神奈川新聞が社説で「横須賀市のパートナーシップ制度、2019年4月スタート」を報じてくれました!/差別や偏見を無くして誰もが暮らしやすいまちづくりをこれからも進めていきます

神奈川新聞が社説で「横須賀市パートナーシップ制度」を取り上げてくれました

先日(11月29日)の一般質問でフジノは『横須賀市パートナーシップ制度』について取り上げました。

上地市長からは差別や偏見を無くして誰もが暮らしやすい社会を目指す為に、パートナーシップ制度実施に向けた力強い答弁を受けました。

こうした横須賀市の動きを受けて、神奈川新聞がまたも(!)社説で報じてくれました。

11月13日にも社説で取り上げていただいたばかりです。

本当にありがたいです。

2018年12月4日・神奈川新聞・社説より

2018年12月4日・神奈川新聞・社説より


全文を引用して紹介します。

横須賀市のパートナー制度
社会意識変える契機に

横須賀市がLGBTなど性的少数者のカップルをパートナーとして公的に認める「パートナーシップ制度」 を来年4月にスタートさせることになった。

市は同性パートナーを市立病院での手術同意の署名者と認めるなど、同性カップルの不利益をなくす取り組みを積極的に推進してきた。

新たな制度が性的少数者に対する社会的な意識を変えていく契機となり、暮らしやすさにつながることを期待したい。

性的少数者の人たちは社会の偏見や不足に生きづらさを感じているとされる。

法的な婚姻関係にある男女に比べ、カップルの不利益も多い。

自治体が導入し始めているパートナーシップ制度は法的拘束力はないが、行政や民間に『夫婦』とみなした対応を求めるものだ。

導入されれば県内初となる横須賀市の制度は要綱に基づき、性的少数者の当事者らがパートナーシップ宣誓を行い、市が受領書を発行する。

受領証の提示により市営住宅の申し込みなど行政サービスや、携帯電話の家族割など民間サービスも期待できる。

何より自治体が公認する意味は地域にとって小さくない。

また、市では制度の対象を同性間などの性的少数者に限定せず、事実婚のカップルらも念頭に置く予定だ。

多様化が進む家族の現状を踏まえた妥当な制度設計といえよう。

宣誓手続きでは、性的少数者に対する理解が不十分な状況を踏まえ、プライバシー保護のため、個室スペースを里恵するという。

現状では必要な措置だが、市民の認識を深めることで、当たり前のように制度利用やカミングアウトができる社会をこそ目標に置きたい。

日本社会では 「異性愛が普通」との認識が浸透し、同性愛などには「性規範を逸脱している」との偏見が根強く残る。

そうした風潮にあって当事者は悩み、苦しんでいる。

学校や職場、地域で多様な生き方を妨げる制度や慣行はないか、常に点検し続ける必要もあろう。

制度はあくまで性的少数者の支援策の一つである。

パートナーのいない当事者や子どもたちを含め、個々のセクシュアリティーに悩まずに生きていけるよう、市は施策や環境づくりに磨きをかけていってほしい。

先進的な自治体の試みが、諸外国に比べて遅れている国の法制度を変える力になればいい。

同感です。

頂いたご指摘のとおり、努力していきます。

これまでも「学校や職場、地域で多様な生き方を妨げる制度や慣行はないか、常に点検し続け」てきましたが、これからも全力を尽くします。

さらに、これからもフジノは「市の施策や環境づくりに磨きをかけて」いきます!

神奈川新聞、ありがとうございます。



勝間和代さんに横須賀市の性的な多様性の保障に関する取り組みを報告させていただきました/カミングアウトが全国から賞賛された勝間さん

全国から賞賛された勝間和代さんのカミングアウト

経済評論家。数十冊の著作の著者。プロ雀士。ゴールデンタイムのバラエティ番組にもしばしば出演する芸能人。

挙げていけばキリが無いほどに多才な勝間和代さん。

フジノも勝間さんの影響を大いに受けています。

しばしばフジノが自分のことを「フジノは政治家として『オワコン』だから」と自称するのは勝間さんの著作を読んだからです。

勝間さんの『やせる!』を読んだおかげで、1日1万歩を歩くようになりましたし、発芽玄米を毎日食べるようになりましたし、出汁をとった味噌汁を作るようになりました。

他にも、有形無形の影響を受けていると思います。

そんな勝間さんが、かねてから性的な多様性の保障に関して積極的に発言をして下さったり、『東京レインボープライド』のパレードを歩いて下さることに、とても感謝の気持ちを抱いてきました。

発信力と影響力のとてつもなく大きな方がSOGIに関してポジティブな姿勢を打ち出して下さることは、本当にありがたいことでした。

そんな勝間さんの、あるインタビュー記事が掲載されました。

今年2018年5月28日の『BuzzFeed News』に掲載された『同性を愛するということ 勝間和代のカミングアウト』という記事。

『Buzfeed News』に掲載された勝間和代さんによるカミングアウト

『Buzfeed News』に掲載された勝間和代さんによるカミングアウト


勝間和代さんのカミングアウトは、全国から賞賛の言葉で迎えられました。

本来であれば、カミングアウトしようがしまいが、誰もがそのままで安心して暮らしていかれる社会であるべきです。

しかし、現在この国は、セクシュアリティに限らず、あらゆる事柄に関していまだとても偏見・差別・スティグマのある風土を持っています。

フジノは、初立候補の時から精神障がいのあることをカミングアウトして政治家に転職した立場です。

だから、カミングアウトは理解の在る方や当事者からは賞賛を受けることもありますが、逆に無理解な方々や強い偏見のある方々からは強い誹謗中傷を受けることを体感的に知っています。

そのような現状を承知の上で、勝間さんはカミングアウトをすることで、ひとつの風穴を開けてくださったのだと感じました。

改めて、尊敬の気持ちを強く抱きました。



勝間和代さんに横須賀の性的な多様性の保障に関する取り組みを報告させていただきました

そんな勝間和代さんにお会いして、横須賀の取り組みをご報告させていただく機会に恵まれました。

勝間和代さんとフジノ

勝間和代さんとフジノ


実は、フジノの親友は勝間さんと親しくて、横須賀にお招きしたこともありますし、一緒にイベントまで開催する間柄なのです。

カミングアウトの記事が出るずっと前から、親友はフジノと勝間さんを引き合わせようとしてくれていました。

何故なら、フジノの性的な多様性の保障に関するこの10年間の取り組みと、勝間さんのSOGIに関するポジティブな姿勢と、その両方を知っている立場だったからです。

2人が出会ったらきっと良い化学反応が起こるのではないかとずっと提案してくれていました。

その親友のおかげで、このたび勝間さんとお話することができました。

実は、フジノの6月議会での一般質問を受けて、横須賀市では昨日から横須賀市ホームページの性的マイノリティのコーナーに新たな情報を掲載しました。

同性カップル等パートナーが現在も利用できる制度を横須賀市ホームページに掲載しました

同性カップル等パートナーが現在も利用できる制度を横須賀市ホームページに掲載しました


こうした取り組みや、LGBTs関連施策全国自治体トップとなった横須賀市の状況を報告させていただきました。

「さすが」と言うか「やはり」と言うか、勝間さんは飲み込みがとても早くて、横須賀市がまだ実現できていないことや取り組んだ方が良いことについて指摘をして下さいました。

貴重な時間を割いていただいたことに、ただただ感謝の気持ちしかありません。

さらに、フジノのツイートにもお返事もくださいました。

勝間和代さんからお返事をいただきました

勝間和代さんからお返事をいただきました


勝間和代さん、ありがとうございました!

