フジノは3つの条例案を提案しました。犯罪被害者等支援推進条例・包括的な差別禁止条例・自殺対策推進条例です/政策検討会議(2019年)

今期(2020〜2022年度)の横須賀市議会は4本の条例を作ります

横須賀市議会の政策立案のエンジン役=『政策検討会議』。

今期(2019〜2022年度)の4年間では、最低4本の条例を作る予定です。

そこで現在は2つの取組みが同時進行しています。

第1に、まず2019年度中に『歯と口腔の健康づくり条例』を策定することが決まり、ワーキンググループ(検討協議会)を立ち上げました。

歯と口腔の健康づくり検討協議会
小幡沙央里(よこすか未来会議)
渡辺光一(自由民主党)
関沢敏行(公明党)
ねぎしかずこ(日本共産党)
はまのまさひろ(無会派)

※正副委員長決定後に委員の追加があります。

第2に、全議員に対して、2020〜2022年度の3年間で『横須賀市議会が新たに作るべき条例の提案』を募集しました。

前期(2017年)も全議員から条例案を募集しましたが、とても良い取り組みだとフジノは受け止めています。

その締め切りが昨日7月31日でした。

次回(2019年8月29日)の『政策検討会議』から議論を重ねていきます。

どの条例案が最も市民ニーズに応えているか、緊急性の高さや複数の議員から提案が出ているか否か、また現実的に3年間で実現可能かなどの視点から絞り込みを行なっていきます。



フジノが提案した3本の条例案とそのあらましを紹介します

もちろん前期に続いて、フジノは条例案を提案しました。

今回フジノが提出した3本の条例案のタイトルとそのあらましをご紹介します。


第1に『犯罪被害者等支援推進条例の制定』です。

(仮称)犯罪被害者等支援推進条例の制定
  突然の犯罪被害に遭った方々は、被害そのもののダメージに加えて、心身ともに健康が損なわれ、時には学校や職場にも通えなくなるなど経済的に追い込まれ社会参加も困難になるなど全てが変わってしまう為、犯罪被害に遭った方々の全人的な回復の為にきめ細やかな支援を行なうことが必要だ。

  すでに国の法律、県の条例は存在するが、当事者団体の方々からは国・県の取り組みでは足りない部分を補い、さらに細やかな支援を最も身近な行政である本市が取り組むべきとのご意見を長年にわたって頂いている。

  既存の市条例に一部言及があり相談窓口も設置されているが、十分に機能しているとも言えない。

  これまでの行政側の対応を改める為にも、議会主導で当事者団体の方々のニーズを伺い、本市単独の条例を作るべきだ。



長年、犯罪被害に遭われた方々を支援し続けてきたフジノにとって、犯罪被害者等支援推進条例の制定は悲願です。

今回の4月の選挙でもその必要性を街頭演説で繰り返し訴えました。

選挙期間中に配布したチラシにも公約として明記しました。

横須賀市議会議員選挙2019で配布したフジノのチラシより抜粋

横須賀市議会議員選挙2019でフジノが配布したチラシより抜粋


2006年から条例制定を訴えてきたのですが、行政が動かないならば、市議会が議員提案で条例を作れば良いのです。

第2に『包括的な差別禁止条例の制定』です。

こちらもチラシに公約として明記しました。

(仮称)包括的な差別禁止条例の制定
  横須賀市は2007年に市制100周年記念式典において『横須賀市人権都市宣言』を行ない、2009年に『人権施策推進指針』を策定し取り組みを進めてきた。

  LGBTs、外国につながりのある方々、インターネットによる人権侵害など多数の新たな課題が増加している中、10年が経過した昨年になってようやく初めて改訂をした。

  『宣言』で人権尊重を謳いつつも、包括的な差別禁止を規定した条例による法的根拠が無い為に、個別の課題への対応を求める議会からの提案に行政側は場当たり的な対応をしてきたと言わざるを得ない。

  一方で他都市ではヘイトスピーチなどを禁止する包括的な差別禁止の条例案の検討が川崎市や相模原市で始まっている。

  本市においても日常生活のあらゆる場面における差別・偏見によって苦しんでいる市民の誰もが人権を尊重されて安心して暮らせるように、そして『横須賀市人権都市宣言』を実現する為にも、議会提案で包括的な差別禁止を目指す条例を作るべきだ。


第3に『自殺対策推進条例の制定』です。

(仮称)自殺対策推進条例の制定
  自殺による犠牲者がようやく2万人台に減少しつつあるが、先進国をみてもこれほどの犠牲者が出ているわが国は異常な状況だ。

  全国的にみると神奈川県の自殺率は低いが、本市の自殺率は常に県の自殺率を上回っている。犠牲者数も1年おきに増減を繰り返し確実な減少傾向とは言えない状況が続いている。

  本市行政は、自殺対策基本法改正に伴って策定が義務化された「自殺対策計画」を2019年に策定し、施策推進の為に「自殺対策推進協議会」をスタートさせた。

  しかし本市の自殺対策は課題が山積みだ。

  計画策定の為の基礎資料として実施した市民アンケート調査では半数以上が自殺対策の取り組みを何も知らないと回答するなど市民意識は喚起できていない。

  アンケートの実施に際しては教育委員会の反対が強く、実際は若年層の自殺や自殺未遂こそ大きな課題であるのに未成年を調査対象に含むことができなかった。加えて国の求める「SOSの出し方教育」の取り組みも本市では不十分である。

  対策の大きな柱である「横須賀こころの電話」も委託先NPOの弱体化によりこころの電話事業の継続そのもの危機的状況にある。

  全国的に先駆けとして自殺対策事業を推進してきた本市も実際は脆弱で取り組みが不十分なのだ。

  そこで、これまでの行政側の取り組みの限界を超えてさらに自殺犠牲者を着実に減らしていく為に、議会提案による条例化が不可欠だ。

  例えば、本市が自殺による犠牲者を可能な限り減らすことを強く宣言すること。犠牲者数を着実に減少させていく取り組みが安定的に継続できるように支援側の人材確保や財源確保などを明記すること。本来は必要なのに現在実施されていない若年層向けの意識調査を実施するること。計画策定の為だけに実施された市民意識調査を定期的に実施すること。全年代・定期的な市民意識調査に基づいて毎年対策を検討すること。自殺にかかわる当事者及び遺族の生の声を実際にお聞きする心理学的剖検を実施すること。その上で本当に必要な取り組みを実施すること。各施策実現の為の財政的な措置を取ること。法定の自殺対策計画の結果を毎年必ず市議会に報告させること。議会による意見や提案を施策に反映させていくこと。

  こうした取り組みを条例化によって法的根拠のあるものとすることで、本市の自殺対策をより精度の高いものにしなければならない。自殺犠牲者ゼロをめざすことは「誰もひとりにさせないまち」の実現そのものだ。


以上の3本です。

どれもフジノにとって長年取り組んできた重要なテーマです。

選挙公約にもハッキリと掲げたフジノは、当選したら『政策検討会議』で絶対に条例提案をすることを決めていました。

だからこそ、まさにこの機会を逃す訳にはいきません。



前期に提案した2つの条例を今回は提案しなかった理由

前期(2017年)にフジノが提案した条例案は4つです。

そのうち、2つの条例案(『性的指向及び性自認の多様性の理解を増進する基本条例』と『性的指向または性自認の多様性を理由とする差別の禁止と課題解決を実施する条例』の制定)はいったん取り下げました。

何故ならば、上地市長の誕生後にフジノが一般質問を行なって『男女共同参画推進条例』を改正すべきだと提案したのですが、実現しました。

そして今年2019年4月1日から『男女共同参画及び多様な性を尊重する社会実現のための条例』としてスタートさせることができました。

フジノがさきに提案した2つの条例案と、この『男女共同参画及び多様な性を尊重する社会実現のための条例』は異なりますが、エッセンスはしっかりと書き込むことができました。

まずはこの条例をしっかりと浸透させて、活用していくことが必要だと考えています。

その為に2つの条例案はいったん取り下げました。

次回の『政策検討会議』は8月29日に開催します。

さて、フジノの提案は今度こそ採用されるでしょうか!?



10年ぶりに「人権施策推進指針」が改訂されて「性的マイノリティの人権」が「その他の人権課題」から単独の課題に格上げされました/フジノの提案、実現しました

10年ぶりに「横須賀市人権施策推進指針」が改訂されました

本日、市民部長から全議員宛に『横須賀市人権施策推進指針(改訂版)』が配布されました。

横須賀市人権施策推進指針(改訂版)

横須賀市人権施策推進指針(改訂版)


現物はこちらです(PDFファイルで58ページあります)。

ぜひご覧下さいね。



10年ぶりの改訂に至るまでの長すぎた道のり

2007年2月、横須賀市は市政100周年を契機に『横須賀市人権都市宣言』を行ないました。

横須賀市人権都市宣言

横須賀市人権都市宣言


ついで2009年1月、この理念を具体化する為の市役所の取り組みのもととなる『横須賀市人権施策推進指針』を策定しました。

横須賀市人権施策推進指針(2009年度版)

横須賀市人権施策推進指針(2009年度版)


フジノは『人権都市宣言』と『人権施策推進指針』の両方の策定に関わりました。

策定を実際に行なった審議会の委員のみなさまはとても意欲的だったのですが(気合いが入っていた方ばかりでした)

「『宣言』も『指針』も横須賀市が全てが初めて行なうゼロからのことだから」

と、いろいろな点でグッと堪えねばならないことがたくさんありました。

フジノ自身、策定の作業中から

「この本文の記述には問題がある」

「人権課題は全て重要なのに優先順位を想起させるナンバリングをしてはならない」

といった不快感を強く感じてきました(例えばこちらのブログ記事など)。

その為、フジノは早くから改訂を求めてきました。

しかし前市長時代には全く動きがありませんでした。

ようやく10年が経って、今日ついに2019年度に改訂版が印刷製本されて発表されました。

これも流れは『横須賀市パートナーシップ制度の誕生』と全く同じです。

2017年の市長選挙の結果、人権意識がとても高い上地市長が誕生してくれたおかげです。

そして就任直後の一般質問でにフジノが改訂を提案し、上地市長が改訂を約束する力強い答弁をして下さった、という経緯です。

長年の提案が実現したフジノとしては

「嬉しいけれど、10年もかかってしまった。あまりにも時間がかかりすぎてしまった・・・」

というのが本音です。



「その他」に押し込められていた「性的マイノリティ」は単独の項目に格上げとなりました

先程も記したとおりで、2009年策定の『横須賀市人権施策推進指針』には問題がいくつもありました。けれども

「横須賀市が初めて作る『指針』だから」

ということで委員のみなさまもフジノもグッとこらえてのみこんだ問題点がいくつもありました。

残念ながら今回の『改訂版』でも改善しきれなかった問題点はまだまだあります。

それでもいくつもの前進がありました。

特にフジノが強く関わってきた『性的な多様性の保障』に関しては、改善がありました。

2009年度版ではこんな扱いでした。

2009年度版「人権施策推進指針」の目次より

2009年度版「人権施策推進指針」の目次より


最後のおまけである『その他の課題』に押し込められていたのです。

けれども2019年度改訂版では、単独の課題に格上げすることができました。

2019年度改訂版「人権施策推進指針」の目次より

2019年度改訂版「人権施策推進指針」の目次より


フジノのメインテーマである自殺対策についても独立した課題とすることができました。



わずか9行の記述から4ページへ増やすことができました

本文中の記述もわずかにこれだけでした。

「性的マイノリティの人権」についての記述全文

「性的マイノリティの人権」についての記述全文


2009年度版ではわずか9行しか無かった記述。

2019年度改訂版では4ページへ増やすことができました。

2019年度版人権施策推進指針の性的マイノリティに関する記述(その1)
2019年度版人権施策推進指針の性的マイノリティに関する記述(その2)
2019年度版人権施策推進指針の性的マイノリティに関する記述(その3)
2019年度版人権施策推進指針の性的マイノリティに関する記述(その4)


フジノは、2006年度に行なわれた『人権都市宣言』策定作業から2019年現在に至るまでの全てのプロセスをみてきました。

(市職員は定年退職や異動がありますのでこの全てを知っているのはフジノくらいしか居なくなってしまいました)

2006年当時に比べれば、大きく状況を変えることができたと感じています。

まさに13年間あきらめずに取り組み続けた政治家フジノの成果だと自負しています。



次期改訂に向けてご意見をぜひください

けれども「これで安心した」「満足した」なんて気持ちはフジノには全くありません。

あなたはこの改訂版『人権施策推進指針』の文章をどう思いますか?

横須賀市がめざすゴールはこんなもので良いと思いますか?

あなたはどうお考えですか?

そこで再びあなたのご意見を求めたいと思うのです。

『人権施策推進指針』は定期的に必ず改訂すべきです。次期改訂に向けて、ぜひあなたのご意見をいただきたいです。

あて先は、こちらです。

Eメール:fujinohideaki@gmail.com

どうぞよろしくお願いします!



同性カップル等パートナーシップ制度の導入へ向けて市長が正式に諮問しました/人権施策推進会議(2018年度第1回)

同性カップル等パートナーシップ制度の導入へ向けて市長から「諮問」がなされました

ついに本日、市長から正式に『諮問書』が出されました!

『同性カップル等パートナーシップ制度』の導入について『人権施策推進会議』に答申を求めたのです。

同性カップル等パートナーシップ制度に関する諮問書

同性カップル等パートナーシップ制度に関する諮問書


全文を記します。

横市人第23号
平成30年(2018年)7月9日

横須賀市人権施策推進会議委員長様

横須賀市長 上地克明

横須賀市の人権施策に関する意見について(諮問)





『横須賀市人権施策推進指針』は、『横須賀市人権都市宣言』の人権尊重の理念に基づき、人権施策推進のガイドラインとして平成21年1月に策定しました。

策定後、10年近くが経過し、社会情勢の変化により人権課題は複雑化、多様化しており、指針も時代に即した内容が必要となっています。

また、性の多様性を尊重する取り組みとして、同性カップルが自由な意思によるパートナーシップ宣誓を行い、市が証明書を発行する制度の導入についての要望が出ています。

このような状況を踏まえ、下記の事項について、貴会議のご意見を賜りたく、人権施策推進会議条例第1条の規定により諮問します。

【諮問事項】

  1. 『横須賀市人権施策推進指針』の改定について

  2. 『同性パートナーシップ制度』について




これによって、今回から『人権施策推進会議』は同性カップル等パートナーシップ制度について議論をしていきます。



ここまで、長い道のりでした

フジノが『性的な多様性の保障』に取り組み始めて11年くらいになります。

まず徹底したのは、こどもたちの命を守ることでした。

優先順位をつけて取り組みを進め、まずは教育委員会への提案を中心に行ないました。

そして、教育委員会との様々な取り組みが軌道に乗ってきた頃、フジノは大人への取り組みにも並行して動き始めました。

フジノが『性的な多様性の保障』に取り組み始めたスタートの頃から、同性婚のかわりに何とか地方議員として実現できることはないかと考え続けてきました。

国が『同性婚』に舵を切る様子は全くありません。

しかし、国が全く動かなくとも、地方自治体としてできることがあるはずだと考えました。

(自殺対策へ取り組んできた経験から、国が動かなくとも地方自治体が先んじてできることはたくさんあることを知っていました)

そう考えて、いろいろな国々の取り組みを調べてきました。

こうしてフジノは、まず2013年3月議会でこのような提案をしました。

「同性カップルを横須賀市長が祝福する取り組みを行なうべきではないか」

そう、証明書ではありません。

『祝福する』という提案をしました。

今でこそパートナーシップ制度は全国に広まりつつあります。

いくつもの自治体が証明書を交付しています。

しかし、フジノが提案をした2013年3月当時はパートナーシップ制度に関する議会質問は、全国でほぼゼロでした。

フジノが調べた限りでは唯一、2012年6月8日の渋谷区議会・本会議で長谷部健議員(当時)が証明書の発行を提案した質問のみです。

今でこそ渋谷区は条例を持っています。

しかし当時の区長の答弁は

「難しいことをいうようでございますけれども、自治事務の範囲内として考えることはできるのかどうか、その辺についても研究する必要があるだろうと、このように思っております」

という極めて消極的なものでした。

その後もしばらくの間、渋谷区議会では動きがありませんでした。

一方、今では渋谷と同じく日本のパートナーシップ制度をリードする世田谷区ではどうだったか。

上川あや議員が初めて提案の質問を行なったのは、2014年9月議会なのでした。

当時、フジノが参考にしたのはドイツのハンブルク市が行なっていた『ハンブルク婚』でした。

ハンブルク市が条例によって同性カップルのパートナーシップ登録をできるようにしたものです。

まさに現在の日本のパートナーシップ制度ととても良く似ている仕組みです。

日本では国が動かない。

それならばあくまでも横須賀だけで実現できることを目指そうと考えた時に、とても有効だと感じました。

けれども渋谷区議会での質疑と答弁を見ると

「証明書の発行などの正面突破は難しいか」

とフジノは考えました。

そこでフジノなりに必死に考え出したアイディアが、『市役所の一室で市長が祝福をする』という方式です。

『市長が祝福をすること』は「実際には公的承認と同じ意味だ」と考えたのです。

証明書という『名』は取れなくても、『実』を取ろうと考えたのでした。

しかし、吉田市長は全く動きませんでした。

あらゆる別の角度からも提案を繰り返しました。何度も何度も提案をしました。

前市長は、かたくなに拒否し続けました。

その間に、渋谷区や世田谷区が2015年11月からパートナーシップ証明書の交付をスタートさせました。

無念でした。

けれども昨年2017年7月、想いを同じくする上地新市長が就任しました。

そして最初の質問の機会である2017年9月議会でさっそく提案をしたのです。

2017年9月議会での一般質問より抜粋

フジノの質問

一方、本市では今も同性カップル等の願いは置き去りにされたままです。

だから本市は選ばれないまちであり、世田谷区のような取り組みを進める自治体へみな引っ越していくのです。本当に情けないことだと思います。

しかし、上地市長が誕生しました。

多様性を前提とした共生社会の実現を目指す「誰も一人にさせないまち」を最終目標とするのが上地市長です。

前市長とは異なり、上地市長ならば、この公的承認の持つ重要な意義を理解して下さり、現に存在するたくさんの人々が愛する人との関係性さえ公的に認められない理不尽さを変えて下さると信じています。

そこで伺います。

【質問1】
今こそ本市も同性カップル等のパートナーシップ宣誓書を受領し、受領書を発行する公的承認の取り組みを実施していくべきではないでしょうか。

お答え下さい。


【質問2】
また、検討にあたっては要綱制定による世田谷方式での迅速な実行を強く推奨しますが、あわせてお答え下さい。

上地市長の答弁

【答弁1】
次に、同性カップル等のパートナーシップを本市が公的に認める取組みを始めることおよびその為の要綱制定についてです。

同性パートナーシップを公的に認める取組みについては、他都市の事例において携帯電話の契約など、効果がみられたことは承知しています。

さきほど藤野議員がおっしゃったようなことはよく理解しているつもりです。

この制度を本市も導入するかについては、やはり当事者の意向を伺いながら、『人権施策推進会議』において議論をしながら、前向きには進めていきたいというふうには考えています。


【答弁2】
なお、『要綱』による制度の内容については世田谷区など関係自治体からの運用状況などを聞きながら、研究をしてまいりたいというふうに考えます。

この上地市長の答弁がようやく今日実現して、『人権施策推進会議』での議論がスタートするのです。



ここからが新たなスタートです

ここまで本当に長い道のりでした。

しかし、ここからが新たなスタートです。

『人権施策推進会議』で配布された資料や当日の様子などを見ると、まだまだ苦難の道のりになりそうです。

具体的には次回のブログで改めて報告します。

どうか市民のみなさま、『人権施策推進会議』に注目して下さい。

よろしくお願いいたします!



