2018年10月末現在、いわゆるごみ屋敷は19件です(ごみ屋敷対策条例の対象数)/横須賀市生活環境保全審議会(2018年度・第4回)

横須賀市生活環境保全審議会へ

横浜から急いで戻り、取材を1件受けました(パートナーシップ制度について取材していただきました。ありがとうございます!)。

その後、『横須賀市生活環境保全審議会』(2018年度・第4回)の傍聴に向かいました。

横須賀市生活環境保全審議会にて

横須賀市生活環境保全審議会にて


この審議会は、議員提案で成立した『横須賀市不良な生活環境の解消及び発生の防止を図るための条例』(いわゆる『ごみ屋敷対策条例』)の、第13条に基づいて設置されました。

横須賀市生活環境保全審議会の位置づけ

横須賀市生活環境保全審議会の位置づけ


ごみを堆積している方への福祉的な支援を継続的に行なってもなお状況が改善しない場合、この審議会で専門的な見地から横須賀市は意見をいただきます。



船越町の案件への「代執行」について報告されました

今回の議事は3つです。

  1. ごみ屋敷対策条例を施行してから現在までの状況についての報告
  2. 『代執行』を実施した船越町の案件についての報告
  3. 個別案件についての今後の対応方針等(非公開)

横須賀市生活環境保全審議会・議事次第

横須賀市生活環境保全審議会・議事次第


まず、船越町の案件について8月28日に実施した『代執行』に関する報告がなされました。

現地の状況(2018年8月24日現在)

現地の状況(2018年8月24日現在)


テレビなどで大きく報じられたのでその様子はみなさまもご存知かもしれません。

代執行の様子(2018年8月28日)

代執行の様子(2018年8月28日)


審議会で配布された資料はこちらです。

報告を受けて、当日までの手続きの在り方について、改めて検討がなされました。

例えば『住所・氏名などの公表』(条例第11条に基づく措置)についてです。

これはフジノも委員会質疑で述べたのですが、条例策定時に想定していた『抑止効果』は今回ありませんでした。

『市によって住所・氏名などが公表されるという措置』は一般的には個人にとって大きな効果があると考えたのですが、今回は、公表をしてもごみの堆積を止めることはできませんでした。つまり、今回に限っては効果なしだった訳です。

公益に反する為になされた措置ではありますが、氏名などの公表は個人にとっては大きな影響を与えるもので、極めて慎重に行なわれなければなりません。

ごみ屋敷条例に基づく氏名などの公表は今回が初めてでしたし、1つの事例をもってすぐに「氏名などの公表には効果が無い」とは思いません。

ただ、取り組みとその効果については今後もきちんと検証していかねばなりません。

審議会の場では、この案件についてその後の状況は『非公開』とされました。

ただ、近隣にお住まいの船越町の方々からフジノもお話は伺っています。残念ながら、8月末の『代執行』後もごみの堆積は継続しています。

横須賀市としては、これまで同様に福祉部・資源循環部が現場への訪問を連日行なっています。

また、健康部からは精神保健医療福祉やソーシャルワークに強い保健師が継続的に訪問しています。

福祉的な支援による根本的な解決をめざして、これからも丁寧に取り組んでいく方針に変わりはありません。



市全体の状況についての報告がなされました

続いて、ごみ屋敷対策条例が施行されてから現在までの市内のいわゆるごみ屋敷(ごみ屋敷対策条例の対象となる案件の数)が報告されました。

市民の方から「ごみ屋敷がある」との通報があると、横須賀市から調査員がすぐに現地に派遣されます。そして、複数の調査員が基準に基づいて『判定』(A〜Çまで)を行ないます。

2018年10月31日現在の状況

2018年10月31日現在の状況


総合的な判定の結果が上の図の通りです。

2018年10月31日現在、いわゆるごみ屋敷は19件

条例の対象となる案件の数が19件なので、近隣にお住まいの方々からすると納得がいかないという場合もあるかもしれません。

2017年度以前総合判定結果
汐入町4丁目
長浦町4丁目
長井1丁目
船越町3丁目
浜見台1丁目
汐見台2丁目
西逸見町2丁目
船倉1丁目
2018年度総合判定結果
佐野6丁目
不入斗3丁目
武4丁目
公郷町5丁目×
深田台×
野比2丁目
ハイランド4丁目×
安浦町1丁目
森崎2丁目
浦上台2丁目×
岩戸4丁目
久里浜8丁目
池上7丁目×
池田町1丁目
森崎4丁目
長沢3丁目×
田浦泉町4
佐野3丁目×
三春町6丁目
汐見台2丁目
鴨居2丁目
船越2丁目

◯が『対象となる案件』です。

上の住所の広がりをみれば横須賀市全域にいわゆるごみ屋敷が存在していることがお分かり頂けると思います。

ごみを堆積する人は特殊な人ではありません。

誰がいつごみを堆積するようになってもおかしくありません。

繰り返しになりますが、横須賀市としてはこれからも丁寧に福祉的な支援を続けていきます。



メディアへの失望感、市民の方に正確な情報を知ってほしいという願い

それにしても残念なのが、傍聴がフジノひとりきりだったことです。

8月28日に実施した『行政代執行』の様子をエンターテイメントとして実況中継し続けたテレビ局も、過去4回の審議会に1社も傍聴に来ませんでした。

これはとても大切な審議会です。

ごみ屋敷とは、現代の日本社会に起こっている社会的な重要問題です。

人は誰もがごみを堆積するようになりうるものですし、どのまちにおいてもごみ屋敷化は起こることです(すでに起こっています)。

必要なのは、丁寧な福祉的な支援を継続することしかありません。

確かにごみ屋敷の存在は近隣住民のみなさんに大きな迷惑がかかりますし、その解決は急がれます。

しかし、代執行の様子を『とくダネ!』のように騒ぐことに何の意味があるのでしょうか?

テレビ局側はニーズがあるから放送する・視聴率を稼げるから撮影するという論理を持ち出します。

では、放送を観ていた全国の方々はおもしろかったのですか?

