「養子が養親に伝えたい20のこと」支援者・当事者研修会に参加しました/監訳者ヘネシー澄子さんの講演と参加者との対話の4時間は学びに満ちていました(その3)

前の記事から続いています)

参加者の方々との語りあい、ヘネシー澄子先生とのお話

休憩時間と終了後に、参加者の方々とお話しました。

当事者メインの集まりの場に、フジノの立場(=政治家)というのは

「嫌がられるかな」

と心配でした。

でも、みなさん、率直な想いをお話して下さり、とてもありがたかったです。

改めて学びの機会を与えていただいたことに感謝しております。

講師のヘネシー澄子さんともお話させていただくことができました。

ヘネシー澄子先生と(せっかくの本が逆さまなのはお許し下さい。。。)

ヘネシー澄子先生と(せっかくの本が逆さまなのはお許し下さい。。。)


本当に穏やかな方で、まさに経験の宝箱を持つソーシャルワーカーとしての大先輩です。

サインも頂いてしまいました

サインも頂いてしまいました


人々の支援に自らの人生の全てを費やしてきたヘネシーさんの姿に、

「自分も将来こんなふうに生きられたらいいな」

という憧れの気持ちと

「ああ、絶対に自分はこんなふうに生きられない」

という畏怖の気持ちと、両方の気持ちになりました。本当に、すごい方です。



白井千晶さんとのとてもうれしい再会(奇跡でした)

そして、白井千晶さんとのとてもうれしい再会がありました。

今回フジノはこの講演会の開催をインターネットで知りました。あまりにも自分の関心と合致していたので、即、申込みました。

だから、主催団体がどこかも全く気に留めませんでした。

当然、どなたが団体の代表なのかも知りませんでした。

それが実は、白井千晶さんだったのです!

白井千晶さん(静岡大学教授・「フォスター」著者)

白井千晶さん(静岡大学教授・「フォスター」著者)


本日の講演会の主催は『一般社団法人全国養子縁組団体協議会』でした。白井さんは本団体の代表理事なのでした。

しかもふだんはクローズドの研修を、今回は特に公開で開催して下さったのだそうです。

なんとも信じられない奇跡の重なりでした。



写真展「フォスター」という存在

フジノは長期休職から仕事復帰した1日目(3月30日)、最初の仕事として都内である勉強会に参加しました。

休職明けなので心身はボロボロなのですが、ムリしてでもどうしても行きたかった勉強会で、会場の江戸川区まで必死にたどりつきました。

勉強会では後半に4人1組のグループワークをしました。

その時に、白井さんとご一緒させていただくというご縁に恵まれました。

本来ならば、この時すでに気づくべきだったのです。

なんとこの時フジノは白井さんが著した本を読んでいました。

けれども『目の前の白井さん』が『その本を書いた白井さん本人』だとは全く気づいていなかったのでした。

そして、気が付かないままに名刺交換をして、気が付かないままに別れて帰りました。

フジノがとても大切にしている1冊の本があります。

『フォスター〜里親家庭・養子縁組家庭・ファミリーホームと社会的養育〜』という本です。

これは写真展『フォスター』をまとめた本です。

過去に前例がないことなのですが、全国の里親家庭などを撮影して、さらに2018年からは写真展として全国をまわりました。

何故、過去に前例が無いかと言えば、里親・養子縁組の生まれる背景には様々な複雑な事情があるからです。

例えば、児童虐待によって親子が分離されて、そして児童養護施設を経て、里親のもとでこどもが暮らすようになったとします。

産みの親は、引き離されたという強い恨みの念を抱いているかもしれません。

写真展などをすれば、こどもの所在をみつけて取り戻しに訪れるかもしれません。

あえて極端な例を挙げましたが、撮影が難しいことなのはすぐイメージしていただけるかと思います。

こどもの人権を考えた時に、写真展などで顔出しをすれば、自らが養子であることや里子であることを世界に向かって宣言するようなものです。

いくらフジノが「里親・養子縁組はふつうの家族です」と訴えても、社会が十分に理解しているとは思えません。

だから、児童相談所も撮影には慎重な姿勢を取らざるをえませんし、実際に多くの家庭で撮影は叶わなかったそうです。

けれどもフジノはずっと

「里親・養子縁組は家庭そのものである、もっと広く知ってほしい。知らせる為には生の姿を見てほしい」

と願い続けてきたので、この写真展の存在を知った時、感激しました。

これこそ、フジノが求めてきたものでした。

だから写真展『フォスター』を観たくてたまらなかったのですが、どうしてもフジノはタイミングが合わなくて行かれませんでした。

(今も全国を巡回しているのですが、いまだに叶いません)

そこで「せめて本だけでも読みたい」と手に取ったのが、本の『フォスター』なのです。

読み終えた感想を、6月にツイッターでつぶやきました。

「フォスター」を読んだ感想をつぶやいたフジノに白井千晶さんがリプライしてくれました

「フォスター」を読んだ感想をつぶやいたフジノに白井千晶さんがリプライしてくれました


そしたら、著者本人である白井さんがお返事をしてくれました。

時々、作家やライターや研究者の方々がお返事をしてくれることがあります。率直にうれしかったです。

でも、なんとなく文面が親しげな感じがして、リプライを何度も読み返してみたのですが何かが僕の中で引っかかりました。

そこで、名刺管理アプリを検索してみたら・・・白井さんの名刺がありました!

