美術館改革の1つとしての「平成27年4月に美術館を教育委員会から市長部局へ移管する」ことを断念せざるを得なくなった問題/2014年12月議会・発言通告(その1)

けさ、発言通告書を提出しました!

本日、議会事務局に『発言通告書』を提出しました。

市長や教育長に本会議で一般質問を行なう為には、あらかじめ質問の内容(かんたんな項目程度)をまとめて議会事務局に提出するルールになっています。それが『発言通告書』です。

フジノの発言通告書の一部

フジノの発言通告書の一部


傍聴に来て下さった市民のみなさまに耳で聴いただけでは質問の内容が分かりづらいことも多いことから、フジノは『発言通告書』かなり詳細に内容を記しています(先輩議員からは「細かすぎるよ」とお叱りを受けていますが)。

来週11月26日(水)に開催される議会運営委員会を終えてから市議会HPで全員分の発言通告書が公開されます。

横須賀市議会ホームページより

横須賀市議会ホームページより


それよりも早く、フジノは自分の発言通告書をブログでみなさまに公開しています。

とても長い文章ですが、ぜひお付き合い下さい。



美術館改革の1つとしての「平成27年4月に美術館を教育委員会から市長部局へ移管する」ことを断念せざるを得なくなった問題について

まず、第1問目です。

12年前に立候補した時からフジノが追い続けてきた美術館問題を、今回も追及します。

1.美術館改革の1つとしての「平成27年4月に美術館を教育委員会から市長部局へ移管する」ことを断念せざるを得なくなった問題について

  

私は「横須賀美術館の教育委員会から市長部局への移管という方向性」は正しかったと信じている。

したがって「来年4月の実施」を断念せざるを得なかったことは、極めて残念だと受け止めている。

2014年11月19日付・神奈川新聞記事より

2014年11月19日付・神奈川新聞記事より


しかし、この4カ月間、全ての経緯を追いかけてきた私は「教育委員4名の判断は正しかった」と言わざるを得ない(*)

横須賀市教育委員会ホームペジより

横須賀市教育委員会ホームペジより

(*)横須賀市教育委員会委員は合計5名です。しかし、委員の1人である青木教育長は、吉田市長から選ばれて委員になっているので、実態は『青木教育長=吉田市長』だとフジノは考えています。



今年8月、教育委員会定例会に『美術館運営改革プロジェクトチーム』の中間報告書が突然提出されたこと、

それを受けて教育長を除く4名が戸惑いながら議論を始め、

社会教育委員会議へ諮問し、

社会教育委員会議での4回の議論と答申、

答申を受けて改めて教育委員会での議論、

その次の定例会では突然の「移管の撤回」の報告

「移管に賛成」の私でさえ、結論ありきのめちゃくちゃな進行方法に怒りを感じた。

トップの方針である以上、このようなやり方に従わせられた美術館運営課をはじめ、現場の職員たちはあまりにも可哀想だと感じた。
  
今回の失敗の理由は3つだと私は分析している。

市長・教育長が

①初めから「十分な議論ができない、結論ありきの強引なスケジュール設定」をしたこと、

②「市長部局へ移管後の収支改善の具体的な目標値」を全く示さなかったこと、

そして最も大きな原因として、

③「市長・教育長のトップ2人が教育委員の皆さんとの十分な意思疎通をしてこなかったこと」

である。

市長も今回の断念に至った経緯を素直に反省し、分析すべきだ。

そして、先送りした移管をゼロから仕切り直し、美術館の赤字を改善する為のハコモノ改革を着実に行なわねばならない。



(1)失敗の原因の分析について




今回の失敗を分析して私は3つの原因を挙げたが、市長・教育長は「移管を先送りせざるを得なくなった理由」をそれぞれどのように分析しているのか。



(2)市長・教育長と教育委員の皆さんの十分な意思疎通を図る為の意見交換について



ア.市長は、教育委員4名の方々と「教育政策」を初め、「横須賀市の現状と課題、今後の目指すべき将来像、その実現のための政策」について、どれだけ意見交換や意思疎通ができているのか。

「子どもが主役になれるまち」を掲げている市長のあらゆる政策は、教育委員の皆さんの理解なしに進めることはできない。

担当部局の課長や職員ではなく、市長ご自身が教育委員の皆さんと電話でお話する、じかにお会いする、意見交換をする等の対話をこれまではどれだけの頻度で行ってきたのか。
   
それは十分だったと考えているのか。

また、今後はどのように対話の機会を持っていこうという考えを持っているのか。




イ.教育長は、就任後、教育委員4名の方々と「教育政策」に関する対話を日常的に行っているのか。

市長への先の質問と同じく、担当部局の課長や職員ではなく、教育長ご自身が教育委員の皆さんと電話でお話する、じかにお会いする、意見交換をする、こうした対話をこれまでどれだけの頻度で行ってきたのか。
   
