あなたにもぜひ里親になってほしいです。フジノもいつか必ず里親になります/横須賀市里親講座が開かれました

日々忙しくてブログを更新するまもなく時間だけが過ぎていく毎日です。

せめて写真だけはアップして、後日、ブログ記事として完成させようと思います。

6月24日のブログ記事でご紹介したとおり、本日、横須賀市里親講座が開かれました。

横須賀市里親講座が開催されました

横須賀市里親講座が開催されました

横須賀市里親会「つくしんぼの会」の活動紹介

横須賀市里親会「つくしんぼの会」の活動紹介

あなたにも里親さんになってほしいと願っています。まずは実際の里親さんの子育て体験をお聴きしませんか?/里親制度について学ぶ講座を7月6日に開きますのでぜひいらして下さい

実際の里親さんの暮らしをぜひ聴いていただけませんか?

フジノは、あなたにも里親さんになってほしいと心から願っています。

親と離れて暮らさなければならないこどもたちが日本にはものすごくたくさん居ます。

厚生労働省のリーフレットより

厚生労働省のリーフレットより


そして親から離れて暮らすこどもたちの行き先はほぼ施設です。

里親さんやファミリーホームで暮らしているこどもはわずか18.3%だけです(2017年3月現在)。

一方で、ニュージーランドなどの国々では、施設ではなく、100%のこどもが里親さんのもとで暮らしています。

血のつながりを重んじる風習が強いと言われる日本ですが、実は戦前や戦後の一時期は里親さんは当たり前でした。

戦争で親を亡くしたこどもたちを我が子として育てる人々もたくさんいました。

全てのこどもたちに家庭が必要です。

こどもたちが里親さんのもとで暮らせるようにしたいと願って、フジノは取り組みを続けてきました。

ただ、いきなり里親さんになってと言われてもハードルが高いと思います。

まずは里親制度とはどんなものか、実際の里親さんから毎日の暮らしを聴かせていただき、あなたにもぜひ知っていただきたいと願っています。

そこで、取り組みをご紹介します。

里親制度について一緒に学びませんか?

里親制度について一緒に学びませんか?

里親さんの子育て体験を聴いてみませんか?

里親制度は、社会のこどもたちをみんなで育てていく制度です。

こどもたちの成長を一緒にお手伝いしていただけませんか?

  • 日時:2019年7月6日(土)10時〜12時
  • 会場:総合福祉会館5階視聴覚研修室
  • 内容:
    ①ビデオによる里親活動の紹介

    ②里親制度の説明

    ③里親体験など

  • 対象:市内にお住まいの方(ご夫婦の参加・おひとりの参加、どちらもOKです)
  • お申込み:横須賀市児童相談所へお電話(046-820-2323)またはメール(cgco-cfr@city.yokosuka.kanagawa.jp)でお願い致します。





主催:横須賀市児童相談所

共催:横須賀市里親会春光学園しらかばベビーホーム

フジノの選挙チラシでもお知らせしましたが、2019年4月現在、横須賀市には里親さんが17組しかいません。

先日のブログにも記したとおり、フジノは「里親・養子縁組を圧倒的に増やしたい」と願っています。

藤野英明2019年選挙チラシより

藤野英明2019年選挙チラシより


それは乳児院や児童養護施設を否定しているのではありません。

単に親と暮らせれば良いとも全く考えていません(実親と暮らして虐待を受けたりつらい想いをしているこどもたちもたくさんいます)。

いろいろな事情で実の親と暮らせないこどもたちに、家庭という選択肢をどうか与えてほしいのです。

こどもたちの為に、僕たち大人ができることはたくさんあります。

どうか里親さんという選択肢をあなたも知っていただけないでしょうか。お願いします!



フジノはこんな提案をしてきました

他都市で開催されている、広く市民の方々に向けて里親さんが体験談を語る場を何か所も見学してきました。

里親さんのリアルな生活を知ってほしいというのはフジノの願いです。

そんな立場から、議会でもたびたび提案をしてきました。

 

2018年9月議会・教育福祉常任委員会でのフジノの質疑

フジノの質問

里親に関して数点伺いたいと思います。

(質問2問を省略)

『里親制度普及促進事業』について伺いたいと思います。
 
説明資料では、『里親制度普及促進』という名前をつけているのですが、実際の内容は『里親研修会』、先ほど質問した『横須賀にんしんSOSカードの作成』、そして、『新規認定里親施設実習にかかわる業務委託』の3つが記されています。
 
『里親制度普及促進』といった場合、里親制度を広く市民に知ってもらうという観点なのではないかと思うのですが、事業名と内容がずれているように感じております。

横須賀市では、広く市民に里親制度について正しく知ってもらうためのどのような取り組みを2017年度は行なったのか、お聞かせください。

児童相談所長の答弁

 
『普及促進事業』としましては、やはりホームページの改定が一番大きかった。

2018度になってしまいますが、市民への周知というところでは『広報よこすか』を使うこと、ホームページで周知をすること、あとはイベント等何かある機会に「里親になりませんか」といったパンフレットを配付するということでございます。

フジノの質問

答弁の最後に「イベントなどの機会にパンフレット配付」という言葉がありました。

ぜひ取り組みを進めていただきたいという観点から伺うのですが、福祉部の事業になりますけれども、『「やさしさ広がれ」ふれあいフェスティバル』の場に、横須賀市里親会の方々がブースを出していただいていたこともあります。

このように実際に里親の方々が広く市民の方々に制度を知ってもらうような取り組みが重要だと思うのですが、2017年度はどのような取り組みを具体的に行なったのかをお聞かせ下さい。

児童相談所長の答弁

 
藤野委員がお話しいただいたように、過去には社会福祉大会の場で『里親相談ブース』を設けて広報に努めておった時期もありました。

しかし実際にはそこのブースに直接お越しいただける市民の方はほとんどいませんでした。

やはり『里親相談』というよりは、まずは里親制度そのものを市民に広く知っていただくということが一番だと思いますので、その手法としては先ほども申し上げた『広報よこすか』なりホームページといった形がメインになろうかと思います。

フジノの質問

 
先ほどの御答弁にもありましたが2018年度には児童相談所のホームページをかなり充実していただき、8月からは『里親になりませんか、里親制度Q&A』というコーナーをつくっていただきました。

(*実はこれもフジノの2018年6月議会での提案で実現しました)

横須賀市ホームページ「里親になりませんか~里親制度Q&A~」より

横須賀市ホームページ「里親になりませんか~里親制度Q&A~」より


その中に

「実際の里親のお話は聞くことができますか?」

という質問に対して、

「各地域で里親体験発表会を実施しています。養育里親さんたちのそれぞれの体験談を聞いていただくことが可能です、所轄の児童相談所にお問い合わせいただければ、開催日などを御案内します」

と記述がありました。

質問・実際の里親のお話は聞くことができますか?

質問・実際の里親のお話は聞くことができますか?


ただ、2017年度に限らずなのですが、実際に僕がこの『里親体験発表会』が開催された機会を、残念ながら広報等で一切見かけたことがありません。

もし2017年度に『里親体験発表会』を実施しておられたのであれば、開催回数や参加者数をお示しいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

児童相談所長の答弁

おっしゃるとおり、里親体験というところでは、里親講座のカリキュラムの中の1つとして里親さんの体験談をお聞きいただくという場面はございましたが、いわゆる一般市民、広く市民の方に対して里親活動を聞いてもらったということは、2017年度は実績がございませんでした。

フジノの質問

 
この『里親体験発表会』について、今後はどのようにお考えか。

里親制度に対する少しずつ理解は広まっていると思うのですが、実体験をお聞きできる会というのはとても重要なのではないかと思うのですけれども、いかがでしょうか。

お聞かせ下さい。

児童相談所長の答弁

 
広く知っていただくという意味合いからすれば、里親さん御自身の体験談は非常に重要だと思いますので、どんな場で、どんな規模でやればよろしいか、そのあたりは少し研究させていただきたいと思います。

フジノは、里親さんの支援の提案もたくさん行なってきました。

『横須賀市里親会(つくしんぼ会)』という当事者会もありますが、児童相談所が全力でこどもたちと里親さんバックアップをしてまいります。



グーグル検索で「里親」と検索したら最初に「こどもたちの為の里親」が表示される社会にします

24時間365日仕事漬けの政治家という仕事をしていなかったら、フジノは里親さんにぜひなりたかったです。

子育ての苦労は本当にはかりしれないもので、多くの親御さんのご苦労を政治家として16年間ほぼ毎日お聴きしてきました。

でもやっぱり僕は、『よこすかひとり親サポーターズひまわり』の定例会に保育担当として毎回参加してこどもたちと遊んだり、そもそも議員になる前からシングルファーザーのご家庭のこどもたちと過ごしてきて、こどもたちと一緒に成長していかれる日々をうらやましく感じます。

まちによっては里親さんになれる年齢に制限を設けているところもありますが、横須賀市にはありません。

あくまでも人物本位で里親さんになれるか否かを審査してくれています。

だから今回の選挙でも落選したら、ぜひ里親さんになる為の研修を受けたいと心の底から決心していました。

インターネットで「横須賀市・里親」とグーグル検索をかけると、トップに表示されるのは猫・犬たちの里親募集です。

2019年6月現在は、動物たちの里親さん募集の情報が圧倒的に求められている現実があります。

「横須賀市・里親」でグーグル検索すると表示されるのは

「横須賀市・里親」でグーグル検索すると表示されるのは


フジノが児童相談所に「里親Q&A」コーナーを作成してもらってからは、ようやくそれが2番目に表示されるようになりました。

もっともっと里親さんが広まって、実の親と暮らせないこどもたちがいても、里親さんのもとで(あるいは養子縁組によって)安心して健やかに暮らせるようにしたいです。

その時にはグーグル検索をかけてもトップに表示されるのは、こどもたちにとっての里親さんになると思います。

全てのこどもたちに家庭で暮らせるように、どうかあなたも力を貸していただけませんか?

どうかまずは里親制度について一緒に学んで下さいませんか?

どうぞよろしくお願い致します
m(_ _)m


(里親制度について詳しく知りたい方は厚生労働省の資料をぜひご覧くださいね)

「養子が養親に伝えたい20のこと」支援者・当事者研修会に参加しました/監訳者ヘネシー澄子さんの講演と参加者との対話の4時間は学びに満ちていました(その3)

前の記事から続いています)

参加者の方々との語りあい、ヘネシー澄子先生とのお話

休憩時間と終了後に、参加者の方々とお話しました。

当事者メインの集まりの場に、フジノの立場(=政治家)というのは

「嫌がられるかな」

と心配でした。

でも、みなさん、率直な想いをお話して下さり、とてもありがたかったです。

改めて学びの機会を与えていただいたことに感謝しております。

講師のヘネシー澄子さんともお話させていただくことができました。

ヘネシー澄子先生と(せっかくの本が逆さまなのはお許し下さい。。。)

ヘネシー澄子先生と(せっかくの本が逆さまなのはお許し下さい。。。)


本当に穏やかな方で、まさに経験の宝箱を持つソーシャルワーカーとしての大先輩です。

サインも頂いてしまいました

サインも頂いてしまいました


人々の支援に自らの人生の全てを費やしてきたヘネシーさんの姿に、

「自分も将来こんなふうに生きられたらいいな」

という憧れの気持ちと

「ああ、絶対に自分はこんなふうに生きられない」

という畏怖の気持ちと、両方の気持ちになりました。本当に、すごい方です。



白井千晶さんとのとてもうれしい再会(奇跡でした)

そして、白井千晶さんとのとてもうれしい再会がありました。

今回フジノはこの講演会の開催をインターネットで知りました。あまりにも自分の関心と合致していたので、即、申込みました。

だから、主催団体がどこかも全く気に留めませんでした。

当然、どなたが団体の代表なのかも知りませんでした。

それが実は、白井千晶さんだったのです!

白井千晶さん(静岡大学教授・「フォスター」著者)

白井千晶さん(静岡大学教授・「フォスター」著者)


本日の講演会の主催は『一般社団法人全国養子縁組団体協議会』でした。白井さんは本団体の代表理事なのでした。

しかもふだんはクローズドの研修を、今回は特に公開で開催して下さったのだそうです。

なんとも信じられない奇跡の重なりでした。



写真展「フォスター」という存在

フジノは長期休職から仕事復帰した1日目(3月30日)、最初の仕事として都内である勉強会に参加しました。

休職明けなので心身はボロボロなのですが、ムリしてでもどうしても行きたかった勉強会で、会場の江戸川区まで必死にたどりつきました。

勉強会では後半に4人1組のグループワークをしました。

その時に、白井さんとご一緒させていただくというご縁に恵まれました。

本来ならば、この時すでに気づくべきだったのです。

なんとこの時フジノは白井さんが著した本を読んでいました。

けれども『目の前の白井さん』が『その本を書いた白井さん本人』だとは全く気づいていなかったのでした。

そして、気が付かないままに名刺交換をして、気が付かないままに別れて帰りました。

フジノがとても大切にしている1冊の本があります。

『フォスター〜里親家庭・養子縁組家庭・ファミリーホームと社会的養育〜』という本です。

これは写真展『フォスター』をまとめた本です。

過去に前例がないことなのですが、全国の里親家庭などを撮影して、さらに2018年からは写真展として全国をまわりました。

何故、過去に前例が無いかと言えば、里親・養子縁組の生まれる背景には様々な複雑な事情があるからです。

例えば、児童虐待によって親子が分離されて、そして児童養護施設を経て、里親のもとでこどもが暮らすようになったとします。

産みの親は、引き離されたという強い恨みの念を抱いているかもしれません。

写真展などをすれば、こどもの所在をみつけて取り戻しに訪れるかもしれません。

あえて極端な例を挙げましたが、撮影が難しいことなのはすぐイメージしていただけるかと思います。

こどもの人権を考えた時に、写真展などで顔出しをすれば、自らが養子であることや里子であることを世界に向かって宣言するようなものです。

いくらフジノが「里親・養子縁組はふつうの家族です」と訴えても、社会が十分に理解しているとは思えません。

だから、児童相談所も撮影には慎重な姿勢を取らざるをえませんし、実際に多くの家庭で撮影は叶わなかったそうです。

けれどもフジノはずっと

「里親・養子縁組は家庭そのものである、もっと広く知ってほしい。知らせる為には生の姿を見てほしい」

と願い続けてきたので、この写真展の存在を知った時、感激しました。

これこそ、フジノが求めてきたものでした。

だから写真展『フォスター』を観たくてたまらなかったのですが、どうしてもフジノはタイミングが合わなくて行かれませんでした。

(今も全国を巡回しているのですが、いまだに叶いません)

そこで「せめて本だけでも読みたい」と手に取ったのが、本の『フォスター』なのです。

読み終えた感想を、6月にツイッターでつぶやきました。

「フォスター」を読んだ感想をつぶやいたフジノに白井千晶さんがリプライしてくれました

「フォスター」を読んだ感想をつぶやいたフジノに白井千晶さんがリプライしてくれました


そしたら、著者本人である白井さんがお返事をしてくれました。

時々、作家やライターや研究者の方々がお返事をしてくれることがあります。率直にうれしかったです。

でも、なんとなく文面が親しげな感じがして、リプライを何度も読み返してみたのですが何かが僕の中で引っかかりました。

そこで、名刺管理アプリを検索してみたら・・・白井さんの名刺がありました!