2017年9月議会・一般質問

藤野英明です。よろしくお願いします。

一般質問に立つ藤野英明

1.SOGIに関する様々な課題を積極的に解決する為に計画的かつ総合的な取り組みを行なう必要性について

メディアでは性的指向・性自認の多様な在り方や当事者を、『性的マイノリティ』や『LGBT』という単語で表現していますが、人口の6%も存在しておられる方々を僕は『マイノリティ』だと思いませんし、『LGBT』という表現にも様々な問題があることから、どちらの単語も適切ではないと考えています。

しかし国際的な表現であるSOGIが残念ながら浸透していない為、今回の質問で僕は『いわゆる性的マイノリティとされる方々』との表現を用います。

一般質問に立つ藤野英明


それでは質問に入ります。



(1)明確な立法事実の存在に対する市長の認識について

これまで僕は、歴代の市長教育長部課長らにいわゆる性的マイノリティとされる当事者の方々と実際に会っていただき、その生きづらさを生の声でお聴きしていただきました。

同時に、議会質疑を10年近く続けることで、当事者の方々が社会で日々直面している生きづらさや困難等をお伝えし、改善を求めてきました。
 
一方、市民のみなさまがこの問題をいかに受け止めているかに関する客観的なデータが無いことから市民への調査を提案してきました。

そして本市は2016年度の『男女共同参画に関する市民アンケート調査』において、市民・市職員・高校生らにいわゆる性的マイノリティに関する意識調査を実施しました。

2016年度「男女共同参画に関するアンケート調査」報告より

2016年度「男女共同参画に関するアンケート調査」報告より

 
その結果、「性的マイノリティの方々にとって偏見や差別などにより生活しづらい社会だと思うか」との設問に対して、「思う」「どちらかと言えばそう思う」との回答は、市民77.5%、市職員85.6%にものぼりました。

つまり、市民の約8割もの方々も性的な多様性が保障されておらず、偏見・差別があり、当事者が生活しづらい現状を認識しておられることがデータでも明らかになりました。

この結果から、いわゆる性的マイノリティとされる方々への差別的扱いや人権侵害、暴力等の様々な困難を政治・行政が解決すべきとの『立法事実』が存在することが改めて明確になったと僕は受け止めました。

そこで伺います。

【質問1】
市長は、対応が必要な『立法事実』が存在すると認識しておられるでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)

(2)本市の基本構想・基本計画・条例・計画に性的な多様性の存在と諸課題への対応を明記する必要性について

はじめに、『基本構想』『基本計画』の見直しについて伺います。
 
『基本構想』とは、地方自治体が目指す将来像や在るべき姿を定めたもので、行政が取り組みを進める上で最も重要な存在とされています。

本市の現『基本構想』は対象期間を2025年度までとしており、高齢者や障がいのある方々との「共生」は謳われていますが、性的な多様性に関する記述は一切ありません。

この『基本構想』に基づいて作成される『基本計画』は行政の各分野で作られる個別の計画を束ねる最重要計画です。

横須賀市基本計画(2011-2021)

横須賀市基本計画(2011-2021)


本市の現『基本計画』は2021年度までが対象期間ですが、旧来の男女二元論に基づいた「性別」に関する記述はありますが、性的指向・性自認や性的な多様性の保障に関する記述は一切ありません。

自治体にとって最上位の存在である『基本構想』『基本計画』において、実際は多数存在しているいわゆる性的マイノリティとされる方々について一切記述をしないということは、本市が公的に存在していないことにしているのと同じです。

それは、差別や偏見をはじめとする日々の生きづらさの固定化につながっており、これは明らかな『行政の不作為』だと僕は考えています。

一般質問に立つ藤野英明


かねてから性的な多様性と共生の地域社会の実現を両者に明記する必要性を感じてきましたが、新たに上地市長が就任して、先日の所信表明の中では任期中に『基本計画』の見直し作業に着手する、その際は『基本構想』も併せて見直し作業を行なう、と述べて下さいました。

そこで、市長に伺います。

【質問2】
『基本構想』と『基本計画』の見直し作業においては、性的指向・性自認にかかわらず多様性を認め合い、誰もが自分らしく暮らせる共生の地域社会の実現を目指すことも新たに記すよう検討を指示していただけないでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)


次に、本市の『男女共同参画推進条例』の改正について伺います。
 
当事者の声に加えて、市民アンケートからも立法事実が存在することを指摘しました。

アンケートではその解決策として最も回答が多かったのが「法律等に性的マイノリティの方々への偏見や差別解消の取り組みを明記する」でした。

立法化、条例化が市民から求められています。

一般質問に立つ藤野英明


現在、本市には『男女共同参画推進条例』(以下、現行条例と呼びます)がありますが、旧来の男女二元論に終始していて、性的な多様性の存在そのものが一切記述されていません。

2002年4月の施行から15年が経ち、人権尊重の為に作ったはずの現行条例が、時代の要請にも市民の求めにも対応できていない上に、社会的排除の現状を固定化することにつながっていると言わざるをえません。

そこで僕は前市長に対して、2013年第4回定例会2015年第4回定例会と2度にわたって、現行条例の改正を提案してきました。

しかし前市長の答弁は消極的で、現行条例でも性的マイノリティとされる方々の存在も読み取れる、改正は必要無い、との答弁を繰り返すばかりでした。
 
こうした本市の遅れた姿勢をよそに、すでに全国では『小金井市男女平等基本条例』『多摩市女と男の平等参画を推進する条例』『文京区男女平等参画推進条例』等をはじめ、条例の中に性的指向・性自認等について明記して、人権への配慮、差別の禁止、DVやセクシュアルハラスメント、暴力行為の禁止等を明文化しています。

現行条例は5年以内の見直しを明記していますが、最新の改正をした2013年4月の施行からもすでに5年が経っており、必ず見直しを行なうべきです。

見直し規定を定めた附則

見直し規定を定めた附則

 
そこで市長に伺います。

【質問3】
いわゆる性的マイノリティとされる方々への差別や偏見、人権侵害や暴力の禁止等を明文化する方向で現行条例の改正を始めるべきではないでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)


次に、現在策定作業中の『第5次男女共同参画プラン』について伺います。

前市長のもとで策定がスタートした『第5次男女共同参画プラン』の概要が8月の男女共同参画審議会で示されました。

そこには、新規事業に「多様な性に対する理解の促進」が1つ加えられただけで、基本理念や施策方針にいわゆる性的マイノリティとされる方々に関する記述は無く、数値目標も設定されていません。

前市長の方針のままに『プラン』が完成してしまえば、基本構想・基本計画・現行条例と同じく『行政の不作為』が繰り返されていくでしょう。

一般質問に立つ藤野英明

 
本来、プラン策定の目的は、性に起因する差別や偏見を無くしていくことにあります。

様々な性的指向・性自認を持つ方々は、まさに典型的な男女のありようにあてはまらないという理由で差別を受け続けてきた方々であり、『プラン』がその存在を無視するのは、本来の目的に反しています。

一方、他都市ではすでに計画にも性的な多様性の存在の明記とともに、総合的な課題解決に向けた体系的な取り組みを明記しています。

審議会の作業中でありその議論は尊重されるべきとはいえ、前市長の方針に沿った事務局原案を大幅に変更すべきです。

そこで市長に伺います。

【質問4】
本市の『プラン』においても、そもそも基本理念や取り組みの方向性に性的な多様性の存在と共生の実現を目指すことを明記した上で、総合的な課題解決の取り組みを
体系的に位置づけるべきではないでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)


【質問5】
また、プラン策定には当事者の方々の参加が不可欠ですが、現在の審議会は当事者不在でおかしいと思います。この現状をどのようにお考えか、お聞かせ下さい。


(→市長の答弁へ)


次に、2013年に策定された『性的マイノリティに関する施策』について伺います。

性的な多様性を保障する為に本市ではすでに様々な取り組みを進めてきました。

中には、市立病院での同性パートナーを含む手術同意指針等、他都市から問い合わせがくる先進的な取り組みもあります。

しかし、残念ながら障がい・こども・高齢の分野のように行政計画を策定し総合的な取り組みを計画的に実施してきた訳ではありません。

課題に出会うたびに僕やNPOが提案して、熱意ある市職員とともに、一つずつ手探りで実現してきたのが実情です。

一般質問に立つ藤野英明


本市が発表している唯一の公的文書として、2013年に策定されたA4用紙2枚の『性的マイノリティに関する施策』があります。

横須賀市「性的マイノリティに関する施策」

横須賀市「性的マイノリティに関する施策」


この位置づけは策定時から不明確でした。

また、対象期間も数値目標も無く、PDCAサイクルで進行管理もできません。取り組み内容も、2017年現在、求められている内容には全く足りていません。

そこで市長に伺います。

【質問6】 
そもそもこの『性的マイノリティに関する施策』とはどういう位置づけの書類なのでしょうか。お答え下さい。


(→市長の答弁へ)


【質問7】
内容的にも不備が多く改定が必要ですが、この際『性的マイノリティに関する施策』を発展させて、明確に行政計画に格上げすべきではないでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)


【質問8】
また、行政計画に位置付けるか否かにかかわらず、対象期間の設定、数値目標の設定、総合的な課題解決に向けた取り組みの充実、進捗管理などを明記する必要があり、全面的な改定が必要ではないでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)

(3)同性カップル等の存在を公的に認め、その権利を守る取り組みの必要性について

はじめに、同性カップル等のパートナーシップ宣誓の仕組みを本市が実施する必要性について伺います。

マスメディアの報道の誤りによって多くの国民が同性パートナーシップを同性婚と誤解していますが、実際には全く異なります。

実際のパートナーシップ宣誓とはどのようなものか、ぜひみなさまに知っていただきたいと願っています。

一般質問に立つ藤野英明


同性婚は法的に結婚を認め、様々な権利と義務が付与されるもので国において議論すべき性質のものですが、全国の自治体が取り組みを始めている同性カップル等のパートナーシップには法的な効果は何もありません。

あくまでも自治体が公的に同性カップル等の『存在』を認めただけのものです。

また、僕がしつこく同性カップル『等』とあえて『等』を加えて述べているのにも理由があります。

パートナーシップの対象を同性カップルだけ、つまりゲイ・レズビアンの方々だけに限定すれば、トランスジェンダーの方々は誰もが戸籍の変更を行なえる訳ではありませんので、パートナー両方がトランスジェンダーの当事者である場合には宣誓ができなくなってしまうのです。

制度が新たな排除を生むのは問題なので、僕はパートナーシップの対象を同性カップル『等』とすべきだと考えています。

ちなみに札幌市ではこの考えを採用しています。

さて、2015年11月に全国で初めて渋谷区と世田谷区でスタートし、その後、三重県伊賀市、兵庫県宝塚市、沖縄県那覇市、北海道札幌市などの自治体が同性カップル等のパートナーシップを公的に示す書類の交付を開始しました。

渋谷区の取り組みは証明書の発行費用が高額にのぼることなどハードルが高く、現在では、要綱で証明書発行を可能にした「世田谷方式」が主流となっています。

パートナーシップ宣誓の手順は次の通りです。

事前に役所に連絡をした上で必要書類を提出し、申請書に署名をして、パートナーであることを宣誓します。そして役所は受領証を発行します。

当事者は20歳以上、他に配偶者やパートナーがいてはならない等いくつかの条件があります。

導入をした6自治体に共通しているのは、人権を尊重し、多様性を認め合い、誰もが自分らしく暮らせる社会にしたいという理念です。

具体的な法的効果は無いのに何故あえて実施するのか。

それは、同性カップル等が日本にも存在しているということを可視化する為の取り組みなのです。つまり、人々の意識を変えてもらうことが最大の目的なのです。

もちろん、当事者の方々にとっても結婚式での誓約や婚姻の届出に近いものを提供しその存在を祝福し、不平等や差別からの全人的な回復を目指すことも目的です。

さらに、当初予想していなかった民間企業の動きも広がっています。

公的な承認を重んじた企業が動き始めました。

例えば不動産会社と金融機関が同性カップル等の住宅ローンを認めるようになり、生命保険会社は保険金の受け取り人にパートナーを認め、携帯電話会社も家族と同じ扱いの割引を始めました。

このように、企業の理解と動きを促すことにも成功しています。 

一般質問に立つ藤野英明


ところで今回の質問では、あえて申し上げたいことがあります。

全国初の導入自治体となった世田谷区ですが、そのきっかけは2014年9月の世田谷区議会上川あや議員が同性パートナーシップの公的承認を提案したことでした。

上川議員が質疑の前に行政側に示した参考資料には、実は、2013年3月に横須賀市議会で行なった僕の質疑・提案が記されていました。

つまり、世田谷は横須賀を参考にしたのです。

世田谷区より1年半も前に僕が提案をしていたのに、無理解な前市長の提案拒否によってわがまちは全国初のパートナーシップ導入の栄誉を逃してしまいました。

その後の世田谷区の躍進は全国に知られている通りですが、人口も増加を続けています。

一方、本市では今も同性カップル等の願いは置き去りにされたままです。

だから本市は選ばれないまちであり、世田谷区のような取り組みを進める自治体へみな引っ越していくのです。本当に情けないことだと思います。

一般質問に立つ藤野英明


しかし、上地市長が誕生しました。

多様性を前提とした共生社会の実現を目指す「誰も一人にさせないまち」を最終目標とするのが上地市長です。

前市長とは異なり、上地市長ならば、この公的承認の持つ重要な意義を理解して下さり、現に存在するたくさんの人々が愛する人との関係性さえ公的に認められない理不尽さを変えて下さると信じています。

そこで伺います。

【質問9】
今こそ本市も同性カップル等のパートナーシップ宣誓書を受領し、受領書を発行する公的承認の取り組みを実施していくべきではないでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)


【質問10】
また、検討にあたっては要綱制定による世田谷方式での迅速な実行を強く推奨しますが、あわせてお答え下さい。


(→市長の答弁へ)


次に、同性カップル等の里親認定について伺います。

2017年4月5日の毎日新聞は、全国で初めて大阪市が男性カップルを里親認定しこどもを委託したことを大きく報道しました。

続けて、後日、全国の児童相談所設置69自治体に対して里親認定の基準を問う調査報道がなされました。

本市の回答は

「同性であることを児童相談所がどう評価するか分からない」

というあいまいなものでした。

しかし、現状では大阪市以外のまちではゼロである訳ですから、本市と児童相談所は実質的に同性カップル等を里親制度から排除していると指摘せざるをえません。

海外では同性カップルが里親になっている事例は多く同性カップルに育てられたこどもに関する研究もありますが、異性愛カップルに育てられたこどもと何ら変わりはありません。

したがって、本市と児童相談所の姿勢は明らかにおかしいです。

里親の登録条件は各自治体によって異なります。

本市には東京都のように差別的な性的指向・性自認を理由とした除外基準こそ設けていませんが、乳児院・児童養護施設で暮らすこどもの数の多さに比べて圧倒的に少ない里親の貴重な成り手を現実的に排除している実態があるならば、運用も含めて改善すべきです。そこで市長に伺います。

【質問11】
性的指向・性自認にかかわらず、他の里親希望者と同様の里親認定のプロセスを受けられるようにすべきではないでしょうか。

お答え下さい。

(→市長の答弁へ)



次に、不動産業者に協力していただく新たな仕組みづくりについて伺います。

いわゆる性的マイノリティとされる方々の住宅物件探しに対して、本市では民間の不動産業者は大変協力的です。

行政との関係も良好で、これまで本市は『商工会議所・不動産部会』へ情報提供をしたり、事業者は本市主催の講演会に参加して下さっています。
 
一般質問に立つ藤野英明


ただ、当事者にはこうした事実がいまだ知られていません。依然、物件探しは心理的なハードルが高い状態が続いています。

そこで、市長に提案します。

【質問12】
当事者のみなさんに心理的ハードルを下げて頂く手段として、すでに協力的な姿勢で同性カップル等に賃貸や売却を行なっていただいている不動産業者に対して、本市からレインボーフラッグやシール等を提供して、店頭に掲出するよう依頼していただけないでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)