そして、引き合わせてくれた親友に感謝しています。



「パニック障害公表の横須賀市議、誰もが生きやすい世に」毎日新聞・社会面にフジノの記事が掲載されました

「ともに・2020バリアーゼロ社会へ」企画に賛同して、取材を受けました

毎日新聞社が『ともに・2020バリアーゼロ社会へ』という特集の連載を昨年からスタートしています。

毎日新聞「ともに・2020バリーゼロ社会へ」特集

毎日新聞「ともに・2020バリーゼロ社会へ」特集


昨年11月の終わり頃に

「バリアーゼロ社会の実現を目指す企画の中で、障がいのある人が地方議員として働いている姿を取り上げたい。身体障がいのある方についてはすでに取材が始まっている。精神障がいについてはぜひ藤野議員にお願いしたい」

という趣旨の依頼を毎日新聞から受けました。

かねてからフジノは、障がい当事者=議員の少なさ、特に

『精神障がい・知的障がい・発達障がい・難病のある当事者の方々が議員としてほぼゼロの現状』

に対して問題提起をしてきました。

障がいのある方々の『家族の立場』で政治家になっている人々はたくさんいますが、彼ら彼女らはあくまでも『家族の立場』を代表しているに過ぎません。

『家族』には『当事者』の想いを代弁できません。できたとしても、あくまでも『限定的な代弁』に過ぎません。

やはり本当に大切なことは『当事者』自身が生の声で、政治家として発言すること・行動することです。『当事者性』にはとても大きな意味があります。

そうした想いから、過去に出演したシンポジウムなどでも

「精神障がいのある当事者のみなさんに立候補してほしい。その時はフジノが全力で応援するので、政治家になってほしい」

と繰り返し訴えてきました。

15年間フジノが議員として働いてきた経験から、全国の人々に知ってほしいことはたくさんあります。

  • 議会・市役所・市民から受けてきた様々な差別と偏見の実態について
  • 市議として働くことと闘病との両立をいかに実現するか
  • 差別・偏見をする側だった人々がいかに理解してくれるようになったか
  • 病気や障がいの実態を知った上でもさらに差別・偏見を続ける人々の存在について

こうした現実を知った上でそれでも全国の障がい当事者の方々に、政治家として働いてほしい、という想いが強くあります。

そこで、今回の取材も受けることに決めました。

すでにツイッターなどでは発信してきましたが、昨年12月から3回の濃密な取材を受け(毎回数時間に及びました)、その後も細かな意見交換は10数回を超えました。

取材にあたったのは横須賀支局の田中義宏記者です。

精神疾患・精神障がいに対して深い理解のある誠実な方で、「田中さんが取材をしてくれるのならば依頼を受けよう」と感じました。

実際、田中記者との取材はとても有意義なものでした。

過去に無いくらい、取材は本当に長時間に及んだのですが、受けて良かったと感じています。田中記者には感謝の気持ちしかありません。



けさ、全国の毎日新聞の社会面3面に大きく掲載されました

こうした経緯のもと、ついにけさの毎日新聞の社会面3面に大きく掲載されました。

インターネット版の毎日新聞にも即日掲載されました。

2018年1月16日・毎日新聞・社会面より

2018年1月16日・毎日新聞・社会面より

ともに・2020バリアーゼロ社会へ

パニック障害公表の横須賀市議
誰もが生きやすい世に 恋人の死、心に刻み

神奈川県横須賀市でパニック障害などを抱えながら活動する市議が、年末年始もライフワークの自殺対策に取り組んでいた。

現在4期目で、精神保健福祉士の資格を持つ藤野英明さん(43)。

自ら精神障害があることを公表している議員の存在は、全国的にはほとんど知られていない。【田中義宏】

「人の数だけ悩みはある。あなたやあなたの大切な人からの相談をお待ちしています」。

昨年12月末の京急横須賀中央駅前。

藤野さんは、市が相談窓口「横須賀こころの電話」を年中無休で運営していることを知ってもらおうと、電話番号を大きく書いたボードを手に呼びかけた。

 クリスマスイブ前日から1月3日までの12日間、自殺対策の街頭活動を一人で12年間続けている。

年末には役所が仕事納めとなり、公的な支援機関が閉じてしまう上、世間がにぎやかな時季こそ、生きづらさや孤独感がより深まる人がいると感じているからだ。

小中学校では、いじめなどを受けて保健室で過ごすことが多かった。高校時代からの恋人が統合失調症を患い、彼女の力になりたいと大学では心理学を学んだ。

自身も、就職活動中にパニック障害を発症。電車に乗ったり、閉鎖された空間にいたりすると過呼吸などに襲われ、留年を余儀なくされた。

1998年に大学を卒業して大手映画会社に就職したが、入社3年目にハードな仕事のストレスからうつ病も発症した。2002年11月には、統合失調症から回復しかかっていたはずの彼女が、自ら命を絶った。

自殺をなくしたいと政治の道に進むことを決意し、会社を辞め03年4月に同市議選で初当選した。

この年の12月市議会で恋人を失ったことによる「自死遺族」であることを明かし、自殺予防の無料電話相談を設けるよう提案。翌04年に市は「こころの電話」を開設した。ここ数年は年間5000件近い相談が寄せられている。

藤野さんは今も治療を受けている。震えなどの症状に襲われることがあるため、本会議や委員会の日は医師の指示の下、平常時の数倍の薬を飲むという。

「世間は『精神障害があるから』と許してはくれない。当事者だと公開している僕がだらしなく思われたら、全ての精神障害者がだめだと思われかねない」。

そんな思いで、約15年間全ての本会議で質問に立ち続ける。

「精神疾患は誰にでも起こり得る。全国には、精神障害のある議員が他にもいるはず。カミングアウトできる議員が増えれば、誰もが生きやすい社会に変えられると信じている」

精神疾患、国民の3%

2017年版障害者白書によると、統合失調症やうつ病などの精神疾患で生活が制約されている精神障害者は、国民の約3.1%に相当する約392万4000人いるとされる。

社会進出を促そうと、企業などに一定の障害者雇用を義務づける障害者雇用促進法が13年に改正され、今年4月から身体、知的障害者に加えて精神障害者についても雇用義務対象となる。