そうです。3月末に一緒にグループワークをした白井さんと、本『フォスター』の著者の白井さんが同一人物だったのです。

このツイートでようやく鈍感なフジノは気がついたのでした。

団体の代表として白井さんは今日ずっと司会をして下さってました。

そして休憩時間に、わざわざ話しかけて来て下さいました(ありがとうございます)。

とてもうれしい奇跡的な再会でした。

横須賀で写真展『フォスター』をなんとかして開催できないだろうか、と改めて夢が膨らみました。

白井さん、ありがとうございました。今後ともどうかよろしくお願い致します。

3回に分けて記した、今回の講演&意見交換は、フジノにとって本当に有意義でした。

ここで交わされた会話は極めてプライバシーが守られるべきことばかりなので、記すことはできません。

けれどもフジノの5期目の4年間にとって強くすすめていきたい取り組みは選挙チラシにも記したとおりで、まさにこうした取り組みなのです。

今後も学びを深めて、こどもたちの立場に最も寄り添って、こどもたちが幸せにふつうに暮らしていかれるように全力を尽くしていきたいです。



「養子が養親に伝えたい20のこと」支援者・当事者研修会に参加しました/監訳者ヘネシー澄子さんの講演と参加者との対話の4時間は学びに満ちていました(その2)

その1から続いています)

監訳者のヘネシー澄子さんの講演をお聞きしました

さらにラッキーなことは続きました。

監訳を担当されたヘネシー澄子さんの講演会が開催される、というのです。

監訳者ヘネシー澄子さんの講演のおしらせ

監訳者ヘネシー澄子さんの講演のおしらせ


ヘネシーさんは約50年にわたってソーシャルワーカーとして働いてこられた社会福祉の世界の大先輩です。

下は、複数の文献からまとめたヘネシーさんの経歴です。

ヘネシー澄子さんの略歴

1937年横浜生まれ。

東京外国語大学卒業後、ベルギーとアメリカに留学。

ニューヨークのフォーダム大学で社会福祉学修士号を、コロラドのデンバー大学で博士号を取得。

ニューヨーク市で医療ソーシャルワークを実践した後、ニューヨーク大学社会福祉大学院助教授となる。

1974年コロラド州に移住しソーシャルワーカーの訓練や教育にあたる。

インドシナ難民の為に、1980年にアジア太平洋人精神保健センターを創立し、初代理事長を務めた。

1984年より所長。所長としてPTSD患者の治療を主にする73名のアジア系精神保健セラピストを養成した。

1989年、コロラド州の女性名誉殿堂入りをはたす。

2000年、東京福祉大学で実習担当主任教授として日本に単身赴任、教鞭を取る傍ら、各地で講演や研修会を行なう。

2004年3月大学を退職し帰米、コロラド州に在住。

夫とクロスロード・フォー・ソーシャルワーク社を立ち上げ、高い専門性を活かして、日本の児童福祉に携わる人達の研修を日米両国で行なっている。

2007年10月、関西学院大学の客員教授に就任。

トラウマ急性期治療と心的外傷後ストレス障害治療が専門。

現在の日本の児童福祉の課題を虐待予防と愛着関係修復におき、ヘルシー・ファーミリーズ・アメリカ(HFA)の親の長所に焦点を当てた育児支援の家庭訪問を日
本に紹介することと、コロラド州エヴァーグリーン市のアタッチメント・トリートメント・エンド・トレイニング・インスティチュート(ATTI)の愛着の再形成とトラウマの癒しの技術の紹介に励んでいる。

北米の最新の福祉技術を日本に紹介し、日本の児童福祉の発展に貢献することをライフワークとする。

著作は、『子を愛せない母・母を拒否する子』(学習研究社、2004年)、『気になる子 理解できる ケアできる』(学習研究社、2006年)