それは十分だったと考えているのか。
   
また、今後はどのように対話の機会を持っていこうという考えを持っているのか。

(3)なぜ「移管後の収支改善の目標」について、市長はみずから語らなかったのか



市長部局に移管することによって具体的にどう変わるのか、つまり「収支改善のイメージ」を社会教育委員・教育委員の多くが繰り返し示すように求めた。

しかし、かつて経済部主導で実施された2回の試行事業(「L’Arc~en~Ciel 20th L’Anniversary EXHIBITION」「70’sバイブレーション~70年代ニッポンの音楽とポップカルチャーが横須賀に蘇る~」)は、事業者である電通から出されたあまりにもいいかげんな報告書を見ても分かるように、十分なデータが得られたとは思えない。

それでも担当部局である美術館運営課は、何とか回答すべく、他都市の「市長部局が所管する美術館」のデータを集めるなどして推計値を出そうと懸命な取り組みを行ってきた。

しかし、担当部局が収支改善の推計値を示すことではなく、改革によってどうなるのかを示すのは市長が「政治的な目標」として示すべきものだと私は考えている。
  
「ハコモノ3兄弟」の改革について市長と私は繰り返し質疑を交わしてきたが、「長井海の手公園ソレイユの丘」に関しては明確に「指定管理料を半減させたい」といった答弁などで改革後の姿を示してきた。

それにもかかわらず、今回の「美術館の市長部局への移管後の収支改善の目標」を、なぜ、市長はみずから示さなかったのか。



(4)今後の「美術館改革」のあり方について


 
ア.「美術館運営改革プロジェクトチーム」(2011年8月設置)の「中間報告書」をきっかけにスタートした一連の騒動をきちんと総括した上で、今後もプロジェクトチームの議論を継続していくべきだが、「最終報告書」の提出はいつを目指しているのか。

また、いつまでに改革の結論を出すつもりなのか。




イ.そもそも「市長部局への移管」は、「横須賀美術館」を「指定管理者制度へ移行」するための第一段階に過ぎないはずだと私は考えている(*)

2010年3月12日号タウンニュース紙より

2010年3月12日号タウンニュース紙より

(*)過去のフジノの質疑に対して「指定管理制度も視野に研究する」と吉田市長は答弁している。



市長は「指定管理者制度への移行」に向けた検討を継続していくのか。







次の記事に続きます)



横須賀美術館の「教育委員会」から「市長部局」への移管が市議会に報告されました/教育福祉常任委員会

美術館の「移管」について、市議会に報告されました

本日、教育福祉常任委員会が開かれました。

教育委員会から「横須賀美術館を教育委員会から市長部局へ移管する」ことについて報告が行われました。

教育委員会の説明資料

教育委員会の説明資料


報告は、フジノがすでにブログで報告してきた内容と同じです。

以下に、教育委員会が配布した資料を全文引用します。

横須賀美術館の在り方について

  1. 経緯

    平成19年度の開館以来、横須賀美術館は近現代美術をテーマとした企画展や、横須賀・三浦半島ゆかりの作家の紹介、これまで収集してきたコレクションの所蔵品展等を開催し、毎年度10万人以上の観覧者を迎えている。

    また、多くの人が美術に親しみを感じられるようワークショップ等の教育普及事業を実施し、社会教育施設としての役割を果たしてきた。

    一方で、施設運営に年間約3億円の経費負担があることから、運営の見直しについてのご意見もいただいてきた。

    そこで、平成23年度に運営改革の検討をするための庁内組織として 美術館運営方法検討委員会(後に「美術館運営改革プロジェクトチーム」に移行)を設置し、1.集客力アップ 2.市民満足度の向上 3.経費削減・収入増加の3つの柱を掲げ、美術館の運営改革に向けた検討を開始した。

    その検討のなかで試行として、民間企業を展示イベント事業者とする特別企画展を開催したところ、実施方法に疑義が生じたというご意見や、美術館の現場における作業の進め方から、美術館の信用を失いかねない課題があったものの、試行の結果から、美術館には集客や都市イメージの向上に資することのできるポテンシャルがあることを再認識することができた。

    このような経緯や検討結果をまとめフロジェクトチームから、横須賀美術館の在り方について中間報告書が提出された。

    報告書では、今後の美術館の方向性として、今までの教育活動に資する美術館としての機能は残しつつ、美術館をより一層集客や都市イメージの向上などに活用していくために、文化行政を所掌し他部課との連携をより緊密にとることができる市長部局(政策推進部)へ美術館を移管する必要があるとしている。