明日はあなたがごみの堆積者になるかもしれません。市民のみなさまはそうした正確な情報をご存じないのかもしれません。

フジノの願いは、以下の3つです。

  • メディアは報じるならば、ごみを堆積してしまう個人個人の背景を丁寧に追いかけてほしいです。
  • 市民のみなさまは、メディアが報じる内容が全て事実ではないのだと知って下さい。
  • ごみを堆積する背景には様々な要因があり、ただごみを取り除いても根本的な解決にはつながりません。

現代の社会的な重要問題であるごみ屋敷問題について、どうか引き続き関心を持っていただきたいと願っています。

どうかよろしくお願い致します。



藤野英明のプロフィール

【一部更新しました:2018年6月25日現在の経歴に更新しました】

1.現在の肩書き

「フジノとは何をしている人間なのか?」と尋ねられたら「こういう仕事をしています」と答える順番に記してみました。




2.外部から依頼・選任されて、就任している役職など

マニフェスト大賞ベストHP賞を受賞




3.自分の意思で所属している学会・勉強会

政策を実現する為に必要な知識や情報を学ぶ為に、いくつかの学会や勉強会に参加しています。




4-1.これまでの経歴(初当選まで)

政治とは全くカンケーない人生を送ってきました。父は警察官、母はパートタイマー、親戚にも政治家は誰もいません。

幼い頃の夢は「映画監督になること」でした。

公立の小中高校に通い、映画撮影・陸上部・バンド活動とふつうの青春を送っていました。

1974年〜2002年
1974年4月8日横須賀市追浜本町2丁目に生まれる(現在、45才)
1981年3月白鳩幼稚園 卒園
1981年5月市立夏島小学校に入学するが、5月に武山へ引越し
1987年3月市立武山小学校 卒業
1990年3月市立武山中学校 卒業
1993年3月県立横須賀高校 卒業
1998年3月早稲田大学・教育学部・教育学科・教育心理学専修(臨床心理学を専攻) 卒業
1993~98年大学時代を通じて、都内のメンタルクリニックにて無給研修生としてデイケアで働かせていただく
1998年4月東宝株式会社に入社
映画興行部、財務部(財務部資金課・財務課)にて丸5年間勤める

幼い頃からの夢だった映画の世界に入り、しかも日本映画界のトップである東宝に入社し、はたから見れば幸せな社会人生活を5年間、送っていました。

業界の花形である映画興行部での3年間は、まさにエキサイティングでした。週末ごとに国内外のトップスターを間近に見る、全国の映画館が東宝の動向を追っている。ドキドキする毎日、興行屋であり映画屋であることを誇りに感じました。

けれども29才の時、政治家に転職することになりました。



2003年
1月30日政治家に転職する決心をする
2月5日 Yデッキにて街頭演説を始める
3月31日 東宝株式会社を退職する
4月20日統一地方選挙に立候補
4月27日 市議会議員に初当選(45人中、第4位。4,967票)

立候補の相談に行った選挙管理委員会でも「選挙の1ヶ月前に立候補を決心しても遅すぎる。やめたほうがいい」と言われた無謀な立候補、泡沫扱いでした。

けれども、横須賀市民のみなさまに僕の想いと政策は、届きました。

政治家に転職して、最初の4年間。

2003年
5月民生常任委員会(福祉・医療・環境・消防)に所属する
財団法人横須賀市健康福祉協会・理事に就任する
議会だより編集委員会にて『議会でゲンキ』を作成する
議会IT化運営協議会にオブザーバーとして参加する
2004年
4月日本社会事業大学通信教育科(1年7ヶ月)の精神保健福祉士養成過程に合格、入学する
5月民生常任委員会に再び所属する
議会IT化運営協議会に2年連続でオブザーバー参加する
2005年
5月民生常任委員会に3年連続で所属する
10月31日日本社会事業大学通信教育科・精神保健福祉士養成過程を卒業
2006年
3月31日精神保健福祉士の国家試験に合格
5月教育経済常任委員会(教育委員会・経済部・上下水道局)に所属する
6月30日 『地域の自殺対策を推進する地方議員有志の会』の代表に就任する
9月15日 上智大学大学院・総合人間科学研究科・社会福祉学専攻(福祉政策・運営管理コース)に合格
2007年
4月3日上智大学大学院・総合人間科学研究科・社会福祉学専攻(福祉政策・運営管理コース)に入学、福祉政策を専攻、地域社会政策の観点から自殺予防対策を研究する




4-2.これまでの経歴(2期目)

政治家に転職した最大の目的であった『自殺対策基本法』成立を実現できた為、1期かぎりで退職するつもりでした。

もともと大学時代に、恩師から大学院進学を薦められていたのですが、家計の事情で断念していました。それでも社会人になって9年間、学費をコツコツと貯めてきました。

政治家1期目の終わりに改めて大学院を受験し、無事に合格。地域社会政策としての自殺対策を研究しながら、精神保健福祉士として自殺へと追い込まれる方々を減らす為に働いていくことを決めていました。

けれども、多くの方からの「もう1度立候補してほしい」との声をいただき、2期目も立候補することになりました。

2007年
4月22日 市議会議員(2期目)に当選(63名中、第2位。6,901票)
5月民生常任委員会に所属する(通算4年目)
2008年
5月教育経済常任委員会(教育委員会・経済部・上下水道局を所管する)に所属する(通算2年目)
2009年
2月『地域の自殺対策を推進する地方議員有志の会』の代表を辞任する
3月『市議会だより編集委員会』に就任
5月教育経済常任委員会(教育委員会・経済部・上下水道局)に所属する(通算3年目)
『議会IT化運営協議会』にオブザーバーとして3度目の参加
6月30日学費の支払いが不可能となり、上智大学大学院を自主退学する
11月6日第4回マニフェスト大賞(ベストホームページ部門)を受賞しました
2010年
2月第6回リリー賞の選考委員会に任命される。選考に関わらせていただきました
5月民生常任委員会(健康福祉部・こども育成部・消防局・環境部を担当)に所属する(通算5年目)
『議会IT化運営協議会』に4度目のオブザーバー参加
6月NPO地域精神保健福祉機構の理事に就任
7月横須賀市民生委員推薦会下町地区準備会委員に委嘱される
2011年
2月第7回リリー賞の選考委員会のメンバーに任命される。選考に関わらせていただきました