2.昨年末に市職員を対象として試行した「フードドライブ」を本格的に実施し、外部にも周知する必要性について

2016年3月議会での僕の提案を受けて、昨年2016年末に福祉部自立支援担当が中心となり、市職員から食料の提供を募る『フードドライブ』を試行しました。

部局を超えてたくさんの職員が協力し、職員フードドライブにはとても多くの食料が集まりました。

この集められた食料を、福祉部やこども育成部等の窓口にいらした年末をのりこえることが難しい困窮世帯の方々に対して、提供することができ、取り組みは成功でした。

一般質問に立つ藤野英明


今年もあと3カ月で年末を迎える為、今このタイミングでどうしても市長に伺いたいと思います。

【質問13】
昨年の試行の成功を受けて、今年も『フードドライブ』を必ず実施すべきではないでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)


ところで昨年は『フードドライブ』の実施を公表しませんでした。

あくまでも相談の為に窓口に訪れた方々に対して内々に提供した為、集められた食料が年が明けてもかなり残ってしまいました。もちろん捨てた訳ではありません。賞味期限が長いものは今でも配布しています。

ただ、必要とする方々全員に渡せなかったこと、善意の食料を余らせるもったいなさが残念でなりませんでした。

年末年始にかけて食料が必要な方々は多くいらっしゃるので、もしも外部に対して広報をしていたならば、もっとたくさんの方々が食料を受け取れていたはずです。

一般質問に立つ藤野英明


そこで市長に伺います。

【質問14】
『フードドライブ』の実施にあたっては市民に対してもきちんと広報することで、可能な限り多くの方々に食料を提供できるようにすべきではないでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)



市長の答弁

藤野議員らしい質問で、いろいろ考えさせられました。

(今日の答弁は)現状での答えだというふうに理解していただいて。

私も人権主義者。あらゆる差別は大嫌いだから、その辺も気持ちは一緒ですので。

ただ、現状立ち止まって考えた時にできうることというのを前向きに考えたい、ということでの答えとなります。これはまずはご理解いただきたいというふうに思います。


【答弁1】
まず、性的マイノリティとされる方々への取組みにかかる『立法事実』の存在に関する認識についてです。

『立法事実』とは、法律を制定する場合の基礎を形成し、その合理性を支える社会的な事実とされています。

アンケート結果は『立法事実』のひとつの要素であると思いますが、『立法事実』という為には社会的な事実の精査という要素も必要になると思います。

性的マイノリティとされる方々は、日常の何気ない言葉に傷つき自らセクシャリティを周囲の人に話せず悩んだりすることは、理解しています。承知しています。

そのような市民を支援する為に具体的に何をすべきかということは、絶対に考えなくてはならないというふうに私も考えています。

性的マイノリティに関する取り組みは今後も継続していきますが、アンケート結果に加え、悩んでいる方々に寄り添い、実態を踏まえた検討を行なっていくことが必要であるというふうに認識はしています。




【答弁2】
次に、本市の『基本構想』および『基本計画』に、性的な多様性の存在と諸課題への対応を明記する必要性についてです。

横須賀市は『基本構想』に「健康でやさしい心のふれあうまち」を掲げ、全ての人々が互いの存在を認め合い、差別を受けることなく生活できる環境づくりに取り組むことを定めています。

性的な多様性を認め合い、誰もが自分らしく暮らせる共生社会の実現を目指すことは、『基本構想』が掲げる内容と合致するところでは当然あると思っています。

『基本構想』および『基本計画』の見直しの際、共生社会を実現するという文脈の中で、性的多様性等の言葉をどのように使えるかと、今後の施策の展開を踏まえ、ぜひ前向きに検討してきたいというふうに考えています。




【答弁3】
次に、性的多様性などの視点を『男女共同参画推進条例』に明記することについてです。

『男女共同参画推進条例』に性的多様性などに関する文言を明記するという課題については、他の自治体の条例などを研究し見直しを行なってまいります。

条例改正の際には、『男女共同参画審議会』の意見を聴き、適切に対処していきたいというふうに私は考えています。




【答弁4】
次に、『第5次男女共同参画プラン』に性的な多様性の存在と共生の実現を明記し、総合的な課題解決の取組みを体系的に位置づけることについてです。

『第5次プラン』の策定については、本年5月に『男女共同参画審議会』に諮問を行なったところでありまして、今年度中に答申をいただくことになっています。

同プランは、家庭や社会における男女の在り方が中心的なテーマとなりますけれども、加えて性的な多様性に関わる課題について、総合的な体系の中で施策の1つとして位置付ける方向で審議会に諮り、ぜひ検討していきたいというふうに考えます。




【答弁5】
次に、『男女共同参画審議会』における性的マイノリティ当事者の不在についてです。

『横須賀市男女共同参画審議会』は、学識経験者、弁護士に加え、労働・教育・福祉など多岐にわたる分野の委員14名で構成されています。

審議会では、専門的な学識経験者からの知見や様々な分野からの指摘もあり、現状の中でこれは尽くしていきたいということはこれはご理解をいただきたいというふうに思います。




【答弁6】
次に、『性的マイノリティに関する施策』という文章の位置づけについてです。

本市は平成19年に『人権都市宣言』を行ない、この『宣言』に込められた人権尊重の理念をより確実に進める為めの道しるべとして『人権施策推進指針』を策定しました。

『性的マイノリティに関する施策』は、この『指針』をよりどころにして『施策』を策定したものであって、『指針』と一体のものとして位置付けられるというふうに認識はしています。




【答弁7・8】
次に、性的マイノリティに関する施策を行政計画に格上げするべきではないか。またその是非に関わらず目標設定などを明記したものに全面的に改定する必要についてです。

『人権施策推進指針』については平成30年度から改定作業を行なう予定です。

『指針』の改定の際には、性的マイノリティなど近年顕在化してきた課題の位置づけの変更を検討しています。

その上で、施策の検討にあたっては『行政計画』として対象期間・数値目標の設定・進捗管理などについて今後の在り方をぜひ検討して見直していきたい、というふうに考えます。




【答弁9】
次に、同性カップル等のパートナーシップを本市が公的に認める取組みを始めることおよびその為の要綱制定についてです。

同性パートナーシップを公的に認める取組みについては、他都市の事例において携帯電話の契約など、効果がみられたことは承知しています。

さきほど藤野議員がおっしゃったようなことはよく理解しているつもりです。

この制度を本市も導入するかについては、やはり当事者の意向を伺いながら、『人権施策推進会議』において議論をしながら、前向きには進めていきたいというふうには考えています。




【答弁10】
なお、『要綱』による制度の内容については世田谷区など関係自治体からの運用状況などを聞きながら、研究をしてまいりたいというふうに考えます。




【答弁11-1】
次に、本市児童相談所は同性カップルを里親認定のプロセスから排除するのをやめて、他の里親希望者同様の扱いをすべきではないかについてです。

マスコミの取材に対して本市が、「同性であることを児童相談所がどう評価するかわからない」と明確な回答をしなかったとのご指摘ですが、実はそうではなくて、電話取材の中、里親の認定基準は国の基準に従っているだけであって、本市独自の基準は設けていません。

その為、「このような相談があった場合、その都度評価していくことになります」という趣旨で回答したということを確認しました。

(答弁漏れがあり、この答弁の続きがこちらです)




【答弁12】
次に、同性カップル等に賃貸や売却を積極的に行なう店舗に、市からレインボーフラッグやシール等を提供し、掲出を依頼することについてです。

性的マイノリティについての理解がある店舗であることを示す為の啓発物品の提供については、物品の種類、効果的な配り方などをぜひ考えていきたい、というふうに思います。




【答弁13】
次に、昨年末に市職員を対象に試行実施したフードドライブを、今年も年末に実施することについてです。

昨年末、実施した職員フードドライブでは多くの市の職員から、家庭で不要となった食品を持ち寄っていただいたほか、フードドライブの設立を計画する団体や、緊急備蓄食料を提供したいとする団体からも食品の提供を受けて、生活困窮相談の窓口などでお困りの方々に配ることができました。

この取組みは大変良いことだと思いますので、今年の年末にもぜひ行ないたいというふうに考えます。




【答弁14】
次に、フードドライブの実施を困窮しかねない方々に提供することについてです。

現在のフードドライブでは福祉部の生活困窮担当を中心に、こども育成部の給付窓口でも必要性を判断して食料を提供しています。

今後は高齢・障がい・ひきこもり・子育て世代など様々な要因で生活にお困りの方々を地域で支えるそれぞれの拠点にも広くお知らせし、情報網を広げ、ニーズに応えたいというふうに考えています。




【答弁10-2】
先ほどの、「他の里親同様の扱いをすべきではないか」の質問の中で、ちょっと抜けてました。趣旨が明確でなかったので。

ご相談があった場合、その都度評価していくことになりますという趣旨で回答したことを確認しました、という。ですから、このあとに抜けていました。

ですから排除しているということでは無くて、これまで同性カップルからの相談実績はありませんが、ご相談いただければ普通のプロセスを踏んだ上で可否を判断していくことになっています。これが抜けていました。

以上です。



フジノの再質問

市長、ご答弁ありがとうございました。

議員時代に、「(市長の)答弁に対して『前向きなご答弁をありがとうございました』と言うのはおかしいよ」と。「(市長と議会は)対等な立場でまちづくりを進めていくんだから、感謝じゃなくて一緒に議論していく、作っていく仲間だからお礼を言うのはおかしい」というのを、『旧ニューウイング横須賀』におられた一柳議員・上地議員から教わりました。

ただ今日は率直に「ありがとうございます」と申し上げたい気持ちでいっぱいです。

この10年間、蒲谷市長時代から本当に長い間、当事者の方々にご苦労をおかけして、そして議会質疑も繰り返し繰り返し行なってきました。

それが今日、ほぼ解決された。

解決されていく方向性が、上地市長によって打ち出された。

本当に感動しかありません。

「ありがとうございます」と心からお伝えをしたい。

そしてインターネットでみておられる、いわゆる性的マイノリティとされる方々も同じふうに思っていると思うんです。

この横須賀が復活に向けて動いている。

『誰も一人にさせないまち、横須賀』を最終目標として動いている上地市長の姿勢が、明確に表れた答弁だったと強く評価したいと思います。ありがとうございます。

その上で、もう少し細かくお聞かせいただきたいと思います。

実はもっとひどい答弁が返ってくると思っていたので、全然違う再質問を考えてしまっておりました(議場、爆笑)。




まずいちばん最初に伺いたいことは、やはりこの問題も所信表明の時にお聞きしたことと同じで、市民の方や全国の方の間に誤解が広まっているんです。

前市長が、僕の提案を受けて作ったいろんな施策を、前市長が選挙に敗れたことによって、上地市長によって止められてしまうんじゃないか、と。遠く九州の方から質問を受けたことがあります。

でも、それは違う、と。

僕が応援している上地さんは、横須賀のイメージを外から聞くと灰色だという回答がある。それを『レインボー』にしたい。

『レインボー』にしたいとおっしゃっている。その意味をぜひご理解いただきたい。

「『レインボー』というのは性的な多様性の象徴を表す『レインボー』ですから、その言葉の意味をぜひご理解いただきたい」

というふうに申し上げてきた。

ただ、なんか心配をしておられる方がやたら多かったことが印象に残っています。

そして、副市長が選ばれました。

僕はその時にまた市民の方に、横須賀でいちばん最初に性的マイノリティとされる当事者の方に会ってくださったのが、元教育長である永妻副市長。

この布陣である今、横須賀市役所が変わらないはずがない。

上地市長によって後退させられることなんか絶対に無い、というふうにお伝えをしてきました。

ただ、まだ懐疑的な方が居た。

でもこの答弁を聞いて、変わったと思うんですね。

【再質問1】
ただ、やはり歴代の市長らにお願いをしてきたことを上地市長にもお願いしたいと思います。

ぜひ当事者の方々にお会いしていただけないか。

きっと上地市長のことですから、上地市長のまわりにたくさんの人が集まっていて、性的マイノリティとされる方々もおられると思うんですが、改めて、こどもからご高齢の方々まで本当に多様な性的マイノリティとされる方々がいらっしゃるので、ぜひ機会を設けますのでその時にはじかにお会いしていただけないでしょうか。

お答えください。



上地市長の答弁

ぜひお会いしたいし、こちらからもお願いをしたいと思っています。

あらゆる人権・差別に、私は、うちの親父は前にも話したようにいろいろな差別を受けてきた人間で、非常に過敏です、私にとっては。

あらゆる差別を無くしたい、というのが私の政治の根幹です。

おもしろいことにね、この立場(=市長)になって、行政が『人権』っていう概念を出した時に、同和問題もあり、様々な問題もあるんだけれど、新しい概念が生まれた時に、ここに訴求もしないのに「ここ(=条例の文章)に入ってるじゃないか」って役人って決めつけるの。

おかしいんだよね。

だから、新しい事実が出てきた時に、それを持ちあげて社会を改革していかなくちゃいけない。これは当たり前の話で。

非常にこの体質に対して、私、憤慨している。この立場になって。

だから、『人権』っていう概念の中に男女共同参画社会があって同和の問題もあって、性的マイノリティっていうのはまた「これも同じ概念」っていうのを整理の仕方をしちゃうのね。

まあこういう言い方はいけない、おかしいかもしれないけれど。

そりゃ違うだろう?と。

時代が変わった時に、新しい差別が行なわれた時には、それはもう1回持ち出して、社会の啓発運動に先導的な役割を行政も政治も行なわなければいけない。

これは当たり前の理屈だと思ってます。

だからその意味で、6%はマイノリティではなくて、差別が存在する以上そこに光を当てなきゃいけないというのは政治では当たり前の話です。

その意味ではどんどん前にしてそこを進めていって変えていきたい。

それは私の政治のテーマなんで。ぜひ話をさせていただきたいと思ってます。

よろしく!



フジノの再質問

嬉しくて本当に涙が出そうになってまいります。

「ああ、やっぱり上地市長に交代して良かったな」

っていうのをつくづく感じざるをえません。

『基本構想』『基本計画』の見直し作業についてのご答弁も素晴らしいのひと言に尽きます。

世田谷区などはすでに基本構想に盛り込んでいるんですが、今まさにご答弁していただいた同じ問題意識で、新たな人権課題が出れば、きちんとそれを位置付ける。

上地市長がおっしゃったように「誰もが平等に扱われる」というような文言があると行政はその(文言の)中に含まれると整理してしまうというのは、本当は違うんです。

その想いは上地市長とまさに同じで、本当にありがたいなというふうに、感謝の言葉ばかりが出てきてしまいます。

そして質問に入りますが、『現行条例』の改正について、これも見直しを行なっていただくというご答弁をいただきました。

これはもう本当に極めて画期的なことで、(記者席を振り返りながら)神奈川新聞がもしも取材に来ていたら、「明日トップで取り上げてくれよ」というくらいに大きな出来事です。

ただ、もう少し詳しくお聞かせ下さい。

今、この短い答弁調整の期間で、見直しを決めた。ただ、やっぱり僕はもっとお聞きしたい。

【再質問2】
今の時点でわかっていることで結構ですので、どのようなスケジュール感で見直しをおこなっていくのをお考えか、お聞かせ下さい。



上地市長の答弁

条例改正は、『第5次男女共同参画プラン』の初年度となるので、平成30年度にこれまでの課題を踏まえて、『男女共同参画審議会』において『男女共同参画推進条例』の見直しを検討していきたい。

平成30年にはやっていきたい。

つまり来年にはぜひそれを進めてみたいというふうに思っています。



フジノの再質問

ありがとうございます。

現在、全国で27の自治体が条例にきちんと明記しているんですが、横須賀市は全国で28番目にこれでなるのとだと思います。

そして、神奈川県内では初めて明記する先進的な自治体に横須賀市は生まれ変わるんだなというふうに、今感動しているところです。




続いて『第5次男女共同参画プラン』について伺います。

これもご答弁としては大変ありがたい内容の答弁だったなというふうに思っています。

実は本市の状況というのは立ち遅れています。

国のレベルにおいても、2010年12月17日に閣議決定された国の『第5次男女共同参画基本計画』にも施策の基本方向という大枠の部分に、すでに取り組みではなくて施策の基本的方向性、そしてその下位の具体的な施策においても記載があります。

そして、『計画』に明記している自治体は、県内でいえば横浜・相模原。

つい先日、高岡法科大学という大学の谷口洋幸教授が調査を全国の自治体に悉皆調査をして下さったんですが、『計画』に明記しているという自治体が23.2%。

あくまでも回答した中で23.2%だったんですが、もう2割以上がきちんと明記しているんですね。

【再質問3】
ですから、今回、施策の1つとして位置付けるというご答弁ではあったんですが、全国的にみても国の状況からみても遅れている状況を思うと、施策の1つとしてではなくて、基本的な想いの部分にも明記をしていただけないかという想いが強くあります。

その点について上地市長のお考えをお聞かせ下さい。



上地市長の答弁

『格上げ』という意味では、そこには明記したいというふうには思っています。

ただ、藤野議員ね。

「横須賀が何番目」だとか何とかでは無くて、そこに困っている人・人間がいれば何かするということなので、それで横須賀が誇らしげだとかっていうことは私はあまり感じている訳では無くて、ただその想いが伝わって困っている人がいればそういう人にはできるだけ早く表に出して、改革するのが政治・行政の役割だということだけは理解して下さい。

