2019年12月議会・一般質問

藤野英明です。よろしくお願いいたします。

1.パートナーシップ宣誓証明制度の自治体間相互利用の実現に取り組む必要性について

本市は今年4月、市民一人一人をかけがえのない個人として尊重するとともに様々な差別や偏見をなくし、人権が侵害されることのないまちをめざして『パートナーシップ宣誓証明制度』を導入しました。

これまで9組が利用していますが、利用者が受けられる行政サービスも少しずつ増え、火災や自然災害等によって被害を受けた方への災害見舞金の支給、市営住宅の入居申し込みに加えて、今月11月からは県営住宅にも申し込めるようになりました。

生命保険の受取人や自動車の任意保険の家族特約などに本市の証明書を利用できる民間企業も現れました。

「誰もひとりにさせないまち」を実現させる為にも、本制度のメリットを増やし、デメリットを可能な限り減らしていく取り組みが必要です。

そこで今回はパートナーシップ制度を自治体間で相互利用できるよう改めて提案します。

一般質問に立つ藤野英明

昨年12月定例議会の一般質問において僕は市長にこう質問しました。

どれだけ本市を愛していても、転勤をはじめ様々な理由から人は転居を避けることができません。市内でしか効力を持たず転出により失効してしまう証明書では、利用者に永続的な安心感を与えられません。

そこで、この状況を改善する為に、制度を先行実施している自治体間で連携して相互利用できるようにし、利用者の不利益を取り除くべきです、と。

しかし市長の答弁は、当時全国でも9自治体しか導入しておらず、県内での導入予定も本市と小田原市の2市のみだったことから、まずは本市のパートナーシップ制度を当事者のみなさまにとってより良いものとなるよう目指す、との控えめな答弁にとどまりました。

けれども1年が経ち、本制度は全国27自治体へ広がりました。

多くの自治体が本市に視察に訪れ、県内では12月から横浜市、年度内に鎌倉市、来年度には相模原市・逗子市・葉山町が制度を開始する予定です。

さらに今年10月30日、福岡市と熊本市は

「新たにパートナーシップ制度の相互利用をスタートした」

と発表しました。

本市を含む、制度を持つほとんどのまちでは、引っ越しの際には証明書を返却しなければなりません。

引越し先にパートナーシップ制度があっても、改めてゼロから手続きをして新たな証明書を受け取らねばなりません。

引っ越してまだ馴染みのない自治体においてアウティングの不安を感じながら行政職員に対してカミングアウトをしなければならない精神的な負担や不安感を政治・行政は決して無視してはなりません。

福岡市と熊本市はこうしたデメリットを無くす為に、引っ越し先で継続使用申請書などを提出すれば発行済みの証明書を継続使用できることにしました。福岡市はこの取り組みを九州全体に広げたいとしています。

まさに1年前の提案を先んじて実施された訳ですが、利用者のデメリットを減らす有効な取り組みです。そこで改めて伺います。

【質問1】
本市は、パートナーシップ宣誓証明制度を導入済および導入予定の県内外の自治体に広く連携を呼びかけて、自治体間でのパートナーシップ証明書の相互利用を実現すべきではないでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)

2.今後の風水害時に開設する自主避難所の在り方を検討する必要性について

9月9日、関東地方では観測史上最強クラスの台風15号が上陸し、千葉県を中心に甚大な被害を与え、人々は大変な苦境に追い込まれました。

目の前の千葉の復旧も叶わぬ10月12日、立て続けに上陸した台風19号に、市民のみなさまは大きな不安に襲われました。

メディアやインターネットでは台風19号は15号の10倍の大きさで広範囲にわたり長期間大荒れすると報じ、とにかく警戒せよと繰り返しアナウンスし、ホームセンターでは防災グッズが売り切れ、コンビニでも食料が買い占められました。

そうした中、本市はあらかじめ自主避難所の開設を発表しました。

ホームページでも

「市内16箇所のコミュニティセンターを避難所として開放します。雨風が強くなる前の早めの避難をお願いします」

と案内し、11日正午から受入を開始しました。

のちに追加された総合体育会館・南体育館も含めると、合計1500名もの方々が避難されました。

僕も避難所を訪れて市民の方々にお話を伺いましたが、老朽化して強風に揺れる自宅で轟音の中ひとりきりで不安だらけで過ごすよりも、堅牢な公共施設で多くの人たちと過ごせて安心ですと多くの方に評価していただきました。

災害時に安心を提供できたことはとても重要であり、自主避難所の開設の判断は正解だったと実感しました。

一方で、「避難したかったけれど避難できなかった」「小学校など近くに避難所を開設してほしかった」などの声も多数お聞きし、今後への課題も感じました。

今回の質問ではその中から2点を挙げて、今後の自主避難所の在り方を検討する必要性を伺います。

大型化した台風が毎年やってくる可能性が言われていることからぜひ検討して頂きたいと思います。

(1)ペット同伴避難所を市内複数箇所に設置する必要性について

環境省は熊本地震を踏まえて2018年2月に策定した『人とペットの災害対策ガイドライン』で全ての避難所にペットと同行避難できると明記しました。

環境省「人とペットの災害対策ガイドライン」

環境省「人とペットの災害対策ガイドライン」

あまり知られていないのですが、『ペット同行避難』とは、ペットとともに避難所に行くことはできるけれど人と一緒に過ごせる訳では無く、主に屋外の専用スペースにペットは置かれて人間とは別々に過ごすことです。

あくまでも避難所まで一緒に行かれるという意味です。

しかしこれまでの大災害での各地の避難所では、不安感の強い人々の中で、かつ動物が好きでない人もいる中での『ペット同行避難』は疎まれ、結局多くの人々はペットとともに車の中に避難したり、自宅に残ることを選ばざるをえませんでした。 

こうした事態を考えれば、本市が今回実現した、人とペットが一緒に避難できる『ペット同伴避難』の取り組みは大変に画期的でした。

『ペット同伴避難』とは、避難所でも人とペットがともに過ごせる避難方法のことです。

本市市民部は台風15号の際に市民の方々からペットとの避難について何件もの問い合わせを受けたこともあり、台風19号接近に際してコミュニティセンターでの自主避難は『ペット同伴避難』とする決断をしました。

ペットとともに避難してこられた方とそうでない方を別々の部屋にご案内することで『ペット同伴避難』を実践したのです。

しかし自主避難所に配置された本市職員の数はとても少なく、自主避難された市民の方々に動物アレルギーの有無を受付で確認する余裕はありませんでした。

ペットの有無で滞在する部屋そのものを分けたとはいえ、あらかじめ確認しておかねば不測の事態に対応できません。

一方、コミセンがペットとの避難を可能としていることから「自分は避難しない」との書き込みがわずか1件ですがSNS上で見受けられたと報告されています。

別々の部屋に分けたことをもっと積極的にアナウンスすれば良かったかもしれませんが、動物を苦手な方が他にも避難を取りやめていたかもしれず、別の対策を検討する必要があります。

賛否両方のお声を頂いたことを受けて、僕はペットの防災や災害時の対応について専門的に取り組んでこられた
獣医師の方にお話を伺いました。

  • 災害時は人命が優先でペットの為にそこまでできないという声があるが、ペット同伴避難所はペットの救済の為ではなく『家族の一員であるペットの存在を必要としている人間』を支援するという意味があること。

  • 動物が苦手な方や深刻な動物アレルギーの方もいる中で、国のガイドラインのようにみんなが集まる避難所に
    ペット同行避難をしても、結局はトラブルが起こりかねず、難しいこと。

  • その為、全ての避難所でペット同行避難を目指すよりも、例えば避難所10箇所のうち1箇所程度を『ペット同伴避難』に特化した避難所として開設する方が全ての市民にとって良い支援ができるのではないかと考える。

とのご意見を頂きました。

今年3月定例議会で市長も答弁されていますが、ガイドラインは全ての避難所で同行避難を謳っていても、実際は
物理的にも心理的にもペットを飼っている人とそうでない人がともに過ごしていくことは難しさがあります。

そこで、僕は次のように提案します。

【質問2】
ガイドライン通り全ての避難所でペット同行避難を可能とするが、今後の風水害時の自主避難所の開設にあたっては、市内の東西南北4箇所程度に『ペット同伴避難』に特化した避難所をあらかじめ設定しておき、開設時には
動物愛護センター職員を配置する。

また、獣医師会や動物愛護団体にご協力を要請する。

ペットを飼育している方々に日常的にこうした体制を周知するとともに、ペット同伴避難の訓練などを実施する。

ペットの有無を問わず自主避難される市民の方に有益だと思うのですが、ぜひ検討して頂けないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


(2)医療・福祉の支援の必要な方々に対応できる人員や設備を配置した避難所を設置する必要性及び災害時要援護者の個別支援計画の策定状況について

地震などの災害が発生した時に、障がいがある、要介護状態である、などのいわゆる災害時要援護者とされる方々の避難の手順としては、まず身近な小中学校に避難して頂き、その後、保健師による優先順位などの判断を経て、専門の福祉避難所へと避難していただく2段階方式となっています。

しかし今回の経験を通じて、

「今後は自主避難所においても医療・福祉の支援が必要な方への新たな対応が必要だ」

と感じました。

2つの実例を挙げます。

車椅子を利用されている方がヘルパーに同行されて避難所にやってきたものの、送迎のみしかできないとのことでヘルパーはお帰りになり、避難所では介助なしでおひとりのまま。

職員は2人しかおらず、多くの避難者の方々への対応に追われ、車椅子を利用している方に強く注意を払うことはできなかったと聞いています。

翌朝にヘルパーが迎えに来てその方はお帰りになりました。

また、ある避難所には寝たきりの方がご家族とともに避難してこられました。

ご家族が同行しておられたもののやはり心配なことも多く、隣の建物が訪問看護・訪問介護の事業所であった為に、ご厚意から一晩中ヘルパーや看護師が訪問して下さった、とお聞きしています。

風水害時の自主避難所は台風が去り停電などの被害が落ち着くまでの数日間の開設とはいえ、この2つの実例から僕は一般職員を数名配置するだけでは不測の事態に対応しきれないのではないかと考えさせられました。

そこで伺います。

【質問3】
風水害時の自主避難所開設に際しても、医療・福祉の支援が可能な人員や設備のある避難所の開設を検討すべきではないでしょうか。

そして、より支援の必要な方が安心して避難できるようにすべきではないでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)


また、関連して伺います。

2013年の災害対策基本法改正によって、自力避難が困難な市民の方々を事前に把握して名簿を作成することが自治体に義務付けられました。

その名簿をもとに、ご本人から個人情報の公開について同意を得た上で、各地域の社会福祉協議会や自治会などと協議して、支援者や避難先などの個別計画を作成する努力義務が課されました。

2019年11月2日・東京新聞より

2019年11月2日・東京新聞より


しかし総務省消防庁によると、2018年6月現在、災害時に事前の避難誘導をめざす為の個別支援計画を全員分作成済みの自治体は全国で14%にとどまりました。

【質問4】
本市における災害時の個別支援計画の作成はどの程度進んでいるのでしょうか。また今後の作成見通しはいかがでしょうか。

お聞かせ下さい。


(→市長の答弁へ)

3.多様な性を尊重する社会の実現の視点に基づいて、地域防災計画をはじめ避難所の運営など災害時の対応を記した各種指針の見直しを行なう必要性について

本市では今年4月1日から『横須賀市男女共同参画及び多様な性を尊重する社会実現のための条例』を施行しており、かつての男女二元論ではなく、性別・性的指向・性自認等にかかわらず誰もが暮らしやすい多様な性を尊重する社会の実現を目指しています。

例えば「横須賀市地域防災計画・風水害対策計画編」より

例えば「横須賀市地域防災計画・風水害対策計画編」より


しかし今回、地域防災計画を読み直してみたのですが、風水害編・地震災害対策計画編などいずれにおいても『男女共同参画の推進』は明記されているものの、『多様な性を尊重する社会実現の視点』はいまだ記されていませんでした。

当然、災害時にもいわゆる性的マイノリティとされる当事者の方々が困難や不都合を感じることはないか、それらにどう対応していくべきか、『多様な性を尊重する社会実現の視点』を地域防災計画に導入する必要性を強く感じました。

2019年にLGBT法連合会が公表した『性的指向および性自認を理由とするわたしたちが社会で直面する困難のリスト(第3版)』では災害時における困難の事例が多数挙げられていますが、一部を読み上げます。

  • 避難所のトイレが男女別のものしかなく、見た目の性と性自認が不一致であった為、利用しにくかった。

  • 避難所を管理する自治体職員に性的指向や性自認への配慮を求めたら「こんな大変な時にわがままを言わないで」とたしなめられた。

  • 周囲の視線が気になり、避難所でパートナーと寝起きする事ができず、不安な毎日を過ごすこととなった。

  • 性別移行の治療中に罹災したが、避難所では十分なホルモン剤などが入手できず、治療を中断・断念せざるをえなかった為、体調が著しく悪化した。

災害時にこうした事態を起こさない取り組みが今から必要です。

そこで伺います。

【質問5】
いわゆる性的マイノリティとされる当事者の方々や団体から、災害時に想定される困難や不都合や不安な事柄についてご意見を伺うべきではないでしょうか。

【質問6】
伺った課題をもとに『多様な性を尊重する社会の実現の視点』に基づいて地域防災計画の見直しを行うべきではないでしょうか。

【質問7】
同じく、避難所運営マニュアルや避難所運営訓練の再検討を、地域の避難所運営委員会にも要請すべきではないでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)

4.多頭飼育崩壊に対する本市の対応について

動物愛護法を持ち出すまでもなく、ペットの飼い主は一頭一頭それぞれに十分な愛情と食事と生活空間を与え、糞尿の始末やワクチン接種や不妊去勢手術を行なうなど健康を守らねばなりません。

しかし飼い主が精神疾患や認知症など心身の状態が悪化したりセルフネグレクトの状態になってしまうと、異常な数に増えてしまっても動物を手放すことができない多頭飼育に陥ってしまうことがあります。

今回の質問では、こうした『アニマルホーダー』と呼ばれる個人の飼い主による多頭飼育崩壊について取り上げます。

『アニマルホーダー』はごみ屋敷の堆積者と同じく病理の1つであり本人の治療と福祉的な支援、政治・行政、ボランティアの介入なくして回復は困難だと言われています。

一方、近隣に暮らす住民の生活を、鳴き声による騒音、糞尿の垂れ流しによる悪臭や害虫・ネズミの発生などの公衆衛生の問題から守らねばなりません。

放置された動物たちも衛生状態の悪化から深刻な病気や死亡、餌も与えられずに餓死や共食い、近親交配を重ねて障がいや虚弱な仔が生まれるなど、深刻な動物虐待から命を守らねばなりません。

2016年の調査では全国で多頭飼育による苦情は約1800件、多頭飼育崩壊は全国で問題化しています。

そこで政府も検討にのりだし、動物愛護法を所管する環境省が、介護や福祉を担当する厚生労働省と連携し、『社会福祉施策と連携した多頭飼育対策に関する検討会』を開催し、3年の議論ののちに2021年度中にガイドラインをまとめる方針です。

社会福祉施策と連携した多頭飼育対策に関する検討会

社会福祉施策と連携した多頭飼育対策に関する検討会


国の動きを待たずに自治体が独自に条例を定める動きもあります。

神奈川県でも今年3月に動物の愛護及び管理に関する条例を改正し、10頭以上の犬や猫を飼育する場合に届け出を新たに義務化、この10月1日から施行されました。

神奈川県は多頭飼育届出制度をスタートしました

神奈川県は多頭飼育届出制度をスタートしました


ここから本市の現状に入ります。

現在、生活衛生課が把握しているだけで多頭飼育は猫で4件、犬で1件あります。

さらに、この数年間にわたって近隣住民から苦情が出ていた多頭飼育崩壊の案件について、動物愛護センターとボランティアの連携協力によって、100頭もの猫たちが救出され、病気や怪我の治療と不妊去勢手術を施して、新たな里親を探す努力が今も懸命になされています。

市民のみなさまがテレビ番組で観て驚いているような光景は本市のまちなかにも存在しています。

多頭飼育崩壊への対策は待ったなしであることから、市長に伺います。

まず現状についてです。

【質問8】
多頭飼育崩壊の発生を未然に防ぐ為に、本市は現在どのような予防的取り組みを行なっているのでしょうか。


(→市長の答弁へ)


【質問9】
多頭飼育が崩壊してしまった場合には、具体的にどのような対応を行なっているのでしょうか。


(→市長の答弁へ)


次に、動物愛護センターについて伺います。

【質問10】
仮に多頭飼育崩壊が発生して50頭から100頭の犬や猫を一斉に管理しなければならなくなった場合、現在の動物愛護センターの人員体制やキャパシティで適切に対応できるのでしょうか。


(→市長の答弁へ)


【質問11】
この点は大災害が発生した時の動物救護にも通じるので重ねて伺いますが、仮に現状では足りない側面があれば
その対応もぜひご検討いただきたいのですが、いかがでしょうか。


(→市長の答弁へ)


市長にぜひ伺いたいことがあります。

質問を作成するにあたり、動物愛護ボランティアの方々の活動現場を回る中で率直に感じたことは、その尊い活動を崩壊させてはならないということでした。

全国の自治体が殺処分ゼロをめざしていますが、実態はボランティアの存在なしには不可能です。

昼間の勤務を終えた夜間にボランティアで不妊去勢手術を続けている獣医師の方や、自らの生活費から病弱な猫の医療費を懸命に捻出しているボランティアの方々の姿に頭が下がる想いでした。

ふだんの活動でさえ保護スペースの確保や医療費の持ち出しなどにご苦労されておられますが、多頭飼育崩壊が起こるとその保護数の多さから疲弊も大きく、保護ボランティアが崩壊してしまう危険性を感じました。

その先にあるのは多頭飼育崩壊の二次崩壊です。

そこで伺います。

【質問12】
多頭飼育崩壊へのボランティアによる取り組みを市のモデル事業として、例えば地域猫登録団体へ保護スペースを貸与したり病気の治療費へ補助を出すなどの対応を検討できないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


最後に、未然防止と事後対応を協議し取り組みを推進する為の新たな協議体制の必要性についてです。

本市は2003年に猫に係る様々な問題を協議する為に、地域住民・獣医師・動物愛護団体・猫ボランティア団体・保健所をメンバーとして『横須賀市猫対策連絡会』を発足させました。

2009年には『横須賀市猫の飼育ガイドライン』を作成し、2015年には横須賀市地域猫活動支援事業の実施へと結実し、官民連携の取り組みが有効に機能しています。

この『猫対策連絡会』をさらに多頭飼育崩壊に対応する為の新たな協議の場とすべきではないでしょうか。

新たなメンバーとして市役所内からは、精神保健福祉、高齢福祉、生活困窮、生活環境保全の担当課を加え、市役所外からは現場に関わりを持つ警察、民生委員、地域包括支援センターや介護保険サービス事業所などにも加わって頂くのです。

【質問13】
すでに現在市役所内では部局を超えた柔軟な連携がなされていますが、抜本的な解決には市役所外部の社会資源である関係各所との連携がより問題解決につながると僕は考えています。

多頭飼育崩壊の未然防止と発生した際の具体的な事例の情報交換と対策を協議する新たな場を設置すべきではないでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)

市長の答弁



【質問1への答弁】 
まず、パートナーシップ宣誓証明制度の相互利用についてです。

パートナーシップ制度の相互利用についてはすでに近隣自治体との、鎌倉市・逗子市との打ち合わせを始めています。

相互協定を結ぶ結ぶことによって、宣誓者が協定自治体に転出しても改めて宣誓しないで済むなど、当事者の精神的な安定につながることが想定されます。

宣誓をした方々の利便性や具体的な事務を進める課題なども踏まえて、どのような方法が良いか引き続き検討する予定です。

各自治体の状況もありますが、来年度早期の開始を目指したいと考えています。

また、今後まずは県内自治体相互利用の連携を呼びかけたいと考えています。


【質問2への答弁】 
次に、ペット同伴避難所についてです。

私にとって災害時に最も重要視すべきは市民の命をいかに守るかです。

しかしペットを家族と考えている方もおりますし、ペットが心配で的確な避難行動ができなかったという事態を避けなければなりません。

その為、ご指摘のとおり、ペット対策についても改善していくことが必要です

課題として犬や猫・小鳥といった愛玩動物以外の動物をペットにしている方もおり、また犬や猫をペットとしている方だけでも相当おられますので、一朝一夕の改善は難しいですが、一歩ずつでも進めて行きたいと考えています。