4-3.これまでの経歴(3期目)

東日本大震災が起こました。

「こんな非常事態に、選挙なんかやってる場合じゃないのに」という強い怒りがありました。けれども同時にそれは「たくさんの困っている方々の為にもっと政治がやるべきことがある」という強い想いとなり、3度目の出馬を決意しました。

2011年
4月25日市議会議員(3期目)に当選(61名中、第2位。6,457票)
5月12日教育福祉常任委員会(旧・民生常任委員会)に所属する(通算6年目)

財団法人横須賀市健康福祉協会・理事に就任

『議会報告会等準備会』委員に就任

6月『脱原発社会を考える議員連盟』の事務局長に就任
2012年
1月第8回リリー賞の選考委員会のメンバーに任命される。選考に関わらせていただきました
5月教育福祉常任委員会に所属する(通算7年目)

議会IT化運営協議会に5度目のオブザーバー参加

横須賀市民生委員推薦会・委員に就任

6月NPO地域精神保健福祉機構の理事に再任
2013年
1月第9回リリー賞の選考委員会のメンバーに任命される。選考に関わらせていただきました
5月教育福祉常任委員会に所属(通算8年目)

議会IT化運営協議会に6度目のオブザーバー参加

横須賀市スポーツ推進審議会委員に就任

6月民生委員推薦会下町地区準備会委員に就任

「市政功労者」と「全国市議会議長会在職10年表彰」を辞退(過去、辞退をしたのは木村正孝氏とフジノの2人のみ)

2014年
1月第10回リリー賞の選考委員会のメンバーに任命される。選考に関わらせていただきました
5月生活環境常任委員会(市民安全部・市民部・資源循環部・上下水道局・消防局を所管)に所属

議会IT化運営協議会に7度目のオブザーバー参加

6月NPO法人地域精神保健福祉機構の理事に再任される
2015年
1月第11回リリー賞の選考委員会のメンバーに任命される。選考に関わらせていただきました




4-4.これまでの経歴(4期目)

2015年
4月市議会議員に当選(4期目)
5月教育福祉常任委員会(健康部・福祉部・こども育成部・教育委員会を所管)に所属

議会IT化運営協議会に8度目のオブザーバー参加

2016年
1月第12回リリー賞の選考委員会のメンバーに任命される。選考に関わらせていただきました
4月日本福祉大学(通信教育学部)福祉経営学部 医療・福祉マネジメント学科入学
5月教育福祉常任委員会(健康部・福祉部・こども育成部・教育委員会を所管)に所属

議会IT化運営協議会に9度目のオブザーバー参加

社会福祉審議会・委員に就任

6月民生委員推薦会下町地区準備会委員に就任
2017年
1月 (仮称)政策検討会議等準備会にオブザーバーとして参加


第13回リリー賞の選考委員会のメンバーに任命される。
5月 教育福祉常任委員会(健康部・福祉部・こども育成部・教育委員会を所管)に所属

政策検討会議にオブザーバーとして参加

議会ICT化運営協議会に10度目のオブザーバー参加

横須賀市民生委員推薦会・委員に2度目の就任

8月ごみ屋敷対策検討協議会に所属
2018年
1月第14回リリー賞の選考委員会のメンバーに任命される
2月FM戦略プラン審査特別委員会の委員に就任
がん対策検討協議会にオブザーバー参加
3月日本福祉大学 通信教育部 福祉経営学部 医療・福祉マネジメント学科 卒業(福祉経営学学士取得)
5月 教育福祉常任委員会(健康部・福祉部・こども育成部・教育委員会を所管)に所属

政策検討会議にオブザーバーとして再び参加

議会ICT化運営協議会に11度目のオブザーバー参加

横須賀市社会福祉審議会・委員に2度目の就任

6月NPO法人地域精神保健福祉機構の理事に再任される



そして、現在に至っています。



5.政党・会派には一切所属していません

どんな政党とも会派とも全くカンケーの無い、無所属です。

2008年11月12日をもって、横須賀市議会議員の中でフジノたった1人だけが無所属・無会派となりました。残りの40名はみんな、どこかの政党か、会派に所属しています)

フジノには後援会もありません。

どんな組織からも『推薦』などは受けていません。

職業として政治家をやりたいのではなく、このまちを変えるという「目的」を実現する1つの「手段」として政治家に転職をしました。

2006年4月25日のシンポジウムでのフジノ

パネリストとして招かれたシンポジウム(2006年4月25日)「あなたにとって政治とは?」と尋ねられて「目的を実現するための、ただの手段です」と改めて断言しました。

*市民のみなさんに対して政治家が伝えるべきことはあくまでも「政策」「このまちの未来」「活動の実績」「政治とお金」などだと僕は考えています。

*どこの大学を出たとか、どこの地域で暮らしているとか、家族が何人だとか、趣味は何だ、とか、そういった情報は政治家を選ぶ上での情報ではあるべきでない、そう固く信じています。

つまり、「同じ高校/大学の卒業だから応援しよう」とか「育った地元が同じだから投票しよう」ということはまちがっているからです。

投票はあくまでも政策に基づいて行うべきだとフジノは信じています。

年齢の若さなども政治家を選ぶ根拠では無い、と僕は信じています。

あなたが毎日の暮らしの中で感じているおかしい、もっとこうすればこのまちは良くなるのに、という想いと同じ想いを持った政策を訴えている人こそがあなたに必要な政治家だと僕は思います。

そんな政治家で在りつづけられる様にいつも全力で働き続けていきます。




profile2013fujino



ついに「ごみ屋敷対策条例」が実際に動き始めました/条例施行後初の「生活環境保全審議会」を開催!

