不妊症・不育症の治療費助成を改善すべきと訴えたフジノの質問が載っています/「よこすか市議会だより」No.34が発行されました

「よこすか市議会だより」、けさ発行されました

本日11月27日、『よこすか市議会だより』34号が発行されました。

2019年11月27日発行「よこすか市議会だより」表紙より

2019年11月27日発行「よこすか市議会だより」表紙より


新聞折り込みですが、市議会のホームページからもご覧いただけます。



フジノの記事は「不妊症・不育症の治療費助成を改善すべき」と訴えた質問です

2019年9月定例議会でフジノは大きく2つの質問を行ないました。

1つ目の質問である『小動物火葬施設の在り方について』は新聞やタウン紙でも大きく報道されました。

そこで「もう1つの質問を全戸配布される『議会だより』で市民のみなさまに知ってほしい」と思い、記事に選びました。

不妊症・不育症の治療費助成を改善すべきと訴えた質問です。

フジノの質問の記事「よこすか市議会だより」より

フジノの質問の記事「よこすか市議会だより」より


本会議で行なった質問は、実はとても長いです。

再質問でもこの質問に関連するやりとりに最も長い時間を使いました。

そこで260文字では表現しきれないとても強い想いを知っていただく為に、2018年予算議会・フジノの質問を改めて掲載します。

2019年9月18日・本会議・市長への質問

2.事実上、お金がない人は治療を受けられない仕組みとなっている現在の特定不妊治療・不育症治療費助成事業を改善する必要性及び勤労者生活資金融資制度の広報を改善する必要性について

以前から不妊症・不育症について質問を重ねてきましたが、今回は本市の助成事業を改善する必要性について伺います。

一般質問に立つ藤野英明
 
そもそも不妊・不育の当事者はマイノリティー扱いをされていますが、我が国では6組に1組が不妊カップルです。

また、2017年に生まれた子どもの17人に1人が生殖補助医療のおかげで生まれました。
 
もはや国全体のテーマなのですが、専門的な相談支援も極めて不足しています。そこで、本市は今年4月から『横須賀市不妊・不育専門相談センター』を設置しました。

現在、毎月平均30件の御相談をいただいており、相談ニーズの高さが証明されました。
 
相談の次にやるべきことは『治療を受けたい方々への本気の支援』です。
 
治療費があまりにも高額な為に治療を受けられない方々がたくさんおられることから、すでに本市では特定不妊治療費助成事業と不育症治療費助成事業を設けて治療費を助成してきました。
 
けれども、毎年指摘してきたのですが、この利用件数が伸びていません。
 
何故なら制度設計に明確な欠点があり、お金を持っている方々しか治療に行かれないようになっているからです。
 
例えば、不妊治療では体外受精・顕微授精などを受ければ、費用負担は1周期当たり40万円から60万円もかかります。
 
本市の事業はどちらもまず自腹で、自費で、治療費を病院やクリニックに支払った後に市に申請をすると、後日助成金がもらえるという仕組みです。

つまり、あらかじめ高額な治療費を用意できなければそもそも治療を受けることができないのです。
 
さらに全額助成ではありません。助成金額は初回だけが30万円で、2回目以降は15万円までとなっており、実際の治療費には全く足りておりません。
 
着床前診断を認めていない日本では不妊治療をしても流産してしまう割合も高いので、治療は何年にも及ぶ傾向があります。

しかし、助成を受けられる回数は39歳までの方は6回、40歳以上の方は3回までと限定されており、やはり実際の治療費には全く足りておりません。
 
もう1つ、横須賀市と中央労金が提携して融資を行なっている『横須賀市勤労者生活資金融資制度』という事業があります。

融資のメニューに新たに2017年4月から特定不妊治療・不育症治療費も加わりました。

本市の助成事業とあわせて使えるので、助成金で足りない部分はこの融資を頼ることになります。
 
しかし、2年半の融資実績はゼロです。
 
この理由も明らかです。
 
一見有利な借り入れに見えるのですが、利用条件を読むとがっかりさせられます。

金利は平成31年度は1.9%、融資上限額は500万円、返済期間は最大10年とありますが、実際には中央労働金庫所定の保証協会の保証を受けられる方に限定されています。さらに、金利も保証料として上乗せされ、実際の利率は2.6%から3.1%です。
 
さらに、安定継続した年収(前年税込み年収)が150万円以上あることを条件にしています。

つまり、年収150万円以下の方は門前払いしているのです。
 
結局どちらの制度もお金のない人は補助も受けられないし、借り入れも受けられません。

「お金が無い人は治療をするな」というとてもネガティブなメッセージを発しているのです。
 
そこで市長に伺います。

【質問5】  
治療を希望する市民の方にあらかじめ指定医療機関のみで使えるバウチャーやクーポン券をお渡しすることで、事前に多額の現金を用意しなくとも受診できるように改善すべきではないでしょうか。
 
もともと治療のほとんどが保険適用外であるため、本市から医療機関への清算が迅速に実施されれば何の問題もないはずです。治療を希望する市民の方が多額の現金を工面しなくとも済む体制をつくることができないかと思うのですが、いかがでしょうか。


【質問6】 
助成額の低さや助成回数の制限は、治療を受けたくとも受けられない方々を生み出しています。ただでさえ社会の理解がない中で苦しんでおられる方々に対して、お金の心配だけはさせないでほしいのです。
 
本市にとって子どもがたくさん生まれることは数十万円の支出増加とは比べられない長期的なメリットを得ることになります。子どもを産みたい人が可能な限り治療を受けられるように、治療費は全額助成すべきではないでしょうか。


【質問7】 
また、実績ゼロが続いている勤労者生活資金融資制度は、8月にようやく横須賀市ホームページに掲載されたものの、4月からスタートした『不妊・不育専門相談センター』のリーフレットにも掲載されていません。

リーフレットに印刷するのはもちろん、もっとこの情報を必要としている方々をターゲットとした情報発信方法に改善していただきたいのですが、いかがでしょうか。お答え下さい。

市長の答弁

【質問5への答弁】  
次に、特定不妊・不育症助成制度へのバウチャーについてです。
 
議員御提案のバウチャーとは、市が助成する公費負担分を引きかえ券やクーポンとしてあらかじめお渡しし、病院の窓口で医療費を支払う際に、この引きかえ券などを提示することで公費負担分を差し引いた額のみを支払うことができ、治療を受ける方の負担を軽減するものと理解をしています。
 
議員の御提案は大変有効なものと思いますが、特定不妊治療費助成は国庫補助の対象になっており、要綱で治療終了後の申請となっているために、治療途中でバウチャーなどの利用は今のところ難しい状況なのではないかと考えます。
 
また、不育症への助成について医療機関に伺ったところ、自治体により制度が異なるため、事務が煩雑になっており、現段階ではバウチャーなどへの対応は難しいとの御意見をいただきました。


【質問6への答弁】  
次に、治療費の全額補助についてです。
 
不妊症や不育症の治療は御夫婦の生活全てにおいて大きな負担がかかることは認識していますが、現段階で医療費の全額補助は困難ではないかと考えます。
 
議員がおっしゃるとおり、今や赤ちゃんの17人に1人は体外受精で誕生している時代ですから、この問題は我が国全体の少子化対策への取り組みの観点からも、ナショナルミニマムとして国が対応していくべきものではないかと考えます。
 
今後も国の動向を注視するとともに、市としては悩みを抱えている御夫婦に寄り添い、少しでもお力になれるように相談支援体制を強化してまいります。


【質問7への答弁】  
次に、勤労者生活資金貸付制度の発信方法についてです。
 
現状においても御相談をいただいたときなどに制度の御案内を行っておりますが、議員御指摘のとおり、十分とは言えない状況です。
 
今後は、御提案のリーフレットへの掲載とあわせ、チラシを医療機関に配架していただくなど、必要な方に情報がしっかりと届くように周知してまいりたいと思います。


(ここから一問一答形式での再質問を掲載します)

フジノの再質問

市長、御答弁ありがとうございました。
 
再質問は順番を変えて、不妊症・不育症治療費助成について行いたいと思います。
 
あらかじめ多額の資金を用意しなくとも治療が受けられるようにしていただきたい。そうすることで、所得が厳しい方の状況、治療を受けられない状況を改善できる、そういう御提案をさせていただきました。
 
そこで、市長にはまずどれくらい我が国の国民の生活が厳しいかをぜひ知っていただきたいと思い、データを読み上げさせていただきます。
 
2人以上世帯の年代別の貯蓄額の中央値、平均値というのは高いお金をもらっている人が入ってしまうと一気に平均が上がってしまうので、人数が一番多い中央値を申し上げます。

世帯の年代別の貯蓄額の中央値と、貯蓄がない人の割合について申し上げます。

20代、貯蓄中央額111万円、貯蓄なし32.2%。
30代、貯蓄中央値382万円、貯蓄なし17.5%、
40代、貯蓄中央値550万円、貯蓄なし22.6%、

不妊症も不育症も年齢は関係ありませんから、20代でも40代でも起こります。

一方で、貯蓄なしの世帯が20代は32%、30代は18%、40代では23%にものぼります。

これは全国単位で見たデータですから、本市の市民の所得の厳しさを考えると、この割合はさらに高まると推測されます。

貯蓄ゼロの世帯では、例えば子どもができない不妊症、あるいは妊娠しても流産を繰り返してしまう不育症の治療を受ける、そもそもの現金が用意できないのです。

これに対してはどのように対応するべきだというふうに市長はお考えでしょうか、お聞かせ下さい。

上地市長の答弁

そうおっしゃられても、不妊症の方だけに今お金がないから何かをするということの意味は、おっしゃる意味は、気持ちはわかるのですが、とするならば、違うような状況に置かれている人たちに対して、今お金がないから何かしなければならない。

これは病気と同じだと思う。すごくお金がかかるという意味で。

そこに前もってお金を渡すということと多分それは同じことなのではないかというふうに思うのです。
 
ですから、おっしゃる意味がよくわかるのですが、そこまで踏み込むということが、果たして財政上の問題で私たちはいいのか。

これは恐らくナショナルミニマムではないかというふうに少なくとも私は感じています。

そこに踏み込むと、どこまで同じような状況の中で、あるいは不妊症ではない中で、どこまで踏み込んでいったらいいのかという問題に、大きくそういう問題を惹起していく可能性がある。
 
その意味で、現段階では、本市の財政から考えたら、そこに踏み込むべきではないというふうに、踏み込むべきではないというか、踏み込むことはできないというふうに考えています。

フジノの再質問

市長の御意見、共感するところもあります。

本来はナショナルミニマムとして国がまず取り組むべきこと、けれども、国が不妊症治療のほうは国庫補助が出ていますし、取り組みがあるのですけれども、市として独自にやってきた部分も多くある。

それから、さらに市が支出増になるのはなかなか難しい、ほかの病気との公平性を考えると難しいという御意見でした。
 
けれども、今、本市が人口の減少に悩み、そして人口の減少は避けられない中であっても、子どもを産みたい、そう思う方々がおられる。

そして、子どもを産んでいただくということは、大変本市にとってもありがたいことで、国全体にとってもありがたいことで、他の病気と比べることは一切できないのですけれども、ぜひこの点は本市、そして我が国全体にとってもプラスになる取り組みであるということから、ぜひ再検討していただきたいというふうに思っています。
 
特に、先ほど国の動向を見ていくという御発言があったのですけれども、動向を見るだけではなくて、『全額補助』についても『前払い方式』についても、中核市長会や市長会に対して積極的に物を申していっていただきたいというふうにも考えるのですが、市長はどのようにお考えか、お聞かせ下さい。

上地市長の答弁

そこはまた手法の問題なのだけれども、中核市長会とか全国市長会で言うべき問題ではないと私は思っています、個人的に。

少子化という問題、この間もちらっとお話をしたのですが、お金がない、今言ったように、所得が若い人で貧富の差がふえてきたというだけでは、何度も言うようにないと思っているのです。

以前も申したように、沖縄、あんなに貧しい地域でもどんどん子どもができている。

それは地域社会全体で、ごめんなさい、そういう方たちを見放すという意味ではないのです。

ただ、少子化対策が金銭的な合理性だけで果たして語るべきものなのかということに対して、大きな疑問を持っている私としては、この問題はナショナルミニマム、今みたいに、国が制度、そして地域の社会は地域で解決していく、今みたいな助け合いの社会だとか、地域のきずなをつくって子ども全体を育てるという役割分担のすみ分けが私はあると思っている。

そういうことをあるべきだということを中核市や国に対して申し上げることはできますが、制度として何かするということは、私は市長としてはなじまないというふうに感じています。

これは、それを検討しないという訳ではないのですが、これから先どのような時代になっていくかによって考え方は変化していくと思いますが、現状ではそういうふうに考えています。

フジノの再質問

この点については市長と意見が一致することができず、大変残念に感じます。
 
不育症の治療費助成事業のクーポン券の医療機関に問い合わせをしていただいた御答弁について、改めて伺います。
 
不育症の治療費助成事業については、不妊症の国が定めている要綱による取り組みと違って、本市の場合、指定医療機関というと新横浜に1カ所ある有名なドクターがおられるあの医療機関しか無い訳ですが、横須賀市がバウチャーやクーポン券を、つまり金券に当たるものをお渡しすることで、そして本市が使用後可能な限り早くその治療費を振り込む、あるいは支払うということであれば、事務的な負担増というのはそこまで考えられないというふうに思うのです。

この問題、かつて委員会でも取り上げさせていただき、改めて本会議で市長が交代したこともあり質問させていただいたのですが、ぜひ事務負担が具体的にどのようにふえるのか、もう少し詳しく聞いていただいて、そしてクーポンあるいはバウチャーが使えないのかというのをぜひ相談していただけないかと重ねてお願いしたいのですが、いかがでしょうか。

上地市長の答弁

もう一度調査をしてみたいと思います。

大切なのは全体から見て公平であるのか、公正であるのかということが、一番私は大切だと思っていますので、その観点からもう一度検討してみたいというふうに思います。

フジノの再質問

ありがとうございます。ぜひ御検討をお願いしたいと思います。
 
それから、この不育症治療費助成事業、不妊症治療費助成事業の対象の拡大についても強く要望したいというふうに思うのです。

現在の助成制度では、対象を戸籍上の御夫婦で、いずれかが横須賀市内に住所を有することと、法的な婚姻関係に限定しています。

けれども、本市は多様な家族のあり方を尊重する立場から4月1日から横須賀市パートナーシップ制度をスタートさせました。

いわゆる事実婚の状態にある方々も本市はパートナー関係であることを公的に認めています。
 
そこで、ぜひ本市の特定不妊治療費助成事業と不育症治療費助成事業の対象として、パートナーシップ宣誓証明書の交付を受けた方々も加えるべきではないかと思うのですが、いかがでしょうか。

上地市長の答弁

それは私も全くそのとおりだと思っています。

あらゆる偏見、差別があってはならない。

パートナーシップ制度を市はとりましたので、ぜひおっしゃるとおり、検討していきたいというふうに思っています。

フジノの再質問

労金と横須賀市が行っている勤労者生活資金融資制度についてもお伺いしたいと思います。
 
先ほど申し上げたとおりに、年収が150万円以上なければならない。

そうなると、例えば障害年金で暮らしておられる方、生活保護世帯の方々、そもそも不妊症治療・不育症治療なんて絶対にアクセスできない訳です。

そうすると、排除が生まれるというふうに私は思っています。

かねてから市長は公平性というふうにおっしゃっておられます。

けれども、不妊症治療費助成事業、不育症治療費助成事業というものができた時点で、他の疾患とは一旦切り離されて特別扱いされているのはもう事実です。

その新しい制度をつくったときに、これ今お金が用意できないから、あるいは年収が無いからということで補助も助成も受けられない。融資も受けられないという、新たな排除が生まれてしまっている現状はおかしいと思うのです。
 
そこで、ぜひ労金とこの制度、融資制度そのものの改善についても検討していただけないかと思うのですが、いかがでしょうか。

上地市長の答弁

ぜひそれは検討して、発信が十分だとは思えなかったので、そもそも勤労者生活資金貸付制度とは、みんな勤労者なのにこの制度そのものがよくわからないのだけれども、我々だってみんな勤労者な訳だから、この制度そのものがどういうことでできたのかよくわからないけれども、多分そのことを皆さん御存じないと思うので、ぜひその意味では発信をしていきたいというふうに思っています。

フジノの再質問

ありがとうございます。
 

以上が本会議での質疑応答の引用でした。

つまり、記事には載せられなかった再質問では、こんなに新たな問題提起質疑を行なっていた訳です。

  • そもそも『多額の現金』を用意できなければ高度生殖医療(不妊症・不育症の治療)を受けることができない現実が目の前にあることを政治が変えねばならない

この想いからフジノは今ある制度の問題点と改善方法を様々な観点から質問しました。

残念ながら国の動きと同じく上地市長はほぼゼロ回答でした。

現在、日本では不妊症治療も不育症治療も健康保険の対象外にしています。これがまずとてもおかしいです。

超少子社会を少しでも改善したければ、こどもを授かりたいと強く願う方々を丁寧に支えていくことが必要です。

それに対して、上地市長は「国が動くべき」という考え方です。フジノは「国が動かないなら市が動くべき」という考え方です。

260文字の記事には載せられなかった、こうした上地市長とフジノの信念のぶつかりあいもぜひ知って下さいね。



2019年9月議会・一般質問

藤野英明です。よろしくお願いいたします。

一般質問に立つ藤野英明

1.小動物火葬施設の歴史的な経緯と現状及び廃止せざるを得ない理由を広く市民に理解を得る取り組みの必要性と、条例スケジュールの見直し及び経過措置の検討について

公郷の小動物火葬施設を廃止する方針の撤回を求めて、NPO法人横須賀動物愛護協会を先頭に、ペットを愛する多くの方によって署名活動が行なわれています。

新聞が報じてインターネットにも記事が配信されたことから大きな注目を浴びており、全国で誰でも署名できるインターネット署名サイトでは9月17日現在で約2万3,000人の署名が集まっています。

動物愛護協会が作成したインターネット署名サイトのコーナー

動物愛護協会が作成したインターネット署名サイトのコーナー

 
僕は45年間の人生のうち40年をペットとともに生きてきましたので、小動物火葬施設には歴代のペットたちの火葬をお願いしてきました。個人としての僕は、反対される方々のお気持ちには強く共感します。
 
署名活動をしている方々からじかにお話を伺いましたし、署名サイトに記されたコメントも全て読ませていただきました。

多くの方々がとても心を痛めておられることには議員として心からおわびを申し上げます。

一般質問に立つ藤野英明
 
それでも

「歴史的な経緯などを考えれば小動物火葬施設の廃止はもはややむを得ない」

と考えています。

好きで廃止するのではありません。やむを得ないのです。
 
僕は動物愛護・動物福祉にも取り組んできました。そして現在17年目の議員ですから、これまで議会内外で行われてきた小動物火葬施設についての議論をリアルタイムで見てきました。
 
チラシにはこう書かれています。

「横須賀市は突然公郷町の動物火葬場の廃止を議会に提案しました」「亡くなった動物は長坂に新たに稼働するごみ焼却場で一般ごみとして焼却されます」
 
しかし、実際は施設の廃止は突然に決められたことではありません。

まず市民の皆様に知っていただきたいのは、2014年には、つまりもう5年以上前に公郷の小動物火葬施設は2021年には廃止する方向性がすでに議会で語られていました。

何故2014年かというと、その年にはペットのお骨の返し方や料金の変更があったので、委員会で質疑がなされたからです。

この時、2021年には炉が使えなくなる旨の答弁を私は受けています。
 
動物愛護協会が市長宛てに出した要請文にも、署名活動のチラシにも、新聞記事にも、こうした経緯が何も記されていません。

そこで僕は「自分が知っていることを全て市民のみなさまに知っていただきたい」という想いを持って、9月6日の生活環境常任委員会で質疑を行ないました。
 
そこで分かったことは、担当部局はこうした議論を市民のみなさまにこれまでお知らせしてこなかったということです。

これは行政だけに責任があるのではなく、議会側の僕自身も同じで深く反省しています。
 
そこで本日は市長への一般質問を通じて、これまでの経緯と現状を御説明させていただき、廃止せざるを得ない理由をインターネット中継の向こうにおられる市民のみなさまにもどうか御理解をいただけたらと心から願っています。
 
1.法律的な位置づけ。
 
そもそも法律上の位置づけをぜひ知ってください。
 
飼い主がいるペットは『愛玩動物』とされ、そもそも『ごみ』ではありません。

一方、飼い主がわからないペットが交通事故で亡くなったりした場合や亡くなった野生動物たちは『へい死獣』と呼ばれて、廃棄物処理法では『一般廃棄物』に該当するとされています。

市民のみなさまが

「『へい死獣』をごみ扱いしないでほしい」

とおっしゃっても、国の法律が変わらない限り、横須賀市だけでは変更することはできません。
 
2.そもそもほかのまちでは、ペットは民間業者が火葬するのが多数派でした。
 
横須賀市内で生まれてずっと暮らしておられる方々は、他都市の状況を御存じありません。

つまり、小動物の火葬は市の業務だと思い込んでおられます。僕も議員になる前はそうでした。
 
けれども、かねてから県内19市中12市はそもそも行政が小動物の火葬を行なっていません。そもそもほとんどのまちでは、ペットは全て民間事業者で火葬するものでした。民間事業者にお願いできない方は、ごみ焼却場で火葬をしてきました。
 
残り7市のうち2市も、お骨の返却を希望する場合には民間事業者に火葬を依頼するしかありませんでした。民間事業者にお願いできない方々はごみ焼却場で火葬をしてきました。
 
動物用の火葬炉を持ち、かつお骨を返却してきたのは県内でもわずか5市だけです。

法的に火葬炉を持たねばならない規定もありません。つまり、市外から見れば、横須賀市の取り組みは少数派だったのです。
 
どうかまず市民のみなさまには「生まれた時から市がやっていたから将来もずっと市がやるのが当たり前だ」という先入観は捨てていただきたいのです。
 
3.どうして小動物死体処理事業が始まったか。
 
それは決して動物福祉の観点などからではありません。

戦後、市内にはごみ焼却場が公郷、浦賀、浦郷など複数の場所にありました。ペットもごみ焼却場で燃やされていました。

経済成長の時代でしたから、ごみの量は年を追うごとにすさまじい勢いでふえていきました。
 
正式な文書が残っていないのですが、最終的に小動物火葬施設の場所として公郷ごみ焼却場の隣が選ばれた理由は、旧・動物愛護センター(動物管理所)が隣にあったからと思われます。

