「パニック障害公表の横須賀市議、誰もが生きやすい世に」毎日新聞・社会面にフジノの記事が掲載されました

「ともに・2020バリアーゼロ社会へ」企画に賛同して、取材を受けました

毎日新聞社が『ともに・2020バリアーゼロ社会へ』という特集の連載を昨年からスタートしています。

毎日新聞「ともに・2020バリーゼロ社会へ」特集

毎日新聞「ともに・2020バリーゼロ社会へ」特集


昨年11月の終わり頃に

「バリアーゼロ社会の実現を目指す企画の中で、障がいのある人が地方議員として働いている姿を取り上げたい。身体障がいのある方についてはすでに取材が始まっている。精神障がいについてはぜひ藤野議員にお願いしたい」

という趣旨の依頼を毎日新聞から受けました。

かねてからフジノは、障がい当事者=議員の少なさ、特に

『精神障がい・知的障がい・発達障がい・難病のある当事者の方々が議員としてほぼゼロの現状』

に対して問題提起をしてきました。

障がいのある方々の『家族の立場』で政治家になっている人々はたくさんいますが、彼ら彼女らはあくまでも『家族の立場』を代表しているに過ぎません。

『家族』には『当事者』の想いを代弁できません。できたとしても、あくまでも『限定的な代弁』に過ぎません。

やはり本当に大切なことは『当事者』自身が生の声で、政治家として発言すること・行動することです。『当事者性』にはとても大きな意味があります。

そうした想いから、過去に出演したシンポジウムなどでも

「精神障がいのある当事者のみなさんに立候補してほしい。その時はフジノが全力で応援するので、政治家になってほしい」

と繰り返し訴えてきました。

15年間フジノが議員として働いてきた経験から、全国の人々に知ってほしいことはたくさんあります。

  • 議会・市役所・市民から受けてきた様々な差別と偏見の実態について
  • 市議として働くことと闘病との両立をいかに実現するか
  • 差別・偏見をする側だった人々がいかに理解してくれるようになったか
  • 病気や障がいの実態を知った上でもさらに差別・偏見を続ける人々の存在について

こうした現実を知った上でそれでも全国の障がい当事者の方々に、政治家として働いてほしい、という想いが強くあります。

そこで、今回の取材も受けることに決めました。

すでにツイッターなどでは発信してきましたが、昨年12月から3回の濃密な取材を受け(毎回数時間に及びました)、その後も細かな意見交換は10数回を超えました。

取材にあたったのは横須賀支局の田中義宏記者です。

精神疾患・精神障がいに対して深い理解のある誠実な方で、「田中さんが取材をしてくれるのならば依頼を受けよう」と感じました。

実際、田中記者との取材はとても有意義なものでした。

過去に無いくらい、取材は本当に長時間に及んだのですが、受けて良かったと感じています。田中記者には感謝の気持ちしかありません。



けさ、全国の毎日新聞の社会面3面に大きく掲載されました

こうした経緯のもと、ついにけさの毎日新聞の社会面3面に大きく掲載されました。

インターネット版の毎日新聞にも即日掲載されました。

2018年1月16日・毎日新聞・社会面より

2018年1月16日・毎日新聞・社会面より

ともに・2020バリアーゼロ社会へ

パニック障害公表の横須賀市議
誰もが生きやすい世に 恋人の死、心に刻み

神奈川県横須賀市でパニック障害などを抱えながら活動する市議が、年末年始もライフワークの自殺対策に取り組んでいた。

現在4期目で、精神保健福祉士の資格を持つ藤野英明さん(43)。

自ら精神障害があることを公表している議員の存在は、全国的にはほとんど知られていない。【田中義宏】

「人の数だけ悩みはある。あなたやあなたの大切な人からの相談をお待ちしています」。

昨年12月末の京急横須賀中央駅前。

藤野さんは、市が相談窓口「横須賀こころの電話」を年中無休で運営していることを知ってもらおうと、電話番号を大きく書いたボードを手に呼びかけた。

 クリスマスイブ前日から1月3日までの12日間、自殺対策の街頭活動を一人で12年間続けている。

年末には役所が仕事納めとなり、公的な支援機関が閉じてしまう上、世間がにぎやかな時季こそ、生きづらさや孤独感がより深まる人がいると感じているからだ。

小中学校では、いじめなどを受けて保健室で過ごすことが多かった。高校時代からの恋人が統合失調症を患い、彼女の力になりたいと大学では心理学を学んだ。

自身も、就職活動中にパニック障害を発症。電車に乗ったり、閉鎖された空間にいたりすると過呼吸などに襲われ、留年を余儀なくされた。

1998年に大学を卒業して大手映画会社に就職したが、入社3年目にハードな仕事のストレスからうつ病も発症した。2002年11月には、統合失調症から回復しかかっていたはずの彼女が、自ら命を絶った。

自殺をなくしたいと政治の道に進むことを決意し、会社を辞め03年4月に同市議選で初当選した。

この年の12月市議会で恋人を失ったことによる「自死遺族」であることを明かし、自殺予防の無料電話相談を設けるよう提案。翌04年に市は「こころの電話」を開設した。ここ数年は年間5000件近い相談が寄せられている。

藤野さんは今も治療を受けている。震えなどの症状に襲われることがあるため、本会議や委員会の日は医師の指示の下、平常時の数倍の薬を飲むという。

「世間は『精神障害があるから』と許してはくれない。当事者だと公開している僕がだらしなく思われたら、全ての精神障害者がだめだと思われかねない」。

そんな思いで、約15年間全ての本会議で質問に立ち続ける。

「精神疾患は誰にでも起こり得る。全国には、精神障害のある議員が他にもいるはず。カミングアウトできる議員が増えれば、誰もが生きやすい社会に変えられると信じている」

精神疾患、国民の3%

2017年版障害者白書によると、統合失調症やうつ病などの精神疾患で生活が制約されている精神障害者は、国民の約3.1%に相当する約392万4000人いるとされる。

社会進出を促そうと、企業などに一定の障害者雇用を義務づける障害者雇用促進法が13年に改正され、今年4月から身体、知的障害者に加えて精神障害者についても雇用義務対象となる。

ただ、人材サービス会社エン・ジャパンが昨年9~10月にインターネットを通じて実施した調査では、精神障害者の雇用義務化について48%の企業が「知らない」と回答。

理解が十分に広がっていない現状がうかがえる。

見出しや、記事の内容に、いくつかの異論はあります。

例えば、「もっとフジノ以外にも精神疾患・精神障がい当事者の方々に立候補をしてほしい」というような想いは、記してもらえませんでした。

また、記事を読んだという方からたくさんのメールや留守電がすぐにたくさん届いたのですが、その中には

「今回、パニック障がいをカミングアウトしてえらい」

というような内容が数件ありました。

違います。この記事の為に今日初めて公表したのではありません。

もともと大学で心理学を専攻したフジノは、卒論の内容も「いかにして精神障がいに対する差別・偏見・スティグマを無くすか」でした。障がいに対する差別を心の底から憎んでいます。

差別・偏見・スティグマを憎んでいるフジノは、自分の障がいを隠す理由がありません。

オープンにしていることで様々な機会に社会的に不利になることは理解していますが、差別する側に加担したくありません。

だから、自分が発症してから一度も隠したことはありません。

会社員時代にも、選挙に立候補した時にも、病気はフルオープンでした。

このブログの長年の読者の方々であれば、フジノがうつ病やパニック障がいの苦しみについて何度も何度も書いてあるのを読んでおられますよね。

ただ、もともと文字数が限られている新聞というメディアですから、依頼を受けた時点ではじめから世間に誤解を受けざるをえないことは覚悟していました。

(※世の中のみなさまは、ムリにカミングアウトしたりする必要など全くありません!フジノは「強制的にカミングアウトすることはあってはならない」という立場です)

ともかく、フジノはもっともっと多くの当事者の方々に政治の話に出てきてほしいです。

心の底から、ずっと待ってきました。これからも待ち続けます。

障がい当事者のみなさん、政治の世界に来て下さい。



産科でも精神科でもケアが不十分な精神疾患のある妊婦さんを守る為に、横須賀市は新たに相談先を記したチラシを作成しました/フジノの提案、実現しました

精神疾患のある妊婦さんを守る為に横須賀市は新たにチラシを作成しました

あまりにも嬉しかったので、ブログで報告する前に、お昼ごろにツイッターで先に報告してしまいました。

チラシ完成をお知らせした2017年9月のツイートより

チラシ完成をお知らせした2017年9月のツイートより


精神疾患のある妊婦さんに対して、産科でも精神科でもいまだケアが不十分な現状があります。

(*一部の産科・精神科のドクターは積極的に妊娠継続を支援してくれています。しかし、いまだ全市的な取り組みとは言えません)

そこで、フジノは

「医療機関が動かないならば横須賀市が積極的に支援すべきだ」

「横須賀市が積極的に医師会に働きかけてほしい」

今年2017年6月議会で提案しました。

その提案を受けて、すぐに3つの担当課(『こども健康課』『こども青少年支援課』『保健所健康づくり課』)が集まって検討した結果、チラシを作成することになりました。

完成したチラシ

完成したチラシ


横須賀市では作成したチラシをこのように活用していきます。

  • 母子手帳交付の時にお渡しします
  • 横須賀市ホームページに掲載します
  • 医療機関に配布します

作成してくれた担当課のみなさん、ありがとうございます!



改善の余地はありますが、まずは一歩前進です!

報告したツイッターには「いいね」を190も頂きました。

フジノとしては、まだ改善の余地があると考えています。

表現を穏やかにしてしまった為に、精神科に通院しておられた妊婦さんがこのチラシを読んでも

「良かった、これで相談できる先が見つかった」

と感じてもらえるか、やや疑問です。

もっとハッキリと明文化して

「精神科に通院中で断薬などで苦しさを感じておられる方ぜひご相談下さい」

と書くべきだったのではないかと感じています。

けれども今まで何も支援についての周知・啓発が無かったのですから、大きな前進です。

精神障がいの当事者であるフジノのまわりには、そして政治家として受ける市民相談の中には、妊娠をしたい精神疾患のある方・精神疾患のある妊婦さんがたくさんいます。

妊娠したいけれど、精神疾患・精神障がいの為に服薬しているせいで赤ちゃんに悪い影響が出ないか怖くて妊娠できない。

妊娠したけれど、精神科クリニックからは断薬するよう言われた。それ以外の手段を何も教えてくれないのでつらくてしかたがない。

(*一部のまともなクリニックでは緩やかな薬に変更したり、妊娠に悪影響の無い漢方薬をすすめてくれることもあります)

大半のメンタルクリニックや精神科病院では何もしてくれません。

一方、産婦人科では「精神的な問題はメンタルクリニックに相談してほしい」「精神科のクスリは赤ちゃんに悪影響だからすぐやめてほしい」と言われることがほとんどです。

誰も相談にのってくれない。苦しくて仕方がない。

そんな妊娠と精神疾患のダブルの苦しさに耐えかねて中絶をしてしまった方もいます。

流産・死産をしてしまった、という方もいらっしゃいます。

こんな悲しい現実を変えたいのです。

その為にも、行政の精神保健福祉部門と妊娠・出産・子育てに関わる部門とが連携をして、支援の必要な方に積極的にアプローチすべきだと考えています。

フジノにとって、精神疾患・精神障がいのある方々が妊娠・出産・子育てをできるのが当たり前の社会にすることは、30年前から変わらない願いです。

これからもこのテーマをずっと追い続けていきます。

市民のみなさま、どうかご意見をぜひいただけるとありがたいです。よろしくお願いします。



フジノが6月議会で提案した質問を紹介します

このチラシの実現につながった、フジノの6月議会での質問を改めて掲載しますね。

お時間の許す方はぜひご覧下さい。

フジノの質問

『精神疾患、精神障がいのある方々で妊娠をされた・出産をするという方々に対する相談窓口が欠けている』という問題に対して、保健所とこども育成部で協力して対応を行なうべきではないか、という観点から質問をします。
 
今お伝えしたとおりですが、精神疾患・精神障がいのある方々が妊娠をした際に、精神科のクリニックや精神科の病院からは、ただ即日、断薬、薬を止めることです。

断薬を求められて、おしまい。

産婦人科からは、「精神科のことはよく分からないから精神科に相談して下さい」と言われてしまう。

精神科クリニックや精神科病院に行って、そのこと(妊娠)をお伝えしても、実際みなさん御承知のとおりの3分治療の中では、妊娠のこと、断薬のこと、つらさのことに寄り添っていただけることはまずありません。

精神疾患そのもので御苦労されている方、そして本来であれば喜ぶべき妊娠を喜ぶことがなかなかできずに、断薬の苦しさや妊娠への不安から本当に多くの方々がお困りになっている。

例えばインターネットを調べると、そういう情報を当事者同士で、全然まちも違えば、制度も違う中で情報のやりとりをしているというのが散見されますが、組織的な支援あるいはネットワークを民間が行なっているといったことは聞いたことがありません。
 
そこで、こども育成部と健康部に伺います。
 
精神疾患、精神障がいのある方々の不安に寄り添い、妊娠継続につなげられるような相談支援に何らかの形で取り組んでいくべきではないかと思うのですが、いかがでしょうか。



こども健康課長の答弁

 
各健康福祉センターまたは『はぐくみかん』内にありますこども健康課窓口におきまして、妊娠されると母子手帳の交付を行ないます。

その時に、保健師が面接などを行ないまして、既往歴ですとか、今の体調ですとか、妊娠をしてうれしかったとかとまどったとか、そういったことをひととおりお聞きします。

その中で、病気等がありまして支援が必要な場合は、地区担当の保健師が継続して支援をさせていただいています。



フジノの質問

地区担当の保健師・助産師のお話は承知をしております。
 
例えば急な不安に襲われた時に、電話をかけたならば、開庁している時は担当して下さっている保健師・助産師が必ずお話を聞いて下さると思うのですが、そうでは無い時間帯に何らかの支援というのはあるものなのでしょうか。



こども青少年支援課長の答弁

 
こども青少年支援課のほうで24時間行なっております『子育てホットライン』がございます。

横須賀市子育てホットライン


この中で、直接その場ですぐお答えするということはなかなか難しい部分もございますが、いわゆる傾聴の部分、それから具体的な翌日以降の相談窓口の御紹介と医療機関の御紹介とか、そういったものは24時間の『ホットライン』の中で対応させてもらっております。



フジノの質問

すみません。医療機関にはすでにかかっておられるので、産科とはつながっていて、そして精神科ともつながっているから断薬を求められているということで御不安になる。

そして、妊娠継続に対して恐怖感があるということで、医療の御紹介をしていただく必要は無い訳です。

これは決して揚げ足をとった訳ではなくて、その時その時の不安に寄り添っていただく組織的な体制を取っていただきたい、ということを申し上げております。

市役所が開いている時間帯に関しては、地区担当の保健師・助産師が担当して下さる。

5時以降は『子育てホットライン』が、ある程度までは聞いて下さる。

そういうことでよろしいでしょうか。



こども青少年支援課長の答弁

 
『ホットライン』の対応の中で、御相談内容によりまして、具体に地区担当の保健師なり『健康福祉センター』につなげた方が良いという判断があれば、翌朝なりにそういったところにつなぐということもしておりますので、できる範囲でもって対応はさせてもらっております。



