「横須賀市自殺対策計画」の策定委員会やワーキンググループのメンバー、スケジュール等が明らかになりました/自殺対策連絡会(2017年度第1回)その1

「自殺対策連絡会」開催。座長が交代しました

今日は『自殺対策連絡会』(2017年度・第1回)が開かれました。

自殺対策連絡会の会場前にて

自殺対策連絡会の会場前にて


今年度から、座長が交代となりました。

長年にわたって座長を務めて下さった大滝紀宏先生(湘南病院院長、精神科医)から、新たに阿瀬川孝治先生(汐入メンタルクリニック院長、精神科医)へ交代になりました。

*交代の理由は後ほど記します。



改善の提案を受けて「配布資料」が充実し、格段に見やすくなりました

前回までの改善の提案を受けて、今回から資料が格段に見やすくなりました。

カラーになってグラフもとても見やすくなりましたし、さらに内容も充実しました。

表紙の写真は、先月行なった自殺予防週間の街頭キャンペーンの集合写真ですね。

自殺対策連絡会・配布資料がカラーかつ読みやすくなりました

自殺対策連絡会・配布資料がカラーかつ読みやすくなりました


下のように、横須賀市の自殺対策の取り組みが年表で記されました。

横須賀の自殺対策の歴史は、フジノが提案して実現してきた歴史でもあります

横須賀の自殺対策の歴史は、フジノが提案して実現してきた歴史でもあります


横須賀市の自殺対策の歴史は、まさにフジノの提案と実現の歴史でもあります。

改めて年表を観て、その1つ1つを提案してきたことを思い出し、こうして今実現していることに感慨深いものがありました。



「横須賀市自殺対策計画」の策定体制とスケジュールが報告されました

今年度の『自殺対策連絡会』には大きな使命があります。

それは『横須賀市自殺対策計画』を策定することです。

今日の『自殺対策連絡会』では、どのように『横須賀市自殺対策計画』を策定するのかという『体制』が明らかになりました。

審議機関の関係

審議機関の関係


市職員がメンバーである『横須賀市自殺対策計画ワーキンググループ』が原案を作っていきます。

新たに設置された『自殺対策計画策定委員会』が原案をもとに議論をしていきます。

そして、横須賀の自殺対策の司令塔として最前線で活動を続けてきた『自殺対策連絡会』がそれに対して意見を述べていきます。

こうした3つの審議機関の議論を集約して、最終的に市長に対して答申を出します。

横須賀市自殺対策計画の策定スケジュール

横須賀市自殺対策計画の策定スケジュール


上のスケジュールで計画策定が行なわれます。



ワーキンググループと計画策定委員会のメンバーが発表されました

市職員で構成される『横須賀市自殺対策計画ワーキンググループ』のメンバーが発表されました。

下のとおりです。

役職所属
リーダー教育委員会事務局学校教育部支援教育課・主査指導主事
サブリーダー市民部市民生活課・主査
市民部人権・男女共同参画課・係長
福祉部障害福祉課・係長
福祉部生活福祉課・課長補佐
福祉部高齢福祉課・主任
こども育成部こども青少年支援課・係長
こども育成部こども健康課・担当者
消防局消防・救急課・係長
教育委員会事務局学校教育部教育研究所主査指導主事

そして、フジノが問題提起をしてきた『自殺対策計画策定員会』の5人のメンバーも発表されました。

名前役職
大滝 紀宏湘南病院院長(精神科医)
行實 志都子県立保健福祉大学社会福祉学科准教授
堀 遼一NPO自殺対策支援センターライフリンク
杉本 脩子NPO全国自死泣族総合支援センタ一理事長
小砂 哲太郎市民公募

長年にわたって『自殺対策連絡会』の委員長を務めてきた大滝紀宏さんが『自殺対策計画策定委員会』委員に就任しました!

つまり、横須賀市の自殺対策の取り組みのほぼ全てを把握しておられる方が、新たな委員会にも『兼任』という形で入って下さったのです。

「横須賀の自殺対策を知らないメンバーで新たに委員会なんて立ち上げても意味が無い」

というフジノの心配は、大滝先生が委員に就任したことによって少し解消されました。

大滝先生が『自殺対策連絡会』と『自殺対策計画策定委員会』の橋渡し役に必ずなって下さるはずです。

*大滝先生が『自殺対策連絡会』の座長を交代したのは、この『計画策定委員会』の委員に就任する為なのです。

また、横須賀市の『自死遺族の分かち合いの会』の運営委託をお願いしてきた『NPO法人全国自死遺族総合支援センター』の理事長であり、フジノとともにわが国の自殺対策基本法実現の為に闘ってきて下さった長年の戦友とも言うべき存在である杉本脩子さんも委員に就任して下さいました。

ただ、フジノが持ち続けてきた『計画策定委員会』に対する心配が全て消えた訳ではありません。

これからももちろん実際の『計画策定委員会』については必ず傍聴し、その議論に立ち会っていくつもりです。




(『自殺対策連絡会』については、次の記事に続きます)



ついに「自殺対策連絡会」の新メンバーとして「自死遺族」が正式に委員に加わりました/13年越しのフジノの提案、実現しました

歴史的な前進、横須賀市の「自殺対策連絡会」の新たな正式な委員として「自死遺族」が加わりました

午後から『自殺対策連絡会』が開かれました。

横須賀市自殺対策連絡会の会場にて

横須賀市自殺対策連絡会の会場にて


フジノにとって、今回の『自殺対策連絡会』は大きな意味を持つ場でした。

何故ならば、13年前からずっと提案し続けてきたことがついに今日から実現したからです。

それは、横須賀市の自殺対策の司令塔である『自殺対策連絡会』の委員に、正式に『自死遺族』が新たに委員として加わったのです。

横須賀市自殺対策連絡会・議事次第

横須賀市自殺対策連絡会・議事次第

沢田市長、蒲谷市長、吉田市長と、3代にわたって提案を粘り強く続けてきました。

そもそも『自殺対策連絡会』の前身である『自殺対策連絡協議会』自体がフジノの提案で設立されたものです。

沢田市長時代から提案し、蒲谷市長がその提案を受け入れました。

横須賀市による『自殺対策連絡協議会』の設置は、都道府県・政令指定都市以外での設置は、全国で初めてのことでした。

それは全国的にも大きな成果で、当時はメディアでも大々的に報じられたものでした。

けれども、そのメンバー構成はフジノが目指したものとはかなり異なりました。

特に残念だったのが、相談機関側だけをメンバーにしたことです。

フジノは「自死遺族を委員に加えなければダメだ」ということを、設立前からずっと訴え続けてきました。

その3代の市長との質疑を以下にご紹介します。



沢田市長への提案

フジノが政治家に転職した理由は、自殺を無くしたいからです。

初当選直後から現在まで13年間にわたって政治家として働いてきましたが、全ての本会議・委員会で必ず質疑という形で政策を提案してきました。

フジノが初当選をした時の市長は、沢田市長でした。

2003年12月8日・12月議会・市長への質疑

フジノの質問

横須賀市がより積極的に自殺予防を進めていくには、総合的な自殺予防ネットワークづくりが必要だと僕は考えております。

これは僕の試案なのですが、市長をトップに、『自殺予防対策本部』を設置いたします。市役所内部は、健康福祉部を初め7部の連携を行ないます。

市役所の外部は、神奈川県警、県労働局、商工会議所、市医師会の協力を要請し、また民間の相談機関、社会福祉協議会、遺族会、NPOなどの協力も得ていくのです。自殺の現場に最も近いのは、神奈川県警と消防局の救急と、そしていのちの電話です。

また、中小企業の経営者にとって、商工会議所や労働局の存在はとても身近です。かかりつけの内科医に、よりメンタルヘルスに関心を持ってもらうには、医師会の協力も欠かすことができません。
 
このような形で公式なネットワークをつくり、自殺予防という目的のもとで情報を共有し、対策をともに練り、危機介入時には速やかな連携をとれるようにすることが、自殺予防対策の上でより有効ではないでしょうか。

この提案について市長はどのようにお考えでしょうか。

市長の答弁

「市で『自殺対策本部』を設立し、関係機関とともに総合的なネットワーク体制をつくるべき」との御提案がありました。

『自殺対策本部』の設置は考えておりません。

必要に応じての関係機関の間のネットワークを進めていきたいと思います。

フジノの再質問

総合的なネットワークは必要がない、というお答えでした。

しかしながら、実感として感じている思いとしては、もし何か精神的な問題を抱えたときに、保健所を念頭に置く人間が果たして何人いるでしょうか。

メンタルクリニックや、あるいはカウンセラーという存在を考えることはあっても、保健所の相談窓口、あるいはその電話番号を意識することができる人が果たして何人いるでしょうか。

その意味で、私は、打って出るべきであるというふうに質問でその思いを話させていただきました。

ぜひ打って出るという体制、打って出るという姿勢を保健所にはとっていただきたいと思っております。

当時は沢田市長が頑固だった訳でも何でも無く、全国的に自殺対策そのものが存在していない時代でした。

フジノは、私人としてはNPO法人自殺対策支援センターライフリンクの一員として、公人としては市議会議員として、国に自殺対策基本法を新たに策定するように訴えました(2006年に自殺対策基本法は成立しました)。

フジノの私案である『自殺対策本部』は、沢田市長に「考えておりません」と一蹴されました。

けれども絶対に必要だとフジノは考えていました。

このはじめの提案から、そもそも「メンバーにも自死遺族会が入るべきだ」と訴えました。



蒲谷市長への提案

沢田市長の後継者として立候補したのが、蒲谷副市長でした。

当選した蒲谷市長に対して、フジノは『自殺対策基本法』に位置付けられた『自殺連絡協議会』(かつてのフジノの『自殺対策本部』と同じ発想です)を提案し続けました。

すると蒲谷市長はその提案を受け入れて、法律で設置が義務付けられた都道府県・政令指定都市を除いて、全国で初めて横須賀市が『自殺対策連絡協議会』の設置を決定しました。

これは蒲谷市長による大英断でした。

けれども、メンバーに自死遺族を入れるべきだというフジノの提案までは、受け入れてもらえませんでした。

2006年9月28日・決算議会・市長への質疑

フジノの質問

2、自殺予防総合対策のさらなる積極的な推進のために。

(1)年内に設置予定の『自殺対策連絡協議会』のあり方について。

すでに新聞報道で明らかですが、『自殺対策連絡協議会』を都道府県・政令市を除く自治体としては全国で本市が初めて設置する方針とのこと、市長の英断を高く評価いたします。

さて、全国が注目する本市の取り組みの実際のあり方について質問します。
 
第1に、メンバーの人選についてです。

自殺に追い込まれる心理、社会的な要因は複雑で、それらを医療、保健、福祉、教育、労働、経済など、官民問わずあらゆる分野の方々の参加によって、実態把握、分析及び総合的な対策を打ち出していくネットワークがこの『協議会』です。

したがって、メンバーは実態に詳しく、熱意にあふれた者であるべきです。

例えば、長く多重債務問題の解決の相談に乗ってきた方や自死遺族御本人などの参加も不可欠です。

そこで、市長に伺います。メンバーはどのような人選を行う予定でしょうか。

市長の答弁

 『(仮称)自殺対策連絡協議会』のあり方について、メンバーをどのような人選にするのか、(略)等についてお尋ねでございます。

本市の『健康増進計画』である『よこすか元気アップ21』では、自殺者数の減少を掲げており、その目標に向けて、この『協議会』を年内には設立したいと考えております。

協議会の構成でありますが、官民を問わず幅広く関係機関に入ってもらうように調整中であります。

(略)

フジノはしつこく提案を繰り返しました。

2006年11月29日・12月議会・市長への質疑

フジノの質問

4、実態に即した自殺予防総合対策の推進のために。

本市が12月から開催予定の『(仮称)自殺対策連絡協議会』のメンバーについて伺います。

事前に健康福祉部長に伺った際には「遺族の方々はメンバーとして予定していない」とのことでした。

他の自治体では『分かち合いの場』を定期的に持つなど、団体として活動している遺族の方々にメンバーとして参加してもらっています。

確かに本市には、僕の知る限りではそういった団体として活動していらっしゃる自死遺族の方々はいらっしゃいません。

しかし、これは本市に限らず全国的に非常に少ないのが現状です。

僕自身も3年前から本市で遺族の分かち合いの場をつくろうと活動してきました。

けれども、大きな悲しみの中を生きながら、何とか毎日を暮らすことに精いっぱいの中で、団体として何かの活動を行なっていくということは本当に難しいものがあります。

しかし、団体は存在しなくとも、行政や関係機関だけでなく、当事者である遺族の方々の生の声が反映されてこそ、充実した自殺予防対策につながるのではないでしょうか。

そこでまず、メンバーに自死遺族の方々が入るのかどうか、この点についてお答えください。

もし加わらないのであれば、その理由についても具体的にお答えください。
 
仮に第1回の協議会に遺族がメンバーとならなくとも、自死遺族が置かれている状況への理解を深め、実態に即した遺族ケアを行うためには、遺族の生の声を聞く機会を必ず設けるべきだと思いますが、市長の考えをお聞かせください。

市長の答弁

仮称でありますが、『自殺対策連絡協議会』のメンバーに自死遺族は加わるのか、また遺族支援を行うために遺族の生の声を聞く機会を設けるべきという点の御質問です。

『(仮称)横須賀市自殺対策連絡協議会』には法の趣旨に沿って労働基準監督署、横須賀商工会議所、医療機関の代表や学識者など幅広い関係機関に入ってもらい、その中で必要な対策、連携を協議してまいりますが、まずは行政上の課題や連携について取り組んでいくということから、この中には自死遺族を代表とした方のメンバーの参加は考えておりません。

自死遺族の生の声を聞くことに関して、現在自死遺族の悲しみ相談については、いつでも保健所等で受けられるようにしているところでございます。

自死遺族を含め、自殺に関する行為については、できるだけ集め、それを『自殺対策連絡協議会』へも報告していきたい、このように考えております。

フジノの再質問

再質問ですが、『自殺対策連絡協議会』に自死遺族を入れるべきではないかという点については、「まずは行政課題としての自殺予防対策をやっていきたい。保健所で遺族の生の声を聞く機会を設けており、これを『協議会』へ報告していきたい」というふうにお答えになりました。

しかし、やはり生の声を今後も聞いていただきたいのです。
 
何故ならば、遺族の声、遺族の状況というのは、ほとんど理解されていない状況があります。

遺族ケアというのは重要な三次予防の一つです。遺族の方が自殺に陥るというケースが非常に多くあります。

個人的な話を公の場で語るのは非常に問題を感じることではありますが、自分自身が政治家に立候補したきっかけというのをお話しすれば、非常に大切な存在を自殺によって亡くしたことがきっかけであります。

それを今年の6月1日に全国紙で発表してから、遺族である自分に対して非常に多くの誹謗中傷が舞い込んできております。「大切な人一人守れないのかよ」というような誹謗中傷が毎日のようにやってくるわけです。

加えて本当に信じられない現象ですが、亡くなってからもう4年もたつのに、命日のある11月になると本当に息をするのも苦しくなるというような出来事が起こる訳です(命日反応)。
 
自死遺族の身に何が起こっているのかというのは、保健所の相談員の方を通して『協議会』に上げるというようなことでは伝わり切らないものがあるのです。

確かに横須賀には遺族の団体はありません。

けれども、遺族の生の声を聞くのだということをぜひ確約をしていただきたい。

行政課題をまずやるというのは、オーケーです。やってください。

けれども、今後、遺族の生の声を聞くということをぜひ市長に確約していただきたいと思います。

この点についていかがお考えか、これを再質問としたいと思います。

市長の再答弁

『自殺対策連絡協議会』のメンバーについては、先ほどお答えしたとおりです。

まずは行政上の課題や連携について取り組んでいくということで、自死遺族のメンバーの参加は考えておりません。

おっしゃるとおり、市内にNPO等の団体がないわけで、いろいろな原因による自死遺族のお立場を、どういう方から聞いたらいいかということに非常に難しい点がございます。

そのような団体がたとえば設立された時には、これからつくる『協議会』の中でも参加していただくような方法もあるかもしれません。

その場合にはそういうことで検討させていただきます。

フジノの再質問

最後に1つだけ市長に質問をいたしたいと思います。
 
「『自殺対策連絡協議会』に遺族を入れるべきではないか」という質問を2回繰り返して、御答弁はかなり踏み込んでお答えをいただきました。

何らかの遺族による団体ができたときには、メンバーになる可能性も否定はしない、と。大きな前進かなと思います。
 
ただ、先ほど言葉が足りなくて伝わり切らなかったかもしれないのですが、僕が申し上げたかったのは、仮に団体ができなかったり、あるいは現状で団体がない中で、行政課題について取り組んでいくということなのですけれども、ぜひとも『協議会』の場に、言い方をかえますが、参考人のような形で、何らかの形で遺族を呼んでその声を、生の声を聞く場を持ってほしい。

それがいつになるかわからないとしても、ぜひ確約をしていただきたいという質問を第1回目の質問からさせていただきました。

これについて市長の御意見、御答弁をいただいて、僕の今回の質問を終わりにしたいと思います。

市長の再答弁

『自殺対策連絡協議会』に自死遺族のメンバーを加えるなり、あるいはオブザーバーなりという形で参加させることについて、今私に「確約しろ」と言われますと、残念ながら否定的な回答になります。