そうです。3月末に一緒にグループワークをした白井さんと、本『フォスター』の著者の白井さんが同一人物だったのです。

このツイートでようやく鈍感なフジノは気がついたのでした。

団体の代表として白井さんは今日ずっと司会をして下さってました。

そして休憩時間に、わざわざ話しかけて来て下さいました(ありがとうございます)。

とてもうれしい奇跡的な再会でした。

横須賀で写真展『フォスター』をなんとかして開催できないだろうか、と改めて夢が膨らみました。

白井さん、ありがとうございました。今後ともどうかよろしくお願い致します。

3回に分けて記した、今回の講演&意見交換は、フジノにとって本当に有意義でした。

ここで交わされた会話は極めてプライバシーが守られるべきことばかりなので、記すことはできません。

けれどもフジノの5期目の4年間にとって強くすすめていきたい取り組みは選挙チラシにも記したとおりで、まさにこうした取り組みなのです。

今後も学びを深めて、こどもたちの立場に最も寄り添って、こどもたちが幸せにふつうに暮らしていかれるように全力を尽くしていきたいです。



「養子が養親に伝えたい20のこと」支援者・当事者研修会に参加しました/監訳者ヘネシー澄子さんの講演と参加者との対話の4時間は学びに満ちていました(その2)

その1から続いています)

監訳者のヘネシー澄子さんの講演をお聞きしました

さらにラッキーなことは続きました。

監訳を担当されたヘネシー澄子さんの講演会が開催される、というのです。

監訳者ヘネシー澄子さんの講演のおしらせ

監訳者ヘネシー澄子さんの講演のおしらせ


ヘネシーさんは約50年にわたってソーシャルワーカーとして働いてこられた社会福祉の世界の大先輩です。

下は、複数の文献からまとめたヘネシーさんの経歴です。

ヘネシー澄子さんの略歴

1937年横浜生まれ。

東京外国語大学卒業後、ベルギーとアメリカに留学。

ニューヨークのフォーダム大学で社会福祉学修士号を、コロラドのデンバー大学で博士号を取得。

ニューヨーク市で医療ソーシャルワークを実践した後、ニューヨーク大学社会福祉大学院助教授となる。

1974年コロラド州に移住しソーシャルワーカーの訓練や教育にあたる。

インドシナ難民の為に、1980年にアジア太平洋人精神保健センターを創立し、初代理事長を務めた。

1984年より所長。所長としてPTSD患者の治療を主にする73名のアジア系精神保健セラピストを養成した。

1989年、コロラド州の女性名誉殿堂入りをはたす。

2000年、東京福祉大学で実習担当主任教授として日本に単身赴任、教鞭を取る傍ら、各地で講演や研修会を行なう。

2004年3月大学を退職し帰米、コロラド州に在住。

夫とクロスロード・フォー・ソーシャルワーク社を立ち上げ、高い専門性を活かして、日本の児童福祉に携わる人達の研修を日米両国で行なっている。

2007年10月、関西学院大学の客員教授に就任。

トラウマ急性期治療と心的外傷後ストレス障害治療が専門。

現在の日本の児童福祉の課題を虐待予防と愛着関係修復におき、ヘルシー・ファーミリーズ・アメリカ(HFA)の親の長所に焦点を当てた育児支援の家庭訪問を日
本に紹介することと、コロラド州エヴァーグリーン市のアタッチメント・トリートメント・エンド・トレイニング・インスティチュート(ATTI)の愛着の再形成とトラウマの癒しの技術の紹介に励んでいる。

北米の最新の福祉技術を日本に紹介し、日本の児童福祉の発展に貢献することをライフワークとする。

著作は、『子を愛せない母・母を拒否する子』(学習研究社、2004年)、『気になる子 理解できる ケアできる』(学習研究社、2006年)

ふだんヘネシーさんはアメリカに居られることが多いとお聴きしていたので、貴重なチャンスだと感じて、すぐに申込みをしました。



養子だったエルドリッジさんが著した「養親に知ってほしい20のこと」

東京・中野の会場に着くと、60〜70名程の教室は満員でした。

講演に立つヘネシー澄子さん

講演に立つヘネシー澄子さん


監修された翻訳を1つずつ分かりやすく説明して下さいました。

その20のことをタイトルだけ紹介してみます。

養子縁組:これから親になるあなた方に知って欲しい20のこと

  1. 養子に来る前に深い喪失感に苦しみました。あなたのせいではありません。

  2. 私には養子縁組の喪失体験で生じた特別なニーズがあります。そのことを恥じなくても良い事を教えてもらう必要があります。

  3. 喪失を悲しまねば、あなたや他の人達からの愛情を受けとる私の能力は、妨げられてしまうでしょう。

  4. 私の癒やされていない悲しみが、表面的にはあなたへの怒りとして現れるかもしれません。

  5. 喪失を悲しむのに、あなたの助けが必要です。どうしたら私が養子であることについての感情に触れ、その環状を確かめることができるのかを教えて下さい。

  6. 私が産みの家族について話さないからといって、それは産みの家族のことを考えていないということでは無いのです。

  7. あなたに、私の産みの家族についての、会話の口火を切ってほしいのです。

  8. 私は、私の受胎と誕生、そして家族の歴史の真実を知る必要があるのです。その仔細がどんなに苦痛に満ちたものであっても。

  9. 私が悪い赤ちゃんだったから、産みのお母さんが私を他人にあげてしまったのではないかと怖れています。あなたにこの毒のような恥の感情を捨てる手伝いをしてほしいのです。

  10. あなたが私を捨てるのではないかと怖れています。

  11. 私は本当の私よりも「完全」に見えるかもしれません。私が隠している部分を明らかにするのをあなたに助けてもらう必要があります。私のアイデンティティーの全ての要素を統合できるように。

  12. 私は私自身に力があるという感覚を獲得する必要があります。

  13. 見た目もすることも、あなたにそっくりだと、どうか言わないで下さい。私たちの違いを認めて、あなたに祝ってほしいのです。

  14. 私の自己を確立させてください・・・でも、あなたから切り離さないで下さい。

  15. 私が養子であることについて、私のプライバシーを尊重して下さい。私の了解なしに、他の人に言わないで下さい。

  16. 誕生日は私にとって、つらい日かもしれません。

  17. 自分の診療記録を完全に知らないことは、ときには、苦痛の種になります。

  18. 私は、あなたの手に余る子になるのではないかと怖れています。

  19. 私が恐怖心をとても不快なやり方で吐き出した時には、粘り強く私と一緒にいて、懸命なやり方で応えて下さい。

  20. たとえ私が生まれた家族を探そうと決断しても、私はいつもあなた方に私の親でいてほしいのです。

これだけ読むと20もあって多いな、という印象かもしれません。

しかし、とても分かりやすくヘネシーさんが説明を加えながら語って下さり、共感しながらお聴きしました。

ずっとアメリカでは読みつがれてきたとはいうものの著者はアメリカの方なので、文化的な背景が異なる日本の事情と合わない部分があるのではないか。そんな疑問が誰にも起こると思います。

翻訳を終えた原稿は日本の養親・里親・養子の立場の方々と読み進める機会を持ったところ、みなさんが納得することばかりだったそうです。

産みの親との別れによる喪失体験はとても大きく、こどもには大きなダメージが与えられます。

産みの親と何故一緒に暮らせないのか、育ての親から説明を聴きたい、という想いは思春期にどんどん大きくなっていきます。

養子の心に隠れている喪失感が記されており、今まさに養子のお子さんを育てておられる方には直視するのがつらいこともあるかもしれません。

けれども、こどもの理解を深める為に勇気をもって養子の心の世界に入っていくことが勧められており、通じ合い、さらに幸せな家族になる道へ歩んでほしいと自らも養子である著者は語っています。

とても充実した2時間の講演でした。



養親・養子・里親・支援者・新聞記者、様々な立場の方々との対話

けれどもさらに充実した時間は、休憩明けの会場との意見交換でした。

2時間たっぷりと取られた会場との意見交換は、閉じられた安全な空間であることもあり、本当に率直な言葉がかわされました。

参加者の立場は、養子縁組・里親に関わるあらゆる立場の方々です。里親である方、養親である方、ご自身が養子として育った方、支援者の立場の方、このテーマを追いかけ続けている新聞記者の方、研究者の方など。

質疑応答という形式張ったものではなくて、参加者の方とヘネシーさんとの対話の時間とも言うべきものでした。

この本に記されていることは国境を超えて、今まさに里親として子育てをしている方々・養子として育った方々の心に突き刺さり、いろいろな反応を起こしました。

時に笑いあり、時に涙あり、たくさんの言葉が交わされました。

終わってみると、むしろこの後半の『対話』こそ今日のメインだったようにフジノは感じました。

フジノの参加目的は十分以上に果たされました。やはり参加して本当に良かったです。



講演会に参加して感じたこと

フジノは人生を通じて、産みの親ではない人に育てられた複数の友人と過ごしてきて、また逆に施設側で親から離れて暮らすこどもたちと生活してきた友人とも語り合ってきました。

けれども、人生は人の数だけ存在していて、体験も、感じることも、全て人の数だけ異なります。

1つ前のブログ記事に、横須賀市では養子縁組・里親制度をもっと普及させて家庭養護を推進していく計画づくりをしている、と書きました。

その取り組みの1つとして、実際に児童養護施設で暮らしているこどもたち・ファミリーホームや里親のもとで育ったこどもたちにも初めてアンケートをお願いしました。

アンケートもじっくり読みました。

それでもフジノは「足りない」と感じ続けてきました。

今日のこの講演会の後の質疑応答・意見交換を聴いて、深い学びがありました。

それでもまだ足りない、もっともっと聴き続けていかねばならない、と感じました。

繰り返しになりますが、人生は人の数だけ存在していて、体験も、感じることも、全て人の数だけ異なるからです。

きっと『聴き続けていくこと』に『終わり』は存在しえません。

計画づくりは単なる手段ですから、産みの親と離れて暮らすこどもたちが幸せに暮らしていかれるようにフジノはずっとこどもたちの声を聴き続けていかなばならないと感じました。


次の記事に続きます)



「養子が養親に伝えたい20のこと」支援者・当事者研修会に参加しました/監訳者ヘネシー澄子さんの講演と参加者との対話の4時間は学びに満ちていました(その1)

アメリカの養子縁組に関わる人達の必読書が初めて邦訳されました

1999年に出版されて以来、今日に至るまでアメリカの養子縁組界に絶大な影響を与えてきた、と評される1冊の本があります。

『Twenty Things Adopted Kids Wish Their Adoptive Parents Knew』

です。

発売10年で13万5000部以上も売れて、出版から20年経った今も養子縁組エージェンシーは『必読書』とされているそうです。

この本が初めて翻訳されて5月20日に出版されました。

日本語タイトルは「養子縁組を考えたら読む本〜これから親になるあなたに知って欲しい20のこと」

日本語タイトルは「養子縁組を考えたら読む本〜これから親になるあなたに知って欲しい20のこと」

日本語版のタイトルは

『養子縁組を考えたら読む本〜これから親になるあなたに知って欲しい20のこと』(著者:シェリー・エルドリッジ、監訳:ヘネシー澄子、訳:石川圭子、明石書店、2019年)

となりました。



親を必要とするこどもたちの気持ちを徹底的に学び続けていきます

この本を手に取ったきっかけがあります。

フジノの幼い頃からの親友の数名は、里親・養子縁組によって育ちました。成長していく過程で、友人としてその心情をずっと聴き続けてきました。

小学校時代からの親友は児童養護施設に住み込みで働いてきました。親と離れて暮らすこどもたちを施設で支える友人の想いもずっと聴き続けてきました。

人生を通じて、フジノにとって、血のつながりのある親と離れて暮らすこどもたちの存在はいつも身近なことがらでした。

『血のつながり』と『家族であること』とは全く別である、と考えてきました。

大切なことは、『親を必要とする全てのこどもたちに家庭が与えられること』だと考えています。

そう信じて生きてきたので、17年前に政治家に転職してからもずっと養子縁組・里親制度を強く応援してきました。

今回の選挙でもフジノは養子縁組・里親制度の普及を強く訴えました。

藤野英明2019年選挙チラシより

藤野英明2019年選挙チラシより


ただ、

「里親と養子縁組を圧倒的に増やします」

との宣言は、様々な形で受け止められました。

特に心を打たれたのは、里子の立場の方からのメールでした。

「私は里親に引き取られて育ったけれど、里親からずっと虐待を受け続けてきたので、いつも児童養護施設に戻りたいと願い続けてきた。フジノさんは里親を圧倒的に増やすと言うけれど、むしろ里親になる人の基準を厳しくしてほしい」

という趣旨でした。

切々とその想いが長いメールでに綴られていました。

もちろんフジノは里親・養親の『質』はとても重要だと考えています。

『数を増やす』のは単なる『手段』であり『目的』は『こどもたちが幸せに生きていかれること』です。

そこで選挙が終わってからすぐに、児童相談所長や担当課長ともこのテーマについて意見交換をしました。

現在、横須賀市ではまさに里親・養子縁組を増やす為の計画(社会的養護推進計画)を策定する検討部会が進められています。

フジノも児童相談所長も担当課長もみな同じ想いで居ますので、この計画の中にも、こどもたちの権利が守られるように必ず盛り込みます。

いずれにしても、このメールが強いきっかけとなって、さらに『こどもの立場』の想いを学び続けようと感じました。

友人たちの人生を通じて学んできた想いに加えて、さらにもっと多くの『こどもの立場』の声を聴き続けていこうと感じました。

ちょうどその後に、アメリカで長年読み継がれてきた本書が出版されることになり、手に取ったのです。

20年前の本とはいえフジノの学びたいことと完全に一致している本なので、とても良いタイミングで読み始めることができました。


その2に続きます)



「選挙公報」の配布がスタートしました!インターネットでも見られます/横須賀市議会選挙2019・4日目

けさから「選挙公報」が配布スタートしました

けさの新聞朝刊に『選挙公報』が折り込まれました。

「横須賀市議会議員選挙公報」より

「横須賀市議会議員選挙公報」より


新聞購読をしておられない方の為に横須賀市選挙管理委員会のウェブからも見ることができます。

フジノは3ページ目の1番上の左側に掲載されています。

合計7ページもある『選挙公報』ですが、市民のみなさまにお願いがあります。

どうか全ての候補者の公報をじっくりと読んでみてください。

人の数だけお困り事や悩み事は違います。

あなたの暮らしはあなたにしか分かりません。

そして政治家にもそれぞれに専門分野や得意分野があります。

だから、『あなたの願いや想いに合致する政策』を訴えている政治家をあなた自身にぜひじっくりと探してほしいのです。

あなたの命と暮らしを守ってくれる候補者は誰なのか、どうか見つけて下さい。



フジノの「選挙公報」をご紹介します

先日のブログに記したとおり、『選挙公報』はわずか11cm×15cmの小さな原稿スペースしかありません。

そんな狭いスペースにフジノの16年間の想いを込めて書き上げるのは本当に難しかったです。

加えて、手作りの原稿なので、無事に印刷された実物を見てホッとしました。

自分の『選挙公報』が無事にきれいに印刷できていて、本当に嬉しかったです。

藤野英明の選挙公報

藤野英明の選挙公報


(*こちらを印刷して配るのは公職選挙法で禁じられています)

画像では見づらいので全文をご紹介します。

「福祉のまち、よこすか」をめざして
藤野 英明 45才 無所属

今、政治はあなたの信頼を失っています。

けれども僕は市議4期16年間の仕事を通じて、政治が現実を変えられることを証明してきました。

僕は、大切な人を自殺で亡くした為に、政治家になりました。

本来ならば、政治が全力を尽くせば救えたはずの命を守る為です。

自殺対策が無かった横須賀市でゼロから対策を実行し続けた結果、平成28年には自殺の犠牲者数を過去20年で最少に減らす事ができました。

全身全霊で政治家が働けば、様々な困難に満ちた現実も必ず変えることができるのです。
 
11年間、ひとりきりで提案し実現してきた性的マイノリティとされる方々への横須賀市の取り組みも平成30年に全国一位に選ばれ、パートナーシップ制度も始まりました。
 
この16年間、障がい・高齢・ひとり親・こども・外国人、3000件以上のご相談にのってきました。

ともに悩み涙を流し、ともに解決策を考え、議会で提案し、ともに解決を喜んできました。


これからも僕はいつもあなたとともに歩み続けます。

そして、このまちを必ず希望の感じられるまちへ変えていきます。

だから、おれをこきつかえ!