    この中間報告書を受けて、横須賀美術館の方向性を以下のとおりとして進めていきたいと考えている。

  2. 今後の横須賀美術館の方向性について

    市民の美術に対する理解と親しみを深め、文化の向上を図ることが、美術館の大きな目的である。

    加えて、集客や都市イメージの向上に資するために今までになかった話題性のある高い集客が見込める企画展やイベントの開催、市民の作品の紹介等を実施していく。

    ただし、特別企画展での反省をふまえ、公立美術館としての水準(信用)を維持するために、展覧会め開催、教育普及、美術品の保管等に、専門的知識を有する学芸員がしっかりと携わっていくことが必要であると考えている。

    (1)教育活動に資する美術館

    ○市民の美術に対する理解と親しみを深め、文化の向上を図る。
    ・優れた美術品を紹介する企画展、所蔵品の展示
    ・学校と連携し、子どもたちの鑑賞教育を実践
    ・子どもワークショップ、親子向けギャラリーツアー、野外シネマ等の活動

    (2)従来の美術館の枠を超えた美術館

    ○集客や都市イメージの向上に貢献し、コストパフォーマンスの改善を図る。
    ・サブカルチャ一、アニメなど、高い集客が見込める企画展の開催
    ・美術館の持つイメージを広く発信し、 ドラマ、映画、CM等の商業撮影を拡大

    (3)市民や地域に聞かれた美術館

    ○市民や地域の文化活動に貢献し、市民満足度の向上を図る。
    ・市民の作品を紹介
    ・市民文化団体との連携

  3. 市長部局への移管について

    集客や都市イメージの向上に資するため、教育を自的とすることだけに縛られない、自由な発想、の中から幅広い活用を図るために、美術館を教育委員会から、他部課との連携がより緊密にとれ、文化行政を所掌する市長部局(政策推進部)へ移管することを考えている。

    【参考】他都市の例 *市長部局が所管する美術館

    1.関東近隣
    横浜美術館、千葉市美術館、板橋区立美術館、 町田市立国際版画美術館、川崎市市民ミュージアム、

    2.中核市(全国)
    金沢21世紀美術館、アーツ前橋、高崎市美術館、 川越市立美術館、長崎市野口弥太郎記念美術館

  4. 移管までの主なスケジュール

    今後は、教育委員会会議や社会教育委員会議等においてご議論いただき、第4回市議会定例会に条例改正議案を上程し、平成27年4月を目途に市長部局へ移管したいと考えている。

    平成26年8月教育委員会会議
    ・中間報告書について報告。
    ・美術館の在り方について社会教育委員会議に諮問。
    8〜10月社会教育委員会議
    ・美術館の在り方について(諮問)の審議。
    ・教育委員会に答申。
    9月第3回市議会定例会(美術館の在り方について報告)
    10月教育委員会会議(答申を受け、審議)
    11月教育委員会会議(審議)
    11月第4回市議会定例会(条例改正議案上程・組織改正報告)
    平成27年4月市長部局(政策推進部)へ移管

市議会への報告は、無事に終わりました。

今後のスケジュール

『移管』に向けての手続きが少しずつ進んでいます。

8月22日教育委員会会議
・中間報告書について報告。
・美術館の在り方について社会教育委員会議に諮問。
8月28日社会教育委員会議
・諮問(美術館の在り方について)を受ける。
9月5日第3回市議会定例会(美術館の在り方について報告)
9〜10月社会教育委員会議
・3回の議論。
・教育委員会へ答申
10月教育委員会会議(答申を受け、審議)
11月教育委員会会議(審議)
11月第4回市議会定例会(条例改正議案上程・組織改正報告)
平成27年4月市長部局(政策推進部)へ移管

まず、9〜10月は、『社会教育委員会』の会議での議論です。

これからも経過を全て市民のみなさまにお伝えしてまいります。

教育委員長から社会教育委員会に「諮問書」が出されました/横須賀美術館の所管を「教育委員会」から「市長部局」へ移す為の議論スタート

美術館の移管について「社会教育委員会」での議論がスタートしました

本日、朝9時半から『社会教育委員会』会議が開催されました。

社会教育委員会会議の会場にて

社会教育委員会会議の会場にて

フジノブログにおいて「横須賀美術館の所管を『教育委員会』から『市長部局(政策推進部)』へ移すという方針」について、報告しました。

この問題について、今日から『社会教育委員会』で4回にわたって議論していくことになります。

第2回社会教育委員会会議・議事次第

    〜スタートからしばらくは傍聴は不許可、秘密会で開催されました〜

  1. 開会
  2. 教育長あいさつ
  3. 〜ここからフジノは傍聴が許可されました〜

  4. 諮問
  5. 今後のスケジュール予定
  6. 美術館の概要・事業計画・経緯など説明
  7. 議事
    美術館の在り方について




教育長から「諮問書」が渡されました

はじめに、いささかセレモニー的ではあるのですが、青木克明教育長が『諮問書』を読み上げて、社会教育委員会議長にお渡ししました。

教育委員会委員長から社会教育委員会議長への「諮問書」

教育委員会委員長から社会教育委員会議長への「諮問書」


『諮問書』の全文は以下のとおりです。

横須賀美術館の在り方について(諮問)