ふだんヘネシーさんはアメリカに居られることが多いとお聴きしていたので、貴重なチャンスだと感じて、すぐに申込みをしました。



養子だったエルドリッジさんが著した「養親に知ってほしい20のこと」

東京・中野の会場に着くと、60〜70名程の教室は満員でした。

講演に立つヘネシー澄子さん

講演に立つヘネシー澄子さん


監修された翻訳を1つずつ分かりやすく説明して下さいました。

その20のことをタイトルだけ紹介してみます。

養子縁組:これから親になるあなた方に知って欲しい20のこと

  1. 養子に来る前に深い喪失感に苦しみました。あなたのせいではありません。

  2. 私には養子縁組の喪失体験で生じた特別なニーズがあります。そのことを恥じなくても良い事を教えてもらう必要があります。

  3. 喪失を悲しまねば、あなたや他の人達からの愛情を受けとる私の能力は、妨げられてしまうでしょう。

  4. 私の癒やされていない悲しみが、表面的にはあなたへの怒りとして現れるかもしれません。

  5. 喪失を悲しむのに、あなたの助けが必要です。どうしたら私が養子であることについての感情に触れ、その環状を確かめることができるのかを教えて下さい。

  6. 私が産みの家族について話さないからといって、それは産みの家族のことを考えていないということでは無いのです。

  7. あなたに、私の産みの家族についての、会話の口火を切ってほしいのです。

  8. 私は、私の受胎と誕生、そして家族の歴史の真実を知る必要があるのです。その仔細がどんなに苦痛に満ちたものであっても。

  9. 私が悪い赤ちゃんだったから、産みのお母さんが私を他人にあげてしまったのではないかと怖れています。あなたにこの毒のような恥の感情を捨てる手伝いをしてほしいのです。

  10. あなたが私を捨てるのではないかと怖れています。

  11. 私は本当の私よりも「完全」に見えるかもしれません。私が隠している部分を明らかにするのをあなたに助けてもらう必要があります。私のアイデンティティーの全ての要素を統合できるように。

  12. 私は私自身に力があるという感覚を獲得する必要があります。

  13. 見た目もすることも、あなたにそっくりだと、どうか言わないで下さい。私たちの違いを認めて、あなたに祝ってほしいのです。

  14. 私の自己を確立させてください・・・でも、あなたから切り離さないで下さい。

  15. 私が養子であることについて、私のプライバシーを尊重して下さい。私の了解なしに、他の人に言わないで下さい。

  16. 誕生日は私にとって、つらい日かもしれません。

  17. 自分の診療記録を完全に知らないことは、ときには、苦痛の種になります。

  18. 私は、あなたの手に余る子になるのではないかと怖れています。

  19. 私が恐怖心をとても不快なやり方で吐き出した時には、粘り強く私と一緒にいて、懸命なやり方で応えて下さい。

  20. たとえ私が生まれた家族を探そうと決断しても、私はいつもあなた方に私の親でいてほしいのです。

これだけ読むと20もあって多いな、という印象かもしれません。

しかし、とても分かりやすくヘネシーさんが説明を加えながら語って下さり、共感しながらお聴きしました。

ずっとアメリカでは読みつがれてきたとはいうものの著者はアメリカの方なので、文化的な背景が異なる日本の事情と合わない部分があるのではないか。そんな疑問が誰にも起こると思います。

翻訳を終えた原稿は日本の養親・里親・養子の立場の方々と読み進める機会を持ったところ、みなさんが納得することばかりだったそうです。

産みの親との別れによる喪失体験はとても大きく、こどもには大きなダメージが与えられます。

産みの親と何故一緒に暮らせないのか、育ての親から説明を聴きたい、という想いは思春期にどんどん大きくなっていきます。

養子の心に隠れている喪失感が記されており、今まさに養子のお子さんを育てておられる方には直視するのがつらいこともあるかもしれません。

けれども、こどもの理解を深める為に勇気をもって養子の心の世界に入っていくことが勧められており、通じ合い、さらに幸せな家族になる道へ歩んでほしいと自らも養子である著者は語っています。

とても充実した2時間の講演でした。



養親・養子・里親・支援者・新聞記者、様々な立場の方々との対話

けれどもさらに充実した時間は、休憩明けの会場との意見交換でした。

2時間たっぷりと取られた会場との意見交換は、閉じられた安全な空間であることもあり、本当に率直な言葉がかわされました。

参加者の立場は、養子縁組・里親に関わるあらゆる立場の方々です。里親である方、養親である方、ご自身が養子として育った方、支援者の立場の方、このテーマを追いかけ続けている新聞記者の方、研究者の方など。

質疑応答という形式張ったものではなくて、参加者の方とヘネシーさんとの対話の時間とも言うべきものでした。

この本に記されていることは国境を超えて、今まさに里親として子育てをしている方々・養子として育った方々の心に突き刺さり、いろいろな反応を起こしました。

時に笑いあり、時に涙あり、たくさんの言葉が交わされました。

終わってみると、むしろこの後半の『対話』こそ今日のメインだったようにフジノは感じました。

フジノの参加目的は十分以上に果たされました。やはり参加して本当に良かったです。



講演会に参加して感じたこと

フジノは人生を通じて、産みの親ではない人に育てられた複数の友人と過ごしてきて、また逆に施設側で親から離れて暮らすこどもたちと生活してきた友人とも語り合ってきました。

けれども、人生は人の数だけ存在していて、体験も、感じることも、全て人の数だけ異なります。

1つ前のブログ記事に、横須賀市では養子縁組・里親制度をもっと普及させて家庭養護を推進していく計画づくりをしている、と書きました。

その取り組みの1つとして、実際に児童養護施設で暮らしているこどもたち・ファミリーホームや里親のもとで育ったこどもたちにも初めてアンケートをお願いしました。

アンケートもじっくり読みました。

それでもフジノは「足りない」と感じ続けてきました。

今日のこの講演会の後の質疑応答・意見交換を聴いて、深い学びがありました。

それでもまだ足りない、もっともっと聴き続けていかねばならない、と感じました。

繰り返しになりますが、人生は人の数だけ存在していて、体験も、感じることも、全て人の数だけ異なるからです。

きっと『聴き続けていくこと』に『終わり』は存在しえません。

計画づくりは単なる手段ですから、産みの親と離れて暮らすこどもたちが幸せに暮らしていかれるようにフジノはずっとこどもたちの声を聴き続けていかなばならないと感じました。


