行方不明の認知症高齢者を早期発見する為に新たにSNSを用いる案が記されました(第8期介護保険事業計画づくり)/社会福祉審議会高齢福祉専門分科会(第6回)

第8期介護保険事業計画づくりの2回目の議論が行なわれました

第6回横須賀市社会福祉審議会・高齢福祉専門分科会が開かれました。

横須賀市社会福祉審議会高齢福祉専門分科会

横須賀市社会福祉審議会高齢福祉専門分科会


7月16日に続いて、第8期介護保険事業計画づくりの為の議論が行われました。



行方不明となった認知症高齢者の捜索にSNSを活用する新たな取り組みが提案されました

事務局案の中で、今日フジノが最も注目したのはこちらです。

SNSを活用していち早く行方不明者を発見する仕組みの構築

SNSを活用していち早く行方不明者を発見する仕組みの構築

・行方不明となった認知症のある方の早期発見の為に新たにSNSを活用する

現在の、認知症のある方が行方不明になった時の捜索ネットワーク『横須賀にこっとSOSネットワーク』に新たな取り組みを追加する新たな提案です。

(この取り組みの対象にはもちろん若年性認知症の方も含まれています)



行方不明になってしまう認知症のある人が増えています

行方不明になってしまう認知症のある人の数が過去最悪で増えていることを前回のブログ記事に記しました。

【認知症のある人で行方不明になってしまった方の数】

  • 全国:1万7479人(※)
  • 神奈川県:1693人

このうち昨年中に発見できなかった方(行方不明のまま):245人

※警察庁の集計がスタートしてから過去最多(ワースト)

フジノが初めてこの問題をとりあげた2006年6月議会では、全国で行方不明になってしまう認知症のある人は全国で900人(2004年現在、警察庁)でした。

900人でも多いと危機感を抱いていたのに、毎年増え続けてしまいました。

2040年までご高齢の方々の数は増加し続けていきます。今後もさらに行方不明対策の必要性が高くなっていきます。



現在の行方不明対策「横須賀にこっとSOSネットワーク」

行方不明になってしまう認知症のある人の為に、横須賀市には『徘徊高齢者SOSネットワーク』という早期発見の為の協力組織が設置されていました。

これを2015年9月1日から『横須賀にこっとSOSネットワーク』に改めて、役割と取り組みを強化しました。

横須賀にこっとSOSネットワーク
横須賀にこっとSOSネットワーク
横須賀にこっとSOSネットワーク

ご家族から神奈川県警と横須賀市に行方不明の連絡があると、協力機関に協力を依頼します。

  • 神奈川県警
  • 横須賀市
  • 協力機関
    行政センター
    地域包括支援センター12ヶ所
    横須賀市居宅介護支援事業所連絡協議会
    横須賀市通所事業所連絡協議会

このネットワークは、2006年6月議会でのフジノの提案が実現したものなのですが・・・残念ながら提案した姿とはだいぶ違うものになっています。

例えば、横須賀市ホームページにもわざわざ書かれているとおりで

協力機関の方には、具体的な捜索活動を依頼するのではなく、通常の業務の範囲内で協力します。

みんなで探して回る訳ではありません。

横須賀市は防災無線を使って市民のみなさまに協力をお願いもしません(過去この提案は何人もの市議が行なってきましたが横須賀市は拒否しています)。

こうした現状を受けて、さらなる対策が必要だと訴えてきました。

特に、肉体的に健康な認知症のある方は他市どころか他県まで移動することもしばしばです。

その為、SNSやICT技術を活用した対策を新たに活用すべきだとフジノも他の議員も提案してきました。

その結果、今回の事務局案には上の図とともに下の文章が記されました。

『横須賀にこつとsosネットワークの周知』
(略)
さらに、SNSを活用して認知症オレンジパートナーなどと情報共有することで、いち早く行方不明者を発見する仕組みを構築していきます。