追浜に移転新築される前の旧動物愛護センターは、僕も何度も足を運びましたが、今のように譲渡される子たちは少なく、みな殺処分をされて、隣の小動物火葬施設で火葬する。

つまり、処分する場所と焼く場所が近くにあるほうが良い。それが公郷の小動物火葬施設の生まれた理由だったと考えられるのです。
 
4.周辺地域の住民の方々からの要請と本市の回答。
 
建設当初は周囲に住宅はあまりなかったのですが、徐々に増えていき、小動物火葬施設から出る黒い煙や動物特有のにおいが強く、洗濯物にすすや灰がついたりするといったことから、周辺の住民からしばしば市に苦情が寄せられました。
 
横須賀市が2006年に火葬炉を新しくするにあたって、その前年の2005年に本公郷、森崎、衣笠団地、小矢部の4つの町内会・自治会に説明会を開きました。

さらに、2009年に話し合いが行われた際には、周辺4自治会・町内会から「今後は焼却炉の更新をしないでほしい」と要望が出されました。
 
本市は2009年11月に回答書を出して、「現在稼働中の小動物焼却炉につきましては、更新時に建設場所を含めて検討してまいりたい」とお答えしました。

ぼかしている表現ですが、この場所での焼却炉の更新はしないという意味です。
 
つまり、道義的に横須賀市は、地元町内会・自治会への回答に反して現在の場所で焼却炉を更新して継続していくことはできないのです。
 
5.エコミルへ移転新設する方針が却下された経緯について。
 
回答書を出した2009年、資源循環部内ではさまざまな検討が行なわれました。

長坂に建設予定の新しいごみ処理施設(現在では『エコミル』と呼ばれています)の敷地内に新しい小動物専用炉をつくることや、公郷の慰霊碑を諏訪公園に移設して合祀できないか、などが検討されました。
 
この検討は「部長まで了承されたものの、前市長が小動物専用の火葬炉には国の補助金が出ないことから反対して白紙に返ってしまった」と、元関係者からお聞きしています。

エコミルへの移転新設がなくなり、抜本的な解決は先延ばしされてしまいました。
 
6.現在の火葬施設のハード面の問題点。
 
2006年度に炉を更新した際、耐用年数を15年と見込んで2021年ごろまでは焼却炉が維持できると見込んでいましたが、昨年は電気系統が故障し、今年9月にはセンサーが故障してしまいました。

原因は炉の老朽化です。
 
今は応急対応して焼却を継続していますが、現実的にはいつまた炉が動かなくなってもおかしくない状態です。
 
7.現在の火葬施設のソフト面の問題点。
 
現在、火葬を民間委託している事業者には4名の職員がおられますが、最高齢の方は82歳、最年少でも60代であり、健康不安があり、今後は安定した運営ができない可能性があります。

これは資源循環部の意見だけではなく、現場を訪れて複数の職員の方からお話を伺い、僕自身もそう感じました。
 
小動物の火葬には熟練した技術が必要です。

しかし、後継者が確保できていません。

時給1,100円で雇用されており、「火葬だけでは食べられない」とかけ持ちで仕事をしておられる職員の方もいらっしゃいました。

これは私見ですが、若い人が食べていかれる給与体系とは思えず、ハローワークで求人をしているそうですが、後継者は期待できないと感じました。
 
委託先は毎回入札で応募していますが、これまで現在の事業者(*門蔵商店さんです)しか応募がありません。

同じ条件を続けるならば、今後は入札をしてもゼロになる可能性が高いです。不調です。

現在、施設の維持管理には毎年約4,700万円の税金が使われていますが、民間事業者並みに予算を増やさなければ、あえて新たな事業者が入札に参加する可能性は無いと思います。
 
けれどもペットを飼っておられない市民の方々もたくさんおられる中で、公平性を考えると予算の増額は現実的ではありません。
 
8.新しい小動物火葬施設をどこか別の場所につくるべきとの御意見について。
 
新たな場所での建設はさらに困難です。

ペットを『家族』と考える方々がおられる一方で、火葬施設を『迷惑施設』と受けとめられる方々もたくさんおられます。

地域住民のみなさまのご理解を得られる新たな建設地を見つけるのに何年かかるのか、見通しが全く立ちません。
 
9.現在では民間事業者が増えて火葬に対応できることについて。
 
2014年の段階では民間事業者がわずか3社しかおらず、市内で亡くなるペット全てを火葬できる対応力には不安がありました。
 
しかし、2019年現在では少なくとも10社以上が営業しており、市内で年間に亡くなるペット約3,000頭への対応は十分に可能となっています。


 
とても長い説明となりましたが、建設から現在に至るまでこのような経緯がありました。

つまり、今のまま継続するのは、ハード面でもソフト面でも、地域住民の方々の要請に応えねばならない点からも極めて困難です。

移転して新設することもとても難しい。

民間事業者がこれだけ増えた今、市が実施する必然性にも乏しいです。

加えて現在の炉の状態の悪さからも、2021年の廃止ではなく、前倒しもやむを得ません。
 
こうした経緯を僕は1つ1つリアルタイムで見てきました。

当時の市職員も当然記憶しております。

もちろん歴代の動物愛護協会の方々にも御説明をしており、「その時々の説明を御承知していただいているはずだ」と僕は理解してきました。
 
それにもかかわらず、一切の経緯を無視したかのような反対運動を動物愛護協会が始めたのを知った時、僕は率直に裏切られた気持ちになりました。

「何故一方的な情報だけ流すのだろう?」とも感じました。
 
しかし、その理由もわかりました。
 
9月6日の委員会質疑を終えた直後、傍聴席におられた動物愛護協会の方が近づいて来られて、厳しい批判のお言葉をいただきました。

その際に

「私は10年前から(動物愛護協会の)役員をしているが、小動物火葬施設の歴史的な経緯を初め、愛護協会の内部で話題になったことは1度も無い」

とおっしゃったのです。
 
それで分かりました。

動物愛護協会は、重要事項に関する引き継ぎがなされていないのかもしれません。

それならば、現在の理事会のみなさまが「横須賀市が突然に廃止を言い出した」と反対してもおかしくはありません。

動物愛護協会でさえ経緯を把握しておられないのですから、市民のみなさまはもっと知らないはずです。
 
歴代の市長が小動物火葬施設をその場しのぎで延命してきたことが今このように大きく問題化している原因です。

上地市長とは、うわまち病院の建てかえでも歴代市長による問題の先送りに決着をつけてきました。

今回の小動物火葬施設もまさに同じ構図です。

ぜひ上地市長、今こそ市民のみなさまの合意を得て、前に進めるべきです。
 
委員会の場であらゆる提案を行ないましたが、改めて最高責任者である市長の決断をお伺いします。
 
現在のように一方的な情報が広まったままで小動物火葬施設を廃止すれば、率直な気持ちからペットを家族と感じておられる市民のみなさまの反対感情から、将来に禍根を残すことは間違いありません。

【質問1】 
この際、歴史的な経緯と現状及び廃止せざるを得ない理由を市民のみなさまに御説明すべく、広く市民に向けた市民説明会を開催すべきではないでしょうか。

質疑応答や意見交換など、率直かつ十分に腹を割って市民の皆様と語り合える機会を設けるべきではないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


【質問2】 
現在の理事の方から小動物火葬施設に関する歴史的経緯をこれまでNPO内では聞いたことがないと言われてしまった以上、動物愛護協会では幹部の代がわりに引き継ぎが十分になされてこなかった可能性もあります。
 
そこで、本市の複数の動物愛護事業をともに進めてきたパートナーである動物愛護協会との関係修復のためにも、改めて小動物火葬施設の歴史的経緯を御説明し、廃止せざるを得ない理由を御理解いただけるように取り組むべきではないでしょうか。


(→市長の答弁へ)

 
【質問3】 
現在の資源循環部の説明資料では、今年12月議会に火葬、返骨の廃止を決定する条例改正案を提出し、来年3月31日には火葬を終了するとのスケジュールが決定されています。

けれども、市民のみなさまと動物愛護協会から一定の理解を得られたと判断できるまで、来年3月定例議会あるいは今年度末までに提出することに変更すべきではないでしょうか。

いずれにしても、炉の状況を考えれば来年度に火葬を継続することは難しく、また通年議会を採用している本市議会ですから、条例改正案の審議は必要に応じていつでも行なうことができます。

まずは反対されている市民のみなさまと動物愛護協会に御理解をいただく努力を最優先にしていただけないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


全国的に超少子超高齢社会となり、市内でも御高齢の方々が家族としてペットと過ごしています。
 
小動物火葬施設廃止とともに、民間事業者に火葬を依頼するか、エコミルで火葬するかの2つの選択肢しかなくなりますが、死生観は人によって異なります。

どうしてもエコミルで家族であるペットを火葬したくないけれども、経済的に民間事業者に火葬料金を支払う余裕が全くない方々も実際におられます。

【質問4】 
こうした方々へ民間事業者での火葬料金の負担軽減の補助を、この先数年間は経過措置として実施するなどの配慮もどうか検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。


(→市長の答弁へ)


市長、お答え下さい。

2.事実上、お金がない人は治療を受けられない仕組みとなっている現在の特定不妊治療・不育症治療費助成事業を改善する必要性及び勤労者生活資金融資制度の広報を改善する必要性について

以前から不妊症・不育症について質問を重ねてきましたが、今回は本市の助成事業を改善する必要性について伺います。
 
そもそも不妊・不育の当事者はマイノリティー扱いをされていますが、我が国では6組に1組が不妊カップルです。

また、2017年に生まれた子どもの17人に1人が生殖補助医療のおかげで生まれました。
 
もはや国全体のテーマなのですが、専門的な相談支援も極めて不足しています。そこで、本市は今年4月から『横須賀市不妊・不育専門相談センター』を設置しました。

現在、毎月平均30件の御相談をいただいており、相談ニーズの高さが証明されました。
 
相談の次にやるべきことは『治療を受けたい方々への本気の支援』です。
 
治療費があまりにも高額な為に治療を受けられない方々がたくさんおられることから、すでに本市では特定不妊治療費助成事業と不育症治療費助成事業を設けて治療費を助成してきました。
 
けれども、毎年指摘してきたのですが、この利用件数が伸びていません。
 
何故なら制度設計に明確な欠点があり、お金を持っている方々しか治療に行かれないようになっているからです。
 
例えば、不妊治療では体外受精・顕微授精などを受ければ、費用負担は1周期当たり40万円から60万円もかかります。
 
本市の事業はどちらもまず自腹で、自費で、治療費を病院やクリニックに支払った後に市に申請をすると、後日助成金がもらえるという仕組みです。

つまり、あらかじめ高額な治療費を用意できなければそもそも治療を受けることができないのです。
 
さらに全額助成ではありません。助成金額は初回だけが30万円で、2回目以降は15万円までとなっており、実際の治療費には全く足りておりません。
 
着床前診断を認めていない日本では不妊治療をしても流産してしまう割合も高いので、治療は何年にも及ぶ傾向があります。

しかし、助成を受けられる回数は39歳までの方は6回、40歳以上の方は3回までと限定されており、やはり実際の治療費には全く足りておりません。
 
もう1つ、横須賀市と中央労金が提携して融資を行なっている『横須賀市勤労者生活資金融資制度』という事業があります。

融資のメニューに新たに2017年4月から特定不妊治療・不育症治療費も加わりました。

本市の助成事業とあわせて使えるので、助成金で足りない部分はこの融資を頼ることになります。
 
しかし、2年半の融資実績はゼロです。
 
この理由も明らかです。
 
一見有利な借り入れに見えるのですが、利用条件を読むとがっかりさせられます。

金利は平成31年度は1.9%、融資上限額は500万円、返済期間は最大10年とありますが、実際には中央労働金庫所定の保証協会の保証を受けられる方に限定されています。さらに、金利も保証料として上乗せされ、実際の利率は2.6%から3.1%です。
 
さらに、安定継続した年収(前年税込み年収)が150万円以上あることを条件にしています。

つまり、年収150万円以下の方は門前払いしているのです。
 
結局どちらの制度もお金のない人は補助も受けられないし、借り入れも受けられません。

「お金が無い人は治療をするな」というとてもネガティブなメッセージを発しているのです。
 
そこで市長に伺います。

【質問5】  
治療を希望する市民の方にあらかじめ指定医療機関のみで使えるバウチャーやクーポン券をお渡しすることで、事前に多額の現金を用意しなくとも受診できるように改善すべきではないでしょうか。
 
もともと治療のほとんどが保険適用外であるため、本市から医療機関への清算が迅速に実施されれば何の問題もないはずです。治療を希望する市民の方が多額の現金を工面しなくとも済む体制をつくることができないかと思うのですが、いかがでしょうか。


(→市長の答弁へ)


【質問6】 
助成額の低さや助成回数の制限は、治療を受けたくとも受けられない方々を生み出しています。ただでさえ社会の理解がない中で苦しんでおられる方々に対して、お金の心配だけはさせないでほしいのです。
 
本市にとって子どもがたくさん生まれることは数十万円の支出増加とは比べられない長期的なメリットを得ることになります。子どもを産みたい人が可能な限り治療を受けられるように、治療費は全額助成すべきではないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


【質問7】 
また、実績ゼロが続いている勤労者生活資金融資制度は、8月にようやく横須賀市ホームページに掲載されたものの、4月からスタートした『不妊・不育専門相談センター』のリーフレットにも掲載されていません。

リーフレットに印刷するのはもちろん、もっとこの情報を必要としている方々をターゲットとした情報発信方法に改善していただきたいのですが、いかがでしょうか。お答え下さい。


(→市長の答弁へ)


以上で1問目を終わります。
 
再質問は一問一答で行います。

上地市長の答弁

まずは、火葬場のことについて、しっかりとした経緯の説明をしていただきまして、本当にありがとうございます。
 
行政というのは説明をする機会があまりなくて、その手段もあまり無いので、誤解された部分が非常に多いということと、寄り添うという、そういうことに関して寄り添うという多分文化があまりにも無さ過ぎたのではないかというふうに、そこでボタンがかけ違ったというところが私もまず感じています。

その上で今みたいに御説明していただいて、本当に感謝を申し上げます。

その意味で、御質問ありがとうございます。

【質問1への答弁】
まず、小動物火葬施設廃止についての市民説明会の開催についてです。
 
タウンニュースに取り上げられてから多数の御意見をいただいております。

それに対して、1つずつこれからはぜひ丁寧に説明してまいります。
 
また、小動物の火葬施設周辺の地元に対して、再度御説明してまいります。
 
あわせて、市のホームページにも廃止に至る経緯や今後の対応について掲載をしていきたいと考えます。

【質問2への答弁】 
次に、動物愛護協会に対し、御理解いただけるよう取り組むべきではないかについてですが、再度動物愛護協会に対し、廃止に至る経緯や今後の対応について丁寧に説明してまいりたいと思います。

【質問3への答弁】 
次に、一定の理解を得られたと判断するまで、時期を変更すべきではないかについてです。
 
今後、市民の方々からの御意見や動物愛護協会との話し合いの中で、御理解を得られるよう努め、対応していきたいと考えます。

【質問4への答弁】  
また、民間事業者での火葬料料金補助の検討についてですが、火葬料金の補助というのはやはり考えにくいのではないかと思います。
 
ペットを飼うということは、手間もお金もかかるものであって、餌代、ワクチン、予防注射、病院代など、ペットが生きていく間だけではなく、亡くなった後にもお金がかかることなどを市民のみなさんにお伝えしていく必要があるのではないかと考えます。



 
【質問5への答弁】  
次に、特定不妊・不育症助成制度へのバウチャーについてです。
 
議員御提案のバウチャーとは、市が助成する公費負担分を引きかえ券やクーポンとしてあらかじめお渡しし、病院の窓口で医療費を支払う際に、この引きかえ券などを提示することで公費負担分を差し引いた額のみを支払うことができ、治療を受ける方の負担を軽減するものと理解をしています。
 
議員の御提案は大変有効なものと思いますが、特定不妊治療費助成は国庫補助の対象になっており、要綱で治療終了後の申請となっているために、治療途中でバウチャーなどの利用は今のところ難しい状況なのではないかと考えます。
 
また、不育症への助成について医療機関に伺ったところ、自治体により制度が異なるため、事務が煩雑になっており、現段階ではバウチャーなどへの対応は難しいとの御意見をいただきました。


【質問6への答弁】  
次に、治療費の全額補助についてです。
 
不妊症や不育症の治療は御夫婦の生活全てにおいて大きな負担がかかることは認識していますが、現段階で医療費の全額補助は困難ではないかと考えます。
 
議員がおっしゃるとおり、今や赤ちゃんの17人に1人は体外受精で誕生している時代ですから、この問題は我が国全体の少子化対策への取り組みの観点からも、ナショナルミニマムとして国が対応していくべきものではないかと考えます。
 
今後も国の動向を注視するとともに、市としては悩みを抱えている御夫婦に寄り添い、少しでもお力になれるように相談支援体制を強化してまいります。


【質問7への答弁】  
次に、勤労者生活資金貸付制度の発信方法についてです。
 
現状においても御相談をいただいたときなどに制度の御案内を行っておりますが、議員御指摘のとおり、十分とは言えない状況です。
 
今後は、御提案のリーフレットへの掲載とあわせ、チラシを医療機関に配架していただくなど、必要な方に情報がしっかりと届くように周知してまいりたいと思います。

フジノの再質問

市長、御答弁ありがとうございました。
 
再質問は順番を変えて、不妊症・不育症治療費助成について行いたいと思います。
 
あらかじめ多額の資金を用意しなくとも治療が受けられるようにしていただきたい。そうすることで、所得が厳しい方の状況、治療を受けられない状況を改善できる、そういう御提案をさせていただきました。
 
そこで、市長にはまずどれくらい我が国の国民の生活が厳しいかをぜひ知っていただきたいと思い、データを読み上げさせていただきます。
 
2人以上世帯の年代別の貯蓄額の中央値、平均値というのは高いお金をもらっている人が入ってしまうと一気に平均が上がってしまうので、人数が一番多い中央値を申し上げます。

世帯の年代別の貯蓄額の中央値と、貯蓄がない人の割合について申し上げます。

20代、貯蓄中央額111万円、貯蓄なし32.2%。
30代、貯蓄中央値382万円、貯蓄なし17.5%、
40代、貯蓄中央値550万円、貯蓄なし22.6%、

不妊症も不育症も年齢は関係ありませんから、20代でも40代でも起こります。

一方で、貯蓄なしの世帯が20代は32%、30代は18%、40代では23%にものぼります。

これは全国単位で見たデータですから、本市の市民の所得の厳しさを考えると、この割合はさらに高まると推測されます。

貯蓄ゼロの世帯では、例えば子どもができない不妊症、あるいは妊娠しても流産を繰り返してしまう不育症の治療を受ける、そもそもの現金が用意できないのです。

これに対してはどのように対応するべきだというふうに市長はお考えでしょうか、お聞かせ下さい。

上地市長の答弁

そうおっしゃられても、不妊症の方だけに今お金がないから何かをするということの意味は、おっしゃる意味は、気持ちはわかるのですが、とするならば、違うような状況に置かれている人たちに対して、今お金がないから何かしなければならない。

これは病気と同じだと思う。すごくお金がかかるという意味で。

そこに前もってお金を渡すということと多分それは同じことなのではないかというふうに思うのです。
 
ですから、おっしゃる意味がよくわかるのですが、そこまで踏み込むということが、果たして財政上の問題で私たちはいいのか。

これは恐らくナショナルミニマムではないかというふうに少なくとも私は感じています。

そこに踏み込むと、どこまで同じような状況の中で、あるいは不妊症ではない中で、どこまで踏み込んでいったらいいのかという問題に、大きくそういう問題を惹起していく可能性がある。
 
その意味で、現段階では、本市の財政から考えたら、そこに踏み込むべきではないというふうに、踏み込むべきではないというか、踏み込むことはできないというふうに考えています。

フジノの再質問

市長の御意見、共感するところもあります。

本来はナショナルミニマムとして国がまず取り組むべきこと、けれども、国が不妊症治療のほうは国庫補助が出ていますし、取り組みがあるのですけれども、市として独自にやってきた部分も多くある。

それから、さらに市が支出増になるのはなかなか難しい、ほかの病気との公平性を考えると難しいという御意見でした。
 
けれども、今、本市が人口の減少に悩み、そして人口の減少は避けられない中であっても、子どもを産みたい、そう思う方々がおられる。

そして、子どもを産んでいただくということは、大変本市にとってもありがたいことで、国全体にとってもありがたいことで、他の病気と比べることは一切できないのですけれども、ぜひこの点は本市、そして我が国全体にとってもプラスになる取り組みであるということから、ぜひ再検討していただきたいというふうに思っています。
 
特に、先ほど国の動向を見ていくという御発言があったのですけれども、動向を見るだけではなくて、『全額補助』についても『前払い方式』についても、中核市長会や市長会に対して積極的に物を申していっていただきたいというふうにも考えるのですが、市長はどのようにお考えか、お聞かせ下さい。

上地市長の答弁

そこはまた手法の問題なのだけれども、中核市長会とか全国市長会で言うべき問題ではないと私は思っています、個人的に。

少子化という問題、この間もちらっとお話をしたのですが、お金がない、今言ったように、所得が若い人で貧富の差がふえてきたというだけでは、何度も言うようにないと思っているのです。

以前も申したように、沖縄、あんなに貧しい地域でもどんどん子どもができている。

それは地域社会全体で、ごめんなさい、そういう方たちを見放すという意味ではないのです。

ただ、少子化対策が金銭的な合理性だけで果たして語るべきものなのかということに対して、大きな疑問を持っている私としては、この問題はナショナルミニマム、今みたいに、国が制度、そして地域の社会は地域で解決していく、今みたいな助け合いの社会だとか、地域のきずなをつくって子ども全体を育てるという役割分担のすみ分けが私はあると思っている。

そういうことをあるべきだということを中核市や国に対して申し上げることはできますが、制度として何かするということは、私は市長としてはなじまないというふうに感じています。

これは、それを検討しないという訳ではないのですが、これから先どのような時代になっていくかによって考え方は変化していくと思いますが、現状ではそういうふうに考えています。