フジノの質問

その瞬間の不安に寄り添っていただけるのか、ということをお聞きしております。

繰り返しますが、揚げ足をとっているのではありません。

翌朝つなげるという話ではなくて、その場で今つらいという時にお話を聞いていただけるのか。

そもそも本来は民間の精神科クリニック、そして産婦人科にもっと産科医・助産師が居て下されば問題ないのですが、本市は助産師支援ももうやめましたし、産科医への補助金もやめてしまった。

市長は「充足されている」という発想のようなのですが僕は全然そう思っていなくて、現場はやはり忙しくて、精神疾患のある妊婦さんのことなどは相手をしてやれないというのが現状だということが僕は分かりました。
 
そんな中で、「民間ができないことは行政がやるべきだ」というのが僕の発想なのです。

ですから、開いている時間帯は地区担当が担当して下さって、お話を聞いて下さる。

5時以降は、その不安に『子育てホットライン』で寄り添っていただけるということでよろしいのですね?、とお聞きしました。きっとそういうことなのでしょう。

ならば、もう1点お願いをしたいのは、ぜひこのことを周知していただきたいということです。

どの御相談をお聞きしても、どこに相談していいかなどというのは分からない訳です。
 
新年度から横須賀市は、出産をした妊婦さんに対しては産後うつのケアのために、出産後も『産婦健診』を2回無料にしてケアを行ないます。

産婦健康診査

産婦健康診査


でも、そこの部分ではなくて、妊娠中から不安を感じておられる方、精神疾患が無くても不安を感じておられる方はたくさんいらっしゃると思うのです。

そこにアプローチする為に

「精神的な疾患や障がいのある方々の御不安もぜひお聞きします」とアナウンスをしていただきたいと思うのです。

いかがでしょうか。



こども青少年支援課長の答弁

 
答弁が不的確ですみません。
 
夜間の時間帯のいわゆる傾聴、相手の方の不安を和らげるという部分でのお話を伺うということは、当然のことでありますが、させてもらっております。

かなり長い時間お話が続くと。それで、結果的に気持ちが和らいだという内容の報告も上がっておりますので、そういったことは『ホットライン』の時間の中でさせてもらっております。



フジノの質問

傾聴はしていただいている、それから長い時間じっくり話も聞いているということだったのですが、精神疾患がある方、精神障がいのある方、例えばパニック障がいを持ちながら妊娠をしたという方はめちゃくちゃたくさんいる訳です。

でも、薬がのめなくなった、産婦人科に行くバスにも乗れなくなってしまった、タクシーで行くのも本当につらい、などという相談を含め、めちゃくちゃいっぱいある訳です。

でも、薬をのむことはできない。

また、うつ病の人も本当に多いですし、統合失調症で妊娠される方もたくさんいる。

赤ちゃんを守りたい。それは当然の思いだと思うのです。
 
民間のクリニックが全く対応できていない中で、横須賀市は地区担当の保健師・助産師がいる。そして、『子育てホットライン』がある。

これを「精神疾患・精神障がいのある妊婦さんの話も聞きますよ」とアナウンスをしてくれないか、と提案を申し上げているのですが、いかがでしょうか。



こども健康課長の答弁

 
おっしゃるとおり、実際に個別の支援をしていたにしても、その周知がしっかりしていなければ、相談に乗れるのだよ、話を聞けますよ、ということが伝わらないと、実際に精神障がいをお持ちの妊婦さんはとても不安なお気持ちになると思います。

私たちも、母子手帳交付のときには全ての方の既往歴等、それから病歴等を見て、精神疾患のパニック障がい等々がある方については、症状の重さ軽さに関係なく、一度は必ず連絡をとらせていただいて、「困っていることは無いですか」とか、「病院のほうとの関係はどうですか」といったことは確認させていただくようにしています。

その中で、やはり不安感が抜けない場合には継続的な支援もさせていただいています。
 
ただ、そうは申しましても、話を聞いた時々で、そういう情報が頭に残る場合もあれば、すっと消えてしまう場合もあると思います。

その辺はどんな形でお知らせをしたらいいのか、まだぱっとイメージで湧きませんが、例えば『すかりぶ』ですとかホームページですとか、またはチラシといったものでしょうか、何かその方のお手元や頭の中に残るようなお知らせを考えたいと思います。



フジノの質問

今は、本市が行なっていただきたいという取り組みについて申し上げました。
 
加えて、医師会などにこういった話があったということをお伝えしていただけないでしょうか。

精神科医会も産婦人科部会も忙しいのは十分承知していますが、精神障がいがあろうと発達障がいがあろうと、そこにいらっしゃるのは1人の人間で、妊婦さんであることに変わりは無いと思うのです。

そうした方々が健康な妊婦さん、経産婦さんの中に埋もれて、ないがしろにされるということはあってはならないと思うのです。ぜひきちんと、まずは病院でしっかりお声を聞いていただけるようにしていただけないか。
 
保健所やこども健康課ができることは、やはり傾聴しかないと思うのです。

本来は、病院がまずしっかり対応するべきだと思うのですが、そういった声を医師会などにお伝えしていただけないかと思うのです。

いかがでしょうか。



こども健康課長の答弁

 
実は、私どものほうでは年に1度『周産期連絡会』というものを行なっておりまして、横須賀市の妊婦さんたちが主に出産する市内の医療機関ですとか、近隣の産婦人科または『こども医療センター』などと、その年々のお産の現状ですとか、それから病院に来られる方の課題ですとか、地域との連携といったようなことを話し合う機会を設けています。

その中でやはり話題に出るのは、精神疾患を持った方のケアはとても難しいということをお聞きしますし、地域のほうでもすぐに対応するのでぜひ御連絡をくださいということもお伝えはしています。

ただ、なかなかそれがうまくいっていない方もいらっしゃるということもお聞きしましたので、また改めてお伝えをし、連携をお願いしていきたいと思います。




2017年9月議会・所信表明への個人質問

藤野英明です。よろしくお願いします。

所信表明への質問をする藤野英明

1.横須賀復活の為に行政、議会、市民の皆様が一丸となって全員野球で取り組む必要がある、と訴える上地市長に、任期の始まりに明確に伝えて頂きたいことについて

「横須賀復活」の取り組みを進めていく為に、所信表明のタイミングを捉えてぜひ全ての市民のみなさまと議会に対して、上地市長から明確に伝えて頂きたいことがあります。

まず、市民のみなさまに対して伝えて頂きたいことです。

市長選挙において、上地候補は複数の政党の推薦を受けました。

そのことを、対立する陣営は、

「上地候補が当選すれば政党の言いなりになる」

と批判してきました。こうした批判は選挙での常とう手段に過ぎないのですが、この機会にあえて伺います。

【質問1】
上地市長は推薦を受けた政党の為に働く市長なのでしょうか。

それとも40万人の横須賀市民の為に働く市長なのでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)


さて、過去数年にわたり、前市長を大音量で糾弾する街宣車が市役所周辺をはじめ市内各地で活動してきました。

市長選挙の際、一部の人々はこの街宣車による活動とその団体を意図的に上地候補と結びつけて語り、攻撃材料にしてきました。

このデマを真に受けてしまった市民も残念ながら実際におられます。

【質問2】
もとより当該団体や街宣車による活動と上地市長は全く無関係であること、関係づけは事実無根の誹謗中傷であることを、この際、市民のみなさまに明言して下さい。


(→市長の答弁へ)


所信表明への質問をする藤野英明


さて、今回の市長選挙では3人が立候補し、市民の方々はそれぞれの信念に基づいて市長にしたいと考える候補をそれぞれに全力で応援しました。

選挙から2カ月半が経った今でも、当然ながら感情的にわだかまりのある方々もおられます。

けれどもこれからは、選挙によって分断された異なる立場の市民の方々にも、今までのあらゆる感情をのりこえて全員野球に参加して頂かねばなりません。

【質問3】
他の2候補を応援した市民の方々の想いを、上地市長はどう受け止めておられるのでしょうか。

お聞かせ下さい。


(→市長の答弁へ)


【質問4】 
また、他候補を応援した市民の方々に対して、ぜひ『融和』を呼びかけて頂きたいのですが、いかがでしょうか。


(→市長の答弁へ)


今回の市長選挙の投票率は46.1%にとどまりました。

投票に足を運ばなかった有権者は、残念ですが、過半数にのぼります。

【質問5】
上地市長はこの現実をどう受け止めておられるのでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)


『横須賀復活』の為には、棄権した過半数を超える有権者を含む全ての市民のみなさまに、このまちの主役であるとの当事者意識を持っていただき、これからの取り組みにぜひ参画していただく必要があります。

【質問6】
そこで上地市長は、今回棄権した多くの方々にどのように呼びかけていくのでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)


続いて、市議会に対して伝えて頂きたいことです。

前市長と市議会との信頼関係は、最終的に完全に崩壊していました。

その理由は数多くありましたが、1つには議会との議論を軽視する姿勢がありました。

ディベート技術を用いて質問内容に真正面から答えず、本会議や委員会の貴重な質問時間が空疎な答弁で消えていくことが僕は本当に残念でなりませんでした。

上地市長には議会との信頼関係をぜひ取り戻して頂きたいので、あえて以下の3点を伺います。
 
【質問7】
第1に、上地市長は、議会での質問には真正面から答弁し、常に建設的な議論を行なう姿勢を貫いていただけるでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)


前市長は、質問をする会派や個人によってあまりにも短く答弁したり、露骨に態度を変えることがありました。

【質問8】
そこで第2に、上地市長は、質問者によって答弁や態度を変えるようなことはしない、と宣言していただけますか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)


前市長は、質問や提案に対して前向きなニュアンスに聴こえる答弁をしながらも、実際は各部局へ何の指示も出していないことも多かったです。

その為、後日部局を訪れて、ひとつひとつの答弁への実際の対応を全て検証していかねばならず、「市長答弁とは何なのか」「ただのその場しのぎなのか」と、結果的に議会での市長答弁そのものを全く信頼できなくなりました。

【質問9】
そこで第3に、上地市長は、議会での自らの答弁に責任をもって、必ず各部局に対して答弁に沿った指示を出していただけますか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)

2.市長就任から2か月、市議時代には知ることができなかった本市の克服すべき課題の多さと大きさについて

就任から2か月、市民、関係団体、県、国との意見交換を重ね、庁内各部局とのヒアリングを行なった結果、克服すべき課題の多さと大きさを認識した、と上地市長は述べました。

市議時代の上地市長は、常にこのまちの現状に危機感を持って問題提起をしてこられたものの、市議の立場では行政内部の全ての情報にはアクセスできないのも事実です。

そこで伺います。

【質問10】
市長職に就任して、初めて知った克服すべき課題の多さと大きさとは具体的にはどのようなことでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)

3.基本姿勢として忠恕を市職員に求めるのであれば、借金減らしの為に行なわれてきた過度な退職者不補充と新卒採用の減少をやめ、市民に必要な行政サービスを提供できる十分な職員数の確保を行なう必要性について

かつて本市役所には個人にも組織にも良き風土がありました。

政策立案能力の高さから『スーパー公務員』として全国に知られたり、国の新制度の創設の際には地方自治体の代表として招聘されたり、先進的な政策の文献を出版する職員も多くいらっしゃいました。

また、組織風土の良き例を挙げれば、旧・長寿社会課には、

「顔の見える関係を築くべく、全ての施設やサービス事業所を訪れて自分の名刺を置いてこい」

と現場回りの重要性を先輩は後輩に伝えてきました。公務員らしかぬ、民間企業の営業職のような良き伝統です。

しかし、借金返済を最優先にした前市長のもとで、退職者不補充と新卒採用の絞り込みが徹底され続けました。

人件費カットは借金を減らす上で最も簡単な方法ですが、大きな弊害をもたらします。

その結果、市の借金だけは減りましたが、職員は目の前の大量の仕事をこなすだけで精一杯になり、『スーパー公務員』と呼ばれるような存在は消えました。

良き風土の例として挙げた旧・長寿社会課の教えですが、現在の介護保険課や高齢福祉課に尋ねると、今も覚えている係長クラスはいるのですが、

「業務量の多さから部下に伝えても実行は不可能だ」

と述べました。

市民ニーズの複雑多様化の現実を前に、福祉部をはじめ多くの部局で業務量の増加に比して、職員数が足りず、本市役所の良き風土も失われつつあります。

そんな中、上地市長は機会があるごとに、各部局に対して市民からの相談には思いやりをもって親身にお聴きするよう指示をしておられるとのことです。

けれども、もともと多くの職員は思いやりをもって市民と向き合ってきましたし、今もそうしています。

この状況でさらに「忠恕」の心を「今以上に持て」となれば、むしろ多くの真面目な職員が潰れてしまうのではないかと僕は危惧しています。

【質問11】 
そこで、まずは、増大する一方の業務量に応じた適切な職員数を確保する方針へ切り替えて頂きたいのです。

それは同時に、本市役所に存在していた良き伝統と風土を取り戻すことにもなると僕は考えています。

上地市長はいかがお考えか、お聞かせ下さい。


(→市長の答弁へ)


所信表明への質問をする藤野英明

4.所信表明で述べられた横須賀復活の為の3つの構想及び4つの復活計画と、市議時代及び選挙中に訴えていた政策との関係について

所信表明で本市の方針として正式に語られた3つの構想や4つの計画は、市議時代から上地市長が一貫して訴えてきた事柄がほとんどです。

これらが市議時代の考えと同じなのか否か、いまだ明確では無い為、数点、伺います。

まず、横須賀復活の為の3つの構想についてです。

『音楽・スポーツ・エンターテイメント都市構想』ですが、選挙中から現在に至るまでハコモノ作りと誤解しておられる市民の方がいらっしゃいます。

3月28日に出馬表明の記者会見を行ないましたが、それを報じた新聞各紙に『アミューズメントパーク建設』と掲載されたこと、それを選挙中に対立陣営が

「新たなハコモノ作りだ」

と批判し続けました。

その為、選挙中には「ハコモノ作りなのか」と僕たちに尋ねる市民がいらっしいました。

そのたびに僕は音楽を例に挙げて、こんなお話をしてきました。

これはハコモノ政策ではありません。

音楽だけでなく、そもそも人間には誰もが、絵を描いたり、小説やブログを書いたり、『表現したいという欲求』があります。

その欲求をかなえられることは『自己肯定感』を高める効果があるのです。

まちなかにいつも音楽が流れている。

聴く方も演奏する方もともに楽しさを感じられる、そんなまちに変えていきたいのです。

高校時代には僕もバンドをやっていてギターで路上ライブをしていた時期もありますが、かつて横須賀は、プロ・アマチュアを問わずミュージシャンの方々から『日本一、路上ライブがやりやすいまち』だと言われてきました。