さっきもお話ししたように、生の声は今いつでも保健所等で受けられる体制を整えております。

ぜひそこに訴えて話をしてほしいと思います。

そして必要に応じて『協議会』へ報告もいたしますし、また、先ほど申し上げたように、そういう全体の団体ができるようなことがあれば、そういう方のメンバーとしての参加も検討させていただく、こういうことでございます。

なかなか前向きな答弁は得られませんでした。

2006年12月に初めての会合が開催されて、フジノの考えはむしろ確信に変わりました。

だからこそ、フジノは諦めませんでした。

2007年3月5日・予算議会・市長への質疑

フジノの質問

(2)『自殺対策連絡協議会』の今後のあり方について。
 昨年12月、本市は全国に先駆けて『自殺対策連絡協議会』を設置しました。

ここから先は結果を出していくために、やれることは今すぐすべてやるという強い姿勢を打ち出していくべきです。そこで、6点にわたって質問します。

(第1から第4、略)

第5に、自死遺族の方々及び未遂者の方の声を聞く場を積極的に設けていくべきではないか。

要綱の第5条2項に、必要に応じて委員以外の意見を聞くことを認めています。

これを活用して、実態に即した取り組みに近づけるために、積極的に自死遺族の方々及び未遂者の方の声を聞く場を設けていくべきではないでしょうか。
 
(第6、略)

市長のお考えをお聞かせください。

健康部長の答弁

自死遺族などの声を聞く場を『協議会』の中に設けるべきではないかについてです。
 
昨年12月に開催しました第1回協議会において、自死遺族を講師とした講演会の開催について合意を得ておりますので、開催に向けて準備を進めてまいります。

この後、2009年、吉田市長へと市長が交代します。



吉田市長への提案

これまではあえて毎年繰り返し提案をしてきたフジノですが、戦略を変えました。

『自殺対策連絡協議会』が少しずつ軌道に乗ってきたこともあり、闇雲に繰り返し提案を続けるのではなく、必ず事業を3年もしくは5年ごとに見直すという行政の在り方をもとに、『見直し案』として提案を行ないました。

2012年3月1日・予算議会・市長への質疑

フジノの質問

 (2)『自殺対策連絡協議会』のあり方を見直すべきではないか。
 
関係機関の連携強化と対策の協議を目的とする『自殺対策連絡協議会』は、設立から丸5年が経過しましたが、より効果の高い対策を推進するためにあり方を見直すべきです。

(ア、略)

イ、『協議会』に以下の新たなメンバーを加えるべきではないか。
①自死遺族。

「GKB47宣言!」というキャッチコピー問題などは、自死遺族の声を全く聞こうとしないために起こったものです。

善意であるはずの自殺対策が持つ副作用について、自死遺族の声に耳を傾けるべきです。

(②以降、略)

市長の答弁

『自殺対策連絡協議会』のあり方について御質問をいただきました。

(アへの答弁、略)

次に、『協議会』に新たなメンバーを加えるべきではないかという御提案をいただきました。
 
現在の『自殺対策連絡協議会』は、相談機関等を中心としたメンバーで構成しています。

御提案いただきました方々をメンバーに加えることについては、どのような方々にかかわっていただくことが効果的な自殺対策につながるか検討していきたいと考えています。

フジノの再質問

『自殺対策連絡協議会』の新たなメンバーの配置について、どのような方を選任するのが効果が高いか検討する、という御答弁をいただきました。

5年くらい前でしょうか、『自殺対策連絡協議会』を設立する時に、当時の蒲谷市長にも御遺族を入れていただきたいですとかいろいろ提案したのですけれども、当時は提案したものの、具体的に浮かぶ最適な方というのが浮かびませんでした。

自死遺族の社会的立場が非常に厳しかったこともあり、とても顔を出して委員として出席するなど誰もできない、という状況でした。
 
ただ、それからかなり大きく社会状況が変わりまして、「新たな段階に自殺対策は来た」と申し上げたとおりで、横須賀の御遺族の方が全国の団体でファシリテーターをやるまでに回復されたり、また報道関係でも、例えば地元紙である神奈川新聞は常に自殺対策について追い続けてくれる。『自殺対策元年』と呼ばれた2006年には全紙が報道するような中で、どんどんブームとともに消え去っていた中でも、一生懸命報道してくれている方がいる。

(中略)

ですから、ぜひそういった方々を保健所や自殺対策連絡協議会のメンバーにヒアリングなどをして、対象になれるような方がいるのかどうかも研究の過程で一度ぜひ御検討いただきたいと思うのです。その点についてはいかがでしょうか。

市長の答弁

今回御提案いただきました新たなメンバーについては、今までの『自殺対策連絡協議会』は、基本は相談を受ける機関の方々という形で、市の職員も含めて入っている訳ですが、どういった方に入っていただくのが一番いいのか。

特に内容についても御提案いただきました。

ケースの内容によっては、こういう方に来ていただくとか、そういった考え方もあるかもしれませんので、ぜひいろいろな方に御意見を聞いて、新たなメンバーを加えた実りある『自殺対策連絡協議会』にしていきたいと思っています。

ここで初めて前向きな答弁が出ました。初めての質問から丸十年が経っていました。

メンバー構成については、他にフジノが提案した職種はかなり実現して正式に委員となってきていました。

けれども、自死遺族を正式に委員に就任させることに関してだけは、毎年ゼロ回答でした。

2013年3月5日・予算議会・教育福祉常任委員会での質疑

フジノの質問

 『自殺対策連絡協議会』について伺います。
 
今回、新たな委員として弁護士、司法書士の方々などを加えていただきました。

かねてから、こちらの『協議会』は『支援をする側』を委員として選任している、というお話でした。

僕としては、自死遺族の方々など実際に体験したことのある方々もぜひ加えていただきたい。

それによっていろいろな意味でのそごがなくなったり、支援活動に実感がこもっていくのではないか、ということを申し上げてまいりました。
 
今回、委員の任期が終わって、新たなメンバーになるわけですが、自死遺族の方々や未遂者の方々を加えるというのはやはり難しいと判断されたのでしょうか。

保健所健康づくり課長の答弁

今の時点では、市民の方が相談に来るような、そういった施設や個人やそういう方を中心に委員を選任させていただいております。

また、それ以外のジャンルについてはまた引き続き検討させていただきたいと思います。

フジノの質問

国の『自殺総合対策推進会議』のメンバーにも御遺族が入っておられますし、それから『かながわ自殺対策会議』のメンバーにも自死遺族の方が入っておられる。

横須賀市の『自殺対策連絡協議会』にメンバーとして加えて不都合が生じるということは決して無いと思うのです。

ぜひまたこの点については御検討いただければと思います。

国・県の自殺対策の会議には、すでに自死遺族が当然のこととして委員に就任しています。

国・県がやっているのに何故わがまちではできないのか、その矛盾やおかしさを問題提起する形の質疑へとシフトしました。

さらに、『自殺対策連絡協議会』にも少しずつマンネリ化が起こっていることをフジノは感じていました。

そこで、より効果的な対策を打ち出すという観点から、改めて自死遺族を委員とすべきだという提案も行なっていきました。

2014年3月4日・予算議会・教育福祉常任委員会での質疑

フジノの質問

『自殺対策連絡会』の構成メンバーについて伺います。

かねてから新たな職種、具体的にはメディア関係の方、それから、自死遺族の方などを加えていただけないかと提案をしてきました。

2014年度の『連絡会』というのは、そういった構成メンバーの変更というのはあるのでしょうか。

保健所健康づくり課長の答弁

特に今年度と比べて追加は考えておりません。

フジノの質問

できれば『自殺対策連絡会』の場に諮っていただけないかと思うのです。

例えば同じ健康部の中の『在宅療養連携会議』では、「この場で求められるメンバー、新たに必要だと思うことがありますか」と皆さんに諮って、例えば「グループホーム関係者が必要だ」ということになれば、「では皆さんの同意が得られたら増やしていきましょう」というような形で柔軟に取り組んでおられる。
 
自殺対策に話を戻すと、神奈川県の『自殺対策会議』を見ても、やはりメディア関係の方の存在というのはものすごく大きいですね。

実際の報道がすぐに変わるかというのはともかく、やはりそういう方に参加していただくというのはすごく重要だと思うのです。
 
最近でも市内で高齢のお母様が病気で亡くなった後、息子さんが自殺をした、そういう報道が流れ、しかもこの報道を載せることで誰に得になるのだろう。ただおもしろみとして載せているとしか思えない。

そこにWHOのメディアガイドラインのような、自殺だけが選択肢として残されていたのでは無いのだよ、というようなガイダンスなんていうのは一切無い。つまり、「病気の親を抱えている40代の息子は、追い込まれたら自殺するのだな」という選択肢を世間に示しているようにしか思えない。

そういう報道の無遠慮さというのを、自分たちが出しているということをメディアも自覚していないのだと思うのです。
 
そういう意味で、『自殺対策連絡会』の場で、本当に困難事例を検証していったりして、ああいう場というのは他に無いと思うのです。そこにメディアの方に参加していただいて、それで自分の会社に持って帰っていただくという、すごく大事な取り組みだと思うのですが、御検討いただけないでしょうか。

保健所健康づくり課長の答弁

 
今までメンバーを選ぶ1つの視点というのですか、それは市民が訪れるような相談機関、相談機関の長の人たちに集まっていただくといった視点で、直接市民と接する方々をお呼びしていたというのが現実問題としてございます。

かねてから御提案のあった、自死遺族の代表の方ですとか、メディアの方というのは、また少しその視点とは違う視点になりますので、その辺は今までの視点で進めてまいりましたが、また見直すことも必要だと思いますので、御意見を参考にしたいと思います。

上の質問をするまでに、自殺対策を所管する課長は3人交代していました。時の流れは早いものです。

人事異動によって、新たな方が課長に昇進されました。

市長の答弁を書くのは、実際のところ、まずは課長です。そこに市長が副市長や部局長らと協議をした末に、筆を入れていきます。

2015年予算議会、ここでの質疑でついに決定的な答弁が述べられました。

2015年3月2日・予算議会・市長への質疑

フジノの質問

(4)自殺に追い込まれる犠牲者をさらに減少すべく、指令塔である自殺対策連絡会のメンバーを大きく変更する必要性について。
2006年にスタートした『自殺対策連絡協議会』は、2013年に名称を『自殺対策連絡会』に変更しましたが、委員構成はあくまでも支援を提供する側だけにとどめられ、変更は全くありません。

本市の犠牲者数を10年間で約2割程度減少することには成功したものの、犠牲者70人台から80人台の壁を打ち破るためには、新たな対策が必要です。
 
これまでも提案してきましたが、実質的な指令塔であるこの『連絡会』のあり方をまず変えねばなりません。

支援を提供する側に限定した現在の委員構成を変えて、新たに当事者、支援を受ける側も委員とすべきです。

県、政令指定都市の自殺対策の会議にはこうしたメンバーが参加していますし、本市が僕の提案をかたくなに許否し続ける理由はありません。

特に自死遺族の方々やいわゆるサバイバーの方々を加えるべきではないでしょうか。

また、当然ながら公募委員として市民も入れるべきではないでしょうか。
 
(以下、略)

市長の答弁

『自殺対策連絡会』のメンバーを変更する必要性について御質問をいただきました。

 『自殺対策連絡会』は市内の関係機関が連携を強化し、現状や課題を踏まえ、自殺対策の情報を共有するため、年に2回開催しています。

今後は遺族や自殺未遂者の方などの話を聞く場を設けることを考えていきます。

フジノはこの答弁を受けて、質問を止めることにしました。自死遺族を委員にする、という確信が得られたからです。

市長の答弁は絶対です。行政はその答弁を命令として受け止めて、実際に動き出します。

答弁をもとに行政は具体的な検討に入ります。人選、依頼、いろいろな作業が行なわれていきます。

こうして1年3ヶ月が経ちました。

それが今日の『自殺対策連絡会』です。



やはり提案は間違っていなかった。これからさらに自殺対策を進めていきます

委員に就任して下さったのは、全国自死遺族総合支援センターの鈴木副代表です。

横須賀市自殺対策連絡会・構成員名簿

横須賀市自殺対策連絡会・構成員名簿


実は、『かながわ自殺対策会議』(神奈川県の自殺対策連絡協議会』です)の委員にも就任して下さっています。

まさに適任な方が就任して下さいました。

今日の会議でも、さっそくいくつもの発言を行なって下さいました。

こうした自死遺族による生の声は、これまでの『横須賀市自殺対策連絡会』には無かったものです。他の委員にもとても刺激を与えることになるはずです。

まさに13年越しのフジノの提案は間違っていなかったことが分かりました。

国の『自殺対策官民連携協働会議』や神奈川県の『かながわ自殺対策会議』を欠かさず傍聴し続けてきたフジノですが、それらの場でも自死遺族の声は軽んじられているとフジノは感じています。

けれども、横須賀市では絶対にそんなことは許しません。フジノが絶対に許しません。

このまちの自殺対策をさらに進めていく為に、ご遺族の声を積極的に取り組みに反映させていくのがフジノの使命です。

自死遺族は単にケアされる存在ではありません。

とてつもなく大きな悲しみや痛みをもとに、同じ苦しみを他の人には2度と経験させたくないという強い想いを持っています。

その声は、必ず自殺対策を前に進めていきます。



改正自殺対策基本法が成立しました!/成立から10年、大改正となりました

昨年すでに成立していたかもしれない『自殺対策基本法の一部を改正する法律案』

超党派の国会議員によって2005年から活動が続けられてきた『自殺対策を推進する議員の会』が、数年前から法改正に向けて取り組みを行なってきました。

昨年2015年6月には、参議院厚生労働委員会で『自殺総合対策の更なる推進を求める決議』を決議しました。

自殺対策に取り組むあらゆる団体へのヒアリング活動を行ない、さらに2015年9月には改正法案に関するパブリックコメントも行ないました。

議連によるパブリックコメント

議連によるパブリックコメント


議員提出議案(議員立法)としては極めて珍しい、丁寧で慎重な活動がじっくりと行なわれてきたおかげで、国会に提出する前の段階で、全会派の想いが一致する形にまとまっていました。

下の毎日新聞の記事のように、昨年10月30日の時点ですでに改正法案の成立が確実視される記事も出ていました。

2015年10月30日・毎日新聞より

2015年10月30日・毎日新聞より


フジノ自身も、改正法案の成立を前提とした一般質問を市議会でも行なっていました。

超党派の想いは一致していたので、国会さえ開かれれば、成立は目の前でした。

しかし、昨年11月。

野党からの国会召集要求に応じず、政府は臨時国会を開きませんでした。

これによって、自殺対策関係者が期待していたスケジュールがいったん白紙に戻ってしまいました。



自殺対策基本法の改正に向けた第2ラウンドがスタート

年が明けて国会が招集されて、第2ラウンドが始まりました。

ふつう、法案は衆議院から審議されます。

けれども10年前と同じく、改正自殺対策基本法案もまた『参議院先議』となりました。

2016年2月16日・朝日新聞より

2016年2月16日・朝日新聞より


2月18日、参議院厚生労働委員会委員長を提出者とする『委員会提出の議案』としてスタートしました。

全議員が賛成している場合、委員長を提出者としてこのように議員提出議案を出すことができるのです。

自殺対策基本法の一部を改正する法律案(参議院提出、参法第1号)概要

本案は、自殺対策の一層の推進を図るため、自殺対策が生きることの包括的な支援として実施されるべきこと等を基本理念に明記するとともに、都道府県自殺対策計画及び市町村自殺対策計画の策定等について定めるほか、基本的施策を拡充し、自殺対策の推進につき必要な組織の整備を図る等の措置を講じようとするもので、その主な内容は次のとおりである。

  1. 目的規定に「誰も自殺に追い込まれることのない社会の実現を目指して、これに対処していくことが重要な課題となっていること」を加えること。

  2. 基本理念として、自殺対策は、生きることの包括的な支援として、全ての人がかけがえのない個人として尊重されるとともに、生きる力を基礎として生きがいや希望を持って暮らすことができるよう、その妨げとなる諸要因の解消に資するための支援とそれを支えかつ促進するための環境の整備充実が幅広くかつ適切に図られることを旨として、実施されなければならないこと等を加えること。

  3. 国は、地方公共団体に対し、自殺対策に関する地方公共団体の責務が十分に果たされるように必要な助言その他の援助を行うものとすること。

  4. 国民の間に広く自殺対策の重要性に関する理解と関心を深めるとともに、自殺対策の総合的な推進に資するため、自殺予防週間及び自殺対策強化月間を設けること。

  5. 国、地方公共団体、医療機関、事業主、学校(学校教育法第一条に規定する学校をいい、幼稚園及び特別支援学校の幼稚部を除く。)、自殺対策に係る活動を行う民間の団体その他の関係者は、自殺対策の総合的かつ効果的な推進のため、相互に連携を図りながら協力するものとすること。

  6. 都道府県は、自殺総合対策大綱及び地域の実情を勘案して、都道府県自殺対策計画を定めるものとすること。また、市町村は、自殺総合対策大綱及び都道府県自殺対策計画並びに地域の実情を勘案して、市町村自殺対策計画を定めるものとすること。

  7. 国は、都道府県自殺対策計画又は市町村自殺対策計画に基づいて地域の状況に応じた自殺対策のために必要な事業等を実施する都道府県又は市町村に対し、当該事業等の実施に要する経費に充てるため、予算の範囲内で、交付金を交付することができること。