ただ、人材サービス会社エン・ジャパンが昨年9~10月にインターネットを通じて実施した調査では、精神障害者の雇用義務化について48%の企業が「知らない」と回答。

理解が十分に広がっていない現状がうかがえる。

見出しや、記事の内容に、いくつかの異論はあります。

例えば、「もっとフジノ以外にも精神疾患・精神障がい当事者の方々に立候補をしてほしい」というような想いは、記してもらえませんでした。

また、記事を読んだという方からたくさんのメールや留守電がすぐにたくさん届いたのですが、その中には

「今回、パニック障がいをカミングアウトしてえらい」

というような内容が数件ありました。

違います。この記事の為に今日初めて公表したのではありません。

もともと大学で心理学を専攻したフジノは、卒論の内容も「いかにして精神障がいに対する差別・偏見・スティグマを無くすか」でした。障がいに対する差別を心の底から憎んでいます。

差別・偏見・スティグマを憎んでいるフジノは、自分の障がいを隠す理由がありません。

オープンにしていることで様々な機会に社会的に不利になることは理解していますが、差別する側に加担したくありません。

だから、自分が発症してから一度も隠したことはありません。

会社員時代にも、選挙に立候補した時にも、病気はフルオープンでした。

このブログの長年の読者の方々であれば、フジノがうつ病やパニック障がいの苦しみについて何度も何度も書いてあるのを読んでおられますよね。

ただ、もともと文字数が限られている新聞というメディアですから、依頼を受けた時点ではじめから世間に誤解を受けざるをえないことは覚悟していました。

(※世の中のみなさまは、ムリにカミングアウトしたりする必要など全くありません!フジノは「強制的にカミングアウトすることはあってはならない」という立場です)

ともかく、フジノはもっともっと多くの当事者の方々に政治の話に出てきてほしいです。

心の底から、ずっと待ってきました。これからも待ち続けます。

障がい当事者のみなさん、政治の世界に来て下さい。



「同性パートナーの意識不明時の手術同意を可能にした横須賀市立病院の指針」を医療関係者にさらに周知徹底させます!/フジノの質疑が神奈川新聞で報じられました

全国から問題視された、市立病院の「指針」によるアウティング問題を質疑しました

昨日の教育福祉常任委員会でフジノは、8月のある報道をきっかけに起こった問題をとりあげました。

横須賀市が全国から問題視されてしまった、「同性パートナーが意識不明で苦しんでいる時に横須賀市立病院は同性パートナーにアウティングさせるのか!?」という問題です。

Yahoo!ニュース・niftyニュースで全国に報じられ、全国の活動仲間をはじめたくさんの方から「何故こんなことになったのか」と強く問題視されました。

さらに、『ヨミドクター』で連載する永易至文さん(同性パートナーに関する問題の専門家でフジノもとても尊敬しております)の8月18日連載でも問題提起として取り上げられたことによって、当事者の方々にも決定的に知られるようになりました。

永易至文さん連載「虹色百話~性的マイノリティーへの招待」より一部引用

永易至文さん連載「虹色百話~性的マイノリティーへの招待」より一部引用


その後に毎日新聞の報道こそあったものの、この8月~9月、フジノは全国からの抗議や問い合わせに忙殺される日々でした。

横須賀の取り組みがこうした形で全国に伝わってしまったことは残念でなりません。

SOGIに関するあらゆる課題にひとつずつ地道に取り組んできた横須賀市が、全く逆の形で全国に知れ渡ってしまったのです(涙)。

しかし一方でフジノは「ピンチはチャンスだ」と信じています。

改めて、この『指針』を現場の医療従事者のみなさまに徹底的に浸透させていただくチャンスだと受け止めて、研修をさらに進めてもらうように提案しました。

その質疑を以下に紹介します。

2016年9月7日・教育福祉常任委員会での質疑

フジノの質問

健康部市立病院担当課に質問します。

同性パートナーの意識不明時の手術同意書への署名などを明確化した市立2病院による『指針』について、現場におられる全ての医療従事者のみなさんに浸透させていく必要性について、伺います。

本市市立2病院が作成した『患者本人及びその家族等に説明と同意を行なう際の同意書署名等に関する指針』に関して、改めて事実関係を確認したいと思います。

本市の『指針』に「3年間の同居」あるいは「家族に電話で確認する」など、同性パートナーであることを証明しなければならない何らかの条件は記載されているのでしょうか?

お答え下さい。

市立病院担当課長の答弁

今回の『指針』につきましては、平成27年第1回定例会の個人質問で藤野議員からまさしくご質問をいただきまして、その後、市立病院の指定管理者の方に問題提起をして、約半年以上かけてこの指針は作らせていただきました。

今ご質問いただいた点につきましては、まさしくそのような定義は『指針』の中ではしておりません。

フジノの質問

何故改めて確認をしたかというと、多くの当事者の方にとっては必ずしも自らの性のあり方をカミングアウトできる訳では無い現実があるからです。

実際に一橋大学大学院の学生が自らのセクシャリティを周囲に言いふらされたことによって自殺に追い込まれてしまったことが8月に大きく報道されました。

この本人の意思に反してカミングアウトさせられることを『アウティング』と言います。

先月、

「横須賀市は同性パートナーが救急搬送されて意識不明の最もつらい時に強制カミングアウトを市がさせるのか」

と全国から非難されてしまう残念な出来事がありました。

そこで次に確認したいことがあります。

本市市立2病院が目指す取り組みは当事者にカミングアウトを強要するものではない、つまり「市立2病院がアウティングをするものでは無い」と改めて明言していただきたいのですがいかがでしょうか?

市立病院担当課長の答弁

今の点につきましても『指針』の中には一切うたわれてございませんので、そのようなことはいたしません。

フジノの質問

こうした全国に誤解を与えてしまった事態が起こったきっかけは、関係者の不用意な発言もあったのではないかと考えています。

『指針』が浸透していなければ、現場での実際の『運用』とは異なる事態が起こってしまうことが懸念されます。『指針』と『運用』とが異なることは絶対にあってはならないと思います。

そこで伺います。

指定管理者である地域医療振興協会が新たに作った『指針』が現場レベルまで確実に浸透しているとお感じでしょうか?

お答え下さい。

市立病院担当課長の答弁

『指針』作成後は、まずは各所属長に対してその指針を周知をし、また所属長からその下にある医師である看護師であり
事務員でありというところに対して周知をしております。

また院内で電子データでマニュアル集等ございますので、その中にも指針を掲示しておりますので、いつでも誰でも見れるということになっておりますから、とりあえずは1度ご認識はいただいているのかなというふうには思っておりますけれども

両病院とも今後さらに周知をすべく研修等を開いていきたい、というふうに考えているところでございます。

フジノの質問

ぜひ『指針』が『運用』と全く変わらないレベルまで研修を進めて頂きたいと思います。

続いての質問なのですが、この指針に限らずに医療に対していわゆる性的マイノリティとされる方々は「非常にハードルが高い」という想いを抱いておられます。

実際に研究によっては『受診行動が低い』というデータもあります。

そこで、市立病院に勤務する医師・看護師をはじめとするあらゆる職種のみなさんに(僕は性的マイノリティとは呼びたくないので)SOGIに関する正確な知識と接遇の在り方について学んでほしいと考えるのですがいかがでしょうか。

市立病院担当課長の答弁

やはり今の指針と同じように『指針』を周知し浸透させるという意味では、まずその本来の部分がわかっていないと何にもなりませんので、その辺もあわせて指定管理者の方にはお話をしたいと思います。



質疑は以上です。

神奈川新聞がフジノの質疑を報じてくれました

この教育福祉常任委員会での質疑を、翌日の神奈川新聞が報じてくれました。

2016年9月8日・神奈川新聞より

2016年9月8日・神奈川新聞より


記事のとおり、横須賀市はさらに研修を徹底させてまいります。

手術の同意書へのサインができるということだけではありません。

毎日の病院での全ての接遇(受付・診察・検査・外来や入院を問わず全ての医療従事者のみなさんの在り方)に関して、SOGIに関する正しい知識と情報を学んでいただきたいと考えています。

このまちに暮らしている限り、どのようなセクシャリティであろうと関係なくみんなが安心して医療行為を受けられるように徹底していきます!