東京都ではわざわざ路上パフォーマンスできる場所を決めて許可制で提供したりしていますが、横須賀は違います。

警察もわざわざ注意しませんし、通行人のみなさんも、基本的に音楽やパフォーマンスに対して寛容な街でした。

その為、僕の知人に、世界的に評価されている和太鼓奏者が居るのですが、世界ツアーの合間に日本で暮らす場所としてどこが良いかと考えて、拠点である新潟からあえて横須賀に引っ越してきました。

そして、駅前や商店街などで演奏を聴いてもらっています。

ただ、ご存じない方も多いのですが、音楽に関わっている立場からすると、実は、残念ながら今の横須賀は以前のようにはライブができにくいまちになってしまったんです。

例えば、若手バンドマンたちがうみかぜ公園を借りて大規模な無料野外フェス『横須賀HOBOフェスティバル』を毎年開催していて10回以上、続いていました。

けれども会場を貸してもらえなくなってしまい、途絶えてしまいました。

また上地候補ご自身が、関東全域からすさまじい来客数があり、今では伝説となっている野外フェス『横須賀音開き』を14年前の夏にプロデュースしました。

しかしその後は誰も、同じようなイベントを開催できていません。

この数年間の横須賀は、閉塞感で窮屈な重い空気を感じます。

こうした空気を変える為にも、『演奏したい人たち』の為には自己表現をしたいという率直な想いを叶えたい、また、『市民のみなさまや市外の方々』には横須賀のまちに出ればいつでも路上ライブや野外フェスを楽しめる、そんな想いを叶えられる自由なまちに政治・行政で変えていくのが上地候補の構想です。

今すぐ税収が増えるような効果がある政策ではありません。

しかし長期的には、人々の自己肯定感を高める効果がありますし、『音楽のまち』として再び全国に知られることで、自由な文化の明るい空気に包まれた横須賀には必ずたくさんの人が集まるようになっていくと僕は考えています。

このように申し上げてきました。

ただこれはあくまでも選挙中に僕の立場で申し上げてきたことに過ぎません。

【質問12】 
そこで、市長就任後の上地市長ご自身のお言葉で『音楽・スポーツ・エンターテイメント都市構想』とは具体的にどのような施策が為されることなのかを、改めて市民のみなさまにご説明いただけないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


【質問13】
また、本構想には何らかの新たな施設建設が含まれるのか、ぜひ明確にお答え下さい。


(→市長の答弁へ)


本会議で質問をする藤野英明


次に『谷戸再生構想』についてです。

『谷戸再生』と言えば『谷戸公社の設立』が市議時代の上地市長の持論として、多くの議員に記憶されています。

本市が新たに『谷戸公社』を立ち上げ、計画を作り、土地・家屋の寄附を受けたり買い取った上で、整備開拓を行なっていく手法を提唱しておられました。

そこで伺います。

【質問14】
「谷戸再生構想」は市議時代と同じ手法をお考えでしょうか。

あるいは、市長就任後の現在は新たに別の手法をお考えなのでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)


次に、横須賀復活の4つの計画のうち、その3『子どもの教育の復活』について伺います。

上地市長は所信表明において、このように述べました。

「全国平均を下回っている本市小中学生の学力向上を重要課題と認識し更なる取り組みを進める」と。

僕は前市長と全く変わらない表現だった為、率直にショックを受けました。

何故ならば、市議時代の上地市長と僕は、

「前市長による学力向上の様々な取り組みはそもそもこどもに向き合う前提が間違っている」

と意見交換を重ねてきたからです。

つまり、

「こどもたちにはまず衣食住が満たされて安全で安心できる環境が提供されなければ、そもそも学習意欲を持てないのが当たり前だ」

と語り合ってきました。

ひとり親家庭やこどもの貧困問題に強い関心を持ってこられた上地市長ですから、本市には様々な事情で生活習慣の確立も難しいこどもも多い現実を共有してきました。

だからこそ、

「こどもたちに心身の健康と安全で安心して生活できる環境を政治と行政が確保することこそが優先課題なのだ。それから初めて学力や体力の向上がありうる」

そう、2人でいくども話してきました。

選挙中に前市長の取り組みとの違いを尋ねられた際にも、僕はこうしたお考えをお伝えしてきました。

けれども、所信表明ではその部分がすっぽりと抜け落ちてしまっています。

この表現だけでは、「前市長と同様にこどもたちに単に詰め込み教育を続けていくのか」と市民に誤解を生みかねません。

そこで、伺います。

【質問15】
『こどもの教育の復活』の為にも、「まずこどもたちには衣食住と安全で安心できる生活環境の確保がなされるべきで、そのベースの上に学力向上の取り組みが効果を持つ」というお考えに変わりは無いでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)


市長の所信表明に対して質問をする藤野英明

5.所信表明中の「基地について」では語られなかった、平和を希求する上地市長の強い想いについて

選挙前から、報道各社や市民団体からのアンケートや公開討論会で日米安保体制や日米同盟、そして基地について問われると、上地候補は『容認』の立場だと回答してきました。

選挙中、それを対立陣営はネガティブキャンペーンに使い、上地候補はまるで『米国従属の好戦的なタカ派』であるかのように攻撃しました。

選挙後、僕はある平和団体の方と意見交換をしたのですが、ネガティブキャンペーンを真に受けて、上地市長を誤ったイメージで見ている事を知り、残念でなりませんでした。

市長の所信表明への質問をする藤野英明


そもそも僕自身は、原子力空母にも米軍基地の存在にも反対です。

それでも上地候補を強く応援したのは、わずか14年間のお付き合いではありますがその日々を通して、一人の人間・上地克明が根本的にいかに平和主義者であるか、その想いの強さを知っていたからです。

先の大戦でニューギニアの最前線に送られたお父さまが戦友を亡くし、飢えに苦しみ、戦後もPTSDに長く苦しみ続けてきた姿を通して、戦争による様々な不幸と悲劇を、幼い頃から上地さんは直視してきた。

そして戦争を憎み、誰もが自由で平等に暮らせる平和な社会を創りたいと強く願った。

だから、政治家を志した。

生身の上地さんとつきあいがある人は知っている、上地さんの原点です。

だから、『容認』という単語を使っていても、心の奥にどれほどの葛藤や想いがあったか僕は推し量らずにいられません。

市民のみなさまがそうした生の姿を知らないまま、ネガティブキャンペーンで作られた誤ったイメージで自分のまちの市長を見てしまうことは、市民のみなさまにとっても
大きな損失を生みかねないことだと僕は考えています。
 
今回の所信表明で、上地市長は基地について、世界の中の横須賀の位置づけを、地政学的に冷静かつリアリスティックに見つめた上で、日米安保体制、日米同盟、米軍基地について語りました。

歴代市長との違いは

「防衛施設が横須賀に立地していることによる本市の逸失利益を積極的に国に対して強く求めていく」

という市議時代からの持論が語られたことです。
 
ただ、限られた時間の中で語られたこの表現だけでは、平和を求めてやまない上地市長の本来の強い想いが、残念ながら、全く伝わらなかったことも事実です。

【質問16】
そこで、ぜひ市民のみなさまに対して、『戦争』と『平和』に対する上地市長の基本的なお考えを語って頂きたいのです。

平和を希求してやまない上地市長らしいお言葉で語って頂きたいのですが、いかがでしょうか。


(→市長の答弁へ)


所信表明への質問をする藤野英明

6.「誰も一人にさせないまち」を実現する為に必要な「地域福祉計画」の策定について

「誰も一人にさせない」

これは、上地市長の生きざまそのものも表している、人々への想いを一言に集約したものです。

この実現こそ『横須賀復活』の先にある最終目標なのだ、と述べた所信表明に僕は強く賛同しています。
 
所信表明への質問をする藤野英明


さて、現在、国では『我が事・丸ごと』地域共生社会の実現に向けて、平成28年から閣議決定をはじめ、『我が事・丸ごと』地域共生社会実現本部の設置や法改正など様々な体制整備をすすめています。

全国の市町村は包括的な支援体制づくりを進めていかねばなりません。

こうした国の動きと、上地市長の『誰も一人にさせないまち』とは、まさに同じ方向を目指すものだと僕は受け止めています。
 
国は社会福祉法を改正しましたが、包括的な支援体制づくりを計画的に推進していく為に『市町村地域福祉計画』の位置づけを、3点見直しました。

障がい福祉、こども家庭福祉、高齢福祉などの分野別の計画がありますが、まず『地域福祉計画』はこうした計画の上位に位置づけられました。

次に、障がい・こども・高齢など従来の対象だけでなく、複合・多問題に苦しむ人々や制度の狭間でSOSを発信できない人々などが加わりました。

そして、計画の策定が努力義務化されたのです。

当然、本市もすぐに策定に動くべきでした。

しかし、これまで前市長は『地域福祉計画』を策定せずに、策定を求める議会質疑に対しても「今後研究する」と答弁をしただけで、消極的でした。

その結果、最新の厚生労働省・平成28年度調査によれば、全国で計画を策定していないのは中核市では2市のみとなり、本市は大変遅れた、情けない状況に置かれています。

『誰も一人にさせないまち』を創るという上地市長の想い、『我が事・丸ごと』地域共生社会の実現という国の方向性、この両者を実現する手段のひとつとして、『地域福祉計画』の策定は不可欠です。

市民のみなさまの為にも、上地市長にはぜひ策定を決意して頂きたいです。

ただ、本計画は、多様な主体が参画し、合意形成を図って策定するプロセスそのものが重要であることから、単に早く作れば良いものではなく、一定の期間をかけて作成すべき性質があります。

【質問17】
そこで、伺います。

『誰も一人にさせないまち』の実現の為にも、上地市長の1期目の任期中に「地域福祉計画」の策定を始める、と約束していただけないでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)


以上で1問目を終わります。



上地市長の答弁

想いのこもった質問に感情を揺り動かされそうになっているんですが、いちおう首長なので、淡々とその想いを受けてお答えをさせていただきたいと思います。

まず、『横須賀復活』の為に全員野球で取り組む必要があると訴えた、私の想いについてです。

【答弁1】
今回の選挙では複数の政党をはじめ、多くの市民や関係団体のみなさまのご支援ご支持を受けました。

市長の仕事というのは当然のことながら、特定の方だけでは無く、多くの方々の声に耳を傾け、市民の為に何がベストであるかを念頭において市政運営をすることが務めである、というふうに思っています。


【答弁2】
次に、街宣車で前市長を糾弾した団体と私との関係性についてです。

私は当該団体とは縁もなく、関係もありません。


【答弁3・4】
次に、市長選挙において他の2候補を応援した市民の方々の想いをどう受け止めているか。またそのような方々に対して『融和』を呼びかけることについてです。

私も含め、候補者は三者三様の主張を持ち、目指すまちづくりの方向性や、力点を置く政策にはそれぞれ違いがあります。

ですが、横須賀を愛する気持ちはどの候補者も同じであったと思います。

そしてそれは、支持する市民の方々も同じ気持ちを持っていると思います。

私は、今の横須賀にとって一番大切なことは『協調と連帯』だと所信表明の中でも訴えさせていただきました。

『横須賀復活』の実現は、議会、関係団体、市民のみなさま一丸となって取り組むことが必要不可欠だからです。

横須賀を良くしていきたいという想いただ一点で、私を支持していただけなかった方々も含め、多くのみなさまと同じ方向を向いて共にまちづくりを進めていただけることを、心から念願をしています。


【答弁5】
次に、今回の市長選挙で投票に足を運ばなかった有権者が過半数にのぼる現実をどう受け止めているか、についてです。

これは一義的には、私の不徳の致すところです。

しかしこの現実をしっかり捉えて、民主主義の根幹である投票参加に結びつくように市民ニーズを把握しなければならない、というふうに感じています。


【答弁6】
次に、今回棄権した多くの方々に対してどのように市政への参画を呼びかけていくのか、についてです。

投票率は、自分の住むまちの関心の程度を表す物差しのひとつだと思っています。

棄権者が多いということは、自分の住むまちに対する関心の低さの現れ、とも捉えることができて、これまで議員として市政に関わってきた者としても大変残念に思うし、内心忸怩たる思いでいっぱいです。

今回棄権された方々をはじめ、多くの市民に当事者意識を持って市政に参画していただく為には、横須賀の将来に希望と期待感を持ってもらえるようなまちづくりを確実に進めていくこと。

それが、何よりのメッセージだというふうに考えます。


【答弁7】
次に、議会での質問には真正面から答弁し、常に建設的な議論を行なう姿勢を貫くことについて、です。

これは当然のことだというふうに考えます。

今回の代表質問の冒頭で申し上げました通り、議会からの質問に対しては誠実に答えることが私の責務だと思います。

改めて、真正面から答弁し、率直に建設的な議論を行う姿勢、正直になること、これをお約束をさせていただきます。

本会議の場においては、細かな数字のやりとりではなくて、本質的・政策的な議論をしてまいりたいと思いますので、ぜひこれにはご協力をお願い申し上げたいと思います。


【答弁8】
次に、質問者によって答弁や態度を変えることはしないと宣言することについてです。

これも当然のことだというふうに思います。

質問者によって答弁や態度を変えるようなことはまさしくあってはならないことですので、この場を借りて改めてそのようなことはしないということを宣言させていただきます。


【答弁9】
次に、自らの答弁に責任を持ち、必ず各部局に対して答弁に沿った指示を出すことについてです。

議会との信頼関係が無くなってしまっては、横須賀市の復活はおろか、前に進めることすらできなくなってしまいます。

本会議場では各部局長が同席していますので、私の答弁をしっかり聞いて対応してくれるものと信じています。

しかし、本会議で前向きな答弁をしたことについては各部局に改めてしっかり指示していきたい、というふうに思います。


【答弁10】
次に、本市の克服すべき課題の多さと大きさについて、です。

まず大きな課題として強く感じたのは、国や県とのしっかりとした関係性が構築できていなかった、ということです。

また新たな取組みを進めようとした場合、予想もしていなかったようなところからの反響や、思いもよらぬ影響があるということであります。

そういうことがわかりました。

具体的な内容については言及できませんが、行政を行なっていくうえでは様々な考えや、様々な立場の方々とも向き合っていかなければならない、ということを実感しています。


【答弁11】
次に、市職員に『忠恕』を求めるのであれば、市民に必要な行政サービス提供のために十分な職員数を確保することの必要性について、です。

業務量に応じた適切な職員数を確保することは、私も当然必要であると考えます。

しかし、業務量が増えればその分の人員を増やすという従来方式のやり方では、組織の肥大化を招き、行政経営は成り立たないと考えます。

市役所内部の仕事のやり方や既存の政策を徹底的に見直し、まずはそこで捻出した人員を新たな政策や人員が不足している業務にシフトする不断の努力とマネジメントが必要であることは当然であります。

