしゃいました。

何故そうした事業者は、サービス付き高齢者向け住宅に移行することを選ばないと判断したと推測されますか。



市長の答弁

これは推測の域を出ませんけれども、例えば、25平米という面積要件がなかなかクリアしづらい等、既存の高齢者向けの円滑賃貸住宅や高齢者専用賃貸住宅等がサービス付きに移行しない理由というのは、本当に推測ですけれども、そういった面積要件等があるからではないか。

あと、生活相談のサービスなども、サービス付きの場合はつけなければいけないことになっていますが、そういったことも既存の住宅では事務室等が必要になろうかとは思いますが、そういう場所が用意できないなどの理由があるのではないかと。

ただ、これは、実際の事業者にヒアリングを行ったわけではないので、あくまで推測の中で答えさせていただきました。



フジノの再質問

25平米という面積要件や生活相談などのサービスをつけなければならないということをクリアするのが大変だから、既存事業者は移行しないのであればこそ、サービス付き高齢者向け住宅は良質な住宅であるということの証明になりませんか。

あくまで推測というふうにお答えになりましたので、僕は、あくまでも、サ付きを進めていくべきではないかというふうに考えております。
 
それから、都市部長が御答弁された2014年の供給量と割合について、パーセントはお答えできないという理由はなぜかといえば、次の質問にもつながりますが、やはり、本市が『高齢者居住安定確保計画』を自前で持っていないからだと申し上げざるを得ません。
 
有料老人ホームにも介護付きであるか、あるいは介護付きでない自立型であるとか、さまざまな類型があります。

今回、高齢者向けの住まいとして僕が申し上げたいのは、介護がついているようなものではなくて、見守りなどのサービスはあるけれども、住まいとケアを分離して、ケアは外から受ける。そして、住まいはバリアフリーであって、人感センサーや緊急通報などがある。それ以外は自立して生活していかれる。そういうような良質な住まいを大量に供給にしていくことが必要なのではないかというふうに申し上げてきたわけです。
 
そういった数字が現時点では横須賀市には無い訳です。

そして、先ほどの答弁にあったように、現状では0.13%しかない。

これを何とか2020年までには3,000戸から6,000戸ぐらいまで増やしていかなければならない。

ここには、やはり、計画的な取り組みが必要になってくるのではないでしょうか。

自立型であれば、有料老人ホームであってもいいと思います。

ただ、それをどの程度、整備していくのか。横須賀市として、どの『日常生活圏域』ごとに、どれぐらい配置が必要なのか。

せめて、そういった観点だけでも持たなければ、それは足りないのではないでしょうか。

そこには、『介護保険事業計画』だけでは足りない。都市政策や住宅政策の観点が抜けている。『高齢者保健福祉計画』『介護保険事業計画』だけでは足りないという思いが僕には強くあります。
 
そこで、改めて伺いたいと思うのですが、本市も、やはり、『高齢者居住安定確保計画』を策定すべきではないでしょうか。お答えください。



市長の答弁

『高齢者居住安定確保計画』について、その必要性ですけれども、おっしゃるようなハードの整備、特にサービス付きということを藤野議員はおっしゃられているわけですが、このハードの整備については、ほとんど『高齢者保健福祉計画』の中で見込んでいるというふうに私は認識しています。
 
今、手元に、神奈川県の『高齢者居住安定確保計画』があるのですが、こちらで供給目標というのを定めています。

それを見てみると、例えば、特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、介護療養型医療施設、有料老人ホーム、認知症型グループホーム、そういったものが含まれていて、それぞれ『横須賀高齢者保健福祉計画』の中でほぼ書かれていること。

唯一あるとしたら、サービス付き高齢者向け賃貸住宅について、単独で4,500戸整備するという目標が掲げられている、その違いぐらいだというふうに認識しています。
 
もちろん、この計画の中には、福祉的な視点で住宅政策をとらなければいけないとか、そういった地域包括センターに対していろいろな期待をされていたりしていますけれども、そういった観点についても、福祉政策の中に住宅政策の観点を盛り込んでいれば、決して、実現できないことではない。

計画がなければ、前に進まないことではないというふうに私は認識しています。



フジノの再質問

県の計画は、僕は何度も読みましたけれども、あれは、余りにも大ざっぱで、地域包括ケアの実現にはとても足りない。

市長は、地域包括ケアは御存じですよね。何度も答弁しておられますから、当然、『日常生活圏域』、横須賀市で言えば、13の地域包括支援センターが行政センター管内ごとに必要なサービス、必要な住まい、そこで歩いて暮らせるような、それが地域包括ケアの実現だと思うのです。

『日常生活圏域』の実情が県の計画から読みとれますか。

『日常生活圏域』の充実をしていくことが地域包括ケアの実現につながりますが、県の計画で横須賀市の『日常生活圏域』ごとの地域包括ケアの実現に寄与できると思いますか。

やはり、市独自の計画が必要だと思いませんか。



市長の答弁

私も、この県の計画からは読みとれません。

実際、この計画は、ほかの自治体のものを見ても、やはり、このレベルというのが正直なところです。
 
もちろん、地域包括支援センターごとに、それぞれの地域包括ケアのあり方というのを考えていただきたいと思っていますが、それは、『高齢者居住安定確保計画』に盛り込まれるべきものではないというふうに認識しています。