「横須賀市立病院が同性パートナーの救急搬送や意識不明時の入院・手術同意を可能にした新たな指針を作成」を報じた神奈川新聞の記事にフジノは怒っています!

神奈川新聞の記事が全国に波紋を呼んでいます

8月10日に神奈川新聞が報じた記事が、フジノのまわりだけでなく、全国から大きな波紋を呼んでいます。

そこに記されたことが事実ならば、『絶対に許してはならない事態』が起こっているからです。

まず、その記事をご覧下さい。

性的少数者を支援 手術同意 同性パートナーも可
横須賀市立病院、独自に指針

横須賀市が市立病院で性的少数者を支援する取り組みを進めている。

昨年末に改定した市立病院の指針に、意識不明などで判断能力のない患者の手術同意書の署名者として、同性パートナーも認めることを盛り込んだ。

夫婦や親族と同じように同性パートナーを扱うことが明文化されるのは県内でも珍しいという。 

対象は市立市民病院(同市長坂)と市立うわまち病院(同市上町)の2施設。

手術同意書の署名には「3年ほど一緒に過ごし、周囲からパートナーとして認められていること」が条件となる。

関係性は患者の家族に電話などで確認を取る。

市立病院での取り組みは市条例の規定に基づくのではなく、病院独自の試みとして始めた。

東京都渋谷区が昨年、同性カップルを結婚に相当する「パートナーシップ」と認める証明書を交付するなど、性的少数者を支援する社会的な動きを受けて実施することにした。

市救急医療センター、市消防局救急隊でも救急搬送された患者に対して、来院した同性パートナーから依頼があれば、関係者であることを確認した上で、病状の説明などの情報提供をする。

実際に活用された事例はないが、病院は

「同性カップルで一緒に外来に来る患者もいる。核家族化や個人主義が進み、近くに親族がいない場合、これから必要になっていく」

と強調。

「異性、同性に関係なく、患者の生活の質を良くして、幸せにするのが私たちの願い」

と話している。

性的少数者を支援する市立病院での取り組みは、市のホームページに掲載されている。



とても大切なことがらなので、全文を引用させていただきました。

記事中の文章を一部『赤太文字』にしたのはフジノです。そこがまさに問題の箇所です。

カナロコ

カナロコ


神奈川新聞のインターネットサイト『カナロコ』に掲載された記事のいくつかは、@niftyニュースにもYahoo!ニュースにも同じ内容が掲載されます。

@niftyニュース

@niftyニュース


これによって、神奈川新聞の記事が全国に拡散されています。

YAHOO!ニュース

YAHOO!ニュース





この記事の、2つの問題

この記事には、2つの問題があります。

  1. 指針を明文化したきっかけは渋谷区等の動きを受けた、と書かれていること
  2. 同意書にサインできるには「3年同居」の条件や「患者家族に確認を取る」と書かれていること



1点目は、単に『取材不足からの軽微なミス』です。

ただ、政策提案者としてフジノは納得できませんので反論します。

それよりも全国に波紋を呼んでいるのが、2点目です。

これは絶対に許せません!

こんな条件を横須賀市は設けていないので、事実関係を詳細に調べます。こんな条件は絶対あってはならないし、こんな条件を現場サイドが勝手に作ったのならば、そもそも『指針』を廃止すべきです。

フジノはめちゃくちゃ怒っていますし、原因究明をして必ず改善させます。

以下に、問題は具体的にどういうことなのかを説明したいと思います。



問題1.横須賀市の取り組みは長年の積み重ねであり「LGBTブーム」とは無関係です

このブログをずっと読んで下さっているあなたはきっと、2015年予算議会でフジノが提案して1年以上かけて実現させた『指針』についてだと分かりますよね。

横須賀では、フジノが2007年からこれまでずっと『性的な多様性』を保障する為の政策提案を何十回と繰り返してきました。

同時に、数多くの当事者の方々(こどもから大人まで本当にたくさんの方々)に市長・教育長に何度も会ってもらったり、日高庸晴先生(宝塚大学看護学部教授)や星野慎二さん(NPO法人SHIP代表)に何度も横須賀に足を運んで頂きました。

これに対して行政側も、前教育長の永妻さんを筆頭に教育委員会事務局のみなさん、歴代の人権・男女共同参画課長をはじめ、人権施策推進会議のみなさんも積極的に力を貸して下さいました。

つまり、フジノが進めてきた横須賀市におけるSOGIに関する施策(いわゆる性的マイノリティに関する取り組み)は、ここ1〜2年の『LGBTブーム』とは無関係です。

むしろ、僕たちが『LGBTブーム』を引っ張ってきた。それくらいの自負心があります。

(実際にはフジノは『LGBTブーム』をネガティブなものとして強く否定しています。地道な意識改革と制度変革が伴わなければ無意味だからです)

そんな長年の努力の積み重ねを、神奈川新聞が書いたように

東京都渋谷区が昨年、同性カップルを結婚に相当する「パートナーシップ」と認める証明書を交付するなど、性的少数者を支援する社会的な動きを受けて実施することにした。



と表現されるのは、極めて心外です。

実際に今回の提案もフジノが市長に予算議会で質疑をしてから動きました。

神奈川新聞の記述は完全に間違っています。記者の方にはもっとしっかりと取材をしていただきたいです。

しかし、こんなことはささやかでどうでも良いことです。

本当に問題なのは、第2のことがらです。



問題2.こんな条件は「市による強制アウティング」だ。自殺を生みかねない。許されない!

神奈川新聞の記事によれば、このようなことが記されています。

  1. 手術同意書の署名には「3年ほど一緒に過ごし、周囲からパートナーとして認められていること」が条件となる。

  2. 関係性は患者の家族に電話などで確認を取る。



こんなことは絶対にあってはならないことです!