【質問3への答弁】 
次に、医療や福祉の支援が可能な避難所についてです。

これまで福祉避難所は大地震の際に設置すると考えてきました。

地震発生直後は市全体の被災状況も不明で、通行障害も多いことが予想される為に、何らかの障がいのある方でもまずは近くの小中学校で避難していただく。これを第一次福祉避難所と呼びます。

発災から数日後、建物の損傷がないコミュニティセンターなどに福祉部など看護師などの資格を持った市職員が参集して小中学校での避難生活は難しい方を受け入れます。これを第二次避難所と呼びます。

地震の場合には、いつどんな規模で発生するか予測が困難なので避難者の安全に配慮したこのような対応は理にかなっていると思います。

しかし台風の場合には、数日前からの襲来を予測することができますので、今後は地震の際の二次福祉避難所に相当する自主避難所をあらかじめ開設する考えです。


【質問4への答弁】 
次に、災害時の要援護者についてです。

災害時要援護者プランについて私の想いをお伝えしたいと思います。

まず誰もが自らの命を自分で守るという気持ちを持っていただくこと、これが大前提。

そして自分ひとりではそれが叶わない方も多いと思います。

その場合、先程申し上げたように、一本で折れてしまう矢も三本集まれば折れないように、家族や向こう三軒両隣で支え助けあっていただく。

しかし人口構造の変化や高齢者のみの世帯の増加、地域コミュニティの希薄化の進展などからこのようには対応できない状況となってきた為に、国は災害対策基本法の改正までして災害時要援護者の支援について法に位置づけをしました。

ではこれによって全国的に支援の取り組みが進んだかというと、藤野委員ご指摘の通り本市においても個別計画の作成までできている地域は少数で、

その理由は法が掲げている制度の理想、具体的には急速な高齢化に伴い地域の支える力が弱まっている中、

要援護者ひとりひとりに支援者をマッチングさせる個別計画を作るというものの、ハードルが高すぎ手が出しにくくなっている為であります。

法に基づく制度だからとその遂行に固執するのではなく、どうすれば、本来の目的である要援護者の支援が進むのか、より現実的で柔軟な対応策を考えるべきです。

地域には町内会・民生委員・消防団といった方々に加え、災害時を念頭に地区割をされている建設業の方々もいます。

また、地域で暮らす市の職員もいます。

これらの地域資源を行政センターやコミュニティセンターを軸として災害時を念頭に支え合う仕組みを再構築していくというのが再三申し上げている私の考えです。


【質問5・6・7への答弁】 
次に、多様な性の社会の実現の視点に関連して、三問まとめて回答いたします。

今回の組織体制で防災の主担当である危機管理課を市民部に移行するには人権施策と防災対策との融合という狙いも実はあります。

ご指摘のように、大規模災害時には性的マイノリティに限らず、人権侵害と思われることが発生すると言われています。

また一方で、『災害ユートピア』という言葉があります。

これは非常時には多くの人に他者を思いやる気持ちが生まれることをあらわすもので、避難所内での助け合いや災害ボランティア活動などが代表例と言われています。

本市は、性的マイノリティ当事者の方々と市の課長級との意見交換会を開催してまいりましたが、双方とも災害時の視点はありませんでした。

ご指摘のとおり、本市では男女共同参画及び多様な性を尊重する社会実現のための条例を施行させたところですので、地域防災計画などにどのように位置づけていくべきか、しっかりと考えてまいりたいと思います。

このように検討していくことが、差別や偏見、いわれのない生活上の不便さの解消、すなわち「誰もひとりにさせないまち」の実現につながるものと考えています。


【質問8への答弁】 
次に、多頭飼育崩壊の予防的取り組みについてです。

近隣住民の方々からの相談や苦情が寄せられた時や、動物愛護ボランティアや地域包括センター等からの情報提供があった時に、動物愛護センター職員が現地に行き、飼い主宅を訪問するなどして、まずは現状を確認しています。

その結果、10頭以上飼育している場合には県条例に基づく多頭飼育の届出を指導します。

届出により把握したケースのうち、異常な繁殖や悪臭の発生などがあり飼育管理が不十分と認められる場合には、適切な飼い方や譲渡などについて指導しています。

状況により、動物愛護ボランティアを紹介するなど、飼い主が孤立しないように支援を行なっています。


【質問9への答弁】 
次に、具体的な対応についてです。

多頭飼育崩壊に対しては、動物愛護管理法に基づき、市として主体的に関わっていく為に、まず飼い主に犬・猫の所有権放棄を促します。

飼い主が所有権放棄をした場合は、動物愛護センターがその犬・猫を引き取ります。

動物愛護センターでは、引き取った犬・猫の検査や行動観察を行ない、譲渡の適性を判断した後、ホームページなどで飼い主を募集したり、動物愛護ボランティアに譲渡先を斡旋してもらったりしています。

所有権放棄に応じてもらえない場合には、適切な飼育や譲渡につなげられるよう飼い主の家族やボランティアの協力を得ながら飼い主の支援・指導をしています。


【質問10・11への答弁】 
次に、動物愛護センターの体制について二問併せて回答いたします。

多頭飼育崩壊が発生した場合、市としては法に基づき万全の体制で対応する考えです。

災害用の備蓄として一定量の餌・水・ケージなども準備しておりますが、それでも不足する場合にはさらに調達をして対応したいと考えています。

多頭飼育崩壊の対応は時間のかかる困難な業務ですが、ボランティアの方々にもご協力を頂きながら適切に対応してまいります。


【質問12への答弁】 
次に、ボランティアによる取り組みについてです。

動物愛護ボランティアの方々の熱心な活動には私自身本当に頭が下がる想いです。

ボランティア団体への保護スペースの貸し出しや治療費の補助は考えておりませんが、ボランティア活動に対する支援は ボランティアの方々と意見交換をしながらケースバイケースで対応していきたい


【質問13への答弁】 
次に、協議の場を設置することについてです。

多頭飼育崩壊に至る経緯は様々でケースごとに適切な関係機関・団体等との連携を図ることが実効性のある対応につながると考えています。

このことから恒常的な協議の場の設置は考えていませんが、今後も市の関係部局に加え、警察・民生委員・地域包括センターとの連携を図り問題解決を図ってまいります。

以上です。

フジノの再質問

市長、ご答弁ありがとうございました。

発言通告の順に再質問を行ないたいと思います。

再質問に立つ藤野英明


まず、パートナーシップ宣誓証明制度、他都市によっては名前が違いますが、この制度の自治体間相互利用を進めていくべきという質問に対しては、すでに県内、特に三浦半島の自治体については協議を進めていただいているということで大変にありがとうございます。

なかなか表には結果しか報じられないんですが、県営住宅がすでにパートナーシップ制度を持っている小田原市と本市だけですけれどもオッケーになった、神奈川知事が OK にしたのは本当に上地市長に動いていただいたということが大きいと思います。ありがとうございます。

今回の自治体間相互利用の実現についてもすでに来年早期には進めていきたい、まずは県内、という言葉からは今後は広域もお考えいただけてるのかなという風に推察しました。

一点確認したいのは県内の自治体として12月2日、もう数日後です。横浜市がパートナーシップ制度をスタートいたします。

横浜市との協議というのは難しいんでしょうか。お聞かせ下さい。

市長の答弁

これから検討していく課題だというふうには思っています。

フジノの再質問

ありがとうございます。

そして他都市と協議する際には、本市の制度が一番優れていると自分では思っているんですが、それでも他都市から学ぶことはあると思うのです。

それをぜひ吸収していただきたい。

例えば横浜市であれば、外国語に対応した証明書を発行している。

実は先日わが街でも外国の方と本市の日本人の方がパートナーシップ宣誓証明を取られたという事例がありました。

その方にもお聞きしたんですが、「日本語でない証明書は必要でしょうか」というのをお聞きした際に、やはりパートナーのご友人達に証明書を見せる時にせめて英語だけはあったほうがいいんじゃないかという声を聞きました。

横浜は最初から英語やバングルなどに対応するようなんですが、そういったまず外国語表記についてもご検討いただきたいこと、それから他都市の良い実例を吸収していっていただきたいということを是非ご検討いただきたいと思いますがいかがでしょうか。

市長の答弁

検討します。

フジノの再質問

続いて、自主避難所の開設について2点伺いましたが、まずペットの同伴避難所について伺いたいと思います。

今回の取り組みは本当に画期的だったと思います。

新聞では東京の事例などが大きく取り上げられていましたが、ほとんどが実は『同行避難』であって「どうぞどうぞ」と呼ぶけれども、実際には入口にケージを置いたまま。人間は別の場所。

横須賀市のことは全然取り上げていただけなかったけれども、実際は進んでいたのは、人とペットとのことを考えていたのは横須賀の自主避難所であった。

今回、即ペット同伴避難に特化した避難所を東西南北4箇所に作るというのは僕のちょっと急な提案だったので、今後ご検討いただいて、より良い形を考えていただけるということだったんですが、数点もう今からぜひ取り組んでいただきたいということをご提案します。

まず1点目は、今後もコミュニティセンターに関わらず『同伴避難』は実施されると思うんです。

その際に、受付で動物アレルギーの有無を避難者の方に確認をして頂きたい。

そうでなければもし急にアナフィラキーショックなどが起こった時に何が起こっているのか、心筋梗塞なのか、脳梗塞が起こったのか、それとも動物アレルギーに基づくものなのか、それが分からない訳です。

今回本当に人数が少ない中でみなさん獅子奮迅の活躍をされていたのを見て知っていますが、せめて動物アレルギーの有無の確認だけは『同伴避難』を行なう場合には行なっていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

市長の答弁

やっていかなければならないというふうに思ってます。

フジノの再質問

それからもう1点なんですが、ペットが嫌いな人もいる。そしてアレルギーがある人もいる。

横須賀市が今回「『同伴避難』できる」ということをアナウンスしたが為に1件とはいえSNS上に自分は避難を取り止めると書かれてしまった。

僕はいつもSNSに1人書いているとその背景に100人くらい同じ人がいるんじゃないかと考えるようにしているんです。

今後の『同伴避難』を行なう際には「ペットと一緒の人とそうでない人は別部屋です。同じ部屋でありません」ということはアナウンスしていただきたい。

今回はそういうアナウンスがなかったのでぜひアナウンスしていただきたいと思いますいかがでしょうか。

市長の答弁

そうなることだと思います。

*再質問の続きは、文字起こしをして後日掲載いたします*



フジノは3つの条例案を提案しました。犯罪被害者等支援推進条例・包括的な差別禁止条例・自殺対策推進条例です/政策検討会議(2019年)

今期(2020〜2022年度)の横須賀市議会は4本の条例を作ります

横須賀市議会の政策立案のエンジン役=『政策検討会議』。

今期(2019〜2022年度)の4年間では、最低4本の条例を作る予定です。

そこで現在は2つの取組みが同時進行しています。

第1に、まず2019年度中に『歯と口腔の健康づくり条例』を策定することが決まり、ワーキンググループ(検討協議会)を立ち上げました。

歯と口腔の健康づくり検討協議会
小幡沙央里(よこすか未来会議)
渡辺光一(自由民主党)
関沢敏行(公明党)
ねぎしかずこ(日本共産党)
はまのまさひろ(無会派)

※正副委員長決定後に委員の追加があります。

第2に、全議員に対して、2020〜2022年度の3年間で『横須賀市議会が新たに作るべき条例の提案』を募集しました。

前期(2017年)も全議員から条例案を募集しましたが、とても良い取り組みだとフジノは受け止めています。

その締め切りが昨日7月31日でした。

次回(2019年8月29日)の『政策検討会議』から議論を重ねていきます。

どの条例案が最も市民ニーズに応えているか、緊急性の高さや複数の議員から提案が出ているか否か、また現実的に3年間で実現可能かなどの視点から絞り込みを行なっていきます。



フジノが提案した3本の条例案とそのあらましを紹介します

もちろん前期に続いて、フジノは条例案を提案しました。

今回フジノが提出した3本の条例案のタイトルとそのあらましをご紹介します。


第1に『犯罪被害者等支援推進条例の制定』です。

(仮称)犯罪被害者等支援推進条例の制定
  突然の犯罪被害に遭った方々は、被害そのもののダメージに加えて、心身ともに健康が損なわれ、時には学校や職場にも通えなくなるなど経済的に追い込まれ社会参加も困難になるなど全てが変わってしまう為、犯罪被害に遭った方々の全人的な回復の為にきめ細やかな支援を行なうことが必要だ。

  すでに国の法律、県の条例は存在するが、当事者団体の方々からは国・県の取り組みでは足りない部分を補い、さらに細やかな支援を最も身近な行政である本市が取り組むべきとのご意見を長年にわたって頂いている。

  既存の市条例に一部言及があり相談窓口も設置されているが、十分に機能しているとも言えない。

  これまでの行政側の対応を改める為にも、議会主導で当事者団体の方々のニーズを伺い、本市単独の条例を作るべきだ。



長年、犯罪被害に遭われた方々を支援し続けてきたフジノにとって、犯罪被害者等支援推進条例の制定は悲願です。

今回の4月の選挙でもその必要性を街頭演説で繰り返し訴えました。

選挙期間中に配布したチラシにも公約として明記しました。

横須賀市議会議員選挙2019で配布したフジノのチラシより抜粋

横須賀市議会議員選挙2019でフジノが配布したチラシより抜粋


2006年から条例制定を訴えてきたのですが、行政が動かないならば、市議会が議員提案で条例を作れば良いのです。

第2に『包括的な差別禁止条例の制定』です。

こちらもチラシに公約として明記しました。

(仮称)包括的な差別禁止条例の制定
  横須賀市は2007年に市制100周年記念式典において『横須賀市人権都市宣言』を行ない、2009年に『人権施策推進指針』を策定し取り組みを進めてきた。

  LGBTs、外国につながりのある方々、インターネットによる人権侵害など多数の新たな課題が増加している中、10年が経過した昨年になってようやく初めて改訂をした。

  『宣言』で人権尊重を謳いつつも、包括的な差別禁止を規定した条例による法的根拠が無い為に、個別の課題への対応を求める議会からの提案に行政側は場当たり的な対応をしてきたと言わざるを得ない。

  一方で他都市ではヘイトスピーチなどを禁止する包括的な差別禁止の条例案の検討が川崎市や相模原市で始まっている。

  本市においても日常生活のあらゆる場面における差別・偏見によって苦しんでいる市民の誰もが人権を尊重されて安心して暮らせるように、そして『横須賀市人権都市宣言』を実現する為にも、議会提案で包括的な差別禁止を目指す条例を作るべきだ。


第3に『自殺対策推進条例の制定』です。

(仮称)自殺対策推進条例の制定
  自殺による犠牲者がようやく2万人台に減少しつつあるが、先進国をみてもこれほどの犠牲者が出ているわが国は異常な状況だ。

  全国的にみると神奈川県の自殺率は低いが、本市の自殺率は常に県の自殺率を上回っている。犠牲者数も1年おきに増減を繰り返し確実な減少傾向とは言えない状況が続いている。

  本市行政は、自殺対策基本法改正に伴って策定が義務化された「自殺対策計画」を2019年に策定し、施策推進の為に「自殺対策推進協議会」をスタートさせた。

  しかし本市の自殺対策は課題が山積みだ。

  計画策定の為の基礎資料として実施した市民アンケート調査では半数以上が自殺対策の取り組みを何も知らないと回答するなど市民意識は喚起できていない。

  アンケートの実施に際しては教育委員会の反対が強く、実際は若年層の自殺や自殺未遂こそ大きな課題であるのに未成年を調査対象に含むことができなかった。加えて国の求める「SOSの出し方教育」の取り組みも本市では不十分である。

  対策の大きな柱である「横須賀こころの電話」も委託先NPOの弱体化によりこころの電話事業の継続そのもの危機的状況にある。

  全国的に先駆けとして自殺対策事業を推進してきた本市も実際は脆弱で取り組みが不十分なのだ。

  そこで、これまでの行政側の取り組みの限界を超えてさらに自殺犠牲者を着実に減らしていく為に、議会提案による条例化が不可欠だ。

  例えば、本市が自殺による犠牲者を可能な限り減らすことを強く宣言すること。犠牲者数を着実に減少させていく取り組みが安定的に継続できるように支援側の人材確保や財源確保などを明記すること。本来は必要なのに現在実施されていない若年層向けの意識調査を実施するること。計画策定の為だけに実施された市民意識調査を定期的に実施すること。全年代・定期的な市民意識調査に基づいて毎年対策を検討すること。自殺にかかわる当事者及び遺族の生の声を実際にお聞きする心理学的剖検を実施すること。その上で本当に必要な取り組みを実施すること。各施策実現の為の財政的な措置を取ること。法定の自殺対策計画の結果を毎年必ず市議会に報告させること。議会による意見や提案を施策に反映させていくこと。

  こうした取り組みを条例化によって法的根拠のあるものとすることで、本市の自殺対策をより精度の高いものにしなければならない。自殺犠牲者ゼロをめざすことは「誰もひとりにさせないまち」の実現そのものだ。


以上の3本です。

どれもフジノにとって長年取り組んできた重要なテーマです。

選挙公約にもハッキリと掲げたフジノは、当選したら『政策検討会議』で絶対に条例提案をすることを決めていました。

だからこそ、まさにこの機会を逃す訳にはいきません。



前期に提案した2つの条例を今回は提案しなかった理由

前期(2017年)にフジノが提案した条例案は4つです。

そのうち、2つの条例案(『性的指向及び性自認の多様性の理解を増進する基本条例』と『性的指向または性自認の多様性を理由とする差別の禁止と課題解決を実施する条例』の制定)はいったん取り下げました。

何故ならば、上地市長の誕生後にフジノが一般質問を行なって『男女共同参画推進条例』を改正すべきだと提案したのですが、実現しました。

そして今年2019年4月1日から『男女共同参画及び多様な性を尊重する社会実現のための条例』としてスタートさせることができました。

フジノがさきに提案した2つの条例案と、この『男女共同参画及び多様な性を尊重する社会実現のための条例』は異なりますが、エッセンスはしっかりと書き込むことができました。

まずはこの条例をしっかりと浸透させて、活用していくことが必要だと考えています。

その為に2つの条例案はいったん取り下げました。

次回の『政策検討会議』は8月29日に開催します。

さて、フジノの提案は今度こそ採用されるでしょうか!?



10年ぶりに「人権施策推進指針」が改訂されて「性的マイノリティの人権」が「その他の人権課題」から単独の課題に格上げされました/フジノの提案、実現しました

10年ぶりに「横須賀市人権施策推進指針」が改訂されました

本日、市民部長から全議員宛に『横須賀市人権施策推進指針(改訂版)』が配布されました。

横須賀市人権施策推進指針(改訂版)

横須賀市人権施策推進指針(改訂版)


現物はこちらです(PDFファイルで58ページあります)。

ぜひご覧下さいね。



10年ぶりの改訂に至るまでの長すぎた道のり

2007年2月、横須賀市は市政100周年を契機に『横須賀市人権都市宣言』を行ないました。

横須賀市人権都市宣言

横須賀市人権都市宣言


ついで2009年1月、この理念を具体化する為の市役所の取り組みのもととなる『横須賀市人権施策推進指針』を策定しました。

横須賀市人権施策推進指針(2009年度版)

横須賀市人権施策推進指針(2009年度版)


フジノは『人権都市宣言』と『人権施策推進指針』の両方の策定に関わりました。

策定を実際に行なった審議会の委員のみなさまはとても意欲的だったのですが(気合いが入っていた方ばかりでした)

「『宣言』も『指針』も横須賀市が全てが初めて行なうゼロからのことだから」

と、いろいろな点でグッと堪えねばならないことがたくさんありました。

フジノ自身、策定の作業中から

「この本文の記述には問題がある」

「人権課題は全て重要なのに優先順位を想起させるナンバリングをしてはならない」

といった不快感を強く感じてきました(例えばこちらのブログ記事など)。

その為、フジノは早くから改訂を求めてきました。

しかし前市長時代には全く動きがありませんでした。

ようやく10年が経って、今日ついに2019年度に改訂版が印刷製本されて発表されました。

これも流れは『横須賀市パートナーシップ制度の誕生』と全く同じです。

2017年の市長選挙の結果、人権意識がとても高い上地市長が誕生してくれたおかげです。

そして就任直後の一般質問でにフジノが改訂を提案し、上地市長が改訂を約束する力強い答弁をして下さった、という経緯です。

長年の提案が実現したフジノとしては

「嬉しいけれど、10年もかかってしまった。あまりにも時間がかかりすぎてしまった・・・」

というのが本音です。



「その他」に押し込められていた「性的マイノリティ」は単独の項目に格上げとなりました

先程も記したとおりで、2009年策定の『横須賀市人権施策推進指針』には問題がいくつもありました。けれども

「横須賀市が初めて作る『指針』だから」

ということで委員のみなさまもフジノもグッとこらえてのみこんだ問題点がいくつもありました。

残念ながら今回の『改訂版』でも改善しきれなかった問題点はまだまだあります。

それでもいくつもの前進がありました。

特にフジノが強く関わってきた『性的な多様性の保障』に関しては、改善がありました。

2009年度版ではこんな扱いでした。

2009年度版「人権施策推進指針」の目次より

2009年度版「人権施策推進指針」の目次より


最後のおまけである『その他の課題』に押し込められていたのです。

けれども2019年度改訂版では、単独の課題に格上げすることができました。

2019年度改訂版「人権施策推進指針」の目次より

2019年度改訂版「人権施策推進指針」の目次より


フジノのメインテーマである自殺対策についても独立した課題とすることができました。



わずか9行の記述から4ページへ増やすことができました

本文中の記述もわずかにこれだけでした。

「性的マイノリティの人権」についての記述全文

「性的マイノリティの人権」についての記述全文


2009年度版ではわずか9行しか無かった記述。

2019年度改訂版では4ページへ増やすことができました。

2019年度版人権施策推進指針の性的マイノリティに関する記述(その1)
2019年度版人権施策推進指針の性的マイノリティに関する記述(その2)
2019年度版人権施策推進指針の性的マイノリティに関する記述(その3)
2019年度版人権施策推進指針の性的マイノリティに関する記述(その4)


フジノは、2006年度に行なわれた『人権都市宣言』策定作業から2019年現在に至るまでの全てのプロセスをみてきました。

(市職員は定年退職や異動がありますのでこの全てを知っているのはフジノくらいしか居なくなってしまいました)

2006年当時に比べれば、大きく状況を変えることができたと感じています。

まさに13年間あきらめずに取り組み続けた政治家フジノの成果だと自負しています。



次期改訂に向けてご意見をぜひください

けれども「これで安心した」「満足した」なんて気持ちはフジノには全くありません。

あなたはこの改訂版『人権施策推進指針』の文章をどう思いますか?