このことにつき、市議会等からの美術館の運営に対するご意見を受け、美術館のさらなる有効活用に資する検討を行うため、平成23年度に教育委員会内及び市長部局の関係課長をメンバーとする美術館運営改革プロジェクトチームが発足し、以来、度重なる検討が行われてきました。

このたび、この検討結果をまとめた「横須賀美術館の在り方について」の中間報告書(以下、報告書)が、平成 26年8月15日付けで横須賀市教育委員会委員長あて、同プロジェクトチームリーダーから提出されました。

報告書の内容を要約すると、今後の美術館の方向性として、今までの教育活動に資する美術館としての機能は残しつつ、美術館をより一層集客や都市イメージの向上などに活用していくために、文化行政を所掌し他部課との連携をより緊密にとることができる市長部局(政策推進部)へ美術館を移管する必要があるとしています。

この報告書の提出を受け、美術館の在り方について検討を行ったところ、美術館の集客の必要性などについては一定の理解はできるものの、「美術館をあえて市長部局へ移管しなくとも、今まで通り、教育委員会の所管のまま施設の有効活用を図ることができるのではないか。」、「市長部局ヘ移管した場合、教育を目的とする事業はどの程度確保されるべきか、また確保するためのしっかりとした仕組みが必要なのではないか。」といった意見が出たことから、さらに慎重な検討を要するものと考えております。

そこで、「横須賀美術館の在り方について」、社会教育の観点から、教育委員会へのご助言をいただきたく、ここに諮問いたします。

*答申期限:平成26年10月23日まで

一読してまずフジノが感じたことは、「あれ?先日の教育委員会をフジノは傍聴していたけど、こんな発言あったかな?」ということでした。

具体的にはこの一文です。

この報告書の提出を受け、美術館の在り方について検討を行ったところ、美術館の集客の必要性などについては一定の理解はできるものの、「美術館をあえて市長部局へ移管しなくとも、今まで通り、教育委員会の所管のまま施設の有効活用を図ることができるのではないか。」、「市長部局ヘ移管した場合、教育を目的とする事業はどの程度確保されるべきか、また確保するためのしっかりとした仕組みが必要なのではないか。」といった意見が出た



あの日のブログを読み返しても、質疑はゼロ、1人の教育委員から意見が出ただけ、それに対して教育総務部長がコメントしただけ。

だから『諮問書』のこのパラグラフの表現には首をかしげざるをえません。

でも、ともかく『諮問書』が無事に出されました。

これによって、議論の場が正式に『社会教育委員会』へと移りました。



社会教育委員会が答申するまでのスケジュール

『諮問』を受けた今日から、教育委員会へ『答申』をするまでのスケジュールは以下のように予定されています。

社会教育委員会での諮問から答申までのスケジュール

社会教育委員会での諮問から答申までのスケジュール

今回を含めて4回で美術館の所管を教育委員会から市長部局へ移すことについて、議論が続けられます。

じっくりと議論をしていただきたいと願っています。

フジノは今日の様子を含めて、詳しい内容を市民のみなさまにしっかりとお伝えしていきます。



横須賀美術館を「教育委員会」から「市長部局」に移管する方針が打ち出されました!/フジノの提案から4年、ようやく動き出します(その4)

その3から続いています)