一橋大学ロースクールで起こった、ゲイであることを周囲に言いふらされた(これを『アウティング』と言います)末に学生が自殺に追い込まれた事件を思い出して下さい。

自らが望んで自らのセクシャリティを他人に伝える『カミングアウト』と違い、本人が望んでいないのに周囲が勝手にセクシャリティをバラしたり言いふらすことを『アウティング』と言います。

『アウティング』は人の尊厳を奪いますし、時には自殺へと人を追い込みます。

絶対あってはならないことです。

『人権都市宣言』を発した横須賀市が、『市による強制アウティング』を実行しようとしているとは全く信じられません。

今回、神奈川新聞の記事に書かれているような2つの条件(3年の同居・家族に電話で確認を取る)は、当事者のみなさまにとってまさに『市による強制アウティング』そのものです。

大切な人が事故や病気で意識不明で救急搬送されて駆けつけた同性パートナーの方が、そんな人生の一番つらく苦しい時に、何故、一方的に『病院から強制アウティング』されねばならないのでしょうか。

だからフジノのまわりだけでなく、全国から今、横須賀の取り組みが問題視されているのです。



「パートナー」であることは自己申告で十分。何の条件も不要です!

僕が提案して新たに作成された『指針』にはこんな条件は一切書かれていませんでした。

しかも、この問題の所管課である健康部の市立病院担当課長はとても熱心で信頼できる方です。

その課長から、市長もフジノも同じ書類(下の画像です)を示されて、「これでいきます」と説明を受けています。

横須賀市立2病院が新たに整備した「手術同意の取り扱い」

横須賀市立2病院が新たに整備した「手術同意の取り扱い」


新しく作成された指針の正式名称は

横須賀市立市民病院・うわまち病院の『患者本人及びその家族等に説明と同意を行なう際の同意書署名等に関する指針』

と言います。

繰り返しますが、この『指針』には、一切の条件は記されていません。

神奈川新聞の記者の方は、この『指針』をちゃんとお読みになってから記事を書いたのでしょうか。

一方、記者の方が突然に嘘を書くとも想定できません。嘘を書くメリットも何もありません。

それにもかかわらず、2つの条件が記された理由を推測するならば。。。

市長や市議会(フジノ)への報告の後に、新たに条件が作られてしまったのでしょうか。

現在、横須賀の市立2病院は直営ではなくて、民間の地域医療振興協会に指定管理(実際の運営をしてもらう)に出しています。つまり『公設民営』の病院です。

実際に運営するのは『地域医療振興協会』だとしても、あらゆる決定権を持っているのは横須賀市です。

横須賀市に秘密で、地域医療振興協会が勝手に新たな条件を『指針』に加えたのでしょうか。

いずれにしても、事実を究明して、即刻、もとの無条件だった『指針』に直させます。

一橋大学ロースクールでの事件があったにもかかわらず、あまりにも配慮にかける信じられない内容になってしまった『指針』。

しかも、市議会・市長への説明の後に、我々に一切の報告なしに勝手な運用ルールを後から作ったのだとしたら、それも絶対に許しません。

繰り返しますが、このような条件をつけた『指針』ならば不要です。廃止すべきです。

こんな最低な対応が事実だとすれば、これまで8年間積み重ねてきた横須賀市の性的な多様性を保障する取り組みはゼロになってしまいます。

パートナーの入院・手術などの重大時において苦しんでいる方に、さらに追い打ちをかける『市による強制アウティング』。

僕は自殺を減らしたくて政治家になりました。

そして、自殺を減らす為に性的な多様性の保障をすすめてきました。

しかし、こんな『指針』は新たに自殺を増やしてしまいます。

市の市立病院担当課をはじめ、市立2病院を運営している地域医療振興協会、記事を書いた神奈川新聞社にも、詳しく事情を伺います。

誰が指針をねじまげたのか。信じられない対応にフジノは怒りを隠せません。

絶対に、許しません。



第3回は「出会い」がテーマです/「Cafe SHIP ポートよこすか」のおしらせ

10〜20代のセクシュアルマイノリティ(同性が好き、性別に違和感がある等)の方、自分がそうかもしれないと迷っている方、ぜひいらしてください

『Cafe SHIPポートよこすか』開催のおしらせです。

10〜20代のセクシュアルマイノリティ(同性が好き、性別に違和感がある等)の方、自分がそうかもしれないとまだ迷っている方、みんなで集まって交流してみませんか?

お菓子をつまみながら、リラックスできる雰囲気の中で、毎回1つのテーマにそっておしゃべりをしましょう、という集まりです。

Cafe SHIP ポートよこすか

Cafe SHIP ポートよこすか


この活動は、横須賀市の『性的マイノリティ支援事業』として、『NPO法人SHIP』に補助金を交付して、実施されています。

広報よこすか2014年7月号より

広報よこすか2014年7月号より


横須賀市の『広報よこすか』にも毎回おしらせとして掲載されています。

今年スタートした新しい取り組みで、昨日8月9日に「第2回」が開催されました。

第2回「カミングアウト」
2014年8月9日(土)13:30〜15:30
今回のテーマは「カミングアウト」です。

みなさんは身近な人、友達、家族、職場などでカミングアウトしていますか?

自分のことを話している人も、そうでない人もいますよね。

カミングアウトしてよかったこと、困ったこと、どんな体験があるでしょうか?

うまく周りに伝えるやり方、言わずにうまく対応している方法、どんなやり方があるでしょうか。

いつかはしたい、でもどうしたらいいんだろう。でも相手のことを考えると、なかなか切り出せない。

言った後で関係がうまくいかなくなったら、どうしたらいいのかな?

一度話してみたけど、その後話題に出ないし、なんとなくぎこちなくなってしまった。

自分はカミングアウトしていないし、する必要も感じていないけど、するメリットってあるのかな?

しないからこそ上手くやっていける付き合い方もあるんじゃない?

などなど、いろいろな体験や考え方、カミングアウトしている人もしていない人も、それぞれの思いをみんなで一緒におしゃべりしましょう。



第1回は「友達づくり」がテーマでした。

第1回「友達づくり」
2014年6月29日(日)13:30〜15:30
第1回のテーマは「友達づくり」

あなたにとって友だちはどんなものですか?

セクシュアルマイノリティの友達づくりはどうしていますか?

友達を作るにはどうしたらいいのかな?知り合ってから、友達付き合いをうまく続けていく秘訣ってあるの?

居心地のいい友だち関係、人との距離感は、人それぞれですよね。

ノンケの友達にカミングアウトしてる?

ノンケ友達とうまく付き合っていくにはどうしてる?

などなど「友達づくり」についてそれぞれの立場での思いや考えを、みんなで一緒におしゃべりしましょう。



第1回の様子は市の担当部署から、第2回の様子は、終了後に参加して下さった方々からフジノ自身がじかに感想を伺いました。

過去2回を終えてみて、政策提案者としてフジノは「本当にスタートして良かった」という強い実感を持っています。

長年の活動実績を持つNPO法人SHIPのみなさまの運営によって、とても良い雰囲気で参加したみなさまが初対面同士でもリラックスして安心して語り合える集まりになっているようです。

本当に良かったです!