認知症オレンジパートナーとは横須賀市の研修を終えた市民ボランティアの方々のことです。

2007年に研修がスタートして、今では毎年約2000名もの方が研修を受けてくれています。

この方々にSNSを通じて情報共有する、というのが事務局による新たな提案です。

すでに現在ではご家族自らSNSで発信して、行方不明となった認知症のある方の情報を発信しています。

遅すぎるとのご批判もあるかもしれませんが、横須賀市として積極的にSNSで協力を呼びかけることをフジノは評価したいと思います。

今日の時点では事務局は詳細をつめきれていないとのことで、具体的な制度設計については次回以降に議論することとなりました。



健康づくり・地域の支え合い・認知症が議論されました

今回の審査部分はこちらです。

議事次第より

議事次第より

第4章2 健康づくり
第5章1 地域における支え合いの強化
(1)介護予防事業の充実
第5章4 認知症施策の推進

実際の議論に使われた配布資料はこちらです。

前回のブログ記事でも

「今つくっているこの計画に載らなければ、今後新たに予算化されることはとても難しくなる。だからどうしてもリアルな体験をしているあなたにどんどんご意見を寄せてほしい」

と記しました。生きた計画にしなければ、無意味です。

今日のブログでも全く同じお願いをします。

単なる今まで計画の継続ではダメなのです。

当事者・ケアラーとしていろいろな想いを本当に体験しているあなたの生のご意見が必要です。

「こういう取り組みがあれば、こうした新たな取り組みがあれば、高齢の方々や介護している家族の暮らしの質が改善されるのに!」

という声をあげて下さい。

ぜひ配布資料をご覧になって、あなたのご意見をお寄せ下さいね。



コロナ禍で遅れていた第8期介護保険事業計画づくりがついにスタート。超重要計画にあなたのご意見をください!/社会福祉審議会高齢福祉専門分科会(第5回)

第8期介護保険事業計画づくりがついにスタート

今日は、社会福祉審議会高齢福祉専門分科会が開かれました。

介護保険事業計画づくりを重要視しているフジノにとっては、待ちに待った開催です。

高齢者保健福祉計画(介護保険事業計画)づくりがついにスタートです

高齢者保健福祉計画(介護保険事業計画)づくりがついにスタートです


全国の自治体は、3年ごとに『介護保険事業計画』を作らねばなりません。

(例えば、第7期の様子第6期の様子、など。フジノは毎回この計画づくりに関わってきました)

「新たな介護保険サービスを始める」

とか

「グループホームを●床増やす」

といった数値目標をはじめ、地域包括ケアシステム実現の為に必要な取り組みを記すのがこの計画です。

我が国では2025年までに地域包括ケアシステムの構築を実現することが国の目標になっています。

そこで、第6期計画(2015~2017年)から第9期計画(2024~2026年)までの4つの計画は、地域包括ケアを実現する為の計画だと位置づけられました。

地域包括ケア実現計画の位置づけ

地域包括ケア実現計画の位置づけ


現在の計画は第7期(2018年から2020年までの3年間)、早くも前半が終わります。

あなたは地域包括ケアが実現に近づいていると感じますか?

フジノ自身、横須賀市の地域包括ケアシステムの実現の為に取り組んできました。

そして横須賀市は全国的にも取り組みが進んでいると評価されています。

それでも残念ながら、理想の姿にはまだまだ遠いと感じています。

だからこそ、来年2021年に公表・スタートする第8期計画は、地域包括ケアシステム構築の上で取り残してきたことや遅れている取り組みを実現していく大切な計画なのです。



コロナ禍によって策定スケジュールが大幅に遅れています

そんな大切な第8期計画ですが、コロナ禍によって大幅に策定スケジュールが遅れてしまいました。

昨年に開かれた厚生労働省による市町村向け説明会では、今年7月までに議論を進めて、介護保険サービスの給付量の推計をスタートしている時期というスケジュール感でした。

けれども全国的に介護保険事業計画を議論する審議会を開くことができませんでした。

横須賀市でも同じです。

本日7月16日が策定の議論の1回目となりました。

これから毎月1回(多い月は2回開催)のペースで審議会を開いて、急ピッチで議論を進めていきます。

第5回高齢福祉専門分科会のプログラム

第5回高齢福祉専門分科会のプログラム

今日は、計画の骨子と同時に、事務局が作成した計画案の第1章から第4章まで議論を一気に進めました。

議論する内容
第1回第1章 計画策定の趣旨
第2章 高齢者を取り巻く状況
第3章 計画の基本目標
第4章1 市生きがいづくり
第2回第4章2 健康づくり
第5章1 地域における支え合いの強化
(1)介護予防事業の充実
第5章4 認知症施策の推進
第3回第5章1 地域における支え合いの強化(1)を除く
第5章2  日常生活や将来に不安を抱える方々への支援
第4回第5章3 適切な医療・ 介護体制などの整備
第6章1 高齢者の住まい方の支援
第6章2 防犯・ 防災体制の整備
第5回第7章1 介護保険の状況
第7章2 介護保険施設及び介護保険事業所の整備状況
第7章3 介護保険サービスの安定的な供給
第7章4 介護給付適正化の推進
第6回パブリックコメントについて
第7回計画案の修正箇所について
パブリックコメント手続きの結果
計画案の提示
第8回答申案の提示