フジノの再質問

この点については市長と意見が一致することができず、大変残念に感じます。
 
不育症の治療費助成事業のクーポン券の医療機関に問い合わせをしていただいた御答弁について、改めて伺います。
 
不育症の治療費助成事業については、不妊症の国が定めている要綱による取り組みと違って、本市の場合、指定医療機関というと新横浜に1カ所ある有名なドクターがおられるあの医療機関しか無い訳ですが、横須賀市がバウチャーやクーポン券を、つまり金券に当たるものをお渡しすることで、そして本市が使用後可能な限り早くその治療費を振り込む、あるいは支払うということであれば、事務的な負担増というのはそこまで考えられないというふうに思うのです。

この問題、かつて委員会でも取り上げさせていただき、改めて本会議で市長が交代したこともあり質問させていただいたのですが、ぜひ事務負担が具体的にどのようにふえるのか、もう少し詳しく聞いていただいて、そしてクーポンあるいはバウチャーが使えないのかというのをぜひ相談していただけないかと重ねてお願いしたいのですが、いかがでしょうか。

上地市長の答弁

もう一度調査をしてみたいと思います。

大切なのは全体から見て公平であるのか、公正であるのかということが、一番私は大切だと思っていますので、その観点からもう一度検討してみたいというふうに思います。

フジノの再質問

ありがとうございます。ぜひ御検討をお願いしたいと思います。
 
それから、この不育症治療費助成事業、不妊症治療費助成事業の対象の拡大についても強く要望したいというふうに思うのです。

現在の助成制度では、対象を戸籍上の御夫婦で、いずれかが横須賀市内に住所を有することと、法的な婚姻関係に限定しています。

けれども、本市は多様な家族のあり方を尊重する立場から4月1日から横須賀市パートナーシップ制度をスタートさせました。

いわゆる事実婚の状態にある方々も本市はパートナー関係であることを公的に認めています。
 
そこで、ぜひ本市の特定不妊治療費助成事業と不育症治療費助成事業の対象として、パートナーシップ宣誓証明書の交付を受けた方々も加えるべきではないかと思うのですが、いかがでしょうか。

上地市長の答弁

それは私も全くそのとおりだと思っています。

あらゆる偏見、差別があってはならない。

パートナーシップ制度を市はとりましたので、ぜひおっしゃるとおり、検討していきたいというふうに思っています。

フジノの再質問

労金と横須賀市が行っている勤労者生活資金融資制度についてもお伺いしたいと思います。
 
先ほど申し上げたとおりに、年収が150万円以上なければならない。

そうなると、例えば障害年金で暮らしておられる方、生活保護世帯の方々、そもそも不妊症治療・不育症治療なんて絶対にアクセスできない訳です。

そうすると、排除が生まれるというふうに私は思っています。

かねてから市長は公平性というふうにおっしゃっておられます。

けれども、不妊症治療費助成事業、不育症治療費助成事業というものができた時点で、他の疾患とは一旦切り離されて特別扱いされているのはもう事実です。

その新しい制度をつくったときに、これ今お金が用意できないから、あるいは年収が無いからということで補助も助成も受けられない。融資も受けられないという、新たな排除が生まれてしまっている現状はおかしいと思うのです。
 
そこで、ぜひ労金とこの制度、融資制度そのものの改善についても検討していただけないかと思うのですが、いかがでしょうか。

上地市長の答弁

ぜひそれは検討して、発信が十分だとは思えなかったので、そもそも勤労者生活資金貸付制度とは、みんな勤労者なのにこの制度そのものがよくわからないのだけれども、我々だってみんな勤労者な訳だから、この制度そのものがどういうことでできたのかよくわからないけれども、多分そのことを皆さん御存じないと思うので、ぜひその意味では発信をしていきたいというふうに思っています。

フジノの再質問

ありがとうございます。
 
続いて、小動物火葬施設について再質問をさせていただきたいと思います。
 
この問題の本質は、実は火葬施設の廃止そのものではなくて、超少子超高齢社会における地域福祉、高齢者福祉の問題ではないかと僕は受けとめています。

家族がいない、身寄りがいない、独居である、老々世帯である。そんな中で家族としてペットを飼う。

そこには低所得の方も、あるいは年金生活で厳しい中でやりくりしておられる方々もたくさんおられる。

そこに、動物愛護協会に所属しておられる獣医師会のみなさんや動物愛護協会の方々が、ドクターがたくさんおられますから、すごく熱心な気持ちで動物が亡くなった後、ペットが亡くなった後、ドクターが自己負担して、つまりその御高齢の方々が払うのではなくて、本市の低廉な火葬料金を立てかえることで埋葬してきてあげたという長い長い歴史があります。

僕自身も自分が高校時代に交通事故で死にかけていた猫を拾った時、お金が無くて獣医さんに連れて行った時、「アルバイトして後日返しなさい」と言っていただいた。

そういう優しいドクターがたくさんおられる。

だから、今回動物愛護協会のみなさんは怒っておられるのだと思うのです。

ならばこそ、本来やるべきことは、コミュニティーの再興である。けれども、それにはとても時間がかかるのです。市長も御存じだと思います。このことはずっとやってこられた市長ですから。
 
だから、僕が提案をさせていただいたのは、短期的には廃止をせざるを得ないとするならば、短期的には今獣医のみなさんが、あるいは猫助けをしてくださっているみなさんや動物愛護にかかわるNPO、市民活動の皆さんが負担してくれている高齢者世帯のお金が払えない世帯のペットが亡くなった時の火葬料金を、今後は民間事業者で火葬するしかないとなったならば、3,000円なり5,000円なり、せめて補助をつくっていただけないかと、そんなふうな気持ちで申し上げた訳です。
 
これが公平か不公平かと言われたら、ペットを飼っていない人から見れば不公平に当たるのは十分承知しています。

けれども、1962年からずっと続いてきたこの小動物死体処理事業の歴史の重みを考えると、そして現状の超高齢社会を考えると、地域のつながりの希薄さを考えると、一旦はもしも廃止をするとなったならば補助事業を創設していただきたい。

負担軽減を、当然所得制限もかける必要があると思いますが、考えていただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。

上地市長の答弁

これは何度も申し上げたように、そこに補助金を与えるというのは非常に難しいのではないかというふうに考えます。

公平性という観点から。

ただ、さまざまな、少しこれから誰よりも動物愛護というのはよくわかっていて、生命という意味で、起源で、倫理であり、愛でありということもよくわかっているつもりなので、多分説明の仕方がまずかったのだろうなというふうには思っていますので、これからもすぐどうのこうのというわけではありませんが、さまざまな機会を通じて丁寧に動物愛護協会の皆さんともお話をさせていただき、どのような形で帰結させたいかということは、これからも試行錯誤の中で説明をしながら考えていきたいというふうに思っています。

フジノの再質問

市民説明会の開催について確認をさせて下さい。
 
その対象がどうも私がお伝えした、特に反対しておられる市民の方にこそ向き合っていただきたいという部分がどうも欠けているのではないかというふうに思います。

つまり、インターネットで送られてきているメールやお電話には1件ずつ対応していくというお話でした。

けれども、署名活動をしていただいている、インターネットではなくてリアルで集まっている署名は3,000筆を目標にしておられるというふうにおっしゃっていましたから、市民の方の多くはとても関心があると思います。

一方、じかにメールを送ったり、電話をした方というのは、その一部に過ぎないというふうに思っているのです。

ですから、小動物火葬施設の周辺の地域住民の方々に説明会をするだけではなくて、反対を積極的にしておられる方にもむしろ語りかけていただきたいと思うのです。
 
僕自身の政治家としての出自を考えた時、美術館建設反対運動からスタートいたしました。

そのとき、沢田市長は決して逃げることなく、市内あらゆる箇所を回って、美術館建設がいかに必要なのかというのを説明会を開いて下さいました。

とても勇気のある行為だったと思います。

何故ならば、そこに来るのは反対している人しかいないから。反対する人しか来ないからです。

けれども、私らはあえて沢田市長がかつてやったように、反対する人だけが来るであろう説明会を開いて、そこで歴史的な経緯を御説明して、そして御理解をいただくということが必要かと思います。

どなたでも参加できる説明会をぜひ開催していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

上地市長の答弁

どなたでもというよりも、動物愛護協会、元会長が私の同志、佐久間さんで、私、面食らっている。その後もいろいろな形で、私、いろいろな支援をさせてもらったので、余りにも唐突感で驚いているので、この協会に関しては3,000筆も集めているというお話を聞いているので、しっかりとした説明をしていきたいというふうに思います。

また、不特定多数になると、またいろいろな方がいらっしゃる。

いろいろな議論になると、これもまた不毛な議論になってしまうので、まずは動物愛護協会のみなさんに対して、今言ったような懇切丁寧なしっかりとした説明をしていただいて着地点を見つけていきたいというふうに考えます。

フジノの再質問

これは残念ながら平行線なので、私からはやはり不特定多数の方にあえて御説明をしていただく機会を設けていただきたいと要望をしたいと思います。
 
それから、次の質問は手数料条例などの改正案の提出時期についてです。
 
御理解を得られるように努めるという御答弁だったので、延期をされるのかどうなのかという点については明言はしていただけなかったと受けとめております。

はっきりとわかるように、ぜひ改めて御答弁をいただきたい。

つまり、条例改正案の提出を12月とお尻を決めてしまうのではなくて、一定の理解を得られるまでは先延ばしをする。この点についてはいかがでしょうか。

お答えください。

上地市長の答弁

これから動物愛護協会のみなさんと会わなければいけないというふうに思っていまして、みなさんの考え方、あるいは私たちにとって事実に対してもう1回精査しなければいけないことはあるのではないかと考えていますので、明言は避けさせていただきますが、その上で判断をさせていただきたいというふうに思っています。

フジノの再質問

ここはやはりしつこく食い下がりたいところなのですが、12月定例議会というと、もう本当に目の前なのです。

やはりもう来年度に炉は回らない、火は入れられないというのはわかっているとしても、やはり12月議会で廃止の条例案が出るというのではなかなか御理解を得づらいのではないか。

生活環境常任委員会では、公明党は12月議会に条例案が出たら賛成はできないと明言されました。そのお気持ち自体はよくわかります。

やはり説明をして御理解をいただくというのは、お尻を設けない、理解をしていただくまでは重ねて説明するということが必要だと思っています。

ですから、ここでは12月議会には出しませんと、ぜひ明言していただきたいと思うのですが、お答えいただけますか。

上地市長の答弁

明言はしませんが、そういう理解をしていただいて結構だと思います。

フジノの再質問

ありがとうございます。
 
行政側になると本当に答弁の言葉は難しくなりますね。そのように理解させていただきました。
 
続いての質問は、やはり小動物火葬施設がなくなるということは、小動物火葬施設がなくなることだけではない問題があるということを、ぜひ市長と共通の認識を分かち合いたいと思います。
 
タウンニュース8月23日号に掲載された横須賀動物愛護協会の方、佐久間先輩ですが、お答えされたインタビューではこう述べています。

「家族の一員とも言える動物たちを見送り、弔うという別れについて、もっと深く考えてほしい。動物と暮らす高齢者もふえており、ペットを失った人の心のケアも大切。」

ここで語られていることは小動物火葬施設とは全く別の次元のお話です。

けれども、とても大切な観点なので、本市としてどう考えているかをぜひ伺いたいと思います。
 
まず、第1に、超高齢社会になった我が国では高齢者だけの世帯やひとり暮らし高齢者世帯にとって家族としてペットと暮らしておられる方がとてもふえているという現状についてです。

アニマルセラピー、コンパニオンアニマルという言葉があるように、高齢者福祉の観点からも身近にペットが常にいてくれることは寂しさを減らします。

喜びをもたらしてくれます。大きな意味を人生に与えてくれます。

けれども、だからこそペットと暮らすという権利だけでなく、ペットの飼い主としての責任を果たすという義務も常に意識していただかねばならないと私は考えています。
 
実際に市民感覚としても横須賀市が2005年に行った猫に関するアンケート調査報告書でも、「飼い猫は飼い主が、野良猫は世話をする人が責任を持って解決すべき」が57.4%と第1位となっています。

一方で、国の金融審議会の報告書では夫婦そろって65歳から30年間生きると老後の資金は年金だけで総額2,000万円不足するとされたことが、この6月に大きな反響がありました。

つまり、老後の暮らしはこれからも生活資金に余裕がなく、あるいは全く余裕がないままの世帯がふえていくと考えられています。
 
けれども、経済的に厳しい世帯であっても、人生のパートナーまたは家族としてのペットを迎え入れるあたっては、ペットの食費、糞尿の処理、病気になったときの医療費の備え、みとりに対しての備えなどもペットの飼い主としての責任を持って暮らしていくことが必要だと僕は考えていますが、市長はどのようにお感じでしょうか、お聞かせください。

上地市長の答弁

どのように答えたらいいかわからないのだけれども、かつての同志、佐久間さんとその辺は全く一致していまして、人間の幸せとは人を愛すること、それから自分が必要とされること、それから自分を認められる、自己承認。

それができないからみんな不幸せになっていくと思っていまして、それが対象が動物だといったら自分を愛してくれて、自分が面倒を見るということに対してかけがえがないのは人間であり動物、全く同じ価値観に私は実は持っていて、それはもうかつての同志の佐久間さんといろいろ話をして、この小動物の問題に関して、ここの問題に関して言えば全くおっしゃるとおりで、人を愛すると同じように動物を愛するのは、これは当たり前の話で、それをどうやって見送るかという問題と行政がどこまでかかわるかという問題は、これはまた全然別の問題だと思う。
 
何でも、先ほど南議員が言ったように、私、お上に頼るというのが大嫌いな人間なので、でもお上側に来てしまっているから、非常に難しいなと思うのだけれども、そこをどこまで行政がやるのかなというところで、実は悩んでいまして、その意味で動物を愛するということは人間を愛するということと同じだからという意味では、これは佐久間さんとよく話をして、だから動物愛護協会によく何回も伺っていろいろ話をしていたことなので、その辺の思いというのは多分一緒だというふうに思っています。

フジノの再質問

本市では猫に関するトラブルが増加し、苦情が増加したことから2003年に様々な問題を協議するために、横須賀市連合町内会、横須賀三浦獣医師会、横須賀市動物愛護協会、神奈川捨猫防止会、地域猫対策フォーラム、保健所が構成メンバーの『横須賀市猫対策連絡会』というのを立ち上げた歴史があります。

そして、2005年には猫に関する市民アンケート調査を実施しました。先ほどの調査です。

そして、2009年3月には横須賀市の猫の飼育ガイドラインを作成しました。

ここでは猫の世話をする人のルールが記されているのですが、あくまでも当時の課題のメインであったのは不妊手術や去勢手術によって、野良猫を増やさないことでした。

そして猫の寿命については10年以上であること、飼い主として生涯にわたって飼育することだけが記されていますが、猫が亡くなった後のことについては何も記されていません。

当時の状況としてはそうだったのだと思います。今とは違ったのだと思います。

ここでは、猫のケースだけ取り上げましたが、犬もほかの動物たち全てについても同じで、10年前のガイドラインではもう対応し切れていないというふうに感じています。
 
先ほど市長はどこまで本市がかかわるべきかというふうにおっしゃいましたけれども、横須賀市は積極的にかかわってきた歴史があります。

飼い主の方はぜひこのガイドラインを最低限守って下さいということで、僕は10年前に作成したガイドラインを改定すべきではないかと思っています。

現在の大きな課題であるペットたちの寿命も延びて、がんになったり介護が必要になったりすること、ペットの介護も人間同様に身体的にも経済的にもとても大変であること、また動物のみとりに関する心構えや、火葬やお骨を埋葬するための資金の蓄積などは一切記されていません。
 
そこで改めて、これはガイドラインと書いてあるのですけれども、僕はマナーブックとかルールブックでもいいのかなと思うのですが、新たに改定して、現状の問題についても明記したものにするべきではないかと思うのですが、いかがでしょうか。お聞かせください。

上地市長の答弁

ぜひ検討していきたいと思います。

フジノの再質問

それから、先ほど動物愛護協会の方が取材に語ったことの中で、もう1つ、小動物火葬施設とは全く別の次元の事柄だけれども、大切なこと。

それは、ペットを失った人の心のケアも大切と述べられていたことです。

つまり、ペットロスです。

ペットは家族という認識が一般化するに従って、重いペットロスになる方々が増えています。

人間の家族を喪った時に生じる感情と同じですが、ペットロスはまだ世間一般に理解されている訳ではないことから、周囲の無理解によって、時には重症化、長期化して精神科の医療の介入が必要なケースも増えています。

一部の心ある民間の獣医さんや動物火葬業者がペットロスに取り組んでいるものの、その数は少なく、横須賀市議会での会議録を検索してもペットロスについて発言していたのは唯一僕自身の発言でした。

しかもペットロスを真正面から捉えた発言ではなくて、グリーフケアの必要性の一環で触れていただけでした。
 
現在、ペットロスの問題は大変に深刻であり、市民生活におけるとても大切な観点です。

もちろん保健所の精神保健福祉相談を使っていただければ、心理面の御相談を伺うことはできますが、それらに加えて先ほど提案した新たなガイドラインにペットロスが起こり得ることや、相談が必要な重い状態になることや、相談窓口などを新たに書き加えることも必要だと、そのほかにも本市ができることはないか、ぜひ検討していただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。

上地市長の答弁

検討していきたいというふうに思います。

フジノの再質問

今回、この問題で多くの市民の方々が心を痛めたことと思います。

けれども、今回、上地市長になって出された小動物火葬施設の廃止の方針の説明資料というのは、実は歴代の市長とは全く違う内容になっている。

ここで述べられないことも実はたくさんあります。

議員だけが知っていること、いろいろあります。

僕は、小動物火葬施設を廃止して、お金に余裕がある方は民間事業者にお願いをするほうが動物の尊厳は守られると思います。

このことから、ぜひ市民のみなさまにもこの施設を守ることだけが動物の尊厳を守ることなのか、何でこんな質問を僕がしているのかをどうか御理解していただければ、というふうに思いながら、質問を終えたいと思います。
 
ありがとうございました。



「選挙公報」の配布がスタートしました!インターネットでも見られます/横須賀市議会選挙2019・4日目

けさから「選挙公報」が配布スタートしました

けさの新聞朝刊に『選挙公報』が折り込まれました。

「横須賀市議会議員選挙公報」より

「横須賀市議会議員選挙公報」より


新聞購読をしておられない方の為に横須賀市選挙管理委員会のウェブからも見ることができます。

フジノは3ページ目の1番上の左側に掲載されています。

合計7ページもある『選挙公報』ですが、市民のみなさまにお願いがあります。

どうか全ての候補者の公報をじっくりと読んでみてください。

人の数だけお困り事や悩み事は違います。

あなたの暮らしはあなたにしか分かりません。

そして政治家にもそれぞれに専門分野や得意分野があります。

だから、『あなたの願いや想いに合致する政策』を訴えている政治家をあなた自身にぜひじっくりと探してほしいのです。

あなたの命と暮らしを守ってくれる候補者は誰なのか、どうか見つけて下さい。



フジノの「選挙公報」をご紹介します

先日のブログに記したとおり、『選挙公報』はわずか11cm×15cmの小さな原稿スペースしかありません。

そんな狭いスペースにフジノの16年間の想いを込めて書き上げるのは本当に難しかったです。

加えて、手作りの原稿なので、無事に印刷された実物を見てホッとしました。

自分の『選挙公報』が無事にきれいに印刷できていて、本当に嬉しかったです。

藤野英明の選挙公報

藤野英明の選挙公報


(*こちらを印刷して配るのは公職選挙法で禁じられています)

画像では見づらいので全文をご紹介します。

「福祉のまち、よこすか」をめざして
藤野 英明 45才 無所属

今、政治はあなたの信頼を失っています。

けれども僕は市議4期16年間の仕事を通じて、政治が現実を変えられることを証明してきました。

僕は、大切な人を自殺で亡くした為に、政治家になりました。

本来ならば、政治が全力を尽くせば救えたはずの命を守る為です。

自殺対策が無かった横須賀市でゼロから対策を実行し続けた結果、平成28年には自殺の犠牲者数を過去20年で最少に減らす事ができました。

全身全霊で政治家が働けば、様々な困難に満ちた現実も必ず変えることができるのです。
 
11年間、ひとりきりで提案し実現してきた性的マイノリティとされる方々への横須賀市の取り組みも平成30年に全国一位に選ばれ、パートナーシップ制度も始まりました。
 
この16年間、障がい・高齢・ひとり親・こども・外国人、3000件以上のご相談にのってきました。

ともに悩み涙を流し、ともに解決策を考え、議会で提案し、ともに解決を喜んできました。


これからも僕はいつもあなたとともに歩み続けます。

そして、このまちを必ず希望の感じられるまちへ変えていきます。

だから、おれをこきつかえ!

そして次の欄には、このように記しました。

保健・医療・福祉・介護・教育の専門家として
全ての課題にいつも全力で取り組み続けています

  • 自殺対策と精神保健医療福祉がライフワークです。
  • 2050年をみすえた地域まるごとケア(高齢・障がい
・こども・ひとり親・生活困窮・外国人市民など分野を超えて誰もが住み慣れた地域で安心して暮らせる為に保健・医療・福祉・介護・教育を統合)推進
  • 不妊症・不育症治療の支援
  • 流産・死産・新生児死亡へのグリーフケアの充実
  • 小児在宅ケア体制の確立
  • 里親と養子縁組の普及
  • 市立2病院の改革
  • 性的な多様性の保障
  • 反貧困
  • DV・児童虐待の防止
  • 保育の質の向上
  • 学童保育の充実
  • 不登校と社会的ひきこもりの支援
  • 犯罪被害者の支援
  • 特別養護老人ホームの待機者数減少
  • 脱原発・脱被曝

などに取り組んできました。

これからも「命を守る」為に全身全霊で働きます!

これらは全て選挙チラシの内容に対応しています。

最後に、経歴欄です。

  • 追浜生まれ、武小、武中、県立横須賀高校 卒業

  • 早稲田大学 教育学部(臨床心理学専攻)卒業

  • 東宝(株)に5年間勤務(映画興行部、財務部)

  • 上智大学大学院(福祉政策専攻)中退

  • 横須賀市議会議員を4期つとめる

  • 「市議会の質問王」=全41議員中、単独トップ!
     →本会議で市長へ一般質問・個人質問・緊急質問を15年9カ月継続し、登壇回数74回。



  • 精神保健福祉士、日本心理学会認定心理士

  • 認定NPO地域精神保健福祉機構(コンボ)理事
     →精神障がい当事者・家族・支援者ら8000名所属
 2010年から理事をつとめる

以上です!