ごみ屋敷対策条例が4月から施行されました

議員提案で作られた、通称『ごみ屋敷対策条例』。

(正式名称はとても長いのですが、『横須賀市不良な生活環境の解消及び発生の防止を図るための条例』です)

ついに2018年4月1日に施行しました。

条例がその効力を発揮することを『施行』を呼びます。これまではただの文章だったものが、法律として実際に動き出しました。

加藤まさみち議員の強い熱意のもと、議員提案の動きが高まり、そして条例づくりの組織『ごみ屋敷対策検討協議会』が立ち上がりました。

加藤議員は委員長に就任し、委員のみなさんとともに『ごみ屋敷対策条例』を作り、全会一致で可決されました。

フジノはこの『ごみ屋敷対策検討協議会』に途中から委員として加わり、加藤議員の現場主義に基づく問題解決への強い想いを感じました。

この条例が施行されたことで、市役所の担当部局(福祉部と資源循環部の2部体制、審議会は福祉部が所管)も正式に決まりました。

所管部担当する事
福祉部排出支援などを除く指導などに関する事
資源循環部調査・排出支援などの指導などに関する事

今年度から福祉部ではごみ屋敷対策の為に人員も増やしました。

こうして、市役所内の推進体制もスタートしました。

ごみ屋敷対策の推進の為に、毎月2回の頻度で『関係者会議』もスタートしました。

所管部担当する事
福祉部福祉総務課福祉的支援、生活環境保全審議会の運営など
健康部保健所健康づくり課原因者が精神疾患を抱えている場合の心のケアなど
健康部保健所生活衛生課害虫、ねずみ対策などの支援が必要な場合の対応など
資源循環部資源循環推進課調査、排出支援など

すでに第1回(4月5日)、第2回(5月15日)と開催され、条例施行に伴う情報の共有、具体的な個別の案件に関する対応協議、現地視察などが行なわれました。

そして今日、ついに初の『横須賀市生活環境保全審議会』が開催されました!



「生活環境保全審議会」とは

以前にもこの図をお示ししましたが、条例では『いわゆるごみ屋敷』の解消に向けた流れをこのように考えています。

「いわゆるごみ屋敷」の解消に向けた流れ

「いわゆるごみ屋敷」の解消に向けた流れ


ただ目の前のごみを片付けても解決には結びつきません。

ある県で実際に起こったことなのですが・・・

ある方のごみ集めがひどく、近所からの苦情も多かった為、『代執行』によって『いわゆるごみ屋敷』を3回も行政が片付けました。

しかし、当事者の方はそれでも再びごみの堆積を行ないました。

夏であった為、そこに蚊取り線香の火が燃え移り、近隣を巻き込んだ火災が起こり、全焼してしまいました。

横須賀市の条例は、こうした前例を教訓に、何よりも根本的な解決を目指す立場から福祉的な支援を前面に打ちだしました。

そもそも『いわゆるごみ屋敷』が生まれる背景は、様々です。

高齢が原因であったり、精神疾患が原因であったり、いずれにしても福祉的な支援が重要になります。

むしろ、福祉的な支援が無ければ、先ほどご紹介した事例のように、悲劇的な結果が起こりかねません。

それでも。

福祉的な支援を継続しながらも、近隣の住民のみなさまの安全・安心を守る為に『いわゆるごみ屋敷』の解消ができるように条例で定めました。

それが、指導・勧告・命令・公表、そして代執行です。

けれどもこうした公権力を用いての強制的な取り組みは、絶対に権力の濫用や人権侵害につながってはなりません。

そこで、特に『命令』と『代執行』を行なう前に、必ず第三者機関に意見をお聴きしなければならないことにしました。

それが『生活環境保全審議会』です。

公権力の行使が人権侵害とならない為に、第三者機関「生活環境保全審議会」の意見を必ず伺います

公権力の行使が人権侵害とならない為に、第三者機関「生活環境保全審議会」の意見を必ず伺います


7名の方々に委員を引き受けて頂きました。

委員長は出石稔さん(関東学院大学副学長・法学部教授)、職務代理者は北岡英子さん(神奈川県立保健福祉大学教授)のお2人です。

横須賀市生活環境保全審議会の委員リスト

横須賀市生活環境保全審議会の委員リスト


精神科医、弁護士、民生委員、連合町内会、社会福祉協議会など、実際の『いわゆるごみ屋敷』に関わる機会の多い方々に委員に就任していただきました。

この第三者機関の協議と合意が無ければ、横須賀市は『命令』も『代執行』もできません。



ついに第1回が開催されました

そんな重要な役割を持つ『生活環境保全審議会』ですが、早くも今夜、第1回が開催されました。

横須賀市生活環境保全審議会が開催されました

横須賀市生活環境保全審議会が開催されました


傍聴の為にフジノが会場に向かうと・・・

加藤まさみち議員がいらっしゃいました!

思わず

「加藤委員長!」

と呼びかけてしまいました。

条例づくりが終わり『ごみ屋敷対策検討協議会』は解散したのですが、今でもフジノにとっては加藤議員は『委員長』なんです。

審議会がスタートするまでの間、加藤議員が実際に住民の方々からご相談を受けている『いわゆるごみ屋敷』の状況を聴かせていただきました。

昨年来、機会があるごとに加藤委員長から現場のお話を伺ってきたのですが、近隣住民のみなさまのご苦労は大変なものがあります。

そして、条例施行前の現行の法制度のもとで精一杯できることを取り組んでくれた行政の担当職員のみなさん、そして住民のみなさまに寄り添ってこられた加藤委員長のご苦労ははかりしれないものがあります。