次回(第2回・8月開催)は第4章の続きから第5章の一部を、第3回(9月開催)では第5章の中核部分を、第4回(9月開催)では第5章の残りと第6章を、第5回(10月開催)では第7章を議論します。

第6回(11月開催)ではパブリックコメント案を完成させます。

11月から12月の1ヶ月間でパブリックコメントを実施します。

第7回(12月中旬開催予定)ではパブリックコメント手続を受けて案を修正します。

第8回(2021年1月下旬開催予定)が最終回です。ここで市長に答申する為の案を完成させます。

3月の予算議会で市議会に報告するとともに市民のみなさまに公表します。

このかなりタイトなスケジュールですが、フジノとしては市民のみなさまの実感にもとづいたご意見をぜひ取り入れていきたいと願っています。



骨子が決定しました

今日の会議ではまず『骨子』が決定しました。

総論・各論・資料編の3部で、7章からなっています。

I 総論

第1章 計画策定の趣旨
1.計画の位置付け

2.計画の期間

3.計画への市民意見の反映

第2章 高齢者を取り巻く状況
1.高齢者人口の推移と将来推計
(1) 人口推計
(2)総人口
(3)年齢構成
(4) 高齢化率

2.要介護・要支援認定者数等の現状と推計
(1)年齢階層別要介護・要支援認定者割合等の現状
(2)要介護・要支援認定者割合等の推計
(3)要介護・要支援認定者における認知症状の出現割合の現状

3.日常生活圏域の状況
(1)日常生活圏域
(2)日常生活圏域別の高齢者人口等

第3章 計画の基本目標
1.基本目標

2.基本目標実現に向けて~地域包括システムの深化・推進~

3.基本目標実現のための取り組み分野

4.体系

Ⅱ 各論

第4章 生涯現役で生き生きと活動的に暮らせるために
1.生きがいづくり
(1) 社会参加の促進
(2)居場所づくりと生涯学習

2.健康づくり
(1)生活習慣病予防の推進
(2)歯と口腔の健康づくり
(3) 保健事業と介護予防の一体的な実施
(4 身近な健康づくりへの支援

第5章 地域で支え合い、住み慣れたまちで暮らせるために
1.地域における支え合いの強化
(1)介護予防事業の充実
(2)介護予防・生活支援サービス事業の推進
(3)生活支援体制整備事業の推進
(4)ひとり暮らし高齢者に対する支援
(5)地域福祉促進のための連携、協力

2.日常生活や将来に不安を抱える方々への支援
(1)相談支援体制の強化
(2)地域包括支援セシターの機能強化
(3)地域ケア会議の充実
(4)ねたきり等高齢者への支援
(5)成年後見制度の利用促進
(6)終活支援の推進
(7) 高齢者虐待の防止

3.適切な医療・介護体制等の整備
(1)在宅医療・介護連携推進事業の取り組み
(2)介護人材の確保と定着促進
(3)介護分野の文書にかかる負担軽減

4.認知症施策の推進
(1)認知症予防の推進
(2)認知症高齢者・介護者への支援の充実
(3)認知症共生社会に向けた地域づくりの推進
(4)若年性認知症の支援、社会参加支援

第6章 自分に合った環境で安心して暮らせるために
1.高齢者の住まい方の支援
(1)賃貸住宅の入居支援
(2)住宅改修費の給付
(3)住宅の耐震診断補強工事の助成
(4)高齢者の多様な住まい

2.防犯・防災体制の整備
(1)民間団体及び事業者との連携、協力
(2)災害時要援護者対策の推進
(3)消費者被害等の防止

第7章 介護保険制度の安定的な運営
1.介護保険の状況
(1)介護保険サービスの利用状況
(2)介護保険施設および介護保険事業所の整備状況

2.介護保険施設および介護保険事業所の整備計画

3.介護保険サービスの安定的な供給
(1)要介護・要支援認定者数等の推計
(2)介護保険サービス量の推計
(3)介護保険給付費の推計

4.介護給付適正化の推進
(1)要介護認定の適正化
(2)介護給付の適正化

Ⅲ 資料編

1.計画の策定体制

2.用語集

3.一般高齢者アンケート調査結果(介護予防・日常生活圏域ニーズ調査含む)