次の記事に続きます)



「養子が養親に伝えたい20のこと」支援者・当事者研修会に参加しました/監訳者ヘネシー澄子さんの講演と参加者との対話の4時間は学びに満ちていました(その1)

アメリカの養子縁組に関わる人達の必読書が初めて邦訳されました

1999年に出版されて以来、今日に至るまでアメリカの養子縁組界に絶大な影響を与えてきた、と評される1冊の本があります。

『Twenty Things Adopted Kids Wish Their Adoptive Parents Knew』

です。

発売10年で13万5000部以上も売れて、出版から20年経った今も養子縁組エージェンシーは『必読書』とされているそうです。

この本が初めて翻訳されて5月20日に出版されました。

日本語タイトルは「養子縁組を考えたら読む本〜これから親になるあなたに知って欲しい20のこと」

日本語タイトルは「養子縁組を考えたら読む本〜これから親になるあなたに知って欲しい20のこと」

日本語版のタイトルは

『養子縁組を考えたら読む本〜これから親になるあなたに知って欲しい20のこと』(著者:シェリー・エルドリッジ、監訳:ヘネシー澄子、訳:石川圭子、明石書店、2019年)

となりました。



親を必要とするこどもたちの気持ちを徹底的に学び続けていきます

この本を手に取ったきっかけがあります。

フジノの幼い頃からの親友の数名は、里親・養子縁組によって育ちました。成長していく過程で、友人としてその心情をずっと聴き続けてきました。

小学校時代からの親友は児童養護施設に住み込みで働いてきました。親と離れて暮らすこどもたちを施設で支える友人の想いもずっと聴き続けてきました。

人生を通じて、フジノにとって、血のつながりのある親と離れて暮らすこどもたちの存在はいつも身近なことがらでした。

『血のつながり』と『家族であること』とは全く別である、と考えてきました。

大切なことは、『親を必要とする全てのこどもたちに家庭が与えられること』だと考えています。

そう信じて生きてきたので、17年前に政治家に転職してからもずっと養子縁組・里親制度を強く応援してきました。

今回の選挙でもフジノは養子縁組・里親制度の普及を強く訴えました。

藤野英明2019年選挙チラシより

藤野英明2019年選挙チラシより


ただ、

「里親と養子縁組を圧倒的に増やします」

との宣言は、様々な形で受け止められました。

特に心を打たれたのは、里子の立場の方からのメールでした。

「私は里親に引き取られて育ったけれど、里親からずっと虐待を受け続けてきたので、いつも児童養護施設に戻りたいと願い続けてきた。フジノさんは里親を圧倒的に増やすと言うけれど、むしろ里親になる人の基準を厳しくしてほしい」

という趣旨でした。

切々とその想いが長いメールでに綴られていました。

もちろんフジノは里親・養親の『質』はとても重要だと考えています。

『数を増やす』のは単なる『手段』であり『目的』は『こどもたちが幸せに生きていかれること』です。

そこで選挙が終わってからすぐに、児童相談所長や担当課長ともこのテーマについて意見交換をしました。

現在、横須賀市ではまさに里親・養子縁組を増やす為の計画(社会的養護推進計画)を策定する検討部会が進められています。

フジノも児童相談所長も担当課長もみな同じ想いで居ますので、この計画の中にも、こどもたちの権利が守られるように必ず盛り込みます。

いずれにしても、このメールが強いきっかけとなって、さらに『こどもの立場』の想いを学び続けようと感じました。

友人たちの人生を通じて学んできた想いに加えて、さらにもっと多くの『こどもの立場』の声を聴き続けていこうと感じました。

ちょうどその後に、アメリカで長年読み継がれてきた本書が出版されることになり、手に取ったのです。

20年前の本とはいえフジノの学びたいことと完全に一致している本なので、とても良いタイミングで読み始めることができました。


その2に続きます)



横須賀市初の「里親向け性的マイノリティ講座」を開催しました。里親・ファミリーホーム・ボランティアファミリーの方々が参加してくれました/フジノの提案、実現しました

横須賀市初の「里親向け性的マイノリティ講座」を開催しました

今日は、横須賀市児童相談所の主催で、横須賀市初の『里親向け性的マイノリティ講座』を開催しました。

「里親向け性的マイノリティ講座」会場前にて

「里親向け性的マイノリティ講座」会場前にて


横須賀市では『性的な多様性』の理解を広めて深める為に、官民を問わず、あらゆる方々を対象に研修や出前講座を開いてきました(前回は『しらかばこどもの家』で乳児院・児童養護施設の職員のみなさま向けに開催しました)。