そして次の欄には、このように記しました。

保健・医療・福祉・介護・教育の専門家として
全ての課題にいつも全力で取り組み続けています

  • 自殺対策と精神保健医療福祉がライフワークです。
  • 2050年をみすえた地域まるごとケア(高齢・障がい
・こども・ひとり親・生活困窮・外国人市民など分野を超えて誰もが住み慣れた地域で安心して暮らせる為に保健・医療・福祉・介護・教育を統合)推進
  • 不妊症・不育症治療の支援
  • 流産・死産・新生児死亡へのグリーフケアの充実
  • 小児在宅ケア体制の確立
  • 里親と養子縁組の普及
  • 市立2病院の改革
  • 性的な多様性の保障
  • 反貧困
  • DV・児童虐待の防止
  • 保育の質の向上
  • 学童保育の充実
  • 不登校と社会的ひきこもりの支援
  • 犯罪被害者の支援
  • 特別養護老人ホームの待機者数減少
  • 脱原発・脱被曝

などに取り組んできました。

これからも「命を守る」為に全身全霊で働きます!

これらは全て選挙チラシの内容に対応しています。

最後に、経歴欄です。

  • 追浜生まれ、武小、武中、県立横須賀高校 卒業

  • 早稲田大学 教育学部(臨床心理学専攻)卒業

  • 東宝(株)に5年間勤務(映画興行部、財務部)

  • 上智大学大学院(福祉政策専攻)中退

  • 横須賀市議会議員を4期つとめる

  • 「市議会の質問王」=全41議員中、単独トップ!
     →本会議で市長へ一般質問・個人質問・緊急質問を15年9カ月継続し、登壇回数74回。



  • 精神保健福祉士、日本心理学会認定心理士

  • 認定NPO地域精神保健福祉機構(コンボ)理事
     →精神障がい当事者・家族・支援者ら8000名所属
 2010年から理事をつとめる

以上です!



2018年12月議会・一般質問

藤野英明です。よろしくお願いします。

一般質問に立つ藤野英明

1.障がいのある方々を対象とした本市職員採用試験および「障害者ワークステーションよこすか」採用試験における受験資格を改善する必要性について

障がいのある方々を対象とした本市職員採用試験の受験資格に差別的な項目や欠格条項があることから、改善を求めて僕は歴代市長と質疑を行なってきました。

いくつかは改善されましたが、今も問題が残っています。

一般事務職の採用試験は『身体障がいのある方』だけを対象にしています。

2018年に実施した市職員採用試験でも身体障がいだけを対象にしています

2018年に実施した市職員採用試験でも身体障がいだけを対象にしています


本来、障がいの種類で対象を限定するのは差別なので、僕は2004年から歴代全ての市長に改善を訴えてきました。

上地市長が就任し、新たに知的障がい・精神障がいのある方々を雇用する『障害者ワークステーションよこすか』の導入が今年9月に発表されました。

横須賀市プレスリリース(2018年9月10日)「障害者ワークステーションよこすかの導入について」

横須賀市プレスリリース(2018年9月10日)「障害者ワークステーションよこすかの導入について」


来年度からは知的障がい・精神障がいのある方々も市役所で働くことになります。

常勤職ではないものの、まずは一歩前進と評価したいです。

そして改善されないままの受験資格として「自力での通勤が可能でなければダメ」「介助者なしに職務が遂行できなければダメ」との募集条件があります。

これらは障害者権利条約の求める合理的配慮の観点からも明らかに問題です。

今年に入り、全国的な障害者雇用率の水増し問題がきっかけとなって、ようやくメディアもこの問題を報じるようになりました。

2018年10月26日・東京新聞

2018年10月26日・東京新聞


本市と同じく、中央官庁をはじめ、多くの自治体が「自力通勤可能」「介助者なしに職務遂行可能」の募集条件を課してきたことが厳しく批判されました。

2018年10月26日・神奈川新聞

2018年10月26日・神奈川新聞


厚生労働省も人事院も不適切との見解を示し、厚生労働大臣も不当な差別的扱いを採用条件に付してはならないと明言しました。

適切なサービスを受けながら誰もが自立できることを目指してきたのが我が国の障がい福祉の歴史であるはずです。

そこで伺います。

【質問1】
本市は職員採用試験の受験資格から「自力通勤可能」「介助者なしに職務遂行可能」を削除すべきではないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


新設される『障害者ワークステーションよこすか』についても、僕は9月議会の教育福祉常任委員会で「自力通勤可能」「介助者なしに職務遂行可能」を受験資格に入れてはならないと質問しました。

しかし、課長からは否定的な答弁が返ってきました。これは大いに問題です。

そこで、伺います。

【質問2】
『障害者ワークステーションよこすか』採用試験の受験資格に「自力通勤可能」「介助者なしに職務遂行可能」の条件を設けてはならないと考えますが、いかがでしょうか。


(→市長の答弁へ)


一般質問に立つ藤野英明


もう1つ取り上げてきたのが欠格条項についてです。

これまで職員採用試験では、成年被後見人と被保佐人を試験から排除してきました。

市はその理由として、両者は地方公務員法第16条に定める欠格条項に該当するからと答弁してきました。

しかし、9月議会でも申し上げましたが、本来、成年後見制度は財産管理能力の評価に特化したもので、権利擁護、ノーマライゼーションや社会的包摂を目指したものであり、成年被後見人や被補佐人であることを理由に権利を制限することは社会的排除に当たります。

ようやく、さきの国会において『成年被後見人の権利の制限に係る措置の適正化等を図るための関係法律の整備に関する法律』が提出されました。

新法の概要(内閣府の資料より)

新法の概要(内閣府の資料より)


この新法が成立した場合は、成年被後見人と被保佐人は地方公務員法の欠格条項から削除されることになります。

そこで伺います。

【質問3】
新法成立後はすみやかに職員採用試験および『障害者ワークステーションよこすか』の受験資格における欠格条項から成年被後見人と被保佐人を削除すべきですが、いかがでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)

2.横須賀市パートナーシップ制度の実施について

新聞・テレビ・インターネットなど多数の報道によって、本市のパートナーシップ制度導入の決定が規定事実として全国に伝えられていますが、改めて市議会の場で公式に市長のお考えを伺います。

一般質問に立つ藤野英明


【質問4】
人権施策推進会議から答申を受けて、市長はパートナーシップ制度導入を正式に決断したのでしょうか。


(→市長の答弁へ)


【質問5】
そうであれば、その決断に至った市長の想いをぜひお聞かせ下さい。


(→市長の答弁へ)


一部報道では、「パートナーシップ制度を要綱で作る理由は議会との対立を避けて市長単独でスピード感をもって実施できるから」との表現がありますが、これは市議会と市民のみなさまに誤解を与えるもので、本市には全くあてはまりません。

正確に事実を述べれば、昨年9月議会でパートナーシップ制度導入を求めた僕の一般質問に対して市長は前向きな答弁を行なってから、1年3ヶ月をかけて今回の決断に至っています。

単にスピード感だけを重視すれば答弁の直後に市長決裁で要綱を作ってすぐに制度をスタートできたにもかかわらず、慎重かつ丁寧なプロセスを取りました。

まずは行政内部での検討に始まり、複数の性的マイノリティ当事者団体との意見交換を重ね、さらに大学教授・弁護士・人権擁護委員・民生委員児童委員・当事者団体代表などの専門家と公募市民らで構成される『人権施策推進会議』に対して正式に諮問を行ないました。

同会議も当事者の方々をお招きして意見聴取と質疑を行ない、熱心な議論の末に答申が提出されました。

つまり、先行して導入した他都市からすれば「遅すぎる」と言われるくらいに丁寧なプロセスを経て、市長は決断したのです。

【質問6】
こうしたプロセスを経たことはとても重く、市長の決断には高い正当性があると僕は受け止めていますが、市長ご自身はどのようにお考えでしょうか。


(→市長の答弁へ)


一般質問に立つ藤野英明


多くの報道を通じて、市議会も市民のみなさまも本市のパートナーシップ制度について漠然とは知りつつあると思います。しかし、より正確に具体的なイメージを持てるように、現在想定している内容をぜひご説明下さい。
 
【質問7】
本市がパートナーシップ制度を導入する目的は何でしょうか。差別や偏見の解消や暮らしやすさの保障や、市民の理解につながるのでしょうか。


(→市長の答弁へ)


【質問8】
パートナーシップ制度を利用できる方はどのような条件をお考えでしょうか。


(→市長の答弁へ)


【質問9】
パートナーシップ制度の具体的な流れはどのようなものでしょうか。手続きの場所、必要な書類や費用、要する日数などもご説明下さい。


(→市長の答弁へ)


【質問10】
LGBTs関連施策実施自治体全国トップである本市は、全国から横須賀らしい制度の実現を期待されています。本市独自の取り組みがあればぜひ挙げて下さい。


(→市長の答弁へ)


【質問11】
制度の具体的な内容を記したものが要綱ですが、要綱はいつ頃に発表する予定でしょうか。制度そのものはいつから開始する予定でしょうか。


(→市長の答弁へ)


兵庫県宝塚市ではパートナーシップ制度開始から2年2ヶ月にわたって申請ゼロが続きました。

2018年6月13日・神戸新聞NEXTより

2018年6月13日・神戸新聞NEXTより


これまで当事者の方々が受けてきた差別や偏見の大きさなどを考えれば、申請によってアウティング(暴露)の被害に遭う恐怖感などから誰も申請できない事態は本市でも起こりうることです。

しかし、申請ゼロが続いたとしても制度の存在価値は全く揺らがない、制度が存在することで当事者の存在が否定されず、安心感につながるという大きな意義を持つ、というのが多くの当事者や有識者の評価です。

【質問12】
本市においてもパートナーシップ制度開始後に申請ゼロが続く可能性と、それでも本制度が存在し続けることの意義を、市長はどのようにお考えでしょうか。


(→市長の答弁へ)


要綱案は『人権施策推進会議』ですでに公表されている為、ここからはその要綱案に基づいて質問します。

要綱案第3条では対象を定めており、4つの要件を挙げています。

要綱案第3条「宣誓の対象者の要件」

要綱案第3条「宣誓の対象者の要件」


(1)成年であること、(2)横須賀市民であること、または本市へ転入予定であること、(3)現在結婚していないこと、宣誓者以外の方とパートナーシップ関係が無いこと、(4)民法第734条第1項に規定される近親者でないこと、です。

この4要件を満たせば、誰もが利用できる手続きとしたことを僕は高く評価しています。

一般質問に立つ藤野英明


例えば、対象を同性カップルだけに限定してしまえば、戸籍の変更をしていないトランスジェンダーの方が利用できなくなり、せっかくの制度が新たな排除を生み出してしまうからです。

この要件ならば、バイセクシュアル、クエスチョニング、Xジェンダー、アセクシュアルなどの方々をはじめ、全ての方々が利用可能となります。

さらに、4要件を満たせば誰もが対象となるということは、事実婚状態にある異性カップルや、我が国の戸籍制度への違和感や夫婦別姓を望むなど様々な理由から法的な婚姻をあえて選択しない方々、また様々な事情で選択できない方々も本市の制度を利用できるのです。

これによって、現実に存在している様々な形の家族が包含される制度となりました。

まさに『誰もひとりにさせないまち、横須賀』にふさわしい素晴らしい制度として、『人権施策推進会議』でも、当事者団体からも、さらに全国からも高い評価を受けています。

【質問13】
対象は4要件を満たせば、いわゆる性的マイノリティとされる方々だけでなく、異性カップルや事実婚の関係にある方々など広く全ての方々が利用できる手続とした意義を、市長はどのようにお考えでしょうか。


(→市長の答弁へ)


同性婚が認められていない我が国では、同性カップル等のパートナー関係にあるいわゆる性的マイノリティとされる方々には法的な保護が全くありません。

そこでパートナーを守る為の一手段として、養子縁組が以前から広く活用されてきました。

本来の意に反して法的な親子関係にはなりますが、同一の戸籍に入ることで法的な保護や遺産相続など経済的な利益が守られるからです。

一方、要綱案では「近親者でないこと」を要件としています。これは婚姻制度との類似性からも理解はできます。

しかし、パートナーを守る為に養子縁組を結んできたカップルが多数おられる歴史的経緯を考えると、この要件によって新たな排除が生まれてしまいます。

【質問14】
4要件のうち「近親者でないこと」については、パートナーを守る為に養子縁組を結んだカップルを排除しないように申請者の方々の個別の背景を勘案して運用すべきではないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


要綱案第6条によれば、手続きを終えた方々に『パートナーシップ宣誓受領証』を交付するとしています。

要綱案第6条「受領証の交付」

要綱案第6条「受領証の交付」


この『宣誓受領証』という名称では、本市の同性カップルをはじめとする当事者の方々がその関係を周囲に証明できる公的な書類が無いことで苦しんでいる現状にはそぐわないと言わざるを得ません。

【質問15】
2人のパートナー関係が宣誓されたことを本市が公的に証明するものであることから、交付する書類の名称は『パートナーシップ宣誓証明書』など『証明書』の言葉を含むものとすべきではないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


要綱案第8条では証明書の返還義務を定めており、(1)当事者の意思によりパートナーシップが解消された場合、(2)一方が死亡した場合、(3)一方又は双方が本市域外に転出した場合に証明書を返還しなければならないとしています。

要綱案第8条「受領証の返還」

要綱案第8条「受領証の返還」


けれども、死亡と市外への転出は削除すべきです。

「パートナーが亡くなった時こそ他の遺族との関係や葬儀など様々な実務において証明書が必要になることが多いのに」

と当事者の方々は不安の声を挙げています。

証明書は、生前の2人の関係性を公的機関が証明した唯一の存在です。

行政が想像する以上に故人との心理的なつながりを示す象徴的な存在です。そんな証明書を奪わないでほしいのです。どうかご理解下さい。

市外への転出を削除すべき理由も同じです。

【質問16】
パートナーの死亡と市外への転出については証明書の返還義務から削除すべきではないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


次に、証明書に伴う本市独自の効力について伺います。

一般的にパートナーシップ制度に法的効果は無いものとされていますが、先行自治体の中には独自の取り組みで証明書に効力を与えているまちもあります。

【質問17】
証明書を持つ方々に提供できる新たな取り組みを本市は検討すべきではないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


福祉の世界では『ハウジングファースト』と住まいの重要性を表現していますが、住まいこそ生活の基本です。

そこで本市では、いわゆる性的マイノリティとされる方々の住まい探しに関して、すでに民間の不動産事業者に積極的にご協力を頂いてきました。

次は、本市が新たに市営住宅への入居を可能とすべきです。

この提案は前市長と過去4回も議論を重ねてきましたが、できない理由として納得できる答弁は1度もありませんでした。

前市長には4回も一般質問しました

前市長には4回も一般質問しました


例えば平成28年第1回定例会で僕は、市営住宅条例の上位法である国の公営住宅法第23条第1項で定められていた「法律上の親族でなければ入居資格は無い」、つまり同性パートナーは親族でない為に入居資格が無いという条件はすでに平成24年4月に廃止されていることから、パートナーシップ制度が無くとも、市営住宅条例第6条第1項第2号を削除すればすぐに実現できることを指摘しました。

市営住宅条例


前市長は渋谷区を例に挙げて、条例改正をしなくとも対応できると述べつつも、本市にはパートナーシップ制度の仕組みが無い為に、同条文中の「事実上婚姻関係と同様の事情にある者」に同性パートナーを当てはめることはできないと答弁しました。

しかしこの答弁に基づけば、今回本市がパートナーシップ制度を開始することでその条件が満たされることになります。

実際、三重県伊賀市では市営住宅条例の改正をせずにパートナーシップ制度の開始にあわせて、証明書を持つ方々の市営住宅の応募を認めています。

「伊賀市パートナーシップ宣誓制度Q&A」より

「伊賀市パートナーシップ宣誓制度Q&A」より


【質問18】
本市は、証明書を持つ方々を市営住宅へ入居可能とすべきではないでしょうか。

(→市長の答弁へ)


市内には市営住宅だけでなく県営住宅も存在します。

現在、パートナーシップ制度導入予定の県内自治体は2つしかありませんが、必ずこの動きは県全域へと広がっていきます。

県営住宅への入居に関しても必ず神奈川県は検討せざるを得なくなります。

そこでぜひ本市が口火を切るべきです。

【質問19】
証明書を持つ方々が市内の県営住宅への入居が可能となるよう運用見直しの検討を本市は神奈川県に要請すべきではないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