そんな関係者のみなさまの想いが、こうして審議会によって良い形へつながることを心から祈ってやみません。

配布された資料をPDFファイルにしましたので、ぜひご覧下さい。

フジノたちはあくまでも傍聴という立場の為、個人情報が含まれる具体的な案件についての議論には立ち会うことができません。

スタートから1時間の議論までをお聴きして、個別案件に入る前に退席をしました。

けれども、今後の決定については当然ながら公の決定として公表されることになります。

後日この審議会の議論の結果もすぐに公表されるはずです。

今日も民生委員の方々と意見交換をしましたが、市内には『いわゆるごみ屋敷』が複数存在しています。

それは『セルフネグレクト』であることが多く、県内で最も高齢化率の高い横須賀は今後も避けることはできません。

また、精神保健福祉をメインの政策とする政治家としてフジノは、『いわゆるごみ屋敷』の当事者の方の中には精神疾患のある方もおられることが多く、やはり常に直視しなければならないテーマです。

政治・行政の最大の役割は、市民のみなさまの命と暮らしを守ることですから、『いわゆるごみ屋敷』の存在によって生活が脅かされる近隣のみなさまを何よりも守らねばなりません。

これから条例の施行にもとづいて、福祉的な支援と解消に向けた取り組みがより加速していくことを願っています。

今後もしっかりとその取り組みを見守り、市民のみなさまにもご報告してまいります。



任期が終わり選挙後に全メンバーが替わっても「政策重視の横須賀市議会」で在り続ける為に/政策検討会議(第7回)

新たな5つの論点の議論がスタートしました

今日は『政策検討会議』に出席しました。

政策検討会議に出席しました

政策検討会議に出席しました


前回までの『政策検討会議』では、この任期内(〜2019年4月末)に策定する条例を何にするかを選ぶことが最大のテーマでした。

『横須賀市がん克服条例』を作ることが決定して、今まさにがん対策検討協議会で条例案を議論をしています。

そこで『政策検討会議』では、今回から新たなテーマの議論がスタートしました。

今日の議事次第

今日の議事次第


それは、『政策形成サイクル』を健全に回していく為の課題について議論することです。



「政策形成サイクル」を回し続けていく為に

横須賀市議会の場合、『政策形成サイクル』とは以下の手順をぐるぐると回していくことを意味しています。

  1. 市民の声をもとに課題を抽出する
    広報広聴会議が市民の意見を議会報告会や公聴会によって集めていきます。

  2. 4年間の『実行計画』を作る
    広報広聴会議の提案をもとに、『政策検討会議』で条例化や政策立案すべき課題を抽出・選定して、4年間でどのように実行していくかの計画を作ります。

  3. 『課題別検討会議』で条例案や政策案を作る
    『政策検討会議』で決定した課題の解決に向けて『課題別検討会議』を設置します。そこで課題解決に向けた研究を行ない、条例案や政策案を作り、パブリックコメントを実施し、完成した条例案や政策を本会議で議決します。

  4. 行政によって実施される取り組みをチェックする
    議決された条例や提案された政策をもとに、行政は実際に取り組みを行なっていきます。議会はこの行政の取組状況を定期的にチェックしていきます。

  5. 課題の解決に向けた取り組みを検証・評価した結果を市民に報告し意見を聴く
    課題解決に向けて策定した条例とその後の行政の取り組みによって、課題が解決に向けて動いているかデータや市民の声をもとに検証・評価します。その結果を市民に報告していきます。

そして、1へと戻ります。 これをぐるぐると繰り返していきます。

横須賀市議会の政策形成サイクル

横須賀市議会の政策形成サイクル


これを「課題解決に向けた『政策形成サイクル』を回す」と呼んでいます。



選挙で全議員が交代しても「政策形成サイクル」を回し続ける横須賀市議会で在る為に

この取り組みはとても大切です。

しかし、議員には4年間の任期があり、メンバーが替わってしまいます。メンバーが替わったら「こんなの面倒だからやめた」では困ります。

『政策形成サイクル』を回し続ける取り組みこそ横須賀市議会の在るべき姿だ、というのが今のメンバーの考えです。

その為にも、たとえ全員が新しい議員メンバーになってしまったとしても、横須賀市議会が政策形成サイクルをしっかりと回していくことができる体制をしっかりとルール化しておくべきではないか、という問題意識を持っています。

そこで、正副委員長から5つの論点が出されました。

【論点1】
『議会の取り組み全体を網羅した実行計画策定の必要性があるか否か』です。

横須賀市議会がお手本にした大津市議会は、議会全体のことがらを実行計画の中に盛り込んでいます。例えば『議員定数』の検討なども実行計画の中で取り上げています。

一方、横須賀市議会には長い歴史を持つ『議会制度検討会議』がすでに存在しており、こちらで議員定数をはじめとする議会の制度に関する事柄は議論をしており、十分に機能しています。

大津市議会のように、『政策検討会議』が他のあらゆる会議の上位機関のようになるのが良いのか、政策形成サイクルだけでなく「議会の在り方」まで含めた実行計画を作るのが良いのか否か、改めて議論します。

ちなみにフジノは大津市議会のやり方ではなく、今の横須賀市議会の方式のままで良いと考えています。

【論点2】
パブリックコメント手続きの方法が今のままでは不十分だという問題意識から検討する必要があるのではないかについてです。

現在、市議会が提案する条例案は必ずパブリックコメントにかけていますが、その周知の手段が市議会ホームページしかありません。

あとは横須賀市のホームページの片隅に載せてもらっているだけです。何故かというと、横須賀市のパブリックコメント手続き条例の対象機関の中に横須賀市議会は入っていないからです。

きちんと横須賀市のホームページのパブリックコメントのコーナーに掲載できるようにする為には、現在の市のパブリックコメント条例を改正する必要がある、というのが『政策検討会議』メンバーの考え方です。