4.介護保険に関するアンケート調査結果(在宅介護実態調査含む)

5.介護事業所アンケート調査結果

これはそのまま第8期計画の目次になります。

現在の計画である第7期計画の目次と比べると方向性のじゃっかんの違いなどが分かります。

審議会では委員から「コロナ禍をうけて感染症対策を盛り込むべきではないか」とのご意見がありました。



計画はとても身近でリアルなものなのです

「介護保険事業計画なんて全然身近に感じられない」

という感想の方がほとんどかもしれません。

でもフジノにとっては3年に1度の大勝負で、策定の1年間はいつも以上にものすごく気合を入れる1年間です。

例えば、フジノのツイッターを観ておられる方々は、認知症のあるご高齢の方が行方不明になってしまった出来事を憶えておられると思います。

行方不明になってしまった認知症のある方についてのツイート

行方不明になってしまった認知症のある方についてのツイート


認知症のある方で行方不明になってしまう方は、昨年2019年、全国で1万7479人でした。

警察庁の集計がスタートしてから過去最多となってしまいました。

このうち、昨年のうちに所在確認ができなかった(行方不明のままの)方は245人にものぼりました。

神奈川県警によれば、2019年は県内で認知症のある方が1593人も行方不明となりました。

こうした現実を前に、ツイッター上ではたくさんの方々が情報の拡散に協力して下さいました。

同時に

「何故、警察・行政は発見できないのか?」

という怒り・疑問の声をたくさんいただきました。

そもそも認知症のある方が行方不明にならないように支援する仕組みを新たに作るとすれば、今つくっているこの計画に書き込まねばなりません。

「認知症で行方不明になった方を探す、今のネットワークでは足りないんじゃないか」

というご意見をたくさんの方から頂きました。

実は、現在の『横須賀にこっとSOSネットワーク』とその前身の『徘徊高齢者SOSネットワーク』はフジノが2006年に本会議で提案したことをきっかけに実現しました。

提案者として、今ではもうこのネットワークでは限界があることを、誰よりもフジノ自身が痛感しています。

ICT技術を使った新たな取り組みなど、新たに取り組むべきことがたくさんあります!

こうした新たな取り組みを実現する為には今つくっているこの介護保険事業計画の中の

第5章4.認知症施策の推進
(2)認知症高齢者・介護者への支援の充実

に新たな取り組みが記されなければならないのです。

これから先3年間の取り組みは完成した計画に基づいて予算要求がなされていきます。

逆にいうと、計画に記されなかったことは予算がつきにくくなります。

ご理解いただけましたでしょうか。

今つくっているこの計画は、ご高齢の方々の住まい・保健・医療・福祉・介護・生活支援・介護予防・認知症など全てに関わる計画なのです。

だからフジノは必死に計画づくりに向き合っています。

市民のみなさまもいつでも受け付けております。どんどんご意見ください。

パブリックコメント手続きはありますが、ここから大きく何かが変わることは現実的にありえません。

計画に何かを入れたい場合は、この半年間が勝負なのです。

どうかあなたも一緒に計画づくりに参加して下さいね。

よろしくお願いします。



行方不明となった認知症のある高齢者等の為のネットワーク「徘徊高齢者SOSネットワーク」は機能しているのか?/教育福祉常任委員会・2016年9月議会

徘徊・行方不明となった認知症のある方を捜索するネットワーク

10年前の2006年6月議会の本会議で、フジノは、徘徊・行方不明となってしまった認知症のある高齢者や若年性認知症の方の早期発見の為の取り組みを提案しました。

時間はかかりましたがその提案が実現して、『徘徊高齢者SOSネットワーク』という組織が設置されました。

提案から10年が経ちました。

当時よりも行方不明になってしまう認知症のある方は激増しました。

決算審査の短い時間の中ではありますが、このネットワークが機能しているのか、質問しました。

フジノの質問

『徘徊高齢者SOSネットワーク』を本市は県警などと連携をして実施しています。

特に『事務概要』等にも出てきていないのですが、これがどれだけ機能しているのか?