ですから、『格上げ』したことが実効性あるものであるならばどんどんやりたいし、その辺はちょっと検討させてもらえればというふうに思います。



フジノの再質問

ありがとうございます。

言い訳みたいなものなのですが、決して僕も栄誉が欲しくて質問しているつもりは決してございません。

それから続いての質問なんですが、『プラン』の策定は『男女共同参画審議会』が行なっていて、現行のメンバーの中には有識者もおられて、当事者はいないけれども十分に対応できるというお話がありました。

ただ、やはり僕の心の中では、これまでずっと障がい福祉に関わってきて、決まり文句というかキャッチフレーズがあるんです。

「わたしたちのことを抜きに、わたしたちのことを決めないで」

という言葉があります。

【再質問4】
現行の任期中については、「(委員を)差し替えろ」とか「新たに加えろ」ということは僕もさすがに申し上げませんが、任期が切れて審議会のメンバーの改選がなされる時には、ぜひ当事者の方も参加していただけるような検討をしていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。



上地市長の答弁

みなさんと諮りながらその辺で検討していければと思います。

ただそれにはそういう空気が醸成できなければいけないし、皆さんにお話を諮らなければいけないし、私は前向きにそういうふうには検討していきたいというふうに考えます。



フジノの再質問

ありがとうございます。

続いて、『性的マイノリティに関する施策』の位置づけに関連して伺います。

『人権施策推進指針』を拠り所として作った一体的なものであるという答弁は承知いたしました。

【再質問5】
ただちょっと聞き逃してしまったことがあるので再度ご答弁をお願いしたいんですが、この『性的マイノリティに関する施策』を『行政計画』に格上げすべきではないか、という点について、申し訳ありません、聞き逃してしまったので再度、ご答弁をいただけたらと思います。

上地市長の答弁

『行政計画』に格上げするという質問ですね。

『指針』については平成30年から改定作業を行なう予定であることは事実です。

それから『指針』の改定の際には、性的マイノリティなど顕在化した課題の位置づけの変更を検討したいと思います。

その上で、施策の検討にあたっては『行政計画』として、対象期間・数値目標の設定・進捗管理などについて、今後の在り方を検討し見直していきたいというふうに考えます。

元々これは『指針』であっても一般論でいう『行政計画』と言われているものなんです。

たぶん概念が違って、『基本構想』があって『基本計画』があって、っていう中の『行政計画』だっていうふうにたぶん認識されてたと思うんだけど、行政の今の現状はね、『指針』でもこれ『行政計画と呼ばれるものだということを話し合った。

でもそれは藤野議員が言う『行政計画』ではないので、藤野議員の思う『行政計画』に格上げしたい、という話を私はさせてもらいました。

以上です。



フジノの再質問

ありがとうございます。確認ができました。




続いての質問に移りたいと思います。

同性カップルなどのパートナーシップ宣誓による公的承認の取り組みを本市も実施していくべきではないか、ということについてです。

ご答弁は、最初に上地市長が「現状でできること」ということでご答弁をいただいた通りで、まずはその空気感の醸成、あるいは条例改正が行なわれて法的な体系も整ったところで市民の方々の、当事者の方々のアクションも求めていく、というふうな意味に受け止めたんですが、その確認をしたいと思います。

というのも、障がい福祉がここまで進んできたのは、当事者の方々がお顔を出して、例えば精神障がいのある方もお顔を出して行政に交渉をしたりいろんなアクションを行なってきた。

けれども、いわゆる性的マイノリティ当事者とされる方々は、なかなか本当に差別を恐れて、横須賀市が毎年公募をして課長たちと意見交換会をする時でさえ、やっぱり怖いから応募できないっていうふうにおっしゃるんですよね。

でも一方で、『同性パートナーシップ』を導入した世田谷区は本当に20組くらいの同性カップルが住民票を持って区長に面会に行って、その要望を実際にお伝えしているんですね。

それが横須賀市にあるかと言えば、みなさん心の中では同性パートナーシップをやってほしいと思っているし、僕には言うけれども、じゃあ行政交渉の場に来てくれるかっていうと、まだ来れる勇気が無いんですね。

そこで僕自身も改めてやっぱり当事者の皆さんにも頑張ってエンパワーメントして、そしてこの場に来ていただいて、市長とお話しをしていただいて、あるいは部局とも交渉をしていただく必要があるのかな、なんてことを思いました。

【再質問6】
市長がおっしゃって下さった『人権施策推進会議』の意見を聞いていくというのも、たいへんありがたいことではあるんですが、市長の側から当時者のみなさんに呼びかけたいこと。もっとなんとか生の声を行政にも伝えて欲しい、といったような要望がもしあればお答えいただけないでしょうか。

どうしたら空気感が醸成されていくのかという、上地市長のお考えをお聞かせ下さい。



上地市長の答弁

社会の偏見と闘ってきた自分からすると、もっともっと前に出てきてもらいたいし、何も怖がることは無いし。

「誰も一人にさせないまち」だから、何も自分がどんな状態であろうが、受け入れる為に行政・政治はあるんだから、ぜひぜひそういうことを思わずに、考えないで出てきて欲しいと、率直に語って欲しい、と。

まあ、そういう場を私のほうからぜひ聞くチャンスを、さっき言ったように聞きますから。

それで一緒になってまた考えてもらえればと思うんで、はい。



フジノの再質問

ありがとうございます。

いろんな活動家の方々と、いわゆる性的マイノリティ当事者の活動家の方々とお話をしていると、やっぱり自分たちがしっかりと前に出て我々のような代弁者に頼るのではなく、実際の交渉をしていかねばならない、という声もすごく出ているんですね。

その中で横須賀はまだまだ当事者のパワーというか当事者性を発揮して行政と交渉をするというようなところがちょっと弱いのかなと思います。

その理由というのは、差別・偏見が強くて恐ろしいというお気持ちや実態があったからなんだと思っていますが、今いただいたご答弁をぜひ当事者の方々にも聞いていただいて、交渉や市長と意見交換をする場ではぜひ生の声を伝えていただきたいと僕の方からもお伝えをしたいと思っております。




続いて、里親に関する認定のプロセスについては、答弁で状況はよく理解いたしました。

決して本市は排除をしていないと。

通常のプロセスの中で、当たり前のことですが、ふさわしくない方であれば同性カップルであろうが異性カップルであろうが関係なくお断りをする。認定をしない。

そして、適格であれば適格だというふうに判断をして、こどもを委託していくということで理解をいたしました。




SOGIに関する質問では最後の質問になるんですが、協力的な不動産事業者に本市がレインボーフラッグやシールを提供し店頭に掲示していただくよう依頼すべきではないかという点について、再質問をいたします。

この質問、もともとは山本けんじゅ議員がご提案をして下さった。

もう1年くらい前でしょうか。かなり長い間、不動産業者、山本けんじゅ議員の知り合いや応援をしておられる事業者の方々とかなり綿密に意見交換もしていただいて、もう空気感というのはできているんですね。

ただやっぱり統一のフォーマットがあってほしい。

その方が分かりやすいし、当事者の方々にも訴求性がある。

ということから、本市が何らかの統一の、例えばレインボーフラッグであったりシールであったり、シールでしたら「協力店」などと明記されているととても分かりやすいので、その意味であえて今回、質問に入れました。

【再質問7】
業者側の姿勢というのはもうかなり前向きになっていますので、今申し上げたような、本市としての統一フォーマット。フラッグなのかシールなのか、そういったことをぜひご検討いただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。



上地市長の答弁

検討していきたいというふうに考えています。



フジノの再質問

ありがとうございました。

最後に『フードドライブ』の実施について伺います。

市長のご答弁とは裏腹に、担当課長・福祉部次長といろんな意見交換をするとなかなか難しい現実問題もあると。

例えば、生活保護世帯に『フードドライブ』の食料を提供してしまうと、所得認定されてしまう。

困っているから食料を市が提供したのに、それさえ所得として認定されてしまって保護費が減額されてしまう。

厳しい現実があります。

じゃあ生活困窮者の方に提供をするといっても、どこからどこまでのラインが生活困窮者かっていうのは、はっきり分からないんですね。

そこで現行、福祉部としては、高知県がやっている『高知方式』を踏襲して、(市が)分かっている人にだけ、つまり窓口に来た人にだけ提供するっていう方式を昨年度は、現在も提供しているので継続している訳ですが、やっている。

ただ、これはある意味で『性悪説』ともいえると僕は思っています。

確かに生活に困窮していない人も数名は来るでしょう。

けれども、わざわざ食料を取りに市役所に来て、福祉部の障害福祉課、高齢福祉課、介護保険課、そしてこども育成部、こども青少年支援課やこども青少年給付課に来て、「自分が困窮している」と嘘をついてまで食料を受け取りに来る。

そんな手間をかける、本当は生活に困窮していない人が来るとは、僕は思えないんです。

僕は『性善説』に立ちたいと思っているんです。

ですから、市長がご答弁いただいた通りにぜひ進めていただきたいんですが、現場ではいろんな課題も感じておられるようです。

けれどもそこまでガチガチにして身構えなくても大丈夫だよ、と。

実際に、ひとり親のご家庭の集まりである『横須賀ひとり親サポーターズひまわり』などに行くと、そこは生活困窮をまさにしておられる方々がほとんどなんですけれども、

「ああ、そんなのやっていたんだったら、相談に行けばよかった」

とおっしゃる。

相談に来た人にだけ提供しているので、やっていること自体、知られていなかったんですね。

で、その人たちは年末年始、お休みがある期間は給食が無い訳ですから、食費がその分かさむ訳です。

そこに食料の提供ができたら本当に良かったのになという想いが強くあります。

【再質問8】
ぜひそうしたことを念頭においていただいて、できれば実施を広報していただいて、どういう形がよいのかわかりませんが、また『広報よこすか』の締切時期にもうなっていますが、12月、年末に向けてより多くの方が食料を受け取れる体制をご検討いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。



上地市長の答弁

私も『性善説』ですから、様々な支援の場所を設けて、その生活支援ってネットワークを作ることが大切なんで、その線で進めていきたいっていうふうに、前向きに取り組んでいきたいという風に考えます。

以上です。



フジノの再質問

質問は以上になるんですが、全ての質問を通じて感じたことを最後にひと言だけ述べさせて下さい。

新生横須賀。新家族主義。

上地市長が市議時代から掲げてきたことが、今、実現に向かっているんだなというのを強く感じた、すごい答弁の連続でした。

そして代表質問でお聞きしたとおり、前市長は答弁をきちんと部局に伝えていなかったなんてことがあって、答弁は前向きでも実際は動いてないなんてことがよくあったんですね。

けれども上地市長になってそれはきっと無いと信じていますので、これから部局にしっかり足を運んで、より良いものを作る為に上地市長が大きな方針を示して下さった。「誰も一人にさせないまち」という道のりを示して下さったので、より良い横須賀になるように、これからも、僕もしっかりと努力をしてまいりたいと思いますので、ぜひ行政としてもご協力をお願いします。

以上で質問を終わります。

ありがとうございました。



「同性パートナーの意識不明時の手術同意を可能にした横須賀市立病院の指針」を医療関係者にさらに周知徹底させます!/フジノの質疑が神奈川新聞で報じられました

全国から問題視された、市立病院の「指針」によるアウティング問題を質疑しました

昨日の教育福祉常任委員会でフジノは、8月のある報道をきっかけに起こった問題をとりあげました。

横須賀市が全国から問題視されてしまった、「同性パートナーが意識不明で苦しんでいる時に横須賀市立病院は同性パートナーにアウティングさせるのか!?」という問題です。

Yahoo!ニュース・niftyニュースで全国に報じられ、全国の活動仲間をはじめたくさんの方から「何故こんなことになったのか」と強く問題視されました。

さらに、『ヨミドクター』で連載する永易至文さん(同性パートナーに関する問題の専門家でフジノもとても尊敬しております)の8月18日連載でも問題提起として取り上げられたことによって、当事者の方々にも決定的に知られるようになりました。

永易至文さん連載「虹色百話~性的マイノリティーへの招待」より一部引用

永易至文さん連載「虹色百話~性的マイノリティーへの招待」より一部引用


その後に毎日新聞の報道こそあったものの、この8月~9月、フジノは全国からの抗議や問い合わせに忙殺される日々でした。

横須賀の取り組みがこうした形で全国に伝わってしまったことは残念でなりません。

SOGIに関するあらゆる課題にひとつずつ地道に取り組んできた横須賀市が、全く逆の形で全国に知れ渡ってしまったのです(涙)。

しかし一方でフジノは「ピンチはチャンスだ」と信じています。

改めて、この『指針』を現場の医療従事者のみなさまに徹底的に浸透させていただくチャンスだと受け止めて、研修をさらに進めてもらうように提案しました。

その質疑を以下に紹介します。

2016年9月7日・教育福祉常任委員会での質疑

フジノの質問

健康部市立病院担当課に質問します。

同性パートナーの意識不明時の手術同意書への署名などを明確化した市立2病院による『指針』について、現場におられる全ての医療従事者のみなさんに浸透させていく必要性について、伺います。

本市市立2病院が作成した『患者本人及びその家族等に説明と同意を行なう際の同意書署名等に関する指針』に関して、改めて事実関係を確認したいと思います。

本市の『指針』に「3年間の同居」あるいは「家族に電話で確認する」など、同性パートナーであることを証明しなければならない何らかの条件は記載されているのでしょうか?

お答え下さい。

市立病院担当課長の答弁

今回の『指針』につきましては、平成27年第1回定例会の個人質問で藤野議員からまさしくご質問をいただきまして、その後、市立病院の指定管理者の方に問題提起をして、約半年以上かけてこの指針は作らせていただきました。

今ご質問いただいた点につきましては、まさしくそのような定義は『指針』の中ではしておりません。

フジノの質問

何故改めて確認をしたかというと、多くの当事者の方にとっては必ずしも自らの性のあり方をカミングアウトできる訳では無い現実があるからです。

実際に一橋大学大学院の学生が自らのセクシャリティを周囲に言いふらされたことによって自殺に追い込まれてしまったことが8月に大きく報道されました。

この本人の意思に反してカミングアウトさせられることを『アウティング』と言います。

先月、

「横須賀市は同性パートナーが救急搬送されて意識不明の最もつらい時に強制カミングアウトを市がさせるのか」

と全国から非難されてしまう残念な出来事がありました。

そこで次に確認したいことがあります。

本市市立2病院が目指す取り組みは当事者にカミングアウトを強要するものではない、つまり「市立2病院がアウティングをするものでは無い」と改めて明言していただきたいのですがいかがでしょうか?

市立病院担当課長の答弁

今の点につきましても『指針』の中には一切うたわれてございませんので、そのようなことはいたしません。

フジノの質問

こうした全国に誤解を与えてしまった事態が起こったきっかけは、関係者の不用意な発言もあったのではないかと考えています。

『指針』が浸透していなければ、現場での実際の『運用』とは異なる事態が起こってしまうことが懸念されます。『指針』と『運用』とが異なることは絶対にあってはならないと思います。

そこで伺います。

指定管理者である地域医療振興協会が新たに作った『指針』が現場レベルまで確実に浸透しているとお感じでしょうか?

お答え下さい。

市立病院担当課長の答弁

『指針』作成後は、まずは各所属長に対してその指針を周知をし、また所属長からその下にある医師である看護師であり
事務員でありというところに対して周知をしております。

また院内で電子データでマニュアル集等ございますので、その中にも指針を掲示しておりますので、いつでも誰でも見れるということになっておりますから、とりあえずは1度ご認識はいただいているのかなというふうには思っておりますけれども

両病院とも今後さらに周知をすべく研修等を開いていきたい、というふうに考えているところでございます。

フジノの質問

ぜひ『指針』が『運用』と全く変わらないレベルまで研修を進めて頂きたいと思います。

続いての質問なのですが、この指針に限らずに医療に対していわゆる性的マイノリティとされる方々は「非常にハードルが高い」という想いを抱いておられます。

実際に研究によっては『受診行動が低い』というデータもあります。

そこで、市立病院に勤務する医師・看護師をはじめとするあらゆる職種のみなさんに(僕は性的マイノリティとは呼びたくないので)SOGIに関する正確な知識と接遇の在り方について学んでほしいと考えるのですがいかがでしょうか。

市立病院担当課長の答弁

やはり今の指針と同じように『指針』を周知し浸透させるという意味では、まずその本来の部分がわかっていないと何にもなりませんので、その辺もあわせて指定管理者の方にはお話をしたいと思います。



質疑は以上です。

神奈川新聞がフジノの質疑を報じてくれました

この教育福祉常任委員会での質疑を、翌日の神奈川新聞が報じてくれました。

2016年9月8日・神奈川新聞より

2016年9月8日・神奈川新聞より


記事のとおり、横須賀市はさらに研修を徹底させてまいります。

手術の同意書へのサインができるということだけではありません。

毎日の病院での全ての接遇(受付・診察・検査・外来や入院を問わず全ての医療従事者のみなさんの在り方)に関して、SOGIに関する正しい知識と情報を学んでいただきたいと考えています。

このまちに暮らしている限り、どのようなセクシャリティであろうと関係なくみんなが安心して医療行為を受けられるように徹底していきます!



「横須賀市立病院が同性パートナーの救急搬送や意識不明時の入院・手術同意を可能にした新たな指針を作成」を報じた神奈川新聞の記事にフジノは怒っています!