横須賀市がめざすゴールはこんなもので良いと思いますか?

あなたはどうお考えですか?

そこで再びあなたのご意見を求めたいと思うのです。

『人権施策推進指針』は定期的に必ず改訂すべきです。次期改訂に向けて、ぜひあなたのご意見をいただきたいです。

あて先は、こちらです。

Eメール:fujinohideaki@gmail.com

どうぞよろしくお願いします!



「横須賀市パートナーシップ制度の早期導入」の答申を決定した昨日の人権施策推進会議を神奈川新聞が報じてくれました

昨日の人権施策推進会議の答申決定を神奈川新聞が報じてくれました!

昨日開かれた『人権施策推進会議』(2018年度第3回)で決定した答申の内容を、神奈川新聞が大きく報じてくれました。

なんとけさの社会面1面にどかーんと載っています。

2018年11月13日・神奈川新聞

2018年11月13日・神奈川新聞


その全文を引用させていただきます。

パートナー制度、早期導入へ
横須賀市、諮問機関が答申

性的少数者(LGBTなど)のカップルをパートナーとして公的に認める『パートナーシップ制度』について、神奈川県横須賀市の市長の諮問機関である『市人権施策推進会議』が12日、早期に導入・実施するよう答申することを決めた。

同日に開かれた会合で、市長宛てに提出する文書をまとめた。

『推進会議』は、制度の対象を同性間の性的少数者に限定せず、夫婦別姓を求めて事実婚をしているカップルらも念頭に置いて答申する。

導入方法について、「スピードを重視して『要綱』でスタートするのが良い」と結論付け、東京都渋谷区のように「条例」に基づく方式ではなく、自治体の事務の目的や手順を示した『要綱』に基づく方式を採用するよう求める。

同日の会合で、市側は制度の実施時期について、

(1)最短で来年2月1日
(2)年度当初となる4月1日
(3)5月1日に施行し、日本記念日協会が『多様な性にYESの日』に認定した同17日に合わせる

の3案を提示。

委員からは「できるだけ早く」との趣旨の意見が複数出された。

『推進会議』は、弁護士や公募の市民ら10人で構成。

「速やかに導入する方向で検討する」との認識の下、9月から本格的な議論をスタートさせた。

同様の制度は東京都渋谷区が2015年に全国で先駆けて始め、札幌や大阪、福岡など全国9自治体が導入。

神奈川新聞社の8月の調査では、制度導入を県内で検討しているのは、県を含む34自治体のうち横須賀と鎌倉の2市にとどまっている。

神奈川新聞は、前回の『人権施策推進会議』(2018年度第2回)の様子も報じてくれました。

さすが『人権』といえば神奈川新聞。

本当にありがとうございます!



昨夜配信された共同通信の記事には誤解があります

一方、昨夜2018年11月12日19時50分付けで、各社に配信された共同通信社による記事があります。

2018年11月12日・共同通信社の記事

2018年11月12日・共同通信社の記事


共同通信や時事通信などの通信社というのは自前の新聞紙は発行していません。記者は独自に取材をするのですが、全国の新聞各社にその記事を配信する職業です。

その共同通信社が同じ『人権施策推進会議』を報じた記事があります。全国の新聞各社が配信を受けて記事を掲載しましたのでご覧になった方も多いと思います。

2018年11月12日に共同通信社が配信した記事

2018年11月12日に共同通信社が配信した記事


けれどもこちらの記事にはいくつもの誤解があります。

2つの誤解

  1. スタートの日付は決定していません。5月スタートとは決まっていません。
    →『人権施策推進会議』ではあくまでも3つの日提案が示されただけです。最も遅いスタートとなったとしても5月には絶対始めるという意味です。上地市長も取材にはそのようにお答えしたはずです。ちなみに、委員メンバーはみなさんが2月スタートを強く推していました。

  2. 横須賀のパートナーシップ制度はいわゆる性的マイノリティだけを対象としたものではありません。
    →これも『人権施策推進会議』をはじめから終わりまで全て傍聴していたら、前回から引き続いて取り上げられている大切な論点だと分かったはずです。横須賀が作るのは、いわゆる性的マイノリティの方々だけを対象にした制度ではありません。

昨日、記者の方が記者席に傍聴には来て下さったのですが、途中ずっと出入りを繰り返しておられました。

結果的に、審議会委員のみなさまの議論を全てお聴きした訳では無いのでこのような誤解が生まれてしまったのだと思います。



「LGBTパートナー」なんて存在はありえない

加えて、記者の方が付けたのか整理部が付けたのか分かりませんが、『LGBTパートナー』という見出しは最悪です。

ふつうに考えたら分かると思うのですが

LGBTというのは、レズビアン・ゲイ・バイセクシュアルという『性的指向』の方々と、トランスジェンダーの方々とをあえて一括りにした単語です。

最近では『LGBT』イコール『性的マイノリティ』と誤解されてメディアでは使われていますが、別の意味合いを持つ単語です。

その誤解に基づいた『LGBT』という単語と、『パートナー』という単語をくっつけて見出しにするのは大きな間違いです。

  • 同性パートナー(レズビアンやゲイの性的指向を持つ方々のパートナー)

  • 異性パートナー(異性愛の性的指向を持つ方々のパートナー

という単語は成立するとしても、『LGBTパートナー』という単語は成立しえません。

グーグルでこの単語を検索すると数社がこの単語を使っていますが、フジノはこの造語は認められません。

当事者のみなさまはこの単語を受け容れられますか?

言葉狩りのように見えたらごめんなさい。

でもフジノはすでに議会質疑でも述べたとおりで『LGBT』という単語も『性的マイノリティ』という単語もそもそも使いたくありません。

横須賀の取り組みを報じていただけたことはありがたいですが、多様な性を保障する取り組みを進めていることを報じるメディアが誤った用語を使ってほしくありません。

とても残念です。

昨日も記しましたが、横須賀市では『人権施策推進会議』の答申を市長が受け取り、さらに当事者団体の声もお聴きして、総合的に要綱(制度の中身)やスタートの日程を決めていきます。



最速で2019年2月15日からスタートの可能性も!「横須賀市はパートナーシップ制度を要綱で早期導入すべき」との答申を決定しました/人権施策推進会議(第3回)

人権施策推進会議(第3回)が開かれました

今日は『人権施策推進会議』が開かれました。

人権施策推進会議(2018年度第3回)

人権施策推進会議(2018年度第3回)


議題は2つです。

  1. 『パートナーシップ制度』導入について市長への答申書を決定すること

  2. 『横須賀市人権施策推進指針』改定案へのパブリックコメントに寄せられたご意見への対応と回答を決定すること

前回の人権施策推進会議において「横須賀市は早期にパートナーシップ制度を導入すべき」との結論で全ての委員が一致しています。

そこで今回は、市長に答申する文章の内容を決定する為の議論が行なわれました。



「答申」が決定しました

今回も3時間にわたる活発な議論が行なわれました。

そして、市長へ提出する答申が決定しました。こちらです。

平成30年(2018年)11月日

横須賀市長 上地克明様

横須賀市人権施策推進会議
委員長 西村淳

パートナーシップ制度について(答申)

平成30年7月9日付け横市人第23号で諮問がありました『パートナーシッ
プ制度』について、下記のとおり答申します。

横須賀市人権施策推進会議(以下『推進会議』という。)は、平成30年7月9日付けで、『横須賀市人権施策推進指針』の改定及び『パートナーシップ制度』について諮問をされました。

このうち、『パートナーシップ制度』については、性的マイノリティ当事者の方から意見を聴取するとともに、活発な審議をいたしました。

パートナーシップ制度は、多様性を認め合う社会を目指し、性的マイノリティを含む当事者の暮らしやすさの保障に繋げるため、その自由な意思によりパートナーシップ宣誓をしたことを市が尊重し公に証明するという取り組みです。

そして、『横須賀市人権施策推進指針』の改定の議論においても、性的マイノリティの方々の人権を大きな課題ととらえていることから、早期に『パートナーシップ制度』の導入を検討すべきという意見で一致しました。

また、すでにいくつかの自治体で導入されている『パートナーシップ制度』の多くが要綱により運用されていることもあり、早期に制度構築をするためにも、要綱にて進めるべきとの意見も多く出されました。

したがいまして、推進会議としては、横須賀市に対して、『パートナーシップ制度』を早期に要綱にて導入し実施するよう、答申いたします。

なお、要綱制定に際しては、先進事例をよく研究するとともに、当事者の方々の意見も聞くことを要望します。

(*赤太文字化したのはフジノです)

近日中に、『人権施策推進会議』の西村委員長から上地市長に対して答申がなされます。

この答申を受けたのち、上地市長はパートナーシップ制度の導入を正式に決定することになります!



パートナーシップ制度の中身についても議論がスタート

答申の決定だけでなく、さらに具体的な『要綱』の中身も議論が行なわれました。

『要綱』案をご紹介します。

横須賀市パートナーシップの宣誓の取扱いに関する要綱(案)
横須賀市パートナーシップの宣誓の取扱いに関する要綱(案)

正式な決定版ではありません。

あくまでも議論のたたき台として出された事務局案(2018年11月12日版)ですのでご注意下さい。

たたき台では、宣誓の流れはこのようになっています。

宣誓から宣誓書受領証交付までの流れ(事務局案からフジノが抜粋)

1.宣誓をできる方

パートナーシップ宣誓をするには、次の要件を全て満たしている必要があります。
(1)成年であること。
(2)横須賀市民であること。(転入予定の方を含む)
(3)結婚していないこと。
(4)宣誓者以外の方とパートナーシップの関係が無いこと。
(5)民法第734条第1項に規定される近親者でないこと。

2.宣誓の時にご用意いただくもの

(1)横須賀市パートナーシップ宣誓書(様式第1号)

  • 市民部人権・男女共同参画課及びデュオよこすかの窓口に準備しています。
  • 市ホームページからもダウンロードできます。

※宣誓書への記入は、原則、宣誓される日に手続きの際ご記入いただきます。

(2)住民票の写し

  • 1人1通ずつお持ちいただきます(3か月以内に発行されたもの)
  • 同一世帯の場合、2人分の情報が記載されていれば1通で可
  • 本籍の記載は不要

(3)独身であることを証明する書類(独身証明書、戸籍抄本など)

  • 1人1通ずつお持ちいただきます(3か月以内に発行されたもの)
  • 独身証明書や戸籍抄本は、本籍地の市町村で取得していただきます
  • 外国籍の方の場合は、配偶者がいないことを確認できる書面に日本語訳を添え提出して下さい

(4)本人確認ができるもの

  • 個人番号カード、旅券(パスポート)、運転免許証、在留カード、官公署が発行した免許証など、本人の顔写真が貼付されたもの

※上記以外に、市長が必要と認める書類の提出を求めることがあります。

3.宣誓から宣誓書受領証交付までの流れ

(1)担当課に宣誓日(申請書提出日)を電話で予約(平日9時から17時まで)

  • 申請の日時、必要書類などを調整・確認します。
  • 宣誓希望日の1週間前までに予約。

(2)申請日時

  • 年末年始を除く毎日9時から17時までの問

(3)宣誓場所

  • 宣誓場所は予約時にお伝えします

(4)パートナーシップ宣誓

  • 予約日時、場所に必ず2人そろってお越しいただきます
  • プライパシ一保護のため、個室で対応します
  • 必要書類をご用意いただきます
  • 予約時の申し出により、第三者の立会も可とします

(5)宣誓書受領証の交付

  • 要件を満たしている場合、受領証(カードサイズ)を即日交付します(無料)

(6)宣誓書受領証の返還

  • パートナーシップの解消や一方が死亡した時、一方又は双方が市外への転出をした場合は、宣誓書受領証を返還する必要があります。ただし、当事者の一方が、転勤又は親族の疾病等やむを得ない事情により、一時的に市外へ異動する場合を除きます。

内容は、さらに議論が必要です。

例えばフジノはこんなふうに考えています。

「宣誓書受領証というネーミングはもっと分かりやすい名前に変えたほうが良い」

「パートナーシップ制度を利用できる年齢は『成年』ではなくて、法的な結婚ができる年齢と同じにすべきだ」

「パートナーが亡くなったら宣誓書受領証を市に返さねばならないのはおかしい。パートナーが亡くなった時こそ、パートナーシップの証明が必要なのだから」

その他にも、一緒に傍聴をしてくれた『よこすかにじいろかれー』の方々とも、具体的な制度の中身はもっと変えた方が良い点があるねと意見交換をしたところです。



パートナーシップ制度のスタートは最速で来年2月15日の可能性も!

それではいつからパートナーシップ制度を利用できるか?

今日は3つの案が示されました。

パートナーシップ制度の実施時期(案)

パートナーシップ制度の実施時期(案)


『人権施策推進会議』の委員メンバーはみなさん「なるべく早くスタートすべき」とおっしゃっていました。

つまり、来年2019年2月15日からスタートする可能性も出てきました!

2月15日は、横須賀市の市政記念日です。

とても良い日取りだと思います。



まもなくパートナーシップ制度がスタートします

この後の流れとしては、上地市長にまず答申書が渡されます。

答申書を受けて、上地市長が制度スタートを正式決定して発表をします。その際はぜひ上地市長に記者会見を行なっていただけたらと思います。

ここまでの決定事項は12月6日に開催予定の市議会・生活環境常任委員会で報告されます。

要綱などの具体的な制度の中身についても、市長が決定ししだい発表される予定です。

3つの日程案においずれにしても、まもなく横須賀市パートナーシップ制度がスタートします。

これはあくまでもスタートに過ぎません。

より良い制度になるように、しっかりと意見を述べていきます。

長らくお待ちいただいている方々に対しては、いましばらくお待ちいただけたらと思います。お待たせして申し訳ございません。

さあ、ついに始まります。



「性的マイノリティの人権」を「分野別人権課題」に格上げした「人権施策推進指針」改定版のパブリックコメントがスタートしました/ぜひご意見をお寄せ下さい!

「性的マイノリティ」を明文化し正しい記述にする為に12年にわたる闘いを続けてきました

9年前(2009年)、横須賀市が初めて作った『横須賀市人権施策推進指針』

2009年2月策定「横須賀市人権施策推進指針」

2009年2月策定「横須賀市人権施策推進指針」


フジノはその2年前(2007年)の『横須賀市人権都市宣言』の策定作業の段階から、『性的マイノリティの人権』を盛り込む為にずっと取り組んできました。

『人権都市宣言』を作った11年前、『人権施策推進指針』を初めて作った9年前、フジノは政治家としての力も弱く、セクシュアリティに関する勉強も足りていませんでした。

その為に、当時の『指針』の内容にはたくさんの不満が残りました。

「横須賀市人権施策推進指針」中の「性的マイノリティの人権」の記述

「横須賀市人権施策推進指針」中の「性的マイノリティの人権」の記述


上の文章を読むと、おかしなところがたくさんありますよね?

さらに、その扱いは様々な『分野別課題』の最後に付け加えられた『その他の人権課題』の4番目という弱い扱いでした。

現行の『横須賀市人権施策推進指針』が策定されたのは2009年2月なので、まもなく10年の節目が近づいています。

行政にとって『10年』のような区切りは、改定をする大きな機会です。

9年前の『指針』にはいくつもの問題があることから、フジノは昨年2017年9月議会で一般質問を行ない、それを受けて上地市長は2018年度中の改定を行なうと答弁しました。

2017年9月28日・本会議・フジノの一般質問への答弁

上地市長の答弁

『人権施策推進指針』については平成30年度から改定作業を行なう予定です。

『指針』の改定の際には、性的マイノリティなど近年顕在化してきた課題の位置づけの変更を検討しています。

その上で、施策の検討にあたっては『行政計画』として対象期間・数値目標の設定・進捗管理などについて今後の在り方をぜひ検討して見直していきたい、というふうに考えます。

人権に対して同じ想いを持つ上地市長が昨年に新市長に就任しました。

なんと9年もかかりましたが、フジノは待ち望んだ『指針』の改定を実現することができることになりました。

我ながら、『指針』に『性的マイノリティの人権』を書き込む闘いを11年も続けてきたことに驚きます。

決して諦めないことは、本当に大切です。

11年前には誰も見向きもしてくれなかったことが、ようやく動き始めたのです。



「性的マイノリティの人権」は「その他の人権課題」から「分野別人権課題」に格上げされました

今日から、2019年改定版の『横須賀市人権施策推進指針』案のパブリックコメント手続きがスタートしました。

パブリックコメント手続きとは、市民のみなさまから『案』に対してご意見を頂いて、それをもとに修正をして、最終的な成案とする為の大切な手続きです。

市民のみなさまの声が取り入れられる『唯一のチャンス』だとフジノはパブリックコメントを受け止めています。

だから、すさまじく大切な手続きとしてフジノは重視しています。

「横須賀市人権施策推進指針」パブリックコメント案

「横須賀市人権施策推進指針」パブリックコメント案


2019年改定版の『横須賀市人権施策推進指針』案が、現行の『指針』とどう異なるか。

それは、これまで『その他の人権課題④』にわずか9行しか記されていなかった『性的マイノリティの人権』の扱いが大きく変わったことです。

『分野別課題』という独立した項目となりました。

新たに3つの重点項目を加えました

新たに3つの重点項目を加えました


そして、記述が2ページ半に増えました。

改定版「横須賀市人権施策推進指針」中の「性的マイノリティの人権」の記述1
改定版「横須賀市人権施策推進指針」中の「性的マイノリティの人権」の記述2
改定版「横須賀市人権施策推進指針」中の「性的マイノリティの人権」の記述3

以下に、全文を掲載します。

分野別課題9 性的マイノリティ(新)

現状と課題

  1. 現状
    多くの人は、性別は男女のどちらかで、生まれもった性別に違和感を覚えず生き、恋愛の対象は異性であるのが「普通」と感じているかもしれません。

    このような多数派にあてはまらない、少数派(マイノリティ)にあたる性の在り方を自認・指向する人を「性的マイノリティ」といいます。

    多数だから「普通」、マイノリティだから「おかしい」「特別な」存在というわけではありません。

    しかし、実際には性的マイノリティに対する根強い偏見や差別が存在し、日常生活での困難、ストレスや孤独感を抱いている人々がいます。

    性的マイノリティの人口比率は3~5%(20人に1人程度)と推定されますが、偏見や差別を恐れて打ち明けられない人も大勢います。

    そのため、身近にいないと思われたり、差別用語や噸笑が横行したりする現状があります。

    性別や恋愛の多様性、マイノリティだからといって排除されない社会システムが求められています。


  2. これまでの施策
    横須賀市では、平成24年度(2012年度)に人権施策推進会議から「性的マイノリティの人権」について答申を受け、性的マイノリティに関する施策と施策体系をまとめました。