  8. 調査研究等の推進及び体制の整備、人材の確保等、心の健康の保持に係る教育及び啓発の推進等、医療提供体制の整備等の基本的施策をそれぞれ拡充すること。

  9. 政府は、自殺対策を推進するにつき、必要な組織の整備を図るものとすること。

  10. この法律は、平成二十八年四月一日から施行すること。

2月24日に開かれた参議院・本会議では、『全会一致』で可決されました。

参議院・本会議での改正自殺対策基本法案への採決結果

参議院・本会議での改正自殺対策基本法案への採決結果


続いて、衆議院へと議論の場が移りました。

2016年3月18日・衆議院・厚生労働委員会

2016年3月18日・衆議院・厚生労働委員会


衆議院の厚生労働委員会でも、3月18日に可決されました。

参議院厚生労働委員長より趣旨説明(2016年3月18日・衆議院・厚生労働委員会)

参議院厚生労働委員長より趣旨説明(2016年3月18日・衆議院・厚生労働委員会)


そして本日、ついに衆議院・本会議が開催されました。



ついに改正自殺対策基本法が成立しました

本会議場では厚生労働委員長が法案の説明を行ないました。

「採決いたします。

本案の委員長の報告は可決でございます。

本案は委員長報告のとおりに決するにご異議はありませんか?」

議長の呼びかけに対して、本会議場の国会議員のみなさんによる

「異議なし」

の声によって可決され、成立しました。

その瞬間、フジノは京浜急行の電車内に居ました。

午後2時半から内閣府で開かれる『自殺対策官民連携協働会議』を傍聴する為に、都内へ向かっていたのです。

iPhoneの小さな画面に映る衆議院中継を観ながら、たぶん世間の多くの方々とは違って、フジノはとてもドキドキしていました。

iPhoneで観た衆議院中継

iPhoneで観た衆議院中継


10年前と同じで、成立する最後の最後のその瞬間までどうなるか分からない、そんな気持ちでいました。

けれども、無事に可決されました。本当にホッとしました。

NPO法人自殺対策支援センターライフリンク代表の清水康之さん、本日まで本当におつかれさまでした。

尾辻秀久議員をはじめとする超党派の国会議員による自殺対策議連のみなさま、ご尽力いただいたことを心から感謝しております。ありがとうございました。

そして、自殺対策に関わる全ての関係者のみなさま、自死遺族のみなさま、支援に携わるみなさま、おつかれさまでした。

内閣府の12階会議室から観た国会議事堂

内閣府の12階会議室から観た国会議事堂


内閣府主催としては最終回となった『自殺対策官民連携協働会議』が16時半頃に終わり、会議室から国会を眺めました。

つい3時間前にあの国会で改正法案が成立したのだと思うと、不思議な気持ちになりました。

今日の改正法案の成立は、たいへんな大改正でした。

けれどもその一方で、現場で自殺対策に向き合っている僕たちにとっては、実は『新たな道具』がひとつ手に入ったに過ぎません。

この道具をどれだけ使い倒すか、使いこなせるか、それこそが大切なことです。

命を守るというそのたった1つの目的の為に、これからもみんなで力を合わせていきましょうね。



2016年予算議会・個人質問

藤野英明です。よろしくお願いします。

礼をするフジノ

1.さらなる自殺対策の強化の必要性について

『自殺対策基本法』成立から10年、今国会で改正法案が成立し、4月から施行される見込みです。

2016年2月25日・毎日新聞より

2016年2月25日・毎日新聞より


昨年の全国の自殺犠牲者数の速報値は約2万4,000人でしたが、いまだ諸外国に比べても犠牲者数は多く、国を挙げたさらなる取り組みが必要だからです。

本市の昨年の自殺による犠牲者数の暫定値も発表されました。

自殺の統計には2種類ありますが、『厚生労働省人口動態統計』では68名、『警察庁自殺統計』では70名となりました。

例年、確定値は暫定値より10名程増えてしまう傾向にあるので、犠牲者数は約80名になるのではないかと考えています。

横須賀市実施計画・第2次実施計画(平成26年度~平成29年度)

横須賀市実施計画・第2次実施計画(平成26年度~平成29年度)


『横須賀市第2次実施計画』では2017年には自殺犠牲者を70人未満へ減少させることを目標としており、本市にはさらなる自殺対策の強化が必要です。

そこで質問します。

(1)内閣府から提供を受けた「特別集計」の分析と、それを受けた今後の対策について

警察庁の自殺統計原票を内閣府が分析して一般に公開しているデータとは別に、地方自治体が申請すると、内閣府がクロス集計等の統計分析を行なった『特別集計』を受けることができます。

本市は2010年から2014年の5か年について内閣府の『特別集計』を受けました。

そこで伺います。

【質問1】
『特別集計』の提供を受けた結果、本市の自殺の傾向など、得られた新たな知見はどのようなものでしょうか。

(→市長の答弁へ)

【質問2】
『特別集計』の分析を行なった結果、2016年度に実施予定の新たな自殺対策はどのようなものでしょうか。

(→市長の答弁へ)


さて『特別集計』の結果から、僕は以下のことを提案します。

まず、自殺の上位を占めている

  • 「60代男性・無職・健康問題あり・家族同居・未遂歴なし」
  • 「50代男性・無職・健康問題あり・家族同居・未遂歴なし」
  • 「40代男性・勤め人・経済問題あり・家族同居・未遂歴なし」

を『ハイリスク群』と定義します。

そして、この結果を

『ゲートキーパー養成研修』の参加者に伝える、
②町内会・自治会でもお話をする、
③医師会・薬剤師会・歯科医師会、ハローワークにも『ハイリスク群』には注意深く接していただき、精神科や保健所との連携強化を要請する。

また自殺の発生が多い

  • 「6月と9月」
  • 「週の後半」
  • 「0~2時、12~14時」

を『要注意期間』として焦点を当てます。

そして

④年2回の『自殺対策街頭キャンペーン』も「6月と9月」の「毎週金曜日~日曜日」の「昼12~14時」に重点的に実施するよう変更する、

『よこすか心のホットライン』等相談先が掲載された冊子やチラシ等を『ハイリスク群』の方々と少しでも接点を持てそうな場所(例えばパチンコ店や立ち飲み屋等)に配架を協力依頼する、

相談窓口紹介冊子「よこすか心のホットライン」平成27年8月版

相談窓口紹介冊子「よこすか心のホットライン」平成27年8月版

『横須賀こころの電話』の開設時間を「6月と9月」だけでも毎晩深夜2時までに拡大する。

【質問3】
『ハイリスク群』と定義した方々とどのような形でも接点を持ち、『要注意期間』に生の側へ引き戻す為に考え得る限り全ての取り組みを実施すべきだと考えますが、いかがでしょうか。

お答え下さい。

(→市長の答弁へ)



2.「性的な多様性」の存在が当たり前のこととして保障されるまちになる為のさらなる取り組みの必要性について

(1)『同性パートナー』が安心して暮らせる『住まい』の確保の為に官民で取り組む必要性について

「市営住宅に『同性パートナー』の入居が認められるようにすべきだ」と過去3回の質疑を通して僕は提案してきました。

2015年第2回定例会での市長の答弁は、NPO代表との面談、都市部と市民部に研究を指示、先進7自治体への聞き取りを行なった、とのことでした。

そこで伺います。

【質問4】
その後どのような研究が行われ、現在までどのような成果が得られたのでしょうか。

そして新年度はどのような取り組みを行なうのでしょうか。

お答え下さい。

(→市長の答弁へ)


個人質問に立つフジノ


かつて『同性パートナー』が公営住宅に入居できない最大の根拠だったのは、国の『公営住宅法』の第23条第1項、

「現に同居し、又は同居しようとする親族があること」

という条文でした。

つまり『法律上の親族』でなければ入居資格は無い、という内容でした。

しかし4年前に法改正がなされ、この条件は廃止されました。

その後、入居者資格として要件を課すか否かについては多くの部分が各地方自治体に委ねられました。

『市営住宅条例(以下、本市条例)』の上位法である『改正公営住宅法』の施行から約4年が経過した今も、本市条例の第6条第1項第2号ではこのように定めています。

「現に同居し、又は同居しようとする親族(婚姻の届出をしないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者その他婚姻の予約者を含む)があること」

『同性パートナー』入居のバリアだった旧法第23条と同趣旨の条文を本市条例は残したままなのです。

横須賀市市営住宅条例第6条第1項第2号


そこで伺います。

【質問5】
本市条例第6条第1項第2号を改正しないまま現在に至っている合理的な根拠は何でしょうか。

(→市長の答弁へ)


【質問6】
また、矛盾を感じざるを得ないのですが、本市条例第6条第1項第2号中のかっこ書きの

「婚姻の届出をしないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者」

を文言通り読めば『同性パートナー』も含まれるはずです。

本市の見解として『同性パートナー』は当てはまるのでしょうか。

(→市長の答弁へ)


【質問7】
仮に「当てはまらない」との見解であれば、その具体的な根拠は何でしょうか。

お答え下さい。

(→市長の答弁へ)


続いて『民間』の取り組みについて伺います。

2015年第2回定例会の一般質問において、民間賃貸事業者に同性パートナーの入居を積極的に認めるよう不動産業者向け研修を開催すべきではないかと提案しました。

市長は

「正しい知識と情報を市民や不動産事業者に提供し、啓発をしていくことは大切であるとの認識から、今後とも市民の皆様に向けた啓発活動を続けるとともに、不動産事業者に対しても理解を深めていただくべく、情報の提供や研修への参加をお願いしたいと考えています」

と答弁しました。

そこで伺います。

【質問8】
2015年度、本市はこの答弁のとおり、不動産事業者への理解を深める為の情報提供や研修参加依頼は行なったのでしょうか。

(→市長の答弁へ)


【質問9】
また、この取り組みを2016年度は実施するのでしょうか。

お答え下さい。

(→市長の答弁へ)


個人質問中のフジノ


(2)『同性パートナー』が『医療』の場で『個人情報の照会』を適切に受けられる為の対応の必要性について

大切な人が事故・災害や急病によって救急搬送されたり入院した時にその安否や容態を一刻も早く知りたいのは人として当たり前の感情です。

しかし現在の我が国では『同性パートナー』が救急搬送・入院した時にもう一方の『同性パートナー』は『法的な家族』では無い為に、大切な人の病状説明を全く受けられないのではないかという不安をたくさんの方々が感じておられます。

けれども、病状説明は『同性パートナー』も法的に受けられる仕組みになっています。

まず『患者の意識がある場合』については、2004年12月24日付に厚生労働省が出した『医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイドライン』が根拠となります。

具体的には、病状説明を受ける場合等は、誰に同席してもらいたいかは本人の意思で決定できます。

法的な家族・親族でなく「同性パートナー」であってもそれは本人の意思で決められることが明記されています。

次に『患者の意識が無い場合』は、『個人情報保護法』とさきの『厚生労働省ガイドライン』が根拠となります。

個人情報保護法第23条では、本人の同意を得なくとも問い合わせ者に情報提供できる『例外規定』が定めらているのですが、

人の生命、身体又は財産の保護の為に必要がある場合であって、本人の同意を得ることが困難である時、

と定めています。

この『例外規定』がどのような時かという具体例をさきの『厚生労働省ガイドライン』で定めています。

例えば

「意識不明で身元不明の患者について、関係機関へ照会したり、家族又は関係者からの安否確認に対して必要な情報提供を行う場合」

「意識不明の患者の病状や重度の認知症の高齢者の状況を家族に説明する場合」

「大規模災害等で医療機関に非常に多数の傷病者が一時に搬送され、家族からの問い合わせに迅速に対応する為には、本人の同意を得る為の作業を行うことが著しく不合理である場合」

と定めています。

この、患者の安否や病状等の個人情報を提供できる第三者に『同性パートナー』も含まれるとの見解は、すでに2005年9月の段階で、大阪府議会での質疑でも明確に答弁されています。

府立病院では『厚生労働省ガイドライン』に沿って、法的な家族に限定することなく、患者の意識がある時は意思を尊重して『同性パートナー』も説明対象に加える。

災害時等も含め患者に意識が無い時においても情報提供できる対象に『同性パートナー』も含まれる、と答弁されています。

しかし、残念ながらこうした法とガイドラインに基づいた『同性パートナー』への情報提供の仕組みは、当事者には全く知られていません。

また、全国の病院・診療所や救急隊にも周知徹底されているとは思えません。

そこで本市の現状を伺います。

【質問10】
本市消防局の救急隊は、事故や災害や急病の搬送者に対する『同性パートナー』からの情報照会があった場合、適切に情報提供を行なっているでしょうか。

患者の意識がある場合と無い場合とに分けてお答え下さい。

(→市長の答弁へ)


【質問11】
同じく、本市の市立2病院の対応はいかがでしょうか。

患者の意識がある場合と無い場合とに分けてお答え下さい。

(→市長の答弁へ)


しばしば『同性パートナー』の方から話題に上がる『急病時の付き添い』や『看取りへの立ち会い』について、本市市立2病院の指定管理者は、「そもそも拒否をしていない」とのことでした。

さらに「『患者の意識が無い時の手術の同意』を『同性パートナー』ができるか」との2015年第1回・第2回定例会での質疑を受けて、病院の委員会で議論し『手術の際の同意の取り扱い』を書面にて整備し、『同性パートナー』も明確に位置付けて下さいました。

この市立2病院の姿勢は多くの『同性パートナー』に安心感を与えています。

では市立病院以外はどうなのかでしょうか。

そこで市長に伺います。

【質問12】
こうした市立病院の先進的な取り組みを、市内の他の診療所・病院でも同じように取り組んでいただいているか、調査をすべきではないでしょうか。

また、実施されていない医療機関には、市立病院と同様の取り組みを実施していただくよう協力を依頼すべきではないでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)


質問に立つフジノ

3.「貧困」からこどもを救い出す為の取り組みの必要性について

(1)中学校での昼食を用意できない生徒の調査を定期的に継続する必要性について

教育委員会は、2015年10月、『昼食を用意できない生徒に関するアンケート』を市立中学校の全ての学級担任に対して行ないました。

その結果、毎日昼食を用意できない生徒6名をはじめ、合計51名もの生徒が様々な事情から昼食を食べられずにいることが分かりました。

調査結果を受けて、学校保健課と支援教育課が中学校を訪れ、校長と学級担任にヒアリングを実施、スクールソーシャルワーカーが入り支援の方向を検討、また家庭との面談を継続する等、ようやく支援が入りました。

昼食を用意できない生徒たちの存在を、僕は数年前から複数の教職員の方々から聞いてきたのですが、今回初めて教育委員会が『公的な調査』を行ない、『潜在化していた問題』をデータとしてはっきりと『見える化』させた教育委員会事務局の取り組みを高く評価したいです。

教育委員会事務局は、今回、問題が明らかになった児童と家庭については年度が変わっても継続して対応を行なっていく旨の方針を明確に述べました。

しかし、この取り組みは1度きりでは意味が無く、今後も継続していくべきだと僕は考えています。

質疑するフジノ

中央大学法学部の宮本太郎教授によれば、「日本の生活困窮・貧困は新たな局面」に入っており、貧困の『広がり』は拡大する一方です。

また、「日本の困窮層の特徴として、自分が何故困窮に陥ったか分からないという層が多く、その為、生活困窮者からの声があがらず、問題が解決されないまま、こどもへと貧困が連鎖していく」と、その深刻な『影響』を指摘しています。

大人でさえ、自らの貧困・生活困窮を言語化できず、助けを求められない為に問題は可視化されずにいます。ましてやこどもはなおさらです。

したがって、助けを求める声があがるのを待つ姿勢では絶対にダメで、常に政治・行政の側が積極的に声にならない声をあえて聞き取ろうとする努力を継続的に続けていかねばならないと僕は考えています。

特に『こどもの貧困』は、大人以上に政治・行政が常に問題を『見える化』して、支援もこちらから『アウトリーチ』する姿勢が絶対に不可欠だと考えています。

一問一答形式で再質問に立つフジノ

そこで伺います。

【質問13】
『昼食を持ってくることができない生徒に関するヒアリング調査』は単年度の実施にとどめず、中学校への完全給食の導入が実現して全ての生徒に昼食の提供がなされるまでは、ずっと定期的に実態調査を実施すべきではないでしょうか。

(→教育長の答弁へ)


【質問14】
また、その調査結果に基づいて、市長部局と教育委員会は部局を超えて連携し、必ず現場の教職員と教育委員会の指導主事・スクールソーシャルワーカー等と児童相談所等がこどもとその家庭への支援を行なっていくべきではないでしょうか。

お答え下さい。

(→教育長の答弁へ)

(2)昨年本市に立ち上がった『フードバンクよこすか』や今後設立が予定されている複数の『こども食堂』等のインフォーマルサービスと、本市が積極的に連携していく必要性について

2000年頃から我が国でも各地に「フードバンク」が設立されて、企業や個人からの食糧品や日常生活品などの寄附を受けて児童養護施設やホームレス支援団体や生活困窮世帯などに無料で提供する活動が広がってきました。

2015年11月、我が国初の全国組織『全国フードバンク推進協議会』が設立され、12月には本市にもようやく民間団体『フードバンクよこすか』が設立されました。

また、無料もしくは格安でこどもたちに食事を提供する『こども食堂』も全国で立ち上げられています。

こどもの食を支えるとともに大切な居場所にもなり、親子が再び自立した生活を踏み出すきっかけにもなっています。

市民による草の根活動は全国に広がっていますが、さらに行政も動き出し、今年2月には福岡市と大分県が発表した新年度予算では『こども食堂』運営団体を支援する事業費が盛り込まれました。