これが全議員の想いと同じか、各会派に持ち帰って議論していただきます。

【論点3】
政策立案後の検証の必要性についてです。

例えば、すでに『政策検討会議』による議論をもとに『ごみ屋敷対策条例』を作りました。

今年度(2018年度)予算では、この条例に対応する為に福祉部福祉総務課に新たな人員配置がなされました。

条例にもとづいた取り組みが福祉部や資源循環部によって、きちんと取り組まれているかどうかを検証していかねばなりません。

ところで、この条例の取り組みを行なうのは複数の部局です。

複数の部局が担当している場合、2つ以上の委員会にまたがる訳ですが、それをどのように検証していくのか現在は決めていません。

そこで正副委員長案では、

「複数の部局にまたがっていてもあくまでも主管課は1つだけなので、その主管課を所管する常任委員会で検証するのが良いのではないか」

との提案がありました。この案について議論していきます。

【論点4】
『課題別検討会議』の進捗管理を本体である『政策検討会議』が行なう必要があるのか否かについてです。

『政策検討会議』の初期に定めた取り組みとして、『課題別検討会議』の進捗管理は『政策検討会議』が行なうことと定めました。

しかし、実際にスタートしてみたら、これは現実的では無いことも見えてきました。

例えば、現在『がん対策検討協議会』がスタートしています。

フジノ自身、『政策検討会議』のメンバーであると同時に『がん対策検討協議会』のメンバーも兼ねています。両方の議論に常に立ち会っています。

実際にスタートした今、『がん対策検討協議会』の進捗管理をわざわざ『政策検討会議』が行なう必要性は感じられません。何故ならば『協議会』メンバーは全力で条例案策定に臨んでいるからです。

つまり、このルールは無くした方がすっきりすると思います。

改めてこの点をどうするかが論点として挙げられました。

【論点5】
最後の論点は、選挙が終わった後の新しいメンバーが不慣れな中で実行計画をゼロから作るのではなく今のメンバーが実行計画の一部を策定すべきではないかについてです。

我々議員は任期ごとに全くゼロから新しい政策を作る、独立した存在です。

しかし一方で、横須賀市議会の長い歴史と伝統も引き継いでおり、先輩議員たちが議論してきた課題を引き継いでいく責任もあります。

次の選挙で選ばれた新人議員のみなさんが、この『政策検討会議』での議論をゼロにしてしまうことは横須賀市議会の在り方として良いのか。

政策重視の横須賀市議会というスタイルは次の世代の議員にも確実に引き継いでもらう為に、拘束力を伴う計画の一部を作成することにしてはどうか、という議論がかねてからありました。

実際に、新たに選ばれたばかりの新人議員だけで1年目の初めから政策形成を実現することは難しいと思います。

フジノの考えとしては、ある程度(具体的には『1年目の条例策定スケジュール』が良いと思います)は前の任期の議会メンバーがあらかじめ定めておくのが良いと思います。

この点について、議論が必要です。

今日はこの5つの論点が示されて、質疑応答と意見交換が行われましたました。

具体的な議論は次回から行なっていきますが、今日の時点でも激しい議論が続きました。

次回は、論点1と2について議論する予定です。



分かりづらさは承知の上で記しました

『政策検討会議』での議論は、市民のみなさまには分かりにくいです。

率直に、ブログを書いていてもどう表現を変えても分かりやすく書くことはムリだと感じました。

けれども、分かりづらさとは反比例して、政策重視の横須賀市議会という在り方の『核』を議論しているとても重要な場です。

そこで、分かりづらいままであることを承知の上で、記しました。

今、横須賀市議会は絶対に後戻りしない為の改革を進めています。

政策本位の横須賀市議会というアイデンティティを確立する為の改革です。

無会派も含めた、全ての会派の代表が1つのテーブルに集まって未来の横須賀市議会の姿を徹底的に議論しています。

ここでの議論は、市民のみなさまの毎日の暮らしのつらさや悲しみにはじかに影響を与えないように見えると思います。

けれども、実は『市民のみなさまの暮らしに直結した議会になる為の仕組み』を徹底的に作っているところなのです。

5年後、10年後の横須賀市議会の姿を『政策検討会議』では議論しています。

分かりづらさは承知の上で、これからも議論の様子を報告し続けていきたいと思います。

どうか市民のみなさまにもこうした取り組みをぜひ知っていただきたいと願っています。



「ごみ屋敷対策条例案」のパブリックコメントで頂いたご意見への回答と条例案が完成、12月議会で正式に提案します/第12回ごみ屋敷対策検討協議会(条例案策定の最終回)

「ごみ屋敷対策検討協議会」が最終回となりました

今日は『ごみ屋敷対策検討協議会』が開かれました。

ごみ屋敷対策検討協議会の開会前に

ごみ屋敷対策検討協議会の開会前に


全ての議論が終わり、正式に12月議会へ条例案を提出することとなりました。そこで今回をもって、条例案についての協議は今回で終了することになりました。

(*新たに協議を必要とする事態の変化が起こった場合には協議会を再開します)

フジノは委員構成の変更によって途中からメンバーになったのですが、全会派から出されている委員のみなさんと共同で議案を検討する作業はとても良い経験になりました。



パブリックコメントで頂いたご意見への回答を作成しました

今回は、まず先月実施したパブリックコメント手続きで市民の方々から頂いたご意見に対する回答を作成しました。

横須賀市議会では『議員提出の条例案』についても、『市長提出の条例案』と同じようにパブリックコメントを行なうことと定めています。

そこで、『ごみ屋敷対策検討条例』案(*)についても10月6日〜26日までの20日間、ご意見を募集しました。

(*)正式名称は『(仮称)横須賀市不良な生活環境の解消及び発生の防止を図るための条例(案)』です。

(仮称)横須賀市不良な生活環境の解消及び発生の防止を図るための条例(案)へのパブリックコメント

(仮称)横須賀市不良な生活環境の解消及び発生の防止を図るための条例(案)へのパブリックコメント


3名の方から21件のご意見を頂きました。

項目件数
目的(第1条)なし
定義(第2条)5件
市の責務(第3条)1件
居住者等の責務(第4条)なし
支援(第5条)2件
調査及び報告(第6条)なし
調査結果等の提供等(第7条)1件
立入調査等(第8条)なし
指導又は勧告(第9条)なし
命令(第10条)なし
公表(第11条)なし
代執行(第12条)なし
横須賀市生活環境保全審議会(第13条)なし
その他の事項(第14条)なし
その他12件
合計21件