    その中で、相談体制の充実、正しい知識の周知、関係機関との連携を重点三項目として取り組みを進めてきました。

    国においては、平成27年(2015年)に文部科学省から「性同一性障害に係る児童生徒に対するきめ細かな対応の実施等について」の通知が出され、画一的な対応ではなく個別の事例において学校や家庭の状況等に応じた取り組みの必要性があるとしています。


  3. 課題
    性的マイノリティの当事者は、少数派であるため周囲の人の無理解や偏見から、さまざまな困難を抱えることがあります。

    特にゲイ・バイセクシュアティ男性の自殺未遂率は、非常に高い水準にあるという統計があります。

    さらに、レズピアン、ゲイ、パイセクシュアルのように婚姻を前提とした社会環境での生きづらさを感じたり、トランスジェンダーのように男女二分論を前提とした社会環境での生きづらさを感じたり、それぞれ異なる困難や悩みを抱えています。

    また、思春期における性的マイノリティの子どもたちが、学校において、こころない噺笑の視線や言葉による暴力などのいじめを受け、孤立し精神的な抑圧を受け、不登校や自殺に追い込まれるケースが少なくないことも専門の研究機関などのアンケート調査結果から推し量ることができます。

    このような状況から、さまざまな「ちがい」を「個性」と考え、互いに認めあい、性的マイノリティの当事者とその家族にとって孤立を防ぐ取り組みが必要です。


  4. 市の方向性
    人が100人集まれば、100通りの個性があるように、一人ひとりの性の在り方も異なります。

    横須賀市は、相談窓口の設置、啓発活動、情報交換の場の設置など多様性のあるまちづくりを進めていきます。

施策の方向性(主な取り組み)

  1. 性的マイノリティ当事者の人権を守る取り組み
    市内で10代、20代の当事者同士が交流できる場を設定し、孤立を防ぐ取り組みを推進します。

    相談窓口を設け、性的マイノリティに関する専門の相談を受けられる体制づくりに努めます。

    行政文書等の不要な性別欄の削除を進めていきます。

    また、性的マイノリティに理解のある事業者等向けに、性的マイノリティに理解のあることを表すレインボーカラーのステッカーを作成し配布します。

    性の多様性を尊重する取り組みとして、同性等多様なカップルが自由な意思によるパートナーシップ宣誓を行い、市が受領書を発行する制度を導入し進めていきます。


  2. 相談体制の整備
    性的マイノリティに関する研修会を開催し、身近な相談者となる教員、市職員等の知識の習得を行います。

    また、NPO法人等主催の会議等へ出席し、情報収集に努めます。

  3. 正しい知識の周知
    広報よこすかや市ホームページ等で、性的マイノリティの正しい知識を伝えるとともに、市民向け啓発リーフレット等を随時配布します。

    性的マイノリティの正しい知識や理解を深めるため、生徒向けの講座の開催や、啓発パネル展示を、学校や市施設のほか商業施設で展示します。

    また、性的マイノリティの正しい知識や理解を深めるための、市民向け人権セミナーを開催します。


  4. 関係機関等との連携
    性的マイノリティの当事者等の意見を聞くため、市課長との意見交換会を開催します。

    また、NPO法人等との連携や、啓発イベントに協力をして支援の協力体制をつくります。

※ 性的マイノリティ
性の在り方において、少数派とされる人々のこと。

例えば、恋愛対象として同性を好きになったり(レズピアン=女性同性愛者、ゲイ=男性同性愛者)、男性も女性も恋愛対象となったり(バイセクシュアル=両性愛者)、生まれ持った性別に違和感を感じていたり(トランスジェンダー=体の性別と性自認が異なる人)、恋愛の方向性や性自認がはっきりしなかったり悩んでいる状況にあったり(クエスチョニング)する人がいます。

それぞれの英語の頭文字を並べて「LGBT」「LGBTQ」「LGBTs」などと表現されることもあります。

ただし、性別や恋愛はもっと多様で、あることが知られています。

コラム

レインボーカラー
現代の日本では虹は7色ですが、6色のレインボーカラーは、性的マイノリティの活動のシンボルとされています。

SOGI (ソジまたはソギ)
Sexual Orientation & Gender Identityの頭文字のことで、「性的指向と性自認、」のことを表します。

性的指向や性自認は、すべての人に関わることからLGBTよりも広い概念になります。

多様性
恋愛の多様性は、LGBなど恋愛対象の多様性のみを示すものではなく、生涯を共にするパートナーシップの多様性、家族の多様性(例えば向性カップルと子どもの家族)にもつながっており、QOL (Quality of Life) に大きく関わります。

恋愛、パートナーシップ、家族の在り方において、多様な在り方が尊重され、どのようなかたちであっても安心して幸せに生活できる社会が求められています。


あなたのご意見をパブリックコメントとしてぜひご提出ください

みなさまにお願いがあります。

どうかこの2019年改定版『横須賀市人権施策推進指針』案に対して、あなたのご意見をパブリックコメント手続きの形で正式にご提出していただけないでしょうか。

あなたのご意見の提出の方法について

提出方法

  • 直接持ち込み
    :市民部人権・男女共同参画課(市役所本館2号館2階)、市政情報コーナー(市役所本館1階34番窓口)、デュオよこすか(総合福祉会館5階)、各行政センター
  • 郵送:〒238-8550 横須賀市小川町11番地 横須賀市市民部人権・男女共同参画課
  • ファクシミリ:046-822-4500
  • 電子メール:we-pc@city.yokosuka.kanagawa.jp

書式等について

書式は特に定めていませんが、次の項目を明記のうえ、提出をお願いします。

  1. 件名:横須賀市人権施策推進指針の改定について
  2. 住所・氏名
  3. 【市外在住の方のみ】

    (1)(市内在勤の場合)勤務先名・所在地

    (2)(市内在学の場合)学校名・所在地

    (3)(本市に納税義務のある場合)納税義務があることを証する事項

    (4)(本パブリック・コメント案件に利害関係を有する場合)利害関係があることを証する事項

フジノとしてはいつものことながら、『住所・氏名』を書くことにみなさまは抵抗があるのではないかと心配しています。アウティングを心配する方も多いと思います。

ただ、残念ながらパブリックコメント手続き制度が市役所全体の仕組みなので、担当課である人権・男女共同参画課だけで変更することができません。

そのかわり、人権・男女共同参画推進課と毎回しつこく確認をしているのですが、ご提出いただいた住所や氏名がパブリックコメント手続き以外に漏れることは絶対にありません。

どうか人権・男女共同参画課を信頼していただいて、そしてご安心いただいて、生の声を届けていただけたらと願っています。

フジノは、改定するのに9年間もかかってしまいました。

これでは次の改定はまた5年や10年も先になるのではないかと危惧しています。

だからこそ、どうかあなたにパブリックコメント手続きでご意見を提出していただきたいのです。

確実に現行の『指針』よりはまともになりましたが、この改定案が完璧だなんてフジノは考えていません。ぜひあなたの声を横須賀市にぶつけてほしいのです。

しめきりは10月26日(金)です。

どうかよろしくお願い致します!



パートナーシップ制度導入の議論に性的マイノリティ当事者の生の声をもっと反映させましょう!/当事者団体「多様な性にYESの日横須賀」が横須賀市へ要請書を提出・意見交換しました

当事者団体「多様な性にYESの日横須賀」代表とともに人権・男女共同参画課へ要請書の提出と意見交換に訪れました

今日フジノは、性的マイノリティ当事者団体『多様な性にYESの日横須賀』の代表とともに、市民部の人権・男女共同参画課を訪れました。

『パートナーシップ制度の導入』『横須賀市人権施策推進指針の改定』についての要請書を提出し、意見交換をする為です。

人権・男女共同参画課長に要請書を手渡す「多様な性にYESの日横須賀」代表(左)

人権・男女共同参画課長に要請書を手渡す「多様な性にYESの日横須賀」代表(左)


1980年代から障がいのある方々の当事者団体のスローガンとして使われてきた

『私たちの事を私たち抜きで決めないで(Nothing About us without us)』

という言葉があります。

今ではあらゆる当事者活動のスローガンになっています。

横須賀市による『パートナーシップ制度の導入』も『人権施策推進指針の改定』も、性的マイノリティ当事者のみなさまに直接関わりのある取り組みです。

パートナーシップ制度ができることは素晴らしいことですが、当事者の声ぬきにつくられてはいけません。

そこで、当事者団体として生の声を行政に届ける為に、今日の要請書の提出と意見交換を行なうことになりました。

2時間にわたって、とても密度の濃い、良い意見交換ができたと思います。



パートナーシップ制度導入の議論に、性的マイノリティ当事者の声がもっと必要です!

2017年9月議会での上地市長による答弁を受けて、現在、横須賀市ではパートナーシップ制度(同性カップル等パートナーシップ制度)の導入に向けた議論をスタートしています。

議論の場は『人権施策推進会議』です。

委員は合計10人ですが、メンバーのバックグラウンドは様々です。

その中に、いわゆる性的マイノリティ当事者の委員は飯田亮瑠さんひとりきりしか居ません。

名前所属
委員長
西村 淳
神奈川県立保健福祉大学保健福祉学部教授新任
職務代理者
多田 幸子
横須賀市人権擁護委員会常務委員再任
飯田 亮瑠性的マイノリティー支援団体 ダイビーノン代表新任
石 節子公募市民新任
植田 威NPO情報セキュリティーフォーラム新任
大友 朋子神奈川県弁護士会新任
小林 優人公募市民再任
杉本 脩子全国自死遺族総合支援センターグリーフサポートリンク代表新任
早坂 公幸一般社団法人神奈川人権センタ一事務局長新任
堀越 君枝北下浦地区民生委員児童委員協議会会長新任

日頃から講演・啓発活動を行なっておられる飯田さんは、セクシュアリティに関する専門家です。

けれどもセクシュアリティは本当に多様であって、人の数だけ存在します。

メディアでよく使われている単語に『LGBT』というものがありますが、人を4つ(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー)に分けることはできません。

実際はこんな区分に分けられずに、もっとバラエティに富んでいるのがセクシュアリティです。

横須賀市の行政としては飯田さんの専門性に期待して委員に委嘱をした訳ですが、全ての性自認・性的指向をおひとりに代表させることはそもそも無理があります。

『私たちの事を私たち抜きで決めないで(Nothing About us without us)』のスローガンのとおりで、市内の当事者団体がこうして生の声をじかに行政にぶつけることは、すごく大切なソーシャルアクションだと思います。



より良い制度をつくる為に、当事者のみなさまの声をお待ちしております

あさって15日には、もう1つの当事者団体『よこすかにじいろかれー』のみなさんが人権・男女共同参画課を訪れます。

「よこすかにじいろかれー」のツイッターより

「よこすかにじいろかれー」のツイッターより


生の声、リアルな想いを、行政に届けていただけることはフジノにとって本当にありがたいことです。

さらに、団体に所属しておられない、市内に暮らしておられる圧倒的多数のいわゆる性的マイノリティ当事者のみなさまにお願いがあります。

ぜひあなたの声をお声を聞かせて下さい。

より良いパートナーシップ制度をつくる為にも、ぜひもっとたくさんの当事者の方々の声を伝えていきたいとフジノは願っています。

人権・男女共同参画課はいつでもご意見をお待ちしておりますし、フジノに伝えていただいてもOKです。

次回、パートナーシップ制度を議論する『人権施策推進会議』は

  • 9月11日(火)15:00〜

です。

傍聴も心からお待ちしております!



同性カップル等パートナーシップ制度の導入へ向けて市長が正式に諮問しました/人権施策推進会議(2018年度第1回)

同性カップル等パートナーシップ制度の導入へ向けて市長から「諮問」がなされました

ついに本日、市長から正式に『諮問書』が出されました!

『同性カップル等パートナーシップ制度』の導入について『人権施策推進会議』に答申を求めたのです。

同性カップル等パートナーシップ制度に関する諮問書

同性カップル等パートナーシップ制度に関する諮問書


全文を記します。

横市人第23号
平成30年(2018年)7月9日

横須賀市人権施策推進会議委員長様

横須賀市長 上地克明

横須賀市の人権施策に関する意見について(諮問)





『横須賀市人権施策推進指針』は、『横須賀市人権都市宣言』の人権尊重の理念に基づき、人権施策推進のガイドラインとして平成21年1月に策定しました。

策定後、10年近くが経過し、社会情勢の変化により人権課題は複雑化、多様化しており、指針も時代に即した内容が必要となっています。

また、性の多様性を尊重する取り組みとして、同性カップルが自由な意思によるパートナーシップ宣誓を行い、市が証明書を発行する制度の導入についての要望が出ています。

このような状況を踏まえ、下記の事項について、貴会議のご意見を賜りたく、人権施策推進会議条例第1条の規定により諮問します。

【諮問事項】

  1. 『横須賀市人権施策推進指針』の改定について

  2. 『同性パートナーシップ制度』について




これによって、今回から『人権施策推進会議』は同性カップル等パートナーシップ制度について議論をしていきます。



ここまで、長い道のりでした

フジノが『性的な多様性の保障』に取り組み始めて11年くらいになります。

まず徹底したのは、こどもたちの命を守ることでした。

優先順位をつけて取り組みを進め、まずは教育委員会への提案を中心に行ないました。

そして、教育委員会との様々な取り組みが軌道に乗ってきた頃、フジノは大人への取り組みにも並行して動き始めました。

フジノが『性的な多様性の保障』に取り組み始めたスタートの頃から、同性婚のかわりに何とか地方議員として実現できることはないかと考え続けてきました。

国が『同性婚』に舵を切る様子は全くありません。

しかし、国が全く動かなくとも、地方自治体としてできることがあるはずだと考えました。

(自殺対策へ取り組んできた経験から、国が動かなくとも地方自治体が先んじてできることはたくさんあることを知っていました)

そう考えて、いろいろな国々の取り組みを調べてきました。

こうしてフジノは、まず2013年3月議会でこのような提案をしました。

「同性カップルを横須賀市長が祝福する取り組みを行なうべきではないか」

そう、証明書ではありません。

『祝福する』という提案をしました。

今でこそパートナーシップ制度は全国に広まりつつあります。

いくつもの自治体が証明書を交付しています。

しかし、フジノが提案をした2013年3月当時はパートナーシップ制度に関する議会質問は、全国でほぼゼロでした。

フジノが調べた限りでは唯一、2012年6月8日の渋谷区議会・本会議で長谷部健議員(当時)が証明書の発行を提案した質問のみです。

今でこそ渋谷区は条例を持っています。

しかし当時の区長の答弁は

「難しいことをいうようでございますけれども、自治事務の範囲内として考えることはできるのかどうか、その辺についても研究する必要があるだろうと、このように思っております」

という極めて消極的なものでした。

その後もしばらくの間、渋谷区議会では動きがありませんでした。

一方、今では渋谷と同じく日本のパートナーシップ制度をリードする世田谷区ではどうだったか。

上川あや議員が初めて提案の質問を行なったのは、2014年9月議会なのでした。

当時、フジノが参考にしたのはドイツのハンブルク市が行なっていた『ハンブルク婚』でした。

ハンブルク市が条例によって同性カップルのパートナーシップ登録をできるようにしたものです。

まさに現在の日本のパートナーシップ制度ととても良く似ている仕組みです。

日本では国が動かない。

それならばあくまでも横須賀だけで実現できることを目指そうと考えた時に、とても有効だと感じました。

けれども渋谷区議会での質疑と答弁を見ると

「証明書の発行などの正面突破は難しいか」

とフジノは考えました。

そこでフジノなりに必死に考え出したアイディアが、『市役所の一室で市長が祝福をする』という方式です。

『市長が祝福をすること』は「実際には公的承認と同じ意味だ」と考えたのです。

証明書という『名』は取れなくても、『実』を取ろうと考えたのでした。

しかし、吉田市長は全く動きませんでした。

あらゆる別の角度からも提案を繰り返しました。何度も何度も提案をしました。

前市長は、かたくなに拒否し続けました。

その間に、渋谷区や世田谷区が2015年11月からパートナーシップ証明書の交付をスタートさせました。

無念でした。

けれども昨年2017年7月、想いを同じくする上地新市長が就任しました。

そして最初の質問の機会である2017年9月議会でさっそく提案をしたのです。

2017年9月議会での一般質問より抜粋

フジノの質問

一方、本市では今も同性カップル等の願いは置き去りにされたままです。

だから本市は選ばれないまちであり、世田谷区のような取り組みを進める自治体へみな引っ越していくのです。本当に情けないことだと思います。

しかし、上地市長が誕生しました。

多様性を前提とした共生社会の実現を目指す「誰も一人にさせないまち」を最終目標とするのが上地市長です。

前市長とは異なり、上地市長ならば、この公的承認の持つ重要な意義を理解して下さり、現に存在するたくさんの人々が愛する人との関係性さえ公的に認められない理不尽さを変えて下さると信じています。

そこで伺います。

【質問1】
今こそ本市も同性カップル等のパートナーシップ宣誓書を受領し、受領書を発行する公的承認の取り組みを実施していくべきではないでしょうか。

お答え下さい。


【質問2】
また、検討にあたっては要綱制定による世田谷方式での迅速な実行を強く推奨しますが、あわせてお答え下さい。

上地市長の答弁

【答弁1】
次に、同性カップル等のパートナーシップを本市が公的に認める取組みを始めることおよびその為の要綱制定についてです。

同性パートナーシップを公的に認める取組みについては、他都市の事例において携帯電話の契約など、効果がみられたことは承知しています。

さきほど藤野議員がおっしゃったようなことはよく理解しているつもりです。

この制度を本市も導入するかについては、やはり当事者の意向を伺いながら、『人権施策推進会議』において議論をしながら、前向きには進めていきたいというふうには考えています。


【答弁2】
なお、『要綱』による制度の内容については世田谷区など関係自治体からの運用状況などを聞きながら、研究をしてまいりたいというふうに考えます。

この上地市長の答弁がようやく今日実現して、『人権施策推進会議』での議論がスタートするのです。



ここからが新たなスタートです

ここまで本当に長い道のりでした。

しかし、ここからが新たなスタートです。

『人権施策推進会議』で配布された資料や当日の様子などを見ると、まだまだ苦難の道のりになりそうです。

具体的には次回のブログで改めて報告します。

どうか市民のみなさま、『人権施策推進会議』に注目して下さい。

よろしくお願いいたします!