北九州市は新年度に市内2か所に『こども食堂』を開設する、という全国初の取り組みを発表しました。

こうした中、横須賀でも『こども食堂』の立ち上げに向けた市民の複数の動きがあります。大変すばらしいことです。

こども食堂などインフォーマルサービスの誕生を喜ぶフジノ


さて、2013年12月に生活困窮者自立支援法が成立しました。

生活困窮に追い込まれた方々の自立と尊厳を確保すると共に支援を通じた地域づくりが大きな2つの目標となっています。

草の根の活動や現場の取り組みを後押しする為に創られた法律です。

さらに2015年3月6日厚生労働省通知『自立相談支援事業の手引き』が出されました。

『法』も『手引き』も、生活困窮は『行政のあらゆる分野との連携・協働』だけでなく、『あらゆるインフォーマルサービスとの連携・協働』の重要性を明記しています。

その一例として、もちろん『フードバンク』との連携も挙げられています。

本市もこのような民間団体の取り組みと協力しながら、こどもたちを貧困から救い出す為の支援を積極的に行なっていくべきです。

そこで伺います。

【質問15】
本市には、生活福祉課、自立支援担当課、こども青少年給付課、市民生活課、保健所健康づくり課等、様々な相談窓口があり、さらに様々な相談会などが開催されています。

支援を提供する側の論理で部局が分かれている訳ですが、こうした窓口のうち例えどこに相談に訪れたとしても、市民から生活困窮に関する相談があった時は必ず『フードバンク』や『こども食堂』等の存在を紹介すべきではないでしょうか。

(→市長の答弁へ)


【質問16】
また、地域において活用することができる『フードバンク』や『こども食堂』の把握に努めて、その活動や連絡先を紹介する情報を掲載したチラシやリーフレット等を、市民の方々が目にしやすい本市相談窓口や市内各機関等に必ず配架すべきではないでしょうか。

お答えください。

(→市長の答弁へ)


『こどもの貧困』や家庭の背景等を現場の教職員の方々はとてもよく把握してくれています。

従って、学校側にもきちんと情報提供し連携の仲介をすべきです。

そこで伺います。

【質問17】
本市と本市教育委員会は、教職員・スクールカウンセラー・スクールソーシャルワーカー等にもこうしたインフォーマルな活動の情報を積極的に提供して、学校現場と民間団体が連携を取れるよう講ずるべきではないでしょうか。

お答えください。

(→市長の答弁へ)


さて、『フードバンク』も『こども食堂』も提供する食事の材料はほとんどが寄附によって成り立っています。

寄附を定期的に受けられる企業との協力関係を作ることも必要ですが、個人の方々からの寄附を受けることも重要です。

イベントの時や常設の拠点において市民からの寄附を受け付ける活動を『フードドライブ』と呼んでいます。

『フードドライブ』の為の常設の拠点があれば民間団体も支援を続けやすくなる訳ですが、例えば、静岡県島田市を筆頭に、東京都小平市・稲城市、長野県松本市のように市役所を会場として提供するなどの協力を積極的に行なっている自治体がいくつもあります。

そこで伺います。

【質問18】
本市役所も『フードドライブ』活動の拠点等の役割を積極的に果たして協力していくべきではないでしょうか。

(→市長の答弁へ)


さて、こうした市民の善意で実施されている活動を政府も後押しするようになりました。

農林水産省等は『フードバンク活動の推進・強化』に向けた補助メニュー等を用意するようになりました。

そこで伺います。

【質問19】
草の根の善意でスタートしたインフォーマルな活動である『フードバンク』や『こども食堂』は活動基盤が弱いことが多い為、民間団体が活用できるメニューを積極的に本市が情報提供して、「寄附された食糧や日用品等の倉庫スペースの確保」を初め、「活動強化の研修会」や「フードバンク運営マニュアルの作成支援」等、その活動を全面的に支援すべきではないでしょうか。

お答え下さい。

(→市長の答弁へ)


身振り手振りを交えて質疑するフジノ

4.美術館の市長部局への移管の取り組みについて

(1)2016年度の具体的な取り組みについて

教育委員会が所管している横須賀美術館を、市長部局へ移管する為の取り組みが2014年度に実施されましたが、多くのステークホルダーから合意が得られずに終わりました。

しかし移管を取りやめた訳ではなく、翌2015年度予算には『先進都市の視察、調査、庁内プロジェクトチームでの検討』を目的とした『美術館のあり方の検討』が予算計上されました。

また吉田市長は、2015年第4回定例会の大村洋子議員の一般質問においても、現在でも市長部局へ移管したい気持ちに変わりはない旨を答弁しました。

しかし、今回の市長の施政方針演説では一言も触れられることはなく、『当初予算説明資料』の美術館費にも予算計上が一切ありません。

そこで市長に伺います。

【質問20】
2016年度は美術館の市長部局への移管を実現する為に、具体的に何を行なうのでしょうか。

今後の具体的な取り組みをお示し下さい。

(→市長の答弁へ)


美術館問題を追及するフジノ


以上で1問目を終わります。



市長の答弁

ご質問ありがとうございました。

【答弁1】
まず、さらなる自殺対策の強化の必要性について、『特別集計』の提供を受けた結果、本市の自殺の傾向など、得られた新たな知見についてご質問を頂きました。

平成22年から平成26年の5年間に、自殺により亡くなった方について、『特別集計』により内閣府から詳細な情報の提供を受けました。

横須賀市の自殺者の傾向として、年代・性別では、40代から60代までの男性の自殺者が多いこと、40代男性は『勤め人』が多く、50代、60代の男性は『無職者』が多いなど、いくつかの傾向がありました。

今後、この『特別集計』のデータを基に自殺分析を行い、自殺対策につなげていきたいと考えています。




【答弁2】
次に、横須賀市の自殺の傾向を捉えた上で、新年度の新たな対策についてご質問を頂きました。

自殺の特徴に合わせた対策は効果的であると考えています。

『経済・生活問題』や『健康問題』に対して、悩みを抱える人に対し、複数の職種の相談員が連携して対応することで、早期の解決につながるように、新たに『自殺対策包括相談会』の実施を予定しています。

「平成28年度予算の概要」より

「平成28年度予算の概要」より


また、会場に来る事が困難な方については、複数の職種の相談員が自宅などへ訪問して相談を受ける予定です。




【答弁3】
次に、『ハイリスク群』と定義した方々をいかに生の側へ引き戻すか、考え得る限りの全てを実施すべきとのご質問を頂きました。

自殺の『ハイリスク群』の方々にアプローチをしていくことは、自殺対策において重要であると考えています。

『健康問題』や『経済・生活問題』を抱えた方々にアプローチするために、『よこすか心のホットライン』を市内の医療機関で配架し、『生活保護相談』や『生活困窮者相談窓口』などで配布をします。

自殺により尊い命を失なう方がひとりでも減るように、有効な対策を検討してまいります。


(→自殺対策についての再質問へ)


【答弁4】
次に、市営住宅への『同性パートナー』の入居について、どのような研究を行ない、また新年度にどのような取り組みを行なうのか、ご質問を頂きました。

まず、昨年11月から『パートナーシップ証明書の交付』を行なっている渋谷区役所へ職員が出向き、『区営住宅』への入居に必要とされる『証明書』の発行方法などについて伺いました。

また、「同性カップルの『市営住宅』への入居募集を行なう予定」との報道があった自治体に、電話で状況を確認しました。

その結果、渋谷区では『区営住宅』への入居には条例に基づき、区が発行する『証明書』が必要であること、『証明書』の発行にはカップルが互いに後見人となる『公正証書』が求められ、一定の経費負担が生じることなどがわかりました。

他の自治体にも電話照会を行なっていますが、自治体によって事務の取り扱いに違いがあることが分かりました。

一般に住宅への入居は生活の基盤となるものであり、『同性カップル』の市営住宅への入居も含め、当事者の皆さんがどのようなことを望んでいるのかを把握することも大切です。

この為、来年度も開催を予定している『当事者の皆さんとの意見交換会』で事例等を伺うと共に、他の自治体の状況を調査するなど、さらに研究をすすめていきたいと考えています。




【答弁5】
次に、市営住宅条例第6条第1項第2号を改正しない合理的な根拠について、ご質問を頂きました。

今までは、市営住宅条例の運用において特段の課題は無かった為、この部分の改正は行なっていません。




【答弁6と7】
次に、『同性パートナー』は『事実上婚姻関係と同様の事情にある者』に当てはまるのではないか、というご質問を頂きました。

すでに『同性パートナー』の『区営住宅』への入居が可能となっている渋谷区の区営住宅条例と、横須賀市の市営住宅条例と、この部分の表現は一言一句同じですが、渋谷区ではこれとは別に『同性パートナー』の婚姻関係を認める仕組みを作る運用をしています。

しかしながら本市ではそういった仕組みはありませんので、今のままでは『事実上婚姻関係と同様の事情にある者』に当てはまりません。

まずは市民の理解を深めていくと共に、研究をしていきたいと考えています。


(→『同性パートナー』の市営住宅への入居についての再質問へ)


【答弁8】
次に、不動産事業者への理解を深める為の情報提供や研修参加依頼について、ご質問を頂きました。

昨年12月に本市が開催した『性的マイノリティ講演会』に先立ち、横須賀商工会議所不動産部会・正副部会長会議で、職員が性的マイノリティに関する現状等を説明させていただきました。

2015年12月8日開催「横須賀市性的マイノリティ講演会」の様子

2015年12月8日開催「横須賀市性的マイノリティ講演会」の様子


また、性的マイノリティに関する理解を深めていただく為、会員の皆さんに『講演会』に出席していただきたく、不動産部会に開催チラシの配布を依頼し、ご了解をいただきました。




【答弁9】
次に、不動産事業者へ情報提供や研修の参加依頼を来年度は実施するのか、というご質問を頂きました。

市内の不動産事業者の方々に『講演会』の開催を周知させていただいたことは一歩前に踏み出せたことであり、今後の取り組みにつなげていきたい、と考えています。

来年度実施する予定の性的マイノリティに関する講座や研修について、不動産事業者の皆さんにもご案内することを検討してまいります。


(→民間の不動産事業者が『同性パートナー』への理解を深める為の情報提供や研修参加依頼についての再質問へ)


【答弁10】
次に、救急隊は事故等の搬送者に対して『同性パートナー』から情報照会があった場合の情報提供について、ご質問を頂きました。

救急搬送した患者に関する情報照会があった場合は、横須賀市個人情報保護条例に基づくと共に『救急業務規程』により対応しています。

その際、『同性パートナー』は関係者として取り扱います。

救急搬送時、患者の意識がある場合は、原則、患者本人の同意を得た上で、情報を提供しています。

患者の意識が無い場合であって、本人の同意を取ることが不合理である場合、関係者であることを確認した上で、情報提供をしています。

なお、電話による問い合わせに対しては、原則、情報提供していませんが、関係者とはっきり確認できれば情報提供をしています。




【答弁11】
次に、市立2病院は、事故等の搬送者に対して『同性パートナー』から情報照会があった場合の情報提供について、ご質問を頂きました。

患者に関する情報照会があった場合は、こちらも個人情報の保護に関する法律、横須賀市個人情報保護条例および『厚生労働省のガイドライン』により対応しています。

その際、『同性パートナー』は家族等として取り扱います。

家族等が来院され、患者の意識がある場合は、原則、患者本人の同意を得た上で、情報提供をしています。

患者の意識が無い場合、家族等であることを確認した上で情報提供をしています。

なお、電話による問い合わせに対しては、原則、情報提供はしていません。




【答弁12】
次に、市立2病院の先進的な取り組みについて、市内医療機関への調査や協力依頼をすべきではないか、というご質問を頂きました。

『厚生労働省のガイドライン』では「『同性パートナー』が病状説明で同席すること等を排除していない」と解釈できますので、市内医療機関へ協力を依頼していきたいと思います。


(→同性パートナーが事故・急病・災害などで救急搬送された時の横須賀市の救急・市立2病院の情報提供のあり方についての再質問)


【答弁13】
次に、中学校における生徒の昼食の用意状況の調査を定期的に継続する必要性に関する計2問の質問については、教育長から答弁をいたします。

教育長の答弁

私に頂きましたご質問につきましては、まず、昼食を用意できない生徒についての定期的な実態調査について、お答えをいたします。

昼食を用意できない生徒がいることについては、憂慮しております。

毎日、または週に2~3回、昼食を用意できない生徒について、学校へヒアリングを実施した結果、昼食を小遣いにしているなどの生徒もいた一方で、家庭環境面での課題が大きく、支援が必要な生徒もいまして、スクールソーシャルワーカーが入り、支援につなげることができました。

今後は、昼食を用意できないという観点も含め、家庭環境面での課題が大きい児童・生徒の状況を教育委員会でしっかりと把握できるよう、調査などの方策を検討してまいりたいと考えております。




【答弁14】
次に、その調査結果に基づいて、必ず教職員・指導主事・スクールソーシャルワーカー・児童相談所等がこどもとその家庭への支援を行なっていくべきではないか、とのご質問をいただきました。

家庭環境面での課題が大きい児童・生徒については、食事の点だけではなく、日常生活における様々な面からきめ細かに情報を把握する必要がある、と考えております。

学校・教育委員会・市長部局・その他関係機関でしっかりと情報共有をし、連携して、子どもとその家庭への支援を行なってまいります。

私からは以上でございます。


(→昼食を用意できない生徒がいる状況を定期的に調査を継続する必要性についての再質問へ)

市長の答弁

【答弁15】
次に、生活困窮に関する相談があった時は『フードバンク』などの存在を知らせるべきではないか、というご質問を頂きました。

生活に困窮する方への支援に当たっては、様々な分野の社会資源との連携も踏まえ、包括的に行なうことが重要である、と認識しています。

この為、『インフォーマルなサービス』についても、公共性や安定性を確認した上で、窓口でご案内するなど、連携を図っていきたいと考えています。




【答弁16】
次に、『フードバンク』や『こども食堂』のリーフレットなどを本市の相談窓口に必ず配架すべきではないか、というご質問を頂きました。

生活に困窮する市民の方々を支援する関係機関等のリーフレットは、これまでも生活困窮相談の窓口において、個別の事情を伺いながら、その人にあった支援策を検討し、適切なものをお渡ししています。

今後も、市の相談担当が詳しい話を聞く必要がある為、配架をせずに、丁寧に話を聞いたうえで情報提供に努めたいと考えています。




【答弁17】
次に、学校現場と民間団体が連携を取れるように講ずるべきではないか、というご質問を頂きました。

『フードバンクよこすか』や『こども食堂』などの民間団体から、活動情報を入手した際には、教育委員会と連携し、学校をはじめ、関係職員等へ必要な情報を的確に提供していきたい、と考えています。




【答弁18】
次に、市役所のフードドライブ活動の拠点としての積極的な役割について、ご質問を頂きました。

生活困窮者支援やごみ減量への取り組みとして、他の自治体において市役所庁舎を含め、様々な会場でフードドライブ活動が行われていることは承知をしています。

一方、市役所庁舎内で行なうことができる活動や行為については、庁舎の秩序維持や公務の円滑な執行を確保する為、一定の規制も設けているところです。

この為、拠点的役割として市が協力する必要性については、今後の研究課題とさせていただきたいと思います。




【答弁19】
次に、フードバンク活動に、民間団体が活用できる補助メニュー等を情報提供し、全面的に支援すべきではないか、というご提案を頂きました。

農林水産省では『食品ロス削減等総合対策事業』のひとつとして、フードバンク活動を支援しています。

市内フードバンクが活用できるような補助メニューがあるかを調査し、必要に応じて情報提供してまいります。


(→フードバンクこども食堂などインフォーマルサービスへの市の積極的な連携の必要性についての再質問へ)

【答弁20】
次に、美術館の市長部局への移管の今後の具体的な取り組みについて、ご質問を頂きました。

美術館の在り方については教育委員会で検討をすすめているところですが、私の想いとしては、今現在でも「市長部局に移管したい」という気持ちに変わりはありません。

7月の『総合教育会議』の場で、今一度、私の想いをしっかりと教育委員の皆さまにお伝えし、市長部局への移管について、改めて教育委員会で議論していただきたいと考えています。

私からは以上です。ありがとうございました。



フジノの質問

市長、教育長、ご答弁ありがとうございました。

では、再質問を行ないます。

『さらなる自殺対策の強化の必要性』について伺います。

『特別集計』の提供結果、つい先日、市のホームページにも掲載していただきました。

横須賀市ホームページより

横須賀市ホームページより


こうした『特別集計』に加えて、保健所が独自で行っておられる『地域診断』の結果などを基に、データに基づいた『ハイリスク群』『要注意期間』に注目をした対策を取っていくことが有効だと僕も考えています。

そんな中、新年度実施予定の新たな自殺対策を2点述べていただきました。

1つ目が『包括相談会』の実施、2つ目が『包括相談会』に来られない方の自宅へ訪問する、というものでした。

そこでぜひモデルにしていただきたいのが、東京都足立区の取り組みです。

2016年2月16日・朝日新聞記事より

2016年2月16日・朝日新聞記事より


これは多分すでに健康部のみなさんはご承知かと思いますが、『総合相談会』という名前なんですけれども、本市の『包括相談会』とほぼ同じ形です。

内閣府「地域における自殺対策取組事例集:平成24年5月」より

内閣府「地域における自殺対策取組事例集:平成24年5月」より


ただ、大きく異なる点は、開催頻度、開催回数。

それから、そこに来てくれた方に、会が終わったあとも支援を受ける人たちが集まる夕食会を開いて、そこに通ったりすることができる。また、生活保護を受ける時の家探しも手伝ってくれた。ひきこもりがちになると玄関に手紙を入れてくれる等、関係が続いた。