どれだけ本市を愛していても、転勤をはじめ様々な理由から人は転居を避けることができません。

市内でしか効力を持たず転出により失効してしまう証明書では、利用者に永続的な安心感を与えられません。

そこで、この状況を改善する為に、せめてパートナーシップ制度を先行実施している自治体間だけでも連携して、取り扱いに関する協議を行ない、利用者の不利益を取り除くべきです。

制度を単独の自治体が作るだけのステージから、自治体間連携の新たなステージへと進んでいくべきです。

【質問20】
本市は、類似のパートナーシップ制度を持つ自治体に連携を呼びかけて、自治体間での証明書の取扱いについて協議を行なうべきではないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


「パートナーシップ制度は新たなステージへ進むべき」

「パートナーシップ制度は新たなステージへ進むべき」




続いて、本市職員が証明書を取得した際の福利厚生や人事制度の在り方について伺います。

パートナーシップ証明書を持つ社員に対して、配偶者がいる社員と同様の福利厚生や人事制度の対象とする企業が増えています。

当然、市役所にも同性パートナーは存在していますので、パートナー関係にある職員の福利厚生や人事制度の在り方を法的な婚姻関係にある職員に近づけるよう前市長に一般質問しました。

残念ながら3年前当時はゼロ回答でした。

しかし、今回の制度導入をきっかけに、パートナーシップ証明書を取得した本市職員の福利厚生や人事制度の在り方を市役所が見直すことは、民間企業にも波及していく大きな効果が期待できます。そこで伺います。

【質問21】
証明書を持つ職員は、法的婚姻関係にある方々が受けられる各種休暇、例えば結婚、育児、介護、忌引を取得できるようにすべきではないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


【質問22】
家族の扶養手当は事実婚であっても法律では支給が認められており、本市パートナーシップ制度を利用した職員に対しては扶養手当を支給できるように検討すべきではないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


【質問23】
市役所とは別組織ですが、職員の互助組織である職員厚生会は職員が結婚すると結婚祝い金を支給しています。

本市パートナーシップ制度を利用した職員に対してこの結婚祝い金を支給できるように、職員厚生会に提案していただけないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


【質問24】
配偶者がいる職員に適用される制度に関してその他にも本市パートナーシップ制度を利用した職員に適用できるものが無いか、ぜひ検討していただけないでしょうか。


(→市長の答弁へ)

3.市民が一読して正確に理解できるように、改正男女共同参画推進条例案における定義と条文を改善する必要性について

いわゆる性的マイノリティとされる方々への差別や偏見の解消に向けた取り組みを進めていく為に、男女共同参画推進条例を改正して、新たに「多様な性を尊重する社会を実現すること」を明記する作業が進められています。

新たな条例名は『男女共同参画及び多様な性を尊重する社会実現のための条例』です。

現在パブリックコメント手続きの意見募集を終え、具体的な条文も固まりつつあります。

しかし、この条例案を市民の方々に読んでいただきましたが、「多様な性の尊重」が全く伝わらないという危機的な事態に陥っています。

一般質問に立つ藤野英明

原因は、文言の定義を定めた第2条(1)です。

具体的には、「全ての人が、性別、性的指向、性自認等にかかわらず個人として尊重され、家庭・地域・学校・職業生活など社会のあらゆる分野における活動において、対等に参画し、その個性及び能力を発揮することをいう」という状態を「男女共同参画」と定義しています。

本来この説明を適切に要約すれば『男女共同参画及び多様な性を尊重する社会の実現』とすべきです。

しかし『多様な性を尊重する社会の実現』という言葉を定義からカットしてしまったせいで、条例案全体から「多様な性の尊重」という言葉が消えてしまいました。

行政法務的には意味は変わらないのですが、「多様な性を尊重する社会を実現する」という本市の姿勢は全く伝わらなくなりました。

伝わらなさを示す具体例を1つ紹介します。

「市の責務」を定めた条例案第4条第1項は、

「市は、基本理念に基づき、男女共同参画の推進を市の主要な施策として、総合的に実施する責務を有する」

となっています。

どこにも「多様な性の尊重」が記されていない為、これを読んだ市民の方は「本市に多様な性の尊重を実現する責務がある」とは分かりませんでした。

そこで僕が示した定義の代替案を用いて同じ条文を読み直します。

「市は基本理念に基づき、男女共同参画と多様な性を尊重する社会の実現の推進を市の主要な施策として、総合的に実施する責務を有する」

全く別の内容に変わりました。

こちらこそ改正理由に沿った条文です。

一般質問に立つ藤野英明

そこで伺います。

【質問25】
改正男女共同参画推進条例案中の「男女共同参画」という文言は全て「男女共同参画及び多様な性を尊重する社会の実現」に置き換えるべきではないでしょうか。


(→市長の答弁へ)



上地市長の答弁

【答弁1】
まず、本市は職員採用試験の受験資格から、「自力通勤可能」「介助者なしに職務遂行可能」を削除すべきではないか、についでです。

藤野議員ご指摘の受験資格につきましては、今後、削除します。

このことについては、以前から藤野議員が指摘をされていましたが、障がい者雇用に関する一連の問題が明るみになる中で、この受験資格についても国が不適切と判断したところです。

まさに藤野議員の慧眼に敬意を表して、不適切な状態が続いてきたことには反省をしています。


【答弁2】
次に、『障害者ワークステーションよこすか』採用試験の受験資格に、「自力通勤可能」「介助者なしに職務遂行可能」の条件を設けてはならないことについてです。

来年度新設する『障害者ワークステーションよこすか』についても、「自力通勤可能」「介助者なしに職務遂行可能」の条件は、当然、設けないことにします。


【答弁3】
次に、新法成立後は、すみやかに職員採用試験および『障害者ワークステーションよこすか』の受験資格における欠格条項から、成年被後見人と被保佐人を削除すべきかについてです。

こちらについても藤野議員が以前から指摘をされておりましたが、新法が今国会で審議されているところからも、議員に先見の明があったと言わざるを得ないと思っています。

しかしながら、新法の施行期日が交付の日から6か月となっていますので、本市の受験資格についての削除については、手法や時期も含めて適切に対応をしていくつもりであります。


【答弁4・5】
次に、人権施策推進会議から答申を受けてパートナーシップ制度の導入を正式に決断したのか。その決断に至った想いについて併せて回答いたします。

あらゆる差別を無くしたいということは、私の政治信条だった為に、パートナーシップ制度の導入は、多様性を認め合う社会の実現、さらに当事者の方の暮らしやすさの保障のほか、多くの市民に対して、性の多様性に対する理解を広める効果もあって、今回、人権施策推進会議からの答申を受け、改めて正式に導入を決めました。


【答弁6】
次に、決断したプロセスに対する考え方についてです。

様々な意見や考えがあるなかで、できるだけ丁寧なプロセスを経て決断をしたいと思っていました。

第三者機関である人権施策推進会議において、性的マイノリティ当事者の方からは意見を聴取するとともに、活発な審議をしていただきました。

人権施策推進会議や、当事者の方々の意見を踏まえた答申は、非常に意義があって重いものと感じています。


【答弁7】
次に、本市がパートナーシップ制度を導入する目的についてです。

性的マイノリティの方は一般的に人口の約3%から5%と言われていますが、その多くは深刻な困難を感じている実態が明らかになっています。

困難の背景には、「性別は男女のみであり、恋愛対象は異性のみ」という人々の意識があって、性的マイノリティに対する理解が進んでいないと考えられます。

本市では性の多様性を尊重する様々な施策を進めてきましたが、さらにパートナーシップ宣誓制度を導入することにより、性の多様性に対する社会的な意識の変化が進み、日常生活において、深刻な困難を抱えている性的マイノリティの方の生きづらさを少しでも少なくしていきたいというふうに考えます。


【答弁8】
次に、パートナーシップ制度を利用できる方の条件についてです。

人権施策推進会議に制度概要案として宣誓をできる方をお示ししましたが、答申を受け現在検討中であります。

当事者の方々からの御意見を踏まえ、より良い内容にしたいと考えています。


【答弁9】
次に、パートナーシップ制度の具体的な流れについてです。

宣誓の具体的な流れについては、当事者の方がパートナーシップ宣誓書を市に提出して、証明書の交付を受けることになります。

宣誓場所は、プライバシー保護の為に、市役所会議室またはデュオよこすかを想定しており、年末年始を除く、土日祝日を含む、毎日9時から17時までの間の受付とします。

必要書類は、住民票の写し、戸籍抄本など独身がわかる書類、本人確認できるものなどをお持ちいただきます。

費用は無料で、即日交付を考えています。

なお、場所等の確保の為に、事前予約制にする予定です。


【答弁10】
次に、パートナーシップ制度における本市独自の取組みについてです。

当然のことながら、当事者の方々からのご意見を踏まえ、制度設計をして、より良い内容にしたいと考えています。

性的マイノリティとされる方々のみならず、事実婚の方々や法的な婚姻は望まないがパートナーシップを公的に証明して欲しい、という方も申請できる制度にはしたいと考えています。


【答弁11】
次に、要綱の発表時期と制度の開始時期についてです。

先進自治体の事例の研究を進めており、また、当事者のみなさまの意見を伺いながら制度設計を行ない、平成31年3月議会に要綱案と制度概要をお示ししたいと考えています。

その上で、平成31年4月の制度導入をぜひめざしたいと考えます。


【答弁12】
次に、申請ゼロが続く可能性と、それでも本制度が存在し続けることの意義についてです。

パートナーシップ宣誓制度は、当事者本人の自由な意見、意思で宣誓するものであるので、申請がゼロということもありえるのではないかと考えます。

それでもこの制度が横須賀市にあるということは、多様性が認められて、様々な方たちが生きづらさを解消できる可能性があることを示すことにつながり、大きな意義があると思っています。


【答弁13】
次に、異性カップルや事実婚の関係にある方々など、広く全ての方々が利用できる手続きとした意義についてです。

全ての差別や偏見を無くして、誰もひとりにさせないまちにするということは、私の究極な目標であります。これは政治家としてでもあるのですが。

その為にも、多様性を認め、全ての市民の方々がこのまちで暮らして良かったと思えることが重要であって、広く全ての方々が利用できるパートナーシップ制度は大変意義深いものではないかと考えます。


【答弁14】
次に、パートナーを守る為に養子縁組を組んだカップルを排除しないよう、申請者の方々の個別の背景を勘案して運用すべきではないか、ということについてです。

藤野議員ご指摘のとおり、申請者の方々の個別の背景を勘案して運用できるようにしたいと考えます。


【答弁15】
次に、交付する書類の名称は証明書の言葉を含むものとすべきではないか、についてです。

その方向で検討したいというふうに思います。


【答弁16】
次に、パートナーの死亡と市外への転出については、証明書の返還義務から削除すべきではないかについてです。

パートナーが亡くなられた場合の取り扱いについては、藤野議員がご指摘のような事例があることは当然、想定されますので、返還を要しない方向で検討していきます。

市外に転出する場合は、あくまで横須賀市の制度なので、他の自治体の市民に対して運用することは難しいのではないかと考えます。


【答弁17】
次に、証明書を持つ方々に提供できる新たな取り組みを本市は検討すべきではないか、についてです。

制度導入を全庁的に周知するとともに、制度の要綱や制度概要が固まる段階で、本市のパートナーシップ宣誓制度を活用できる行政サービスについて、全庁的に検討する予定です。


【答弁18】
次に、証明書を持つ方々を市営住宅に入居可能とすべきではないかです。

本市でパートナーシップ関係にあると認められた方々が、市営住宅に入居を希望した場合、特に条例の改正を行わなくても入居は可能であると考えています。


【答弁19】
次に、証明書を持つ方々が県営住宅への入居が可能となるよう、神奈川県に運用見直しの検討を要請する必要についてです。

本市のパートナーシップ制度の取り組みについて広く理解を求めていくことは、非常に大切なことではないかと考えます。

神奈川県にも、本市の取り組みについて機会を捉えて説明、紹介、理解を求めていきたいと考えます。


(*この提案は2019年11月の県営住宅募集から実現しました。詳しくは2019年11月13日のブログ記事をご覧下さい)


【答弁20】
次に、自治体間での証明書の取り扱いについての協議についてです。

パートナーシップ制度についてはまだ、全国で9自治体だけが導入している制度です。

まずは横須賀市のパートナーシップ制度が順調に運用され、当事者の皆さまにとって、よりよい制度になることを目指していきたいと考えています。


【答弁21】
次に、証明書を持つ職員が、法的婚姻関係にある方々が受けられる各種休暇を取得できるようにすべきではないかについてです。

証明書を持った職員が、婚姻関係にある職員が受けている各種休暇の取得を可能とする提案につきましては、パートナーシップを形成した職員の共同生活を支援する観点から必要ではないかと考えます。

パートナーシップ制度を利用した職員への適用範囲につきましては、各種休暇の趣旨を踏まえ、制度検討を進めてまいりたいと思います。


【答弁22】
次に、本市パートナーシップ制度を利用した職員に対して、扶養手当を支給できるように検討すべきではないかについてです。

事実婚の場合の扶養手当については、事実婚が客観的な事実として確認できれば、その他の認定の為の条件は法律婚と同様として、支給対象としています。

パートナーシップ制度を利用した職員に対して、扶養手当を支給することについては、事実婚と同様に支給できるのか、今、検討していきたいというふうに考えています。


【答弁23】
次に、パートナーシップ制度を利用した職員に対して結婚祝い金を支給できるように職員厚生会に提案することについてです。

藤野議員がおっしゃるとおり、職員厚生会は市役所とは別組織ですので、私から厚生会に提案をしていきたいと考えます。


【答弁24】
次に、配偶者がいる職員に適用される制度に関して、その他にも本市パートナーシップ制度を利用した職員に適用できるものがないか検討することについてです。

配偶者がいる職員に適用される制度で、本市パートナーシップ制度を利用した職員に適用できるものがないかについては、今後、他都市の事例も参考にしてぜひ検討していきたいと考えます。


【答弁25】
次に、改正男女共同参画推進条例案中の、「男女共同参画」という文言を全て「男女共同参画及び多様な性を尊重する社会の実現」に置き換えることについてです。

現在の条例改正案は、男女共同参画審議会が作成した案となります。

今回頂いた御意見につきましては、パブリックコメントにおいて頂いた意見と併せて、男女共同参画審議会において答申をまとめる中で再度、審議をさせていただければと考えています。

私からは以上です。




※再質問(市長との一問一答方式でのやりとり)は後日文字起こしをしてから掲載いたします



性的マイノリティ当事者だけでなく事実婚の方々も横須賀市パートナーシップ制度を利用できる意義は何か?養子縁組を結んでいるパートナーを排除しない制度を!/市長に行なう質問の発言通告書を紹介します(その3)

前の記事から続いています)

フジノの一般質問の発言通告書を紹介します(その3)

一般質問をする為にはあらかじめ質問の趣旨を記した『発言通告書』を提出します。

発言通告書の表紙

発言通告書の表紙


横須賀市が新たに来年4月スタートを目指している『パートナーシップ制度』についての質問の続きです。

ここからは、具体的な要綱案に対して質問をしていきます。

すでに『人権施策推進会議』には、制度の具体的な中身を記した要綱案が示されて意見交換がスタートしています。

横須賀市パートナーシップの宣誓の取扱いに関する要綱(案)
横須賀市パートナーシップの宣誓の取扱いに関する要綱(案)

横須賀市はすでに当事者団体の方々とも要綱案について意見交換を行なっています。

ここから先はもっぱらフジノの長年望んできた『実現すべきこと』についてを主に質問として取り上げています。

(5) 対象を同性カップルに限定せず、4要件を満たせば全ての方が利用できる手続とした意義について

要綱案第3条では、(1)成年であること、(2)横須賀市民であること、または本市へ転入予定であること、(3)現在結婚していないこと、宣誓者以外とパートナーシップ関係がないこと、(4)民法第734条第1項に規定される近親者でないこと、の4要件を全て満たした方は誰もが申請可能と定めている。