今回は『家庭養護』に関わるみなさまを対象とした研修です。

研修の様子

研修の様子


内容は、下のプレスリリースのとおりです。

平成30年(2018年)1月16日
市民部長
こども育成部長

里親向け性的マイノリティ講座の開催について

性的マイノリティ(性同一性障害などの性的少数者)に関する基礎知識を学び、性的マイノリティの方々への差別や偏見をなくすなどの理解を深めるため、「里親向け性的マイノリティ出前講座」を開催しますので、お知らせいたします。

  1. 日時
    平成30年(2018年)1月22日(月曜日)10時~12時

  2. 対象
    市内里親等(約15人)

  3. 会場
    はぐくみかん5階 会議室4(横須賀市小川町11番地)

  4. 講師
    特定非営利活動法人SHIP代表 星野慎二さん

  5. 内容
    性的マイノリティについての基礎知識等について

市民部とこども育成部が共催なのは、『性的な多様性』に関する普及啓発を担当しているのが市民部の人権・男女共同参画課で、里親などの家庭養護を担当しているのがこども育成部の児童相談所だからです。



里親・ファミリーホーム・ボランティアファミリーの方々が参加して下さいました

今回はタイトルに『里親向け』と銘打っていますが、実際の対象は里親の方々に限定していません。

福祉業界の専門用語で『家庭養護』と呼ばれる関係者のみなさまが対象です。

本日の研修の参加対象=家庭養護に関わるみなさま

  • 里親
  • ファミリーホーム
  • ボランティアファミリー

まず、『里親』の方々です。

里親はもっと人数が増えてほしい、とても必要な重要な存在です。

けれども、まだまだ日本では普及していません。横須賀市内でもとても数が少なく貴重な存在で、現在、27組が里親として認定されています。

本日は、横須賀市里親会会長も自ら参加して下さり、フジノはとても感激しました。心から御礼申し上げます。ありがとうございました。

講師は星野慎二さん(NPO法人SHIP代表)

講師は星野慎二さん(NPO法人SHIP代表)

そして、他の2つの制度については里親以上に全く知られていないので、少しだけご説明しますね。

『ファミリーホーム』という制度があります。これは、里親や児童養護施設職員などのこどもを養育した経験の豊かな方々が、こどもをご自宅に迎え入れて養育するのです。

現在、市内には2ヶ所の『ファミリーホーム』があります。

赤ちゃんも参加して和やかな雰囲気で研修は進みました

赤ちゃんも参加して和やかな雰囲気で研修は進みました


『ボランティアファミリー』は、児童相談所の所長が独自に認定できる仕組みです。週末や夏休みなどに児童養護施設のこどもたちをご自宅に迎えていただき、家族とふれあうことで『家庭生活』を体験させていただく制度です。

現在、市内で認定を受けておられるのは12組のご家族です(2017年3月31日現在)。

赤ちゃんづれで参加してくださった方もいらして(大歓迎です)、和やかな雰囲気で研修は進みました。

配布された資料など

配布された資料など


これらの方々に加えて、神奈川新聞社らメディア2社が来て下さいました。

合計15名のご参加を頂きました。

午後からは雪の予報が出ている寒い雨天の中、足を運んで下さって、本当にありがとうございました。



全国で研修が広まってほしいです

この研修が実現したきっかけは、以前にも記したとおり2017年6月議会でのフジノの提案です。

しかし実はもう1つ、大きな動きがありました。

2017年8月、厚生労働省からも『事務連絡』(通知の一種です)が出されたことです。

『児童養護施設等におけるいわゆる「性的マイノリティ」の子どもに対するきめ細かな対応の実施等について』

2017年8月に厚生労働省が出した事務連絡

2017年8月に厚生労働省が出した事務連絡

(抜粋して引用します)

性同一性障害等のいわゆる「性的マイノリティ」とされる子どもに対しても、同様の丁寧な対応が必要と考えられることから、別添の文部科学省における取組(文部科学省作成のリーフレット「性同一性障害や性的指向・性自認に係る、児童生徒に対するきめ細かな対応等の実施について」(教職員向け))も参考に、児童養護施設等における性的マイノリティの子どもに対するきめ細かな対応の実施等について、管内児童福祉施設や里親等に対して、周知をお願いいたします。

『事務連絡』は言葉のとおりで、事務の連絡に過ぎません。法的拘束力はありません。

けれども、『国の方針を地方自治体に伝える』という意味はあります。この文書が存在するのとしないのとでは全く状況が異なります。

フジノにとって、この『事務連絡』の存在は大きな追い風になりました。

こうして児童相談所は、まず2017年12月12日に乳児院・児童養護施設の職員向けに研修を開催しました。

そして、今回の里親・ボランティアファミリー・ファミリーホームを対象とした研修が実施されたのです。

横須賀には市議としてフジノが存在していて、常に国よりも半歩先・一歩先を歩き続ける努力をしてきました。

そのフジノの提案にしっかりと応えてくれる優秀な市職員のみなさんが存在してくれています。

そしてこうした取り組みが実現できています。

他の児童相談所において、こうした研修が開催されたというニュースはまだ聴いたことがありません(既に開催している児童相談所があったらぜひフジノに教えて下さい。謹んで訂正します)。