まだスタートしたばかりですが、フジノは自信をもってこの「Cafe SHIPポートよこすか」は素晴らしい取り組みだとオススメします。



第3回のテーマは「出会い」です

さて、第3回のテーマは『出会い』です!

今回のテーマは「出会い」です。

自分と同じようなセクシュアリティの人と、他の人はどこでどうやって出会っているんだろう?

いい方法、自分に合った方法はどうやって見つけましたか?

恋人作りや友だち作り、どうしていますか?

出会ってからの関係の続け方、友だち付き合いはどうしているのかな?

イベントやコミュニティでその時会う以外に、どういう距離感、付き合い方をしているの?

自分にとって大切な、居心地のいいつながりってどんなもの?

恋愛、友だちを問わず、自分と同じセクシュアリティの人や、セクシュアルマイノリティの人同士のつながりをどう作っているか、
長くつながっていくための、いいやり方ってあるのかな?

などなど「出会い」についての思いや考えを、みんなで一緒におしゃべりしましょう。

  • 日時
    2014年10月19日(日)13:30〜15:30 (開場13:15、開始13:30)
  • 会場
    京浜急行、汐入駅近辺の公共施設。
    お申し込みの方に、詳しい会場をご案内します。
  • 参加対象
    10〜20代のセクシュアルマイノリティ(同性が好き、性別に違和感がある等)の方。自分がそうかもしれない、とまだ迷っている方も歓迎です。
  • 参加費
    300円(飲み物、お茶菓子代として)
    高校生以下の方は無料です。
  • 申し込み
    こちらからお願いします。

まだ2ヶ月も先のおしらせですが、ひとりでも多くの方に知ってほしくてご紹介いたしました。

ぜひお気軽にご参加くださいね!



ゲイの当事者である高校生が横須賀で講演をしてくれました(その2)/横須賀市エイズ予防・普及事業の講演会

前の記事から続いています)

ゲイの当事者である高校生が横須賀で講演をしてくれました(その2)

保健所長によるはじめのあいさつの後、さっそく講演が始まりました。

高校3年生のソウイチくんが語ってくれました。

ソウイチくん

ソウイチくん


講演内容をフジノのメモをもとに紹介します(あくまでもメモをもとにしたものなので、文責は全てフジノにあります)。

ソウイチと言います。
 
『横浜CRUISEネットワーク』に所属しています。

現在、高校3年生です。

大学進学をひかえていますが、実は無事に推薦入学が決まりましたので、今日はここに来ることができました。

『かながわレインボーセンターSHIP』のボランティアを1年間してきました。

今日の講演のテーマとして『若者に何故HIVが広がっているか』についてをお話しすると共に、ぜひセクシャルマイノリティについて知ってほしいと思います。

そこで、1例としての僕のライフヒストリーをお話させて頂きます。

小学生の頃、僕は男女問わず、友達が多かったです。

小学生の頃は男女別々につるむ年頃だと思うのですが、僕は、男子・女子とわけることなく、両方の友達と遊んでいました。

まわりの男子に比べると女子の友達が多かったので、「おまえオカマだろ」と言われたりしたこともありました。

でも、自分が男を好きという自覚は無かったです。

初めてその感覚に気付いたのは中2、13歳の時でした。

英会話の授業の時に「外国流のあいさつをしよう」という時がありました。

クラスのいろんな友達と英語であいさつして、握手をして最後にハグをするというものでした。

そのハグを、ある男子とした時に、今まで感じた事のない変な感覚がわきあがってきたことがありました。

自分でもその感覚がよく分からなくて「これは何なのだろう?」と思いました。

授業が終わってもその子のことがとても気になりました。

やがて、「ああ、好きなのかな」と気がつきました。

「これが人を好きになるということなのか」と初めて気づいたのです。

この好きになった相手が、たまたま僕の場合は同級生の男子だったということなのです。

この時に「自分は男性を好きになるのだなあ」ということは分かったのでが、

「自分はゲイだ」と言う自覚は全くありませんでした。

そもそも自分の中に『ゲイ』という人たちの概念が存在していなかったのです。

たまたま、自分が男性を好きになったということだけなのです。

けれども、中学生の当時の自分には友達やまわりの人には言えない感情だということは分かりました。

友達と話していても本音で話せない感覚です。

思春期のこどもたちにとって、恋愛や性について語ることは頻度が多いということだけでなくものすごく大きなことで

その話題そのものだけでなく、その話題を通して自分のことを知ってもらったりすると思うのです。

そこで本音を話すことがみんなはできるのに、自分には本音を話すことができなかったのです。

だから、友達には分かってもらえないというずっともやもやした感情を抱えていました。

高校1年の冬、17才の時に家でパソコンを使ってインターネットをしていました。

その時、ゲイの生活を描いたマンガを見つけて読んでみました。

そのマンガでは、友達と飲み会に行ったりして恋愛して、傷ついたり泣いたり喜んだりという生活が描かれていました。

ああ、自分はそこに今まで自分が見えていなかったゲイの人のふつうの人生というのが見えた、と感じました。

「自分はこれから先、ゲイとして生きていくんだ」と、「楽しそうな人生を送ることができるのだ」というのが見えたのです。

この時から少しずつゲイというアイデンティティを獲得することができました。

その直後に僕もブログをつくって、今までまわりの人には言えなかった、たまっていた想いを吐き出していきました。

それを読んでくれる同年代の子たちがたくさんいて、自分と同じ思いだという人がたくさん連絡をくれました。

「自分もゲイで良いのだ」と思えるようになれました。

やがて、ブログで出会った友人と実際に会ってみることになりました。

初めて仲間に会う時にはすごく心配でした。

でも、待ち合わせ場所に来た人はすごくふつうの人だったです。

今となってはそんなことは当たり前のことなのですが、自分の学校の同級生にいるような、まちなかにいるような人たちばかりでした。

いわゆるテレビに出てくるような人たちとは違いました。

テレビに出てくる人たちはエンターティメントとしてのふるまいをしているのですが、そういうイメージが知らずのうちに自分にも植え付けられていたのです。

実際に出会った仲間たちの誰1人としてそんなイメージの人はいませんでした。

みんな、ふつうの人たちばかりでした。

とはいえ、悩んだ時期もありました。
 
かつては学校の中で友達に誰にも言えませんでした。

恋愛の話にもむりやりあわせていなければいけない苦痛がありました。

くりかえしになりますが、思春期のこどもにとって恋愛や性の話はどうでもよいことにみえて『重要なコミュニケーションツール』です。

話題にのぼる頻度も高いですから、そこで常にウソをつかなければならなかったりするのはすごく心理的にストレスがかかります。

また、教師や友達が何気なく言ったひとことに深く傷ついてしまうこともありました。

孤立している時は「自分みたいな存在は世界に1人ではないか」と思ってしまうのです。
 
「ホモってキモい」というような言葉を聴いてしまうと。。。

ゲイであることがばれていじめにつながることもあります。
 
それが原因で不登校や退学や自殺につながることもあります。

家庭内では家族にカミングアウトができずに、ウソをつき続けなければならない罪悪感もありました。

家族に言えなかった時期には『SHIP』のボランティアをしているのに「遊びに行っている」とウソをついていました。

また、カミングアウトをしてもすぐに理解がえられる訳ではありません。
 
家庭内で差別的な発言をされることもあります。

たまたま僕の場合はカミングアウトも成功して理解もえられたのですが、必ずしもみんながそうなる訳ではないのですね。

日本で理解がすすまない理由は、特にゲイの場合は、『家系』という問題が大きくからんでいるのではないかと思います。

男は家を守らなければならない、家系をひきつがなければならない、ということが大きいのかもしれません。

さて、これから私たちができることは一体どんなことがあるでしょうか?