生殖心理カウンセラー歴20年、わが国の第一人者・平山史郎さんによる講演が開催されました/横須賀市主催の不妊症講演会「妊活中の心理とストレスとの付き合い方」

不妊は特別なことではありませんが、わが国では当事者は無理解に苦しめられています

わが国ではカップルの5組に1組不妊に悩んでいます。

また、2013年に生まれた子どもの24人に1人が生殖補助医療(以下、ARTと略します)のおかげで生まれました。

今の小学校のクラスは25〜30人程なので、クラスに1人は顕微授精などのおかげで妊娠・出産に至ることができた生徒がいる訳です。

すでに不妊は国民全体のテーマなのです。

それなのに、専門的な医療体制も、相談支援も極めて不足している現状があります。

さらに当事者の方々は悩みを周りに相談することもできず、行政に声をあげることもできず、世間からは『存在しないもの』として扱われています。

不育症についても、流産・死産を体験した方々についても、状況は同じです。

これまでもフジノは妊娠にまつわる様々なテーマについて取り組んできました。

今年2018年6月議会の一般質問では、横須賀市が2019年度にスタートする『不妊・不育専門相談センター』の在り方について様々な角度から提案を行ないました。

ただ現時点ではまだ、横須賀には専門的な相談支援機関が存在していません。

不妊治療には、治療そのものの苦しみに加えて、様々な苦しみがあります。

「眠れない」「食欲がない」「体重がすごく減ったor増えた」「外に出ると不安が高まるようになった」「消えてしまいたい」

などのうつ症状から、やがてうつ病に罹患してしまう方々もおられます。

思い切ってカウンセラーに相談をしてみても、逆に傷つけられてしまうことがあります。

生殖心理カウンセラーではない一般の臨床心理士に相談したことで、不妊カウンセリングの専門知識や経験が無い為に、的はずれなアドバイスを受けてよけいに苦しくなってしまうことがあります。

そこで横須賀市では、年1〜2回とわずかな回数ではありますが、生殖補助医療の専門家を招いて講演会を開催してきました。

不妊治療に対する正確な知識や情報を提供するとともに、参加者の方からのご相談を受けています。

今年2018年度は、今日がその講演会でした。

約20名の方が参加して下さいました。ありがとうございます。



生殖心理カウンセラー歴20年、わが国の第一人者が講演にいらして下さいました

講師として、わが国の生殖心理カウンセラーの第一人者・平山史郎さん(東京HARTクリニック)をお招きしました。

テーマは『妊活中の心理とストレスとの付き合い方』です。

講演「妊活中の心理とストレスとの付き合い方」

講演「妊活中の心理とストレスとの付き合い方」


聞き慣れない『妊活』という単語について、ひとこと説明します。

『不妊治療』という単語があまりにもダイレクトすぎるということから、もっぱら『妊活』という単語が使われるようになりました。

基本的には『不妊治療』≒『妊活』です。

したがいまして、今日の講演のタイトルも『不妊治療中の心理とストレスとの付き合い方』と置き換えて読んで下さい。

  • 不妊とはどのような体験なのか
  • 不妊との付き合い方について
  • 自分を大切にする

わが国には明確な基準が無い為に、

「不妊症治療をやっている」

と名乗っているクリニックや病院がたくさんあります。

しかし正直なところ、その『医療の質』はピンからキリまであるとフジノは受け止めています。

日本の不妊治療の施設数は、世界第1位です。

例えば、体外受精をしている施設は600ヶ所あります。

一方、アメリカ(日本の人口の2.5倍)では、体外受精をしている施設は400ヶ所しかありません。

日本の施設は数が多いのですが、本当に高度な生殖補助医療を実施できているところは多く無いとフジノは感じています。

例えば、横須賀市内にも人工授精を行なっている病院があります。

けれどもフジノが学んできた知識からすると、その病院の実施している方法ではまず妊娠できる人はほとんどいないだろうなと感じます。

(たぶんその病院で妊娠することができた方はもともとその病院に行かなくても妊娠することができた方なのだと思います)

これと同じ理屈で、この国には『不妊カウンセラー』を名乗っている人はたくさんいます。

けれども、本当の専門家は極めて少ない、という印象をフジノは強く持っています。

妊娠や不妊のメカニズムをしっかりと学び、かつ臨床心理学とカウンセリングの技法を学んだ上で、生殖心理カウンセリングを専門とする人は極めて少ないのが現状です。

そんな中、平山さんは不妊症治療を専門としているクリニックで20年以上カウンセリングをしてこられました。

まさにわが国の第一人者といっても過言ではないと思います。

配布資料・参考資料など

配布資料・参考資料など


フジノは講演のメモを詳細に取ったのですが、ここには記さないことにしました。

できれば平山史郎さんのお話は、最後に紹介する著作をぜひご覧頂きたいと思います。

さらに、もしも可能であれば、実際に『東京HARTクリニック』でカウンセリングを受けていただけたらより良いのではないか、と感じました。



「不妊治療初期から卒業を見据えた支援を」「里親・養子縁組制度の早期からの周知を」について意見交換していただきました

講演会が終わった後、平山史郎さんとお話するお時間をいただくことができました。

大急ぎで自己紹介をして、平山さんと同じく臨床心理学を専攻したこと、精神保健福祉士資格を持つこと、不妊症・不育症治療への支援をはじめ、流産・死産へのグリーフケアや、極低出生体重児・NICU・ハイリスク児のフォローアップなどを政策的に取り組んできたことをお伝えしました。

会場には横須賀市のリーフレットなどが置かれました

会場には横須賀市のリーフレットなどが置かれました


その上で、この1年半、フジノが取り組んできた2大テーマについて、ご意見を伺いました。

  • 不妊症治療をスタートした初期の段階で、治療からの卒業を見据えた支援を行なっていきたい
  • 不妊症治療をスタートした初期の段階から、里親・養子縁組制度について周知していきたい

この取り組みを実行していくことが、当事者のみなさまにとって、簡単には受け入れ難いセンシティブなものであることは十分に承知しております。

それでも、不妊症治療を体験した方々のお話を伺ってきた結果として、やはり取り組みを進めるべきなのだとフジノは決心しました。

そこで議会でも本会議や委員会の場で提案を繰り返しているのですが、まだまだ行政側からの前向きな答弁はありません。

横須賀市の不妊治療・不育症治療への補助制度のリーフレットなど

横須賀市の不妊治療・不育症治療への補助制度のリーフレットなど


センシティブなテーマではあるけれどもとても大切なこのテーマについて、平山さんがどのようにお考えか、そして今後どうしていくべきかのアドバイスを頂きました。

今後の取り組みにぜひ活かしていきたいです。

平山史郎さんとフジノ

平山史郎さんとフジノ


平山史郎さん、本日はお忙しい中、横須賀での講演をありがとうございました!



平山史郎さんの著書を紹介します

平山史郎さんの著作で、最もおすすめなのがこちらの本です。

『妊活に疲れたら、開く本〜妊活ストレスに悩むあなたに〜』、主婦の友社、2017年。

他の著作は専門的な内容が多いのですが、本書はタイトルのとおりで、当事者の方の為にわかりやすく書かれたとても良い本だと感じました。

今日の講演のエッセンスも記されています。

とてもオススメです。



来年度ついに「不妊・不育専門相談センター」がスタートします

今年2018年6月議会の一般質問でのやりとりの通りで、来年2019年度から『不妊・不育専門相談センター』がついに横須賀市にも設置されます。

『センター』という名前ではありますが、新たな建物ができる訳ではありません。

あくまでも、こども育成部の中にセンター機能を持つだけです。財政が厳しい中で、専任の職員が確保できるのかは分かりません(兼任の可能性が高いです)。

それでも、高度な生殖補助医療を実施している専門の医療機関が存在しない横須賀市に暮らすみなさまにとって、大きな朗報だとフジノは考えています。

不妊の悩みに気づいた時、遠く市外の専門医療機関に通うのはハードルが高いです。

来年度から、まずは横須賀市のセンターで電話やメールで相談ができるようになれば、今よりはハードルが下がるはずです。

こどもを持ちたいと願う方々の想いに、市として寄り添えるようにぜひなりたいと願っています。

今まさに来年度予算案をつくる作業が市役所の各部局では行なわれています。

フジノとしては、新たなセンターの機能がより充実したものになるように、しっかりと働きかけていきます。

全力を尽くしますので、どうか注目していて下さいね。



2018年6月議会・一般質問

藤野英明です。よろしくお願いします。

2018年6月議会の一般質問に立つ藤野英明

1.日本語での119番通報が困難な外国の方に多言語で24時間対応できる「三者間同時通訳システム」を導入する必要性について

もともと国際色の強い本市ですが、今後さらに日常的に外国の方々が増えていきます。

多様な歴史と文化のバックグラウンドを持つ人々が共に暮らすまちは柔軟で強いまちであり、横須賀再興の為にも『多文化共生のまち』へ進化していかねばなりません。

さきの予算議会では、従来の日本人市民中心の対応では不十分であることを問題提起して、外国の方々も地域の担い手として、安心して安全に本市で暮らしていかれるように、市民の暮らしも、行政の在り方も変わっていく必要性について市長と質疑を交わしました。

同じ問題意識から、今回は日本語での119番通報が困難な外国の方が緊急時にも安心して医療へアクセスできるようにする為に多言語で24時間対応できるシステムを提案します。

現在、本市は米海軍横須賀基地の『急派センター』に通訳を依頼することで24時間365日体制で英語による119番対応ができています。

また、本市の救急隊は翻訳アプリ『救急ボイストラ』をインストールしたタブレットを配備しており、話しかけると15ヶ国語で翻訳されるようになっています。

つまり、英語圏の方々の通報と、救急隊にアクセスできた後の15ヶ国語対応はできています。

しかし、英語以外で119番通報を行なう方々への対応が抜け落ちています。

それを解決するのが、多言語で24時間対応できる『三者間同時通訳システム』です。

外国語で119番通報が入った場合に、消防本部が民間の電話通訳センターにつないで、通報した外国の方と消防とのやりとりをオペレーターに同時通訳してもらう仕組みです。

運営費用も年間数十万円程度で済みます。

国もこのシステムの有効性を認めており、2020年までに全国全ての自治体での導入を目指しています。

導入を加速化させる為に2017年度からは地方交付税措置も取りました。

導入済みの自治体は増えつつあり、2016年は全市町村の18%から2017年度中には24%へと増える見込みです。

【質問1】
そこで本市も『三者間同時通訳システム』」を早急に導入すべきではないでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)

2.来年度開設予定の不妊専門相談センターの在り方について

妊娠・出産は奇跡の連続で初めて実現します。

しかし世間の認識はいまだに

「妊娠すれば誰もが健康な赤ちゃんを産むもの」

といった誤った認識のままです。

不妊・不育の当事者はマイノリティ扱いをされていますが、我が国では6組に1組が不妊カップルです。

また、2013年に生まれたこどもの24人に1人が生殖補助医療(以下ARTと略)のおかげで生まれました。

不妊・不育はすでに国民全体のテーマなのですが、専門的な相談支援も極めて不足しています。

本市では、新たに『不妊専門相談センター』の2019年度開設を目指して検討をスタートしています。

センター設置によって、当事者の悩みが軽減され、全く知られていない不妊・不育やARTの現実が正しく世間に理解されることを期待します。

さらに、治療からの卒業、養子縁組・里親制度のさらなる普及、流産・死産とグリーフケアの必要性など、センターは重要な役割を果たす存在となりうる為、その在り方について、質問します。

(1)機能と名称について

【質問2】
すでに本市では不妊症だけでなく不育症の相談も受けてきましたので、当然センターにおいても不育症の相談も受けるべきですが、いかがでしょうか。


(→市長の答弁へ)


【質問3】
不育症の相談も受けることがはっきり分かるように、名称は『不妊・不育専門相談センター』とすべきではないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


(2)運営形態について

センターといっても新たに建物を作る訳では無く、『専門的な相談支援機能』を持つ新たな係をこども育成部の中に作るのが良いと思います。

先行してセンターを開設した川崎市では運営を外部委託しました。

川崎市は(社)川崎市看護協会に外部委託している

川崎市は(社)川崎市看護協会に外部委託している


しかし本市は外部委託すべきではありません。

『専門性の高い相談支援』を実現する為に、必ず外部から専門医や認定看護師を招いて市民への専門的な相談支援を担って頂くと共に、市民に最も身近な存在である保健師・助産師に正確な情報や最新の知識を蓄積して日常的に相談にのれる力をつけてもらう為に、スーパーバイズも受けられるようにすべきです。

【質問4】
センターの運営形態は、市民がいつでも相談できるようにこども育成部内への常設とし、専門家と本市職員による『専門性の高い相談支援』を実現すべきではないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


(3)相談支援機能の在り方について

国がセンターに求める機能は3つあります。

1つ目は、充実した相談支援機能です。

先行してセンターを開設した神奈川県と横浜市は月2~3回平日のみ、相模原市は月1回平日のみ、川崎市では月1回土曜日のみで、少なすぎます。

本市には特定不妊治療・不育症治療の専門医療機関が存在しておらず、市外の専門医療機関を予約しても初診まで1カ月近く待たねばならない現状からも、センターはまず最初の相談先となることが予想されます。

【質問5】
したがって、本市は必要な方が求めるタイミングで相談できるように平日・土日も毎日相談を受けられる体制とすべきではないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


【質問6】
また、相談形態は面接・電話・メールなど多様な方法を可能とすべきではないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


(4)正しい情報の普及啓発の拡充と、当事者の声の必要性について

センターに求められる2つ目の機能は、専門家による不妊・不育の正しい情報やARTの実情などを周知する為に定期的に講演会などを開催することですが、これまで本市は年1回は実施してきました。

2017年度に実施した不妊に関するセミナー

2017年度に実施した不妊に関するセミナー


【質問7】
センターの開設にあたっては参加しやすさを向上させる為に、さらに回数を増やすなどの取り組みが必要ではないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


専門家に加えて、当事者のみなさまが必要としているのは『先輩当事者の声』です。

【質問8】
実際に治療を受けてこられた当事者の方々に、ご自身の体験をお話ししていただく機会も設けるべきではないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


(5)当事者会・交流会への支援機能の必要性について

センターに求められる3つ目の機能は、当事者会や交流会への支援です。

県内のセンターでは、当事者会などの開催は行なっておらず、専門医療機関から派生した民間団体などの紹介にとどまっています。

本市には専門医療機関も民間団体もありません。

【質問9】
そこでセンター開設にあたっては、当事者会の開催や治療経験者との交流の場も設けるべきではないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


2018年6月議会の一般質問に立つ藤野英明


ここからは僕が当事者の方々と出会ってきた中で必要だと考えている取り組みを提案します。

(6)治療を始める前から卒業を視野に入れられる相談支援、卒業を考えておられる人・卒業した人に寄り添える機能の必要性について

治療には様々な限界があり、妊娠・出産に至らずに卒業する方々も多いです。

年々治療を受けられる年齢が上がっていることから「ここまで頑張ったのだから今さらやめられない」という方や、治療の失敗からうつ状態になった方もおられます。

治療の長期化は治療費の高額化も意味しており、生活の破たんも起こっています。

夫婦の孤立が深まり離婚するケースも多々あります。

治療の卒業にまつわる現実に当事者はとても苦しんでいます。

本来こうした事態を防ぐ為に、治療を開始する前の段階から専門医療機関が、夫婦に対して漠然とでも

「治療はどのくらいの期間続けるか」

「妊娠しなかったらどうするか」

を考えられるカウンセリング的な支援をすべきですが、現状では、ほぼありません。

【質問10】
そこで、センター設置に際しては治療開始前から卒業も視野に入れた相談を行なう、卒業への葛藤に寄り添う、卒業後のケアも行なうなどの機能も
検討すべきではないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


(7)相談と同時に養子縁組・里親制度を周知する必要性について

センターには、相談と同時進行で養子縁組・里親の選択肢を考えられる体制を作るべきです。

治療の現場では、結果が出るまでどこまでも続けるか諦めるかの二者択一しかありません。

日本は不妊治療回数が世界一多い国ですが、養子縁組はほとんど普及していません。

アメリカや北欧では、こどもを持つ為の選択肢として不妊治療と同じくらい、養子縁組が一般的です。

日本には『生みの親』のもとで育つことができないこどもが約4万6000人もいます。

そこでこの現実をともに解決する為に、相談とともに養子縁組・里親制度について情報提供を行なうのです。

本市は『特別養子縁組成立数20組』の目標や、里親開拓と委託の推進を掲げていることから、先の予算議会の委員会質疑で児童相談所にはすでにこの提案を行ないましたが、改めて市全体の取り組みとして提案します。

日本は血縁にこだわる風土がありますが、民間の養子縁組仲介団体が調査した結果、『育て親』として待機している全員が実は不妊治療の経験者でした。

治療を通じて、自分たちの望みは『遺伝的つながりのある妊娠をすること』ではなく『こどもを育てること』『親になること』だと明確になる人も多いです。

しかし、長年の治療を卒業した後に初めて制度を知っても、例えば特別養子縁組などは年制制限にかかってしまうことがあります。

子育てには体力が必要ですし、こどもが成人するまでは働いていられる年齢である事が望ましいことから、特別養子縁組には児童相談所も民間団体も年齢制限を設けているのです。

里親登録をしても、こどもとすぐに出会えるとは限りません。

「治療を始める前に知っていれば」との後悔の声もお聞きしてきました。

【質問11】
そこでセンターには、相談と同時進行で養子縁組・里親制度について知って頂く機能を検討すべきではないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


(9)グリーフケア体制の構築について

流産と死産は世間に知られないだけで本当にたくさん起こっています。

研究によれば、妊娠歴のある女性のうち約4割が流産を経験しており、50人に1人が死産を経験していました。

家族や友人にも話せず、さらに周囲の無知からくる言動によって、妊婦も夫も孤立して苦しんでおり、グリーフケアを受けられる仕組みが必要です。

【質問12】
現在こども育成部の『親子支援相談事業』でわずかに死産の相談を聴いている実績がありますが、市のホームページなどには流産や死産の悲しみをお聴きしますと明記していません。

ぜひこれは今すぐに明記していただけないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


【質問13】
また、センターには、死産や流産を経験した方々と配偶者等がグリーフケアを受けられる機能を検討すべきではないでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)

3.LGBT関連施策数ランキングで全国自治体トップに本市が選ばれた結果を受けて

(1)市長の感想と今後の意気込みについて

LGBTなどいわゆる性的マイノリティに関する施策が全国で最も多い自治体は横須賀市であるとの調査結果が5月7日に発表されて、メディアで大きく報じられました。

2018年5月8日・朝日新聞デジタルより

2018年5月8日・朝日新聞デジタルより


2018年5月8日・神奈川新聞より

2018年5月8日・神奈川新聞より


この10年間、本市の性的な多様性を保障する取り組みを提案してきた者として僕は、市の歴代市担当者のみなさまに敬意を表するとともに、当事者のみなさまに心から感謝を申し上げたいと思います。

2018年6月議会の一般質問に立つ藤野英明


【質問14】
まず、この結果を受けてどうお感じになったか、上地市長の率直な感想をお聞かせ下さい。


(→市長の答弁へ)


歴代市長の中で最も人権意識が高く、多様性ある社会を実現することへの想いが強いのは上地市長だと僕は感じており、今後も本市はさらに前進していくのだと確信しています。

【質問15】
上地市長の、性的な多様性の保障に関する今後の意気込みを改めてお聞かせ下さい。


(→市長の答弁へ)


(2)市内の当事者のみなさまに本市の取り組みを周知する必要性について

これまで僕に協力をしてきて下さった当事者の方々は本市の先進的な取り組みを知っていたので、全国トップとの報道にも全く驚きませんでした。

しかし、報道を通じて初めて僕に連絡をくれた当事者の方々は「横須賀がこんなにがんばっていたとは知らなかった」と驚き、「どんな取り組みをしているのか教えてほしい」と尋ねられました。

確かに今まで本市はまず着実に取り組みを進めることを最優先して「取り組みを広く知ってもらう」という視点はとても弱かったと気づかされました。

素晴らしい取り組みをしていても、当事者のみなさまに知られていなければ実施していないのと同じです。

そこで街頭キャンペーンの実施を提案します。

1990年5月17日にWHOが精神疾患のリストから同性愛を外したことを記念して、毎年5月17日は『LGBT嫌悪に反対する国際デー』、日本では『多様な性にYESの日』として全国で街頭キャンペーンなどが行なわれています。

【質問16】
本市でも有志によって今年で4回目の街頭キャンペーンを行なったところですが、これを本市の主催として、広く市民を対象に、性的な多様性への理解を広げ、本市の取り組みを周知すべきではないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


(3)全国の当事者のみなさまに本市の取り組みを周知する必要性について

今回の報道を受けて、全国の当事者の方々や自治体関係者が本市の取り組みに注目しています。

広く全国に、本市をもっと知ってもらうべきです。

そこで『東京レインボープライド』(以下『TRP』と略)へのブース出展を提案します。

毎年ゴールデンウィークを『プライドウィーク』と名付けて都内で様々なイベントを開催しています。

『TRP』とはこの最後の2日間、代々木公園で開催される国内最大のプライドフェスティバルで、今年の来場者は15万人にのぼりました。

最終日のプライドパレードには7000人が参加しました。

『TRP』には毎年200近いブースが出展しており、当事者団体、NPO、企業、大使館に加えて、性的な多様性を保障する取り組みに先進的な国内の自治体もブースを出展しています。

「東京レインボープライド2018」に出展した大使館・自治体

「東京レインボープライド2018」に出展した大使館・自治体


今年は国立市と渋谷区が出展しました。

全国から訪れる15万人もの方々に取り組みを知ってもらえる重要な機会です。

【質問17】
そこで、本市も『TRP』にブースを出展し、本市の取り組みや魅力を全国に対して知ってもらう良い機会とすべきではないでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)