【質問13】
ア 4要件を満たせば、いわゆる性的マイノリティーとされる方々だけでなく、異性カップルや事実婚の関係にある方々など広く全ての方々が利用できる手続とした意義を、市長はどのようにお考えか。



(6) 4要件のうち「民法第734条第1項に規定される近親者でないこと」の規定は、パートナーを守るために養子縁組を結んだカップルを排除しない運用とする必要性について

同性婚がない我が国では同性カップル等への法的な保護が全く無い。

その為、あえて養子縁組を結ぶことでパートナーを相互に守る手段がとられてきた歴史的経緯がある。

養子縁組を結んだ方々は戸籍上は親子関係にあり近親者の扱いとなるが、本市のパートナーシップ制度から決して排除してはならない。

【質問14】
ア 4要件のうち「近親者でないこと」については、パートナーを守るために養子縁組を結んだカップルを排除しないように申請者の個別の背景を勘案して運用すべきではないか。



(7) 手続を受けた方々に本市が交付する書類の名称について

要綱案第6条では手続終了後に『パートナーシップ宣誓受領証』を交付するとしているが、この名称では当事者の願いに沿っていない。

【質問15】
ア 2人のパートナー関係が宣誓されたことを本市が公的に証明するものであることから、手続を受けた方々に交付する書類の名称は『パートナーシップ宣誓証明書』など『証明書』の言葉を含むものとすべきではないか。



(8) 証明書の返還義務について

要綱案第8条では証明書の返還義務を定めており、(1)当事者の意思によりパートナーシップが解消された場合、(2)一方が死亡した場合、(3)一方又は双方が本市域外に転出した場合、としている。

しかしパートナー死亡時こそ証明書は必要であり、たとえ本市を転出しても証明書を所有することによる心理的な安心感を奪うべきではない。

【質問16】
ア パートナーの死亡と市外への転出については証明書の返還義務から削除すべきではないか。

質問はまだ続きますので、次の記事に続きます。



フジノの長年の想いをぶつけます

制度の実現が来年4月と近づいてきた今、より良い制度にしたいと強く願っています。

フジノがパートナーシップ制度を正式に提案したのは2013年ですが、その前からずっと考えてきたことがたくさんあります。

例えば、市民のみなさまはイメージできないかと思いますが、同性カップル等の方々に全く法的な保護が無い現実があり、少しでもパートナーを守る為にあえて『養子縁組』を結んでいる方々がたくさんいらっしゃいます。

あえて『親子』になることで、法的な保護が少しだけ得られるようになるからです。

本当は『配偶者』になりたいのに同性婚が認められていない我が国では『養子縁組』を選んだ方々がたくさんいらっしゃるんです。胸が痛みます。

そして、全国にこれだけ多くの方々がパートナーを守る為に養子縁組を結んでいる現実があるのに、パートナーシップ制度を実施している9自治体の多くが民法第734条第1項に準じて近親者のパートナーシップ制度の利用を禁じています。

フジノは反対です。

渋谷区は養子縁組を解消すればパートナーシップ制度を利用できるとしています。

パートナーシップ制度には何の法的な効果も保護も無いのに、あえて『養子縁組』を解消する方がいるでしょうか?

フジノは、『養子縁組』を結んでいる方々がそのままパートナーシップ制度を利用できるようにすべきだとずっと願ってきました。

2つは全く別のもので法的に問題は全くありません。

果たして横須賀市は養子縁組を結んでいる『近親者』の扱いをどうするか。

その他にも、何故、証明書の返還義務としてパートナーの死亡時を入れねばならないのか。

何故、市外に転出したら証明書を返還せねばならないのか。

質問時間が20分しか無いので、今回は質問項目に入れられなかった想いもたくさんあります。

絶対により良いパートナーシップ制度を実現したいです。

次の記事に続きます)



2018年6月議会・一般質問

藤野英明です。よろしくお願いします。

2018年6月議会の一般質問に立つ藤野英明

1.日本語での119番通報が困難な外国の方に多言語で24時間対応できる「三者間同時通訳システム」を導入する必要性について

もともと国際色の強い本市ですが、今後さらに日常的に外国の方々が増えていきます。

多様な歴史と文化のバックグラウンドを持つ人々が共に暮らすまちは柔軟で強いまちであり、横須賀再興の為にも『多文化共生のまち』へ進化していかねばなりません。

さきの予算議会では、従来の日本人市民中心の対応では不十分であることを問題提起して、外国の方々も地域の担い手として、安心して安全に本市で暮らしていかれるように、市民の暮らしも、行政の在り方も変わっていく必要性について市長と質疑を交わしました。

同じ問題意識から、今回は日本語での119番通報が困難な外国の方が緊急時にも安心して医療へアクセスできるようにする為に多言語で24時間対応できるシステムを提案します。

現在、本市は米海軍横須賀基地の『急派センター』に通訳を依頼することで24時間365日体制で英語による119番対応ができています。

また、本市の救急隊は翻訳アプリ『救急ボイストラ』をインストールしたタブレットを配備しており、話しかけると15ヶ国語で翻訳されるようになっています。

つまり、英語圏の方々の通報と、救急隊にアクセスできた後の15ヶ国語対応はできています。

しかし、英語以外で119番通報を行なう方々への対応が抜け落ちています。

それを解決するのが、多言語で24時間対応できる『三者間同時通訳システム』です。

外国語で119番通報が入った場合に、消防本部が民間の電話通訳センターにつないで、通報した外国の方と消防とのやりとりをオペレーターに同時通訳してもらう仕組みです。

運営費用も年間数十万円程度で済みます。

国もこのシステムの有効性を認めており、2020年までに全国全ての自治体での導入を目指しています。

導入を加速化させる為に2017年度からは地方交付税措置も取りました。

導入済みの自治体は増えつつあり、2016年は全市町村の18%から2017年度中には24%へと増える見込みです。

【質問1】
そこで本市も『三者間同時通訳システム』」を早急に導入すべきではないでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)

2.来年度開設予定の不妊専門相談センターの在り方について

妊娠・出産は奇跡の連続で初めて実現します。

しかし世間の認識はいまだに

「妊娠すれば誰もが健康な赤ちゃんを産むもの」

といった誤った認識のままです。

不妊・不育の当事者はマイノリティ扱いをされていますが、我が国では6組に1組が不妊カップルです。

また、2013年に生まれたこどもの24人に1人が生殖補助医療(以下ARTと略)のおかげで生まれました。

不妊・不育はすでに国民全体のテーマなのですが、専門的な相談支援も極めて不足しています。

本市では、新たに『不妊専門相談センター』の2019年度開設を目指して検討をスタートしています。

センター設置によって、当事者の悩みが軽減され、全く知られていない不妊・不育やARTの現実が正しく世間に理解されることを期待します。

さらに、治療からの卒業、養子縁組・里親制度のさらなる普及、流産・死産とグリーフケアの必要性など、センターは重要な役割を果たす存在となりうる為、その在り方について、質問します。

(1)機能と名称について

【質問2】
すでに本市では不妊症だけでなく不育症の相談も受けてきましたので、当然センターにおいても不育症の相談も受けるべきですが、いかがでしょうか。


(→市長の答弁へ)


【質問3】
不育症の相談も受けることがはっきり分かるように、名称は『不妊・不育専門相談センター』とすべきではないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


(2)運営形態について

センターといっても新たに建物を作る訳では無く、『専門的な相談支援機能』を持つ新たな係をこども育成部の中に作るのが良いと思います。

先行してセンターを開設した川崎市では運営を外部委託しました。

川崎市は(社)川崎市看護協会に外部委託している

川崎市は(社)川崎市看護協会に外部委託している


しかし本市は外部委託すべきではありません。

『専門性の高い相談支援』を実現する為に、必ず外部から専門医や認定看護師を招いて市民への専門的な相談支援を担って頂くと共に、市民に最も身近な存在である保健師・助産師に正確な情報や最新の知識を蓄積して日常的に相談にのれる力をつけてもらう為に、スーパーバイズも受けられるようにすべきです。

【質問4】
センターの運営形態は、市民がいつでも相談できるようにこども育成部内への常設とし、専門家と本市職員による『専門性の高い相談支援』を実現すべきではないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


(3)相談支援機能の在り方について

国がセンターに求める機能は3つあります。

1つ目は、充実した相談支援機能です。

先行してセンターを開設した神奈川県と横浜市は月2~3回平日のみ、相模原市は月1回平日のみ、川崎市では月1回土曜日のみで、少なすぎます。

本市には特定不妊治療・不育症治療の専門医療機関が存在しておらず、市外の専門医療機関を予約しても初診まで1カ月近く待たねばならない現状からも、センターはまず最初の相談先となることが予想されます。

【質問5】
したがって、本市は必要な方が求めるタイミングで相談できるように平日・土日も毎日相談を受けられる体制とすべきではないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


【質問6】
また、相談形態は面接・電話・メールなど多様な方法を可能とすべきではないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


(4)正しい情報の普及啓発の拡充と、当事者の声の必要性について

センターに求められる2つ目の機能は、専門家による不妊・不育の正しい情報やARTの実情などを周知する為に定期的に講演会などを開催することですが、これまで本市は年1回は実施してきました。

2017年度に実施した不妊に関するセミナー

2017年度に実施した不妊に関するセミナー


【質問7】
センターの開設にあたっては参加しやすさを向上させる為に、さらに回数を増やすなどの取り組みが必要ではないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


専門家に加えて、当事者のみなさまが必要としているのは『先輩当事者の声』です。

【質問8】
実際に治療を受けてこられた当事者の方々に、ご自身の体験をお話ししていただく機会も設けるべきではないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


(5)当事者会・交流会への支援機能の必要性について

センターに求められる3つ目の機能は、当事者会や交流会への支援です。

県内のセンターでは、当事者会などの開催は行なっておらず、専門医療機関から派生した民間団体などの紹介にとどまっています。

本市には専門医療機関も民間団体もありません。

【質問9】
そこでセンター開設にあたっては、当事者会の開催や治療経験者との交流の場も設けるべきではないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


2018年6月議会の一般質問に立つ藤野英明


ここからは僕が当事者の方々と出会ってきた中で必要だと考えている取り組みを提案します。

(6)治療を始める前から卒業を視野に入れられる相談支援、卒業を考えておられる人・卒業した人に寄り添える機能の必要性について

治療には様々な限界があり、妊娠・出産に至らずに卒業する方々も多いです。

年々治療を受けられる年齢が上がっていることから「ここまで頑張ったのだから今さらやめられない」という方や、治療の失敗からうつ状態になった方もおられます。

治療の長期化は治療費の高額化も意味しており、生活の破たんも起こっています。

夫婦の孤立が深まり離婚するケースも多々あります。

治療の卒業にまつわる現実に当事者はとても苦しんでいます。

本来こうした事態を防ぐ為に、治療を開始する前の段階から専門医療機関が、夫婦に対して漠然とでも

「治療はどのくらいの期間続けるか」

「妊娠しなかったらどうするか」

を考えられるカウンセリング的な支援をすべきですが、現状では、ほぼありません。

【質問10】
そこで、センター設置に際しては治療開始前から卒業も視野に入れた相談を行なう、卒業への葛藤に寄り添う、卒業後のケアも行なうなどの機能も
検討すべきではないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


(7)相談と同時に養子縁組・里親制度を周知する必要性について

センターには、相談と同時進行で養子縁組・里親の選択肢を考えられる体制を作るべきです。

治療の現場では、結果が出るまでどこまでも続けるか諦めるかの二者択一しかありません。

日本は不妊治療回数が世界一多い国ですが、養子縁組はほとんど普及していません。

アメリカや北欧では、こどもを持つ為の選択肢として不妊治療と同じくらい、養子縁組が一般的です。

日本には『生みの親』のもとで育つことができないこどもが約4万6000人もいます。

そこでこの現実をともに解決する為に、相談とともに養子縁組・里親制度について情報提供を行なうのです。

本市は『特別養子縁組成立数20組』の目標や、里親開拓と委託の推進を掲げていることから、先の予算議会の委員会質疑で児童相談所にはすでにこの提案を行ないましたが、改めて市全体の取り組みとして提案します。

日本は血縁にこだわる風土がありますが、民間の養子縁組仲介団体が調査した結果、『育て親』として待機している全員が実は不妊治療の経験者でした。

治療を通じて、自分たちの望みは『遺伝的つながりのある妊娠をすること』ではなく『こどもを育てること』『親になること』だと明確になる人も多いです。

しかし、長年の治療を卒業した後に初めて制度を知っても、例えば特別養子縁組などは年制制限にかかってしまうことがあります。

子育てには体力が必要ですし、こどもが成人するまでは働いていられる年齢である事が望ましいことから、特別養子縁組には児童相談所も民間団体も年齢制限を設けているのです。

里親登録をしても、こどもとすぐに出会えるとは限りません。

「治療を始める前に知っていれば」との後悔の声もお聞きしてきました。

【質問11】
そこでセンターには、相談と同時進行で養子縁組・里親制度について知って頂く機能を検討すべきではないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


(9)グリーフケア体制の構築について

流産と死産は世間に知られないだけで本当にたくさん起こっています。

研究によれば、妊娠歴のある女性のうち約4割が流産を経験しており、50人に1人が死産を経験していました。

家族や友人にも話せず、さらに周囲の無知からくる言動によって、妊婦も夫も孤立して苦しんでおり、グリーフケアを受けられる仕組みが必要です。

【質問12】
現在こども育成部の『親子支援相談事業』でわずかに死産の相談を聴いている実績がありますが、市のホームページなどには流産や死産の悲しみをお聴きしますと明記していません。

ぜひこれは今すぐに明記していただけないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


【質問13】
また、センターには、死産や流産を経験した方々と配偶者等がグリーフケアを受けられる機能を検討すべきではないでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)

3.LGBT関連施策数ランキングで全国自治体トップに本市が選ばれた結果を受けて

(1)市長の感想と今後の意気込みについて

LGBTなどいわゆる性的マイノリティに関する施策が全国で最も多い自治体は横須賀市であるとの調査結果が5月7日に発表されて、メディアで大きく報じられました。

2018年5月8日・朝日新聞デジタルより

2018年5月8日・朝日新聞デジタルより


2018年5月8日・神奈川新聞より

2018年5月8日・神奈川新聞より


この10年間、本市の性的な多様性を保障する取り組みを提案してきた者として僕は、市の歴代市担当者のみなさまに敬意を表するとともに、当事者のみなさまに心から感謝を申し上げたいと思います。

2018年6月議会の一般質問に立つ藤野英明


【質問14】
まず、この結果を受けてどうお感じになったか、上地市長の率直な感想をお聞かせ下さい。


(→市長の答弁へ)


歴代市長の中で最も人権意識が高く、多様性ある社会を実現することへの想いが強いのは上地市長だと僕は感じており、今後も本市はさらに前進していくのだと確信しています。

【質問15】
上地市長の、性的な多様性の保障に関する今後の意気込みを改めてお聞かせ下さい。


(→市長の答弁へ)


(2)市内の当事者のみなさまに本市の取り組みを周知する必要性について

これまで僕に協力をしてきて下さった当事者の方々は本市の先進的な取り組みを知っていたので、全国トップとの報道にも全く驚きませんでした。

しかし、報道を通じて初めて僕に連絡をくれた当事者の方々は「横須賀がこんなにがんばっていたとは知らなかった」と驚き、「どんな取り組みをしているのか教えてほしい」と尋ねられました。

確かに今まで本市はまず着実に取り組みを進めることを最優先して「取り組みを広く知ってもらう」という視点はとても弱かったと気づかされました。

素晴らしい取り組みをしていても、当事者のみなさまに知られていなければ実施していないのと同じです。

そこで街頭キャンペーンの実施を提案します。

1990年5月17日にWHOが精神疾患のリストから同性愛を外したことを記念して、毎年5月17日は『LGBT嫌悪に反対する国際デー』、日本では『多様な性にYESの日』として全国で街頭キャンペーンなどが行なわれています。