国が『事務連絡』を出しても動かない児童相談所。そのまちで暮らすこどもたち。考えると切なくなります。

どうか全国でこうした取り組みが広まってほしいと心から願っています。



後日談:神奈川新聞が報じてくれました

翌日の神奈川新聞が報じてくれました。

ウェブサイト『カナロコ』で記事がご覧いただけますので、ぜひこちらをご覧下さいね。



乳児院・児童養護施設の職員を対象に「児童養護施設向け性的マイノリティ出前講座」を開催しました!/フジノの提案、実現しました

乳児院・児童養護施設の職員を対象に「性的な多様性」の研修を開催しました

けさは、長瀬にある児童養護施設『しらかば子どもの家』にお邪魔しました。

しらかば子どもの家・しらかばベビーホーム前にて(強風でした!)

しらかば子どもの家・しらかばベビーホーム前にて(強風でした!)


こちらを会場に、『性的マイノリティ出前講座』を開催したのです。

児童養護施設向け性的マイノリティ出前講座を開催しました

児童養護施設向け性的マイノリティ出前講座を開催しました


横須賀市では『性的な多様性』の理解を広めて深める為に、『出前講座』を開いてきました(前回はうわまち病院で医療関係者向けに開催しました)。

今回は、乳児院・児童養護施設の職員のみなさまを対象とした研修です。

内容は、下のプレスリリースのとおりです。

平成29年(2017年)12月5日
市民部長
こども育成部長

児童養護施設向け性的マイノリティ出前講座の開催について

性的マイノリティ(性同一性障害などの性的少数者)に関する基礎知識を学び、性的マイノリティの方々への差別や偏見を無くすなどの理解を深めるため、『児童養護施設向け性的マイノリティ出前講座』を開催しますので、お知らせいたします。

  1. 日時
    平成29年12月12日(火)午前9時から11時
  2. 会場
    しらかば子どもの家(横須賀市長瀬3-3-1)
  3. 対象
    児童養護施設職員等
  4. 講師
    特定非営利活動法人SHIP 代表 星野 慎二 氏
  5. 内容
    性的マイノリティに関する基礎知識等について

市民部とこども育成部が共催なのは、性的な多様性に関する普及啓発を担当しているのが市民部の人権・男女共同参画課で、児童養護施設などの社会的養護を担当しているのがこども育成部の児童相談所だからです。



たくさんの職員さんが勤務をやりくりして参加してくれました

フジノは自分自身が研修を提案しておきながら

「乳児院と児童養護施設の忙しさの中で、どれだけの職員さんが参加できるだろうか」

と心配していました。

しかし、永島施設長をはじめ、なんと21名もの職員の方々が参加して下さいました!

講師の星野慎二さんとナオさん

講師の星野慎二さんとナオさん


こどもたちを学校に送り出した後、また、多忙な業務の中でやりくりしながら、多くの職員さんが積極的に研修に参加して下さいました。

職員のみなさまには心から感謝しております。本当にありがとうございます!

多様性を認めあい自分らしく生きられる社会づくりについて語られました

多様性を認めあい自分らしく生きられる社会づくりについて語られました


講師の星野慎二さんの語り口はとても分かりやすく、かつ、時に笑いを引き出し、時に聴衆のみなさんが深く考えさせられる姿を観るにつけても、いつもながら感心させられました。

そして、職員のみなさんが身を乗り出すように熱心にお話を聴いてくださるのがとても印象的でした。

やはりふだんからこどもたちの為に働いてくれている訳で、多様な性の在り方についても積極的に吸収してこれからの関わりに活かしていくのだという想いが伝わってきました。

職員のみなさんは熱心に聴いておられました

職員のみなさんは熱心に聴いておられました


児童養護施設だけでなく、幼稚園・保育園、小中学校、学童保育、高校、養護学校、こどもの数だけ『性の在り方』は様々です。

本来は、レズビアンとかゲイとかバイセクシュアルとかトランスジェンダーとか、単語でかんたんに区切ることなんかできません。グラデーションのように、人の数だけ異なります。

もともとこどもたちひとりひとりが生まれながらにしてみんなひとりひとり違う訳ですが、『性的な多様性』も本当は当たり前のことです。

けれども、残念ながらまだまだ知られていないのですね。

だからこそ、こうして出前講座などによって、どんどん知っていただこうという機会を横須賀市は作っています。

それに対して、『しらかばベビーホーム』『しらかば子どもの家』の職員のみなさまは、熱意をもって応えてくださいました。

永島施設長をはじめ、職員のみなさま、本当にありがとうございました。

フジノはラストまでは立ち会えず、健康部との打ちあわせ、予算決算常任委員会全体会への出席があり、中座しました。

残念ながら聴けなかったのですが、星野さんの講義の後に、ナオさんによるご自身のライフヒストリーが語られたとのことです。

当事者である方ご本人から生の声をお聴きすることは本当に大切ですし、理解が深まります。

講師である星野慎二さん、ナオさん、お二人とも本当にありがとうございました!