神奈川新聞の記事が全国に波紋を呼んでいます

8月10日に神奈川新聞が報じた記事が、フジノのまわりだけでなく、全国から大きな波紋を呼んでいます。

そこに記されたことが事実ならば、『絶対に許してはならない事態』が起こっているからです。

まず、その記事をご覧下さい。

性的少数者を支援 手術同意 同性パートナーも可
横須賀市立病院、独自に指針

横須賀市が市立病院で性的少数者を支援する取り組みを進めている。

昨年末に改定した市立病院の指針に、意識不明などで判断能力のない患者の手術同意書の署名者として、同性パートナーも認めることを盛り込んだ。

夫婦や親族と同じように同性パートナーを扱うことが明文化されるのは県内でも珍しいという。 

対象は市立市民病院(同市長坂)と市立うわまち病院(同市上町)の2施設。

手術同意書の署名には「3年ほど一緒に過ごし、周囲からパートナーとして認められていること」が条件となる。

関係性は患者の家族に電話などで確認を取る。

市立病院での取り組みは市条例の規定に基づくのではなく、病院独自の試みとして始めた。

東京都渋谷区が昨年、同性カップルを結婚に相当する「パートナーシップ」と認める証明書を交付するなど、性的少数者を支援する社会的な動きを受けて実施することにした。

市救急医療センター、市消防局救急隊でも救急搬送された患者に対して、来院した同性パートナーから依頼があれば、関係者であることを確認した上で、病状の説明などの情報提供をする。

実際に活用された事例はないが、病院は

「同性カップルで一緒に外来に来る患者もいる。核家族化や個人主義が進み、近くに親族がいない場合、これから必要になっていく」

と強調。

「異性、同性に関係なく、患者の生活の質を良くして、幸せにするのが私たちの願い」

と話している。

性的少数者を支援する市立病院での取り組みは、市のホームページに掲載されている。



とても大切なことがらなので、全文を引用させていただきました。

記事中の文章を一部『赤太文字』にしたのはフジノです。そこがまさに問題の箇所です。

カナロコ

カナロコ


神奈川新聞のインターネットサイト『カナロコ』に掲載された記事のいくつかは、@niftyニュースにもYahoo!ニュースにも同じ内容が掲載されます。

@niftyニュース

@niftyニュース


これによって、神奈川新聞の記事が全国に拡散されています。

YAHOO!ニュース

YAHOO!ニュース





この記事の、2つの問題

この記事には、2つの問題があります。

  1. 指針を明文化したきっかけは渋谷区等の動きを受けた、と書かれていること
  2. 同意書にサインできるには「3年同居」の条件や「患者家族に確認を取る」と書かれていること



1点目は、単に『取材不足からの軽微なミス』です。

ただ、政策提案者としてフジノは納得できませんので反論します。

それよりも全国に波紋を呼んでいるのが、2点目です。

これは絶対に許せません!

こんな条件を横須賀市は設けていないので、事実関係を詳細に調べます。こんな条件は絶対あってはならないし、こんな条件を現場サイドが勝手に作ったのならば、そもそも『指針』を廃止すべきです。

フジノはめちゃくちゃ怒っていますし、原因究明をして必ず改善させます。

以下に、問題は具体的にどういうことなのかを説明したいと思います。



問題1.横須賀市の取り組みは長年の積み重ねであり「LGBTブーム」とは無関係です

このブログをずっと読んで下さっているあなたはきっと、2015年予算議会でフジノが提案して1年以上かけて実現させた『指針』についてだと分かりますよね。

横須賀では、フジノが2007年からこれまでずっと『性的な多様性』を保障する為の政策提案を何十回と繰り返してきました。

同時に、数多くの当事者の方々(こどもから大人まで本当にたくさんの方々)に市長・教育長に何度も会ってもらったり、日高庸晴先生(宝塚大学看護学部教授)や星野慎二さん(NPO法人SHIP代表)に何度も横須賀に足を運んで頂きました。

これに対して行政側も、前教育長の永妻さんを筆頭に教育委員会事務局のみなさん、歴代の人権・男女共同参画課長をはじめ、人権施策推進会議のみなさんも積極的に力を貸して下さいました。

つまり、フジノが進めてきた横須賀市におけるSOGIに関する施策(いわゆる性的マイノリティに関する取り組み)は、ここ1〜2年の『LGBTブーム』とは無関係です。

むしろ、僕たちが『LGBTブーム』を引っ張ってきた。それくらいの自負心があります。

(実際にはフジノは『LGBTブーム』をネガティブなものとして強く否定しています。地道な意識改革と制度変革が伴わなければ無意味だからです)

そんな長年の努力の積み重ねを、神奈川新聞が書いたように

東京都渋谷区が昨年、同性カップルを結婚に相当する「パートナーシップ」と認める証明書を交付するなど、性的少数者を支援する社会的な動きを受けて実施することにした。



と表現されるのは、極めて心外です。

実際に今回の提案もフジノが市長に予算議会で質疑をしてから動きました。

神奈川新聞の記述は完全に間違っています。記者の方にはもっとしっかりと取材をしていただきたいです。

しかし、こんなことはささやかでどうでも良いことです。

本当に問題なのは、第2のことがらです。



問題2.こんな条件は「市による強制アウティング」だ。自殺を生みかねない。許されない!

神奈川新聞の記事によれば、このようなことが記されています。

  1. 手術同意書の署名には「3年ほど一緒に過ごし、周囲からパートナーとして認められていること」が条件となる。

  2. 関係性は患者の家族に電話などで確認を取る。



こんなことは絶対にあってはならないことです!

一橋大学ロースクールで起こった、ゲイであることを周囲に言いふらされた(これを『アウティング』と言います)末に学生が自殺に追い込まれた事件を思い出して下さい。

自らが望んで自らのセクシャリティを他人に伝える『カミングアウト』と違い、本人が望んでいないのに周囲が勝手にセクシャリティをバラしたり言いふらすことを『アウティング』と言います。

『アウティング』は人の尊厳を奪いますし、時には自殺へと人を追い込みます。

絶対あってはならないことです。

『人権都市宣言』を発した横須賀市が、『市による強制アウティング』を実行しようとしているとは全く信じられません。

今回、神奈川新聞の記事に書かれているような2つの条件(3年の同居・家族に電話で確認を取る)は、当事者のみなさまにとってまさに『市による強制アウティング』そのものです。

大切な人が事故や病気で意識不明で救急搬送されて駆けつけた同性パートナーの方が、そんな人生の一番つらく苦しい時に、何故、一方的に『病院から強制アウティング』されねばならないのでしょうか。

だからフジノのまわりだけでなく、全国から今、横須賀の取り組みが問題視されているのです。



「パートナー」であることは自己申告で十分。何の条件も不要です!

僕が提案して新たに作成された『指針』にはこんな条件は一切書かれていませんでした。

しかも、この問題の所管課である健康部の市立病院担当課長はとても熱心で信頼できる方です。

その課長から、市長もフジノも同じ書類(下の画像です)を示されて、「これでいきます」と説明を受けています。

横須賀市立2病院が新たに整備した「手術同意の取り扱い」

横須賀市立2病院が新たに整備した「手術同意の取り扱い」


新しく作成された指針の正式名称は

横須賀市立市民病院・うわまち病院の『患者本人及びその家族等に説明と同意を行なう際の同意書署名等に関する指針』

と言います。

繰り返しますが、この『指針』には、一切の条件は記されていません。

神奈川新聞の記者の方は、この『指針』をちゃんとお読みになってから記事を書いたのでしょうか。

一方、記者の方が突然に嘘を書くとも想定できません。嘘を書くメリットも何もありません。

それにもかかわらず、2つの条件が記された理由を推測するならば。。。

市長や市議会(フジノ)への報告の後に、新たに条件が作られてしまったのでしょうか。

現在、横須賀の市立2病院は直営ではなくて、民間の地域医療振興協会に指定管理(実際の運営をしてもらう)に出しています。つまり『公設民営』の病院です。

実際に運営するのは『地域医療振興協会』だとしても、あらゆる決定権を持っているのは横須賀市です。

横須賀市に秘密で、地域医療振興協会が勝手に新たな条件を『指針』に加えたのでしょうか。

いずれにしても、事実を究明して、即刻、もとの無条件だった『指針』に直させます。

一橋大学ロースクールでの事件があったにもかかわらず、あまりにも配慮にかける信じられない内容になってしまった『指針』。

しかも、市議会・市長への説明の後に、我々に一切の報告なしに勝手な運用ルールを後から作ったのだとしたら、それも絶対に許しません。

繰り返しますが、このような条件をつけた『指針』ならば不要です。廃止すべきです。

こんな最低な対応が事実だとすれば、これまで8年間積み重ねてきた横須賀市の性的な多様性を保障する取り組みはゼロになってしまいます。

パートナーの入院・手術などの重大時において苦しんでいる方に、さらに追い打ちをかける『市による強制アウティング』。

僕は自殺を減らしたくて政治家になりました。

そして、自殺を減らす為に性的な多様性の保障をすすめてきました。

しかし、こんな『指針』は新たに自殺を増やしてしまいます。

市の市立病院担当課をはじめ、市立2病院を運営している地域医療振興協会、記事を書いた神奈川新聞社にも、詳しく事情を伺います。

誰が指針をねじまげたのか。信じられない対応にフジノは怒りを隠せません。

絶対に、許しません。



あらゆる人種差別の防止と多文化共生に向けた本市のさらなる取り組みの必要性について/市長への一般質問の発言通告書(その2)

前の記事から続いています)

発言通告書の2問目を報告します

1問目は『ヘイトスピーチ対策』でしたが、2問目はヘイトスピーチ以外の包括的な外国籍市民の人権を守る為の取り組みについて質問をします。

2 あらゆる人種差別の防止と多文化共生に向けた本市のさらなる取り組みの必要性について



国際海の手文化都市を標榜する本市は、あらゆる差別の防止にとどまらず、積極的に外国籍市民の人権を守る取り組みを行なってきた。

2007年に『横須賀市人権都市宣言』を行ない、宣言の理念を確実に進めていくために2009年に定めた『人権施策推進指針』においても、外国籍市民に関する取り組みを明記した。

人権施策推進指針中の「分野別課題解決への基本的方向」より

人権施策推進指針中の「分野別課題解決への基本的方向」より


2012年には『人権施策推進会議』が外国籍市民の人権を年間テーマとして取り上げて本市のこれまでの取り組みをチェックしたが、おおむね高い評価だった。

「報告書」の評価

「報告書」の評価


一方で、私はまだ取り組みが不十分だと感じている。

例えば『人権施策推進指針』で外国籍市民に対する9つの取り組みが掲げられたが、「外国籍市民の意見を伺います」との取り組みについて言えば、『外国籍県民かながわ会議』のように広く当事者に参加を呼びかけて意見を定期的に聞く機会はいまだ設けられていない。

神奈川県ホームページ「外国籍県民かながわ会議の概要」より

神奈川県ホームページ「外国籍県民かながわ会議の概要」より


また、「外国籍の子どもたちの就学を支援します」も取り組みの1つだが、今年3月の予算決算常任委員会教育福祉分科会において、学齢期の外国籍児童が全員就学していることを把握しているかとの私の質問に、教育委員会は、公立学校に在籍していない外国籍児童については就学の有無を調査していないと答弁した。

横須賀市も把握していないことが判明

横須賀市も把握していないことが判明


学齢期の児童は国籍を問わず教育の機会が保障されねばならず、国際人権規約に照らせば、調査がなされていないことそのものが問題である。

先進的な取り組みを多々実施してきたとされる本市だが、「差別や偏見を持たずそれぞれが認め合う多文化共生のまちづくり」の実現のためにはさらなる取り組みが必要だ。

  1. あらゆる人種差別の防止と多文化共生に向けた本市のさらなる取り組みの必要性について、市長はどのようにお考えか。

  2. 現在の取り組みで不十分な点はどのようなことか、また今後さらに取り組むべきことは何だとお考えか。

残りの質問は次の記事に続きます。



2015年9月議会・一般質問

藤野英明です。よろしくお願いします。

質問に先立ち一例をするフジノ


これまで僕は「いわゆる性的マイノリティとされる方々」の人権を守り不利益を解消し生きづらさを無くす様々な取り組みを提案してきました。
 
今では教育委員会の努力で市内各学校には周知のポスターが貼られ、保健所健康づくり課の取り組みは今年度の『自殺対策白書』に先進事例として掲載され、人権・男女共同参画課の活動は、日常生活の様々な場面で地道に着実な成果をもたらしつつあります。
 
しかし、足元の「一事業所としての市役所」に目を転じてみると、「いわゆる性的マイノリティとされる方々」にとって決して働きやすい職場になっているとはまだ言えません。
 
本来であれば、市民のみなさまや事業者にとって「モデル事業所」となるべき市役所が、市職員にとって安心して働き続けられる場に変わるべきです。
 
そして「ダイバーシティ&インクルージョン」は横須賀市役所の当たり前の姿勢だと強く打ち出し、取り組みを実践すべきです。そこで、これから約30点にわたり、市長のお考えを伺います。



1.本市の「ダイバーシティ&インクルージョン」の姿勢を内外に強く打ち出す必要性について

(1)行政のトップかつ市民のリーダーとしての姿勢を、毎年必ず表明する必要性について

アメリカでは、オバマ大統領が毎年6月のプライド月間などに「いわゆる性的マイノリティとされる方々」に対して、祝辞を発表してきました。リーダーの姿勢こそ、人々の想いや行動に大きく影響を与えていくからです。
 
わがまちでは今年5月17日の国際反ホモフォビアデーに開催した「多様な性にYESの日」イベントの際に、吉田市長から祝電を頂きました。
 
市長の祝電は大変重い意味を持っており、後日、他都市の方々から「どうやって市長を動かしたのか」と僕はたくさんの問い合わせを受けました。
 
ぜひこの祝電をもっと一般化した形へと昇華させて全ての「いわゆる性的マイノリティとされる方々」に対して、記者会見の開催やプレスリリースをぜひ毎年実施して下さい。

【質問1】
市役所のトップとして、また、40万人市民の代表として、その姿勢を毎年発信していただきたいのですが、いかがでしょうか。

(→市長の答弁へ)


(2)ダイバーシティ&インクルージョンの「モデル事業所宣言」の必要性について

これまで僕は市内の事業所に理解と協力を求める提案をしてきました。
 
しかし、市内の企業からは「どう変わっていけば良いのか分からない」との声を聴きます。
 
そこでまず横須賀市役所が市内企業のお手本となるべきです。

【質問2】
「いわゆる性的マイノリティとされる方々」が働きやすい「ダイバーシティ&インクルージョンのモデル事業所」となることを本市は宣言すべきではないでしょうか。

お答えください。

(→市長の答弁へ)


(3)本市の取引先にLGBTフレンドリーであることを求める取り組みの検討の必要性について

「具体的にどう変わっていけば良いか分からない」という市内企業に改善の為の具体的な在り方をお示しする必要があります。

【質問3】
本市のあらゆる取引先(契約先や指定管理者や補助金の交付先など)に対して、LGBTフレンドリーであることを求める取り組みを検討すべきですが、いかがでしょうか。

(→市長の答弁へ)


(4)事業所としての姿勢を対外的に継続的な行動で示す必要性について

『ダイバーシティ&インクルージョン』の取り組みに積極的な企業は『Work with pride』や『レインボーパレード(プライドパレード)』などに毎年出展して、その姿勢を外部に打ち出しています。

【質問4】
本市もこうした取り組みに積極的に参加すべきですが、いかがでしょうか。 

(→市長の答弁へ)



2.現在市職員として働いている「いわゆる性的マイノリティとされる方々」を支援する取り組みのうち、皆に必要性のある取り組みについて

(1) 「ロールモデル」の存在の必要性について
 
少なくとも人口の5〜7%とされる「いわゆる性的マイノリティとされる方々」は、当然ながら市役所の全ての部局で現在も多数勤務しておられる訳です。

【質問5】
これらの方々は、自らの働き方やキャリアパスに対して、「ロールモデル」を持てている現状だとお考えでしょうか。

(→市長の答弁へ)


【質問6】
また、かつて男女共同参画推進の為に女性職員が先輩職員を「ロールモデル」にできる様々な試みを行ないました。同種の取り組みを実施すべきではないでしょうか。お答えください。

(→市長の答弁へ)


(2)市職員の「保健相談」を担当する医師らの十分な知識の有無について

市職員の健康管理の為に「産業医による産業医相談」「精神科医師によるメンタル相談」「カウンセラーによるこころの相談」が実施されており、毎年500~600件の相談を受けています。

【質問7】
これまで「保健相談」において、「性的指向および性自認」に関する相談を受けてきた実績はあるのでしょうか。

(→市長の答弁へ)


【質問8】
「保健相談」を担当している産業医・精神科医師・カウンセラーは、「いわゆる性的マイノリティとされる方々」に関する相談に適切な対応をできる専門性をお持ちなのでしょうか。

(→市長の答弁へ)


【質問9】
もしそうでなければ、専門的な研修をぜひ受講していただくべきですが、いかがでしょうか。お答え下さい。

(→市長の答弁へ)


(3)安心して相談できる窓口を市役所内に設置する必要性について
 
僕は市職員の方々からカミングアウトを受けて、具体的なご相談を受けてきました。
 
しかし本来はご自身の職場である市役所の内部に安心して相談できる窓口がある方が望ましいのは言うまでもありません。そこで伺います。

【質問10】
「いわゆる性的マイノリティとされる方々」の相談を受けることを相談メニューに明記し、かつ内容が絶対に外部に漏れずに安心して相談できる職員向けの相談窓口は現在、市役所内にあるのでしょうか。

(→市長の答弁へ)


【質問11】
また、その存在を常勤・非常勤を問わず職員全体に丁寧に周知していますか。お答えください。

(→市長の答弁へ)


(4)市役所内の「エンプロイー・リソース・グループ」について

どのような人権課題においても当事者自身の活動こそ、あらゆる意味で最も有効です。

職場の中でも、いわゆる当事者グループ活動である「エンプロイー・リソース・グループ」の存在が不可欠です。そこで伺います。

【質問12】
「いわゆる性的マイノリティとされる方々」が市役所内で自発的な活動を行なっている「エンプロイー・リソース・グループ」は存在しているのでしょうか。

(→市長の答弁へ)