御本人は徘徊しているという意識はないと思うのですけれども、外側から見た時には、徘徊に当たるわけです。

徘徊されてしまった御高齢の方々が事故などに遭わずにすみやかに見つかる、そういうネットワークはどの程度機能しているのか、お示しください。

高齢福祉課長の答弁

確かに徘徊の高齢者の方がふえているという実績、傾向はつかめると思います。
 
月に数件程度、毎月この登録を順次いただいている形です。

こちらによって、例えばその日のうちに見つかったというケースもございます。

こちらに登録していただきますと、私どもに顔やその人の情報、全て入りますので、警察や関係機関に速やかに情報が入りまして、こちらが関係機関や御家族の方にも御協力を賜りまして、順次毎月数件ずつふえていて、今後もこのケース、有効だというふうに考えております。

より周知を図って、ネットワーク体制を広めていきたいというふうに考えております。

フジノの発言

 
具体的な数値は御答弁いただけなかったのですが、登録も増えていて、そして実際に徘徊が起こった時にはすみやかに発見に至っている。大変効果がある、ということが分かりました。
 
また、周知についても、これからさらに努めていていただけるということですので、ぜひよろしくお願いします。

こうして文字起こしをして読み返してみると、ひどい質疑応答で自己嫌悪に陥ります・・・。

課長は全く徘徊・行方不明となった高齢者の方の数も把握しておらず、フジノも課長の状況をおもんぱかってしまい、追及していません。

決算の機会でなければどれだけ数的な実績があって、本当に効果があるのかを質疑で確認することができないのに。

数的でなく、質的な課長の感想でしか無いのですが

ネットワークは有効に機能している

という答弁が得られました。

ただ、フジノのまわりにおられるケアをしているご家族は、徘徊・行方不明にとても苦労しておられます。

特にご本人はひとりぐらしでお子さんが都内で暮らしている場合などは仕事を長期にわたって休んで捜索にあたるなど、本当にご苦労しておられます。

提案から10年が経ちましたが、フジノの提案した形と実際のこのネットワークはだいぶ形が違います。

もっと機能する形にできないかをこれからも積極的に提案していきます。



徘徊・行方不明となる認知症高齢者の捜索ネットワークの立ち上げと事前登録制を市長に提案しました!/2006年6月議会

徘徊・行方不明になってしまう認知症のある人を守る為の提案をしました

行方不明になってしまう認知症のある人が増えていて、ご家族もとても苦しんできました。

フジノは

「これ以上は個人の取り組みでは限界がある」

と考えています。

行方不明となってしまったご本人を早期発見することはご本人だけでなくご家族を守る取り組みにもなります。

そこで今日の一般質問で、市長に対して新たなネットワークの立ち上げを提案しました。

行方不明になってしまう認知症高齢者の早期発見の為にネットワークの立ち上げを提案しました

行方不明になってしまう認知症高齢者の早期発見の為にネットワークの立ち上げを提案しました

正式な議事録ができるのは数ヶ月先なので、音声記録から文字起こしした質疑応答をこちらに記します。

フジノの質問

2.徘徊をする認知症の高齢者と介護者を守るために

(1)徘徊をする認知症の高齢者を守る「地域ネットワーク」を作るべきではないか

警察庁の調査によると2004年には、認知症による徘徊で死亡・行方不明となった方が全国で900人にものぼりました。

長寿社会課の推計によると、横須賀市では平成18年2月末現在に介護認定を受けている1万2997人のうち、
 
外出すると戻れなくなってしまう認知症高齢者は、310人。

施設入所などによって変化はするものの、つねに2~3%もの方が徘徊をすると考えられる訳で、対策が必要です。

また、介護をしている方々は
 
「交通事故に遭うかもしれない」
 
「行方不明になったら」

などの精神的不安と、連日の捜索による肉体的な消耗、と心身ともに負担がとても大きいです。
 
「いっそ事故に遭って亡くなってしまえばいい」

と嘆かれる介護者の言葉を聞いたこともあります。

したがって、徘徊対策は本人だけでなく、介護をする方を心身の大きな負担から守る意味があります。

現在も、本市では警察や在宅介護支援センターとの連携は行なわれてきました。

しかし、これをお隣の三浦市をはじめ他都市が行なっているような「徘徊高齢者SOSネットワーク」事業のようにネットワークをつくりサポートの輪を広げていくべきではないでしょうか。