6月議会での提案がさっそく実現しました

本日は、『しらかば子どもの家』を会場にさせていただいたこともあり、参加していただいたのは『しらかばベビーホーム』『しらかば子どもの家』の職員さんでした。

市内にもう1つある児童養護施設『春光学園』には、来年度ご協力をいただく予定です。

また、12月中には市内の『里親』『ボランティアファミリー』『ファミリーホーム職員』を対象に研修を行ないます。

さらに来年1月中には、児童相談所の職員を対象にした研修を行ないます。

いずれも今年6月議会の教育福祉常任委員会で、フジノが児童相談所長と行なった質疑が実現したものです。

そのやりとりをご紹介します。

2017年6月定例議会 教育福祉常任委員会(2017年6月5日)での質疑

フジノの質問

こども育成部に伺います。
 
子ども家庭福祉にかかわるさまざまな施設においてSOGIにかかわる諸課題がありますが、先日、新聞報道もされたので、皆さん御承知と思いますが、児童養護施設における調査を一般社団法人レインボーフォスターケアと金沢大学の岩本准教授らが行ないました。

全約600施設に問い合わせた結果、220施設が回答してくれた訳ですが、児童養護施設の45%にいわゆる性的マイノリティとされる子どもがいたとの結果が報告されました。

職員会議や子どもの相談に乗るなどの対応をできたのは66施設。

ただ、それ以外の多くでは、「個室がなくてプライバシーの配慮が難しい」「生活の場が体の性別で分かれており、性別違和、トランスジェンダーに配慮した対応ができていない」など、生活環境関連の問題についての言及も多くあったり、職員の意識の低さや、一緒に暮らす子どもへの教育の必要性を指摘する声もあったなどと報じられました。
 
そこで、伺います。

本市にも2つの児童養護施設がありますが、まずこのアンケート調査への協力は行なったとお聞きでしょうか。

お答え下さい。

児童相談所長の答弁

 
藤野委員からお話がありました新聞記事を私も見ております。

これを受けまして、市内2施設に確認したところ、このアンケートにはお答えされていないということでお聞きしています。

フジノの質問

それでは、具体的に伺いたいのですが、本市の児童養護施設2カ所では、いわゆるSOGIにかかわる諸課題への具体的な対応として、職員への教育は行なっているのでしょうか?

お答え下さい。

児童相談所長の答弁

 
施設職員に対してのSOGIに特化した研修等は行なっていない、という報告を受けております。

フジノの質問

そこで、本市こども育成部にぜひ要請したいのですが、児童養護施設に対しても情報提供を的確に行なっていただきたいと思います。

すでに学校現場に対しては、文部科学省が通知を出していて、「教育委員会は学校現場に対して情報提供を適切に行ないなさい」という通知が出ています。

同じように、子どもが集団で暮らす場において適切に職員に研修が行なわれていないということはよろしくないことだと受けとめています。

横須賀市としては、ぜひ児童養護施設に対しても『必要な情報提供』及び『研修の機会』を提供していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

児童相談所長の答弁

 
年間を通しまして、児童相談所が市内の2施設の職員に対して研修をするというカリキュラムがございます。

この年度当初、SOGIに関する研修テーマは設定しておりませんでしたが、こういった記事も受けまして、年内にこのテーマで施設職員を対象に研修が開けないかどうか、検討に入ったところでございます。

さらに、横須賀市2施設だけでよろしいのかというとそうではなくて、横須賀市の子どもは横須賀市外の施設にも入っております。

そういった意味では、横須賀市のみならず、オール神奈川として『施設長会』もございますし、職員の研究会もございますので、例えば私が県内の『所長会』でテーマを提供して、共同で研修を組めないかといったような提案もしてまいりたいと思っております。

フジノの質問

大変貴重な御答弁をいただいたと思います。

もう1点確認したいのですが、児童養護施設ではなくて、児童相談所における一時保護所は滞在期間が大変長くなっているという質疑も過去にありましたが、一時保護所での対応というのはできているとお考えでしょうか?

児童相談所長の答弁

 
 まさに自分のお膝元の一時保護所について、正直申し上げて、きちんとしたSOGIに対応するマニュアル等はございません。

ケースがあれば相談できる職員体制はとっておるつもりですが、具体的にはその報告を受けていないというところがではあります。

今後はそのあたりも職員に意識させて、処遇支援をしていきたいと考えております。

提案からわずか半年での全面的な実施に対して、児童相談所長の迅速な対応に心から感謝しています。

これからもフジノはどんどん取り組みを進めていきます。

「誰も一人にさせないまち」を最終目標に掲げる上地市長に、今年9月議会の一般質問でフジノは『性的な多様性』の理解を広めることと当事者のみなさまの支援を進めることに全面的な賛同の答弁をいただきました。

現在パブリックコメントにかけている次期『男女共同参画プラン』案にも、性的な多様性の保障が新たに項目として加わりました。

来年度は、男女共同参画条例の見直しの議論や、性的マイノリティに関する行政計画も作成されることになっています。

前市長のもとでは全く進まなかったことが、上地市長とのタッグで今とても前進していっています。

これまでSOGIに関する取り組みをフジノは10年間続けてきましたが、今こそ横須賀の人権施策を進める大切な機会だと感じています。

ぜひみなさまも声をあげてください。生の声をさらにフジノに届けて下さい。

よろしくお願いします!