幹部職員には、そうした私の考えを浸透させるために、私自身も適切な職員数についてはしっかりとしたマネジメントをしていく考えです。

それでもなお人員の不足が見込まれる業務については、適切な職員配置は当然として検討していかなければならないと思います。


【答弁12】
次に、『音楽・スポーツ・エンターテイメント都市構想』の具体的な施策についてです。

先ほど藤野議員がおっしゃってくれた通り、よく代弁していただいた。その通りでありますが、いちおうお伝えしなければいけないと思っています。

私は横須賀の魅力をさらに高め、人を惹きつけていく為に、音楽やスポーツを中心としたエンターテイメントの力を活用していきたいというふうに思っています。

これは毎度申し上げているとおりです。

例えば、ウインドサーフィンワールドカップに音楽やダンスを融合させたり、カレーフェスティバルなど大規模イベントに、街中で行われている様々なイベントに、エンターテイメント性の高い音楽を加えることによって相乗効果となって、より楽しい催しへと発展すると思います。

そうした取組みを横須賀の様々な場所で進めていきたいというふうにまずは考えています。

また、ハード整備という点において、こうした構想を進めていく中で、例えばベイスターズ公式戦の観戦者数の増加に伴い、トイレの改修やバックシートの設置など、横須賀スタジアムの魅力を高めて、集客を促進することでまちの活発化に資するとも考えられるハード設備についても、戦略的に取り組んでいく必要性はあると思います。


【答弁13】
また、新たな施設建設については今のところ何かを予定している訳ではありませんが、ソフト・ハードに限らず、市民にとって費用対効果が高い事業に対して、様々な財源を活用しながら投資を行なっていくことは当然あり得ると考えています。


【答弁14】
次に、『谷戸再生構想』と『谷戸公社』の設立についてです。

『谷戸再生構想』は地域での支え合いとしての活動の成果が実感できる現状のコミュニティの再生を図る手法と、公共事業のように面的な整備を行なう、ハード的な手法を考えています。

これは以前も申し上げましたが、私が以前提案した『谷戸公社』の事業資本については、この前お答えしたとおり、試算した結果『公社』という単独手法では莫大な費用がかかる。

財政的負担が大きいことから、民間活力を活用した手法などを研究し、将来的な実現可能性を模索していきたいというふうに考えます。


【答弁15】
次に、『こどもの教育の復活』についてです。

横須賀のこどもたちの学力は、かつてから課題があると考えていました。

選挙活動の際、様々な政策を掲げましたが、学力向上については藤野議員がおっしゃるとおり、少し言葉足らずでありました。

学力向上は単に学習状況調査の結果を向上させることに走るのではなく、個々のこどもの能力を伸ばすことが重要であることは言うまでもありません。

一方で、こどもの学力向上には生活環境が少なからず影響しており、勉学に向き合う環境をいかに整えるかが重要な施策と考えています。

したがって、こどもの貧困問題など実態を精査し、支援が必要な家庭にかかわる問題の解決に取り組んでいくことは、以前から一緒に話をしていたように、市長としての私は使命であると考えています。


【答弁16】
次に、平和を希求する思いについてです。

藤野議員がさきほどおっしゃってくれたので、思わず感涙にむせびそうになってしまったんですが、まさにそのとおりで、私が政治家になろうと決心したのは、太平洋戦争の激戦を体験した父が、戦争で受けた心の傷に苦しむ姿をみて育ったということは、本当にそうであります。

先人たちの尊い犠牲によって築かれた平和を大切に守る。

それが、私が政治家を目指すきっかけになりました。

私の基本的な考え方であり、平和を愛するのは、私は誰よりも強い想いがあると思っています。

今後も市民が平和を享受し、安全・安心な日常を送ることができるよう、全力で市政を担ってまいります。


【答弁17】
次に、『誰も一人にさせないまち』の実現の為に必要な『地域福祉計画』の策定についてです。

私も、『誰も一人にさせないまち』という想いを実現する為に、地域福祉計画の策定は不可欠であると考えています。

これまで我が国では、家庭の絆や地域社会の助け合いによって人々の暮らしが支えられてきました。

しかし、昨今の核家族や少子高齢化の進展、人々の意識の変化に伴い、地域における人と人のつながりの希薄化や社会的孤立の増加など、地域力が脆弱化しつつあります。

そのような中で、議員もおっしゃるとおり、老老介護や子育てと介護のダブルケア、障がいがある方の高齢化など、福祉ニーズも複合化・多様化してきています。

このような社会情勢の変化の中、他人事になりがちな地域の課題を『我が事』のように捉えられるような地域づくり。さらには、縦割りの福祉サービスではなく、身近な地域で『丸ごと』支えるための地域力と行政の支援体制の協働による、『誰も一人にさせないまち』の実現が求められていると思います。

私は、議員時代の平成25年に『横須賀地域で支える条例』を提案いたしました。

この条例は地域住民が支え合い、安心して快適に暮らせる社会を目指すものです。

この条例の理念を具体化・具現化するためにもぜひ、地域福祉計画を策定してまいりたいと思います。
以上です。



フジノの再質問

上地市長、ご答弁ありがとうございました。

市議会議員の同期として14年間お付き合いをさせていただき、公私ともに様々なことを学ばせていただきました。

そのことに対する恩返しは、市議会議員と市長という立場ですので、与党面をして生ぬるい質問をするようなことではなく、市議会の一員として、二元代表制の一翼として、『横須賀復活』の為に時に激しい議論をし、建設的なまちづくりについての提案を、常に是々非々で行なっていくことだと思っています。

そんな形でこれまでのご恩返しをぜひさせていただきたいというふうに考えております。よろしくお願いいたします。

再質問に立つ藤野英明


まず最初に、任期のはじめにぜひ全ての市民のみなさまに一丸となって全員野球をしていただく為に、市民のみなさま・市議会のみなさまに語りかけていただきたい、とお願いをいたしました。

そして、まずは市民のみなさまに対して、特に『応援した我々』ではなくて、我々をはじめとする市民の方ではなくて、『他の候補を応援した方々』について、ぜひ『融和』を語りかけていただきたい、と申し上げました。

ここで、4年前、僕は前市長に対して行なった質問と同じ質問を、あえて上地市長に行なわせていただきます。

僕は前市長に対して、つまり勝った側に対して、

「負けた側の候補もとても有能な人物であった。だから必要な時には教えを乞うてほしい」

と申し上げました。

それを前市長は一言で、絶対にそんなことはしない、というふうに申し上げたんです。

勝った側が負けた側に、思いやりの心、この言葉はもう上から目線で違いますね、

「同じまちを愛する者として一丸となってくれませんか?」

と述べることが、一丸となってやっていく為には必要なのに、前市長はそれができませんでした。

僕は今回、上地市長に同じことをお願いしたいと思っています。

前市長とも機会を捉えて対話をしていただきたい、と思っているんです。

例えば、前市長は東日本大震災を現役の市長として体験しておられる、我がまちにとっては唯一の存在です。

必ず来る関東直下型地震の際には、必ず彼の経験が活きることもあると思います。

そんなことも含めて、二人の融和の姿こそが、多くの市民の方に

「横須賀は全員野球でこれから取り組んでいくんだ」

という強い印象を与えると思うんです。

そこで伺います。

前市長とも機会を捉えて対話をしていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。



上地市長の再答弁

『勝ち負け』という言い方が、私は選挙・政治に関わってきた人間としてひとこと言わなければいけないのは、いつも言うんですが、

主義主張を持って市民に訴えて、より多くの人たちによって当選させていただいただけであって、『勝ち負け』というのは便宜的なものでしかないんです。民主主義の世界の中で。

答弁に立つ上地市長


これは若い頃から言っていることなんですが、キザに聞こえるかもしれない。

たった一回の人生で、この時代に、この場所で巡りあって、『市民の為に働かせてもらえる』という幸せを感じるならば、分かり合えないはずが無い訳で

当面の手法・課題の中で考え方が違っただけに過ぎない、という俯瞰的なものを観なければ政治家では無い、というふうに私は若い頃から田川さんにも教わったし、『政治家の条件』という本、私が大好きな本なのだけど、政治家になるというのはそういうことであると。

再質問への答弁に立つ上地克明市長
同時に、平和の為に、普遍的な価値の為に、偏見・差別の無い社会をつくっていくという大きな目標の中で、自分はそのひとコマに置かれている。

さらに自分が政治家を志していくには、それは天命だと考える。

私を捨てる。

それが政治家の原点である、ということを私は23才の時からずっと田川さんのもとに育って勉強してきました。

その信念は揺るが無い。

その意味では、矮小化された中での『勝ち負け』などというのは、たいへん私を応援してくれた方の中で熱くなっている方には申し訳ないけれども、それは『単なるひとコマ』に過ぎないので、ある時代の流れの中のひとつに過ぎず、次につなげていく為の我々は犠牲になればいい、次の時代の為に。

常にそう思ってますので、対話はいつでもします。

またこういう話をさせていただく藤野議員に感謝しなきゃいけないんですが、常にその姿勢でやりたいと思ってます。

ですから不毛な争い、不毛な議論はもうやめにした方が良い、と思ってます。

以上です。



フジノの再質問

上地市長、ありがとうございます。

「僕自身は前市長に許されることは無い存在なんだろうな」と思いながらも、ただ上地市長は大学も高校も前市長にとっては先輩でありますし、ぜひ今お話しいただいたことを実現していただきたいなと思います。

ふたりの握手するツーショットを望んでいる市民の方って多いと思うんですね。

それは本当に横須賀が一丸となっていく姿を市民の方に示すことだというふうに固く信じております。

再質問を一問一答方式で行なう藤野英明


ぜひよろしくお願いいたします。




それから議会に対して伝えていただきたいことを3つ伺いましたが、当然なことだというお答えに大変心強く感じました。ありがとうございます。

ぜひその今おっしゃっていただいたことを続けていただきたいと思います。




また、感想にとどめて述べさせていただきたいんですが、市議時代には知ることができず市長に就任してはじめて知ったこと、様々な事柄がある、ということ。

この場では答えられないこともあると言いつつも、代表質問を2日間お聞きしていて、なんとなくその想いが伝わってきました。

非常に多くの利害関係者がいて、その調整には上地さんの前向きな一直線なところではなかなか難しい部分もあるのかなというのを、お聞きしながら思いました。

これは議会でもしも共有できることがあれば、我々は必ずその事柄・課題に一丸となって取り組んでいきますので、ぜひお話しできることがあれば、我々にもお伝えしていただければ、議会はみんな上地市長を支えていきますので、ぜひお伝えしていただければと思います。


再質問に立つ藤野英明


では続いて質問に移ります。

『職員数の確保』についてです。

頂いたお答えでほとんど僕も想いは同じなんですが、改めてひと言ふた言、エピソードも交えて述べさせてください。

僕は

「横須賀市役所はこんなもんじゃない」

という想いを持っております。

本当にいろんな市の職員さんたち、14年前に市議会議員になった時には

「ああ、こんな人たちがいるんだ」

と感動したことを覚えています。

例えば、今ではこんなことはできないんですけども、離婚届を持ってきたご夫婦につっかえして、「もう一度夫婦で話し合ってみなよ」と親身にその場で相談を聴いて、そしてふたりは離婚をやめて帰っていった。

そんな信じられないすごい職員さんもいたという時代があったと聞いています。

それから、元副市長であった広川さとみさんは月刊誌に連載もしておりましたし、国の審議会にも呼ばれて行きました。

国が介護保険を創設する際には、わがまちの市職員が地方代表として国の審議会に呼ばれていって意見を求められたりしてきた。

素晴らしい方々がたくさんいらっしゃった。

新倉教育長も、僕はそのおひとりだと、スーパー公務員のおひとりだというふうに受け止めているんですけれど、なかなかそういう人が育ちづらい環境ができてきてしまった。

それはやっぱり僕は、必要以上の人減らしをした、そういう環境があった。

前市長だけではなくて、残念ながら沢田市長の最後の頃、蒲谷市長の頃、そして前市長の頃から、とにかく人件費を削るんだと。それがトレンドに残念ながらなってしまった。

上地市長がおっしゃって下さったのは、適切な配置を検討していくものであって、肥大化はさせない。まったくそれについては同感です。

ただその適切な配置ということを、改めて考えていただきたいというエピソードをふたつ、ご紹介させてください。

わがまちには『こんにちは赤ちゃん事業』という事業がありまして、出産をした妊婦さんのところへほぼ100%、全国でも誇るべき取り組みなんですけれども、保健師さんが派遣されている。

けれども実際に、死産や流産をされた、まさに産後うつ・自殺の危機がある方々のところへ全員アプローチができているかと保健師さんにお尋ねをすると、

「やりたいけれどできません」

というふうにおっしゃるんです。

「何故できないんですか?少子化で人数が減っていて、それでもなんでできないんですか?」

と言うと

「おひとりおひとりのご家庭が、無事出産できたご家庭であっても、あまりにも問題が複雑多様化していて、死産をされた・流産をされた方のところに行きたくても行けません」

「もしご相談をいただいたら行きますが、保健師魂としては行きたいけれども、現実的にアプローチはできていません」

というふうにお答えをされる。

また、極低出生体重児、昔の言葉でいうと超未熟児、NICUで39週より前に生まれた、例えば28週とか、も生まれているわけですから『こんにちは赤ちゃん事業』としてNICUに赤ちゃんが入院をしていても、お母さんのもとに訪れるべきなんです。

「やっていますか?」

とお聞きしたところ、やっぱりできていないんです。

熊本市民病院、同じ公立の市民病院ですが、NICUに入院中からお母さんのもとに地区担当保健師が訪れて『こんにちは赤ちゃん事業』をやっている。

こうやって「やりたい。本当はやりたいんだ」と思っている公務員のみなさんの想いが、人数がいないからできない。

ただ客観的に見ると、少子化が進んでいてこどもの人数も、出産する赤ちゃんの数も減っている。

この保健師さんの人数だからやれるだろう、とまわりは見てしまうけれども、ひとつひとつの案件が複雑多様化しているので、本来はやりたいことをやれずにいるんです。

こういうエピソードって実はゴロゴロしていて、お聞きをすると「本当はやりたいんだ」と。

さきほど最初に例に挙げました、旧・長寿社会課時代の、今日忌引でお休みをされておられる三守福祉部長が主査だった頃には、必ず全事業所を回って名刺を置いてこられたんです。

本当に公務員らしくない、なんてすごい職員さんがいるもんだ、というふうに思ったんです。

今、若手の係長クラスの方に

「その教え、今もやっておられますか?」

と聞くと

「やりたいけれど、やったら潰れます」

というふうにおっしゃるんです。

こういう状況を改めて知っていただきたいんです。

部長クラスのみなさんは、みなさんそういうエピソードを聞いておられると思うんですよね。

けれども、今まではものすごく「人件費を圧縮しなさい」という強い強いプレッシャーがあったと思うんです。

でも、そういう声も財政部にぶつける。市長にも聞いていただく。

そういう形で予算要求をして、人員を配置するように要求をしていただきたいというふうに思います。

僕は今、部長にも語りかけましたが、予算要求の時に最後はやっぱり市長がそれを決定・決裁される立場だと思いますので、今、僕が申し上げたようなことがあることも、ぜひ知っていただいて人員の配置に関してはお考えいただきたいと思いますが、改めてご答弁をお願いいたします。