教育委員から質問は出ず。社会教育委員会への「諮問」が決定

この『中間報告書』に対して、出席していた教育委員5名の委員から質問は何も出ませんでした。

横須賀市教育委員会委員

横須賀市教育委員会委員


ある委員から提案が述べられました。

「これはかなり大きな改革で、しかも実施予定が来年4月と迫っている。この教育委員会会議だけでなく、『社会教育委員会』に諮問をすべきではないか」

これに対して、事務局である教育総務部長も

「専門的な見地から『社会教育委員会』でもご議論いただきたいと思います」

と応じ、教育委員長が他の委員の意向を確認した結果、諮問することに決定しました。

横須賀市ホームページより「社会教育委員会」のコーナー

横須賀市ホームページより「社会教育委員会」のコーナー


社会教育委員会とは、上の通り、教育委員会の『諮問』に応じて『助言』する為の機関です。



今後のスケジュール

さっそく社会教育委員会の開催日程が決まりました。

次回の社会教育委員会の開催のおしらせ

次回の社会教育委員会の開催のおしらせ


8月28日に開催されます。

フジノがのちほどヒアリングしたところ、今後のスケジュールとしては4回ほどの審議をして答申を行なう予定とのことでした。

また、当然ながらまもなくスタートする9月議会において、所管である教育福祉常任委員会にも報告される予定です。市議会ではまずここで議論が行われることになります。

最終的に、『移管』には『美術館条例の改正』という手続きが必要になります。

現在の『美術館条例』では、第1条で「博物館法に基づく美術館」であることを定めています。

平成18年6月14日・条例第35号

美術館条例

(設置)
第1条 美術を通じたさまざまな交流の機会を提供し、市民の美術に対する理解と親しみを深め、もって文化の向上を図るため、本市に博物館法(昭和26年法律第285号)に基づく美術館を設置する。

この第1条を改正して、博物館法の縛りを外すことになります。

したがって、市長から条例改正の議案が出されて、市議会が可決するという手続きも必要になります。

来年4月スタートの為には、逆算すると、今年12月議会、遅くとも来年3月議会に議案が提出されるというスケジュールになります。つまり、4〜7ヶ月後には市長が議案を提出しなければなりません。

  1. 社会教育委員会への諮問
  2. 社会教育委員会での議論
  3. 社会教育委員会から教育委員会への答申
  4. 教育委員会での議論
  5. 教育委員会での結論
  6. 教育委員会の結論を受けて、プロジェクトチームによる議論
  7. プロジェクトチームによる最終報告書の提出
  8. 市長から条例改正の議案提出

このようなスケジュールを一気に4〜7ヶ月間で済ませることになります。

そして、12月議会か来年3月議会において、市議会で条例案の審議が行われることになります。



改革は進めねばならないが「誤った改革」は絶対にさせない

フジノとしては、美術館改革は絶対に止める訳にはいかないという立場ですが、誤った方向に改革がいくのではないかという不安定要素もいくつも感じています。

『間違った改革』には、責任をもって反対します。

特に、これまで吉田市長は都市イメージの向上の取り組みに関しては、一部の企業やNPOと疑義を抱かれるようなやり方を繰り返してきました。

例えば、「予算ゼロ」とウソの報告を続けた特別企画展の実施『サイクリングパンフレット問題』などがその典型です。

もしも横須賀美術館が、公設民営のまま(つまり市の税金を支出し続けるまま)、誤ったやり方で一部の企業に丸投げされるようであれば、それは『間違った改革』です。

こうしたフジノの危惧を、同じように感じている議員は多いはずです。

『間違った改革』は市の財政も改善させないし、美術そのものをないがしろにするものになりかねません。

そのような『間違った改革』は、市議会が絶対に歯止めをかけねばなりません。

市民のみなさまにとって、短期的にも長期的にもより良い結果をもたらす結論となるように、フジノはしっかりと議論をリードしていきたいです。

とても長文の報告になりましたが、これが現時点でお伝えできる全てです。

  • フジノが捉えているこのまちの現状
  • 想定されるネガティブな未来を変える為に、徹底した行財政改革が必要だという問題意識
  • 行財政改革の象徴としてのハコモノ改革
  • 美術館改革の手段は、ベストではないけれど「市長部局への移管」が必要
  • 「市長部局への移管」に向けたスケジュール
  • 改革は不可欠だが、間違った方向性ならば責任をもってストップさせる決意

12年前に初めて立候補した時、フジノは美術館建設反対をただひとりきり選挙公約に掲げました。

2003年の統一地方選挙のフジノの選挙公報より

2003年の統一地方選挙のフジノの選挙公報より


ひとりきりで始めた反対運動は大きく広がり、10万人近い人々から署名を託されました。




それにもかかわらず、何も変えることができずに、ひどい挫折感を市民のみなさまに味あわせてしまいました。

誰よりもフジノは、この問題に責任があると自覚しています。

ですから、市民のみなさまに今持っている情報の全てをお伝えしました。

どうか、あなたのご意見をぜひお寄せ下さい。

何故ならば、市民のみなさまのご意見をパブリックコメントなどでお聴きする予定は、無さそうなのです。

(スケジュール的なことではなく、法令的な観点から、条例の一部改正に過ぎない為にパブリックコメントは行なう必要は無いという理由だと側聞しています)

市民のみなさまの声をぜひお聴かせ下さい。

どうかよろしくお願いいたします。



横須賀美術館を「教育委員会」から「市長部局」に移管する方針が打ち出されました!/フジノの提案から4年、ようやく動き出します(その3)