こんな審議日程と改正内容で納得できますか?/「男女二元論」の男女共同参画推進条例に「性的な多様性」を明確に位置づける為に男女共同参画審議会がついにスタート(その2)

前の記事から続いています)

事務局が示した改正案にフジノは落ち込みました

続いて、事務局による『横須賀市男女共同参画推進条例の改正案』が示されました。

左側が現在の条例、右側が事務局による改正案です。

赤い太文字に蛍光ペンを引いたのが、具体的に改正する文言にあたります。

男女共同参画推進条例

現行の条例事務局が示した改正案
前文前文
 男女が共に喜びと責任を分かち合い、生き生きと暮らせる平和な社会を実現することはすべての人々の願いであり、職場、学校、地域その他のあらゆる場で共に活躍することができること及び子育て、介護については家族を構成する男女が互いに協力し、社会全体として担うことが、成熟した豊かな21世紀の社会を創るための最重要課題といえます。

 本市では、横須賀市基本計画の中に男女共同参画の形成を位置づけ、性別格差の解消や対等な参画機会の確保に向け多くの取組みを続けてきました。

 しかし、いまなお性別によって役割を分ける慣行や、それを助長する制度の存在は、実質的な男女の平等を大きく妨げております。横須賀市を構成する、市、市民及び事業者は、これを早急に改善すべき問題として認識し、協働して、あらゆる手立てを講じていく必要があります。


 一方、地方分権が進む中、市は必要なことは自らの条例で定め、市民と共に真の住民自治を実現していくことが求められています。

 こうした状況を踏まえ、本市では、だれもが性別にかかわらず個人として尊重され、あらゆる分野における活動に男女が協力し、互いに個性と能力を発揮し、その利益を享受できる社会を実現するために、この条例を制定するものです。

 性別などにかかわらず共に喜びと責任を分かち合い、生き生きと暮らせる平和な社会を実現することはすべての人々の願いであり、職場、学校、地域その他のあらゆる場で共に活躍することができること及び子育て、介護については家族が互いに協力し、社会全体として担うことが、成熟した豊かな21世紀の社会を創るための最重要課題といえます。

 本市では、横須賀市基本計画の中に男女共同参画の形成を位置づけ、性別格差の解消や対等な参画機会の確保に向け多くの取組みを続けてきました。

 しかし、いまなお性別によって役割を分ける慣行や、それを助長する制度の存在は、実質的な男女の平等を大きく妨げております。また、性的指向や性自認等を理由とする差別や偏見等の課題もあり、横須賀市を構成する、市、市民及び事業者は、これを早急に改善すべき問題として認識し、協働して、あらゆる手立てを講じていく必要があります。

 一方、地方分権が進む中、市は必要なことは自らの条例で定め、市民と共に真の住民自治を実現していくことが求められています。

 こうした状況を踏まえ、本市では、全ての人が、性別等にかかわらず個人として尊重され、あらゆる分野における活動に男女が協力し、互いに個性と能力を発揮し、その利益を享受できる社会を実現するために、この条例を制定するものです。

目的目的
第1条
 この条例は、男女共同参画の推進に関し基本理念、責務、市が実施する施策の基本的な事項等を定め、市、市民及び事業者が協働し、男女共同参画の着実な推進を図り、もって、だれもが性別にかかわらず個人として尊重され、家庭生活及び地域生活並びに職業生活において、主体的に行動できる社会を形成することに寄与することを目的とする。
第1条
 この条例は、男女共同参画の推進に関し基本理念、責務、市が実施する施策の基本的な事項等を定め、市、市民及び事業者が協働し、男女共同参画の着実な推進を図り、もって、全ての人が性別等にかかわらず個人として尊重され、家庭生活及び地域生活並びに職業生活において、主体的に行動できる社会を形成することに寄与することを目的とする。
定義定義
第2条
 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 男女共同参画 男女が性別にかかわらず個人として尊重され、家庭生活及び地域生活並びに職業生活において対等に参画し、並びに個性及び能力を発揮し、それらの利益を享受し、かつ、共に責任を負うことをいう。






(2) 事業者 本市の区域内に事務所又は事業所を有する個人又は法人その他団体をいう。

(3) 協働 市、市民及び事業者が、共通の目標を達成するために、継続的で対等な協力関係を形成し、それぞれが単独で行うよりもよい効果をあげるように、能力、情報等を提供し合うことをいう。

(4) 暴力 ドメスティック・バイオレンス(夫婦、恋人等の親密な関係並びに離婚をし、又は婚姻が取り消された後の関係及び婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にあった者が、事実上離婚したと同様の事情に入った後の関係において行われる身体的、精神的、経済的等の強制)、セクシュアル・ハラスメント(相手が望まない性的な言動により、不利益を与え、又は生活環境を害すること)、強かん、ストーカー行為、放置、無視等の心身に有害な影響を及ぼす行為をいう。

第2条
 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 男女共同参画 全ての人が性別等にかかわらず個人として尊重され、家庭生活及び地域生活並びに職業生活において対等に参画し、並びに個性及び能力を発揮し、それらの利益を享受し、かつ、共に責任を負うことをいう。

(2) 性別等  生物学的な性別及び性自認(自己の性別についての認識をいう。以下同じ。) 並びに性的指向(どの性別を恋愛の対象にするかを表すものをいう。以下同じ。)をいう。

(3) 事業者 本市の区域内に事務所又は事業所を有する個人又は法人その他団体をいう。

(4) 協働 市、市民及び事業者が、共通の目標を達成するために、継続的で対等な協力関係を形成し、それぞれが単独で行うよりもよい効果をあげるように、能力、情報等を提供し合うことをいう。

(5) 暴力 ドメスティック・バイオレンス(夫婦、恋人等の親密な関係並びに離婚をし、又は婚姻が取り消された後の関係及び婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にあった者が、事実上離婚したと同様の事情に入った後の関係において行われる身体的、精神的、経済的等の強制)、セクシュアル・ハラスメント(相手が望まない性的な言動により、不利益を与え、又は生活環境を害すること)、強かん、ストーカー行為、放置、無視等の心身に有害な影響を及ぼす行為をいう。

基本理念基本理念
第3条 
 市、市民及び事業者は、次の各号に掲げる事項を実現するために、協働して男女共同参画を推進するものとする。

(1) 何人も、性別にかかわらず個人として尊重され、いかなる場合においても暴力及び不利益な扱いを受けることなく、自由に生き方が選択できること。

(2) 何人も、性別にかかわらず社会の構成員として、市の施策及び社会のあらゆる分野における方針の立案及び決定に参画する機会が確保されること。

(3) 何人も、性別による固定的な役割分担を助長するような制度及び慣行をなくすように努力すること。


(4) 家族を構成する男女が互いに協力し、社会の支援のもとに、子育て、介護その他の家庭生活における責任及び役割を対等に果たすことができること。

第3条 
 市、市民及び事業者は、次の各号に掲げる事項を実現するために、協働して男女共同参画を推進するものとする。

(1) 全ての人が、性別等にかかわらず個人として尊重され、いかなる場合においても暴力及び不利益な扱いを受けることなく、自由に生き方が選択できること。

(2) 全ての人が、性別等にかかわらず社会の構成員として、市の施策及び社会のあらゆる分野における方針の立案及び決定に参画する機会が確保されること。

(3) 全ての人が、性別による固定的な役割分担を助長するような制度及び慣行をなくすように努力すること。

(4) 家族を構成する全ての人がが互いに協力し、社会の支援のもとに、子育て、介護その他の家庭生活における責任及び役割を対等に果たすことができること。

市の責務市の責務
第4条
 市は、基本理念に基づき、男女共同参画の推進を市の主要な施策として、総合的に実施する責務を有する。

2 市は、男女共同参画を推進するための情報を積極的に提供しなければならない。この場合において、個人に関する情報の取扱いに関しては、横須賀市個人情報保護条例(平成5年横須賀市条例第4号)に基づき、必要な措置を講じなければならない。

3 市は、男女共同参画の推進に関する施策を実施するに当たり、市民及び事業者と協働するとともに、国及び他の地方公共団体と連携するよう努めなければならない。

4 市は、自らが率先し、男女共同参画の実態把握と検証に努め、男女共同参画を推進しなければならない。

第4条
 市は、基本理念に基づき、男女共同参画の推進を市の主要な施策として、総合的に実施する責務を有する。

2 市は、男女共同参画を推進するための情報を積極的に提供しなければならない。この場合において、個人に関する情報の取扱いに関しては、横須賀市個人情報保護条例(平成5年横須賀市条例第4号)に基づき、必要な措置を講じなければならない。

3 市は、男女共同参画の推進に関する施策を実施するに当たり、市民及び事業者と協働するとともに、国及び他の地方公共団体と連携するよう努めなければならない。

4 市は、自らが率先し、男女共同参画の実態把握と検証に努め、男女共同参画を推進しなければならない。

市民の責務市民の責務
第5条
 市民は、自ら男女共同参画について学び、生活の中で意識及び行動を見直すよう努めなければならない。

2 市民は、男女共同参画の推進に関する施策に係る市の意思決定過程に参画し、その推進の担い手として、市及び事業者と協働するよう努めなければならない。

第5条
 市民は、自ら男女共同参画について学び、生活の中で意識及び行動を見直すよう努めなければならない。

2 市民は、男女共同参画の推進に関する施策に係る市の意思決定過程に参画し、その推進の担い手として、市及び事業者と協働するよう努めなければならない。

事業者の責務事業者の責務
第6条
 事業者は、就労者に男女の差別的な取扱いをすることなく能力を発揮するための機会を確保し、事実上の不利益な取扱いをせず、その成果に対し適正な処遇を与えるよう努めなければならない。

2 事業者は、就労者が個々の能力を十分発揮できるよう、子育て、介護等の家庭生活及び地域生活並びに仕事を両立できる環境整備に努めなければならない。

3 事業者は、男女共同参画推進の取組状況について、市の求めに応じ、報告するものとする。

第6条
 事業者は、就労者に性別等によるの差別的な取扱いをすることなく能力を発揮するための機会を確保し、事実上の不利益な取扱いをせず、その成果に対し適正な処遇を与えるよう努めなければならない。

2 事業者は、就労者が個々の能力を十分発揮できるよう、子育て、介護等の家庭生活及び地域生活並びに仕事を両立できる環境整備に努めなければならない。

3 事業者は、男女共同参画推進の取組状況について、市の求めに応じ、報告するものとする。

性別による人権侵害の禁止性別による人権侵害の禁止
第7条
 何人も、いかなる場合においても、男女の差別的な取扱い及び暴力による人権侵害を行ってはならない。
第7条
 全ての人は、いかなる場合においても、性別等によるの差別的な取扱い及び暴力による人権侵害を行ってはならない。
基本的施策基本的施策
第8条
 市は、男女共同参画を推進するため、次の各号に掲げる基本的施策を行うものとする。

(1) 男女が相互に協力し、子育て、介護等の家庭生活及び地域生活並びに職業生活の両立ができるよう必要な支援に努めること。

(2) 暴力による被害者を救済し、その自立を支援するため、相談を受け、情報提供を行い、関係機関との連携に努めるとともに、暴力を防止するため福祉関係者、医療関係者等の体制づくりに寄与すること。

(3) 学校教育、社会教育等のあらゆる分野の教育の場において、男女共同参画の推進が図られるよう努めること。

(4) 横須賀市市民協働推進条例(平成13年横須賀市条例第3号)に基づき、男女共同参画を推進する活動を行う市民公益活動団体を支援し、及び育成すること。

(5) 市民及び事業者に対し、男女共同参画の推進を阻害する、性別による固定的な役割分担を助長し、及び暴力を容認する表現を用いないよう理解及び協力を求めていくこと。

(6) 社会のあらゆる分野に参画する機会及び能力の発揮を促す学習機会の提供等を通じ、男女間の格差をなくすよう努めること。

(7) 市は、自ら率先して男女共同参画を推進し、及びその取組経過を公表することで、事業者のモデルとなるよう努めること。

第8条
 市は、男女共同参画を推進するため、次の各号に掲げる基本的施策を行うものとする。

(1) 全ての人が相互に協力し、子育て、介護等の家庭生活及び地域生活並びに職業生活の両立ができるよう必要な支援に努めること。

(2) 暴力による被害者を救済し、その自立を支援するため、相談を受け、情報提供を行い、関係機関との連携に努めるとともに、暴力を防止するため福祉関係者、医療関係者等の体制づくりに寄与すること。

(3) 学校教育、社会教育等のあらゆる分野の教育の場において、男女共同参画の推進が図られるよう努めること。

(4) 横須賀市市民協働推進条例(平成13年横須賀市条例第3号)に基づき、男女共同参画を推進する活動を行う市民公益活動団体を支援し、及び育成すること。

(5) 市民及び事業者に対し、男女共同参画の推進を阻害する、性別による固定的な役割分担を助長し、及び暴力を容認する表現を用いないよう理解及び協力を求めていくこと。

(6) 社会のあらゆる分野に参画する機会及び能力の発揮を促す学習機会の提供等を通じ、男女間の格差をなくすよう努めること。

(7) 市は、自ら率先して男女共同参画を推進し、及びその取組経過を公表することで、事業者のモデルとなるよう努めること

基本計画の策定基本計画の策定
第9条
 市は、男女共同参画の推進に関する施策を総合的かつ計画的に推進するため、基本的な計画(以下「基本計画」という。)を策定するものとする。

2 市長は、基本計画を策定し、又は変更しようとするときは、第23条第1項に規定する横須賀市男女共同参画審議会に諮問しなければならない。

3 市長は、基本計画を策定し、又は変更したときは、速やかにこれを公表するものとする。

4 市長は、策定し、又は変更した基本計画の進ちょく状況を管理するとともに、進ちょく状況の内容を分析し、それらの結果を毎年1回以上公表するものとする。

第9条
 市は、男女共同参画の推進に関する施策を総合的かつ計画的に推進するため、基本的な計画(以下「基本計画」という。)を策定するものとする。

2 市長は、基本計画を策定し、又は変更しようとするときは、第23条第1項に規定する横須賀市男女共同参画審議会に諮問しなければならない。

3 市長は、基本計画を策定し、又は変更したときは、速やかにこれを公表するものとする。

4 市長は、策定し、又は変更した基本計画の進ちょく状況を管理するとともに、進ちょく状況の内容を分析し、それらの結果を毎年1回以上公表するものとする。

男女平等専門委員男女平等専門委員
第10条
 男女共同参画の推進に当たり公正かつ中立的な立場で迅速な問題解決に資するため、本市に、男女平等専門委員(以下「委員」という。)を置き、定数を3人とする。

2 次に掲げる者は、委員に対し、書面により苦情、相談等を申し出ることができる。

(1) 市が実施する男女共同参画に関する施策又は男女共同参画社会の形成に影響を及ぼすと認められる施策について不服がある者

(2) 市内で男女共同参画の推進を阻害する要因により人権が侵害された者又は侵害されるおそれのある者

3 委員の任期は、2年とする。

4 市長は、優れた識見を有する者のうちから委員を選任する。

第10条
 男女共同参画の推進に当たり公正かつ中立的な立場で迅速な問題解決に資するため、本市に、男女平等専門委員(以下「委員」という。)を置き、定数を3人とする。

2 次に掲げる者は、委員に対し、書面により苦情、相談等を申し出ることができる。

(1) 市が実施する男女共同参画に関する施策又は男女共同参画社会の形成に影響を及ぼすと認められる施策について不服がある者

(2) 市内で男女共同参画の推進を阻害する要因により人権が侵害された者又は侵害されるおそれのある者

3 委員の任期は、2年とする。

4 市長は、優れた識見を有する者のうちから委員を選任する。

委員の職務等委員の職務等
第11条
 委員は、関係者の同意を得て、前条第2項の苦情、相談等に基づき、必要に応じその内容を調査し、是正等の措置を講ずるよう関係者に要請し、又は関係機関へ引き継ぐことができる。

2 市長は、必要と認めるときは、委員の職務の遂行を補助する者を置くことができる。

3 市、市民及び事業者は、委員の職務遂行について積極的に協力するよう努めなければならない。

第11条
 委員は、関係者の同意を得て、前条第2項の苦情、相談等に基づき、必要に応じその内容を調査し、是正等の措置を講ずるよう関係者に要請し、又は関係機関へ引き継ぐことができる。

2 市長は、必要と認めるときは、委員の職務の遂行を補助する者を置くことができる。

3 市、市民及び事業者は、委員の職務遂行について積極的に協力するよう努めなければならない。

委員の報告等委員の報告等
第12条
 委員は、第10条第2項の申出の処理状況等に関し報告書を作成し、市長に提出するものとする。

2 市長は、毎年1回以上前項の報告に関する概要を公表するものとする。

第12条
 委員は、第10条第2項の申出の処理状況等に関し報告書を作成し、市長に提出するものとする。

2 市長は、毎年1回以上前項の報告に関する概要を公表するものとする。

委員の責務委員の責務
第13条
 委員は、職務上知り得た個人に関する情報の取扱いに関しては、横須賀市個人情報保護条例に基づき、必要な措置を講じなければならない。

2 委員は、公平かつ誠実に職務を遂行し、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も同様とする。

第13条
 委員は、職務上知り得た個人に関する情報の取扱いに関しては、横須賀市個人情報保護条例に基づき、必要な措置を講じなければならない。

2 委員は、公平かつ誠実に職務を遂行し、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も同様とする。

男女共同参画推進拠点の設置男女共同参画推進拠点の設置
第14条
 市は、男女共同参画に関する施策の推進並びに市、市民及び事業者の協働の拠点となる施設(以下「推進施設」という。)を設置する。
第14条
 市は、男女共同参画に関する施策の推進並びに市、市民及び事業者の協働の拠点となる施設(以下「推進施設」という。)を設置する。
推進施設の位置及び名称推進施設の位置及び名称
第15条
 推進施設の位置及び名称は、次のとおりとする。

位置 横須賀市本町2丁目1番地

名称 デュオよこすか

第15条
 推進施設の位置及び名称は、次のとおりとする。

位置 横須賀市本町2丁目1番地

名称 デュオよこすか

館長等館長等
第16条
 推進施設に次の職員を置く。

(1) 館長

(2) その他必要な職員

第16条
 推進施設に次の職員を置く。

(1) 館長

(2) その他必要な職員

休館日休館日
第17条
 推進施設の休館日は、12月29日から翌年の1月3日までとする。

2 市長は、特に必要があると認めるときは、前項の規定にかかわらず、臨時に休館日を変更し、又は設けることができる。この場合において、その都度推進施設前にその旨を掲示するものとする。

第17条
 推進施設の休館日は、12月29日から翌年の1月3日までとする。

2 市長は、特に必要があると認めるときは、前項の規定にかかわらず、臨時に休館日を変更し、又は設けることができる。この場合において、その都度推進施設前にその旨を掲示するものとする。

使用時間使用時間
第18条
 推進施設の使用時間は、午前9時から午後8時までとする。ただし、日曜日の使用時間は、午前10時から午後5時までとする。

2 市長は、必要があると認めるときは、前項の使用時間を変更することができる。

第18条
 推進施設の使用時間は、午前9時から午後6時までとする。


2 市長は、必要があると認めるときは、前項の使用時間を変更することができる。
使用許可使用許可
第19条
 推進施設を使用しようとする者は、市長の許可を受けなければならない。ただし、その使用が次の各号のいずれかに該当する場合は、使用を許可しない。

(1) 公の秩序を乱し、又は善良な風俗を害するおそれがあると認められるとき。

(2) 推進施設の建物又は附属設備をき損するおそれがあると認められるとき。

(3) 管理上支障があると認められるとき。

(4) その他市長が適当でないと認めるとき。

2 市長は、管理上必要があると認めるときは、前項の使用許可について条件を付することができる。

第19条
 推進施設を使用しようとする者は、市長の許可を受けなければならない。ただし、その使用が次の各号のいずれかに該当する場合は、使用を許可しない。

(1) 公の秩序を乱し、又は善良な風俗を害するおそれがあると認められるとき。

(2) 推進施設の建物又は附属設備をき損するおそれがあると認められるとき。

(3) 管理上支障があると認められるとき。

(4) その他市長が適当でないと認めるとき。

2 市長は、管理上必要があると認めるときは、前項の使用許可について条件を付することができる。

使用許可の取消し等使用許可の取消し等
第20条
 市長は、推進施設の使用の許可を受けた者(以下「使用者」という。)が次の各号のいずれかに該当する場合は、使用の許可を取り消し、使用を制限し、又は使用の停止を命じなければならない。

(1) 使用許可の条件に違反したとき。

(2) この条例又はこの条例に基づく規則に違反したとき。

(3) 前条第1項ただし書に規定する理由が発生したとき。

第20条
 市長は、推進施設の使用の許可を受けた者(以下「使用者」という。)が次の各号のいずれかに該当する場合は、使用の許可を取り消し、使用を制限し、又は使用の停止を命じなければならない。

(1) 使用許可の条件に違反したとき。

(2) この条例又はこの条例に基づく規則に違反したとき。

(3) 前条第1項ただし書に規定する理由が発生したとき。

原状回復の義務原状回復の義務
第21条
 使用者は、推進施設の使用を終了したときは、直ちに原状に復さなければならない。ただし、市長において原状に復さないことを承認したときは、この限りでない。
第21条
 使用者は、推進施設の使用を終了したときは、直ちに原状に復さなければならない。ただし、市長において原状に復さないことを承認したときは、この限りでない。
行為の禁止行為の禁止
第22条
 推進施設においては、特別の設備、装飾、物品の販売、寄付金の募集その他これらに類する行為をしてはならない。ただし、市長の許可を受けたときは、この限りでない。
第22条
 推進施設においては、特別の設備、装飾、物品の販売、寄付金の募集その他これらに類する行為をしてはならない。ただし、市長の許可を受けたときは、この限りでない。
男女共同参画審議会男女共同参画審議会
第23条
 次に掲げる事項を担任するため、本市に地方自治法(昭和22年法律第67号)第138条の4第3項の規定による附属機関として、横須賀市男女共同参画審議会(以下「審議会」という。)を設置する。