フジノの再質問

『高齢者住まい法』第2条には、文章では地方公共団体と出ていますが、地方政府の責務・努力義務として、優良な良質な高齢者向けの住まいを供給しなければならないとされています。

それを果たす1つのあらわれが、僕は計画的な供給ではないかというふうに考えました。ぜひ、今後、その点を検討していっていただきたいというふうに思います。
 
そして、市長は「計画を作らなくても、日常的な福祉政策の中に落とし込んでいくことで対応できるのではないか」というふうにおっしゃいました。そこは、私も同感です。
 
ただ、現状の『介護保険運営協議会』に住まいの関係者を入れよという提案については、そのときどきのテーマに応じて、あるいは時宜に応じて参考人としてお呼びするのか、どういう形でお招きするのかわかりませんが、機会に応じてお招きするというふうにおっしゃいました。

それでは日常的な対応にならないのではないでしょうか。

きちんとメンバーとして入れることが必要かと思いますが、いかがでしょうか。



市長の答弁

御存じのように、『介護保険運営協議会』は、福祉の観点からの住宅政策のみを扱っているわけではありません。

そういう意味では、まずは案件ごとにそうした専門家の方の参加を求めて御意見を聞くというのがいいのではないか。
 
また一方で、政策的な反映とはまた別にはなりますけれども、『高齢者等住宅相談事業』というのを年に12回行っています。

そういう中で吸い上げてきた声というようなものは、ぜひ、そうした介護保険の運用に反映させていきたいというふうに思っています。



フジノの再質問

高齢者、そして、障害がある方向けの『住宅相談事業』は、非常に有効です。
 
ただ、これは先ほど申し上げた意識の高い一部の方だけが参加しているものです。

これまでどれぐらい参加されたか、ぜひ後で都市部長に統計を教えてもらってほしいのですけれども、僕が申し上げているのは、あまねく情報を提供していくこと。

今、その問題をわからない人であっても、早目の住みかえが実は後期高齢者になって重くなってから嫌なところに移るかのように『リロケーション』しなくてもいいのだよ、ということを伝えていかなければいけない。

早い住みかえこそが、実は地域で最後まで暮らしていかれる。

そういう新しいあり方があるということをアナウンスしてほしいという意味で申し上げました。

その意味で、『住宅相談会』の有効性は認めつつも「それだけは足りない」というふうに申し上げたいと思います。
 
そして、時間がありませんので、2点だけ最後に伺います。
 
まず、「再開発に岐阜シティタワー方式の導入を」という提案をしましたが、市長の答弁を確認させてください。もう1度、お願いします。



市長の答弁

岐阜は、保留床を行政なり外郭団体が確保するというような手法だったと思いますが、市としては、特に大滝町二丁目の再開発事業に関しては、都市機能の更新という意味で、商業や業務、そして、医療の施設というのを、まず民間活力をベースに入れていこうと。

その上で、バリアフリーに配慮した都市住宅の供給を行っていただこう、そのように考えています。



フジノの再質問

そこに横須賀市のお願いとして、要望として、「『高齢者向けの住まい』の供給も考えていただけないか」というような御意見を伝えることはできないのでしょうか。



市長の答弁

現在の段階ではありますけれども、既に、大滝町二丁目の再開発事業で供給される住宅には、高齢者向けの優良賃貸住宅と同等のバリアフリー設備があるというふうに聞いていますので、その点については御安心いただけるかと思います。



フジノの再質問

現状の大滝町二丁目再開発事業だけでなく、今後の再開発事業全般について、市からのお願いとして、そういった提案を行っていくことはできるのでしょうか。



市長の答弁

再開発といっても、いろいろな種類がありまして、さいか屋の跡地の開発と大滝町二丁目の再開発は、法的には別の枠組みで動いています。
 
そういう意味で、市の関与がある再開発事業については、そうしたお願いをできるかどうか、検討はしていきたいと思います。



フジノの再質問

最後に、アフォーダビリティについて、改めて市長に意識を持っていただきたいと思います。
 
新たな格差として、『高齢者向け住宅』に入れる人と入れない人が生まれては絶対にいけません。

本市だけでできないことがあれば、ぜひ国に意見を申し上げていっていただきたいと思いますが、最後に御答弁をいただきたいと思います。



市長の答弁

アフォーダビリティに関しては、家賃が払えない方々への配慮ということで、市としては、まず、『市営住宅の存在』というのが一番にあると思います。

また、それ以外という意味では、福祉政策、特に最後の最後では『生活保護』の制度というのが出てくると思います。

その上で、国に何か申し上げなければいけないことというのが出てくれば、現状は想定していませんが、それは国に対しても要望していきたいと思います。