その2から続いています)

教育委員会8月臨時会議が開かれました

今日、教育委員会8月臨時会議が開かれました。

以下が議事次第です。

20140822program1


20140822program2




『報告事項(13)』として、下の報告が行われました。

『美術館運営改革プロジェクトチーム』からの横須賀美術館の在り方についての「中間報告書」

2012年4月〜2014年8月まで合計10回にわたって、市のプロジェクトチームが議論してきた結果が報告されたのです。

教育委員会会議では資料の持ち帰りが認められていませんので、フジノのメモに基いて、これを紹介します。



美術館運営改革プロジェクトチームからの横須賀美術館の在り方についての「中間報告書」の提出

『中間報告書』は、下のような構成でした。

美術館の在り方について

  1. 経緯
  2. プロジェクトチームでの検討・取り組み
  3. 現状
  4. 今後の方向性について
  5. 市長部局への移管について検討

具体的に内容を見ていきましょう。

『3.現状』として、このような分析がなされていました。

「過去5年間(平成21年〜25年)の観覧者数は、ほぼ横ばいの状態にあります」

「集客や都市イメージの向上に貢献することのできる美術館のポテンシャルの部分を、まだ十分に活かしきれていないのではないかと考えられます」

『4.今後の方向性について』では、このような結論が記されていました。

従来の美術館としての役割に加え、集客や都市イメージの向上にも資することのできる美術館を、教育目的だけに縛られない、自由な発想の中から幅広い活用を図っていく必要があると考えます。

その為に、本市の文化行政を所掌する市長部局(政策推進部)へ移管する必要があります。

また、今後果たすべき3つの役割が記されていました。

(1)教育活動に資する美術館
⇒これまでの美術館で行なってきたもの

(2)従来の美術館の枠を超えた美術館
⇒(1)に加えて集客や都市イメージの向上に貢献し、コストパフォーマンスの改善を図る

(3)市民や地域に開かれた美術館

最後に『5.市長部局への移管について検討』です。

(1)移管によるメリット・デメリット

まず、政策推進部は、市の施策の総合調整に関する業務を行なっており、他部課との連携をより緊密にとることができますので、様々な事業などの連携がより可能になることが、移管による最大のメリットとして考えられます。

さらに、市長部局は、今の美術館には無い様々な企業等とのネットワークも幅広く持っており、美術館の集客の可能性を大きく広げられるものと期待できます。

デメリットとしては、移管することで博物館法上の登録博物館で無くなる為、国等からの登録博物館のみを対象とした事業費助成については、受けられなくなることなどが考えられます。




(2)現時点での主な課題

美術館が新しいジャンルに挑戦する為には、美術館全体の意識向上(変革)が求められます。

同時に、従来の美術館機能を確保し、「教育活動に資する美術館」としての活動の質を保っていく為にしくみづくりも必要と考えます。

さらに集客性の高いイベント等を実施しやすくする為、柔軟な事業計画を策定することや、料金や運営時間等について見直していくことも課題として考えられます。

(参考)他都市の例 *市長部局が所管する美術館
①関東近隣
横浜美術館、千葉市美術館、板橋区立美術館、町田市立国際版画美術館、川崎市民ミュージアム

②中核市
金沢21世紀美術館、アーツ前橋、高崎市美術館、川越市立美術館、長崎市野口彌太郎記念美術館





一読してお分かりいただけると思うのですが、2010年6月にフジノが行なった提案そのままです。

ついに、改革が動き出すことになりました。

吉田市長の動きは、遅すぎます。

さらに『中間報告書』の内容には、疑問や問題を感じる記述もいくつもありました。

それでも、やっと動き出しました。

フジノは、この『中間報告書』が提出されたことを高く評価したいです。

そして、この動きをしっかりと誤った方向へ向かわないように進めていく責任を、提案者として痛感しています。




その4に続きます)



横須賀美術館を「教育委員会」から「市長部局」に移管する方針が打ち出されました!/フジノの提案から4年、ようやく動き出します(その2)

その1から続いています)

第1の選択肢、市の財政から「美術館」を切り離す為の「民営化」

美術館建設反対が挫折に終わった後も、フジノはあらゆる改革を提案してきました。

その『第1の選択肢』が、美術館を『市の財政』から切り離すことです。

美術館の活動は大切だと思いますが、このまちの財政状況のもとでは税金で運営すべきではない、とフジノは判断したのです。

つまり『民営化』を提案しています。

けれども、前例を大切にするという在り方を持つ行政において、急速な民営化は難しいということが見えてきました。

そこで『第2の選択肢』として、『教育委員会』が所管する『博物館法に基づく施設』という現在の位置づけを変えるべきだと考えました。

つまり、

『市長部局』に所管を移して「博物館法」の縛りを外す

のです。

それによって、『教育施設』としての役割が求められている美術館を、『教育施設』としての役割以外の役割もできる存在へと変えるのです。

第2の選択肢、「教育の為だけの施設」を「教育と教育以外の為の施設」へ変える

こうした考え方から、フジノは下のような提案を4年前に行ないました。

2010年6月9日・本会議
question(フジノ)
(4)美術館そのものの在り方を見直すべき時ではないか?