これまであらゆるパブリックコメントでの『行政側の回答』を読むたびに、フジノは不満を持つことばかりでした。

市民側が出している意見や疑問に対して「回答が真正面から向き合っていない!」と感じたり、「いくつもの意見に対して全く同じ文章で答えて不誠実だ!」と感じたり。

けれども今回『回答する側』に初めて立って、そうした回答にならざるを得ない理由もよく分かりました。

回答作成のプロセスはこんな感じでした。

頂いたひとつひとつのご意見を熟読し、回答を各委員が自分なりに考えます。

それらを各委員が持ち寄って議論をして、議会事務局と回答素案を作ります(前回の協議会まで)。

その回答素案に対して、各部局(今回の場合は福祉部・健康部・資源循環部の各担当課)の見解をもらいます。

同時に、法令審査担当部門からも意見を伺います。

こうして各部と法令審査担当からの意見が戻ってきます(今日の会議の数日前に届き、各委員が事前に熟読し検討します)。

これをもとにさらに議論をして、今日、回答を決定しました。

こうした多くのプロセスを経て完成させる訳ですね。

さらに、回答を読んだ全ての方に誤解を一切与えないような文言にしなければならないことや、他の法律や制度とそごが生じないように複数の視点で赤ペンが入る訳ですね。

そうした結果、頂いたご意見やご質問への回答はどうしても抽象的かつ人間味があまり感じられないものになってしまう、ということが分かりました...。

フジノ自身、今回決定したパブリックコメントで頂いたご意見ご質問への回答の作成者のひとりという責任ある立場なのですが、この回答で完全に納得しているかと言えば、できていません。

納得はいかないけれども、法的には正しくて回答としては全メンバーの合意を得られている正式なものです。フジノもこの回答を支持しています。

つまり、感情論と法務とは全く別の次元のものである訳です。

回答をご覧になった市民の方は、フジノがふだん感じているようなお気持ちになるかもしれません。

けれども、個人の想い(もっと具体的な言葉で分かりやすくしたい、などふだん感じてきたこと)を全て反映させた回答にすることは現時点ではとても難しいことが分かりました。

これは、今回協議会のメンバーにならなければ分からないことでした。

改めて、この協議会とは全く別の場で、いつか必ずパブリックコメント手続きについては問題提起をしていきたいという気持ちが強くなりました。

いつか感情論と法務の融合ができないかと感じています。

回答は、議会ホームページで発表されます。



条例案は「パブリックコメントで公表した素案のまま」と決定しました

パブリックコメントで頂いたご意見への回答が決まり、条例案についての最終的な議論を行ないました。

その結果、パブリックコメント手続きの際に公表した素案のまま、条例案とすることに決定しました。

この条例案は、議員提出議案として12月議会に正式に提出することとなります。

全会派から協議会メンバーが参加して条例案を作成しましたので、基本的には全会一致(全議員が賛成することです)で可決される予定です。



条例の全文をご紹介します

せっかくの機会ですので、今回作成しました条例案の全文をご紹介いたします。

行政用語をなるべく使わないようにしたものの、どうしても法律にはこのように書かねばならないというルールがありますので、なかなか読みづらいかとは思います。

(仮称) 横須賀市不良な生活環境の解消及び発生の防止を図るための条例

(目的)
第1条 この条例は、不良な生活環境の解消及び発生の防止を図るための措置に関し必要な事項を定めることにより、その状態の解消、予防及び再発防止を推進するとともに、堆積者が抱える生活上の諸課題の解決に向けた支援を行い、もって市民が安全で安心して暮らせる快適な生活環境を確保することを目的とする。

(定義)
第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1)建築物等 建築基準法(昭和25年法律 第 201号)第2条第1号に規定する建築物及びその敷地(物の堆積又は放置(以下「物の堆積等」という。)が当該敷地に隣接する私道その他の土地にわたる場合は、当該私道その他の土地を含む。)をいう。

(2)不良な生活環境 物の堆積等に起因する害虫、ねずみ又は悪臭の発生、火災の発生、物の崩落のおそれその他これらに準ずる影響により、当該物の堆積等がされた建築物等又はその近隣における生活環境が損なわれている状態をいう。

(3)堆積者 物の堆積等をすることにより、建築物等における不良な生活環境を生じさせている者 (事業者を除く。)をいう。

(4)居住者等 建築物等の居住者、所有者又は管理者をいう。

(市の責務)
第3条 市は、地域社会と協力して、堆積者が抱える生活上の諸課題の解決に必要な支援を推進するとともに、不良な生活環境の解消及び発生の防止に必要な措置を講ずるものとする。

(居住者等の責務)
第4条 居住者等は、その居住し、所有し、又は管理する建築物等において不良な生活環境を生じさせないように努めなければならない。

2 居住者等は、不良な生活環境を生じさせたときは、自ら、速やかにその状態の解消に努めなければならない。

(支援)
第5条 市長は、不良な生活環境にあり、又はそのおそれがある建築物等について、その堆積者が 、自ら、当該不良な生活環境を解消することができるよう、当該不良な生活環境の解消に必要な支援を行うことができる。

2 市長は、不良な生活環境を堆積者が自ら解消することが困難であると認める場合は、一般廃棄物(廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律第 137号)第2条第2項に規定する一般廃棄物(事業活動に伴って生じたものを除く。)をいう。以下同じ。)に該当する堆積物の排出の支援を行うことができる。この場合 において、市長は、あらかじめ堆積者に対し必要な説明を行い、その同意を得なければならない。

3 市長は、前項の規定により排出された一般廃棄物の収集、運搬及び処分を行うものとする。この場合において、当該一般廃棄物は、市長が指定する市の施設に搬入された一般廃棄物とみなして、手数料条例(平成12年横須賀市条例第9号)第6条及び別表第5の規定を適用する。