それは一歩一歩なのですが、ひとりひとりの理解が進むことだと思います。

あなたにもしもゲイの友人がいない場合にはマツコデラックスさんや春名愛さんのようなイメージを思い浮かべるでしょう。

でも、それはある意味、メディアでエンターティメントとしてつくられたものであって、大多数は女装もしないし、女言葉もつかいません。

見た目だけでは全く分からないものなのです。
 
知り合いの中にも必ずいる可能性があります。

そういった知識を理解して広めてもらうことが1番根本的でやっていくべきことです。

また、もう1つは教育の場でできることがたくさんあります。
 
教育現場で『性的マイノリティ』の存在に触れることが必要です。

僕の場合には、社会科の先生がナチスなどの話の中で同性愛についても触れてくれるようになってとても励まされました。

先生が話題に触れてくれるだけで、こどもたちは大きくサポートされていると感じるのです。

最後になりましたが、3つ覚えてほしいことがあります。

  1. あなたのしりあいの中にはきっと同性愛者がいます。


    「統計的に人口の3~5%の方が『同性愛』だ」と言われています。
     
    ですから、あなたのしりあい20人に1人は確率的に必ず『同性愛』の方です。

    あなたが理解してくれれば、その方はより深い絆でつながることができるはずです。


  2. カミングアウトする理由は、『あなたに理解してほしいから』です。


    誰かれ構わずカミングアウトはしません。

    あなたに理解してほしいから、カミングアウトするのです。

    恐怖がある中で勇気をふりしぼってカミングアウトしたはずです。

    相手の気持ちをどうか酌んであげて下さい。

    「そっちの趣味はない」という言葉がありますが、僕たちは『同性愛』を『趣味』として選択している訳ではないので、だから、そういう言葉は言わないでほしいです。
     
    『趣味』という言葉は間違っています。


  3. ちょっとした理解を示してほしいです。


    同性愛者をバカにしている番組を見たら、「そういうバカにするような存在ではないのに」と発言して下さい。

    もしも当事者の方がそこにいれば「ああ、あなたにならば話してもいいのかもしれない」と感じられます。

    同性愛者はかなり細かく他人を観察しています。
     
    誰ならば信頼できるのか分からないので、ふとした瞬間の言葉にちょっとした理解の言葉を示して下さい。

この3つを今日から実践してみて下さい。
 
すごく身近な誰かからカミングアウトをされるかもしれません。

ありがとうございました。

ソウイチくんの講演はここまでです。

今日配られた資料の中で、とても分かりやすくてフジノがすごく好きな資料をこちらに載せておきますね。

ボクライフ!

ボクライフ!


『ボクライフ!』という冊子です。ぜひご覧ください。

次回へつづく)



僕たちは変わらなければならない/Youth Talk「性的マイノリティと教育」へ(その2)

前の記事から続いています)

性的マイノリティとは何か?

そもそも『性的マイノリティ』=『LGBT』とは何でしょうか?

すさまじく省略して書くと、こんな感じです。

Lは、レズビアン。

Gは、ゲイ。

Bは、バイセクシャル。

Tは、トランスジェンダー。

レズビアンの方々は、女性が好きな女性。

ゲイの方々は、男性が好きな男性。

バイセクシャルの方々は、男性も女性も好き。
 
トランスジェンダーの方々は、体の性別と自分が認識している性別が一致していない。

本当は『性的マイノリティ』=『LGBT』ではありません。

『LGBT』というのはわずか4つの在り方を省略した単語に過ぎません。

メディア向けに分かりやすく省略した単語だとフジノは受け止めています。

実際には、性的指向・性自認の在り方はもっと様々で人の数だけ多様なのですね。

もう1つ、『性的マイノリティ』という単語についてです。

『LGBT』を人数的な側面から見ると、『少数派』=『マイノリティ』とされています。
 
そこで『性的マイノリティ』と呼ばれています。

フジノはこの呼び方そのものが好きではありません。

では、「『マイノリティではない』=『マジョリティ』は何か?」というと

S、ストレート。異性が好き。
 
体の性別と自分の認識している性別が一致している。

という状態の人々ですね。

この状態の人々が今の社会では多数派なので(多数派だと考えられているので)、そうではない人々はかなり厳しい状況に追い込まれている訳です。



実際は「性的マイノリティ」ではなく「性的バラエティ(多様性)」です

フジノは『性的マイノリティ』という表現は事実を表していないし、キライです。

いわゆる性的マイノリティとされる方々は、世界の人口の3~10%以上存在していると推計されています。

10人に0.3~1人も存在している方々をマイノリティと呼ぶこと自体がおかしいです。

いろいろな在り方があってこその人間であり、様々でバラバラであってこそ社会が成り立っていくべきです。

ある方が言っていた

『性的マイノリティ』ではなくて『性的バラエティ(多様性)』なのだ

という言葉がフジノにはしっくり来ます。

そのような理由から、フジノはこの単語をつかいたくありません。

ただ、

「『いわゆる性的マイノリティという社会的な状態』に押し込められている人々だとフジノは考えています」

と毎回記すことは文字量が多くて読みづらいです。

加えて、とても悔しいのですが、世間的には『性的マイノリティ』という単語が普及しつつあります。

このホームページが検索でひっかかる為だけにこの単語をつかいます。

そこで妥協策として『いわゆる性的マイノリティとされる方々』と記します。

もっと良い表記法が見つかれば、すぐに直したいと思います。



性的マイノリティであることは何の問題も無い。では、何が問題なのか?

人はみんな大切な人と幸せに生きる権利と義務がある、とフジノは考えています。

でも、それが難しい状況に追い込まれている。
 
いや、それ以前に、生きていくことさえ難しくなってしまっている。

これが問題なんです。

例えば、去年12月9日に報道された岡山大学大学院教授・中塚幹也教授の調査によると...

岡山大学病院を受診した全国661人に聞き取り調査

  • 「自分の性に違和感を自覚したのは小学生時代」と回答した方がほとんど

  • 回答者の4人に1人が不登校を経験

  • 回答者の5人に1人が自傷行為・自殺未遂を経験

  • 回答者の68%が自殺を考えた

岡山大学病院患者調査「68%自殺考えた」

岡山大学病院患者調査「68%自殺考えた」


この結果は、あってはならないと感じます。

この結果が意味していることは

小学校時代から違和感を抱いているのに、不登校や自傷・自殺未遂へと追い込まれたのは、彼ら/彼女らをサポートしてくれする人が存在しなかったからですよね?