上地市長の再答弁

そちら側(議会側)に居た時の風景とこちら側(行政側)に来た風景が、かなり違ってまして、

「本当に本市職員は良くやっている」

というふうに思います。

自分が出した『復活計画』に基づいていろんなことを様々な施策を考えてくれる。

スピード感もあるし、一生懸命やっている姿はこちらに来て、本当によく分かりました。

再答弁に立つ上地克明市長


ただ私は細々したことはよく分からないんで、これからいろいろ部課長からヒアリングを受けて、できるだけ大切なところには人員を配置するように心がけてはいきたいと思います。

一方でもちろん行政改革はやらなきゃいけませんが、適材適所。足りない部分には今言ったような、多様化するニーズの中には即応できるような人数を揃えていかなければいけないというふうに、ここでお約束をさせていただきます。



フジノの再質問

上地市長、ありがとうございます。

続いて、3構想4計画について確認をさせて下さい。

まず『音楽・スポーツ・エンターテイメント都市構想』について、残念ながら選挙中に「ハコモノ計画だ」と誤解をされてしまったというエピソードをお話ししました。

市長の真意はさきほどベイスターズの例で挙げていただいたとおり、

「本当に必要になった時は、投資は惜しまないよ」

という、それだけの話なんです。

それを誤解しておられる方々がおられるので、改めて断言をしていただきたいと思います。

『アミューズメントパーク建設』というのはありませんよね。



上地市長の再答弁

私の言葉足らずで。。。

『アミューズメントパーク』って建物じゃなくて、エリア。

人々が楽しんで、アミューズメントに楽しむようなパーク。

それを『アミューズメントパーク』ということで、夢のような地域・エリアがあるということを『アミューズメントパーク』と言っただけで、建物を建てるという意味では全然ありません。

誤解されているということも知らなかったんで(笑)

そういうことです。



フジノの再質問

ありがとうございます。

上地市長の構想の巨大さは、言葉を尽くさないとなかなか伝わらないところが正直あるのかなというふうに思いました。

所信表明を「ものたりない」というご意見が結構あって、正直、僕も同じことを感じました。

実際にA4で16ページしかない。

とは言っても、演説するのにやっぱり45分くらいかかっている。

あの限られた時間の中で全てを語りつくすことはやはり難しいんだな、と。

そして、記者会見の中でも誤解されてしまったのかなというふうに思っています。

ですから、このインターネット中継を観ておられる、そして議事録を読んでおられる市民の方にはぜひ

「この構想はハコモノでは無いんですよ」

と改めて知っていただきたいなというふうに思います。

それから『谷戸再生構想』についてお伺いいたします。

これは他の会派の質疑でも出ていたんですが、『コンパクトシティ』まちなかに住んでいただくということと、『谷戸再生構想』谷戸を盛りあげていくということを、どういうふうにバランスを取っていくのかを考えねばならない、というお話がありました。

僕も「もっともだな」と思いながら、選挙中ずっと過ごしてきました。

これについて、やはりご確認させていただきたいことがあります。

まず一点、僕はある程度の年齢で『コンパクトシティ』とそれから『谷戸再生構想』を分けるべきかなというふうに考えています。

ご高齢の方々には、僕はずっと『早めの住み替え』を勧めてきました。

谷戸に住んでおられるご高齢の方々についてです。

というのも、高齢になって要介護度が高くなったり転倒した時に初めて、自分の意思とは無関係に入院をしたり、入所をしたり、有料老人ホームに移されたりしてしまうと、『リロケーションダメージ』引っ越しによるダメージによって認知症が早く進んでしまったり、要介護度が早く進んでしまうんですね。

谷戸に愛着を持って住まれているのは承知しているんですが、なるべくお元気で若いうちに、『自分の意思』で、山の上ではなくて駅近のまちなかに移っていただくというのが大切、肝要かなというふうに思っています。

一方で、実際に僕の友人なんかもそうなんですが、谷戸の上のほうの良質な一戸建てが空き家になっている。

それを買ってリフォームをして、そこでカフェみたいなものをやりながら、毎晩音楽をやる仲間たちが集まって、そしてそこに新たな集まりが、コミュニティができている。

この世代に対しては、谷戸っていうのは魅力的な場所だと思うんです。

このふたつの『谷戸再生構想』と『コンパクトシティ』。

コンパクトシティ化を横須賀はずっと進めてきましたから、両立させるには、ある程度年齢や体力などで線引きをしていくべきなのかなというふうに考えています。

このバランスについて、市長はどんなふうにお考えかをお聞かせいただきたいと思います。



上地市長の再答弁

おっしゃるとおりで、行政内部にもそういう声はあって、ご高齢になれば『コンパクトシティ』つまりまちなかに降りてきていただくってことになっている。

ですが、実は私の夢は、三世代が山の奥に住んで、これ理想なんですが、もちろん看取りにもこれは通じることなんですが、そういう世帯があってもいいんではないか。

私は谷戸で育ってきましたから、それが人間の生きていくところっていうのは、あっても良いのではないかという夢のようなものを持ってまして。

おっしゃる意味、年齢別に区分けしなければいけないとよく分かるんですが、できればそういう夢を持って三世代の人たちが山の奥というのかな、谷戸の奥に住んで、平和で牧歌的で幸せに暮らしていく。そこで息を引き取っていくっていう場所があっても構わないのではないか。

そこには音楽があっても構わないのではないか。

実験とまでは言わないんですが、そういう社会があってもいいのではないかと。

単にお年寄りだから、まちなかに来て利便性があるところ、じゃ無いのではないかと。

実はそういう一面も一部にはあるということだけはご理解いただきたい。

答弁に立つ上地克明市長


基本的にはおっしゃるとおりだと思っています。



フジノの再質問

その点については大変良く理解いたしますし、同感する部分もあります。

本当は自分の住み慣れた地域で最期まで生きたいですよね。

自分が訴えている『早めの住み替え』というのも、現状を打開する、具体的にはだいたい独り暮らしのご高齢の方や老老介護をさせている方をイメージして『早めの住み替え』をお勧めしてきた訳です。

けれども、本来は在宅療養支援診療所がもっと増えて、どんなに山の上に住んでいても、実際に今、本当に在宅療養支援診療所のドクターや看護師さんやヘルパーさんたちは足を運んで、そこで住んでいかれるようにして下さっていますから。

市長の構想を進めていく為にも、実はさらなる在宅療養支援診療所の数を増やしていくとか、そういった取組みも。

『谷戸再生構想』というと福祉とはちょっと違うと思われたりするんですけれども、医療的な面・福祉的な面の人材を確保していくことで、理想的な谷戸が復活していく、再生していくのかなというふうに今お聞きして思いました。

それから『こどもの教育の復活』に関しては、ご答弁いただいて考えに変わりはないということで、大変安心をいたしました。

再質問に立つ藤野英明


もう一問、質問をさせていただいて、質問を終わりたいと思います。

所信表明中の『基地について』では語られなかった、平和を希求する上地市長の強い想いについてです。

このエピソードをお聞きすると僕はもう毎回泣けてしまうのでなかなか冷静に話せないんですが

市長という『職責』が言わねばならない安全保障についての想いと、平和を求めてやまない上地市長個人の、上地克明という一人の個人の想いがぶつかった時、その全てを所信表明で述べることは不可能である、というふうに思います。

そこで今回、自分がエピソードを語って、さらに上地市長にも想いを語ってほしいというふうに申し上げました。

改めてもう少しお話ししていただきたいことがあります。

横須賀は『平和市長会議』にも前市長時代に研政のみなさんの強い要望で横須賀市・市長が新たに『平和市長会議』に参加することになりました。

上地市長の平和を求めてやまない側面というのが活きる場面がこれから多々あると思います。

様々な機会に平和を求めて行動することや、何かを述べることができると思うんです。

まだなかなかイメージしづらいところがあるかもしれませんが、ぜひそういったこともお伝えしていただけないかと思うんですが、いかがでしょうか。



上地市長の再答弁

できる限り、その機会を設けていきたいと思っています。

あくまで今の防衛力というのは過程であって、平和を実現するための過程でしか無い。

連続している流れの中で、人生も含めて連続性でしかなくて、今その一断面であり、平和を求める為に今、防衛力は存在するという中で私は生きているというふうにいつも思ってるんです。

ですから、もちろん平和を希求するのは当たり前です。

かつて議長と一緒に原子力空母を見にいった時に『ステニス』の艦上で防火訓練をやっている兵士たちが本当に真剣に平和を希求するという想いを持って防火訓練に当たってたということを観て、そこで大演説を打たせてもらった。

本当にみなさんのやっていることは尊いと。一生懸命にやっていると。

ただ、わたしも強くみなさんと同じように平和を希求しますっていうことを最後に付け加えさせていただきました。

その想いは一ミリも揺らぐことはありません。

上地克明市長の熱い答弁


今は過程です。その為には防衛力は必要です。

以上です。



フジノの再質問

本日は17問にわたって、上地市長の所信表明について質問をさせていただきました。

これからは一般質問の機会や委員会での質疑を通して、新しく『横須賀復活』に向けて進んでいく市役所。いろいろな形で質疑や提案をさせていただきたいというふうに思っています。

再質問に立つ藤野英明


すでにこの2か月、いや立候補を決めた3月からですからもう半年以上、ほぼ休みを取らずに上地市長が毎日全力で、全身全霊で働いておられるのを見るにつけても、我々もさらに本気を出して、今までも本気でしたが、さらに本気を出して市議会の立場で、『横須賀復活』を進めていかなければならないなというふうに思っています。

是々非々でこれからも全力でやってまいりますので、上地市長におかれましてもこれから4年間『横須賀復活』を一刻も早く実現する為に、そして『誰も一人にさせないまち』を実現する為にご尽力いただけますよう、よろしくお願いいたします。

質問を終える藤野英明
これで質問を終わります。

ありがとうございました。



初日は1000名を超える参加者で大盛況でした/リカバリー全国フォーラム2017(1日目)その4

こちらの記事は、その1その2から続いています。

『リカバリー全国フォーラム2017』の様子を少しずつお伝えしていきたいと思います。

ただ、もう9月定例議会の本格スタート直前なので(その前から議員たちは準備に駆け回っています)、十分な文章で報告する時間が取れません。

そこでかわりに写真を少しずつアップしていきます。ごめんなさいね。

今回(その4)は、1日目の分科会〜懇親会の様子をご紹介します。

分科会

分科会「女性とうつ」会場前にて

分科会「女性とうつ」会場前にて

司会のゆまさん

司会のゆまさん

分科会11:  《公募企画》 女性とうつ

うつ病は女性の方が多いってご存知でしたか?

様々な要因が言われていますが、実際はどうなのでしょう?

自助会では女性が少なく、声が届きにくいと感じます。

女性の社会的な立ち位置が変わっていく中で、女性ならではの悩み、生きづらさがあるのでは?

この分科会では、医学的な観点だけでなく、社会的、環境的観点など、いろいろな立場から、女性とうつを考えていきたいと思います。

※参加者は女性に限りません。

〇出演: 
ゆま・まさこ・松井朝香・コスモモ・武中郁恵(東京うつ病友の会)、前田暖子(レインボーキャリア会)、一色美佳(うつ病コミュニティーカフェ@神谷町)、影山香菜(足利こころのピアサポートゆいまーる)、西原由紀(アプローズHouse南麻布)、植野亜純(ADHD当事者のピアカウンセリングami)、月崎時央(メンタルサバイバーチャンネル事務局/lamappa企画)

〇シンポジウム&ワークショップ形式

出演者のみなさんによるお話

出演者のみなさんによるお話

グループワーク

グループワーク

グループワークは大いに盛り上がりました

グループワークは大いに盛り上がりました

分科会での学びや気づきを「希望の種まき」に貼っていきます

分科会での学びや気づきを「希望の種まき」に貼っていきます

続々と「希望の種まき」に付箋が貼られていきます

続々と「希望の種まき」に付箋が貼られていきます





懇親会

高橋清久実行委員長(きよぴー)からのご挨拶

高橋清久実行委員長(きよぴー)からのご挨拶

大島巌・コンボ共同代表(おっしー)からご挨拶

大島巌・コンボ共同代表(おっしー)からご挨拶

「乾杯」は大熊由紀子さん(ゆきさん)

「乾杯」は大熊由紀子さん(ゆきさん)

一日中出演しまくりだった宇田川さん(おつかれさまでした!)

一日中出演しまくりだった宇田川さん(おつかれさまでした!)

懇親会での一コマ

懇親会での一コマ

分科会での成果物を懇親会のみなさまにも観て頂きました

分科会での成果物を懇親会のみなさまにも観て頂きました

コンボのみなさんも20時25分には完全撤収しました

コンボのみなさんも20時25分には完全撤収しました

産科でも精神科でもケアが不十分な精神疾患のある妊婦さんを守る為に政治・行政がやるべきことを提案しました/教育福祉常任委員会

教育福祉常任委員会が開かれました

昨日は、『教育福祉常任委員会』が開催されました。

教育福祉常任委員会の開会前に

教育福祉常任委員会の開会前に


委員会では、

  • 市長から提出されている議案について質疑を行なって採決すること
  • 市民の方々から出された陳情・請願を審査し採決すること
  • 法律で定められた報告事項と市からの一般報告事項を聴取して質疑をすること

という流れで進行します。

教育福祉常任委員会・議事次第より

教育福祉常任委員会・議事次第より


そして最後には、教育福祉常任委員会が所管している3部1局(福祉部・健康部・こども育成部・教育委員会)に対して、何を質問しても良い『所管事項に対する質疑』という議事があります。



「所管事項に対する質疑」はフジノにとって「本会議での一般質問」と同じ重みがあります

毎議会、フジノにとって教育福祉常任委員会での『所管事項に対する質疑』は『本会議での一般質問』と同じ重みがあります。

施策の細かな点まで部長・課長らとしっかり質疑を重ねられるので、市長と本会議で質問するのとは違って、より専門的な内容を深く追及できるのです。

本会議の答弁者

  • 市長、教育長、上下水道局長
  • 副市長、各部局長


委員会の答弁者

  • 教育長、上下水道局長
  • 部長、課長

『所管事項に対する質疑』の持ち時間は、30分間与えられています。議員側が質問をする時間と行政側が答弁をする時間を合計したものです。

フジノにとって、この30分間は本当に毎回が真剣勝負です。



産科でも精神科でもケアが不十分な精神疾患のある妊婦さんを守る為にやるべきこと

今回の所管質疑では、大きく4つの質問をしました。

今日のブログではその中から1つ、『産科でも精神科でもケアが不十分な精神疾患のある妊婦さんを守る為に行なうべきこと』についての質疑をご紹介します。

フジノの質問

『精神疾患、精神障がいのある方々で妊娠をされた・出産をするという方々に対する相談窓口が欠けている』という問題に対して、保健所とこども育成部で協力して対応を行なうべきではないか、という観点から質問をします。
 