今回の問題は、美術館の在り方を見直すよいきっかけです。

横須賀美術館はオープンから3年がたちましたが、観覧者数は減少を続けています。

集客効果も弱い、市民の雇用の場にもならない、それでは一体何の為にたくさんの税金を使ったのでしょうか。

確かに教育研究機関でもある美術館は、そもそも黒字化を期待すべき性質の施設ではありません。

また、学芸員を初めとする現場の職員の方々にも全く非はありません。

けれども、財政危機の本市において、市民の税金で運営されている以上は、効率や採算を重視した経営や税収が増えるなど市財政に対する明確な費用対効果を強く求めざるを得ないのです。

今回の問題を契機に、横須賀市の今の現実に照らして『美術館の在り方』を根本的に見直すべきではないでしょうか。

そこで伺います。

【質問1】
現在の横須賀美術館は、『博物館法に基づく施設』として『教育委員会』が所管をしていますが、この位置づけを変えるべきではないでしょうか?

マーケティングや資金調達や営業の強化などのより柔軟な経営を可能にするためにも、博物館法に基づかない『博物館類似施設』へと変更すべきです。

「指定管理者制度への移行も視野に入れている」と吉田市長から既に答弁を受けていますが、『民間への移行』に時間をかけるならば、まずせめて『行政内部での移管』を迅速に行うべきです。

【質問2】
もしも吉田市長が「観光による集客の為にあえて税金を投入し続けてもこの美術館を存続させたい」と考えているならば、所管を『教育委員会』から『市長部局』へと移管して、強力な全庁的支援と介入が必要ではないでしょうか?

お答えください。

answer(市長)
現在は『博物館法に基づく施設』として『教育委員会』の所管だが、市長部局への移管による強力な全庁的支援と介入が必要ではないか、という御提案をいただきました。

横須賀美術館の目的の1つに、「文化発信によって交流人口を増やしていくこと」を位置づけています。

しかしながら、さらなる集客を促進するためには、教育施設としての観点だけでなく、全庁的な事業展開も必要になると私も考えています。

御提案のことも含め、今後、全庁的な支援について検討してまいります。

フジノがこの提案をしてから4年間、ようやくこの改革が動き始めました。

教育委員会に対して、新しい方針が提案されたのです。

その3へ続く)

横須賀美術館を「教育委員会」から「市長部局」に移管する方針が打ち出されました!/フジノの提案から4年、ようやく動き出します(その1)

フジノの現状認識と、将来に対する使命感

少子超高齢化と財政危機に苦しむこのまちは、死亡による人口減少(自然減)だけでなく、他のまちで暮らすことを選んで引っ越していく転出(社会減)も全国ワースト1位です。