というふうな取り組みを行なっております。

そういった意味で、『包括相談会』には大きな期待を寄せている訳ですが、現時点ではどのような開催回数なのか。開催の形態はどのようなものなのか。それから継続的な支援につなげていこうとお考えなのか、この3点をお聞かせください。



市長の答弁

支援機関としては様々な方にお願いをしていく中で、必ず全ての方々が集まるという訳ではありませんが、年に12回の開催というのを現在は想定をしています。

また開催した後に、さらにアプローチが必要な方・支援が必要な方については、保健所を中心に支援ができる体制を整えていきたい、というふうに思います。



フジノの質問

ありがとうございます。

まず『包括相談会』に参加していただいた方には、その後もぜひ生活支援を行なって、この『包括相談会』に参加するきっかけとなった問題を一緒に解決していっていただきたいと思います。

先ほどあげた足立区に関しては、2010年の自殺犠牲者数と比べて、2014年に、わずか5年間に20%も減少させた、という成果が得られています。

自殺対策の世界では、10年で20%減少させるというのが定説です。

全力で国を挙げて取り組めば20%は減少させられるだろう、というのが定説になっているので、この5年間で20%の減少というのは、かなり大きな効果だと思います。

ぜひ、こうした先進的な取り組みも参考にしていただきたいと思います。

続いて質問します。

先ほど「ハイリスク群と定義した方々とどのような形でも接点を持ち、要注意期間に生きる側へ引き戻す全ての取り組みを実施してほしい」というふうに申し上げました。

僕があげたのは極端な例ですが、「決して極端とも言い切れないな」と考えながらアイデアを出しました。

例えば、これまでであれば、まさか『お昼の12時〜2時』ですとか、あるいは『深夜帯』は想定できたものですが、3月・9月の『自殺対策強化月間』や『世界自殺予防デー』ではなくて、『6月』に多い、と。一般的には「卒業や入学、就職がある4月が多い」と言われてきたのが、横須賀市に関しては『6月』だ、と。

「何故『6月』なのか」という点もちょっと分析していかねばならないと思うんですが、意外な結果が出てきています。

また、『週の後半』であるということ。こういったことも、具体的に検討して取り組みに反映させていく必要があると思います。

①から⑥までその全てをやってほしい、と思っているんですが、実現可能なものから、何か取り入れていっていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。



市長の答弁

ぜひこうした『ハイリスクな方々』には積極的なアプローチが必要だと、私も認識をしています。

頂いたご提案のうち、『ゲートキーパー養成研修』の参加者に伝えることであるとか、医師会・薬剤師会・歯科医師会などに、こういった『ハイリスク群』へ接する際に協力をお願いしていくことなどはすぐにでも出来ることだというふうに思っていますので、ぜひ今後、検討していきたいというふうに思います。



フジノの質問

ありがとうございます。

加えて、先ほどお話をした足立区は、実はいちばん足立区にとってターゲットだったのは、横須賀と同様に『無職の男性』『50代・60代』だった訳ですが、足立区でも横ばいの状態であるターゲットは『女性』です。

この『女性』にアプローチすべく相談先を書いたカード型のチラシ、ちょうど横須賀が『横須賀こころの電話』のカードを作っているのと同じような、ああいうカードですけれども、そういったチラシをスーパーやカフェなどにも置いています。

足立区の「女性向け相談カード」

足立区の「女性向け相談カード」


横須賀の場合のターゲット、いちばん『ハイリスク群』と今考えているのはやはり『60代男性・無職』『50代男性・無職』また『40代・勤め人』。

こういった方々と、とにかく接点を持つ。

「どんな小さなお困りごとでも構わないから、相談してほしい。相談をしたいことが分からないけれども相談したい。そういう気持ちになったらまず、相談をしてください」

そういったような言葉が書かれた相談窓口を紹介するリーフレットなどを、あらゆる接点が持てそうな所に配布していくのも1つの手段だと考えますが、いかがでしょうか。



市長の答弁

『よこすか心のホットライン』という冊子についてですけれども、これまでA4版で出していたと思うんですが、B5版になってかなりコンパクトで、かつ紙の質なども私としては大変満足のいく内容というか、持ち運びにも便利だし、配架しても見栄えは悪くないし、あるいは保存版としてもとっておいて、とっておくに足り得るようなデザイン、形式や紙質だと思って、たいへん良いものがどんどんブラッシュアップされているな、というふうに思っています。

相談窓口紹介冊子「よこすか心のホットライン」平成27年8月版

相談窓口紹介冊子「よこすか心のホットライン」平成27年8月版


こういったものを、そういった『50代・60代、無職の男性』、こういった方が集まりやすい『ハローワーク』や関係機関に積極的に配布や配架の依頼などは行なっていきたいというふうに思います。



フジノの質問

ありがとうございます。

新しくなった『よこすか心のホットライン』、僕もデザインも大きさも大変素晴らしい出来になっていると考えています。

今、市長がご答弁いただいたのは『50代・60代の無職男性』をターゲットにしての答弁、と受け止めました。

ハローワークや関係機関に置きたい、ということでした。

一方、『40代男性』については『勤め人』が多く、ハローワークではなく、やはり民間の飲食店であったり、あるいは遊興の場。例えばパチンコ施設など、そういった所、ゲームセンターなど、考え得る場所、どういった所なんだろうと一緒に考えながら、そういったアプローチができる場所も含めて考えていけないと思うのですが、いかがでしょうか。



市長の答弁

実際、どういったところに置いていくと良いのかというのは、正直私、いただいた提案のパチンコ屋というのはですね、あまりふさわしくない、というふうに私はちょっと思うところもありますので、効果的なところ。

また『街頭キャンペーン』の時間帯などについてもご提案いただきましたが、『40代男性』のうち『職のある方』がやはり多い、ということでは、通勤時間帯というのを狙うというのも1つでしょうし、場所だけではなく、そういった機会も含めてぜひいろいろ検討していきたいな、というふうに思います。



フジノの質問

続いて、『同性パートナー』の住まいの確保について再質問をいたします。

まず根本的な質問をしたい、と思います。これまでもたびたび尋ねてまいりました。

その方が『同性パートナー』であろうと無かろうと、市民であることに変わりはなく、低所得であったり、生活困窮事態であれば、市営住宅に入居する資格がある、と僕は考えています。

その方々がたまたま『同性パートナー』である。

そういう方々が排除されるようなことがあっては決してならない、というふうに考えるんです。

いくつかの法的な観点はあると思いますが、まずこの前提だけは共感していただけますでしょうか。



市長の答弁

様々な性の在り方というのがすでに存在していることというのは一般常識になりつつある、というふうに私は思っています。

そういった中で、様々な立場の市民の方々の安全で安心な暮らし、そして生命・財産のの担保というのは行政として一番大事な使命ですので、そういった意味では、原則としては「排除されるべきものではない」という認識は私も同じです。



フジノの質問

ありがとうございます。

その共通認識に基づいて、問題解決をする為の具体的な方策を、知恵をお互いに絞っていかねばならない、という点から質疑を行なっております。

そこで伺いたいんですが、本市が持っている市営住宅条例第6条第1項第2号。これは改正しない理由は「特段の課題が無かった」ということでした。

『同性パートナー』の方々が市営住宅を所管している部局(都市部)、あるいは指定管理者に向かって

「我々は『同性パートナー』だ」

と赤の他人にカミングアウトをして、そして

「入居をさせてくれないか」

ということが、一般的にしやすい、できる状況にあるとお考えでしょうか。

いかがでしょうか。



市長の答弁

この条文そのものが何かのハードルになっている、というよりも、「この条文の一語一句、渋谷区と同じ」というふうに私、答弁させていただきましたとおり、この条文そのものに何か課題があるという訳ではない、と認識しています。



フジノの質問

市長、基本的な僕の立場を申し上げます。

渋谷区の『パートナーシップ条例』は決して良いものではありません。

本来、『同性婚』が我が国ではまだ認められていない状況の中で、無理やり『公正証書』に基づいて、渋谷区が『同性パートナー』を『同性婚』に近い状態だと疑似的に認めるというようなもので、あれを参考にすることでは決して横須賀市は前に進まない、というふうに思っています。

横須賀市の在り方としては、国の動き、それから全国の自治体の動きを見ながら、本市独自でできることを1つずつ探ってきたこの約8〜9年間だったというふうに思います。

今回、市営住宅条例の文言が渋谷区と同じであった。

けれども、向こうは『同性パートナーシップ条例』を持っていますから、そしてわがまちは条例を持っていませんから、同じ市営住宅条例・公営住宅条例の文言があったとしても、違いが出るのは当然のことです。

そこで、先ほどの質問に戻ります。

本市の現在の状況で、市営住宅条例第6条第1項第2号を改定しない根拠は「特段の課題が無かったから」とのことでした。

改めて伺います。

『同性パートナー』の方が

「我々は『同性パートナー』であって、市営住宅に、生活困窮しているから入居させてほしい」

というふうに応募の段階で、市や市営住宅を担当している指定管理者に相談することができるとお考えでしょうか。



市長の答弁

この渋谷区のほうには、条例の正式名称は『男女平等及び多様性を尊重する社会を推進する条例』という条例ですが、こういった『条例』がある中で区営住宅条例が門戸が開かれた形で読むことができるようになった、ということだと思います。

そういう意味で申し上げると、現段階でこの市営住宅条例を読んで、相談することができる、というふうに解釈することは難しいのではないかと。

実際に都市部の方には相談実績というものは1件も無い、ということです。



フジノの質問

やはり相談実績が無い、というのは2種類の受け止め方があって

「そもそも『同性パートナー』の方がおられない」、そんな訳はありません。

ですから、考え得る原因は「相談しづらい」。

そもそもカミングを家族にもしていないであろう状況の中で、何故、市に言わねばならないのか。指定管理者に言わねばならないのか。

ということになります。

そこでぜひ、この市営住宅条例第6条第1項第2号については『同性パートナー』の方が入居ができる可能性も含めて検討をしていただきたい、というふうに思います。

特に、条文を読みますが

「現に同居し、または同居しようとする親族」

この『親族』という言葉、『法的な親族』と受け止めるのが一般的な解釈というふうに受け取れますが、その後段のカッコ書きの中、「婚姻の届け出をしないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者」これは、普通に読めば『同性パートナー』も入居できる、という文言というふうに僕は受け止めています。

ですから、ここの解釈をどのようにするかによって門戸は広がる、というふうに僕は考えるんです。

ぜひ検討をしていただきたい。

現実に困っている人々がおられる。

市に声は届いていなくても、僕のところには来ている。つまり、それは「相談を受けますよ」という姿勢を取っているからです。

一方、都市部に「『同性パートナー』の方、相談に乗ってください」というふうなアプローチは今、外に向けてやっているとは思えません。

僕からぜひ、この文言を検討していただき、どういうふうに解釈するのか、ぜひお考えいただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。



市長の答弁

この『同性パートナー』の入居というものを考える時に、この条文そのものがハードルになっているとは、私も思いません。

ですので、この条例についての文言よりも、やはりもっともっと市民理解を深めていく中で、いまおっしゃられたような課題について検討していきたい、というふうに思います。



フジノの質問

これまでの議会質疑でも繰り返してまいりましたが、市民理解が進むのを待って同時に検討もしていきたい、ということなんですが、あらゆる人権課題において市民理解が進む、というのはいつの時点をもって理解が進んだ、というふうに考えるのか、なかなか難しいと思います。

...市長の後ろの席で元・市民部長の財政部長が首をかしげておられますが。

やはり、どこの時点で人権問題に理解がすすんだかというのをを判断するのは大変難しいところだと思います。

これだけ毎日テレビをつければ、いわゆる『SOGI』(ソギ)とされるいろいろな方々がテレビに出ている状況。

これを「認知度が高まった」というふうに受け止める見方もありますし、逆にあれだけテレビに出ていても「笑い者扱いされているんじゃないか」というふうに受け止める方もいると思います。

どこまでいったら理解が進んだという判断をするのは大変難しい。線引きが難しい。

ですからまず、やってみることの方が先決ではないかというふうに僕は考えますが、いかがでしょうか。



市長の答弁

市としても、この『同性パートナー』、あるいは多様な性を認める社会を作るための様々な『市民啓発事業』『相談事業』を重ねてきているところですので、まずはやれるところから取り組んでいく、という姿勢は崩さないようにしたいと思います。



フジノの質問

続いて、民間住宅を『同性パートナー』にも積極的に貸し出したり販売するよう不動産事業者に対しても情報提供や研修参加依頼を2015年度は行なったか、について、ちょっと答弁を聞き洩らしてしまいました。

再答弁をお願いいたします。



市長の答弁

まず、性的マイノリティ講演会、昨年12月に開催しましたが、それに先立って商工会議所の不動産部会の正副部会長の会議の場で、職員が『性的マイノリティ』に関する現状等を説明させていただきました。

その上で、この不動産部会の会員のみなさんに「ぜひ講演会に出席していただきたい」という想いから開催チラシの配布をお願いをした、ということです。



フジノの質問

ありがとうございます。

『不動産部会』の会員の方にチラシを配布していただいたということですが、『不動産部会』の会員の方が講演会に参加していただいた実績というのは把握しておられるでしょうか。



市長の答弁

そこまでの名簿は取っていなかったということなので、何名、不動産事業者が参加したかは把握できてはいません。



フジノの質問

これも重ねてのお話になりますが、『同性パートナー』と入居する為に家を借りたい、家を買いたい。その為に、嘘を大家さんや不動産事業者に言わねばならない。

その嘘がばれれば当然、契約違反ですから、家を手放さなければならない。家を退去させられることになる。

こういう葛藤や苦しみを抱えながら、ようやく住まいを確保できている。

そういう状況をこれ以上与えないでほしい、という思いからの質問です。

2016年度も案内することを検討する、というふうに言っていただきましたが、ぜひ案内は必ず出していただきたい。

そして、出していただいた後は、どの程度参加していただけたのか。また、どんなことをお感じになったのか。アンケートなども取っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。



市長の答弁

できれば、講演会に参加された方々へのアンケートの中で、どういう属性かというのはお聞きをして、把握に努めたいというふうに思います。



フジノの質問

続いて、『同性パートナー』の方々の『医療』の場での『個人情報の照会』についての本市の現状をご答弁いただきました。

消防局の救急隊も、市立2病院も、意識がある場合については家族等として扱う。本人の意思を基に『同性パートナー』を指名すれば、当然、説明をする。

また、意識が無い場合については、これも『電話では基本的に「同性パートナー」であろうとなかろうと答えない』という基準があるとは思いますが、確認の上で情報提供している、ということでした。

これが本当に知られていない現状があります。

横須賀市立2病院の対応(手術の際の同意の取り扱いについて)をブログに掲載しただけでも、

「なんて横須賀は素晴らしいんだ」

という声をたくさんいただいております。

ぜひこのことを、あえて案内するという場というのもなかなか難しいですが、横須賀市の人権・男女共同参画課が『いわゆる性的マイノリティとされる方々』のコーナーを市のHPに作っておりますので、ぜひそういったところにも記載をぜひしていただきたいというふうに思うのですが、いかがでしょうか。



市長の答弁

ぜひ、積極的な情報提供に努めたいと思います。



フジノの質問

ありがとうございます。

2005年の大阪府議会に続いて2016年のこの第1回定例会横須賀市議会の市長答弁というのは「まさに歴史に残る答弁だ」というふうに僕は受け止めています。

今回『発言通告』に入れるのを忘れてしまったんですが、同じ考え方に基づきますので、『救急医療センター』の状況がどうかぜひお調べいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。



市長の答弁

ぜひ、調べさせていただきたいと思います。



フジノの質問

ありがとうございました。

続いて、教育長に『中学校で昼食を用意できない生徒の調査を定期的に実施する必要性』について再質問いたします。

「方策を検討したい」というふうにお答えいただきましたが、もう1度確認させて下さい。

この調査は継続して実施するんでしょうか。しないんでしょうか。

教育長の答弁

今般、昼食という観点についてそういう切り口で調査いたしました。

先ほど答弁しましたように、昼食に限らず、支援を要するこどもが学校現場にいる、児童・生徒がいるということが、極めて重要ですので、そういった子ども達を把握するための調査、独自でやるのか、他の調査の項目に入れるのかも含めて方法については検討してまいりたい、というふうに思います。

フジノの質問

「より効果的な方法で調査を実施する」ということで、「その内容を検討する」ということですが、定期的に今後行なっていただくという点については、いかがでしょうか。

教育長の答弁

例えば、国が定めました『いじめ・不登校等に関する調査』も毎年やっておりますので、この件についても、支援を必要とする子どもの調査につきましては、今後、学校現場と相談をしながら、毎年定期的にやっていきたいというふうに考えております。

フジノの質問

では、続いて市長と教育委員会と共に『フードバンク』『こども食堂』などのインフォーマルサービスとの連携について再質問いたします。

『フードバンク』『こども食堂』ともに本当におひとりの方が頑張っておられたり、あるいはカトリック教会で今まで生活困窮者のための炊き出しをやっていた方が、『こども食堂』にサービスを広げていきたいといった形で、法人格もなければ、本当に草の根でやっている方々がたいへん多い。

そこにぜひ市の職員が飛び込んでいって、その活動の脆さや今後の運営の弱さや、それから「継続性が危ういな」と感じたときは、離れていくのではなくて、むしろ応援をしていただきたいというふうに思います。

まず、この点を市長、お答えください。



市長の答弁

すでに市の職員と多少、接触をしているところですが、引き続き様々な情報収集には努めていきたいと思います。



フジノの質問

質問を今回行なうにあたって、「まだ『フードバンクよこすか』の情報はあまり無かった」ということを担当課からお聞きしたんですが、今、市長からのご答弁も「情報収集に努める」というお話しがありました。

僕が今回提案したいのは、情報収集だけでなく、基本的にそういう草の根活動は脆弱です。財政基盤もなければ、やむにやまれぬ思いで活動している訳です。

ですから、そういった活動が軌道に乗っていくようにサポートしていただきたいというふうに思うんですが、いかがでしょうか。



市長の答弁

その辺をよく見極めながら考えていきたいと思います。



フジノの質問

すみません、何を見極めるのか、お答えください。



市長の答弁

やはり『フードバンク』、たいへん取り組みとしては良い取り組みではあるものの、一方で食料という大変生命にも直結しうるようなものを扱うような内容になっています。

そういった意味では、市として支援するのであれば、それなりの信頼関係を築けるかどうか、こういったことについて見極めていく必要性は、私はあるというふうに思っています。



フジノの質問

『フードバンク』や『こども食堂』が立ち上がっている、というのは、まさに生命に直結するものである食事さえとれないこどもや家庭があるから、やむにやまれぬ想いで人々は活動に乗り出している訳です。

「行政と信頼関係が結べるかどうか」が「その活動を支援する/しない」の根拠であっては決してならないと思うんです。

とにかくまず、インフォーマルサービスに取り組んだ。

そして行政のルールなんて関係ない、という想いでまずとにかく動いた人たち。

そういう人たちを応援するのが、生活委困窮者自立支援法の理念ではないかと僕は思っています。

分業的・分権的支援の、5つの支援が明確に書かれているんですが、その5番目にあたるんだと思うんですが、いかがですか?