(1) 男女共同参画の推進及び進ちょくに関することについて、市長等の執行機関の諮問に応じ、審議し、及び答申すること。

(2) 男女共同参画の推進に関する重要事項について調査及び審議を行い、市長等の執行機関に意見を述べること。

2 審議会は、公募市民、事業者及び学識経験者を含む15人以内をもって組織する。ただし、男女いずれか一方の委員の数は、委員総数の10分の4未満であってはならない。

3 委員の任期は、2年とする。ただし、補欠委員の任期は、前任者の残任期間とする。

4 前3項に定めるもののほか、審議会の運営について必要な事項は、規則で定める。

第23条
 次に掲げる事項を担任するため、本市に地方自治法(昭和22年法律第67号)第138条の4第3項の規定による附属機関として、横須賀市男女共同参画審議会(以下「審議会」という。)を設置する。

(1) 男女共同参画の推進及び進ちょくに関することについて、市長等の執行機関の諮問に応じ、審議し、及び答申すること。

(2) 男女共同参画の推進に関する重要事項について調査及び審議を行い、市長等の執行機関に意見を述べること。

2 審議会は、公募市民、事業者及び学識経験者を含む15人以内をもって組織する。委員の男女構成については、男女それぞれに偏りがないように配慮しなければならない。

3 委員の任期は、2年とする。ただし、補欠委員の任期は、前任者の残任期間とする。

4 前3項に定めるもののほか、審議会の運営について必要な事項は、規則で定める。

その他の事項その他の事項
第24条
 この条例の施行について必要な事項は、市長が定める。
第24条
 この条例の施行について必要な事項は、市長が定める。
附則附則
 この条例は、平成31年4月1日から施行する。ただし、第18条の規定は、平成31年7月1日から施行する。



ものすごく長い文章を読んで下さってありがとうございます。

フジノはこの事務局による改正案を読んだ時、率直にとても落ち込んでしまいました。



フジノが落ち込んだ理由について

全国の自治体のほとんどが『男女共同参画条例』という名前を使っています。そして、性的指向や性自認について一切触れていない条例が96.7%にのぼります(谷口洋幸先生による2016年調査)。

今回、横須賀市は全国でわずか3%しか存在しない『性的指向・性自認を明記する条例』へ改正することになります。

それなのに『条例の名前』が改正されません。

世の中には男女しか存在しないという『男女二元論』にもとづいたタイトルのままになっています。

しかし、全国には『男女二元論』を超えたタイトルの条例を策定している想いの強い自治体があります。

フジノが調べた「男女二元論では無い名前の条例」

  • 岐阜県可児市
    可児市だれもが輝く男女共同参画社会づくり条例(2007年)

  • 鳥取県倉吉市
    倉吉市部落差別撤廃とあらゆる差別をなくする条例(2010年)

  • 宮城県登米市
    だれもが活き生きと暮らせる登米市男女共同参画推進条例(2011年)

  • 栃木県下野市
    下野市だれもが輝く男女共同参画社会づくり条例(2016年)

  • 東京都渋谷区
    渋谷区男女平等及び多様性を尊重する社会を推進する条例(2017年)

  • 東京都世田谷区
    世田谷区多様性を認め合い男女共同参画と多文化共生を推進する条例(2018年)

フジノは、上位法である国の『男女共同参画社会基本法』の名前にちなみながらも、渋谷区・世田谷区のように明確に多様性を打ち出すべきだと考えています。



「はっきり書かなければ当事者には一切伝わらない」と本会議で訴えたのに

せっかく条例改正をして性的な多様性を明確に打ち出すことにしたのに、条文がとても消極的に感じられてなりません。

第2条(定義)において、

(2) 性別等
生物学的な性別及び性自認(自己の性別についての認識をいう。以下同じ。) 並びに性的指向(どの性別を恋愛の対象にするかを表すものをいう。以下同じ。)をいう。

という項目を新たに作りました。

そして、それ以降のあらゆる条文において

「全ての人が、性別等にかかわらず」

という文章を用いて様々な規定を作っています。

しかし、これでは全く当事者の方々には伝わりません。

「など」の中に表現されているから、わざわざ毎回『性的指向』『性自認』とは記さない形を取っています。

「など」で隠してしまうのは、本当に『行政の悪いクセ』だと思います。

そうではなくて、たとえ法務的に冗長に感じられるとしても、もっと明確にすべきなのです。



「など」に含まれるから、という言葉は当事者のみなさまには伝わりません

条例改正の直接の引き金となった2017年9月議会での上地市長とフジノの一般質問の中から、この『行政の悪いクセ』についてすでに言及しています。

2017年9月27日・本会議・一般質問の再質問(一問一答式)より引用

上地市長の答弁

あらゆる差別を無くしたいというのが私の政治の根幹です。
 
同和問題もあり、様々な問題があるのだけれども、人権について新しい概念が生まれた時に遡及もせずに「ここに入っているではないか」と行政側は決めつける。おかしいのです。

新しい事実が出てきた時にそれは持ち上げて社会を改革していかなければいけない。これは当たり前の話です。

この立場になって、この体質に対して私は非常に憤慨しています。
 
だから、人権という概念の中に『男女共同参画社会』があって、『性的マイノリティ』というのは、また同和の問題と同じ概念という整理の仕方をしてしまう。

こういう言い方はおかしいかもしれないけれども、「それは違うだろう」と。

時代が変わって、新しい差別が行われた時には、行政はもう1回持ち出して、社会の啓発運動に先導的な役割を果たさなければいけない。

これは当たり前の理屈だと思っています。
 
6%のマイノリティではなくて、差別が存在する以上そこに光を当てなければいけない、というのは政治では当たり前の話で、その意味ではどんどん前に行って、そこも進めていきたい。

それは私の政治のテーマなので、ぜひその話はさせていただきたいと思っています。よろしくお願いします。

フジノの再質問

(一部略)

今まさに御答弁していただいたことと同じ問題意識で、新たな人権課題が出れば、それをきちんと位置づける。

上地市長がおっしゃったように、「誰もが平等に扱われる」というような文言があると、行政は「それで中に含まれる」と整理してしまうけれども、本当は違うのです。

フジノの質問と上地市長の答弁で語られているのは、『人権』という大きなくくりの中には『性的マイノリティ』も含まれているのだから行政としては条例も改正しない、というような誤った姿勢は終わりにしなければならないということです。

この質疑の結果、男女共同参画推進条例を改正することに決まりました。

けれども今回の事務局による改正案も、同じ『行政の悪いクセ』をおかしています。

『性別等』という条文を読んで(たとえ第2条の定義に「等」が何を指すか書いてあったとしても)、誰が『生物学的な性』『性的指向』『性自認』のことだと分かりますか。

分かるはずがないんです。

どの条文においてもきちんと「性的指向、性自認にかかわらず」と毎回はっきりと書かねばならないのです。

「等」なんかを使って、隠してはいけないのです。

それでは条例を読んでも当事者のみなさまには全く伝わりません。

上地市長とフジノが昨年9月議会で指摘したことが事務局案では活かされておらず、とても残念でなりません。

例えば、渋谷区の条例をご紹介します。

(定義)
第2条
(6)性的指向
 人の恋愛や性愛がどういう対象に向かうかを示す指向(異性に向かう異性愛、同性に向かう同性愛及び男女両方に向かう両性愛並びにいかなる他者
も恋愛や性愛の対象としない無性愛)をいう。

(7)性的少数者
 同性愛者、両性愛者及び無性愛者である者並びに性同一性障害を含め性別違和がある者をいう。

(性的少数者の人権の尊重)
第4条 区は、次に掲げる事項が実現し、かつ、維持されるように、性的少数者の人権を尊重する社会を推進する。
(1)性的少数者に対する社会的な偏見及び差別をなくし、性的少数者が、個人として尊重されること。
(2)性的少数者が、社会的偏見及び差別意識にとらわれることなく、その個性と能力を十分に発揮し、自らの意思と責任により多様な生き方を選択できること。
(3)学校教育、生涯学習その他の教育の場において、性的少数者に対する理解を深め、当事者に対する具体的な対応を行うなどの取組がされること。
(4)国際社会及び国内における性的少数者に対する理解を深めるための取組を積極的に理解し、推進すること。

渋谷区では第2条と第4条の条文を使って、明確に性的マイノリティを定義し、かつ人権の尊重について語っています。

さらに、事業者の責務でも性的マイノリティであることを理由に差別をしてはならないことを明確に記しています。

(事業者の責務)
第7条3
 事業者は、男女の別による、又は性的少数者であることによる一切の差別を行ってはならない。

法務的に冗長だろうが構わないのです。

市民のみなさまの為に明確に分かりやすく、当事者のみなさまが自分たちの為の条例だと感じてもらえるようにしっかり書くべきなのです。



男女平等専門委員、デュオよこすか、男女共同参画審議会は「性的な多様性」を扱うようになると分かった方はいらっしゃいますか?

条例を丁寧に読めば、事務局案でも今後は『男女平等専門委員』『デュオよこすか』『男女共同参画審議会』において、性的な多様性もテーマとして扱っていく存在に生まれ変わることが分かります。

例えば、これからは『男女平等専門委員』は

  1. 市が実施する施策で『性的な多様性』に関して不服がある方
  2.  『性的な多様性』の推進を阻害する要因により人権が侵害された人や侵害されるおそれのある人

の苦情や相談等を受けねばならないことになります。

そして必要に応じその内容を調査して、是正等の措置を講ずるよう関係者に要請し、関係機関へ引き継ぐという仕事をすることになります。

また、『デュオよこすか』は今までのような女性応援の為の拠点としてではなく、『性的な多様性』に関する施策を推進し、市と市民と事業者の協働の拠点となる施設に生まれ変わることになります。

そして、『男女共同参画審議会』は新たに

  1. 『性的な多様性』の推進及び進ちょくに関して、市長等の諮問に応じて審議し答申すること。
  2. 『性的な多様性』の推進に関する重要事項について調査・審議を行ない、市長等の執行機関に意見を述べること。

が取り組みになります。

でも、事務局案を読んだ、法律や条例に詳しくないふつうの市民のみなさまには、伝わるのでしょうか?

かたや渋谷区の条例では、このように明記しています。

附則
(渋谷女性センター・アイリス条例の一部改正)
3 渋谷女性センター・アイリス条例(平成3年渋谷区条例第28号)の一部を次のように改正する。
 題名を次のように改める。

渋谷男女平等・ダイバーシティセンター条例
第1条中「女性問題」を「男女又は性的少数者に関わる問題」に、「女性の地位向上及び男女共同参画推進」を「男女平等と多様性を尊重する社会(性別等にとらわれず、多様な個人が尊重される社会をいう。)の推進」に、「渋谷女性センター・アイリス」を「渋谷男女平等・ダイバーシティセンター」に改め、同条に次の1項を加える。

これまで『渋谷女性センター』だった組織を『渋谷男女平等・ダイバーシティセンター』へと改名しています。

このように、誰が読んでも1回ではっきりと分かることが大切です。

特に、繰り返しになりますが、性的マイノリティとされる当事者のみなさまが

「自分たちの人権が守られる為の条例なのだ」

「相談できる委員が居てくれる」

「性的な多様性を保証する為の拠点ができる」

「審議会がセクシュアリティについて議論してくれるようになる」

とハッキリと分かる条文で無ければならないとフジノは考えています。



この審議会の委員には性的マイノリティ当事者が居ません

あくまでも事務局案は、たたき台に過ぎません。

大切なのはこれから『男女共同参画審議会』の委員のみなさまの議論によって、このたたき台がどんどん進化していくことです。

けれども、この『審議会』には性的マイノリティ当事者の方がひとりも居ません。

Nothing about us without us

障がい福祉の世界では、「私たち抜きに私たちのことを決めるな」が世界的な共通認識となっています。

だからフジノは当然この『審議会』の現状も問題視して、当事者不在はおかしいと訴えました。

2017年9月27日・本会議・一般質問より

フジノの質問

(略)
当事者の方々の参加が不可欠ですが、現在の『男女共同参画審議会』は当事者不在でおかしいと思います。

この現状をどのようにお考えか、お聞かせください。

上地市長の答弁

次に、男女共同参画審議会における性的マイノリティ当事者の不在についてです。
 
『横須賀市男女共同参画審議会』は、学識経験者、弁護士に加え、労働、教育、福祉など多岐にわたる分野の委員14名で構成されています。

『審議会』では、専門的な学識経験者からの知見やさまざまな分野からの指摘もあり、現状の中で議論を尽くしていきたいということは御理解いただきたいというふうに思います。

上地市長としては、あくまでも現在の委員メンバーの良識を信じてほしい、という答弁をしておられます。

確かに金井淑子先生(女性学研究者)をはじめ、素晴らしい委員の方がおられます。

ならば、第2回以降(といっても前回のブログで記したとおりスケジュール的には実質的な議論はわずか2回しかできませんが)審議会のみなさんがこの事務局案をどれだけ良いものに進化させていかれるのか注視していきます。

どうか市民のみなさま、全国の性的マイノリティ当事者のみなさま、横須賀の動きを厳しく見守っていて下さい。

どうか条例改正が良いものとなるように、厳しく見守っていて下さい!



昨年より自殺の犠牲者が大きく増えている現実が明らかになりました。深くお詫び申し上げます/ひとり自殺対策街頭キャンペーン2017-18

横須賀の自殺による犠牲者数が昨年よりも急増しています

毎月、警察庁が発表する『自殺による犠牲者数の速報』をフジノは調べています。

昨年よりも遅れて最新のデータが公表されて、『2017年11月末現在の横須賀の自殺による犠牲者数』が判明しました。

残念ながら前年比12名の増加となりました。

すでに昨年1年間の犠牲者数を上回ってしまっています。

警察庁自殺統計

20162017
1〜11月の累計(速報値)51人63人
1年間の犠牲者総数(確定値)57人?人

全国的には減少している中で(1〜11月累計の対前年比マイナス2.8%)、とても残念です。

いち市議に過ぎませんが、フジノはゼロから横須賀の自殺対策を今まで進めてきた訳で、実質的な責任者なのだと自覚しています。

自殺の原因はあらゆる経済社会的な複合的要因によるとはいえ、このような結果となったことはフジノの責任だと受け止めています。フジノの力不足によるものです。

統計的に有意差は無いとしてもフジノの目標はひとりでも犠牲者を減らすことですから、痛恨の極みです)

自殺の犠牲になった方々、自死遺族のみなさま、このような結果を招いたことを心から深くお詫び申し上げます。

この悲しみは、言葉では言い表せません。本当に残念でならず、とても悲しく、悔しいです。

責任を取る唯一の方法は、さらに取り組みを進めて犠牲者を限りなくゼロへ減らしていくことしか無いと常に感じています。



自殺対策に取り組む仲間が増えていくことを強く願っています

公表された統計に打ちひしがれた1日でしたが、とにかく今日も『ひとり自殺対策街頭キャンペーン』に立ちました。

イルミネーションで飾られたツリーの前で

イルミネーションで飾られたツリーの前で


ややもすると自責の念がこみあげてきて、マイクで語りかける声も沈みがちになりそうでした。

そんな時、初老の男性がフジノの話を聴きながら熱心にノートを取って下さっている姿が目に入りました。

演説が一段落した時に、思い切って話しかけてみました。

NPOで活動をしている70代の方で、来年から若者の自殺対策に取り組もうと考えているので、まさにフジノの言葉に関心を持ったとのことでした。

「横浜と他県に拠点をもつNPOなので、横須賀の若者の為にはならないのですが・・・」

とおっしゃるその方に

「いいえ、そんなことはありません!自殺対策に取り組む関係者そのものの数が少ないので、どこのまちであっても取り組んで下さることはありがたくてたまりません」

とお伝えしました。

15分ほど意見交換をして、別れました。

(広い意味で)自殺対策の同志というか、仲間になって下さる方の存在に、とても励まされました。

絶対に負けていられない、と感じました。



そして、どんなことがあってもフジノ自身も最後まで取り組んでいきます

フジノは自分自身が自死遺族なので、大切な人を喪う悲しみがどこまでも長く続くことを知っています。

そしてこのまちの自殺対策に責任を持つ政治家なので、犠牲を防げなかったことによってたくさんの方々がその長く続く苦しみを生きねばならないことを自らの責任として痛感しています。

けれども、自分が立ち止まってしまえば、再び対策がおろそかになってしまう可能性があります。

いつ自分が政治家でなくなっても(落選したり突然に死んでしまったとしても)大丈夫なように、いろいろな形で行政が取り組まねばならない仕組みを作ってきました。

わがまちの行政の最重要計画である『基本計画』にも自殺対策を明記しましたし、市民の健康政策の取り組みを定めた『横須賀市健康増進計画』には犠牲者数を減らす数値目標が明記されています。

さらに、来年2018年度には、自殺対策に特化した『横須賀市自殺対策計画(仮称)』が策定されます。

形式的には、フジノが今いなくなっても横須賀市の行政は自殺対策をやめることは無いでしょう。

けれども、やはり圧倒的な熱量で「自らが責任を持って絶対に取り組みを前進させる」という決意と覚悟がある人間がいなければ、財政危機のまちで票にもならない政策が形式的なものにとどまってしまう可能性はいくらでもあります。

人々の悲しみを背負って、『計画』に魂を吹き込む人間が必要です。

だから、絶対に自分は逃げないと決めました。

世間が必要としなくなるその時まで、フジノはひたすら取り組みを進めていきます。

ワイデッキ下の広場でのひとり自殺対策街頭キャンペーン

ワイデッキ下の広場でのひとり自殺対策街頭キャンペーン


今年も残りわずかですが、絶対に最後まで新たな犠牲者を生まないという決意をもって、今日も明日も取り組んでいきます。




(※今日の画像は通りかかった知人が撮影してくれました。初めて自分自身が演説をしている後ろ姿を観ました)



2017年9月議会・一般質問

藤野英明です。よろしくお願いします。

一般質問に立つ藤野英明

1.SOGIに関する様々な課題を積極的に解決する為に計画的かつ総合的な取り組みを行なう必要性について

メディアでは性的指向・性自認の多様な在り方や当事者を、『性的マイノリティ』や『LGBT』という単語で表現していますが、人口の6%も存在しておられる方々を僕は『マイノリティ』だと思いませんし、『LGBT』という表現にも様々な問題があることから、どちらの単語も適切ではないと考えています。

しかし国際的な表現であるSOGIが残念ながら浸透していない為、今回の質問で僕は『いわゆる性的マイノリティとされる方々』との表現を用います。

一般質問に立つ藤野英明


それでは質問に入ります。



(1)明確な立法事実の存在に対する市長の認識について

これまで僕は、歴代の市長教育長部課長らにいわゆる性的マイノリティとされる当事者の方々と実際に会っていただき、その生きづらさを生の声でお聴きしていただきました。

同時に、議会質疑を10年近く続けることで、当事者の方々が社会で日々直面している生きづらさや困難等をお伝えし、改善を求めてきました。
 
一方、市民のみなさまがこの問題をいかに受け止めているかに関する客観的なデータが無いことから市民への調査を提案してきました。

そして本市は2016年度の『男女共同参画に関する市民アンケート調査』において、市民・市職員・高校生らにいわゆる性的マイノリティに関する意識調査を実施しました。

2016年度「男女共同参画に関するアンケート調査」報告より

2016年度「男女共同参画に関するアンケート調査」報告より

 
その結果、「性的マイノリティの方々にとって偏見や差別などにより生活しづらい社会だと思うか」との設問に対して、「思う」「どちらかと言えばそう思う」との回答は、市民77.5%、市職員85.6%にものぼりました。

つまり、市民の約8割もの方々も性的な多様性が保障されておらず、偏見・差別があり、当事者が生活しづらい現状を認識しておられることがデータでも明らかになりました。

この結果から、いわゆる性的マイノリティとされる方々への差別的扱いや人権侵害、暴力等の様々な困難を政治・行政が解決すべきとの『立法事実』が存在することが改めて明確になったと僕は受け止めました。

そこで伺います。

【質問1】
市長は、対応が必要な『立法事実』が存在すると認識しておられるでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)

(2)本市の基本構想・基本計画・条例・計画に性的な多様性の存在と諸課題への対応を明記する必要性について

はじめに、『基本構想』『基本計画』の見直しについて伺います。
 
『基本構想』とは、地方自治体が目指す将来像や在るべき姿を定めたもので、行政が取り組みを進める上で最も重要な存在とされています。

本市の現『基本構想』は対象期間を2025年度までとしており、高齢者や障がいのある方々との「共生」は謳われていますが、性的な多様性に関する記述は一切ありません。

この『基本構想』に基づいて作成される『基本計画』は行政の各分野で作られる個別の計画を束ねる最重要計画です。

横須賀市基本計画(2011-2021)

横須賀市基本計画(2011-2021)


本市の現『基本計画』は2021年度までが対象期間ですが、旧来の男女二元論に基づいた「性別」に関する記述はありますが、性的指向・性自認や性的な多様性の保障に関する記述は一切ありません。