今お伝えしたとおりですが、精神疾患・精神障がいのある方々が妊娠をした際に、精神科のクリニックや精神科の病院からは、ただ即日、断薬、薬を止めることです。

断薬を求められて、おしまい。

産婦人科からは、「精神科のことはよく分からないから精神科に相談して下さい」と言われてしまう。

精神科クリニックや精神科病院に行って、そのこと(妊娠)をお伝えしても、実際みなさん御承知のとおりの3分治療の中では、妊娠のこと、断薬のこと、つらさのことに寄り添っていただけることはまずありません。

精神疾患そのもので御苦労されている方、そして本来であれば喜ぶべき妊娠を喜ぶことがなかなかできずに、断薬の苦しさや妊娠への不安から本当に多くの方々がお困りになっている。

例えばインターネットを調べると、そういう情報を当事者同士で、全然まちも違えば、制度も違う中で情報のやりとりをしているというのが散見されますが、組織的な支援あるいはネットワークを民間が行なっているといったことは聞いたことがありません。
 
そこで、こども育成部と健康部に伺います。
 
精神疾患、精神障がいのある方々の不安に寄り添い、妊娠継続につなげられるような相談支援に何らかの形で取り組んでいくべきではないかと思うのですが、いかがでしょうか。



こども健康課長の答弁

 
各健康福祉センターまたは『はぐくみかん』内にありますこども健康課窓口におきまして、妊娠されると母子手帳の交付を行ないます。

その時に、保健師が面接などを行ないまして、既往歴ですとか、今の体調ですとか、妊娠をしてうれしかったとかとまどったとか、そういったことをひととおりお聞きします。

その中で、病気等がありまして支援が必要な場合は、地区担当の保健師が継続して支援をさせていただいています。



フジノの質問

地区担当の保健師・助産師のお話は承知をしております。
 
例えば急な不安に襲われた時に、電話をかけたならば、開庁している時は担当して下さっている保健師・助産師が必ずお話を聞いて下さると思うのですが、そうでは無い時間帯に何らかの支援というのはあるものなのでしょうか。



こども青少年支援課長の答弁

 
こども青少年支援課のほうで24時間行なっております『子育てホットライン』がございます。

横須賀市子育てホットライン


この中で、直接その場ですぐお答えするということはなかなか難しい部分もございますが、いわゆる傾聴の部分、それから具体的な翌日以降の相談窓口の御紹介と医療機関の御紹介とか、そういったものは24時間の『ホットライン』の中で対応させてもらっております。



フジノの質問

すみません。医療機関にはすでにかかっておられるので、産科とはつながっていて、そして精神科ともつながっているから断薬を求められているということで御不安になる。

そして、妊娠継続に対して恐怖感があるということで、医療の御紹介をしていただく必要は無い訳です。

これは決して揚げ足をとった訳ではなくて、その時その時の不安に寄り添っていただく組織的な体制を取っていただきたい、ということを申し上げております。

市役所が開いている時間帯に関しては、地区担当の保健師・助産師が担当して下さる。

5時以降は『子育てホットライン』が、ある程度までは聞いて下さる。

そういうことでよろしいでしょうか。



こども青少年支援課長の答弁

 
『ホットライン』の対応の中で、御相談内容によりまして、具体に地区担当の保健師なり『健康福祉センター』につなげた方が良いという判断があれば、翌朝なりにそういったところにつなぐということもしておりますので、できる範囲でもって対応はさせてもらっております。



フジノの質問

その瞬間の不安に寄り添っていただけるのか、ということをお聞きしております。

繰り返しますが、揚げ足をとっているのではありません。

翌朝つなげるという話ではなくて、その場で今つらいという時にお話を聞いていただけるのか。

そもそも本来は民間の精神科クリニック、そして産婦人科にもっと産科医・助産師が居て下されば問題ないのですが、本市は助産師支援ももうやめましたし、産科医への補助金もやめてしまった。

市長は「充足されている」という発想のようなのですが僕は全然そう思っていなくて、現場はやはり忙しくて、精神疾患のある妊婦さんのことなどは相手をしてやれないというのが現状だということが僕は分かりました。
 
そんな中で、「民間ができないことは行政がやるべきだ」というのが僕の発想なのです。

ですから、開いている時間帯は地区担当が担当して下さって、お話を聞いて下さる。

5時以降は、その不安に『子育てホットライン』で寄り添っていただけるということでよろしいのですね?、とお聞きしました。きっとそういうことなのでしょう。

ならば、もう1点お願いをしたいのは、ぜひこのことを周知していただきたいということです。

どの御相談をお聞きしても、どこに相談していいかなどというのは分からない訳です。
 
新年度から横須賀市は、出産をした妊婦さんに対しては産後うつのケアのために、出産後も『産婦健診』を2回無料にしてケアを行ないます。

産婦健康診査

産婦健康診査


でも、そこの部分ではなくて、妊娠中から不安を感じておられる方、精神疾患が無くても不安を感じておられる方はたくさんいらっしゃると思うのです。

そこにアプローチする為に

「精神的な疾患や障がいのある方々の御不安もぜひお聞きします」とアナウンスをしていただきたいと思うのです。

いかがでしょうか。



こども青少年支援課長の答弁

 
答弁が不的確ですみません。
 
夜間の時間帯のいわゆる傾聴、相手の方の不安を和らげるという部分でのお話を伺うということは、当然のことでありますが、させてもらっております。

かなり長い時間お話が続くと。それで、結果的に気持ちが和らいだという内容の報告も上がっておりますので、そういったことは『ホットライン』の時間の中でさせてもらっております。



フジノの質問

傾聴はしていただいている、それから長い時間じっくり話も聞いているということだったのですが、精神疾患がある方、精神障がいのある方、例えばパニック障がいを持ちながら妊娠をしたという方はめちゃくちゃたくさんいる訳です。

でも、薬がのめなくなった、産婦人科に行くバスにも乗れなくなってしまった、タクシーで行くのも本当につらい、などという相談を含め、めちゃくちゃいっぱいある訳です。

でも、薬をのむことはできない。

また、うつ病の人も本当に多いですし、統合失調症で妊娠される方もたくさんいる。

赤ちゃんを守りたい。それは当然の思いだと思うのです。
 
民間のクリニックが全く対応できていない中で、横須賀市は地区担当の保健師・助産師がいる。そして、『子育てホットライン』がある。

これを「精神疾患・精神障がいのある妊婦さんの話も聞きますよ」とアナウンスをしてくれないか、と提案を申し上げているのですが、いかがでしょうか。



こども健康課長の答弁

 
おっしゃるとおり、実際に個別の支援をしていたにしても、その周知がしっかりしていなければ、相談に乗れるのだよ、話を聞けますよ、ということが伝わらないと、実際に精神障がいをお持ちの妊婦さんはとても不安なお気持ちになると思います。

私たちも、母子手帳交付のときには全ての方の既往歴等、それから病歴等を見て、精神疾患のパニック障がい等々がある方については、症状の重さ軽さに関係なく、一度は必ず連絡をとらせていただいて、「困っていることは無いですか」とか、「病院のほうとの関係はどうですか」といったことは確認させていただくようにしています。

その中で、やはり不安感が抜けない場合には継続的な支援もさせていただいています。
 
ただ、そうは申しましても、話を聞いた時々で、そういう情報が頭に残る場合もあれば、すっと消えてしまう場合もあると思います。

その辺はどんな形でお知らせをしたらいいのか、まだぱっとイメージで湧きませんが、例えば『すかりぶ』ですとかホームページですとか、またはチラシといったものでしょうか、何かその方のお手元や頭の中に残るようなお知らせを考えたいと思います。



フジノの質問

今は、本市が行なっていただきたいという取り組みについて申し上げました。
 
加えて、医師会などにこういった話があったということをお伝えしていただけないでしょうか。

精神科医会も産婦人科部会も忙しいのは十分承知していますが、精神障がいがあろうと発達障がいがあろうと、そこにいらっしゃるのは1人の人間で、妊婦さんであることに変わりは無いと思うのです。

そうした方々が健康な妊婦さん、経産婦さんの中に埋もれて、ないがしろにされるということはあってはならないと思うのです。ぜひきちんと、まずは病院でしっかりお声を聞いていただけるようにしていただけないか。
 
保健所やこども健康課ができることは、やはり傾聴しかないと思うのです。

本来は、病院がまずしっかり対応するべきだと思うのですが、そういった声を医師会などにお伝えしていただけないかと思うのです。

いかがでしょうか。



こども健康課長の答弁

 
実は、私どものほうでは年に1度『周産期連絡会』というものを行なっておりまして、横須賀市の妊婦さんたちが主に出産する市内の医療機関ですとか、近隣の産婦人科または『こども医療センター』などと、その年々のお産の現状ですとか、それから病院に来られる方の課題ですとか、地域との連携といったようなことを話し合う機会を設けています。

その中でやはり話題に出るのは、精神疾患を持った方のケアはとても難しいということをお聞きしますし、地域のほうでもすぐに対応するのでぜひ御連絡をくださいということもお伝えはしています。

ただ、なかなかそれがうまくいっていない方もいらっしゃるということもお聞きしましたので、また改めてお伝えをし、連携をお願いしていきたいと思います。

以上です。

フジノのまわりには、そして市民相談の中には、妊娠をしたい精神疾患のある方・精神疾患のある妊婦さんがたくさんいます。

妊娠中に精神科クリニックから断薬するように言われる、けれどもそれ以外の手段を何も教えてくれない。

時々まともなクリニックでは、妊娠に悪影響の無い漢方薬をすすめてくれたりするけれど、ほとんどのメンタルクリニックや精神科病院では何もしてくれない。

産婦人科では「精神的な問題はメンタルクリニックに相談してほしい」「精神科のクスリは赤ちゃんに悪影響だからすぐやめてほしい」としか言われない。

誰も相談にのってくれない。苦しくて仕方がない。

中には、流産・死産をしてしまった、という方がたくさんいらっしゃいます。

この現状を変える為にフジノは、行政の精神保健福祉部門と妊娠・出産・子育てに関わる部門とが連携をして、支援の必要な方に積極的にアプローチすべきだと考えています。

精神疾患・精神障がいのある方々が妊娠・出産・子育てをできるのが当たり前の社会にすることは、フジノの高校時代からの願いです。

これからもこのテーマをずっと追い続けていきます。

どうか市民のみなさまからのご意見もたくさんいただきたいと思います。よろしくお願いします。



精神疾患のある妊婦さんを守りたいとのフジノの提案に横須賀市と医師会(産科医会・精神科医会)が勉強会をスタートしてくれました!/教育福祉常任委員会

精神疾患のある妊婦さんの妊娠継続を支援する為の新たな動きがスタートしました

本日の教育福祉常任委員会で、画期的な答弁を受けました!

本日は教育福祉常任委員会でした

本日は教育福祉常任委員会でした


かねてからフジノは、

  • 精神疾患のある方々がこどもをもちたいけれど妊娠について悩んでいるのに十分な相談体制が無いこと
  • 精神疾患のある妊婦さんが産科からも精神科からも十分なケアが受けられず、妊娠継続が難しい現状があること

を問題視して、その改善の為の提案を行なってきました。

その結果、横須賀市は新たにチラシを作成して配布をスタートしてくれました。

2017年6月議会での提案を受けて作成したチラシ

2017年6月議会での提案を受けて作成したチラシ


この取り組みだけではまだ不十分ですし、何よりも行政だけが頑張っても意味がありません。

そもそもじかに当事者の方々と接する最初の場である、産科と精神科の医療機関が連携を強めていくことこそが不可欠です。

そんなフジノの想いが叶いました。

なんと、すでに8月から横須賀市と医師会(産婦人科医会と精神科医会)がこの問題について勉強会をスタートしたのです。

本当に嬉しいです。

その答弁を受けた今日の教育福祉常任委員会でのフジノの質問をご紹介します。

教育福祉常任委員会(2018年3月9日)での質疑

フジノの質問

 
妊娠を望む方にも、妊娠をしておられる方にも、パニック障害、鬱病、統合失調症などの精神疾患、精神障がいのある方々はたくさんおられます。

しかし、精神科では妊娠すれば、「即、断薬をせよ。相談は産婦人科でせよ」という対応をされて、産婦人科では「メンタルヘルスや断薬の不安などの相談は、精神科でせよ」という対応をされて、どこにも相談できずに苦しんでおられる方々が多数おられます。
 
そこで、昨年6月議会において、精神疾患、精神障がいのある妊婦さんに寄り添って、妊娠継続につなげられるような相談や支援に、まず行政が相談を受けていくこと、その取り組みを当事者の方々にしっかり周知していくことを提案いたしました。

この提案に対して、平成30年度、取り組みは何か行なっていただけるのでしょうか。

お答え下さい。

こども健康課長の答弁

6月議会の後に、こども健康課と、こども青少年支援課と保健所健康づくり課と、三者でこの件について、どのような支援をしていくかということの協議をいたしました。
 
1つは、妊娠中の困り事はぜひここに相談してくださいねというチラシを作成しまして、母子手帳交付のときにお配りしたり、またホームページに載せるということをいたしました。

2017年6月議会での提案を受けて作成したチラシ

2017年6月議会での提案を受けて作成したチラシ


そして、医師会の方にもお話をいたしました。

大変な御協力をいただきまして、先月、医師会の産婦人科医会と精神科医会と行政で、この周産期のメンタルヘルスについての勉強会を始めるに至りました。

平成30年度につきましても、この勉強会を継続して、まず地域で起こっていること、または行政の支援、各医療機関の支援、課題というのを1つにつなげていく『フローチャート』のようなものをつくっていこうかと。

また、産婦人科と精神科の連携についても、ここの場で議論をしっかりしていこうというような計画でおります。

フジノの質問

大変頼もしい御答弁をいただき、感謝しております。

特に平成30年度を待つまでもなく、既にスタートしていただいているチラシやホームページの掲載、そして母子手帳交付時にチラシもあわせてお配りすること、さらに医師会との勉強会のスタート、これはさらに平成30年度も継続していただけるということで、大変ありがたく思っています。

また、『フローチャート』が完成した暁には、ぜひそういった取り組みが、民間の診療所、医療機関に確実に使っていただけるように、ぜひ周知をしていただけるように、これからも働きかけていただきたいと思います。

すでに勉強会が立ち上がっていること、さらに連携の『フローチャート』の作成が企画されていることが明らかになりました!