市長の答弁

おっしゃるように、分権的・創造的な支援というところだと思いますけれども、この『フードバンク』だけに限らずですね、やはり市としてしっかりと支援をしていけるかどうかというのは、その方の思いを決して私、ないがしろにしたくて言っている訳ではありませんし、個人的には敬意を表するところですが、やはり行政として、信頼関係を持ちながら取り組みをすすめられる相手かどうかというのは、やっぱり一定の見極めをしたうえでですね、行わないといけないのではないかというふうに、私は思っています。



フジノの質問

行政のパートナーとなりうるかどうかも含めて、支援をして、こういう申請書を出したほうがいいんだとか、こういう補助金があるから応募したほうが良いんだとか、そういう信頼関係をつくるところからサポートもぜひしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。



市長の答弁

そういったアプローチをすることには決して否定的ではありませんが、やはり何と言うんでしょう、その結果を約束するような答弁は、ちょっと今の段階ではしかねる、ということです。



フジノの質問

続いて、『フードドライブ』についてです。

フードロスの活動を全国で、全世界で多くの食品企業が、3分の1ルールというくだらないルールに基づいて大量の食品を廃棄している。

そういったことを無くす為に、日本では関係6府庁が取り組みをしている訳です。

『フードドライブ』の活動、ぜひ横須賀市にやってほしい、という想いのひとつには、横須賀市役所というたくさんの人が集まる場で『フードドライブ』をやることによって、「フードロスを個人レベルでも無くしてほしい」という啓発活動にもなるんではないかという思いがあります。

ぜひ今後、展開を検討していただいて、フードロスの活動の啓発にもなるという観点から、『フードドライブ』活動もぜひ検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。



市長の答弁

まずはご提案として受け止めさせていただきたい、と思います。



フジノの質問

最後になります。

『フードバンク』『こども食堂』などのインフォーマルサービス、現時点ではまだ種が撒かれた状態、地面にようやく種が撒かれた状態です。

「本来であれば、政治や行政の仕事だろう!」

と、僕はその関係者の方から怒鳴られたこともあります。

全くおっしゃるとおりなんですが、もはや、生活困窮者自立支援法があらわすように、我々だけではできない。

だから、インフォーマルサービスに協力していただく。

そのインフォーマルサービスをぜひ育成していっていただきたいとお願いしたいと思います。

以上で質問を終わります。ありがとうございました。



南部節子さん(全国自死遺族総合支援センター事務局長)との再会/家族や友人を自殺で亡くした自死遺族の支援を考える講演会

「自死遺族の支援を考える講演会」へ

先日のブログで紹介しました『自死遺族の支援を考える講演会』が今日開催されました。

会場にて

会場にて


講演をして下さったのは、南部節子さん(NPO法人全国自死遺族総合支援センター事務局長)です。

南部節子さんの講演の様子

南部節子さんの講演の様子


会場にいらした参加者の方々の数はとても少なかったです。

まだ真夏日の、しかも11:00〜12:30という時間設定。

なかなか参加しづらい機会だったのかもしれません。

でも、そのおかげでかえって親密な時間を共有することができました。

講演会の終了後も、1時間近く参加者の方々と南部さん・フジノ・市の保健師とでいろいろなお話をすることができました。

行政の事業が評価される時、多くの場合、参加人数の多い少ないで必要性が判断されてしまうこともあります。数は『分かりやすい指標』だからです。

けれども、自死遺族支援の取り組みについては『量』だけでなく『質』の観点をしっかり見ていかねばなりません。

その意味で、今日フジノがこの場に立ち会っていて本当に良かったです。

この場の持つ『重要性』をきちんと評価したいです。

自殺に対する誤った情報・誤解について

自殺に対する誤った情報・誤解について


今日の講演は大きく3つについてのお話でした。

  • 自殺・自死についての正しい情報・知識/誤った情報・誤解
  • 日本の自殺対策の経緯と自死遺族支援
  • 南部さんご自身の半生

そして最後に、DVDの上映が行われました。

これは、アメリカ・オレゴンのダギー・センターに通う自死遺族の方々御自身が、自らの体験を他の自死遺族の方々に伝える為に製作したものです。

家族が自死したことをどのように受け入れたか、センターに通う中での変化、子どもたち・大人たちそれぞれのこころの動きなどが描かれています。

DVD「ダギーセンターに通う子ども・家族の声から」

DVD「ダギーセンターに通う子ども・家族の声から」


『ダギーセンター』の取り組みは、フジノたちにとって『お手本』として参考にしてきたものです。だから、ある意味、馴染みがあるものです。

けれども今日、改めてDVDを観て、子どもたちの姿に強くこころを打たれました。

親を亡くした子どもたちが、自殺のメカニズムを正確に理解していて、年齢によって表現する能力に違いはあるのですが、自分なりの言葉できちんと説明できていることに大きな驚きを感じました。

日本では、大人でさえも自殺をきちんと受け止めきれていない人ばかりです。

まだまだ日本での自殺・自死に対する偏見は大きいです。

特に、子どもたちの置かれた状況は、全くダギーセンターの子どもたちとは違いすぎる。全く違います。

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ダギーセンターのDVD上映

ダギーセンターのDVD上映


時に、自殺対策の関係者の方から

「日本の自殺対策は自死遺族支援に偏りすぎている」

と批判を受けることがあります。

でも、まだやらねばならない自死遺族支援の取り組みはたくさんあることを痛感しました。

ピア同士の語らいは、大きなエネルギーを与えてくれます

講演が終わって、久しぶりに南部さんとゆっくりお話する時間ができました。

南部節子さんとフジノ

南部節子さんとフジノ


お互いの近況報告をしあって、そして国の自殺対策の状況(特に『自殺対策官民連携協働会議』の様子など)について意見交換をしました。

フジノのプライベートのいろいろなお話も南部さんに報告できました。

いつか南部さんにフジノが作ったお味噌汁を食べてもらいたいです。

南部さん、茨城から横須賀までわざわざお越し下さって、本当にありがとうございました!

日本の自殺対策は今、とても危機的な事態に陥っている

ところで今、フジノはとても危惧していることがあります。

その危機感は、意見交換をしてみて、南部さんも全く同じでした。

実は先日取材して頂いた渋井哲也さんと意見交換をした時にも、同じ意見になりました。

今、自殺対策はとても危うい状況にあるとフジノは考えています。

2006年の自殺対策基本法成立の為に当時一緒にがんばったみんなが、改めてもう1度、結集しなければならない時期に来ているとフジノは感じています。

近いうちに、なにかアクションを起こさねばならないと強く感じています。

わが国の自殺対策関係者のみなさま、もう1度、みんなで集まりませんか?

家族や友人を自殺で亡くした自死遺族の支援を考える講演会を開催します/全国自死遺族総合支援センター事務局長の南部節子さん

自死遺族の支援を考える講演会を神奈川新聞が報じてくれました

8〜10月の横須賀市の自殺対策の取り組みについて、先日このブログでお伝えしました。

その取り組みのうち、神奈川新聞が『自死遺族の支援を考える講演会』(8月20日開催)について報じてくれました。

2014年8月14日・神奈川新聞より

2014年8月14日・神奈川新聞より


草山記者、ありがとうございます!



全国自死遺族総合支援センターの南部節子さんが講演されます

当日、講演を行なってくれるのは、南部節子さん(NPO法人全国自死遺族総合支援センター事務局長)です。

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南部さんとフジノが出会ったのは、2005年のことでした。

南部さんは『かながわ自殺対策会議』の委員も務めて下さっていることもあって、今もしばしばお会いします。

2005年、本格的な国の自殺対策はまだスタートしていませんでした。

当時、自死遺族は、大切な人を亡くした悲しみに加えて、社会からの偏見によって苦しめられていました。

例えば、ガンや脳卒中で配偶者を亡くした方は、お通夜や葬儀や四十九日法要などの機会をはじめ、様々な機会に周囲の人に悲しみを語ることができます。

語ること・聴いてもらうことを通して、喪失の苦しみや悲しみから少しずつ回復をしていく『喪の作業』をすることができるのです。

けれども、自殺によって大切な方を失った遺族は、そうした機会は与えられることはありませんでした。

自殺は恥だという偏見やタブー視、特殊な死を隠さねばならないといった気持ちに囚われてしまい、家族や親戚にさえ自殺だという事実も語れずにきました。

取材を受けた自死遺族の方々のコメントがテレビで放送される時は、顔はモザイクで隠されて、名前は匿名にされました。

社会も、マスメディアも、そして遺族自身も、自殺って言えなかったのが2005年当時でした。

そんな中、南部さんは公の場で、実名を明かして顔を出して、その体験を語ったのです。

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本当にとても勇気がいることだったと思います。

けれども、南部さんを筆頭に、全国の自死遺族の方々が少しずつ勇気を振り絞って、行動を始めたのです。

そして全国で署名活動を繰り広げて、ついに『自殺対策基本法』を生み出すことができたのです。

『自殺対策基本法』が成立して、少しずつ全国に自殺対策が広がっていくにつれて、フジノ自身は『自らの体験』を語ることをやめました。

法制化の実現は、フジノにとって『弔い合戦』の1つの到達点でした。

決してゴールではありません。それでも確かに1つの到達点でした。

自殺へと追い込まれたいのちと引き換えに自殺対策基本法が作られたのだと、僕は1つの役割を果た終えたのだと感じつつあるからです。

けれども、法制化から8年が過ぎた今も、南部さんは語り続けています。

しかも、個人の『喪の作業』として語るのではありません。

自殺とは縁もゆかりも無いたくさんの人々を前に、公の場で語るという作業です。

『語り続けること』は、とてもエネルギーのいることです。

そんな南部さんを端から見てフジノは、時に心配になることもあります。

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けれども、語り続けることが南部さんの使命なのかもしれません。

フジノが政治家として自殺対策に向き合い続けることを選んだように、南部さんはピアの立場(全国自死遺族総合支援センター事務局長として)語り続けることを選んだのだと思います。

そんな南部さんの講演を、ぜひ一人でも多くの方に聴いていただけたらと願っています。

2006年の法制化が実現した後も、全国の自殺に対する偏見やタブー視が完全に無くなった訳ではありません。

その日がやってくるまで、まだまだ南部さんもフジノも活動を続けていくのだと思います。

8月20日、どうかみなさま講演会にいらして下さいね。

よろしくお願いします。



かながわ自殺対策会議へ

かながわ自殺対策会議へ

今日は、神奈川県の設置している『かながわ自殺対策会議』を傍聴しました。

これは、横須賀市で言うところの『自殺対策連絡会』にあたるネットワーク組織です。

かながわ自殺対策会議の会場にて

かながわ自殺対策会議の会場にて


会議メンバーには、『自死遺族』の立場から『NPO自死遺族総合支援センター』が委員として参加しています。

ふだんは山口和浩さんが出席されるのですが、今日は代理で南部節子さんが出席されていました。南部さんとは久しぶりの再会!とてもうれしかったです。

山口さんも南部さんのお2人とも、フジノにとっては自殺対策の大切な戦友であり同志。

初めてお会いしたのが2005年だから、まもなく10年になるのですね。時が経つのは本当に早いなあ。

配布された資料はこちらです。ぜひご覧下さいね。

横浜市こころの健康相談センターへ

会議が終了した後、『横浜市こころの健康相談センター』へ白川先生(センター長)と共に向かいました。

かつて『横浜市こころの健康相談センター』は新横浜(日産スタジアムのそばです)にあったのですが、2年前、ここ日本大通りに移転したのです。フジノは知りませんでした。

オフィス街のビルの中にある『横浜市こころの健康相談センター』

オフィス街のビルの中にある『横浜市こころの健康相談センター』


白川先生に、横須賀の自殺対策についてお話を聴いていただき、30分ほど意見交換をさせていただきました。

書きたいことはたくさんあるのですが、今日は疲れすぎてしまって文章が書けません…。

後日改めて加筆します。

「自殺対策官民連携協働ブロック会議@東京」が初開催/果たして意味はあるのだろうか?

自殺対策官民連携協働ブロック会議・関東へ

今日は、東京駅のすぐ目の前にある三菱ビルへ。

『自殺対策官民連携協働ブロック会議(関東)』が開かれました。

東京駅

新しくなった東京駅を初めて訪れました


この『ブロック会議』は、今年から新たに設置されたものです。

『関東ブロック』の対象地域は、茨城県・栃木県・群馬県・埼玉県・千葉県・東京都・ 神奈川県・新潟県・さいたま市・千葉市・川崎市・横浜市・相模原市・新潟市です。

会場入口にて

会場入口にて。しりあいがたくさん居る前での自撮りに照れ笑い


関東の他に、5つのブロック会議があります。

  • 北海道・東北ブロック(対象:北海道・青森県・岩手県・宮城県・秋田県・山形県・福島県・札幌市・仙台市) 10月4日開催

  • 中部ブロック(対象:富山県・石川県・福井県・山梨県・長野県・岐阜県・静岡県・ 愛知県・三重県・静岡市・浜松市・名古屋市) 10月17日開催

  • 近畿ブロック(対象:滋賀県・京都府・大阪府・兵庫県・奈良県・和歌山県・ 京都市・大阪市・堺市・神戸市) 11月8日開催

  • 中国・四国ブロック(対象:鳥取県・島根県・岡山県・広島県・山口県・徳島県・ 香川県・愛媛県・高知県・岡山市・広島市) 11月15日開催

  • 九州・沖縄ブロック(対象:福岡県・佐賀県・長崎県・熊本県・大分県・宮城県・ 鹿児島県・沖縄県・北九州市・福岡市・熊本市) 11月29日開催




ブロック会議の目的

内閣府によれば、設置の目的は下の通りです。

自殺対策官民連携協働ブロック会議

自殺総合対策大綱に掲げられている推進体制「国、地方公共団体、関係団体、民間団体等が連携・協働するための仕組み」の具体化を図るため、自殺対策に関わる地方公共団体、関係団体及び、民間団体等が一堂に会し、情報共有や意見交換を通して、互いの活動について理解を深め、さらに連携を図ることができるよう、ブロックごとに会議を開催し、地域レベルの実践的な連携を図る。

(内閣府自殺対策推進室の事務連絡より引用)

先日初めて開催された『自殺対策官民連携協働会議』の、地域バージョンという位置づけのようです。

自殺対策官民連携協働ブロック会議の位置づけ

自殺対策官民連携協働ブロック会議の位置づけ(フジノ作成)


けれども、率直なところフジノには、このブロック会議の持つ意味はまだよく理解できません。

しかも、親会議である『官民連携協働会議』と同じく情報が全くありません。

インターネット上では、いくら探しても情報が全く出ていません。グーグルで検索をかけても、フジノ自身が書いた文章が出てくるだけ…。

やむなく内閣府自殺対策推進室に直接電話をかけて問い合わせてみました。

すると、「都道府県・政令市の自殺対策主管課に参加申し込みのおしらせをした」とのことでした。広く一般に向けて参加や傍聴のおしらせは行なっていないとのことでした。

そこで、実際の様子を傍聴させてもらうことにしました。



ブロック会議への疑問

こうして実際に参加してみたのですが…

残念ながら参加した後もこれまで感じてきた疑問は変わりませんでした。

議事次第

議事次第


プログラムは大きく分けて3つです。

  1. 内閣府自殺対策推進室からのお話

  2. 地方自治体による自殺対策の取り組みの紹介(東京都・新潟県)

  3. 民間団体による自殺対策の取り組みの紹介(NPOライフリンク)
内閣府自殺対策推進室より

内閣府自殺対策推進室より

『ブロック会議』そのものは、参加者がいすに座ったまま、ただ講義を聴くというものでした。

パワーポイント資料より

内閣府のパワーポイント資料より


同じ会場で午後から開かれる別プログラム(自殺対策連携コーディネーター研修)ではワークショップ形式で行われるとのことでした。

ただ、ブロック会議そのものはひたすら座学に終始しました。参加者同士が交流するというようなことは特にありません。

東京都パワーポイント資料より

東京都パワーポイント資料より


地方自治体の担当者を集めてお話を聴くだけならば、これまでに開催されてきた自殺予防総合対策センターによる『研修』内閣府による『全国自殺対策主管課長等会議』など何が違うのか、分かりませんでした。