警察、行政、在宅介護支援センターだけでなく、地域包括支援センターをはじめ、保健・医療・福祉の関係機関、消防局、郵便局、商店、バス・電車・タクシー会社、ヤクルト販売や宅配業者、コミュニティFMラジオ局、報道機関、などに協力をしてもらうのです。

そして、通報があればすぐに情報が伝達されて、より多くの人が捜索に関わり、迅速に発見できるようにするのです。

150以上の企業・機関が協力をして非常にうまくいっている例として有名な北海道・釧路の取り組みを研究した、東海大学の川延教授によると「地域ネットワーク」を確立していくと

副産物として、認知症高齢者を身近に感じられるようになる、地域のこどもたちの見守りにつながっていく、という報告もなされています。

そこで市長にうかがいます。

【質問】
徘徊をする認知症高齢者を守る地域ネットワークを作るべきではないでしょうか。

市長の考えをお聞かせ下さい。

(2)事前登録制の導入による迅速な対応について

徘徊の通報があれば、すばやく情報伝達を行なう必要があります。

しかしここで問題となるのは、当事者の個人情報をどんな内容までどの相手先まで流して良いかです。

例えば、地域の防犯無線を通じて外見や服装などだけではなく名前まで放送して良いのか、といったことをご家族に確認しておかねばなりません。

人命が最優先ですが、地域生活を送っていく上でのプライバシーも守られなければならない。

これらの確認を行なう作業は時間がかかり、対応に一刻を争う状況では万が一の事態も起こりかねません。

【質問】
そこで、すでに三浦市が行なっているように、徘徊をする認知症高齢者の方の個人情報について要領を定めて事前登録制を導入してはいかがでしょうか。
 
名前や写真に加えて、徘徊の際によく行く場所などの情報があれば、さらに迅速な情報伝達と連携行動が取れるようになるはずです。

市長の考えをお聞かせ下さい。

(3)社会福祉協議会と共同で徘徊高齢者対策の新サービスを行なうことはできないか

横須賀市社会福祉協議会は「徘徊高齢者探索サービス」事業として、PHSによる位置情報発信端末機の貸し出しと探索サービス利用料の助成を行なってきました。

しかし、PHSサービスを電話会社が停止してしまうことに伴い、今年度いっぱいで終了せざるをえなくなりました。

現在は携帯電話を使用したサービスに移行できないかを検討してはいるのですが、料金が従来よりも割高であることや、端末が大きく実用性などの面で問題があるようです。

【質問】
そこで、本市としても社会福祉協議会に協力をして現在のサービスに替わる新しいとりくみを行なっていくことはできないでしょうか。

ぜひ検討していただきたいのですが、市長の考えをお聞かせ下さい。

蒲谷市長の答弁

徘回をする認知症の高齢者対策につきましては、健康福祉部長から答弁させていただきます。

健康福祉部長の答弁

徘回をする認知症高齢者と介護者を守るためについて、ほか2点のお尋ねにつきまして、私からお答えさせていただきます。
 
はじめに、徘回をする認知症高齢者と介護者を守るために地域ネットワークを設置し、個人情報に関する事前登録制を導入すべきでないか。また、社会福祉協議会と共同で徘回高齢者対策の新サービスを行うことはできないかについてです。

認知症高齢者が徘回し、所在がわからなくなった場合、現在は主として警察が対応し、案件によっては市が在宅介護支援センター等の協力を得ながら対応しております。
 
徘回をする認知症高齢者の地域ネットワークづくり等については、徘回高齢者の事前登録制や各種携帯電話会社が行っているGPS機能つきの携帯電話による探索サービスなどを含めて今後研究してまいりたいと存じます。

ひどい答弁ですね!

蒲谷市長はご自分ではお答えにならず、健康福祉部長に答弁をさせました。

しかもその健康福祉部長もまともな答弁をせずに

「認知症高齢者が徘回し、所在がわからなくなった場合、現在は主として警察が対応し、案件によっては市が在宅介護支援センター等の協力を得ながら対応しております。
 
徘回をする認知症高齢者の地域ネットワークづくり等については、徘回高齢者の事前登録制や各種携帯電話会社が行っているGPS機能つきの携帯電話による探索サービスなどを含めて今後研究してまいりたいと存じます。」

のひとことで終わりました。

「今後研究してまいりたい」

行政の答弁として、「検討する」は本当に対応を検討していく、「研究する」は何もしない、という意味だと言われてきました。

つまり、蒲谷市長は行方不明になってしまう認知症のある方に対しては「何もしない」という姿勢だとわかりました。

認知症のある方が一人暮らしをしていてご家族が都内に暮らしているケースが増えています。

徘徊で行方不明になってしまうたびに、会社を1週間単位で休んで、必死に捜索をします。

春秋ならば気候も良いのでまだマシなのですが、猛暑や厳冬では高齢の方の体力も奪われることから家族はそれは必死に探します。

この苦しみを知っていれば、こんなあっけない答弁はできないはずです!