4.同性カップル等パートナーが現在も利用できる制度の存在とその周知の必要性について

本市では今年度から『人権施策推進会議』において同性カップル等のパートナーシップ制度の導入について議論をスタートします。

しかし仮に本市が制度を導入したとしても、あくまでも自治体が同性カップル等の存在を公的に認めただけのもので同性婚ではありません。

つまり、法的な効果は何もありません。

国が同性婚を定めるまでは、今後も法的な婚姻関係にある男女の夫婦と比べて
同性カップル等のパートナーへの差別的な扱いと不利益が続くことになります。

これまでも本市は、同性カップルの方々への実質的な不利益を無くす取り組みを続けてきました。

そこで今回の質問では、既存の制度を活用することで共同生活を営む上での不利益を解消できる仕組みを確認し、その周知を求めます。

(1)同性カップル等の同一世帯の住民票の作成について

婚姻届けを出した男女は、一般的に、同一世帯の住民票に入っています。

一方、僕の知人もそうなのですが、ほとんどの同性カップルは何年間も同じ家に暮らし生計を同じにしているのですが、それぞれが別々の住民票を作っています。

「法的な婚姻関係に無いから同一世帯の住民票を作れない」

と誤解しておられるのです。

けれども、同一世帯の住民票を作成する前提は「生計が同一か否か」ということしかありません。

ですから、婚姻届けを出していない『事実婚の男女』も未婚の夫または妻の続柄欄を使用して同一世帯の住民票を作ることができます。

そこで伺います。

【質問18】
生計が同一の同性カップル等パートナーの一方を世帯主として、もう一方を同居人とする続柄欄のある同一世帯の住民票を作成できるはずですが、いかがでしょうか。


(→市長の答弁へ)


(2)同性カップル等の国民健康保険への加入について

国民健康保険についても伺います。

【質問19】
同一世帯の住民票登録をすれば、同性カップル等のパートナーは当然、同一世帯者として国民健康保険に加入できるはずですが、いかがでしょうか。


(→市長の答弁へ)


これを知らない同性カップル等のパートナーは保険料の支払いで不利益を受けています。

国民健康保険は世帯ごとの収入をもとに保険料を算定しますので、同性カップル等が別々の単身世帯として支払う場合、基礎賦課額、後期高齢者支援金等賦課額、さらに40歳以上であれば介護納付金分、この全てを2世帯分払わねばなりません。

【質問20】
2人が別々の単身世帯として支払う場合と同一の世帯として支払う場合とでは、年額どれだけ保険料に差が出るのでしょうか。


(→市長の答弁へ)


(3)同性カップル等の生活保護の受給について

僕が性的な多様性の保障に深く関わり始めたのは、当事者の方々に自殺、自殺未遂、自傷行為が大変多いことを知ったからでした。

中には同性カップルの双方が精神疾患の為に働けず、十分に食事をとれていない方もいらっしゃいました。

そこで、最後のセーフティーネットである生活保護について確認します。

生活保護法第10条において、保護は『世帯』を単位としてその要否及び程度を定めるものとすると定めています。

1961年4月1日厚生事務次官通知に基づく行政解釈でも

「同一の住居に居住し、生計を一にしている者は、原則として、同一世帯員として認定すること」

と明確にしています。

これは『世帯単位の原則』と呼ばれるもので、血縁関係や婚姻関係に無くても、実態として世帯が同じであれば、いわゆる事実婚の場合も要否判定・支給がなされてきました。

【質問21】
したがって、共に暮らし生計を一にしている同性カップル等のパートナーは同一世帯員として生活保護の要否判定・支給がなされるはずですが、いかがでしょうか。


(→市長の答弁へ)


(4)現在も同性カップル等が利用できる制度だと周知する必要性について

あえて確認の質問をしましたが、この3つはパートナーシップ制度が無い現在も同一世帯と認定されれば当然利用できる制度です。

けれども、この事実が当事者のみなさまには全く知られていません。

僕が同性カップルの方々にこれらをお伝えしたところ、みな驚き、ぜひ同一住民票を作りたいとおっしゃいました。

【質問22】
現実に不利益を受けている当事者の方々に対して、こうした制度が利用できることを周知すべきではないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


(5)同性カップルも里親になれることをホームページなどに明記する必要性について

昨年9月議会における市長との質疑を通して、本市は同性カップルも里親になれる旨の答弁がありました。

けれども、やはり広く市民に広報されなければ、申請にはつながりません。

今年3月の埼玉県議会では、県知事がホームページへの明記を約束し、現在、埼玉県のホームページでは里親制度Q&Aのコーナーで「単身者や同性カップルでも里親になれますか」というQ&Aできちんと明記されています。

埼玉県ホームページ「里親制度Q&A」より

埼玉県ホームページ「里親制度Q&A」より


たかがQ&Aと思われるかもしれませんが、同性カップルが里親になれると明確に広報されたことは里親になりたい同性カップルにとっては大きな朗報です。

本市のホームページの『里親になるには』のコーナーがありますが、最低限度の4項目しか示されていません。

横須賀市ホームページより

横須賀市ホームページより


何度読んでもこれだけでは僕自身も自分が里親になれるのか全く分かりませんでした。

【質問23】
そこで、本市ホームページも埼玉県のQ&Aのように里親申請を迷っておられる方々が読んで「これならば自分も里親になれるかも」と参考にできるように、分かりやすく充実した内容に改善していただけないでしょうか。


(→市長の答弁へ)


【質問24】
その際には、同性カップルも対象だと分かるように明記していただきたいのですが、いかがでしょうか。

お答え下さい。


(→市長の答弁へ)


以上で一問目を終わります。

再質問は一問一答形式で行ないます。



上地克明市長の答弁

【答弁1】
まず、日本語での119番通報が困難な外国の方に多言語で24時間対応できる『三者間同時通訳システム』を導入する必要性についてです。

ご提案の119番通報の『三者間同時通訳システム』につきましては、来年度の導入を目指して、すでに三浦市と葉山町と検討を始めています。

外国人の方々からの119番通報に適切に対応できるよう、消防指令システムの向上を図ってまいります。


【答弁2】
次に、すでに本市は不妊症だけではなく不育症の相談も受けてきたので、当然センターにおいても不育症の相談を受けることについてです。

不育症につきましては従来より医療費の公費助成や相談事業を実施してきましたので、センター開設後も引き続き継続する予定です。


【答弁3】
次に、不育症の相談も受けることが明確に分かるように、名称は『不妊・不育専門相談センター』とすることについてです。

『不妊専門相談センター』という名称は国庫補助事業としてつけられている事業名ですので、設置する際にはご提案も含めてふさわしいセンターを検討したいと考えます。


【答弁4】
次に、センターの運営形態は外部委託ではなく、市民がいつでも相談できるようにこども育成部内への常設とし、専門家の招聘と本市職員による専門性の高い相談支援を推進することについてです。

『不妊専門相談センター』での実施業務は、現在実施している相談業務や講演会などを整理してこども育成部内で行なうことを想定していて、専門家の力も借りながら専門性の高い相談支援を実現するよう努めてまいります。


【答弁5】
次に、本市には特定不妊治療・不育症治療の専門医療機関が無い為、本市のセンターは平日・土日も毎日相談を受けられる体制とすることについてです。

センターはこども育成部内に開設しますので、平日は毎日相談できる体制とする予定です。

土日の相談は専門医の確保が難しいこともあり、現在実施している相談事業でも対応ができていない状況ですので、講演会やセミナーなどを休日に行ない、その中で個別相談の時間を設けるなどして、対応をぜひ工夫をしていきたいというふうに考えます。


【答弁6】
次に、面接・電話・メールなど多様な相談形態を可能とすることについてです。

現在も市のホームページやパンフレットを見て、電話やメールで相談される方への対応は行なっていますが、今後も不妊専門相談センター専用ダイヤルの設置などより相談しやすい体制を検討してまいりたいと思います。


【答弁7】
次に、センターの開設に際して、講演会などへの参加しやすさを向上させる為に開催回数を増やすなどの取り組みについてです。

現在、不妊・不育をテーマとした講演会以外にも妊娠をテーマとしたセミナー等を実施しています。

これらの様々な講演会やセミナーを活用して、不妊・不育の情報の普及啓発を幅広く行なえるよう検討していきたいと思います。


【答弁8】
次に、専門家の講演だけではなく、実際に治療を受けてこられた当事者の方々に自らの体験をお話ししていただく機会も設けることについてです。

不妊症治療は正しい情報に基づいて選択した治療を安心して受けられることが大切ですので、専門医だけではなく当事者の方のお話を聞くことは大変有効なのではないかと認識しています。

今後、関係団体等とも連携して実現に向け、ぜひ検討していきたいと思います。


【答弁9】
次に、本市には専門医療機関も民間団体も存在しない為、センター開設に際して、当事者会の開催や治療経験者との交流の場も設けることについてです。

不妊症や不育症治療は、身体・精神的にもまた経済的にも負担が大きい為にサポートの一環として当事者の方や治療経験者の方達が交流できる場を持つことは大切だと理解をしています。

今後、当事者の方のニーズや関係団体での実施状況なども確認しながら、実施について検討していきたいと考えます。


【答弁10】
次に、センター設置に際しては、治療開始前から卒業も視野に入れた相談支援と卒業を考えている人の葛藤への寄り添い、さらに卒業後のケア等を行なう機能も検討することについてです。

議員おっしゃる通り、不妊治療の卒業にまつわる現実は心身ともに負担が大きいと推察しています。

現在『親子支援相談事業』において、子育てに悩む方へのカウンセリングやメンタルヘルス相談を実施していますので、本事業の対象を拡大をして、卒業も含めて当事者の方の心の支えになれるようなカウンセリング等を実施ができるか検討してまいりたいと考えております。


【答弁11】
次に、センターには相談と同時進行で養子縁組・里親制度について知っていただく機会を検討することについてです。

この件なんですが、非常にセンシティブな問題だっていうふうに、実は、ちょっと議員とは考え方が私違いまして。。。

ですから情報の提供の方法やタイミングによっては当事者の方を傷つけてしまうのではないかという恐れもありますので、案内を行なうことの是非も含めて、例えばマンツーマンでお知らせをするとかっていうことを慎重に考えていかなければならない事項なのではないかと考えておりますので、全員にお知らせすることは今のところは考えるべきではないというふうに考えてます。


【答弁12】
次に、こども育成部の『親子支援相談事業』で死産の相談を受けている実績があるが、市のホームページなどに流産や死産の相談をお聞きするとの記述が無いので今すぐ明記することについてです。

議員おっしゃる通り、流産や死産を経験されたことの悲しみや苦しみっていうのは計り知れません。

ホームページの記載につきましては現在改善に向けて作業を行なっておりますので、流産や死産の方へのおしらせについてもあわせて検討してまいります。


【答弁13】
次に、センターに死産や流産を経験した方々と配偶者等がグリーフケアを受けられる機能を検討することについてです。

死産や流産へのグリーフケアにつきましては、現在、国が思春期から更年期に至る女性を対象とした身体的・精神的悩みに対して相談指導を行なう『女性健康支援センター』の設置を進めておりまして、本市としても将来的には設置を進めていきたいと考えていますので、その中でグリーフケアを含めた包括的な支援体制を検討していきたいと考えています。


【答弁14】
次に、LGBT関連施策数ランキングで全国自治体トップに本市が選ばれた結果の感想についてです。

今回のアンケートで全国1位と評価されたことは大変嬉しく思ってます。

私は誰もひとりにさせないまちを目指しています。

誰もひとりにさせないまちの前提は差別の無いまちです。

この結果も藤野議員の力によることも大きいと非常に考えています。

感謝を申し上げたいと思います。

引き続き、性的マイノリティをはじめ様々な施策にこの考えを持って取り組んで参りたいと思います。


【答弁15】
次に、性的な多様性の保障に関する今後の意気込みについてです。

今回のアンケートでは本市の性的マイノリティ関連の施策数で評価をいただきました。

今後は研修会等への参加者の増加や様々な事業の充実に努めることで、施策の中身でも評価されるようにしたいと考えております。


【答弁16】
次に、『多様な性にYESの日』の街頭キャンペーンを本市の主催とすることについてです。

街頭キャンペーンは当事者の方が主体的に行なうことがより共感を得られると考えます。

多様な性については多くの人に理解をしていただくことは大変重要なことではないかと考えます。

市としても毎年度市内各所で行なっている性的マイノリティ啓発のパネル展示を来年の5月17日に合わせて開催するなど協力をしたいと考えております。


【答弁17】
次に、本市も『東京レインボープライド』にブースを出展することについてです。

これもなんですが、ちょっと違うのは、本市の取り組みを市内の当事者あるいは市民の方々に周知をしてもらうということが重要であると考えてますので、今のところ出展は横須賀市はこうやっているよというようなことの出展は考えていません。


【答弁18】
次に、同性カップル等の同一世帯の住民票の作成についてです。

同性カップル等も生計が同一であれば同一世帯の住民票を作成ができます。

住民基本台帳法においては個人を単位とする住民票を世帯ごとに編成しなければならないとされています。

また同法において、世帯とは居住と生計を共にする社会生活上の単位とされており、世帯を構成する者の男女までは問われていません。


【答弁19】
次に、同一世帯の住民登録をすれば同性カップル等のパートナーは同一世帯者として国民健康保険に加入できるかについてです。

おっしゃる通り、国民健康保険への加入は住民票上の世帯を単位としていますので、同一世帯の住民票登録をされている方々は同一世帯の国民健康保険被保険者となります。


【答弁20】
次に、2人が別々の単身世帯として支払う場合と同一の世帯として支払う場合とでは年額どれだけ国民健康保険料に差が出るかについてです。

2人が同一世帯として支払う方が平成30年度で最大年額4万9450円安くなります。


【答弁21】
次に同性カップル等の生活保護の受給についてです。

おっしゃる通り、生活保護の判定は同性カップル等も含めて同一世帯員として保護が決定されております。


【答弁22】
次に、不利益を受けている当事者の方々にこうした制度が利用できるかどうかを周知することについてです。

性的マイノリティに関する情報は、人権・男女共同参画課のホームページにまとめています。

ご指摘があったこれらの制度の周知は同課のホームページに掲載したいと考えています。


【答弁23】
次に、本市ホームページも埼玉県のQ&Aのように里親申請を迷っている方々にとって分かりやすく充実した内容に改善することについてですが、ご指摘いただきました通り、市民にとってより分かりやすい内容するように検討したいと思います。

またホームページ以外にも、パンフレットや広報よこすかでも周知を行なっておりますので、これらもわかりやすい内容になるように検討したいと思います。


【答弁24】
次に、改善にあたっては同性カップルも対象だと分かるように明記することについてですが、同性カップルについても里親の対象となりますので、ご提案いただいた通り、ホームページの内容を改善する際に明記してまいります。

以上です。



フジノの再質問

市長、ご答弁ありがとうございました。

ほとんどの質問において、提案というか、質問の想いを汲んでいただいて誠にありがとうございます。

一柳元議員から「(一般質問の答弁を聴いた際に行政側に対して)感謝をするな」と言われているのですが(笑)

やはり今までの歴代の市長と比べると、あまりにもご理解いただけるので、これはもう率直な気持ちで、二元代表制という意味は抜きにして、まずは率直に感謝の気持ちを申し上げたいと思います。

多様性を大切にする。

これはものすごく大切なことだと思います。

その中で、今回まず最初に、外国人市民の方々・外国人観光客のみなさまの横須賀を訪れる方々が確実に増えていく状況の中で、『三者間同時通訳システム』をぜひ導入して頂きたいという質問をまずいたしました。

すでに来年度の導入に向けて動いていただけているということで、これは2020年(東京オリンピック・パラリンピック)にも間に合いますし、その前に来年度ですから、まずラグビーワールドカップ開催にも間に合うと思います。

大変重要なことだと思います。

また、津久井浜のウインドサーフィンワールドカップもこれからまだまだ継続していくと思いますので、これが導入されることで多くの方が119番通報にスムーズにつながることができるのではないかという風に大変感謝をしております。

フジノの再質問

不妊・不育関係のことについて、数点、確認の為に質問をしたいと思います。

センターそのものについて今回あえてお聞きすることを通じて、不妊・不育について市民の方々に認識を新たにしてほしいという想いで上地市長にに質問させていただきました。

そこで改めて数点意見交換をする中で、そうした想いが市民のみなさまにも広がるといいなということで質問させて頂きます。

1つ、ご報告させてください。

厚生労働省の人口動態統計、最新のものが6月1日に公表されました。

その際、出生数が統計開始以来、過去最小ということが大きく報じられて、出生率も1.43と2年連続低下したことが大きく報道されました。

けれども、僕が注目をしたのは別のデータでして、3年連続で第一子を出産した時の女性の年齢は30.7歳。

もう晩産化は定着している。

そう受け止めています。

当然ながら、初産の年齢が高くなれば、出産のリスクも高くなってまいります。

質問で取り上げたような事実、流産をしている方の割合、死産をされている方の割合も申し上げましたが、やはりまずこれはマイノリティではなくて、初産年齢の上昇というのはもはや長期的なトレンドになっているということを踏まえなければ、「こどもを持ちたい」という願いに寄り添うことはできないと僕は考えているんですが、市長の考えをまずを聞かせて下さい。



市長の答弁

全くおっしゃるとおりです。

世の中は変わりつつあります。

私のせがれのことを言うわけではありませんが、やっぱり30代で、これは時の流れなのか、というふうに思ってます。

その為に今言ったことというのは非常に大切なことになると思います。

これは神のみぞ知ることかも分かりませんが、ぜひその辺は前向きに進めていかねばならない、行政としてやらなければいけないことだと思っています。



フジノの再質問

ありがとうございます。

続いて、生殖補助医療、これももはやマイノリティではないんだということを想いを共有できたらなと思っています。

これも1つ報告させて下さい。

先日アメリカのチームがまとめた研究結果があります。

ちょっと息が長い話なのですが、2100年の時点では、生殖補助医療によって産まれた本人やその子孫は世界の人口の3.5%にあたる3億9400万人にのぼる可能性が高い。

現在世界において年間40万人が生殖補助医療によって生まれていると推計されています。

1問目では2013年に生まれたこどもの24人に1人が生殖補助医療によって生まれていると申し上げたんですが、これは実は少ない数字です。

生殖補助医療のうち、体外受精などのより高度な医療によって行なわれたものは実施医療機関が日本産科婦人科学会に全ての症例を出産まで追跡して報告していなければならないことから、そのデータだけが報告されているんですね。

例えば、共済病院が行なっているような一般的な不妊治療、人工授精などは一切カウントされていない訳です。

ですから「24人に1人が生殖補助医療によって生まれた」というのは決して正確なものでなくて、本当はもっともっと大きい。多くの方々が生まれている。

つまり、もはやマイノリティではないんですね。

この事実をぜひ市民のみなさんに知っていただく。正確な知識を社会に普及させていく。

このことによって不妊に悩んでおられるカップルも救われていくし、また周りが悪気なく言っている言動によって傷つくこともないというふうに考えています。

決して生殖補助医療というのはもうマイノリティの技術ではないんだ。その治療を受けている方はマイノリティじゃないんだ、ということについて、市長の考えをお聞かせ下さい。



上地市長の答弁

古い時は、昔は、そうではない。つまり子どもは自然に授かるものだという固定観念で生きてきたし、かつて日本社会というのはそのように運営されてきたことは事実です。

ただ、時代が変わり、多様化を受け入れるというよりも、むしろそれは自然の流れなのではないかというふうに個人的には思っています。
 
その場合は、これは我々がこの社会を克服していく為には、これは当然のことであるというふうに考えています。

その辺の意味では一緒、同じことだと。

そこに固定観念はありませんし、性的な多様化と同じように生まれてくることに関しては、どんどん様々なことをやっていかなければならないというふうには理解しています。



フジノの再質問

市長、ありがとうございます。
 
まず基本的な考え方について、もう1つ確認をさせて下さい。
 
妊娠イコール健やかな赤ちゃんが必ず生まれる、これももはや固定観念であって、決してそれは事実ではない。

残念ながら必ずしも健康に生まれる訳ではない、そういうふうに僕は考えています。それはデータに基づいて考えています。
 
そのような中で、具体的な取り組みとして1つ提案をさせて下さい。
 
母子健康手帳、見本をじっくり読んでみたのですが、残念ながらそこには幸せな赤ちゃん、幸せな妊娠しか描かれていなくて、残念ながら生まれない可能性があるということについては、決して言及がない。

これはやはり一言でも触れるべきではないか。

全ての赤ちゃんが必ずしも健康に生まれる訳では無いということ、もちろん表現なども考えねばなりませんが、そういったことも含めて記載していく必要があるのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。



上地市長の答弁

これはすごく難しい問題で、宗教だとか神だとかの世界に入っていくと思うのです、またどこかに行ってしまうのだけれども、それをどうやって社会が受け入れるかという問題を、今我々に突きつけられていると思うのです。

それをどうやって表現をし、先ほどではありませんけれども、どうやってみんなで抱え込んでいく社会をつくっていくかという試練のうちの1つだと思っています。
 
ですから、マイノリティーであるかないか、先ほどの問題も含めて、今おっしゃったようにそう不幸にして、不幸という言い方がいけないのかもしれません、わからない、私も今でもよくわからないのだけれども、そのように生まれた方たちだとか、そうでない人たちも含めて人類というか、人間は社会を形成していかなければいけないということは、よく理解しているつもりなので、その辺の認識は多分一緒だと思います。

誰にでも寄り添わなければいけないし、誰も一人にさせないまちというのは、私が目指している世界です。



フジノの再質問

ありがとうございます。
 
僕は教育福祉常任委員会に所属をしておりますので、今の母子健康手帳について、それから、プレママ・プレパパ教室のタイトルを見ると、やはり妊娠のリスクの話とか語られていないということについては、委員会などでまた詳しく質疑を重ねていきたいと思います。
 
市長とは少し大きなお話についてしたいと思います。
 
もう1点やはり報告したい研究結果があります。

これは非常にセンシティブなので、2つの質問をします。
 
まず1つ目は、早期の専門的な治療が必要であることを啓発する必要性を感じています。

慎重に物言いをしなければならないのは承知しているのですが、あえて1問目は素のまま申し上げます。
 
5月12日の日本産科婦人科学会で発表されたのですが、日本医科大の研究チームが不妊治療によって妊娠をした22万件を超えるケースを分析しました。

その結果、不妊治療をする時の女性の年齢が1歳上がるごとに、流産のリスクが15%も高まることがわかりました。

この結果から我々が考えねばならないことは、不妊治療はやはり偏見があったり、費用が高くなったり、我がまちのように身近に専門医療機関が存在しないことから、受診をやはりためらってしまう、治療になかなか乗り出せないということがある。