自治体にとって最上位の存在である『基本構想』『基本計画』において、実際は多数存在しているいわゆる性的マイノリティとされる方々について一切記述をしないということは、本市が公的に存在していないことにしているのと同じです。

それは、差別や偏見をはじめとする日々の生きづらさの固定化につながっており、これは明らかな『行政の不作為』だと僕は考えています。

一般質問に立つ藤野英明


かねてから性的な多様性と共生の地域社会の実現を両者に明記する必要性を感じてきましたが、新たに上地市長が就任して、先日の所信表明の中では任期中に『基本計画』の見直し作業に着手する、その際は『基本構想』も併せて見直し作業を行なう、と述べて下さいました。

そこで、市長に伺います。

【質問2】
『基本構想』と『基本計画』の見直し作業においては、性的指向・性自認にかかわらず多様性を認め合い、誰もが自分らしく暮らせる共生の地域社会の実現を目指すことも新たに記すよう検討を指示していただけないでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)


次に、本市の『男女共同参画推進条例』の改正について伺います。
 
当事者の声に加えて、市民アンケートからも立法事実が存在することを指摘しました。

アンケートではその解決策として最も回答が多かったのが「法律等に性的マイノリティの方々への偏見や差別解消の取り組みを明記する」でした。

立法化、条例化が市民から求められています。

一般質問に立つ藤野英明


現在、本市には『男女共同参画推進条例』(以下、現行条例と呼びます)がありますが、旧来の男女二元論に終始していて、性的な多様性の存在そのものが一切記述されていません。

2002年4月の施行から15年が経ち、人権尊重の為に作ったはずの現行条例が、時代の要請にも市民の求めにも対応できていない上に、社会的排除の現状を固定化することにつながっていると言わざるをえません。

そこで僕は前市長に対して、2013年第4回定例会2015年第4回定例会と2度にわたって、現行条例の改正を提案してきました。

しかし前市長の答弁は消極的で、現行条例でも性的マイノリティとされる方々の存在も読み取れる、改正は必要無い、との答弁を繰り返すばかりでした。
 
こうした本市の遅れた姿勢をよそに、すでに全国では『小金井市男女平等基本条例』『多摩市女と男の平等参画を推進する条例』『文京区男女平等参画推進条例』等をはじめ、条例の中に性的指向・性自認等について明記して、人権への配慮、差別の禁止、DVやセクシュアルハラスメント、暴力行為の禁止等を明文化しています。

現行条例は5年以内の見直しを明記していますが、最新の改正をした2013年4月の施行からもすでに5年が経っており、必ず見直しを行なうべきです。

見直し規定を定めた附則

見直し規定を定めた附則

 
そこで市長に伺います。

【質問3】
いわゆる性的マイノリティとされる方々への差別や偏見、人権侵害や暴力の禁止等を明文化する方向で現行条例の改正を始めるべきではないでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)


次に、現在策定作業中の『第5次男女共同参画プラン』について伺います。

前市長のもとで策定がスタートした『第5次男女共同参画プラン』の概要が8月の男女共同参画審議会で示されました。

そこには、新規事業に「多様な性に対する理解の促進」が1つ加えられただけで、基本理念や施策方針にいわゆる性的マイノリティとされる方々に関する記述は無く、数値目標も設定されていません。

前市長の方針のままに『プラン』が完成してしまえば、基本構想・基本計画・現行条例と同じく『行政の不作為』が繰り返されていくでしょう。

一般質問に立つ藤野英明

 
本来、プラン策定の目的は、性に起因する差別や偏見を無くしていくことにあります。

様々な性的指向・性自認を持つ方々は、まさに典型的な男女のありようにあてはまらないという理由で差別を受け続けてきた方々であり、『プラン』がその存在を無視するのは、本来の目的に反しています。

一方、他都市ではすでに計画にも性的な多様性の存在の明記とともに、総合的な課題解決に向けた体系的な取り組みを明記しています。

審議会の作業中でありその議論は尊重されるべきとはいえ、前市長の方針に沿った事務局原案を大幅に変更すべきです。

そこで市長に伺います。

【質問4】
本市の『プラン』においても、そもそも基本理念や取り組みの方向性に性的な多様性の存在と共生の実現を目指すことを明記した上で、総合的な課題解決の取り組みを
体系的に位置づけるべきではないでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)


【質問5】
また、プラン策定には当事者の方々の参加が不可欠ですが、現在の審議会は当事者不在でおかしいと思います。この現状をどのようにお考えか、お聞かせ下さい。


(→市長の答弁へ)


次に、2013年に策定された『性的マイノリティに関する施策』について伺います。

性的な多様性を保障する為に本市ではすでに様々な取り組みを進めてきました。

中には、市立病院での同性パートナーを含む手術同意指針等、他都市から問い合わせがくる先進的な取り組みもあります。

しかし、残念ながら障がい・こども・高齢の分野のように行政計画を策定し総合的な取り組みを計画的に実施してきた訳ではありません。

課題に出会うたびに僕やNPOが提案して、熱意ある市職員とともに、一つずつ手探りで実現してきたのが実情です。

一般質問に立つ藤野英明


本市が発表している唯一の公的文書として、2013年に策定されたA4用紙2枚の『性的マイノリティに関する施策』があります。

横須賀市「性的マイノリティに関する施策」

横須賀市「性的マイノリティに関する施策」


この位置づけは策定時から不明確でした。

また、対象期間も数値目標も無く、PDCAサイクルで進行管理もできません。取り組み内容も、2017年現在、求められている内容には全く足りていません。

そこで市長に伺います。

【質問6】 
そもそもこの『性的マイノリティに関する施策』とはどういう位置づけの書類なのでしょうか。お答え下さい。


(→市長の答弁へ)


【質問7】
内容的にも不備が多く改定が必要ですが、この際『性的マイノリティに関する施策』を発展させて、明確に行政計画に格上げすべきではないでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)


【質問8】
また、行政計画に位置付けるか否かにかかわらず、対象期間の設定、数値目標の設定、総合的な課題解決に向けた取り組みの充実、進捗管理などを明記する必要があり、全面的な改定が必要ではないでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)

(3)同性カップル等の存在を公的に認め、その権利を守る取り組みの必要性について

はじめに、同性カップル等のパートナーシップ宣誓の仕組みを本市が実施する必要性について伺います。

マスメディアの報道の誤りによって多くの国民が同性パートナーシップを同性婚と誤解していますが、実際には全く異なります。

実際のパートナーシップ宣誓とはどのようなものか、ぜひみなさまに知っていただきたいと願っています。

一般質問に立つ藤野英明


同性婚は法的に結婚を認め、様々な権利と義務が付与されるもので国において議論すべき性質のものですが、全国の自治体が取り組みを始めている同性カップル等のパートナーシップには法的な効果は何もありません。

あくまでも自治体が公的に同性カップル等の『存在』を認めただけのものです。

また、僕がしつこく同性カップル『等』とあえて『等』を加えて述べているのにも理由があります。

パートナーシップの対象を同性カップルだけ、つまりゲイ・レズビアンの方々だけに限定すれば、トランスジェンダーの方々は誰もが戸籍の変更を行なえる訳ではありませんので、パートナー両方がトランスジェンダーの当事者である場合には宣誓ができなくなってしまうのです。

制度が新たな排除を生むのは問題なので、僕はパートナーシップの対象を同性カップル『等』とすべきだと考えています。

ちなみに札幌市ではこの考えを採用しています。

さて、2015年11月に全国で初めて渋谷区と世田谷区でスタートし、その後、三重県伊賀市、兵庫県宝塚市、沖縄県那覇市、北海道札幌市などの自治体が同性カップル等のパートナーシップを公的に示す書類の交付を開始しました。

渋谷区の取り組みは証明書の発行費用が高額にのぼることなどハードルが高く、現在では、要綱で証明書発行を可能にした「世田谷方式」が主流となっています。

パートナーシップ宣誓の手順は次の通りです。

事前に役所に連絡をした上で必要書類を提出し、申請書に署名をして、パートナーであることを宣誓します。そして役所は受領証を発行します。

当事者は20歳以上、他に配偶者やパートナーがいてはならない等いくつかの条件があります。

導入をした6自治体に共通しているのは、人権を尊重し、多様性を認め合い、誰もが自分らしく暮らせる社会にしたいという理念です。

具体的な法的効果は無いのに何故あえて実施するのか。

それは、同性カップル等が日本にも存在しているということを可視化する為の取り組みなのです。つまり、人々の意識を変えてもらうことが最大の目的なのです。

もちろん、当事者の方々にとっても結婚式での誓約や婚姻の届出に近いものを提供しその存在を祝福し、不平等や差別からの全人的な回復を目指すことも目的です。

さらに、当初予想していなかった民間企業の動きも広がっています。

公的な承認を重んじた企業が動き始めました。

例えば不動産会社と金融機関が同性カップル等の住宅ローンを認めるようになり、生命保険会社は保険金の受け取り人にパートナーを認め、携帯電話会社も家族と同じ扱いの割引を始めました。

このように、企業の理解と動きを促すことにも成功しています。 

一般質問に立つ藤野英明


ところで今回の質問では、あえて申し上げたいことがあります。

全国初の導入自治体となった世田谷区ですが、そのきっかけは2014年9月の世田谷区議会上川あや議員が同性パートナーシップの公的承認を提案したことでした。

上川議員が質疑の前に行政側に示した参考資料には、実は、2013年3月に横須賀市議会で行なった僕の質疑・提案が記されていました。

つまり、世田谷は横須賀を参考にしたのです。

世田谷区より1年半も前に僕が提案をしていたのに、無理解な前市長の提案拒否によってわがまちは全国初のパートナーシップ導入の栄誉を逃してしまいました。

その後の世田谷区の躍進は全国に知られている通りですが、人口も増加を続けています。

一方、本市では今も同性カップル等の願いは置き去りにされたままです。

だから本市は選ばれないまちであり、世田谷区のような取り組みを進める自治体へみな引っ越していくのです。本当に情けないことだと思います。

一般質問に立つ藤野英明


しかし、上地市長が誕生しました。

多様性を前提とした共生社会の実現を目指す「誰も一人にさせないまち」を最終目標とするのが上地市長です。

前市長とは異なり、上地市長ならば、この公的承認の持つ重要な意義を理解して下さり、現に存在するたくさんの人々が愛する人との関係性さえ公的に認められない理不尽さを変えて下さると信じています。

そこで伺います。

【質問9】
今こそ本市も同性カップル等のパートナーシップ宣誓書を受領し、受領書を発行する公的承認の取り組みを実施していくべきではないでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)


【質問10】
また、検討にあたっては要綱制定による世田谷方式での迅速な実行を強く推奨しますが、あわせてお答え下さい。


(→市長の答弁へ)


次に、同性カップル等の里親認定について伺います。

2017年4月5日の毎日新聞は、全国で初めて大阪市が男性カップルを里親認定しこどもを委託したことを大きく報道しました。

続けて、後日、全国の児童相談所設置69自治体に対して里親認定の基準を問う調査報道がなされました。

本市の回答は

「同性であることを児童相談所がどう評価するか分からない」

というあいまいなものでした。

しかし、現状では大阪市以外のまちではゼロである訳ですから、本市と児童相談所は実質的に同性カップル等を里親制度から排除していると指摘せざるをえません。

海外では同性カップルが里親になっている事例は多く同性カップルに育てられたこどもに関する研究もありますが、異性愛カップルに育てられたこどもと何ら変わりはありません。

したがって、本市と児童相談所の姿勢は明らかにおかしいです。

里親の登録条件は各自治体によって異なります。

本市には東京都のように差別的な性的指向・性自認を理由とした除外基準こそ設けていませんが、乳児院・児童養護施設で暮らすこどもの数の多さに比べて圧倒的に少ない里親の貴重な成り手を現実的に排除している実態があるならば、運用も含めて改善すべきです。そこで市長に伺います。

【質問11】
性的指向・性自認にかかわらず、他の里親希望者と同様の里親認定のプロセスを受けられるようにすべきではないでしょうか。

お答え下さい。

(→市長の答弁へ)



次に、不動産業者に協力していただく新たな仕組みづくりについて伺います。

いわゆる性的マイノリティとされる方々の住宅物件探しに対して、本市では民間の不動産業者は大変協力的です。

行政との関係も良好で、これまで本市は『商工会議所・不動産部会』へ情報提供をしたり、事業者は本市主催の講演会に参加して下さっています。
 
一般質問に立つ藤野英明


ただ、当事者にはこうした事実がいまだ知られていません。依然、物件探しは心理的なハードルが高い状態が続いています。

そこで、市長に提案します。

【質問12】
当事者のみなさんに心理的ハードルを下げて頂く手段として、すでに協力的な姿勢で同性カップル等に賃貸や売却を行なっていただいている不動産業者に対して、本市からレインボーフラッグやシール等を提供して、店頭に掲出するよう依頼していただけないでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)

2.昨年末に市職員を対象として試行した「フードドライブ」を本格的に実施し、外部にも周知する必要性について

2016年3月議会での僕の提案を受けて、昨年2016年末に福祉部自立支援担当が中心となり、市職員から食料の提供を募る『フードドライブ』を試行しました。

部局を超えてたくさんの職員が協力し、職員フードドライブにはとても多くの食料が集まりました。

この集められた食料を、福祉部やこども育成部等の窓口にいらした年末をのりこえることが難しい困窮世帯の方々に対して、提供することができ、取り組みは成功でした。

一般質問に立つ藤野英明


今年もあと3カ月で年末を迎える為、今このタイミングでどうしても市長に伺いたいと思います。

【質問13】
昨年の試行の成功を受けて、今年も『フードドライブ』を必ず実施すべきではないでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)


ところで昨年は『フードドライブ』の実施を公表しませんでした。

あくまでも相談の為に窓口に訪れた方々に対して内々に提供した為、集められた食料が年が明けてもかなり残ってしまいました。もちろん捨てた訳ではありません。賞味期限が長いものは今でも配布しています。

ただ、必要とする方々全員に渡せなかったこと、善意の食料を余らせるもったいなさが残念でなりませんでした。

年末年始にかけて食料が必要な方々は多くいらっしゃるので、もしも外部に対して広報をしていたならば、もっとたくさんの方々が食料を受け取れていたはずです。

一般質問に立つ藤野英明


そこで市長に伺います。

【質問14】
『フードドライブ』の実施にあたっては市民に対してもきちんと広報することで、可能な限り多くの方々に食料を提供できるようにすべきではないでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)



市長の答弁

藤野議員らしい質問で、いろいろ考えさせられました。

(今日の答弁は)現状での答えだというふうに理解していただいて。

私も人権主義者。あらゆる差別は大嫌いだから、その辺も気持ちは一緒ですので。

ただ、現状立ち止まって考えた時にできうることというのを前向きに考えたい、ということでの答えとなります。これはまずはご理解いただきたいというふうに思います。


【答弁1】
まず、性的マイノリティとされる方々への取組みにかかる『立法事実』の存在に関する認識についてです。

『立法事実』とは、法律を制定する場合の基礎を形成し、その合理性を支える社会的な事実とされています。

アンケート結果は『立法事実』のひとつの要素であると思いますが、『立法事実』という為には社会的な事実の精査という要素も必要になると思います。

性的マイノリティとされる方々は、日常の何気ない言葉に傷つき自らセクシャリティを周囲の人に話せず悩んだりすることは、理解しています。承知しています。

そのような市民を支援する為に具体的に何をすべきかということは、絶対に考えなくてはならないというふうに私も考えています。

性的マイノリティに関する取り組みは今後も継続していきますが、アンケート結果に加え、悩んでいる方々に寄り添い、実態を踏まえた検討を行なっていくことが必要であるというふうに認識はしています。




【答弁2】
次に、本市の『基本構想』および『基本計画』に、性的な多様性の存在と諸課題への対応を明記する必要性についてです。

横須賀市は『基本構想』に「健康でやさしい心のふれあうまち」を掲げ、全ての人々が互いの存在を認め合い、差別を受けることなく生活できる環境づくりに取り組むことを定めています。

性的な多様性を認め合い、誰もが自分らしく暮らせる共生社会の実現を目指すことは、『基本構想』が掲げる内容と合致するところでは当然あると思っています。

『基本構想』および『基本計画』の見直しの際、共生社会を実現するという文脈の中で、性的多様性等の言葉をどのように使えるかと、今後の施策の展開を踏まえ、ぜひ前向きに検討してきたいというふうに考えています。




【答弁3】
次に、性的多様性などの視点を『男女共同参画推進条例』に明記することについてです。

『男女共同参画推進条例』に性的多様性などに関する文言を明記するという課題については、他の自治体の条例などを研究し見直しを行なってまいります。

条例改正の際には、『男女共同参画審議会』の意見を聴き、適切に対処していきたいというふうに私は考えています。




【答弁4】
次に、『第5次男女共同参画プラン』に性的な多様性の存在と共生の実現を明記し、総合的な課題解決の取組みを体系的に位置づけることについてです。

『第5次プラン』の策定については、本年5月に『男女共同参画審議会』に諮問を行なったところでありまして、今年度中に答申をいただくことになっています。

同プランは、家庭や社会における男女の在り方が中心的なテーマとなりますけれども、加えて性的な多様性に関わる課題について、総合的な体系の中で施策の1つとして位置付ける方向で審議会に諮り、ぜひ検討していきたいというふうに考えます。




【答弁5】
次に、『男女共同参画審議会』における性的マイノリティ当事者の不在についてです。

『横須賀市男女共同参画審議会』は、学識経験者、弁護士に加え、労働・教育・福祉など多岐にわたる分野の委員14名で構成されています。

審議会では、専門的な学識経験者からの知見や様々な分野からの指摘もあり、現状の中でこれは尽くしていきたいということはこれはご理解をいただきたいというふうに思います。




【答弁6】
次に、『性的マイノリティに関する施策』という文章の位置づけについてです。

本市は平成19年に『人権都市宣言』を行ない、この『宣言』に込められた人権尊重の理念をより確実に進める為めの道しるべとして『人権施策推進指針』を策定しました。

『性的マイノリティに関する施策』は、この『指針』をよりどころにして『施策』を策定したものであって、『指針』と一体のものとして位置付けられるというふうに認識はしています。




【答弁7・8】
次に、性的マイノリティに関する施策を行政計画に格上げするべきではないか。またその是非に関わらず目標設定などを明記したものに全面的に改定する必要についてです。

『人権施策推進指針』については平成30年度から改定作業を行なう予定です。

『指針』の改定の際には、性的マイノリティなど近年顕在化してきた課題の位置づけの変更を検討しています。

その上で、施策の検討にあたっては『行政計画』として対象期間・数値目標の設定・進捗管理などについて今後の在り方をぜひ検討して見直していきたい、というふうに考えます。




【答弁9】
次に、同性カップル等のパートナーシップを本市が公的に認める取組みを始めることおよびその為の要綱制定についてです。

同性パートナーシップを公的に認める取組みについては、他都市の事例において携帯電話の契約など、効果がみられたことは承知しています。

さきほど藤野議員がおっしゃったようなことはよく理解しているつもりです。

この制度を本市も導入するかについては、やはり当事者の意向を伺いながら、『人権施策推進会議』において議論をしながら、前向きには進めていきたいというふうには考えています。




【答弁10】
なお、『要綱』による制度の内容については世田谷区など関係自治体からの運用状況などを聞きながら、研究をしてまいりたいというふうに考えます。




【答弁11-1】
次に、本市児童相談所は同性カップルを里親認定のプロセスから排除するのをやめて、他の里親希望者同様の扱いをすべきではないかについてです。

マスコミの取材に対して本市が、「同性であることを児童相談所がどう評価するかわからない」と明確な回答をしなかったとのご指摘ですが、実はそうではなくて、電話取材の中、里親の認定基準は国の基準に従っているだけであって、本市独自の基準は設けていません。

その為、「このような相談があった場合、その都度評価していくことになります」という趣旨で回答したということを確認しました。

(答弁漏れがあり、この答弁の続きがこちらです)




【答弁12】
次に、同性カップル等に賃貸や売却を積極的に行なう店舗に、市からレインボーフラッグやシール等を提供し、掲出を依頼することについてです。

性的マイノリティについての理解がある店舗であることを示す為の啓発物品の提供については、物品の種類、効果的な配り方などをぜひ考えていきたい、というふうに思います。




【答弁13】
次に、昨年末に市職員を対象に試行実施したフードドライブを、今年も年末に実施することについてです。

昨年末、実施した職員フードドライブでは多くの市の職員から、家庭で不要となった食品を持ち寄っていただいたほか、フードドライブの設立を計画する団体や、緊急備蓄食料を提供したいとする団体からも食品の提供を受けて、生活困窮相談の窓口などでお困りの方々に配ることができました。