【質問13】
また、本市は積極的にその活動を支援しているのでしょうか。お答えください。

(→市長の答弁へ)



3.トランスジェンダー及び性同一性障害の職員に向けた取り組みの必要性について

(1)更衣室の在り方の改善の必要性について
 
現在、市職員向けの「更衣室」は「男性用」と「女性用」の2つしかありません。

市役所そのものが極めて狭く、職員はいま休息の場も確保できない状況にあるのは承知しています。
 
しかし、トランスジェンダーまたは性同一性障害の当事者の方々は、望まない形での更衣室の使用を強いられている可能性があります。

【質問14】
より有効な更衣室のあり方を検討すべきではないでしょうか。お答えください。

(→市長の答弁へ)


(2)「性別適合手術」への支援体制の必要性について

性同一性障害の方が「性別適合手術」を望む場合、その人がその人らしく生きていく為の重要な選択ですからその実現を周囲がサポートすることはとても重要です。
 
しかし、社会的な理解が進まない中で働いている人であれば「退職」へと追い込まれる事態が常態化しています。例えば、「MtF(Male to Female)の方々」は手術によって時には数ヶ月間、仕事を休まねばなりません。

一般的に、病気やケガによる入院が理由で企業が社員を退職させることはまずありませんが、「性別適合手術」を受ける多くの方が「退職」へ追い込まれています。
 
この課題について市役所の在り方を伺います。

【質問15】
「性別適合手術を受けたい」という申し出があった場合、「性別適合手術」を希望する職員は、「退職」に追い込まれることなく、休暇を取れるのでしょうか。

(→市長の答弁へ)


【質問16】
「性別適合手術」を受けた方々が復職するにあたって、周囲の職員が十分に理解を深めた状態で迎えられるような研修体制はすでに構築されているのでしょうか。

(→市長の答弁へ)


【質問17】
「性別適合手術」を希望する市職員の為の相談窓口や休暇の申請などの様々な手順を記載した「性別移行ガイドライン」を作成すべきではないでしょうか。お答えください。

(→市長の答弁へ)


(3)市職員の「服装やメイク等」に対する本市の姿勢について
 
トランスジェンダーであっても性同一性障害とは限らず「性別適合手術」を望まない方々もいます。そして、ご自身のあり方や性自認を服装やメイクや話し方などの性別表現・性表現によって大切にしている方もたくさんおられます。
 
これは本来尊重されるべき生き方ですが、本市役所の在り方について伺います。

【質問18】
本市には職員の制服貸与について定めた「職員被服貸与規則」がありますが、その中でスカートをスラックスにかえることができることは明記されています。

その逆に、スラックスをスカートにかえたいという希望があれば、それは認められているのでしょうか。

(→市長の答弁へ)


【質問19】
例えば、「女性はスカート、男性はパンツ」のように、現在まで続く「性別に固定的な観念」に基づいた服装があります。

しかし固定的な観念とは異なる在り方、例えば、体の性は男性であるが、メイクをしたり、スカートをはくなどの生き方を選ぶ職員を、本市は最大限に尊重しているでしょうか。お答えください。

(→市長の答弁へ)



4.職員採用試験のあり方について

(1)エントリーシートの改善の必要性について
 
現在、本市は職員採用試験のエントリーシートにおいて性別欄に男女の記入を求めています。
 
これが統計上求められていることは承知していますが、新規・中途を問わず、性別欄の運用方法を改善する必要があります。

【質問20】
例えば、「その他という項目」の新設や「本人が自認している性」を記入することを認めるなどの改善が必要ですが、いかがでしょうか。

(→市長の答弁へ)


(2)就職活動における「性別固定的な同調圧力」で苦しむ学生等に、本市の姿勢を強くお伝えする必要性について
 
多くの学生から「就職活動ほど伝統的な性別固定観念に縛られた機会は無く、とても苦しい」といった相談を受けてきました。

例えば、就職活動では男女のスーツが明確に分かれていて、女性には当然のようにメイクをすることが求められ、エントリーシートの性別欄と見た目の違いを無理に合わせねばならない。
 
こうした苦しさから就職活動そのものを諦めてしまう学生も多くいます。こうした企業の在り方は完全に間違っています。

【質問21】
そこで本市役所の採用試験に当たっては「少なくとも本市を受験する時は、そうした性別固定的な同調圧力は無視して、ただひたすらに自分らしくあってほしい」と強く発信すべきではないでしょうか。お答え下さい。

(→市長の答弁へ)


(3)市内外で開催されている『LGBTの学生のための就職説明会』等で積極的に本市の姿勢を周知する必要性について

2006年頃からダイバーシティ&インクルージョンの取り組みに積極的な企業やNPOは「LGBTの学生のための就職説明会」等を開催しています。

【質問22】
本市もこうした場に赴いて、本市の姿勢を広く知ってもらうべきではないでしょうか。お答えください。

(→市長の答弁へ)



5.「結婚の平等」政策を進める必要性について

 
「誰もが平等に結婚する権利を持っていることが前提での取り組みの推進」が欧米では進んでいます。

これを「結婚の平等(marriage equality)」政策と呼びます。

わが国では「結婚の平等」政策が進んでおらず、例えば「同性婚」も認められていません。

その為、結果的に「事実婚にある同性パートナー」の方々は、社会保障制度の多くの権利、例えば労災保険の遺族補償部分や健康保険や国民年金などの権利が不平等なまま損なわれています。
 
法的婚姻関係ならば受けられるあらゆる待遇が受けられず、大きな不利益を受けている不平等な現実を、本市は対応できる部分から早急に改善すべきです。

(1)本市の「職員の勤務時間、休暇等に関する条例」の総点検の必要性について

【質問23】
まず、本市の「職員の勤務時間、休暇等に関する条例」を「ダイバーシティ&インクルージョン」の観点から全面的に総点検すべきではないでしょうか。

(→市長の答弁へ)


(2)扶養手当について

家族の扶養手当は「事実婚」であっても法律では支給が認められています。

【質問24】
これをもとに、本市は「同性パートナー」に対しても「扶養手当」を支給すべきではないでしょうか。

(→市長の答弁へ)


(3)結婚、育児、介護、忌引等の休暇等の取得について
 
結婚と介護は、誰にとっても重要かつ大切なライフイベントです。
 
また家族・親族ら大切な人を亡くす悲しみは、誰にとっても感情的に苦しいだけでなく、葬儀や相続などの実務的手続きの煩雑さに追われる大変な時期です。

【質問25】
こうした時期に、法的婚姻関係にある人々が受けられる各種の休暇等を、「同性パートナー」に対しても等しく認めるべきではないでしょうか。

(→市長の答弁へ)


(4)「同性婚」「同性パートナー」を適切に理解する研修の必要性について

【質問26】
「同性婚」や「同性パートナー」を市職員みんなが適切に正しく理解する為に、すでに「同性婚」や「同性パートナー」を公にされている方々を本市にお招きして研修を開催すべきではないでしょうか。

例えば東小雪さんと増原裕子さんのように積極的に啓発活動をされている方をお招きしてはいかがでしょうか。

(→市長の答弁へ)



(5) 職員厚生会の「結婚祝い金」について
 
本市役所では職員が結婚すると、職員の互助組織である「職員厚生会」から「結婚祝い金」が3万円支給されています。

ただし、現在この申請には、戸籍謄本の添付が必要です。
 
「職員厚生会」は市役所とは別組織ですが、構成員は市役所職員です。

【質問27】
本市としてこのルールを変更し「事実婚」のパートナーにも「結婚祝い金」を支給できるように「職員厚生会」に提案すべきではないでしょうか。

お答えください。

(→市長の答弁へ)



6.「性的マイノリティ」や「LGBT」などの呼び方から、「SOGI」への変更の必要性について

 
過去数年間にわたる市長との質疑を通して、「いわゆる『性的マイノリティ』とされる方々は『マイノリティ』では無いし、その呼び方も検討が必要だ」との認識を共有してきました。
 
残念ながら僕はこれまでの質疑の中では多様性・包括性に欠ける表現である「いわゆる性的マイノリティとされる方々」「LGBT」など、こうした呼び方を使うことが当事者のみなさまに不快な想いをさせていることを承知しながらも用いてきました。
 
その理由は、いまだ過渡期にある日本社会において、「世間一般に流通している呼び方」を使うことで「分かりやすさ」を優先したからです。あくまでも便宜的に使用してきたに過ぎず、より適切な他の表現が無いか、僕は模索してきました。
 
国際連合ではこの問題に一定の決着をつけていて、「いわゆる性的マイノリティとされる方々」について語る際、『性的指向(Sexual Orientation)と性自認(Gender Identity)』をもとに『SOGI(ソギと発音)』と記述・呼称しています。そこで伺います。

【質問28】
この際、本市においても『SOGI』と記述・呼称を変えるべきではないでしょうか。お答えください。

(→市長の答弁へ)



7.本市役所のダイバーシティ&インクルージョンの取り組みを、世界の企業と同じ指標で常にチェックし続ける必要性について

 
今回の一般質問で僕が指摘したことはダイバーシティ&インクルージョンを実現する為のほんのわずかな事柄に過ぎません。
 
民間企業では、アメリカの人権団体ヒューマン・ライツ・キャンペーン財団が作成した、「CORPORATE EQUALITY INDEX(CEI)」を活用して自己評価・外部評価を繰り返しています。

これは、現在13回目となったもので、世界中の企業が「LGBTフレンドリー指数」として最も参照している指標です。そこで伺います。

【質問29】
本市役所が継続的に自らの取り組みを深める為に、「CEI」等を積極的に活用して、満点が取れるように自らの取り組みを自ら継続して改善していくべきですが、いかがでしょうか。

お答えください。

(→市長の答弁へ)


一問一答での再質問に立つフジノ

市長からの答弁

【答弁1】
まず、ダイバーシティ&インクルージョンに関する姿勢を毎年必ず表明する必要性について御質問をいただきました。
 
本市では、既に『横須賀市人権都市宣言』において、性別や国籍を問わず、市民一人一人をかけがえのない個人として尊重することを表明しているところです。

そして、この『宣言』に基づき策定した『横須賀市人権施策推進指針』では、性的マイノリティーを人権課題の一つとして捉え、これまで取り組みを進めてきています。

今後も、より多くの皆さんに性的マイノリティーに関することを人権課題して認識してもらえるよう、機会を捉え取り組んでいくことが大切であると考えています。


【答弁2】
次に、ダイバーシティ&インクルージョンの『モデル事業所宣言』の必要性について御質問をいただきました。
 
多様性を受け入れるというダイバーシティ&インクルージョンの理念については共感をするところです。

しかしながら、『モデル事業所宣言』をするためには、この理念に沿った取り組みが充実していなければならないと思います。
 
そのため、まずは性的マイノリティーに関する職員の意識を高めることが重要であり、さまざまな取り組みを進めていきたいと考えています。


【答弁3】
次に、事業者などに対してあらゆる機会にLGBTフレンドリーであることを求める取り組みを検討すべきではないかという御質問をいただきました。
 
性的マイノリティーに関する取り組みには、市役所内での職員の認識を深めていくことが前提であると考えています。

性的マイノリティーについて理解をし、温かく迎え入れるという意識を全ての職員が持てるよう、現在も取り組んでいる職員研修の対象を拡充するなど、理解促進に努めてまいります。


【答弁4】
次に、事業所としての姿勢を対外的に継続的な行動で示す必要性について御質問をいただきました。
 
今年の5月に市内で開催された性的マイノリティーに関する街頭啓発の際には、私からもメッセージを送らせていただき、また後援という形で支援させていただいたところです。

今後もこのような取り組みを支援することやメッセージを送ることなどにより、性的マイノリティーに対する市の姿勢を示していきたいと考えています。


【答弁5】
次に、市役所において、いわゆる性的マイノリティーとされる職員がロールモデルを持てている現状かという御質問をいただきました。
 
現在のところ、性的マイノリティーとされる職員から職場環境に関する相談がないので、ロールモデルを持てている現状であるかどうか、判断することはできません。


【答弁6】
次に、女性職員が先輩職員をロールモデルとしたように、同種の取り組みを実施すべきではないかという御質問をいただきました。
 
現状においては、女性職員で実施しているメンタリング制度のような取り組みを実施することはなかなか難しいと考えています。


【答弁7】
次に、性的指向及び性自認に関する相談実績について御質問をいただきました。
 
これまで本市において、産業医を初めとする保健スタッフが相談を受けた実績はありません。


【答弁8&9】
次に、保健相談を担当する医師等の、いわゆる性的マイノリティーに関する専門性について御質問をいただきました。

本市の産業医を初めとする産業保健スタッフは、いわゆる性的マイノリティーの専門とはいえません。

しかし、産業医や医師などの資格を取得するに当たっては、精神医学分野についても対応できるようにしていました。

日々、その分野の発展にあわせて研さんされています。
 
ただし、そういった研修を開催する場合には、受講させるように調整したいと考えています。


【答弁10】
次に、いわゆる性的マイノリティーとされる方々の相談窓口について御質問をいただきました。
 
本市では、心身の健康に関する相談は、産業医、精神科医、臨床心理士、保健師、産業カウンセラーが、職員のさまざまな相談に応じられるような体制づくりをしています。

いわゆる性的マイノリティーとされる方々からの相談についてもその中で受けとめられると考えています。


【答弁11】
次に、相談窓口の丁寧な周知について御質問をいただきました。
 
健康相談の周知については、庁内グループウェアで毎月掲示しているほか、職員研修などの場でも気軽に相談するよう働きかけを行っています。
 
いわゆる性的マイノリティーとされる方々からの相談については、今後はより丁寧に周知していこうと考えています。


【答弁12&13】
次に、市役所内における『エンプロイー・リソース・グループ』について御質問をいただきました。
 
いわゆる性的マイノリティーとされる方々による市役所内での自発的なグループ活動の存在は、承知をしていません。

よって、支援もしていません。


【答弁14】
次に、更衣室のあり方の改善の必要性について御質問をいただきました。
 
市役所庁舎については、新たな事業による事務スペースの拡大や、それに伴う人員の増により、限られたスペースの中でやりくりをしている現状です。
 
現在までのところ、トランスジェンダーや性同一性障害の方から更衣室に関して要望を受けたことはありませんが、更衣室を使用する全ての職員が気持ちよく使うことができるよう、引き続き努めていきたいと考えています。


【答弁15】
次に、『性別適合手術』を希望する職員は、退職に追い込まれることなく休暇をとれるかどうか、という御質問をいただきました。
 
医師が必要と認めた『性別適合手術』については、医師の診断書等に基づき、それに必要な期間について『病気休暇』を取得することとなります。


【答弁16】
次に、『性別適合手術』から復職するに当たっての職場の受け入れ体制について御質問をいただきました。
 
長期休暇から復職するに当たっては、職員の理解を深めるなど、周囲の受け入れ体制の構築を図っています。

そのような場合においても同様に、丁寧に対応を図っていこうと考えています。


【答弁17】
次に、『性別適合手術』を希望する職員のための相談窓口や休暇の申請手順などを記載した『性別移行ガイドライン』の作成について御質問をいただきました。
 
『性別適合手術』は、専門医の診断に基づいて行われるものと認識をしています。

手術を伴う休暇取得等については、個々の事情が異なると思われますので、人事課において相談を受けるなど、個別に丁寧に対応すべきものと考えています。


【答弁18】
次に、職員被服の貸与について御質問をいただきました。
 
制服等の被服については、安全面及び機能面の観点から調達をしています。
 
現在は、職員の性別によらず、全てスラックスを貸与しています。


【答弁19】
次に、職員の服装やメイク等に対する本市の姿勢について御質問をいただきました。
 
職員は、被服を貸与されている者を除き、執務時間中の服装につきましては、職員がみずから用意したものを着用しています。
 
職員に対しては、市民に不快感を与えない服装で執務するよう求めています。


【答弁20】
次に、『エントリーシート』の性別欄について御質問をいただきました。
 
本市職員採用試験においては、受験申込書や履歴書に性別欄を設けています。

この性別は、採用試験事務の研究の基礎的資料として、また、採用後は人事管理の基礎的資料として活用してきました。今後も必要であると考えています。


【答弁21】
次に、就職活動における『性別固定的な同調圧力』について御質問をいただきました。
 
本市の採用試験においては、男らしさ、女らしさを基準に評価を行っていません。本市職員としてふさわしい人材であるのかどうかを基準に見きわめているところです。


【答弁22】
次に、市内外で開催されているLGBTの学生のための就職説明会等で積極的に本市の姿勢を周知する必要性について御質問をいただきました。
 
雇用環境が改善する中で、優秀な人材を確保するため、LGBTの学生のための就職説明会に特化せず、より有効な方法選択していきたいと考えています。


【答弁23】
次に、職員の勤務時間、休暇等に関する条例をダイバーシティとインクルージョンの観点から、全面的に総点検することについて御質問をいただきました。
 
地方公共団体の勤務時間などの勤務条件は、地方公務員法において、社会一般の情勢に適応させるよう求められています。
 
職員の勤務条件につきましては、国、他の地方公共団体の職員との間に権衡を失しないように適当な考慮が払わなければならないとされているところです。
 
こうした制度との均衡を失わないようにしていきたいと考えています。


【答弁24】
次に、同性パートナーに対する扶養手当について御質問をいただきました。
 
同性婚をしている市職員に対して扶養手当等の社会生活上の利益を認めることが適当であるかについては、今後の社会的な理解や法整備の状況等を十分注視し、支給の対象となる範囲や公平かつ適正な認定方法について決定していくべきだと考えています。