新潟県パワーポイント資料より

新潟県パワーポイント資料より


地方自治体の職員向けに『研修の機会』が増えることに、文句はありません。

でも、設置の目的と実際の場は、異なっていると感じました。

NPOライフリンク清水さんによる講演

NPOライフリンク清水さんによる講演


『ブロック会議』と銘打ってわざわざ新たに設置したのです。

それならば、そのブロックごとの独自の課題や取り組みなどを明確にして、『ブロック会議』にしかできないことをすべきだと感じました。

新しい『自殺総合対策太閤』がスタートして、いろいろな会議の名前が変わりました。

でも、名前だけ変わってもしかたがありません。

名前は変わらなくて良いので、もっと効果のある取り組みを進めてほしいです。

今回は第1回目でしたので、手探りだったとは思います。

しかし、次回以降もっと『ブロック会議』の設置目的に沿った取り組みになるように願っています。



河西千秋先生ら主催「自殺問題研究会」へ/グループワークで困難事例を検討しました

自殺問題研究会へ/困難事例の検討をグループワーク

夜から横浜・関内のホテル横浜ガーデンへ。

『第5回自殺問題研究会~いのちを守る行動ネットワーク~』

に参加しました。

第5回自殺問題研究会の会場にて

第5回自殺問題研究会の会場にて


2009年に立ちあげられたこの研究会は、河西千秋先生(横浜市立大学・准教授)が中心となって

神奈川県全域の自殺対策に関わっているあらゆる立場・職種を超えた方々が集まり学びあう場です。

大滝先生(湘南病院副院長)に声をかけていただいて、フジノは2回目からずっと参加し続けてきました。

河西先生によるグループワークの説明

河西先生によるグループワークの説明


精神科ドクター、看護師、精神保健福祉士、保健師、ソーシャルワーカー、メディカルソーシャルワーカー、自治体の精神保健福祉担当、自殺対策担当、弁護士、司法書士、あらゆる立場の方々が参加しています。

(残念ながら政治家の参加はフジノのみ)

毎回50~100名の方々が集まって、毎日の自殺対策の現場で直面する問題を共有しあって、そして、明日からの取り組みに反映させていきます。

事例

事例


張賢徳先生(帝京大学附属溝口病院精神科科長)が自殺未遂へと追い込まれてしまった方の事例を提供して下さり、

会場に集まった50人のメンバーが6つのグループに分かれて『事例検討』を行ないました。

複雑に絡み合ったいくつもの困難を抱えた方が自殺未遂へと追い込まれていったその人生をたどっていきました。

複雑に絡み合ったいくつもの困難を抱えた方が自殺未遂へと追い込まれていった事例

複雑に絡み合ったいくつもの困難を抱えた方が自殺未遂へと追い込まれていった事例


フジノのテーブルは6人のメンバーで職種も立場もみんな様々です。

グループワーク中のBグループのみなさん

グループワーク中のBグループのみなさん


井出広幸先生(信愛クリニック)、河西先生のサポートのもと、「こうしたらどうだったのか」「次はこうすれば」と可能な限りたくさんの意見を自由に出しあって

(1)この方が抱えている課題を挙げて下さい。
(2)この方の想い、精神状態、自殺の危険性をどうみますか?
(3)この方にどのような支援が可能ですか?

の3点をあらゆる角度から検討しました。

グループワークによる事例検討を行ないました

グループワークによる事例検討を行ないました


1時間半にわたって、グループで話しあっては全体に向けて意見を発表、を繰り返しました。

グループワークによる『事例検討』は保健・医療・福祉の最重要な基本的取り組みなのですが

政治家に転職してからのフジノはふだん全く参加する機会がありません。

フジノ以外はみなさんが日常的に取り組んでいるので、とても緊張しましたし、チャレンジングな場でした。

張先生が見守る前でグループワーク

張先生が見守る前でグループワーク


しかも、フジノの座席のまうしろにはグループワークの様子を聴きながらメモをしている張賢徳先生が!

張先生は、わが国で『心理学的剖検』を本格的に導入した自殺対策の世界ではとてもリスペクトされている方です。

市議会での質疑でも『心理学的剖検』の重要性を訴えてきたフジノですから、当然、張先生の著作はほぼ全て読んでいますし、とても尊敬しています。

めちゃくちゃ緊張しました。

グループワークの結果をみんなで報告し合いました

グループワークの結果をみんなで報告し合いました


こうして、予定の1時間半を超えて、とても熱心なやりとりが全てのテーブルで行なわれました。

最後に、河西先生と張先生から講評がありました。

河西先生は

「みなさんの職場で今日のような困難事例に出会うとため息が出てしまう状況になっているのではないでしょうか。

けれども「難しいな」と言葉に出した瞬間にそれは本当に対応が難しくなってしまう。

多くの職種で集まってプロセスを踏んで議論をしていけば、必ず対策が出てきます。

必ず何らかの方向が見えてくるし、必ず支援の道筋は見えてきます。

事例検討を繰り返していけば、必ず進歩していきます。みんなの対応するスキルが上がっていきます。

だから、今日のような事例検討を日常的に何回も何回も繰り返していく必要があります」

と、ふだんからのグループワークの必要性を強く訴えられました。全く同感です。

グループワークを講評する張賢徳先生

グループワークを講評する張賢徳先生


張先生からは

「みなさんがいろいろディスカッションをしているのを聴いて、そのご意見に、私自身、ハッとさせられることもありました。

河西先生がおっしゃったように、自分たちの職種を超えて知恵を出し合うことが絶対に患者さんの為になるのですね。

必ずみなさんそれぞれのレベルアップにつながるのです。

精神科医は万能ではありません。
  
むしろ社会資源についてはそれぞれの専門職のみなさんの方がよくご存じです。
  
どうか、自信を持って連携を組んでいただきたいと思います。

今日のような多くの職種が集まる事例検討をぜひみなさんの地域で継続してやっていきたいのです。

これこそがまさに自殺予防なのです。

こういうケースを1つずつ多職種で地域で事例検討を継続し続けていくと必ず自殺予防につながりますし、みなさんの英知は高まって力がついていきます」

とお話がありました。

被災地での支援活動についてお話する河西千秋先生

被災地での支援活動についてお話する河西千秋先生


最後に、横浜市立大学のこころのケアチームとして河西先生が被災地の方々とむきあった日々についてお話がありました。

これから、あらゆる精神疾患の有病率が上昇するであろうこと。

かなり広汎の地域がダメージを受けているけれど、そもそもこの地域には社会資源が少なく、さらに既存の医療機関が崩壊しているので単に『復旧』して元に戻しても全く精神保健医療福祉が足りないこと。

今後も継続してこころのケアに取り組むとともに、新たな社会資源を生みだすなどの『復興』こそがテーマであること。

震災のような大災害が起これば自殺が増えることもやむを得ない、というような意見には絶対に与してはならないこと。

私たちが目の前の問題に1つずつ対応していくことで必ず自殺を減らすことができること。

フジノも「震災が起こったのだから自殺が増えるのは仕方ない」なんて、絶対に思わないで、こんな時だからこそもっと自殺を減らしたい。

河西先生のお話をうかがって、改めてそう感じました。



今日でいったん「休会」となりますが、自殺対策への想いは変わりません

2009年5月から2年間にわたって行なわれたこの『自殺問題研究会』ですが、なんと今回限りで休会とすることが発表されました。

とてもショックでした。

本当に、こんな素晴らしい機会をこれまでずっと提供してくださった河西先生をはじめとする『自殺問題研究会』の世話人のみなさまには、深く感謝しています。

そして、共催してくださったファイザー株式会社のみなさまにもこころから感謝を申し上げます。ありがとうございました。



張賢徳先生が声をかけてくださいました

今回をもって休会となることもあって『研究会』が終わった後、情報交換会をかねてお疲れさま会が開かれました。

なんと、張先生がフジノのいるテーブルにいらして声をかけてくださいました。

「グループワークを聴いて回っている時にあなたの意見を聴いていて、自殺対策をしっかり理解している若者がいるなと思ってあなたに話しかけたけど、政治家だったなんて!
  
お世辞じゃなくて、あなたすごくいいですよ」

と言って下さいました。

なんか神様に褒められたという感じ!

(この会話は川崎市精神保健福祉センターのみなさまも立ち会ってばっちり聴いていて下さいました。事実です!)

張賢徳先生とフジノ

張賢徳先生とフジノ


日本の自殺対策の最前線でずっと活動してこられた張先生とこうしてお話をできたこと自体がうれしいのに

僕自身の活動や想いを聴いて下さって、本当に感動的な時間でした。

こうした出会いがたくさんあった2年間でした。

神奈川県、川崎市、横浜市、相模原市などあらゆるまちの自殺対策担当の方々とざっくばらんに話し合えるようになったのも、この研究会への参加が大きかったです。

(そう言えばこの提案、この場でお話ししてきました!)

それが休会となってしまって本当に残念ですが、これからはフジノたちがそれぞれの地域でこうした取り組みをやっていかなければならないのだと思います。

ますますがんばっていきたいです。



2008年9月議会・一般質問

おはようございます。藤野英明です。

一般質問に立つ藤野英明

1.障がいのある方々の本市職員の採用について

今月実施した本市職員採用試験(身体障害者対象)の募集において、新たに設けられた2つの受験資格が、全国的に大きな問題となりました。

  • 「活字印刷文による出題に対応できる人(点字、拡大印刷、ワープロ使用等の対応はできません)」

  • 「口頭による会話が可能な人」

という条件です。

これらは視覚障がいのある方々と聴覚・音声・言語機能に障がいのある方々を明らかに受験から排除する内容です。

その為、全国の障がいのある方々や団体に衝撃を与え、たくさんの抗議文が送られました。

事態を重く見た本市はすぐに対応を行ない、

「あくまでも事務的な文章表現のミスだったが、障がいのある方々の雇用が後退した印象を与え、受験希望者を狭める結果となったことを謝罪し、受験資格を昨年度と同じ表現に戻して年度内に再び採用試験を実施する」

と発表しました。

僕は、本市が率直にミスを認めて謝罪と迅速な改善を行なったことは評価します。

しかし、そもそも『横須賀市人権都市宣言』を昨年行なったばかりの本市において、こうした配慮に欠ける事務執行が市役所内部では問題視されなかったという事実は、障がいのある方々に対する人権意識の低さを示しています。

そこで『横須賀市人権都市宣言』の理念を実体のあるものにする為に、数点の質問を行ないます。



(1)障がいのある方々の人権に関する研修を徹底する必要性について

今年ついに国連の障害者権利条約が発効しました。
 
わが国はすでに署名国となっている以上、本条約に反する行為をしないことが期待されます。

条約は国内の一般法よりも上位の位置づけですから、本条約の内容を自治体職員が理解することは当然の社会的要請です。

特に、最も核となる概念である『合理的配慮』の理解は非常に重要です。

今年度、本市は全ての施策に人権の観点を導入する為の『人権施策推進指針』を策定中ですが、この『合理的配慮』が組み込まれなければ全く無意味なものとなってしまいます。

そこで市長にうかがいます。

【質問1】
今回のような問題の再発防止と人権意識を高める為にも、国連の障害者権利条約をはじめとする、障がいのある方々の人権に関する研修を全職員を対象に徹底して行なうべきではないでしょうか。

お答え下さい。



(2)今年度中の再試験にあたり受験資格を昨年度と同じに戻しても、なお改善が必要な問題点について

問題となった今年の受験資格だけでなく、昨年までの受験資格にも、改善すべき問題点が存在していました。

次に挙げる問題点は、今年度の再試験からすぐに改善していくべきです。

一般質問に立つ藤野英明


第1に、視覚障がいのある方々に対する問題点についてです。

点字は視覚に障がいのある方々の情報アクセスの手段として不可欠であり、都道府県と政令指定都市の一般事務に限っても23自治体が点字での試験を実施していますが、本市はこれまで点字による試験を行なっていません。

【質問2】
これは『障がいを理由とした受験機会の排除』で明らかな差別であり、即刻改善して点字受験を行なうべきではないでしょうか。




また、視覚障がいのある方々にも点字を使えない人もおり、情報アクセスの手段として、音声読み上げソフトの入ったパソコンの利用が近年とても増えてきています。

音声パソコンの利用による情報アクセスやコミュニケーションは採用試験や採用後の勤務において決して『過度の負担』とは言えず、

本市が問題の読み取りと回答に際して音声パソコンの利用を認めていないのは『合理的配慮の欠如』にあたる差別です。

【質問3】
したがって、本市の採用試験においても音声パソコンの使用を認めるべきではないでしょうか。




第2に『聴覚や言語に障がいのある方々に対する問題点』についてです。

聴覚や言語に障がいのある方々は電話でのコミュニケーションはできませんが、本市のペーパー版の受験案内には電話番号しか記されていませんでした。

【質問4】
本市ホームページでの受験案内には問合せ先としてFAX番号とメールアドレスも記されていたのですから、当然の配慮として、ペーパー版にもこれらを記すべきではないでしょうか。




第3に『障がいの種別を分けている問題』についてです。

そもそも『一般事務(身体障害者対象)』のように、身体障がい・知的障がい・精神障がいなどと障がいをその種別で分けて採用試験を実施していることは問題です。

今後は障がい種別によって分けないのだという3障がい一元化を謳った障害者自立支援法の理念に照らしても、本市が身体障がいのある方々だけを雇用しているのは間違っています。

【質問5】
今回の採用試験において、精神障がいのある方々や知的障がいのある方々が排除された具体的な理由は何故でしょうか。




【質問6】
また、精神障がいのある方々や発達障がいを含む知的障がいのある方々も受験できるようにすべきではないでしょうか。

以上、5点について市長の考えをお聞かせ下さい。



2.自殺予防の総合対策を推進する為に

(1)本市の自殺対策を実態に基づいたより有効な取り組みとする為に、自死遺族の方々に聞き取り調査を行なう必要性について

これまで本市は他都市に先んじていくつもの自殺対策を実践してきました。

しかしこれらは全て『全国的に効果があるとされる一般的な対策』です。

さらに根本的な解決に向けては、『地域の実態に応じた対策』を行なっていく必要があります。

つまり、今後は実態把握とそれに基づいた本市独自の、オーダーメイドの自殺対策が必要なのです。

一般質問に立つ藤野英明


今年7月、NPOらの自殺実態解析プロジェクトチームによって『自殺実態白書2008』が発表されました。

自殺実態白書2008

自殺実態白書2008


1000人の声なき声に耳を傾ける調査として、自死遺族の方に平均2時間半をかけて235の設問の聞き取り調査を行なった過去に前例の無い画期的な調査報告書です。

この中で、警察庁から提供された自殺統計原票を集計して2004~2006年に自殺で亡くなった方々の全市区町村ごとの性別・年代・職業・原因・動機ごとに発表されました。

つまり、これを読めば本市ではどんな方がどういった理由で自殺で亡くなっているかが分かるのです。

しかし、本市の自殺の圧倒的多数が「遺書なし」であることが判明しました。

横須賀市の原因・動機

横須賀市の原因・動機


残念ながら、警察庁の自殺統計原票での分析でも本市の実態は把握しきれなかったのです。

そこで、だからこそ、本市の自殺の実態を把握する為の自死遺族の方々への聞き取り調査を行なうことが必要です。

こうした調査は秋田や岩手など熱心な研究者がいるまちでなければ不可能かと思われてきました。

けれども今年、東京都は、約百人の自死遺族に聞き取り調査を行ない、自殺前の状況・動機・年齢・仕事などの関連性を調査し、遺族ケアに結びつけると同時に、実態を反映した対策づくりをする方針を打ち出しました。

本市でもNPOなどの協力を得ながら遺族ケアにも結びつける為にも実態調査を行なうべきです。

そこでうかがいます。

【質問7】
本市も、地域特性を反映した自殺対策を立案すべく、自殺の詳細な実態を調査する為に、ご協力をしていただける自死遺族の方々に聞き取り調査を行なうべきではないでしょうか。