この取組みは大変良いことだと思いますので、今年の年末にもぜひ行ないたいというふうに考えます。




【答弁14】
次に、フードドライブの実施を困窮しかねない方々に提供することについてです。

現在のフードドライブでは福祉部の生活困窮担当を中心に、こども育成部の給付窓口でも必要性を判断して食料を提供しています。

今後は高齢・障がい・ひきこもり・子育て世代など様々な要因で生活にお困りの方々を地域で支えるそれぞれの拠点にも広くお知らせし、情報網を広げ、ニーズに応えたいというふうに考えています。




【答弁10-2】
先ほどの、「他の里親同様の扱いをすべきではないか」の質問の中で、ちょっと抜けてました。趣旨が明確でなかったので。

ご相談があった場合、その都度評価していくことになりますという趣旨で回答したことを確認しました、という。ですから、このあとに抜けていました。

ですから排除しているということでは無くて、これまで同性カップルからの相談実績はありませんが、ご相談いただければ普通のプロセスを踏んだ上で可否を判断していくことになっています。これが抜けていました。

以上です。



フジノの再質問

市長、ご答弁ありがとうございました。

議員時代に、「(市長の)答弁に対して『前向きなご答弁をありがとうございました』と言うのはおかしいよ」と。「(市長と議会は)対等な立場でまちづくりを進めていくんだから、感謝じゃなくて一緒に議論していく、作っていく仲間だからお礼を言うのはおかしい」というのを、『旧ニューウイング横須賀』におられた一柳議員・上地議員から教わりました。

ただ今日は率直に「ありがとうございます」と申し上げたい気持ちでいっぱいです。

この10年間、蒲谷市長時代から本当に長い間、当事者の方々にご苦労をおかけして、そして議会質疑も繰り返し繰り返し行なってきました。

それが今日、ほぼ解決された。

解決されていく方向性が、上地市長によって打ち出された。

本当に感動しかありません。

「ありがとうございます」と心からお伝えをしたい。

そしてインターネットでみておられる、いわゆる性的マイノリティとされる方々も同じふうに思っていると思うんです。

この横須賀が復活に向けて動いている。

『誰も一人にさせないまち、横須賀』を最終目標として動いている上地市長の姿勢が、明確に表れた答弁だったと強く評価したいと思います。ありがとうございます。

その上で、もう少し細かくお聞かせいただきたいと思います。

実はもっとひどい答弁が返ってくると思っていたので、全然違う再質問を考えてしまっておりました(議場、爆笑)。




まずいちばん最初に伺いたいことは、やはりこの問題も所信表明の時にお聞きしたことと同じで、市民の方や全国の方の間に誤解が広まっているんです。

前市長が、僕の提案を受けて作ったいろんな施策を、前市長が選挙に敗れたことによって、上地市長によって止められてしまうんじゃないか、と。遠く九州の方から質問を受けたことがあります。

でも、それは違う、と。

僕が応援している上地さんは、横須賀のイメージを外から聞くと灰色だという回答がある。それを『レインボー』にしたい。

『レインボー』にしたいとおっしゃっている。その意味をぜひご理解いただきたい。

「『レインボー』というのは性的な多様性の象徴を表す『レインボー』ですから、その言葉の意味をぜひご理解いただきたい」

というふうに申し上げてきた。

ただ、なんか心配をしておられる方がやたら多かったことが印象に残っています。

そして、副市長が選ばれました。

僕はその時にまた市民の方に、横須賀でいちばん最初に性的マイノリティとされる当事者の方に会ってくださったのが、元教育長である永妻副市長。

この布陣である今、横須賀市役所が変わらないはずがない。

上地市長によって後退させられることなんか絶対に無い、というふうにお伝えをしてきました。

ただ、まだ懐疑的な方が居た。

でもこの答弁を聞いて、変わったと思うんですね。

【再質問1】
ただ、やはり歴代の市長らにお願いをしてきたことを上地市長にもお願いしたいと思います。

ぜひ当事者の方々にお会いしていただけないか。

きっと上地市長のことですから、上地市長のまわりにたくさんの人が集まっていて、性的マイノリティとされる方々もおられると思うんですが、改めて、こどもからご高齢の方々まで本当に多様な性的マイノリティとされる方々がいらっしゃるので、ぜひ機会を設けますのでその時にはじかにお会いしていただけないでしょうか。

お答えください。



上地市長の答弁

ぜひお会いしたいし、こちらからもお願いをしたいと思っています。

あらゆる人権・差別に、私は、うちの親父は前にも話したようにいろいろな差別を受けてきた人間で、非常に過敏です、私にとっては。

あらゆる差別を無くしたい、というのが私の政治の根幹です。

おもしろいことにね、この立場(=市長)になって、行政が『人権』っていう概念を出した時に、同和問題もあり、様々な問題もあるんだけれど、新しい概念が生まれた時に、ここに訴求もしないのに「ここ(=条例の文章)に入ってるじゃないか」って役人って決めつけるの。

おかしいんだよね。

だから、新しい事実が出てきた時に、それを持ちあげて社会を改革していかなくちゃいけない。これは当たり前の話で。

非常にこの体質に対して、私、憤慨している。この立場になって。

だから、『人権』っていう概念の中に男女共同参画社会があって同和の問題もあって、性的マイノリティっていうのはまた「これも同じ概念」っていうのを整理の仕方をしちゃうのね。

まあこういう言い方はいけない、おかしいかもしれないけれど。

そりゃ違うだろう?と。

時代が変わった時に、新しい差別が行なわれた時には、それはもう1回持ち出して、社会の啓発運動に先導的な役割を行政も政治も行なわなければいけない。

これは当たり前の理屈だと思ってます。

だからその意味で、6%はマイノリティではなくて、差別が存在する以上そこに光を当てなきゃいけないというのは政治では当たり前の話です。

その意味ではどんどん前にしてそこを進めていって変えていきたい。

それは私の政治のテーマなんで。ぜひ話をさせていただきたいと思ってます。

よろしく!



フジノの再質問

嬉しくて本当に涙が出そうになってまいります。

「ああ、やっぱり上地市長に交代して良かったな」

っていうのをつくづく感じざるをえません。

『基本構想』『基本計画』の見直し作業についてのご答弁も素晴らしいのひと言に尽きます。

世田谷区などはすでに基本構想に盛り込んでいるんですが、今まさにご答弁していただいた同じ問題意識で、新たな人権課題が出れば、きちんとそれを位置付ける。

上地市長がおっしゃったように「誰もが平等に扱われる」というような文言があると行政はその(文言の)中に含まれると整理してしまうというのは、本当は違うんです。

その想いは上地市長とまさに同じで、本当にありがたいなというふうに、感謝の言葉ばかりが出てきてしまいます。

そして質問に入りますが、『現行条例』の改正について、これも見直しを行なっていただくというご答弁をいただきました。

これはもう本当に極めて画期的なことで、(記者席を振り返りながら)神奈川新聞がもしも取材に来ていたら、「明日トップで取り上げてくれよ」というくらいに大きな出来事です。

ただ、もう少し詳しくお聞かせ下さい。

今、この短い答弁調整の期間で、見直しを決めた。ただ、やっぱり僕はもっとお聞きしたい。

【再質問2】
今の時点でわかっていることで結構ですので、どのようなスケジュール感で見直しをおこなっていくのをお考えか、お聞かせ下さい。



上地市長の答弁

条例改正は、『第5次男女共同参画プラン』の初年度となるので、平成30年度にこれまでの課題を踏まえて、『男女共同参画審議会』において『男女共同参画推進条例』の見直しを検討していきたい。

平成30年にはやっていきたい。

つまり来年にはぜひそれを進めてみたいというふうに思っています。



フジノの再質問

ありがとうございます。

現在、全国で27の自治体が条例にきちんと明記しているんですが、横須賀市は全国で28番目にこれでなるのとだと思います。

そして、神奈川県内では初めて明記する先進的な自治体に横須賀市は生まれ変わるんだなというふうに、今感動しているところです。




続いて『第5次男女共同参画プラン』について伺います。

これもご答弁としては大変ありがたい内容の答弁だったなというふうに思っています。

実は本市の状況というのは立ち遅れています。

国のレベルにおいても、2010年12月17日に閣議決定された国の『第5次男女共同参画基本計画』にも施策の基本方向という大枠の部分に、すでに取り組みではなくて施策の基本的方向性、そしてその下位の具体的な施策においても記載があります。

そして、『計画』に明記している自治体は、県内でいえば横浜・相模原。

つい先日、高岡法科大学という大学の谷口洋幸教授が調査を全国の自治体に悉皆調査をして下さったんですが、『計画』に明記しているという自治体が23.2%。

あくまでも回答した中で23.2%だったんですが、もう2割以上がきちんと明記しているんですね。

【再質問3】
ですから、今回、施策の1つとして位置付けるというご答弁ではあったんですが、全国的にみても国の状況からみても遅れている状況を思うと、施策の1つとしてではなくて、基本的な想いの部分にも明記をしていただけないかという想いが強くあります。

その点について上地市長のお考えをお聞かせ下さい。



上地市長の答弁

『格上げ』という意味では、そこには明記したいというふうには思っています。

ただ、藤野議員ね。

「横須賀が何番目」だとか何とかでは無くて、そこに困っている人・人間がいれば何かするということなので、それで横須賀が誇らしげだとかっていうことは私はあまり感じている訳では無くて、ただその想いが伝わって困っている人がいればそういう人にはできるだけ早く表に出して、改革するのが政治・行政の役割だということだけは理解して下さい。

ですから、『格上げ』したことが実効性あるものであるならばどんどんやりたいし、その辺はちょっと検討させてもらえればというふうに思います。



フジノの再質問

ありがとうございます。

言い訳みたいなものなのですが、決して僕も栄誉が欲しくて質問しているつもりは決してございません。

それから続いての質問なんですが、『プラン』の策定は『男女共同参画審議会』が行なっていて、現行のメンバーの中には有識者もおられて、当事者はいないけれども十分に対応できるというお話がありました。

ただ、やはり僕の心の中では、これまでずっと障がい福祉に関わってきて、決まり文句というかキャッチフレーズがあるんです。

「わたしたちのことを抜きに、わたしたちのことを決めないで」

という言葉があります。

【再質問4】
現行の任期中については、「(委員を)差し替えろ」とか「新たに加えろ」ということは僕もさすがに申し上げませんが、任期が切れて審議会のメンバーの改選がなされる時には、ぜひ当事者の方も参加していただけるような検討をしていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。



上地市長の答弁

みなさんと諮りながらその辺で検討していければと思います。

ただそれにはそういう空気が醸成できなければいけないし、皆さんにお話を諮らなければいけないし、私は前向きにそういうふうには検討していきたいというふうに考えます。



フジノの再質問

ありがとうございます。

続いて、『性的マイノリティに関する施策』の位置づけに関連して伺います。

『人権施策推進指針』を拠り所として作った一体的なものであるという答弁は承知いたしました。

【再質問5】
ただちょっと聞き逃してしまったことがあるので再度ご答弁をお願いしたいんですが、この『性的マイノリティに関する施策』を『行政計画』に格上げすべきではないか、という点について、申し訳ありません、聞き逃してしまったので再度、ご答弁をいただけたらと思います。

上地市長の答弁

『行政計画』に格上げするという質問ですね。

『指針』については平成30年から改定作業を行なう予定であることは事実です。

それから『指針』の改定の際には、性的マイノリティなど顕在化した課題の位置づけの変更を検討したいと思います。

その上で、施策の検討にあたっては『行政計画』として、対象期間・数値目標の設定・進捗管理などについて、今後の在り方を検討し見直していきたいというふうに考えます。

元々これは『指針』であっても一般論でいう『行政計画』と言われているものなんです。

たぶん概念が違って、『基本構想』があって『基本計画』があって、っていう中の『行政計画』だっていうふうにたぶん認識されてたと思うんだけど、行政の今の現状はね、『指針』でもこれ『行政計画と呼ばれるものだということを話し合った。

でもそれは藤野議員が言う『行政計画』ではないので、藤野議員の思う『行政計画』に格上げしたい、という話を私はさせてもらいました。

以上です。



フジノの再質問

ありがとうございます。確認ができました。




続いての質問に移りたいと思います。

同性カップルなどのパートナーシップ宣誓による公的承認の取り組みを本市も実施していくべきではないか、ということについてです。

ご答弁は、最初に上地市長が「現状でできること」ということでご答弁をいただいた通りで、まずはその空気感の醸成、あるいは条例改正が行なわれて法的な体系も整ったところで市民の方々の、当事者の方々のアクションも求めていく、というふうな意味に受け止めたんですが、その確認をしたいと思います。

というのも、障がい福祉がここまで進んできたのは、当事者の方々がお顔を出して、例えば精神障がいのある方もお顔を出して行政に交渉をしたりいろんなアクションを行なってきた。

けれども、いわゆる性的マイノリティ当事者とされる方々は、なかなか本当に差別を恐れて、横須賀市が毎年公募をして課長たちと意見交換会をする時でさえ、やっぱり怖いから応募できないっていうふうにおっしゃるんですよね。

でも一方で、『同性パートナーシップ』を導入した世田谷区は本当に20組くらいの同性カップルが住民票を持って区長に面会に行って、その要望を実際にお伝えしているんですね。

それが横須賀市にあるかと言えば、みなさん心の中では同性パートナーシップをやってほしいと思っているし、僕には言うけれども、じゃあ行政交渉の場に来てくれるかっていうと、まだ来れる勇気が無いんですね。

そこで僕自身も改めてやっぱり当事者の皆さんにも頑張ってエンパワーメントして、そしてこの場に来ていただいて、市長とお話しをしていただいて、あるいは部局とも交渉をしていただく必要があるのかな、なんてことを思いました。

【再質問6】
市長がおっしゃって下さった『人権施策推進会議』の意見を聞いていくというのも、たいへんありがたいことではあるんですが、市長の側から当時者のみなさんに呼びかけたいこと。もっとなんとか生の声を行政にも伝えて欲しい、といったような要望がもしあればお答えいただけないでしょうか。

どうしたら空気感が醸成されていくのかという、上地市長のお考えをお聞かせ下さい。



上地市長の答弁

社会の偏見と闘ってきた自分からすると、もっともっと前に出てきてもらいたいし、何も怖がることは無いし。

「誰も一人にさせないまち」だから、何も自分がどんな状態であろうが、受け入れる為に行政・政治はあるんだから、ぜひぜひそういうことを思わずに、考えないで出てきて欲しいと、率直に語って欲しい、と。

まあ、そういう場を私のほうからぜひ聞くチャンスを、さっき言ったように聞きますから。

それで一緒になってまた考えてもらえればと思うんで、はい。



フジノの再質問

ありがとうございます。

いろんな活動家の方々と、いわゆる性的マイノリティ当事者の活動家の方々とお話をしていると、やっぱり自分たちがしっかりと前に出て我々のような代弁者に頼るのではなく、実際の交渉をしていかねばならない、という声もすごく出ているんですね。

その中で横須賀はまだまだ当事者のパワーというか当事者性を発揮して行政と交渉をするというようなところがちょっと弱いのかなと思います。

その理由というのは、差別・偏見が強くて恐ろしいというお気持ちや実態があったからなんだと思っていますが、今いただいたご答弁をぜひ当事者の方々にも聞いていただいて、交渉や市長と意見交換をする場ではぜひ生の声を伝えていただきたいと僕の方からもお伝えをしたいと思っております。




続いて、里親に関する認定のプロセスについては、答弁で状況はよく理解いたしました。

決して本市は排除をしていないと。

通常のプロセスの中で、当たり前のことですが、ふさわしくない方であれば同性カップルであろうが異性カップルであろうが関係なくお断りをする。認定をしない。

そして、適格であれば適格だというふうに判断をして、こどもを委託していくということで理解をいたしました。




SOGIに関する質問では最後の質問になるんですが、協力的な不動産事業者に本市がレインボーフラッグやシールを提供し店頭に掲示していただくよう依頼すべきではないかという点について、再質問をいたします。

この質問、もともとは山本けんじゅ議員がご提案をして下さった。

もう1年くらい前でしょうか。かなり長い間、不動産業者、山本けんじゅ議員の知り合いや応援をしておられる事業者の方々とかなり綿密に意見交換もしていただいて、もう空気感というのはできているんですね。

ただやっぱり統一のフォーマットがあってほしい。

その方が分かりやすいし、当事者の方々にも訴求性がある。

ということから、本市が何らかの統一の、例えばレインボーフラッグであったりシールであったり、シールでしたら「協力店」などと明記されているととても分かりやすいので、その意味であえて今回、質問に入れました。

【再質問7】
業者側の姿勢というのはもうかなり前向きになっていますので、今申し上げたような、本市としての統一フォーマット。フラッグなのかシールなのか、そういったことをぜひご検討いただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。



上地市長の答弁

検討していきたいというふうに考えています。



フジノの再質問

ありがとうございました。

最後に『フードドライブ』の実施について伺います。

市長のご答弁とは裏腹に、担当課長・福祉部次長といろんな意見交換をするとなかなか難しい現実問題もあると。

例えば、生活保護世帯に『フードドライブ』の食料を提供してしまうと、所得認定されてしまう。

困っているから食料を市が提供したのに、それさえ所得として認定されてしまって保護費が減額されてしまう。

厳しい現実があります。

じゃあ生活困窮者の方に提供をするといっても、どこからどこまでのラインが生活困窮者かっていうのは、はっきり分からないんですね。

そこで現行、福祉部としては、高知県がやっている『高知方式』を踏襲して、(市が)分かっている人にだけ、つまり窓口に来た人にだけ提供するっていう方式を昨年度は、現在も提供しているので継続している訳ですが、やっている。

ただ、これはある意味で『性悪説』ともいえると僕は思っています。

確かに生活に困窮していない人も数名は来るでしょう。

けれども、わざわざ食料を取りに市役所に来て、福祉部の障害福祉課、高齢福祉課、介護保険課、そしてこども育成部、こども青少年支援課やこども青少年給付課に来て、「自分が困窮している」と嘘をついてまで食料を受け取りに来る。

そんな手間をかける、本当は生活に困窮していない人が来るとは、僕は思えないんです。

僕は『性善説』に立ちたいと思っているんです。

ですから、市長がご答弁いただいた通りにぜひ進めていただきたいんですが、現場ではいろんな課題も感じておられるようです。

けれどもそこまでガチガチにして身構えなくても大丈夫だよ、と。

実際に、ひとり親のご家庭の集まりである『横須賀ひとり親サポーターズひまわり』などに行くと、そこは生活困窮をまさにしておられる方々がほとんどなんですけれども、

「ああ、そんなのやっていたんだったら、相談に行けばよかった」

とおっしゃる。

相談に来た人にだけ提供しているので、やっていること自体、知られていなかったんですね。

で、その人たちは年末年始、お休みがある期間は給食が無い訳ですから、食費がその分かさむ訳です。

そこに食料の提供ができたら本当に良かったのになという想いが強くあります。

【再質問8】
ぜひそうしたことを念頭においていただいて、できれば実施を広報していただいて、どういう形がよいのかわかりませんが、また『広報よこすか』の締切時期にもうなっていますが、12月、年末に向けてより多くの方が食料を受け取れる体制をご検討いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。



上地市長の答弁

私も『性善説』ですから、様々な支援の場所を設けて、その生活支援ってネットワークを作ることが大切なんで、その線で進めていきたいっていうふうに、前向きに取り組んでいきたいという風に考えます。

以上です。



フジノの再質問

質問は以上になるんですが、全ての質問を通じて感じたことを最後にひと言だけ述べさせて下さい。

新生横須賀。新家族主義。

上地市長が市議時代から掲げてきたことが、今、実現に向かっているんだなというのを強く感じた、すごい答弁の連続でした。

そして代表質問でお聞きしたとおり、前市長は答弁をきちんと部局に伝えていなかったなんてことがあって、答弁は前向きでも実際は動いてないなんてことがよくあったんですね。

けれども上地市長になってそれはきっと無いと信じていますので、これから部局にしっかり足を運んで、より良いものを作る為に上地市長が大きな方針を示して下さった。「誰も一人にさせないまち」という道のりを示して下さったので、より良い横須賀になるように、これからも、僕もしっかりと努力をしてまいりたいと思いますので、ぜひ行政としてもご協力をお願いします。

以上で質問を終わります。

ありがとうございました。