行方不明になるだけでなく、亡くなった形で発見される方もいらっしゃいます。

命を守る為には単に警察の捜索に頼るだけでは足りません。

これから高齢者の数はひたすら増えていきます。

行方不明になる方の数も増えていきます。

研究するなんてその場しのぎの答弁をしていないで、本気でこの問題に取り組むべきです。

フジノは今回の質問づくりをしたのは、徘徊に苦しむご家族の声をたくさん頂いてフジノ個人としてできることをやってきた結果もはや市議ひとりでは限界だと感じたからです。

4月に参加した『介護者のつどい』でもこの話題が出たことが背中を押してくれました。

行政の責任として、ネットワークの立ち上げを行なうべきです。

高齢化社会になる日本ではこれからもこの問題は終わることはありませんので、絶対に横須賀市に対策を求めていきます。



徘徊や行方不明になってしまう認知症高齢者に悩んでいるご家族の方に紹介したいサービスがあります/認知症高齢者の介護者のつどい

「認知症高齢者の介護者のつどい」へ

今日、半年ぶり(もしかしたら1年ぶり?)に『認知症高齢者の介護者のつどい』に参加させてもらいました。

3年前から可能な限り毎回この『つどい』に参加させてもらっています。

フジノは立候補する前からいろいろな方々にお話をうかがうことがありました。

そんな中、友達のお母さんが数年間に及んだとても大変な介護体験を僕に話してくれました。

その時の想いを忘れたことはなくて、だから政治家になってからも介護をしている方のケア(レスパイト)ができないかといつも考えてきました。

『つどい』に参加しているのもこれが理由です。

この『つどい』には私人として参加しているのでその場で名乗ることもありません。

でも、そこで語られたお話の中から

「政治家として解決に結びつけられることがないか」

と、いつも考えています。



徘徊や行方不明で悩んでいるご家族の方へ

話題の中でフジノの印象に強く残ったのが、『徘徊』『行方不明』の問題でした。

徘徊するおばあさんのイラスト
認知症のある方が日中や夜中に家を出てしまってどこかに行ってしまうのですね。

ご家族は必死で探すわけです。

認知症の方の中には体力には全く問題の無い方もたくさんいて、本当に遠くに行ってしまうケースもあります。

また、遠くに行かなくても交通事故にあう危険性もあれば、あらゆる危険性があります。

これが毎日のように続くとなればご家族は疲れきってしまいます。

認知症と徘徊・行方不明の問題はご家族にとって、とても大変なことだと思いました。

徘徊・行方不明と認知症のある方の問題について、これまでもフジノはご相談を頂いて捜索のお手伝いをしてきました。

その立場から、ぜひご紹介したいサービスが1つあります。

それは、横須賀市社会福祉協議会が行なっている『徘徊高齢者・障がい者探索サービス』です。

月額1575円と有料ですが、新聞記事などによると最近では精度もあがってきていると聞きます。

どうかこちらを利用してみてはいかがでしょうか。

少しだけ、役に立つかもしれません。

→後日記載:2006年6月議会の本会議で蒲谷市長に新たな捜索ネットワークの立ち上げと事前登録制を提案しました。

→後日記載:2015年現在では横須賀市が無料での『徘徊高齢者SOSネットワーク』の取り組みを実施しております。こちらをどうかご利用下さい!

→後日記載:2015年9月1日付けで、『徘徊高齢者SOSネットワーク』は名称を変更して『横須賀にこっとSOSネットワーク』となりました。また、フジノが2006年6月議会で提案した『事前登録制』もスタートしました。




毎月開催されているつどいにぜひご参加くださいね

横須賀市による『認知症高齢者の介護者のつどい』は毎月開催されています。

とても良いつどいですので、ご関心のある方はどうかご参加くださいね。