市長の考えをお聞かせください。



(2)『横須賀こころの電話』の今後の在り方について

こころの危機に直面した時に市民の方々が安心して相談できる『横須賀こころの電話』がスタートからまもなく丸4年を迎えます。

これまでの活動の良い部分を守りながらも、さらに改善を行なうことで市民のセーフティネットとしての機能をより高めていくことができると僕は考えています。

そこで今後の在り方について、2点、提案します。

まず第1に『自殺対策推進の為に危機介入ができる専門職の配置』の必要性についてです。

『横須賀こころの電話』の相談員は研修を終えた市民ボランティアです。

「隣人の苦しみの声を同じ立場である市民ボランティアが傾聴する」

という「共助」は非常に重要で、今後もボランティア主体で運営すべきです。

一方、自殺の危機に直面した相談者にも対応できるようにするには市民ボランティアに加えてより専門性の高い人材の配置が必要です。

何故なら、あくまでも一切のアドバイスをせず、ひたすらその声に耳を傾ける『傾聴』が市民ボランティアの役割なのですが

自殺の危機に直面している相談者には傾聴を超えた、専門的な危機介入が必要だからです。

そこでうかがいます。

【質問8】
いざという自殺の危機に専門的知識に基づいて危機介入できる人材を新たに『横須賀こころの電話』に配置すべきではないでしょうか。

お答え下さい。


一般質問に立つ藤野英明


第2に「自殺の発生が多い曜日と時間帯」を意識した受付時間の拡大の必要性についてです。

『こころの電話』は現在、平日夕方5時から深夜0時まで、土日祝日は朝9時から深夜0時まで、年中無休でオープンしています。

24時間化を目指してきましたが、慢性的な人材不足の為、実現のめどがたっていません。

そこで、従来の24時間化を目指すという方針を転換して、まずは自殺のハイリスクな曜日・時間帯に特化して受付時間を拡大すべきではないでしょうか。

自殺が明らかに多い曜日や時間帯というものが存在します。

例えば平成15年の厚生労働省の統計では、最も自殺が多いのは男女共に「月曜日」、次いで火曜日が多く、逆に最も少ないのは土曜日です。

また、時間帯別では男女ともに「早朝の5時台と6時台」が最も多く、次いで男性では「深夜0時台」が多いのです。

そこで「月曜日」と「火曜日」の「深夜から明け方」まで新たに受付時間を拡大することで、限られた人材でも自殺対策に重点を置いた役割を果たすことができます。

そこで市長にうかがいます。

【質問9】
『横須賀こころの電話』の受付時間を「自殺のハイリスクな曜日や時間帯」などに拡大していくべきではないでしょうか。

お答え下さい。



(3)『消費生活センター業務の見直し』を中止し、相談体制を強化する必要性について

本市は財政健全化を進める為に『集中改革プラン』を作り、あらゆる取り組みの見直しや廃止を進めていますが

今年新たに加えられた

『消費生活センター業務の見直し(消費生活相談の委託化、職員の削減など)』

は中止すべきです。

『集中改革プラン』の該当箇所

『集中改革プラン』の該当箇所


消費生活センターは、多重債務問題をはじめとする消費者行政の最前線であり、これを委託したり、職員を削減するのは問題です。

国は地方自治体に対して相談窓口のさらなる整備・強化を求めています。

福田前内閣においては消費者庁の設置が提案され、内閣府も来年度予算の概算要求において地方消費者行政の支援策として約80億円を盛り込んでいます。

また、自殺の主要原因でもある多重債務問題が深刻化している為、昨年4月に内閣に設置された多重債務者対策本部は『多重債務問題改善プログラム』を策定し、自治体に相談窓口の対応の充実を求めました。

さらに毎年このプログラムの進捗状況をチェックしていく有識者会議も今年6月の報告において、第1番目に「丁寧に事情を聞いてアドバイスを行なう相談窓口の整備・強化」を挙げました。

加えて、相談窓口で多重債務相談にあたる相談員の待遇を改善していく必要があるとの意見も付されました。

本市の相談員も、非常勤の職員です。

また、先の質問でも述べましたが、本市の遺書があった自殺のうち、動機・原因の1位は「経済・生活問題」でした。

こうした状況をふまえると、消費生活センターの機能はむしろ高めていかねばなりません。

そこで市長にうかがいます。

【質問10】
『集中改革プラン』に追加された『消費生活センター業務の見直し』は中止すべきではないでしょうか。


一般質問に立つ藤野英明


また、多重債務に苦しんでいる方々は、債務整理の問題以外にも生活上の様々な困難を抱えていることが多いのですが

たとえ消費生活センターに相談には来れても、他の様々な部署での手続きや処理さえ自分1人ではできないほど憔悴しきっていることがあります。

そんな時、相談員が相談者に一緒についていき、1つずつ窓口をまわり、様々な手続きを同行支援するべきです。

同行支援は問題解決に効果が高いのですが現在の本市では実現していません。

そこで市長にうかがいます。

【質問11】
同行支援ができるような相談体制へと消費生活センターの機能強化を行なうべきではないでしょうか。

以上2点についてお答え下さい。



(4)『街頭キャンペーン』を今後も継続する必要性と、さらに内容や方法を改善する必要性について

『自殺総合対策大綱』では国民1人1人の気づきと見守りを促す為に毎年9月10日から1週間を『自殺予防週間』として、幅広い国民の参加による啓発事業を実施することとしています。

本市でも自殺予防週間に3日間、横須賀中央、追浜、久里浜の3駅で初の街頭キャンペーンを行ないました。

自殺予防週間を告知するのぼりを立てて、自殺対策連絡協議会のメンバーや市民ボランティアが本市の自殺対策シンボルマークであるカタバミを印刷したおそろいのTシャツを着て相談先一覧のリーフレットを配布しました。

初日は蒲谷市長も市民にマイクで語りかけ、リーフレットの配布も行なって下さいました。

自死遺族の方々にもボランティアとして参加していただき、連日、予定を大幅に上回る早さでリーフレットを配布しおわり、街頭キャンペーンは大成功に終わりました。

一般質問に立つ藤野英明


そこで3点質問します。

【質問12】
まず、街頭キャンペーンに先頭に立って参加して下さった蒲谷市長の、率直な感想をお聞かせください。

次に、継続の必要性についてです。

『自殺総合対策大綱』(第2の6)においても対策は中長期的視点に立ち継続的に進める必要があると謳われています。

街頭キャンペーンも単発ではなく毎年継続して行なってこそ市民の理解が得られるはずです。

また、わが国では誤解と偏見によってタブー視されてきた自殺について、まちかどでオープンな形でキャンペーンを行なうことで自死遺族の方々が大切な方を亡くしたつらさや悲しみを語ることができる風土へと変えていく効果があり、とても重要です。

そこで市長にうかがいます。

【質問13】
自殺予防週間の街頭キャンペーンは今後も継続していくべきではないでしょうか。




啓発の重要性や今回の成功を考えれば継続は当然のこととして、今後の実施方法を改善していく必要があります。

例えば、今回はわずか3日間、夕方2時間だけ行なった日程を来年度は1週間毎日とし、朝の通勤通学時間にも行なう。

また、京浜急行3駅だけの開催場所を来年度はJRも含めた市内全駅で行なう。

さらには、マイクでの呼びかけを市職員だけでなく、あらかじめ自殺の正確な理解をうながす講習会を開催した上で市民ボランティアの方々にもマイクで呼びかけていただくなど

より効果の高いものに改善していくべきです。

そこで市長にうかがいます。

【質問14】
今後の街頭キャンペーンは内容や方法などをさらに改善して行なうべきではないでしょうか。

お答え下さい。



3.すでに介護が必要な高齢の方々への福祉の在り方について

市長は『新世紀ビジョン』の将来像の1つに『長寿を楽しめる社会』を掲げていますが

生活習慣病の予防、疾病の早期発見・早期治療など、健康寿命を伸ばす為の介護予防に重点を置いています。

これから高齢になる方々が健康で活躍できることは大切です。

しかし一方で、今すでに重度の介護が必要な方々や在宅介護が難しい方々への取り組みは十分でしょうか。

一般質問に立つ藤野英明


国は厳しい財政難を理由に、公的な福祉施設の増設を抑え、病院とベット数を減らし、命を守る為のリハビリまでもカットしてきました。

厚生労働省は、特別養護老人ホームなどの施設は重度の介護が必要な方々への重点化をはかる、としていますが

介護報酬を低く抑えすぎて人材確保もできない現状では全く実現不可能だと僕は考えています。

実際、「気管切開」や「胃ろう」などをしている方々は医師や看護師が足りず対応できない為、施設から入所を拒否されていますし、『リハビリ難民』や『介護難民』はさらに増えていくでしょう。

では、自宅での介護でのりきれるかといえば、必要なサービスは多いのに支給限度額が低い為、限度額を超えた費用は家族が負担したり、家族が必死に介護をしており、家計も心身も疲弊し、追いつめられています。

しかし、たとえ国の政策が劣悪なものでも介護保険は市町村が保険者です。

本市は『長寿が楽しめる社会』を実現すべくできることがたくさんあります。

そこで、本市の現状についてうかがいます。

【質問15】
本市の特別養護老人ホームへの、入所を待機している方々の数は現在、何人にのぼるのでしょうか。

1人の方が複数の施設に申請をしている場合は名寄せを行なって、実数でお答え下さい。




【質問16】
また、待機をしている方々が入所できるまで平均的な待機年数は何年なのでしょうか。

以上2点についてお答えください。



(2)重度の介護を要する高齢の方々とそのご家族も安心して暮らせる社会の実現に向けて

現在、本市は第4期の『よこすか高齢者保健福祉計画(介護保険事業計画を含む)』を策定中です。

2011年度までの3ヵ年のサービス量や特別養護老人ホームなどの施設整備の数値目標が記されます。

そこで市長にうかがいます。

今後、高齢の方々の数そのものが増えていき、要介護の方々の数も、施設の待機者数も増えていきますが

【質問17】
現在策定中の第4期計画における施設整備案によって入所待ちの待機者を全て解消できるのでしょうか。

お答え下さい。

これで僕の1回目の質問を終わります。




~市長の答弁は後日、掲載します~



後日談:新聞各紙が報じてくれました

神奈川新聞が、一般質問を1問1答でとりあげるコーナーでフジノの一般質問をとりあげてくれました。

今回、3つの質問を行なった中で(1.障がいのある方々の職員採用試験、2.自殺予防対策、3.高齢の方々の福祉について)

2つも取りあげていただいたことにこころから感謝しています。

2008年10月3日・神奈川新聞より

2008年10月3日・神奈川新聞より


特に、障がいのある方々の採用試験についての問題は他の新聞各社が総裁選挙や次期総選挙のお祭り騒ぎに浮かれる中で、以前にも報道して下さいました。

全体の中では小さな話題かもしれないけれど、障がいのある方々だけでなく、ともに暮らしやすいまちづくりを目指している僕たちにとっては本当に大切な課題であるということをご理解していただけたからこその報道だったと思います。

本当にありがとうございました。

また、特別養護老人ホームへの入所を希望しながらも叶わず待機をさせられている方々、いわゆる待機者の問題もとりあげてくれました。

本当に地味な問題なのですが、命がかかっている大切な問題です。

こうした世間に理解されづらい問題をあえてフジノは大切にしているのですが、神奈川新聞はそうした「地味だけれど市民生活には重要なこと」を取り上げて下さって、ありがたいなと感じました。

2008年10月3日・神奈川新聞より

2008年10月3日・神奈川新聞より


さらに、10月17日(金)のタウンニュース紙も1面でとりあげてくれました。

タウンニュース紙も報じてくれました

タウンニュース紙も報じてくれました





奄美市役所の禧久孝一さんとお会いしました!/自殺対策と多重債務問題に全身全霊をかけて取り組むスーパー公務員

奄美市役所の禧久孝一さん

自殺予防対策と多重債務問題にかかわる人間にとって、奄美市役所の禧久孝一さん(市民福祉部市民課)を知らない人はいません。

フジノも去年の予算議会では、禧久さんの奄美市役所での取り組みを紹介して、市長に生活再建を含めた多重債務対策の必要性を訴えました。

2007年3月5日・予算議会・市長へのフジノの質疑より

2.自殺予防総合対策をさらに進めるために。

(1)多重債務を抱える人々への総合的な支援の必要性について。

自殺で亡くなる方の約4分の1が経済苦、生活苦が原因で、特に多重債務を抱える人々が大半です。

問題の深刻化を受けて、政府も多重債務者対策本部を設置しましたが、
 
全国で多重債務者は230万人以上に上り、200万人以上に適切な支援が行き渡っていないことが明らかになりました。

借金は個人の責任と言われがちですが、リストラや病気などの生活苦から借金に手を出した社会経済環境の悪化による被害者が多いのです。

他人に打ち明けられず、相談先も知らず、自力で解決することは困難なことから、対策本部の提言では自治体による積極的な対応を求めています。

鹿児島県奄美市、滋賀県野洲市など、多重債務者の救済に高い効果を上げている先進的な自治体があります。

例えば、税金や国民健康保険の担当職員は、滞納をしている人々と接する機会がありますが、

多重債務に陥っているという状況を聞けば、複数の部署で連携して多重債務の整理と生活再建に向けた支援を行うのです。

行政と弁護士らが連携をとれば、多くの場合多重債務は解決できます。

消費者金融などに対して法定金利を超えた利息で支払いを続けている場合、支払った利息は法的に無効となります。

つまり、請求すれば過払金として全額戻ってくるケースがほとんどなのです。

この過払金を回収することで滞納されている国保・税のほぼ全額を納付できるため、行政の新しい滞納整理法としても注目されています。

したがって、多重債務に早期に対応することは、経済苦による自殺を予防する効果とともに滞納された税金などの納付や将来の生活保護を予防する効果もあるのです。

そこで市長に伺います。

本市でも市役所内外で連携体制をつくり、多重債務に追い込まれている人々の総合的な支援体制をとる必要があると思いますが、市長の考えをお聞かせください。

(質問はここまで)

さらに、2007年3月22日には教育経済常任委員会でも上下水道局長に対して

単なる滞納への催促ではダメで生活再建を視野に入れた取り組みをすべきだと、やはり禧久さんの奄美市役所での取り組みを紹介して提案しました。

彼の取り組みの素晴らしさは、徹底した『アウトリーチ』にあります。

『アウトリーチ』というのは、こちらから困っている方々の方へ打って出ていくことです。

そしてもう1つすごいのは、『徹底した同伴』です。

多重債務で追い込まれた末に自死に至る直前の方がなんとか市役所に相談に訪れた時に、窓口をたらいまわしするようなことはサイテーです。

「ああ、それは消費生活センターに相談して下さい」

消費生活センターに行くと

「それでは、法テラスをご紹介します」

法テラスに電話をすると

「では、弁護士を紹介しましょう」

ダメだよ!そんなのたらいまわしだよ。

だって、もはや1人で動ける気力も無くなっている方をたらいまわしにするのは、自死へ追い込んだ共犯といっても言い過ぎじゃないとフジノは考えています。

だから、禧久さん(と禧久さんのチーム)は徹底的に同伴して、最後に笑顔が取り戻されるまで付き添います。

これが奄美市役所方式なのですね。

禧久さんはフジノHPの読者でした!

なんと、その禧久さんがフジノHPの愛読者でいらっしゃるとのことで

昨夜の『有志の会』の懇談会をセッティングするにあたって

「フジノさんに会いたい」

と、おっしゃってくださったそうです。

結局、昨夜はお会いできなかったのですが、なんと今日、お会いすることができました。

フジノと禧久さん

フジノと禧久さん


フジノにとって禧久さんとは初めての対面だったのですが、すでに何回もお会いしたことがあるようなそんな懐かしさがしました。

禧久さんの強い願い、

「多重債務から必ず人は立ち直れる」

という想いは、フジノの信念でもあります。

アルコール依存症、ギャンブル依存症、様々な生活苦からの多重債務、たくさんあります。

でも、「人は必ず変われる」とフジノは信じています。

同時に

「絶対にお金が原因で人は死んではいけない」

とも信じています。

禧久さんに初対面の感じがしないのは、そんな想いがとても似ているからかもしれません。

禧久さん、お会いできて光栄です。
 
いつか奄美に必ずうかがいます。今日はありがとうございました。

お会いしたかった方々とやっとお会いできました

市民相談や市議会の時ですとかこのHPでは『強気モード』のフジノなのですが

この2年間くらいは、心身ともに良かった日がほとんど無くて、毎日、自分のふがいなさに悲しくなることがたくさんあります。

もともと「1期4年で引退だ」と決めていたからこそ、仕事中に死んでもいいと決めて持てるエネルギーの数倍をかけて働いてきたのですね。

だから、今は4年前と比べると本当に体が全く動かなくて、

お会いしたい方々がたくさんいらっしゃるのにアポイントメントをとる気力さえ出せなくて

「政治家としておれはこんなに情けない状態で良いのだろうか」

と、すぐにも辞任すべきではないかと考えてしまう瞬間が多くあります。

でも、今日だけは特別でした。

かねてからお会いしたかった方々がなんと一同に介していたおかげで一気にお会いすることができました。うれしかったです。

例えば...。

柳沢みつよしさん(民主党・参議院議員)。とてもお会いしたかった方です。

柳沢議員は、国会議員が作っている『自殺防止対策を考える議員有志の会』のメンバーで、国会審議の中でも自殺対策を何度も何度もとりあげて下さっています。

2006年に超党派の国会議員で作られた『自殺防止対策を考える議員有志の会』(会長・尾辻秀久参議院議員)というのがあるのですが、

2006年にライフリンクとフジノたちが立ち上げた『地域の自殺対策を推進する地方議員有志の会』は、この国会議員の有志の会と双子といっても良い存在なのですね。

でも、いろいろな事情(大人の事情ってヤツですね)があって、国会議員の『有志の会』と地方議員の『有志の会』とが交わることはありませんでした。

それが今日、初めて接点が生まれたのです。これから、もっと多くの接点ができていくはずです。

柳沢議員も約束して下さいました。ありがとうございます。

また、杉本脩子さん(全国自死遺族総合支援センター代表幹事)ともお話しする機会がありました。

また、弘中照美さん(多重債務による自死を無くす会・代表幹事)ともすごく久しぶりに再会することができて、うれしかったです。

その他にもまだここでご紹介していないものの多くの有意義な出会いがありました。

僕自身がどこまでがんばれるのか正直なところ、現時点では分からないのですけれど

こうした素晴らしい方々との出会いとつながりは横須賀の自殺予防総合対策をもっと充実させていくだけでなく

この国の自殺を減らし、ゼロへと向けての闘いを進める上できっと大きな意味があるとフジノは信じています。

今日は多くの方々に感謝しています。

ありがとうございました。