【質問16】
本市でも有志によって今年で4回目の街頭キャンペーンを行なったところですが、これを本市の主催として、広く市民を対象に、性的な多様性への理解を広げ、本市の取り組みを周知すべきではないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


(3)全国の当事者のみなさまに本市の取り組みを周知する必要性について

今回の報道を受けて、全国の当事者の方々や自治体関係者が本市の取り組みに注目しています。

広く全国に、本市をもっと知ってもらうべきです。

そこで『東京レインボープライド』(以下『TRP』と略)へのブース出展を提案します。

毎年ゴールデンウィークを『プライドウィーク』と名付けて都内で様々なイベントを開催しています。

『TRP』とはこの最後の2日間、代々木公園で開催される国内最大のプライドフェスティバルで、今年の来場者は15万人にのぼりました。

最終日のプライドパレードには7000人が参加しました。

『TRP』には毎年200近いブースが出展しており、当事者団体、NPO、企業、大使館に加えて、性的な多様性を保障する取り組みに先進的な国内の自治体もブースを出展しています。

「東京レインボープライド2018」に出展した大使館・自治体

「東京レインボープライド2018」に出展した大使館・自治体


今年は国立市と渋谷区が出展しました。

全国から訪れる15万人もの方々に取り組みを知ってもらえる重要な機会です。

【質問17】
そこで、本市も『TRP』にブースを出展し、本市の取り組みや魅力を全国に対して知ってもらう良い機会とすべきではないでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)

4.同性カップル等パートナーが現在も利用できる制度の存在とその周知の必要性について

本市では今年度から『人権施策推進会議』において同性カップル等のパートナーシップ制度の導入について議論をスタートします。

しかし仮に本市が制度を導入したとしても、あくまでも自治体が同性カップル等の存在を公的に認めただけのもので同性婚ではありません。

つまり、法的な効果は何もありません。

国が同性婚を定めるまでは、今後も法的な婚姻関係にある男女の夫婦と比べて
同性カップル等のパートナーへの差別的な扱いと不利益が続くことになります。

これまでも本市は、同性カップルの方々への実質的な不利益を無くす取り組みを続けてきました。

そこで今回の質問では、既存の制度を活用することで共同生活を営む上での不利益を解消できる仕組みを確認し、その周知を求めます。

(1)同性カップル等の同一世帯の住民票の作成について

婚姻届けを出した男女は、一般的に、同一世帯の住民票に入っています。

一方、僕の知人もそうなのですが、ほとんどの同性カップルは何年間も同じ家に暮らし生計を同じにしているのですが、それぞれが別々の住民票を作っています。

「法的な婚姻関係に無いから同一世帯の住民票を作れない」

と誤解しておられるのです。

けれども、同一世帯の住民票を作成する前提は「生計が同一か否か」ということしかありません。

ですから、婚姻届けを出していない『事実婚の男女』も未婚の夫または妻の続柄欄を使用して同一世帯の住民票を作ることができます。

そこで伺います。

【質問18】
生計が同一の同性カップル等パートナーの一方を世帯主として、もう一方を同居人とする続柄欄のある同一世帯の住民票を作成できるはずですが、いかがでしょうか。


(→市長の答弁へ)


(2)同性カップル等の国民健康保険への加入について

国民健康保険についても伺います。

【質問19】
同一世帯の住民票登録をすれば、同性カップル等のパートナーは当然、同一世帯者として国民健康保険に加入できるはずですが、いかがでしょうか。


(→市長の答弁へ)


これを知らない同性カップル等のパートナーは保険料の支払いで不利益を受けています。

国民健康保険は世帯ごとの収入をもとに保険料を算定しますので、同性カップル等が別々の単身世帯として支払う場合、基礎賦課額、後期高齢者支援金等賦課額、さらに40歳以上であれば介護納付金分、この全てを2世帯分払わねばなりません。

【質問20】
2人が別々の単身世帯として支払う場合と同一の世帯として支払う場合とでは、年額どれだけ保険料に差が出るのでしょうか。


(→市長の答弁へ)


(3)同性カップル等の生活保護の受給について

僕が性的な多様性の保障に深く関わり始めたのは、当事者の方々に自殺、自殺未遂、自傷行為が大変多いことを知ったからでした。

中には同性カップルの双方が精神疾患の為に働けず、十分に食事をとれていない方もいらっしゃいました。

そこで、最後のセーフティーネットである生活保護について確認します。

生活保護法第10条において、保護は『世帯』を単位としてその要否及び程度を定めるものとすると定めています。

1961年4月1日厚生事務次官通知に基づく行政解釈でも

「同一の住居に居住し、生計を一にしている者は、原則として、同一世帯員として認定すること」

と明確にしています。

これは『世帯単位の原則』と呼ばれるもので、血縁関係や婚姻関係に無くても、実態として世帯が同じであれば、いわゆる事実婚の場合も要否判定・支給がなされてきました。

【質問21】
したがって、共に暮らし生計を一にしている同性カップル等のパートナーは同一世帯員として生活保護の要否判定・支給がなされるはずですが、いかがでしょうか。


(→市長の答弁へ)


(4)現在も同性カップル等が利用できる制度だと周知する必要性について

あえて確認の質問をしましたが、この3つはパートナーシップ制度が無い現在も同一世帯と認定されれば当然利用できる制度です。

けれども、この事実が当事者のみなさまには全く知られていません。

僕が同性カップルの方々にこれらをお伝えしたところ、みな驚き、ぜひ同一住民票を作りたいとおっしゃいました。

【質問22】
現実に不利益を受けている当事者の方々に対して、こうした制度が利用できることを周知すべきではないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


(5)同性カップルも里親になれることをホームページなどに明記する必要性について

昨年9月議会における市長との質疑を通して、本市は同性カップルも里親になれる旨の答弁がありました。

けれども、やはり広く市民に広報されなければ、申請にはつながりません。

今年3月の埼玉県議会では、県知事がホームページへの明記を約束し、現在、埼玉県のホームページでは里親制度Q&Aのコーナーで「単身者や同性カップルでも里親になれますか」というQ&Aできちんと明記されています。

埼玉県ホームページ「里親制度Q&A」より

埼玉県ホームページ「里親制度Q&A」より


たかがQ&Aと思われるかもしれませんが、同性カップルが里親になれると明確に広報されたことは里親になりたい同性カップルにとっては大きな朗報です。

本市のホームページの『里親になるには』のコーナーがありますが、最低限度の4項目しか示されていません。

横須賀市ホームページより

横須賀市ホームページより


何度読んでもこれだけでは僕自身も自分が里親になれるのか全く分かりませんでした。

【質問23】
そこで、本市ホームページも埼玉県のQ&Aのように里親申請を迷っておられる方々が読んで「これならば自分も里親になれるかも」と参考にできるように、分かりやすく充実した内容に改善していただけないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


【質問24】
その際には、同性カップルも対象だと分かるように明記していただきたいのですが、いかがでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)


以上で一問目を終わります。

再質問は一問一答形式で行ないます。



上地克明市長の答弁

【答弁1】
まず、日本語での119番通報が困難な外国の方に多言語で24時間対応できる『三者間同時通訳システム』を導入する必要性についてです。

ご提案の119番通報の『三者間同時通訳システム』につきましては、来年度の導入を目指して、すでに三浦市と葉山町と検討を始めています。

外国人の方々からの119番通報に適切に対応できるよう、消防指令システムの向上を図ってまいります。


【答弁2】
次に、すでに本市は不妊症だけではなく不育症の相談も受けてきたので、当然センターにおいても不育症の相談を受けることについてです。

不育症につきましては従来より医療費の公費助成や相談事業を実施してきましたので、センター開設後も引き続き継続する予定です。


【答弁3】
次に、不育症の相談も受けることが明確に分かるように、名称は『不妊・不育専門相談センター』とすることについてです。

『不妊専門相談センター』という名称は国庫補助事業としてつけられている事業名ですので、設置する際にはご提案も含めてふさわしいセンターを検討したいと考えます。


【答弁4】
次に、センターの運営形態は外部委託ではなく、市民がいつでも相談できるようにこども育成部内への常設とし、専門家の招聘と本市職員による専門性の高い相談支援を推進することについてです。

『不妊専門相談センター』での実施業務は、現在実施している相談業務や講演会などを整理してこども育成部内で行なうことを想定していて、専門家の力も借りながら専門性の高い相談支援を実現するよう努めてまいります。


【答弁5】
次に、本市には特定不妊治療・不育症治療の専門医療機関が無い為、本市のセンターは平日・土日も毎日相談を受けられる体制とすることについてです。

センターはこども育成部内に開設しますので、平日は毎日相談できる体制とする予定です。

土日の相談は専門医の確保が難しいこともあり、現在実施している相談事業でも対応ができていない状況ですので、講演会やセミナーなどを休日に行ない、その中で個別相談の時間を設けるなどして、対応をぜひ工夫をしていきたいというふうに考えます。


【答弁6】
次に、面接・電話・メールなど多様な相談形態を可能とすることについてです。

現在も市のホームページやパンフレットを見て、電話やメールで相談される方への対応は行なっていますが、今後も不妊専門相談センター専用ダイヤルの設置などより相談しやすい体制を検討してまいりたいと思います。


【答弁7】
次に、センターの開設に際して、講演会などへの参加しやすさを向上させる為に開催回数を増やすなどの取り組みについてです。

現在、不妊・不育をテーマとした講演会以外にも妊娠をテーマとしたセミナー等を実施しています。

これらの様々な講演会やセミナーを活用して、不妊・不育の情報の普及啓発を幅広く行なえるよう検討していきたいと思います。


【答弁8】
次に、専門家の講演だけではなく、実際に治療を受けてこられた当事者の方々に自らの体験をお話ししていただく機会も設けることについてです。

不妊症治療は正しい情報に基づいて選択した治療を安心して受けられることが大切ですので、専門医だけではなく当事者の方のお話を聞くことは大変有効なのではないかと認識しています。

今後、関係団体等とも連携して実現に向け、ぜひ検討していきたいと思います。


【答弁9】
次に、本市には専門医療機関も民間団体も存在しない為、センター開設に際して、当事者会の開催や治療経験者との交流の場も設けることについてです。

不妊症や不育症治療は、身体・精神的にもまた経済的にも負担が大きい為にサポートの一環として当事者の方や治療経験者の方達が交流できる場を持つことは大切だと理解をしています。

今後、当事者の方のニーズや関係団体での実施状況なども確認しながら、実施について検討していきたいと考えます。


【答弁10】
次に、センター設置に際しては、治療開始前から卒業も視野に入れた相談支援と卒業を考えている人の葛藤への寄り添い、さらに卒業後のケア等を行なう機能も検討することについてです。

議員おっしゃる通り、不妊治療の卒業にまつわる現実は心身ともに負担が大きいと推察しています。

現在『親子支援相談事業』において、子育てに悩む方へのカウンセリングやメンタルヘルス相談を実施していますので、本事業の対象を拡大をして、卒業も含めて当事者の方の心の支えになれるようなカウンセリング等を実施ができるか検討してまいりたいと考えております。


【答弁11】
次に、センターには相談と同時進行で養子縁組・里親制度について知っていただく機会を検討することについてです。

この件なんですが、非常にセンシティブな問題だっていうふうに、実は、ちょっと議員とは考え方が私違いまして。。。

ですから情報の提供の方法やタイミングによっては当事者の方を傷つけてしまうのではないかという恐れもありますので、案内を行なうことの是非も含めて、例えばマンツーマンでお知らせをするとかっていうことを慎重に考えていかなければならない事項なのではないかと考えておりますので、全員にお知らせすることは今のところは考えるべきではないというふうに考えてます。


【答弁12】
次に、こども育成部の『親子支援相談事業』で死産の相談を受けている実績があるが、市のホームページなどに流産や死産の相談をお聞きするとの記述が無いので今すぐ明記することについてです。

議員おっしゃる通り、流産や死産を経験されたことの悲しみや苦しみっていうのは計り知れません。

ホームページの記載につきましては現在改善に向けて作業を行なっておりますので、流産や死産の方へのおしらせについてもあわせて検討してまいります。


【答弁13】
次に、センターに死産や流産を経験した方々と配偶者等がグリーフケアを受けられる機能を検討することについてです。

死産や流産へのグリーフケアにつきましては、現在、国が思春期から更年期に至る女性を対象とした身体的・精神的悩みに対して相談指導を行なう『女性健康支援センター』の設置を進めておりまして、本市としても将来的には設置を進めていきたいと考えていますので、その中でグリーフケアを含めた包括的な支援体制を検討していきたいと考えています。


【答弁14】
次に、LGBT関連施策数ランキングで全国自治体トップに本市が選ばれた結果の感想についてです。

今回のアンケートで全国1位と評価されたことは大変嬉しく思ってます。

私は誰もひとりにさせないまちを目指しています。

誰もひとりにさせないまちの前提は差別の無いまちです。

この結果も藤野議員の力によることも大きいと非常に考えています。

感謝を申し上げたいと思います。

引き続き、性的マイノリティをはじめ様々な施策にこの考えを持って取り組んで参りたいと思います。


【答弁15】
次に、性的な多様性の保障に関する今後の意気込みについてです。

今回のアンケートでは本市の性的マイノリティ関連の施策数で評価をいただきました。

今後は研修会等への参加者の増加や様々な事業の充実に努めることで、施策の中身でも評価されるようにしたいと考えております。


【答弁16】
次に、『多様な性にYESの日』の街頭キャンペーンを本市の主催とすることについてです。

街頭キャンペーンは当事者の方が主体的に行なうことがより共感を得られると考えます。

多様な性については多くの人に理解をしていただくことは大変重要なことではないかと考えます。

市としても毎年度市内各所で行なっている性的マイノリティ啓発のパネル展示を来年の5月17日に合わせて開催するなど協力をしたいと考えております。


【答弁17】
次に、本市も『東京レインボープライド』にブースを出展することについてです。

これもなんですが、ちょっと違うのは、本市の取り組みを市内の当事者あるいは市民の方々に周知をしてもらうということが重要であると考えてますので、今のところ出展は横須賀市はこうやっているよというようなことの出展は考えていません。


【答弁18】
次に、同性カップル等の同一世帯の住民票の作成についてです。

同性カップル等も生計が同一であれば同一世帯の住民票を作成ができます。

住民基本台帳法においては個人を単位とする住民票を世帯ごとに編成しなければならないとされています。

また同法において、世帯とは居住と生計を共にする社会生活上の単位とされており、世帯を構成する者の男女までは問われていません。


【答弁19】
次に、同一世帯の住民登録をすれば同性カップル等のパートナーは同一世帯者として国民健康保険に加入できるかについてです。

おっしゃる通り、国民健康保険への加入は住民票上の世帯を単位としていますので、同一世帯の住民票登録をされている方々は同一世帯の国民健康保険被保険者となります。


【答弁20】
次に、2人が別々の単身世帯として支払う場合と同一の世帯として支払う場合とでは年額どれだけ国民健康保険料に差が出るかについてです。

2人が同一世帯として支払う方が平成30年度で最大年額4万9450円安くなります。


【答弁21】
次に同性カップル等の生活保護の受給についてです。

おっしゃる通り、生活保護の判定は同性カップル等も含めて同一世帯員として保護が決定されております。


【答弁22】
次に、不利益を受けている当事者の方々にこうした制度が利用できるかどうかを周知することについてです。

性的マイノリティに関する情報は、人権・男女共同参画課のホームページにまとめています。

ご指摘があったこれらの制度の周知は同課のホームページに掲載したいと考えています。


【答弁23】
次に、本市ホームページも埼玉県のQ&Aのように里親申請を迷っている方々にとって分かりやすく充実した内容に改善することについてですが、ご指摘いただきました通り、市民にとってより分かりやすい内容するように検討したいと思います。