本当に嬉しいです。

担当課であるこども健康課のご尽力に心から感謝しています。

そして、日々多忙であるにもかかわらず、勉強会をスタートしてくださった医師会の産科医会・精神科医会のみなさま、ありがとうございます。



30年前と変わらない現状を絶対に変えたいです

状況が許せば、どうかフジノも勉強会に参加させていただきたいです。

精神科の薬を服んでいる為に、そもそも妊娠を悩んでいる方はとても多いです。

また、妊娠前後に精神疾患・精神障がいを発症してしまい、妊娠を継続できないで苦しんでいる人の声もずっとお聞きしてきました。

なかなかドクターにはじかに届かない声を、フジノがお伝えしたいです。

いわゆる業界では、精神疾患のある妊婦さんのことをハイリスクな存在として『特定妊婦』と呼んだりします。

ある人から

「フジノさんは『特定妊婦』を増やそうというのか」

という心無い言葉をかけられたこともあります。

そういう視点しか持てない方が医療従事者におられるのが2018年の現実です。30年前と全く変わっていません。

30年前と書いたのは、実はこの問題についてフジノは10代後半からずっと関心があったからなのです。当時と状況はあまり変わりがありません。

この現実を変える為に、政治家としても今後もずっと取り組んでいきます。



「うつ病の当事者会」を横須賀でも開きたい!長年続いている「東京うつ病友の会」の素晴らしい実践を学びに行ってきました/会場の「四谷ひろば」もぜひ体験して下さい

廃校をリノベーションして活用されている「四谷ひろば」へ行ってきました

今日は、東京の四谷三丁目駅から徒歩10分程のところにある『四谷ひろば』に向かいました。

「四谷ひろば」にて

「四谷ひろば」にて


もともとは『新宿区立四谷第四小学校』という小学校でした。1907年開校、2007年閉校、という100年の歴史を持つ小学校でした。

建物の外観

建物の外観


統合を受けて2007年3月に閉校、翌2008年4月から『地域コミュニティ拠点』として活用されています。

下駄箱

下駄箱


建物をそのまま使って小学校の空気感を残しながら、様々な地域活動がここで行なわれています。

玄関

玄関


玄関、教室、放送室、グラウンドなどなど、学校そのものです。

館内案内

館内案内


校内を歩いて見学して回りながら「これは全国的に真似してほしい取り組みだなあ」と感じさせられました。

グラウンド

グラウンド


以前フジノは、千葉県の保田小学校跡地が『道の駅』として活用されている事例も体験したのですが、『小学校区』というエリアは地域の拠点としてばつぐんの規模だと思います。

本来、学校はできる限り、無くすべきでは無いと思います。

学校を無くせば、その地域の少子化はさらに進行しますし、地域の『絆』とも言うべきコミュニティの力はがくんと下がってしまうからです。

踊り場

踊り場


けれども財政的な理由などでどうしても統廃合せざるをえない場合には、こうした『四谷ひろば』のように『地域コミュニティ拠点』として大切にしていくべきだと思います。

地域福祉の観点からも防災の観点からも、横須賀のような『統廃合=即、売却』は一番ダメなパターンだと感じます。



「東京うつ病友の会」に参加しました!

さて、『四谷ひろば』を訪れたのは全く別の目的からです。

こちらを会場に開催されている『東京うつ病友の会』に参加する為です。

「東京うつ病友の会」ホームページより

「東京うつ病友の会」ホームページより


主催者のひとりである『ナオさん』とは数年前からの知り合いです。

『リカバリー全国フォーラム』や『リリー賞』の機会などでお会いするだけでなく、昨年は『カフェトーク』にも来て下さいました。

2人は『うつ病』の当事者仲間です。

今年1月、ナオさんとフジノの2人で『うつ病当事者のピアトーク』をツイキャスで放送しました。

東京うつ病友の会ナオさんとフジノのツイキャス

東京うつ病友の会ナオさんとフジノのツイキャス


これがとても好評でした。

会場入口

会場入口


「なおさんはすごいなぁ」とずっと尊敬してきた理由が、この『東京うつ病友の会』の活動を続けていることです。

というのも、様々な病気や障がいの数だけ当事者会(ピアの集い)が存在しているのですが、こと『うつ病』の当事者会はなかなか運営がうまくいかないことでも知られています。

『当事者会』というのは、参加するのも当事者ですが、主催するのも当事者です。

同じ病を持つ者同士が語り合うことは、お互いに力を与えあうエンパワーメントの効果もとても高いので、すごく有効です。

けれどもその一方で、『うつ病』という疾患を持ちながら、同じ立場の方々の声に耳を傾けていくことはとても苦しいことでもあります。

そこがネックになって、主催者がバーンアウトしてしまうことがしばしばあるのです。こうしていくつもの団体が立ち上がっては潰れてきました。

全国的に見ても、うつ病の当事者会の数は多くありません。

その一方で、これだけ『うつ病』にかかる人がすさまじい数で増加している中で、今、『うつ病の当事者会』ほど切実に求められているものはありません。

階段

階段


『ナオさん』たちは、まさに社会的に求められている活動を、自らがバーンアウトしない形で、見事に2002年から4年間も継続させてきました。これは本当にすごいことです。

しかも、行政の補助なしです。ピアオンリーで4年間!

しかも、ここ最近は毎回50名もの参加者があります。

毎月1回、四谷での開催なのですが、参加者は都内全域から、さらには遠く新潟や富山や名古屋などからも参加する方がおられます。

20代から60代まで年齢層も様々です。

会費は300円で、フリードリンク付き。

ファシリテーターであるナオさんたちは完全ボランテイアなので、『四谷ひろば』への会場費やフリードリンクの費用を払うと、収支はとんとんだそうです。

こういう活動こそ行政が支援すべき(もちろん口は出さない)です。



「東京うつ病友の会」の運営

以前ナオさんとツイキャスした時に

「はじめはみなさんガチガチに緊張しながら参加される」

「でも、帰る時にはみんなスッキリした表情でお帰りになる」

とおっしゃっていました。

フジノが参加した今日も、まさに全くそのとおりでした。

フジノ自身が緊張しながらの参加だった訳ですが、1度目の休憩時間を迎える頃には笑顔になっていました。

『東京うつ病友の会』のホームページに書いてあるとおりで、当日はこのように会が進んでいきます。

定例会の流れ

当会では、以下の要領で定例会を進めております。

  1. テーブル
    東京うつ病友の会では、2014年2月より完全グループ別で進行しています。

    テーブルはフリー(原則うつ病の方)・双極性障害専用テーブルと別れています。お好きなテーブルにお座り下さい。


  2. ドリンク
    東京うつ病友の会は、フリードリンク制を採用しています。

    ドリンクコーナーに様々なドリンクを用意していますので、お好きなだけお取り下さい。


  3. ミーティングルールの読み合わせ~自己紹介
    まず、会の流れを説明したあとにミーティングルールの読み合わせをします。

    次に、スタッフ・参加者の自己紹介をテーブルごとに行います。時間は一人2分程度で、簡単な病歴などを行って頂ければ結構です。


  4. グループトーク
    テーブルごとに大まかなテーマ(仕事・治療・フリー)をベースに、スタッフが聞きたいことを集めます。

    集めた聞きたいことについてミーティングを進めて行きます。

    また、東京うつ病友の会では15時、16時のタイミングで10分間の休憩を入れております。


  5. アンケート~
    最後にアンケートを記入して会は終了いたします。

    会の終了後に有志でファミレスに行ったりするのも自由です。

今回も約50名の参加でした。

ナオさんとしては30名くらいが適正規模だとお考えのようです。

現在3つのテーブルに1人ずつファシリテーターがおられるのですが、1つのテーブルに10名ぐらいまでが適正規模とのイメージですね。

「じゃあ、ファシリテーターを増やしてテーブルを増やせば良いのでは?」

と思う方もいるかもしれません。

でも、『グループワーク』ってそんな簡単ではないのですよね〜。

別の教室を借りて2部屋で開催するというのも、違うかなあと思います。

フジノの望みとしては、関東全域にもっともっと『うつ病当事者会』が広がっていくことです。

そして、もちろん横須賀でも開催したいです。

休憩時間に廊下にて

休憩時間に廊下にて


フジノが開催しているカフェトークには、あらゆる立場の方々がいらっしゃいます。

どんな病気であってもみなさん気軽にカミングアウトできる空気の中で、ご自身の病気などをお話しして下さいます。

でも、やっぱり同じ病気であるピア(当事者)同士で語り合えることはとても大きな意味があります。

だからフジノは「横須賀でもうつ病当事者会を開きたい」と長年考えてきました。

けれどもいつもぶつかる壁は、ファシリテーターの存在でした。ファシリテーターが大切なのです。

そこで今考えているのは、1年くらい、ナオさんたち『東京うつ病友の会』にお願いして、ファシリテーターとして横須賀に来ていただけないかということです。

そうして1年のあいだに横須賀の参加者の方に力をつけていただいて、ファシリテーターになってもらえたら、と思うのです。

いかがでしょうか、横須賀のうつ病当事者のみなさま?

一緒に『横須賀うつ病友の会』を立ち上げてみませんか?



「イクメンパパ井坂しんやさんと語ろう〜子育て・教育の集い〜」みんなで語りあいました/「井坂サポーターズ」初のミニ集会を開催!

「イクメンパパ井坂しんやさんと語ろう」を開きました

本日、『55ISAKA!井坂しんやサポーターズ』主催で、初めてのミニ集会を開きました。

おしらせのチラシ

おしらせのチラシ

『イクメンパパ井坂しんやさんと語ろう〜子育て・教育のつどい〜』です!

井坂しんやさんをお招きして「子育て・教育」について語り合いました

井坂しんやさんをお招きして「子育て・教育」について語り合いました


会場に来られなかった方々の為に、フジノがインターネットで生中継しました。

参加者の方の声に耳を傾ける井坂しんやさん

参加者の方の声に耳を傾ける井坂しんやさん


録画もYouTubeにアップしましたので、下の動画をぜひご覧下さいね。




井坂しんやさんから最後のコメント

井坂しんやさんから最後のコメント





江崎びす子さんがフジノの似顔絵を描いて下さいました/「メンヘラ展Special」の鑑賞へ

「メンヘラ展Special」を鑑賞しました!

今日は、東京・阿佐ヶ谷にある『TAV GALLERY』へ向かいました。

TAV GALLERYのウエブサイト

TAV GALLERYのウエブサイト


2月4日〜12日の9日間にわたって開催されている『メンヘラ展Special』を観る為です。

TAV GALLERYにて

TAV GALLERYにて


『メンヘラ展』は、昨年2014年に2度開催されました。

出展したのは、うつ病・摂食障がい・パニック障がい・境界性バーソナリティ障がいなどの精神疾患のある方々です。

2度の開催で、合計約1500人もの方々が来場したそうです。

『メンヘラ展』を、美術家・中ザワヒデキさんは著作の中でこう記しました。

「精神障害者の制作物を美術の側から『アウトサイダー・アート』として搾取する従来図式とは異なり、自傷やOD (過量服薬) や過食嘔吐といった1人だけの問題行動から自身が脱出し、世界 (他者) と繋がるきっかけとして『芸術』が位置づけられています」

と高く評価しています(『現代美術史日本篇 1945~2014』、アートダイバー刊、2014年)。

『現代美術史日本篇 1945~2014』、アートダイバー刊、2014年

『現代美術史日本篇 1945~2014』、アートダイバー刊、2014年


これを読んで以来、フジノは『メンヘラ展』にとても関心を持ちました。



「アウトサイダー・アート」ではない、「メンヘラ展」

フジノは、『アウトサイダー・アート(もしくはアール・ブリュット)』がキライなのです。

『アウトサイダー・アート』とは、知的障がいや精神障がいのある方々の絵画や彫刻や書道などを、必要以上にもてはやし、高い価格で売買するような動きのことです。

その存在を知った初めの頃こそ「できれば歓迎したいという気持ちを持ちたい」と思ったものの、はじめからこころの中にあった違和感がどんどん大きくなっていきました。

そこに『欺瞞性』を感じるからです。

人はみな、障がいがあろうが無かろうが、『そもそも表現せずにはいられない存在』です。

それなのに表現物を『障がいの有無』で分ける『商業主義』は、バカげていると感じます。

それに追随した『美術業界』の人々は「恥ずかしくないのだろうか」と思います。

精神障がいのある方々の多くが、デイケアに通ったり精神科病院に入院している間、絵を描かせられたり彫刻や粘土で作品を作らせられたり書道を書いたりします。

でも、それは本当にみんながやりたいことなのでしょうか?

それは、『リカバリー』に向けて何か意味がある行為なのでしょうか?

そうした作品が展示されると、大きな評価を受けるのですが、どういう意味で評価されているのでしょうか?

「障がいのある人達が障がいの無い人よりもうまい絵を描いている」

「障がいのある人でもこんな作品が作れるなんてすごい」

「色の使い方や作品の構図が独特なのは、やっぱり障がいがある人独特なのだろうか」

フジノは、そこには大きな差別・偏見・スティグマを感じます。『アール・ブリュット』とは、結局は、『差別・偏見・スティグマ』をオブラートで包んだだけのことだと今は受け止めています。

そんなフジノの考え方と、主催者の『あおいうに』さんの考え方は共通点があるのではないか、と感じます。

主催者のあおいうにさんの言葉から

私達の目的は、アートセラピーでも、メンヘラに安住することでもありません。

承認欲求を満たすためだけのものでもありません。

アートは社会との、鑑賞者との、作品との、自分との、コミュニケーションツールの1つです。

自分のメンタリティを全て曝け出さなければ、表現になりません。

アートを通して、メンヘラが世界と繋がる。ネットとリアルが繋がる。メンヘラのリアルを伝える。メンヘラと意識を共有する。

そんな展示にしたいと思っています。

さらに、今回はあえて『メンヘラ展Special』と銘打って開催した訳ですが、あおいうにさんは以下のコメントを出しています。

< 本展に向けて >

『メンヘラ展』とは、メンヘラ当事者が内面性を発露するアート展示会です。

インターネットにリストカットやオーバードーズや過食嘔吐や性的逸脱の報告など、自傷という生産性のない問題行動をとっている「メンヘラ」達。

それがアートを通して、健康で文化的な社会と繋がっていくという希望を持って活動しています。

お陰様で2度の『メンヘラ展』が1500人程度の来場者を記録し、大盛況にて終了しました。

この活動を続けていくことで、『メンヘラ展』という記号を使ってメンヘラのアートが一種のムーブメントとなり、メンヘラ達がより社会と繋がることが出来るようになること。

それが、『メンヘラ展』の大義なのです。

最終的には、『メンヘラ展』という概念そのものをブランド化することによって、美術史上にその名を刻むことが目的です。

私たちの活動や作品を後世にまで伝えていきたいのです。

今回は、メンヘラのバリエーションでみせる従来形式とは異なり、少数精鋭で、より表現として洗練された作品をお観せしたいという想いから、この展覧会を開くことになりました。

メンバーのキュレーションはあおいうにが執り行っています。

また、今回はスペシャルゲストとして『メンヘラチャン』の作者、江崎びす子様をお招きすることになりました。 スペシャルな『メンヘラ展』を、どうぞご高覧ください。

本展キュレーター・あおいうに

こうした考えに、フジノは深く賛同します。



エグい作品・リアルな作品をあえてフジノは飲み込みたい

フジノが理事を務めている『NPO法人地域精神保健福祉機構(通称コンボ)』毎月発行している『こころの元気+』でも、当事者によるマンガをかなりたくさん掲載しています。

「こころの元気+」最新号

「こころの元気+」最新号


でも、それは良い意味で『洗練された・消毒された・誰が読んでも不快に感じない作品ばかり』です。

何故なら『こころの元気+』は、あらゆる年代の全ての人々に読んでほしい雑誌だからです。

リカバリーに役立つ情報を発信するという最大の目的があるからです。だから、そうした作品が必要なのです。

けれども『メンヘラ展Special』に展示されている作品の数々は、人によっては強い不快感を抱くことでしょう。

首吊りの為のロープ、どぎつい言葉、暗い人間の闇。

強姦から自殺まで?