このまちは、極めて厳しい現実に追い込まれています。

社会保障・社会福祉を守ることが使命であるフジノにとって、もはや限られた税金の使いみちは、徹底して『いのちを守ること』を最優先にすべきだと考えてきました。

これまでは『行政がやるべき仕事』『税金で賄うべき事業』だと市民のみなさまが受け止めてきたことであっても、徹底的にカットしていく。

この危機を乗り越える為には、それしか道は無い。

そう考えてきました。

いのちを守る為には、市民のみなさまからどんなに厳しい批判を受けても、徹底して行財政改革を行なうしかない、と訴え続けてきました。

その行財政改革の中でも、フジノが『ハコモノ3兄弟』と名づけた施設の在り方を徹底的に改革することは、象徴的な意味がありました。

特に『美術館』は、12年前にフジノが初めて立候補した時に「建設反対」を選挙公約として掲げたことから、市民のみなさまを巻き込んで、大きな反対運動が起こりました。

7万5000人もの署名を集めた反対運動は、しかし、挫折に終わりました。

多額の借金によって美術館は建設され、スタートした美術館は、開館前に予想されたとおり毎年約4億円の赤字を垂れ流し続けました。

スタートする前から分かっていたことなのに、止められなかった。

多くの市民の方々が『変わらない政治』に失望し、落胆しました。

けれども、フジノは諦める訳にはいきませんでした。

何故なら、2025年、2050年と、2つの大きな人口変動の波によって、さらに社会保障の危機が続いていくことがすでに明らかになっているからです。

今あなたの目の前にある社会は、数年のうちに全く姿を変えます。良い方向に、ではありません。

今も僕たちの生活は厳しいものがあります。けれども今の世代は苦しくてもまだマシなのです。

もしも僕たちの世代が『改革』を諦めたら、こどもたちや孫たちの世代はもっともっと苦しい目に遭うのです。

あらゆる推計などから、その未来がすでに目に見えているからです。

僕たちの世代がけじめをつけて改革を行なうことは、次の世代への歴史的な使命なのです。

僕たちがガマンしてガマンして改革を続けられたら、なんとか次の世代が今の生活水準や福祉サービスをかろうじて維持できるかどうかという状態なのです。

これがフジノの現状認識です。

フジノは、このまちの未来を全く楽観視していません。

だから、狂ったように政策提案を続けていくし、改革を止めようとする勢力とは闘い続けるし、どんなに人々に嫌われても文句を言われても、政治家を続けているのです。




その2へ続く)



発言通告書(その4)市長部局による性的マイノリティ支援の取り組み強化について

4.市長部局による性的マイノリティ支援の取り組みを強化する必要性について

今年度の人権施策推進会議の議題には『性的マイノリティの人権について』が加えられ、長年現場で支援に取り組んできたNPOの代表者が新たに委員に委嘱された。

しかし、実際に開催された人権施策推進会議では、事務局である人権・男女共同参画課は消極的な姿勢に終始し、性的マイノリティ支援には法的根拠が無い、本市に担当する主管課が無い、などの発言をしたり、事務局による資料の提供も無く、結果的に推進会議での議論も低調に終わった。

このまま何の支援策も進まなかった場合、新たに委員に加えられた方がスケープゴートにされてしまいかねないと私は危惧している。

市長部局による性的マイノリティ支援の取り組みを強化する必要性について、以下の5点を問う。

(1)性的マイノリティ支援の根拠は「横須賀市人権施策推進指針」ではないのか

本市は2007年に『横須賀市人権都市宣言』を行ない、2009年には宣言に基づいて「横須賀市人権施策推進指針」を策定した。その中で「性的マイノリティの人権」が人権課題であること、問題への認識を深め、的確な施策を検討し展開していくことを明記した。

この「指針」こそ、本市が性的マイノリティ支援に取り組まねばならない明確な根拠ではないのか。


(2)市長は、性的マイノリティ支援の根拠を明確化すべきではないか

事務局が述べたように、性的マイノリティ支援は根拠法が無い為に十分に取り組めないと言うのであれば、市長がその根拠となる位置づけを明確化すべきである。

①性的マイノリティ支援の担当部局を市長が明確に指定すべきではないか

②性的マイノリティ支援を本市の取り組みとして位置づける為の条例化を検討すべきではないか

③「(仮称)第4次横須賀市男女共同参画プラン」に性的マイノリティ支援を盛り込むべきではないか

根拠法が無くとも、国では「第3次男女共同参画基本計画」において性的マイノリティへの対応が盛り込まれている。

本市では現在「(仮称)第4次横須賀市男女共同参画プラン」の改定作業を行なっている。ここにも性的マイノリティ支援を盛り込むべきではないか。

(3)市長は、市長部局の性的マイノリティ支援の取り組みの現状をどう考えているのか

これまで本市は性的マイノリティ支援に熱心に取り組んできたと私は考えていたが、今回の人権施策推進会議を契機に改めて振り返ってみた。

すると、様々な取り組みを行なってきたのはあくまでも教育委員会と保健所健康づくり課感染症対策係であって、市長部局では無いことに気づいた。

同じ市役所という組織であるにも関わらず、教育委員会・保健所と市長部局との間で、問題意識や取り組みの成果や課題などが共有されておらず、何故ここまで乖離しているのかと強い疑問を感じた。

市長は市長部局の取り組みの現状をどのように考えているのか。

(4)市長は、性的マイノリティの当事者の方々とお会いする意思はあるか

教育長を筆頭に教育委員会が熱心に性的マイノリティ支援に取り組んできた理由を改めて考えた時、平成20年9月議会で私は教育長に対して性的マイノリティの当事者である学生たちと実際に会っていただきたいと提案した所、快諾していただき、実際に教育長・部長・課長が意見交換をしてくれた。さらに、この分野の第一線の研究者とも継続して対話していることに思いが至った。

一方、市長部局の取り組みの弱さは、当事者の生の声を聴いていないからではないか。

そこで市長に提案したい。

市長は、性的マイノリティの当事者の方々とお会いして、生の声に耳を傾ける意思はあるか。