でも、やはり年齢が上がることによって、流産のリスクも上がることを考えれば、やはり行政としても早目の治療を受けられることをお勧めすべきではないかと、啓発すべきではないかと考えますが、この点についてはどうお考えでしょうか。



上地市長の答弁

それは同感です。



フジノの再質問

ありがとうございます。
 
慎重に物言いをしなければならないと言ったのは、次のこの質問をお聞きしなければならないからです。
 
我々は行政なので、困っている人はお助けしたい。

ですから、治療を求めている人には早期にぜひ治療をしていただきたいというふうに行政は啓発をすべきだと思っています。
 
一方で、リプロダクティブ・ヘルス、リプロダクティブ・ライツの観点から行けば、子どもを持つ・持たない、いつ持つ・持たないというのも、これは基本的には全て女性が御自身が決める権利であって、行政や政府が子どもを持てとか、何人持てというような発言というのはかたく慎むべきだというふうに考えています。

この点についても、お考えが同じかどうか。

少子社会の中で妊娠・出産が社会的圧力として女性に妊娠・出産を強いるような雰囲気があるように感じるのですが、本市はそうではないということを僕は考えているのですが、市長はどうお考えか、お聞かせ下さい。



上地市長の答弁

それも同じだと思います。それは自由ですから、個人の。



フジノの再質問

ありがとうございます。
 
また少し各論について伺いたいと思います。

グリーフケアの取り組みの必要性についてです。
 
なかなか国の取り組みが地域までおりてこないという状況があります。

市長御自身にお聞きするのは酷かもしれないのですが、市立2病院では流産・死産に対して、グリーフケアというのは行われているのでしょうか。

また、医師・助産師・看護師らは研修の機会やマニュアルなどは持っているのでしょうか。お聞かせ下さい。



健康部長の答弁

今の御質問にお答えします。
 
出産については、基本的にはうわまち病院が担当しております。

市民病院のほうは昨年9月から1人の医師が入りましたけれども、基本的にはうわまち病院でやっておりまして、まずは専門のそういう医師がいるかというと、おりません。

ですので、今現在の出産を担当している医師、それからあと看護師がまず御相談に乗るということをしております。
 
それから、それでもまだなおかつ精神的な負担が大きいというふうに見受けられる方については、専門の精神科のほうの医師を御紹介して、御相談に乗るというような対応を今はしております。



フジノの再質問

ありがとうございます。

この点については、また委員会で詳しくお聞きしたいと思います。
 
今は市立2病院について伺ったのですが、本市が既に保健師の皆さん、助産師の皆さん、いろいろな取り組みをして下さっているのです。

ただ、もう少しアプローチをしていただけないかというふうな思いがあります。
 
例えば、なぜこれを本会議で質問するかということなのですが、実は委員会で質疑をしたことがあるのです。

グリーフケアの必要性を委員会で問うた際に、答弁の中で

今、産後うつの対策の観点から『産婦健診』というものをスタートしています。産んだ後に健診を受ける、これは死産の方でも『産婦健診』は当然受けることができますので、チケットが送られてくる。

けれども、答弁では産婦ケアでうつのサポートができますというふうにおっしゃったのですが、死産に関しては、僕は「それは違う」というふうに思っています。

委員会の後、やはり当事者の方にお聞きしたのですが、亡くなった赤ちゃんを死産をした病院に健診に行く、それ自体がそもそも嫌で、産婦健診には行きません。

これは御答弁にあった「『産婦健診』でグリーフケアがスタートできる」ということとは相入れないというふうに思うのです。
 
そこで改めて行政として、グリーフケアの取り組みをセンターに今回求めさせていただきました。

そしてセンターができるまでの1年度の間は、できる限り保健師の方々、助産師の方々、本市職員の皆さん、大変有能な方、多くおられますから、妊娠が中断してしまった当事者の方にもっと寄り添える機会をふやしていただけないかというふうに思うのですが、いかがでしょうか。



上地市長の答弁

そこまで申し訳ない。

思いが、心が至らなかったので、少し考えさせていただけますか。



フジノの再質問

それから、親子支援相談事業の中で死産の相談を受けていただいている訳ですが、配偶者である夫のグリーフケアというのは存在しないのです。

大変残念なことなのですが、夫は産婦健診もありませんし、働いていく中でその悲しみを率直に吐露する機会も無い。

そこで本市でやはり男性も相談を受けられる窓口を、あるいは電話を明示していただけないかというふうに思うのですが、いかがでしょうか。



上地市長の答弁

ごめんなさい、そこも思いやあれが至っていないので、これから少し考えさせていただいて、いろいろ部内で検討したいと思います。



フジノの再質問

続いて、不妊相談と同時に養子縁組・里親制度について知っていただく機会を検討すべきではないかということについて、再度御質問をします。

大変センシティブな問題であります。

市長が御答弁されたとおりだと思います。

不妊の相談をしに来られた、つまり血縁の子どもが欲しいと望んでこられた方に、では、このパンフレットをお渡しするのか。

「それはあんまりだ」という声が聞こえてくるかもしれません。

ですから、大変センシティブだと思います。
 
一方で、不妊治療を卒業した方々からは

「もっと早く教えてほしかった」

という声も聞いているのは事実です。

僕は「今日、今、結論を出して」とは申し上げません。

児童相談所にもあえて1回質問を投げたのですが、センシティブなことなので検討させて下さいということに対して、僕もそれで良いというふうに思いました。
 
今回あえて質問をしたのは、やはり全市的な問題としたいというふうな考えからです。

ぜひ全市的この問題についてはお考えいただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。



上地市長の答弁

了解しました。



フジノの再質問

それから、市長の御答弁の中で、『女性健康支援センター』という単語が出てきたと思います。

グリーフケアを受けられる体制をぜひ検討してほしい、ということに対してお答えいただいた御答弁です。

僕はこれには大変賛成です。

名称から女性だけの健康支援センターというふうに受けとめられがちですが、この『女性健康支援センター』を設けている自治体、全国にいろいろあります。

本市がこれを持てたならば、包括的に女性と名前が先頭についていますが、流産・死産の話、グリーフケアのお話、とても大切なのに全体で見ると人数が少ないので、こども育成部の中でちょこちょこと聞いておしまいというのではなくて、やはり『女性健康支援センター』があって、その中でドクターがもし常にいてくだされば、グリーフケアもお聞きするし、不妊・不育の相談もお聞きする市というふうな形で大変重要だと思います。

ただ、初めて出てきた言葉ですので、これがどのような形で検討されているのか、例えば『不妊専門相談センター』は2019年のスタートを目指していますが、『女性健康支援センター』の構想というのは、どのようなスケジュール感というか、イメージでお考えなのか、お聞かせいただければと思います。



こども育成部長の答弁

『不妊専門相談センター』については、できれば前年度、それから、続けて女性健康支援センターについてはその翌年、平成で申し上げますと32年度に、できれば私どもはつくりたいというふうに考えておるところでございます。



フジノの再質問

圧倒的なスピード感に、少し圧倒されているというのが率直なところです。
 
まず来年度『不妊専門相談センター』を立ち上げて、さらに、それも多分包含する形でかと思うのですが、『女性健康支援センター』に乗り出していただけるということで、素晴らしい取り組みだというふうに思います。ありがとうございます。
 
それから、LGBT関連施策全国自治体トップについての御感想をいただきました。

市長と感想は全く同じで、

「数で褒めるなよ。うちのまちは結構いいことやっているぜ、中身で判断してくれよ」

というのが僕の聞いた時の感想でした。

受賞というか、初めて聞いた時に、本市で一番最初に理解してくださった方なので永妻副市長にお電話したところ、

「いや、藤野議員、こんなものではないですよ、横須賀は」

と。

上地イズムがまさに浸透している訳ですが、

「まだまだこれからやっていかなければいけないことたくさんあるのですよ」

というのが一言目のお返事だったのです。

これが横須賀なのだ、というふうに僕はすごく思いました。
 
市長の御答弁も

「数ではなくて、中身で評価されるようにこれからはやっていきたい」

というふうにおっしゃっていただきました。

それから、街頭キャンペーンについては、

「当事者の主体性を大切にしたいので、パネル展示などの側面支援を行なっていく」

ということでした。

が、1点お伺いしたいのは、何故あえて市が主催にしてほしいかと思ったか、それについて申し上げて質問にしたいと思います。
 
街頭キャンペーンに僕自身も参加して見ているのですが、そうすると、有形無形の差別、偏見、言葉を投げかけられる。

街頭において当事者の方々が受けている不快な感覚を僕も体験ができた。

視線だけならまだしも、バカにするような笑いや大変卑劣な言葉を投げかけられることがしばしばありました、この4年間。

それを市の職員にも実は体験してほしいという思いがあったというのが率直な思いです。
 
市が主催をしなくても結構ですが、当事者が主催した場合、市の職員の皆さんにもぜひ来ていただきたいというふうに思うのですが、いかがでしょうか。

街頭キャンペーンに参加していただきたいと思うのです。



市長の答弁

社会というのは様々な偏見とか差別からの克服をしていくとかいうか、そういう歴史なので、そのうちの1つであろう。いずれそれが全然不快に思わない社会が来るだろうと思うというふうに思っています。

その為には、今みたいなことが必要であるならば、ぜひ参加をしていきたいというふうに思います。



フジノの再質問

最後に、既存制度を活用した同性カップル等の不利益解消について、2点伺います。

同一世帯住民票のお話についてです。
 
続柄には世帯主と同居人ということもありますが、もう1つ、世帯主と縁故者という言葉があるのです。

もしあれでしたら市民部長に御答弁いただけたらと思うのですが、同居人という単語よりは縁故者の方がより関係性が強いというふうに我々は感じるのです。

このどちらかにするかの基準というのは、実は、まちによって様々とのことです。

本市の場合は、全く同じ質問と同じ条件で生計が同一の同性カップル等が、仮に「縁故者と世帯主という形で同一住民票を作りたい」と言ってきた場合に、本市はどのような対応になるのかお聞かせ下さい。



市民部長の答弁

縁故者とは、親族で世帯主との続柄を具体的に記載することが困難な者で、事実上の養子等があるというふうに認識しています。

そういった血縁関係であることが前提であるというふうな認識でおります。



市長の答弁

そういうようになっていますので、同居人でしかない。

縁故者というのは血族でなければ、というふうになっているという前提ですから、今のところ本市においては同居人という続柄でしかない、というふうに思います。



フジノの再質問

ありがとうございます。
今回市長が広報もしていただけるということで、ホームページに掲載がされることになります。

これからの申請数と受理件数をぜひ把握するようにしていただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。



市長の答弁

そのように努めてまいりたいと思います。



フジノの再質問

申請ができるということが知られて、窓口に行きたいという同性カップルとパートナーが行った時に、窓口サービス課の皆さん、しっかりしておられますが、それでも御本人たちは不安を感じています。

差別的な対応が絶対窓口で行なわれることがないように、改めて1度周知していただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。



市長の答弁

そのように周知します。



フジノの再質問

ありがとうございます。
 
最後に、生活保護制度に関連して、『就労自立給付金』という制度があります。

これは一定程度収入があった場合、プールをしておいて、生活保護を脱却した時にそれを使えるよというものなのですけれども、単身だと10万円が上限、10万円まで貯められる。

多人数世帯だと15万円というふうに差があるのです。

これも同一世帯の場合と多人数世帯では上限が異なってきますので、これも同一世帯の扱いになれるのだよということを確認したいのですが、いかがでしょうか。



福祉部長の答弁

今現在断言できませんけれども、住民票が同一であれば大丈夫だと思います。



フジノの再質問

以上で質問を終わりますが、用意していた再質問が不要になるぐらいに前向きな御答弁の連続で、大変感謝をしております。

これからも横須賀が前に前に進んでいき、そして、横須賀再興の為に『多文化共生のまち』となるように強く願い、そして、政治・行政と一緒になって横須賀を前に進めていかれたらいいと思っておりますので、これからもどうぞ御協力をよろしくお願いいたします。

ありがとうございました。



後日談

フジノの質問が翌日の神奈川新聞に報じられました。



来年度に開設予定の「不妊専門相談センター」の在り方を通じて不妊症・不育症・治療からの卒業・養子縁組と里親制度の周知・流産と死産・グリーフケアについて提案します/市長に行なう質問の発言通告書を紹介します(その2)

前の記事から続いています)

一般質問2つ目の質問は「不妊症」「不育症」「流産」「死産」「グリーフケア」「治療からの卒業」「養子縁組・里親制度の周知」です

1つ前のブログ記事に続いて、フジノが6月議会で市長に対して行なう一般質問について紹介します。

発言通告書に記した2問目は、来年度(2019年度)に開設予定の『不妊専門相談センター』の在り方に関してです。

そして、センターの在り方を通じて、フジノがこれまで問題意識を感じてきたテーマ(たくさんの流産・死産とグリーフケアの必要性、不妊・不育症治療からの卒業支援とケアの必要性、養子縁組・里親制度の周知の必要性)について提案を行ないます。

2.来年度開設予定の不妊専門相談センターの在り方について

我が国では6組に1組が不妊カップルで、こどもの24人に1人が生殖補助医療(以下、ART)によって生まれている。

不妊・不育は国民全体のテーマだが、専門的な相談支援が極めて不足している。

本市は、新たに『不妊専門相談センター』の2019年度開設を目指して検討をスタートした。

センターは重要な役割を果たす存在となり得るため、その在り方について問う。

(1)機能と名称について

ア.すでに本市は不妊症だけでなく不育症の相談も受けてきたので、当然センターにおいても不育症の相談も受けるべきではないか。

イ.不育症の相談も受けることが明確にわかるように、名称は『不妊・不育専門相談センター』とすべきではないか。




(2)運営形態について

ア.センターの運営形態は外部委託ではなく、市民がいつでも相談できるように、こども育成部内への常設とし、専門家の招聘と本市職員による『専門性の高い相談支援』を実現すべきではないか。




(3) 相談支援機能のあり方について

国がセンターに求める機能は3つあるが、1つ目は、充実した相談支援機能だ。先行して開設した県内の4センターは相談日が極めて少なく不十分だ。

ア.本市には特定不妊治療・不育症治療の専門医療機関がないため、本市のセンターは平日・土日も毎日相談を受けられる体制とすべきではないか。

イ.面接・電話・メールなど多様な相談形態を可能とすべきではないか。




(4)正しい情報の普及啓発の拡充と当事者の声の必要性について

センターに求められる2つ目の機能は、専門家による不妊・不育、ART等の正しい情報の普及啓発のために定期的に講演会などを開催することだ。

本市はこれまで年1回のペースで実施してきた。

ア.センターの開設に際して、参加しやすさを向上させるために、さらに開催回数を増やすなどの取り組みが必要ではないか。

イ.専門家の講演だけでなく、実際に治療を受けてこられた当事者の方々に自らの体験をお話ししていただく機会も設けるべきではないか。




(5)当事者会・交流会への支援機能の必要性について

センターに求められる3つ目の機能は、当事者会や交流会への支援だ。

ア.本市には専門医療機関も民間団体も存在しないため、センター開設に際して、当事者会の開催や治療経験者との交流の場も設けるべきではないか。




(6)治療を始める前から卒業を視野に入れられる相談支援、卒業を考えている人、卒業した人に寄り添える機能の必要性について

治療には様々な限界があり、妊娠・出産に至らずに卒業する方々も多い。

治療の卒業にまつわる現実に当事者はとても苦しんでいるが、治療開始前の段階から卒業を見据えた支援が必要にもかかわらず、現状では何の支援も無い。

ア.センター設置に際しては、治療開始前から卒業も視野に入れた相談支援と、卒業を考えている人の葛藤への寄り添い、卒業後のケアなどを行なう機能も検討すべきではないか。




(7)相談と同時に養子縁組・里親制度を周知する必要性について

アメリカや北欧では不妊治療と同じくらい、養子縁組が一般的だ。

不妊治療回数が世界一多い日本だが、養子縁組はほとんど普及していない。

日本には『生みの親』のもとで育つことができない子どもが約4万6,000人もいる。

日本は血縁にこだわる風土があるが、治療を通じて、自分たちの本当の望みは『遺伝的つながりのある妊娠』ではなく『子どもを育てること』『親になること』だと明確になり、養子縁組や里親を望む人も多くなる。

しかし、特別養子縁組などは年齢制限があり、治療の卒業後に制度を知っても年齢制限に遭ってしまい、治療開始前から知りたかったとの後悔の声も聞いてきた。

ア.センターには、相談と同時進行で、養子縁組・里親制度について知っていただく機能を検討すべきではないか。




(8)グリーフケア体制の構築について

世間が知らないだけで流産と死産は本当に多く、研究によれば、妊娠歴のある女性のうち約4割が流産を経験しており、50人に1人が死産を経験していた。

誰にも話せず、周囲の言動によって、妊婦も夫も孤立し苦しんでおり、グリーフケアを受けられる仕組みが必要だ。

ア.こども育成部の『親子支援相談事業』で死産の相談を受けている実績があるが、市のホームページなどに流産や死産の相談をお聞きするとの記述がない。

今すぐ明記すべきではないか。

横須賀市ホームページより

横須賀市ホームページより


イ.センターには、死産や流産を経験した方々と配偶者等がグリーフケアを受けられる機能を検討すべきではないか。

以上です。



今、フジノが最も大切にしているテーマです

初めて読んだ方にとっては、内容のセンシティブさに驚かれたかもしれません。

けれども、これまでのブログ記事を読んで下さっていたり、過去の議会質疑をご存知の方にとっては、「またか」という感じかもしれません。

これらのテーマは、今フジノが最も大切にしていることです。

可能な限り多くの当事者の方々の声をお聴きして、1冊でも多くの文献や論文を読んで、専門家の講演や研修に足を運んでいます。

これまで取り組みを続けてきた、自殺対策・精神保健福祉・障がい福祉・医療的ケア・在宅療養・在宅看取り・性的な多様性の保障などと同じくらいに大切に感じて取り組みを続けています。

何故なら、本当に現実が知られておらず、支援があまりにも薄いからです。

それは横須賀市だけでなく、全国を通じて同じ状況だと感じます。

だからこそ、フジノが取り組まねばならないと切実に感じています。

だからこそ、全国に先駆けて横須賀が取り組まねばならないと信じています。

市長への一般質問の3問目以降は次の記事に続きます。



医療的ケア児や医療依存度が高いこどもたちと保護者を守る「小児在宅ケア」体制づくりの必要性を訴えたフジノの質問が載っています/「よこすか市議会だより」No.28が発行されました

「よこすか市議会だより」、けさ発行されました

本日5月11日、『よこすか市議会だより』が発行されました。

2018年5月11日発行「よこすか市議会だより」表紙より

2018年5月11日発行「よこすか市議会だより」表紙より


新聞各紙に折り込みされて、横須賀市議会ホームページにも掲載されました。

あなたのお手元にも届いていますか?