【答弁25】
次に、同性パートナーの結婚、育児、介護、忌引等の休暇の取得について御質問をいただきました。
 
繰り返しになりますが、地方公共団体の勤務条件は社会一般の情勢に適用させるよう求められています。
 
現在、職員の特別休暇の適用範囲は、血族や婚姻による姻族の範囲を基本として運用しています。
 
同性パートナーによる休暇の付与につきましては、国、他の地方公共団体、民間企業の制度との均衡を失わないよう、今後将来的に判断していきたいと考えています。


【答弁26】
次に、同性婚等をしている方を講師に迎えての研修について御質問をいただきました。
 
同性婚など、セクシャルマイノリティーに関する研修については、既に実施をしています。
 
より具体的な講師については、先方との調整も含めて検討してまいります。


【答弁27】
次に、職員厚生会の『結婚祝い金』を事実婚にも出すことについて御質問をいただきました。
 
結婚祝い金の出し方などについては、市として決定するものではなく、職員厚生会で決めることなので、事実婚への祝い金についての検討を促したいと思います。
 
ただ、検討を促す意味で、職員の性的マイノリティーへの理解を深めるための研修を充実させていきたいと考えています。


【答弁28】
次に、性的マイノリティーやLGBTなどの呼び方から『SOGI』への変更の必要性について御質問をいただきました。
 
性的マイノリティーの呼び方については、今年の5月に開催した当事者の皆さんとの意見交換会でも話題になったと聞いています。

当事者の方からは『SOGI(ソギ)』という呼称についての提案もあったそうですが、性的マイノリティーやレズ、ゲイ、バイ、トランス、そうしたセクシャリティーの頭文字をとったLGBTなど、現在広く使われている呼称のほうがより多くの方に認識してもらえるという理由から、呼称の変更についての積極的な意見はなかったようです。

引き続き、当事者の方々の意見を伺いながら考えてまいります。


【答弁29】
次に、ダイバーシティ&インクルージョンの取り組みを世界の企業と同じ指標で常にチェックし続ける必要性について御質問をいただきました。
 
御提案いただいた指標についてはこれまで認識をしていませんでした。

性的マイノリティーとされる従業員に対する企業の取り組みを評価する指標とのことですが、今後評価項目等が確認できれば、性的マイノリティーに関する取り組みの一環として研究していきたいと考えています。



フジノの再質問

市長、御答弁ありがとうございました。
 
ただ、「職員厚生会への『結婚祝い金』の基準の検討を促したい」という点を除いては、残念ながら、本市の今行なっている施策の繰り返しに過ぎなかったなと残念ながら感じました。

例えば、第1問目の「市長自らの声明を毎年発表していただきたい」ということ、これは決して何か「特別なことをせよ」と言っているのではありません。

また、『人権都市宣言』『人権施策推進指針』、もちろん内容を深く承知しています。

けれども、その中に書かれていることをもって、いわゆる『SOGI(ソギ)』の状況に置かれている皆さんが何か励まされるような、そういう言葉は書かれていない。

何故、オバマ大統領が毎年のように大統領宣言を出しているか。

それはやはり、いわゆる『SOGI』の課題に苦しむ皆さんが、公の場で祝辞をいただいたり宣言をいただくことで勇気をいただく。

そういう思いが込められていると思います。

例えば、オバマ大統領の宣言の日本語訳ですけれども、結構長く、6月のプライド月刊には必ず声明を発表している。
 
ですから、市長にも改めて、この『人権都市宣言』『人権施策推進指針』に重ねて、毎年6月、あるいは月は検討の必要があるかとは思いますが、声明をきちんと出していっていただきたいというふうに再度申し上げますが、いかがでしょうか。



市長の再答弁

市として行なうものとして『都市宣言』というものがありますが、こちらについては現在議会の承認が必要になっているところです。

また、「声明を」というお話がございましたが、これまで特に他の案件も含めて、定例的に出す声明というものはありませんでしたし、さまざまな機会を捉えて、せんだって送らせていただいた『祝辞』のような形で市の姿勢というものを表明していきたい、というふうに思っています。



フジノの再質問

今回、2年連続で、昨年度は僕が代表になり、今年度は当事者の方が代表になって開催できた『多様な性にYESの日』ですが、社会状況によってはヘイトスピーチ的なことが盛り上がってきて開催できない可能性もあります。

そうした開催ができたときには声明を出す、『祝辞』を送る。

けれども開催できなかったときには何も市からはお言葉もない。

そういう状況というのは少しおかしいなというふうに感じます。
 
市長、前例踏襲主義の御答弁を繰り返しいただいていますが、これまではしていない、当たり前ですよ。

いわゆる『SOGI』の課題というのは新しい課題で、欧米においては長い長い議論の歴史がありました。

我が日本においては、本当に今まさに全国で始まっている。

その中でも横須賀市は先頭を切って議論をしている。

だからこそ、「前例がないこそやる」のが横須賀市の姿勢ではないかと思うのですが、いかがですか。



市長の再答弁

こうした行事等、毎年開催されないかもしれないというお話ですが、開催される際には、市としても申請があれば後援もさせていただきたいと思っていますし、依頼がなくても『祝辞』のほうは送らせていただきたいというふうに思っています。



フジノの再質問

『モデル事業所宣言』についても否定的な回答をいただきました。
 
しかし、翻って、市民部がかつて行なった、今も行っています『男女共同参画を推進するためのモデル事業宣言』。

では、現状、横須賀市が『モデル事業所』になれているかといえば、本当の意味で女性が活躍できる場になっていないのは、管理職の方々に占める女性の割合を見てもわかります。

そんな中、市長は、『SOGI』にかかわるテーマに関する『モデル事業所宣言』をしてはいかがかということについては、「まず横須賀市の取り組みを充実することが必要」というお話でした。

「道半ばでやるべきではない」というようなお話であった。

けれども、『男女共同参画のモデル事業所』についても、道半ばではあるが、『モデル事業所』になるべく頑張っていこうという形で宣言をしたわけです。
 
先ほど「トップの姿勢を定期的に声明で発表してほしい」というふうに申し上げましたが、この『モデル事業所宣言』についても、たとえ道半ばであっても、あるからこそ『モデル事業所宣言』を行なって、「モデル事業所になるのだ」というふうに訴えていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。



市長の再答弁

このダイバーシティ&インクルージョンという理念には私も共感はするところですし、こうした性的マイノリティーや、あるいはLGBTとされる職員が働きやすい職場でなければいけないという思いを持っています。

ただ、やはりその宣言とするまでには、それに沿った取り組みというものをまず充実させていく必要があるだろうというふうに思っている中で、まずは職員の意識改革というところから始めていきたいというふうに思っています。



フジノの再質問

人々の意識が変わるのが一番遅いと思うのです。

いろいろな施策を少しずつ少しずつ続けていくことで、それこそ10年かけて、20年かけて人々の意識が変わっていく。

例えば、自殺対策の質疑を僕が初めて行なったとき、議場の中には「藤野議員がまた自殺について問うのか」というふうに感じられたと率直にブログに書いておられた議員もおられます。

このように、10年間繰り返してきた中で自殺対策については、「公の場で語っても良いのだ」というふうな取り組みで人々の意識が変わってきたわけです。
 
この『SOGI(ソギ)』の問題についても、市長と数年間にわたって議論を交わしてきました。

そして、これまでいくつもの答弁で革新的な御答弁をいただいてきました。

例えば、「性的マイノリティーはマイノリティーではありません」という市長のお言葉というのは、本当に他都市においても励みになっている。

トップの意識がこのようなものだというのは大きな励みになっている。そして、多様な性にYESの日に祝辞をいただけた。これもとても励みになっている。
 
今回は、市役所の職員の皆さんに向けて、この市役所が働きやすい場になるのだという、そういう態度をここで改めていこうと、身内から変わっていこうと、そういう提案をいくつもさせていただきました。

ただ、どのお答えを聞いても、人々の意識が変わるまでというようなお答えで、残念ながら具体的な施策については進展が見られない。それが大変に残念です。

そこで、市長には、ロールモデルの件や相談窓口の件、更衣室の件を含めて1つ質問をしたいと思います。
 
人事課長との事前のヒアリングの中でも、鶏が先か卵が先かの議論が繰り返されました。

カミングアウトが無いから、相談が無いから、総務部人事課としては動けない、職員厚生担当としても動けないというお話がありました。けれども、どちらが先にあるべきなのでしょうか。

この問題、もちろんカミングアウトできる人はカミングアウトすればいいかもしれない。

でも、強迫的にカミングアウトがなければ、新たな相談窓口も、新たな更衣室も、新たなロールモデルもつくれないのだとすれば、それは市役所が無理に、強迫的にカミングアウトを『SOGI』の課題に悩む方々に強いていることになる訳です。

ですから僕は、人事課長とも、厚生研修担当課長とも繰り返し議論をする中で申し上げたのですが、まず市役所が姿勢を示すこと。

仮に相談に来たいと思っていても、一歩踏み出せない人に横須賀市役所は相談に乗ります、いろいろな制度もあります、使ってくださいという姿勢を示すことで、その制度に乗れる、その相談を使ってみる、そういうふうに踏み出せるのでないかと思うのですが、市長、この点はどうお考えでしょうか。



市長の再答弁

市役所内における健康相談等については、産業医はじめ、精神科医や臨床心理士が携わっているところです。

こうした方々が、そうした性的マイノリティーとされる方々からの相談には専門的見地があるかどうかというところについては、答弁で申し上げたとおり、一定の理解はあるだろうけれども、専門相談とまではいえないというような状況ではございます。

ただ、そうはいいながらも、そういった相談に当たる方々にも研修を受けていただきたいというふうに思っていますし、そういった方々が性的マイノリティーに関する相談を受けることもできるのだということについては、市役所の中でも周知を図っていきたいというふうに思っています。



フジノの再質問

市長、少し誤解しておられると思います。
 
どちらが先か。鶏が先か、卵が先か。相談があることが先か、相談体制を先に用意するのが先か。この議論を市の担当部と繰り返し議論をしてきました。

担当部としては、「我々はいつでも相談を受ける体制を持っている。ですから、相談していただければ、個別具体的に相談に乗ります」というお答えをいただきました。

けれども、では何で保健相談に今『SOGI』に関する相談が一切無いのでしょうか。

ロールモデルをつくりたくとも、カミングアウトして働いておられる方が一人もいらっしゃらないわけですから、ロールモデルなんかつくれないですよね。
 
『エンプロイー・リソース・グループ』も存在していない。

でも実際は、イギリスの市役所などに行けば『エンプロイー・リソース・グループ』はありまして、当初は非公然と、隠れて活動していた。

けれども、カミングアウトして活動できるようになった。やはりそれは市役所の姿勢が大きく変わる必要があると思うのです。
 
ですから、市長にここで伺いたいのは、カミングアウトや相談を職員に先にさせるのが必要なことなのか。

それとも市役所があらゆる相談体制、更衣室も個別に自由に使える、男女の更衣室ではなくて、個人個人が使いたいときに鍵であけるとか、そういう何か有効な取り組みを考える。

例えば、そのような取り組みを行っていくことで、相談しやすい雰囲気を先に醸し出していくことのほうが僕は重要ではないかと繰り返し申し上げてまいりました。
 
市長はどちらが先だとお考えですか。

どちらも必要だとは思うのですが、市長はどうお考えですか。



市長の再答弁

更衣室等の物理的な条件、トイレも含めてですが、そういったものの議論を少し外してよければですけれども、私としては相談しやすい体制づくりというものが先にあったほうが、実際カミングアウトできずに悩んでいる職員の悩みというものを拾い出すことができると思っていますので、後者のほうだと思っています。



フジノの再質問

ありがとうございます。

その点は共通認識を得られてありがたいです。いったん具体的な施策の話を離れて、やはりその点について共通認識を持ちたかったです。
 
この『SOGI』の問題に限らず、例えば精神疾患についてもそうですし、障がいについても、まず自分の状態を誰かに話すというのは、本当にハードルが高いわけです。

けれども、例えば精神疾患についていえば、以前はメンタルクリニックなんて本当に山の奥にしか無かった。精神科病院、単科の精神病院しか無かった。

それが町なかに、駅前に、中央メンタルクリニック、汐入メンタルクリニック、くりはまメンタルクリニック、駅前に必ずある。

つまり、「ああ、これは普通に通っていい、よくある病気なのだな」という、そういう思いで精神疾患のある方は、いや、あるいはストレスフルな状況にある方は、病院の門戸をたたくのがハードルが下がった。

それと同じように、やはりこちらの市役所側の思いとして、『SOGI』の状況で何かお困りのことがあれば何でもお聞きしたいと思っている。

そして市長は宣言も出している。モデル事業所になりたいという宣言も出している。

そして具体的な取り組み、ハード面で、いろいろな差し支えはあるけれども、何とか工夫をしていきたい、そういう姿勢を先にお示しすることが、既に今何年も何年も働きながら『SOGI』のことで職場の方と時にうまくいかなかったり、例えば一緒に旅行に行く、例えば一緒に飲みに、いろいろな機会に悩んで、悩んで誰にも言えないで、そして苦しみながら働いてきた人々に希望を与えるのではないかというふうに思うのです。

ですから、一旦ハードの話を離れて、もう一度そこを共有させていただきたいと思います。

無理なカミングアウト、無理な相談が先ではなくて、相談があったら相談に乗りますよではなくて、横須賀市はいつでも相談に乗ります、そういう思いだけはまず確認させてください。

いかがでしょうか。



市長の再答弁

こういった性的マイノリティーとされる方々がカミングアウトされるということの心のハードルの高さというのは私も承知していますので、そういう意味では相談しやすい体制をまずつくることが私も大事だと思っています。



フジノの再質問

少し答弁が後退してしまったようで、残念に感じます。
 
続いての質問にまいります。『性別適合手術』についてです。

重ねて確認します。

退職に追い込まれることは必ず無いのですね?

確認させてください。



市長の再答弁

ありません。



フジノの再質問

今この放送を聞いておられる横須賀市役所の皆さん、横須賀市役所は『性別適合手術』を受けたいと思っても、もし言えなくても、市長は「絶対に退職させることは無い」と今約束をしてくださいました。

もしこの答弁が皆さんのところに届いていればいいなというふうに僕は期待をしています。
 
今確実に、「性別適合手術を受けたいと希望した方が、横須賀市役所では退職に追い込まれることはありません」と明確に御答弁をいただきました。

そして、法的に定められた手続に沿って、性別適合手術、必要である、必要でない、そういう診断を受けた後であれば休暇もとれるということがわかりました。
 
そこで、続いては『ガイドライン』について伺いたいと思います。
 
もちろん一人一人、全て状況は違います。

ですから、個別的に対応していくのは当然のことだと思います。

しかし、僕が申している『ガイドライン』というのは、最大公約数的な手続のわかりやすさを、御本人や、あるいは人事部に再度認識していただくために必要なものです。

例えば、一般企業の中で、ダイバーシティ&インクルージョンに対して積極的に取り組みを進めている企業では、『性別移行ガイドライン』、作成をしております。

ですから、ぜひこれを研究していただきたい。
 
まず、見もしないまま、「個別の事情が異なるので個別に対応する」では、やはり動けない。

『性別適合手術』を受けたいと思う方が、市長の御答弁の退職させられないよという言質以外に何も保障がない状況では、どこに、誰に、いつ、どういうふうに相談をすればいいのかが全くわからない。

医師との関係は持てても、市役所にやはり言えない。

言ったら戻ってこられなくなってしまうのではないか。そういう形で退職に追い込まれてしまう。そんな中で、『ガイドライン』をつくるべきという提案をいたしました。

ですから、まず民間企業で積極的に取り組んでいるところから『性別移行ガイドライン』を取り寄せていただいて、民間企業から取り寄せていただいて、そしてまず研究をしていただきたい。

まずこの点はお約束いただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。



市長の再答弁

現在、長期療養休暇の職員の対応というものについては、人事課と産業医が一緒になって取り組むように、内部のマニュアルというか、手続というのはしっかり定められています。

ですので、基本的にはそれで対応できるのではないかというふうに思っていますけれども、民間企業での先進的な取り組みについても研究させていただきたいというふうに思います。



フジノの再質問

ありがとうございます。
 
ぜひ研究を進めていただきたいというふうに思います。横須賀市役所も必ず得ることがあると思います。
 
続いて、エントリーシートの性別欄について伺いたいと思います。
 
すでに質疑で申し上げたとおり、法的な調査の必要性は承知しています。
 
ただ、僕が申し上げているのは、その枠組みの中で運用改善はできないのか。工夫をすることで運用改善はできないのか。
 
例えば、エントリーシートに確か戸籍謄本をつける必要はなかったはずです。

ですから、本人の自認している性で記入をしても構わない。それをうそだというふうに市が捉えることはない、そういうような運用改善というのはできないんでしょうか。



市長の再答弁

女性の社会進出等、管理職の女性割合の目標値なども取っていますし、採用後の人事管理という面では、性別面で差別されていないということを、しっかりと市の姿勢として数値目標をもって取り組めるように、基礎的資料としては必要性はあるというふうに思っています。

運用でどこまで『性的マイノリティとされる方々』に対するいわゆるプレッシャーというのを取り除けるかということについては、今後少し勉強させていただきたいなというふうに思います。



フジノの再質問

この件に関してはエントリーシートですので、採用試験にどの程度手を挙げていただけるかという確認をする為の施策が、実は他の方々にとっては残念ながら差別的に受けとめられたりしているというのが現実の状況です。

ですから、運用の改善の申し入れを今させていただきました。

ぜひ研究していただきたいというふうに思います。
 
それから、本市の姿勢として、男性らしさ、女性らしさを求めていないという御答弁をいただきました。

ただし、それを『LGBT』の学生の為の就職説明会などに行ってあえて説明する意思は無い、というお話でした。
 
僕は、今、市長が御答弁いただいたようなことをじかに学生にたちに伝えていただきたいというふうに思っているのです。

今まさに就職を悩んでいる。横須賀市役所を受けたい。

けれども、横須賀市役所に限らず、自分は社会人として『SOGI』という課題を抱えながら働いていけるかと悩んでいる学生に「そんなことはうちの市役所は気にする場所ではないのだ」「ぜひ来て下さい」と言っていただきたいと思っているのです。