強姦から自殺まで?


『コンボの理事』としてではなく、『政治家フジノ』としてでもなく、『個人・藤野英明』としての僕は、『pixiv』に掲載されている数多くのメンヘラ的な作品をとても大切に感じています。

拒絶

拒絶


それがリアルだからです。

?


毎日受けている相談の数々の中には、親がこどもをずっと性的虐待をしていたり、介護職だけでは食べていかれないのでダブルワークで風俗嬢をしていたり、ひとり親家庭で貧困にある親子ともに水商売をしているなど、日常的にあります。

すいすいスーサイド

すいすいスーサイド


精神科で処方されているクスリではいつまでたってもラクになれないので危険ドラッグに手を出したり、子育てに疲れて覚せい剤を使って逮捕されて今も赤ちゃんと離れて暮らしている母親や、リストカットもオーバードーズもやめられない人々がたくさんいます。

この叫びを、フジノはたくさんの相談の中で被害者の方々から聴いてきました

この叫びを、フジノはたくさんの相談の中で被害者の方々から聴いてきました


そんな現実と毎日出会っているフジノにとっては、『洗練された・消毒された・誰が読んでも不快に感じない作品』はリアリティがどうしても感じられないのです。



「メンヘラ展Special」にはリアリティがある作品の数々があるかわりに、引き釣りこまれてしまう人々は行くべきではありません

今回の作品展は、『観にいくべきでは無い人々』もたくさんいらっしゃいます。

メンヘラチャンとサブカルチャン?

メンヘラチャンとサブカルチャン?


作品の世界観に引き寄せられてしまう人々や引き釣りこまれてしまう人々は、行くべきではありません。

メンヘラチャン

メンヘラチャン


フジノが行った今日は、会場に来ていた人々の多くが十代で、女性が多く、中にはゴシックorゴスロリのファッションの方々がいらっしゃいました。

こうした方々が最も今回の作品展に親和性が高いのかもしれません。

「ふだん、『Pixiv』などで作品を読んでおられるのもこうした方々なのかな?」と考えたりしながら、フジノは作品とその鑑賞者の両方を眺めていました。

本当のアート作品には、人の魂を揺さぶる力があります。

どうか「行ってみたい」と思っているあなたは、ご自分が作品に飲み込まれてしまわないか、あらかじめ自問自答してから「行くべきか否か」を判断して下さいね。



以前からお会いしたかった江崎びす子さんと無事にお会い出来ました

スペシャルゲストとして江崎びす子さんが2日間、来場されています。

江崎さんは、『リスカ変身サブカル✡メンヘラ』の作者です。主人公のメンヘラチャンがリスカによって変身し、敵と闘うというストーリーです。

メンヘラチャン?

メンヘラチャン?


フジノの目的のもう1つは、江崎さんにお会いすることでした。

メンヘラチャン、リスカの数々

メンヘラチャン、リスカの数々


ふだんはインターネット上で連載されているのですが、メンヘラ展では単行本が発売されるというので楽しみにしていました。

(*実は売り切れになってしまい、明日再入荷するそうでした。でも、フジノがパニック障がい持ちでなかなか阿佐ヶ谷には来られないので、見本として残っていたラスト1冊を打って下さいました。びす子さん、感謝!)

江崎びす子さんとフジノ

江崎びす子さんとフジノ


無事にお会いすることができて、色紙にサインとフジノ自身の似顔絵も描いて頂きました。ありがたいです。

人が生きていくということは、とても難しい時代・社会になりました。

でも、それでも『希望』はあるとフジノは信じています。

それは、ドロドロでどうしようも無い『現実』と『絶望』の中から「それでも」「あえて」生まれてくるのだとフジノは信じています。

「それでも」

「あえて」

ニーチェの著作と出会う前から、フジノはずっとそう信じてきましたし、今も固く信じています。

『メンヘラ展Special』、オススメです。

全ての人々にオススメはできませんが、行くべき人はぜひ足を運んで下さいね!

消毒された美術品が置かれている美術館には無い、『リアル』がそこにはありますから。



【ご協力お願いします!】精神科の薬、ゆっくり減らして/全国の医療機関・薬局にポスターを貼り出してほしいのです

どうかご協力をお願いします

2010年からフジノが理事を務めている『NPO法人地域精神保健福祉機構(通称コンボ)』では、現在とても大切なキャンペーンを行なっています。

診療報酬の改定によって、今年10月から抗精神病薬などの『多剤処方』に制限が設けられます。

そこで、コンボでは

「クスリをのんでいるみなさま、クスリを減らすのは不安だと思いますが、ゆっくり減らせば大丈夫ですよ」

「ドクターのみなさま、クスリを減らすのは丁寧な説明ときちんとした体調管理のもとで行なって下さい」

と訴えるポスターを作成しました。

20140710poster

こうしたことをお伝えすることが目的です。

  • 今年10月から、『多剤処方』に制限が設けられることになったことを、当事者・家族のみなさまにぜひ知ってほしい。
  • いきなりクスリを減らすことはとても不安ですが、ゆっくり時間をかけて減らせば大丈夫、ということを、当事者・家族のみなさまに知ってほしい。
  • 減薬への不安を感じているみなさんに、ドクターも丁寧に説明をするようになってほしい

このポスターを全国の医療機関や薬局などに張ってもらいたいのです。

その為に、ぜひ1人でも多くの方々にご協力をお願いしたいのです。

イラストを描いてくれたのは…

ポスターのイラストは、『コンボライター』のぼうえんぎょさんが描いて下さいました。

『こころの元気+』には、『コンボライター』という制度があります。

『コンボライター』はすべてではありませんが、原則当事者がなることになっています。

多くの当事者が『コンボライター』として登録していて、特集のページで顔と名前を出して、記事を書いています。

「コンボライターという制度」より引用)

世界の流れとは逆に、日本の精神科医療は「多剤大量処方」を続けてきました

これまでの日本の精神科医療では、何種類ものクスリを大量に出すという『多剤大量処方』を当たり前のように行なってきました。

2009年8月6日開催・厚生労働省「今後の精神保健医療福祉のあり方等に関する検討会」資料1より

2009年8月6日開催・厚生労働省「今後の精神保健医療福祉のあり方等に関する検討会」資料1より


『統合失調症』に対して、日本では3種類以上のクスリを処方されている方々が過半数にのぼりますが、他の国々ではそんなことはありえません。

2009年8月6日開催・厚生労働省「今後の精神保健医療福祉のあり方等に関する検討会」資料1より

2009年8月6日開催・厚生労働省「今後の精神保健医療福祉のあり方等に関する検討会」資料1より


『うつ病』などに処方される抗うつ薬も、調査によれば日本は多剤併用の傾向がハッキリとあらわれています。

しかし、「『多剤大量処方』はダメだ」というのは、ずっと昔から世界的な流れです。

イギリスの『国立医療技術評価機構(NICE)』のガイドラインでは

抗精神病薬の多剤併用は「効果が上がることについて支持する証拠はほとんどない」「おのずと高用量になるので副作用のリスクをあげる」

と明記しています。

『多剤大量処方』はダメだ、ということは、フジノが臨床心理を専攻していた大学時代(20年以上前)から言われていました。

けれども日本はずっと変わりませんでした。

ずっと日本は、世界の流れに反して、独自の『多剤大量処方』を続けてきたのです。

「多剤大量処方」が続いてきたしくみ

「多剤大量処方」が続いてきたしくみ

これは完全な『医療政策の誤り』です。



(*上の動画はコンボとは無関係なのですが、多量多剤による当事者の苦しみや悲しみをとても分かりやすく表現しておられたので紹介させていただきました)

『多剤大量処方』は、精神疾患を治療するどころか、人々を苦しめてきました。

特に、副作用によって人々の『生活の質』を著しく下げてきたことに対して、フジノは怒りを感じています。

さらに(あくまでもフジノの私見ですが)、「精神疾患のある当事者の方々が若いにもかかわらず突然死する悲劇がしばしば起こってきたのは『多剤大量処方』が原因ではないか」と感じてきました。

こうした想いを抱いているのは、フジノだけでは無いはずです。

実際、コンボでは『統合失調症の人が知っておくべきこと〜突然死から自分を守る〜』という本も出版しています。

必読です

必読です


また、『多剤大量処方』はリカバリーの観点からも間違っています。

コンボとしても長年にわたって、『多剤大量処方』ではなく『シンプルな単剤の適量処方』の必要性を訴えてきました。

ようやく日本も「多剤大量処方」を認めない方向へ舵を切りました

こうした精神科医療の在り方を改善する為に、厚生労働省は2014年度の診療報酬改定によって『政策誘導』を行ないました。

精神科における薬剤の多剤処方に制限をする規定を設けたのです。

抗不安薬・睡眠薬の処方は2種類まで、抗うつ薬・抗精神病薬の処方は3種類までとなりました。

それ以上のクスリを処方すると、処方料・処方せん料・薬剤料が減らされることになります。

つまり、たくさんのクスリを処方する精神科ドクターは、収入が減らされます。

10月からの新しいしくみ

10月からの新しいしくみ


こうした『政策誘導』によって、ようやく日本の精神科医療も、クスリは『単剤適量』へと変わっていくはずです。

今年10月1日から適用されます。

「急な減薬」は体調を崩す原因になります。一定の猶予期間が必要です

ようやく日本の精神科医療も、改善される方向に舵を切りました。

それは良いことです。

でも、今まで『多剤大量処方』をされてきた方々は、突然クスリが減らされることはとても不安だと思います。

フジノも約20年にわたって精神科のクスリをのんでいるので、断薬による離脱症状の苦しみはとてもよく分かります。

クスリを急に減らすことで、離脱症状などの症状悪化が実際に起こることは、研究でも臨床でも明らかです(個人差もありますので必ず起こる訳ではありません)。

そこで、クスリを減らすことは、丁寧な説明と体調管理のもとで、時間をかけてゆっくりと行なうことが推奨されています。

今回の診療報酬の改定でも、多剤処方に制限を設ける規定は「いきなり4月1日から」ではなくて「10月1日から」と半年後からの適用となっています。

厚生労働省も「これは減薬に必要な期間を設ける為」と発表しています。

ポスターで「減薬はゆっくり時間をかける必要性がある」と伝えたい

こうした診療報酬改定の作業にあたって、一部の精神科の業界団体が反対しました。きっと『多剤大量処方』を続けたいという人々なのだと思います。

診療報酬改定が決定した後になっても、いろいろな理由をつけて反対している人々がいます。

フジノは、そうした人々を心の底から嫌悪しています。

もう『多剤大量処方』は絶対にやめるべきです。

今回このポスターを作成した理由は、『多剤大量処方』を延命させる為ではありません。

あくまでもコンボがこのポスターを作成した理由は、以下の2点からです。

  1. 今回の診療報酬の改定によって、多くの方々の処方の内容が変わる可能性があります。処方が変わるのは、こうした「多剤処方」への制限が設けられたことをみなさまに知ってもらう必要があること。
  2. 何よりも、減薬をすることとになるみなさまに、ゆっくりと時間をかけて減薬をする必要があることを知ってもらいたいこと。

ポスターを貼る場所への働きかけをどうかお願いします

みなさまにお願いがあります。

このポスターを、病院・クリニック・薬局・行政機関・地域生活支援センターなどに貼っていただきたいのです。

医療関係者のみなさまだけでなく、当事者のみなさま、家族のみなさま、福祉関係者のみなさま、行政関係者のみなさまにお願いです。

このポスターを病院・クリニック・薬局・行政機関などにお願いをして下さる方がいらっしゃいましたら、どうかご連絡ください。

コンボから必要枚数のポスターをお送りいたします。

【連絡方法】
インターネットのアンケートサイトに、ポスターの送り先などを書き込むためのフォーマットをつくりましたので、こちらにご記入ください。

申し込みサイト

申し込みサイト

【募集期間】
7月18日(金)15:00まで。

どうぞよろしくお願いいたします。

野村総一郎先生による「うつ病講演会」が開催されました/3月は「自殺対策強化月間」です

今月は「自殺対策強化月間」です

3月は『自殺対策強化月間』です。

2013年度自殺対策強化月間ポスター

2013年度自殺対策強化月間ポスター


全国で様々な取り組みが行なわれています。

野村総一郎先生の講演

そして今夜は、神奈川県の主催・横須賀市の共催で『うつ病講演会』が開催されました。

会場にて

会場にて


『うつ病』の正しい知識を深めることで再発予防を目的とした講演会で、家族の方・一般住民の方・関係機関の支援者を対象にしたものです。

講演会のチラシ

講演会のチラシ


講師は、野村総一郎さん(防衛医科大学病院・院長)です。

野村先生は、日本の精神医学の第一人者で、フジノも所属している『日本うつ病学会』の前理事長(2006〜2010)でした。

野村総一郎先生の講演

野村総一郎先生の講演


分かりやすいお話で、同時に楽しく聴ける、とても良い講演でした。

ただ、1つ残念だったのは、講演のほとんどが『うつ病』『躁うつ病』の症状の説明だったことです。

野村先生のパワーポイントより

野村先生のパワーポイントより


チラシや広報で事前に広報されていた講演内容は『うつ病について〜治療と再発予防〜』と明記されていました。

そして、参加者の対象は『うつ病で治療中の方・ご家族・支援者・一般県民』とされていたのです。

つまり、すでに「うつ病とは何か」はすでに体験的に分かっている方々が『うつ病の治療と再発予防』について、日本の精神科医療の第一人者である野村総一郎先生に伺いたかったと思うんです(フジノはそうでした)。

タイトルと実際の講演の中身がかなり違っていて、とても残念でした…。

質疑応答はとても充実していました

質疑応答はとても充実していました


質疑応答の時間には、たくさんの質問が出てとても充実していました。

  • うつ病とうつ状態はどう違うのか、うつ病は遺伝するものなのか、適応障がいとうつ病の違いについてなどの『症状』についての質問
  • 心療内科と精神科の違いについてや、自分が現在受診しているメンタルクリニックを変えたいがドクターは嫌がるものなのか、本人が病院に行きたがらない時はどうしたら良いのか、といった『受診』についての質問
  • 具体的なクスリの名前が挙げられてのその『効果』についてなどの質問

などが出ていました。

会場には100名近い方が集まり、時に笑いが起こりながら、野村先生のお話にみなさん熱心に耳を傾けておられました。

とても良い講演会でした。