生まれ変わった「広報公聴会議」

『よこすか市議会だより』は、『広報公聴会議』の委員のみなさま(もちろん全員が議員です)が全ての作業を行ない、年4回、発行しています。

この前身の『議会だより編集委員会』にフジノもかつては所属していたことがあるのですが、当時は年1回の発行でした。

しかし『議会改革』の取り組みの1つとして、単なる議会だよりの発行機関から、現在は新たに『広報公聴会議』へと生まれ変わりました。

『広報』(広く市民のみなさまにお伝えする)と『公聴』(市民のみなさまのご意見を広くお聴きする)の2つの機能を持つ組織です。

『広報』の取り組みとしては主に2つです。『議会だより』の発行と『議会報告会』によって情報発信を行なうことです。

『公聴』の取り組みとしては、昨年度から新たに『議会報告会』の第2部において、参加者の方々との意見交換を行なうようになりました。ここでの声は『政策検討会議』へフィードバックされます。

フジノも所属している『政策検討会議』では、『広報公聴会議』で集約された参加者のご意見を政策形成に反映していくことになります。

『政策検討会議』と並んで『広報公聴会議』はとても重要な議会改革の取り組みなのです。



「1記事260文字まで」「掲載は年2回まで」が「市議会だより」のルールです

さて、『市議会だより』についてです。

市民の方から

「今回は『市議会だより』に載ってなかったけど質問しなかったの?」

と尋ねられることがありますが、決してそんなことはありません。

フジノは『横須賀市議会の質問王』として、この15年間全ての本会議で質問を続けてきた唯一の議員ですから。

『市議会だより』は紙面が少ないので、発行のルールがあります。

市議会だよりの編集のルールより

市議会だよりの編集のルールより


年4回の発行のうち、2回だけ、質問を掲載することができます。

フジノは全ての本会議で質問をしますので年4回(年によっては年4回以上)質問をしますが、全ては掲載することができません。

また、文字数に260文字という制限があります。

記事を書くのは、市長へ一般質問を行なった本人がその部分を担当するルールです。

そしてフジノは2018年予算議会でもたくさんの質問を行ないましたから、どの質問を記事として書くか、今回もとても悩みました。

文字数の制限もありますので、絞りに絞って行なった一般質問の中からさらに最もどうしてもお伝えしたい事柄を選んで記事にしました。



フジノの記事は「小児在宅ケア」体制づくりを訴えた質問です

2018年予算議会でフジノが行なった質問の全文はこちらをご覧下さい。

これらの質問の中から記事に選んだのは、医療的ケア児や医療依存度が高いこどもたちの「小児在宅ケア」の体制づくりの必要性を訴えた質問です。

すでにブログでは詳しくお伝えしていますが、改めて全戸配布される『議会だより』で市民のみなさまに知ってほしいと思いました。

フジノの質問の記事「よこすか市議会だより」より

フジノの質問の記事「よこすか市議会だより」より


本会議で行なった質問は、実はとても長いです。

再質問でもこの質問に関連するやりとりに最も長い時間を使いました。

そこで260文字では表現しきれないとても強い想いを知っていただく為に、2018年予算議会・フジノの質問を改めて掲載します。

2018年3月1日・本会議・市長への質問

3.「小児在宅ケア」の仕組みづくりの必要性について

『復活3構想』実現の3つ目の柱『子育て・教育環境の再興』では、障がいのあるこどもへの取り組みも語られ、インクルーシブ教育の推進と支援教育の充実について市長は触れて下さいました。

しかし、障がいのあるこどもたちの中でも最も支援が必要な存在でありながら、これまで光の当たらなかった医療的ケアや医療依存度が高いこどもたち(以下、医療的ケア児)については触れられませんでした。

医療の進歩によってこれまで救えなかったこどもの命が助かるようになり、病気や障がいの為に24時間365日人工呼吸器や胃ろう等を使用し、たんの吸引や経管栄養等の医療的ケアが必要なこどもたちが増えています。

さらに近年、対象となるこどもたちは低年齢化しています。

そして、ご家族の暮らしは大変なご苦労の中にあります。

そこで、医療的ケア児が自宅で暮らしていかれる『小児在宅ケア』の推進について伺いたいと思います。

医療的ケア児の支援体制を質す藤野英明


平成28年5月、児童福祉法が改正されて、新たに第56条の6第2項が次のように追加されました。

「地方公共団体は、人工呼吸器を装着している障害児その他の日常生活を営むために医療を要する状態にある障害児が、その心身の状況に応じた適切な保健、医療、福祉その他の各関連分野の支援を受けられるよう、保健、医療、福祉その他の各関連分野の支援を行う機関との連絡調整を行うための体制の整備に関し必要な措置を講ずるように努めなければならない。」 

この条文によって、これまで日本の障害者の概念・定義に含まれていなかった『医療的ケア児』が初めて法的に位置付けられました。

この改正児童福祉法や診療報酬の改定において医療的ケア児に対する訪問看護が充実するなど、ようやく『小児在宅ケア』に注目が集まってきました。

一方、本市ではこれまでうわまち病院小児医療センターを中核とする取り組みが進められてきました。

さらに、地域において『小児在宅ケア』に取り組む医師・訪問看護・訪問介護・歯科医・薬剤師・リハビリなどが少しずつ増えつつあります。

そこで、今こそ『在宅療養連携会議』のこども版を立ち上げるべきです。

ご高齢の方々を対象とした本市の『在宅療養連携会議』の設置とその取り組みは、『地域包括ケア』の先進事例として全国に知られています。

しかし、残念ながらこの会議は、こどもたちを対象としていません。

かつて高齢者に関わる多職種が顔の見える関係になり、在宅療養に参画する医療・介護・福祉関係者が増えたように、『小児在宅ケア』を支える多職種が集まって、医療的ケア児とご家族が地域で安心して暮らしていかれる仕組みづくりをすべきです。

すでに『神奈川県小児等在宅医療推進会議』の取り組みや、県内でモデル事業に先行して取り組んできた茅ヶ崎・厚木・小田原の知見もあり、本市は今こそ取り組みを始めるべきです。

そこで伺います。

【質問22】
ご家族を筆頭に、『小児在宅ケア』に関わりのある保健、医療、福祉、教育その他各分野の方々と行政の担当各部局をメンバーとした新たな連絡調整の場を作り、定期的かつ継続的に開催していくべきではないでしょうか。

そして、退院支援、生活の場におけるケア、レスパイト、急変時の対応、看取りまで、意見交換や情報共有を行ない、顔の見える関係を作り、地域の課題を抽出し、解決への方策をともに考えていくべきではないでしょうか。


さらに、医療的ケア児の支援に関しては、高齢者福祉・介護保険でいうところのケアマネージャーにあたる存在がおらず、全国的に医療的ケア児に対する関係分野の支援を調整するコーディネーターの養成と配置が喫緊の課題となっています。

そこで伺います。

【質問23】
新年度、本市はコーディネーターの養成と配置の取り組みについてどのようにお考えでしょうか。お答え下さい。

市長の答弁

【答弁22】
次に、小児在宅ケアに関わりのある各分野の方々と行政の担当各部局をメンバーとした新たな連絡調整の場を作り、解決への方策を共に考えて行くべきではないかについです。

医療的ケア児が適切な支援を受けられるよう、おっしゃる通り、保健・医療・障害福祉・保育・教育等の関係機関による協議の場を平成30年度に設置します。

人工呼吸器等の使用や痰の吸引など医療的ケアを必要とする障害児が地域において必要な支援を円滑に受ける為には支援にあたる関係機関の連携が当然として欠かせないというふうに考えています。

お互いに顔の見える関係の中で実効性のある協議が行われるよう協議の場の具体的な運営形態や構成員等について関係機関とできるだけ早くに調整を図っていきたいと思います。


【答弁23】
次に、医療的ケア児に対する関係分野の支援を調整するコーディネーターの養成と配置が喫緊の課題だが本市は来年度はどのように取り組んでいくかについてです。

医療的ケア児の様々な課題に対応する為に相談支援専門員として関連分野の支援を調整するコーディネーターの配置を進めていくべきと考えます。

コーディネーターの養成事業が平成30年度から都道府県及び指定都市を実施主体として位置づけられましたので、県との連携を図りながら市内事業者へのコーディネーターの配置をぜひすすめていきたいと考えます。


(ここから一問一答形式での再質問を掲載します)

フジノの再質問

まず『小児在宅ケア』に関連して、「そもそも医療的ケア児の存在をどうお考えか?」ということを伺いたいと思っております。

何故こんな質問をするかと申しますと、2016年7月に相模原の津久井やまゆり園で19人もの重症心身障がいのある方を含め、多くの方々が殺された事件がありました。

「障がいのある方々は社会にとって要らない存在だ」というような、極めて許しがたい優生思想に基づいた殺人事件でした。

このことについて、「何で横須賀市議会は何も意見を言わないんだ!」というふうに言われて、僕自身も「何故、何も抗う意見表明をしないんだ」というふうに怒られましたが、

今まで自分たちがしてきたこと、市議会、行政、教育委員会、特に市立養護学校が行なってきたことなどをご覧いただければ、横須賀市は重症心身障がいのあるこどもたち、医療的ケアの必要なこどもたちを全力でこれまでも守ってきたし、これからも守っていく姿勢に何ら揺らぎはないと、そういうふうに思っている。

それを「わざわざ表明する必要は無い」と思い、僕はその時は言葉にはしませんでした。

ただ、そのように「言葉にしろ」というふうに求められたので、今回の質問はその意味も含めて行なわせていただきました。

市長のお考えを伺いたいんですが、まず僕自身の考えも言うべきだと思っています。

赤ちゃんができた。

しかし十月十日を待たずに生まれて、低出生体重児で、あるいは極低出生体重児として生まれたり、何らかの疾患や臓器への障がいがあって、出産後、お母さんに抱っこしていただく間も無く、看護師さんに取り上げられて、『NICU』に移す。

そして『医療的ケア』を受けなければならないというおこさんがいて、今後、確実に増えていきます。

何故かというと、初婚年齢が上がりました。

当然、初産の年齢も上がりました。

妊娠における様々なリスクは、残念ながら年齢が上がれば上昇してまいります。

医療依存度が高い赤ちゃんが生まれることもまた必然のことです。

もしかしたらすぐに亡くなってしまうかもしれない。

もしかしたら1年は生きられるかもしれない。

いつまで生きられるか分からない。

それでも親御さんは、1日でも長く生きてくれることを祈って止まないものだというふうに受け止めています。

そして政治・行政は、生きていかれる命を守るのは当たり前のことで、誰もが寿命なんて分からない中で、例え病気や障がいがあって生まれようと、『医療的ケア』が必要だとしても、その命が尽きる時まで生きていかれるように、全力で支援をすること。

そして、自己実現や教育の機会も提供することは、行政・政治の当然の責務だというふうに考えています。

これが僕の信念であり、やまゆり園事件の優生思想に対するアンチテーゼ、僕の想いです。

『医療的ケア』のあるこどもたちが大人になれば、やまゆり園にいたかもしれない。

横須賀の方はたまたまおられなかったということですが、もちろん自分のまちの問題としても受け止めております。

そんな中で、改めて質問をさせていただきます。

まず上地市長、『医療的ケア児』の存在についてどうお考えか、お聞かせ下さい。

上地市長の答弁

これは思想哲学も含めて、宗教も含めてという問題と、政治という問題というのは非常に密接に、難しい問題だと思っているんです。

私は個人的に、どんな方でも、命をいただた方っていうのは救わなければいけないのは、これは人間として、あるいは政治家として当然だというふうに思っています。

それは、DNA論ではありませんが、ここまで生存してきたというのは何らかの意味があって、ホモサピエンスとして存在してきたというのは理由があると思っています。

ですから、それを周りが、周囲が助けるというのは、どんな状態でもこれは当たり前の、これは人間として当然のことだと、まず思っています。

それが、天から与えられた命に対する我々の使命だというふうには感じて、まずそういう考えを持っています。

これは、宗教とか思想を超えて。それを言うとここではいけないので言いませんが。

その上で、政治が何ができるかということは、当然基本として考えなければいけないのは当たり前の話しです。

『医療的ケア児』だけではなくて、様々な障がいを持ったり、様々な貧困、差別、区別を受けてこられた方たちというのは、日本の歴史の中でも、これは長い歴史の中でも居ます。

それがどうやって権利を回復して、社会全体で捉えて何かをしていくということが、もし神様がいるならば、神が与えられた人間に対する試練、それを知らさせしめているのではないかといつも感じています。

ですから、政治の中ではこれは全力を尽くさなきゃいけない。

それは政治家の使命であるというふうに、少なくとも私は感じて生きてきましたし、今も感じるし、これからも生きていきたいというふうに思います。

フジノの再質問

ありがとうございます。

まさに「やまゆり園事件について本市のメッセージをお聞きしたい」と言っておられた方にも、政治・行政のメッセージは確かに届いたと思います。

天命というお言葉をいただきましたが、僕もまさに全く同じ想いでおります。

今は『信念』の部分について伺いましたが、『具体的な施策』の部分についてもう少し伺いたいと思います。

『子ども版在宅療養連携会議』という仮称で僕は呼びましたが、市長は「平成30年度中には設置をしていきたい」というふうにご答弁をいただきました。

重ねてのご提案になるんですが、「ぜひご家族を入れていただきたい」というふうにご提案します。

何故ならば、『在宅療養連携会議』というのは『サービスの提供者側』しか入っていないんです。

でも『医療的ケア児』のケアをしておられるのはプロの方々だけでは無くて、ほとんどご家族が24時間つきっきりになっていて、親であると同時に、保護者であると同時に、ケアの担い手でもある。

その方々のご意見を受けられる場、そういう場ができるのであればご家族は必ず入るべきだというふうに考えているんですが、ご検討いただけるでしょうか。

上地市長の答弁

ぜひ、おっしゃる通り検討していきたいというふうに思います。

フジノの再質問

続いて、『グリーフケア』『ビリーブメントケア』、ちょっと耳慣れない言葉で恐縮なんですが、の行政による取組みの強化について伺います。

生まれてすぐに亡くなってしまう『医療的ケア児』もいらっしゃいます。

残念ながら、全力を尽くしても1週間で亡くなる命もあれば、小児がんに7歳でなって半年で亡くなってしまうような方もおられる。

今は、この地域での体制の中で『協議会』をつくっていただく。

その中に「看取りについても入れてほしい」というふうに申し上げました。

生まれてすぐにこどもさんを亡くしてしまったお母さん・お父さん・保護者の方々のために、『天使ママの会』という民間の組織があるんですけれども、横須賀市も協力をして広報をしてくれていますが、年4回しか、やっぱり集まれない。

お母さん方・お父さん方、悲嘆の中に、悲しみに中におられて、自らも当事者として、ピア仲間・当事者仲間を支えようとしている。

これはやっぱりとってもご負担だと思うんです。

『グリーフケア』『ビリーブメントケア』と専門用語で言うんですが、この全く足りていない現状を支えていくのは、行政の一定の取組みが必要ではないかというふうに考えています。

かつて自殺対策に取り組んだ時、自死遺族の方々も語り合う場がありませんでした。

こどもが亡くなった。しかもなかなか他の多くのこどもたちとは違う状況の中で亡くなった。

そういった想いを語り合える場が必要だと思っているんです。

もちろん『天使ママの会』の活動も素晴らしいのですが、行政としても何らかの取り組みを行なうべきではないかと思うのですが、ご検討いただけないでしょうか。

上地市長の答弁

藤野議員はいつも人間の尊厳というところで、様々な場面でそういうところで活躍されていることはよく理解していますし、すごく大切なことだというふうに思っています。

ぜひ検討させていただきたい。

いろんな人生があって、いろんな方がいろんなもので苦しんでいるところを、どこまで行政がフォローするか。これはやっぱり永遠の課題だと思うんですね。

時代によって、いろんな不幸が生まれるし、差別が生まれるし、それをどうやって工夫していくかというのも、ひとつの人間の叡智というのかな、人類の叡智。

大仰な言い方かも分かりませんが、それに取り組んでいかなきゃいけないのは当然、民主主義の体幹だと思うんですね。

ですから、その辺は私も同じような視点で考えておりますので、ぜひ検討をさせて下さい。今はそういうふうにしか言えませんが。

フジノの再質問

行政がどこまで関わるべきか。

当然、社会資源、人的資源、財政的資源を考えねばならないんですが、先ほども申し上げた通りで、『医療的ケア児』の数はこれから上昇していきます。

そして、残念ながら亡くなるこどもの数も当然増えていく。

しかも絶対数で見ると少ない。

その中で、これから行政が対応するニーズは確実にあると思いますので、ご検討いただけるということですので、ぜひお願いしたいと思います。

『小児自宅ケア』に関連して、1点だけ知っていただきたいことがあります。

教育福祉常任委員会、昨年12月4日に行なった健康部との質疑で『PICU』をうわまち病院に新設するという議論を行ないました。

この件について報告など受けておられるでしょうか。

上地市長の答弁

『PICU』については聞いていないです。

フジノの再質問

実はぜひ知っていただきたいこと、『小児在宅ケア』に関連してぜひ知っていただきたいことなんです。

先日報道されましたが、我が国の『新生児の死亡率の低さ』は世界トップです。

しかし、『生まれた後の1歳〜4歳の小児の死亡率』は先進国の中ではアメリカに続いてワースト2位なんです。

『1歳〜4歳の死亡率』はワースト2位が日本です。

その原因として『PICU』、『ICU』の子ども版、『小児集中治療室』の整備不足があります。

全国的に『NICU』は増えてきました。

横須賀にも共済病院・うわまち病院にもあります。

しかし『PICU』は全国に40か所しか無く、24時間体制で救急受入れを行なっているのは10か所しかない。

これがもう「1歳から4歳の死亡率の高さの背景にある」とはっきり言われているんですね。

そのような現状がある中で、うわまち病院の指定管理者の選考の為の審査会で、うわまち病院を担いたいと応募をしてくれた地域医療振興協会は「『PICU』を作りたい」とプレゼンテーション資料に載せてきたんですね。

当然、僕としては『小児在宅ケア』に資するものですので、そして「ぜひ設置をして欲しい」という想いもあって、上地市長にも質疑をさせていただいた「うわまち病院がもしあの場所で建てかえをするなら、道路を拡幅して欲しい」と。救急車が一刻も早く入って欲しい。

そういうような想いもあってあの質疑をしたんですが、実際に『PICU』の整備のスケジュールなどを部局にお聞きしたところ、「あくまでプレゼンテーションで出された資料であって、話はあったが具体的なスケジュールは何も詰めてない」というお話だったんです。

でも、プレゼンテーションというのは指定管理者を選ぶ為のものであって、審査委員会の方は『PICU』を作るんだという想いもあって得点を投じているはずなんです。

ですから、別の答弁では「建てかえによる物理的な環境をクリアせねばならない。これから具体的に検討させていただきたい」と答弁があって、一定の理解はしたんですが、こうした議論があったこと。

そしてこれは『小児在宅ケア』のために大きく資するものであるので、健康部、そして地域医療振興協会とともに、こどもたちの命をより守れる病院になっていただくように議論をぜひ進めたいというというふうに指示をしていただけないでしょうか。

上地市長の答弁

その話を初めて聞いたんで、ちょっと内容を調査して、いろんな視点からちょっと検討をしてみたいというふうに思います。

フジノの再質問

ありがとうございます。

以上が本会議での質疑応答の引用でした。

つまり、記事には載せられなかった再質問では、こんなに新たな問題提起質疑を行なっていた訳です。

  • そもそも『医療的ケア』の必要があるこどもたちや医療依存度の高いこどもたちの存在をどう捉えているか

  • 重い障がいのある人は生きていてはならないといった『やまゆり園事件の加害者のような優生思想』に対して、横須賀はどのように対抗していくか

  • 『子ども版在宅療養連携会議』のメンバーには必ず家族をいれるべき必要性

  • 流産・死産・幼いこどもを亡くした天使ママ・天使パパ・遺族に対する『グリーフケア』『ビリーブメントケア』が全く足りていない現状を変える為に行政が取り組みを行なう必要性

  • 横須賀のこどもたちの命を守る為に、うわまち病院への『PICU』設置を推進する必要性

フジノは様々な観点から命に関わる大切な質問を行ないました。

そのほぼ全てに対して、上地市長はフジノと同じ考えを示してくれました(『PICU』に関しては議論の報告を受けていなかったので答弁できず)。

市長への質問というのは、1問目の原稿は議会側は渡しています。

それはしっかりとした答弁を作ってもらう為です。

しかし、再質問は全くのシナリオなしです。

上地市長とフジノの、本音のぶつかりあいです。

そこで上地市長は、重い障がいのあるこどもたちを守り育んでいくことは政治家の天命だとお答えになった。

優生思想は許されるべきではないとお答えになった。

『子ども版在宅療養連携会議』のメンバーには必ず家族を入れると答えて下さった。

流産・死産・幼いこどもたちを亡くした天使ママ・天使パパ・遺族の為に、現在は全く足りていない『グリーフケア』『ビリーブメントケア』に行政が取り組んでいく、と答えて下さった。

まさにフジノの目指す方向と上地市長の方向は同じです。

260文字の記事には載せられなかった、こうした上地市長とフジノの魂のぶつかりあいもぜひ知って下さいね。



死産や幼いこどもを亡くした方々のグリーフケア・ビリーブメントケアへの入り口として火葬場に相談先一覧のリーフレットを配架しています/提案実現から7ヵ月後の中央斎場へ

葬祭業者の方から高く評価していただきました

昨日フジノのブログを読んでくれた方からメッセージを頂きました。

都内にお勤めの葬祭業者の方でした。

横須賀市の『中央斎場』を訪れたところ、その一角にご遺族向けのチラシが配架されているのをご覧になったそうです。

そして、この取り組みを評価していただき

「他の1都3県の斎場では見たことがありません」

と記してありました。

本当にありがたいお言葉でした。

この方が書いて下さったチラシというのは、相談先一覧を記したリーフレット『横須賀こころのホットライン』のことです。

フジノの提案が実現して、7ヵ月前から中央斎場に設置してもらっています。

よこすか心のホットライン

よこすか心のホットライン


『死産』によって、天国に帰っていったたくさんの天使たちが存在しています。

幼くして亡くなるこどもたちも毎年必ず存在しています。

その現実を知ってほしくて、以前のブログでフジノはその数をお示ししました。

(2つの表は、本市が運営する火葬場のデータから作りました)

『死胎』とは、妊婦さんのお腹の中で亡くなった赤ちゃんのことです。つまり、『死産』にあたります。

死肢市内市外合計
2016年53件9件62件
2015年44件12件56件
2014年36件13件49件
2013年39件13件52件
2012年51件4件56件
2011年51件10件61件
2010年96件20件116件
2009年156件19件175件
2008年152件29件181件

毎年、本当に多くの赤ちゃんがお母さんのお腹の中で亡くなって、天使になって天国に帰っていきます。

12才未満市内市外合計
2016年11件2件13件
2015年6件2件8件
2014年14件2件16件
2013年6件2件8件
2012年13件0件13件
2011年10件1件11件
2010年8件2件10件
2009年14件1件15件
2008年12件2件14件

12歳未満のこどもたちが毎年こんなにも亡くなっています。

そして、フジノが出会った多くの方々、遺された天使ママ・天使パパ・ご家族たちはみな適切なケアを受けることができていませんでした。

当事者による『天使ママの会』もありますが、その活動だけでは決して十分だとフジノは受け止めていません。

そこで、『グリーフケア』『ビリーブメントケア』を政治・行政がしっかり取り組むべきだとフジノは考えるに至りました。

昨年から特に力を入れて、様々な提案を議会で行なってきました。

その1つが、火葬場に相談先一覧を記したリーフレットを配架させてもらうという提案です。

想いに共感して下さった担当課は、すぐに実行に移してくれました。

プロの葬祭業者の方がおっしゃるのですから、きっと関東近辺で同じ取り組みをしている火葬場は無いのだと思います。

けれども、たとえどのまちも取り組んでいなくても、大切だと感じたら取り組むのがフジノの仕事です。

そして横須賀市役所にはそんなフジノの想いに応えてくれる温かいハートの職員さんがたくさん居てくれます。



ようやく中央斎場を訪れて実際の現場を見ることができました

こうして昨年2017年10月から取り組みはスタートしていました。

けれども3月6日のブログ記事に書いた理由で、フジノはまだ現場を訪れることができていませんでした。

昨年6月に大切な家族を突然に喪ってしまいました。

その時に中央斎場にお世話になったのですが、どうしてもその悲しみや悔しさから、中央斎場を訪れることができなかったのです。

それでも昨日のメッセージを頂いたからには、やはり提案者自身が現場を見ておかねばならないと感じました。

(メッセージには「置く場所の工夫の必要性」も記されていたからです)

そこでクスリをのんで、気合いを入れて、なんとか中央斎場へ向かいました。

夕方、全ての火葬が終わった時間。

わざわざ中央斎場長と健康総務課の職員さんが迎えて下さいました。

これまでの7カ月間の取り組みについて、フジノはお二人に心からの感謝をお伝えしました。

1階ロビー、みなさんが必ず目にする所に置かれていました

1階ロビー、みなさんが必ず目にする所に置かれていました


設置されている場内3カ所を案内していただきながら、これまでの状況について改めてお聞きしました。

以前にお知らせしたとおり、毎月10冊以上は持ち帰っていただいているとのことでした。

つまりこの7カ月間で、すでに70冊以上のリーフレットを受け取って下さった。

とても高い割合で手に取っていただいたことになります。

斎場長とともに、この取り組みは行なって良かったですね、と改めてお話しました。



4月からリーフレットが2種類に増えました

3月にお話を伺った時には、置いてあるのはリーフレット『横須賀こころのホットライン』1種類だけとのことでした。

しかし今日実際に訪れると、もう1種類のリーフレットが新たに置かれていました。

リーフレットの種類が増えていました!