またホームページ以外にも、パンフレットや広報よこすかでも周知を行なっておりますので、これらもわかりやすい内容になるように検討したいと思います。


【答弁24】
次に、改善にあたっては同性カップルも対象だと分かるように明記することについてですが、同性カップルについても里親の対象となりますので、ご提案いただいた通り、ホームページの内容を改善する際に明記してまいります。

以上です。



フジノの再質問

市長、ご答弁ありがとうございました。

ほとんどの質問において、提案というか、質問の想いを汲んでいただいて誠にありがとうございます。

一柳元議員から「(一般質問の答弁を聴いた際に行政側に対して)感謝をするな」と言われているのですが(笑)

やはり今までの歴代の市長と比べると、あまりにもご理解いただけるので、これはもう率直な気持ちで、二元代表制という意味は抜きにして、まずは率直に感謝の気持ちを申し上げたいと思います。

多様性を大切にする。

これはものすごく大切なことだと思います。

その中で、今回まず最初に、外国人市民の方々・外国人観光客のみなさまの横須賀を訪れる方々が確実に増えていく状況の中で、『三者間同時通訳システム』をぜひ導入して頂きたいという質問をまずいたしました。

すでに来年度の導入に向けて動いていただけているということで、これは2020年(東京オリンピック・パラリンピック)にも間に合いますし、その前に来年度ですから、まずラグビーワールドカップ開催にも間に合うと思います。

大変重要なことだと思います。

また、津久井浜のウインドサーフィンワールドカップもこれからまだまだ継続していくと思いますので、これが導入されることで多くの方が119番通報にスムーズにつながることができるのではないかという風に大変感謝をしております。

フジノの再質問

不妊・不育関係のことについて、数点、確認の為に質問をしたいと思います。

センターそのものについて今回あえてお聞きすることを通じて、不妊・不育について市民の方々に認識を新たにしてほしいという想いで上地市長にに質問させていただきました。

そこで改めて数点意見交換をする中で、そうした想いが市民のみなさまにも広がるといいなということで質問させて頂きます。

1つ、ご報告させてください。

厚生労働省の人口動態統計、最新のものが6月1日に公表されました。

その際、出生数が統計開始以来、過去最小ということが大きく報じられて、出生率も1.43と2年連続低下したことが大きく報道されました。

けれども、僕が注目をしたのは別のデータでして、3年連続で第一子を出産した時の女性の年齢は30.7歳。

もう晩産化は定着している。

そう受け止めています。

当然ながら、初産の年齢が高くなれば、出産のリスクも高くなってまいります。

質問で取り上げたような事実、流産をしている方の割合、死産をされている方の割合も申し上げましたが、やはりまずこれはマイノリティではなくて、初産年齢の上昇というのはもはや長期的なトレンドになっているということを踏まえなければ、「こどもを持ちたい」という願いに寄り添うことはできないと僕は考えているんですが、市長の考えをまずを聞かせて下さい。



市長の答弁

全くおっしゃるとおりです。

世の中は変わりつつあります。

私のせがれのことを言うわけではありませんが、やっぱり30代で、これは時の流れなのか、というふうに思ってます。

その為に今言ったことというのは非常に大切なことになると思います。

これは神のみぞ知ることかも分かりませんが、ぜひその辺は前向きに進めていかねばならない、行政としてやらなければいけないことだと思っています。



フジノの再質問

ありがとうございます。

続いて、生殖補助医療、これももはやマイノリティではないんだということを想いを共有できたらなと思っています。

これも1つ報告させて下さい。

先日アメリカのチームがまとめた研究結果があります。

ちょっと息が長い話なのですが、2100年の時点では、生殖補助医療によって産まれた本人やその子孫は世界の人口の3.5%にあたる3億9400万人にのぼる可能性が高い。

現在世界において年間40万人が生殖補助医療によって生まれていると推計されています。

1問目では2013年に生まれたこどもの24人に1人が生殖補助医療によって生まれていると申し上げたんですが、これは実は少ない数字です。

生殖補助医療のうち、体外受精などのより高度な医療によって行なわれたものは実施医療機関が日本産科婦人科学会に全ての症例を出産まで追跡して報告していなければならないことから、そのデータだけが報告されているんですね。

例えば、共済病院が行なっているような一般的な不妊治療、人工授精などは一切カウントされていない訳です。

ですから「24人に1人が生殖補助医療によって生まれた」というのは決して正確なものでなくて、本当はもっともっと大きい。多くの方々が生まれている。

つまり、もはやマイノリティではないんですね。

この事実をぜひ市民のみなさんに知っていただく。正確な知識を社会に普及させていく。

このことによって不妊に悩んでおられるカップルも救われていくし、また周りが悪気なく言っている言動によって傷つくこともないというふうに考えています。

決して生殖補助医療というのはもうマイノリティの技術ではないんだ。その治療を受けている方はマイノリティじゃないんだ、ということについて、市長の考えをお聞かせ下さい。



上地市長の答弁

古い時は、昔は、そうではない。つまり子どもは自然に授かるものだという固定観念で生きてきたし、かつて日本社会というのはそのように運営されてきたことは事実です。

ただ、時代が変わり、多様化を受け入れるというよりも、むしろそれは自然の流れなのではないかというふうに個人的には思っています。
 
その場合は、これは我々がこの社会を克服していく為には、これは当然のことであるというふうに考えています。

その辺の意味では一緒、同じことだと。

そこに固定観念はありませんし、性的な多様化と同じように生まれてくることに関しては、どんどん様々なことをやっていかなければならないというふうには理解しています。



フジノの再質問

市長、ありがとうございます。
 
まず基本的な考え方について、もう1つ確認をさせて下さい。
 
妊娠イコール健やかな赤ちゃんが必ず生まれる、これももはや固定観念であって、決してそれは事実ではない。

残念ながら必ずしも健康に生まれる訳ではない、そういうふうに僕は考えています。それはデータに基づいて考えています。
 
そのような中で、具体的な取り組みとして1つ提案をさせて下さい。
 
母子健康手帳、見本をじっくり読んでみたのですが、残念ながらそこには幸せな赤ちゃん、幸せな妊娠しか描かれていなくて、残念ながら生まれない可能性があるということについては、決して言及がない。

これはやはり一言でも触れるべきではないか。

全ての赤ちゃんが必ずしも健康に生まれる訳では無いということ、もちろん表現なども考えねばなりませんが、そういったことも含めて記載していく必要があるのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。



上地市長の答弁

これはすごく難しい問題で、宗教だとか神だとかの世界に入っていくと思うのです、またどこかに行ってしまうのだけれども、それをどうやって社会が受け入れるかという問題を、今我々に突きつけられていると思うのです。

それをどうやって表現をし、先ほどではありませんけれども、どうやってみんなで抱え込んでいく社会をつくっていくかという試練のうちの1つだと思っています。
 
ですから、マイノリティーであるかないか、先ほどの問題も含めて、今おっしゃったようにそう不幸にして、不幸という言い方がいけないのかもしれません、わからない、私も今でもよくわからないのだけれども、そのように生まれた方たちだとか、そうでない人たちも含めて人類というか、人間は社会を形成していかなければいけないということは、よく理解しているつもりなので、その辺の認識は多分一緒だと思います。

誰にでも寄り添わなければいけないし、誰も一人にさせないまちというのは、私が目指している世界です。



フジノの再質問

ありがとうございます。
 
僕は教育福祉常任委員会に所属をしておりますので、今の母子健康手帳について、それから、プレママ・プレパパ教室のタイトルを見ると、やはり妊娠のリスクの話とか語られていないということについては、委員会などでまた詳しく質疑を重ねていきたいと思います。
 
市長とは少し大きなお話についてしたいと思います。
 
もう1点やはり報告したい研究結果があります。

これは非常にセンシティブなので、2つの質問をします。
 
まず1つ目は、早期の専門的な治療が必要であることを啓発する必要性を感じています。

慎重に物言いをしなければならないのは承知しているのですが、あえて1問目は素のまま申し上げます。
 
5月12日の日本産科婦人科学会で発表されたのですが、日本医科大の研究チームが不妊治療によって妊娠をした22万件を超えるケースを分析しました。

その結果、不妊治療をする時の女性の年齢が1歳上がるごとに、流産のリスクが15%も高まることがわかりました。

この結果から我々が考えねばならないことは、不妊治療はやはり偏見があったり、費用が高くなったり、我がまちのように身近に専門医療機関が存在しないことから、受診をやはりためらってしまう、治療になかなか乗り出せないということがある。

でも、やはり年齢が上がることによって、流産のリスクも上がることを考えれば、やはり行政としても早目の治療を受けられることをお勧めすべきではないかと、啓発すべきではないかと考えますが、この点についてはどうお考えでしょうか。



上地市長の答弁

それは同感です。



フジノの再質問

ありがとうございます。
 
慎重に物言いをしなければならないと言ったのは、次のこの質問をお聞きしなければならないからです。
 
我々は行政なので、困っている人はお助けしたい。

ですから、治療を求めている人には早期にぜひ治療をしていただきたいというふうに行政は啓発をすべきだと思っています。
 
一方で、リプロダクティブ・ヘルス、リプロダクティブ・ライツの観点から行けば、子どもを持つ・持たない、いつ持つ・持たないというのも、これは基本的には全て女性が御自身が決める権利であって、行政や政府が子どもを持てとか、何人持てというような発言というのはかたく慎むべきだというふうに考えています。

この点についても、お考えが同じかどうか。

少子社会の中で妊娠・出産が社会的圧力として女性に妊娠・出産を強いるような雰囲気があるように感じるのですが、本市はそうではないということを僕は考えているのですが、市長はどうお考えか、お聞かせ下さい。



上地市長の答弁

それも同じだと思います。それは自由ですから、個人の。



フジノの再質問

ありがとうございます。
 
また少し各論について伺いたいと思います。

グリーフケアの取り組みの必要性についてです。
 
なかなか国の取り組みが地域までおりてこないという状況があります。

市長御自身にお聞きするのは酷かもしれないのですが、市立2病院では流産・死産に対して、グリーフケアというのは行われているのでしょうか。

また、医師・助産師・看護師らは研修の機会やマニュアルなどは持っているのでしょうか。お聞かせ下さい。



健康部長の答弁

今の御質問にお答えします。
 
出産については、基本的にはうわまち病院が担当しております。

市民病院のほうは昨年9月から1人の医師が入りましたけれども、基本的にはうわまち病院でやっておりまして、まずは専門のそういう医師がいるかというと、おりません。

ですので、今現在の出産を担当している医師、それからあと看護師がまず御相談に乗るということをしております。
 
それから、それでもまだなおかつ精神的な負担が大きいというふうに見受けられる方については、専門の精神科のほうの医師を御紹介して、御相談に乗るというような対応を今はしております。



フジノの再質問

ありがとうございます。

この点については、また委員会で詳しくお聞きしたいと思います。
 
今は市立2病院について伺ったのですが、本市が既に保健師の皆さん、助産師の皆さん、いろいろな取り組みをして下さっているのです。

ただ、もう少しアプローチをしていただけないかというふうな思いがあります。
 
例えば、なぜこれを本会議で質問するかということなのですが、実は委員会で質疑をしたことがあるのです。

グリーフケアの必要性を委員会で問うた際に、答弁の中で

今、産後うつの対策の観点から『産婦健診』というものをスタートしています。産んだ後に健診を受ける、これは死産の方でも『産婦健診』は当然受けることができますので、チケットが送られてくる。

けれども、答弁では産婦ケアでうつのサポートができますというふうにおっしゃったのですが、死産に関しては、僕は「それは違う」というふうに思っています。

委員会の後、やはり当事者の方にお聞きしたのですが、亡くなった赤ちゃんを死産をした病院に健診に行く、それ自体がそもそも嫌で、産婦健診には行きません。

これは御答弁にあった「『産婦健診』でグリーフケアがスタートできる」ということとは相入れないというふうに思うのです。
 
そこで改めて行政として、グリーフケアの取り組みをセンターに今回求めさせていただきました。

そしてセンターができるまでの1年度の間は、できる限り保健師の方々、助産師の方々、本市職員の皆さん、大変有能な方、多くおられますから、妊娠が中断してしまった当事者の方にもっと寄り添える機会をふやしていただけないかというふうに思うのですが、いかがでしょうか。



上地市長の答弁

そこまで申し訳ない。

思いが、心が至らなかったので、少し考えさせていただけますか。



フジノの再質問

それから、親子支援相談事業の中で死産の相談を受けていただいている訳ですが、配偶者である夫のグリーフケアというのは存在しないのです。

大変残念なことなのですが、夫は産婦健診もありませんし、働いていく中でその悲しみを率直に吐露する機会も無い。

そこで本市でやはり男性も相談を受けられる窓口を、あるいは電話を明示していただけないかというふうに思うのですが、いかがでしょうか。



上地市長の答弁

ごめんなさい、そこも思いやあれが至っていないので、これから少し考えさせていただいて、いろいろ部内で検討したいと思います。



フジノの再質問

続いて、不妊相談と同時に養子縁組・里親制度について知っていただく機会を検討すべきではないかということについて、再度御質問をします。

大変センシティブな問題であります。

市長が御答弁されたとおりだと思います。

不妊の相談をしに来られた、つまり血縁の子どもが欲しいと望んでこられた方に、では、このパンフレットをお渡しするのか。

「それはあんまりだ」という声が聞こえてくるかもしれません。

ですから、大変センシティブだと思います。
 
一方で、不妊治療を卒業した方々からは

「もっと早く教えてほしかった」

という声も聞いているのは事実です。

僕は「今日、今、結論を出して」とは申し上げません。

児童相談所にもあえて1回質問を投げたのですが、センシティブなことなので検討させて下さいということに対して、僕もそれで良いというふうに思いました。
 
今回あえて質問をしたのは、やはり全市的な問題としたいというふうな考えからです。

ぜひ全市的この問題についてはお考えいただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。



上地市長の答弁

了解しました。



フジノの再質問

それから、市長の御答弁の中で、『女性健康支援センター』という単語が出てきたと思います。

グリーフケアを受けられる体制をぜひ検討してほしい、ということに対してお答えいただいた御答弁です。

僕はこれには大変賛成です。

名称から女性だけの健康支援センターというふうに受けとめられがちですが、この『女性健康支援センター』を設けている自治体、全国にいろいろあります。

本市がこれを持てたならば、包括的に女性と名前が先頭についていますが、流産・死産の話、グリーフケアのお話、とても大切なのに全体で見ると人数が少ないので、こども育成部の中でちょこちょこと聞いておしまいというのではなくて、やはり『女性健康支援センター』があって、その中でドクターがもし常にいてくだされば、グリーフケアもお聞きするし、不妊・不育の相談もお聞きする市というふうな形で大変重要だと思います。

ただ、初めて出てきた言葉ですので、これがどのような形で検討されているのか、例えば『不妊専門相談センター』は2019年のスタートを目指していますが、『女性健康支援センター』の構想というのは、どのようなスケジュール感というか、イメージでお考えなのか、お聞かせいただければと思います。



こども育成部長の答弁

『不妊専門相談センター』については、できれば前年度、それから、続けて女性健康支援センターについてはその翌年、平成で申し上げますと32年度に、できれば私どもはつくりたいというふうに考えておるところでございます。



フジノの再質問

圧倒的なスピード感に、少し圧倒されているというのが率直なところです。
 
まず来年度『不妊専門相談センター』を立ち上げて、さらに、それも多分包含する形でかと思うのですが、『女性健康支援センター』に乗り出していただけるということで、素晴らしい取り組みだというふうに思います。ありがとうございます。
 