里親・ファミリーホーム・施設の小規模化など「家庭的養護」を推進する横須賀市初の計画を作ります/(仮称)社会的養護推進計画の策定

横須賀市が新たな計画づくりをスタートします

9月5日の教育福祉常任委員会で報告されたことの1つに、とても大切な事柄がありました。

『(仮称)横須賀市社会的養護推進計画』の策定について

です。

教育福祉常任委員会・一般報告・説明資料より

教育福祉常任委員会・一般報告・説明資料より


といっても、横須賀市だけが全国初で独自にスタートさせるという特別なことではありません。

2年前(2012年1月30日付)に『児童養護施設等の小規模化及び家庭的養護の推進について』という厚生労働省雇用均等・児童家庭局長からの通知が出されていました。

厚生労働省からの通知

厚生労働省からの通知


2年も時間が立っている理由は、通知の本文を読むとわかります。

  • 2013〜2014年度は各施設との調整期間とすること
  • 2015年度スタートの15カ年計画を作ること
  • 計画は、5年ごとに前期・中期・後期とすること

この2年間の調整期間が終わり、横須賀市も15カ年の計画を作るべき時期となった訳です。

(※横須賀市は全国で中核市ながら2ヶ所だけ児童相談所をもっているうちの1つです。『都道府県計画』とありますが、児童相談所設置市である横須賀市も『計画』づくりが求められています)

通知本文より

通知本文より


全国で親と暮らせないこどもたちが厳しい現実の中に置かれています。

血のつながりとは関係なく、育ての親との愛情の通った家庭環境がこどもたちには絶対に必要です。

けれども現状では、乳児院・児童養護施設などの施設で暮らしているこどもたちが90%、里親さんのもとで暮らすことができているこどもたちはわずか10%です。

この状況を大きく変えていく為の長期的な計画を国をあげて全国で作っていくのです。

2029年がゴールの目標とあまりにものんびりしているのにフジノは不満です。

けれども、やっと里親・ファミリーホーム・施設の小規模化へ光があたったことには大歓迎です!



横須賀市の計画づくりのメンバー

教育福祉常任委員会で配布された説明資料をPDFファイルにしました(こちらを御覧下さいね)。

「(仮称)横須賀市社会的養護推進計画の策定について」より

「(仮称)横須賀市社会的養護推進計画の策定について」より


計画づくりにあたって審議を担当するのは、すでに設置されている『横須賀市児童福祉審議会』の中にある『措置分科会』です。

会長は社会福祉法人横須賀基督教社会館館長が就任しており、他のメンバーは精神科医・小児科医・神奈川県立保健福祉大学准教授・弁護士など合計7名の委員で構成されています。



横須賀市の計画の位置づけ

15年間もの壮大な計画は社会情勢の変化もあるので現実的ではありません。

そこで横須賀市ではまず前期5年間の計画を作ります。

ただ残念ながら、単独の『横須賀市社会的養護推進計画』とはなりません。

『横須賀市子ども・子育て支援事業計画』という大きな計画の中に、盛り込む形で位置づけます。



横須賀市の計画に明記する予定の内容

目次も事務局案が示されていますが、以下の予定です。

第1章 計画策定に当たって
第2章 社会的養護の取り組み経過、現状及び課題
第3章 計画の基本的方向性及び社会的養護の需要量・供給量
第4章 市内児童養護施設等の家庭的養護推進計画
第5章 本市の取り組み

  1. 里綴開拓と委託の推進
  2. 施設の家庭的養護の推進
  3. 施設の専門的ケアの充実
  4. 施設の人材確保・人材育成
  5. 子どもの自立支援の充実
  6. 家族支援及び地域支援の充実
  7. 子どもの権利養護の推進
  8. 児童相談所の体制強化
  9. 本市の第一義的児童家庭相談窓口の機能強化

第6章 本市の社会的養護推進計画

  1. 本市の社会的養護推進計画
  2. 社会的養護に係る本体施設、グループホーム及び里親・ファミリーホームの構成割合

第7章 進行管理等

9月5日の委員会報告までにすでに4回の会議が行なわれています。

この後、3回の会議とパブリックコメント、さらに2回の会議を行なって決定となります。

完成は2017年3月の予定です。

とても重要な計画づくりなので今後も注目していきます。

施設(乳児院・児童養護施設)が悪なのではありません。

施設も重要です。

その一方で、全てのこどもが家庭的な環境(フジノは特に里親さんを圧倒的に増やしたいです)で暮らせるようにするのは、政治・行政の責任です。

世界を見渡せば、実親と暮らせないこどもたちの100%が里親さんに委託されている国々があります。

日本は圧倒的に遅れています。

横須賀からこの異常な状況を変えていけたらと願っています。