リーフレットの種類が増えていました!


実は4月に人事異動で新たに担当課長に就任した方が、フジノが提案をした時の議事録を読み返して下さったとのこと。

そして、『グリーフケア』を進めるならば、と『NPO法人グリーフサポートリンク』のリーフレットも追加して下さったのでした。

「NPO法人グリーフサポートリンク」のリーフレット

「NPO法人グリーフサポートリンク」のリーフレット


とてもありがたいです。

できることならば、さらに『天使ママの会よこすか』のリーフレットも置かせていただけたらいいな、とフジノは思っています。



設置場所は十分配慮されていました

3カ所の配置場所は、1階のロビー(必ず誰もが通る場所です)、2階ロビーの左右、でした。

このうち、1階ロビーと2階ロビー右側の2カ所は、とても良い配置でした。

2階ロビー右側

2階ロビー右側


タクシー会社の電話番号が記してある掲示や、バスの時刻表があってある壁面があります。

そこに一緒に、2種類のリーフレットがさりげなく置かれています。

このように配架されています

このように配架されています


これならば、リーフレットを観ていても、手に取っても、全く目立ちません。

実際にフジノがリーフレットの前に立って、周りから見て頂いたのですが、時刻表をみているのと区別はつきませんでした。

この置き方だから、周りにきがねすることなく手に取れるのかもしれません。

そのおかげで毎月10部も受け取っていただけているのかもしれません。

こうした配置にして下さった現場のみなさんに感謝です。

2階ロビー左側だけは、あえてリーフレットだけが置かれています。

大切な人の死は隠すべきことでも恥ずべき事でもなく、悲しみもまた同じです

大切な人の死は隠すべきことでも恥ずべき事でもなく、悲しみもまた同じです


フジノはこの配置をあえてとても評価したいです。

何故ならば、大切な人の死は隠すべきことでも恥ずかしいことでも無く、その悲しみを悲しむこともまた同じく隠すべきことでも恥ずかしいことでも無いからです。

それができないのは、世間の偏見があるからなのです。

実は、図書館においても毎年、自殺対策の特設図書コーナーを設置してもらっています。

フジノの提案でスタートしたこの取り組みですが、図書館長と司書のみなさんと議論しながら配置が年を経て変わりました。

スタートした2009年から5年間は、2階の人の来ないところにこっそりと置かれていました。

中央図書館2階の人がめったに通らない場所

中央図書館2階の人がめったに通らない場所


自殺に関する本は、誰にも見られないで読みたいだろうという配慮からです。

しかし、6年目(2014年)にして初めて正面玄関の自動ドアを入って真正面のいちばん目立つところに設置されるようになりました。

この場所こそ、自殺対策特設コーナーの在るべき場所だとフジノは信じてきました

この場所こそ、自殺対策特設コーナーの在るべき場所だとフジノは信じてきました


自殺は恥ずかしいことでも隠すべきことでも無く、誰の身にも起こりうることです。

確かにはじっこに置くという配慮も大切でした。

けれども、自殺対策に取り組む我々の側がはじっこに置くという行為を取るということは世間の偏見に加担していることと同じだとフジノは考えてきました。

隠れた場所に置くことは、行政が誤ったメッセージを世間に発信することになる、とフジノは考えています。

もちろん、反論はたくさんあると思います。

けれどもフジノはそう考えているのです。

このような観点から、『中央斎場』の3カ所のリーフレットの配置は、図書館の過去と現在の配置の両方を採用している訳です。

他人の目を気にせずに、リーフレットを手に取ることができる場所。

堂々と、リーフレットを取っていることがわかる場所。

フジノはどちらも正解だと考えています。

自死遺族のみなさんが社会や世間から感じさせられているのと同じ想いを、『流産』『死産』や幼くしてこどもを亡くされた方々は感じさせられているとフジノは考えています。

妊娠・出産は当たり前のことなんかではなく、奇跡・奇跡の連続によって初めて叶うことです。

『流産』や『死産』は語られていないだけで、本当に多くの方々が直面しており、悲しみを悲しむことも難しくさせられています。

フジノはこの状況を変えたいと強く願っています。

リーフレットの火葬場への配置はその願いのうち、わずか1つが実現したに過ぎません。

もっともっと取り組みを進めていきます。

天使ママ・天使パパ・ご家族の方々で、フジノにその想いを伝えたいという方がおられたらぜひご意見をお寄せ下さいね。

本日は健康総務課・中央斎場のみなさま、お忙しい中ありがとうございました。

取り組みに心から感謝とお礼を申し上げます。

これからも力を貸して下さい。よろしくお願いいたします。



横須賀市が新たに「不妊相談専門センター」の2019年度中の立ち上げに向けて検討を始めます!/2018年予算議会

不妊症・不育症支援の、とても良いニュースをお知らせします!

昨日開かれた『予算決算常任委員会・教育福祉分科会』

フジノの質疑に対するこども育成部の答弁の中で、実は、新たな取り組みについて発言がありました。

長年にわたって不妊症・不育症支援に取り組んできたフジノにとって、とても嬉しいニュースでしたのでご報告いたします!

2018年3月9日・予算決算常任委員会教育福祉分科会での質疑

フジノの質問

続いての質問です。

『特定不妊治療』に関しては、『産婦人科医師による相談』というのが6回計上されています。『専門的な相談』は大切だとは思います。

一方で、僕は保健師の皆さんによる『日常的な細やかな相談』や『励ましの機会』が必要ではないかとも考えています。

友達にも親御さんにも誰にも相談できないストレスフルな状況が何年間も続く不妊治療、それからヘパリン注射を12時間置きに何カ月も続けねばならないような不育症治療の苦しさ。

こうした声を聞いてくださる保健師さんの存在こそ必要だと思うのですが、そうしたお声を伺う電話や相談窓口を設けておられるかお聞かせ下さい。

こども健康課長の答弁

この妊娠相談の時には、保健師が必ず1名、医師と一緒に面接をしておりますので、そこでお話をさせていただくところもありますし、またお電話やホームページからメールなどをいただいて、御相談をいただくこともありますので、そのあたりも随時受けております。

フジノの質問

現状、受けて下さっているということなのですが、いろいろホームページなどを拝見したのですが、やはり分かるように明示をしていただきたいというのが、いつも他の問題でも共通の提案する立場です。

「不妊治療や不育症治療のことでお悩みのことやお困りのこと、御相談したいととがあれば、お気軽にお電話ください」

ですとか、

「メールをください」

というような文言、さらに保健師さんが相談を聞いてくれるということの周知も必要かと思いますが、いかがでしょうか。

こども健康課長の答弁

今、国の方が

「県・政令市・中核市に『不妊専門相談センター』を設立して、対応を広げて下さい」

というような意向がございますので、

来年度、藤野委員がおっしゃいました周知の方法ですとか、どのようにしたら皆さんが相談しやすいのかといったことも含めた検討をしまして、平成31年度に向けて相談センターの立ち上げを検討したいと思います。

フジノの質問

平成31年度のセンターの立ち上げは、大変重要なことだと思います。

ということで、

2019年度、新たに『不妊専門相談センター』立ち上げたい

と考えていることが明らかになりました。

その後、こども健康課にヒアリングをしましたが、やはり2018年度にこども健康課の中で検討を行なっていくとのことでした。

本当に良かったです!

フジノは平成23年9月議会の質疑で、川崎市に設置されている『不妊・不育専門相談センター』を取り上げました。

それから7年が経ちましたが、横須賀に設置できる方針が明らかになり、とても喜んでいます。



相談への心理的なハードルを下げる効果が強く期待できます

残念ながら、横須賀には『特定不妊治療』の専門医療機関も『不育症治療』の専門医療機関もありません。

治療をするには横浜・川崎・東京など、遠く市外の病院へ連日通わなければならないという厳しい現実があります。

その為に、いくら横須賀市が治療費への補助制度(不妊治療費の補助はこちら不育症治療費の助成はこちら)を設けていても、心身の負担が大きい治療をする上に市外へ連日通うことの困難さのダブルパンチでは、市の治療費助成を使う人はなかなか増えません。

今回のセンター設置では、もちろん治療そのものはできません。専門医療機関が存在しない苦しい現実は変わりません。

それでも、専門家の相談を身近な地域で受けられるようになることは大きな前進です!

「いきなり医療機関へ行くのは心理的なハードルが高いです・・・」

という市民の方々からの声をたくさん頂いてきました。

不妊治療のことをインターネットで調べると、専門の医療機関の初診を予約するのに数ヶ月待ち、受診するのも毎回数時間待ち、という記述がたくさんあります。

そういうのを読んでしまうと、「まずは相談だけでもしたいのに」という気持ちが萎えてしまいますよね。

でも『相談専門センター』は専門的な医療機関よりも早く相談が受けられます。

その意味では、心理的なハードルは低い存在になってくれるはずだと信じています。

フジノはすでに『相談専門センター』を設置しているまちにヒアリングをしたことがあります。

やはり「医療機関よりもハードルが低くて相談しやすい」というご意見がとても多いとのことでした。



厚生労働省の最新の報告書をぜひご覧下さい

あくまでも今後の検討によって決まることですが、横須賀市の場合、新たにセンターの為だけに建物を作るということはありません。

他都市と同じように、こども健康課の中にセンター機能を持つ、というものです。

では具体的にどんな取り組みをしていくのか?

横須賀市が新たに設置しようとしているセンターのイメージをつかんでいただきたいと思います。

ちょうど1月に厚生労働省が不妊専門相談センターの調査報告書を発表したばかりです。

『不妊のこと、1人で悩まないで-「不妊専門相談センター」の相談対応を中心とした取組に関する調査報告書』

『不妊のこと、1人で悩まないで-「不妊専門相談センター」の相談対応を中心とした取組に関する調査報告書』


報告書の中では、各地域の先進事例が紹介されています。

ぜひこれらをお読みいただきたいと思います。イメージがつかみやすいと思います。

それにしても!

フジノは厚生労働省の発表と同時に報告書を読んでいたので、昨日の委員会での答弁は本当に嬉しい驚きでした。

センターを自前で持てるようになるなんて!

繰り返しになりますが、フジノにとっては7年越しの願いが叶う訳です。本当に良かったです。

来年度(2019年度)のセンター立ち上げに向けて、より良いものとなるようにフジノは積極的に提案をしていきます!



後日談

2018年6月議会の本会議で一般質問を行ない、センターの在り方について様々な角度から提案しました。

ぜひこちらをご覧下さい。



不妊症・不育症治療を始める方々や卒業する方々に「里親制度」を行政がもっと周知すべきだと提案しました/センシティブであっても大切な提案です

こども育成部の予算審査をしました

本日の教育福祉常任委員会では、こども育成部の予算を審査しました。

教育福祉常任委員会の開会前

教育福祉常任委員会の開会前


やはり強い関心をもって取り組んでいる分野なので、たくさんの質問を行ないました。

ちょっと箇条書きにしてみますね。

  • 公立保育園再編の方向性及び先行して着手する事業について
  • (仮称)中央こども園の用地選定の経緯について
  • 特定不妊治療と不育症治療について
  • 妊婦健診について
  • NICUへの新生児訪問について
  • 産婦健診について
  • グリーフケア・ビリーブメントケアについて
  • 病児・病後児保育事業について
  • 社会的養護、家庭養護について
  • 社会的養護推進計画策定検討部会の運営について
  • 乳児院、児童養護施設について
  • 里親とファミリーホームについて
  • 児童相談所について
  • DV被害者等支援について
  • 母子・父子世帯等の福祉について
  • 外国につながりのあるこどもたちについて

これらの質問の中から、今日のブログでは1つだけ取り上げてご紹介したいと思います。

それは、不妊症・不育症治療をしておられる方々に対して、里親・養子縁組について行政が積極的に知っていただく取り組みの必要性とマッチングの取り組みについてです。



みなさまに知っていただきたい現実があります

横須賀だけでなく、我が国には『親が必要なこどもたち』がたくさん存在しています。

児童虐待や予期せぬ妊娠等の様々な理由から、遺伝子的な意味での親のもとを離れて、『乳児院』『児童養護施設』等で暮らしているこどもたちがたくさんいます。

その数、約4万6000人。

社会的養護の現状について(厚生労働省・2014年3月版)より

社会的養護の現状について(厚生労働省・2014年3月版)より


日本では、児童養護施設などの施設で暮らしているこどもが9割にのぼります。

つまり、里親などの家庭養護はわずか1割という現実があります。

一方、諸外国は大きく異なっています。

社会的養護の現状について(厚生労働省・2015年3月)

社会的養護の現状について(厚生労働省・2015年3月)


オーストラリアでは9割のこどもたちが里親のもとで暮らしています。

アメリカ・香港では8割のこどもたちが、イギリスでは7割のこどもたちが、カナダでは6割のこどもたちが、フランス・ドイツ・イタリアでは5割のこどもたちが、里親のもとで暮らしています。

つまり、日本のこどもたちは親元を離れて暮らさざるをえない場合、残念ながら里親とめぐりあえる機会は極めて少なく、ほとんどのこどもたちは施設で暮らさざるをえません。

その一方で、経済社会的な状況の変化が進みました。

女性の初婚年齢の平均は30才を超えました。初めて妊娠・出産する平均年齢も上昇しています。

同じように、不妊症・不育症などに対する治療技術が進歩して、生殖補助医療(ART)の助けに生まれるこどもたちも圧倒的に増えました。

しかし、医学がいくら進歩しても、人間の肉体はすぐには変化しません。

こどもを持ちたくても妊娠・出産は奇跡の連なりによって初めて実現することです。

不妊症・不育症治療を受け続けても妊娠・出産に至らない方々も本当にたくさん存在しています。

さらに、心理的・肉体的・経済的に限界が訪れて、不妊症・不育症を卒業していく方々もさらに多く存在しています。



「横須賀市として取り組みをスタートする必要がある」と初めて提案しました

いろいろな事情で親と離れて暮らさねばならないこどもたち(=社会的養護の必要なこどもたち)。

いろいろな事情で自らの赤ちゃんをもつことができないご夫婦たち(=不妊症・不育症などでこどもをもつことができない方々)。

どちらもフジノにとってはとても大切な存在です。少しでも幸せになってほしいと願いながら、フジノは長年取り組んできました。

本当にごく初期の頃は、それぞれ別々のテーマだと受け止めていました。

しかしその考えは少しずつ変わりました。2つは別々のテーマでありながら、とても重なっているのです。

そして、これまでたくさんの関係者や当事者の方々からお話を伺い意見交換を繰り返してきた結果、ひとつの結論に至りました。

「『親が必要なこどもたち』と『こどもを持ちたいと願ってやまない方々』を何とかしてつなげたい」

という願いです。

今日の委員会では、初めてこの願いを正式な質問として横須賀市に提案しました。

下がその質疑応答になります。

フジノの質問

不妊症・不育症治療を受けておられる方々に、『家庭養護が必要なたくさんの子どもたちの存在』と『里親制度』を知ってもらう必要性について伺います。

大変センシティプな提案だということも承知の上で、とても大切なことなので、こども育成部としてのお考えを伺いたいと思います。

不妊症治療にも不育症治療にも残念ながら限界があり、経済的な限界・精神的な限界・年齢的な限界など、どこかの段階で御夫掃は治療をやめるという決断をせざるを得ません。

一方で、もちろん自らの遺伝子を持った子どもを、また「自らのおなかを痛めて産んだ子どもを持ちたい」という日本的な価値観が強く残っていることも承知しております。

しかし、その一方で、家庭養護を必要としている子どもがとてもたくさん存在しております。

そこで、不妊症・不育症の治療を断念された方々に『里親制度』について知っていただきたい、できれば『里親』として子どもたちと暮らしてほしい、と願わずにはいられません。

そこで、子どもを望んでやまない御夫婦と家庭養護が必要な子どもたちを何とかして結びつける取り組みを児童相談所・こども育成部は伺か取り組みを御検討されたことは ございますか。

児童相談所長の答弁

今、委員が御提案いただいた件について、具体的に検討したことはございません。

フジノの質問

今回、問題提起という形でさせていただきました。

ぜひ平成30年度、ご検討いただきたいと思います。

もちろん大変センシティプなことですので、傷つけられた思いになる方もおられるとは思います。

ただ、子どもたちが本当に多く、家庭的環境が必要だというのも一方で事実です。

そして、子どもとともに暮らしたいという御夫婦が多数おられるのも事実です。

そのマッチングを何とかして実現させられないか具体的な方策をぜひ検討していただきたいと、思いますが、いかがでしょうか。

児童相談所長の答弁

私も今その御提案をお聞きして、センシティブだなという実感がございますので、ぜひ所内、それから部内で議論させて下さい。

やりますということは今正直申し上げられませんので、御提案いただいたことをよくかみ砕いて、可能なのかどうか、またその手法はいかなる手法が考えられるのか等々、協議をさせて下さい。

本当に『はじめの一歩』なので、ものすごくささやかな質問の仕方を選びました。

けれども、フジノは確信しています。

必ずこの取り組みは、大きな意味があることを。

市議会での提案はこれからもしっかりと続けていきます。

そして、必ず正式な取り組みとなるよう働きかけていきたいと思います。

同時に、それぞれのテーマに対する社会の認識がとても低い現状を変えていく努力を続けていきたいです。

どうか、このブログを読んでおられるあなたにも、この国の『こどもたちが置かれている現状』と『不妊・不育で切ない想いをしておられるたくさんのカップルの現状』を知っていただきたいです。

そして、それぞれの想いが良い形でつながっていくことを願っています。



死産や幼いこどもを亡くした方々へのグリーフケア・ビリーブメントケアの入り口として「火葬場」に相談窓口一覧のリーフレットを配架していただきました/フジノの提案、実現しました

フジノの提案、実現しました

本日の教育福祉常任委員会では、健康部の予算を審査しました。

健康部の予算審査に臨むフジノ

健康部の予算審査に臨むフジノ


たくさんの質問を行なったのですが、その中からフジノの提案が実現した件についてご紹介します。

それは、グリーフケア・ビリーブメントケアの必要性についてです。

流産・死産や幼いこどもを亡くした方々へのグリーフケアの必要性については、3月1日の本会議で上地市長に対しても質問したばかりです。

このテーマについては、これまでも委員会でたびたび提案をしてきました。

その1つが、

死産や幼いこどもを亡くした方々へのグリーフケア・ビリーブメントケアの入り口として、火葬場に相談窓口一覧のリーフレットを配架させてほしい

という提案です。

昨年のブログでは、横須賀市の火葬場で扱った『死胎』『12歳未満』の人数を表にしてお示ししました。

『死胎』とは、妊婦さんのお腹の中で亡くなった赤ちゃんのことです。つまり、『死産』にあたります。

死肢市内市外合計
2016年53件9件62件
2015年44件12件56件
2014年36件13件49件
2013年39件13件52件
2012年51件4件56件
2011年51件10件61件
2010年96件20件116件
2009年156件19件175件
2008年152件29件181件

毎年、本当に多くの赤ちゃんがお母さんのお腹の中で亡くなって、天使になって天国に帰っていきます。

12才未満市内市外合計
2016年11件2件13件
2015年6件2件8件
2014年14件2件16件
2013年6件2件8件
2012年13件0件13件
2011年10件1件11件
2010年8件2件10件
2009年14件1件15件
2008年12件2件14件

そして、12歳未満のこどもたちが毎年こんなにも亡くなっています。

けれどもフジノが出会ってきた天使ママ・天使パパ・ご家族のみなさんは、誰にもこの悲しみを語ることができずにいました。

適切なケアを受けられねば、遺されたご家族もハイリスクな状況に追い込まれてしまいます。

なんとかしてご遺族を『グリーフケア』『ビリーブメントケア』につなげられないかとフジノは様々な提案を行なってきました。

その1つが、市内唯一の火葬場である『中央斎場』に相談先一覧を記したリーフレットを配架させてほしい、というものです。

昨年2017年決算議会で提案をしたのですが、前向きな答弁をして下さった健康総務課長は、すぐにアクションを起こしてくれました。

委員会終了後すぐに部内で調整をして、配架を始めてくれました。

『横須賀こころのホットライン』を中央斎場内の3カ所に配架してくれるようになりました。

よこすか心のホットライン

よこすか心のホットライン


スタートから半年が経ちますが、毎月10部以上は持ち帰っていただいているという高い実績となりました。

手にとっていただくだけでなく、実際に相談につながっていてくださることをフジノは願ってやみません。



新年度も継続して取り組んでいきます

ただ、ある取り組みがスタートしても、次の年も継続されるかどうかは分かりません。

そこで今日の委員会では、来年度(2018年度)は取り組みを継続していただけるのかを質問しました。

2018年3月6日・予算決算常任委員会教育福祉分科会・健康部への質疑

フジノの質問

火葬場の取り組みについてです。

昨年9月接会で提案をした

『死産』の子どもや10代で子どもを亡くした御夫婦や保護者の方々のメンタルヘルスを守る為に『グリーフケア』『ピリープメントケア』の為に相談窓口や当事者会を紹介する一覧の掲出やチラシの配布を健康づくり課と調整してほしい

と申し上げましたが、新年度はこうした取り組みは行なわれるのでしょうか。

健康総務課長の答弁

御提案いただきました件については、すぐに対応させていただきました。

健康づくり課のほうから冊子を提供いただきまして、中央斎場の1階と2階に置いております。

新年度、平成30年度も継続する予定です。

フジノの質問

大変重要な取り組みを継続して行なっていただけるということで、ありがたく思います。

ということで、2018年度も取り組みは継続されます!

提案者としてお恥ずかしい限りなのですが、中央斎場の現場をまだ見ることができていません。

昨年6月に家族を亡くして中央斎場のお世話になったのですが、あまりの突然の死を、まだ受け止めきれずにいます。

配架の様子はお聴きしているのですが、いまだにどうしても中央斎場へ足を運ぶことができずにいます。

近日中に必ず現場に伺って、その様子をご報告したいです。

どうか、いましばらくお待ち下さい。ごめんなさい。