それから、LGBT関連施策全国自治体トップについての御感想をいただきました。

市長と感想は全く同じで、

「数で褒めるなよ。うちのまちは結構いいことやっているぜ、中身で判断してくれよ」

というのが僕の聞いた時の感想でした。

受賞というか、初めて聞いた時に、本市で一番最初に理解してくださった方なので永妻副市長にお電話したところ、

「いや、藤野議員、こんなものではないですよ、横須賀は」

と。

上地イズムがまさに浸透している訳ですが、

「まだまだこれからやっていかなければいけないことたくさんあるのですよ」

というのが一言目のお返事だったのです。

これが横須賀なのだ、というふうに僕はすごく思いました。
 
市長の御答弁も

「数ではなくて、中身で評価されるようにこれからはやっていきたい」

というふうにおっしゃっていただきました。

それから、街頭キャンペーンについては、

「当事者の主体性を大切にしたいので、パネル展示などの側面支援を行なっていく」

ということでした。

が、1点お伺いしたいのは、何故あえて市が主催にしてほしいかと思ったか、それについて申し上げて質問にしたいと思います。
 
街頭キャンペーンに僕自身も参加して見ているのですが、そうすると、有形無形の差別、偏見、言葉を投げかけられる。

街頭において当事者の方々が受けている不快な感覚を僕も体験ができた。

視線だけならまだしも、バカにするような笑いや大変卑劣な言葉を投げかけられることがしばしばありました、この4年間。

それを市の職員にも実は体験してほしいという思いがあったというのが率直な思いです。
 
市が主催をしなくても結構ですが、当事者が主催した場合、市の職員の皆さんにもぜひ来ていただきたいというふうに思うのですが、いかがでしょうか。

街頭キャンペーンに参加していただきたいと思うのです。



市長の答弁

社会というのは様々な偏見とか差別からの克服をしていくとかいうか、そういう歴史なので、そのうちの1つであろう。いずれそれが全然不快に思わない社会が来るだろうと思うというふうに思っています。

その為には、今みたいなことが必要であるならば、ぜひ参加をしていきたいというふうに思います。



フジノの再質問

最後に、既存制度を活用した同性カップル等の不利益解消について、2点伺います。

同一世帯住民票のお話についてです。
 
続柄には世帯主と同居人ということもありますが、もう1つ、世帯主と縁故者という言葉があるのです。

もしあれでしたら市民部長に御答弁いただけたらと思うのですが、同居人という単語よりは縁故者の方がより関係性が強いというふうに我々は感じるのです。

このどちらかにするかの基準というのは、実は、まちによって様々とのことです。

本市の場合は、全く同じ質問と同じ条件で生計が同一の同性カップル等が、仮に「縁故者と世帯主という形で同一住民票を作りたい」と言ってきた場合に、本市はどのような対応になるのかお聞かせ下さい。



市民部長の答弁

縁故者とは、親族で世帯主との続柄を具体的に記載することが困難な者で、事実上の養子等があるというふうに認識しています。

そういった血縁関係であることが前提であるというふうな認識でおります。



市長の答弁

そういうようになっていますので、同居人でしかない。

縁故者というのは血族でなければ、というふうになっているという前提ですから、今のところ本市においては同居人という続柄でしかない、というふうに思います。



フジノの再質問

ありがとうございます。
今回市長が広報もしていただけるということで、ホームページに掲載がされることになります。

これからの申請数と受理件数をぜひ把握するようにしていただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。



市長の答弁

そのように努めてまいりたいと思います。



フジノの再質問

申請ができるということが知られて、窓口に行きたいという同性カップルとパートナーが行った時に、窓口サービス課の皆さん、しっかりしておられますが、それでも御本人たちは不安を感じています。

差別的な対応が絶対窓口で行なわれることがないように、改めて1度周知していただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。



市長の答弁

そのように周知します。



フジノの再質問

ありがとうございます。
 
最後に、生活保護制度に関連して、『就労自立給付金』という制度があります。

これは一定程度収入があった場合、プールをしておいて、生活保護を脱却した時にそれを使えるよというものなのですけれども、単身だと10万円が上限、10万円まで貯められる。

多人数世帯だと15万円というふうに差があるのです。

これも同一世帯の場合と多人数世帯では上限が異なってきますので、これも同一世帯の扱いになれるのだよということを確認したいのですが、いかがでしょうか。



福祉部長の答弁

今現在断言できませんけれども、住民票が同一であれば大丈夫だと思います。



フジノの再質問

以上で質問を終わりますが、用意していた再質問が不要になるぐらいに前向きな御答弁の連続で、大変感謝をしております。

これからも横須賀が前に前に進んでいき、そして、横須賀再興の為に『多文化共生のまち』となるように強く願い、そして、政治・行政と一緒になって横須賀を前に進めていかれたらいいと思っておりますので、これからもどうぞ御協力をよろしくお願いいたします。

ありがとうございました。



後日談

フジノの質問が翌日の神奈川新聞に報じられました。



同性カップル等パートナーが同一住民票・国民健康保険への加入・生活保護の要否認定と支給を現在でも受けられること、里親になれることをしっかり広報する必要性について/市長に行なう質問の発言通告書を紹介します(その4)

前の記事から続いています)

一般質問4つ目は「不利益を無くす為に今ある制度で同性等パートナーが利用できる制度と周知の必要性について」です

前3つのブログ記事に続いて、フジノが6月議会で市長に対して行なう一般質問について紹介します。

発言通告書に記した4問目は、同性カップル等パートナーが不利益を受けている現状を変える為に、今ある制度の中で活用できる仕組みについてを取り上げます。

4.同性カップル等パートナーが現在も利用できる制度の存在とその周知の必要性について

仮に本市が同性カップル等のパートナーシップ制度を導入しても、国の定める同性婚ではないので法的な効果はなく、今後も法的な婚姻関係にある男女の夫婦と比べて同性カップル等パートナーへの差別的な扱いと不利益は続くことになる。

これまでも本市は、同性カップル等への実質的な不利益を無くす取り組みを続けてきた。

今回は、既存の制度を活用して共同生活上の不利益を解消できる仕組みを確認したい。

(1)同性カップル等の同一世帯の住民票の作成について

ア.生計が同一の同性カップル等パートナーの一方を世帯主として、もう一方を同居人とする続柄欄のある同一世帯の住民票を作成できるはずだが、本市ではいかがか。




(2)同性カップル等の国民健康保険への加入について

ア.同一世帯の住民票登録をすれば同性カップル等のパートナーは、同一世帯者として国民健康保険に加入できるはずだが、本市ではいかがか。

イ.国民健康保険は世帯ごとの収入をもとに保険料を算定する ため、同性カップル等が別々の単身世帯として支払う場合、不利益が生じている。

2人が別々の単身世帯として支払う場合と同一の世帯として支払う場合とでは、年額どれだけ保険料に差が出るのか。




(3)同性カップル等の生活保護の受給について

最後のセーフティーネットである生活保護は、生活保護法第10条と行政解釈によって、「同一の住居に居住し、生計を一にしている者は、原則として、同一世帯員として認定すること」 と「世帯単位の原則」を明確化しており、要否判定・支給がなされてきた。

ア.ともに暮らし、生計を一にしている同性カップル等のパートナーは同一世帯員として生活保護の要否判定・支給がなされるはずだが、本市ではいかがか。




(4)現在も同性カップル等が利用できる制度だと周知する必要性について

これらはパートナーシップ制度がない現在も同一世帯と認定されれば利用できる。

しかしこの事実が当事者には全く知られていない。

ア.現実に不利益を受けている当事者に対して、こうした制度が利用できることを周知すべきではないか。




(5)同性カップルも里親になれることをホームページなどに明記する必要性について

昨年9月定例議会における市長との質疑を通して、本市は同性カップルも里親になれる旨の答弁があった。

しかし市民に広報されなければ、申請にはつながらない。

埼玉県議会では県知事がホームページへの明記を約束し、現在、埼玉県のホームページでは里親制度Q&Aのコーナーで同性カップルも里親になれることをきちんと明記している。

埼玉県ホームページ「里親制度Q&A」より

埼玉県ホームページ「里親制度Q&A」より


かたや本市のホームページの「里親になるには」のコーナーは最低限の記述しかなく、とてもわかりづらい。

横須賀市ホームページより

横須賀市ホームページより


ア.本市ホームページも埼玉県のQ&Aのように里親申請を迷っている方々にとってわかりやすく充実した内容に改善すべきではないか。

イ.改善に当たっては、同性カップルも対象だとわかるように明記すべきではないか。

今回の質問を決意したのは、5月17日の『多様な性にYESの日』街頭キャンペーンを行なった時でした。

参加して下さった方々に、

今の仕組みでも同性カップル等パートナーに適用される制度

  1. 同性カップル等パートナーも、当然ながら同一世帯住民票を作れること
  2. 同性カップル等パートナーも、当然ながら国民健康保険に同一世帯として入れること
  3. 同性カップル等パートナーも、当然ながら生活保護の給付を受けられること

をフジノがお話したところ、みなさん知らなかったのです。

以前にも同性カップルの方々にこれらをお伝えしたところ、知りませんでした。

けっこうショックでした。

世間では、同性カップル等パートナーシップ制度ばかりが知られるようになっています。

この制度には法的な権利の保障は何もありません。

それなのにメディアではこぞって同性婚(法的な婚姻関係)と同じ効果があるように報じています。誤解です。

横須賀はまもなくパートナーシップ制度の導入について『人権施策推進会議』において議論をスタートします。

(昨年9月議会でのフジノの質疑に、上地市長が明確に答弁してくれて決まりました)

けれども横須賀市がパートナーシップ制度を作ったとしても、効果は極めて限定的なのです。

だからこそ、こうした今の制度でも活用できる仕組みを改めて当事者のみなさまに知ってもらうべきだと考えました。

また、同性カップル等パートナーが里親になることができるにもかかわらず、全然、広報が足りていません。

この問題意識を『一般社団法人レインボーフォスターケア』の方と共有してきました。

そして、淀川区が広報紙にはっきりと掲載したこと、埼玉県が里親Q&Aにはっきりと記したことを教えていただきました。

良い取り組みは他自治体の真似をどんどんすべきです。

そこで質問することを決めました。

発言通告書の紹介は以上です。

フジノが一般質問に立つのは6月6日か7日です。

どちらの日に何番目に質問するのかは、6月5日(火)の議会運営委員会で決定します。



来年度に開設予定の「不妊専門相談センター」の在り方を通じて不妊症・不育症・治療からの卒業・養子縁組と里親制度の周知・流産と死産・グリーフケアについて提案します/市長に行なう質問の発言通告書を紹介します(その2)

前の記事から続いています)

一般質問2つ目の質問は「不妊症」「不育症」「流産」「死産」「グリーフケア」「治療からの卒業」「養子縁組・里親制度の周知」です

1つ前のブログ記事に続いて、フジノが6月議会で市長に対して行なう一般質問について紹介します。

発言通告書に記した2問目は、来年度(2019年度)に開設予定の『不妊専門相談センター』の在り方に関してです。

そして、センターの在り方を通じて、フジノがこれまで問題意識を感じてきたテーマ(たくさんの流産・死産とグリーフケアの必要性、不妊・不育症治療からの卒業支援とケアの必要性、養子縁組・里親制度の周知の必要性)について提案を行ないます。

2.来年度開設予定の不妊専門相談センターの在り方について

我が国では6組に1組が不妊カップルで、こどもの24人に1人が生殖補助医療(以下、ART)によって生まれている。

不妊・不育は国民全体のテーマだが、専門的な相談支援が極めて不足している。

本市は、新たに『不妊専門相談センター』の2019年度開設を目指して検討をスタートした。

センターは重要な役割を果たす存在となり得るため、その在り方について問う。

(1)機能と名称について

ア.すでに本市は不妊症だけでなく不育症の相談も受けてきたので、当然センターにおいても不育症の相談も受けるべきではないか。

イ.不育症の相談も受けることが明確にわかるように、名称は『不妊・不育専門相談センター』とすべきではないか。




(2)運営形態について

ア.センターの運営形態は外部委託ではなく、市民がいつでも相談できるように、こども育成部内への常設とし、専門家の招聘と本市職員による『専門性の高い相談支援』を実現すべきではないか。




(3) 相談支援機能のあり方について

国がセンターに求める機能は3つあるが、1つ目は、充実した相談支援機能だ。先行して開設した県内の4センターは相談日が極めて少なく不十分だ。

ア.本市には特定不妊治療・不育症治療の専門医療機関がないため、本市のセンターは平日・土日も毎日相談を受けられる体制とすべきではないか。

イ.面接・電話・メールなど多様な相談形態を可能とすべきではないか。




(4)正しい情報の普及啓発の拡充と当事者の声の必要性について

センターに求められる2つ目の機能は、専門家による不妊・不育、ART等の正しい情報の普及啓発のために定期的に講演会などを開催することだ。

本市はこれまで年1回のペースで実施してきた。

ア.センターの開設に際して、参加しやすさを向上させるために、さらに開催回数を増やすなどの取り組みが必要ではないか。

イ.専門家の講演だけでなく、実際に治療を受けてこられた当事者の方々に自らの体験をお話ししていただく機会も設けるべきではないか。




(5)当事者会・交流会への支援機能の必要性について

センターに求められる3つ目の機能は、当事者会や交流会への支援だ。

ア.本市には専門医療機関も民間団体も存在しないため、センター開設に際して、当事者会の開催や治療経験者との交流の場も設けるべきではないか。




(6)治療を始める前から卒業を視野に入れられる相談支援、卒業を考えている人、卒業した人に寄り添える機能の必要性について

治療には様々な限界があり、妊娠・出産に至らずに卒業する方々も多い。

治療の卒業にまつわる現実に当事者はとても苦しんでいるが、治療開始前の段階から卒業を見据えた支援が必要にもかかわらず、現状では何の支援も無い。

ア.センター設置に際しては、治療開始前から卒業も視野に入れた相談支援と、卒業を考えている人の葛藤への寄り添い、卒業後のケアなどを行なう機能も検討すべきではないか。




(7)相談と同時に養子縁組・里親制度を周知する必要性について

アメリカや北欧では不妊治療と同じくらい、養子縁組が一般的だ。

不妊治療回数が世界一多い日本だが、養子縁組はほとんど普及していない。

日本には『生みの親』のもとで育つことができない子どもが約4万6,000人もいる。

日本は血縁にこだわる風土があるが、治療を通じて、自分たちの本当の望みは『遺伝的つながりのある妊娠』ではなく『子どもを育てること』『親になること』だと明確になり、養子縁組や里親を望む人も多くなる。

しかし、特別養子縁組などは年齢制限があり、治療の卒業後に制度を知っても年齢制限に遭ってしまい、治療開始前から知りたかったとの後悔の声も聞いてきた。

ア.センターには、相談と同時進行で、養子縁組・里親制度について知っていただく機能を検討すべきではないか。




(8)グリーフケア体制の構築について

世間が知らないだけで流産と死産は本当に多く、研究によれば、妊娠歴のある女性のうち約4割が流産を経験しており、50人に1人が死産を経験していた。

誰にも話せず、周囲の言動によって、妊婦も夫も孤立し苦しんでおり、グリーフケアを受けられる仕組みが必要だ。

ア.こども育成部の『親子支援相談事業』で死産の相談を受けている実績があるが、市のホームページなどに流産や死産の相談をお聞きするとの記述がない。

今すぐ明記すべきではないか。

横須賀市ホームページより

横須賀市ホームページより


イ.センターには、死産や流産を経験した方々と配偶者等がグリーフケアを受けられる機能を検討すべきではないか。

以上です。



今、フジノが最も大切にしているテーマです

初めて読んだ方にとっては、内容のセンシティブさに驚かれたかもしれません。

けれども、これまでのブログ記事を読んで下さっていたり、過去の議会質疑をご存知の方にとっては、「またか」という感じかもしれません。

これらのテーマは、今フジノが最も大切にしていることです。

可能な限り多くの当事者の方々の声をお聴きして、1冊でも多くの文献や論文を読んで、専門家の講演や研修に足を運んでいます。

これまで取り組みを続けてきた、自殺対策・精神保健福祉・障がい福祉・医療的ケア・在宅療養・在宅看取り・性的な多様性の保障などと同じくらいに大切に感じて取り組みを続けています。

何故なら、本当に現実が知られておらず、支援があまりにも薄いからです。

それは横須賀市だけでなく、全国を通じて同じ状況だと感じます。

だからこそ、フジノが取り組まねばならないと切実に感じています。

だからこそ、全国に先駆けて横須賀が取り組まねばならないと信じています。

市長への一般質問の3問目以降は次の記事に続きます。



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