それはどうしてだめなのですか。



市長の再答弁

今、市としては、優秀な人材を確保することが採用に当たっては一番のポイントだというふうに思っています。

そういう意味では、悩みながら就職活動している学生の中にも優秀な職員はいるというふうに思います。
 
ただ、市として100人前後の採用をしていく中で、どこかのグループに特化して採用活動を行なうというよりも、できるだけ幅広く採用の候補というか、本市を選んでいただけるような取り組みをするべきなのではないかな、というふうに私は思っています。



フジノの再質問

それでは、そうした取り組みの中で、必ず「『SOGI(ソギ)』の問題に関して横須賀市役所はフレンドリーである」と。「決してこの課題について差別的な対応は取りません」「むしろ積極的に受け入れます」という一言を必ず入れていただきたいというふうに思うのですが、これぐらいならできるのではないですか。

いかがですか。



市長の再答弁

差別的な対応は取りません。

ただ、積極的に受け入れるという言葉が、逆に他の就職予定者というか、採用試験を受けようと思っている方々に対してマイナスにならないように気をつけなければいけないというふうには思いますので、表現については少し考えさせていただきたいと思います。



フジノの再質問

時間がありませんので、次の質問に移ります。

『職員の勤務時間、休暇等に関する条例』について、国や民間企業、あるいは社会情勢などと比較しながら本市の条例のあり方も考えていきたいという御答弁でした。

ただ、本市独自の姿勢というのは、ここでは全く出せないでしょうか。

僕はできるところから現実的に対応していくべきだと思います。

現実の社会情勢というのは、20人に1人はいわゆる『SOGI』、『いわゆる性的マイノリティとされる方々』の存在があると明らかになっていて、自殺や自傷行為、自殺未遂に大変苦しんでいる。

だから横須賀市はさまざまな取り組みを行なってきた。

そして、この市役所の中にもたくさんの方々が働いておられる。

そうした方々の状況を少しでも変えていきたい。そのために総点検をしてほしいという御提案をしているわけです。
 
その点検の必要もないというのが市長のお考えなのでしょうか。



市長の再答弁

点検は常にしなければいけない、というふうに思っています。



フジノの再質問

それは、このダイバーシティ&インクルージョンの観点からも点検をしていただけるということでよろしいのでしょうか。



市長の再答弁

今回、こうした発言通告をいただいた中で、先ほど質問の中でも触れられていた貸与している被服等について、現在ではスラックスしか配っていないところですけれども、実際表記の中ではスカートではなくてスラックスを選ぶことができるというような表記になっていると。

そういったことなども含めて見直す機会にしていきたいというふうに思っています。



フジノの再質問

最後の質問になります。呼称についての問題です。
 
この課題というのは、どの障がいや疾病においても呼称というのは大変難しいことで、誰からも賛成が得られる呼び方というのはないと思います。
 
ただ、市長が御答弁しておられた『性的マイノリティ関係課長会議』での当事者の方との意見交換会の中で、市民部長は御存じかと思いますが、呼称についての積極的な変更の意見は無かった、というお話でした。

これは、横須賀市は積極的に引っ張っていくべき事柄なのではないでしょうか。いかがですか。



市長の再答弁

呼び名というのは、どれにするかによって広まり方であるとか、あるいは、逆に一方でさまざまな呼び名があることによって、呼んでいる対象を分類化してしまうのではないかとか、そういったリスクもある中で、何が適当かというのを今はっきりと市として決めているわけではありません。

ただ、現状感じられる一般の通称としては、『性的マイノリティとされる方』であるとか、『LGBTと呼ばれる方』とか、そういった呼称のほうが広く使われているのではないかなというふうに考えています。



フジノの再質問

呼称については、ぜひこれからも検討していっていただきたいというふうに思うのですが、『性的マイノリティ関係課長会議』と当事者との意見交換会の場でも、その課題について議論の時間というのは5分もありませんでした。

最後の最後で、「時間が足りなくてやらなければいけないことがもう1つあるのです」という形で、ぱっぱっぱっと流れていって、『SOGI』についての重要な提案があったけれども、それを深く議論するということは無かった。

これは当事者の方から聞いた御意見で、僕は絶対これをもう1回議会で取り上げねばならないと思った訳です。

この国際連合が取り上げている『SOGI(ソギ)』という呼称についても、ぜひ検討をしていただきたいと。
 
そして、最後に申し上げたいのは、この横須賀市役所が全ての方々にとって働きやすい場になるように、これからも改善に努めていただきたいということです。

市長、最後に御答弁をお願いいたします。



市長の再答弁

まず、呼称につきましては、『LGBT』だけではおさまらないという理由で、Qという言葉を、『クエスチョニング』とか『クィア』という意味ですけれども、そういう『LGBTQ』という呼び名を使っている方も出てきていますし、そういう意味では、どうするのが当事者にとって、また社会に広がるやり方になるのかということについては、今後も議論していく必要があるというふうに思っています。

最後に、市役所という職場がまず『性的マイノリティ』や『LGBT』と呼ばれるような方々にとっても働きやすい職場である。

これはひとえに冒頭申し上げた横須賀市の『人権都市宣言』に基づくような差別や偏見のないまちづくりを行なっていく中で、まずは市役所がそういう組織でなければいけないと、そのように感じているところですので、今後職員の理解を含め、さまざまな取り組みを行っていきたいというふうに思っています。



横須賀市人権施策推進指針(2009年度作成版)

2009年1月に「横須賀市人権施策推進指針」が初めて作られました

2009年1月に『横須賀市人権施策推進指針』が初めて発行されました。

横須賀市人権施策推進指針

横須賀市人権施策推進指針


これは横須賀市政100周年を記念して行なった『横須賀市人権都市宣言』の理念を具体化する為の、市役所の取り組みの指針です。



「その他の人権課題」の中に「性的マイノリティの人権」が明記されました

『横須賀市人権施策推進指針』の第3章では、具体的な課題として7つのテーマを書き出しています。

「人権施策推進指針」の目次より

「人権施策推進指針」の目次より


さらに近年の新たな課題を『(8)その他の人権課題』としてまとめました。

この『(8)その他』の中に、ついに『性的マイノリティの人権』が明記することができました!

第3章 人権施策の基本的な方向

2.分野別課題解決への基本的な方向

(8)その他の人権課題

④ 性的マイノリティの人権

例えば、性同一性障害者(*3)は、現在、日本全国で約5千人いるとも言われています。

性同一性障害に対する救済制度として「性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律」が制定されましたが、この法律の適用対象になっている人は1割程度と言われています。

社会における現状は、性同一性障害者を受け入れる環境がいまだ整っているとは言えない状況にあります。

さまざまな性的マイノリティに対して、「ふつう」ではないとして、偏見を持ち、差別、蔑視し排除することをなくし、社会の多数派と異なる生き方を認める社会を構築していく必要があります。



また、欄外の注記1と3にも以下のように記されました。

(欄外の注)
*1 性的マイノリティ
性的少数者と訳される。

性同一性障害者や同性愛者、両性具有者など、性をめぐって、社会的に差別を受ける恐れのある人々の総称。

*3 性同一性障害者
性別に関する自己意識と身体上の性別とが一致せずに苦しむ人たち。

率直なフジノの意見を記せば、人権課題にナンバリングは不要です。番号をつければその順番に優先順位があるかのように受け止められるからです。

けれども人権は等しく守られねばならないもので、1番、2番、などと番号をふるものではありません。

さらに『その他の課題』などというくくりは間違っています。

あくまでも行政側にとって『新たな課題』で『まだマイナーな課題』として扱われているだけで、当事者のみなさんにとっては『ずっと存在してきた課題』でありマイナーどころか毎日の課題そのものだからです。

本当にフジノの力不足で、今回の『人権施策推進指針』では、なんとか性的マイノリティについて本文中に明記させることが精一杯でした。

けれども本来このような記され方はおかしいです。

「横須賀市が今回初めて作るのだから」という説得を受けてのみこんだいろいろな事柄があります。

今回はガマンしましたが、早期に『人権施策推進指針』の改訂を目指してもっとしっかりと問題点を改善していきたいです。



追記:表記を「性分化疾患」に訂正いたしました

市民の方からご意見をいただき、市民部人権・男女共同参画課と話し合った結果、正式に変更を決定いたしました。

横須賀市HP「人権施策推進指針の文中の文言の変更について」

横須賀市HP「人権施策推進指針の文中の文言の変更について」


印刷物については「予算の都合上、新たな予算がつかないので訂正したものを発行しない」とのことです。

けれども横須賀市ホームページに掲載しているPDF版については即時に訂正いたしました。

ご意見をいただきまして、本当にありがとうございました!



横須賀市の性的マイノリティ支援のこれまでの取り組み

(2015年3月1日更新)

横須賀市の性的マイノリティ支援のこれまでの取り組み

横須賀市が行なってきた様々な取り組みを、時系列で紹介していきます。

2007年
2月19日市政施行100周年の節目に『横須賀市人権都市宣言』を発表
2008年
10月29日講演『「ちがい」を「個性」に〜性同一性障害への理解を〜』講師:教育委員会学校教育課職員、参加者78名(教員)
11月4日講演会『性同一性障害を知っていますか?』講師:虎井まさ衛さん、参加者32名


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11月27日性的マイノリティ当事者の方々との懇談会、出席者:教育長・生涯学習部長・生涯学習課長・人権男女共同参画課長

2009年
2月9日行政計画と同じ位置づけの『横須賀市人権施策推進指針』が新たに策定され、『性的マイノリティ』も人権課題として位置づけられた。
6月19日「子どもと人権」講座『思春期の子どもと向き合う ~性同一性障害を通じて考える~』参加者30名

2010年
9月保健所健康づくり課感染症担当による調査「教育現場での性的指向に関する相談の現状についてのアンケート」、市内学校の養護教諭・保健体育・児童生徒指導等の教職員(91ヶ所)

2011年
4月1日県教育委員会からDVD『10分で分かる!思春期の恋バナ~クラスに1人はいるかもしれない セクシャルマイノリティ~』(SHIP作成)を市内中学校・高校へ配布

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2011年度厚生労働省エイズ対策推進事業『性的指向や性同一性障害に関するアンケート』に市内中学校・高等学校の教職員が協力
12月7日横須賀市HP『くらしの人権相談』コーナーにて、NPO法人SHIPを紹介

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2012年
2月8日「性的マイノリティ支援に関する研修会」の開催、講師:NPO法人SHIP代表星野慎二さん他、参加者28名

5月15・30日教育委員会の初任者研修講座・人権教育担当研修で『性同一性障害』を扱った

2012年度厚生労働省エイズ動向委員会委員:宝塚大学看護学部准教授 日高庸晴氏による教職員向け研修会(演題:「教育現場でのセクシュアリティ」)を実施

2012年度平成24年度人権施策推進会議のテーマとして『性的マイノリティの人権』について議論 (平成25年横須賀市議会第1回定例会へ報告)

10月31日NPO法人SHIP主催『神奈川県性的マイノリティ人権・教育推進連絡会』に出席。出席者:市民部人権・男女共同参画課、保健所健康づくり課、教育委員会教育指導課

12月3日市内中学校へ『NPO法人SHIP』のリーフレット配布

12月11日教育委員会人権教育担当者向け研修会、講師:宝塚大学看護学部・日高庸晴さん、参加者76名(幼小中高校人権担当他)

12月20日市民向け人権セミナーの開催、講師:『NPO法人SHIP』代表・星野慎二さん、参加者:28名

2013年
1月9日性的マイノリティ関係課長会議の開催

1月31日教育長とNPO法人SHIP代表・星野慎二さんとの面会・意見交換

2月4日『性的マイノリティ支援に関する研修会』の開催、講師:『NPO法人SHIP』代表・星野慎二さん

2月6日市長と性的マイノリティ当事者の意見交換の開催


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2月20日横須賀市HPにおける性的マイノリティ相談窓口の拡充(こども育成部・保健所を追加)


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性的マイノリティに関する相談窓口の紹介

性的マイノリティに関する相談窓口の紹介



5月30日当事者・支援者と性的マイノリティ関係課長会議メンバーによる『性的マイノリティに関する意見交換会』を開催

6月14日『性的マイノリティ関係課長会議』を開催

9月4日NPO法人SHIP発行の機関誌『Presence Letter2013』を市立小中高の全教職員2000名へ配布

9月11日横須賀市HPに『性的マイノリティ』コーナーを開設

9月13日『性的マイノリティ関係課長会議』を開催

9月16日NPO法人SHIP主催のシンポジウムにて、人権・男女共同参画課長がパネリストとして参加

人権・男女共同参画課長がパネリストとして出席

人権・男女共同参画課長がパネリストとして出席



9月19日人権・男女共同参画課、健康づくり課、教育指導課が『NPO法人SHIP』主催の会議に出席

10月21日宝塚看護大学日高庸晴准教授と意見交換会、参加者:教育長・学校教育部長・性的マイノリティ関係課長会議メンバー

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10月29日小学校校長会に人権・男女共同参画課が出席し、横須賀市の相談窓口と『NPO法人SHIP』のリーフレットを紹介

11月19日教育委員会の教育指導課が、エイズ対策研究事業作成パンフレットを市内中学校・高校・特別支援学校の教職員へ配布

12月5日〜2014年2月28日NPO法人SHIP作成のポスターを市民相談室前ほかに掲示

ポスター掲示の様子

ポスター掲示の様子

ポスター:「好き」にはいろいろな形があります

ポスター:「好き」にはいろいろな形があります



12月10日教育委員会の教育指導課の主催により、学生団体『Re:Bit』が講師となり、相談員・教職員向け研修会を開催(参加者108名)。詳しくはこちらをご覧下さいね。

横須賀市HPより

横須賀市HPより



2014年
2月7日相談業務に従事する市職員等向け研修会『性的マイノリティの方への相談時の対応について』を開催、講師:長野香さん(NPO法人SHIPカウンセラー、臨床心理士)、参加者25名


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横須賀市HPより

横須賀市HPより



2月10日〜14日市役所にてパネル展示『多様な性、知っていますか?』開催


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2月7日〜28日南図書館にて性的マイノリティ関係図書の特設コーナーを設置

プレスリリースより

プレスリリースより


展示の様子

展示の様子



2月12日『性的マイノリティ関係課長会議』を開催

6月29日『Cafe SHIP ポートよこすか(性的マイノリティの交流会)』の開催をスタート

10月28日月刊『潮』2014年11月号に横須賀市の取り組みが紹介されました(詳しくはこちらをご覧下さいね)

11月28日横須賀市HPの『性的マイノリティ』コーナーに、新たに基礎知識を紹介するコーナーを加えました。

新たに加わった「性的マイノリティって知っている?」のページ

新たに加わった「性的マイノリティって知っている?」のページ


『性的マイノリティ/LGBTってなに?』『性的マイノリティの人はどのくらいいるの?』『同性愛と性同一性障害って同じなの?』『性的マイノリティの人はどんなことがストレスに感じているの?』『レインボーフラッグってなに?』などが記されています。

レインボー・フラッグについてもきちんと説明してあります

レインボー・フラッグについてもきちんと説明してあります



11月28日横須賀市HPの『性的マイノリティ』コーナーの関連リンクに、新たに『NPO法人LGBTの家族と友人をつなぐ会』が掲載されました。

「LGBTの家族と友人をつなぐ会」が紹介されました

「LGBTの家族と友人をつなぐ会」が紹介されました



2015年
2月2日〜6日横須賀市役所で『パネル展示』を開催しました。

前年度と同じく、横須賀市役所1階の展示スペースにおいて、性的マイノリティへの偏見や差別の解消のために、当事者とその家族や友人からのメッセージや、NPO法人SHIP提供の啓発ポスターをパネル展示しました (パネル制作:「いのちリスペクト。ホワイトリボン・キャンペーン」)。

2月3日横須賀市が『性的マイノリティに関する課長職研修会』を開催しました(詳しい内容はこちらをご覧下さい)。

各部等の課長職(課長補佐を除く)31人を対象にした研修を開催しました。講師は、星野慎二さん(NPO法人SHIP代表)です。

2月10日〜25日横須賀市立北図書館が『特設コーナーで性的マイノリティに関する図書を展示』を実施しました。関連書籍30冊を展示しました。





忙しくてブログには記せていないのですが、これだけが全てではありません。

ここに掲載した2015年までの取り組みで書き切れていない取り組みもあります。

さらに、2016年以降も取り組みは拡大・充実していっています。

横須賀市は全力で『性的な多様性』を保障する為の取り組みを進めています。



横須賀市人権都市宣言

2007年2月19日、横須賀市が宣言した『横須賀市人権都市宣言』

これがこのまちの人権施策の全ての根本になっています。

横須賀市人権都市宣言

人権は、人が人であることに基づいて、当然に保障される権利です。

すべての人は、生まれながらにして、等しく人権を有しています。

しかしながら、現実には差別や虐待などの人権問題が存在しています。

横須賀市は、子どもから高齢者まで世代を問わず、また性別や国籍を問わず、この地に暮らし、働き、学び、遊ぶ市民一人ひとりをかけがえのない個人として尊重します。

さまざまな差別や偏見をなくし、人権が侵害されることのない都市をめざして、市民と協働しつつ、人権尊重の理念に基づく市政に取り組むことを宣言します。

平成19年2月18日
横須賀市長 蒲谷亮一



そして、フジノが性的マイノリティ支援のあらゆる取り組みを提案する時の根拠にもなっています。