(調査及び報告)
第6条 市長は、支援の実施に必要な限度において、建築物等における物の堆積等の状態、当該建築物等の使用又は 管理の状況、所有関係その他必要な事項について、調査をし、又は当該建築物等の 居住者等及び堆積者の関係者に対して報告を求めることができる。

2 市長は、前項の規定による調査又は報告の結果、建築物等における不良な生活環境の解消を図るために必要があると認める場合は、官公署に対し、物の堆積等がされた建築物等の所有関係又は堆積者の親族関係、福祉保健に関する制度の利用状況その他の堆積者に関する事項に関して、報告を求めることができる。

(調査結果等の提供等)
第7条 市長は、市と地域住民、関係する行政機関その他の関係者とが協力して支援を行うに当たって必要があると認める場合は、それらの者に対し、当該支援の実施に必要な範囲内で、前条の規定による調査又は報告の結果を提供することができる。

2 前項の規定による調査又は報告の結果の提供を受けた者(その者が法人である場合にあっては、その役員又はその職員)又はこれらの者であった者は、正当な理由がなく、当該支援の実施に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。

(立入調査等)
第8条 市長は、この条例の施行に必要な限度において、不良な生活環境にあり、又はそのおそれがあると思われる建築物等について、その指定する職員又はその委任した者に立入調査をさせ、又は堆積者その他の関係者に質問させることができる。

2 前項の規定による立入調査又は質問を行う職員又はその委任をした者は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があったときは、これを提示しなければならない。

3 第1項の規定による立入調査又は質問の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

(指導又は勧告)
第9条 市長は、第5条に規定する支援をした場合において、なお不良な生活環境が解消していない と認めたときは、堆積者に対して、不良な生活環境を解消するよう指導をすることができる。

2 市長は、前項の規定による指導をした場合において、なお不良な生活環境が解消していないと認めるときは、堆積者に対して、期限を定めて不良な生活環境を解消するための措置をとるべきことを勧告することができる。

(命令)
第10条 市長は、前条第2項の規定による勧告をした場合において、なお不良な生活環境が解消していないと認めるときは、堆積者に対して、期限を定めて不良な生活環境を解消するための措置をとるべきことを命ずることができる。

2 市長は、前項の規定により命令を行うときは、あらかじめ第13条第1項に規定する審議会に諮問し、意見を聴かなければならない。

(公表)
第11条 市長は、前条第1項の規定による命令を受けた者(以下「義務者」という。)が、正当な理由なくその命令に係る措置をとらなかったときは、次に掲げる事項を公表することができる。

(1)命令に従わない者の住所及び氏名
(2)命令の対象である建築物等の所在地
(3)不良な生活環境の内容
(4)命令の内容
(5)その他市長が必要と認める事項

(代執行)
第12条 市長は、第10条第1項の規定により必要な措置を命じた場合において、義務者がその措置を履行しないとき、履行しても十分でないとき又は履行しても同項の期限までに完了する見込みがない場合において、他の手段によってその履行を確保することが困難であり、かつ、その不履行を放置することが著しく公益に反すると認められるときは、行政代執行法(昭和23年法律第43号)の規定により、自ら義務者のなすべき行為をし、又は第三者をしてこれを行わせることができる。

2 市長は、前項の規定により代執行を行うときは、あらかじめ次条第1項に規定する審議会の意見を聴かなければならない。

(横須賀市生活環境保全審議会)
第13条 この条例の規定によりその権限に属せしめられた事項を審議させるため、本市に地方自治法(昭和22年法律第67号)第138条の4第3項の規定による附属機関として、横須賀市生活環境保全審議会(以下「審議会」という。)を設置する。

2 審議会は、建築物等における不良な生活環境の解消に関し、市長に意見を述べることができる。

3 審議会は、委員7人以内をもって組織する。

4 前項に定めるもののほか、審議会の運営について必要な事項は、規則で定める。

5 審議会の委員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も、同様とする。

(その他の事項)
第14条 この条例に規定するもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

附則
この条例は、平成30年4月1日から施行する。

以上です。



条例が可決されれば来年4月からスタートします

12月議会で可決された後、条例の効力が正式にスタート(施行と呼びます)するのは来年4月1日からとなります。

この条例が成立したからといって、ごみ屋敷と呼ばれる状態が一瞬で解決することはありません。

解決に向けては、一定の年月が必要なことはこれまでと変わりません。

支援に向けた流れ

支援に向けた流れ


けれども条例が定められることにより担当部署が定まり、かつ支援と措置に向けた流れがはっきりと位置づけられることになります。

その点については条例が無かった時とは全く異なります。

何故、一定の年月が必要かと言えば、同様の条例を定めている他のまちと同じく、福祉的なアプローチをまず優先しているからです。

ごみ屋敷対策条例でできること

ごみ屋敷対策条例でできること


認知症や精神疾患など様々な理由によって、ごみ屋敷という状態から自ら抜け出せなくなってしまった方へのアプローチを行なっていきます。

つまり、認知症や精神疾患などのある方々への支援を、保健師やケースワーカーの訪問など積極的に行なっていくのです。

その上で、ご本人がごみ屋敷の状態を解消できるように積極的なサポートを行なっていきます。

こうした支援を行なっても残念ながら事態が解決に向かわなかった場合、『勧告』『命令』『公表』という段階を踏んでいきます。

それでもなお働きかけに応じない場合に初めて『代執行』という強制力が行使されることになります。

市内にはすでに10件を超えるごみ屋敷状態として把握されているものがあります(すでに福祉的な支援が行なわれているケースもあります)。

今すぐの解決を求める近隣の方々にとってはこのプロセスがとてももどかしく感じられると思います。

けれども、横須賀市議会では全会派および無会派議員の一致した考えとして『福祉的な支援』が優先されるべきだと判断しました。

すみやかに条例が可決されて、さらに積極的な支援が実施され、そしてごみ屋敷という状態が可能な限り早く解決に向かうことを願っています。