何故たまたま『性的マイノリティ』に生まれただけでこんなにも長く苦しみ続けなければならないのかと言えば

それはこの国が『ふつう』であることしか許さない社会だからです。

でも、本当は『ふつう』なんて存在しません。

現実は、「1人1人みんなが違う、誰もが違う」ということです。
 
それなのに「みんな同じでなければダメ」みたいな圧力が、それを受け容れられない人々を排除していくのです。

『性的マイノリティ』だけじゃなくて、いつだってこの国はそうです。

例えば、結婚した女性の多くは

「おこさんはいつ?」

「こどもは作らないの?」

とか言われる。傷ついた方はたくさんいるはずです。

妊娠できない方々がものすごく多いのがこの国の現実なのです。

けれども「みんな同じでなければダメ」圧力は、そんな1人1人の事情を無視します。

『こどもを産む=良いこと』『こどもを産まない=悪いこと』という圧力をかけてきます。

そして、たくさんの人たちが苦しめられています。

では、誰が圧力をかけるのかというと『ふつう』の人々です。

本当は『ふつう』なんて存在しないのに、自分のことを『ふつう』だと信じている人々によってです。

「いろいろな在り方がある」ことを認めない態度が、たくさんの人々を死に追い込むほど苦しめているのです。



あまりにも厳しい現実があります

ちょっと脱線してしまいました。

話を『性的マイノリティ』に戻しますね。

去年9月9日に朝日新聞で報じられた京都大学院医学研究科の日高庸晴客員研究員らが実施した調査によると...

ゲイ・バイセクシャルの男性5731人に対する調査結果

  • 回答者の約半数が学校でいじめにあったと回答

  • 回答者の3人に2人は自殺を考えたと回答

  • 回答者の14%は自殺未遂の経験があると回答

あまりにも厳しい現実があります。

こんな現実は絶対に変えなければいけないですよね?

たまたま生まれたセクシュアリティが理由でこんな差別を受けて苦しまねばならないなんて、おかしいです。



僕たちは変わらなければいけない

こうしたデータとしてあらわれている実態だけでなく、『生の体験』としてあなたも記憶にありませんか?

「おかま」とか「ホモ」という言葉によるいじめ。
 
僕も学生時代、そういう言葉を平気で投げつけてきました(バカで無知でした。本当にごめんなさい)。

でも、そうした浅はかな言葉がたくさんの人を傷つけてさらには不登校や自傷行為や自殺にまで追い込んできたのです。

死ぬ必要の全く無い大切ないのちが『無理解』から失われていくとしたら、それは間違っています。

僕たちは、変わらなければいけません。

人はみんな違う。それが当たり前。

これまで僕たちは、学校の授業の中で『性的マイノリティ』についてきちんと正しい知識を習うことも無かった。

そして、もしも自分が『性的マイノリティ』だとしても誰にも相談できないし、どこにも相談できるところが無かった。

でも、今は明らかに時代は変わりつつあります。

変えていかねばなりません。

性別というものは、生まれた時の肉体の性別だけが全てではありません。

性的な在り方が様々なのは(例えば、ゲイであったり、レズビアンであったりするということは)特別なことでも何でも無いのです。

もしもこれを読んでいるあなたが

「そうはいっても気持ち悪い」

とか

「いや、理解できない」

と思うとしたら、まだあなたは現実を知らないだけなのです。

あなたが今そう思った気持ちやその感じ方だって、これまで僕たちが受けてきた教育によって作られているだけです。

『性的マイノリティ』という事実をこれからの教育の中できちんと教えていく。

あるいは、相談機関を作る、その存在を知ってもらう。

こうした活動によって、『性的マイノリティ』は『性的バラエティ』へと価値観は必ず変わっていくはずです。

僕たちは、変わらなければいけないのです。



性的マイノリティの方を求めています(再再掲)

フジノは『性的マイノリティ』の方を求めています。

これまでも当事者の方々からお話を伺ってきましたが、できることならばもっとたくさんの方々のお話を伺いたいのです。

今日のイベントのおかげで、インカレのサークルにお邪魔させてもらうお願いをしたり、機会は広がりそうな感じはあります。

カミングアウトをしていない方もたくさんいらっしゃるでしょうし、「お話を聞かせてください」とフジノが言ったからといって「じゃあ、話します」なんてカンタンにいかないのは分かっています。

昨日お会いした方も

「フジノさんにメールをしようとずっと思っていたけれど、タイミングが分からなかった」

とお話しされていました。

だから、あなたのタイミングで、もちろん匿名でOKで(カフェトークもいつも匿名でやってますし)

ぜひお話を聞かせてください。
 
よろしくお願いします!

(お話を聞かせていただきたい理由はこちら)

次の記事に続きます)



僕たちは変わらなければならない/Youth Talk「性的マイノリティと教育」へ(その1)

YOUTH TALK「性的マイノリティと教育」に参加しました

今夜は、東京・下北沢まで行ってきました。

『性的マイノリティと教育』という大切なテーマで、トークイベントが行なわれたのです。

コーディネーターは、遠藤まめたさん(『Rainbow Coollege』所属)です。

「Rainbow Collge」ホームページ

「Rainbow Collge」ホームページ


ゲストはこちらの方々です。

今夜のお話を全て録画して下さった島田暁さんがYouTubeで録画を配信しておられますので、ご紹介しますね。

遠藤まめたさんのお話。










石坂わたるさんのお話。




田中和子さんのお話。







福島みずほさんのお話。






居場所が無くてもそれが当たり前なんだと思ってきた
『性的マイノリティと教育』の現在と未来は?

というサブタイトルのこのイベントは、とても重要なテーマで、参加して良かったと感じました。

「取り組むべき問題だ」

と考えていたからこそ参加したのですが、改めてその重要性を認識しました。



面識のない異なる3名からお誘いいただきました

政治家冥利に尽きることなのですが、面識の無い、それぞれ異なる3名の方々から

「このイベントに来て下さい!」

というお誘いをいただきました。

特に、このイベントの紹介記事として、つなさんが書いた文章に心を打たれました。

フジノは、このHPで繰り返しこのように記してきました。

そのおかげで、みなさまからお誘いをいただく前からこのイベントの存在を知っていて関心を持っていました。
 
けれども、改めて3名の方々から頂いたメールのおかげで、さらに『やる気スイッチ』が入りました。

お誘いいただいたみなさま、ありがとうございます。

会場の下北沢Never Never Land

会場の下北沢Never Never Land


会場は、下北沢駅から徒歩5分、『下北沢NeverNeverLand』です。

中の写真を撮らなかったので看板だけだと雰囲気が伝わりませんね。。。

沖縄料理の食べれるライブもできそうな広さのいい感じのお店でした。

ここを貸切にして、50人以上(もっとかな?)の参加者で立ち見もたくさん出ました。

動画からも伝わると思うのですが、ゲスト3名とみんながすごく近い距離で熱気に満ちていました。

「その2」へ続きます)